JP2019118154A - Speaker and headphones - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はスピーカ及びヘッドホンに係り、特に、背面解放型のスピーカユニットを用いたスピーカ及びヘッドホンに関する。 The present invention relates to a speaker and a headphone, and more particularly to a speaker and a headphone using a back surface open type speaker unit.
スピーカユニットとエンクロージャとを含んで構成されるスピーカでは、スピーカユニットに背面解放型が用いられる場合がある。
また、ヘッドバンドを備えた所謂オーバーヘッドタイプのヘッドホンに用いられるスピーカユニットは、一般に背面解放型が用いられる。背面解放型のスピーカユニットは、スピーカユニットのケースの背面に開口部を有し、背面からも音を放出する。
この背面解放型のスピーカユニットを備えたオーバーヘッドタイプのヘッドホンが、特許文献1に記載されている。
In a speaker configured to include a speaker unit and an enclosure, a back surface release type may be used for the speaker unit.
In addition, a speaker unit used for a so-called overhead type headphone equipped with a headband is generally a back open type. The back surface open type speaker unit has an opening at the back surface of the case of the speaker unit and emits sound also from the back surface.
一般に、背面解放型のスピーカユニットと、そのスピーカユニットを取り付けたエンクロージャと、を有するスピーカ(スピーカシステム)は、エンクロージャの奥行が深い(長い)ほど、低音域の再生音量が増加することが経験的に知られている。
オーバーヘッドタイプのヘッドホンでは、スピーカユニットを収容し耳に当てられるハウジング部のバックカバーが、このエンクロージャに該当し、ハウジング部がスピーカに相当する。
そこで、ハウジング部の奥行を長くして低音域の再生音量の増加を図ることが検討されるが、ヘッドホンにおけるハウジング部は、耳への装着性の向上や意匠性などの観点から奥行の長い形状にすることが難しい。
そのため、奥行の短いスピーカや、ヘッドホンに対しては、エンクロージャやバックカバーの奥行を長くすることなく低音域の再生音量が増加する工夫が望まれている。
In general, a speaker (speaker system) having a rear open type speaker unit and an enclosure to which the speaker unit is attached is empirically found that the deeper the enclosure (the longer the depth), the higher the reproduction volume of the bass region. It is known to.
In the overhead type headphone, the back cover of the housing unit that accommodates the speaker unit and is applied to the ear corresponds to this enclosure, and the housing unit corresponds to the speaker.
Therefore, it is considered to lengthen the depth of the housing part to increase the reproduction volume of the low frequency range, but the housing part in the headphone has a long depth shape from the viewpoint of the improvement of the fit to the ear and the design. It is difficult to
Therefore, for short-deep speakers and headphones, it is desirable to devise a technique for increasing the reproduction volume of the low-pitched range without lengthening the depth of the enclosure or back cover.
そこで、本発明が解決しようとする課題は、奥行を長くすることなく低音域の再生音量が増加するスピーカ及びヘッドホンを提供することにある。 Therefore, the problem to be solved by the present invention is to provide a speaker and a headphone in which the reproduction volume of the bass region is increased without increasing the depth.
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
1)背面解放型のスピーカユニットと、前記スピーカユニットの背面の所定領域に形成され音を放出する複数の放音部と、前記スピーカユニットの背面の側を覆うように配置され、前記スピーカユニットとの間にバックキャビティを形成するハウジング部と、前記バックキャビティ内に配設され、前記スピーカユニットから離れるに従って拡径する環状又は弧状のフィンを少なくとも一つ有するフィンユニットと、を備えることを特徴とするスピーカである。2)1)に記載されたスピーカの一対と、前記一対のスピーカ同士を連結するヘッドバンドと、を備えたことを特徴とするヘッドホンである。
In order to solve the above-mentioned subject, the present invention has the following composition.
