JP2019130775A - 基材成形装置 - Google Patents

基材成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019130775A
JP2019130775A JP2018014740A JP2018014740A JP2019130775A JP 2019130775 A JP2019130775 A JP 2019130775A JP 2018014740 A JP2018014740 A JP 2018014740A JP 2018014740 A JP2018014740 A JP 2018014740A JP 2019130775 A JP2019130775 A JP 2019130775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
holding
base material
forming apparatus
holding portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018014740A
Other languages
English (en)
Inventor
亮 中嶌
Ryo Nakajima
亮 中嶌
修弘 林
Sanehiro Hayashi
修弘 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2018014740A priority Critical patent/JP2019130775A/ja
Publication of JP2019130775A publication Critical patent/JP2019130775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Abstract

【課題】板状体の水平方向両端部の変形を抑制し、基材成形装置の生産性を向上する。【解決手段】基材成形装置100は、植物性繊維と熱可塑性樹脂を含む材料からなる板状体80を吊り下げた状態で加熱しつつ搬送し、所定の形状に成形する基材成形装置100であって、板状体80を吊り下げ状態で保持する保持装置30を備え、保持装置30は、板状体80の上縁部81を保持する第1保持部31と、板状体80の水平方向両端部83を保持する第2保持部32と、を有する。【選択図】図2

Description

本明細書に開示の技術は、基材成形装置に関する。
基材成形装置として、下記特許文献1に開示のものが知られている。特許文献1に開示の構成では、板状体を吊り下げた状態で保持するためのハンガーを備え、ハンガーのクランプで板状体の上縁部を挟むことで当該板状体を吊り下げた状態で保持することが可能となっている。
特開2010−143001号公報
ところで、クランプにより板状体の上縁部のみを保持する場合には、板状体の大きさや材質等によっては、加熱され軟化した板状体が自重により伸び変形し、板状体の水平方向両端部がカールするように変形する場合がある。このような両端部の変形は、搬送時に板状体が基材成形装置の内壁に干渉して設備を停止させる等の搬送不具合を招来し、基材成形装置の生産性を低下させる要因となっていた。
本明細書に開示の技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、板状体の水平方向両端部の変形を抑制し、基材成形装置の生産性を向上することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願明細書に開示の基材成形装置は、植物性繊維と熱可塑性樹脂を含む材料からなる板状体を吊り下げた状態で加熱しつつ搬送し、所定の形状に成形する基材成形装置であって、前記板状体を吊り下げ状態で保持する保持装置を備え、前記保持装置は、前記板状体の上縁部を保持する第1保持部と、前記板状体の水平方向両端部を保持する第2保持部と、を有する。
このような基材成形装置によれば、第1保持部で板状体の上縁部を保持することにより、板状体の水平方向両端部がカールするように変形する事態を、板状体の水平方向両端部を第2保持部により保持することにより抑制することができる。この結果、板状体の水平方向両端部の変形に起因して、基材成形装置に搬送不具合が生じることを抑制でき、基材成形装置の生産性を向上することができる。
上記構成において、前記第2保持部は、下方に向けて延出して、前記板状体の前記水平方向両端部を保持する保持位置と、前記保持位置より上方に格納された格納位置と、の間で変位可能に構成されていてもよい。このような構成によれば、保持装置が板状体を保持していない状態では、第2保持部を格納位置として保持装置をコンパクトに構成し、保持装置の搬送を省スペースで行うことができる。
