JP2019130764A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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康平 湯脇
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Abstract

【課題】マニホールドにおける気泡の滞留を低減し、気泡の排出性を向上することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。【解決手段】インクを噴射するための複数のノズル開口に連通するマニホールド100と、マニホールド100の一部を形成する封止膜46で形成されたコンプライアンス部49と、マニホールド100のコンプライアンス部49に交差する内壁であってマニホールド100の下流側の第1内壁111へ向けて、マニホールド100のコンプライアンス部49に交差する内壁であってマニホールド100の上流側の第2内壁112から突出した突起部110と、を備え、コンプライアンス部49に対してマニホールド100とは反対側には、コンプライアンス部49のうち第1内壁111と突起部110との間の領域に固定された規制部140が設けられている。【選択図】 図5

Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を噴射する液体噴射ヘッドの代表例であるインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、ノズル開口と、ノズル開口に連通する圧力発生室等の流路と、を具備し、圧力発生手段によって圧力発生室内のインクに圧力変化を生じさせることで、ノズル開口からインク滴を吐出させるものがある。
具体的には、可撓性を有するフィルムによって複数の圧力発生室が連通するマニホールドの一部を画成し、フィルムを変形させることによりマニホールド内の液体の圧力変動を吸収する、所謂コンプライアンス部を設けたインクジェット式記録ヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、マニホールド内における気泡の排出性を向上させるために、マニホールドに絞り部を形成したインクジェット式記録ヘッドが提案されている(例えば、特許文献2参照)。絞り部をマニホールドに設けることで、マニホールド中の液体の淀みを低減し、淀みに起因して滞留する気泡を良好に排出することができる。
特開2014−40089号公報 特開2016−128271号公報
絞り部を有するマニホールドの一部をコンプライアンス部で画成したインクジェット式記録ヘッドは、絞り部の近傍においてコンプライアンス部の変形に起因して気泡が滞留する可能性がある。上記引用文献ではこのような気泡の滞留を考慮したものではなく、気泡の滞留を改善する余地がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、マニホールドにおける気泡の滞留を低減し、気泡の排出性を向上することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の態様は、液体を噴射するための複数のノズル開口に連通するマニホールドと、前記マニホールドの一部を形成する可撓性を有するフィルムで形成されたコンプライアンス部と、前記マニホールドの前記コンプライアンス部に交差する内壁であって前記マニホールドの下流側の第1内壁へ向けて、前記マニホールドの前記コンプライアンス部に交差する内壁であって前記マニホールドの上流側の第2内壁から突出した突起部と、を備え、前記コンプライアンス部に対して前記マニホールドとは反対側には、前記コンプライアンス部のうち前記第1内壁と前記突起部との間の領域に固定された規制部が設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、コンプライアンス部のうち、第1内壁と突起部との間の一部に規制部を固定することで、コンプライアンス部の一部のマニホールド側への変形を抑制することができる。このため、マニホールド内でコンプライアンス部によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性を向上させることができる。
また、前記フィルムに対して前記マニホールドとは反対側に前記フィルムと固定され、前記コンプライアンス部となる領域に開口を有するコンプライアンス支持板を備え、前記規制部は、前記コンプライアンス支持板の前記開口の縁部から前記第1内壁へ向けて突出しており、前記規制部の先端部は、前記突起部よりも前記第1内壁へ向けて突出し、前記コンプライアンス部に固定されていることが好ましい。コンプライアンス部のうち前記下流に対向する部分は、ノズル開口等に連通するため、比較的圧力変動が大きい。当該部分は規制部により変形が規制されないので、上記圧力変動を十分に吸収することができる。また、規制部をコンプライアンス支持板と同部材で形成するので、部品点数を減らしてコストを低減することができる。
また、前記先端部は、平面視において前記第1内壁に沿う直線部分を有することが好ましい。これによれば、コンプライアンス部のうち、直線部分と、第1内壁との間の領域における撓み量をより一層低減することができる。このため、マニホールド内でコンプライアンス部によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性をより一層向上させることができる。
また、前記先端部と前記第1内壁との間隔は、前記先端部の前記直線部分の幅よりも短いことが好ましい。これによれば、気泡の排出性をより一層向上させることができる。
また、前記規制部は、平面視で、前記突起部よりも大きいことが好ましい。これによれば、突起部と封止膜との間に隙間が生じ、気泡が入り込んで滞留することを抑制することができる。
また、前記コンプライアンス支持板のうち前記規制部が前記突起部よりも突出する幅は、前記コンプライアンス支持板のうち前記規制部以外の部分が前記突起部よりも突出する幅よりも広いことが好ましい。これによれば、コンプライアンス部のうち規制部が固定される領域をより大きく確保して撓み量をより小さくすることができる。
