JP2019133809A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】差動信号の品質劣化を抑制することができる電気コネクタを提供すること。【解決手段】実施形態に係る電気コネクタは、板状の配線部材の端部が挿入される収容部を有する絶縁性のハウジングと、導電性の一対のシグナルコンタクト部材とを備える。一対のシグナルコンタクト部材は、差動信号を伝送する一対の内導体を有するケーブル部の一対の内導体のうち対応する内導体に接続される接続部と、配線部材に形成される複数のシグナル端子のうち対応するシグナル端子と接触する接触部とを各々有し、ハウジングに配置される。さらに、一対のシグナルコンタクト部材は、配線部材の端部が収容部に挿入された場合に配線部材の板厚方向になるハウジングの高さ方向で互いに対向する位置に配置される。【選択図】図2
Description
開示の実施形態は、電気コネクタに関する。
近年、携帯電話機およびサーバといった電子装置では、高速の伝送のために差動信号が用いられることが多くなってきており、差動信号を伝送するための電気コネクタも開発されてきている。
例えば、特許文献1には、差動信号を伝送する少なくとも一対のシグナルコンタクト部材を含む複数のコンタクト部材を備える電気コネクタが開示されている。かかる電気コネクタは、相手コネクタと接触する複数のコンタクト部材の接触部が上下二列に配列されており、差動信号を伝送する少なくとも一対のシグナルコンタクト部材の接触部が上下二列のうちの第一列に配置され、グランドコンタクト部材の接触部が上下二列のうちの第二列に配置されている。
しかしながら、特許文献1に記載の電気コネクタは、差動信号を伝送する一対のシグナルコンタクト部材を構成する二つのシグナルコンタクト部材の接触部が同一の列に配置されている。そのため、コンタクト部材の配列方向において、一対のシグナルコンタクト部材に伝送される差動信号の対称性が悪くなり、差動信号の品質が劣化することがある。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、差動信号の品質劣化を抑制することができる電気コネクタを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る電気コネクタは、板状の配線部材の端部が挿入される収容部を有する絶縁性のハウジングと、差動信号を伝送する一対の内導体を有するケーブル部の前記一対の内導体のうち対応する内導体に接続される接続部と、前記配線部材に形成される複数のシグナル端子のうち対応するシグナル端子と接触する接触部とを各々有し、前記ハウジングに配置される導電性の一対のシグナルコンタクト部材とを備える。前記一対のシグナルコンタクト部材は、前記配線部材の端部が前記収容部に挿入された場合に前記配線部材の板厚方向になる前記ハウジングの高さ方向で互いに対向する位置に配置される。
実施形態の一態様によれば、差動信号の品質劣化を抑制することができる電気コネクタを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する電気コネクタの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.電気コネクタの概略>
実施形態に係る電気コネクタの概略について、図1および図2を参照して説明する。実施形態に係る電気コネクタ1には、図1に示すように、ケーブル部2が接続される。かかる電気コネクタ1を移動させて電気コネクタ1内に配線部材6の端部61を挿入することで、ケーブル部2と配線部材6とが電気的に接続される。なお、図面において、ケーブル部2は、便宜上、一部のみを示し、残りを省略している。
実施形態に係る電気コネクタの概略について、図1および図2を参照して説明する。実施形態に係る電気コネクタ1には、図1に示すように、ケーブル部2が接続される。かかる電気コネクタ1を移動させて電気コネクタ1内に配線部材6の端部61を挿入することで、ケーブル部2と配線部材6とが電気的に接続される。なお、図面において、ケーブル部2は、便宜上、一部のみを示し、残りを省略している。
以下において、説明の便宜上、電気コネクタ1を移動させて電気コネクタ1内に配線部材6の端部61を挿入する方向(Y軸正方向)を「前方向」とし、その逆方向(Y軸負方向)を「後方向」とする。また、電気コネクタ1の後述するハウジング10(図2参照)の高さ方向(Z軸方向)を「上下方向」とし、ハウジング10の幅方向(X軸方向)を「左右方向」とする。なお、ハウジング10の高さ方向は、配線部材6の端部61が電気コネクタ1内に挿入された場合に配線部材6の板厚方向になる。ハウジング10の幅方向は、ハウジング10の高さ方向と配線部材6の端部61の電気コネクタ1内への挿入方向とに各々直交する方向(X軸方向)である。
