JP2019128904A - 予測システム、シミュレーションシステム、方法およびプログラム - Google Patents

予測システム、シミュレーションシステム、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】予測モデルを繰り返し適用して2以上の先の時点までの予測値を得る場合であっても、妥当な変化を示す予測値を得る。【解決手段】本発明の予測システムは、第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とし、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数および1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部61と、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、2以上先の時点を含む予測対象期間の各時点における予測対象項目の値を予測する予測部62とを備える。【選択図】図16

Description

本発明は、過去のデータを基に未来の状態を予測する予測システム、それを利用したシミュレーションシステム、予測方法および予測プログラムに関する。
例えば、健康診断等で測られる従業員等の検査値やそれに基づく生活習慣病の発症確率等の経年変化を予測して、従業員の各々に健康に関するアドバイスをすることを考える。具体的には、過去の健康診断結果やそのときの生活習慣を示すデータを基に、今の生活習慣を3年間続けた場合の将来の状態(検査値の経年変化や発症確率等)を予測して、産業医、保険師等が生活習慣の見直し等を提案(保健指導)したり、従業員自身がセルフチェックしたりすることを考える。
その場合、予測値の推移を得るための方法として次の方法が考えられる。まず、過去のデータから1年先の予測値を得る予測モデルを学習する。例えば、過去の予測対象の実績値と対応づけて、それと相関し得るさらに過去の検査値や予測対象者の属性(年齢等)やそのときの生活習慣などを示す訓練データを用いて、1年後の予想対象項目を目的変数とし、それに相関し得る他の項目を説明変数とする予測モデルを学習する。そして、得られた予測モデルに対して、予測対象項目の値を得る時点(予測時点)を変えながら説明変数を入力して1年先の予測値を得る処理を、数年分繰り返す。このとき、説明変数のうち生活習慣に関する項目を一定とすることで、今の生活習慣を3年間続けた場合の予測値の推移を得ることができる。
生活習慣病等の診断予測に関連し、例えば、特許文献1、2に記載の予測システムがある。特許文献1に記載の予測システムは、年齢、体格指数(BMI)、拡張期血圧(DBP)、HDLコレステロール、LDLコレステロール、インスリン抵抗性指数(HOMA−IR)の6つの項目からなる同一の学習用のパターンによって発症の有無が学習された複数のニューラルネットワークを用いて生活習慣病の発症確率を予測する。
また、特許文献2に記載の予測システムは、今年の医療費、医療行為、検査値及び生活習慣から翌年の医療費、医療行為、検査値を予測する際に、各データ間の相関の方向(グラフ構造におけるエッジの方向)を制限してモデルを作成することが記載されている。具体的には、特許文献2の図38Bや図38Cに示されるように、生活習慣が検査値に影響を及ぼし、検査値が医療行為に影響を及ぼし、医療行為が医療費に影響を及ぼすこと、および、過去のこれらの状態が将来のこれらの状態に影響を及ぼすこととしている。また、特許文献2では、年齢毎にモデルを作成することが記載されている。
特開2012−64087号公報 特開2014−225175号公報
課題は、予測精度を高めるために予測対象に相関し得る説明変数の全てを特に制約なしに用いて学習された予測モデルを利用して予測値を得る場合、そのような予測値の推移が一般的な知見とは異なる変化を示す場合があることである。例えば、生活習慣に関する説明変数を一定にしたときの生活習慣病の発症確率やそれに関連する検査値を予測して得られた予測値の推移を基にアドバイスを行うことを考える。
一般的な感覚によれば、生活習慣を一定にすれば、例えば図17(a)に示すように、生活習慣病の発症確率やそれに関連する検査値の推移は何かの値に漸近していくのが自然である。
しかし、上記のような予測モデルを用いて予測値を得た場合、生活習慣を一定にしているにも関わらず、図17(b)に示すように、ある年では上向きに変化し、別のある年では下向きに変化するなど、変化の向き(プラスかマイナスか)が定まらずに乱高下するようなガタついたグラフ形状となる予測結果が示される可能性がある。このような推移予測を基に、生活習慣の改善のアドバイスをしても、アドバイスをする側・受ける側の双方において違和感が生じてしまうため、アドバイスの根拠として使用できないという問題がある。
特許文献1、2に記載の予測システムでは、予測値の推移の妥当性については何ら考慮されていない。
例えば、特許文献1には、構成要素が異なる複数のニューラルネットワークから得られる予測結果のばらつきを利用して、将来のある年(具体的には6年後)の生活習慣病の発症確率を精度良く求めることが記載されている。しかし、このような予測方法で予測値を求める場合、予測値の推移が何かの値に漸近するとは限らない。
また、例えば、特許文献2には、今年の医療費、医療行為、検査値及び生活習慣から翌年の医療費、医療行為、検査値を予測する際に、各データ間の相関の方向(グラフ構造におけるエッジの方向)を制限することにより、直観的に理解しやすいモデルを得ることができる旨が記載されている。また、特許文献2では、年齢毎にモデルを作成することなどが示されている。しかし、特許文献2に記載の予測方法で予測値の推移を求める場合、予測値の推移が何かの値に漸近しない可能性がある。
すなわち、線形回帰などの線形モデルを利用するものであっても、n年後の予測値をn−1年の値(予測値を含む)を基に予測する処理を、nの値を増やしながら繰り返し行う方法で予測値の推移を予測する場合、予測式の係数によっては期間ごとに変化の向きを変えながら発散または収束するようなガタガタなグラフ形状となるおそれがある。
さらに、区分線形モデルを利用し、上記と同様の方法でn年後を予測する場合、式の切り替わりが起こる可能性がある。切り替わった後の予測式が切り替わる前の予測式と異なる傾向を持つ場合、これまでの変化の態様とは異なる態様の変化を示す予測値が得られ、ガタガタなグラフ形状となるおそれがある。
さらに、上記の問題は、生活習慣が影響を与える検査値やそれに基づく生活習慣病の発症確率を予測する場合に限らず、同じような性質の項目を予測する場合であれば同様に生じる。すなわち、ある項目に対して、関連する項目のうち実績値等を除いた一部の項目(例えば、人が値を制御できる項目)の値を一定としたときの当該項目の値の推移を考えたときに、該項目の特性上、ある値に漸近(収束)する、発散する、変化の向きが一定である、変化の向きを変えながら徐々に発散する、変化の向きを変えながら徐々に収束する等、妥当とされる推移の型(パターン)が定まっている項目であれば、同様の問題が生じる。なお、ここで「妥当」とは、少なくとも予測値を扱う人の知見において確からしいことをいう。
そこで、本発明は、予測モデルを繰り返し適用して所定の予測時間単位における2以上の先の時点までの予測値を得る場合であっても、妥当な変化を示す予測値を得ることができる予測システム、シミュレーションシステム、予測方法および予測プログラムを提供することを目的とする。
本発明による予測システムは、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する予測部とを備えることを特徴とする。
また、本発明によるシミュレーションシステムは、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する予測部と、ユーザ操作に応じて、予測対象データに含まれる少なくとも1つの制御変数の値を変更した新たな予測対象データを作成し、予測部に、新たな予測対象データを入力して、予測対象項目の値をシミュレーションするシミュレーション部と、シミュレーションの結果を表示する表示部とを備えることを特徴とする。
また、本発明による予測方法は、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶しておき、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測することを特徴とする。
また、本発明による予測プログラムは、コンピュータに、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、予測モデルを繰り返し適用して所定の予測時間単位における2以上の先の時点までの予測値を得る場合であっても、妥当な変化を示す予測値を得ることができる。
本発明における予測時点、予測時間単位および予測対象期間の例を示す説明図である。 予測モデルの概念図である。 nと、予測値に影響を与える1つの固有値を含む項との関係を示すグラフである。 説明変数に関する制約の具体例を示す説明図である。 第1の実施形態の予測システムの構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態の予測システムのモデル学習フェーズの動作例を示すフローチャートである。 第1の実施形態の予測システムの予測フェーズの動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の予測システムの構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態の予測システムのモデル学習フェーズの動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の予測システムの予測フェーズの動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の予測フェーズの他の動作例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の制約付きモデル学習部のより具体的な構成例を示すブロック図である。 第4の実施形態の健康シミュレーションシステムの構成例を示すブロック図である。 シミュレーション部32による問診項目の変更方法および予測結果の表示方法の例を示す説明図である。 本発明の各実施形態にかかるコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の予測システムの概要を示すブロック図である。 予測値の推移例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、本発明の技術コンセプトについて簡単に説明する。本発明では、上述した課題を解決するために、予測モデルとして、線形モデル(線形回帰モデル)または区分線形モデルを少なくとも用いる。
以下の式(1)は、線形モデルの予測式の一般形である。
y=a+a+a+・・・+a ・・・(1)
式(1)において、yは目的変数、xは説明変数(ただし、i=1,...,m)である。なお、mは説明変数の個数である。また、a(ただし、i=0,...,m)は線形モデルのパラメータであり、aは切片(定数項)、aは各々の説明変数の係数である。
まず、予測対象が1つの検査項目の場合を考える。予測式の経時変化を得るために、上記のように、予測モデルに対して、予測対象とする時点を変えながら説明変数を入力して予測における所定の時間単位(以下、予測時間単位という)において1つ先の時点の予測値を得る処理を、x (t)←y(t)としてn回分(すなわちn予測時間単位後の予測値が得られるまで)繰り返し行ったとする。ここで、x (t)←y(t)は、時間tの予測値として求めた目的変数y(t)を、時間t+1の予測値である目的変数y(t+1)を予測する予測モデルにおいて、説明変数の1つ(具体的には時間tの予測項目の値であるx (t))として用いることを表している。なお、y、xの右肩の()付の数字は予測時点(例えば、0は基準時、1は予測時間単位においてその1つ先の時点等)を表している(以下、同様)。
ここで、基準時は、予測の開始となる時点であって、少なくとも実績値を有する時点をいう。なお、基準時は、実績値を有する最新の時点であってもよい。以下、基準時から経時変化を求めたい最先の予測時点までの期間を予測対象期間という。
図1は、本発明における予測時点、予測時間単位および予測対象期間の例を示す説明図である。図1に示すように、基準時から第1の予測時点(図中の予測時点1)の時間を基準にして、1つ前の時点や、第1の予測時点の次の予測時点である第2の予測時点(図中の予測時点2)、さらに次の予測時点である第3の予測時点(図中の予測時点3)、・・・が規定されてもよい。予測精度の観点からは、予測モデルの繰り返しの単位とされる予測時間単位は一定であることが好ましいが、必ずしも一定でなくてもよい。例えば、1年ごとに予測値を得る場合、時間単位はおおよそ1年(1年±α)であればよい。なお、予測値を得る時点である予測時点そのものは、予測モデルの繰り返し単位とされる予測時間単位に関わらず、任意の時点を指定できる。具体的には、ある予測時点tの値を予測したい場合、時点t−Δt(予測時点から予測時間単位分遡った時点)での実績値または予測値を用いて予測すればよい。ここで、Δtが予測時間単位に相当する。
具体的な手順は次の通りである。なお、以下では、予測時間単位が1年である場合を例に説明するが、予測時間単位は1年に限定されない。
1年後予測値:y(1)=a+a (0)+・・・+a (0)
2年後予測値:y(2)=a+a (1)+・・・+a (1)