また、前記規制部には、平面視で段差が形成されていることが好ましい。これによれば、コンプライアンス部のうち規制部により固定された部分における撓み量を小さくするとともに、規制部により固定されていない部分における撓み量をより大きく確保することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、マニホールドにおける気泡の滞留を低減し、気泡の排出性が向上した液体噴射装置を実現できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図である。 連通板の平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 連通板の一部を拡大した斜視図である。 図2のA−A′線断面図である。 気泡の流れを示すための記録ヘッドの要部断面図である。 気泡の流れを示すための従来の記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 実施形態2に係るコンプライアンス部の撓み量を示す図である。 実施形態3に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 実施形態4に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 実施形態5に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 実施形態6に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 実施形態6に係る記録ヘッドの一部を拡大した断面図である。 実施形態7に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。 インクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
〈実施形態1〉
本発明の一実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、液体噴射ヘッドの一例として、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドともいう)について説明する。図1は本実施形態に係る記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は記録ヘッドの平面図であり、図3は連通板の平面図であり、図4は記録ヘッドの一部を拡大した平面図であり、図5は連通板の一部を拡大した斜視図であり、図6は図2のA−A′線断面図である。
図2及び図3は、第3の方向Zにおいて、インクを吐出する液体噴射面側から見た平面図である。図4は、コンプライアンス基板45が設けられた連通板15をノズルプレート20側からみた平面図であるが、封止膜46の図示は省略している。図5には、連通板15及びコンプライアンス基板45の断面(YZ平面に平行な断面)を示してあり、さらに、封止膜46及びコンプライアンス支持板47の一部を切り欠いて示している。
本実施形態の記録ヘッドIIは、ヘッド本体11、ヘッド本体11の一方面側に固定されたケース部材40、ヘッド本体11の他方面側に固定された固定板130等の複数の部材を備える。また、ヘッド本体11は、流路形成基板10と、流路形成基板10の一方面側に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズルプレート20と、流路形成基板10の連通板15とは反対側に設けられた保護基板30と、連通板15のノズルプレート20が設けられた面側に設けられたコンプライアンス基板45と、を具備する。
ヘッド本体11を構成する流路形成基板10は、ステンレス鋼やNiなどの金属、ZrOあるいはAlを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室12がインクを吐出する複数のノズル開口21が並設される方向に沿って並設されている。この方向を圧力発生室12の並設方向、又は、第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10には、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。第1の方向Xに沿って並設された圧力発生室12の列の列設方向を第2の方向Yと称する。
また、流路形成基板10には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側に、当該圧力発生室12よりも開口面積が狭く、圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を付与する供給路等が設けられていてもよい。
また、流路形成基板10の一方面側には、連通板15と、ノズルプレート20とが順次積層されている。すなわち、流路形成基板10の一方面に設けられた連通板15と、連通板15の流路形成基板10とは反対面側に設けられたノズル開口21を有するノズルプレート20と、を具備する。
連通板15には、圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16が設けられている。連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート20は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート20のノズル開口21と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル開口21付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート20は圧力発生室12とノズル開口21とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート20の面積を比較的小さくすることができ、また、流路形成基板10の面積を連通板15より小さくできるので、コストの削減を図ることができる。なお、本実施形態では、ノズルプレート20のノズル開口21が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面20aと称する。