図2に示すように、電気コネクタ1は、ハウジング10と、複数のシグナルコンタクト部材20と、シェル部材40とを備え、複数のケーブル部2と配線部材6とを電気的に接続する。
各ケーブル部2は、一対の同軸ケーブル3を含む。複数のケーブル部2には、差動信号を伝送する少なくとも一つのケーブル部2が含まれる。差動信号を伝送するケーブル部2における一対の同軸ケーブル3のうち一方の同軸ケーブル3の内導体3a(信号線)によって差動信号のうち一方の信号が伝送され、他方の同軸ケーブル3の内導体3aによって差動信号のうち他方の信号が伝送される。
配線部材6は、板状に形成された平型の配線部材である。図2に示す例では、配線部材6は、4層の印刷配線基板である。図2に示すように、配線部材6の端部61における一方の板面6aには、シグナル端子62が形成され、他方の板面6bにはシグナル端子63が形成される。
ハウジング10は、絶縁性の部材によって構成される。ハウジング10は、配線部材6の端部61が挿入される収容部11を備える。また、ハウジング10には、複数のシグナルコンタクト部材20が配置される。各シグナルコンタクト部材20は、ケーブル部2の一対の内導体3aのうち対応する内導体3aに接続される接続部21と、配線部材6に形成される複数のシグナル端子62,63のうち対応するシグナル端子と接触する接触部22とを備える。
複数のシグナルコンタクト部材20は、複数対のシグナルコンタクト部材20を含む。そして、各対を構成する二つのシグナルコンタクト部材20は、図2に示すように、ハウジング10の高さ方向である上下方向で対向する位置に配置される。このように、電気コネクタ1は、上下方向で対向する位置に配置される複数対のシグナルコンタクト部材20を有しており、少なくとも一対のシグナルコンタクト部材20で差動信号が伝送される。
そのため、ハウジング10の幅方向である左右方向において(Z軸方向視において)、差動信号が伝送される一対のシグナルコンタクト部材20の一方と他方とが同じ位置に配置される。そして、差動信号が伝送される一対のシグナルコンタクト部材20には上下方向において他のコンタクト部材が隣接していない。これにより、一対のシグナルコンタクト部材20の一方と他方とを左右方向に配列した場合に比べ、一対のシグナルコンタクト部材20に伝送される差動信号の対称性を向上させることができ、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、電気コネクタ1では、ハウジング10の高さ方向である上下方向に各対のシグナルコンタクト部材20の一方と他方とが対向する。そのため、各々差動信号を伝送する複数対のシグナルコンタクト部材20が互いに隣接する場合であっても、複数対のシグナルコンタクト部材20間でのクロストークの影響を抑えることができる。したがって、これによっても、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
<2.電気コネクタ1の構成>
実施形態に係る電気コネクタ1は、上述したハウジング10、複数のシグナルコンタクト部材20、およびシェル部材40に加え、図3に示すように、複数のグランドコンタクト部材30と、複数のグランドバー50とを備える。
実施形態に係る電気コネクタ1は、上述したハウジング10、複数のシグナルコンタクト部材20、およびシェル部材40に加え、図3に示すように、複数のグランドコンタクト部材30と、複数のグランドバー50とを備える。
複数のグランドコンタクト部材30は、複数のシグナルコンタクト部材20と同様に、ハウジング10に配置される。各グランドバー50は、複数の同軸ケーブル3の外導体3c(シールド線)に半田付けによって取り付けられる。
ハウジング10は、図4に示すように、配線部材6の端部61が挿入される収容部11と、同軸ケーブル3の先端部分が配置される複数の収容部12と、ケーブル部2を支持するケーブル支持部13とを備える。なお、図4において、複数の収容部12のうち後方部10cの下方に形成される収容部12は、ケーブル支持部13によって隠れて見えない状態である。
収容部11は、ハウジング10の前方部10aから中央部10bへ向けて凹状に形成される。各収容部12は、ハウジング10の後方部10cにおいて下方または上方に向けて凹状に形成される。各収容部12には、グランドバー50に取り付けられた複数の同軸ケーブル3の先端部分がグランドバー50と共に収容される。
