JP2019116892A - エンジン用インジェクターヘッド、エンジン、ロケット、及びインジェクターヘッドの製造方法 - Google Patents

エンジン用インジェクターヘッド、エンジン、ロケット、及びインジェクターヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第一の燃料成分用の出口開口部を備えた、エンジンの燃焼チャンバーを画定するフロントプレート、フロントプレートの、燃焼チャンバーと向き合わない側に配置され、ベースプレート及びベースプレートから燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用の、出口開口部と対応するノズル本体を有するベースプレート構造、並びにフロントプレートとベースプレートの間に配置された第一分配プレートを有するインジェクターヘッドを提供する。【解決手段】ノズル本体20は第一分配プレート22を貫通している。第一分配プレートの領域において、第一分配プレートを貫通するノズル本体の周辺に一以上の貫通開口部が形成されている。本発明はさらに、本インジェクターヘッド10を備えたエンジン及びこのインジェクターヘッド又はエンジンを備えたロケットに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン用インジェクターヘッド、そのようなインジェクターヘッドを備えたエンジン、及び前記インジェクターヘッドまたはエンジンを備えたロケットに関する。
ロケットエンジンにおいては、燃焼用の燃料成分を燃焼チャンバーに導くために、インジェクターヘッドが用いられる。これらは通常、エンジンのノズル開口部の反対側のスラストチャンバー端部に配置され、それ故に高圧・高温に耐える必要がある。通常のインジェクターヘッドは複数のインジェクション要素又はノズル本体を有し、これらがまた同様に数多くの個別の部品から成り、それら部品は例えば、ねじ止め、溶接、及び/又ははんだ付けによって互いに接続されている。前記ノズル本体は一般に、同様にそうした接続によってインジェクターヘッドのフロントプレートに据付けられている。
ロケットエンジン用のインジェクターヘッドは例えば、文献DE10−2004−018725A1に記載されている。このインジェクターヘッドには噴射要素が配置され、それらは燃焼チャンバーの内部に流入する燃料を導入するために用いられる。前記噴射要素は管状に形成されるか、管と一以上の同軸スリーブとの組み合わせによって形成され、インジェクタープレート及び/又はカバープレートに接続される。
こうした背景に対して、本発明の目的は、より速くかつより簡単に据付けることができ、それにもかかわらず燃料をより良く分配することができるエンジン用インジェクターヘッドを提供することである。本発明のさらなる目的は、そのようなインジェクターヘッドを備えるエンジン及びロケット、並びにそのようなインジェクターヘッドの製造方法を提供することである。
この目的は、請求項1の特徴を有するインジェクターヘッド、請求項12の特徴を有するエンジン、及び請求項13の特徴を有するロケット、並びに請求項14の特徴を有する方法によって達成される。
本インジェクターヘッドはエンジン、例えばロケットエンジンに備えられ、第一の燃料成分用の出口開口部を備えた、エンジンの燃焼チャンバーを画定するフロントプレート、前記フロントプレートの、前記燃焼チャンバーと向き合わない側に配置され、ベースプレート及び前記ベースプレートから前記燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用のノズル本体を有するベースプレート構造(ここで前記ノズル本体は前記出口開口部に対応し、例えば位置合わせされている)、前記フロントプレートと前記ベースプレートの間に配置された、第一分配プレートを有する。前記ノズル本体は、前記第一分配プレートを貫通している。前記第一分配プレートの領域において、前記第一分配プレートを貫通する前記ノズル本体の周辺それぞれに、一以上の貫通開口部が形成されている。
このインジェクターヘッドは、第一の分配プレートが第一の燃料成分を分配するので、燃料分配用に個別のノズル本体に配置されるスリーブを省くことができる。そのため、特に機械によって、比較的素早く簡単に製造することができる。そのため、インジェクターヘッドの製造、組み立て、及び試験のコストをかなり低減することができる。しかも、貫通開口部を備えた第一の分配プレートの構成により、第一の燃料成分をより均一に分配することが可能となる。貫通開口部の配置を、ひいては第一の燃焼成分の分配を、簡単な手法で適合させることができる。これにより、本インジェクターヘッドを例えば、種々の燃焼チャンバー形状及び/又は燃料タイプ用に、簡単な手法で設計することができる。本発明に従うインジェクターヘッドには、例えばいわゆる「燃料マニホールド」の形の別個の部品が必要ないので、本インジェクターヘッドはまた、軽量と言う特徴も有する。
第一分配プレートはこうして、ベースプレートとフロントプレートの間の容積を、二つの部分容積に分割することができる。第一分配プレートには例えば、1000を超える、2000を超える、4000を超える、あるいは7000を超える貫通開口部を配置することができる。第一分配プレートではまた、最大1000、最大2000、最大4000、あるいは最大7000の貫通開口部を配置することも考えられる。
