JP2019120411A - 反応容器の隔壁部貫通構造及び該構造を備えたボイラ - Google Patents

反応容器の隔壁部貫通構造及び該構造を備えたボイラ Download PDF

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Abstract

【課題】隔壁貫通部における配管の腐食を抑制する。【解決手段】反応容器の隔壁部貫通構造は、反応容器の内部と外部とを区画する隔壁と、隔壁を貫通して反応容器の内部と外部とを連通する少なくとも1本の配管と、反応容器の外部に設けられるシール装置であって、配管の周方向の全周に亘って配管の外周面に気密に接続される第1シール部材、配管の外周面よりも外側において、配管の周方向の全周に亘って隔壁の外面又は隔壁の外面に設けられる外面形成部材に気密に接続される第2シール部材、及び一端が第1シール部材に気密に接続されるとともに、一端よりも隔壁とは反対側に配置される他端が第2シール部材に気密に接続される伸縮部材であって、配管の管軸方向の収縮を吸収するように形成された伸縮部材、を含むシール装置と、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、反応容器の隔壁部貫通構造及び該構造を備えたボイラに関する。
従来、反応容器の隔壁を貫通し該反応容器の内部と外部とを連通するように設けられる配管の隔壁部貫通構造が知られている。例えば、特許文献1には、ボイラにおける伝熱管の炉壁貫通部において、配管の熱収縮を吸収する伸縮部材(所謂エキスパンション)の伸縮量を増加させるための構造が開示されている。
特開2000−329307号公報
しかし、上記特許文献1に記載の構造は、伸縮部材の伸縮部(所謂ベローズ)とその内側に延在する配管との隙間に炉内から排ガスが流入し、この隙間に滞留した排ガスが酸露点温度以下となった際には配管に腐食が生ずる虞があるという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明の少なくとも一実施形態は、隔壁貫通部における配管の腐食を抑制することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造は、
前記反応容器の内部と外部とを区画する隔壁と、
前記隔壁を貫通して前記反応容器の前記内部と前記外部とを連通する少なくとも1本の配管と、
前記反応容器の前記外部に設けられるシール装置であって、
前記配管の周方向の全周に亘って前記配管の前記外周面に気密に接続される第1シール部材、
前記配管の前記外周面よりも外側において、前記配管の周方向の全周に亘って前記隔壁の外面又は前記隔壁の前記外面に設けられる外面形成部材に気密に接続される第2シール部材、及び
一端が前記第1シール部材に気密に接続されるとともに、前記一端よりも前記隔壁とは反対側に配置される他端が前記第2シール部材に気密に接続される伸縮部材であって、前記配管の管軸方向の収縮を吸収するように形成された伸縮部材、を含むシール装置と、
を備えている。
一般に、反応容器の隔壁を配管が貫通する貫通部では、熱収縮による配管の寸法差を吸収するとともに、配管と隔壁との隙間を通って反応容器から流出するガスを封止するための伸縮部材が配管の外周を覆うように設けられる。伸縮部材と配管との隙間にはガスが滞留し易く、また、反応容器の外側では隔壁から離れるほど低温になる。このため、反応容器内における反応の前後に含まれ得る腐食性ガスが、隔壁と配管との隙間から反応容器の外側に延在する配管と伸縮部材との隙間に流入する構造の場合、該隙間に滞留した腐食性ガスの温度が酸露点温度以下に低下して腐食が生ずる原因となり得る。
この点、上記(1)の構成によれば、第1シール部材が配管の全周に亘って該配管の外周面に気密に接続され、配管の外周面より外側において該配管の全周に亘って第2シール部材が隔壁の外面又は外面形成部材に気密に接続され、さらに、伸縮部材の一端が第1シール部材に気密に接続されるとともに該一端より隔壁とは反対に配置される他端が第2シール部材に気密に接続される。従って、反応容器の外側では配管と伸縮部材との間に腐食性ガスが流入せず、配管に腐食性ガスが接することがない。よって、隔壁貫通部における反応容器の外側において、配管の腐食を効果的に抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の構成において、
前記第1シール部材は、前記配管の径方向に沿って延在する第1シール面を有する第1フランジ部を含む。