また、ハウジング10には、複数のシグナルコンタクト部材20が配置される複数の溝部14,15と、複数のグランドコンタクト部材30が配置される複数の溝部16,17とが形成される。
各溝部14,16は、ハウジング10の前方部10aから中央部10bにかけて収容部11に上方から対向する位置に形成される。複数の溝部14は、ハウジング10の幅方向に配列される。同様に、複数の溝部16は、ハウジング10の幅方向に配列される。また、溝部14と溝部16とは、ハウジング10の幅方向に交互に間隔を空けて配置される。
各溝部15,17は、ハウジング10の前方部10aから中央部10bにかけて収容部11に下方から対向する位置に形成される。複数の溝部15は、ハウジング10の幅方向に配列される。同様に、複数の溝部17は、ハウジング10の幅方向に配列される。また、溝部15と溝部17とは、ハウジング10の幅方向に交互に間隔を空けて配置される。
図5、図6、および図8に示すように、複数の溝部14,15には、複数のシグナルコンタクト部材20が配置される。具体的には、上方から収容部11に対向する各溝部14にシグナルコンタクト部材20が配置され、下方から収容部11に対向する各溝部15にシグナルコンタクト部材20が配置される。これにより、各対を構成する二つのシグナルコンタクト部材20は、図8に示すように、ハウジング10の高さ方向で対向する位置に配置される。
シグナルコンタクト部材20は、図10に示すように、同軸ケーブル3の内導体3a(図3参照)に接続される接続部21と、シグナル端子62,63(図2参照)のいずれかと接触する接触部22と、接続部21と接触部22との間に形成される延伸部23とを有する。かかるシグナルコンタクト部材20は、導電性部材によって形成される。例えば、シグナルコンタクト部材20は、一つの金属板に打抜き折曲げ加工を施すことによって形成される。
また、図5、図6、および図9に示すように、複数の溝部16,17には、複数のグランドコンタクト部材30が配置される。具体的には、上下方向で対向する二つの溝部16,17が一対の溝部16,17をなしており、各対の溝部16,17にグランドコンタクト部材30が配置される。図7および図9に示すように、ハウジング10の後方部10cには、前方に向けて複数のスリット18が形成されており、かかるスリット18を通じてグランドコンタクト部材30が一対の溝部16,17に挿入される。
グランドコンタクト部材30は、図11に示すように、接触部31aを有する第一のグランドコンタクト部31と、接触部32aを有する第二のグランドコンタクト部32と、第一のグランドコンタクト部31と第二のグランドコンタクト部32とを連結する連結部33を有する。かかるグランドコンタクト部材30は、導電性部材によって形成される。例えば、グランドコンタクト部材30は、一つの金属板に打抜き加工を施すことによって形成される。図9に示す例では、グランドコンタクト部材30は、上下対称に形成される。
図9に示すように、第一のグランドコンタクト部31は、溝部16に配置される。第二のグランドコンタクト部32は、溝部17に配置される。第一のグランドコンタクト部31は、溝部16に配置された状態において、収容部11に上方から対向し、接触部31aが収容部11に向けて突出する。また、第二のグランドコンタクト部32は、溝部17に配置された状態において、収容部11に下方から対向し、接触部32aが収容部11に向けて突出する。
接触部31aと接触部32aとは上下方向で対向し、上下方向における接触部31aと接触部32aとの間隔は配線部材6の板厚未満である。接触部31aと接触部32aとは、配線部材6の端部61が収容部11に挿入された場合に、配線部材6に弾性接触する。
図12に示すように、第一のグランドコンタクト部31は、ハウジング10に配置された状態において、上方から収容部11に対向するシグナルコンタクト部材20とハウジング10の幅方向でオーバラップする位置になる。また、第二のグランドコンタクト部32は、ハウジング10に配置された状態において、下方から収容部11に対向するシグナルコンタクト部材20とハウジング10の幅方向でオーバラップする位置になる。
また、連結部33は、ハウジング10に配置された状態において、各シグナルコンタクト部材20の後部とハウジング10の幅方向でオーバラップする位置になる。なお、上方から収容部11に対向するシグナルコンタクト部材20は、第一のシグナルコンタクト部材の一例であり、下方から収容部11に対向するシグナルコンタクト部材20は、第二のシグナルコンタクト部材の一例である。
