JP2019128809A - 圧力制御方法および圧力制御装置、並びに該圧力制御装置を備えた研磨装置 - Google Patents

圧力制御方法および圧力制御装置、並びに該圧力制御装置を備えた研磨装置 Download PDF

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佳宣 磯野
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【課題】圧力測定器の温度変化に影響されることなく、圧力室内の圧力を正確に制御することができる圧力制御方法を提供する。【解決手段】圧力制御方法は、圧力室C1内の圧力を圧力測定器P1で測定し、圧力測定器P1の温度を測定し、圧力測定器P1の温度の変化に基づいて、圧力測定器P1から出力された圧力の測定値を補正し、補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出し、圧力室C1内の圧力が目標圧力に維持されるように圧力室C1内の圧力を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、圧力室内の圧力を制御する圧力制御方法および圧力制御装置に関する。また、本発明は、このような圧力制御装置を備えた研磨装置に関する。
図6は、圧力室500内の圧力を制御するための従来の圧力制御装置を示す模式図である。圧力室500は、例えば、ウェーハなどの基板を研磨パッドに対して押し付けるために使用される。圧力室500は、流体路501を通じて圧力レギュレータ503に連結されており、圧力レギュレータ503は、気体供給源505に接続されている。気体供給源505から送られる圧縮空気などの圧縮気体は、圧力レギュレータ503および流体路501を通じて圧力室500に供給される。圧力室500内の圧縮気体の圧力は、圧力レギュレータ503によって制御される。
圧力レギュレータ503は、PIDコントローラ507に電気的に接続されている。PIDコントローラ507は、圧力測定器510に電気的に接続されている。圧力測定器510は、流体路501に接続されており、流体路501内の圧力、すなわち圧力室500内の圧力を測定し、圧力の測定値をPIDコントローラ507に送信するようになっている。PIDコントローラ507は、図示しない上位のコントローラ(例えば、研磨装置の動作制御部)に接続されており、この上位のコントローラから圧力設定値がPIDコントローラ507に送られるようになっている。
PIDコントローラ507は、圧力設定値と、圧力測定器510から送られてきた圧力の測定値との差を算出し、この差を最小とするための目標圧力をPID動作によって算出する。PIDコントローラ507は、算出した目標圧力を示す指令信号を圧力レギュレータ503に送り、圧力レギュレータ503は、圧力室500内の圧力が、指令信号に示される目標圧力に維持されるように動作する。このようなクローズドループコントロールにより、圧力室500内の圧力は、圧力設定値に維持される。
特開2014−21881号公報 特開2015−131351号公報
しかしながら、圧力測定器510から出力される圧力の測定値は、圧力測定器510自身の温度に依存して変わりうることが検証実験から分かってきた。すなわち、圧力室500内の圧力が一定であるにも拘らず、圧力測定器510から出力される圧力の測定値が、圧力測定器510自身の温度変化に応じて変化してしまう。圧力測定器510の温度変化は、圧力測定器510の自己発熱、および/または環境温度に起因すると考えられる。結果として、PIDコントローラ507は、圧力室500内の正しい圧力の測定値を受け取ることができず、圧力レギュレータ503は、圧力室500内の圧力を圧力設定値に維持することができない。
そこで、本発明は、圧力測定器の温度変化に影響されることなく、圧力室内の圧力を正確に制御することができる圧力制御方法および圧力制御装置を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような圧力制御装置を備えた研磨装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、圧力室内の圧力を制御するための圧力制御方法であって、前記圧力室内の圧力を圧力測定器で測定し、前記圧力測定器の温度を測定し、前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正し、前記補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出し、前記圧力室内の圧力が前記目標圧力に維持されるように前記圧力室内の圧力を制御することを特徴とする圧力制御方法である。