n年後予測値:y(n)=a+a (n)+・・・+a (n)
次に、複数の検査項目の予測値とその推移を、検査項目ごとに学習した予測式を用いて得ることを考える。このとき、これらの予測式が次のように書けたとする。なお、uは検査項目の数であり、u<mとする。x (t)は、k=1〜uのとき、検査項目1〜uに対応する説明変数、k=u+1〜mのとき、検査項目1〜u以外の項目(例えば、問診項目)に対応する説明変数とする。
(t+1)=a10+a11 (t)+a12 (t)+・・・+a1m (t)
(t+1)=a20+a21 (t)+a12 (t)+・・・+a2m (t)

(t+1)=au0+au1 (t)+a12 (t)+・・・+aum (t)
・・・(2)
ここで、x (t+1)=y (t+1)(ただし、i=1〜u、u<m)とする。すると、上記の式(2)は以下の式(3)のように書ける。また、式(4)は式(3)の行列表記である。
(t+1)=a10+a11 (t)+a12 (t)+・・・+a1m (t)
(t+1)=a20+a21 (t)+a22 (t)+・・・+a2m (t)

(t+1)=au0+au1 (t)+au2 (t)+・・・+aum (t)
・・・(3)
Figure 2019128904
なお、式(4)では、複数の検査項目の予測式を行列を使い、まとめて1つの式で示したが、実際は、式(2)に示すように、予測式は検査項目ごとに、かつ制御変数が省略されずに保持される。
今、上記の式(4)を単純化し、式(5)のように記す。なお、X(t)とX(t+1)は列ベクトルであり、説明変数のうち検査項目以外の変数x (t)(k=u+1〜m)は、指定された値が入るものとする。
(t+1)=AX(t)・・・(5)
図2は、式(5)の予測モデルの概念図である。このとき、基準時(t=0)のデータを基に得られるn年後(t=n)の予測値は次のように表される。なお、AはAのn乗を表す。
1年後の予測値:X(1)=AX(0)
2年後の予測値:X(2)=AX(1)=AAX(0)

