JP2019133052A - カラーフィルタ及びマイクロディスプレイ - Google Patents

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Atsushi Yamauchi
淳 山内
希 大中
Nozomi Onaka
希 大中
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Abstract

【課題】シリコン基板に形成された駆動素子上に有機EL層などの発光層を形成し、発光層上に赤色、緑色、青色の微細な画素が形成されるカラーフィルタにおいて、100℃以下の低温硬化であっても耐薬品性、保存安定性に優れたカラーフィルタを提供する。【解決手段】赤色、緑色、青色の着色画素を基板上に具備したカラーフィルタであって、赤色、緑色、青色の着色画素は、各々赤色、緑色、青色の着色材に加えて、エポキシ基含有化合物と、アルカリ可溶性樹脂と、アクリルモノマーと、オキセタン基含有化合物と、連鎖移動剤と、光重合開始剤と、光酸発生剤と、溶剤と、を含む着色組成物が硬化されてなり、エポキシ基含有化合物は、着色組成物の溶剤を除いた全固形分に占める割合が1重量%以上5重量%以内であり、さらに各々所定の着色材の顔料を含み、着色組成物の全固形分に占める着色材の顔料の割合が所定の重量%の範囲であるカラーフィルタとする。【選択図】なし

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)表示装置などのマイクロディスプレイに用いるカラーフィルタ及び該マイクロディスプレイに関する。
近年、携帯電話機や携帯情報端末などの電子機器において、現在の主流である液晶表示装置では困難であった更なる薄型・軽量化や曲面表示の要求に対応するため、自発光素子である有機ELやLEDを用いた表示装置の開発・量産化が進んでいる。その中でも、薄型・軽量化の特徴を活かすため、ヘッドマウントディスプレイ、電子ビューファインダなどの高精細かつ外形0.5インチ程度の小型ディスプレイ(以下、マイクロディスプレイと称する)への応用が期待されている。
有機ELディスプレイの表示方式には、シリコン基板上に形成されたTFTなどの駆動素子上に白色発光層を形成し、カラーフィルタを用いてRGB(赤緑青)等の色表現をする方式と、RGB等それぞれの色を発光する発光層を蒸着させ色表現する方式の大きく2つの方式がある。また、擬似白色とも呼称される白色発光LEDや、青色発光などの単色発光LEDを用いるマイクロLEDの検討も進んでいる。これらのうち、RGBの発光層を選択的に形成するマイクロディスプレイは、画素が微細であるため、作製が困難な状況となっている。そのため、白色発光層にカラーフィルタを用い、カラーフィルタで色分離する方式がマイクロディスプレイには積極的に採用されている。発光層としては量子ドットと呼称される波長変換用蛍光体の採用も検討されている。
マイクロディスプレイは前述のとおり、画素サイズが1μm〜30μmと微細であるため、従来から採用されている有機EL素子とカラーフィルタを別々の基板に作製し貼り合せる方式では、精度が下がり、色ズレが生じてしまう。そのため、有機EL層など発光層上にカラーフィルタを形成する方式が提案されている。
カラーフィルタの製造方法にはインクジェット方式やフォトリソグラフィ法等があるが、微細な画素形成が可能なフォトリソグラフィ法の採用が進んでいる。しかしながら、有機EL層の発光層は耐熱性が低いため、有機EL層の発光層上にカラーフィルタを形成するには低温で焼成する必要がある。具体的には、従来のフォトリソグラフィ法では230℃程度と高温で焼成していたが、100℃程度で焼成する必要がある。しかしながら、RGB等の着色画素の焼成温度を下げると、硬化が不十分となり、次工程の画素形成時に、塗工した着色組成物に含まれる薬品による着色画素の溶出・剥がれや表面荒れといった問題が発生してしまう。
前記問題点を解決するため、例えば特許文献1ではエポキシ基を含有するアルカリ可溶性樹脂と、硬化剤としてアミン化合物を含有する着色組成物を用いることにより低温での硬化性を上げる手法が提案されている。しかしながら、着色組成物中にアミン化合物を添加するためにカラーフィルタとしての透過率を低下させる恐れがある。
特許文献2においてはオキセタン化合物と、熱重合開始剤として過酸化物骨格を持つベンゾフェノン系化合物を用いることにより、低温で硬化させる手法を提案している。また、特許文献3においては、現像後に紫外線(UV)を照射するブリーチング処理を行い、光硬化を促進する方法により120℃の焼成でカラーフィルタを作製する手法を提案している。
しかしながら、前述の特許文献1及び2の内容は、100℃での硬化ではなく、150℃での硬化を実施しており、有機EL素子の耐熱性を考慮すると硬化温度としては高すぎる懸念がある。また、高い色再現性を薄い膜厚で達成するためには、カラーフィルタの色材濃度を高くする必要があるため、前述の方法では、パターニングするだけの充分な感度を出すことが困難である。
