JP2019120260A - 自動二輪車の変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機の車幅方向寸法を抑制でき、外引きクラッチ装置においても、クラッチワイヤの位置を車幅方向内側に寄せることができ、自動二輪車の車幅を抑制できる自動二輪車の変速機を提供する。【解決手段】クラッチ装置55と、クラッチ装置を覆うクラッチカバー32と、クラッチカバーに回動自在に支持されたクラッチレバー8とを有する自動二輪車1の変速機5において、クラッチレバーは、上下方向に配向された回動軸81と、回動軸に基端部82aが取付けられ先端部82bが車幅方向外側に伸びるクラッチレバーアーム82とを備え、クラッチレバーアームの先端部にはクラッチワイヤ91が結合され、クラッチワイヤは、クラッチカバーより外側面が車幅方向外側に位置する他のカバー部材31に固定されたワイヤステー95によって、他のカバー部材の外側面より車幅方向内側で支持されたことを特徴とする自動二輪車の変速機。【選択図】図4

Description

本発明は、外引きクラッチ装置を備えた自動二輪車の変速機に関する。
クラッチを断続操作するクラッチレバーのクラッチレバーアームの先端部が車幅方向外側に伸びる、いわゆる外引きクラッチ装置を備えた自動二輪車の変速機が、例えば、下記特許文献1に示されている。しかし、下記特許文献1には外引きクラッチ装置の基本構造が示されるだけで、完成車としてクラッチワイヤの配索支持手段などは示されておらず、より好ましいクラッチワイヤの配索支持手段などが求められている。
特開2010−060106号公報(図1〜図4)
本発明は、上記従来技術に鑑み、変速機の車幅方向寸法を抑制でき、外引きクラッチ装置においても、クラッチワイヤの位置を車幅方向内側に寄せることができ、自動二輪車の車幅を抑制できる自動二輪車の変速機を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、
クラッチ装置と、同クラッチ装置を覆うクラッチカバーと、同クラッチカバーに回動自在に支持されたクラッチレバーとを有する自動二輪車の変速機において、
前記クラッチレバーは、上下方向に配向された回動軸と、同回動軸に基端部が取付けられ先端部が車幅方向外側に伸びるクラッチレバーアームとを備え、同クラッチレバーアームの先端部にはクラッチワイヤが結合され、同クラッチワイヤは、前記クラッチカバーより外側面が車幅方向外側に位置する他のカバー部材に固定されたワイヤステーによって、同他のカバー部材の外側面より車幅方向内側で支持されたことを特徴とする自動二輪車の変速機である。
上記構成によれば、
クラッチレバーアームの先端部が車幅方向内側に伸びる内引きクラッチ装置よりもクラッチレバーを車両中心寄りに配置でき、変速機の車幅方向寸法を抑制でき、外引きクラッチ装置においても、クラッチワイヤを他のカバー部材の外側面より車幅方向内側で支持することによって、クラッチワイヤの位置を機体の外側面より車幅方向内側に寄せることができ、クラッチワイヤを保護するとともに自動二輪車の車幅を抑制することができる。
前記構成において、
最も車幅方向外側に回動した前記クラッチレバーアームの前記先端部と前記ワイヤステーのワイヤ把持部は車幅方向で同じ位置に配置されてもよい。
その構成によれば、
クラッチワイヤを車幅方向偏位少なく配索でき、クラッチワイヤの張力が効果的にクラッチレバーアームに作用し、クラッチ操作がより円滑になる。
前記構成において、
前記クラッチレバーアームの前記先端部と前記ワイヤステーのワイヤ把持部は車高方向で同じ位置に配置されてもよい。
その構成によれば、
クラッチワイヤを車高方向偏位少なく配索でき、クラッチレバーの上下方向に配向された回動軸の回動が円滑になり、クラッチ操作がより円滑になる。
前記構成において、
前記クラッチカバーは外側方に向けた凹部を備え、同凹部に前記クラッチレバーが配設されてもよい。
その構成によれば、
クラッチレバーがクラッチカバーの凹部に取付けられたので、クラッチレバーの回転軸とクラッチレバーアームの基端部が保護される、
前記構成において、
前記ワイヤステーは、前記別のカバー部材と同じ締結ボルトで共締めされてもよい。
その構成によれば、
部品点数と組立て工数の低減がなされる。
前記構成において、
前記他のカバー部材は、車幅方向に配向されたクランク軸を軸方向外方から覆うクランク軸カバーであってもよい。
その構成によれば、
