JP2019125034A - 薬液管理システム - Google Patents
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Abstract
Description
特開2002−2898公報
溶媒及び薬液を含有する処理液が貯留された処理槽の薬液成分の濃度を制御する薬液濃度制御装置と、前記薬液濃度制御装置と通信可能に接続されて前記薬液濃度制御装置を管理する管理装置と、を備え、
前記薬液濃度制御装置は、
前記処理槽から処理液を採取して薬液成分の濃度を測定する薬液濃度測定手段と、
薬液成分の濃度に基づいて前記処理槽に薬液を供給する供給薬液量を決定する供給薬液量決定手段と、を有し、
前記薬液濃度制御装置をローカルモード又は遠隔操作モードのうちの少なくともいずれか一方の動作モードで動作可能であり、
前記ローカルモードは、前記薬液濃度制御装置が前記処理液の薬液成分の濃度を自身で制御するモードであり、
前記遠隔操作モードは、前記管理装置が、前記処理液の薬液成分の濃度の制御に関する情報を前記薬液濃度制御装置に供給する遠隔操作モードである、動作モード決定手段を有することである。
第1の実施の態様によれば、
溶媒及び薬液を含有する処理液が貯留された処理槽(例えば、後述する処理槽1ないし処理槽3など)の薬液成分の濃度を制御する薬液濃度制御装置(例えば、後述する濃度制御装置110など)と、前記薬液濃度制御装置と通信可能に接続されて前記薬液濃度制御装置を管理する管理装置(例えば、後述する統合管理装置120など)と、を備え、
前記薬液濃度制御装置は、
前記処理槽から処理液を採取して薬液成分の濃度を測定する薬液濃度測定手段(例えば、後述する濃度制御装置110の濃度測定部やpHセンサや比色センサなど)と、
薬液成分の濃度に基づいて前記処理槽に薬液を供給する供給薬液量を決定する供給薬液量決定手段(例えば、後述する濃度制御装置110の流量調整部やバルブ116など)と、を有し、
前記薬液濃度制御装置をローカルモード又は遠隔操作モードのうちの少なくともいずれか一方の動作モードで動作可能であり、
前記ローカルモードは、前記薬液濃度制御装置が前記処理液の薬液成分の濃度を自身で制御するモードであり、
前記遠隔操作モードは、前記管理装置が、前記処理液の薬液成分の濃度の制御に関する情報(例えば、後述するバルブ116の開度や、制御最大値や制御最小値などの判断パラメータの値や、図13〜図16などに示した開度を決定するためのプログラムなど)を前記薬液濃度制御装置に供給するモードである、濃度管理システムが提供される。
第2の実施の態様は、第1の実施の態様において、
前記ローカルモード又は前記遠隔操作モードのいずれか一方の動作モードを決定するための動作モード決定手段(例えば、後述する統合管理装置120の動作モード変更受信処理(図9)など)を、さらに備えるように構成される。
第3の実施の態様は、第1の実施の態様又は第2の実施の態様において、
前記管理装置は、前記薬液濃度制御装置を測定制御モード又は非測定制御モードのいずれか一方の制御モードで動作させる制御モード決定手段であって、前記測定制御モードは、薬液成分の濃度を測定し薬液成分の濃度に応じて前記供給薬液量を決定するモードであり、前記非測定制御モードは、薬液成分の濃度を測定せずに前記供給薬液量を決定するモードである、制御モード決定手段(例えば、後述する統合管理装置120の測定制御モード・非測定制御モード決定処理(図18)など)を有するように構成される。
第4の実施の態様は、第1の実施の態様ないし第3の実施の態様において、
前記薬液濃度制御装置は、薬液の供給に関する情報及び薬液成分の濃度の測定に用いる分析用試薬の供給に関する情報を前記管理装置に送信し(例えば、後述する濃度制御装置110のメンテナンス情報送信処理(図20A)など)、
前記管理装置は、薬液の供給や分析用試薬の供給の時期を報知するように構成される(例えば、後述する統合管理装置120の消耗品補給処理(図23)など)。
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、薬液成分の濃度管理システム10の構成を示す概略図である。
通信ネットワーク100は、インターネットのほか、社内LAN(Local Area Network)などデータやコマンドを送受信できる回線であればよく、有線でも無線でもよい。
濃度制御装置110は、処理槽の薬液成分の濃度を制御するための装置である。濃度制御装置110は、製品製造業者(例えば、自動車製造業者など)の生産設備に設置されている。生産設備には、少なくとも一つの濃度制御装置110が設置されている。
統合管理装置120は、通信ネットワーク100を介して少なくとも一つの濃度制御装置110を制御する装置である。一般に、統合管理装置120は、薬液製造業者や薬液提供業者の管理下にある装置で、薬液製造業者や薬液提供業者の事業所の建物や工場に設置される。
外部オペレーター端末130は、処理槽の薬液の補給に関する業務を行う薬液製造業者の管理下にある。外部オペレーター端末130は、オペレーター(以下、外部オペレーターよって操作される。なお、外部オペレーターには、営業担当者なども含まれる。外部オペレーター端末130は、通信ネットワーク100を介して統合管理装置120と通信可能であればよく、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータの他、携帯情報端末や携帯電話等にすることができる。