上記構成において、前記第2保持部は、前記板状体の一方の板面側に配される基部と、前記基部に立設されるとともに前記一方の板面側から前記板状体を刺すように構成された複数のニードルと、を有していてもよい。このような構成によれば、板状体を第2保持部に近接させることにより、板状体にニードルを刺して第2保持部による保持を行うことができるとともに、板状体を第2保持部から離間させることにより、板状体からニードルを抜いて第2保持部による保持を解除することができる。このため、第2保持部による板状体の保持及び保持の解除が容易であり、例えば、これらの動作を自動化し易い。
本明細書に開示の技術によれば、板状体の水平方向両端部の変形を抑制し、基材成形装置の生産性を向上することができる。
一実施形態に係る基材成形装置を示す斜視図 板状体を保持している状態のハンガーを示す斜視図 板状体を保持している状態のハンガーを示す正面図 第2保持部を示す断面図(図3のIV−IV線で切断した図に対応) 板状体を保持していない状態のハンガーを示す正面図 本成形工程における、本成形型が閉じる前の状態を示す図(図3のVI−VI線で切断した図に対応) 本成形工程における、本成形型が閉じた後の状態を示す図 本成形工程における、本成形型を型開きして基材を払い出した状態を示す図 他の実施形態に係る、板状体を保持している状態のハンガーを示す斜視図 従来例における板状体を保持している状態のハンガーを示す正面図
一実施形態を図1から図8を用いて説明する。本実施形態では、基材90を成形する基材成形装置100について例示する。基材成形装置100は、植物性繊維と熱可塑性樹脂を含む材料からなる板状体80を吊り下げた状態で加熱しつつ搬送し、所定の形状に成形する装置である。
板状体80に含まれる植物性繊維とは、植物由来の繊維材料のことである。このような繊維材料は、例えば、綿、麻、サイザル、ジュート、ケナフなどから採取することが可能である。この中では、特にケナフが好ましい。ケナフは、成長が早くしかもCO2を多く吸収することから、地球環境保全にとって有効だからである。また、ケナフの靭皮からは比較的長くて丈夫な繊維を採取することが可能だからである。
板状体80に含まれる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)等を用いることができる。この中では、特にポリプロピレンが好ましい。
板状体80を製造するためには、植物性繊維と熱可塑性樹脂を混合した材料を混繊し、マット化させた後に、得られた積層体を熱圧プレスによって板状に成形する。これにより、所定の厚みを有する板状体を製造することができる。このような板状体80の製造方法は、例えば、特開2001−179716公報、特開2002−371455公報等に開示されている。なお、板状体は、「熱成形用繊維板」、「プレボード」などの別の名称で呼ばれる場合もある。
板状体80を加熱することによって、当該板状体80に含まれる熱可塑性樹脂を溶融させることができる。例えば、板状体80に含まれる熱可塑性樹脂がポリプロピレンである場合には、ポリプロピレンの融点は160℃〜170℃であるため、板状体80をこれ以上の温度(例えば200℃)に加熱することで当該板状体80に含まれる熱可塑性樹脂を溶融させることができる。
基材成形装置100は、板状体80を予備成形するための予備成形型10と、予備成形された板状体80を本成形するための本成形型20と、を備えている。本実施形態では、板状体80を1回のプレスにより成形するのではなく、板状体80を複数回(2回)のプレスにより、段階的に(2段階で)プレスすることが可能となっている。なお、基材90の形状が、深絞り形状等の複雑な形状ではない場合には、1回のプレス、つまり本成形工程のみにより基材90を成形しても構わない。
予備成形型10は、図1に示されるように、一対の金型12、14を有している。このうち一方の金型12は、中央部分が突出した形状を有しており、他方の金型14は、中央部分が凹んだ形状を有している。一対の金型12、14は、型面同士が互いに対向するようにして左右に配置されている。予備成形型10を構成するこれら一対の金型12、14は、上下方向に吊り下げられた状態の板状体80を表裏両面からプレスすることが可能となっている。
本成形型20は、図1に示されるように、一対の金型22、24を有している。このうち一方の金型22は、中央部分が突出した形状を有しており、他方の金型24は、中央部分が凹んだ形状を有している(図6参照)。一対の金型22、24は、型面同士が互いに向かい合うようにして左右に配置されている。本成形型20を構成するこれら一対の金型22、24は、上下方向に吊り下げられた状態の板状体80を表裏両面からプレスすることが可能となっている。
板状体80を本成形するための本成形型20は、冷間プレス用の成形型が用いられる。ここでいう「冷間プレス」とは、本成形型20の型面を積極的に加熱しないで行うプレス成形のことを意味するが、加工熱や摩擦熱等によって本成形型20の型面がある程度加熱される場合も含まれる。加熱した板状体80を本成形型20(冷間プレス型)でプレスすることによって、板状体80に含まれている熱可塑性樹脂が冷却されて固化する。これにより、所定形状に成形された基材90を得ることができる(図7参照)。