上記(2)の構成によれば、第1フランジ部が配管の径方向に沿って延在することにより、この第1フランジ部を介して第1シール部材と伸縮部材の一端との気密性を確保した接続を容易に行うことができる。これにより、反応容器の外側における配管と伸縮部材との隙間へのガスの流入を効果的に防止することができるから、隔壁貫通部における反応容器の外側において、配管の腐食をより一層効果的に防止することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の構成において、
前記第1シール部材は、
前記配管の前記外周面に気密に接続される環状のリング部を含み、
前記第1フランジ部は、前記リング部の外周面に溶接される。
上記(3)の構成によれば、第1シール部材は、配管の外周面に気密に接続される環状のリング部の外周面に第1フランジ部が溶接されることで配管の周方向の全周に亘って該配管の外周面に気密に接続される。従って、例えば、第1フランジ部を現場において溶接(現場溶接)して取り付けるような場合は、第1フランジ部を配管の外周面に直接溶接する場合に比べて、溶接及び運転の際に配管の外周面に損傷を与える可能性を効果的に低減することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の構成において、
前記第2シール部材は、
一端が前記隔壁の外面又は前記外面形成部材に気密に接続される、前記配管の前記管軸方向に沿って延在する管軸延在部と、
前記管軸延在部の他端から前記配管の径方向に沿って前記配管に向かって延在する第2フランジ部と、を含む。
上記(4)の構成によれば、第2シール部材は、管軸延在部の一端において隔壁の外面又は外面形成部材に気密に接続され、管軸延在部の他端の第2フランジ部において伸縮部材と気密に接続される。その際、第2フランジ部が管軸延在部の他端から配管の径方向に沿って配管に向けて延在することにより、該第2フランジ部と伸縮部材との気密性を確保した接続を容易に行うことができる。これにより、例えば、反応容器内のガスが配管と隔壁との隙間から管軸延在部内に流入した場合であっても、当該ガスが伸縮部材と配管との隙間に流入したり管軸延在部の外側に流出したりすることを防止して、適切にシール機能を発揮することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の構成において、
前記伸縮部材は、
ベローズ状に形成された伸縮部と、
前記伸縮部の一端側に設けられた一端側フランジ部と、
前記伸縮部の他端側に設けられた他端側フランジ部と、を含む。
上記(5)の構成によれば、伸縮部の一端と他端とが共にフランジ部であることにより、第1シール部材及び第2シール部材の各々と当該伸縮部材との気密性を確保した接続を容易かつ確実に行うことができる。また、伸縮部がベローズ状に形成されていることにより、管軸方向への伸縮を伴う変形を容易に行い得る伸縮部材を得ることができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の構成において、
前記反応容器はボイラであり、
前記隔壁は前記ボイラの炉壁であり、
前記配管は、前記ボイラに用いられるボイラ管である。
上記(6)の構成によれば、ボイラの火炉の炉壁を配管が貫通する炉壁貫通部において、火炉の外側に延在する配管の腐食を適切に防止することができる。
本発明の幾つかの実施形態によれば、隔壁貫通部における配管の腐食を抑制することができる。
一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造を適用したボイラを備えた火力発電プラントの構成例を示す概略図である。 一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造を簡易的に示す概略図である。 一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造の構成例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 一実施形態における反応容器の隔壁部貫通構造を示す側断面図であり、図3(b)におけるN−N方向断面を示す図である。 反応容器の隔壁部貫通構造の比較例を示す正面図である。 反応容器の隔壁部貫通構造の比較例を示す側断面図であり、図5におけるD−D断面を示す図である。 他の実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造を適用し得るボイラを備えた火力発電プラントの構成例を示す概略図である。
図1に非限定的に例示するように、火力発電プラント1は、ボイラ2と、ボイラ2で発生した熱により加熱されて生成された蒸気によって駆動される蒸気タービン3と、蒸気タービン3により駆動されて発電する発電機4と、発電に寄与し仕事を終えた蒸気を液相に戻す復水器5と、復水器5で液化された水を循環させるポンプ6と、ボイラ2からの排気を排出する煙突9と、を備えている。なお、火力発電プラント1は、上記構成以外にも必要に応じて種々の構成を備え得る。