また、連通板15には、マニホールド100の一部を構成する第1マニホールド部17と、第2マニホールド部18とが設けられている。第1マニホールド部17は、連通板15を厚さ方向(連通板15と流路形成基板10との積層方向)に貫通して設けられている。第2マニホールド部18は、連通板15を厚さ方向に貫通することなく、連通板15のノズルプレート20側に開口して設けられている。
さらに、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路19が、各圧力発生室12毎に独立して設けられている。この供給連通路19は、第2マニホールド部18と圧力発生室12とを連通する。すなわち、本実施形態では、ノズル開口21と第2マニホールド部18と連通する個別流路として、供給連通路19と、圧力発生室12と、ノズル連通路16と、が設けられている。
このような連通板15としては、ステンレス鋼やニッケル(Ni)などの金属、またはジルコニウム(Zr)などのセラミックス等を用いることができる。なお、連通板15は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料が好ましい。すなわち、連通板15として流路形成基板10と線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで、流路形成基板10と連通板15との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。本実施形態では、連通板15として流路形成基板10と同じ材料、すなわち、シリコン単結晶基板を用いることで、熱による反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
ノズルプレート20には、各圧力発生室12とノズル連通路16を介して連通するノズル開口21が形成されている。すなわち、ノズル開口21は、同じ種類の液体(インク)を噴射するものが第1の方向Xに並設され、この第1の方向Xに並設されたノズル開口21の列が第2の方向Yに2列形成されている。
このようなノズルプレート20としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)等の金属、ポリイミド樹脂のような有機物、又はシリコン単結晶基板等を用いることができる。なお、ノズルプレート20としてシリコン単結晶基板を用いることで、ノズルプレート20と連通板15との線膨張係数を同等として、加熱や冷却されることによる反りや熱によるクラック、剥離等の発生を抑制することができる。
一方、流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面側(ノズルプレート20が接合された面側)から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、振動板50の絶縁体膜52上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて圧電アクチュエーター300を構成している。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、第1電極60が、複数の圧力発生室12に亘って連続して設けられているため、第1電極60が振動板の一部として機能するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、上述の弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。ただし、流路形成基板10上に直接第1電極60を設ける場合には、第1電極60とインクとが導通しないように第1電極60を絶縁性の保護膜等で保護するのが好ましい。つまり、本実施形態では、基板(流路形成基板10)上に振動板50を介して第1電極60を設けた構成を例示したが、特にこれに限定されるものではなく、振動板50を設けずに第1電極60を直接基板上に設けるようにしてもよい。すなわち、第1電極60が振動板として作用するようにしてもよい。つまり、基板上とは、基板の直上も、間に他の部材が介在した状態(上方)も含むものである。
さらに、このような圧電アクチュエーター300の個別電極である各第2電極80には、供給連通路19とは反対側の端部近傍から引き出され、振動板50上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。リード電極90の一端部は第2電極80に接続されており、他端部は貫通孔32内に露出するように延設されている。
流路形成基板10の圧力発生手段である圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター300を保護するための空間である保持部31を有する。
このような構成のヘッド本体11には、複数の圧力発生室12に連通するマニホールド100をヘッド本体11と共に画成するケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30に接合されると共に、上述した連通板15にも接合されている。具体的には、ケース部材40は、保護基板30側に流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30の流路形成基板10に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10等が収容された状態で凹部41のノズルプレート20側の開口面が連通板15によって封止されている。これにより、流路形成基板10の外周部には、ケース部材40とヘッド本体11とによって第3マニホールド部42が画成されている。そして、連通板15に設けられた第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18と、ケース部材40とヘッド本体11とによって画成された第3マニホールド部42と、によって本実施形態のマニホールド100が構成されている。すなわち、マニホールド100は、第1マニホールド部17、第2マニホールド部18及び第3マニホールド部42を具備する。また、本実施形態のマニホールド100は、第2の方向Yにおいて、2列の圧力発生室12の両外側に配置されており、2列の圧力発生室12の両外側に設けられた2つのマニホールド100は、記録ヘッドII内では連通しないようにそれぞれ独立して設けられている。すなわち、本実施形態の圧力発生室12の列(第1の方向Xに並設された列)毎に1つのマニホールド100が連通して設けられている。