1) A rear surface open type speaker unit, a plurality of sound emitting parts that are formed in a predetermined area on the rear surface of the speaker unit and emit sound, and are arranged to cover the rear surface side of the speaker unit And a fin unit having at least one annular or arc-shaped fin disposed in the back cavity and expanding in diameter away from the speaker unit. Speaker. 2) A headphone comprising the pair of speakers described in 1) and a headband connecting the pair of speakers.
本発明によれば、奥行を長くすることなく低音域の再生音量が増加する、という効果を奏する。 According to the present invention, there is an effect that the reproduction volume of the bass region is increased without lengthening the depth.
本発明の実施の形態に係るヘッドホンを、好ましい実施例であるヘッドホン51により図1〜図11を用いて説明する。
A headphone according to an embodiment of the present invention will be described using a
図1は、ヘッドホン51を説明するための外観斜視図である。
ヘッドホン51は、オーバーヘッドタイプであって、使用時に左耳に対応して宛がわれるハウジング部1と右耳に対応して宛がわれるハウジング部2と、ハウジング部1とハウジング部2とを連結する湾曲したヘッドバンド3と、を有している。
ハウジング部1,2は、概ね扁平の円柱状に形成され、それぞれに、柔軟な耳当てパッド4が着脱自在に装着される。
ハウジング部1,2の内部には、それぞれスピーカユニット5が収容されている。
FIG. 1 is an external perspective view for explaining the
The
The
図2は、図1のハウジング部1におけるS2−S2位置での斜視的断面図である。図3は、ハウジング部1の斜視的組立て図である。図2及び図3では、耳当てパッド4を不図示としている。また、以下の説明において、正面方向と背面方向とを、図2に示されるように規定する。ヘッドホン51の使用状態で、正面方向の側に耳が位置し、背面方向は頭部から離れる方向となる。
FIG. 2 is a perspective sectional view of the
図2及び図3に示されるように、ハウジング部1は、正面方向となる側にバッフル板11を有する。バッフル板11は、円盤状に形成され、小径部分が放射格子形状の空気流通可能な放音部11aとされている。
スピーカユニット5は、バッフル板11における放音部11aの裏面側(背面方向の側)に、バッフル板11側を正面とする姿勢で配置されている。図3においてスピーカユニット5は、模式的に円盤状に記載されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
The
ハウジング部1は、スピーカユニット5の背面方向の側に配置されバッフル板11に対しスピーカユニット5を挟持してねじ固定されたフィンユニット12と、スピーカユニット5及びフィンユニット12を覆うようにバッフル板11にねじ固定された扁平鍋状のバックカバー13と、を有する。
The
バッフル板11とバックカバー13とに囲まれて、スピーカユニット5の背面方向の側には実質的に密閉されたバックキャビティVa(図2参照)となる空間が形成される。以下、空間Vaとも称する。
図2に示されるように、スピーカユニット5は、ケース5c及びケース5cに正面方向となる側で支持された振動板5sを有している。
A space serving as a substantially sealed back cavity Va (see FIG. 2) is formed on the back surface side of the
As shown in FIG. 2, the
スピーカユニット5,フィンユニット12,及びバックカバー13は、平面視で外形が概ね円形とされ、それぞれの中心軸を共通の中心軸線CL1として組み付けられている。
The
次に、図4も参照してスピーカユニット5について説明する。
図4は、スピーカユニット5の背面図である。スピーカユニット5は、扁平円盤状を呈する背面解放型である。
従って、音声出力時には、振動板5sの振動で生じた音は、正面のみならず、背面の背面放音部5aからも放出される。
すなわち、スピーカユニット5のケース5cは、正面方向となる側に図示しない放音孔を有し、背面方向となる側にも開口部として背面放音部5aを有している。
Next, the
FIG. 4 is a rear view of the
Therefore, at the time of voice output, the sound generated by the vibration of the
That is, the
具体的には、スピーカユニット5は、背面放音部5aとして、中心軸線CL1位置を中心とする半径r1の円形範囲として設けられた中心放音部5a1と、半径r2と半径r3との間の環状範囲として設けられた環状放音部5a2とを有する。環状放音部5a2の内縁と外縁とは、この例において相似形状とする。
中心放音部5a1及び環状放音部5a2には、それぞれ発泡樹脂シート等で形成された音響フィルタ5b1及び音響フィルタ5b2が装着されている。
Specifically, the
An acoustic filter 5b1 and an acoustic filter 5b2 formed of a foamed resin sheet or the like are attached to the central sound emitting portion 5a1 and the annular sound emitting portion 5a2, respectively.
