[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
まず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係るゲーム装置1の概要について説明する。図1は、本実施形態に係るゲーム装置1を示す斜視図である。図2は、図1のII-II断面を示す断面図である。
ゲーム装置1(「プッシャー式メダルゲーム装置」の一例)は、アミューズメント施設等の床面に載置されるプッシャーゲーム装置である。ゲーム装置1は、略直方体形状の筐体2を備えている。図2に示されるように、筐体2の外側面には、操作部21,22,23,24(「メダル供給手段」の一例)が設けられている。プレイヤは、ゲーム装置1においてゲームをプレイする際に、操作部21〜24のいずれかを操作する。
尚、本願では、説明の理解を容易にするため、操作部21,22が設けられる外側面と正対するように筐体2を見て、前後方向をX軸とし、左右方向をY軸とし、上下方向をZ軸とする直交座標を各図面に示している。
図1に示されるように、筐体2は、その内部に収容空間20を形成している。収容空間20の一部は、透明なアクリル板によって区画形成されている。プレイヤは、このアクリル板を介して収容空間20を目視しながらゲームをプレイすることができる。
図2に示されるように、収容空間20には、表示パネル26と、2つのルーレット28と、4つのフィールド3(31,32,33,34)と、が設けられている。
表示パネル26は、受信する信号に基づいて図柄や文字を表示する表示装置である。表示パネル26は平板形状を呈しており、Y軸方向において収容空間20の略中央部に配置されている。表示パネル26として、例えば液晶ディスプレイを用いることができる。
ルーレット28は、ゲームにおいて所定のイベントを実行する際に駆動する機器である。ルーレット28は、フィールド31,33間に1つ設けられ、フィールド32,34間に1つ設けられる。
フィールド3は、収容空間20の四隅に一つずつ設けられている。フィールド3は、薄板形状の部材であり、高い耐摩耗性を有する材料によって形成されている。フィールド3はZ軸方向を向いた水平で平滑なフィールド面3bを有している。フィールド3の端部3aよりも前方側には、開口部38が設けられている。フィールド31,32,33,34は、その順に、操作部21,22,23,24と対応している。
フィールド面3b上には、プッシャー36が配置されている。プッシャー36は、後述するように、アクチュエータであるモータMの回転運動を往復運動に変換するクランク機構により、フィールド面3bに対して、プッシャー36に設けられた樹脂部材を押し付けて摺動しながら、フィールド面3b上の所定領域を、フィールド面3bと平行なX軸方向に往復移動するように構成されている。
以上の説明のように構成されたゲーム装置1において、プレイヤは、操作部21,22,23,24のいずれかから円板状のメダル9(「遊戯価値体」の一例)を投入することによってゲームをプレイする。操作部21,22,23,24には、メダル9を投入するためのメダル投入口(例えば、図3及び図4に示されるメダル投入口22A)が設けられており、このメダル投入口から投入されたメダル9は、不図示のセレクタによって検出され、内部循環のメダル9に置き換えられ、不図示の機構によりプッシャー36の上面に放出される。メダル9は、ゲーム媒体の一例であり、円板形状を呈している。
なお、操作部21,22,23,24は、更に、表示パネル26に表示される映像に応じて、プレイヤがゲーム装置1に対して所定の入力をするためのボタン(例えば、ボタン22B)及び投入レバー(例えば、投入レバー22C)等を備えている。メダル9は、メダル投入口22Aから投入されるほか、これらボタン22Bや投入レバー22Cの入力に基づいて自動的に投入される場合もある。
操作部21,22,23,24のいずれかから投入されたメダル9は、例えば、プッシャー36の上面に投入される。プッシャー36の後方には、プッシャー36の上面のZ軸方向上方に設置されたアッパーウォール40(図6)が設けられている。プッシャー36の上面には既に多数のメダル9が投入されているため、プッシャー36が後方に移動しているときに、プッシャー36の上面にある多数のメダル9のうち、後方に元々存在するメダル9や投入直後のメダル9がアッパーウォール40のX軸方向後方において、プッシャー36の上面に押し付けられるように設けられる樹脂部材と接触し、これらメダルに対して前方に向かう力が作用する。このため、途中に存在するメダル9を介して、プッシャー36の上面の前端に位置する一枚または複数枚のメダル9がフィールド面3b上に落下する場合がある。
フィールド面3b上に落下したメダル9は、フィールド面3b上を転がって、既にフィールド面3b上にある多数のメダル9の上に積まれたり、前方に移動しているプッシャー36の壁面によって前方に押されながら移動する。