蒸気タービン3は、ボイラ2からの高温ガスにより火炉伝熱管、節炭器及び過熱器等の熱交換器7を介して熱媒体としての水が加熱され、これにより得られた高圧蒸気(高圧ST)を利用して回転される高圧タービン3Aと、高圧タービン3Aを回転させた後の低圧蒸気(低圧ST)により回転されて駆動される低圧タービン3Bと、を含み得る。
図1に非限定的に例示するように、ボイラ2は、火炉10Aと、該火炉10A内に燃料15と空気16とを混合して噴射するバーナー20と、を備えている。
火炉10Aは、内部で燃料15と燃焼用の空気16とを反応させて燃焼させるための筒状の中空体であり、例えば、円筒状や四角柱状等、種々の形態をとり得る。幾つかの実施形態において、火炉10Aは、炉壁部12A及び炉底部14を含んでいてもよい。火炉10Aは、燃焼ガスの流れ方向Aの下流側、即ち、当該火炉10Aの上方側に煙道8を備えている。煙道8は、火炉10Aで生成された燃焼ガスを導くためのガス流路として構成され得る。
バーナー20は、火炉10A外から火炉10A内に、燃料15と空気16とを混合して供給可能に構成されている。
空気16は、燃料15を搬送するとともに該燃料15を微粒子化するための媒体である。
幾つかの実施形態において、バーナー20は、火炉10Aにおける燃焼ガスの流れ方向Aにおける上流側(例えば、上下方向に長尺な火炉10Aにあっては該火炉10Aの下部側)に配設される。幾つかの実施形態では、複数のバーナー20が設けられていてもよく、これら複数のバーナー20はそれぞれ、火炉10A内における燃焼ガスの流れ方向Aにおいて異なる位置に設置され得る。このように、バーナー20を備えることで、本開示の何れかの実施形態で述べる作用効果を奏するボイラ2を実現することができる。
ここで、本開示の少なくとも一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造について詳しく説明する。
図2は、一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造を簡易的に示す概略図である。図3は、一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造の構成例を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。図4は、一実施形態における反応容器の隔壁部貫通構造を示す側断面図であり、図3(b)におけるN−N方向断面を示す。
図2〜図4に非限定的に例示するように、本発明の少なくとも一実施形態に係る反応容器の隔壁部貫通構造は、反応容器10の内部と外部とを区画する隔壁12と、隔壁12を貫通して反応容器10の内部と外部とを連通する少なくとも1本の配管50と、反応容器10の外側において隔壁12と配管50との隙間から流出する反応容器10内のガスを気密に封止するシール装置30と、を備えている。
反応容器10には種々の容器が適用され得る。例えば、内部で主に燃焼その他の発熱反応が行われる容器であってもよい。また、内部で行われる反応の前又は後に腐食性ガスや有害ガス等が含まれるような容器であってもよい。具体的には、各種化学プラントや上述した火力発電プラント1、及び焼却施設等に用いられる反応器や燃焼容器(炉)なども反応容器10として適用し得る。上記のような容器に、本開示の幾つかの実施形態に示す反応容器の隔壁部貫通構造を好適に適用し得る。
反応容器10の隔壁12は、当該隔壁12の内部と外部との気密性を確保し得るように構成されていてもよい。幾つかの実施形態では、反応容器10の外側に外面形成部材13が設けられ、この外面形成部材13と配管50との関係において本開示の反応容器の隔壁部貫通構造が適用され得る(例えば図2及び図4参照)。外面形成部材13は、例えば火炉10Aに用いられ得るECOホッパプレート13A(図2参照)やシールボックス30A(図7参照)であってもよい。なお、他の実施形態では、隔壁12の外面12Bと配管50との関係において本開示の反応容器の隔壁部貫通構造を適用し得る。
配管50は、反応容器10の任意の部分を貫通するように配置され得る。例えば、反応容器10の側面(例えば炉壁部12A)、底面(例えば炉底部14)又は上面を貫通するように配置されていてもよい(図1参照)。
シール装置30は、反応容器10の外側であって、貫通部Pにおける隔壁12の外面12B又は隔壁12の外面12Bに設けられる外面形成部材13と配管50の外周面52とを気密に囲繞するように配置され得る。