また、特許文献3の内容では、ブリーチング処理する際に、有機EL素子へもUVが照射されてしまうため、有機EL素子が劣化してしまい、発光特性が悪化してしまう問題が生じる懸念がある。
特開2012−63745号公報 特願2002−58986号公報 特開2013−4219号公報
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、その目的とするところは、シリコン基板に形成された駆動素子上に有機EL層などの発光層が形成され、該発光層上に赤色、緑色、青色の微細な画素として形成されるカラーフィルタにおいて、100℃以下の低温硬化であっても耐薬品性、保存安定性に優れたカラーフィルタを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、赤色、緑色、青色の着色画素を基板上に具備したカラーフィルタであって、
前記赤色、緑色、青色の着色画素は、各々赤色、緑色、青色の着色材に加えて、
エポキシ基含有化合物と、アルカリ可溶性樹脂と、アクリルモノマーと、オキセタン基含有化合物と、連鎖移動剤と、光重合開始剤と、光酸発生剤と、溶剤と、を含む着色組成物が硬化されてなり、
前記エポキシ基含有化合物は、前記着色組成物の溶剤を除いた全固形分に占める割合が1重量%以上5重量%以内であり、
前記赤色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントレッド254を含み、前記赤色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記緑色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントグリーン58を含み、前記緑色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記青色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントブルー15:6を含み、前記青色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が30〜45重量%の範囲であることを特徴とするカラーフィルタとしたものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカラーフィルタを具備してなるマイクロディスプレイとしたものである。
本発明によれば、シリコン基板に形成された駆動素子上に有機EL層などの発光層を形成し、該発光層上に赤色、緑色、青色の微細な画素として形成されるカラーフィルタにおいて、100℃以下の低温硬化であっても耐薬品性、保存安定性に優れたカラーフィルタが得られる。これにより、有機EL層などの発光層の劣化を抑制することができ、表示特性の良好なマイクロディスプレイを提供することが可能となる。
有機EL型のマイクロディスプレイの構造を例示する模式断面図である。
<本発明のカラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、赤色、緑色、青色の着色画素を基板上に具備したカラーフィルタであって、
前記赤色、緑色、青色の着色画素は、各々赤色、緑色、青色の着色材に加えて、
エポキシ基含有化合物と、アルカリ可溶性樹脂と、アクリルモノマーと、オキセタン基含有化合物と、連鎖移動剤と、光重合開始剤と、光酸発生剤と、溶剤と、を含む着色組成物が硬化されてなり、
前記エポキシ基含有化合物は、前記着色組成物の溶剤を除いた全固形分に占める割合が1重量%以上5重量%以内であり、
前記赤色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントレッド254を含み、前記赤色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記緑色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントグリーン58を含み、前記緑色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記青色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントブルー15:6を含み、前記青色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が30〜45重量%の範囲であることを特徴とするカラーフィルタである。
以下、本発明のカラーフィルタを製造するための着色組成物が含有する各成分について説明する。
[着色材]
(赤色顔料)
赤色顔料としては、ピグメントレッド254を含み、さらに赤色着色組成物の全固形分に占める着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲で、以下の顔料を含むことができる。すなわち、ピグメントレッド7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、255、264、270、272、279等の赤色顔料を含むことができる。また、黄色顔料や橙色顔料を併用することもできる。
