JP2019114964A - 振動デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

振動デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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竜太 西澤
Ryuta Nishizawa
竜太 西澤
資郎 村上
Shiro Murakami
資郎 村上
信也 青木
Shinya Aoki
信也 青木
敦司 松尾
Atsushi Matsuo
敦司 松尾
匡史 志村
Tadashi Shimura
匡史 志村
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Abstract

【課題】中継基板におけるクラックの有無を検出することができる振動デバイス、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】振動デバイスは、ベースと、前記ベースに取り付けられている中継基板と、前記中継基板に取り付けられている振動素子と、を有している。また、前記中継基板には、外部からの電圧が印加される配線と、前記配線の外部接続端子と、が配置されている。また、前記配線の少なくとも一部は、前記中継基板の外縁部に配置されている。また、前記中継基板は、前記ベースに支持される第1部分と、前記振動素子が配置されている第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する接続部と、を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、振動デバイス、電子機器および移動体に関するものである。
特許文献1には、パッケージと、パッケージに収納されている支持基板およびSAW共振子と、を有し、支持基板がパッケージに固定され、SAW共振子が支持基板に固定されている電子デバイスが記載されている。また、SAW共振子を支持基板の端部に配置することで、パッケージや支持基板の変形等により生じる応力がSAW共振子に伝わり難くなっており、SAW共振子の安定した駆動を実現している。
また、特許文献2には、圧電基板と、圧電基板に配置された複数の電極と、を有し、電極間の容量に基づいて圧電基板におけるクラックの有無を検出するセラミックフィルタが記載されている。
特開2015−170827号公報 特開2001−033415号公報
しかしながら、特許文献1、2では、振動素子を支持し、振動素子と電気的に接続された配線を備える中継基板において、中継基板におけるクラックの有無を検出することについては、考慮されていない。
本発明の目的は、中継基板におけるクラックの有無を検出することができる振動デバイス、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
本発明の振動デバイスは、ベースと、
前記ベースに取り付けられている中継基板と、
前記中継基板に取り付けられている振動素子と、を有し、
前記中継基板には、外部からの電圧が印加される配線と、前記配線の外部接続端子と、が配置されていることを特徴とする。
このように、中継基板に配線を配置することで、配線の抵抗値変化から中継基板におけるクラックの有無を検知することができる。そのため、中継基板の破損を検知することができ、信頼性の高い振動デバイスとなる。
本発明の振動デバイスでは、前記配線の少なくとも一部は、前記中継基板の外縁部に配置されていることが好ましい。
これにより、外縁部から生じるクラックを精度よく検知することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記中継基板は、
前記ベースに取り付けられている第1部分と、
前記振動素子が配置されている第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分とを接続する接続部と、を有していることが好ましい。
これにより、第1部分から第2部分までの応力の伝達経路を長くすることができる。そのため、ベースの変形により生じる応力が支持部から第2部分までの間に効果的に吸収・緩和され、第2部分上の振動素子に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、振動素子の駆動特性の変化(特に共振周波数の変動)が起き難く、振動素子は、優れた振動特性を発揮することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記接続部は、
第3部分と、
前記第1部分と前記第3部分とを第1軸上で接続する第1梁部と、
前記第2部分と前記第3部分とを第1軸と交差する第2軸上で接続する第2梁部と、を有していることが好ましい。
これにより、第1部分から第2部分までの応力の伝達経路がより長くなる。そのため、振動素子の駆動特性の変化(特に共振周波数の変動)がより起き難く、振動素子は、より優れた振動特性を発揮することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記第1部分は、枠状をなし、