フロントプレートの安定性を増すために、リブを付すことができる。それに加え、又はそれに代えて、フロントプレートを分配プレートにねじで接続しても良い。フロントプレートをさらに、一個の材料部品から分配プレートと共に製造し、フロントプレートと分配プレートとを単一部品とすることもできる。任意的に、フロントプレートと分配プレートの間に配置するハウジングの一部を、同じ材料部品から製造することもできる。リブは、フライスによって作ることができる。例えば、T溝フライスを用いたフライスによってリブを作ることができる。リブの間にはこうして、ポケットが生み出され、これらが共に燃料チャンバーを形成する。この場合、リブは、前記ポケット同士が互いに流体が通じるようなまたは流体が隔てられるような配置及び寸法とすることができる。換言すると、流体が連続するチャンバーは、その内部にリブが配置されている、又は、それぞれがポケットによって形成された、互いに隔離された複数の燃料チャンバーが存在している。いずれの場合も、貫通開口部のそれぞれは、少なくとも一つのポケットと流体が通じる(流体的に接続される)ようにして、第一分配プレート内に配置される。
ノズル本体は、出口開口部と同軸に配置されていて良い。さらに、出口開口部は第一の燃料成分用だけでなく、他の燃料成分、特に第二の燃料成分用に備えられても良い。第一の燃料成分は例えば気体又は液体の水素(H)であり、第二の燃料成分は気体又は液体の酸素(O)である。
第一の分配プレートは、好ましくは平坦である。特に、二つの表面が互いに平行に配向した平板形状に構成され、そこをノズル本体が貫通する。これは、単一の材料部品から製造することができる。その材質の厚みは、例えば少なくとも3mm、少なくとも4mm、少なくとも5mm、少なくとも7mm、又は少なくとも10mmである。さらに、その材質の厚みを、最大で30mm、最大で20mm、最大で15mm、又は最大で12mmとすることもできる。
貫通開口部の少なくとも一部は、ノズル本体と第一分配プレートの間に形成することができる。このことは、ノズル本体と第一分配プレートの間に、ノズル本体それぞれの外周の少なくとも一部に沿って空隙を備えることができることを意味する。
貫通開口部はさらに、ノズル本体それぞれの周囲の一部に沿って又は全周に沿って延びた、環状の空隙を有しても良い。ノズル本体が第一分配プレートを貫通した貫通開口部の直径は、2〜20mmの間、4〜15mmの間、又は6〜10mmの間とすることができる。直径は、好ましくは大よそ8〜9mmの間である。ノズル本体はその結果、対応する貫通開口部の直径よりも小さい直径を有する。これは例えば、1〜15mmの間、3.5〜13mmの間、又は5.5〜9mmの間とすることができる。ノズル本体の直径は、好ましくは大よそ7.5〜8.5mmである。例えば、貫通開口部の直径が8.4mmで、ノズル本体の直径が8mmである。第一分配プレートには、50個より多くの、又は80個より多くの、好ましくは90〜110個の環状空隙が備えられても良い。インジェクターヘッドは、同数のノズル本体を有していて良い。
それぞれの環状空隙によって、対応するノズル本体が関連する貫通開口部とより容易に取り付けられるので、分配プレート、ノズル本体、及びベースプレートの組み立てが容易となる。この場合、貫通開口部の内周面は、対応するノズル本体を導くよう適合されていて良い。
こうして、第一の燃料成分が第一分配プレートを通って流れながら、ノズル本体の一部表面に沿って燃料チャンバーの方向に流れ得るように、第一分配プレートが形成される。このようにして第一の燃料成分の流れがより良い形で導かれ、流れ抵抗が低減される。あるいはまた、ノズル本体を第一分配プレートと、例えば単一の材料部品から一体形成することができ、これによって第一分配プレートは各ノズル本体の外周表面と接する。これに関連して、ノズル本体と第一分配プレートは、任意に第一分配プレートの全厚に渡って両者の間に空隙が生じないように形成されても良い。
貫通開口部が一以上の穴を有することも考えられる。一以上の穴の基本形状は、例えば円形状または楕円状であっても良い。あるいは、又はそれに加え、貫通開口部が一以上のスロットを有していても良い。各スロットは、例えば三角形状、正方形状、長方形状、若しくは多角形状の基本形状とすることができる。貫通開口部/穴/スロットは好ましくは、第一分配プレートの燃焼チャンバーと向き合わない側から第一分配プレートの燃焼チャンバーに向き合った側へと、第一の燃料成分が第一分配プレートを通って伝わるように適合される。第一の燃料成分を通すために、穴/スロットを備えることができる。それらは例えば、開始穴侵食加工によって形成することができる。穴はさらに、(円筒状の)ボアとして、かつ/又は、互いに離れた及び/又はノズル本体から離れた/間隔を置いた構成とすることもできる。穴の直径はノズル本体の直径よりも小さくて良い。この直径は特に、第一分配プレートと平行な面において、ノズル本体の直径の1%と30%の間、4%と20%の間、または8%と12%の間とすることができる。
さらに、穴/スロットの軸線を、ノズル本体の長手方向軸と実質的に平行に及び/又は第一分配プレートに対して垂直に延ばすことができる。穴の軸線同士の間隔は、軸線と垂直な平面において、穴の直径よりも大きくすることができる。各ノズル本体周辺の領域において、5より多い、10より多い、15より多い、または20より多い穴/スロットを配置することもできる。環状空隙の大きさ、すなわちノズル本体と分配プレート材料の最大距離は、組立てた状態で、一つの又は各穴の直径と同等であって良い。穴はこうして、第一の燃料成分をより良く通すことができる。
