JP2019130555A - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工対象物への貫通穴の形成を従来よりも高精度に制御する。【解決手段】加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行うレーザ加工装置が、レーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザビームを加工対象物の表面に垂直に入射して収束させるfθレンズと、fθレンズからのレーザビームの入射位置を加工対象物の表面に沿って移動させるレーザビーム走査手段と、レーザ光源とfθレンズとの間のレーザビームの光路上でレーザビームを透過させるとともにレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させるビームスプリッタと、ビームスプリッタで反射したプラズマ光を受光する光センサと、プラズマ光のスペクトル変化に応じた光センサの出力変化に基づきレーザビームの制御を行うレーザビーム制御手段と、を具えている。【選択図】図1

Description

本発明は、プリント配線板のビルドアップ層となる加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行うレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
近年のプリント配線板の技術分野では、電子回路の高密度化の要求に応じるために、コア基板上や支持板上に複数層のビルドアップ層を積層することで多層プリント配線板を形成することが提案されている。
ビルドアップ層は通常、層間絶縁層と導体層とが積層されて形成されており、多層プリント配線板では層間絶縁層に貫通穴が形成され、その貫通穴内に設けられたバイアホール導体が、コア基板の導体層とビルドアップ層の導体層との間やビルドアップ層同士の導体層の間を電気的に接続している。
このようなバイアホール導体用の貫通穴は極めて小径かつ多数であり、その形成には、従来はドリルが用いられていたが、近年では電子回路のさらなる高密度化の要求に応じるために、例えば特許文献1に記載されたようなレーザ加工装置によるレーザビームの照射が用いられるようになっている。
この従来のレーザ加工装置は、シリコン基板上にボンディングパッドを積層した半導体ウエハのシリコン基板のみにバイアホール導体用の貫通穴を多数形成するためのもので、その半導体ウエハからなる加工対象物をX−Yテーブルで水平に支持するとともに水平方向(装置のx軸およびy軸方向)に移動させることで、垂直方向(装置のz軸方向)に照射するレーザビームを相対的に加工対象物の面内で移動させて、そのレーザビームで加工対象物の穴空け加工範囲全体を走査する。
また、この従来のレーザ加工装置は、入力された超音波の周波数に応じた角度にレーザビームを高速でかつ所定平面内で偏向させるAOD(音響光学偏向器)を、その所定平面が垂直かつx軸方向と平行になるようにレーザビームの光路上に配置することで、レーザビームを加工対象物のx軸方向移動と同期させて移動させるとともに、fθレンズをAODと加工対象物との間のレーザビームの光路上に配置することで、AODで偏向させたレーザビームを加工対象物に垂直に入射させかつその加工対象物の位置で収束させて、加工対象物の同じ加工位置にパルス状のレーザビームを複数回照射できるようにしている。
さらに、この従来のレーザ加工装置は、中央に開口を持つ反射鏡をfθレンズと加工対象物との間のレーザビームの光路上にその光路に対して斜めに配置し、その反射鏡の開口を通したレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を、反射鏡の開口周辺部分で側方に反射させて光センサで受光し、レーザビームの照射パルス数があらかじめ求めた最小パルス数に達した時に、加工対象物の溶融がシリコン基板のシリコンからボンディングパッドの銅に達したことをプラズマ光のスペクトル波長の変化に基づく光センサの出力信号の変化が示している場合はレーザビームの照射を止め、その最小パルス数に達した時に加工対象物の溶融がシリコンから銅に達したことを光センサの出力変化が示していない場合はさらに、あらかじめ求めた最大パルス数までレーザビームを照射することで、シリコン基板に貫通穴を空ける際にその穴がボンディングパッドも貫通してしまうのを防止するようにしている。
特開2013−043198号公報
ところで、上記従来のレーザ加工装置では、加工対象物から発生するプラズマ光をレーザビームの光軸上でなく反射鏡の開口周辺部分で取り出しているので十分な光量のプラズマ光を得ることは困難である。また、fθレンズと加工対象物との間のスペースに反射鏡を配置するのは、そのスペースが狭いため困難であり、しかも溶融する加工対象物から飛散する異物で反射鏡が汚れ易い。それゆえ、プラズマ光を捉えるセンサの出力に基づきレーザビームの照射を適切な加工段階で止めて貫通穴の穴空け加工の不具合を確実に防止するのは困難である。