また、ケース部材40には、マニホールド100に連通して各マニホールド100にインクを供給するための導入路44が設けられている。また、ケース部材40には、保護基板30の貫通孔32に連通して配線基板121が挿通される接続口43が設けられている。駆動IC等の駆動回路120を実装した配線基板121は、接続口43及び貫通孔32内において、リード電極90に電気的に接続している。
なお、2つのマニホールド100は、記録ヘッドIIの上流側、すなわち、詳しくは後述するマニホールド100に連通する導入路44に接続される上流流路で連通していてもよい。
このようなケース部材40の材料としては、例えば、樹脂や金属等を用いることができる。ちなみに、ケース部材40として、樹脂材料を成形することにより、低コストで量産することができる。
また、連通板15の第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18が開口する面には、コンプライアンス基板45が設けられている。このコンプライアンス基板45は、平面視において上述した連通板15と略同じ大きさを有し、ノズルプレート20を露出する第1露出開口部45aが設けられている。コンプライアンス基板45が第1露出開口部45aによってノズルプレート20を露出した状態で、第1マニホールド部17と第2マニホールド部18の液体噴射面20a側の開口を封止している。
すなわち、コンプライアンス基板45がマニホールド100の一部を画成している。このようなコンプライアンス基板45は、フィルムに相当する封止膜46と、コンプライアンス支持板47と、を具備する。封止膜46は、可撓性を有するフィルム状の薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、芳香族ポリアミド(アラミド)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、コンプライアンス支持板47は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。このコンプライアンス支持板47のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部48となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜46のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部49となっている。本実施形態では、1つのマニホールド100に対応して1つのコンプライアンス部49が設けられている。すなわち、本実施形態では、マニホールド100が2つ設けられているため、ノズルプレート20を挟んで第2の方向Yの両側に2つのコンプライアンス部49が設けられている。
また、ヘッド本体11の液体噴射面20a側には、固定板130が設けられている。
固定板130には、ノズル開口21を露出する第2露出開口部132が設けられている。本実施形態では、第2露出開口部132は、ノズルプレート20を露出する大きさ、つまり、コンプライアンス基板45の第1露出開口部45aと略同じ開口を有する。
また、固定板130は、本実施形態では、ヘッド本体11の側面(液体噴射面20aとは交差する面)を覆うように、液体噴射面20a側から端部が屈曲して設けられている。
このような固定板130は、コンプライアンス基板45の連通板15とは反対面側に接合されており、コンプライアンス部49の流路(マニホールド100)とは反対側の空間を封止する。すなわち、固定板130は、コンプライアンス部49との間に空間131を配した状態でコンプライアンス部49を覆うように設けられている。このようにコンプライアンス部49を固定板130で覆うことにより、コンプライアンス部49が紙等の被記録媒体が接触しても破壊されるのを抑制することができる。また、コンプライアンス部49にインク(液体)が付着するのを抑制して、固定板130の表面に付着したインク(液体)を例えばワイパーブレード等で払拭することができ、被記録媒体を固定板130に付着したインク等で汚すのを抑制することができる。
ここで、図3〜図6を用いて、マニホールド100の構成について詳細に説明する。本実施形態ではマニホールド100は、第1マニホールド部17、第2マニホールド部18及び第3マニホールド部42とから構成されている。このようなマニホールド100には、突起部110が形成されている。
具体的には、連通板15のコンプライアンス基板45が接合される面には、第3の方向Zに貫通した第1マニホールド部17と、第3の方向Zに貫通していない第2マニホールド部18とが設けられている。
本実施形態では、第2マニホールド部18は、第1の方向Xに長尺な開口を有している。このような第2マニホールド部18内には、第1マニホールド部17、及び第1の方向Xに並設された複数の供給連通路19が開口している。第1マニホールド部17は、第1の方向Xに長尺な矩形状の開口を有しており、突起部110を挟んで、第1の方向Xに沿って2つ設けられている。
このようなマニホールド100は、マニホールド100を構成する内壁として、第1内壁111及び第2内壁112を備えている。第1内壁111は、マニホールド100のコンプライアンス部49に交差する内壁のうち、インクの流れの下流側、本実施形態では供給連通路19側の内壁である。第2内壁112は、マニホールド100のコンプライアンス部49に交差する内壁のうち、インクの流れの上流側、本実施形態では第1マニホールド部17側の内壁である。
突起部110は、第2内壁112から第1内壁111へ向けて突出して形成されている。本実施形態では、第1の方向Xにおいて、第2内壁112のほぼ中央部分に突起部110が設けられており、平面視において三角形状に形成されている。
このように、マニホールド100の第2内壁112には、長手方向である第1の方向Xにおけるほぼ中央部分に突起部110が形成され、その両側に第1マニホールド部17が形成されている。一方、第2マニホールド部18には、第2の方向Yにおいて、第1マニホールド部17とは反対側に、複数の供給連通路19が形成されている。