次に、図5〜図7を主に参照してフィンユニット12について説明する。
図5は、図3に斜視図で示されたフィンユニット12の拡大図である。図6は、フィンユニット12を背面方向の側から見た斜視図である。図7はフィンユニット12の正面図である。
Next, the
FIG. 5 is an enlarged view of the
フィンユニット12は、中心軸線CL1を中心として、同心で径の異なる三つの環状のフィン12a,12b,12cと、フィン12a〜12c同士を連結する三本の放射状の支持梁12dと、を有して樹脂によって形成されている。
各支持梁12dには、図2及び図5に示されるように、周方向に延在し正面方向に突出したリブ12d1が形成されている。
The
As shown in FIGS. 2 and 5, each
三つのフィン12a〜12cは、正面方向の側端部12a1〜12c1において最小径とされ、背面方向に進むに従って拡径する拡径部12a2〜12c2を有して環状又は弧状に形成されている。ここでは環状に形成され、背面方向に向かうラッパ型のものを説明する。フィン12a〜12cが弧状に形成されるのは、ハウジング部1の内部に端子などが設けられていて、環状に形成できない場合や、環状部分に配線部分が重なる場合である。
The three
フィン12a〜12cの形状を図2及び図7を主に参照して具体的に説明する。
フィン12aは、正面側端部12a1の内半径がR4Sとされ、正面側端部12a1から背面方向に進むに従って徐々に拡径し半径R4Eの背面側端部12a3に至る環状の拡径部12a2を有している。
フィン12bは、正面側端部12b1の内半径が半径R4Eよりも大なる半径R5Sとされ、背面方向に進むに従って徐々に拡径し半径R5Eの背面側端部12b3に至る環状の拡径部12b2を有している。
フィン12cは、正面側端部12c1の内半径が半径R5Eよりも大なる半径R6Sとされ、背面方向に進むに従って徐々に拡径し半径R6Eの背面側端部12c3に至る環状の拡径部12c2を有している。
The shapes of the
The inner radius of the front end 12a1 is R4S, and the
The
The
フィン12cは、さらに背面側端部12c3に接続し、正面方向にほぼ同一半径の半径R6Eで円環状に延出して背面放音部5aから放出された音の伝播距離を長くするための戻りフィン部12c4を有している。
フィン12cは、拡径部12c2の正面方向となる側における支持梁12dに対応する位置に、正面方向に延び周方向に離隔した三本のボス12c5を有する。ボス12c5には、下穴が形成されており、バッフル板11に対し、その正面方向の側からタッピングねじ(図示せず)で締め付け固定される。
The
The
この締め付け固定状態で、三本の支持梁12dそれぞれに設けられたリブ12d1が、スピーカユニット5のケース5cにおける半径r1〜半径r2(図4参照)の非開口部5c1に当接している。
これにより、スピーカユニット5は、バッフル板11とフィンユニット12との間において正背方向に隙間なく保持される。
In this fixed condition, the ribs 12d1 provided on each of the three
Thus, the
次に、バックカバー13について説明する。
バックカバー13は、図3に示されるように、円板状の底壁13aと、底壁13aの周囲から環状に立設する側壁13bと、を有して樹脂により形成されている。
底壁13aにおける側壁13bの近傍には、周方向に離隔して四本のボス13a2が立設している。
ボス13a2には、下穴が形成されており、ボス13a2に対し、バッフル板11がその正面方向となる側からタッピングねじ(図示せず)で締め付け固定される。
Next, the
As shown in FIG. 3, the
In the vicinity of the
A pilot hole is formed in the boss 13a2, and the
この締め付け固定により、バッフル板11,スピーカユニット5,及びバックカバー13で囲まれた空間Vaは、バックキャビティとして実質的に密閉状態で形成される。
底壁13aには、中心軸線CL1上に頂部13c1を有するコーン形状の突出部13cが形成されている。突出部13cの傾斜周面13c2は、径方向断面において凹面となっている。
By this clamping and fixing, a space Va surrounded by the
The
図8は、ハウジング部1における、スピーカユニット5の背面放音部5aと、フィンユニット12のフィン12a〜12cと、の径方向及び正背方向の位置関係を説明するための模式的断面図である。図8は、図2の斜視的断面形状を模式的平面状に記載したものである。
図8において、中心放音部5a1と環状放音部5a2とは、共に正背方向の同じ位置にあり、その位置と底壁13aの内面13a1との間の正背方向距離を距離L1とする。
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view for explaining the positional relationship between the back surface