本発明の好ましい態様は、前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正する工程は、前記圧力測定器の温度の変化量に圧力補正係数を乗算することで補正値を算出し、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値から前記補正値を減算する、または前記圧力測定器から出力された圧力の測定値に前記補正値を加算することで、前記圧力の測定値を補正する工程であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記圧力補正係数は、前記圧力測定器の温度の変化と、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データから予め定められていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記圧力補正係数は、前記温度の変化に対する、前記圧力の測定値の変化の割合であることを特徴とする。
本発明の一態様は、圧力室内の圧力を制御するための圧力制御装置であって、前記圧力室内の圧力を測定する圧力測定器と、前記圧力測定器の温度を測定する温度測定器と、前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正する圧力補正部と、前記補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出するPIDコントローラと、前記圧力室内の圧力が前記目標圧力に維持されるように前記圧力室内の圧力を制御する圧力レギュレータを備えたことを特徴とする圧力制御装置である。
本発明の好ましい態様は、前記圧力補正部は、その内部に圧力補正係数を予め記憶しており、前記圧力測定器の温度の変化量に前記圧力補正係数を乗算することで補正値を算出し、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値から前記補正値を減算する、または前記圧力測定器から出力された圧力の測定値に前記補正値を加算することで、前記圧力の測定値を補正するように構成されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記圧力補正係数は、前記圧力測定器の温度の変化と、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データから予め定められていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記圧力補正係数は、前記温度の変化に対する、前記圧力の測定値の変化の割合であることを特徴とする。
本発明の一態様は、基板を研磨するための研磨装置であって、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、基板を前記研磨テーブル上の前記研磨パッドに押し付けるための圧力室を有する研磨ヘッドと、前記圧力室に接続された上記圧力制御装置とを備えたことを特徴とする研磨装置である。
本発明によれば、圧力測定器の温度の変化に基づいて圧力の測定値が補正されるので、圧力室内の圧力は圧力設定値に正しく維持される。
圧力室内の圧力を制御するための圧力制御装置の一実施形態を示す模式図である。 圧力センサの温度の変化と、圧力センサから出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データのグラフである。 圧力レギュレータの構成の一実施形態を示す図である。 上記圧力制御装置を備えた研磨装置の一実施形態を示す図である。 研磨ヘッドを示す断面図である。 圧力室内の圧力を制御するための従来の圧力制御装置を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、圧力室内の圧力を制御するための圧力制御装置の一実施形態を示す模式図である。