本発明のレーザ加工装置は、プリント配線板のビルドアップ層となる、層間絶縁層と導体層とが積層された加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行う装置であって、
レーザビームを出射するレーザ光源と、
前記レーザ光源から出射されたレーザビームを加工対象物の表面に垂直に入射してその加工対象物の位置で収束させるfθレンズと、
前記fθレンズから前記加工対象物の表面に入射するレーザビームの入射位置をその加工対象物の表面に沿って移動させるレーザビーム走査手段と、
前記レーザ光源と前記fθレンズとの間の前記レーザビームの光路上に位置して前記レーザビームを透過させるとともにそのレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させるビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタで反射したプラズマ光を受光する光センサと、
前記プラズマ光のスペクトル変化に応じた前記光センサの出力変化に基づき前記レーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を行うレーザビーム制御手段と、
を具えている。
また本発明のレーザ加工方法は、プリント配線板のビルドアップ層となる、層間絶縁層と導体層とが積層された加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行う方法であって、
レーザ光源からレーザビームを出射することと、
前記レーザ光源から出射されたレーザビームをfθレンズにより加工対象物の表面に垂直に入射してその加工対象物の位置で収束させることと、
前記fθレンズから前記加工対象物の表面に入射するレーザビームの入射位置をレーザビーム走査手段によりその加工対象物の表面に沿って移動させることと、
前記レーザ光源と前記fθレンズとの間の前記レーザビームの光路上に配置されたビームスプリッタにより前記レーザビームを透過させるとともにそのレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させることと、
前記ビームスプリッタで反射したプラズマ光を光センサにより受光して、前記プラズマ光のスペクトル変化に応じた前記光センサの出力変化に基づきレーザビーム制御手段により前記レーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を行うことと、
を含んでいる。
本発明の実施形態によれば、レーザ光源から出射されたレーザビームが、fθレンズによって加工対象物に垂直に入射されてその加工対象物の位置で収束し、加工対象物を穴空け加工する。
そしてその穴空け加工の際、レーザ光源とfθレンズとの間のレーザビームの光路上に配置されたビームスプリッタが、レーザビームを透過させるとともにそのレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させ、光センサが、そのビームスプリッタで反射したプラズマ光を受光してプラズマ光のスペクトル変化に応じたレベルの信号を出力し、その光センサの出力変化に基づきレーザビーム制御手段が、レーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を行う。
これにより、レーザ光源とfθレンズとの間の十分なスペースにビームスプリッタを配置でき、レーザビームの光路上のプラズマ光をそのビームスプリッタで反射させて光センサで受光でき、しかも溶融する加工対象物から飛散する異物でビームスプリッタが汚れることがないので、十分な光量のプラズマ光を光センサで受光でき、レーザビーム制御手段でプラズマ光のスペクトル変化に応じたレーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を高精度に行うことができ、層間絶縁層に対する貫通穴の形成を確実に行うとともにその後の導体層に対する貫通穴の形成を確実に防止することができる。
本発明の一実施形態のレーザ加工装置の構成を示す説明図である。 図1に示される実施形態のレーザ加工装置による、本発明の一実施形態のレーザ加工方法を示す説明図である。 図1に示される実施形態のレーザ加工装置による加工対象物の穴空け加工中の光センサの出力変化を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明に係るレーザ加工装置およびレーザ加工方法の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態のレーザ加工装置の構成を示す説明図である。この実施形態のレーザ加工装置は、プリント配線板のビルドアップ層を形成するための、例えば樹脂製の層間絶縁層L1と例えば銅製の導体層L2とが積層された加工対象物Wに、層間絶縁層L1側からUV(紫外線)レーザのレーザビームBを照射して、バイアホール導体を設けるための多数の微細な貫通穴Hをその層間絶縁層L1のみに対して穴空け加工するものである。