In FIG. 8, the central sound emitting portion 5a1 and the annular sound emitting portion 5a2 are both at the same position in the normal / back direction, and the distance between that position and the inner surface 13a1 of the
図8に示されるように、環状のフィン12aの正面側端部12a1は、スピーカユニット5の中心放音部5a1の外周縁にほぼ対応した位置にある。
すなわち、半径r1と半径R4Sとが、比較的近い値で対応している。例えば、半径R4Sは、半径r1の±5%の範囲内であるとよい。
As shown in FIG. 8, the
That is, the radius r1 and the radius R4S correspond with relatively close values. For example, the radius R4S may be in the range of ± 5% of the radius r1.
環状のフィン12bの正面側端部12b1は、スピーカユニット5の環状放音部5a2の小径周縁にほぼ対応した位置にある。
すなわち、半径r2と半径R5Sとが、比較的近い値となっている。例えば、半径R5Sは、半径r2の±10%の範囲内であるとよい。
The
That is, the radius r2 and the radius R5S have relatively close values. For example, the radius R5S may be in the range of ± 10% of the radius r2.
環状のフィン12cの正面側端部12c1は、スピーカユニット5の環状放音部5a2の大径周縁にほぼ対応した位置にある。
すなわち、半径r3と半径R6Sとが、比較的近い値になっている。例えば、半径R6Sは、半径r3の±15%の範囲内であるとよい。
フィン12aは、フィン12b及びフィン12cよりも小径で内側にあるため、フィン12b及びフィン12cに対する内フィンとなる。同様に、フィン12bは、フィン12cに対する内フィンとなる。
The
That is, the radius r3 and the radius R6S are relatively close values. For example, the radius R6S may be within ± 15% of the radius r3.
Since the
フィン12a〜12cは、スピーカユニット5のケース5cに対し、接触せずに隙間が生じるよう背面方向に離隔して設けられている。
これにより、スピーカユニット5の出力時に、ケース5cとフィン12a〜12cとの接触ノイズが生じることがない。
The
Thereby, at the time of the output of the
バックカバー13の突出部13cの頂部13c1は、正背方向において、フィン12aの正面側端部12a1と背面側端部12a3との間に位置している。
The top 13c1 of the
ハウジング部1は、フィンユニット12及び突出部13cを有する上述の構成によって、背面放音部5aから空間Va内に放出された音が、フィンユニット12及び突出部13cが無い場合(従来のハウジング部)と比べて、長い距離を伝播するようになっている。
また、フィンユニット12は、背面放音部5aとバックカバー13の内面13a1との間に仕切り壁として配置される。従って、フィンユニット12を有することで、背面放音部5aから放出され、内面13a1に反射して背面放音部5aに戻る、いわゆる戻り音が減少する。
In the case where the
In addition, the
図9は、ハウジング部1からフィンユニット12及び突出部13cを削除した、比較例としてのハウジング部101を示す断面図である。詳しくは、スピーカユニット5にインパルス信号を入力させたときの音の伝播態様例を説明する図である。
ハウジング部101では、中心放音部5a1及び環状放音部5a2から背面方向に放出された中心放出音D101及び環状放出音D102は、背面方向に距離L1だけ伝播すると、障壁となる底壁13aの内面13a1に到達する。
そして、中心放出音D101及び環状放出音D102は、内面13a1で反射し、反射音DH101,DH102として中心放音部5a1と環状放音部5a2に戻る。
このように、ハウジング部101において、中心放出音D101及び環状放出音D102の伝播距離は、距離L1となる。
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a
In the
The central emitted sound D101 and the annular emitted sound D102 are reflected by the inner surface 13a1, and return to the central sound emitting portion 5a1 and the annular sound emitting portion 5a2 as the reflected sounds DH101 and DH102.
