(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に配置された股下域と、吸収コアを有し、かつ前記股下域、前記前胴回り域及び前記後胴回り域に跨がって配置された吸収性本体と、前記吸収性本体と厚さ方向に重なり、前記前胴回り域に配置された前側外装体と、前記吸収性本体と厚さ方向に重なり、前記前胴回り域に配置された後側外装体と、前記前側外装体の前記幅方向の外側部と前記後側外装体の前記幅方向の外側部を接合するサイド接合部と、を有する吸収性物品であって、前記前側外装体は、複数の外装シートを有し、前記吸収性本体の前端縁よりも前側には、少なくとも2枚の前記外装シート同士が接合されていない外装非接合領域が設けられている。
吸収性本体の前端縁よりも前側に外装非接合領域が設けられているため、外装シート同士が全て接合されている構成と比較して、吸収性本体の前端縁よりも前側の剛性が低くなる。吸収性本体の前端縁が前後方向の外側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力を吸収し、吸収性本体の前端縁が外装体を巻き込むように外装体の非肌対向面側に移動することを抑制できる。よって、前胴回り域における外装体の位置ずれを抑制し、着用者の腹部を覆い続けることができる。
好ましい一態様によれば、外装非接合領域の少なくとも一部は、前記吸収コアと前記前後方向において重なって配置されている。
吸収コアと前後方向において重なって配置される領域は、吸収コアから前側に向かう力が掛かり易い。当該領域の少なくとも一部に外装非接合領域を設けることにより、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力を吸収し、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記吸収コアの前記幅方向の全長を3等分した領域であって前記吸収コアの幅方向の中央に位置する中央領域を有し、前記外装非接合領域は、前記中央領域と前後方向において重なって配置されている。
着用者の脚によって吸収コアが挟まれた状態で着用者が前後方向に脚を動かすと、吸収コアの幅方向の中央に力が集中し易く、吸収コアの前端部の形状は、幅方向の中央が幅方向の側部よりも前側に突出し易い。よって、中央領域と前後方向において重なって配置される領域には、吸収コアから前側に向かう力がより掛かり易い。当該領域にシート非接合領域を設けることにより、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力を吸収し、前胴回り域における外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装非接合領域は、前記吸収コアの前記幅方向の全域と前記前後方向において重なって配置されている。
吸収コアの幅方向の全域と前後方向に重なって配置される領域に外装非接合領域を設けることにより、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力を吸収し、前胴回り域における外装体の位置ずれを抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装シートは、前記吸収性本体の非肌対向面側に配置された外装非肌側シートと、前記吸収性本体の前端縁を覆い、かつ前記吸収性本体の肌対向面側に配置されたカバーシートと、を有し、前記外装非接合領域は、前記カバーシートと前記外装非肌側シートの間に設けられている。
外装非肌側シートとカバーシートは、厚さ方向において吸収性本体を挟んで配置されており、吸収性本体からの力をより受けやすい。外装非肌側シートとカバーシートの間に外装非接合領域を設けることにより、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力をより吸収し易くなり、外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装シートは、前記吸収性本体の非肌対向面側に配置された複数の外装非肌側シートを有し、 前記外装非接合領域は、前記外装非肌側シート同士の間に設けられている。
外装非肌側シート同士の間に外装非接合領域が設けられていることにより、吸収性本体の前端縁が前後方向の外側に向かって移動した際に、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形して力を吸収できる。前側外装体によって吸収性本体からの力を吸収することにより、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装非接合領域よりも前側には、前記外装シート同士が接合された外装接合領域が設けられている。
外装接合領域は、外装シート同士が接合されており、外装非接合領域よりも剛性が高くなり易い。また、吸収性本体が配置された領域も、外装非接合領域よりも剛性が高くなり易い。外装非接合領域は、剛性が高い領域によって前後方向に挟まれており、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際により変形して力を吸収し易くなる。よって、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装接合領域の前記前後方向の長さは、前記外装非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