前記第3部分は、枠状をなすと共に、前記第1部分の内側に位置し、
前記第2部分は、前記第3部分の内側に位置していることが好ましい。
これにより、中継基板の小型化を図ることができる。
本発明の振動デバイスでは、前記配線は、少なくとも前記第1梁部および前記第2梁部に配置されていることが好ましい。
これにより、中継基板におけるクラックの有無を精度よく検出することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記配線は、前記第1部分、前記第2部分および前記第3部分にも配置されていることが好ましい。
これにより、中継基板におけるクラックの有無を精度よく検出することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記配線は、前記振動素子と電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、中継基板の小型化および簡素化を図ることができる。
本発明の振動デバイスでは、前記配線は、前記振動素子と電気的に接続されている第1配線と、前記振動素子と電気的に接続されていない第2配線と、を含むことが好ましい。
これにより、クラックを検出するための配線が増えるため、より確実に、クラックを検出することができる。
本発明の振動デバイスでは、前記振動素子と電気的に接続されている回路素子を有し、
前記ベースに前記回路素子が取り付けられ、
前記回路素子に前記中継基板が取り付けられ、
前記中継基板に前記振動素子が取り付けられていることが好ましい。
これにより、ベースの変形により生じる応力が振動素子にさらに伝わり難くなる。
本発明の振動デバイスでは、前記ベースとの間に前記振動素子および前記中継基板を収納するように前記ベースに接合されている蓋体を有していることが好ましい。
これにより、振動素子および中継基板を衝撃、埃、熱、湿気(水分)等から好適に保護することができる。
本発明の電子機器は、本発明の振動デバイスを備えることを特徴とする。
これにより、本発明の振動デバイスの効果を享受でき、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の振動デバイスを備えることを特徴とする。
これにより、本発明の振動デバイスの効果を享受でき、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 図1の振動デバイスを示す上面図である。 中継基板を示す上面図である。 図3の中継基板を示す下面図である。 中継基板の変形例を示す下面図である。 振動素子を示す上面図である。 図6の振動素子を示す下面図である。 水晶のカット角を説明する図である。 中継基板と振動素子の結晶軸の関係を示す斜視図である。 中継基板の変形例を示す上面図である。 図10の中継基板を示す下面図である。 中継基板の変形例を示す上面図である。 図12の中継基板を示す下面図である。 中継基板の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 図15に示す振動デバイスの変形例を示す断面図である。 図15に示す振動デバイスの変形例を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
以下、本発明の振動デバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図2は、図1の振動デバイスを示す上面図である。図3は、中継基板を示す上面図である。図4は、図3の中継基板を示す下面図である。図5は、中継基板の変形例を示す下面図である。図6は、振動素子を示す上面図である。図7は、図6の振動素子を示す下面図である。図8は、水晶のカット角を説明する図である。図9は、中継基板と振動素子の結晶軸の関係を示す斜視図である。図10は、中継基板の変形例を示す上面図である。図11は、図10の中継基板を示す下面図である。図12は、中継基板の変形例を示す上面図である。図13は、図12の中継基板を示す下面図である。図14は、中継基板の変形例を示す斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」とも言い、下側を「下」とも言う。また、水晶の結晶軸をX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光軸)として説明する。
図1および図2に示すように、振動デバイス1は、振動素子2と、中継基板3と、回路素子4と、これらを収納するパッケージ5と、を有している。パッケージ5内では、回路素子4の下方に中継基板3が位置し、中継基板3の下方に振動素子2が位置し、回路素子4、中継基板3および振動素子2がパッケージ5の厚さ方向に重なって配置されている。このように、回路素子4、中継基板3および振動素子2を重ねて配置することで、振動デバイス1の平面的な広がりを抑えることができ、振動デバイス1の小型化を図ることができる。また、振動素子2は、中継基板3に取り付けられており、中継基板3は、回路素子4に取り付けられており、回路素子4は、パッケージ5に取り付けられている。このように、パッケージ5と振動素子2との間に回路素子4および中継基板3を介在させることで、例えば、パッケージ5の熱撓み等による変形(応力)が振動素子2に伝わり難くなり、振動素子2の振動特性の低下を抑制することができる。以下、振動デバイス1の各部について順次詳細に説明する。