As described above, in the
これに対し、図8に示されるハウジング部1では、中心放音部5a1から背面方向に放出された中心放出音D1は、フィン12aの拡径部12a2と突出部13cの傾斜周面13c2との間の経路を通り、それらに誘導されて背面方向に進むと共に径方向外方へ伝播する。突出部13cを配置することで、径方向外方への伝播が促進される。突出部13cが配置されてなくても中心放音部5a1から背面方向に放出された中心放出音D1は径方向外方へ伝播する。
そして、中心放出音D1は、底壁13aの内面13a1に沿って径方向外方に伝播する(矢印経路D1a)。
次いで中心放出音D1は、側壁13bと戻りフィン部12c4との間を正面側に伝播する(矢印経路D1b)。
次いで中心放出音D1は、戻りフィン部12c4の正面側端部12c6とバッフル板11の背面11bとの間を中心軸線CL1に向かい伝播した後(経路矢印D1c)、フィン12cの拡径部12c2における正面方向の側の面12c7に到達する(経路矢印D1d)。
On the other hand, in the
Then, the center emission sound D1 propagates radially outward along the inner surface 13a1 of the
Next, the center emission sound D1 propagates to the front side between the
Then, after the center emission sound D1 propagates toward the central axis line CL1 between the front end 12c6 of the return fin portion 12c4 and the back surface 11b of the baffle plate 11 (path arrow D1c), the enlarged diameter portion 12c2 of the
すなわち、中心放出音D1の伝播経路は、経路矢印D1a〜経路矢印D1dで示される経路となり、伝播距離は、概ね、距離L1の2.5倍と距離L2とを加えた距離となる。
距離L2は、中心軸線CL1から、側壁13bと戻りフィン部12c4との間の中点まで、の距離である。
That is, the propagation path of the central emission sound D1 is a path indicated by the path arrow D1a to the path arrow D1d, and the propagation distance is generally a distance obtained by adding 2.5 times the distance L1 and the distance L2.
The distance L2 is a distance from the central axis line CL1 to a midpoint between the
一方、環状放音部5a2から背面方向に放出された環状放出音D2は、フィン12bの拡径部12b2とフィン12cの拡径部12c2との間を通り、それらに誘導されて背面方向に進むと共に径方向外方に伝播する。
その後、中心放出音D1と同様の伝播経路、すなわち、経路矢印D1b〜D1dに示される経路でフィン12cの拡径部12c2の正面方向の側の面12c7に到達する。
On the other hand, the annular sound D2 emitted in the rear direction from the annular sound emitting portion 5a2 passes between the enlarged diameter portion 12b2 of the
Then, it reaches the surface 12c7 on the front direction side of the enlarged diameter portion 12c2 of the
すなわち、環状放出音D2の伝播経路は、経路矢印D2a及び経路矢印D1b〜経路矢印D1dで示される経路となり、伝播距離は、概ね、距離L1の2.5倍と距離L3とを加えた距離となる。
距離L3は、環状放音部5a2の径方向中心位置と、距離L2の最大径位置との間の距離である。
That is, the propagation path of the annular emission sound D2 is a path indicated by the path arrow D2a and the path arrow D1b to the path arrow D1d, and the propagation distance is approximately a distance obtained by adding 2.5 times the distance L1 and the distance L3. Become.