フィールド面3b上にも、多数のメダル9があるから、プッシャー36が前方に移動しているときに、落下したメダル9やもともと後方に存在するメダル9に対してプッシャー36の壁面から、前方に力が作用することにより、前方のフィールド3の端部3a付近にあるメダル9が開口部38に落下する場合がある。落下したメダル9は、セレクタによって検出され、カウントホッパーによって計数されるとともに、クレジット表示又は投入メダルに置き換えられ、不図示の経路を介してプレイヤに提供される。なお、本実施形態に係るプッシャー式メダルゲーム装置1は、内部循環式であるため、上述したように、メダルを置き換えている。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、落下したメダルを計数して、そのまま払い出すタイプのプッシャー式メダルゲーム装置に、本発明を適用してもよい。
プレイヤは、より多くのメダル9をフィールド3から落下させて獲得するために、メダル9を投入する方向やタイミングを工夫するが、円板状のメダル9を狙い通りの位置に投入することは容易ではなく、また、残りのメダル9の配置によっても、最終的にメダル9が開口部38に落下するかどうかが左右される。このため、ゲーム装置1によって、高度な戦略及び技術を必要とするとともに、運の要素が絡み合う魅力あるゲームが提供されることになる。
また、ゲーム装置1は、所定条件が満たされた場合に、予め定められたイベントを実行するように構成してもよい。例えば、ゲーム装置1は、プレイヤが投入したメダル9の数が所定値に達する毎に、ルーレット28を駆動させて抽選を行う。当該イベントの際には、表示パネル26が図柄や文字等を表示して演出効果を高める。
さらに、図1に示されるように、収容空間20内のフィールド3のZ軸方向上方に多数のメダル9を貯留する供給機構4を設け、所定のイベントの際に、当該メダル9をフィールド面3bに供給するように構成してもよい。
次いで、ボールBを供給するための機構について、図面を用いて説明する。
図3は、複数のボールBが、ボールストッカー41(「ボール供給手段」の一例)に一時的に貯留されている様子を示し、図4は、ボールストッカー41から、フィールド面3bに複数のボールBが同時に供給される様子を示している。
ゲーム装置1は、フィールド面3bから落下したボールBを搬送するための搬送装置を備えており、ボールBは、この搬送装置によって、ボールストッカー41に一つずつ搬送される。
ボールストッカー41は、例えば、10個のボールBを一列に並べた状態で貯留することができる。本実施形態では、ボールストッカー41は、床板板金412、ストッパー415及び不図示のソレノイドを備える。
床板板金412は、上面にボールBをストックするための板状の部材であり、フィールド面3bのZ軸方向上方で、Y軸方向端部付近に設けられている。床板板金412は、固定されているフレーム411に対してX軸を回転軸として搖動可能に設けられており、フレーム411に対する傾斜角を異ならせることにより、ボールBをストックする貯留状態(図3)と、ボールBをフィールド面3bに供給するリリース状態(図4)を切替えることができるように構成されている。更に、床板板金412は、X軸方向後方に向かって僅かに傾斜するように設けられている。このため、搬送装置によってX軸方向前方から一つずつ供給されたボールBは、傾斜によって、順次X軸方向後方に移動する。
ストッパー415は、床板板金412のボールBが落下しないように支えることで、貯留状態を維持するための部材である。本実施形態では、棒状の部材をストッパー415として用いているが、これに限られるものではない。例えば、床板板金412をV字型にすることによって、ボールBを係止する構成としてもよい。
ソレノイドは、床板板金412を揺動することにより、ボールBがストックされる貯留状態(図3)を解除して、ボールBをフィールド面3bに供給するリリース状態に切り替えるための部材である。本実施形態では、ソレノイドは、フレーム411の内部に設置されている。そして、ゲーム装置1の制御装置から出力される制御信号に基づいてソレノイドに通電されると、発生する電磁力によって床板板金412がX軸を回転軸として揺動してフィールド面3bを向くように傾斜するため、ボールBがフィールド面3bに供給される。なお、床板板金412は、スプリングで付勢されているため、ソレノイドへの通電が終了すると、貯留状態に戻るように構成されている。
図4は、貯留状態からリリース状態に移行し、複数のボールBがフィールド面3bに同時に供給されるときの様子を示した斜視図である。ボールストッカー41に貯留されているボールBのうち、X軸方向前方側にある複数のボールBは、フィールド面3bに直接投入される。一方で、X軸方向後方側にある複数のボールBは、落下中に誘導レール12によって捕捉される。
図3及び図4に示されるように、誘導レール12は、X軸から僅かにZ軸方向下方に傾くように設けられ、ボールBをX軸方向後方に誘導する誘導部と、この誘導部から広がるように円弧を形成してボールBを落下させる円弧部を備えている。ボールストッカー41からリリースされ、誘導レール12によって捕捉されたボールBは、この誘導レール12の誘導部によってX軸方向後方に移動し、端部に設けられた円弧部から落下する。本実施形態では、円弧部は、プッシャー36の上面の上方に設けられているので、幾つかのボールBはまずプッシャー36の上面に落下し、そこから、フィールド面3bに供給される。