図2は、製品製造業者の生産設備における表面処理工程の概略を示す概略図である。
図2に示す例では、表面処理をするための処理槽1、処理槽2及び処理槽3が設置されている。処理槽1、処理槽2及び処理槽3には、薬液が供給される薬液用配管114が接続されている。処理槽1、処理槽2及び処理槽3は、処理ライン(例えば、自動車の塗装前処理ライン)に設置されている。薬液用配管114には薬液補給ポンプ(図示せず)が配設されている。この薬液補給ポンプの駆動によって、薬液用配管114を介して薬液タンク(図示せず)から処理槽1、処理槽2、処理槽3に薬液が供給される。
濃度制御装置110は、前述したように、主に、濃度測定部と流量調整部と時間管理部と制御・判断部とを有する。なお、以下で説明する濃度制御装置110の構成は一例であり、処理槽に貯留されている処理液の薬液成分の濃度を測定し、測定した濃度に応じて処理槽に供給する薬液の量を決定し、処理槽に薬液を供給する構成であればよい。
濃度測定部は、処理液抽出駆動部とセンサ制御部と処理槽選択部と電磁弁制御部と処理液排出駆動部とセンサ校正部とを有する。濃度測定部は、処理槽1、処理槽2、処理槽3に貯留されている処理液の薬液成分の濃度を測定する。
処理液抽出駆動部は、濃度測定用配管112の吸入口から処理槽1、処理槽2、処理槽3の処理液を吸入し、各々の処理槽の処理液を、濃度制御装置110の内部に設けられている濃度測定用セル(図示せず)に案内する。処理液抽出駆動部は、例えば、流体を流動させるためのポンプなどの駆動装置からなり、駆動装置の駆動によって処理槽の処理液が濃度測定用セルに導かれる。処理液抽出駆動部は、ポンプなどの駆動装置を駆動することによって、処理槽の処理液を濃度測定用セルに案内できればよく、ポンプなどの駆動装置の種類は問わない。駆動装置の種類は、濃度測定用セルの容量や、測定に要する時間や、薬液成分の種類や、単位時間当たりの流量などに応じて適宜に定めればよい。
センサ制御部は、濃度を測定するセンサを制御する。濃度を測定するセンサとして、pHセンサや、比色センサなどがある。
pHセンサは、一般に、原理としてガラス電極法が用いられる。薄いガラス膜を介して第1の溶液と第2の溶液とを接触させると、第1の溶液のpHと第2の溶液のpHとの差に応じた電位差がガラス膜に生ずる。第1の溶液内に第1の電極を浸漬し、第2の溶液内に第2の電極を浸漬することで、第1の電極の電位と第2の電極の電位との差(以下、第1の電極と第2の電極との電位差と称する。)が、ガラス膜の電位差となる。この第1の電極と第2の電極との電位差を測定することで、第1の溶液のpHと第2の溶液のpHとの差を得ることができる。例えば、既知のpHを有する溶液を第1の溶液に用いることで、第1の溶液を基準の溶液(標準液)とすることができ、第2の溶液のpHを得ることができる。第1の電極と第2の電極との電位差を増幅するための増幅器(図示せず)に電源を供給することで、第1の電極と第2の電極との電位差を示す信号を出力可能にする。後述するように、pHセンサを構成する第1の電極及び第2の電極(以下、単に電極と称する)は、溶液によって腐食したり作業によって汚染されたりする。このため、電極の交換作業を要する。
特定波長の光が溶液を透過する割合(透過率)は、溶液の濃度及び溶液での光路長に比例する(ランベルト・ベールの法則)。したがって、特定波長の光の透過率を測定することで溶液の濃度を得ることができる。比色センサ(比色計(吸光光度計))は、光の透過率から溶液の濃度を得るためのセンサである。このように、比色センサは、溶液に照射するための光を発する光源を有する。センサ制御部は、光源から所定の波長の光を発するように光源(図示せず)を制御する。センサの種類は、判断に必要とする濃度の種類や薬液成分の種類などに応じて適宜に定めればよい。比色センサの光源には、所望する強度及び波長で光を発することができる寿命があるため、後述するように、光源の交換作業を要する。
処理槽選択部は、一の濃度制御装置110に複数の処理槽が接続されている場合に、複数の処理槽から、濃度を測定する一の処理槽を選択する。処理槽選択部は、複数の処理槽に接続されている配管を選択的に切り替えることができる切替バルブや切替弁などを用いれば、濃度測定用セルの容量や、薬液成分の種類などに応じて適宜に定めればよい。切替バルブや切替弁などは、制御信号によって駆動される。後述する制御・判断部から、複数の処理槽のうちの一の処理槽を示す選択制御信号が発せられる。処理槽選択部は、選択制御信号を受信して、選択制御信号が示す一の処理槽を選択するように、配管を切り替える。複数の処理槽のうち、処理槽選択部によって選択された一の処理槽の処理液が濃度測定用セルに案内される。
複数の種類の濃度を測定する場合には、濃度の種類に対応した分析用試薬を用いる。濃度制御装置110には、複数の分析用試薬タンク(図示せず)が設けられており、複数の分析用試薬タンクの各々には、複数の種類の濃度に応じた分析用試薬が貯留されている。電磁弁制御部は、複数の分析用試薬タンクのうちの一の分析用試薬タンクを電磁弁によって選択し、選択した一の分析用試薬タンクから分析用試薬を濃度測定用セルに案内する。