上記の穴空け加工のためにこの実施形態のレーザ加工装置は、UVレーザのレーザビームBを出射するレーザ光源としての、例えばUV−YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザの3倍高調波(波長355nm)を出力する既知のレーザ発振器1と、レーザ発振器1から出射されたレーザビームBの光路上に互いに直列に位置して、各々入力された超音波の周波数に応じた角度に高速でかつ互いに直角な平面内でそのレーザビームBをブラッグ回折現象により偏向させる、光偏向素子とも呼ばれる既知の二個の音響光学偏向器(AOD)2,3と、互いに直角に位置する所定軸線周りに反射鏡を回動させて、二個のうちのレーザ発振器1から遠い側のAOD3から出射されたレーザビームBを順次に偏向させる既知の二つのガルバノミラー4,5と、図1ではガルバノミラー4,5の下方に位置して、平板状の加工対象物Wを例えば層間絶縁層側を上向きにして負圧によって吸着支持するとともに、その支持した加工対象物Wを水平面内で互いに直角な二方向に移動させる図示しない既知の移動テーブルと、を具えている。
この実施形態のレーザ加工装置はまた、上記二つのうちのAOD3から遠い側のガルバノミラー5から出射されたレーザビームBを上記移動テーブル上の加工対象物Wに垂直に入射させかつその加工対象物Wの位置で収束させる既知のfθレンズ6と、二個のうちのレーザ発振器1から遠い側のAOD3と二つのうちのAOD3に近い側のガルバノミラー4との間のレーザビームBの光路上に配置された例えばキューブ型の既知のダイクロイックビームスプリッタ(BS)7と、を具えている。
このダイクロイックBS7は、レーザ発振器1から出射してAOD2,3で偏向された波長355nmのUVレーザのレーザビームBを上方から下方へ透過させる一方で、そのレーザビームBのエネルギにより加工対象物Wから発生してfθレンズ6および二枚のガルバノミラー4,5を経たプラズマ光のうち導体層を形成する銅の例えば波長230〜326nmのプラズマ光Pを選択的に反射させて側方(図では右方)へ取り出し、層間絶縁層を形成する樹脂やガラス等の他の材料の例えば波長336〜1200nmのプラズマ光は下方から上方へ透過させる特性を有している。
この実施形態のレーザ加工装置はさらに、ダイクロイックBS7が側方に取り出した銅のプラズマ光Pを、銅のプラズマ光固有の波長である例えば326nm付近の光を通すバンドパスフィルタを介して光電子増倍管(PMT)で受光し、そのPMTで銅のプラズマ光Pの受光量に応じたレベルの電気信号に変換して出力する光センサとしての既知の光センサユニット8と、AOD2,3にそれぞれ超音波を入力するとともにそれらの超音波の周波数を別個に変化させてAOD2,3のそれぞれによるレーザビームBの偏向角を変更する既知のAOD制御部9と、を具えている。
この実施形態のレーザ加工装置はさらに、レーザ発振器1、ガルバノミラー4,5、移動テーブルおよびAOD制御部9の作動制御を行う加工制御部10を具えており、ここで、AOD2,3とガルバノミラー4,5と移動テーブルとは、fθレンズ6から加工対象物Wの表面に入射するレーザビームBの入射位置をその加工対象物Wの表面に沿って移動させるのでレーザビーム走査手段として機能し、加工制御部10は、例えば予め与えられたプログラムに基づき作動する通常のパーソナルコンピュータを含んで構成され、光センサユニット8の出力信号を入力してその出力信号レベルに基づき後述の如くレーザビームBを制御するのでレーザビーム制御手段として機能する。
図2は、上記実施形態のレーザ加工装置による上記実施形態のレーザ加工方法を示す説明図であり、この実施形態のレーザ加工方法では、上記移動テーブル上に、プリント配線板のビルドアップ層を形成するための、例えば樹脂製の層間絶縁層L1と例えば銅製の導体層L2とが積層されてなる平板状の加工対象物Wをその層間絶縁層L1側を上向きにして載置した後、加工制御部10が、移動テーブルを作動させて、その加工対象物Wを吸着支持するとともに水平面内で互いに直角な二方向に移動させ、相対的に、fθレンズ6からのレーザビームBの当初の入射位置を加工対象物Wの最初の穴空け加工位置に位置決めする。次いで加工制御部10は、レーザ発振器1、ガルバノミラー4,5およびAOD制御部9を作動させ、レーザ発振器1で出射したUVレーザのパルス状のレーザビームBをAOD2,3で偏向させた後にガルバノミラー4,5でさらに偏向させてfθレンズ6に通し、上記当初の入射位置である加工対象物Wの最初の穴空け加工位置に入射する。
