JP2019126235A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外乱に対する応答性は変化させずに、目標トルクに対する応答性のみを変更可能なモータ制御装置を提供する。【解決手段】電動パワーステアリング装置用の電動モータを制御するモータ制御装置であって、前記電動モータに流れる相電流値が目標値になるように前記電動モータを駆動させるための指令値を生成するフィードバック制御部と、前記指令値を調整可能な指令値調整部と、前記指令値調整部で調整された前記指令値に基づいて前記モータの駆動を制御する駆動制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、モータ制御装置に関する。
電動モータのトルク制御では、変動する目標トルクに対して実トルクを高速に追従させることが求められる。
例えば、下記特許文献1のトルク制御では、電動モータに流れている相電流値と、相電流値の目標値(目標トルクに応じた目標値)との差にフィードバックゲインを乗算することにより電流指令値を算出し、その電流指令値に基づいて電動モータに流れる相電流値を制御する。これにより、目標トルクに対する応答性と外乱に対する応答性とをできる限り高く設定することができる。
ところで、電動パワーステアリング装置用の電動モータに対するトルク制御の場合には、外乱に対する応答性は変えずに目標トルクに対する応答性を変えたい場合がある。例えば、急激なステアリング操作が行われた場合(急転蛇の場合)には、外乱に対する応答性は変化させずに目標トルクに対する応答性を高く設定したい場合がある。
しかしながら、従来のトルク制御では、目標トルクに対する応答性を変更するには、フィードバックゲインを調整する必要がある。そのため、フィードバックゲインを調整すると、外乱に対する応答性と目標トルクに対する応答性との両方が変化してしまい、目標トルクに対する応答性のみを変更することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、外乱に対する応答性は変化させずに、目標トルクに対する応答性のみを変更可能なモータ制御装置を提供することである。
本発明の一態様は、電動パワーステアリング装置用の電動モータを制御するモータ制御装置であって、前記電動モータに流れる相電流値が目標値になるように前記電動モータを駆動させるための指令値を生成するフィードバック制御部と、前記指令値を調整可能な指令値調整部と、前記指令値調整部で調整された前記指令値に基づいて前記電動モータの駆動を制御する駆動制御部と、を備えることを特徴とするモータ制御装置である。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記指令値調整部は、前記目標値にゲインを乗算した値に基づいて前記指令値を調整する。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記ゲインは、前記電動モータの回転の加速度に反比例するように設定される。
本発明の一態様は、上述のモータ制御装置であって、前記ゲインは、前記電動モータの回転速度に反比例するように設定される。
以上説明したように、本発明によれば、外乱に対する応答性は変化させずに、目標トルクに対する応答性のみを変更することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置1を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置1を備えた電動パワーステアリング装置Aの概略構成の一例を示す図である。
電動パワーステアリング装置Aは、車両に搭載される。電動パワーステアリング装置Aは、運転者等によって操舵用のステアリングハンドルに加わる操舵トルクをトルクセンサTで検出し、その検出した操舵トルクに応じた操舵アシスト力を電動モータMにより発生させることで運転者の操舵をアシストする装置である。
以下、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置Aの構成について説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置Aは、トルクセンサT、電動モータM、回転角センサK及びモータ制御装置1を備える。
トルクセンサTは、ステアリングハンドルに接続されているステアリングシャフトに設けられている。このトルクセンサTは、ステアリングシャフトに発生する操舵トルクを検出することで、ステアリングハンドルに加わる操舵トルクFを検出する。そして、トルクセンサTは、検出した操作トルクFをモータ制御装置1に出力する。
電動モータMは、モータ制御装置1に回転が制御される。電動モータMは、回転することでトルクセンサTで検出された操舵トルクFに応じて操舵アシスト力をステアリングシャフトに付与する。これにより、運転者のスタアリング操作が補助され、当該運転者の労力負担が軽減される。本実施形態では、電動モータMが3相(U、V、W)のブラシレスモータである場合について説明する。