図12に示す例では、第一のグランドコンタクト部31および第二のグランドコンタクト部32は、シグナルコンタクト部材20の一部とハウジング10の幅方向でオーバラップするが、かかる例に限定されない。例えば、第一のグランドコンタクト部31および第二のグランドコンタクト部32は、シグナルコンタクト部材20の全部とハウジング10の幅方向でオーバラップする形状を有していてもよい。
図13に示すように、シェル部材40は、四角筒状のケース部41と、ケース部41の上端部および下端部から各々前方に突出する二つの接触部42,43とを備える。ケース部41には、ハウジング10と係合する係合部44と、ケース部41の内部に通じる開口45とが形成される。シェル部材40は、導電性部材によって形成される。例えば、シェル部材40は、一つの金属板に打抜き折曲げ加工を施すことによって形成される。
二つの接触部42,43は、上下方向で対向し弾性変位する。二つの接触部42,43間の最短距離は、配線部材6の板厚未満である。そのため、電気コネクタ1に配線部材6の端部61を挿入した状態において、二つの接触部42,43が弾性変位し、二つの接触部42,43で配線部材6が挟持される。これにより、配線部材6から電気コネクタ1が意図しない力によって抜去される可能性をより低減することができる。
上述のように、ハウジング10に形成された複数の溝部14,15に複数のシグナルコンタクト部材20が配置され且つハウジング10に形成された複数の溝部16,17に複数のグランドコンタクト部材30が配置される。そして、収容部12にグランドバー50および複数の同軸ケーブル3の先端部が収容された状態で、ハウジング10がシェル部材40内に挿入される。これにより、図14〜図16に示すように、電気コネクタ1に複数の同軸ケーブル3が接続された状態になる。また、ハウジング10、複数のシグナルコンタクト部材20、および複数のグランドコンタクト部材30は、シェル部材40のケース部41によって覆われる。
図16に示すように、同軸ケーブル3は、内導体3aの外周に、誘電体3b、外導体3cおよび外周被覆材3dが順に同軸状に積層されて形成される。同軸ケーブル3は、先端から内導体3a、誘電体3b、外導体3cが順次露出した状態で電気コネクタ1の内部に配置される。
なお、ケーブル部2は、図16に示すように、一対の同軸ケーブル3で構成されているが、ケーブル部2は、ツインナックスケーブルなどのシールドペア線であってもよい。シールドペア線は、一対の内導体を含み、かかる一対の内導体が誘電体を介して同じ外導体に覆われる。
図16に示す状態では、ケース部41の開口45(図14参照)へ半田が流し込まれており、ケース部41とグランドバー50とが半田によって電気的に接続されている。また、グランドバー50は、同軸ケーブル3の外導体3cに接続されている。これにより、同軸ケーブル3の外導体3cがグランドバー50を介してシェル部材40に電気的に接続される。
また、図17に示すように、グランドコンタクト部材30は、電気コネクタ1内において、同軸ケーブル3の外導体3cおよびグランドバー50と電気的に接続されていない状態である。また、複数のグランドコンタクト部材30は互いに電気的に接続されていない状態である。
<3.電気コネクタ1と配線部材6との接続>
次に、電気コネクタ1と配線部材6との接続について説明する。上述したように、複数の同軸ケーブル3が接続された電気コネクタ1におけるハウジング10の収容部11に配線部材6の端部61を挿入することで、複数の同軸ケーブル3と配線部材6とが電気コネクタ1を介して電気的に接続される。
次に、電気コネクタ1と配線部材6との接続について説明する。上述したように、複数の同軸ケーブル3が接続された電気コネクタ1におけるハウジング10の収容部11に配線部材6の端部61を挿入することで、複数の同軸ケーブル3と配線部材6とが電気コネクタ1を介して電気的に接続される。
図18に示すように、配線部材6の一方の板面6aには、上述した複数のシグナル端子62と、グランド端子64とが形成される。グランド端子64は、前後方向に延伸する複数の領域64aと、複数の領域64aの一端を連結する領域64bとを有する。また、配線部材6の他方の板面6bには、上述したシグナル端子63が複数形成されると共に、グランド端子65(図21参照)が形成される。グランド端子65は、グランド端子64と同様の形状を有している。