このシール装置30は、配管50の周方向の全周に亘って該配管50の外周面52に気密に接続(例えば溶接部W1)される第1シール部材31と、配管50の外周面52よりも外側において、配管50の周方向の全周に亘って隔壁12の外面12B又は外面形成部材13に気密に接続(例えば溶接部W2)される第2シール部材35と、一端40(例えば後述する一端側フランジ部40A)が第1シール部材31に気密に接続(例えば溶接部W3)されるとともに、該一端40よりも隔壁12とは反対側に配置される他端41(例えば後述する他端側フランジ部41A)が第2シール部材35に気密に接続(例えば溶接部W4)される伸縮部材38と、を含む。
第1シール部材31は、配管50の管軸方向Xと交差する方向(直交方向を含む)に向けて環状に延在していてもよい。幾つかの実施形態において、第1シール部材31は、配管50の外周面52に連続して当該外周面52に立設された板部材であってもよい。この第1シール部材31は、伸縮部材38における反応容器10側の端部(つまり反応容器10から見て伸縮部材38の近位端)に接続される。すなわち、第1シール部材31は、伸縮部材38と反応容器10との間に配置される。幾つかの実施形態において、第1シール部材31は、反応容器10の隔壁12の外面12B又は外面形成部材13に可能な限り近接するように、管軸方向Xにおいて外面12B又は外面形成部材13との隙間が少なくなるようにして配置されてもよい。
第2シール部材35は、上記第1シール部材31と同軸に該第1シール部材31の外周を囲繞するようにして筒状に形成され得る。幾つかの実施形態では、管軸方向Xと同軸に半円筒状に形成された半割れ部材を接合することで第2シール部材35を形成してもよい(例えば図3(a)及び図3(b)参照)。第2シール部材35と第1シール部材31との間には所定の間隔が設けられていてもよい。
伸縮部材38は、配管50の全周に亘って第1シール部材31の周縁部と気密に接続されている。幾つかの実施形態では、伸縮部材38の一端40と第1シール部材31の周縁部とが溶接部W3により気密に溶接されていてもよい。伸縮部材38の他端41は、溶接部W4により第2シール部材35と気密に接続されている。幾つかの実施形態では、伸縮部材38の一端40と第1シール部材31の周縁部とが気密に溶接されていてもよい。
この伸縮部材38は、所謂エキスパンションとも称され、熱伸縮による配管50の管軸方向X、管軸垂直方向Yの収縮を吸収するように、管軸方向X、管軸垂直方向Yに沿って伸縮可能に形成されている。本開示に非限定的に示す例では、外面12B又は外面形成部材13に第2シール部材35が固定され、反応容器10から見て第2シール部材35の遠位端(図2及び図4における左端)に伸縮部材38の他端41が固定され、該伸縮部材38の一端が第1シール部材31を介して配管50に固定される。このため、例えば、配管50が熱伸びして管軸方向Xに伸びた場合、伸縮部39に圧縮力が作用するように構成され得る。
そして、幾つかの実施形態では、第1シール部材31、第2シール部材35及び伸縮部材38と隔壁12及び配管50とで形成される空間70に、隔壁12と配管50との隙間を介して反応容器10内から流出したガスが流入されるようになっていてもよい。
ここで、比較例として示す隔壁部貫通構造(図5及び図6参照)によれば、反応容器10の隔壁12を配管50が貫通する貫通部P(例えば図1参照)において、熱収縮による配管50の寸法差を吸収するとともに、配管50と隔壁12との隙間を通って反応容器10から流出するガスを封止するための伸縮部材38が配管50の外周を覆うように設けられる(図5及び図6参照)。伸縮部材38と配管50との隙間にはガスが滞留し易く、また、反応容器10の外側では隔壁12から離れるほど低温になる。このため、反応容器10内における反応の前後に含まれ得る腐食性ガスが、隔壁12と配管50との隙間から反応容器10の外側に延在する配管50と伸縮部材38との隙間に流入する構造(図5及び図6参照)の場合、該隙間に滞留した腐食性ガスの温度が酸露点温度以下に低下して腐食が発生する原因となり得る。
この点、本開示の上記構成によれば、第1シール部材31が配管50の全周に亘って該配管50の外周面52に気密に接続され、配管50の外周面52より外側において該配管50の全周に亘って第2シール部材35が隔壁12の外面12B又は外面形成部材13に気密に接続され、さらに、伸縮部材38の一端が第1シール部材31に気密に接続されるとともに該一端より隔壁12とは反対に配置される他端が第2シール部材35に気密に接続される。従って、反応容器10の外側では配管50と伸縮部材38との間に腐食性ガスが流入せず、配管50に腐食性ガスが接することがない。よって、隔壁12の貫通部Pにおける反応容器10の外側において、配管50の腐食を効果的に抑制することができる。
なお、反応容器10と配管50との隙間を通って流出した排ガスが存在し得るシール装置30内の空間70において、反応容器10に近い位置では反応容器10内の温度に近く比較的高温である。従って、流出した腐食性ガスのうち反応容器10に近い位置に滞留するガスは酸露点温度以下に低下する可能性が元来低く、仮にこのような位置で腐食性ガスが配管50に接したとしても腐食の発生が抑制され得る。