外装接合領域は、外装非接合領域よりも剛性が高く、前後方向の長さが短くなり難い。外装接合領域の前後方向の長さを比較的長く設けることにより、前側外装体によって腰回りを覆う領域を確保し易い。
好ましい一態様によれば、吸収性本体は、前記吸収コアよりも前側に延びる前端部を有し、前記外装シートは、前記吸収性本体の前端縁を覆い、かつ前記吸収性本体の肌対向面側に配置されたカバーシートを有し、前記吸収性本体の前端部には、前記吸収性本体と前記カバーシートが接合されていないカバー非接合領域が設けられている。
カバー非接合領域は、吸収性本体と外装体が接合された領域と比較して剛性が低い。カバー非接合領域が設けられていることにより、吸収性本体から外装体へ力が伝わり難くなり、吸収性本体の前端縁よりも前側の領域に伝わる力を低減できる。前側外装体の変形を抑制し、前側外装対によって腰回りを覆い続け易い。
好ましい一態様によれば、前記カバー非接合領域は、前記外装非接合領域と前記前後方向において連なっている。
カバー非接合領域と外装非接合領域が前後方向において連なっているため、吸収性本体の前端縁近傍に、吸収性本体からの力によって変形する領域を長く確保できる。前側外装体において吸収性本体からの力をより吸収し易くなり、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装非接合領域の前記前後方向の長さは、前記カバー非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
カバー非接合領域の前後方向の長さが外装非接合領域よりも長い構成と比較して、吸収性本体からの力によって変形する領域を前側外装体において確保でき、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記カバー非接合領域の前記前後方向の長さは、前記外装非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
外装非接合領域の前後方向の長さがカバー非接合領域よりも長い構成と比較して、吸収性本体からの力によって変形する領域をカバーシートにおいて確保でき、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、吸収性本体は、前記吸収コアよりも前側に延びる前端部を有し、前記外装シートは、前記吸収性本体の非肌対向面側に配置された外装非肌側シートを有し、前記吸収性本体の前端部には、前記吸収性本体と前記外装非肌側シートが接合されていない本体非接合領域が設けられている。
本体非接合領域は、吸収性本体と外装非肌側シートが接合された領域と比較して剛性が低い。本体非接合領域が設けられていることにより、吸収性本体から外装体へ力が伝わり難くなり、吸収性本体の前端縁よりも前側の領域に伝わる力を低減できる。また、吸収性本体の非肌対向面側に本体非接合領域が設けられているため、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形し易い。前側外装体によって吸収性本体からの力をより吸収でき、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記本体非接合領域は、前記外装非接合領域と前記前後方向において連なっている。
本体非接合領域と外装非接合領域が前後方向において連なっているため、吸収性本体の前端縁近傍に、吸収性本体からの力によって変形する領域を長く確保できる。前側外装体において吸収性本体からの力をより吸収し易くなり、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記外装非接合領域の前記前後方向の長さは、前記本体非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
本体非接合領域の前記前後方向の長さが外装非接合領域の長さよりも長い構成と比較して、前側外装体における吸収性本体からの力によって変形する領域を確保でき、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
好ましい一態様によれば、前記本体非接合領域の前記前後方向の長さは、前記外装非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
本体非接合領域が吸収性本体の非肌対向面側に設けられているため、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形し易い。前側外装体によって吸収性本体からの力をより吸収でき、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