(黄色顔料)
前記の、併用できる黄色顔料としては、ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。
(緑色顔料)
緑色顔料としては、ピグメントグリーン58を含み、さらに緑色着色組成物の全固形分に占める着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲で、以下の顔料を含むことができる。例えば、緑色顔料には、ピグメントグリーン7、10、36、37、58等の緑色顔
料を用いることができる。また、緑色顔料とあわせて、前記黄色顔料を併用することができる。
(青色顔料)
青色顔料としては、ピグメントブルー15:6を含み、さらに青色着色組成物の全固形分に占める着色材の顔料の割合が30〜45重量%の範囲で、以下の顔料を含むことができる。例えば、ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64または80等の青色顔料を用いることができる。青色感光性樹脂組成物には、この青色顔料に加え、ピグメント バイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、または50等の紫色顔料を併用することができる。
[熱硬化性モノマー]
(エポキシ基含有化合物)
熱硬化性モノマーのひとつとして、二官能以上の多官能エポキシ化合物を着色組成物の溶剤を除いた全固形分に占める割合が1重量%以上5重量%以内の割合で含む。例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、またはビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物などのエポキシ化合物が挙げられる。
具体的には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等の低分子量エポキシ化合物が挙げられる。商品名としては、ナガセケムテックス製EX−810、EX−830、EX−611、EX−421、EX−512、EX−521、EX−611、EX−614、EX−622、EX−314、EX−321、EX−411が挙げられる。
(オキセタン基含有化合物)
別の熱硬化性モノマーとして、多官能エポキシ化合物の一部を多官能オキセタン化合物に置き換えたエポキシ基含有化合物を含む。多官能エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、またはビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物などのオキセタン化合物等が挙げられる。
[バインダ樹脂]
(アルカリ可溶性樹脂)
バインダ樹脂として、アルカリ可溶型の非感光性透明樹脂及び感光性透明樹脂を含む。アルカリ可溶型の非感光性透明樹脂とは、アルカリ水溶液に溶解する性質を持つ光重合性を有しない透明樹脂であり、このようなアルカリ可溶型の非感光性樹脂として具体的には、酸性官能基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン−(無水)マレイン酸共重体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。なかでも、酸性官能基を有するアクリル樹脂、α−オレフィン−(無水)マレイン酸共重合体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体及びスチレン−スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂が好適に用いられる。
前記感光性樹脂としては、反応性官能基を有する線状高分子に、この反応性官能基と反
応可能な置換基を有する(メタ)アクリル化合物、ケイヒ酸等を反応させて、エチレン不飽和二重結合を該線状高分子に導入した樹脂が挙げられる。また、反応性官能基を有する(メタ)アクリル化合物、ケイヒ酸等に、この反応性官能基と反応可能な置換基を有する線状高分子を反応させて、エチレン不飽和二重結合を該線状高分子に導入した樹脂が挙げられる。前記反応性官能基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等が例示でき、この反応性官能基と反応可能な置換基としては、イソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等が例示できる。
また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子を、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも、感光性樹脂として使用できる。
[光重合性モノマー]