電動モータMは、電動モータMは、永久磁石を有するロータと、3相(U、V、W)それぞれに対応するコイルLu、Lv、Lwがロータの回転方向に順に巻装されているステータとを備えている。各相のコイルLu、Lv、Lwのそれぞれは、モータ制御装置1に接続されている。
回転角検出部Kは、電動モータMに設けられている。回転角検出部Kは、電動モータMのロータの回転位置を示す電気角θを検出する。例えば、回転角検出部Kは、レゾルバ又はホールICを備えた磁気式のロータリエンコーダである。回転角検出部Kは、検出した電気角θをモータ制御装置1に出力する。
モータ制御装置1は、トルクセンサTで検出された操舵トルクFに応じて電動モータMの回転を制御する。以下、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置1の構成について説明する。
モータ制御装置1は、電源部2、駆動部3、電流センサ4、及び制御部5を備える。
電源部2は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、電源部2は、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることもできる。本実施形態の電源部2は、車両内に設けられたバッテリである。なお、電源部2の出力電圧は、バッテリ電圧VBとする。
駆動部3は、複数のスイッチング素子SWUH〜SWWL(SWUH,SWUL,SWVH,SWVL,SWWH,SWWL)を有し、このスイッチング素子のオンとオフとをPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御することで電源部2からの直流電流を交流電流(相電流)に変換して電動モータMに出力する。これにより、電動モータMが駆動する。なお、本実施形態では、6つのスイッチング素子SWUH〜SWWLがn型チャネルのFET(Field Effective Transistor)である場合について説明するが、これに限定されず、例えば、IGBT(Insulated gate bipolar transistor)、及びBJT(bipolar junction transistor)であってもよい。
具体的には、直列に接続されたスイッチング素子SWUH,SWULと、直列に接続されたスイッチング素子SWVH,SWVLと、直列に接続されたスイッチング素子SWWH,SWWLとは、電源部2の高電位(出力)側と、接地電位との間に並列に接続されている。
スイッチング素子SWUHのドレイン端子は、電源部2の出力端子に接続されている。スイッチング素子SWULのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWUHのソース端子と、スイッチング素子SWULのドレイン端子との接続点N1は、コイルLuの一端に接続されている。
スイッチング素子SWVHのドレイン端子は、スイッチング素子SWUHのドレイン端子に接続されている。スイッチング素子SWVLのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWVHのソース端子と、スイッチング素子SWVLのドレイン端子との接続点N2は、コイルLvの一端に接続されている。
スイッチング素子SWWHのドレイン端子は、スイッチング素子SWUHのドレイン端子に接続されている。スイッチング素子SWWLのソース端子は、GND(グランド)に接続されている。スイッチング素子SWWHのソース端子と、スイッチング素子SWWLのドレイン端子との接続点N3は、コイルLwの一端に接続されている。
また、各スイッチング素子SWUH〜SWWLは、ゲート端子が制御部5に接続されている。
電流センサ4は、電動モータMが有するU相巻線Lu、V相巻線Lv、及びW相巻線Lwのそれぞれに流れる相電流の値を検出する。そして、電流センサ4は、検出したU相電流の電流値であるU相電流値Iu、V相電流の電流値であるV相電流値Iv、W相電流の電流値であるW相電流値Iwのそれぞれを制御部5に出力する。本実施形態では、電流センサ4は、スイッチング素子SWULのソース端子とグランドとの間、スイッチング素子SWVLのソース端子とグランドとの間、及びスイッチング素子SWWLのソース端子とグランドとの間のそれぞれに設けられている。なお電流センサ4は、シャント抵抗であってもよいし、カレントトランスであってもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る制御部5の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る制御部5のブロック図である。
図2に示すように、制御部5は、目標dq軸電流設定部6、三相−二軸変換部7、フィードバック制御部8、指令値調整部9、二軸−三相変換部10、及び駆動制御部11を備える。