好ましい一態様によれば、吸収性本体は、前記吸収コアよりも前側に延びる前端部を有し、前記外装シートは、前記吸収性本体の非肌対向面側に配置された外装非肌側シートと、前記吸収性本体の前端縁を覆い、かつ前記吸収性本体の肌対向面側に配置されたカバーシートと、を有し、前記吸収性本体の前端部には、前記吸収性本体と前記カバーシートが接合されていないカバー非接合領域と、前記吸収性本体と前記外装非肌側シートが接合されていない本体非接合領域と、が設けられており、前記本体非接合領域の前記前後方向の長さは、前記カバー非接合領域の前記前後方向の長さよりも長い。
本体非接合領域は、吸収性本体の非肌対向面側に配置され、カバー非接合領域は、吸収性本体の肌対向面側に配置されている。本体非接合領域の前後方向の長さが比較的長いため、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形し易い。前側外装体によって吸収性本体からの力をより吸収でき、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
(2)吸収性物品の全体概略構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
吸収性物品は、パンツ型であってもよい。吸収性物品は、使い捨ておむつであってもよいし、ショーツ型生理用ナプキンであってよい。第1実施形態の吸収性物品は、パンツ型の使い捨ておむつである。図1は、本実施形態に係る吸収性物品10の模式正面図である。図2は、本実施形態に係る吸収性物品10の模式平面図である。図2に示す模式平面図は、後述するサイド接合部60を展開した状態において吸収性物品10を皺が形成されない状態まで伸長させた伸長状態を示している。図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図であり、図4は、図2に示すB−B断面に沿った断面図である。
吸収性物品10は、互いに直交する前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、身体前側と身体後側とに延びる方向によって規定される。言い換えると、前後方向Lは、展開された吸収性物品10において前後に延びる方向である。また、吸収性物品10は、前後方向Lと幅方向Wの両方の直交する厚さ方向Tを有する。
吸収性物品10は、前胴回り域S1と、後胴回り域S2と、股下域S3と、を有する。前胴回り域S1は、着用者の前胴回り(腹部)に対向する領域である。後胴回り域S2は、着用者の後胴回り(背部)に対向する領域である。股下域S3は、着用者の股下に位置し、前胴回り域S1と後胴回り域S2との間に配置された領域である。
本実施形態では、吸収性物品10は、外装体15と、吸収性本体40と、を有していてよい。外装体15は、吸収性本体40と厚さ方向に重なっている。外装体15は、前側外装体20と、後側外装体30と、を有してよい。前側外装体20は、前胴回り域S1において吸収性本体40の非肌対向面側T2及び吸収性本体40の肌対向面側T1に配置されている外装体である。後側外装体30は、前側外装体20と前後方向Lに離間し、かつ後胴回り域S2において吸収性本体40の非肌対向面側T2に配置されている外装体である。
股下域S3は、後述する脚回り開口部72(図1参照)が形成された領域である。前胴回り域S1の股下域側の境界は、脚回り開口部72の前端縁であり、後胴回り域S2の股下域側の境界は、脚回り開口部72の後端縁である。なお、他の実施形態において、外装体15は、前側外装体20及び後側外装体30が一体化され、かつ前胴回り域S1から後胴回り域S2に亘って設けられていてもよい。
前側外装体20及び後側外装体30は、例えば不織布のようなシートから構成されていてよい。前側外装体20は、複数の外装シートを有してよい。複数の外装シートは、吸収性本体40の非肌対向面側T2に位置する外装非肌側シートと、吸収性本体40の肌対向面側T1に位置するカバーシート27と、を有してよい。外装非肌側シートは、第1外装非肌側シート25と、第1外装非肌側シート25の非肌対向面側T2に位置する第2外装非肌側シート26と、を有してよい。カバーシート27は、複数の外装非肌側シートの少なくとも一方が肌対向面側T1に折り返された部分によって構成されてもよいし、外装非肌側シートとは別体のシートによって構成されてもよい。後側外装体30は、複数の外装シートを有してよい。
図1に示すように、幅方向Wにおける前胴回り域S1の外側部と、幅方向Wにおける後胴回り域S2の外側部と、を接合したサイド接合部60が設けられていてよい。図2は、サイド接合部60における接合を解除し、吸収性物品10を展開した状態を示している。サイド接合部60は、前側外装体20及び後側外装体30のそれぞれにおいて、前後方向Lに沿って延びていてよい。
なお、本発明における外側部とは、幅方向Wにおける外縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、外側縁とは、幅方向Wにおける外縁である。本発明における内側部とは、幅方向Wにおける内縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、内側縁とは、幅方向Wにおける内縁である。また、本発明における前端部及び後端部は、前後方向Lにおける縁を含む前後方向Lに一定の範囲を占める部分であり、前端縁及び後端縁は、前後方向Lにおける縁である。外端部は、前端部及び後端部を含んでおり、外端縁は、前端縁及び後端縁を含んでいる。