[パッケージ]
図1に示すように、パッケージ5は、内側に収納空間Sを有しており、この収納空間Sに振動素子2、中継基板3および回路素子4が収納されている。そのため、パッケージ5によって振動素子2、中継基板3および回路素子4を衝撃、埃、熱、湿気(水分)等から好適に保護することができる。このようなパッケージ5は、振動素子2、中継基板3および回路素子4を支持するベース51と、ベース51との間に収納空間Sを形成するようにベース51の上面に接合されたリッド52(蓋体)と、を有している。
ベース51は、その上面に開口する凹部511を有するキャビティ状である。また、凹部511は、ベース51の上面に開口する第1凹部511aと、第1凹部511aの底面に開口する第2凹部511bと、を有している。一方、リッド52は、板状であり、凹部511の開口を塞ぐようにしてベース51の上面に接合されている。このように、凹部511の開口をリッド52で塞ぐことで収納空間Sが形成され、この収納空間Sに振動素子2、中継基板3および回路素子4が収納されている。収納空間Sは、気密封止されており、減圧状態(好ましくはより真空に近い状態)となっている。これにより、振動素子2を安定して駆動させることができる。ただし、収納空間Sの雰囲気は、特に限定されず、例えば、大気圧となっていてもよい。
ベース51の構成材料としては特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。この場合、セラミックシート(グリーンシート)の積層体を焼成することでベース51を製造することができる。一方、リッド52の構成材料としては特に限定されないが、ベース51の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース51の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。
また、ベース51は、第1凹部511aの底面に配置された複数の内部端子53と、ベース51の底面に配置された複数の外部端子54と、を有している。複数の内部端子53は、それぞれ、ベース51の内部に形成された図示しない内部配線を介して所定の外部端子54と電気的に接続されている。また、複数の内部端子53は、導電性の接続バンプB1を介して回路素子4と電気的に接続されている。
[回路素子]
回路素子4は、例えば、シリコン基板上に各種回路要素が作り込まれた半導体回路基板であり、図1に示すように、能動面40を下側に向けてパッケージ5内に配置されている。そして、回路素子4は、パッケージ5の第1凹部511aの上面に、導電性の接続バンプB1を介して固定されている。また、回路素子4は、能動面40に配置された複数の端子41、42を有しており、このうち、複数の端子41は、それぞれ、接続バンプB1を介して所定の内部端子53と電気的に接続されている。このような回路素子4には、例えば、振動素子2を発振させる発振回路が含まれている。
なお、接続バンプB1としては、導電性および接合性を有していれば、特に限定されないが、例えば、金バンプ、銀バンプ、銅バンプ等の各種金属バンプを用いることが好ましい。これにより、接続バンプB1からのアウトガスが防止され、収納空間S内の環境変化(特に圧力の上昇)を効果的に抑制することができる。
[中継基板]
図1に示すように、中継基板3は、回路素子4と振動素子2との間に介在している。このような中継基板3は、主に、パッケージ5や回路素子4の変形により生じる応力を振動素子2に伝わり難くする機能を有している。
図3および図4に示すように、中継基板3は、基板31と、基板31に配置された一対の配線38、39と、を有している。基板31は、ジンバル形状となっている。具体的には、基板31は、回路素子4に固定された枠状の支持部32(第1部分)と、支持部32の内側に位置する枠状の第1揺動部33(第3部分)と、第1揺動部33の内側に位置し、振動素子2が固定された第2揺動部34(第2部分)と、支持部32と第1揺動部33とを接続する一対の梁部35(第1梁部)と、第1揺動部33と第2揺動部34とを接続する一対の梁部36(第2梁部)と、を有している。これら各部のうち、支持部32と第2揺動部34との間に位置する部分である第1揺動部33および梁部35、36は、支持部32と第2揺動部34とを接続する接続部37を構成しているとも言える。
支持部32は、矩形の枠状となっており、4つの縁部321、322、323、324を有している。そして、支持部32は、互いに対向する(中心Oに対して反対側に位置する)縁部321、322の延在方向の中央部において、それぞれ2つの接続バンプB2を介して回路素子4の能動面40に固定されている。このように、支持部32の両側を回路素子4に固定することで、中継基板3の姿勢が安定し、中継基板3の不要な変位、振動等を抑制することができる。ただし、接続バンプB2の数や配置としては、特に限定されず、例えば、支持部32の各角部に配置されていてもよい。