ただし、その他の手段でボールBを供給するように構成してもよい。また、全てのボールBをフィールド面3b又はプッシャー36の上面に直接投入するようにしてもよい。
ボールBは、球体または球状に形成されており、平滑なフィールド面3bの上や、フィールド面3b上のメダル9上を転がることができる。なお、図3及び図4でボールBsとして示されているように、ボールBは、遊戯価値体としての価値が異なる複数種類の大きさの球体や、複数種類の模様で着色された球体であってもよい。このように様々なボールBを用いることで、ゲームの興趣性を高めることができる。
図5は、ゲーム装置1のフィールド3及びその周辺の構成を示す平面図であり、図6は、ゲーム装置1のフィールド3及びその周辺の構成を示す斜視図である。
図5に示されるように、X軸方向後方には、Z軸を回転軸として回転するモータMが設置されている。モータMの回転軸には、クランクLが接続されているため、モータMの回転に伴って、クランクLはモータMの回転軸を中心に回転する。一方で、クランクLの端部は、プッシャー36の下面に固設されたガイドレールGRと係合することで、クランク機構を構成する。このため、モータMの回転に伴って、プッシャー36は、X軸方向に往復移動する。その結果、プッシャー36は、矢印AR1(図5)で示されるように、フィールド面3bのうち、線分L1を境界とし、線分L1よりX軸方向後方の領域3b1(「プッシャーが往復移動する領域」の一例)上を往復移動する。
フィールド面3bは、Y軸方向については、Y軸方向の両端にそれぞれ設けられたフィールド壁面で規定される。二つのフィールド壁面は、X軸方向に平行に設けられていてもよいし、X軸方向前方に進むほどY軸方向の間隔が狭くなるように設けられていてもよい。
さらに、図5及び図6に示されるように、各フィールド壁面上には、平面視において、波のように連なる5つの凹部14Aが形成された板状の波型ボールガイド14(「ボール係留体」の一例)が、フィールド面3bからZ軸方向上方に離間して設けられている。図に示されるとおり、波型ボールガイド14は、全体として略三角形状の平板に形成されている。このため、フィールド面3bのうち、波型ボールガイド14に覆われていない領域のY軸方向の幅は、X軸方向前方に進むほど、狭くなる。
また、図6に示されるように、波型ボールガイド14は、フィールド面3bのY軸方向中心に向かって傾斜し、かつ、X軸後方に向かってわずかに傾斜している。このため、X軸後方に向かうほど、波型ボールガイド14とフィールド面3bとの距離は漸減する。また、各凹部14Aとフィールド面3bとの距離は、ボールBの直径よりも小さい距離だけ離間するように、波型ボールガイド14は設置されている。
更に図5に示されるように、各凹部14Aは、平面視において、両端部がフィールド面3bの中心を向いて突出し、中央部がフィールド面3bの中心から離れるように凹んで形成されている。各凹部14Aの曲率は、ボールBの曲率と同一か、ボールBの曲率より小さい緩やかな曲線で形成され、また、これら凹部14Aは、それぞれボールBと同程度の長さを有して連なっている。本実施形態の波型ボールガイド14は、5つの凹部14Aが連なった構成であるが、これに限られるものではない。たとえば、1つの凹部からなるボールガイドを設けてもよいし、凹部同士を離間して形成されたボールガイドを設けてもよい。
次いで、フィールド面3bに設けられた貫通孔H1(「ボール保留手段」の一例)及び貫通孔H2(「ボール保留手段」の一例)について説明する。
図5に示されるように、フィールド面3bは、プッシャー36が往復移動する領域3b1と、そのX軸方向前方に設けられ、プッシャー36に押されて、メダル9及びボールBが開口部38に向かって前進する領域3b2とを備える。そして、領域3b2のうち、領域3b1の近傍の領域には、フィールド3を貫通するように設けられた15個の貫通孔H1が、Y軸方向に平行かつ等間隔に、フィールド面3bのY軸方向左端から右端まで形成されている。
更に、複数の貫通孔H1のX軸方向前方には、同じくフィールド3を貫通するように設けられた14個の貫通孔H2が、Y軸方向に平行かつ等間隔に、フィールド面3bのY軸方向左端から右端まで形成されている。貫通孔H1、H2は特間隔である必要はないが見た目は等間隔の方が美しく見える。ただし、Y軸方向において、貫通孔H2は、隣接する2つの貫通孔H1の間に設けられる。本実施形態において、貫通孔H1及び貫通孔H2の直径は同一に設けられている。また、ボールB及びメダル9が落下しないように、通孔H1及び貫通孔H2の直径は、ボールB及びメダル9の直径より十分に小さく(例えば、ボールBの直径の半分程度)に設定されている。
以下、図面を用いて本実施形態に係る波型ボールガイド14の機能について説明する。図7は、ゲームのプレイ中における貫通孔H1付近の拡大斜視図であり、図8は、波型ボールガイド付近の拡大斜視図である。図9は、ゲームのプレイ中における波型ボールガイド14の機能を説明するため、波型ボールガイド14をY軸方向からみたときの側面図である。