なお、配線部材6は、4層の印刷配線基板に限定されず、5層以上の印刷配線基板であってもよい。また、配線部材6は、リジッド基板に限られず、フレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)およびフレキシブル・フラットケーブル(FFC)といったフレキシブル基板であってもよい。また、配線部材6は、板状の配線部材であればよく、リジッド基板およびフレキシブル基板に限定されない。
図20に示すように、複数の同軸ケーブル3を接続した電気コネクタ1の収容部11へ配線部材6の端部61を挿入すると、各シグナルコンタクト部材20の接触部22がシグナル端子62,63のうち対応するシグナル端子に接触する。これにより、各シグナルコンタクト部材20に接続された同軸ケーブル3の内導体3aがシグナル端子62,63のいずれかに電気的に接続される。
電気コネクタ1においては、上下方向で互いに対向する一対のシグナルコンタクト部材20によって差動信号が伝送される。そして、差動信号が伝送される一対のシグナルコンタクト部材20には上下方向において信号を伝送する他のコンタクト部材が隣接していない。そのため、一対のシグナルコンタクト部材20の一方と他方とをハウジング10の幅方向に配列した場合に比べ、一対のシグナルコンタクト部材20に伝送される差動信号の対称性を向上させることができ、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、差動信号が伝送される一対のシグナルコンタクト部材20は上下方向において、シェル部材40で囲まれる。そのため、複数の同軸ケーブル3を接続した電気コネクタ1の収容部11に配線部材6の端部61を挿入すると、差動信号が伝送される一対のシグナルコンタクト部材20は上下方向においてグランド電位で囲まれてシールドされた状態になる。そのため、差動信号の品質劣化をより抑制することができる。
また、図21に示すように、複数の同軸ケーブル3が接続された電気コネクタ1に配線部材6が接続された状態で、第一のグランドコンタクト部31の接触部31aがグランド端子64の領域64aに接触し、第二のグランドコンタクト部32の接触部32aがグランド端子65の領域65aに接触する。これにより、第一のグランドコンタクト部31および第二のグランドコンタクト部32がグランド端子64,65に接続されて接地される。
図22に示すように、各対のシグナルコンタクト部材20は、対応する二つのグランドコンタクト部材30間に配置される。各グランドコンタクト部材30は接地されることから、各対のシグナルコンタクト部材20への外部からの輻射の影響を抑制することができ、これにより、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
なお、図22において、「SIG(+)」は、差動信号のうちの一方の信号が伝送されるシグナルコンタクト部材20を指し、「SIG(−)」は、差動信号のうちの他方の信号が伝送されるシグナルコンタクト部材20を指す。また、「GND」は、接地されたグランドコンタクト部材30を指す。
また、図22に示すように、隣接するシグナルコンタクト部材20の対間には、接地された状態のグランドコンタクト部材30が配置される。そのため、隣接するシグナルコンタクト部材20の対間のクロストークを抑制することができ、これにより、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、図21に示すように、第一のグランドコンタクト部31と第二のグランドコンタクト部32とは連結部33によって連結されており、グランド端子64とグランド端子65とがグランドコンタクト部材30を介して接続される。これにより、グランドコンタクト部材30において連結部33が設けられない場合に比べ、グランドコンタクト部材30の接地を強化することができ、差動信号の品質劣化をより抑制することができる。
また、図21に示すように、シェル部材40の接触部42がグランド端子64の領域64bに接触し、シェル部材40の接触部43がグランド端子65の領域65bに接触する。シェル部材40は、上述したように、同軸ケーブル3の外導体3cに電気的に接続されていることから、シェル部材40によって、同軸ケーブル3の外導体3cと配線部材6のグランド端子64,65とが電気的に接続される。