インジェクターヘッドの構成の一つにおいては、幾つかの又は全ての貫通開口部は、各ノズル本体周囲の閉曲線に沿って配置されている。その曲線は例えば、円形状、楕円形状、三角形状、正方形状、または多角形状もしくは長方形状の形状とすることができる。曲線はまた、それぞれのノズル本体が曲線の中心(例えば幾何学的重心)を貫くように延びた配置とすることもできる。例えば、幾つかの又は全ての貫通開口部が、幾つかの同心円に沿って配置される。各ノズル本体の中心長手方向軸は、ここでの円の中心を貫いて延びていて良い。貫通開口部は、その閉曲線に沿って互いに同じ間隔で配置することができる。さらに、それら領域は重なり合わないように配置することができる。この貫通開口部の配置により、第一の燃料成分をより均一に分配することが可能となる。
一つの変形例では、一以上のノズル本体がそれぞれ一つの出口開口部に突き出し、かつ/又は出口開口部を貫通していて良い。ノズル本体が出口開口部に突き出しているか否かに関わらず、ノズル本体と出口開口部は、好ましくは互いに対応する。例えば、ノズル本体と出口開口部は、同一平面上又は同軸上に位置合わせされる。各出口開口部の内周端と、組み合わされたノズル本体の外周表面の間には、他の環状空隙を備えることができ、そこを通じてインジェクターヘッドから第一の燃料成分を出すことができる。さらに、少なくとも一つの出口開口部の周囲に、ビードを形成することもでき、それは例えばフロントプレートからベースプレートの方向に隆起している。この場合、ビードは曲線に沿って、特に円に沿って、それぞれの出口開口部の端部沿いに延ばすことができる。第一分配プレートに面するビードの端部は、第一分配プレートから離すことも可能である。
さらに発展させると、インジェクターヘッドは第一ハウジングを有しても良く、そこには第一部分と第二部分が備わっていても良い。第一の燃料用の第一燃料送入部は、ここの第一部分に形成することができる。第一部分、第一分配プレート、及びベースプレートは共にここで、第一の燃料成分用の第一燃料チャンバーを画定又は規定できる。第一ハウジング部は、シリンダージャケットとしての区画に形成することができ、ベースプレート及び/又は第一分配プレートの外端に沿って延ばすことができる。ここで、シリンダージャケットはベースプレートに対し実質的に垂直に延びていて良い。第一燃料送入部は例えば、第一の燃料成分が、第一分配プレートの燃焼チャンバーと向き合わない表面に沿って第一の燃料チャンバーへと流れるように配向させることができる。第一燃料送入部は、ロート形状に形成することができる。そこでは、第一の燃料成分の流れ方向に垂直な断面は、ノズル本体に向き合う端部において、ノズル本体に向き合わない側の端部におけるよりも大きい。第一の燃料成分はこうして、第一燃料チャンバーへと、比較的低い抵抗で伝えられる。
インジェクターヘッドはさらに、フロントプレートに対して垂直に延びた、第二ハウジング部を有していても良い。ここで、第二ハウジング部、フロントプレート、及び第一分配プレートは、第一の燃料用の第二燃料チャンバーを画定又は規定することができる。第二ハウジング部はまた、シリンダージャケットとして形成され、フロントプレートの外周端に沿って延びていても良い。これに関連して、第二ハウジング部は、フロントプレートに対して垂直に延びるフランジとして構成される。第二ハウジング部をここで、第一ハウジング部に対して流体漏れのない方式で接続することができる。
第二ハウジング部はまた、第一ハウジング部と共に、第一分配プレートを保持する。この目的のために、第一ハウジング部は第二ハウジング部と隣接する端部領域において、及び/又は第二ハウジング部は第一ハウジング部と隣接する端部領域において、第一分配プレートの外周端が第一ハウジング部と第二ハウジング部の間に保持、特にクランプされるために噛み合う溝を、その内周表面に有する。ノズル本体は、第一及び第二チャンバーの双方を貫通するのが好都合である。
他の構成において、インジェクターヘッドは背面プレート及び/又は第三ハウジング部を有する。第三ハウジング部は背面プレートと一体形成することができる。背面プレートはベースプレートの、フロントプレートと反対の側に、ベースプレートから間隔を置いて配置されるのが好ましい。そのベースプレート向きの側において、その表面は連続的に平坦であって良く、その面積は、燃焼チャンバーと向き合わない側のベースプレート表面の面積の、大よそ80〜120%とすることができる。ベースプレートと実質的に平行に配向されていても良い。第三ハウジング部は、第一ハウジング部の、第二ハウジング部と反対の側に配置させることができる。第三ハウジング部は例えば、背面プレートから垂直に、第一ハウジング部の方向に延び、シリンダージャケットとして形成されていて良い。第一及び第二又は第二及び第三ハウジング部の外周表面は、互いに同一平面上にあることが好ましい。こうして、各ハウジング部を互いに、迅速かつ容易に接続することができる。
第三ハウジング部、背面プレート、及び/又は背面プレートとベースプレートの間に配置された第二分配プレートは、第二の燃料用の第三燃料チャンバーを画定/規定できる。この目的のために、第三ハウジング部は第一ハウジング部に、特に第一ハウジング部の第二部分に、流体漏れのない方式で接続されていて良い。第三ハウジング部はまた、第一ハウジング部、特に第一ハウジング部の第二部分と共に、第二分配プレートを保持する。この目的のために、第一ハウジング部は第三ハウジング部と隣接する端部領域において、及び/又は第三ハウジング部は第一ハウジング部と隣接する端部領域において、第二分配プレートの外周端が第一ハウジング部と第三ハウジング部の間に保持、特にクランプされるために噛み合う溝を、その内周表面に有する。第二分配プレートは、ベースプレートと背面プレート間の容積を、二つの部分容積へと分割する。