これら図面に示されるように、フィールド面3b上には、多数のメダル9がある。メダル9は、フィールド面3b上に積層されることもある。また、ボールBは、フィールド面3b上に直接乗っている場合や、メダル9の上に乗ることもある。
図6及び図7に示されるように、貫通孔H1及び貫通孔H2の直径は、ボールBの直径より小さいから、ボールBは、貫通孔H1及び貫通孔H2に嵌まることができ、かつ、フィールド3から落下することがない。また、これら貫通孔H1及び貫通孔H2は、フィールド面3bのうち、プッシャー36が往復移動する領域3b1よりも前方に設けられているから、プッシャー36が最もX軸方向前方に移動した際に、プッシャー36の壁面付近にあるボールBがプッシャー36につられてX軸方向後方に後戻りすることを抑制することができる。一方で、メダル9は、各貫通孔H1の直径より大きいから、貫通孔H1の影響をほとんど受けない。このため、貫通孔H1は、遊戯価値体のうちボールBを選択的にフィールド面3b上に留まらせることができる。
また、図8に示されるように、フィールド面3b上の開口部38付近には、波のように連なる5つの凹部14Aが形成された板状の波型ボールガイド14(「ボール係留体」の一例)がY軸方向端部にそれぞれ設けられている。図に示されるとおり、波型ボールガイド14は、X軸方向前方に進むほど、フィールド面3bのうち、波型ボールガイド14に覆われていない領域のY軸方向の幅は狭くなるように設けられる。
図9に示されるように、プレイ中に、ボールBは、波型ボールガイド14の上面に乗ることもある。上述したように、本実施形態に係る波型ボールガイド14は、フィールド面3bのY軸方向中心に向かって傾斜しているのみならず、X軸方向後方に向かって僅かに傾斜するように設けられている。このため、波型ボールガイド14の上面に乗ったボールBは、X軸方向前方には進むことができず、矢印AR2で示されるように、X軸後方に向かって戻る。このため、フィールド面3bに滞留しやすくなる。
また、図8及び図9に示されるように、波型ボールガイド14の凹部14Aは、フィールド面3bからZ軸方向上方に、ボールBの直径よりも小さく、メダル9の厚さよりも大きい距離だけ離間した位置、より好ましくは、ボールBの半径よりも大きい距離だけ離間した位置に設けられる。
このため、フィールド面3b、または、メダル9に乗っているボールBは、波型ボールガイド14の凹部14Aに当接し、進行を妨げられる。一方で、メダル9は、たとえ数枚重なっても、通常は、凹部14Aに当接することはない。従って、凹部14Aを、ボールBに選択的に当接させることができる。
また、図5に示されるように、波型ボールガイド14の各凹部14Aは、平面視において、X軸方向前方に進むほど、Y軸方向におけるフィールド面3bの中心に向かうように傾斜して設けられている。このため、ボールBがフィールド面3bから離れて前方の開口部38に進行することを妨げるような、X軸方向後方に向かう力をボールBに対して作用させることができる。従って、凹部14Aは、ボールBを選択的に係留することができる。なお、係留されたボールBは、他のボールBやメダル9によって押し出されることにより、その凹部14Aによる係留状態から解放され、次の凹部14A又は開口部38に向かって進行する。このため、波型ボールガイド14を備えない場合と比較して、ボールBの移動距離を増大させることができる。
また、各凹部14Aは、ボールBの曲率と同一か、又は、ボールBの曲率よりも小さな曲率を有するような緩やかな曲線に形成されているから、凹部14Aの両端の突出部ではなく、中央部にボールBを当接する。そして、各凹部14Aは、ボールBの直径と同等程度の長さを有するから、凹部14Aごとに、それぞれ一つのボールBを同時に係留することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る波型ボールガイド14は、開口部38に向かって前方に進行するボールBを係留し、フィールド面3bに留まらせることができる。このため、波型ボールガイド14を設けない直線的又は曲線的に形成されたフィールド壁面のみの構成と比較して、フィールド面3bに留まるボールBの数を増やすことができる。このため、限られた数のボールBの多くを、よりフィールド面3bに留まらせ、より華やかに見せることが可能になる。
また、波型ボールガイド14は、通常は、メダル9に当接しないから、メダル9が開口部38に向かうことを直接的に抑制することはない。この結果、フィールド面3bを、メダル9が存在できる広い領域と、ボールBが存在できる狭い領域に区分することが可能となる。このため、メダル9と比してボールBの遊戯価値体としての価値を高めることが可能となり、ゲームとしての興趣性を高めることができる。