また、電気コネクタ1の内部において、グランドコンタクト部材30とシェル部材40とが直接接続されておらず、グランドコンタクト部材30と同軸ケーブル3の外導体3cとが直接接続されていない構成である。したがって、電気コネクタ1内において、グランドコンタクト部材30とシェル部材40との接続、およびグランドコンタクト部材30と同軸ケーブル3の外導体3cとの接続を考慮しなくてよいため、電気コネクタ1の設計を容易に行うことができる。
なお、実施形態に係る電気コネクタ1は、上述した例に限定されない。例えば、電気コネクタ1は、グランドコンタクト部材30とシェル部材40とを直接接続する構成であってもよく、グランドコンタクト部材30と同軸ケーブル3の外導体3cとを直接接続する構成であってもよい。
なお、上述した例では、ハウジング10の幅方向にシグナルコンタクト部材20とグランドコンタクト部材30とが交互に配置される構成であるが、グランドコンタクト部材30を設けない構成であってもよい。この場合であっても、一対のシグナルコンタクト部材20に伝送される差動信号の対称性を向上させることができることから、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、電気コネクタ1は、隣接するシグナルコンタクト部材20の対間のみにグランドコンタクト部材30が配置される構成であってもよい。すなわち、上述した複数のグランドコンタクト部材30のうち、隣接するシグナルコンタクト部材20の対間にないグランドコンタクト部材30は配置されない構成であってもよい。
また、複数のシグナルコンタクト部材20は、インサート成形によってハウジング10に配置され、複数のグランドコンタクト部材30は、ハウジング10に圧入される。なお、電気コネクタ1は、複数のシグナルコンタクト部材20がハウジング10に圧入される構成であってもよく、また、複数のグランドコンタクト部材30がインサート成形によってハウジング10に配置される構成であってもよい。
上述した例では、シグナルコンタクト部材20およびグランドコンタクト部材30は、金属板に打抜き折曲げ加工や打抜き加工を施すことによって形成される。電気コネクタ1において、シグナルコンタクト部材20は上下方向を板厚方向とし、グランドコンタクト部材30は左右方向を板厚方向としている。そのため、シグナルコンタクト部材20の左右方向の形状を任意に形成でき、グランドコンタクト部材30の上下方向の形状を任意に形成することができる。なお、グランドコンタクト部材30は、シグナルコンタクト部材20と同一形状としてもよい。これにより、電気コネクタ1における部材の種類を少なくすることができる。
以上のように、実施形態に係る電気コネクタ1は、絶縁性のハウジング10と、導電性の一対のシグナルコンタクト部材20とを備える。ハウジング10は、板状の配線部材6の端部61が挿入される収容部11を有する。一対のシグナルコンタクト部材20は、差動信号を伝送するケーブル部2の一対の内導体3aのうち対応する内導体3aに接続される接続部21と、配線部材6に形成される複数のシグナル端子62,63のうち対応するシグナル端子と接触する接触部22とを各々有する。さらに、一対のシグナルコンタクト部材20は、配線部材6の端部61が収容部11に挿入された場合に配線部材6の板厚方向になるハウジング10の高さ方向で互いに対向する位置に配置される。これにより、一対のシグナルコンタクト部材20の一方と他方とをハウジング10の幅方向に配列した場合に比べ、一対のシグナルコンタクト部材20に伝送される差動信号の対称性を向上させることができ、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、電気コネクタ1は、ハウジング10の高さ方向と配線部材6の収容部11への挿入方向とに各々直交するハウジング10の幅方向に沿ってハウジング10に配列された導電性の複数のグランドコンタクト部材30を備える。複数のグランドコンタクト部材30は、配線部材6に形成されるグランド端子64,65と接触する接触部31a,32aを各々有する。一対のシグナルコンタクト部材20は、複数のグランドコンタクト部材30間に配置される。そのため、一対のシグナルコンタクト部材20への外部からの輻射などの影響を抑制することができ、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、電気コネクタ1には、シグナルコンタクト部材20が複数対設けられ、複数対のシグナルコンタクト部材20は、各々差動信号を伝送する。グランドコンタクト部材30は、ハウジング10の幅方向で複数対のシグナルコンタクト部材20間に配置される。これにより、ハウジング10の幅方向において隣接するシグナルコンタクト部材20の対間のクロストークを抑制することができ、差動信号の品質劣化を抑制することができる。