第二の燃料成分用の第二燃料送入部は、第三ハウジング部の内部に形成されるのが有利である。第二燃料送入部は、第一燃料送入部と実質的に同様に形成され、第三ハウジング内の開口部を通じて第三燃料チャンバーへと開いている。特に第二燃料送入部は、第三燃料チャンバーに面する端部で断面が広がったロート形状に形成されていても良い。第二分配プレートとベースプレートの間には第四燃料チャンバーが形成され、それは第一ハウジング部の第二部分によって任意的に画定されていても良い。第二分配プレートは一以上の貫通孔を有し、貫通孔はそれによって第三燃料チャンバーからの第二の燃料成分を第四燃料チャンバーに伝えて分配するように適合されている。
ノズル本体は好ましくは円筒状に構成され、ベースプレートと一体成形することができる。この場合、任意的にベースプレートを貫通させることができる。例えば、ノズル本体は第二の燃料成分用の燃料導入口を有し、導入口はベースプレートの、燃焼チャンバーに向き合わない表面に配置される。ここで、第二分配プレートの少なくとも幾つかの、例えば全ての貫通孔は、ノズル本体の燃料導入口に対応していて良く、例えばノズル本体の燃料導入口と同一平面上に配置することができる。これに関連して、一以上のノズル本体の燃料導入口は、第四燃料チャンバー、第二分配プレート、及び第三燃料チャンバーを通じて、第二燃料送入部へと流体が通るように接続される。
インジェクターヘッドは、一体形成することができる。インジェクターヘッドのどの部品をも、特にインジェクターヘッドの全ての部品を、例えば、鋳造や、3Dプリンティング(ALM−積層造形)のような積層造形によって、単一の材料部品から製造することができる。
さらに、第一ハウジング部を、ベースプレート構造、ベースプレート、及び/又はノズル本体と共に一体形成すること、特に単一の材料部品(例えば一つの鋳物)から一体形成することも考えられる。第三ハウジング部を同様にベースプレートと共に一体形成する/単一の材料部品から一体形成する、及び/又は第二ハウジング部をフロントプレートと共に一体形成する/単一の材料部品から一体形成することもできる。この場合、第一、第二、及び第三ハウジング部は互いに、溶接された又ははんだ付けされた継目で接続されることが好ましい。特に、第一ハウジング部はノズル本体と共に、フライス又は3Dプリンティングによって形成することができる。一般に、単一の材料部品から、例えばフライスや3Dプリンティングによって製造される。
フロントプレートと第一分配プレートを一体形成することも考えられる。あるいは、又はそれに加えて、フロントプレート(12)、第一分配プレート、及び第二ハウジング部を一体形成することもできる。例えば、第二ハウジング部を単一の材料部品から形成することができ、フロントプレートと第一分配プレートの間に第二燃料チャンバーを、例えばT溝フライスを用いたフライスによって製造するか、あるいは第二ハウジング部をフロントプレート及び第一分配プレートと共に、一回の鋳造で又は3Dプリンティング法を用いて形成することができる。
一つの態様において、エンジン、特にロケットエンジンは上に詳記されたインジェクターヘッド、及び燃焼チャンバーを有する。燃焼チャンバーは、好ましくはフロントプレートに隣接して配置され、それによって第一の及び第二の燃料成分が出口開口部を通じて燃焼チャンバーへと吐出される。燃焼チャンバーでは、第一の燃料成分と第二の燃料成分が互いに反応し、推進力を生じることができる。エンジンはさらにノズルを有し、それを通じて、第一の及び第二の燃料成分が互いに反応した最終生成物をエンジンから排出することができる。
他の態様では、ロケットが上で詳記されたようなインジェクターヘッド又は上記のエンジンを備える。
他の態様によれば、エンジン用のインジェクターヘッドを製造する方法は、下記の工程を包含する、
‐ 第一の燃料成分用の出口開口部を備えた、エンジンの燃焼チャンバーを画定するフロントプレートを提供する工程、
‐ 前記フロントプレートの、前記燃焼チャンバーと向き合わない側にベースプレート構造を配置する工程であって、前記ベースプレート構造は、ベースプレート及び前記ベースプレートから前記燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用のノズル本体を有し、前記ノズル本体は前記出口開口部と対応する工程、
‐ 前記フロントプレートと前記ベースプレートの間に、第一分配プレートを、前記ノズル本体が前記第一分配プレートを貫通するように提供する工程、
‐ 前記第一分配プレートの領域の、前記第一分配プレートを貫通する前記ノズル本体の周辺に、一以上の貫通開口部を形成する工程、
‐ 第一部分及び第二部分を備えた第一ハウジング部を提供する工程であって、前記第一部分中には第一の燃料成分用の第一燃料送入部が形成され、前記第一部分と前記第一分配プレートと前記ベースプレートは、第一の燃料成分用の第一燃料チャンバーを画定する工程、
‐ 前記フロントプレートに対して垂直に延びる第二ハウジング部を提供する工程であって、前記第二ハウジング部と前記フロントプレートと前記第一分配プレートは、第一の燃料用の第二燃料チャンバーを画定する工程、及び