(アクリルモノマー)
光重合性モノマーとして、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートからなるアクリルモノマーを含む。
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロカラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
また、多官能イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
[連鎖移動剤]
連鎖移動剤として、多官能チオールを含む。多官能チオールの使用量は、着色組成物の全固形分量を基準として0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。0.1質量%未満では多官能チオールの添加効果が不充分であり、30質量%を越えると感度が高すぎて解像度が低下する。また、チオールは熱硬化成分の硬化剤としても機能するため、光反応及び熱反応促進の働きをするうえで、本発明においては非常に重要な役割を果たす。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。
[光重合開始剤]
本発明のカラーフィルタが含む光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が挙げられる。
前記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
[光酸発生剤]
光酸発生剤として、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤ともいう)を含む。放射線の照射により発生した酸とエポキシ及びオキセタンの反応が進行することにより、従来のように高温焼成を実施することなく、低温での塗膜の硬化が可能となる。
光酸発生剤は、波長300nm以上、好ましくは波長300〜450nmの活性光線に感応し酸を発生する化合物が好ましいが、その化学構造に制限されるものではない。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光酸発生剤についても、増感剤と併用することによって波長300nm以上の活性光線または放射線に感応し酸を発生する化合物であれば、増感剤と組み合わせて好ましく用いることができる。例えば、オニウム塩、スルホン酸、ビス(アルキルスルホニル)イミド、またはトリス(アルキルスルホニル)メチドのような有機酸を発生する化合物が好ましい。また、トリクロロメチル−s−トリアジン類、スルホニウム塩やヨードニウム塩、第四級アンモニウム塩類、ジアゾメタン化
合物、イミドスルホネート化合物、及び、オキシムスルホネート化合物なども好ましい。
[溶剤]
溶剤としては、メタノール、エタノール、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、キシレン、酢酸磯亜ミル、酢酸nアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エステル、エチルエトキシプポピオネートなどが挙げられる。
[着色画素の形成方法]
フォトリソグラフィ法により、1色目、2色目、3色目と着色組成物の塗工、露光、現像、加熱硬化を繰り返し、着色画素を形成する。具体的には、基板上の全面にスピンコート法などにより例えば赤色着色組成物層を形成する。次いで、所定のパターンのフォトマスクを介して赤色着色組成物層を露光し、露光された部分の赤色着色組成物層を光重合させる。次に、赤色着色組成物層を現像して未露光領域を除去し、パターニングを完了する。次に、形成したパターンを加熱硬化することにより基板に固着させ赤色の着色画素を形成する。続いて、例えば緑色、青色の順に同様の工程を繰り返し、赤色、緑色、青色の着色画素を形成する。
<本発明のマイクロディスプレイ>
本発明のマイクロディスプレイは、本発明のカラーフィルタを具備する以外は従来のマイクロディスプレイの構造と同じである。
図1は、有機EL型のマイクロディスプレイを例示する模式断面図である。シリコン基板1にTFTアレイ部2を形成したTFTアレイ基板3上に、隔壁4、陰極5、白色発光層である有機EL層6、陽極9からなる有機EL素子7を形成し、その上に平坦化の役割を兼ねる封止層10を形成している。隔壁4は隣接画素との混色を防ぐものである。
TFTアレイ基板3について説明する。TFTアレイ部2には、図示は略するが、平面視で各画素の光透過部となる部分に有機ELの駆動素子であるTFTが配置される。陰極5は、TFTアレイ部2のそれぞれのTFTによって画素毎の有機EL層6を駆動する。TFTアレイ基板3には、光取り出し効率を高めるために、アルミニウムなどからなる反射板を具備することもできる。
さらに封止層10の上に、密着層11を介してブラックマトリクス12、着色画素13−R、13−G、13−Bからなるカラーフィルタ層14を形成し、オーバーコート層15で被覆した後、密着層16を介してカバーガラス17を取り付け、有機EL型のマイクロディスプレイ100となる。