なお、接続バンプB2としては、導電性および接合性を有していれば、特に限定されないが、例えば、金バンプ、銀バンプ、銅バンプ等の各種金属バンプを用いることが好ましい。これにより、接続バンプB2からのアウトガスが防止され、収納空間S内の環境変化(特に圧力の上昇)を効果的に抑制することができる。
また、支持部32の内側に位置する第1揺動部33は、矩形の枠状となっており、4つの縁部331、332、333、334を有している。また、第1揺動部33の内側に位置する第2揺動部34は、矩形の板状となっており、4つの縁部341、342、343、344を有している。そして、第2揺動部34の下面に導電性を有する接続バンプB3を介して振動素子2が固定されている。
なお、上記の例では、接続バンプB2が支持部32に配置され、接続バンプB3が第2搖動部34に配置される構成となっているが、接続バンプB2が第2搖動部34に配置され、接続バンプB3が支持部32に配置されてもよい。この場合、振動素子2を大型化することが可能となり、振動特性をより高くすることができる。
また、一対の梁部35は、第1揺動部33の両側に位置し、第1揺動部33を両持ち支持するように、第1揺動部33と支持部32とを接続している。具体的には、一方の梁部35は、縁部323、333の延在方向の中央部同士を接続し、他方の梁部35は、縁部324、334の延在方向の中央部同士を接続している。そのため、第1揺動部33は、支持部32に対して、一対の梁部35で形成される第1軸L1(一対の梁部35を結ぶ線分)まわりに揺動可能となっている。
また、一対の梁部36は、第2揺動部34の両側に位置し、第2揺動部34を両持ち支持するように、第2揺動部34と第1揺動部33とを接続している。具体的には、一方の梁部36は、縁部331、341の延在方向の中央部同士を接続し、他方の梁部36は、縁部332、342の延在方向の中央部同士を接続している。そのため、第2揺動部34は、第1揺動部33に対して、一対の梁部36で形成され、第1軸L1と交差する第2軸L2(一対の梁部36を結ぶ線分)まわりに揺動可能となっている。
このような構成の基板31によれば、回路素子4に固定されている支持部32から振動素子2が固定されている第2揺動部34までの応力の伝達経路を蛇行させることができるため、前記伝達経路をなるべく長く確保することができる。そのため、パッケージ5や回路素子4の変形により生じる応力が支持部32から第2揺動部34までの間に効果的に吸収・緩和され、第2揺動部34上の振動素子2に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、振動素子2の駆動特性の変化(特に共振周波数の変動)が起き難く、振動素子2は、優れた振動特性を発揮することができる。
特に、本実施形態では、中継基板3の平面視で、第1軸L1と第2軸L2と、が直交しており、さらには、第1軸L1と第2軸L2との交点が基板31の中心Oと一致している。これにより、第1揺動部33が支持部32にバランスよく支持され、第2揺動部34が第1揺動部33にバランスよく支持される。その結果、第2揺動部34に固定された振動素子2の揺れを効果的に抑制することができる。
このような基板31は、水晶基板をエッチング(特にウェットエッチング)によりパターニングすることで形成されている。本実施形態では、基板31は、Zカット水晶基板から形成されており、基板31の両主面の法線が水晶の結晶軸であるZ軸(光軸)と一致している。Z軸(光軸)は、水晶の他の結晶軸であるX軸(電気軸)およびY軸(機械軸)と比べて優先的にエッチングが進むため、Zカット水晶基板から基板31を形成することで、エッチング時間を短縮することができる。また、エッチング面(エッチングにより形成された側面)がより急峻となるため、優れた寸法精度で中継基板3を形成することもできる。
このように、基板31を水晶基板から形成することで、振動素子2の振動基板21と同じ材料とすることができる。そのため、基板31と振動基板21との熱膨張係数が等しくなり、振動素子2に応力が生じ難くなる。ただし、基板31は、特に限定されず、Zカット水晶基板以外の水晶基板、例えば、Xカット水晶基板、Yカット水晶基板、ATカット水晶基板、BTカット水晶基板、SCカット水晶基板、STカット水晶基板等から形成されていてもよい。また、基板31としては、水晶基板から形成されたものに限定されず、例えば、水晶以外の圧電体基板、シリコン基板、樹脂基板、金属基板、セラミックス基板等から形成されていてもよい。