‐ 前記第一ハウジング部の、前記第二ハウジング部と反対の側に、第三ハウジング部を配置する工程であって、前記第三ハウジング部中には、第二の燃料成分用の第二燃料送入部が形成される工程。
本方法の一変形例では、フロントプレート及び第一分配プレートを提供する工程が、単一の材料部品を提供する工程、及び第一の燃料成分用の前記燃料チャンバーを材料部品からフライスする工程を含んでいて良い。フライスは例えば、T溝フライスで行うことができる。
フロントプレートにリブを備えることも考えられ、それによりフライスの間、ウェブがフロントプレートと第一分配プレートの間に保持され続ける。この場合、第二燃料チャンバーをフライスされた複数のポケットによって形成することもでき、これらポケットは互いに流体が通じるように通じている。しかしながら、フライス半径を減じることにより、個々のポケットを形成することもできる。それらはリブ/ウェブで互いに隔離され、ノズル本体がそこで第二燃料チャンバーを貫通している。第二燃料チャンバーはこうして、フライスされた複数のポケットへと成形され、互いのポケットで流体が隔てられている。
エンジン用インジェクターヘッドの好ましい態様の例を、以下の添付の概略図を参照してさらに詳しく説明する。
第一の構成のインジェクターヘッドを切り開き、燃焼チャンバーの斜め上方から見た斜視図である。 図1のインジェクターヘッドの第一分配プレート領域を示す詳細な斜視図である。 図1のインジェクターヘッドを示す側面図である。 図1のインジェクターヘッドのノズル本体の領域を示す断面図である。 図1のインジェクターヘッドを分解して示す、燃焼チャンバーの斜め上方から見た斜視図である。 図1のインジェクターヘッドを分解して示す、フロントプレートの斜め下方から見た斜視図である。 図1のインジェクターヘッドの背面プレート、第三ハウジング部及び第二燃料送入部を示す図である。 図1のインジェクターヘッドの背面プレート、第三ハウジング部及び第二燃料送入部を示す図である。 第二の構成のインジェクターヘッドの第二燃料送入部を示す斜視図である。 図1のインジェクターヘッドの第二分配プレートを示す斜視図である。 図1のインジェクターヘッドの第二分配プレートを示す上面図である。 図1のインジェクターヘッドの第一ハウジング部、ベースプレート、ノズル本体、及び第一燃料送入部を示す図である。 図1のインジェクターヘッドの第一ハウジング部、ベースプレート、ノズル本体、及び第一燃料送入部を示す図である。 第二の構成のインジェクターヘッドの第一燃料送入部を示す斜視図である。 図1のインジェクターヘッドの第一分配プレートを、個別の視点から示した図である。 図1のインジェクターヘッドの第一分配プレートを、個別の視点から示した図である。 図1のインジェクターヘッドの第一分配プレートを、個別の視点から示した図である。 第三の構成のインジェクターヘッドの第一分配プレート部を示す図である。 図1のインジェクターヘッドのフロントプレートを示す斜視図である。 図1のインジェクターヘッドのフロントプレートを示す斜視図である。 図1のインジェクターヘッドのフロントプレートを示す斜視図である。
図1〜6、7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a〜10c、及び11a〜11cは、エンジン、特にロケットエンジン用のインジェクターヘッド10の第一の構成を示す。インジェクターヘッド10は、エンジンの燃焼チャンバー(図示せず)を画定する、第一の燃料成分用の出口開口部14を備えたフロントプレート12を備え、かつフロントプレート12の、燃焼チャンバーと向き合わない側に配置され、ベースプレート18及びベースプレート18から前記燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用のノズル本体20を有するベースプレート構造16を有する。特に図1及び2より明らかなように、ノズル本体20は出口開口部14と対応又は位置合わせされている。フロントプレート12とベースプレート18の間には、第一分配プレート22が配置されている。ノズル本体20が、第一分配プレート22を貫通している。第一分配プレート22を貫通するノズル本体20周辺の第一分配プレート22の領域Bでは、それぞれ一以上の貫通開口部が形成されている。貫通するノズル本体20それぞれに、少なくとも5個、少なくとも10個、又は少なくとも20個の貫通開口部を備えることができる。第一分配プレート22中に、合計で少なくとも50個、少なくとも200個、少なくとも400個、少なくとも1000個、少なくとも2000個、又は少なくとも4000個の貫通開口部を備えることができる。
貫通開口部は、第一分配プレート22と関連するノズル本体20との間に環状の空隙24を有し、空隙24は上記インジェクターヘッド10中で、ノズル本体20の全周に沿って延びている。さらに、貫通開口部は20よりも多い穴26を、特に、ノズル本体20の20倍よりも多い穴26を備える。穴26の直径はノズル本体20の直径よりも小さい。穴26はノズル本体20から間隔を置いて配置され、環状の空隙24と同様、分配プレート22を通ってノズル本体20の軸線Aと平行に延び、それに沿って第二の燃料成分がノズル本体を流れ貫く。軸線Aは、第一分配プレート22、ベースプレート18及びフロントプレート12に対して、並びに背面プレート28に対して垂直に延びる。これについては、後に詳記する。環状の空隙24の広がり、すなわちノズル本体と分散プレート材料の間の最大距離は、ここでは各穴26の直径よりも小さい。