クランク軸とクラッチ装置が設けられる変速機のメイン軸とは隣接しているので、クランク軸カバーに固定されたワイヤステーは、クラッチカバーに支持されたクラッチレバーに結合されたクラッチワイヤを近い距離で支持でき、クラッチワイヤのクラッチレバーへの接続部の不要な撓みを抑制できる。
本発明の自動二輪車の変速機によれば、
クラッチレバーアームの先端部が車幅方向内側に伸びる内引きクラッチ装置よりもクラッチレバーを車両中心寄りに配置でき、変速機の車幅方向寸法を抑制でき、外引きクラッチ装置においても、クラッチワイヤを他のカバー部材の外側面より車幅方向内側で支持することによって、クラッチワイヤの位置を機体の外側面より車幅方向内側に寄せることができ、クラッチワイヤを保護するとともに自動二輪車の車幅を抑制することができる。
本実施形態に係る自動二輪車の変速機を備えた自動二輪車の右側面概要図である。 図1におけるクランクケースの右側面周辺の部分拡大図である。 図2のクランクケースの右側面周辺を、やや斜め上部後方から見た斜視図である。 図2中IVa-IVa矢視による断面と、IVb−IVb矢視による断面とを、クランク軸位置を一致させ、車幅方向(左右方向)配置位置を合わせて、合成して示すパワーユニット3の断面展開図である。 クラッチレバーの回動軸とクラッチレバーアームを取出して示す説明図である。 図5中VI−VI矢視による、クラッチレバーの回動軸の断面図である。
図1から図6に基づき、本発明の一実施形態に係る自動二輪車の変速機につき説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る自動二輪車の変速機を備えたパワーユニットを、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1に、本実施形態の自動二輪車1の前上部の右側面概要を示す。
本実施形態に係る変速機5は、自動二輪車1に搭載されるパワーユニット3において、内燃機関4の後方に内燃機関4と一体に備えられたものである。
自動二輪車1の車体フレーム2は、前輪11を軸支するフロントフォーク12を操向可能に支承するヘッドパイプ20から後方斜め下向きに左右一対のメインフレーム21が左右に分岐して延出している。フロントフォーク12の上端には操向ハンドル13が備えられている。
メインフレーム21の前部には下方にエンジンハンガー部21aが垂下しており、メインフレーム21の後部は屈曲してピボットフレーム部22(図2、図3参照)が下方に延出している。
ピボットフレーム部22に前端を軸支された図示しないスイングアームが後方に延び、スイングアームの後端に図示しない後輪が軸支されている。
メインフレーム21の前部には燃料タンク14が架設されており、燃料タンク14の下部には図示しないエアクリーナ等の吸気系が配設され、燃料タンク14の後方には図示しない乗車シートが、メインフレーム21から後方に延設されたシートレールに支持されて設けられている。図1は、乗車シート上の運転者10が燃料タンク14上に前傾して乗車し操向ハンドル13を操作している状態を例示している。
操向ハンドル13の右手側には図示省略した前ブレーキレバーが設けられ、左手側にはクラッチ操作を行うためのクラッチ操作レバー15が設けられている。
車体フレーム2には、メインフレーム21のエンジンハンガー部21aとピボットフレーム部22との間で、パワーユニット3が懸架されている。
パワーユニット3の前半を占める内燃機関4は、クランク軸41(図4参照)を車幅方向に配した直列4気筒の水冷式4ストロークサイクル内燃機関であり、シリンダを適度に前傾した姿勢で車体フレーム2に搭載されている。
内燃機関4のクランク軸41はクランクケース30に軸支され、クランクケース30はクランク軸41の後方に変速機5を一体に備えている。したがって、クランクケース30はパワーユニットケースでもある。
クランクケース30の前部から斜め上方に前傾して、内燃機関4のシリンダブロック42、シリンダヘッド43、シリンダヘッドカバー44が順次重ねられて締結されている。
シリンダヘッド43の後側面には、前述のエアクリーナ等の吸気系が接続している。
また、シリンダヘッド43の前側面には、各気筒毎に排気管46が延出し、各排気管46は下方に延びて後方に屈曲してクランクケース30の右側を後方に延び図示しないマフラーに連結されている。
図2は、図1におけるクランクケース40の右側面周辺の部分拡大図である。