以下、本発明のマイクロディスプレイを構成する、既述の着色画素13−R、G、B以
外の主要な要素について説明する。
[有機EL素子]
本願では、有機EL層6を駆動する陰極5、陽極9を含む層を有機EL素子7と称する。有機EL素子7は、シリコン基板1側から順に、陰極5、有機EL層6、及び陽極9を積層してなり、封止層10で気密に覆われた構成となっている。図1に示す有機EL素子7は、有機EL層6で発光した光をシリコン基板1と反対側から取り出す、いわゆるトップエミッション型として構成されている。
[有機EL層]
有機EL層6は、発光物質を含む有機発光単層、あるいは多層で形成することができる。多層で形成される場合は、正孔注入層や電子注入層といった電荷注入層や、白色の発光層に正孔を輸送する正孔輸送層、白色の発光層に電子を輸送する電子輸送層といった電荷輸送層、あるいは正孔(電子)輸送をブロックする層を備えるものとすることができる。
(白色発光層)
白色発光層は、白色の発光が得られれば良く、公知のものを用いることができる。白色の発光特性は、少なくとも赤色領域(600nm〜780nm)と緑色領域(475nm〜600nm)及び青色領域(380nm〜475nm)の3つの領域に発光があればよい。発光ピークは必ずしも3つあるいはそれ以上の数を必要とするのではなく、例えば2つの発光ピークでも上記の領域に発光があればよい。しかし、広い色再現性を得るためには3つ以上の発光ピークがある白色発光層を用いることが好ましく、さらに好ましくは、上記3つの色領域のひとつ以上に発光ピークがあることが好ましい。
前記のような白色の発光層を構成する材料としては、蛍光または燐光を発するものであれば特に限定されるものではない。また、発光材料は、正孔輸送性や電子輸送性を有していていもよい。発光材料としては、色素系材料、金属錯体系材料、及び高分子系材料を挙げることができる。
色素系発光材料としては、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、及びピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
金属錯体系発光材料としては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、及びユーロピウム錯体、あるいは、中心金属に、Al、Zn、Be等またはTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子に、オキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、及びキノリン構造等を有する金属錯体などを挙げることができる。
高分子系発光材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、並びに上記の色素系材料及び金属錯体系材料を高分子化したもの等を挙げることができる。
白色発光層の形成方法としては、例えば蒸着法、印刷法、インクジェット法、またはスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、
ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、及び自己組織化法(交互吸着法、自己組織化単分子膜法)等を挙げることができる。特に、蒸着法、スピンコート法、及びインクジェット法を用いることが好ましく、白色の発光層の膜厚は、通常5nm〜5μm程度である。
(正孔注入層)
白色発光層と陽極9との間に正孔注入層が形成されていても良い。正孔注入層を設けることにより、白色発光層への正孔の注入が安定化し、発光効率を高めることができる。正孔注入層の形成材料としては、一般的に有機EL素子の正孔注入層に使用されている材料を用いることができる。また、正孔注入層の形成材料は、正孔の注入性若しくは電子の障壁性のいずれかを有するものであれば良い。
具体的な正孔注入層の形成材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、及びチオフェンオリゴマー等の導電性高分子オリゴマー等を例示することができる。さらに、正孔注入層の形成材料としては、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、及びスチリルアミン化合物等を例示することができる。また、正孔注入層の膜厚は、通常5nm〜1μm程度である。
(電子注入層)
白色発光層と陰極5との間に電子注入層が形成されていても良い。電子注入層を設けることにより、白色発光層への電子の注入が安定化し、発光効率を高めることができる。