また、一対のシグナルコンタクト部材20は、配線部材6の一方の板面6aに形成されたシグナル端子62と接触する第一のシグナルコンタクト部材と、配線部材6の他方の板面6bに形成されたシグナル端子63と接触する第二のシグナルコンタクト部材とを含む。グランドコンタクト部材30は、第一のグランドコンタクト部31と、第二のグランドコンタクト部32とを備える。第一のグランドコンタクト部31は、一方の板面6aに形成されたグランド端子64に接触する接触部31aを有し、ハウジング10の幅方向で第一のシグナルコンタクト部材と対向する。第二のグランドコンタクト部32は、他方の板面6bに形成されたグランド端子65に接触する接触部32aを有し、ハウジング10の幅方向で第二のシグナルコンタクト部材と対向する。これにより、ハウジング10の幅方向において、一対のシグナルコンタクト部材20の各々とグランドコンタクト部材30とを対向させることができるため、差動信号の品質劣化をより精度よく抑制することができる。
また、グランドコンタクト部材30は、第一のグランドコンタクト部31と第二のグランドコンタクト部32とを連結する連結部33を備える。これにより、グランドコンタクト部材30において連結部33が設けられない場合に比べ、グランドコンタクト部材30の接地を強化することができ、差動信号の品質劣化をより抑制することができる。
また、電気コネクタ1は、ハウジング10、複数のシグナルコンタクト部材20、および複数のグランドコンタクト部材30を覆い、ケーブル部2における外導体3cに接続される導電性のシェル部材40を備える。シェル部材40は、配線部材6に形成されるグランド端子64,65と接触する接触部31a,32aを有する。これにより、シェル部材40が接地されることから、電気コネクタ1の外部から複数のシグナルコンタクト部材20への輻射の影響を抑制することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 電気コネクタ
2 ケーブル部
3 同軸ケーブル
3a 内導体
3c 外導体
6 配線部材
6a,6b 板面
10 ハウジング
11,12 収容部
20 シグナルコンタクト部材
21 接続部
22,31a,32a,42,43 接触部
30 グランドコンタクト部材
31 第一のグランドコンタクト部
32 第二のグランドコンタクト部
33 連結部
40 シェル部材
62,63 シグナル端子
64,65 グランド端子
2 ケーブル部
3 同軸ケーブル
3a 内導体
3c 外導体
6 配線部材
6a,6b 板面
10 ハウジング
11,12 収容部
20 シグナルコンタクト部材
21 接続部
22,31a,32a,42,43 接触部
30 グランドコンタクト部材
31 第一のグランドコンタクト部
32 第二のグランドコンタクト部
33 連結部
40 シェル部材
62,63 シグナル端子
64,65 グランド端子
Claims (6)
- 板状の配線部材の端部が挿入される収容部を有する絶縁性のハウジングと、
差動信号を伝送する一対の内導体を有するケーブル部の前記一対の内導体のうち対応する内導体に接続される接続部と、前記配線部材に形成される複数のシグナル端子のうち対応するシグナル端子と接触する接触部とを各々有し、前記ハウジングに配置される導電性の一対のシグナルコンタクト部材と、を備え、
前記一対のシグナルコンタクト部材は、
前記配線部材の端部が前記収容部に挿入された場合に前記配線部材の板厚方向になる前記ハウジングの高さ方向で互いに対向する位置に配置される
ことを特徴とする電気コネクタ。 - 前記配線部材に形成されるグランド端子と接触する接触部を各々有し、前記ハウジングの高さ方向と前記配線部材の前記収容部への挿入方向とに各々直交する前記ハウジングの幅方向に沿って前記ハウジングに配列された導電性の複数のグランドコンタクト部材を備え、
前記一対のシグナルコンタクト部材は、
前記複数のグランドコンタクト部材間に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。 - 前記配線部材に形成されるグランド端子と接触する接触部を有し、前記ハウジングに配置される導電性のグランドコンタクト部材を備え、
前記シグナルコンタクト部材は、複数対設けられ、
前記グランドコンタクト部材は、