また、図4は、図2中IVa-IVa矢視による断面と、IVb−IVb矢視による断面とを、クランク軸41位置を一致させ、車幅方向(左右方向)配置位置を合わせて、合成して示すパワーユニット3の断面展開図である。
図4に示されるように、クランク軸41はそのジャーナル部41aが、クランクケース30に軸支され、クランクケース30から突出した右軸端部41bは、クランクケース30の右側面に締結された右クランクケースカバー(本発明における「クランク軸カバー」)31で覆われている。
パワーユニット3は、内燃機関4に加えてクランクケース30内に変速機5を一体に備えており、クランク軸41の後方のクランクケース30には、クランク軸41と平行に、車幅方向(左右方向)に指向して、変速機5のメイン軸51とカウンタ軸52とが配設され、メイン軸51は左右のメイン軸軸受51a、51aで、カウンタ軸52は左右のカウンタ軸軸受52a、52aを介してクランクケース30に軸支されている。
なお、図4において、各軸受51a、52aは右側だけが示され、各軸受51a、52aを支持するクランクケース30の支持壁は図示省略されている。
変速機5は、メイン軸51に設けられた駆動変速歯車群53とカウンタ軸52に設けられた被動変速歯車群54とが互いに対応する歯車どうし常時噛み合わせて、動力伝達をする歯車対を切り替えられるように構成されている。
また、右のメイン軸軸受51aを介してクランクケース30より右に突出したメイン軸51には、多板摩擦クラッチであるクラッチ装置55が同芯に取付けられている。
また、クラッチ装置55の外側を覆うようにクランクケース30の右側面に締結されるクラッチカバー32で、クラッチ装置55は塞がれている。
クラッチ装置55は、クランク軸41から、変速機5のメイン軸51へ向かう回転動力伝達経路上に配置され、変速機5のメイン軸51は、クランク軸41上に配設されたプライマリドライブギヤ45から、クラッチ装置55を介して、クランク軸41の回転動力を伝達されるように構成されている。
そして、クラッチ装置55は、運転者10の変速操作に応じて、変速機5のギヤ切換え中にはクランク軸41の回転動力を変速機5のメイン軸51に伝達せず、ギヤ切換えが終了するとともに回転動力をメイン軸51に伝達する。
クラッチ装置55は、変速機5のメイン軸51に回転自在に支承される有底円筒状のクラッチアウタ56を備えており、クラッチアウタ56の底部外側(図示左側)に、プライマリドライブギヤ45と噛合するプライマリドリブンギヤ57が取り付けられる。そして、比較的小径のプライマリドライブギヤ45と、プライマリドライブギヤ45よりも大きい径のプライマリドリブンギヤ57とから、1次減速装置が構成される。
したがって、クラッチ装置55の軸芯(クラッチ軸芯)は、メイン軸51の軸芯と一致する。
クラッチアウタ56の内側には、メイン軸51にスプライン嵌合してナット58で固着される有底円筒状のクラッチインナ59が配設されている。クラッチインナ59の周壁部59aの外周側に、相互回転不能且つクラッチ軸芯方向摺動可能に、複数枚のクラッチディスク62が支持されている。
また、クラッチアウタ56の周壁部56aの内周側には、相互回転不能且つクラッチ軸芯方向摺動可能に、複数枚の摩擦ディスク61が支持され、クラッチディスク62とクラッチ軸芯方向に交互に重ねられている。
これらの摩擦ディスク61とクラッチディスク62とのうち最も外側(図示右側)に位置する摩擦ディスク62には、プレッシャプレート65が当接して設けられ、クラッチインナ59の受圧部59bと協働して、摩擦ディスク61とクラッチディスク62とを挟持している。
クラッチインナ59の環状平板部59cにはプレッシャプレート65側に向けて複数個の突出部63(図4中には1個のみ示される)が形成され、突出部63の先端中心にはねじ孔63aが設けてある。
一方、プレッシャプレート65には、クラッチインナ59の環状平板部59c側に向けて凹む複数個の深穴部66(図4中には1個のみ示される)が設けられ、深穴部66の底部66aには貫通孔66bが設けてある。
突出部63は、プレッシャプレート65の深穴部66の貫通孔66bに挿通されて、深穴部66内へ突出している。突出部63のねじ孔63aに螺着されたボルト67で固定されたワッシャ68と、プレッシャプレート65の深穴部66の底部66aに形成される坐面66cとの間に、クラッチスプリング(コイルばね)69が縮設される。