穴26は閉曲線K(ここでは円形状)に沿って、例えば関連するノズル本体20の周囲に配置される。ここでは、穴26の直径は、穴26が互いに間隔を置くように、すなわち、第一分配プレート22の分配プレート材料がその間に存在するように選択される。閉曲線Kに沿って配置される穴26の数は、少なくとも3、5、又は9であり、このケースでは例えば20よりも多い。穴26の直径は、ベースプレート18及び/又は第一分配プレート22のレベルにおけるノズル本体の直径Dの30%よりも小である。穴26はドリル穴として製作され、互いに平行に延ばすことができる。さらに、穴26は曲線Kに沿って等間隔で配置される。あるいはまた、穴26を、閉曲線Kに沿わせる代わりに、分配プレート全域でランダムな分布に配置することもできる。
図2及び4は、出口開口部14へと突き出たノズル本体20のそれぞれを詳細に示す。ノズル本体20は円筒形状に成形され、主軸32の燃焼チャンバーと向き合わない端部に燃料注入口30を有し、燃焼チャンバー側で主軸32に接続したノズル出口34を有する。主軸32とノズル出口34を貫いて、燃料ダクト36が主軸32内を一定の直径で延び、ノズル出口34にて広がっている。主軸32の外径は直径Dであり、ノズル出口34の外径は直径Dよりも小である。主軸32は、第一分配プレート22と組み合わされている。
フロントプレート12には、各出口開口部の周囲に環状にビード38が形成されており、それがフロントプレート12から、ベースプレート18及び分配プレート22の方向に隆起している。ビード38は、フロントプレート12上へと突き出した領域Bに対応する領域の内側を延びている。ビードは、フロントプレート12の、燃焼チャンバーに向き合っていない表面から隆起し、その隆起はフロントプレート12と第一分配プレート22の間隔より小、特に半分未満である。
インジェクターヘッド10はさらに、第一部分G11及び第二部分G12を備えた第一ハウジング部G1、第二ハウジング部G2、及び第三ハウジング部G3を有する。第一の燃料成分用の第一燃料送入部40は、第一部分G11に配置されている。第一部分G11、第一分配プレート22、及びベースプレート18は、第一の燃料成分用の第一燃料チャンバー42を画定/規定する。第二ハウジング部G2、フロントプレート12、及び第一分配プレート22は、第一の燃料成分用の第二燃料チャンバー44を画定/規定する。第三ハウジング部G3、背面プレート28、及び背面プレート28とベースプレート18の間に配置された第二分配プレート46は、第二の燃料成分用の第三燃料チャンバー48を画定/規定する。第二部分G12は、ベースプレート18及び第二分配プレート46と共に、第二の燃料成分用の第四燃料チャンバー50を画定/規定する。三つのハウジング部G1〜G3はいずれも、フロントプレート12、ベースプレート18、及び第一分配プレート22、第二分配プレート46、並びに背面プレート28のそれぞれに対して垂直に、かつ/又は互いに平行に延びていて良い。
第三ハウジング部G3は、第一ハウジング部G1の、第二ハウジング部G2と反対の側に配置される。第三ハウジング部G3には、第二燃料送入部52が形成され、第二の燃料成分を第三燃料チャンバー48に導入するように適合される。第二分配プレート46には貫通孔54が備えられ、それを通じて第三燃料チャンバー48が第四燃料チャンバー50へと流体が通るように接続している。第二分配プレート46は、貫通孔54によって第二の燃料成分を流体注入口30全域で均一に分配することができる。第二の燃料成分は次に、ノズル本体20中に形成された燃料ダクト36によって、フロントプレート12の出口開口部14へと伝えられる。これに関連して、ノズル本体20それぞれの燃料注入口30は、第三及び第四燃料チャンバー48及び50並びに第二流体送入部52に、流体を流すように接続される。第二燃料送入部52において、第二の燃料成分の流れ方向は、第二分配プレート46の、燃焼チャンバーに向き合わない表面に対して実質的に平行な向きであり、第二の燃料成分の燃料ダクト36内での流れ方向は、第二分配プレート46の、燃焼チャンバーに向き合わない表面に対して実質的に垂直な向きである。
第一の燃料成分は、第一燃料送入部40を通って第一燃料チャンバー42へと伝えられる。第一燃料送入部40において、第一の燃料成分の流れ方向は、第一分配プレート22に実質的に平行に延びており、第二燃料送入部52中の第二の燃料成分の流れ方向に対して逆平行であって良い。第一分配プレート22の貫通開口部において、第一の燃料成分の流れ方向は、燃料ダクト36中での第二の燃料成分の流れ方向と実質的に平行に延びている。これにより、二つの燃料成分を共に出口開口部14へと、有効に混合するために導くことができる。第一燃料送入部40と第二燃料送入部52は、実質的に同一の形状とすることができる。ここに記載された構成において、燃料導入部40及び52は、実質的に円筒状に形成され、流れ方向に垂直な面の断面において、それぞれ実質的に矩形(あるいは楕円又は円形)の断面を有する。