このようにして得られた基材90は、軽量でかつ強度が高いことから、車両用内装材の基材に用いることができる。例えば、ドアトリム、インストルメントパネル、シートバックボード、パーティションボード、コンソールボックス、ピラーガーニッシュ、クォータトリム等の基材に用いることができる。
基材成形装置100は、図1に示されるように、板状体80を吊り下げ状態で保持するハンガー30(保持装置)を備えている。基材成形装置100は、複数のハンガー30を有し、複数のハンガー30を後述する搬送装置50によって移送可能に構成されている。基材成形装置100は、複数のハンガー30にそれぞれ吊り下げられた板状体80を次々に成形することで、高い生産性を実現可能とされる。
ハンガー30は、図2及び図3に示されるように、板状体80の上縁部81を保持する第1保持部31と、板状体80の水平方向両端部83を保持する第2保持部32と、を有している。第1保持部31が保持する板状体80の上縁部81は、板状体80において基材90に成形される領域の外周に位置する外周縁のうち、上方に位置する部分とされる。また、第2保持部32が保持する板状体80の両端部83は、板状体80において基材90に成形される領域の外周に位置する外周縁のうち、上縁部81の延在方向における両側に位置する部分(側縁部とも言える部分)とされる。本実施形態では、板状体80は、平面視略矩形状をなし、一の辺を上方に向けた姿勢で、当該一の辺にそれぞれ隣接する一対の辺が両端部83を構成する。
さらに、ハンガー30は、図2及び図3に示されるように、水平方向に沿って延設されるとともに、第1保持部31及び第2保持部32を支持するシャフト37(支持部)を更に有している。シャフト37は、板状体80の横方向の寸法よりやや大きい長さ寸法を有し、板状体80の上方に上縁部81に沿って配置される。
第1保持部31は、図2及び図3に示されるように、シャフト37の延設方向に沿って配され、板状体80の上縁部81の位置をシャフト37に対して規定可能に構成されている。本実施形態では、シャフト37には複数の第1保持部31が並んで設けられ、各第1保持部31が板状体80の上縁部81を表裏方向に挟持可能に構成されている。第1保持部31としては、板状体80表裏方向に弾性変形可能な弾性部材の弾性力により、板状体80を係止するクランプからなるものを例示することができる。このような構成によれば、第1保持部31による板状体80の保持及び保持の解除が容易であり、例えば、これらの動作を自動化し易い。
第2保持部32は、図2及び図3に示されるように、シャフト37の軸方向において複数の第1保持部31の両側に配設され、板状体80の両端部83の位置をシャフト37に対して規定可能に構成されている。複数の第1保持部31の両側に配設された、一対の第2保持部32は、互いに左右対称に構成されており、以下、図3の右側の第2保持部32について説明し、左側の第2保持部32の説明を省略する。
第2保持部32は、図3及び図4に示されるように、板状体80の縦方向の寸法と同等の長さ寸法を有し、両端部83を下部に至るまで保持可能に構成されている。一般的に、板状の部材を安定的に保持するためには、板状の部材の外周縁のうち外方に張り出した部分の位置を規定することが好ましい。例えば、略矩形状の板状体80を保持する場合には、その四隅を保持することが好ましい。本実施形態では、ハンガー30は、板状体80の四隅のうち、第1保持部31が上方に位置する隅部付近を保持するとともに、第2保持部32が下方に位置する隅部付近を保持するように構成されている。さらに、ハンガー30は、第2保持部32が板状体80の両端部83を下部から上部にかけて保持可能に構成されている。
第2保持部32は、図4に示されるように、板状体80の裏面80B(一方の板面)側に配される基部33と、基部33に立設されるとともに裏面80B側から板状体80を刺すように構成された複数のニードル34と、を有している。基部33は、長手状の板状部材で構成され、両端部83に沿って延設されている。ニードル34は、板状体80の厚さ寸法より大きい長さ寸法を有し、基部33が板状体80の裏面80B側に配された状態で、板状体80を貫通するように構成されている。ニードル34は、板状体80の上縁部81付近を除き、両端部83に沿って並んで配されている。
第2保持部32は、図5に示されるように、下方に向けて延出して、板状体80の両端部83を保持する保持位置P1と、保持位置P1より上方に格納された格納位置P2と、の間で変位可能に構成されている。第2保持部32は、保持位置P1では、シャフト37から第1保持部31より下方であって、板状体80の下縁部85付近まで延出している(図3参照)。また、第2保持部32は、格納位置P2では、第1保持部31付近において、シャフト37に沿うようにして配置されている。本実施形態では、第2保持部32の基部33が、軸35を回動軸としてシャフト37の軸方向内側に向けて折り畳み可能に構成されている。
図1は、基材90を成形するための基材成形装置100の全体斜視図である。図1に示すように、基材成形装置100は、板状体80を加熱する加熱装置40を備えている。加熱装置40は、板状体80をその内部に通過させることで均一に加熱することのできる熱風循環式の加熱炉42と、その加熱炉42の内部において板状体80を搬送することのできる搬送装置50を備えている。加熱炉42の内部温度は例えば200℃に設定されており、板状体80を加熱して当該板状体80に含まれる熱可塑性樹脂を溶融させることが可能となっている。