図2及び図4に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態では、上記構成において、第1シール部材31は、配管50の径方向に沿って延在する第1シール面33を有する第1フランジ部32を含んでいてもよい。
第1フランジ部32は、配管50の全周に亘って環状に形成され得る。
このように、第1フランジ部32が配管50の径方向に沿って延在することにより、この第1フランジ部32を介して第1シール部材31と伸縮部材38の一端40との気密性を確保した接続を容易に行うことができる。これにより、反応容器10の外側における配管50と伸縮部材38との隙間へのガスの流入を効果的に防止することができる。よって、隔壁12の貫通部Pにおける反応容器10の外側において、配管50の腐食をより一層効果的に防止することができる。
なお、第1フランジ部32と伸縮部材38との接続は、第1フランジ部32の周縁部に伸縮部材38の一端40を溶接することで実現されてもよい。また、第1フランジ部32と配管50との接続は、例えば、工場において、溶接(工場溶接)や、締り嵌めを含む嵌合等によって実現されてもよい。
図2及び図4に非限定的に例示するように、幾つかの実施形態において、第1シール部材31は、配管50の外周面52に気密に接続される環状のリング部34を含み、第1フランジ部32は、リング部34の外周面52に溶接されるように構成されてもよい。
リング部34は、例えば、工場において、溶接(工場溶接)や、締り嵌めを含む嵌合等によって配管50の外周面52に設けられてもよい。
このように構成すれば、第1シール部材31は、配管50の外周面52に気密に接続される環状のリング部34の外周面34Aに第1フランジ部32が溶接されることで配管50の周方向の全周に亘って該配管50の外周面52に気密に接続される。従って、例えば、第1フランジ部32を現場において溶接(現場溶接)して取り付けるような場合、第1フランジ部32を配管50の外周面52に直接溶接する場合に比べて、溶接及び運転の際に配管50の外周面52に損傷を与える可能性を効果的に低減することができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、第2シール部材35は、一端が隔壁12の外面12B又は外面形成部材13に気密に接続される、配管50の管軸方向Xに沿って延在する管軸延在部36と、この管軸延在部36の他端から配管50の径方向に沿って配管50に向かって延在する第2フランジ部37と、を含んでもよい。
幾つかの実施形態では、上記第2シール部材35の一端を反応容器10に近い側の端部(つまり反応容器10から見て近位端)、他端を反応容器10から遠い側の端部(つまり反応容器10から見て遠位端)に設定してもよい。
このように構成すれば、第2シール部材35は、管軸延在部36の一端において隔壁12の外面12B又は外面形成部材13に気密に接続され、管軸延在部36の他端から配管50の径方向に沿って配管に向けて延在する第2フランジ部37によって伸縮部材38と気密に接続される。その際、第2フランジ部37が管軸延在部36の他端から配管50の径方向に沿って配管50に向けて延在することにより、該第2フランジ部37と伸縮部材38との気密性を確保した接続を容易に行うことができる。これにより、例えば、反応容器10内のガスが配管50と隔壁12との隙間から管軸延在部36内に流入した場合であっても、当該ガスが伸縮部材38と配管50との隙間に流入したり管軸延在部36の外側に流出したりすることを防止して、適切にシール機能を発揮することができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、伸縮部材38は、ベローズ状に形成された伸縮部39と、該伸縮部39の一端側に設けられた一端側フランジ部40Aと、伸縮部39の他端側に設けられた他端側フランジ部41Aと、を含んでもよい。
伸縮部39は、例えば金属エキスパンションであってもよい。
上記一端側フランジ部40A及び他端側フランジ部41Aは、それぞれ伸縮部39の端部に連続して各端部から径方向の外側に向けて延在するように形成された外フランジであってもよい。なお、一端側フランジ部40Aは、伸縮部39の端部から径方向の内側(配管50側)に向けて延在する内フランジであってもよい。
このように伸縮部39の両端にフランジ部を設けた構成によれば、伸縮部39の一端と他端とが共にフランジ部であることにより、第1シール部材31及び第2シール部材35の各々と当該伸縮部材38との気密性を確保した接続を容易かつ確実に行うことができる。また、伸縮部39がベローズ状に形成されていることにより、管軸方向Xへの伸縮を伴う変形を容易に行い得る伸縮部材38を得ることができる。