図1に示すように、サイド接合部60が形成された状態で、吸収性物品10には、着用者の胴が通される胴回り開口部71と、着用者の脚がそれぞれ挿入される一対の脚回り開口部72と、が形成される。胴回り開口部71は、前胴回り域S1の前端縁S1Fである前側外装体の前端縁20Fと、後胴回り域S2の後端縁S2Rである後側外装体30の後端縁30Rとによって規定されていてよい。また、脚回り開口部72は、吸収性本体40よりも幅方向Wの外側に延出した前側外装体20の後端縁20Rと、吸収性本体40よりも幅方向Wの外側に延出した後側外装体30の前端縁30Fと、股下域S3における吸収性本体40の外側縁40Eと、によって規定されていてよい。
吸収性本体40は、前側外装体20と後側外装体30を跨って配置されている。すなわち、吸収性本体40は、前胴回り域S1、後胴回り域S2及び股下域S3にわたって延びている。吸収性本体40は、前側外装体20及び後側外装体30とは別体として構成されていてよい。吸収性本体40は、非肌対向面側T2に前側外装体20又は後側外装体30が配置された領域、外装体15と厚さ方向Tに重なっていない領域、及び前側外装体20とカバーシートによって厚さ方向に挟まれた領域を有してよい。
吸収性本体40は、少なくとも吸収コア50を含んでいる。吸収コア50は、例えば粉砕パルプもしくは高吸収性ポリマー(SAP)、又はこれらの混合物を含んでいてよい。吸収コア50は、少なくとも股下域S3に配置されている。好ましくは、吸収コア50は、前後方向Lにおいて、前胴回り域S1から後胴回り域S2にわたって延びていてよい。吸収コア50は、コアラップによって覆われていてよい。
図2に示すように、吸収性本体40は、吸収コア50よりも前側に延びる前端部45を有してよい。前端部45は、前後方向Lにおいて吸収コア50の前端縁50Fと吸収性本体40の前端縁40Fの間の領域であり、幅方向Wにおいて吸収性本体40の一方の外側縁40Eから他方の外側縁40Eまでの領域である。図3及び図4において、前端部45の前後方向の範囲及び幅方向の範囲を示す。また、吸収性本体40は、吸収コア50の幅方向Wの中央に位置する中央領域CRを有してよい。中央領域CRは、吸収コア50の幅方向Wの全長を3等分した領域のうち、幅方向Wの中央に位置する領域である。
図3及び図4に示すように、吸収性本体40は、液不透過シート41と、液不透過シート41と厚さ方向Tに重なる本体シート42と、を少なくとも有してよい。液不透過シート41及び本体シート42は、少なくとも前端部45に配置されてよい。液不透過シート41及び本体シート42は、吸収コア50と重なる領域と前端部45とに跨がって配置されてもよい。液不透過シート41は、吸収コア50よりも非肌対向面側T2に配置されてよい。本体シート42は、液不透過シート41よりも肌対向面側T1、かつ吸収コア50よりも肌対向面側T1に配置された第1本体シート42Aと、液不透過シート41よりも非肌対向面側T2に配置された第2本体シート42Bと、を有してよい。
本実施の形態の吸収性本体40の前端部45では、肌対向面側T1から非肌対向面側T2に向かって、第1本体シート42A、液不透過シート41、第2本体シート42Bの順で配置されている。本実施の形態の吸収コア50と重なった領域では、肌対向面側T1から非肌対向面側T2に向かって、第1本体シート42A、吸収コア50、液不透過シート41、第2本体シート42Bの順で配置されている。第1本体シート42Aと液不透過シート41は、厚さ方向Tにおいて吸収コア50を挟んで配置されてよい。
液不透過シート41は、透不液性であればよく、例えば、フィルムによって構成されてよい。液不透過シート41は、1枚のシートから構成されていてもよい。この代わりに、液不透過シート41は、複数枚のシートが互いに積層された積層シートから構成されていてもよい。この場合、複数枚のシートのうちの少なくとも1枚が透不液性を有していてよい。
本体シート42は、透液性であればよく、例えば不織布によって構成されていてよい。本体シート42は、1枚のシートから構成されていてもよい。この代わりに、本体シート42は、複数枚のシートが互いに積層された積層シートから構成されていてもよい。
このように構成された吸収性物品は、接合領域と非接合領域を有する。接合領域は、外装体15と吸収性本体40が接合された領域、吸収性本体40の液不透過シート41及び本体シート42が接合された領域、及び外装体の外装シートが接合された領域を含む。非接合領域は、外装体15と吸収性本体40が接合されていない領域、吸収性本体40の液不透過シート41及び本体シート42が接合されていない領域、及び外装体の外装シートが接合されていない領域を含む。なお、本発明における非接合領域は、接着剤が塗布されていない領域のみならず、接着剤が僅かに塗布されているが、当該接着剤を介して部材同士が接着されていない領域も含むものである。