電磁弁は、制御信号によって駆動される。後述する制御・判断部から、複数の分析用試薬タンクのうちの一の分析用試薬タンクを示す選択制御信号が発せられる。電磁弁制御部は、選択制御信号を受信して、選択制御信号が示す一の分析用試薬タンクを選択する。なお、複数の分析用試薬タンクから一の分析用試薬タンクを選択的に切り替えて濃度測定用セルに案内できる制御であればよく、電磁弁を用いた制御には限られない。
処理液排出駆動部は、濃度の測定のために濃度測定用セルに案内した処理液及び分析用試薬を排出する。処理液排出駆動部は、ポンプなどからなり、ポンプを駆動することで、処理液及び分析用試薬を濃度測定用セルから排出できる。処理液排出駆動部は、流体を流動させるためのポンプなどの駆動装置からなり、駆動装置を駆動することによって、濃度測定用セルから処理液及び分析用試薬を排出できればよく、ポンプなど駆動装置の種類は問わない。駆動装置の種類は、濃度測定用セルの容量や、排出に要する時間や、薬液成分の種類などに応じて適宜に定めればよい。
センサ校正部は、濃度を測定するためのセンサの校正をする。所定のタイミングでpHセンサや比色センサなどの校正をする。校正をすることで、適切な濃度を検出することができる。
流量調整部は、バルブ駆動部とバルブ開度検出部と流量検出部とを有する。なお、以下で説明するように、本実施の形態では、バルブ116によって薬液の流量を調整する例を示したが、バルブ116ではなく、処理槽に薬液を供給するためのポンプなどの駆動装置によって薬液の流量を調整してもよい。ポンプなどの駆動装置の単位時間当たりの排出量(処理量)を調整することで、処理槽に供給する薬液の流量を調整することができる。ポンプの種類は、ダイヤフラムポンプなどの容積式ポンプや、渦巻きポンプなどの非容積式ポンプなどを、単位時間当たりの供給量(処理能力)や、薬液の種類などに応じて適宜に定めることができる。また、バルブ116やポンプなどのほか、処理槽に供給する薬液の流量を調整できる装置であれば適宜に用いることができる。
バルブ駆動部は、薬液用配管114に設けられているバルブ116のモータやソレノイド(図示せず)を駆動する。バルブ駆動部は、決定された開度に応じた駆動信号を生成し、バルブ116のモータやソレノイドに供給する。このように、バルブ116の開度を、決定された開度にすることで、測定した濃度に対応する流量の薬液を処理槽1、処理槽2、処理槽3に供給することができる。
バルブ開度検出部は、バルブ116の開度を検出する。例えば、ロータリーエンコーダなどをバルブ116と連動させて設けることで、ロータリーエンコーダから出力される信号からバルブ116の開度を検出することができる。バルブ116の開度を検出することで、決定された開度になったか否かを判断することができる。
流量検出部は、薬液用配管114を介して処理槽1、処理槽2、処理槽3に供給される薬液の流量を検出する。薬液の流量を検出することで、処理槽1、処理槽2、処理槽3に供給した薬液の総量を産出することができる。
時刻管理部は、時刻情報生成部と時刻情報出力部とを有する。
時刻情報生成部は、時刻情報を生成する。時刻情報出力部は、時刻情報生成部によって生成された時刻情報を出力する。濃度制御装置110は、処理槽1、処理槽2、処理槽3の処理液の薬液成分の濃度を測定したときに、時刻管理部から出力された時刻情報を得ることで、測定したときの時刻情報に、測定した濃度を対応付けて記憶したり送信したりすることができる。
制御・判断部は、CPU(中央処理装置)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、I/F(通信インターフェース装置)や入力操作装置(キーボード、タッチパネル、ディスプレイなど)など(図示せず)を有する。
演算部は、主に、CPU(中央処理装置)などからなる。演算部の演算処理によって、濃度からバルブ116の開度を決定することができる。
入出力部は、主に、入力操作装置(キーボード、タッチパネル、ディスプレイなど)などからなる。入出力部は、操作者によって操作可能なキーボードやタッチパネルなどを有する。入出力部は、操作者が視認可能なタッチパネルやディスプレイなどを有する。
通信部は、主に、I/F(通信インターフェース装置)などからなる。濃度制御装置110は、通信部によって、通信ネットワーク100を介して統合管理装置120と通信することができる。通信部によって、測定した濃度を統合管理装置120に送信することができる。また、通信部によって、統合管理装置120によって決定されたバルブ116の開度が濃度制御装置110に送信される。
記憶部は、主に、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)などからなる。
本実施の形態の濃度制御装置110は、動作モードとして、ローカルモードと遠隔操作モードとを有する。ローカルモードは、統合管理装置120によって管理されることなく濃度制御装置110が単独で動作するモードである。遠隔操作モードは、統合管理装置120によって管理されるモードであり、通信ネットワーク100を介して接続されている統合管理装置120との通信によって動作するモードである。なお、ローカルモードと遠隔操作モードとの切り替え処理については、後述する。