幾つかの実施形態では、上記何れかに記載の構成において、反応容器10はボイラ2であってもよく、隔壁12はボイラ2における火炉10Aの炉壁部12A、火炉10Aに連通する煙道8の炉壁、又はこれらの壁を構成するための板金であってもよく、配管50はボイラ2に用いられるボイラ管であってもよい。
ここで、ボイラ管は、例えば、ボイラ2の熱交換器7に用いられる伝熱管や、輸送又は貯留のための給水管、連絡管又は供給管等の何れの管であってもよい。
このような構成によれば、ボイラ2の火炉10Aの炉壁部12Aを配管50が貫通する貫通部Pにおいて、火炉10Aの外側に延在する配管50の腐食を適切に防止することができる。
幾つかの実施形態では、シール装置30の外周と配管50の外周面52とを覆う保温部材60(断熱部材)をさらに備えていてもよい(例えば図3(b)、図4及び図7参照)。このような構成によれば、伸縮部材38と第2シール部材35との間に流入したガスの温度低下を抑制することができるから、腐食性を有し得る排ガスが酸露点温度以下に低下することを効果的に抑制することができる。
以上述べたように、本開示の幾つかの実施形態によれば、隔壁貫通部における配管50の腐食を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 火力発電プラント
2 ボイラ
3 蒸気タービン
3A 高圧タービン(蒸気タービン)
3B 低圧タービン(蒸気タービン)
4 発電機
5 復水器
6 ポンプ
7 熱交換器
8 煙道
9 煙突
10 反応容器
10A 火炉
12 隔壁
12A 炉壁部
12B 外面
13 外面形成部材
13A ECOホッパプレート
14 炉底部
15 燃料
16 空気
20 バーナー
30 シール装置
30A シールボックス
31 第1シール部材
32 第1フランジ部
33 第1シール面
34 リング部
34A 外周面
35 第2シール部材
36 管軸延在部
37 第2フランジ部
38 伸縮部材(金属エキスパンション)
39 伸縮部(ベローズ)
40 一端
40A 一端側フランジ部
41 他端
41A 他端側フランジ部
50 配管(ボイラ管)
52 外周面
60 保温部材(断熱部材)
70 空間
P 貫通部
W1〜W4 溶接部
X 管軸方向
Y 管軸垂直方向

Claims (6)

  1. 反応容器の隔壁部貫通構造であって、
    前記反応容器の内部と外部とを区画する隔壁と、
    前記隔壁を貫通して前記反応容器の前記内部と前記外部とを連通する少なくとも1本の配管と、
    前記反応容器の前記外部に設けられるシール装置であって、
    前記配管の周方向の全周に亘って前記配管の外周面に気密に接続される第1シール部材、
    前記配管の前記外周面よりも外側において、前記配管の周方向の全周に亘って前記隔壁の外面又は前記隔壁の前記外面に設けられる外面形成部材に気密に接続される第2シール部材、及び
    一端が前記第1シール部材に気密に接続されるとともに、前記一端よりも前記隔壁とは反対側に配置される他端が前記第2シール部材に気密に接続される伸縮部材であって、前記配管の管軸方向の収縮を吸収するように形成された伸縮部材、を含むシール装置と、
    を備える反応容器の隔壁部貫通構造。
  2. 前記第1シール部材は、前記配管の径方向に沿って延在する第1シール面を有する第1フランジ部を含む
    請求項1に記載の反応容器の隔壁部貫通構造。
  3. 前記第1シール部材は、
    前記配管の前記外周面に気密に接続される環状のリング部を含み、
    前記第1フランジ部は、前記リング部の外周面に溶接される
    請求項2に記載の反応容器の隔壁部貫通構造。
  4. 前記第2シール部材は、
    一端が前記隔壁の外面又は前記外面形成部材に気密に接続される、前記配管の前記管軸方向に沿って延在する管軸延在部と、
    前記管軸延在部の他端から前記配管の径方向に沿って前記配管に向かって延在する第2フランジ部と、を含む
    請求項1〜3の何れか一項に記載の反応容器の隔壁部貫通構造
  5. 前記伸縮部材は、
    ベローズ状に形成された伸縮部と、
    前記伸縮部の一端側に設けられた一端側フランジ部と、
    前記伸縮部の他端側に設けられた他端側フランジ部と、を含む
    請求項1〜4の何れか一項に記載の反応容器の隔壁部貫通構造。
  6. 前記反応容器はボイラであり、
    前記隔壁は前記ボイラの炉壁であり、
    前記配管は、前記ボイラに用いられるボイラ管である
    請求項1〜5の何れか一項に記載の反応容器の隔壁部貫通構造。
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