図3及び4に示すように、吸収性物品10は、少なくとも2枚の外装シート同士が接合されていない外装非接合領域NEを有してよい。外装非接合領域NEは、外装シートを構成する第1外装非肌側シート25、第2外装非肌側シート26及びカバーシート27のうち、2枚の外装シート同士が接合されていない領域である。外装非接合領域NEは、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側に設けられてよい。
このように構成された吸収性物品10によれば、着用者の脚を動きによって前胴回り域S1における外装体15の位置ずれを抑制できる。図5及び図6は、吸収性物品の装着状態の断面を模式的に示した図であり、着用者の腹部及び吸収性物品の前胴回り域を模式的に示している。図5及び図6に示す一点鎖線は、着用者の身体のラインを示している。図5は、実施の形態に係る吸収性物品の装着状態を示しており、図6は、比較例に係る吸収性物品の装着状態を示している。図5(A)及び図6(A)は、変形前の状態を示しており、図5(B)及び図6(B)は、脚を前後に動かした変形状態を示している。
図6に示すように、比較例に係る吸収性物品100の吸収性本体40よりも前側には、外装非接合領域NEが設けられていない。比較例に係る吸収性物品100は、吸収性本体40の前端縁よりも前側において外装シート同士が接合された接合領域R101を有する。このように構成された吸収性物品100を着用した着用者が脚を前後に動かすと、吸収性本体40も前後方向に移動し、吸収性本体40の前端縁40Fが前側に向かって移動する。このとき、吸収性本体の前端縁が、前側外装体20を巻き込むように前側外装体20の非肌対向面側T2に移動してしまうことがある。吸収性本体40の前端縁40Fが前側外装体20の非肌対向面側T2に移動した状態では、吸収性本体40と着用者の間に前側外装体20が挟まれている。当該状態において吸収性本体の前端縁が元の位置に戻るように後側に向かって移動すると、吸収性本体と共に外装体が股下域側に向かって移動し易い。これにより、前胴回り域において外装体の位置がずれ、着用者の腹部を覆い続けることができないことがある。
図5に示すように、実施の形態に係る吸収性物品10の吸収性本体40よりも前側には、外装非接合領域NEが設けられている。実施形態に係る吸収性物品10は、吸収性本体の前端縁よりも前側に外装非接合領域が設けられているため、全ての外装シート同士が接合されている構成と比較して、吸収性本体の前端縁よりも前側の剛性が低くなる。吸収性本体の前端縁が前後方向の外側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力を吸収し、吸収性本体の前端縁が外装体を巻き込むように外装体の非肌対向面側に移動することを抑制できる。よって、吸収性本体と共に外装体が股下域側に向かって移動し難くなる。前胴回り域における外装体の位置ずれを抑制し、着用者の腹部を覆い続けることができる。
外装非接合領域NEは、前側外装体20の一部に設けられていてもよいし、前側外装体20の全域に設けられてもよい。外装非接合領域NEの前端縁は、前側外装体20の前端縁20Fに一致してよいし、吸収性本体40の前端縁40Fよりも後側に位置してもよい。外装非接合領域NEの後端縁は、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側に位置してよいし、吸収性本体40の前端縁40Fよりも後側に位置してよいし、吸収性本体40の前端縁40Fに一致してもよい。外装非接合領域NEの外側縁は、吸収性本体40の外側縁40Eに一致してもよいし、吸収性本体40の外側縁40Eよりも幅方向Wの外側に位置してもよい。
好適には、外装非接合領域NEの少なくとも一部は、吸収コア50と前後方向Lにおいて重なって配置されてよい。吸収コア50と前後方向Lにおいて重なって配置される領域は、吸収コア50から前側に向かう力が掛かり易い。当該領域の少なくとも一部に外装非接合領域NEを設けることにより、吸収性本体40の前端縁40Fが前側に向かって移動した際に、外装非接合領域NEが変形して力を吸収し、前側外装体20の位置ずれをより抑制できる。
より好適には、外装非接合領域NEは、中央領域CRと前後方向Lにおいて重なって配置されていてよい。着用者の脚によって吸収コア50が挟まれた状態で着用者が前後方向に脚を動かすと、吸収コア50の幅方向Wの中央に力が集中し易く、吸収コア50の前端部45の形状は、幅方向Wの中央が幅方向Wの側部よりも前側に突出し易い。よって、中央領域CRと前後方向Lにおいて重なって配置されている領域には、吸収コア50から前側に向かう力がより掛かり易い。当該領域に外装非接合領域NEを設けることにより、吸収性本体40の前端縁40Fが前側に向かって移動した際に、外装非接合領域NEが変形して力を吸収し、前胴回り域S1における外装体の位置ずれをより抑制できる。
より好適には、外装非接合領域NEは、吸収コア50の幅方向Wの全域と前後方向において重なって配置されていてよい。吸収コア50の幅方向Wと前後方向に重なって配置される領域に外装非接合領域NEを設けることにより、吸収性本体40の前端縁40Fが前側に向かって移動した際に、外装非接合領域NEが変形して力を吸収し、前胴回り域S1における外装体の位置ずれを抑制できる。