n年後の予測値:X(n)=A(0) ・・・(6)
なお、上記では、基準時のデータX(0)を用いてn年後の予測値X(n)を予測する予測する予測式を、式(6)とした。
今、n年後の予測値X(n)を求める予測式(6)の係数行列Aを固有値分解して、式(7)のように表す。
Figure 2019128904
ここで、Σ=diag(λ,・・・,λ)である。なお、diag()は対角行列を表している。なお、λ,・・・,λはそれぞれ予測式(3)の係数行列Aの固有値(mは固有値の個数)である。また、ベクトルP(ただしi=1,...,m)は、λに属する固有ベクトルであり、X(0)=l+・・・+lが成り立つ。
式(7)は、X(n)が係数行列Aのそれぞれの固有値のn乗の線形和で表されることを示している。このように、予測式(5)の係数行列Aの固有値が予測値Xの経年変化(グラフ形状)に影響を与えていることがわかる。
次に、式(7)の最終形において任意の1つの固有値(例えば、λ)に着目して、経年数nと当該固有値を含む項(λ )がとる値との関係を見る。図3は、経年数n(実質的には、予測式の適用回数)と予測値X(n)に影響を与える1つの固有値を含む項(λlP)の値との関係を示すグラフである。図3において、横軸はnを表わし、縦軸は上記項の値(Value)を表す。なお、図3(a)はλ<−1のときの例であり、図3(b)は−1<λ<0のときの例であり、図3(c)は0<λ<1のときの例であり、図3(d)は1<λのときの例である。
図3(a)に示すように、λ<−1のとき、nの増加に伴って上記項の値は変化の向き(プラスかマイナスか)を変えながら発散していく。また、図3(b)に示すように、−1<λ<0のとき、nの増加に伴って上記項の値は変化の向きを変えながら収束していく。また、図3(c)に示すように、0<λ<1のとき、nの増加に伴って上記項の値は変化の向きを変えずに収束していく。また、図3(d)に示すように、1<λのとき、nの増加に伴って上記項の値は変化の向きを変えずに発散していく。
このように、固有値1つが予測値X(n)に与える影響だけ見ても、λの値によりグラフ形状が異なることがわかる。加えて、それぞれの固有値の項の足し合わせで表現される予測値X(n)は、さらに複雑な形状となることがわかる。
本発明では、このような固有値が予測値に与える影響を考慮して、予測モデルを学習する際に次のような制約を与えることで、予測モデルを複数回適用して2以上の予測時点の予測値を得た場合であっても、妥当な変化を示す予測値を得られるようにする。
1.予測モデルに用いる予測式を、予測値の推移が所定の型に合致するよう(具体的には、図3(a)〜(d)のような形状)にフィッティングさせる。
上記の為に、具体的にはモデル学習の際に次の制約を課す。
1−1.t=nのときの予測値を目的変数とする予測モデルにおける説明変数を、t=(n−1)のときの予測項目の値に対応する第1変数と、予測対象期間中に値が変化しないもしくは変化しても人が値を制御(設定、選択、変更といった操作全般を含む)できる制御変数とに制限する。
1−2.その上で、第1変数の係数の値域を、妥当とされる予測値の変化の態様に応じて制限する。
また、本発明では、区分線形モデルを用いる場合には、定義される全ての予測式が上記の制約を満たすとともに、さらに次の制約を加える。
2.区分定義(区分を決定する条件式)に使用する変数を、制御変数に限定する。
上記の制約についてより具体的に説明する。上記1−1の制約より予測式の説明変数を上記の2種に絞ると、基準時(t=0)に対して次の時点(t=1)における予測対象項目の値を予測する予測式は、式(8)のように表すことができる。ここで、xは第1変数、aは第1変数の係数、xは制御変数の列ベクトル、θは制御変数の係数の行ベクトル、bは切片を表す。
Figure 2019128904
すると、予測式(8)に現れる0をt、1をt+1とした漸化式を解くことにより、n年後の一般式を式(9)のように導出できる。
Figure 2019128904
予測モデルに用いられる予測式を、このような漸化式を導出できる予測式に制限した上で、第1変数の係数aの値域を所定の範囲に制限することにより、予測式を、制御変数を一定とする条件下でnによって予測値の変化の向きが変化しない式にできる。例えば、図3(c)の形が妥当であるような予測値であれば、第1変数の係数aの値域を0<a<1に制限し、図3(d)の形が妥当であるような予測値であれば、第1変数の係数aの値域を1<aに制限すればよい。なお、第1変数の係数aの値域は、上記に限らず、予め定められた予測値の妥当な推移の型に合致するものであればよい。
また、上記2.の制約により、制御変数を一定としたときに区分線形モデルにおいて予測式の切り替わりを防止できる。
なお、上記1−1.の制約は、例えば、予測対象の検査値(例えば、体重)に対して1年前の複数の検査値(例えば、体重、中性脂肪、腹囲の長さ等)が相関し得る場合であっても、第1変数以外の項目であって、予測対象期間中の値が変化し、かつ人が値を制御できない項目(検査項目等)は、非制御変数であるとして説明変数から除外することが含まれている(図4参照)。
図4に示すように、仮に訓練データに、1年後の検査項目1(x検査1 (t+1))を目的変数とし、説明変数の候補として今年の検査項目1(x検査1 (t))以外に今年の検査項目2〜j(x検査2 (t)〜x検査j (t))が含まれていた場合、上記の制約により、今年の検査項目2〜jは制御変数でないとして説明変数から除外される。また、図示省略しているが、例えば、1年後の検査項目1の目的変数に対して、説明変数としてその2年前である昨年の検査項目1(x検査j (t−1))が含まれていた場合や、今年と昨年度の検査項目1の値の差分(x検査1のt ~ t-1の差分 (t))が含まれている場合も同様である。
実施形態1.
図5は、本発明の第1の実施形態の予測システムの構成例を示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態の予測システム10は、制約付きモデル学習部11と、制約付きモデル適用部12と、モデル記憶部13とを備える。
制約付きモデル学習部11は、説明変数を指定した訓練データを入力し、上記制約を満たすように予測モデルの予測式をフィッティングして、予測モデルを学習する。このとき、制約付きモデル学習部11は、説明変数として、第1変数および制御変数のみが指定された訓練データを入力する。なお、第1変数は1つのみであるが、制御変数は2以上であってもよい。また、制約付きモデル学習部11は、予測式のフィッティングにおいて、第1変数の係数aの値が指定された値域(例えば、0<a<1)に収まるようにフィッティングを行う。
制約付きモデル学習部11は、予測モデルとして線形モデルを用いる場合、指定した説明変数と目的変数の組からなる訓練データを用いて、予測式を制約付き最適化問題(例えば、有効制約法)として解くことにより、予測モデルを学習(生成)する。また、制約付きモデル学習部11は、予測モデルとして区分線形モデルを用いる場合、訓練データを用いて、予測式を解く際に、区分定義に制御変数のみを使用するようにさらに制約を課す。
制約付きモデル学習部11における予測モデルの学習方法は教師あり学習が考えられる。
制約付きモデル学習部11が学習した予測モデルはモデル記憶部13に記憶される。以下、制約付きモデル学習部11が上記の制約を課して学習した予測モデルを、制約付きモデルという場合がある。
制約付きモデル適用部12は、所定の説明変数を含む予測対象データが入力されると、制約付きモデルを用いて、指定された時点、より具体的には予測対象期間に含まれる予測時間単位における各時点に対応する予測時点(例えば、t=1〜nの全て)の予測対象項目の値を予測する。制約付きモデル適用部12が入力する予測対象データは、より具体的には、制約付きモデル学習部11が学習に用いた説明変数の組み合わせからなるデータであって、それら組み合わせに対応する予測対象項目の値が未知のデータである。
制約付きモデル適用部12は、例えば、基準時である時点t=0から始めてtの値を増やしながらt=nになるまで制約付きモデルを用いて予測値を得る予測処理を繰り返し行うことにより、予測値とその推移(より具体的には予測対象期間に含まれる複数の予測時間単位における時点のそれぞれに対応する予測値)を取得する。tの増加に際して、制約付きモデル適用部12は、制御変数を変化させずに、第1変数のみを変化させてもよい。第1変数を変化させる際、未来の各tに対応する第1変数の値には、1つ前の時点(t−1)の予測値を用いればよい。
制約付きモデル適用部12は、予測の目的に応じて、各変数の変化の有無を制御すればよい。例えば、ある生活習慣を継続した場合の予測を行う際には、制御変数を変化させず、第1変数のみを変化させて、n年後までの経年予測を行えばよい。また、例えば、生活習慣が変化する場合の予測を行う際には、第1変数および制御変数を変化させて、n年後までの経年予測を行えばよい。未来の各tに対応する制御変数の値は、例えばユーザが指定してもよい。
次に、本実施形態の動作を説明する。本実施形態の予測システムの動作は、訓練データを用いて予測モデルを学習するモデル学習フェーズと、学習された予測モデルを用いて予測値とその推移、より具体的には基準時から少なくとも2以上先の予測時点までの各予測時点における予測値を得る予測フェーズとに大別される。
まず、モデル学習フェーズについて説明する。モデル学習フェーズは、予測フェーズの前に少なくとも1度行われる。図6は、本実施形態の予測システムのモデル学習フェーズの動作例を示すフローチャートである。
図6に示す例では、まず、予測システムに訓練データが入力される(ステップS101)。ここで入力される訓練データは、例えば、ある時点t’(ただし、基準時以前)における予測項目の値(実績値)と、それと相関し得る変数のうち指定された説明変数の値(実績値)とを対応づけたデータの集合である。本例では、ある時点t’における予測対象項目の値(実績値)に対して、当該時点t’を最初の予測時点(予測時点1)として、その1つ前の時点(t’−1)を基準時とする第1変数の値(すなわち時点t’−2の時点の予測対象項目の値)と、当該最初の予測時点またはそれより前の任意の時点に対応する1つ以上の制御変数の値とを対応づけたデータの集合が、訓練データとして入力される。なお、時点t’は実績値を有する時点であれば特に限定されず、また異なる2以上の時点を指定することも可能である。
ステップS101では、訓練データとともに、第1変数の係数の値域に関する制約の情報入力を受け付けることも可能である。
次いで、制約付きモデル学習部11は、入力された訓練データを用いて、制約付きモデルを学習する(ステップS102)。このとき、制約付きモデル学習部11は、使用する予測モデルが線形モデルである場合には、第1変数の係数の値域が指定された値域になるようフィッティングし、予測モデルを学習する。また、制約付きモデル学習部11は、使用する予測モデルが区分線形モデルである場合には、区分定義に使用する変数を制御変数に設定するとともに、それぞれの線形モデルにおいて第1変数の係数の値域が指定された値域になるようフィッティングし、予測モデルを学習する。また、制約付きモデル学習部11は、入力された訓練データの中に、第1変数以外に、人が値を調整できない変数が含まれていた場合には、非制御変数すなわち予測対象期間中に値が変化し、かつ人が制御できない変数であるとして、該変数を除外した上でモデルを学習する。なお、例えば、性別などのように、人が制御できない変数であっても、予測対象期間中に値が変わらないことが明確な変数であれば、制御変数とされる。