図5及び図6は、ローカルモードでの濃度制御装置110の濃度制御処理を示すフローチャートである。図5及び図6に示す濃度制御処理のためのプログラムは、濃度制御装置110の記憶部に予め記憶され、演算部(CPU)によって呼び出されて実行される。図5及び図6に示す濃度制御処理は、濃度制御装置110がローカルモードであるときに実行され、統合管理装置120と通信をすることなく、測定した処理液の薬液成分の濃度からバルブ116の開度を決定することで、処理槽に供給する薬液の流量を定め、処理液の薬液成分の濃度を調整する。
図5及び図6に示す濃度制御処理によって、処理槽(処理槽1〜処理槽3)に貯留されている処理液の薬液成分の濃度が調整される。図7は、オンオフ制御によって、処理液の薬液成分の濃度が調整される例を示すタイムチャートである。
前述したように、濃度制御装置110は、ローカルモード又は遠隔操作モードのいずれかの動作モードで動作する。濃度制御装置110は、統合管理装置120から送信されたコマンドを受信することによって、ローカルモード又は遠隔操作モードが選択されて動作する。なお、本実施の形態の濃度制御装置110は、ローカルモードであっても、統合管理装置120が通信ネットワーク100を介して接続されている場合には、動作モードを変更するためのコマンドを受信することができ、受信したコマンドによって動作モードを切り替えることができる。また、ローカルモードであっても、統合管理装置120が通信ネットワーク100を介して接続されている場合には、薬液の残量や各種のエラーなどの重要な情報は、統合管理装置120に送信されるようにすることができる。
図8に示すように、統合管理装置120のCPUは、最初に、動作モードを変更するか否かを判断する(ステップS711)。動作モードの変更は、統合管理装置120の操作者が、キーボードやマウスやタッチパネルなどの入力装置を操作することによって行うことができる。また、濃度制御装置110から送信された情報、例えば、エラー情報などを受信したことを契機に、ローカルモードから遠隔操作モードに変更するコマンドを送信するように構成してもよい。
図9に示すように、濃度制御装置110のCPUは、最初に、統合管理装置120から送信されたローカルモードコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS811)。
なお、図8及び図9に示した例は、統合管理装置120から送信された切り替えコマンドによって、ローカルモード又は遠隔操作モードがソフトウエアで選択される場合を示したが、操作者が操作可能な切替スイッチ(例えば、トグルスイッチやディップスイッチなど)を濃度制御装置110に設けて、操作者が切替スイッチを手動で操作することで、ローカルモード又は遠隔操作モードをハードウエアで選択できるようにしてもよい。
図10及び図11は、遠隔操作モードでの濃度制御装置110の濃度制御処理を示すフローチャートである。図10及び図11に示す濃度制御処理のためのプログラムは、濃度制御装置110の記憶部に予め記憶され、演算部(CPU)によって呼び出されて実行される。図10及び図11に示す濃度制御処理は、濃度制御装置110が遠隔操作モードであるときに実行され、測定した処理液の薬液成分の濃度を統合管理装置120に送信し、統合管理装置120がバルブ116の開度を決定することで、処理槽に供給する薬液の流量を定め、処理液の薬液成分の濃度を調整する。
図12は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて、濃度制御装置110から送信された濃度等の情報を受信してバルブ116の開度を決定するための処理である。
図13は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて、濃度制御装置110から送信された濃度等の情報からバルブ116の開度を決定するための処理である。
図14は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて実行されるオンオフ制御処理である。この処理は、前述したステップS1313の処理で呼び出されて実行される。なお、このオンオフ制御処理には、前述した図6のステップS611〜S616と同様の処理を含み、同様の処理には同じ符号を付した。
図15は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて実行されるPID制御処理である。この処理は、前述したステップS1317の処理で呼び出されて実行される。
図16は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて実行されるテーブル参照制御処理である。この処理は、前述したステップS1319の処理で呼び出されて実行される。
前述した例では、PID制御とオンオフ制御処理とを別個に選択してバルブ116の開度を制御する場合を示したが、PID制御とオンオフ制御処理とを切り替えて制御することもできる。
前述したように、遠隔操作モードで濃度制御装置110を制御する場合には、統合管理装置120が、処理槽の処理液の薬液成分の濃度からバルブ116の開度を決定し、濃度制御装置110は、統合管理装置120が決定した開度となるようにバルブ116を駆動する。