外装非接合領域NEは、カバーシート27と外装非肌側シートの間に設けられてよい。外装非肌側シートとカバーシートは、厚さ方向において吸収性本体を挟んで配置されており、吸収性本体からの力をより受けやすい。外装非肌側シートとカバーシートの間に外装非接合領域を設けることにより、吸収性本体の前端縁が前側に向かって移動した際に、外装非接合領域が変形して力をより吸収し易くなり、外装体の位置ずれをより抑制できる。
外装非接合領域NEは、外装非肌側シート同士の間、すなわち、第1外装非肌側シート25と第2外装非肌側シート26の間に設けられてもよい。外装非肌側シート同士の間に外装非接合領域が設けられていることにより、吸収性本体の前端縁が前後方向の外側に向かって移動した際に、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形して力を吸収できる。前側外装体によって吸収性本体からの力を吸収することにより、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
外装非接合領域NEよりも前側には、外装シート同士が接合された外装接合領域AEが設けられてよい。外装シート接合領域は、カバーシート27が外装非肌側シートに接合された領域と、外装非肌側シート同士が接合された領域と、を含んでよい。外装接合領域は、外装シート同士が接合されており、外装非接合領域よりも剛性が高くなり易い。また、吸収性本体40が配置された領域も、外装非接合領域よりも剛性が高くなり易い。外装非接合領域は、剛性が高い領域によって前後方向に挟まれており、吸収性本体40の前端縁40Fが前側に向かって移動した際により変形して力を吸収し易くなる。よって、前側外装体20の位置ずれをより抑制できる。
外装接合領域AEの前後方向Lの長さは、外装非接合領域NEの前後方向Lの長さよりも長くてよい。外装接合領域AEは、外装非接合領域NEよりも剛性が高く、前後方向Lの長さが短くなり難い。外装接合領域AEの前後方向Lの長さを比較的長く設けることにより、前側外装体20によって腰回りを覆う領域を確保し易い。
吸収性物品10は、吸収性本体40とカバーシート27が接合されていないカバー非接合領域NCと、吸収性本体40とカバーシート27が接合されたカバー接合領域ACと、を有してよい。カバー非接合領域NCは、吸収性本体40を構成するシートのうち、カバーシート27と対向して配置されたシートと、カバーシート27と、が接合されていない領域であってよい。カバー接合領域ACは、吸収性本体40を構成するシートのうち、カバーシート27と対向して配置されたシートと、カバーシート27と、が接合された領域であってよい。カバー非接合領域NCは、カバーシート27と吸収性本体40が接合された領域と比較して剛性が低くなり、変形し易い領域である。
カバー非接合領域NCは、吸収性本体40の前端部45に設けられていてよい。カバー非接合領域NCは、吸収性本体40と外装体15が接合された領域と比較して剛性が低い。カバー非接合領域NCが設けられていることにより、吸収性本体40から外装体15へ力が伝わり難くなり、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側の領域に伝わる力を低減できる。よって、前側外装体20の位置ずれをより抑制できる。
カバー非接合領域NCは、外装非接合領域NEと前後方向Lにおいて連なってよい。カバー非接合領域NCと外装非接合領域NEは、厚さ方向においてずれていてもよく、前後方向において連なっていればよい。カバー非接合領域と外装非接合領域が前後方向において連なっていることにより、吸収性本体の前端縁近傍に、吸収性本体からの力によって変形する領域を長く確保できる。前側外装体において吸収性本体からの力をより吸収し易くなり、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
外装非接合領域NEの前後方向の長さは、カバー非接合領域NCの前後方向の長さよりも長くてよい。カバー非接合領域の前後方向の長さが外装非接合領域よりも長い構成と比較して、吸収性本体からの力によって変形する領域を前側外装体において確保でき、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
また、他の形態において、カバー非接合領域の前後方向の長さは、外装非接合領域の前後方向の長さよりも長くてもよい。外装非接合領域の前後方向の長さがカバー非接合領域よりも長い構成と比較して、吸収性本体からの力によって変形する領域をカバーシートにおいて確保でき、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