搬送装置50は、並列に配置され作動が同期化されている2台のチェーンコンベヤ52a、52bによって構成されている。上述したハンガー30を構成するシャフト37の両端部は、この2台のチェーンコンベヤ52a、52bにそれぞれ載置されている。これにより、搬送装置50は、加熱炉42の内部において板状体80を吊り下げた状態で搬送することが可能となっている。
加熱炉42の内部には、板状体80を予備成形するための予備成形型10が設置されている。搬送装置50と予備成形型10は、加熱炉42の内部においてオフセット位置に設置されている。ここでいう「オフセット位置」とは、「互いの中心軸が離れた位置」という意味であり、具体的には、搬送装置50の中心軸と、予備成形型10の中心軸が水平方向に離れた位置という意味である。
予備成形型10の下方には、本成形型20が設置されている。予備成形型10と本成形型20は、オフセット位置に配置されている。ここでいう「オフセット位置」とは、「互いの中心軸が離れた位置」という意味であり、具体的には、予備成形型10の中心軸と、本成形型20の中心軸が上下方向に離れた位置という意味である。
なお、加熱炉42は、平面視において略L字型に形成されており、オフセット位置に配置された搬送装置50と予備成形型10をともに収容できるようになっている。本成形型20は、予備成形型10の下方であって、かつ、加熱炉42の外部に設置されている。
基材成形装置100は、板状体80を水平方向に移送することのできる水平方向移送機構60と、板状体80を上下方向に移送することのできる上下方向移送機構70を備えている。
水平方向移送機構60は、水平に設置された金属製の長尺部材からなるスライドレール62と、スライドレール62に載置されたハンガー30を水平方向に押し出すことのできるシリンダ64によって構成されている。搬送装置50によって搬送されたハンガー30は、搬送装置50の前方側に設置されたスロープ66を滑り降りた後に、スロープ66の前方側に設置されたスライドレール62に載置される。スライドレール62に載置されたハンガー30は、シリンダ64によって水平方向に押し出される。これにより、水平方向移送機構60は、ハンガー30によって保持されている板状体80を水平方向に移送することが可能となっている。
上下方向移送機構70は、並列に配置された略L字型の2つの支持アーム72と、この2つの支持アーム72を上下方向に駆動することのできるラック・ピニオン機構74によって構成されている。2つの支持アーム72は、ハンガー30を構成するシャフト37の両端部を下方からそれぞれ支持することが可能である。これにより、上下方向移送機構70は、ハンガー30によって保持されている板状体80を上下方向に移送することが可能となっている。
板状体80は、搬送装置50によって搬送されながら加熱炉42の内部で加熱される(加熱工程)。加熱された板状体80は、水平方向移送機構60によって搬送装置50から予備成形型10へ移送される。そして、板状体80は、予備成形型10を構成する一対の金型12、14によってプレスされる(予備成形工程)。
予備成形された板状体80は、上下方向移送機構70によって予備成形型10から本成形型20へ移送された後に、本成形型20を構成する一対の金型22、24によってプレスされる(本成形工程)。これにより、板状体80を本成形型20の型面に対応した形状に成形することが可能であり、所定形状に成形された基材90を得ることができる。
続いて、本実施形態の作用について説明する。仮に、図10に示す従来例のハンガー3のように、第2保持部32を有していない場合には、板状体80のうち、第1保持部31に把持された部分の直下付近(図10の点線で囲んだ領域R)に、自重により生じる応力が集中する。板状体80が加熱炉42内を搬送される過程で、加熱により軟化すると、第1保持部31の直下付近の応力集中領域Rに局所的な伸び変形を生じ、このような局所的な伸びが生じることで、両端部83にカールするような変形を生じる場合があった。板状体80の両端部83がカールするように変形すると、例えば、水平方向移送機構60や上下方向移送機構70により移送される際に、移送経路の内壁に板状体80の変形した部分が引っ掛かり、例えば、基材成形装置100を一時停止して、引っ掛かりを取り除く必要がある等、基材成形装置100の生産性を低下させる事態を招いていた。なお、図10では、加熱される前の、伸び変形していない板状体80の外形を一点鎖線で示し、伸び変形した後の板状体80の外形を実線で示している。