電子注入層の形成材料としては、例えばニトロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体のオキサジアゾール環の酸素原子をイオウ原子に置換したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有したキノキサリン誘導体、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の8−キノリノール誘導体の金属錯体、フタロシアニン、金属フタロシアニン、並びにジスチリルピラジン誘導体等を例示することができる。
[陰極]
陰極5は、電子が効率的に注入できるように、仕事関数が小さな導電性材料を用いて構成されている。このような導電性材料としては、例えば、Li、Mg、Ca等の活性な金属とAg、Al、In等の金属との合金、或いはこれらを積層した構造を使用できる。また、有機EL層6との間に例えば、Li、Mg、Ca等の活性な金属とフッ素、臭素等のハロゲンや酸素等との化合物層を薄く挿入した構造としても良い。
[陽極]
陽極9は、正孔が効率的に注入できるように、仕事関数が大きな導電性材料を用いて構成されている。このような導電性材料としては、例えば、ニッケル、銀、金、白金、パラジウム、セレン、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、レニウム、タングステン、モリブデン、クロム、タンタル、ニオブやこれらの合金、あるいは酸化錫(SnO)、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられる。
陰極5及び陽極9は、表示装置の有機EL素子7の駆動方式によって適する形状にパターニングされる。例えば、有機EL型表示装置の駆動方式が単純マトリックス型である場合には、陰極5及び陽極9は互いに交差するストライプ状に形成され、これらが交差した領域がその画素の有機EL素子7となる。
[封止層]
封止層3を構成する材料は、紫外線硬化型樹脂が好ましく、必要に応じては熱硬化型樹脂を併用してもよい。前記紫外線硬化型樹脂としては特に限定するものではないが、i線(波長365nm)に感度を示すアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂上に窒化珪素などの無機膜を積層してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[赤色着色画素の作製]
赤色着色組成物に使用する着色材の顔料として以下のものを使用した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254
(BASF社製 商品名:イルガーフォーレッド B−CF)
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 139
(BASF社製 商品名:Paliotol Yellow L 2146HD)
前記顔料を用いて、下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色着色材(PR−1)を作製した。
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 78重量部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 139 22重量部
アクリルワニス(固形分20%) 215重量部
前記の着色材と、下記の含有材料群を用いて、表1に記載の配合となるように、実施例1〜5用、比較例1〜7用の赤色着色組成物を作製した。
(含有材料群)アクリルモノマー:東亜合成製 商品名:M402
光重合開始剤: BASF社製 商品名:イルガキュアーOXE02
連鎖移動剤: 昭和電工社製 商品名:TPMB
エポキシ:ダイセル製 商品名:EHPE3150
オキセタン:東亜合成製 商品名:OXT−221
光酸発生剤:サンアプロ製 商品名:CPI−110A
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
作製した実施例1〜5用、比較例1〜7用の赤色着色組成物 をガラス基板上に硬化仕上がりの膜厚が1.5μmになるようにスピンナーで塗布し、パターンマスクを介して紫外線露光、アルカリ現像、水洗及び乾燥工程を経てカラーフィルタの赤色層を形成した。その後、加熱オーブンを用いて80℃、10分間加熱硬化して、本発明のカラーフィルタの実施例1〜5用、比較例1〜7用の赤色着色画素を形成した。
[緑色着色画素の作製]
緑色着色組成物に使用する着色材の顔料として以下のものを使用した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 58
(DIC社製 商品名:FASTOGEN GREEN A110)
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 185
(BASF社製 商品名:Paliotol Yellow L 1155)
前記顔料を用いて、下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して緑色着色材(PG−1)を作製した。