このようなマニホールド100においては、図3〜図5の矢印で示すように、インクの流れの上流側である第1マニホールド部17から、第2マニホールド部18を経由して、インクの流れの下流側である各供給連通路19にインクが流通する。
また、各第1マニホールド部17から流入したインクは、突起部110に沿って流れ、突起部110の先端と、第1内壁111との間の領域で合流する。このように、第2マニホールド部18のうち、第2の方向Yにおける突起部110と第1内壁111との間隔が徐々に狭くなっている領域を合流領域18aと称する。合流領域18aでは、合流領域18a以外の領域よりもインクの流速が速くなっている。すなわち、第2マニホールド部18では、第1マニホールド部17から突起部110に向けてインクの流れが速くなっている。このような突起部110を設けることにより、合流領域18aにおけるインクの淀みが抑制されており、この結果、淀みに滞留する気泡を有効に排除して気泡の排出性を向上させることができる。
マニホールド100の一部は、上述したように、封止膜46のみで封止されたコンプライアンス部49となっている。このコンプライアンス部49は、全体としては可撓性を有しており、変形することで、マニホールド100内の圧力変動を吸収することが可能となっている。一方、コンプライアンス部49の一部には、規制部140が固定されており、コンプライアンス部49の一部の変形を規制している。この規制部140について詳細に説明する。
本実施形態では、規制部140は、コンプライアンス支持板47の一部として形成されている。具体的には、規制部140は、コンプライアンス支持板47に形成された開口部48の縁部から、供給連通路19側へ向けて突出するように形成され、平面視で三角形状となっている。さらに、規制部140の先端部141は、図4に示す平面視において、マニホールド100に形成された突起部110よりも第1内壁111へ向けて突出している。
規制部140の先端部141は、突起部110と第1内壁111との間に位置しており、コンプライアンス部49のマニホールド100とは第3の方向において反対側に固定されている。さらに、先端部141は、平面視において、コンプライアンス部49のうち第1内壁111と突起部110との間の領域に固定されている。本実施形態では、規制部140のうち、突起部110よりも第1内壁111へ突出した部分(図4のハッチ部分)がコンプライアンス部49に接着剤等で固定されている。以後、コンプライアンス部49のうち、規制部140に固定された部分を被固定部49aと称する。
なお、規制部140がコンプライアンス部49に固定される箇所は図4に示した例に限定されない。コンプライアンス部49のうち第1内壁111と突起部110との間の領域にコンプライアンス部49が固定されていればよい。例えば、規制部140のうち、マニホールド100の合流領域18aに対向する部分(先端部141近傍)のみがコンプライアンス部49に固定されていてもよい。
図7は、マニホールドにおける気泡の流れを示すための記録ヘッドの要部断面図である。同図に示すように、被固定部49aは、コンプライアンス部49のうち規制部140に固定された部分である。コンプライアンス部49のうち、被固定部49a以外を可撓部49bと称する。
突起部110が突出する方向(本実施形態では第2の方向Y)において、規制部140を突起部110よりも突出させ、その先端部141でコンプライアンス部49が固定されている。このような構成とすることで、可撓部49bの長さLを短縮することができる。可撓部49bの長さLとは、第2の方向Yにおいて、規制部140(先端部141)から第1内壁111までの長さである。このように可撓部49bの長さLを短縮できるため、可撓部49bがマニホールド100側へ撓む量(圧力変動の吸収量)を小さくすることができる。したがって、合流領域18aに流入した気泡150が撓んだ可撓部49bに引っかかって滞留することを抑制することができ、気泡の排出性を向上することができる。
図8は、従来のマニホールドにおける気泡の流れを示すための記録ヘッドの要部断面図である。図7に示したマニホールドとは、コンプライアンス支持板47に規制部140が形成されていない点で相違する。このような従来の記録ヘッドでは、コンプライアンス部49の合流領域18aに対向する可撓部49b’は、突起部110から第1内壁111までの間の長さL’を有し、図7に示した本実施形態の可撓部49bの長さLよりも長くなる。このため、可撓部49b’がマニホールド100側へ撓む量は大きくなり、合流領域18aに流入した気泡150が撓んだ可撓部49b’に引っかかって滞留する虞がある。
また、本実施形態の規制部140は、図4の平面視において突起部110よりも大きい形状となっている。換言すれば、規制部140は、突起部110よりも第1内壁111へ向けて庇状に突出している。このような構成とすることで、突起部110の表面(コンプライアンス部49側の面)に接着剤等で接着される封止膜46を、突起部110と規制部140とでより確実に挟持することができる。これにより、突起部110と封止膜46との間に隙間が生じ、気泡が入り込んで滞留することを抑制することができる。なお、実施形態5(図13参照)に示すように、規制部140Dが平面視において突起部110よりも小さい形状であってもよい。
このような構成の記録ヘッドIIでは、インクを噴射する際に、インクカートリッジ等から導入路44を介してインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで流路内部をインクで満たす。その後、駆動回路120からの信号に従い、圧力発生室12に対応する各圧電アクチュエーター300に電圧を印加することにより、圧電アクチュエーター300と共に振動板50をたわみ変形させる。これにより、圧力発生室12内の圧力が高まり所定のノズル開口21からインク滴が噴射される。
このとき、マニホールド100内へのインクの供給や圧力発生室12内の圧力変動などによってマニホールド100内に圧力変動が生じるが、この圧力変動はコンプライアンス部49が撓み変形することによって吸収される。