吸収性物品10は、吸収性本体40と外装非肌側シートが接合されていない本体非接合領域NBを有してよい。本体非接合領域NBは、吸収性本体40を構成するシートのうち、外装非肌側シートと対向して配置されたシートと、外装非肌側シートと、が接合されていない領域であってよい。具体的には、吸収性本体40の非肌対向面の全面に第2本体シート42Bが配置された形態にあっては、第2本体シート42Bと外装非肌側シートが接合されていない領域であってよい。吸収性本体40の非肌対向面に第2本体シート42B及び液不透過シート41が配置された形態にあっては、第2本体シート42Bと外装非肌側シートが接合されていない領域と、液不透過シート41と外装非肌側シートが接合されていない領域と、を含んでよい。本体非接合領域NBの少なくとも一部は、前端部45に設けられていてよい。本体非接合領域NBは、前端部45の全域に設けられてもよいし、前端部45の一部に設けられていてもよい。
本体非接合領域NBは、吸収性本体と外装非肌側シートが接合された領域と比較して剛性が低い。本体非接合領域が設けられていることにより、吸収性本体から外装体へ力が伝わり難くなり、吸収性本体の前端縁よりも前側の領域に伝わる力を低減できる。また、吸収性本体の非肌対向面側に本体非接合領域が設けられているため、前側外装体が非肌対向面側にたくれるように変形し易い。前側外装体によって吸収性本体からの力をより吸収でき、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
本体非接合領域NBは、外装非接合領域NEと前後方向において連なってよい。カバー非接合領域NCと外装非接合領域NEは、厚さ方向においてずれていてよく、前後方向において連なっていればよい。本体非接合領域NBと外装非接合領域NEが前後方向において連なっていることにより、吸収性本体の前端縁近傍に、吸収性本体からの力によって変形する領域を長く確保できる。前側外装体において吸収性本体からの力をより吸収し易くなり、前側外装体の位置ずれをより抑制できる。
外装非接合領域NEの前後方向Lの長さは、本体非接合領域NBの前後方向Lの長さよりも長くてよい。本体非接合領域NBの前後方向Lの長さが外装非接合領域NEの長さよりも長い構成と比較して、吸収性本体40からの力によって変形する領域を前側外装体20において確保できる。よって、前側外装体20の位置ずれをより抑制できる。
また、他の形態において、本体非接合領域NBの前後方向Lの長さは、外装非接合領域NEの前後方向Lの長さよりも長くてもよい。本体非接合領域NBが吸収性本体40の非肌対向面側T2に設けられているため、前側外装体20が非肌対向面側T2にたくれるように変形し易い。前側外装体20によって吸収性本体40からの力をより吸収でき、前側外装体20の位置ずれを抑制できる。
本体非接合領域NBの前後方向Lの長さは、カバー非接合領域NCの前後方向Lの長さよりも長くてよい。本体非接合領域NBは、吸収性本体40の非肌対向面側T2に配置され、カバー非接合領域NCは、吸収性本体40の肌対向面側T1に配置されている。本体非接合領域NBの前後方向Lの長さが比較的長いため、前側外装体20が非肌対向面側にたくれるように変形し易い。前側外装体によって吸収性本体からの力をより吸収でき、前側外装体の位置ずれを抑制できる。
吸収性物品10は、液不透過シート41と本体シート42が接合されていないシート非接合領域NSを有してよい。シート非接合領域NSの少なくとも一部は、前端部45に設けられていてよい。シート非接合領域NSは、前端部45の全域に設けられてもよいし、前端部45の一部に設けられていてもよい。
吸収性物品10は、シート非接合領域NSと本体非接合領域NBとが重なる重複領域DRを有してよい。重複領域DRは、シート非接合領域NSと本体非接合領域NBとが厚さ方向Tに重なる領域である。重複領域DRの少なくとも一部は、前端部45に設けられていてよい。重複領域DRは、前端部45の全域に設けられてもよいし、前端部45の一部に設けられていてもよい。
また、吸収性本体40の前端部45に重複領域DRが設けられているため、吸収コア50から前側に移動する力がかかった際に重複領域DRがより変形し易い。吸収性本体40の前端部45が変形することにより、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側の領域に伝わる力を低減でき、前側外装体20の位置ずれを抑制し、着用者の腹部を覆い続けることができる。
シート非接合領域NSの前端縁及び本体非接合領域NBの前端縁は、吸収性本体40の前端縁40Fに一致してよいし、吸収性本体40の前端縁40Fよりも後側に位置してもよい。シート非接合領域NSの後端縁及び本体非接合領域NBの後端縁は、吸収コア50の前端縁50Fよりも前側に位置してよいし、吸収コア50の前端縁50Fよりも後側に位置してよいし、吸収コア50の前端縁50Fに一致してもよい。シート非接合領域NSの外側縁及び本体非接合領域NBの外側縁は、吸収性本体40の外側縁40Eに一致してもよいし、吸収性本体40の外側縁40Eよりも幅方向Wの内側に位置してもよい。好適には、本体非接合領域NB及びシート非接合領域NSは、吸収性本体40の前端縁に設けられてよい。吸収性本体40の前端縁には、本体非接合領域NBとシート非接合領域NSの両方が設けられているため、より変形し易くなる。吸収コア50による変形を吸収性本体40の前端縁によって吸収し、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側の領域に伝わる力を低減でき、前側外装体20の位置ずれを抑制し、着用者の腹部を覆い続けることができる。