プレッシャプレート65は、クラッチスプリング69によって内方(図示左方)に押圧されるので、摩擦ディスク61とクラッチディスク62とをクラッチインナ59の受圧部59bの方へ押し、クラッチ装置55を接続するように常に付勢される。
プレッシャプレート65の押圧力で、摩擦ディスク61とクラッチディスク62とは互いに摩擦係合し、クラッチアウタ56の回転力がクラッチインナ59に伝達され、クラッチインナ59の回転に応じてメイン軸51が一体回転する。
プレッシャプレート65は、メイン軸51に形成された中空部51bの右端側に摺動自在に嵌挿されたリフタロッド70のフランジ部70aにベアリング75を介して回転自在に軸支されている。
なお、ベアリング75は、リフタロッド70とプレッシャプレート65との間の軸方向のスラスト荷重も支持するものである。
リフタロッド70は、フランジ部70aから右方に延出し、その先端部70bと段部70cをなして左側に形成される小径のくびれ部70dが、クラッチカバー32の内面に突出形成された円筒部32aの内部に挿入されている。
クラッチカバー32には、内面に円筒部32aが形成された上方において、図3に示されるように、外面がへこむ凹部32bを有しており、凹部32bの下縁は略水平な台部33を形成している。
台部33に内部には、クラッチ装置5の断続を行うためのクラッチレバー8が備えられており、クラッチレバー8の回動軸81が上下方向に配向されてリフタロッド70と直交して回動自在に支持されている。
図4に示されるように、リフタロッド70の段部70cには、クラッチレバー8の回動軸81に形成されたカム部85(図5、図6参照)が係合する。
図5は、クラッチレバー8の回動軸81とクラッチレバーアーム82を取出して示す説明図である。
図5に示されるように、クラッチレバー8は、クラッチカバー32に軸支され上下方向に配向される回動軸81の上端部81aに、回動軸81と直交するクラッチレバーアーム82の基端部82aを嵌着し、下端部81bに、回動軸81をクラッチレバーアーム82非操作時側に戻す戻りばね84(図4参照)の係止部84aが設けられている。
その中間には、直交するリフタロッド70(図4参照)の小径のくびれ部70dを挿通可能な小切欠き部86と、先端部70bを挿通可能な大切欠き部87とが、図5中VI−VI矢視による回動軸81の断面図である図6に示すように、切り欠き深さを同じくして並んで設けられ、小切欠き部86と大切欠き部87との切欠き段差部88の周方向先端が、カム部85を構成する。
したがって、図4も参照して、回動軸81が図示反時計回転方向(X方向)に回動すると、小切欠き部86がリフタロッド70のくびれ部70dを挟んで挿通するようにかわしてカム部85が、リフタロッド70の先端部70bとの段部70cに押し当たり、プレシャプレート65を介して加わるクラッチスプリング69の付勢力に抗して、リフタロッド70を右方に移動させる。図4においては回動軸81はこの状態を図示強調のため実線で示し、その時のリフタロッド70の段部70c、先端部70bは2点鎖線で示す。
回動軸81が図示時計回転方向(Y方向)に回動すると、小切欠き部86がリフタロッド70のくびれ部70dから外れた位置に戻り、リフタロッド70は、プレシャプレート65を介して加わるクラッチスプリング69の付勢力によって左方に戻る。そのとき、リフタロッド70の先端部70bに対しては回動軸81の大切欠き部87が対応するので、回動軸81とリフタロッド70との干渉は起こらないように構成されている。
図3は、図2のクランクケース30の右側面周辺を、やや斜め上部後方から見た斜視図である。
図3に示されるように、クラッチレバー8の回動軸81は、クラッチカバー32の台部33において外側に上端部81aを突出しており、この上端部81aに回動軸81と直交するクラッチレバーアーム82の基端部82aが嵌着されている。
クラッチレバーアーム82の揺動する先端部82bにワイヤ留め具83が取付けられ、クラッチワイヤ91の端部が結合される。
クラッチワイヤ91は、クラッチレバーアーム82の先端部82bから、クラッチカバー32より外側面が車幅方向外側に位置する他のカバー部材、すなわち本実施形態では右クランクケースカバー31の、後方上部に固定されたワイヤステー95の車幅方向内側に屈折したワイヤ把持部95aに支持されたワイヤチューブ92内を挿通し前方に延出する。したがって、ワイヤステー95は、右クランクケースカバー31の外側面より車幅方向内側でワイヤチューブ92を支持している。
クラッチカバー32より外側面が車幅方向外側に位置する「他のカバー部材」は、ACGカバー等であってもよい。