一方、本実施形態では、ハンガー30が第2保持部32を有していることにより、板状体80の自重により発生する応力が上縁部81及び両端部83に分散され、板状体80の第1保持部31の直下付近の局所的な伸び変形自体を抑制することができる。このため、第1保持部31の直下付近の局所的な伸び変形に起因して生じる、板状体80の両端部83をカールさせるように作用する力を小さくすることができる。さらに、両端部83にそのような力が作用した場合であっても、両端部83の位置が第2保持部32により規定されるためそのような変形を抑制することができる。本実施形態では、両端部83が複数のニードル34により係止され、両端部83が基部33に倣った形状に保たれるため、両端部83の表裏方向における変形を好適に抑制することができる。
この第2保持部32による保持は、板状体80の外周縁、つまり、基材90とならない領域である両端部83で行われる。このため、ニードル34により形成された板状体80の貫通孔が基材90に残らず、第2保持部32で板状体80を保持することにより基材90の品質に影響を与える虞がない。また、板状体80の予備成形工程において、第2保持部32により両端部83を保持したまま、板状体80を金型12、14により予備成形することができる。さらに、板状体80の本成形工程において、金型22、24を型閉じする際に板状体80の外周縁を切り離す場合には、本成形工程において第2保持部32による板状体80の保持を解除することも可能となる。具体的には、本成形工程では、まず図6に示されるように、板状体80(図6では模式的にフラット状に描く)をハンガー30で保持した状態で金型22、24の間に配置する。そして、図7に示すように、金型22、24を型閉じして、板状体80を本成形するとともに、シャー刃22Aにより板状体80の外周縁を切断する。その後、図8に示すように、金型22、24を型開きして、エジェクタピン等で押圧して基材90を脱型するとともに、スクラップリフター等により板状体80の外周縁を払い出す。この際、板状体80の外周縁が金型22から押し出される方向は、ニードル34が板状体80の両端部83を刺す方向と一致しており、板状体80の外周縁を払い出すことにより板状体80の両端部83からニードル34を抜くことができる。
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、第1保持部31で板状体80の上縁部81を保持することにより、板状体80の両端部83がカールするように変形する事態を、板状体80の両端部83を第2保持部32により保持することにより抑制することができる。この結果、板状体80の両端部83の変形に起因して、基材成形装置100に搬送不具合が生じることを抑制でき、基材成形装置100の生産性を向上することができる。
また、本実施形態では、第2保持部32は、下方に向けて延出して、板状体80の両端部83を保持する保持位置P1と、保持位置P1より上方に格納された格納位置P2と、の間で変位可能に構成されている。このため、ハンガー30が板状体80を保持していない状態では、第2保持部32を格納位置P2としてハンガー30をコンパクトに構成し、ハンガー30の搬送を省スペースで行うことができる。
また、本実施形態では、第2保持部32は、板状体80の裏面80B側に配される基部33と、基部33に立設されるとともに裏面80B側から板状体80を刺すように構成された複数のニードル34と、を有している。このため、板状体80を第2保持部32に近接させることにより、板状体80にニードル34を刺して第2保持部32による保持を行うことができるとともに、板状体80を第2保持部32から離間させることにより、板状体80からニードル34を抜いて第2保持部32による保持を解除することができる。このため、第2保持部32による板状体80の保持及び保持の解除が容易であり、例えば、これらの動作を自動化し易い。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、搬送装置が2台のチェーンコンベヤによって構成される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、搬送装置は、シャフトの両端部を載置することで板状体を搬送することが可能な2台のベルトコンベヤによって構成されてもよい。
(2)上記実施形態では、熱風循環式の加熱炉によって板状体を加熱する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、炉内に供給された熱風を循環させることなくそのまま排気する方式の加熱炉によって板状体を加熱してもよい。
(3)上記実施形態では、本成形型が予備成形型の下方に設置される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本成形型は、予備成形型の側方に並列に設置されてもよい。
(4)上記実施形態では、第2保持部が、基部とニードルを有する構成を例示したが、第2保持部の構成はこれに限られない。第2保持部は、例えば、図9に示すハンガー130のように、シャフト37に設けられた、上下方向に長手状をなすクランプ132等であってもよい。また、第2保持部が板状体を係止する態様は、適宜設計可能である。
(5)上記実施形態では、第1保持部が、複数のクランプで構成されるものを例示したが、これに限られない。例えば、第1保持部は、第2保持部のようなニードルを有する構成であってもよい。また、第1保持部が板状体を係止する態様は、適宜設計可能である。