そして、制約付きモデル学習部11は、学習により得た制約付きモデルを、モデル記憶部13に記憶する(ステップS103)。
次に、予測フェーズについて説明する。図7は、本実施形態の予測システムの予測フェーズの動作例を示すフローチャートである。
図7に示す例では、まず、予測システムに予測対象データが入力される(ステップS201)。ここで入力される予測対象データは、予測モデルの学習に用いた説明変数の組み合わせからなるデータであって該組み合わせに対応する予測対象項目の値が未知のデータである。本例では、制約付きモデル学習部11が学習に用いた変数(第1変数および1つ以上の制御変数)それぞれについて、最初の予測時点t=1(予測時点1)より1つ前の時点を基準時としたときの値(すなわち、基準時の予測対象項目の値、最初の予測時点またはそれより前の任意の時点における1つ上の制御変数の値)を少なくとも含むデータが、予測対象データとして入力される。
次いで、制約付きモデル適用部12は、モデル記憶部13に記憶されている制約付きモデルを読み出す(ステップS202)。
次いで、制約付きモデル適用部12は、読み出した制約付きモデルに、入力された予測対象データを適用して予測値とその推移を得る(ステップS203)。制約付きモデル適用部12は、例えば、基準時(t=0)に対して時点t=1から始めてtの値を増やしながらt=nになるまで予測処理を繰り返し行って、複数の時点(t=1〜n)のそれぞれに対応する予測値を取得してもよい。tの増加に際して、制約付きモデル適用部12は、少なくとも第1変数を変化させる。なお、制御変数の変化の有無は任意であるが、本例の制約付きモデル適用部12は、少なくとも1回は、tの増加に際し、第1変数のみを変化させ、制御変数は変化させない状態での予測値を取得する。
以上のように、本実施形態によれば、説明変数の種類と、そのうちの第1変数の予測式の係数の値域とに制約を課すことにより、予測モデルから得られる予測値の推移のグラフ形状を限定することができる。このとき、予測値の推移のグラフ形状を、妥当な形状として指定したグラフ形状に合致させることにより、説明変数の一部を一定にして予測モデルを繰り返し適用して予測値の推移を得る場合であっても、妥当な変化を示す予測値を得ることができる。
なお、図5では、予測システム10が制約付きモデル学習部11を含む構成を示したが、例えば、モデル記憶部13に予め制約付きモデルを記憶しておくことも可能である。その場合、制約付きモデル学習部11は省略可能である。
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図8は、第2の実施形態の予測システムの構成例を示すブロック図である。図8に示すように、本実施形態の予測システム20は、図5に示した第1の実施形態の予測システム10と比べて、さらに、通常モデル学習部21と、通常モデル適用部22と、モデル判定部23とを備える。
通常モデル学習部21は、説明変数が指定されない訓練データを用い、上記の制約を付けずに予測モデルを学習する。なお、通常モデル学習部21が用いる予測モデルも、線形モデルおよび区分線形モデルに限定されない。予測モデルの例としては、線形モデル、区分線形モデル、非線形モデルなどが挙げられる。また、具体的な機械学習のアルゴリズムの例としては、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、ガウシアンプロセス、決定木、ランダムフォレストなどが挙げられる。
本実施形態のモデル記憶部13は、制約付きモデルに加えて、通常モデル学習部21が学習した予測モデルを記憶する。以下、通常モデル学習部21が学習した予測モデルを、通常モデルという場合がある。
通常モデル適用部22は、所定の説明変数を含む予測対象データが入力されると、通常モデルを用いて、指定された時点、より具体的には予測対象期間に含まれる予測時間単位における各時点に対応する予測時点(例えば、t=1〜nの全て)の予測対象項目の値を予測する。通常モデル適用部21が入力する予測対象データは、より具体的には、通常モデル学習部21が学習に用いた説明変数の組み合わせからなるデータであって、それら組み合わせに対応する予測対象項目の値が未知のデータであればよい。
通常モデル適用部22は、例えば、制約付きモデル提供部12と同様、基準時(t=0)に対して時点t=1から始めてtの値を増やしながらt=nになるまで通常モデルを用いて予測値を得る予測処理を繰り返し行うことにより、制約付きモデル適用部12と同様の予測対象期間中の、予測値とその推移(より具体的には複数の時点(t〜1〜n)のそれぞれに対応する予測値)を取得する。tの増加に際して、通常モデル適用部22は、少なくとも第1変数および非制御変数を変化させる。なお、制御変数の変化の有無は任意である(例えば、予測の目的に応じて定められる)。このとき、第1変数の値には、1つ前の時点(t−1)の予測値を用いることも可能である。ここで、1つ前の時点の予測値には、別の予測モデルから得られた予測値も含まれる。
なお、制約付きモデル適用部12および通常モデル適用部22において予測値を取得する時点tは同じとする。
モデル判定部23は、制約付きモデル適用部12から得られる予測値とその推移と、通常モデル適用部22から得られる予測値とその推移とに基づいて、制約付きモデルと通常モデルのいずれが妥当かを判定し、最終的な予測値とその推移を決定する。
次に、本実施形態の動作を説明する。本実施形態の予測システムの動作も、訓練データを用いて予測モデルを学習するモデル学習フェーズと、学習された予測モデルを用いて予測値とその推移を得る予測フェーズとに大別される。
まず、モデル学習フェーズについて説明する。モデル学習フェーズは、予測フェーズの前に少なくとも1度行われる。図9は、本実施形態の予測システムのモデル学習フェーズの動作例を示すフローチャートである。
図9に示す例では、まず、予測システムに訓練データが入力される(ステップS301)。ここで入力される訓練データは、ある時点t’(ただし、基準時以前)における予測対象項目(目的変数)の実績値と、それと相関し得る変数(説明変数)の値(実績値)とを対応づけたデータの集合であればよい。訓練データは、説明変数として、時点t’−1における予測対象項目の値を示す第1変数および1つ以上の制御変数を含む。
ステップS301では、訓練データとともに、第1変数の係数の値域に関する制約の情報入力を受け付けることも可能である。
訓練データが入力されると、制約付きモデル学習部11が、入力された訓練データのうち時点tにおける予測項目を目的変数として用い、かつ第1変数および制御変数のみを説明変数として用いて、制約付きモデルを学習する(ステップS302)。なお、制約付きモデルの学習方法は、第1の実施形態と同様でよい。
また、訓練データが入力されると、通常モデル学習部21が、入力された訓練データを用いて、通常モデルを学習する(ステップS303)。通常モデル学習部21におけるモデルの学習方法は、特に限定されない。
そして、制約付きモデル学習部11および通常モデル学習部21はそれぞれ、学習により得た予測モデルを、モデル記憶部13に記憶する(ステップS304)。
次に、予測フェーズについて説明する。図10は、本実施形態の予測システムの予測フェーズの動作例を示すフローチャートである。
図10に示す例では、まず、予測システムに予測対象データが入力される(ステップS401)。ここで入力される予測対象データは、予測モデルの学習に用いた説明変数の組み合わせからなるデータであって該組み合わせに対応する予測対象項目の値が未知のデータであればよい。本例では、制約付きモデル学習部11または通常モデル学習部21の少なくともいずれかが学習に用いた変数(第1変数、1つ以上の制御変数および1つ以上の非制御変数)それぞれについて、最初の予測時点t=1(予測時点1)より1つ前の時点を基準時としたときの値を少なくとも含むデータが、予測対象データとして入力される。
予測対象データが入力されると、制約付きモデル適用部12が、モデル記憶部13に記憶されている制約付きモデルを読み出す(ステップS402)。そして、制約付きモデル適用部12は、読み出した制約付きモデルに、入力された予測対象データのうち制約付きモデル学習部11が学習に用いた変数の値を適用して予測値とその推移を得る(ステップS403)。なお、制約付きモデル適用部12の予測値とその推移の取得方法は、第1の実施形態と同様でよい。
また、予測対象データが入力されると、通常モデル適用部22が、モデル記憶部13に記憶されている通常モデルを読み出す(ステップS404)。そして、通常モデル適用部22は、読み出した通常モデルに、入力された予測対象データのうち通常モデル学習部21が学習に用いた変数の値を適用して予測値とその推移を得る(ステップS405)。通常モデル適用部22における予測値の取得方法は基本的には制約付きモデル適用部12と同様である。通常モデル適用部22は、tの増加に際し、少なくとも第1変数および非制御変数を変化させる。なお、制御変数の変化の有無は任意である(例えば、予測の目的に応じて定められる)。
最後に、モデル判定部23が、制約付きモデル適用部12から得られる予測値とその推移と、通常モデル適用部22から得られる予測値とその推移とに基づいて、制約付きモデルと通常モデルのいずれが妥当かを判定して、最終的な予測値とその推移を出力する(ステップS406)。
次に、モデル判定部23によるモデル選択方法について説明する。ここで、基準時の予測項目の値(実績値)をv(0)とする。また、基準時に対して制約付きモデルから得られたt年後の予測値をrv(t)、通常モデルから得られたt年後の予測値をnv(t)とする。また、基準時よりもt年前の予測項目の値(実績値)をv(−t)をとする。
(予測精度優先型1)
モデル判定部23は、例えば、次のような所定の条件式を満たした場合、制約付きモデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に通常モデルによる予測値とその推移を採用してもよい。条件式としては、例えば、次のパターン1〜パターンn+1が考えられる。
(条件式)
・パターン1:基準時の実績値に対するn年後の予測値の変化の方向が両モデルで同じ
(v(0)≧rv(n) and v(0)≧nv(n)) or
(v(0)≦rv(n) and v(0)≦nv(n)
・パターン2:基準時の実績値に対する所定のt年後の予測値の変化の方向が両モデルで同じ
(v(0)≧rv(t) and v(0)≧nv(t)) or
(v(0)≦rv(t) and v(0)≦nv(t)
ただし、t=1〜nのいずれか1つ
・パターン3:上記のパターン2をt=1〜nのうちのいずれか2つで満たす