目標dq軸電流設定部6は、トルクセンサTから操舵トルクFを取得する。また、目標dq軸電流設定部6は、回転角検出部Kから電気角θを取得する。そして、目標dq軸電流設定部6は、取得した操舵トルクFと電気角θとに応じて、d軸電流の目標値である目標d軸電流値Idrefと、q軸電流の目標値である目標q軸電流値Iqrefと、を設定する。
三相−二軸変換部7は、電流センサ4から取得したU相電流値Iu、V相電流値Iv及びW相電流値Iwを、回転角検出部Kから取得した電気角θを用いて、d軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する。なお、U相電流値Iu、V相電流値Iv及びW相電流値Iwからd軸電流値Id及びq軸電流値Iqへの変換には、以下に示す式(1)及び式(2)が用いられる。
Id=√(2/3)×(−Iu×cosθ−Iv×cos(θ−2π/3)−Iw×cos(θ−4π/3)) …(1)
Iq=√(2/3)×(Iu×sinθ+Iv×sin(θ−2π/3)+Iw×sin(θ−4π/3)) …(2)
Iq=√(2/3)×(Iu×sinθ+Iv×sin(θ−2π/3)+Iw×sin(θ−4π/3)) …(2)
三相−二軸変換部7は、d軸電流値Id及びq軸電流値Iqをフィードバック制御部8に出力する。
フィードバック制御部8は、目標dq軸電流設定部6から取得した目標d軸電流値Idrefと、三相−二軸変換部7から取得したd軸電流値Idとの偏差Δdに対してPI演算を実行することで、偏差Δdをゼロに近づけるためのd軸の電圧であるd軸電圧指令値Vdを算出する。また、フィードバック制御部8は、目標dq軸電流設定部6から取得した目標q軸電流値Iqrefと、三相−二軸変換部7から取得したq軸電流値Iqとの偏差Δqに対してPI演算を実行することで、偏差Δqをゼロに近づけるためのq軸の電圧であるq軸電圧指令値Vqを算出する。
指令値調整部9は、電動パワーステアリング装置Aに用いられるステアリングハンドルに対して所定の操舵操作が行われたことに応じて、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの少なくともいずれかの指令値を調整する。本実施形態では、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqのうち、q軸電圧指令値Vqの値を調整する。
なお、上記所定の操舵操作とは、ステアリングハンドルの急激な転蛇の操作(以下、「急転蛇操作」という。)やステアリングハンドルの緩慢な操作(以下、「緩慢転蛇操作」という。)である。例えば、指令値調整部9は、所定の操舵操作が行われたことを、例えば、操舵角又は操舵トルクFの変化率に応じて判定することができる。
例えば、指令値調整部9は、トルクセンサTから操舵トルクFを取得し、当該取得した操作トルクFの変化率に応じてq軸電圧指令値Vqの値を調整する。具体的には、指令値調整部9は、操作トルクFの変化率が第1の閾値Fth1以上である場合には、運転者により急転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、目標dq軸電流設定部6から得られる目標d軸電流値Idrefと目標q軸電流値Iqrefのうち、調整対象のq軸電圧指令値Vqの目標値である目標q軸電流値Iqrefに対して第1のゲインK1qを乗算してq軸補正量Δqを算出する。
一方、指令値調整部9は、操作トルクFの変化率が第2の閾値Fth2(<Fth1)未満である場合には、運転者により緩慢転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、調整対象の目標q軸電流値Iqrefに対して第2のゲインK2qを乗算してq軸補正量Δqを算出する。
なお、第2のゲインK2qは、第1のゲインK1qと比較して大きい値に設定されている。
なお、第2のゲインK2qは、第1のゲインK1qと比較して大きい値に設定されている。
更に、指令値調整部9は、操作トルクFの変化率が第1の閾値Fth1未満であって第2の閾値Fth2以上である場合には、運転者により通常の転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、調整対象の目標q軸電流値Iqrefに対して第3のゲインK3qを乗算してq軸補正量Δqを算出する。
なお、第3のゲインK3qは、第1のゲインK1qよりも大きく、且つ第2のゲインK2qよりも小さい値に設定されている。
なお、第3のゲインK3qは、第1のゲインK1qよりも大きく、且つ第2のゲインK2qよりも小さい値に設定されている。
次に、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたq軸電圧指令値Vqに対してq軸補正量Δqを差し引くことで、q軸電圧指令値Vqを低減させる。