図18は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて実行される測定制御モード・非測定制御モードを決定する処理である。
図19は、統合管理装置120によって実行される処理であり、遠隔操作モードにおいて実行される管理情報受信処理である。この処理は、図11のステップS1133〜S1141の処理に対応する処理である。なお、ここで、管理情報は、薬液残量、センサ稼動時間、分析用試薬使用量、純水使用量などである。
製品製造業者では、定期的に生産設備のメンテナンスが行われる。メンテナンスの実行によって、濃度制御装置110や処理槽などに関する各種の情報(以下、メンテナンス情報と称する)を取得することができる。
製品製造業者では、定期的にラインの変更などの生産設備の生産条件を変更する。生産条件の変更の実行によって、濃度制御装置110や処理槽などに関する各種の情報(以下、生産条件情報と称する)を取得することができる。
前述したように本実施の形態では、オンオフ制御、PID制御、テーブル参照制御の制御方式によってバルブ116の開度を決定している。いずれの制御方式でも、生産条件に応じて制御方式で用いるパラメータを変更する必要がある。パラメータは、オンオフ制御の場合には、制御最大値及び制御最小値、並びに制御最小値及び制御最大値であり、PID制御の場合には、係数Kp、Ki、Kd算であり、テーブル参照制御の場合には、対応関係を記憶したテーブルの値である。新たな生産条件が加わった場合には、これらのパラメータを順次更新し、生産条件に対応できるようにする必要がある。
図23は、消耗品の補給を予測する処理を示すフローチャートである。この処理は、統合管理装置120において、定期的に、例えば、一日ごとなどに呼び出されて実行されて判断される。
図24及び図25は、遠隔操作モードにおいて、濃度制御装置110と統合管理装置120との間で通信可能なパラメータの一覧を示す図である。
<濃度調整時(定常運転時、定常動作時)に送信されるパラメータ>
濃度制御装置110が、定常運転(定常動作)しているときは、主に、濃度を調整する動作状態となっている。この状態を、定常運転時、定常動作時又は濃度調整時などと称する。濃度制御装置110が濃度調整時(定常運転時、定常動作時)であるときに、統合管理装置120に送信されるパラメータには、主に、濃度制御装置識別情報、処理槽番号、測定時刻、濃度種類、測定値、薬液残量、薬液供給流量、処理槽液温、処理室温度、処理室湿度、センサ稼動時間、試薬使用量、純水使用量などがある。
濃度制御装置識別情報は、統合管理装置120が管理する複数の濃度制御装置110の各々を識別するための情報であり、互いに異なる情報が割り当てられている。統合管理装置120は、濃度制御装置識別情報を受信して、濃度制御装置110を識別することができ、識別した濃度制御装置識別情報に対して制御用のコマンドやパラメータなどを送信することができる。
処理槽番号は、一の濃度制御装置110に複数の処理槽が接続されている場合に、複数の処理槽の各々を識別するための番号である。濃度制御装置110は、複数の処理槽のうち処理槽番号によって指定された一の処理槽の濃度を制御することができる。
測定時刻は、一の濃度制御装置110が濃度を測定したときの時刻である。時刻は、時刻管理部によって生成される。時刻管理部は、濃度制御装置110が通信ネットワーク100に通信可能に接続されている場合には、NTP(Network Time Protocol)サーバから正しい時刻情報を取得することができ、正しい測定時刻にすることができる。
濃度種類は、pH測定、中和滴定、キレート滴定、酸化還元滴定などがある。濃度制御装置110は、処理槽での表面処理の種類や、表面処理の薬液の種類などに応じて、測定すべき濃度の種類を適宜に選択して測定することができる。
測定値は、前述した濃度種類ごとに測定した濃度の測定値である。濃度制御装置110は、濃度種類ごとに濃度を測定し、測定した濃度を濃度種類に対応付けて記憶したり、統合管理装置120に送信したりすることができる。
薬液残量は、処理槽に供給する薬液の残量である。薬液は、薬液タンク(図示せず)に貯留されており、ポンプ(図示せず)を駆動することによって、薬液タンクから処理槽に薬液を供給することができる。薬液の残量は、薬液タンクに貯留されている薬液の液面位置や、薬液タンクの重量の測定から求めることができる。また、薬液の残量は、処理槽に供給する薬液の流量や総量から求めてもよい。
薬液供給流量は、薬液タンク(図示せず)から処理槽へ単位時間当たりに供給する薬液の流量である。前述したように、ポンプ(図示せず)を駆動することによって、薬液タンクから処理槽に薬液を供給することができる。薬液タンクから処理槽に薬液を供給する配管にバルブ116(図2参照)が設けられており、バルブ116の開度によって、流量を変更することができる。
処理槽液温は、処理槽に貯留されている処理液(混合溶液)の液温である。一般に、処理槽液温が高い場合には、表面処理に要する時間が短くなったり、混合溶液の濃度が均一になるまでの時間が短くなったりする。一方、処理槽液温が低い場合には、表面処理に要する時間が長くなったり、混合溶液の濃度が均一になるまでの時間が長くなったりする。