・パターンn+1:上記のパターン2をt=1〜nのn個(全て)で満たす
なお、上記のパターンn+1は、より具体的に示すと次のようになる。
((v(0)≧rv(1) and v(0)≧nv(1)) and
(v(0)≧rv(2) and v(0)≧nv(2)) and

(v(0)≧rv(n) and v(0)≧nv(n)))
or
((v(0)≦rv(1) and v(0)≦nv(1)) and
(v(0)≦rv(2) and v(0)≦nv(2)) and

(v(0)≦rv(n) and v(0)≦nv(n)))
(予測精度優先型2)
モデル判定部23は、例えば、過去の実績値がn個保持されている場合などは、次のような所定の条件式を満たすか否かによってモデルを選択してもよい。この場合、モデル判定部23は、例えば、次のような所定の条件式を満たした場合、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。条件式としては、例えば、次のパターン1〜パターンn+1が考えられる。
(条件式)
・パターン1:基準時の実績値に対するn年後の予測値の変化の方向が、対応する過去の期間における変化の方向と同じ
(v(0)≧nv(n) and v(−n)≧v(0)) or
(v(0)≦nv(n) and v(−n)≦v(0)
・パターン2:基準時の実績値に対するt年後の予測値の変化の方向が、対応する過去の期間における変化の方向と同じ
(v(0)≧nv(t) and v(−t)≧v(0)) or
(v(0)≦nv(t) and v(−t)≦v(0)
ただし、t=1〜nのいずれか1つ
・パターン3:上記のパターン2をt=1〜nのいずれか2つで満たす

・パターンn+1:上記のパターン2をt=1〜nのn個(全て)で満たす
なお、上記のパターンn+1は、より具体的に示すと次のようになる。
((v(0)≧nv(1) and v(−1)≧v(0)) and
(v(0)≧nv(2) and v(−2)≧v(0)) and

(v(0)≧nv(n) and v(−n)≧v(0)))
or
((v(0)≦nv(1) and v(−1)≦v(0)) and
(v(0)≦nv(2) and v(−2)≦v(0)) and

(v(0)≦nv(n) and v(−n)≦v(0)))
(完全漸近型)
モデル判定部23は、例えば、制約付きモデルにおける第1変数の係数aが0<a<1に制限される場合、次の条件式を満たすか否かによってモデルを選択してもよい。この場合、モデル判定部23は、次の条件式を満たした場合に、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。
ここで、nD(t)=nv(t)−nv(t−1)、ただし、nD(1)=nv(1)−v(0)とする。
・条件式:上または下に漸近
(0<nD(n)<nD(n−1)<・・・<nD(1)) or
(0>nD(n)>nD(n−1)>・・・>nD(1)
(完全発散型)
モデル判定部23は、例えば、制約付きモデルにおける第1変数の係数aが1<aに制限される場合、次の条件式を満たすか否かによってモデルを選択してもよい。この場合、モデル判定部23は、次の条件式を満たした場合、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。
・条件:上または下に発散
(0<nD(1)<nD(2)<・・・<nD(n)) or
(0>nD(1)>nD(2)>・・・>nD(n)
(スコア判定型)
モデル判定部23は、例えば、制約付きモデルにおける第1変数の係数aが0<aに制限される場合、通常モデルに対して傾きのばらつき度を示すスコアを算出し、それにより通常モデルの妥当性を評価してもよい。一例として、式(10)に示すような、傾きの差分の絶対値の総和をwscoreとして求め、wscoreが所定の閾値以下であれば、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。
wscore=|nD(1)−nD(2)|+・・・+|nD(n−1)−nD(n)
・・・(10)
(上昇降下の混合除外型1)
モデル判定部23は、例えば、制約付きモデルにおける第1変数の係数aが0<aに制限される場合、次の条件式のいずれかを満たすか否かによってモデルを選択してもよい。この場合、モデル判定部23は、次の条件式のいずれかを満たした場合、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。
(条件式)
・パターン1:全ての期間において1つ前の年に対する傾きの変化の方向が同じ
(0≦nD(t)) or (0≧nD(t)
ただし、t=1〜nのすべて
・パターン2:上または下に漸近
(0<nD(n)<nD(n−1)<・・・<nD(1)) or
(0>nD(n)>nD(n−1)>・・・>nD(1)
・パターン3:上または下に発散
(0<nD(1)<nD(2)<・・・<nD(n)) or
(0>nD(1)>nD(2)>・・・>nD(n)
なお、上記のパターン1は、より具体的に示すと次のようになる。
((0≦nD(1))and
(0≦nD(2))and