図1に示すように、圧力制御装置1は、圧力室C1内の圧力を測定する圧力測定器としての圧力センサP1と、圧力センサP1の温度を測定する温度測定器T1と、圧力センサP1の温度の変化に基づいて、圧力センサP1から出力された圧力の測定値を補正する圧力補正部4と、補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出するPIDコントローラ5と、圧力室C1内の圧力が目標圧力に維持されるように圧力室C1内の圧力を制御する圧力レギュレータR1を備えている。圧力室C1は、例えば、ウェーハなどの基板を研磨パッドに対して押し付けるためのアクチュエータとして使用される。
圧力センサP1は、圧力レギュレータR1の下流側(二次側)に配置されている。圧力室C1は、流体路F1を通じて圧力レギュレータR1に接続されており、圧力レギュレータR1は、気体供給源40に接続されている。気体供給源40から送られる圧縮空気などの圧縮気体は、圧力レギュレータR1および流体路F1を通じて圧力室C1に供給される。圧力室C1内の圧縮気体の圧力は、圧力レギュレータR1によって制御される。
圧力センサP1は、圧力レギュレータR1と圧力室C1との間に設置されている。圧力センサP1は、流体路F1に接続されたインライン圧力センサである。圧力センサP1の圧力計側点は、ユースポイントである圧力室C1の近くであることが好ましい。圧力センサP1は、圧力レギュレータR1の下流側の気体の圧力、すなわち流体路F1および圧力室C1内の圧力を測定するように構成されている。
圧力レギュレータR1は、PIDコントローラ5に電気的に接続されている。PIDコントローラ5および温度測定器T1は圧力補正部4に電気的に接続されており、圧力補正部4は圧力センサP1に電気的に接続されている。圧力センサP1は、流体路F1に接続されており、流体路F1内の圧力、すなわち圧力室C1内の圧力を測定し、圧力の測定値を圧力補正部4に送信するようになっている。PIDコントローラ5は、図示しない上位のコントローラ(例えば、研磨装置の動作制御部)に接続されており、この上位のコントローラから圧力設定値がPIDコントローラ5に送られるようになっている。
温度測定器T1は、圧力センサP1に取り付けられ、圧力センサP1に接触している。温度測定器T1には、熱電対などの温度センサを使用することができる。圧力センサP1の温度は、圧力センサP1の自己発熱および/または環境温度の変化に起因して変化する。温度測定器T1は、圧力センサP1の温度を測定し、温度の測定値を圧力補正部4に送信する。
圧力補正部4は、ハードドライブディスクまたはソリッドステートドライブなどの記憶装置4aと、記憶装置4aに格納されたプログラムに従って演算を実行する処理部4b(例えば、中央処理装置:CPU)を備えている。圧力補正部4は、専用のコンピュータ、または汎用のコンピュータであってもよい。圧力補正部4は、PIDコントローラ5と一体に構成されてもよい。圧力補正部4の記憶装置4aには、圧力補正係数が予め記憶されている。圧力補正係数は、圧力センサP1の温度の変化に対する、圧力センサP1から出力された圧力の測定値の変化の割合を示す数値である。圧力補正係数は、圧力センサP1の温度の変化と、圧力センサP1から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データから予め定められる。
図2は、圧力センサP1の温度の変化と、圧力センサP1から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データのグラフである。図2の左の縦軸は圧力センサP1から出力された圧力の測定値であり、右の縦軸は温度測定器T1によって測定された圧力センサP1の温度であり、横軸は時間を表している。圧力センサP1の気体圧力の測定は、気体の圧力が一定の条件下で行われた。
図2に示すグラフは、圧力センサP1の温度特性を示している。圧力センサP1の温度特性は、圧力一定の条件下での圧力センサP1の温度変化に伴う、圧力センサP1から出力された圧力の測定値の変化を表している。図2に示す例では、測定対象の気体の圧力が一定であるにも拘らず、圧力センサP1の温度が3℃上昇したとき、圧力センサP1から出力された圧力の測定値が0.6hPa上昇している。圧力補正係数は、圧力の測定値の変化量を、対応する温度の変化量で割り算することで、次のように求められる。