三つのハウジング部G1〜G3は、フロントプレート12、第一分配プレート22、ベースプレート18、第二分配プレート46、及び背面プレート28と共に、一体成形される。特に、フロントプレート12と第二ハウジング部G2、ベースプレート18とノズル本体20と第一燃料送入部40、及び背面プレート28と第三ハウジング部G3と第二燃料送入部52はそれぞれ、一つの(単一の)材料部品から形成される。さらに、分配プレート22及び46はそれぞれ、一つの(単一の)材料部品から形成される。第一ハウジング部G1と第二ハウジング部G2の間、及び第一ハウジング部G1と第三ハウジング部G3の間の境界領域には、溝56及び58が形成され、そこで第一分配プレート22及び第二分配プレート46が保持される。
このインジェクターヘッド10を製造するために、先ずは第一分配プレート22が第一の溝58に挿入される。次に、第一ハウジング部G1が第二ハウジング部G2に設置され、周囲を溶接され又ははんだで継ぎ合わされて第二ハウジング部に取り付けられる。第二分配プレート46が次に溝56へと挿入され、第三ハウジング部G3が第一ハウジング部G1に設置され、続いて第一ハウジング部G1へと、周囲を溶接され又ははんだで継ぎ合わされて取り付けられる。あるいはまた、3Dプリンティング(ALM)によってインジェクターヘッドを一体で製造することもできる。
図7c及び9cは、インジェクターヘッド10の第二の構成の燃料送入部40及び52を示す。これら燃料送入部40及び52は、ロート形状に形成されている。流れ方向に垂直な面の、第一又は第三燃料チャンバー42、48に向き合わない側で、これらは円形の断面を有する。あるいは、又はそれに加えて、流れ方向に垂直な面の、第一又は第三燃料チャンバー42、48に向き合った側で、燃料送入部40及び52が矩形の断面を有していても良い。矩形断面の面積は、円形断面の面積よりも大きくても良い。さらに、インジェクターヘッド10の第二の構成は、インジェクターヘッド10の第一の構成の特徴全てを備えていても良い。
図10dは、インジェクターヘッド10の第三の構成の第一分配プレート22の、ノズル本体20領域での断面を示す。このインジェクターヘッド10では、環状の空隙24はそれぞれのノズル本体20の外周に沿って部分的にのみ延びており、それ故ノズル本体20は分配プレート22との接触点を有し、それを介して分配プレート22に支持されている。さらに、図10dのインジェクターヘッド10は、図1〜6、7a、7b、8a、8b、9a、9b、10a〜10c、及び11a〜11cのインジェクターヘッド10、又は図7c及び9cのインジェクターヘッド10の特徴全てを有していて良い。

Claims (15)

  1. エンジン用のインジェクターヘッド(10)であって、
    ‐ 第一の燃料成分用の出口開口部(14)を備えた、エンジンの燃焼チャンバーを画定するフロントプレート(12)、
    ‐ 前記フロントプレート(12)の、前記燃焼チャンバーと向き合わない側に配置され、ベースプレート(18)及び前記ベースプレートから前記燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用のノズル本体(20)を有するベースプレート構造(16)であって、前記ノズル本体(20)は前記出口開口部(14)と対応するベースプレート構造(16)、
    ‐ 前記フロントプレート(12)と前記ベースプレート(18)の間に配置された、第一分配プレート(22)、
    ‐ 第一部分(G11)及び第二部分(G12)を備えた第一ハウジング部(G1)であって、前記第一部分(G11)中には第一の燃料成分用の第一燃料送入部(40)が形成され、前記第一部分(G11)と前記第一分配プレート(22)と前記ベースプレート(18)は、第一の燃料成分用の第一燃料チャンバー(42)を画定する第一ハウジング部(G1)、
    ‐ 前記フロントプレート(12)に対して垂直に延びる第二ハウジング部(G2)であって、前記第二ハウジング部(G2)と前記フロントプレート(12)と前記第一分配プレート(22)は、第一の燃料用の第二燃料チャンバー(44)を画定する第二ハウジング部(G2)、及び
    ‐ 前記第一ハウジング部(G1)の、前記第二ハウジング部(G2)と反対の側に配置され、前記第二の燃料成分用の第二燃料送入部(52)が形成された第三ハウジング部(G3)を有し、
    前記ノズル本体(20)は前記第一分配プレート(22)を貫通し、かつ
    前記第一分配プレート(22)の領域において、前記第一分配プレート(22)を貫通する前記ノズル本体(20)の周辺それぞれに、一以上の貫通開口部(24、26)が形成されていることを特徴とするインジェクターヘッド。
  2. 前記貫通開口部の少なくとも一部が、前記ノズル本体(20)と前記第一分配プレート(22)の間に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のインジェクターヘッド(10)。
  3. 前記貫通開口部が、少なくとも断面において前記ノズル本体(20)それぞれの周囲に沿って延びた環状の空隙(24)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のインジェクターヘッド(10)。
  4. 前記貫通開口部が一以上の穴(26)を有し、前記穴の直径が前記ノズル本体(20)の直径(D)より小さく、かつ/又は前記穴が前記ノズル本体(20)から間隔を置いて配置され、かつ/又は