The distance L3 is a distance between the radial center position of the annular sound emitting portion 5a2 and the maximum diameter position of the distance L2.
このように、ハウジング部1は、フィンユニット12を有することで、ハウジング部101と奥行が同じ長さであっても、中心放出音D1及び環状放出音D2の伝播経路長(伝播距離)が、著しく長くなっている。このように中心放出音D1の伝播経路と環状放出音D2の伝播経路とが合流する構成にすることによって、放音部5a1,5a2から放出された音が伝搬経路の放音部5a1、5a2からもっとも遠い経路端まで到達しやすくなる。
As described above, the
図10は、ハウジング部1による再生音と、ハウジング部101による再生音と、の違いを比較するための音圧周波数特性を示すグラフである。
実線がハウジング部1による再生音の特性を示し、一点鎖線がハウジング部101による再生音の特性を示している。
FIG. 10 is a graph showing sound pressure frequency characteristics for comparing the difference between the reproduction sound by the
The solid line indicates the characteristic of the reproduced sound by the
図10には、フィンユニット12及び突出部13cの有無を違いとする二つの特性が示
されるが、フィンユニット12及び突出部13cを有するハウジング部1の再生音の方が、低音域の音圧が高く、音量が増加していることがわかる。
FIG. 10 shows two characteristics different from the presence or absence of the
以上詳述したように、ハウジング部1は、ハウジング部1に対しフィンユニット12及び突出部13cを備えていないハウジング部101と比較して、空間Vaの正背方向の距離L1が同じでありながら、背面放音部5aから放出された音の伝播距離が長くなっている。
そして、実測値で、低音域の音圧が高くなっていることが確認されている。
すなわち、ハウジング部1を備えたヘッドホン51は、ハウジング部1の奥行を長くすることなく低音域の再生音量が増加している。
As described above in detail, the
And it is confirmed by the actual value that the sound pressure of the low-pitched region is high.
That is, in the
また、ハウジング部101で生じる、中心放音部5a1に戻る反射音DH101は、ハウジング部1では、突出部13cが設けられているために生じることがない。
従って、中心放音部5a1に戻る反射音が振動板5sの振動に影響を与えることはなく、ハウジング部1による再生音は、歪が少ない。
Further, the reflected sound DH101 generated in the
Therefore, the reflected sound returning to the center sound emitting portion 5a1 does not affect the vibration of the
また、ハウジング部1において、環状放音部5a2から背面方向に放出され底壁13aの内面13a1に達して反射した反射音は、フィン12bに大部分が遮断されるので、再び環状放音部5a2に戻る反射音は僅かとなる。
従って、環状放音部5a2から放出された環状放出音D2の反射音が振動板5sの振動に影響を与える程度は僅かであり、ハウジング部1による再生音は、この点においても歪が少ない。
Further, in the
Therefore, the degree to which the reflected sound of the annular emitted sound D2 emitted from the annular sound emitting portion 5a2 affects the vibration of the
ハウジング部1では、環状放音部5a2から放出された音の伝播経路の横断面積(伝播方向に対する直交方向の断面積)が一定となるように、フィン12a〜12c及び底壁13aの突出部13cの形状が決められている。
例えば、図8において、中心放音部5a1から放出した中心放出音D1は、フィン12aの拡径部12a2と突出部13cの傾斜周面13c2とに誘導され、背面方向に伝播するに従って径方向の外方へ伝播する。
In the
For example, in FIG. 8, the central emission sound D1 emitted from the central sound emitting portion 5a1 is guided by the enlarged diameter portion 12a2 of the
フィン12aは、図6などに示されるように環状に形成されているので、中心放出音D1は、360°の全周に亘り拡径するように伝播する。
従って、伝播経路の単位角度範囲の横断面積が一定だとすると、伝播経路の総横断面は伝播と共に拡大する。
Since the
Therefore, if the cross-sectional area of the unit angle range of the propagation path is constant, the total cross-section of the propagation path expands with the propagation.