ワイヤステー95は、図3図示のように、締結ボルト95b1箇所、回り止め95c1箇所で右クランクケースカバー31に取付けられているが、締結ボルト95bは右クランクケースカバー31とともにワイヤステー95を、クランクケース30に取付ける共締めボルトである。
ワイヤチューブ92は、図1に示されるように、車両右側面に沿って配索され、操向ハンドル13の前方を回って、操向ハンドル13の左手側に設けられたクラッチ操作レバー15に接続している。
したがって、運転者10のクラッチ操作レバー15の操作によりワイヤチューブ92内のクラッチワイヤ91が引かれると、クラッチレバー8のクラッチレバーアーム82が引かれて揺動して回動軸81が、図5、図6図示の反時計回転方向(X方向)に回動し、回動軸81のカム部85がリフタロッド70の先端部70bの段部70cを押し、リフタロッド70を軸方向右側に移動させ、リフタロッド70がベアリング75を介してプレッシャプレート65を同じく移動させる。
プレッシャプレート65がクラッチスプリング69の付勢力に抗して軸方向右側に移動することにより、摩擦ディスク61とクラッチディスク62の間の押圧が解除され、両者間に隙間が形成されてクラッチ装置55は離脱状態となる。
運転者10がクラッチ操作レバー15の操作を止めると、クラッチレバー8の戻りばね84によって回動軸81は、図5、図6図示の時計回転方向(Y方向)に回動しカム部85の押し当てを解除するので、プレッシャプレート65がクラッチスプリング69の付勢力によって逆に移動し、摩擦ディスク61/クラッチディスク62間を押圧し、クラッチ装置55は接続状態に戻る。
なお、車体の右側面視である図1において、車体の中央部を側方から覆う右サイドカバー18は、図示省略されており、操向ハンドル13の左手側に設けられたクラッチ操作レバー15から車両右側に回ったワイヤチューブ92は、右クランクケースカバー31に取り付けられたワイヤステー95に至るまでは、要所で支持され、右サイドカバー18によって覆われ保護される。
クラッチレバーアームの先端部が車幅方向内側に伸びる内引きクラッチ装置の場合、クラッチレバーアームの動作範囲確保のためクラッチレバーの回動軸を車幅方向外側に設けなければならないが、本実施形態は、クラッチレバーアーム82の先端部82bが車幅方向外側に伸びる外引きクラッチ装置に構成されたので、クラッチレバー8の回動軸82を車両中心寄りに配置でき、変速機5の車幅方向寸法を抑制できた。
また、外引きクラッチ装置においても、クラッチワイヤ91を右クランクケースカバー31の外側面より車幅方向内側でワイヤステー95によって支持することにより、クラッチワイヤ91の位置を自動二輪車1の機体の外側面より車幅方向内側に寄せることができ、クラッチワイヤ91を保護するとともに自動二輪車1の車幅を抑制することができる。
ものとなっている。
図4に示されるように、本実施形態において、クラッチレバーアーム82の先端部82bは回動軸81よりも車幅方向外側に配置されており、最も車幅方向外側に回動したクラッチレバーアーム82の先端部82bと、ワイヤステー95のワイヤ把持部95aとは、車幅方向で略同じ位置に配置されているので、クラッチワイヤ91を車幅方向偏位を少なく配索でき、クラッチワイヤ91の張力が効果的にクラッチレバーアーム82に作用し、クラッチ操作がより円滑になっている。
また、図2に示されるように、クラッチレバーアーム82の先端部82bとワイヤステー95のワイヤ把持部95aは車高方向で概ね同じ位置に配置されており、クラッチワイヤ91を車高方向偏位少なく配索でき、クラッチレバー8の上下方向に配向された回動軸81の回動が円滑になり、クラッチ操作がより円滑になっている。
図3に示されるように、クラッチカバー32は外側方に向けた凹部32bを備え、凹部にクラッチレバー8が配設されたので、クラッチレバー8の回転軸81とクラッチレバーアーム82の基端部82aが保護されている、
また、ワイヤステー95は、右クランクケースカバー31と同じ締結ボルト95bでクランクケース30に対して共締めされたので、部品点数と組立て工数の低減がなされている。
また、ワイヤステー95が取付けられた右クランクケースカバー31は、車幅方向に配向されたクランク軸41を軸方向外方から覆うクランク軸カバーであるので、クランク軸41とクラッチ装置55が設けられる変速機5のメイン軸51とは隣接しているため、右クランクケースカバー31に固定されたワイヤステー95は、クラッチカバー32に支持されたクラッチレバー8に結合されたクラッチワイヤ91を近い距離で支持でき、クラッチワイヤ91のクラッチレバー8への接続部の不要な撓みや振動を抑制できる。