圧力補正係数=0.6/3=0.2
圧力補正係数は、圧力補正部4に入力され、圧力補正部4の記憶装置4aに記憶される。圧力補正部4の処理部4bは、圧力センサP1の温度の変化量に圧力補正係数を乗算することで補正値を算出し、圧力センサP1から出力された圧力の測定値から補正値を減算する、または圧力センサP1から出力された圧力の測定値に補正値を加算することで、圧力の測定値を補正するように構成されている。圧力センサP1の温度特性が、圧力センサP1の温度上昇に伴って圧力の測定値が上昇するようなものであれば、圧力補正部4は、補正値を、圧力センサP1から出力された圧力の測定値から減算する。一方、圧力センサP1の温度特性が、圧力センサP1の温度上昇に伴って圧力の測定値が下降するようなものであれば、圧力補正部4は、補正値を、圧力センサP1から出力された圧力の測定値に加算する。
圧力補正係数が乗算される圧力センサP1の温度の変化量は、基準温度と、温度測定器T1によって測定された圧力センサP1の現在の温度との差である。基準温度は、予め設定された温度であり、特に限定されない。例えば、基準温度は、圧力室C1内に圧縮気体が供給されていないときの圧力センサP1の温度としてもよい。
圧力補正部4は、補正された測定値をPIDコントローラ5に送る。PIDコントローラ5は、補正された測定値と、圧力設定値との差を算出し、この差を最小とするための目標圧力をPID動作によって算出する。PIDコントローラ5は、算出した目標圧力を示す指令信号を生成し、この指令信号を圧力レギュレータR1に送る。指令信号は目標圧力に従って変化する信号であり、例えば目標圧力に従って変化する電流値または電圧値である。圧力レギュレータR1は、圧力室C1内の圧力が、指令信号に示される目標圧力に維持されるように動作する。このようなクローズドループコントロールにより、圧力室C1内の圧力は、圧力設定値に維持される。
本実施形態によれば、圧力センサP1の温度変化に起因する圧力の測定値の変化は、補正値によってキャンセルされる。PIDコントローラ5は、補正された圧力の測定値に基づいて目標圧力を算出し、その目標圧力を示す指令信号を圧力レギュレータR1に送るので、圧力レギュレータR1は、圧力室C1内の圧力を圧力設定値に正しく維持することができる。
圧力補正係数を決定するための図2に示す相関データは、実験により取得される。以下、相関データを取得するいくつかの例について説明する。
[第1例]
第1例では、複数の圧力センサが用いられる。すなわち、第1例は、上述した圧力制御装置に組み込まれる圧力センサP1と同じタイプの複数の圧力センサを用意し、環境温度(すなわち、周囲雰囲気の温度)を徐々に変化させながら、圧力一定の条件下で複数の圧力センサから出力された圧力の測定値を取得し、複数の圧力センサから出力された圧力の測定値の複数の変化量の平均を算出し、温度の変化量および算出された平均から、温度変化に対応する圧力の測定値の変化を決定する工程を含む。圧力補正係数は、上記平均を、対応する温度の変化量で割り算することで算出される。
[第2例]
第2例では、圧力制御装置に組み込まれる上記圧力センサP1のみが用いられる。すなわち、第2例は、環境温度(すなわち、周囲雰囲気の温度)を徐々に変化させながら、圧力一定の条件下で圧力センサP1から出力された圧力の測定値を取得し、温度変化に対応する圧力の測定値の変化を決定する工程を含む。圧力補正係数は、圧力の測定値の変化量を、対応する温度の変化量で割り算することで算出される。
図3は、圧力レギュレータR1の構成の一実施形態を示す図である。図3では、温度測定器T1および圧力補正部4の図示は省略されている。圧力レギュレータR1は、気体供給源40から供給される気体の圧力を調整する圧力調整弁6と、圧力調整弁6の下流側の気体の圧力(二次側圧力)を測定する内部圧力センサ7と、内部圧力センサ7によって取得された圧力値に基づいて圧力調整弁6の動作を制御するレギュレータ制御部8とを備えている。
圧力調整弁6は、気体供給源40から供給される気体の圧力を調整するパイロット弁10と、パイロット弁10に送られるパイロット空気の圧力を調整する給気用電磁弁11および排気用電磁弁12とを備えている。パイロット弁10は、一部がダイヤフラムから形成されたパイロット室14と、パイロット室14に連結された弁体15とを有している。パイロット空気は、給気用電磁弁11を通じてパイロット室14内に送られ、パイロット室14内のパイロット空気は排気用電磁弁12を通じて排気される。したがって、給気用電磁弁11および排気用電磁弁12を操作することにより、パイロット室14内の圧力が調整される。