バックキャビティである空間Va内を伝播させる際に、伝播経路の横断面積である伝播方向に直交する方向の断面積が大きく変化すると、音質の低下を招く傾向にあることが経験的に知られている。
そこで、ハウジング部1では、環状に伝播する中心放出音D1及び環状放出音D2の伝播経路の横断面積が、径によらず概ね一定となるように各形状が設定されている。
It is empirically known that, when propagating in the space Va which is the back cavity, if the cross-sectional area in the direction orthogonal to the propagation direction, which is the cross-sectional area of the propagation path, changes significantly, the sound quality tends to deteriorate. There is.
Therefore, in the
図11は、この横断面積を一定にする方法を模式的に示した斜視図である。
図11において、音源DSから放出され全周方向に伝播する音の経路Tの、半径がRaの位置での経路幅をhaとし、半径がRaより大なるRbの位置での経路幅をhbとする。
Ra位置での経路Tの横断面積Saは、Sa=2πRa×haであり、Rb位置での経
路Tの横断面積Sbは、Sb=2πRb×hbである。
好ましい態様であるSa=Sbとするためには、
hb=(Ra/Rb)×ha (式1)
とすればよい。
FIG. 11 is a perspective view schematically showing a method of making the cross-sectional area constant.
In FIG. 11, the path width at a position where the radius is Ra is assumed to be ha, and the path width at a position Rb where the radius is larger than Ra is assumed to be hb. Do.
The cross-sectional area Sa of the route T at the Ra position is Sa = 2πRa × ha, and the cross-sectional area Sb of the route T at the Rb position is Sb = 2πRb × hb.
In order to set Sa = Sb which is a preferred embodiment,
hb = (Ra / Rb) × ha (Equation 1)
And it is sufficient.
この考え方を、ハウジング部1に適用すると、図8に示されるようになる。
すなわち、底壁13aとフィン12a〜12cの背面側端部12a3〜12c3との間の正背方向の幅を、幅h12a〜h12cとする。また、背面側端部12a3〜12c3のそれぞれの半径をR4E,R5E,R6Eとする(図7も参照)。
このとき、背面側端部12a3〜12c3位置での経路横断面積S12a,S12b,
S12cは、次のように示される。
S12a=2πR4E×h12a (式2)
S12b=2πR5E×h12b (式3)
S12c=2πR6E×h12c (式4)
従って、好ましい態様のS12a=S12b=S12cとするために、
h12b=(R4E/R5E)×h12a (式5)
h12c=(R4E/R6E)×h12a (式6)
とすればよい。
When this concept is applied to the
That is, the width in the positive / back direction between the
At this time, the route cross-sectional area S12a, S12b, at the rear end 12a3 to 12c3 position.
S12c is shown as follows.
S12a = 2πR4E × h12a (Equation 2)
S12b = 2πR5E × h12b (Equation 3)
S12c = 2πR6E × h12c (Equation 4)
Therefore, in order to set S12a = S12b = S12c in the preferred embodiment,
h12b = (R4E / R5E) × h12a (Equation 5)
h12c = (R4E / R6E) × h12a (Equation 6)
And it is sufficient.