(6)上記実施形態以外にも、保持装置、基材成形装置の構成は適宜変更可能である。例えば、基材成形装置は、基材の成形後に、基材が取り外された空き状態のハンガーを回収するためのハンガー回収装置を更に備えていてもよい。
30,130…ハンガー(保持装置)、31…第1保持部、32,132…第2保持部、33…基部、34…ニードル、80…板状体、80B…裏面(一方の板面)、81…上縁部、83…両端部(水平方向両端部)、100…基材成形装置、P1…保持位置、P2…格納位置

Claims (3)

  1. 植物性繊維と熱可塑性樹脂を含む材料からなる板状体を吊り下げた状態で加熱しつつ搬送し、所定の形状に成形する基材成形装置であって、
    前記板状体を吊り下げ状態で保持する保持装置を備え、
    前記保持装置は、
    前記板状体の上縁部を保持する第1保持部と、
    前記板状体の水平方向両端部を保持する第2保持部と、を有する基材成形装置。
  2. 前記第2保持部は、下方に向けて延出して、前記板状体の前記水平方向両端部を保持する保持位置と、前記保持位置より上方に格納された格納位置と、の間で変位可能に構成されている請求項1に記載の基材成形装置。
  3. 前記第2保持部は、前記板状体の一方の板面側に配される基部と、前記基部に立設されるとともに前記一方の板面側から前記板状体を刺すように構成された複数のニードルと、を有する請求項1又は請求項2に記載の基材成形装置。
JP2018014740A 2018-01-31 2018-01-31 基材成形装置 Pending JP2019130775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018014740A JP2019130775A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 基材成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018014740A JP2019130775A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 基材成形装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019130775A true JP2019130775A (ja) 2019-08-08

Family

ID=67545396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018014740A Pending JP2019130775A (ja) 2018-01-31 2018-01-31 基材成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019130775A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7665982B2 (en) Twin-sheet thermoforming process and apparatus for insert inclusion
KR101436454B1 (ko) 탄소섬유 열가소성수지 프리프레그의 성형방법
JP5820936B2 (ja) 構造コンポーネントの製造方法と同方法を実施するための装置
WO2016063979A1 (ja) 竪型射出成形機、及び竪型射出成形機を用いた複合成形体の成形方法
JP2015502873A5 (ja)
JP2010234690A (ja) 成形シート材料の成形方法並びに成形装置
JP5397276B2 (ja) 基材成形装置及び基材の製造方法
JP2019130775A (ja) 基材成形装置
JP5477638B2 (ja) 基材成形装置
CN106166581A (zh) 级进成型装置及其成型方法
JP5211831B2 (ja) 植物性繊維成形体の製造方法
CN105916608A (zh) 钢板加热方法和钢板加热装置
US20150151486A1 (en) System and process for producing a composite article
JP5203237B2 (ja) 基材成形装置
JP5298898B2 (ja) 基材成形装置
JP2019136986A (ja) 成形体の製造方法及び熱成形用板材
JP5668620B2 (ja) 基材成形装置
JP2002145247A (ja) 折畳箱とその製造方法及びこれに使用する製造装置
JP5257254B2 (ja) 基材成形装置および基材の製造方法
JP2019142195A (ja) 基材成形装置
JP5182219B2 (ja) 基材成形装置および基材の製造方法
JP2010143001A (ja) 基材成形装置
JP5708299B2 (ja) 基材成形装置
JP2019147276A (ja) 成形体の製造方法及び熱成形用板材
KR101953465B1 (ko) 자동차 블로워 성형제품의 스크랩 제거장치