さらに、凹部14Aは、波型ボールガイド14のうち、開口部38に隣接するX軸方向前方側に複数個設け、かつ、波型ボールガイド14は、X軸方向前方に向かうほど、フィールド面3b上においてボールBが存在できるY軸方向の幅が狭くなるようにしたから、プレイヤの目に留まりやすい領域に、ボールBを集中的に配置することが可能になる一方で、メダル9は、波型ボールガイド14に影響されず、より広い領域を移動することができる。
次いで、貫通孔H1及び貫通孔H2の機能について説明する。
上述したように、経年劣化や、設置環境によっては、フィールド面が、水平、又は、所望の傾きを維持できないことがある。特に、プッシャーが最も前方に移動する領域付近には、メダルが積層されることも少なくないため、フィールド面が後方に傾くと、ボールがプッシャーとともに、前後に往復移動を繰り返し、メダルとともに前進しないことがある。このような事態が発生すると、プレイヤは、落下することがないボールを目にすることになるから、プレイする意欲を減退させてしまう。
本実施形態に係る貫通孔H1及び貫通孔H2は、ボールBがX軸後方に後戻りすることを抑制し、ボールBをフィールド面3b上に留まらせることが可能になる。
上述したとおり、各貫通孔H2は、フィールド面3bのうち、プッシャー36が往復移動する領域3b1よりも前方で、フィールド面3bの中央部よりも後方の領域に設けられている。このため、プッシャー36が最もX軸方向前方に移動した際に、プッシャー36の壁面付近にあるボールBがプッシャー36につられてX軸方向後方に後戻りすることを抑制することができる。
また、貫通孔H1は、Y軸方向において、隣接する貫通孔H2と貫通孔H2の間に設けられている。このため、隣接する2つの貫通孔H2の間隙を通ったボールBがX軸方向後方に進行することを、貫通孔H1によって抑制することができる。
一方で、メダル9は、貫通孔H1及び貫通孔H2よりも大きな直径を有するから、これら貫通孔H1及び貫通孔H2の影響をほとんど受けない。このため、貫通孔H1及びH2は、遊戯価値体のうちボールBを選択的にフィールド面3b上に留まらせることができる。
以上述べたように本実施形態によれば、フィールド面3bの後方に設けた貫通孔H1及び貫通孔H2によって、ボールBがX軸方向後方に進行するのを抑制し、フィールド面3bの前方に設けられた波型ボールガイド14によって、ボールBの移動距離を増加させ、かつ、ボールBがX軸方向前方に進行するのを抑制することができる。その結果、より多くのボールBをフィールド面3b上に留まらせて、フィールド面3bを賑やかに見せて、ゲームをした満足感や、ゲームをする意欲を高めることが可能になる。
更に、プレイヤがプッシャー36とともに前後に往復移動するボールBを目にすることによる不満感を解消するだけでなく、各席のペイアウト率とボールBのフィールド3からの落下数のばらつきを抑制し、ゲームバランスを安定化することができる。
このような貫通孔H1及び貫通孔H2は、フィールド3をプレスするときに用いる金型を変更するだけで、容易に形成することができる。また、波型ボールガイド14は、既存のゲーム装置のハードウェア構成に追加することで簡単に設けることができる。従って、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、簡素な構造でボールをフィールド面上に留まらせることが可能になる。
なお、フィールド3の材質は、様々なものを採用することが可能であり、鉄等の金属や、メラミン樹脂等の合成樹脂を用いることができる。
また、貫通孔H1及び貫通孔H2の位置や数は、自由に設定することができる。また、凹部14Aの数を増減することで、ボールBを保持できる数を調整することができる。凹部14Aの形状についても、当業者が適宜変更可能であるが、例えば、凹部14Aを設けた高さにおけるボールBの断面の球と同一又は略同一の曲率を有する円弧を含むようにすることで、ボールBを好適に保持することが可能になる。
また、貫通孔H1及び貫通孔H2に替えて、フィールド面3bから、Z軸方向下方にへこむ凹部を設けるように構成してもよい。いずれの形状であっても、ボールBが後方に進行するのを抑制するようにボールBに対して前方に向かう力を作用させることが可能になる。
また、プッシャー36が最もX軸方向に前進するときの境界である線分L1よりもX軸後方に、さらに、一又は複数の貫通孔を設けてもよい。そのような貫通孔は、領域3b1上に設けられることになるが、この領域3b1に存在するメダル9は、プッシャー36によって、領域3b2に押し出される。このため、メダル9に覆われたせいで、ボール係留体としての機能を阻害されることを回避する貫通孔を設けることができる。
なお、波型ボールガイド14又は貫通孔H1及び貫通孔H2のいずれか一方のみを備えるように構成してもよい。また、更に、フィールド面3bの中央部に、一又は複数の貫通孔又は凹部を形成してもよい。貫通孔H1及び貫通孔H2を設けずに、領域3b1上にのみ凹部又は貫通孔を設けるようにしてもよい。
[変形例1]
以下、上記実施形態の変形例について説明する。上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同一又は同様の構成を備える要素については同様の符号を付し、関連する説明を省略または簡略化する。また、これら変形例は、択一的なものではなく、当業者の通常の創作の発揮内で、適宜実施形態または他の変形例と組み合わせてもよいし、一部の構成を省略してもよい。