    前記貫通開口部が一以上のスロットを有し、前記スロットそれぞれの基本形状は三角形状、正方形状、長方形状、若しくは多角形状であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  5. 前記貫通開口部(26)の主軸が前記ノズル本体(20)の長軸(A)と実質的に平行、かつ/又は前記第一分配プレート(22)に対して垂直に延びていることを特徴とする、請求項4記載のインジェクターヘッド(10)。
  6. 前記貫通開口部の少なくとも一部が、前記ノズル本体(20)の周囲に、特に閉曲線(K)に沿って配置されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  7. 前記ノズル本体(20)の一つ以上が、前記出口開口部(14)のそれぞれ一つへと突き出ており、かつ/又は
    前記出口開口部(14)の少なくとも一つの周辺において、前記フロントプレート(12)から前記ベースプレート(18)の方向に隆起したビード(38)が形成されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  8. さらに背面プレート(28)を備え、
    前記第三ハウジング部(G3)、前記背面プレート(28)、及び前記背面プレート(28)と前記ベースプレート(18)の間に配置された第二分配プレート(46)が、第二の燃料成分用の第三燃料チャンバー(48)を画定し、かつ/又は
    各ノズル本体(20)の燃料注入口(30)が前記第二燃料送入部(52)に、流体が通るように接続していることを特徴とする、請求項1記載のインジェクターヘッド(10)。
  9. 前記ベースプレート構造(16)が一体形成されており、かつ/又は前記第一分配プレート(22)が前記ノズル本体(20)に接触していることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  10. 前記フロントプレート(12)と前記第一分配プレート(22)が一体形成されており、かつ/又は前記フロントプレート(12)と前記第一分配プレート(22)と前記第二ハウジング部(G2)が一体成形されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  11. 前記フロントプレート(12)と前記第一分配プレート(22)の間にリブが配置され、それによって前記第二燃料チャンバー(44)がポケットへと区画され、前記ノズル本体(20)が前記第二燃料チャンバー(44)を貫通し、
    前記リブは、前記ポケット同士が互いに流体が通じるような又は流体が隔てられるような配置及び寸法であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)、及び燃焼チャンバーを備えたエンジン、特にロケットエンジン。
  13. 請求項1から11のいずれか1項に記載のインジェクターヘッド(10)又は請求項12記載のエンジンを備えたロケット。
  14. エンジン用のインジェクターヘッド(10)を製造する方法であって、
    第一の燃料成分用の出口開口部(14)を備えた、エンジンの燃焼チャンバーを画定するフロントプレート(12)を提供する工程、
    前記フロントプレート(12)の、前記燃焼チャンバーと向き合わない側にベースプレート構造(16)を配置する工程であって、前記ベースプレート構造(16)は、ベースプレート(18)及び前記ベースプレートから前記燃焼チャンバーの向きに延びる第二の燃料成分用のノズル本体(20)を有し、前記ノズル本体(20)は前記出口開口部(14)と対応する工程、
    前記フロントプレート(12)と前記ベースプレート(18)の間に、第一分配プレート(22)を、前記ノズル本体(20)が前記第一分配プレート(22)を貫通するように提供する工程、
    前記第一分配プレート(22)の領域の、前記第一分配プレート(22)を貫通する前記ノズル本体(20)の周辺に、一以上の貫通開口部(24、26)を形成する工程、
    第一部分(G11)及び第二部分(G12)を備えた第一ハウジング部(G1)を提供する工程であって、前記第一部分(G11)中には第一の燃料成分用の第一燃料送入部(40)が形成され、前記第一部分(G11)と前記第一分配プレート(22)と前記ベースプレート(18)は、第一の燃料成分用の第一燃料チャンバー(42)を画定する工程、
    前記フロントプレート(12)に対して垂直に延びる第二ハウジング部(G2)を提供する工程であって、前記第二ハウジング部(G2)と前記フロントプレート(12)と前記第一分配プレート(22)は、第一の燃料用の第二燃料チャンバー(44)を画定する工程、及び
    前記第一ハウジング部(G1)の、前記第二ハウジング部(G2)と反対の側に、第三ハウジング部(G3)を配置する工程であって、前記第三ハウジング部(G3)中には、第二の燃料成分用の第二燃料送入部(52)が形成される工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  15. フロントプレート(12)及び第一分配プレート(22)を提供する前記工程が、
    単一の材料部品を提供する工程、及び
    前記材料部品から、第一の燃料成分用の前記燃料チャンバー(44)をフライス加工し、前記フロントプレート(12)にリブが備えられる工程、
    を含み、前記フライス加工は好ましくはT溝フライスで行われることを特徴とする、請求項14記載の方法。
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