処理室温度は、処理槽が設置されている製造建屋や製造室の室温である。処理槽の近くの室温が好ましい。
処理室湿度は、処理槽が設置されている製造建屋や製造室の湿度である。処理槽の近くの湿度が好ましい。
センサ稼動時間は、濃度制御装置110に設けられたセンサが、処理液の薬液成分の濃度を測定するために稼動した時間である。濃度制御装置110には、pH測定、中和滴定、キレート滴定、酸化還元滴定などの濃度を測定するための各種のセンサが設けられている。センサ稼動時間は、センサ毎に計測されて記憶される。
試薬使用量は、処理液の薬液成分の濃度を測定するために用いられる分析用試薬の量である。処理液の薬液成分の濃度の測定には分析用試薬が用いられ、分析用試薬は、濃度が測定される度に消費される。消費した分析用試薬の量や、分析用試薬の残量を管理することで、分析用試薬を補充するタイミングを適切に定めることができる。
純水使用量は、濃度測定で用いるセルを、測定後に洗浄するために用いる純水の量である。純水は、純水タンク(図示せず)に貯留されており、濃度が測定される度に消費される。消費した純水の量や、純水の残量を管理することで、純水を補充するタイミングを適切に定めることができる。
濃度制御装置110において、薬液を薬液タンクに補充(供給)したり、分析用試薬を分析用試薬タンクに補充(供給)したり、純水を純水タンクに補充(供給)したり、センサを交換したり、センサを校正したりするときには、濃度調整時(定常運転時、定常動作時)とは異なるメンテナンス状態となっている。濃度制御装置110がメンテナンス時であるときに、統合管理装置120に送信されるパラメータには、主に、薬液供給日時、薬液供給量、センサ交換日時、センサ種類、分析用試薬供給日時、分析用試薬種類、純水供給日時などがある。
薬液供給日時は、薬液タンクに薬液が補充(供給)されたときの日時である。薬液が補充(供給)されたときは、主に、薬液を補充(供給)する操作者によって薬液供給日時が入力される。濃度制御装置110は、キーボードや入力パネルなどを有し、操作者がキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に薬液供給日時が入力される。入力された薬液供給日時は、濃度制御装置110の記憶部に記憶され、所定のタイミングで統合管理装置120に送信される。また、薬液タンクに貯留されている薬液の量が増えたときなどに自動的に薬液供給日時が濃度制御装置110の記憶部に記憶されるように構成してもよい。
薬液供給量は、薬液タンクに補充(供給)された薬液の量(体積、重量など)である。前述したように、薬液が補充(供給)されるときは、主に、薬液を補充(供給)する操作者によって薬液供給日時が入力される。薬液供給日時と同時に、薬液供給量も操作者によって入力される。操作者が濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に薬液供給量を入力することができる。入力された薬液供給量は、濃度制御装置110の記憶部に記憶され、所定のタイミングで統合管理装置120に送信される。
濃度制御装置110で用いるセンサ種類には、pHセンサや、比色センサなどがある。pHセンサは、pHを測定するための電極を有し、電極が汚染された場合などは、正確にpHを測定することができず、電極を交換する必要が生ずる。また、比色センサは、光源を有し、経時的に出力が低下した場合には、各種の濃度を正確に測定することができず、光源を交換する必要が生ずる。部品交換センサ種類は、電極や光源などのセンサ用の部品を交換したセンサの種類である。例えば、電極を交換した場合には、部品交換センサ種類はpHセンサであり、光源を交換した場合には、部品交換センサ種類は比色センサである。
センサ交換日時は、前述したように、センサを構成する電極や光源などのセンサ用部品は、定期的に交換される。センサ交換日時は、センサ用部品を交換した日時である。部品交換センサ種類と同様に、操作者が、濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110にセンサ交換日時を入力することができる。
分析用試薬供給日時は、処理液の薬液成分の濃度を測定するために用いられる分析用試薬が補充(供給)されたときの日時である。分析用試薬は、処理液の薬液成分の濃度を測定する度に消費されるため、定期的に補充する必要がある。分析用試薬供給日時は、分析用試薬が補充されたときに、主に、分析用試薬を補充する操作者によって入力される。操作者が、濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に分析用試薬供給日時が入力される。
分析用試薬量は、試薬タンクに補充(供給)された分析用試薬の量(体積、重量など)である。分析用試薬量は、分析用試薬供給日時と同様に操作者によって入力される。操作者が濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に分析用試薬量を入力することができる。入力された分析用試薬量は、濃度制御装置110の記憶部に記憶され、所定のタイミングで統合管理装置120に送信される。