緑色顔料:C.I. Pigment Green 58 65重量部
黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 185 35重量部
アクリルワニス(固形分20%) 215重量部
前記の着色材と、赤色着色組成物の場合と同じ含有材料群を用いて、表2に記載の配合となるように、実施例1〜5用、比較例1〜7用の緑色着色組成物を作製した。
作製した実施例1〜5用、比較例1〜7用の緑色着色組成物をガラス基板上に硬化仕上がりの膜厚が1.5μmになるようにスピンナーで塗布し、パターンマスクを介して紫外線露光、アルカリ現像、水洗及び乾燥工程を経てカラーフィルタの緑色層を形成した。その後、加熱オーブンを用いて80℃、10分間加熱硬化して、本発明のカラーフィルタの実施例1〜5用、比較例1〜7用の緑色着色画素を形成した。
[青色着色画素の作製]
青色着色組成物に使用する着色材の顔料として以下のものを使用した。
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15:6
(トーヨーカラー社製 商品名:LIONOL BLUE ES)
紫色顔料:C.I. Pigment Violet 23
(トーヨーカラー社製 商品名:LIONOGEN VIOLET RL)
前記顔料を用いて、下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して青色着色材(PB−1)を作製した。
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15:6 63重量部
紫色顔料:C.I. Pigment Violet 23 37重量部
アクリルワニス(固形分20%) 215重量部
前記の着色材と、赤色着色組成物の場合と同じ含有材料群を用いて、表3に記載の配合となるように、実施例1〜5用、比較例1〜7用の青色着色組成物を作製した。
作製した実施例1〜5用、比較例1〜7用の青色着色組成物をガラス基板上に硬化仕上がりの膜厚が1.5μmになるようにスピンナーで塗布し、パターンマスクを介して紫外線露光、アルカリ現像、水洗及び乾燥工程を経てカラーフィルタの青色層を形成した。その後、加熱オーブンを用いて80℃、10分間加熱硬化して、本発明のカラーフィルタの実施例1〜5用、比較例1〜7用の青色着色画素を形成した。
<耐薬品性及び保存安定性の評価>
形成した実施例1〜5用、比較例1〜7用の赤色着色画素、緑色着色画素、青色着色画素をそれぞれ、耐薬品性確認のためPGMEAに10分間浸漬し、試験前後の膜厚、及び分光透過率を測定した。膜厚は、接触式膜厚計(小坂研究所社製、SE−3500)にて測定し、試験前後での膜厚変化を算出した。分光透過率は、顕微分光器(大塚電子製、LCF−2000)にて測定し、試験前後での透過率変化を算出した。
膜厚変化率、透過率変化率はそれぞれ以下の式にて算出した。
(膜厚変化率)=(浸漬後膜厚−浸漬前膜厚)/(浸漬前膜厚)×100(%)
・・・(式1)
(透過率変化率)=(浸漬後透過率−浸漬前透過率)/(浸漬前透過率)×100(%)
・・・(式2)
判定基準は以下のようにした。
外観;〇 変化無、× 溶出・表面荒れ発生。
膜厚変化;〇 膜厚変化率 1%以内、× 膜厚変化率 1%より大きい。
透過率変化;〇 透過率変化率 1%以内、× 透過率変化率 1%より大きい。
<保存安定性評価>
保存安定性は、常温保管(30日間)の粘度により評価した。粘度はTVE-22LT型粘度計(東機産業株式会社)にて測定し、作製直後の粘度と常温保管後の粘度の粘度変化率を以下の式にて算出した 。
(粘度変化率)=(常温保管後の粘度−作製直後の粘度)/(作製直後の粘度)×100(%)
・・・(式3)
判定基準は、粘度変化率が10%以内の場合に〇とした。
<評価結果>
赤色着色画素について、試料作製条件が本願の請求項で規定する条件を満たす場合を〇、満たさない場合を×とし、耐薬品性、保存安定性を評価した結果と合わせて、表4に示す。同様に緑色着色画素、青色着色画素について、それぞれ表5、表6に示す。
表4、表5、表6の結果より、赤色、緑色、青色の着色画素が、各々赤色、緑色、青色の着色材に加えて、アルカリ可溶性樹脂、アクリルモノマー、エポキシ基含有化合物、オキセタン基含有化合物、連鎖移動剤、光重合開始剤、光酸発生剤、溶剤を含み、エポキシ基含有化合物が溶剤を除いた固形分に占める割合、着色材の顔料の種類、着色材の顔料が着色組成物の全固形分に占める割合が、いずれも本願で規定する条件を満たす場合においてのみ、80℃の低温硬化であっても耐薬品性、保存安定性に優れるカラーフィルタが得られることが分かった。尚、比較例6は、顔料濃度が低く感光成分の割合が増えるため耐薬品性は向上したが、保存安定性は劣化した。
[有機EL素子基板の作製](図1参照)