図10(a)及び図10(b)は、貫通孔H1及び貫通孔H2の変形例として、貫通孔H11が設けられたフィールド301と、貫通孔H21及び貫通孔H31が設けられたフィールド302を示している。
図10(a)に示されるように、貫通孔H11は、平面視において、X軸方向前端がU字型、X軸方向後端がY軸に平行な直線からなる貫通孔である。そして、この貫通孔H11が、Y軸方向に平行かつ等間隔に、フィールド301のY軸方向の一端から他端にわたり、複数個形成されている。
このようなフィールド301によれば、各貫通孔H11は、X軸方向後方に進むほど幅が広く形成されているため、後方に進行するボールBを好適に捕捉することができる。円形の貫通孔H1の場合、ボールBが貫通孔H1の淵をなぞるように円弧に沿って進行し、貫通孔H1に嵌まらない場合があるが、貫通孔H11の場合、貫通孔H11の淵をなぞるように円弧に沿って進行するボールBの速度を、X軸方向前方を向いた壁面で減衰させることが可能になるので、ボールBを好適に捕捉することができる。また、たとえ、メダル9が貫通孔H11に斜めに入り込んでも、U字型をなす曲面を設けたからメダル9が引っかかることなく前方に移動しやすい。
また、図10(b)に示されるように、貫通孔H21は、二つの対称軸が、X軸方向及びY軸方向にそれぞれ平行な菱形の形状に形成されている。そして、この貫通孔H21が、Y軸方向に平行かつ等間隔に、フィールド302のY軸方向の一端から他端にわたり、複数個形成されている。また、Y軸方向について隣り合う貫通孔H21の間であって、X軸方向について貫通孔H21の後方には、X軸方向前方を向いた三角形の貫通孔H31が形成されている。この三角形の貫通孔H31の各辺のうち、X軸方向前方の頂点に接続する各辺は、隣接する菱形の貫通孔H21の対向する各辺と、それぞれ平行に設けられている。
このようなフィールド302によれば、貫通孔H21及び貫通孔H31とも、X軸方向後方に進むほど幅が広く形成されている部分を備えるため、後方に進行するボールBを好適に捕捉することができる。また、メダル9が貫通孔H21に斜めに入り込んでも、メダル9が引っかかることなく前方に移動しやすい。
[変形例2]
図11(a)は、貫通孔H1及び貫通孔H2の変形例として、フィールド303上にY軸方向に平行な溝GR10からなる凹部を、フィールド303のY軸方向の一端から他端にわたり、設けた例である。図11(b)は、溝GR10に垂直な断面を示している。この図に示されるように、溝GR10は、ボールBとほぼ同じ曲率を有するように形成されているから、ボールBを好適に捕捉することができる。一方で、溝GR10の幅は、メダル9よりも狭いから、メダル9の進行を妨げることはない。また、溝GR10の深さが大きい場合は、メダル9と溝GRの内壁が直角に近い角度で当接するために、メダル9が溝GRに噛みこんでしまうおそれがある。このような場合を回避するために、溝GR10の深さを小さくすることが好ましく、例えば、溝GR10の深さは、メダル9の半径よりも小さいことが好ましい。
なお、平板を加工して溝を形成する替りに、溝を設けたい位置が境界となるように、二つのメラミン樹脂又は金属からなる平板を接続し、その平板間に設けられるY軸方向に平行な隙間を溝のように機能させるフィールドを形成してもよい。例えば、図5における領域3b1に相当する領域を一枚(又は複数枚)のメラミン樹脂の平板から構成し、領域3b2に相当する領域を一枚(又は複数枚)のメラミン樹脂の平板から構成してもよい。このような構成とすることで、メラミン樹脂の平板の境界(領域3b1と領域3b2の境界)に、ボールBの後戻りを抑制する凹みを設けることができる。
[変形例3]
図12(a)及び図12(b)は、Z軸方向に昇降するゲートG10(「ボール保留手段」の一例)を備えた構成を示している。第1実施形態に係る貫通孔H1及び貫通孔H2及び波型ボールガイド14の替わりに、または、追加して、このようなゲートG10を設けることができる。
この変形例に係るプッシャー36’は、ボールBをゲートG10よりもX軸方向前方に押し出すための押出端36a’として機能する前端部を備える。
また、ゲートG10は、Y軸方向の両端に設けた支持体によって、上下動可能に支持された、主面がX軸方向を向いたY軸方向に細長い板状部材である。このゲートG10は、X軸方向については、プッシャー36’の押出端36a’が最もX軸方向前方に位置した際に、ボールBの半径未満の距離で押出端36a’の前方に設けられ、Z軸方向については、ボールBの上面に接することができるように、フィールド面3bからボールBの半径以上、直径未満の距離だけ離間した位置が下端となるように設けられている。さらに、ゲートG10のX軸方向後方を向いた他方の主面の下端は、ボールBによってZ軸方向上方に押し上げられやすいように、丸く面取りされている。