分析用試薬種類は、試薬タンクに補充(供給)された分析用試薬の種類である。分析用試薬種類は、分析用試薬供給日時や分析用試薬量と同様に操作者によって入力される。操作者が濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に分析用試薬種類を入力することができる。入力された分析用試薬種類は、濃度制御装置110の記憶部に記憶され、所定のタイミングで統合管理装置120に送信される。なお、前述した分析用試薬供給日時及び分析用試薬量は、分析用試薬種類に対応付けられて濃度制御装置110の記憶部に記憶され、所定のタイミングで統合管理装置120に送信される。
純水供給日時は、純水が純水タンク(図示せず)に補充(供給)されたときの日時である。純水は、濃度測定で用いるセルを洗浄するために用いられ、処理液の薬液成分の濃度を測定する度に消費されるため、定期的に補充する必要がある。純水供給日時は、純水が補充されたときに、主に、純水を補充する操作者によって入力される。操作者が、濃度制御装置110のキーボードや入力パネルなどを操作することによって、濃度制御装置110に純水供給日時が入力される。
製造条件の変更時、例えば、処理槽1〜処理槽3における表面処理の条件を変更したときなどには、濃度調整時(定常運転時、定常動作時)やメンテナンス時とは異なる状態となる、この状態を、製造条件の変更状態やラインの変更状態などと称する。具体的には、薬液の種類を変更するときや、処理槽の体積を変更するときや、処理時間を変更するときや、処理対象の表面積を変更するときなどに製造条件の変更状態やラインの変更状態などとなる。
薬液を構成する成分の種類には、アルカリ、酸、金属成分、酸化剤などがある。例えば、ある製造条件では、処理槽1でアルカリが用いられ、処理槽2で金属成分が用いられ、処理槽3で酸化剤が用いられる。製造条件が変更されると、これらの薬液の種類が変更される。
処理槽体積は、濃度制御装置110が濃度の制御をする処理槽1〜処理槽3の体積(処理液の容量)である。処理槽1〜処理槽3の体積は、これらの処理槽で行われる表面処理の種類や、後述する対象物の表面積などによって決定される。
処理時間は、処理槽1〜処理槽3の各々に貯留されている処理液に対象物が浸漬されている時間及び/又は接触している時間である。処理槽1〜処理槽3の各々の処理時間は、これらの処理槽で行われる表面処理の種類や、後述する対象物の表面積などによって決定される。
処理対象表面積は、対象物の表面積であり、対象物のうち表面処理の対象となる部分の面積である。例えば、対象物にマスキングなどが施されている場合には、露出して表面処理される部分のみの面積である。
<濃度調整時(定常運転時、定常動作時)に送信されるパラメータ>
後述する目標値、上限値・下限値、測定間隔、制御モードは、濃度調整時(定常運転時、定常動作時)に、統合管理装置120から統合管理装置120に送信される。
目標値は、処理槽1〜処理槽3の各々に貯留されている処理液の目標濃度値である。処理槽1〜処理槽3の各々に規定されている。目標値は、表面処理の種類や、処理槽1〜処理槽3の各々の体積や、処理時間などに応じて規定されている。目標値は、濃度の偏倚を算出するためにも用いる。
上限値は、処理槽1〜処理槽3の各々に貯留されている処理液の薬液成分の濃度の許容される上限の濃度の値であり、下限値は、処理槽1〜処理槽3の各々に貯留されている処理液の薬液成分の濃度の許容される下限の濃度の値である。処理液の薬液成分の濃度が上限値を超えた場合や下限値を下回った場合にエラーとして処理され、濃度制御装置110の表示装置(図示せず)にエラーを表示したり、統合管理装置120にエラーを送信したりする。
測定間隔は、処理槽1〜処理槽3の各々に貯留されている処理液の薬液成分の濃度を測定する時間間隔である。一般的に、処理槽1〜処理槽3の体積が大きく濃度の変化が小さい場合には、測定間隔を長くし、体積が小さい場合には、測定間隔は短くする。また、処理液の薬液成分の濃度を変更した直後は、測定間隔を短くし、処理液の薬液成分の濃度を変更した後にある程度の時間が経過した場合には、測定間隔を長くする。
制御モードは、測定制御モードと非測定制御モードとからなる。測定制御モードは、処理液の薬液成分の濃度を測定し、測定した濃度からバルブ116の開度を決定して、薬液タンク(図示せず)から処理槽に供給する薬液の流量を調整するモードである。非測定制御モードは、処理液の薬液成分の濃度を測定せずに、バルブ116の開度を決定して、薬液タンク(図示せず)から処理槽に供給する薬液の流量を調整するモードである。例えば、処理液の薬液成分の濃度が所定の時間に亘って一定である場合には、バルブ116の開度を一定にする。また、処理液の薬液成分の濃度が所定の時間に亘って一定の周期で変動しかつ一周期における濃度の最大値及び最小値が一定である場合にもバルブ116の開度を一定にしたり、周期に応じてバルブ116を変動させたりすることができる。
後述するセンサ校正コマンドは、メンテナンス時に統合管理装置120から統合管理装置120に送信される。
センサ校正コマンドは、pHセンサや比色センサなどのセンサの校正を実行するコマンドである。濃度制御装置110は、センサ校正コマンドを受信したときに、pHセンサや比色センサなどのセンサの校正を実行する。