このパルス状のレーザビームBの最初の穴空け加工位置への繰返し入射により加熱された加工対象物Wの樹脂製の層間絶縁層L1は、溶融もしくは熱分解して穴が開き、その穴の深さが層間絶縁層L1の厚みに達して貫通穴Hとなった後は、図2に示すように、その層間絶縁層L1の貫通穴Hの開口直径(穴底径)が次第に拡大しながら、次に加工対象物Wの銅製の導体層L2の、層間絶縁層L1側に向く表面が溶融してそこに穴が空き始める。
光センサユニット8は、この銅製の導体層L2の表面の溶融により発生する銅のプラズマ光Pを選択的に受光して電気信号を出力し、加工制御部10は、光センサユニット8の出力信号を入力してその出力信号レベルに基づき、銅のプラズマ光Pの受光量から加工対象物Wにおける銅製の導体層L2の穴空け加工量を継続的に演算する。そして加工制御部10は、導体層L2の穴空け加工量が所定以上になったら、その導体層L2の上側に穴空け加工した層間絶縁層L1の貫通穴Hの開口直径(穴底径)が所定以上になるとともに導体層L2の穴空け加工量は貫通穴にならない微小量に留まっていると判断してAOD制御部9に、例えばAOD2,3の何れかによるレーザビームBの偏向を停止させることで、AOD3からガルバノミラー4,5へのレーザビームBの出射を停止させる。
そしてその後は、AOD2,3による微小な偏向可能範囲内であればAOD2,3の作動により、またAOD2,3による微小な偏向可能範囲を超える位置へはガルバノミラー4,5の作動により、そしてガルバノミラー4,5による偏向可能範囲を超える位置へは移動テーブルの作動により、fθレンズ6からのレーザビームBの入射位置を加工対象物Wの最初の穴空け加工位置から次の穴空け加工位置へ、そしてさらに他の穴空け加工位置へ次々に変更して、加工対象物Wのそれらの穴空け加工位置で最初の穴空け加工位置におけると同様にして層間絶縁層L1の貫通穴Hの穴空け加工を行う。
図3は、図1に示される実施形態のレーザ加工装置による加工対象物Wの穴空け加工の際の光センサユニット8の出力変化を示す説明図である。この出力変化は、加工制御部10が、レーザ発振器1を作動させて例えば1ショット0.6μJのパルス状のレーザビームBを繰返し出射して、厚みが10μmの層間絶縁層L1と厚みが2.5μmの導体層L2とが積層された加工対象物Wの層間絶縁層L1に入口径10μmの貫通穴の穴空け加工を行った際の、11ショット目のまでのものであり、この穴空け加工では、それぞれショット数を変えて複数の穴を形成した後、各穴の縦断面を電子顕微鏡で拡大して調査している。
この調査の結果、図示しない7ショット目ではセンサ出力が約0.1Vとなるとともに層間絶縁層L1の穴底に導体層L2を露出させる僅かな開口が形成され、その後、ショット数に応じてセンサ出力が増大するとともに層間絶縁層L1の穴底径が拡大し、図3に示す11ショット目ではセンサ出力が約0.4Vとなるとともに層間絶縁層L1の開口が入口径9.2μm、穴底径6.4μm(開口面積35.8μm)となり、図示しない14ショット目ではセンサ出力はさほど増大せず入口径10.8μm、穴底径7.0μm(開口面積40.4μm)となって、層間絶縁層L1に十分な穴底径の貫通穴Hが形成されるとともに、導体層L2の層間絶縁層L1側に向く表面に僅かな窪みが形成されていた。このことから、穴底径がビーム径に応じた一定の大きさになるまでは光センサユニット8のセンサ出力と貫通穴Hの穴底径とに正の相関があり、センサ出力に基づいて貫通穴Hの穴底径の拡大停止付近のショット数でレーザビームBの出射を停止すればその後の導体層L2に対する貫通穴の形成を防止できるということが判明した。
従って、この実施形態のレーザ加工方法によれば、AOD3とfθレンズ6との間の十分なスペースにビームスプリッタ7を配置でき、レーザビームBの光路上のプラズマ光Pをそのビームスプリッタ7で反射させて光センサユニット8で受光でき、しかも溶融する加工対象物Wから飛散する異物でビームスプリッタ7が汚れることがないので、十分な光量のプラズマ光Pを光センサユニット8で受光でき、加工制御部10で銅のプラズマ光Pの受光量の増大に応じたレーザビームBの出射停止および加工対象物Wの次の穴位置への照射位置変更を高精度に行うことができ、層間絶縁層L1に対する貫通穴Hの形成を確実に行うとともにその後に導体層L2に対する貫通穴の形成を確実に防止することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、請求の範囲の記載から逸脱しない範囲で種々の変更、修正が可能である。例えばビームスプリッタ7は、実施形態のレーザ加工装置ではAOD3とガルバノミラー4との間に配置しているが、他の位置、例えばガルバノミラー5とfθレンズ6との間に配置しても良い。