図13(b)は、このようなゲートG10が押し上げられて、ボールBが、ゲートG10よりもX軸方向前方に押し出される様子を時系列で示している。
この図に示されるように、ゲートG10と、プッシャー36’との間の領域にボールBがあると、プッシャー36’の押出端36a’によってボールBはX軸方向前方に押される。その際、ボールBの上面がゲートG10の下端と当接し、ゲートG10はZ軸方向上方に押し上げられる。押出端36a’が最もX軸方向前方に位置した時点で、ゲートG10の下端は、ボールBの中心よりもX軸方向後方の上面に当接する。このため、プッシャー36’がX軸方向後方に移動するとともに、ゲートG10は、自重により下方に移動しながらボールBをX軸方向前方に押し出す。
プッシャー36’は、ゲートG10との間の領域にボールBが無い限りは、ゲートG10を上方に押し上げることはない。このため、一度ゲートG10よりもX軸方向前方に押し出されたボールBは、後戻りをしようとしても、ゲートG10によって押し返され、再度ゲートG10をくぐってプッシャー36’側に後戻りすることはない。また、ゲートG10の下端は、フィールド面3bからボールBの半径以上、直径未満の距離だけ離間した位置に設けられるからメダル9の移動を阻害することもない。
図13は、ゲートG10に加えて、同様の構成を備えるゲートG11〜G13(「ボール保留手段」かつ「ボール係留体」の一例)を、X軸方向に所定間隔で設けた例を示している。これらゲートG10〜G13は、Y軸方向の両端に設けられた2つの支持体42によって、上下動可能に支持されている。
このような変形例によれば、ゲートG10によって、ボールBの後戻りを抑制することができることに加え、ゲートG11〜G13を用いて、ボールBの後戻りならびにボールBの進行を抑制することができる。
すなわち、ボールBは、メダル9に後方から押されることによって、または、メダル9上に乗ってメダル9と共に前進する際に、各ゲートG11〜G13のX軸方向後方を向いた主面に当接して前進を妨げられるから、これらゲートG11〜G13が無い場合と比較して、よりフィールド3上に留まりやすくなる。また、各ゲートG11〜G13のX軸方向前方を向いた主面は、ゲートG10と同様に、ボールBの後戻りを防止する。
このような構成の結果、ゲートG10〜G13が無い場合と比較して、よりフィールド3上にボールBを留めることが可能になる。また、プレイヤは、ボールBの進行の度合いをゲートG10〜G13で区分して把握することができるから、ゲームの興趣性を向上させることが可能になる。なお、各ゲートG10〜G13の下端とフィールド面との距離は、ゲートG10〜G13間で同一である必要はない。例えば、X軸方向前方に位置するものほど、下端とフィールド面との距離を小さくするようにして、ボールBが前進しにくくなるようにしてもよい。このように構成すれば、より多数のボールBが前方に集中するように設定することが可能となる。
[変形例4]
図14(a)は、ゲートG10〜G13の替りに、バーW10(「ボール保留手段」の一例)及びバーW11〜W14(「ボール保留手段」かつ「ボール係留体」の一例)を、X軸方向に所定間隔で設けた例を示している。
これらバーW10〜W14は、Y軸方向に延びる円柱から構成されており、Y軸方向の両端に設けられた2つの支持体によって、上下動可能に支持されている。バーW10は、ゲートG10と同様に、X軸方向については、プッシャー36が最も前進する位置から、所定距離(例えば、ボールBの半径未満の距離)だけX軸方向に前方に位置し、Z軸方向については、ボールBの半径以上の距離だけフィールド3から離間するように、支持体によって支持される。また、バーW11〜W14についても、同様に、ボールBの半径以上の距離だけフィールド3から離間するように、支持体によって支持される。
このような変形例によれば、ゲートG10〜G13と同様に、バーW10によって、ボールBの後戻りを抑制することができることに加え、バーW11〜W14を用いて、ボールBの後戻りならびにボールBの進行を抑制することができる。
また、プレイヤは、バーW10〜W14の後方にあったボールBが、バーW10〜W14をくぐって前方に移動する様子を見ることができるから、ボールBが前進する様子を実感することができる。
なお、バーW10〜W14は円柱ではなく丸みを円柱状又は楕円状に構成してもよい。また、バーW10〜W14に替えて、テンションがあるワイヤーやピアノ線を用いてもよい。
図14(b)は、円柱のバーW10〜W14に替えて、波型のバーW10’〜W13’を用いた変形例を示している。この波型のバーW10’〜W13’は、Y軸方向の位置に応じて、フィールド3からの距離が周期的に変化し、かつ、X軸方向に隣接するもの同士で、フィールド3からの距離が最大になる位置がY軸方向について異なるように構成されている。
各バーW10’〜W13’のうち、波が高いところ(フィールド3からの距離が最大となる位置を)は、積層されているメダル9上に乗っているボールBであっても、比較的通過しやすいため、ボールBによっては、X軸方向に前進しながら、かつ、波が高いところを目指してY軸方向にも移動しながら、各バーW10’〜W13’をくぐることになる。