(0≦nD(n)))
or
((0≧nD(1))and
(0≧nD(2))and

(0≧nD(n)))
(上昇降下の混合除外型2)
モデル判定部23は、例えば、制約付きモデルにおける第1変数の係数aが0<a<1に制限される場合であって、n=1〜3の場合、次の条件式のいずれかを満たすか否かによってモデルを選択してもよい。この場合、モデル判定部23は、次の条件式のいずれかを満たした場合、通常モデルによる予測値とその推移を採用し、それ以外の場合に制約付きモデルによる予測値とその推移を採用してもよい。
・条件式
(0<nD(3)<nD(2)<nD(1)) or
(nD(3)<nD(2)<nD(1)<0) or
(0<nD(2)<nD(1)<nD(3)) or
(0<nD(2)<nD(3)<nD(1)) or
(0<nD(1)<nD(3)<nD(2)) or
(0<nD(3)<nD(1)<nD(2)) or
(nD(3)<nD(1)<nD(2)<0) or
(nD(1)<nD(3)<nD(2)<0) or
(nD(2)<nD(3)<nD(1)<0) or
(nD(2)<nD(1)<nD(3)<0)
また、図11は、本実施形態の予測フェーズの他の動作例を示すフローチャートである。図10に示した例は、通常モデルと制約付きモデルの両方のモデルから予測値を得た上でモデルを選択したが、本例では、先に通常モデルから予測値を得て、得られた予測値が所定の条件を満たさなかった場合に、制約付きモデルから予測値を得る。図11に示す例でも、まず、予測システムに予測対象データが入力される(ステップS501)。なお、ステップS501の動作は、図10のステップS401と同じである。
予測対象データが入力されると、通常モデル適用部22が、モデル記憶部13に記憶されている通常モデルを読み出す(ステップS502)。そして、通常モデル適用部22は、読み出した通常モデルに、入力された予測対象データのうち通常モデル学習部21が学習に用いた変数の値を適用して予測値とその推移を得る(ステップS503)。なお、ステップS502,S503の動作は、図10のステップS404,S405と同じである。
次いで、モデル判定部23が、通常モデル適用部22から得られる予測値を評価する(ステップS504)。ここで、モデル判定部23は、例えば、上記の予測精度優先型2、完全漸近型、完全発散型、スコア判定型、上昇降下の混合除外型1、上昇降下の混合除外型2などの条件式を用いて、得られた予測値から通常モデルの妥当性を評価してもよい。
所定の条件式を満たす場合(ステップS504のYes)、採用モデルを通常モデルとして、通常モデル適用部22から得られた予測値とその推移を、最終的な予測値とその推移を出力して終了する。
所定の条件式を満たさない場合(ステップS504のNo)、ステップS505に進む。
ステップS505では、制約付きモデル適用部12が、モデル記憶部13に記憶されている制約付きモデルを読み出す。そして、制約付きモデル適用部12は、読み出した制約付きモデルに、入力された予測対象データのうち制約付きモデル学習部11が学習に用いた変数の値を適用して予測値とその推移を得る(ステップS506)。なお、ステップS505,S506の動作は、図10のステップS402,S403と同じである。
ステップS506の後、制約付きモデル適用部12から得られた予測値とその推移が、最終的な予測値とその推移として出力される。
以上のように、本実施形態によれば、通常モデルすなわち制約なしで学習された予測モデルからも予測値とその推移を取得した上で、それらが妥当でない場合に、制約付きモデルから得られた予測値とその推移を採用するので、予測値の推移として妥当な形状を維持しつつ、制約を付けたことによる予測精度の低下を最小限に抑えることができる。なお、他の点は、第1の実施形態と同様である。
実施形態3.
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。上記の実施形態では、制約付きモデル学習部11が、第1変数の係数の値域や区分定義に制約を課して予測モデルを生成していた。しかし、制約付きモデル学習部11は、上記制約を課さずに予測モデルの候補を複数生成した上で、該候補の中から最終的に上記制約を満たす予測モデルを選択してもよい。
図12は、本実施形態の制約付きモデル学習部11のより具体的な構成例を示すブロック図である。図12に示すように、制約付きモデル学習部11は、モデル候補学習部111と、モデル選択部112とを含んでいてもよい。
モデル候補学習部111は、説明変数を指定した訓練データを入力し、制約付きモデルの候補とする複数の予測モデル(以下、モデル候補という)を学習する。モデル候補学習部111が学習するモデル候補は、線形モデルまたは区分線形モデルである。また、モデル候補学習部111は、nのときの予測項目の値に対応する目的変数に対して、説明変数として、第1変数および制御変数のみが指定された訓練データを入力する。
モデル候補学習部111は、例えば、複数の学習器を含み、各々の学習器に訓練データを入力し、構成要素の異なる複数の予測モデルを得てもよい。このとき、各々の学習器に異なる訓練データを入力してもよい。
モデル選択部112は、モデル候補学習部111が学習したモデル候補の中から、上記の制約1−2.および区分線形モデルであればさらに上記の2.を満たすモデルを1つ選択して出力する。
予測システムは、例えば、モデル選択部112により選択されたモデルを、上記の制約モデルとして用いてもよい。なお、予測システムは、モデル選択部112により選択されなかったモデルを、上記の通常モデルとして用いてもよい。
実施形態4.
次に、上記の各実施形態の予測システムの利用例として、健康シミュレーションシステムを説明する。図13は、第4の実施形態の健康シミュレーションシステムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の健康シミュレーションシステム30は、健康シミュレーションに用いる検査項目数uに応じた予測部31(31−1〜31−u)と、シミュレーション部32とを含む。
予測部31−1〜31−uはそれぞれ、上記の予測システムのいずれかにより実現される。予測部31−1〜31−uは、具体的には、予測対象項目として予め定められた1つの検査項目i(例えば、生活習慣病に関係する検査項目1〜uのいずれか)について、入力された予測対象データに対して、上記の方法により指定された時点t=1〜nにおける予測値を出力する。
なお、各々の予測部31は、予め目的変数として基準時以前のある時点t’における予測対象項目の値x (t’)に対して、説明変数として、時点t’−1における予測対象項目の値x (t’−1)と、時点t’以前の任意の時点における生活習慣に関する1つ以上の問診項目の値{x}(ただし、k=u+1〜m)とを少なくとも含む訓練データを用いて学習された制約付きモデルを少なくとも1つ記憶している。なお、x (t’−1)が第1変数に相当し、xが制御変数に相当する。ここで、xは、x (t’)に影響を与える、時点t’以前の任意の時点における値に対応する変数であれば特に限定されない。例えば、訓練データは、最初の予測時点に相当する時点t’におけるある問診項目の値x (t’)を含んでいてもよい。この場合、予測フェーズでは、問診項目の値として予測時点での生活習慣を指定し、指定された問診項目の値(生活習慣)を説明変数として用いて検査値を予測することになる。なお、モデルは、説明変数として、1つの問診項目に関して2つの時点の値を含んでいてもよい。その場合、例えば、訓練データは、説明変数として、当該訓練データにおける基準時に相当する時点t’−1における値であるx (t’−1)と、さらにその1つ先(当該訓練データにおける最初の予測時点に相当する)時点t’における値x (t’)とを含んでもよい。この場合、x (t’)とx (t’−1)は異なる説明変数とされる。
また、各々の予測部31は、さらに、予め目的変数として基準時以前のある時点t’における予測対象項目の値x (t’)に対して、時点t’−1における予測対象項目の値x (t’−1)と、時点t’以前における生活習慣に関する1つ以上の問診項目の値{x}(ただし、k=u+1〜m)と、時点t’以前における任意の変数の値{x}(ただし、x (t’−1)以外)とを含む訓練データを用いて学習された通常モデルを有していてもよい。なお、xは、非制御変数に相当する。xの例としては、時点t’における属性(年齢等)や、時点t’−1における予測対象項目以外の検査項目の値や、時点t’−2における予測対象項目の値などが挙げられる。
その場合、各々の予測部31は、制約付きモデルと通常モデルのそれぞれについて妥当性を判定して最終的に予測に用いる予測モデルを決定すればよい。各々の予測部31は、予測対象データが入力されると、記憶されている制約付きモデルまたは妥当性が確認された通常モデルのいずれかを用いて、予測を行う。以下、各々の予測部31が予測に用いる予測モデルが制約付きモデルか妥当性が確認された通常モデルかを問わず、単に予測モデルという。
シミュレーション部32は、予測部31−1〜31−uを用いて、指定された従業員等の健康に関するシミュレーションを行う。なお、シミュレーションを行う対象は従業員以外にも、予測対象項目に関し、過去の実績値(本例では、健康診断の結果)が得られる対象であれば特に限定されない。
シミュレーション部32は、指定されたユーザについて、現在のモードがリスクシミュレーションモードであれば、予測部31−1〜31−uのそれぞれに、x (1)を目的変数としたとき、該目的変数に対して予測を行いたい説明変数の値の集合である予測対象データを入力し、t=1〜nとする予測値x (t)(i=1〜u)を得てもよい。本例の予測対象データは、基準時における予測対象項目の値x (0)と、基準時以前の問診項目の値{x}と、他に学習に用いた説明変数があれば当該変数の値とを少なくとも含む。このとき、シミュレーション部32は、予測部31の各々に対して、問診項目の値{x}について基準時以降の予測時点においても基準時以前の値が維持されるものとして予測値を算出させる。
また、シミュレーション部32は、指定されたユーザについて、現在のモードが生活習慣改善シミュレーションモードであれば、予測部31−1〜31−uのそれぞれに、x (1)を目的変数としたとき、該目的変数に対して予測を行いたい説明変数の値の集合である予測対象データを入力し、t=1〜nとする予測値x (t)(i=1〜u)を得てもよい。本例の予測対象データは、基準時における予測対象項目の値x (0)と、シミュレーション部32による変更後の問診項目の値{x}と、他に学習に用いた説明変数があれば当該変数の値とを少なくとも含む。このとき、シミュレーション部32は、予測部31の各々に対して、問診項目の値{x}について指定した時点以降も、変更後の値が維持されるものとして予測値を算出させてもよいし、指定した時点より前の時点はそれまでの値が維持され、指定した時点以後に変更後の値が維持されるものとして予測値を算出させてもよい。また、変更後の値をどの時点で反映するかをシミュレーション部32が都度、指定することも可能である。問診項目の値の変更は、例えば、画面上でユーザ操作を受け付けることにより行ってもよい。
また、シミュレーション部32は、得られた予測値x (t)を表示する。図14は、シミュレーション部32による問診項目の変更方法および予測結果の表示方法の例を示す説明図である。シミュレーション部32は、図14に示すように、検査項目ごとに予測値をグラフ表示するなどして、予測値の推移(経時変化)を表示してもよい。これにより、ユーザが現在の生活習慣を続けた時や生活習慣を変更した後の生活習慣病のリスクを知ることができる。その結果、リスクが現在高い人だけでなく、将来的にリスク増大が見込まれる人に対して、生活習慣の改善等のアドバイスを行うことができる。