吸収性物品10は、シート非接合領域NSよりも股下域側において液不透過シート41と本体シート42が接合されたシート接合領域ASを有してよい。シート接合領域ASは、前後方向においてシート非接合領域NSに隣接している。シート接合領域ASは、シート非接合領域NSにおいて接合されていないシート同士を接合する領域である。
厚さ方向において吸収コア50を挟み、かつ吸収コア50と前端部45を跨ぐシート間に、シート非接合領域NSが設けられている形態にあっては、シート非接合領域NSの股下域側の内端縁、すなわち、シート接合領域ASの前端縁は、吸収コア50よりも前側に配置されてよい。シート非接合領域NSの股下域側の内端縁は、吸収コア50よりも前側に配置されてよい。シート非接合領域NSの股下域側の内端縁が吸収コア50よりも前側に位置するため、吸収コア50よりも前側にシート接合領域ASが設けられる。液不透過シート41と本体シートが接合された領域によって吸収コア50を構成する吸収材料が吸収性本体40外へ漏れることを抑制できる。
シート非接合領域NSは、液不透過シート41が第1本体シート42Aに接合されていない領域、液不透過シート41が第2本体シート42Bに接合されていない領域、及び液不透過シート41が第1本体シート42A及び第2本体シート42Bに接合されていない領域のいずれかであってよい。好適には、シート非接合領域NSでは、液不透過シート41は、第1本体シート42Aに接合されていなく、かつ第2本体シート42Bに接合されてなくてよい。液不透過シート41が第1本体シート及び第2本体シートに接合されていないため、液不透過シート41がより変形し易くなる。よって、吸収性本体40の前端部45がより変形し易くなり、吸収性本体40の前端縁40Fよりも前側の領域に伝わる力を低減でき、前側外装体20の位置ずれを抑制し、着用者の腹部を覆い続けることができる。
シート非接合領域NSと本体非接合領域NBの前後方向の位置関係は、限定されない。シート非接合領域NSの前端縁は、本体非接合領域NBの前端縁よりも前側であってもよいし、本体非接合領域NBの前端縁よりも後側であってもよい。シート非接合領域NSの後端縁は、本体非接合領域NBの後端縁よりも前側であってもよいし、本体非接合領域NBの後端縁よりも後側であってもよい。好適には、シート非接合領域NSは、本体非接合領域NBよりも股下域側に延出してよい。液不透過シート41は、液透過シートと比較して剛性が高いものが多く、シート非接合領域NSは、本体非接合領域NBよりも剛性を低くする効果を得やすい。シート非接合領域NSが本体非接合領域NBよりも股下域側に延出していることにより、吸収性本体40の変形によって吸収コア50の変形を吸収する効果をより得易い。
シート非接合領域NSと本体非接合領域NBの幅方向Wの位置関係は、限定されない。シート非接合領域NSの外端縁は、本体非接合領域NBの外側縁よりも外側であってもよいし、本体非接合領域NBの外側縁よりも内側であってもよい。好適には、シート非接合領域NSは、本体非接合領域NBよりも幅方向Wの外側に延出してよい。
シート非接合領域NSは、カバー非接合領域NCの少なくとも一部に厚さ方向に重なって配置されてよい。吸収性本体40の前端部45は、カバーシート27に接合されてなく、カバーシート27に対して移動し易い。着用者の肌側に位置するカバーシート27が肌に密着し、カバーシート27が変形し難い場合であっても、吸収性本体40の前端部45が変形し易く、外装体15が浮き上がる変形を抑制し、前胴回り域及び後胴回り域における外装体15の位置ずれを抑制できる。
また、カバー接合領域ACは、シート非接合領域NSの一部に厚さ方向に重なって配置されてよい。シート非接合領域NSとカバー接合領域ACが重なった領域とシート非接合領域NSとカバー接合領域ACが重なっていない領域と、が設けられてよい。シート非接合領域NSとカバー接合領域ACが重なった領域とシート非接合領域NSとカバー接合領域ACが重なっていない領域と、は、剛性が異なる。当該2つの領域によって吸収コア50から力を受けた際に段階的に変形し、吸収コア50から受けた力をより吸収し易い。よって、吸収性本体40から前側に向かう力を前側外装体20により伝わり難くでき、前側外装体20の位置ずれを抑制できる。
カバー接合領域ACは、シート接合領域ASに厚さ方向Tに重なって配置されてよい。カバー接合領域ACとシート接合領域ASが重なっている領域は、カバー接合領域ACとシート非接合領域NSが重なっている領域やカバー非接合領域NCとシート非接合領域NSが重なっている領域と比較して剛性が高い。当該剛性の高い領域がシート非接合領域NSよりも股下域側に設けられているため、吸収コア50から前後方向の外側に向かう力を当該剛性の高い領域を介してシート材及びカバーシート27に分散できる。シート材及びカバーシート27の両方で吸収コア50から受けた力をより吸収し易い。よって、吸収性本体40から前側に向かう力を前側外装体20により伝わり難くでき、前側外装体20の位置ずれを抑制できる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。