配線38は、主に基板31において支持部32から第2揺動部34まで引き回され、その一端部が支持部32に位置する端子381となっており、他端部が第2揺動部34に位置する端子382となっている。同様に、配線39は、主に基板31において支持部32から第2揺動部34まで引き回され、その一端部が支持部32に位置する端子391となっており、他端部が第2揺動部34に位置する端子392となっている。端子381、391は、それぞれ、基板31の上面に位置し、接続バンプB2を介して回路素子4の端子42と電気的に接続されている。一方、端子382、392は、それぞれ、基板31の下面に位置し、導電性の接続バンプB3を介して振動素子2と電気的に接続されている。このように、中継基板3が配線38、39を有することで、振動素子2と回路素子4との電気的な接続が容易となる。
ここで、例えば、振動デバイス1の落下等によって、中継基板3に過度な応力が加わり、中継基板3(基板31)が破損(欠け、クラックの発生、断裂等)する場合がある。中継基板3が破損してしまうと、本来の特性を発揮できなくなり、振動デバイス1の信頼性が低下するおそれがある。そこで、振動デバイス1では、中継基板3の破損を検知するために配線38、39を利用している。例えば、図4に示すように、基板31にクラックCが発生し、クラックCが配線38に到達すると、配線38がクラックCによってダメージを受け、配線38の電気抵抗値(電気特性)が上昇する。同様に、クラックCが配線39に到達すると、配線39がクラックCによってダメージを受け、配線39の電気抵抗値(電気特性)が上昇する。そのため、配線38、39の抵抗値変化や配線38、39間の容量変化を検出し、その検出結果に基づけば、基板31におけるクラックCの有無を検出することができる。したがって、振動デバイス1は、中継基板3の破損を検知することができ、高い信頼性を発揮することができる。なお、クラックCによって配線38、39が断線する場合も考えられるが、この場合は、振動素子2を駆動させることができなくなる(発振不能となる)ため、これにより、クラックCの有無を検知することができる。
このように、配線38、39は、振動素子2と回路素子4とを電気的に接続する配線として機能すると共に、基板31におけるクラックの有無を検出する配線としても機能する。配線38、39は、基板31のどの部分にクラックCが入ってもそのクラックCを検知できるように、基板31の全域に亘って引き回されている。具体的には、配線38は、基板31の第2軸L2の一方側(図4中の上側)の部分に広範囲に亘って引き回されており、配線39は、基板31の第2軸L2の他方側(図4中の上側)の部分に広範囲に亘って引き回されている。これにより、基板31の第2軸L2の一方側の部分については、配線38の抵抗値変化に基づいてクラックCの有無を検知することができ、他方側の部分については、配線39の抵抗値変化に基づいてクラックCの有無を検知することができる。このように、配線38、39を異なる領域に配置することでき、クラックCが生じた場所をある程度把握することができる。
ここで、基板31の中でも特に梁部35、36に応力が集中し易いため、梁部35、36にクラックCが生じ易い。そこで、本実施形態では、各梁部35、36に配線38、39を引き回している。具体的には、一方の梁部35(351)および一方の梁部36(361)を縦断するように配線38が配置されており、他方の梁部35(352)および他方の梁部36(362)を縦断するように配線39が配置されている。これにより、基板31の中でも特にクラックCの入り易い梁部35、36に配線38、39を配置することができ、基板31におけるクラックCの有無を精度よく検知することができる。
また、梁部35、36の他にも基板31の入隅部分に応力が集中し易く、当該部分にもクラックCが発生し易い。そこで、本実施形態では、基板31が有する全ての入隅部分を横断するように配線38、39を引き回している。具体的には、支持部32では、縁部321、324で形成された角部の入隅および縁部322、324で形成された角部の入隅のそれぞれを横断するように配線38が設けられており、縁部321、323で形成された角部の入隅および縁部322、323で形成された角部の入隅のそれぞれを横断するように配線39が設けられている。特に、各入隅では、配線38、39は、外隅よりも入隅側に偏って配置されており、入隅のより近くに配置されている。このように、支持部32の各入隅を横断するように配線38、39を引き回すことで、支持部32におけるクラックCの有無をより確実に検知することができる。
また、配線38が往復している部分(縁部322、324で形成された角部)では、往路および復路の一方が外隅側に偏って配置されており、他方が入隅側に偏って配置されている。そのため、当該部分においては、外隅側からのクラックCについてもより確実に検知することができる。同様に、配線39が往復している部分(縁部321、323で形成された角部)では、往路および復路の一方が外隅側に偏って配置されており、他方が入隅側に偏って配置されている。そのため、当該部分においては、外隅側からのクラックCについてもより確実に検知することができる。
また、第1揺動部33では、縁部331、334で形成された角部の入隅および縁部332、334で形成された角部の入隅のそれぞれを横断するように配線38が設けられており、縁部331、333で形成された角部の入隅および縁部332、333で形成された角部の入隅のそれぞれを横断するように配線39が設けられている。特に、各入隅では、配線38、39は、外隅よりも入隅側に偏って配置されており、入隅のより近くに配置されている。このように、第1揺動部33の各入隅を横断するように配線38、39を引き回すことで、第1揺動部33におけるクラックCの有無をより確実に検知することができる。