そして、コンプライアンス部49のうち、第1内壁111と突起部110との間の一部(被固定部49a)に規制部140(先端部141)を固定することで、コンプライアンス部49の一部(可撓部49b)のマニホールド側への変形を抑制することができる。このため、マニホールド100内でコンプライアンス部49によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性を向上させることができる。上述したように、突起部110を設けて流速を速めることによって気泡の排出性を向上させているが、コンプライアンス部49に気泡が引っかかって滞留することが抑制されているので、気泡の排出性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、規制部140は、コンプライアンス支持板47の一部として形成されおり、マニホールド100の上流側(第2内壁112側)から下流側(第1内壁111側)へ向けて突出するように形成されている。換言すれば、図7に示すように、規制部140は、第3の方向Zにおいて、マニホールド100の下流側である供給連通路19に対向するように位置していない。
したがって、コンプライアンス部49のうち供給連通路19に対向する部分は、規制部140に変形が規制されない構成となっている。コンプライアンス部49のうち供給連通路19に対向する部分は、ノズル開口21や圧力発生室12に連通するため、比較的圧力変動が大きい。本実施形態では、コンプライアンス部49の当該部分の変形が規制部140により規制されないので、上記圧力変動を十分に吸収することができる。また、規制部140をコンプライアンス支持板47と同部材で形成することで、部品点数を減らしてコストを低減することができる。
〈実施形態2〉
図9は、本発明の実施形態2に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の規制部140の先端部141Aは、平面視において第1内壁111に沿う直線部分145を有する。直線部分145が第1内壁111に沿うとは、図9に示す平面視において、第1内壁111とは間をあけて平行である、又は、実質的に平行であることをいう。実質的に平行とは、厳密な平行でなくても後述する同様の作用効果が得られる範囲を意味する。また、先端部141Aと第1内壁111との間隔Dは、直線部分145の幅Wよりも狭い。さらに、規制部140は、突起部110よりも第1内壁111側へ突出した部分の全体がコンプライアンス部49に固定されている。
コンプライアンス部49のうち、先端部141Aの直線部分145と、第1内壁111との間の領域を領域Aとする。一方、コンプライアンス部49のうち、先端部141Aの直線部分145以外の部分と、第1内壁111との間の領域を領域Bとする。また、Cは、領域Aの中心の一点である。Cは、第1の方向Xから所定距離だけ離れた領域Bの一点である。
領域Aの第2の方向Yの長さは、領域Bの第2の方向Yの長さよりも短くなっている。したがって、領域Aにおけるマニホールド100側への撓み量は、領域Bの撓み量よりも小さい。このため、領域Aは、相対的に大きく撓む領域Bに引っ張られ、撓み量が大きくなる傾向にある。しかしながら、領域Aの幅Wを広くすることで、領域Bによる影響が低減され、この結果、領域Aの撓み量を小さくすることができる。
図10に領域A及び領域Bの撓み量を示す。横軸は幅Wであり、縦軸は領域A又は領域Bにおけるコンプライアンス部49の撓み量である。図中の菱形は、Cにおける撓み量を実測したものであり、四角はCにおける撓み量を実測したものである。図中の曲線は、実測値に基づいて幅Wと撓み量との関係を多項式近似したものである。撓み量は、幅Wがゼロ(実施形態1のような先端部141を有する規制部140)であるときのCにおける撓み量を「1」として、相対値で示してある。幅Wについても相対値で示してある。
幅Wがゼロである場合、領域AのCの撓み量は1であるのに対し、領域BのCにおける撓み量は1.3である。幅Wを2としたとき、領域AのCの撓み量は約0.85であり、領域BのCにおける撓み量は約1.2である。つまり、領域Aの幅Wを広くすることによって領域Aの撓み量が低減していることが分かる。また、領域Bについても撓み量は低減しているものの、その程度は、領域Aよりも小さい。このように幅Wを適宜広く取ることで、領域Aにおける撓み量を低減するとともに、領域Bでの撓み量の低減を抑えて十分なコンプライアンスを維持することができる。
上述したように、本実施形態に係る記録ヘッドにおいては、規制部140の先端部141Aに直線部分145を設けた。これにより、コンプライアンス部49のうち、先端部141の直線部分145と、第1内壁111との間の領域Aにおける撓み量をより一層低減することができる。このため、マニホールド100内でコンプライアンス部49によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態に係る記録ヘッドにおいては、先端部141Aと第1内壁111との間隔Dは直線部分145の幅Wよりも狭い。すなわち、コンプライアンス部49のうち領域Aの間隔Dを狭く形成できるので、撓み量をより一層小さくすることができる。このため、マニホールド100内でコンプライアンス部49によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性をより一層向上させることができる。
〈実施形態3〉
図11は、本発明の実施形態3に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の規制部140Bは、平面視において段差が形成されている。規制部140Bに段差が形成されているとは、規制部140Bの外形に段差があることをいう。本実施形態では、規制部140Bは、平面視において、台形状のベース部143の短辺部に、三角形状の先端部141Bを設けた形状を有している。
実施形態2と同様に、コンプライアンス部49のうち、先端部141Bと、第1内壁111との間の領域を領域Aとする。一方、コンプライアンス部49のうち、ベース部143と、第1内壁111との間の領域を領域Bとする。
規制部140Bに段差を設けたことにより、段差を設けない場合と比較して、領域Bの大きさを広くすることができる。これにより、コンプライアンス部49の領域Bにおける撓み量を、段差を設けない場合と比較して大きくすることができる。したがって、領域Aにおいては撓み量を小さくして、領域Aにおいて気泡の滞留を抑制するとともに、領域Bにおいては撓み量を大きくして圧力変動を吸収できる量をより大きく確保することができる。
〈実施形態4〉