指令値調整部9は、低減したq軸電圧指令値Vqを二軸−三相変換部10に出力する。なお、本実施形態では、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vdは指令値調整部9により調整されないため、そのまま指令値調整部9を介して二軸−三相変換部10に出力される。
指令値調整部9は、低減したq軸電圧指令値Vqを二軸−三相変換部10に出力する。なお、本実施形態では、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vdは指令値調整部9により調整されないため、そのまま指令値調整部9を介して二軸−三相変換部10に出力される。
二軸−三相変換部10は、指令値調整部9から出力されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを、回転角検出部Kから取得した電気角θを用いて、UVW相の各相の電圧指令値であるU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwに変換する。なお、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値VqからU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwへの変換には、以下に示す式(3)から式(5)が用いられる。
Vu=−Vd×cosθ+Vq×sinθ…(3)
Vv=−Vd×cos(θ−2π/3)+Vq×sin(θ−2π/3)…(4)
Vw=−Vd×cos(θ−4π/3)+Vq×sin(θ−4π/3)…(5)
Vv=−Vd×cos(θ−2π/3)+Vq×sin(θ−2π/3)…(4)
Vw=−Vd×cos(θ−4π/3)+Vq×sin(θ−4π/3)…(5)
二軸−三相変換部10は、変換したU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwを駆動制御部11に出力する。
駆動制御部11は、二軸−三相変換部10から取得したU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwにそれぞれ対応するデューティ比を示す駆動信号を生成する。そして、駆動制御部11は、生成した駆動信号に基づいて、スイッチング素子SWUH〜SWWLのオン状態又はオフ状態に切り替える。
次に、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置1の動作の流れについて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置1の動作の流れについて説明する図である。
指令値調整部9は、トルクセンサTから操舵トルクFを取得する(ステップS101)。そして、指令値調整部9は、その取得した操作トルクFの変化率が第1の閾値Fth1以上か否かを判定する(ステップS102)。
指令値調整部9は、その取得した操作トルクFの変化率が第1の閾値Fth1以上である場合には、運転者により急転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、目標dq軸電流設定部6から目標q軸電流値Iqrefを取得し(ステップS103)、その取得した目標q軸電流値Iqrefに対して第1のゲインK1qを乗算してq軸補正量Δqを算出する(ステップS104)。
一方、指令値調整部9は、その取得した操作トルクFの変化率が第1の閾値Fth1以上でない場合には、当該操作トルクFが第2の閾値Fth2未満であるか否かを判定する(ステップS105)。指令値調整部9は、その取得した操作トルクFの変化率が第2の閾値Fth2未満である場合には、運転者により緩慢転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、目標dq軸電流設定部6から目標q軸電流値Iqrefを取得し(ステップS106)、その取得した目標q軸電流値Iqrefに対して第1のゲインK1qより大きい第2のゲインK2qを乗算してq軸補正量Δqを算出する(ステップS107)。
更に、ステップS105において、指令値調整部9は、操作トルクFが第2の閾値Fth2未満でない場合、すなわち、第2の閾値Fth2≦F<第2の閾値Fth1である場合には、運転者によるステアリング操作が急転蛇操作や緩慢転蛇操作ではない通常の転蛇操作が行われたと判定する。この場合には、指令値調整部9は、目標dq軸電流設定部6から目標q軸電流値Iqrefを取得し(ステップS108)、その取得した目標q軸電流値Iqrefに対して第1のゲインK1qより大きく、且つ第2のゲインK2qよりも小さい第3のゲインK3qを乗算してq軸補正量Δqを算出する(ステップS109)。
このように、指令値調整部9は、調整対象である目標q軸電流値Iqrefに対して乗算するゲインを操作トルクFの変化率に応じて可変する。そして、指令値調整部9は、そのゲインを、急転蛇操作時においては小さい値に設定し、緩慢転蛇操作時においては急転蛇操作時よりも大きい値に設定する。