レギュレータ制御部8は電磁弁11,12の開閉動作を制御し、弁体15はパイロット室14内の圧力に従って移動する。弁体15の位置によって、気体供給源40からの気体がパイロット弁10を通過し、またはパイロット弁10の下流側(二次側)の気体がパイロット弁10を通じて排気される。これによりパイロット弁10の下流側の気体の圧力、すなわち二次側圧力が調整される。このような構成を有する圧力レギュレータR1は、給気用電磁弁11および排気用電磁弁12のデューティ比を制御して圧力を調整するタイプの圧力レギュレータであるが、本発明はこのタイプに限らず、比例制御弁式、フォースバランス式などの他のタイプの圧力レギュレータを使用してもよい。
圧力センサP1は、内部圧力センサ7よりも高い圧力測定精度を有している。より具体的には、圧力センサの圧力測定精度を表す指標として一般に使用されるリニアリティ、ヒステリシス、安定性、繰り返し性などのすべての評価項目において、圧力センサP1は内部圧力センサ7を上回る精度を有している。
内部圧力センサ7および圧力センサP1は、圧力調整弁6の下流側に配置されている。したがって、内部圧力センサ(第1の圧力センサ)7は、圧力調整弁6の二次側の圧力を測定し、さらに圧力センサP1(第2の圧力センサ)P1は、圧力調整弁6の二次側の圧力を測定する。
パイロット室14内のパイロット空気は、パイロット弁10の弁体15を作動させ、これにより気体(空気、窒素など)の圧力が調整される。パイロット弁10の下流側の気体の圧力は内部圧力センサ7により測定され、さらに内部圧力センサ7の下流側に配置された圧力センサP1により測定される。内部圧力センサ7により取得された圧力現在値はレギュレータ制御部8にフィードバックされ、圧力センサP1により取得された圧力現在値はPIDコントローラ5にフィードバックされる。すなわち、圧力制御装置1は、二重ループ制御構造を有している。
図4は、上記圧力制御装置1を備えた研磨装置の一実施形態を示す図である。図4に示すように、研磨装置は、研磨パッド23を支持する研磨テーブル22と、基板の一例であるウェーハWを保持して研磨テーブル22上の研磨パッド23に押圧する研磨ヘッド(基板保持装置)30とを備えている。
研磨テーブル22は、テーブル軸22aを介してその下方に配置されるテーブルモータ29に連結されており、そのテーブル軸22aを中心に回転可能になっている。研磨パッド23は研磨テーブル22の上面に貼付されており、研磨パッド23の表面23aがウェーハWを研磨する研磨面を構成している。研磨テーブル22の上方には研磨液供給ノズル25が設置されており、この研磨液供給ノズル25によって研磨テーブル22上の研磨パッド23上に研磨液Qが供給されるようになっている。
研磨ヘッド30は、ウェーハWを研磨面23aに対して押圧するヘッド本体31と、ウェーハWを保持してウェーハWが研磨ヘッド30から飛び出さないようにするリテーナリング32とを備えている。研磨ヘッド30は、研磨ヘッドシャフト27に接続されており、この研磨ヘッドシャフト27は、上下動機構81によりスイングヘッド64に対して上下動するようになっている。この研磨ヘッドシャフト27の上下動により、スイングヘッド64に対して研磨ヘッド30の全体を昇降させ位置決めするようになっている。研磨ヘッドシャフト27の上端にはロータリージョイント82が取り付けられている。
研磨ヘッドシャフト27および研磨ヘッド30を上下動させる上下動機構81は、軸受83を介して研磨ヘッドシャフト27を回転可能に支持するブリッジ84と、ブリッジ84に取り付けられたボールねじ88と、支柱86により支持された支持台85と、支持台85上に設けられたサーボモータ90とを備えている。サーボモータ90を支持する支持台85は、支柱86を介してスイングヘッド64に固定されている。
ボールねじ88は、サーボモータ90に連結されたねじ軸88aと、このねじ軸88aが螺合するナット88bとを備えている。研磨ヘッドシャフト27は、ブリッジ84と一体となって上下動するようになっている。したがって、サーボモータ90を駆動すると、ボールねじ88を介してブリッジ84が上下動し、これにより研磨ヘッドシャフト27および研磨ヘッド30が上下動する。
