JP2019128225A - 樹木診断用画像生成装置及び樹木診断用画像生成方法 - Google Patents
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Description
樹木における幹の内部状態を画像化するための装置であって、レーダスキャン部と、幹形状測定部と、マイグレーション処理部とを備えており、
前記レーダスキャン部は、前記幹の内部方向に向けて送信された電波の反射波を受信し、かつ、前記幹の外周に沿って走査することによって、前記幹の内部状態についてのスキャンデータを取得する構成となっており、
前記幹形状測定部は、前記幹の断面形状を取得する構成となっており、
前記マイグレーション処理部は、前記断面形状を用いて前記スキャンデータについてのマイグレーション処理を行うことにより、前記幹の断面像を生成する構成となっている
ことを特徴とする樹木診断用画像生成装置。
前記レーダスキャン部は、前記幹の内部に向けて電波を送信する送信部と、前記電波の反射波を受信する受信部とを備えている
項目1に記載の樹木診断用画像生成装置。
さらに比誘電率測定部を備えており、
前記比誘電率測定部は、前記幹の内部における電波の伝搬速度を用いて前記幹の内部の比誘電率を測定する構成となっており、
前記マイグレーション処理部は、前記比誘電率測定部で測定された比誘電率を用いて前記マイグレーション処理を行う構成となっている
項目1又は2に記載の樹木診断用画像生成装置。
さらに出力部を備えており、
前記出力部は、前記マイグレーション処理部で生成された前記断面像を出力する構成となっている
項目1〜3のいずれか1項に記載の樹木診断用画像生成装置。
樹木における幹の内部状態を画像化するための方法であって、
前記幹の内部方向に向けて送信された電波の反射波を、前記幹の外周に沿って前記電波の放射位置及び受信位置を共に走査しながら受信することによって、前記幹の内部状態についてのスキャンデータを取得するステップと、
前記幹の断面形状を取得するステップと、
前記断面形状を用いて前記スキャンデータについてのマイグレーション処理を行うことにより、前記幹の断面像を生成するステップと
を備えることを特徴とする樹木診断用画像生成方法。
本実施形態の装置は、レーダスキャン部1と、幹形状測定部2と、マイグレーション処理部3とを基本的な要素として備えている(図1参照)。さらにこの装置は、比誘電率測定部4と出力部5とを、追加的な要素として備えている。
レーダスキャン部1は、樹木における幹10の内部方向に向けて送信された電波の反射波を受信し、かつ、幹10の外周に沿って走査することによって、幹10の内部状態についてのスキャンデータを取得する構成となっている。
幹形状測定部2は、幹10の断面形状を取得する構成となっている。より具体的には、本実施形態の幹形状測定部2は、測距部21と反射部22とを備えている(図3参照)。測距部21は、レーザ光の反射を用いて反射位置までの距離を精密に測定できる構成となっており、具体的には、いわゆるトータルステーション(TS)が用いられている。反射部22は、測距部21からのレーザ光を反射できる構成となっており、具体的には、いわゆる360°プリズムが用いられている。
マイグレーション処理部3は、幹10の断面形状を用いて、スキャンデータについてのマイグレーション処理を行うことにより、幹10の断面像を生成する構成となっている。より具体的には、マイグレーション処理部3は、比誘電率測定部4で測定された比誘電率を用いてマイグレーション処理を行う構成となっている。マイグレーション処理のさらに具体的な内容については後述する。
比誘電率測定部4は、幹10の内部における電波の伝搬速度を用いて、幹10の内部の比誘電率を測定する構成となっている。具体的には、本例の比誘電率測定部4は、幹10を挟んで対向配置される送信アンテナと受信アンテナ(図示せず)を用いて電波の伝搬時間を測定するようになっている。伝搬時間と伝搬距離の関係から電波の伝搬速度を求め、伝搬速度から比誘電率を計算することができる。
出力部5は、マイグレーション処理部3で生成された断面像を出力する構成となっている。出力部5としては、例えば、ユーザに画像を呈示するためのディスプレイであるが、それには制約されず、例えば、画像を記録するための各種のメモリや、ネットワークを介して画像を外部に転送するためのインタフェースであってもよい。
次に、図4をさらに参照して、本実施形態における画像生成方法について説明する。
まず、レーダスキャン部1を樹木の幹10に押し当てた状態(図2参照)で、送信部11から幹10の内部方向に向けて電波を送信する。送信された電波の反射波を、受信部12により受信する。この送受信動作を、幹10の外周に沿って電波の送信位置及び受信位置を共に走査しながら行う。電波の受信強度と受信時間(送信から受信までの時間)は、幹10の外周方向における受信部12(すなわちレーダスキャン部1)の移動距離に対応して記録される。本実施形態では、これにより、幹10の内部状態についてのスキャンデータを取得することができる。
c=3×108[m/s]:自由空間での電波の伝搬速度
εr:幹内部での比誘電率
である。比誘電率の測定については後述する。
ステップSA−1と並行して、あるいはその前後に、比誘電率測定部4により、幹内部での比誘電率を測定する。具体的には、電波の送信部と受信部とを、幹10を挟んで対向位置して、電波の送受信を行い、電波の伝搬時間を測定する。電波の伝搬時間は、例えばパルス状波形のような時間波形の検出など、適宜の手法により測定可能である。得られた伝搬時間と既知の伝搬距離とから、電波の実際の伝搬速度を測定する。測定された電波速度を用いて、前記(1)式から、比誘電率εrを算出することができる。ここで、電波の伝搬距離としては、幹10の直径を用いることができる。幹10の直径は、治具を用いて直接測定してもよいし、後述する幹形状測定部2による測定結果を利用してもよい。