また、配線38が往復している部分(縁部332、334で形成された角部)では、往路および復路の一方が外隅側に偏って配置されており、他方が入隅側に偏って配置されている。そのため、当該部分においては、外縁側からのクラックCについても、より確実に検知することができる。同様に、配線39が往復している部分(縁部331、333で形成された角部)では、往路および復路の一方が外隅側に偏って配置されており、他方が入隅側に偏って配置されている。そのため、当該部分においては、外縁側からのクラックCについても、より確実に検知することができる。
また、第2揺動部34には入隅がないため、第2揺動部34では、配線38、39がそれぞれ第2揺動部34の外縁に沿って引き回れている。外縁からもクラックCが入り易いため、当該部分に配線38、39を配置することで、第2揺動部34におけるクラックCの有無を精度よく検知することができる。
なお、配線38、39の幅(平均幅)としては、特に限定されないが、例えば、1μm以上20μm以下であることが好ましく、5μm以上15μm以下であることがより好ましい。これにより、配線38、39の抵抗値の過度な上昇を抑制しつつ、クラックCが入った際の配線38、39の抵抗値変化量を十分に大きくすることができる。そのため、消費電力の増大を抑制しつつ、クラックCの有無をより精度よく検知することができる。
また、本実施形態では、配線38、39が支持部32、第1揺動部33および第2揺動部34の内縁および外縁から離間して配置されているが、これに限定されず、支持部32、第1揺動部33および第2揺動部34の内縁および外縁と接して配置されていてもよい。これにより、配線38、39にクラックCがさらに届きやすくなるため、クラックCの有無をより確実に検知することができる。
以上、中継基板3について説明したが、中継基板3の構成としては、上述の構成に限定されない。例えば、図5に示すように、基板31は、第1揺動部33および梁部36が省略され、第2揺動部34が梁部35を介して支持部32に接続された構成となっていてもよい。すなわち、接続部37が梁部35で構成された構成となっていてもよい。このような構成によっても、応力の伝達経路をなるべく長く確保することができる。そのため、パッケージ5や回路素子4の変形により生じる応力が支持部32から第2揺動部34までの間に効果的に吸収・緩和され、第2揺動部34上の振動素子2に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。また、このような構成によれば、振動素子2の実装領域をより広くすることができるので、大型の振動素子2を用いて振動特性をより高めることが可能となる。
また、基板31は、ジンバル形状ではなく単板状であってもよい。また、支持部32および第1揺動部33は、それぞれ、環状をなしているが、その周方向の一部が欠損していてもよい。また、第1、第2軸L1、L2は、直交していなくてもよい(すなわち、90°以外の角度で交差していてもよい)し、第1、第2軸L1、L2の交点は、基板31の中心Oと一致していなくてもよい。また、一対の梁部35の一方を省略してもよいし、一対の梁部36の一方を省略してもよい。また、本実施形態では、第1揺動部33が支持部32に対して揺動可能であり、第2揺動部34が第1揺動部33に対して揺動可能であるが、これに限定されず、例えば、梁部35が硬く、実質的に、第1揺動部33が支持部32に対して揺動できなくてもよいし、梁部36が硬く、実質的に、第2揺動部34が第1揺動部33に対して揺動できなくてもよい。
ここで、回路素子4の説明に戻るが、回路素子4には、振動素子2を発振させる発振回路の他に、例えば、各配線38、39の抵抗値を検出する抵抗値検出回路47、配線38、39間の静電容量を検出する静電容量検出回路48、抵抗値検出回路47または静電容量検出回路48の出力に基づいてクラックCの有無を検知するクラック検知回路49等を含んでいる。これにより、回路素子4によってクラックCの有無を検知することができる。なお、回路素子4は、抵抗値検出回路および静電容量検出回路を共に含んでいてもよいし、抵抗値検出回路および静電容量検出回路の一方だけを含んでいてもよい。
[振動素子]
振動素子2は、図6および図7に示すように、振動基板21と、振動基板21に配置されている電極22と、を有している。また、振動基板21は、圧電材料で構成されており、特に、本実施形態では水晶で構成されている。これにより、他の圧電材料と比較して優れた周波数温度特性を有する振動素子2が得られる。なお、圧電材料としては、水晶に限定されず、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、リン酸ガリウム(GaPO)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO、Zn)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbPO)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO)、ビスマスフェライト(BiFeO)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO)、チタン酸ビスマス(BiTi12)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO)等であってもよい。