また、シミュレーション部32は、変更前の問診項目の値を指定して得た予測値の推移と、変更後の問診項目の値を指定して得た予測値の推移とをグラフ上で比較できるように提示してもよい。
また、シミュレーション部32は、予め予測部31の各々に、生活習慣に関する問診項目の値を1つだけ現在のユーザが選択した値から変更した場合の予測結果を、変更する問診項目を変えながら網羅的に取得した上で、それぞれの予測対象項目に対して改善効果が高かった上位所定数の生活習慣を特定して、提示することも可能である。
なお、上記の各実施形態では、tは予測単位時間に対応した予測時点(予測単位時間ごとに時点が設定される予測対象期間における各時点に対応する予測時点)を表していたが、予測対象項目が何かの行動や処置を繰り返すことで値が変化するものである場合、tはそれら行動や処置の実施回数に対応した予測時点を表すことも可能である。なお、その場合であっても表現上は、tが各回に対応する時点を表すものとしてもよい。
また、図15は、本発明の各実施形態にかかるコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。コンピュータ1000は、CPU1001と、主記憶装置1002と、補助記憶装置1003と、インタフェース1004と、ディスプレイ装置1005と、入力デバイス1006とを備える。
上述の各実施形態の予測システムや健康シミュレーションシステムが備えるサーバその他の装置等は、コンピュータ1000に実装されてもよい。その場合、各装置の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置1003に記憶されていてもよい。CPU1001は、プログラムを補助記憶装置1003から読み出して主記憶装置1002に展開し、そのプログラムに従って各実施形態における所定の処理を実施する。なお、CPU1001は、プログラムに従って動作する情報処理装置の一例であり、CPU(Central Processing Unit)以外にも、例えば、MPU(Micro Processing Unit)やMCU(Memory Control Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などを備えていてもよい。
補助記憶装置1003は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例として、インタフェース1004を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ1000に配信される場合、配信を受けたコンピュータは1000がそのプログラムを主記憶装置1002に展開し、各実施形態における所定の処理を実行してもよい。
また、プログラムは、各実施形態における所定の処理の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、プログラムは、補助記憶装置1003に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで各実施形態における所定の処理を実現する差分プログラムであってもよい。
インタフェース1004は、他の装置との間で情報の送受信を行う。また、ディスプレイ装置1005は、ユーザに情報を提示する。また、入力デバイス1006は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。
また、実施形態における処理内容によっては、コンピュータ1000の一部の要素は省略可能である。例えば、コンピュータ1000がユーザに情報を提示しないのであれば、ディスプレイ装置1005は省略可能である。例えば、コンピュータ1000がユーザから情報入力を受け付けないのであれば、入力デバイス1006は省略可能である。
また、上記の各実施形態の各構成要素の一部または全部は、汎用または専用の回路(Circuitry)、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実施される。これらは単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。また、上記の各実施形態各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
上記の各実施形態の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
次に、本発明の概要を説明する。図16は、本発明の予測システムの概要を示すブロック図である。図16に示す予測システム600は、モデル記憶部61と、予測部62とを備える。
モデル記憶部61(例えば、モデル記憶部13)は、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶する。
予測部62(例えば、制約付きモデル適用部12)は、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する。
なお、上記の実施形態は以下の付記のようにも記載できる。
(付記1)基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する予測部とを備えることを特徴とする予測システム。
(付記2)制約付き予測モデルは、区分定義を含む区分線形モデルであり、該区分定義に制御変数のみが使用されるとの制約がさらに課された区分線形モデルである付記1に記載の予測システム。
(付記3)予測対象項目の実績値と、実績値を得た時点を第1予測時点とする第1変数の値および制御変数の値とを少なくとも含むデータの集合である訓練データを用いて、制約付き予測モデルを学習するモデル学習部を備える付記1または付記2に記載の予測システム。
(付記4)モデル学習部は、訓練データが入力されると、第1変数および制御変数のみを説明変数として用いて線形モデルまたは区分線形モデルに対し、定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内となる制約を少なくとも与えて、学習を行う付記3に記載の予測システム。
(付記5)モデル学習部は、訓練データが入力されると、第1変数および制御変数のみを説明変数として用いて、構成要素の異なる複数の予測モデルの候補を学習させるモデル候補学習部と、モデル候補学習部が学習した予測モデルの候補の中から、制約を全て満たしている候補を選択して、制約付き予測モデルに決定するモデル選択部とを含む付記3に記載の予測システム。
(付記6)値域は、予測対象項目の値の妥当な推移の型に応じて予め定められており、第1変数の係数の値をaとすると、0≦a≦1または1≦aである付記1から付記5のうちのいずれかに記載の予測システム。
(付記7)モデル記憶部は、予測対象項目に対して、指定された時点における値に対応する変数を目的変数とし、目的変数と相関しうる1つ以上の変数を説明変数とする予測モデルである通常予測モデルをさらに記憶し、予測部は、予測対象データと、モデル記憶部に記憶された制約付き予測モデルとを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する第1のモデル適用部と、予測対象データと、モデル記憶部に記憶された通常予測モデルとを用いて、制御変数を一定としたときの、予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する第2のモデル適用部と、第1のモデル適用部により得られた予測対象項目の値か、第2のモデル適用部により得られた予測対象項目の値のいずれか一方を選択するモデル判定部とを含む付記1から付記6のうちのいずれかに記載の予測システム。
(付記8)モデル判定部は、第2のモデル適用部より得られる予測対象項目の値に少なくとも基づいて、第1のモデル適用部により得られた予測対象項目の値か、第2のモデル適用部により得られた予測対象項目の値のいずれか一方を選択する付記7に記載の予測システム。
(付記9)モデル判定部は、第2のモデル適用部より予測対象項目の値が、予め定められている予測対象項目の値の妥当な推移の型に合致するか否かを判定し、合致する場合に、第2のモデル適用部より予測対象項目の値を選択する付記8に記載の予測システム。
(付記10)モデル判定部は、第1のモデル適用部より得られる予測対象項目の値に少なくとも基づいて、第1のモデル適用部により得られた予測対象項目の値か、第2のモデル適用部により得られた予測対象項目の値のいずれか一方を選択する付記7から付記9のうちのいずれかに記載の予測システム。
(付記11)基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する予測部と、ユーザ操作に応じて、予測対象データに含まれる少なくとも1つの制御変数の値を変更した新たな予測対象データを作成し、予測部に、新たな予測対象データを入力して、予測対象項目の値をシミュレーションするシミュレーション部と、シミュレーションの結果を表示する表示部とを備えることを特徴とするシミュレーションシステム。
(付記12)シミュレーション部は、予測対象データに含まれる制御変数の値を順次変更しながら予測部に変更後の予測対象データを入力して、予測対象項目の値をシミュレーションし、表示部は、シミュレーションの結果に基づいて将来の予測対象項目の値に対して改善効果の高い制御変数を特定して表示する付記11に記載のシミュレーションシステム。
(付記13)基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶しておき、第1変数の値および制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測することを特徴とする予測方法。
(付記14)コンピュータに、基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、基準時における予測対象項目の値に対応する第1変数と、第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを用いて、制御変数を一定としたときの、基準時から予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における予測対象項目の値を予測する処理を実行させるための予測プログラム。
以上、本実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明は、将来の2以上の時点に渡たる予測値を利用するものであれば、好適に適用可能である。
10、20 予測システム
11 制約付きモデル学習部
111 モデル候補学習部
112 モデル選択部
12 制約付きモデル適用部
13 モデル記憶部
21 通常モデル学習部
22 通常モデル適用部
23 モデル判定部
30 健康シミュレーションシステム
31 予測部
32 シミュレーション部
600 予測システム
61 モデル記憶部
62 予測部
1000 コンピュータ
1001 CPU
1002 主記憶装置
1003 補助記憶装置
1004 インタフェース
1005 ディスプレイ装置
1006 入力デバイス