前述したように、濃度制御装置110は、動作モードとして、ローカルモードと遠隔操作モードとを有する。
ローカルモードは、濃度制御装置110が単独で判断して制御するモードである。統合管理装置120が濃度制御装置110にローカルモード動作コマンドを送信することで、濃度制御装置110をローカルモードで動作させることができる。
遠隔操作モードは、統合管理装置120によって管理されるモードであり、通信ネットワーク100を介して接続されている統合管理装置120が判断して濃度制御装置110を制御するモードである。統合管理装置120が濃度制御装置110に遠隔操作モード動作コマンドを送信することで、濃度制御装置110を遠隔操作モードで動作させることができる。
前述した例では、濃度制御装置110から送信された濃度に基づいて統合管理装置120が開度を算出し、統合管理装置120によって算出された開度によって濃度制御装置110がバルブ116を制御する例を示したが、このような制御には限定されない。
また、前述した例では、図13〜図16などに示した開度を決定するためのプログラム(以下、開度決定用プログラムと称する)が、統合管理装置120で実行される場合を示したが、これには限定されない。
また、前述した変形例2及び3では、バルブの116の開度の算出や決定を濃度制御装置110のみが行う例を示したが、濃度制御装置110と統合管理装置120との双方でバルブの116の開度を算出したり決定したりするようにしてもよい。例えば、統合管理装置120が、バルブ116の開度を決定すべき処理槽の数が同時期に多くなったような場合には、一部の濃度制御装置110に対応する処理槽については、濃度制御装置110がバルブ116の開度を算出したり決定したりし、残りの濃度制御装置110に対応する処理槽については、統合管理装置120がバルブ116の開度を算出したり決定したりするようにできる。このように構成することで、濃度制御装置110と統合管理装置120とに処理を分散させることで、濃度制御装置110における処理の負荷と、統合管理装置120における処理の負荷とのバランスを図ることができる。また、濃度制御装置110と統合管理装置120とのうちのいずれか一方に不具合が生じた場合には、他方でバルブ116の開度を決定することができ、いずれかに不具合が生じた場合でも、濃度を的確に管理することで、不良品の発生を未然に防止して、収率の低下を防止することができる。
前述した変形例1ないし変形例3においても、バルブ116によって薬液の流量を調整する例を示したが、バルブ116ではなく、処理槽に薬液を供給するためのポンプなどの駆動装置によって薬液の流量を調整してもよい。ポンプなどの駆動装置の単位時間当たりの排出量(処理量)を調整することで、処理槽に供給する薬液の流量を調整することができる。ポンプの種類は、ダイヤフラムポンプなどの容積式ポンプや、渦巻きポンプなどの非容積式ポンプなどを、単位時間当たりの供給量(処理能力)や、薬液の種類などに応じて適宜に定めることができる。また、バルブ116やポンプなどのほか、処理槽に供給する薬液の流量を調整できる駆動装置であれば適宜に選択して用いることができる。
100 通信ネットワーク
110 濃度制御装置
116 バルブ
120 統合管理装置
130 外部オペレーター端末
Claims (4)
- 溶媒及び薬液を含有する処理液が貯留された処理槽の薬液成分の濃度を制御する薬液濃度制御装置と、前記薬液濃度制御装置と通信可能に接続されて前記薬液濃度制御装置を管理する管理装置と、を備え、
前記薬液濃度制御装置は、
前記処理槽から処理液を採取して薬液成分の濃度を測定する薬液濃度測定手段と、
薬液成分の濃度に基づいて前記処理槽に薬液を供給する供給薬液量を決定する供給薬液量決定手段と、を有し、
前記薬液濃度制御装置をローカルモード又は遠隔操作モードのうちの少なくともいずれか一方の動作モードで動作可能であり、
前記ローカルモードは、前記薬液濃度制御装置が前記処理液の薬液成分の濃度を自身で制御するモードであり、
前記遠隔操作モードは、前記管理装置が、前記処理槽の薬液成分の濃度の制御に関する情報を前記薬液濃度制御装置に供給する遠隔操作モードである、濃度管理システム。 - 前記ローカルモード又は前記遠隔操作モードのいずれか一方の動作モードを決定するための動作モード決定手段を、さらに備える請求項1に記載の濃度管理システム。
- 前記管理装置は、前記薬液濃度制御装置を測定制御モード又は非測定制御モードのいずれか一方の制御モードで動作させる制御モード決定手段であって、前記測定制御モードは、薬液成分の濃度を測定し薬液成分の濃度に応じて前記供給薬液量を決定するモードであり、前記非測定制御モードは、薬液成分の濃度を測定せずに前記供給薬液量を決定するモードである、制御モード決定手段を有する請求項1又は2に記載の濃度管理システム。
- 前記薬液濃度制御装置は、薬液の供給に関する情報及び薬液成分の濃度の測定に用いる分析用試薬の供給に関する情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、薬液の供給や分析用試薬の供給の時期を報知する請求項1ないし3のいずれかの一に記載の濃度管理システム。
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