このような構成の結果、ボールBによって、進行の仕方が異なる様子をプレイヤは目にすることができる。
なお、波の大きさや数などを適宜変更してもよい。例えば、波の低いところが、フィールド3付近にくるようにして、ボールBが極めて通過しにくい位置を設けるようにしてもよいし、バーW10’〜W13’ごとに、形状等を変更するようにしてもよい。
[変形例5]
図15は、変形例に係るフィールド50として、フィールド面50b上のうち、プッシャー36が往復する領域である領域50b1よりもX軸方向前方の領域50b2に、エンボス加工を施した例を示している。
エンボス加工は、プッシャー36の移動を妨げない程度の微小な突起の集合から構成されており、領域50b2のうち、X軸方向後端でY軸方向両端の領域にそれぞれ設けられた複数の微小突起E1(「ボール保留手段」かつ「ボール係留体」の一例)からなる2つのエンボス領域と、X軸方向前端でY軸方向両端の領域にそれぞれ設けられた複数の微小突起E2(「ボール係留体」の一例)からなる2つのエンボス領域が、領域50b2には形成されている。なお、X軸方向後端に設けられるエンボス領域は、必ずしも2つに分離されている必要はなく、Y軸方向全域にわたり設けられていてもよい。また、エンボス領域は、領域50b2の全域に設ける必要はなく、ボールBの後戻りを抑制したい後端のみ又は後端及び前端にのみ設けるようにしてもよい。更に、領域50b2の周縁部を一周するようにエンボス領域を設けてもよい。
このような構成によれば、複数の微小突起E1を設けたから、プッシャー36により押し出されたボールBが後戻りしようとしても、これら微小突起E1によって後戻りを妨げるような力を作用させることができる。従って、ボールBの後戻りを抑制することができる。また、フィールド面50bに当接しているボールBが進行することも、同様に妨げるから、このような微小突起E1を設けない場合と比較して、ボールBがフィールド面50b上に滞在する時間を、統計的に長くさせることができる。
一方でメダル9については、多数のメダル9が他のメダル9と当接してフィールド面50b上に存在する状態において、あるメダル9が前方に進行する程度は、微小突起E1及び微小突起E2ではなく、メダル9間の空隙の大きさや位置により支配される。換言すると、プッシャー36の移動を妨げない程度の高さの微小突起E1や微小突起E2があるからといって、他のメダル9に後方から押されたメダル9がその方向に前進しないということはない。
同様に、フィールド面50bの前端の領域には、複数の微小突起E2を設けたから、フィールド面50bに接しているボールBが開口部に落下することを抑制し、開口部付近に滞留するボールBの数を相対的に増加させることが可能になる。
[変形例6]
図16は、変形例に係るフィールド60を示している。このフィールド60は、フィールド60の裏面側に、Y軸方向に所定間隔をおいて複数個の磁石MG(「ボール保留手段」の一例)が貼りつけられている。これら複数の磁石MGは、平面視においては、フィールド面60b上のうち、プッシャー36が往復する領域である領域60b1よりもX軸方向前方の領域60b2に設けられている。
このような構成において、ボールBの全部又は一部を、スチールなどの磁性材料から構成することによって、ボールBをフィールド面3b上に留まらせ、後戻りを抑制することが可能になる。このとき、メダル9は、アルミなど非磁性または弱い磁性の材料から構成することによりボールBを選択的にフィールド面3b上に留まらせることが可能になる。
[変形例7]
図17(a)は、変形例として、フィールド3のZ軸方向上方であって、ボールBの直径よりも小さい距離だけフィールド3と離間する位置に網N(「ボール保留手段」の一例)を設けた例を示している。
網Nは、例えば、プッシャー36が往復移動する領域を除くフィールド3の全域にわたり、Z軸について所定間隔をおくように設けることができる。また、網Nは、たとえば、Y軸方向両端に設けられた支持体によって支持される複数本のバーBAによって保持されるように構成することができる。また、網Nは、ボールストッカー41から投入されたボールBが通過できる大きさの網目であることが好ましい。
図17(b)は、ボールBが網Nの下を進行する様子を示した側面図である。
この図に示されるように、網Nは、フィールド3から上方に離間した位置に設けられている。このため、投入時等を除いてメダル9が網Nに接触することはない。
一方で、網Nは、ボールBの直径より小さい距離だけフィールド3から離間している。このため、ボールBは網Nに接触しながら前進する。網Nは、ボールBのうち上面に接触しているだけなので、ボールBに対し緩い抵抗を与えることができる。
なお、網Nの替りに、ビニール等を設けてもよい。さらに上述した各実施例はプッシャーの上面に位置するボールにも適用することができ、プッシャーが後方に下がったアッパーウォール位置からプッシャの先端までの範囲でも適用可能である。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。