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能であり、本発明の要旨の範囲で、自動二輪車、内燃機関、変速機等が、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
なお、説明の便宜上、図示の実施形態の左右配置のものについて説明したが、左右配置の異なるものであっても、発明の要旨の範囲であれば本発明に含まれる。
1…自動二輪車、2…車体フレーム、3…パワーユニット、4…内燃機関、5…変速機、8…クラッチレバー、13…操向ハンドル、15…クラッチ操作レバー、30…クランクケース、31…右クランクケースカバー(本発明における「クランク軸カバー」、「他のカバー部材」)、32…クラッチカバー、32a…円筒部、32b…凹部、33…台部、41…クランク軸、45…プライマリドライブギヤ、51…メイン軸、51b…中空部、52…カウンタ軸、55…クラッチ装置、56…クラッチアウタ、57…プライマリドリブンギヤ、59…クラッチインナ、59b…受圧部、61…摩擦ディスク、62…クラッチディスク、65…プレッシャプレート、69…クラッチスプリング(コイルばね)、70…リフタロッド、70a…フランジ部、70b…先端部、70c…段部、70d…くびれ部、75…ベアリング、81…回動軸、81a…上端部、81b…下端部、82…クラッチレバーアーム、82a…基端部、82b…先端部、83…ワイヤ留め具、84…戻りばね、84a…係止部、85…カム部、86…小切欠き部、87…大切欠き部、88…切欠き段差部、91…クラッチワイヤ、92…ワイヤチューブ、95…ワイヤステー、95a…ワイヤ把持部、95b…締結ボルト、95c…回り止め

Claims (6)

  1. クラッチ装置(55)と、同クラッチ装置(55)を覆うクラッチカバー(32)と、同クラッチカバー(32)に回動自在に支持されたクラッチレバー(8)とを有する自動二輪車(1)の変速機(5)において、
    前記クラッチレバー(8)は、上下方向に配向された回動軸(81)と、同回動軸(81)に基端部(82a)が取付けられ先端部(82b)が車幅方向外側に伸びるクラッチレバーアーム(82)とを備え、
    同クラッチレバーアーム(82)の先端部(82b)にはクラッチワイヤ(91)が結合され、
    同クラッチワイヤ(91)は、前記クラッチカバー(32)より外側面が車幅方向外側に位置する他のカバー部材に固定されたワイヤステー(95)によって、同他のカバー部材(31)の外側面より車幅方向内側で支持されたことを特徴とする自動二輪車の変速機。
  2. 最も車幅方向外側に回動した前記クラッチレバーアーム(82)の前記先端部(82b)と前記ワイヤステー(95)のワイヤ把持部(95a)は車幅方向で同じ位置に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の変速機。
  3. 前記クラッチレバーアーム(82)の前記先端部(82b)と前記ワイヤステー(95)のワイヤ把持部(95a)は車高方向で同じ位置に配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車の変速機。
  4. 前記クラッチカバー(32)は外側方に向けた凹部(32b)を備え、同凹部(32b)に前記クラッチレバー(8)が配設されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の自動二輪車の変速機。
  5. 前記ワイヤステー(95)は、前記別のカバー部材(31)と同じ締結ボルト(95b)で共締めされたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の自動二輪車の変速機。
  6. 前記他のカバー部材(31)は、車幅方向に配向されたクランク軸(41)を軸方向外方から覆うクランク軸カバー(31)であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の自動二輪車の変速機。
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