研磨ヘッドシャフト27はキー(図示せず)を介して回転筒66に連結されている。この回転筒66はその外周部にタイミングプーリ67を備えている。スイングヘッド64には研磨ヘッド回転モータ68が固定されており、上記タイミングプーリ67は、タイミングベルト69を介して研磨ヘッド回転モータ68に設けられたタイミングプーリ70に接続されている。したがって、研磨ヘッド回転モータ68を回転駆動することによってタイミングプーリ70、タイミングベルト69、およびタイミングプーリ67を介して回転筒66および研磨ヘッドシャフト27が一体に回転し、研磨ヘッド30が回転する。スイングヘッド64は、フレーム(図示せず)に回転可能に支持された旋回軸80によって支持されている。研磨装置は、研磨ヘッド30、研磨ヘッド回転モータ68、サーボモータ90をはじめとする装置内の各機器を制御する動作制御部50を備えている。
研磨ヘッド30は、その下面にウェーハWを保持できるようになっている。スイングヘッド64は旋回軸80を中心として旋回可能に構成されており、下面にウェーハWを保持した研磨ヘッド30は、スイングヘッド64の旋回によりウェーハWの受取位置から研磨テーブル22の上方位置に移動される。ウェーハWの研磨は次のようにして行われる。研磨ヘッド30および研磨テーブル22をそれぞれ回転させ、研磨テーブル22の上方に設けられた研磨液供給ノズル25から研磨パッド23上に研磨液Qを供給する。この状態で、研磨ヘッド30を下降させてウェーハWを研磨パッド23の研磨面23aに押圧する。ウェーハWは研磨パッド23の研磨面23aに摺接され、これによりウェーハWの表面が研磨される。
次に、研磨ヘッド30について説明する。図5は、研磨ヘッド30を示す断面図である。研磨ヘッド30は、研磨ヘッドシャフト27に固定されたヘッド本体31と、ヘッド本体31の下方に配置されたリテーナリング32とを備えている。
ヘッド本体31の下部には、ウェーハWに当接する柔軟なメンブレン(弾性膜)34が固定されている。メンブレン34とヘッド本体31との間には、4つの圧力室(エアバッグ)C1,C2,C3,C4が設けられている。圧力室C1,C2,C3,C4はメンブレン34とヘッド本体31とによって形成されている。中央の圧力室C1は円形であり、他の圧力室C2,C3,C4は環状である。これらの圧力室C1,C2,C3,C4は、同心上に配列されている。
圧力室C1,C2,C3,C4にはそれぞれ流体路F1,F2,F3,F4を介して気体供給源40により圧縮空気等の圧縮気体が供給されるようになっている。圧力室C1,C2,C3,C4の内部圧力は互いに独立して変化させることが可能であり、これにより、ウェーハWの対応する4つの領域、すなわち、中央部、内側中間部、外側中間部、および周縁部に対する研磨圧力を独立に調整することができる。また、圧力室C1,C2,C3,C4は、流体路F1,F2,F3,F4を介して図示しない真空源に連通している。
ウェーハWの周端部およびメンブレン34はリテーナリング32に囲まれており、研磨中にウェーハWが研磨ヘッド30から飛び出さないようになっている。圧力室C3を構成する、メンブレン34の部位には開口が形成されており、圧力室C3に真空を形成することによりウェーハWが研磨ヘッド30に吸着保持されるようになっている。また、この圧力室C3に窒素ガスやクリーンエアなどを供給することにより、ウェーハWが研磨ヘッド30からリリースされるようになっている。
ヘッド本体31とリテーナリング32との間には、環状のローリングダイヤフラム36が配置されおり、このローリングダイヤフラム36の内部には圧力室C5が形成されている。圧力室C5は、流体路F5を介して上記気体供給源40に連結されている。気体供給源40は圧縮気体を圧力室C5内に供給し、これによりリテーナリング32を研磨パッド23に対して押圧する。
圧力室C1,C2,C3,C4,C5に連通する流体路F1,F2,F3,F4,F5は、圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5にそれぞれ接続されている。気体供給源40からの圧縮気体は、圧力レギュレータR1〜R5および流体路F1〜F5を通って圧力室C1〜C5内に供給される。圧力レギュレータR1〜R5は、圧力室C1〜C5内の圧力を制御する。圧力レギュレータR1〜R5はPIDコントローラ5に接続されており、PIDコントローラ5は動作制御部50に接続されている。流体路F1〜F5は大気開放弁(図示せず)にも接続されており、圧力室C1〜C5を大気開放することも可能である。
圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5と、圧縮気体のユースポイントである圧力室C1,C2,C3,C4,C5との間には、圧力センサP1,P2,P3,P4,P5が設けられている。これら圧力センサP1〜P5は、圧力室C1〜C5に連通する流体路F1〜F5にそれぞれ設けられており、流体路F1〜F5内および圧力室C1〜C5内の圧力を測定する。
圧力センサP1,P2,P3,P4,P5には、温度測定器T1,T2,T3,T4,T5がそれぞれ取り付けられている。温度測定器T1,T2,T3,T4,T5は同じ構成を有している。温度測定器T1,T2,T3,T4,T5は、圧力補正部4に電気的に接続されている。温度測定器T1,T2,T3,T4,T5は、圧力センサP1,P2,P3,P4,P5の温度を測定し、温度の測定値を圧力補正部4に送信する。圧力補正部4は、図1および図2を参照して説明した実施形態と同じように、圧力センサP1,P2,P3,P4,P5の温度の測定値に基づいて、圧力センサP1,P2,P3,P4,P5から出力された圧力の測定値を補正し、補正された圧力の測定値をPIDコントローラ5に送る。
動作制御部50は、各圧力室C1〜C5の目標圧力値である圧力設定値を生成するように構成されている。圧力室C1,C2,C3,C4の圧力設定値は、圧力室C1,C2,C3,C4内の圧力の現在値と、各圧力室C1,C2,C3,C4に対応するウェーハ表面の領域での膜厚測定値とに基づいて生成される。動作制御部50はPIDコントローラ5に圧力設定値を送信し、PIDコントローラ5は、圧力補正部4から送られた、補正された圧力の測定値と、対応する圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出し、目標圧力を示す指令信号を生成する。PIDコントローラ5は指令信号を上記圧力レギュレータR1〜R5に送り、圧力室C1〜C5内の圧力が対応する目標圧力に一致するように圧力レギュレータR1〜R5が作動する。このように、複数の圧力室を持つ研磨ヘッド30は、研磨の進捗に従ってウェーハの表面上の各領域を独立に研磨パッド23に押圧できるので、ウェーハWの膜を均一に研磨することができる。
図5に示すように、圧力補正部4は動作制御部50に接続されており、補正された圧力の測定値は動作制御部50にも送られるようになっている。動作制御部50は、この補正された圧力の測定値を、研磨ヘッド30の圧力室C1〜C5内の現在の圧力を示す値として使用し、補正された圧力の測定値と膜厚測定値とに基づいて上述の圧力設定値を生成する。
圧力レギュレータR1〜R5、圧力センサP1〜P5、圧力補正部4、温度測定器T1〜T5、およびPIDコントローラ5は、研磨ヘッド30の圧力室C1〜C5内の圧力を制御する圧力制御装置1を構成する。圧力レギュレータR1〜R5は同一の構成を有し、並列に接続されている。同様に、圧力センサP1〜P5は同一の構成を有し、並列に接続されている。圧力センサP1〜P5は、それぞれ圧力レギュレータR1〜R5に直列に接続されている。複数の圧力レギュレータR1〜R5および複数の圧力センサP1〜P5に対応して複数のPIDコントローラ5を設けてもよい。本実施形態に係る圧力制御装置1は、複数の圧力レギュレータR1〜R5、複数の温度測定器T1〜T5、および複数の圧力センサP1〜P5を備えているが、1つの圧力レギュレータR1、1つの温度測定器T1、および1つの圧力センサP1のみを備えてもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 圧力制御装置
4 圧力補正部
5 PIDコントローラ
6 圧力調整弁
7 内部圧力センサ(第1の圧力センサ)
8 レギュレータ制御部
10 パイロット弁
11 給気用電磁弁
12 排気用電磁弁
14 パイロット室
15 弁体
22 研磨テーブル
22a テーブル軸
23 研磨パッド
23a 研磨面
25 研磨液供給ノズル
27 研磨ヘッドシャフト
30 研磨ヘッド
31 ヘッド本体
32 リテーナリング
34 弾性膜(メンブレン)
36 ローリングダイヤフラム
40 気体供給源
50 動作制御部
64 スイングヘッド
66 回転筒
67 タイミングプーリ