本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
ヘッドホン51は、ヘッドバンドを有するいわゆるオーバーヘッドタイプに限定されない。耳掛けハンガを備えて耳介に装着される耳掛けタイプのヘッドホンなど、他の態様のヘッドホンであってもよい。
環状放音部5a2は、連続した完全な環状領域でなくてもよい。不連続とする部分を有するC字状、すなわち、弧状領域とされていてもよい。
また、中心放音部5a1および環状放音部5a2は、複数の孔で構成されてもよい。この場合、環状放音部5a2は、環状又は弧状を形成するように配置される。
また、フィンも連続した完全な環状でなくてよい。すなわち、弧状に形成されていてもよい。
上記のフィン12a〜12cのいずれかと環状放音部5a2とを組み合わせた場合において、そのフィンが弧状で環状放音部5a2が環状の場合は、フィンの弧状の周方向の範囲で本発明の効果を奏する。反対に、フィンが環状で環状放音部5a2が弧状の場合は、環状放音部5a2の弧状に対応するフィンの周方向の範囲で本発明の効果を奏する。
The embodiment of the present invention is not limited to the above-described configuration, and may be modified within the scope of the present invention.
The
The annular sound emitting portion 5a2 may not be a continuous complete annular region. It may be C-shaped having discontinuous portions, that is, an arc-shaped region.
In addition, the center sound emitting portion 5a1 and the annular sound emitting portion 5a2 may be configured by a plurality of holes. In this case, the annular sound emitting portion 5a2 is arranged to form an annular or arc shape.
Also, the fins may not be continuous and completely annular. That is, it may be formed in an arc.
When any of the
ハウジング部1のバックカバー13をエンクロージャとしてみれば、スピーカユニット5とバックカバー13とを含んで、いわゆるスピーカシステムと称されるスピーカSPが構成される。このスピーカSPも本発明に含まれる。
スピーカSPは、例えばデザインの制約上で奥行を長くできない場合、上述のフィンユニット12を有する実施例の構成にすることでヘッドホン51と同様の効果が得られる。
When the
For example, in the case where the depth of the speaker SP can not be increased due to the restriction of the design, the same effect as the
1,2 ハウジング部
3 ヘッドバンド
4 耳当てパッド
5 スピーカユニット
5a 背面放音部、 5a1 中心放音部、 5a2 環状放音部
5b1,5b2 音響フィルタ、 5c ケース、 5c1 非開口部
5s 振動板
11 バッフル板、 11a 放音部、 11b 背面
12 フィンユニット
12a〜12c フィン、 12a1〜12c1 正面側端部
12a2〜12c2 拡径部、 12a3〜12c3 背面側端部
12c4 戻りフィン部、 12c5 ボス、 12c6 正面側端部
12c7 (正面方向の側の)面、 12d 支持梁、 12d1 リブ
13 バックカバー
13a 底壁、 13a1 内面、 13a2 ボス、 13b 側壁
13c 突出部、 13c1 頂部、 13c2 傾斜周面
51 ヘッドホン
CL1 中心軸線
D1 中心放出音、 D2 環状放出音
DH1,DH2,DH101,DH102 反射音
ha,hb 経路幅、 L1〜L3 距離
r1〜r3,R4S,R4E,R5S,R5E,R6S,R6E,Ra,Rb 半径、
Sa,Sb (伝播経路の)横断面積、 T 経路
Va 空間(バックキャビティ)
SP スピーカ
1, 2
Sa, Sb (of propagation path), T path Va space (back cavity)
SP speaker
Claims (4)
前記スピーカユニットの背面の所定領域に形成され音を放出する複数の放音部と、
前記スピーカユニットの背面の側を覆うように配置され、前記スピーカユニットとの間にバックキャビティを形成するハウジング部と、
前記バックキャビティ内に配設され、前記スピーカユニットから離れるに従って拡径する環状又は弧状のフィンを少なくとも一つ有するフィンユニットと、
を備えることを特徴とするスピーカ。 Rear open type speaker unit,
A plurality of sound emitting units formed in a predetermined area on the back surface of the speaker unit and emitting sound;
A housing portion disposed to cover the back side of the speaker unit and forming a back cavity between the speaker unit and the housing portion;
A fin unit having at least one annular or arc-shaped fin disposed in the back cavity and expanding in diameter with distance from the speaker unit;
A speaker characterized by having.
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