また例えばビームスプリッタ7は、実施形態のレーザ加工装置ではキューブ型のダイクロイックビームスプリッタを用いているが、所定方向へ向かうレーザビームBを透過させるとともにそのレーザビームBの光路上で反対方向へ向かう銅のプラズマ光を側方に反射させるものであれば他の種類のものであっても良い。
さらに、光センサユニット8は、実施形態のレーザ加工装置ではバンドパスフィルタを介して光電子増倍管(PMT)で受光するものを用いているが、フォトダイオード等の半導体で光電変換するものを用いても良い。
そしてレーザビーム制御手段は、AODとガルバノミラーとを互いにレーザビーム偏向方向が異なる1つずつに減らして構成しても良く、またAODとガルバノミラーと移動テーブルとの何れか1つまたは2つを省略して構成しても良い。
1 レーザ発振器
2,3 AOD(音響光学偏向器)
4,5 ガルバノミラー
6 fθレンズ
7 ビームスプリッタ
8 光センサユニット
9 AOD制御部
10 加工制御部
B レーザビーム
H 貫通穴
P 銅のプラズマ光
L1 層間絶縁層
L2 導体層
W 加工対象物

Claims (6)

  1. プリント配線板のビルドアップ層となる、層間絶縁層と導体層とが積層された加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行うレーザ加工装置であって、
    レーザビームを出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザビームを加工対象物の表面に垂直に入射してその加工対象物の位置で収束させるfθレンズと、
    前記fθレンズから前記加工対象物の表面に入射するレーザビームの入射位置をその加工対象物の表面に沿って移動させるレーザビーム走査手段と、
    前記レーザ光源と前記fθレンズとの間の前記レーザビームの光路上に位置して前記レーザビームを透過させるとともにそのレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させるビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタで反射したプラズマ光を受光する光センサと、
    前記プラズマ光のスペクトル変化に応じた前記光センサの出力変化に基づき前記レーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を行うレーザビーム制御手段と、
    を具えている。
  2. 前記レーザビーム走査手段は、前記レーザ光源から出射されたレーザビームの光路上に位置して、入力された超音波の周波数に応じた角度に高速でそのレーザビームを偏向させるAODを有することを特徴とする、請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 前記レーザビーム走査手段は、前記AODから出射されたレーザビームを所定の軸線周りに回動する反射鏡で偏向させるガルバノミラーを有することを特徴とする、請求項1または2記載のレーザ加工装置。
  4. 前記レーザビーム走査手段は、前記加工対象物を前記fθレンズに向けて支持して前記fθレンズに対し移動させる移動テーブルを有することを特徴とする、請求項1から3までの何れか1項記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光源は、UVレーザを出射するものであることを特徴とする、請求項1から4までの何れか1項記載のレーザ加工装置。
  6. プリント配線板のビルドアップ層となる、層間絶縁層と導体層とが積層された加工対象物にレーザビームを照射して穴空け加工を行うレーザ加工方法であって、
    レーザ光源からレーザビームを出射することと、
    前記レーザ光源から出射されたレーザビームをfθレンズにより加工対象物の表面に垂直に入射してその加工対象物の位置で収束させることと、
    前記fθレンズから前記加工対象物の表面に入射するレーザビームの入射位置をレーザビーム走査手段によりその加工対象物の表面に沿って移動させることと、
    前記レーザ光源と前記fθレンズとの間の前記レーザビームの光路上に配置されたビームスプリッタにより前記レーザビームを透過させるとともにそのレーザビームによる加工対象物の穴空け加工に伴って加工対象物から発生するプラズマ光を側方に反射させることと、
    前記ビームスプリッタで反射したプラズマ光を光センサにより受光して、前記プラズマ光のスペクトル変化に応じた前記光センサの出力変化に基づきレーザビーム制御手段により前記レーザビームの出射停止および/または加工対象物の次の穴位置への入射位置変更を行うことと、
    を含んでいる。
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