振動基板21は、厚みすべり振動モードを有しており、本実施形態では、ATカット水晶基板から形成されている。図8に示すように、ATカット水晶基板は、XZ面をX軸の回りに角度θ(=35°15’)回転させた平面に沿って切り出された「回転Yカット水晶基板」である。ATカット水晶基板は、三次の周波数温度特性を有しているため、ATカット水晶基板から振動基板21を形成することで、優れた温度特性を有する振動素子2となる。なお、以下では、角度θに対応してX軸まわりに回転したY軸およびZ軸を、Y’軸およびZ’軸とする。すなわち、振動基板21は、Y’軸方向に厚みを有し、XZ’面方向に広がりを有する。
電極22は、振動基板21の上面に配置された励振電極221と、下面に励振電極221と対向して配置された励振電極222と、を有している。また、電極22は、振動基板21の上面に配置された一対の端子223、224と、端子223と励振電極221とを電気的に接続する配線225と、端子224と励振電極222とを電気的に接続する配線226と、を有している。そして、励振電極221、222間に駆動信号(交番電圧)を印加することで、振動基板21が厚みすべり振動する。
このような振動素子2は、導電性を有する一対の接続バンプB3を介して中継基板3の第2揺動部34に固定されている。また、振動素子2の端子223と中継基板3の端子382とが一方の接続バンプB3を介して電気的に接続されており、振動素子2の端子224と中継基板3の端子392とが他方の接続バンプB3を介して電気的に接続されている。そのため、振動素子2は、中継基板3の配線38、39を介して回路素子4と電気的に接続されている。
以上、振動素子2について説明したが、振動素子2の構成は、上述の構成に限定されない。例えば、振動素子2は、振動基板21の振動領域(励振電極221、222に挟まれた領域)がその周囲から突出したメサ型となっていてもよいし、逆に、振動領域がその周囲から凹没した逆メサ型となっていてもよい。また、振動基板21の周囲を研削するベベル加工や、上面および下面を凸曲面とするコンベックス加工が施されていてもよい。また、振動素子2としては、厚みすべり振動モードで振動するものに限定されず、例えば、複数の振動腕が面内方向に屈曲振動(音叉振動)する振動素子2であってもよいし、複数の振動腕が面外方向に屈曲振動(ウォーク振動)する振動素子2であってもよい。
以上のように、中継基板3の基板31および振動素子2の振動基板21は、共に水晶から構成されているが、振動デバイス1では、図9に示すように、基板31の結晶軸と、振動基板21の結晶軸と、が互いにずれている。すなわち、基板31のX軸は、振動基板21のX軸と異なる方向に延び、基板31のY軸は、振動基板21のY軸と異なる方向に延び、基板31のZ軸は、振動基板21のZ軸と異なる方向に延びている。これにより、例えば、振動基板21と基板31との結晶軸が一致している場合と比べて、振動基板21と基板31との機械的共振点(共振周波数)を離間させることができる。そのため、振動素子2の振動に共鳴するようにして中継基板3に意図しない振動が発生してしまうことを抑制でき、中継基板3の振動によって振動素子2の振動特性が低下してしまうことを効果的に抑制することができる。
特に、本実施形態では、基板31のX軸は、振動基板21のX軸に対してY軸およびZ軸の両軸まわりに傾斜しており、基板31のY軸は、振動基板21のY軸に対してX軸およびZ軸の両軸まわりに傾斜しており、基板31のZ軸は、振動基板21のZ軸に対してX軸およびY軸の両軸まわりに傾斜している。すなわち、基板31の結晶軸と、振動基板21の結晶軸と、が捩じれの関係にある。そのため、上述した効果がより顕著となり、振動基板21と基板31との機械的共振点(共振周波数)をより大きく離間させることができる。したがって、振動素子2の振動に共鳴するようにして中継基板3に意図しない振動が発生してしまうことをより効果的に抑制でき、中継基板3の振動によって振動素子2の振動特性が低下してしまうことをより効果的に抑制することができる。
なお、基板31と振動基板21との結晶軸の関係は、特に限定されず、例えば、基板31のX軸、Y軸およびZ軸のうちの2つの軸が振動基板21の対応する軸に対して傾斜していれば、残りの1つの軸同士は、一致していてもよい。また、基板31のX軸、Y軸およびZ軸が、それぞれ、振動基板21のX軸、Y軸およびZ軸と一致していてもよい。