Claims (10)

  1. 基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、前記基準時における前記予測対象項目の値に対応する第1変数と、前記第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における前記第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、
    前記第1変数の値および前記制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、前記制約付き予測モデルを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記基準時から前記予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む前記予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する予測部とを備える
    ことを特徴とする予測システム。
  2. 前記制約付き予測モデルは、区分定義を含む区分線形モデルであり、該区分定義に制御変数のみが使用されるとの制約がさらに課された区分線形モデルである
    請求項1に記載の予測システム。
  3. 前記予測対象項目の実績値と、前記実績値を得た時点を第1予測時点とする前記第1変数の値および前記制御変数の値とを少なくとも含むデータの集合である訓練データを用いて、前記制約付き予測モデルを学習するモデル学習部を備える
    請求項1または請求項2に記載の予測システム。
  4. モデル学習部は、前記訓練データが入力されると、前記第1変数および前記制御変数のみを説明変数として用いて線形モデルまたは区分線形モデルに対し、定義される全ての予測式における第1変数の係数が予め指定された値域内となる制約を少なくとも与えて、学習を行う
    請求項3に記載の予測システム。
  5. モデル学習部は、
    前記訓練データが入力されると、前記第1変数および前記制御変数のみを説明変数として用いて、構成要素の異なる複数の予測モデルの候補を学習させるモデル候補学習部と、
    前記モデル候補学習部が学習した予測モデルの候補の中から、前記制約を全て満たしている候補を選択して、制約付き予測モデルに決定するモデル選択部とを含む
    請求項3に記載の予測システム。
  6. 前記値域は、前記予測対象項目の値の妥当な推移の型に応じて予め定められており、第1変数の係数の値をaとすると、0≦a≦1または1≦aである
    請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の予測システム。
  7. 前記モデル記憶部は、前記予測対象項目に対して、指定された時点における値に対応する変数を目的変数とし、前記目的変数と相関しうる1つ以上の変数を説明変数とする予測モデルである通常予測モデルをさらに記憶し、
    前記予測部は、
    前記予測対象データと、前記モデル記憶部に記憶された前記制約付き予測モデルとを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記基準時から前記予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む前記予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する第1のモデル適用部と、
    前記予測対象データと、前記モデル記憶部に記憶された前記通常予測モデルとを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する第2のモデル適用部と、
    前記第1のモデル適用部により得られた前記予測対象項目の値か、前記第2のモデル適用部により得られた前記予測対象項目の値のいずれか一方を選択するモデル判定部とを含む
    請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の予測システム。
  8. 基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、前記基準時における前記予測対象項目の値に対応する第1変数と、前記第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における前記第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶するモデル記憶部と、
    前記第1変数の値および前記制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、前記制約付き予測モデルを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記基準時から前記予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む前記予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する予測部と、
    ユーザ操作に応じて、前記予測対象データに含まれる少なくとも1つの制御変数の値を変更した新たな予測対象データを作成し、前記予測部に、前記新たな予測対象データを入力して、前記予測対象項目の値をシミュレーションするシミュレーション部と、
    前記シミュレーションの結果を表示する表示部とを備える
    ことを特徴とするシミュレーションシステム。
  9. 基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、前記基準時における前記予測対象項目の値に対応する第1変数と、前記第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における前記第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを少なくとも記憶しておき、
    前記第1変数の値および前記制御変数の値を少なくとも含む予測対象データが入力されると、前記制約付き予測モデルを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記基準時から前記予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む前記予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する
    ことを特徴とする予測方法。
  10. コンピュータに、
    基準時より所定の予測時間単位において1つ先の時点に対応する予測時点である第1予測時点における予測対象項目の値に対応する変数を目的変数とする線形モデルまたは区分線形モデルであって、前記基準時における前記予測対象項目の値に対応する第1変数と、前記第1予測時点またはそれより前の任意の時点に対応し、所定の予測対象期間中に値が変化しないもしくは人が制御可能な1つ以上の制御変数のみを説明変数とし、かつ定義される全ての予測式における前記第1変数の係数が予め指定された値域内であるとの制約が課された線形モデルまたは区分線形モデルである制約付き予測モデルを用いて、前記制御変数を一定としたときの、前記基準時から前記予測時間単位における少なくとも2以上先の時点を含む前記予測対象期間に含まれる各時点に対応する予測時点の各々における前記予測対象項目の値を予測する処理
    を実行させるための予測プログラム。
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