ついで、幹形状測定部2により、幹10の断面形状を取得する。具体的には、幹の外周に沿って反射部22を移動(走査)させ、反射部22の位置(水平面上での位置)を測距部21により測定する。ただし、反射部22が幹10の陰に隠れる場合は、測距部21の位置を適宜に移動させ、反対側から反射部22の位置を測定する(図3における2点鎖線を参照)。ここで、測距部21により、地面上に設置された複数の参照点の位置も測定しておく。図6Aには、ある位置に設置された測距部21から測定した幹10の断面形状を示す。幹10の陰になる部分は測定されていない。図6Bには、他の位置(反対側の位置)から測定した幹10の断面形状を示す。
ついで、得られた断面形状を用いて、図5A又は図5Bに示すスキャンデータについてのマイグレーション処理(すなわち合成開口レーダ処理)を行う。これにより、幹10の断面像を生成することができる。マイグレーション処理においては、比誘電率測定部4で測定された比誘電率を用いる。なお、本実施形態では、幹10の内部における比誘電率を一様なものと仮定している。幹10の内部で生じた電波の反射波は、反射した位置までの往復の時間(前述の伝搬速度を仮定した場合には距離)がわかっているものの、反射波が到来してきた方向はわからない。マイグレーション処理自体においては、電波が反射した可能性のある位置すべてに波形振幅を与える。電波の送信部と受信部が幹10の外周を移動した際に取得した波形全てについてこの処理を繰り返すことにより、真の反射位置では振幅が増幅され、反射していない位置では振幅が小さくなる。このようなマイグレーション処理は、従来から知られているので、これ以上詳しい説明は省略する。
ついで、出力部5は、得られた断面像を出力する。例えば、出力部5は、断面像を印刷し、あるいは視覚情報としてユーザに断面像を呈示することができる。
11 送信部
12 受信部
2 幹形状測定部
21 測距部(トータルステーション)
22 反射部(360°プリズム)
23 参照点
3 マイグレーション処理部
4 比誘電率測定部
10 幹
Claims (5)
- 樹木における幹の内部状態を画像化するための装置であって、レーダスキャン部と、幹形状測定部と、マイグレーション処理部とを備えており、
前記レーダスキャン部は、前記幹の内部方向に向けて送信された電波の反射波を受信し、かつ、前記幹の外周に沿って走査することによって、前記幹の内部状態についてのスキャンデータを取得する構成となっており、
前記幹形状測定部は、前記幹の断面形状を取得する構成となっており、
前記マイグレーション処理部は、前記断面形状を用いて前記スキャンデータについてのマイグレーション処理を行うことにより、前記幹の断面像を生成する構成となっている
ことを特徴とする樹木診断用画像生成装置。 - 前記レーダスキャン部は、前記幹の内部に向けて電波を送信する送信部と、前記電波の反射波を受信する受信部とを備えている
請求項1に記載の樹木診断用画像生成装置。 - さらに比誘電率測定部を備えており、
前記比誘電率測定部は、前記幹の内部における電波の伝搬速度を用いて前記幹の内部の比誘電率を測定する構成となっており、
前記マイグレーション処理部は、前記比誘電率測定部で測定された比誘電率を用いて前記マイグレーション処理を行う構成となっている
請求項1又は2に記載の樹木診断用画像生成装置。 - さらに出力部を備えており、
前記出力部は、前記マイグレーション処理部で生成された前記断面像を出力する構成となっている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹木診断用画像生成装置。 - 樹木における幹の内部状態を画像化するための方法であって、
前記幹の内部方向に向けて送信された電波の反射波を、前記幹の外周に沿って前記電波の放射位置及び受信位置を共に走査しながら受信することによって、前記幹の内部状態についてのスキャンデータを取得するステップと、
前記幹の断面形状を取得するステップと、
前記断面形状を用いて前記スキャンデータについてのマイグレーション処理を行うことにより、前記幹の断面像を生成するステップと
を備えることを特徴とする樹木診断用画像生成方法。
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JP2018009525A JP7000175B2 (ja) | 2018-01-24 | 2018-01-24 | 樹木診断用画像生成装置及び樹木診断用画像生成方法 |
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DE102021112584A1 (de) | 2021-05-14 | 2022-11-17 | Thomas Fritsch | Inspektionsverfahren zur Erfassung von Fremdkörpern und/oder Materialinhomogenitäten |
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2018
- 2018-01-24 JP JP2018009525A patent/JP7000175B2/ja active Active
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