次に、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたq軸電圧指令値Vqに対して、算出したq軸補正量Δqを差し引くことで、q軸電圧指令値Vqを調整する(ステップS110)。これにより、指令値調整部9は、急転蛇操作時においては目標トルクに対する応答性を高く設定し、緩慢転蛇操作時においては目標トルクに対する応答性を低く設定することができる。
指令値調整部9は、調整したq軸電圧指令値Vqを二軸−三相変換部10に出力する。また、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vdを調整せずに、そのまま二軸−三相変換部10に出力する。
二軸−三相変換部10は、変換したU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwを駆動制御部11に出力する。そして、駆動制御部11は、二軸−三相変換部10から取得したU相電圧指令値Vu、V相電圧指令値Vv、及びW相電圧指令値Vwにそれぞれ対応するデューティ比を示す駆動信号を生成する(ステップS111)。
駆動制御部11は、生成した駆動信号に基づいて、スイッチング素子SWUH〜SWWLのオン状態又はオフ状態に切り替えることで電動モータMの回転を制御する(ステップS112)。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
(変形例1)上記実施形態では、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqのうち、q軸電圧指令値Vqの値を調整したが、本発明はこれに限定されない。例えば、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqのうち、d軸電圧指令値Vdの値を調整してもよい。この場合には、指令値調整部9は、目標dq軸電流設定部6から得られる目標d軸電流値Idrefを取得し、当該目標d軸電流値Idrefに対してゲイン(第1のゲインK1q〜第3のゲインK3q)を乗算することでd軸補正量Δdを算出する。そして、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vdに対して、算出したd軸補正量Δdを差し引くことで、d軸電圧指令値Vdを調整する。
更に、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの両方の値を調整してもよい。この場合には、指令値調整部9は、目標d軸電流値Idrefに対して乗算するゲインと、目標q軸電流値Iqrefに対して乗算するゲインとの値は異なっていてもよい。
更に、指令値調整部9は、フィードバック制御部8で算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqの両方の値を調整してもよい。この場合には、指令値調整部9は、目標d軸電流値Idrefに対して乗算するゲインと、目標q軸電流値Iqrefに対して乗算するゲインとの値は異なっていてもよい。
(変形例2)上記実施形態では、指令値調整部9は、急転蛇操作や緩慢転蛇操作を操舵トルクFの変化率に応じて判定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、指令値調整部9は、電動モータMの回転の加速度や電動モータMの回転速度に応じて判定してもよい。例えば、指令値調整部9は、電動モータMの回転の加速度が第1の加速度閾値以上である場合には急転蛇操作が行われたと判定し、電動モータMの回転の加速度が第1の加速度閾値よりも小さい第2の加速度閾値未満である場合には、緩慢転蛇操作が行われたと判定してもよい。
また、指令値調整部9は、電動モータMの回転速度が第1の回転速度閾値以上である場合には急転蛇操作が行われたと判定し、電動モータMの回転速度が第1の回転速度閾値よりも小さい第2の回転速度閾値未満である場合には、緩慢転蛇操作が行われたと判定してもよい。
また、指令値調整部9は、電動モータMの回転速度が第1の回転速度閾値以上である場合には急転蛇操作が行われたと判定し、電動モータMの回転速度が第1の回転速度閾値よりも小さい第2の回転速度閾値未満である場合には、緩慢転蛇操作が行われたと判定してもよい。
(変形例3)上記実施形態では、指令値調整部9は、ステップS102及びステップS105の処理において、操作トルクFの変化率に応じて場合分けを行ったが、本発明ではこれに限定されない。すなわち、ステップS102及びステップS105の処理を省略してもよい。この場合には、調整対象である目標q軸電流値Iqrefに対して乗算するゲインは操作トルクFの変化率に応じて反比例するように設定される。また、そのゲインは、電動モータMの回転の加速度に反比例するように設定されてもよいし、電動モータMの回転速度に反比例するように設定されてもよい。