前記ハウジングの高さ方向と前記配線部材の前記収容部への挿入方向とに各々直交する前記ハウジングの幅方向で前記複数対のシグナルコンタクト部材間に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。 - 前記一対のシグナルコンタクト部材は、
前記配線部材の一方の板面に形成されたシグナル端子と接触する第一のシグナルコンタクト部材と、前記配線部材の他方の板面に形成されたシグナル端子と接触する第二のシグナルコンタクト部材とを含み、
前記グランド端子は、
前記一方の板面と前記他方の板面とに各々形成され、
前記グランドコンタクト部材は、
前記一方の板面に形成された前記グランド端子に接触する接触部を有し、前記ハウジングの幅方向で前記第一のシグナルコンタクト部材と対向する第一のグランドコンタクト部と、
前記他方の板面に形成された前記グランド端子に接触する接触部を有し、前記ハウジングの幅方向で前記第二のシグナルコンタクト部材と対向する第二のグランドコンタクト部と、を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。 - 前記グランドコンタクト部材は、
前記第一のグランドコンタクト部と前記第二のグランドコンタクト部とを連結する連結部を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の電気コネクタ。 - 前記ハウジング、前記シグナルコンタクト部材、および前記グランドコンタクト部材を覆い、前記ケーブル部における外導体に接続される導電性のシェル部材を備え、
前記シェル部材は、前記配線部材に形成される前記グランド端子と接触する接触部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の電気コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018014114A JP2019133809A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 電気コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018014114A JP2019133809A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 電気コネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019133809A true JP2019133809A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67547560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018014114A Pending JP2019133809A (ja) | 2018-01-30 | 2018-01-30 | 電気コネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019133809A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021064941A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 山一電機株式会社 | ケーブルコネクタ及びケーブルコネクタアセンブリ |
WO2023229036A1 (ja) * | 2022-05-26 | 2023-11-30 | 宏致電子股▲ふん▼有限公司 | コネクターセット及びコネクター |
-
2018
- 2018-01-30 JP JP2018014114A patent/JP2019133809A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021064941A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 山一電機株式会社 | ケーブルコネクタ及びケーブルコネクタアセンブリ |
CN114556715A (zh) * | 2019-10-03 | 2022-05-27 | 山一电机株式会社 | 电缆连接器及电缆连接器组件 |
WO2023229036A1 (ja) * | 2022-05-26 | 2023-11-30 | 宏致電子股▲ふん▼有限公司 | コネクターセット及びコネクター |
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