シリコン基板1上に、公知のスパッタ法とエッチング法によりTFTアレイ部2を形成し、TFTアレイ基板3を作製した。さらに、TFTアレイ基板3上に、公知の蒸着法により白色の有機EL層6を形成後、封止層10としてアクリル樹脂上にCVD法により窒化珪素を積層して、陰極、隔壁、陽極を略した有機EL素子基板(実施例6〜10用、及び比較例8〜14用)を作製した。
[有機EL表示装置の作製]
前記の各々の有機EL素子基板上に、緑色着色組成物(各々実施例1〜5用、比較例1〜7用)を硬化仕上がりの膜厚が1.5μmになるようにスピンナーで塗布し、パターンマスクを介して紫外線露光、アルカリ現像、水洗及び乾燥工程を経てカラーフィルタの緑色層を形成した。その後、加熱オーブンを用いて80℃、10分間加熱硬化して、カラーフィルタの緑色着色画素13−G(図1参照)を形成した。
次に、赤色感光性樹脂組成物(各々実施例1〜5用、比較例1〜7用)を用いて、前記のカラーフィルタの緑色着色画素13−Gの形成方法と同様の条件にて、硬化仕上がりの膜厚が1.5μmであるカラーフィルタの赤色着色画素13−R(図1参照)を形成した。
さらに、青色感光性樹脂組成物(各々実施例1〜5用、比較例1〜7用)を用いて、上記のカラーフィルタの緑色着色画素13−Gの形成方法と同様の条件にて、硬化仕上がりの膜厚が1.5μmであるカラーフィルタの青色着色画素13−B(図1参照)を形成した。
実施例6〜10用、及び比較例8〜14用の有機EL素子基板上に、上記のように、緑色、赤色、青色の着色画素を形成後、ストラクトボンドXMF−T107(三井化学社製、商品名)を用いてカバーガラス17と密着層16を介して貼り合せ、実施例6〜10、比較例8〜14)の有機EL表示装置(ディスプレイ)を作製した。
<発光特性評価>
作製した有機EL表示装置を赤色のみ、緑色のみ、青色のみと表示するように個別に電圧をかけ、画素の外観観察を行なった。
判定基準は以下のようにした。発光させた状態で顕微鏡観察を行ない、画素に他の画素からの染込みやムラが見られない場合を〇、他の画素からの染込みやムラが見られた場合を×として判定した。
<評価結果>
発光特性の評価結果を表7に示す。
実施例1〜5の緑色、赤色、青色着色画素を用いた実施例6〜10の有機EL表示装置では他の画素からの染込みやムラが見られなかった。また、薬品耐性で膜厚、透過率の変化が見られない比較例2、6の着色画素を用いた比較例9、13の有機EL表示装置においても他の画素からの染込みやムラは見られなかった。
本発明のカラーフィルタは、スマートグラス、ヘッドマウントディスプレイ、電子ビューファインダなどの電子機器用のマイクロディスプレイとして利用することができる。
1・・・・・・シリコン基板
2・・・・・・TFTアレイ部
3・・・・・・TFTアレイ基板
4・・・・・・隔壁
5・・・・・・陰極
6・・・・・・有機EL層
7・・・・・・有機EL素子
8・・・・・・有機EL素子基板
9・・・・・・陽極
10・・・・・封止層
11・・・・・密着層
12・・・・・ブラックマトリクス
13−R・・・着色画素(赤)
13−G・・・着色画素(緑)
13−B・・・着色画素(青)
14・・・・・カラーフィルタ層
15・・・・・オーバーコート層
16・・・・・密着層
17・・・・・カバーガラス
100・・・・有機EL型マイクロディスプレイ

Claims (2)

  1. 赤色、緑色、青色の着色画素を基板上に具備したカラーフィルタであって、
    前記赤色、緑色、青色の着色画素は、各々赤色、緑色、青色の着色材に加えて、
    エポキシ基含有化合物と、アルカリ可溶性樹脂と、アクリルモノマーと、オキセタン基含有化合物と、連鎖移動剤と、光重合開始剤と、光酸発生剤と、溶剤と、を含む着色組成物が硬化されてなり、
    前記エポキシ基含有化合物は、前記着色組成物の溶剤を除いた全固形分に占める割合が1重量%以上5重量%以内であり、
    前記赤色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントレッド254を含み、前記赤色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記緑色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントグリーン58を含み、前記緑色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が35〜55重量%の範囲であり、前記青色の着色画素は前記着色材の顔料にピグメントブルー15:6を含み、前記青色の着色組成物の全固形分に占める前記着色材の顔料の割合が30〜45重量%の範囲であることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタを具備してなるマイクロディスプレイ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022107799A1 (ja) * 2020-11-18 2022-05-27 凸版印刷株式会社 有機el表示装置

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