(変形例4)上記実施形態では、電流センサ4は、スイッチング素子SWULのソース端子とグランドとの間、スイッチング素子SWVLのソース端子とグランドとの間、及びスイッチング素子SWWLのソース端子とグランドとの間のそれぞれに設けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、電流センサ4は、電動モータMが有するU相巻線Luの一端と接続点N1との間、V相巻線Lvの一端の接続点N2との間、及びW相巻線Lwの一端と接続点N3との間のそれぞれに接続される。
以上、説明したように、本実施形態に係るモータ制御装置1は、電動パワーステアリング装置用の電動モータMを制御するモータ制御装置であって、フィードバック制御部8で生成される指令値(q軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値Vdの少なくとも何れかの指令値)を調整可能な指令値調整部9を備える。
このような構成によれば、フィードバック制御部におけるPI演算のゲインを変化させずに、すなわち外乱(例えば相電流に対する外乱)に対する応答性は変化させずに、目標トルクに対する応答性のみを変更することができる。
より具体的には、本実施形態に係る指令値調整部9は、目標q軸電流値Iqref又は目標d軸電流値Idrefにゲインを乗算した値に基づいて上記指令値を調整してもよい。
また、上記ゲインは、電動モータMの回転の加速度に反比例するように設定された可変ゲインであってもよい。
このような構成によれば、上記ゲインを変更するまでのタイムラグを極力減らすことができる。
また、上記ゲインは、電動モータMの回転速度に反比例するように設定された可変ゲインであってもよい。
このような構成によれば、上記ゲインを簡易に求められることが可能になり、処理負荷を低減することができる。
A 電動パワーステアリング装置
T トルクセンサ
M 電動モータ
K 回転角センサ
1 モータ制御装置
2 電源部
3 駆動部
4 電流センサ
5 制御部
6 目標dq軸電流設定部
7 三相−二軸変換部
8 フィードバック制御部
9 指令値調整部
10 二軸−三相変換部
11 駆動制御部
T トルクセンサ
M 電動モータ
K 回転角センサ
1 モータ制御装置
2 電源部
3 駆動部
4 電流センサ
5 制御部
6 目標dq軸電流設定部
7 三相−二軸変換部
8 フィードバック制御部
9 指令値調整部
10 二軸−三相変換部
11 駆動制御部
Claims (4)
- 電動パワーステアリング装置用の電動モータを制御するモータ制御装置であって、
前記電動モータに流れる相電流値が目標値になるように前記電動モータを駆動させるための指令値を生成するフィードバック制御部と、
前記指令値を調整可能な指令値調整部と、
前記指令値調整部で調整された前記指令値に基づいて前記電動モータの駆動を制御する駆動制御部と、
を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記指令値調整部は、前記目標値にゲインを乗算した値に基づいて前記指令値を調整することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記ゲインは、前記電動モータの回転の加速度に反比例するように設定されることを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
- 前記ゲインは、前記電動モータの回転速度に反比例するように設定されることを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
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---|---|---|---|
JP2018007348A JP2019126235A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | モータ制御装置 |
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---|---|---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018007348A Pending JP2019126235A (ja) | 2018-01-19 | 2018-01-19 | モータ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019126235A (ja) |
-
2018
- 2018-01-19 JP JP2018007348A patent/JP2019126235A/ja active Pending
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