図12は、本発明の実施形態4に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の規制部140Cは、平面視において段差が形成されている。具体的には、規制部140Cは、平面視において、台形状のベース部143の短辺部に、直線部分145を有する台形状の先端部141Cを設けた外形を有している。
実施形態3と同様に、コンプライアンス部49のうち、先端部141Cと、第1内壁111との間の領域を領域Aとする。一方、コンプライアンス部49のうち、ベース部143と、第1内壁111との間の領域を領域Bとする。
規制部140Cに段差を設けたことにより、実施形態3と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施形態では、規制部140Cの先端部141Cは直線部分145を有している。これにより、実施形態2と同様に、領域Bの撓み変形が領域Aの撓み変形に影響することを低減することができ、この結果、領域Aにおける撓み量をより小さくすることができる。これにより、コンプライアンス部49の領域Bにおける撓み量を、段差を設けない場合と比較して大きくすることができ、さらに、領域Aの撓み量をより小さくすることができる。この結果、領域Aにおいて気泡の滞留を抑制するとともに、領域Bにおいては撓み量を大きくして圧力変動を吸収できる量をより大きく確保することができる。
なお、規制部140Cは、一つの段差を有しているが、もちろん、これに限定されず、複数の段差を有していてもよい。
〈実施形態5〉
図13は、本発明の実施形態5に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の規制部140Dは、コンプライアンス支持板47の開口部48の縁部のうち、第1内壁111側の縁部から第2内壁112側の縁部を接続するように形成されている。この規制部140Dは、コンプライアンス部49のうち突起部110と第1内壁111との間の被固定部49a(図13のハッチ部分)に固定されている。
このような構成の規制部140Dは、被固定部49aに固定されているので、実施形態1と同様に、コンプライアンス部49の一部である被固定部49aの変形を抑制することができる。このため、マニホールド100内でコンプライアンス部49によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性を向上させることができる。
また、規制部140Dは、平面視において突起部110よりも小さい。すなわち、突起部110のうち、規制部140Dが重なっていない部分は、封止膜46(不図示)のみが重なっており、突起部110と規制部140Dとで挟持されていない。このような規制部140Dであっても、上述したように実施形態1と同様の作用効果を奏する。
〈実施形態6〉
図14は本発明の実施形態6に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図であり、図15は本発明の実施形態6に係る記録ヘッドの一部を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の規制部140Eは、コンプライアンス支持板47とは独立してコンプライアンス部49に固定されている。具体的には、規制部140Eは、図14の平面視において、突起部110と第1内壁111との間に領域に配置されている。そして、図15に示すように、規制部140Eは、コンプライアンス部49に対して第2マニホールド部18(マニホールド100)とは反対側、すなわちコンプライアンス部49と固定板130との間に設けられている。規制部140Eは、コンプライアンス部49に対して接着剤等で固定され、さらに、固定板130にも接着剤等で固定されている。
このような構成の規制部140Eは、被固定部49aに固定されているので、実施形態1と同様に、コンプライアンス部49の一部である被固定部49aの変形を抑制することができる。このため、マニホールド100内でコンプライアンス部49によって気泡が滞留することを抑制することができ、気泡の排出性を向上させることができる。
〈実施形態7〉
図16は本発明の実施形態7に係る記録ヘッドの一部を拡大した平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
本実施形態に係る規制部140Fの突起部110よりも突出する幅W1は、コンプライアンス支持板47のうち規制部140F以外の部分が突起部110よりも突出する幅W2よりも広い。すなわち、コンプライアンス支持板47の開口部48は、第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18の開口(コンプライアンス部49側の開口)よりも内側に突出している。そして、その突出する幅については、規制部140Fが突出する幅W1の方が、コンプライアンス支持板47の規制部140F以外の部分が突出する幅W2よりも広くなっている。
このような構成とすることで、連通板15における第1マニホールド部17及び第2マニホールド部18の開口(コンプライアンス部49側の開口)を封止した封止膜46を、連通板15とコンプライアンス支持板47とでより確実に挟持することができる。これにより、連通板15と封止膜46との間に隙間が生じ、気泡が入り込んで滞留することを抑制することができる。
そして、規制部140Fが突出する幅W1の方が、コンプライアンス支持板47の規制部140F以外の部分が突出する幅W2よりも広くなっているので、規制部140Fがコンプライアンス部49を固定する領域を多く確保することができる。
このように、コンプライアンス支持板47全体としては、連通板15と封止膜46との間に隙間が生じることを抑制するとともに、コンプライアンス部49のうち規制部140Fが固定される領域をより大きく確保して撓み量をより小さくすることができる。
〈実施形態8〉
各実施形態の記録ヘッドIIは、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置に搭載される。図17は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