68 研磨ヘッド回転モータ
69 タイミングベルト
70 タイミングプーリ
80 旋回軸
81 上下動機構
82 ロータリージョイント
83 軸受
84 ブリッジ
85 支持台
86 支柱
88 ボールねじ
88a ねじ軸
88b ナット
90 サーボモータ
C1,C2,C3,C4,C5 圧力室
F1,F2,F3,F4,F5 流体路
R1,R2,R3,R4,R5 圧力レギュレータ
P1,P2,P3,P4,P5 圧力センサ(第2の圧力センサ)
T1,T2,T3,T4,T5 温度測定器

Claims (9)

  1. 圧力室内の圧力を制御するための圧力制御方法であって、
    前記圧力室内の圧力を圧力測定器で測定し、
    前記圧力測定器の温度を測定し、
    前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正し、
    前記補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出し、
    前記圧力室内の圧力が前記目標圧力に維持されるように前記圧力室内の圧力を制御することを特徴とする圧力制御方法。
  2. 前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正する工程は、前記圧力測定器の温度の変化量に圧力補正係数を乗算することで補正値を算出し、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値から前記補正値を減算する、または前記圧力測定器から出力された圧力の測定値に前記補正値を加算することで、前記圧力の測定値を補正する工程であることを特徴とする請求項1に記載の圧力制御方法。
  3. 前記圧力補正係数は、前記圧力測定器の温度の変化と、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データから予め定められていることを特徴とする請求項2に記載の圧力制御方法。
  4. 前記圧力補正係数は、前記温度の変化に対する、前記圧力の測定値の変化の割合であることを特徴とする請求項3に記載の圧力制御方法。
  5. 圧力室内の圧力を制御するための圧力制御装置であって、
    前記圧力室内の圧力を測定する圧力測定器と、
    前記圧力測定器の温度を測定する温度測定器と、
    前記圧力測定器の温度の変化に基づいて、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値を補正する圧力補正部と、
    前記補正された測定値と、圧力設定値との差を最小とするための目標圧力を算出するPIDコントローラと、
    前記圧力室内の圧力が前記目標圧力に維持されるように前記圧力室内の圧力を制御する圧力レギュレータを備えたことを特徴とする圧力制御装置。
  6. 前記圧力補正部は、その内部に圧力補正係数を予め記憶しており、前記圧力測定器の温度の変化量に前記圧力補正係数を乗算することで補正値を算出し、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値から前記補正値を減算する、または前記圧力測定器から出力された圧力の測定値に前記補正値を加算することで、前記圧力の測定値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の圧力制御装置。
  7. 前記圧力補正係数は、前記圧力測定器の温度の変化と、前記圧力測定器から出力された圧力の測定値の変化との相関を示す相関データから予め定められていることを特徴とする請求項6に記載の圧力制御装置。
  8. 前記圧力補正係数は、前記温度の変化に対する、前記圧力の測定値の変化の割合であることを特徴とする請求項7に記載の圧力制御装置。
  9. 基板を研磨するための研磨装置であって、
    研磨パッドを支持する研磨テーブルと、
    基板を前記研磨テーブル上の前記研磨パッドに押し付けるための圧力室を有する研磨ヘッドと、
    前記圧力室に接続された、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の圧力制御装置とを備えたことを特徴とする研磨装置。
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