インクジェット式記録装置Iにおいて、複数の記録ヘッドIIを有するインクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、記録ヘッドユニット1とも言う)は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1は、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラー8に限定されずベルトやドラム等であってもよい。
なお、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッドII(記録ヘッドユニット1)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッドIIが固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段と記録ヘッドIIとをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
上記実施形態では、マニホールド100に形成された突起部110は、平面視で三角形状であったが、このような形状に限定されない。例えば、平面視で半球状であってもよい。また、突起部は、平面視において直線又は曲線状の外形である必要はなく、段差が設けられていてもよい。いずれにせよ、突起部は、平面視で、第2内壁112から第1内壁111へ向けて突出する形状を有していればよい。
上記実施形態では、突起部110は、マニホールド100に一つ設けられていたが、複数個設けられていてもよい。複数の突起部110を有する場合、各突起部110ごとに、規制部140を設ければよい。
実施形態1から実施形態4においては、各規制部は、第2内壁112側から第1内壁111側へ向けてコンプライアンス支持板47の開口部48から突出していたが、このような態様に限定されない。例えば、コンプライアンス支持板47の開口部48のうち、第1内壁111側から第2内壁112側へ向けて突出するように規制部を設けてもよい。このような規制部であっても、コンプライアンス部49のうち突起部110と第1内壁111との間の領域を固定するので、当該領域の撓み変形を小さくすることができる。
上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
I…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 II…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、10…流路形成基板、 11…ヘッド本体、 15…連通板、 17…第1マニホールド部、 18…第2マニホールド部、 18a…合流領域、 20…ノズルプレート、 20a…液体噴射面、 21…ノズル開口、 30…保護基板、 40…ケース部材、 42…第3マニホールド部、 45…コンプライアンス基板、 46…封止膜(フィルム)、 47…コンプライアンス支持板、 48…開口部、 49…コンプライアンス部、 49a…被固定部、 49b…可撓部、 50…振動板、 60…第1電極、 70…圧電体層、 80…第2電極、 100…マニホールド、 110…突起部、 111…第1内壁、 112…第2内壁、 140、140B、140C、140D、140E、140F…規制部、 141、141A、141B、141B、141C…先端部、143…ベース部、 145…直線部分、300…圧電アクチュエーター

Claims (8)

  1. 液体を噴射するための複数のノズル開口に連通するマニホールドと、
    前記マニホールドの一部を形成する可撓性を有するフィルムで形成されたコンプライアンス部と、
    前記マニホールドの前記コンプライアンス部に交差する内壁であって前記マニホールドの下流側の第1内壁へ向けて、前記マニホールドの前記コンプライアンス部に交差する内壁であって前記マニホールドの上流側の第2内壁から突出した突起部と、を備え、
    前記コンプライアンス部に対して前記マニホールドとは反対側には、前記コンプライアンス部のうち前記第1内壁と前記突起部との間の領域に固定された規制部が設けられている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記フィルムに対して前記マニホールドとは反対側に前記フィルムと固定され、前記コンプライアンス部となる領域に開口を有するコンプライアンス支持板を備え、
    前記規制部は、前記コンプライアンス支持板の前記開口の縁部から前記第1内壁へ向けて突出しており、
    前記規制部の先端部は、前記突起部よりも前記第1内壁へ向けて突出し、前記コンプライアンス部に固定されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項2に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記先端部は、平面視において前記第1内壁に沿う直線部分を有する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項3に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記先端部と前記第1内壁との間隔は、前記先端部の前記直線部分の幅よりも短い
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項2から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記規制部は、平面視で、前記突起部よりも大きい
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項5に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記コンプライアンス支持板のうち前記規制部が前記突起部よりも突出する幅は、前記コンプライアンス支持板のうち前記規制部以外の部分が前記突起部よりも突出する幅よりも広い
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記規制部には、平面視で段差が形成されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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