以上、振動デバイス1について説明した。このような振動デバイス1は、前述したように、ベース51と、ベース51に取り付けられている中継基板3と、中継基板3に取り付けられている振動素子2と、を有している。また、中継基板3には、外部からの電圧が印加される配線38、39と、配線38、39の端子381、391(外部接続端子)と、が配置されている。このように、中継基板3に配線38、39を配置することで、配線38、39の抵抗値変化や配線38、39間の静電容量変化から中継基板3におけるクラックCの有無を検知することができる。そのため、中継基板3の破損を検知することができ、信頼性の高い振動デバイス1となる。
また、前述したように、中継基板3は、ベース51に取り付けられる(本実施形態では、回路素子4を介してベース51に取り付けられる)支持部32(第1部分)と、振動素子2が配置されている第2揺動部34(第2部分)と、支持部32と第2揺動部34とを接続する接続部37と、を有している。これにより、支持部32から第2揺動部34までの応力の伝達経路を長くすることができる。そのため、ベース51の変形により生じる応力が支持部32から第2揺動部34までの間に効果的に吸収・緩和され、第2揺動部34上の振動素子2に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、振動素子2の駆動特性の変化(特に共振周波数の変動)が起き難く、振動素子2は、優れた振動特性を発揮することができる。
特に、本実施形態では、前述したように、接続部37は、第1揺動部33(第3部分)と、支持部32と第1揺動部33とを第1軸L1上で接続する梁部35(第1梁部)と、第1揺動部33と第2揺動部34とを第1軸L1と交差する第2軸L2上で接続する梁部36(第2梁部)と、を有している。これにより、支持部32から第2揺動部34までの応力の伝達経路を蛇行させることができるため、前記伝達経路がより長くなる。そのため、ベース51の変形により生じる応力が支持部32から第2揺動部34までの間により効果的に吸収・緩和され、第2揺動部34上の振動素子2に伝わってしまうことをより効果的に抑制することができる。そのため、振動素子2の駆動特性の変化(特に共振周波数の変動)がより起き難く、振動素子2は、より優れた振動特性を発揮することができる。
また、前述したように、支持部32は、枠状をなし、第1揺動部33は、枠状をなすと共に、支持部32の内側に位置し、第2揺動部34は、第1揺動部33の内側に位置している。これにより、第1、第2揺動部33、34を省スペースで配置することができ、中継基板3の小型化を図ることができる。ただし、中継基板3の構成としては、これに限定されず、例えば、第1、第2揺動部33、34が支持部32の外側に配置されていてもよい。
また、前述したように、配線38、39は、少なくとも梁部35および梁部36に配置されている。梁部35、36は、中継基板3の中でも応力が集中し易い部分であり、クラックCが生じ易い。そこで、各梁部35、36に配線38、39を配置することで、中継基板3におけるクラックCの有無を精度よく検知することができる。
また、前述したように、配線38、39は、支持部32、第1揺動部33および第2揺動部34にも配置されている。これにより、中継基板3の全域(各部分)に亘って配線38、39を引き回すことができる。そのため、中継基板3におけるクラックCの有無を精度よく検知することができる。
また、前述したように、配線38、39の少なくとも一部は、中継基板3の外縁部に配置されている。具体的には、配線38、39は、支持部32の外縁部、第1揺動部33の外縁部および第2揺動部34の外縁部のそれぞれに配置されている。外縁部からもクラックCが入り易いため、当該部分に配線38、39を配置することで、中継基板3におけるクラックCの有無を精度よく検知することができる。
また、前述したように、配線38、39は、振動素子2と電気的に接続されている。これにより、配線38、39を、振動素子2を励振するための駆動配線として利用することもでき、配線38、39とは別に振動素子2を励振するための駆動配線を配置する必要がなくなる。そのため、中継基板3上の配線の数が減り、その分、中継基板3の小型化および簡素化を図ることができる。
また、前述したように、振動デバイス1は、振動素子2と電気的に接続されている回路素子4を有している。そして、ベース51に回路素子4が取り付けられ、回路素子4に中継基板3が取り付けられ、中継基板3に振動素子2が取り付けられている。このように、中継基板3とベース51との間に回路素子4を介在させることで、ベース51の変形により生じる応力が振動素子2にさらに伝わり難くなる。また、例えば、回路素子4に発振回路を形成することで、振動デバイス1を発振器として好適に用いることができるし、回路素子4にクラックCの有無を検知する回路(抵抗値検出回路47、静電容量検出回路48およびクラック検知回路49)を形成することで、クラックCの有無を自己検知することができる。
また、前述したように、振動デバイス1は、ベース51との間に振動素子2および中継基板3を収納するようにベース51に接合されているリッド52(蓋体)を有している。そのため、振動素子2、中継基板3および回路素子4を衝撃、埃、熱、湿気(水分)等から好適に保護することができる。
以上、本実施形態の振動デバイス1について説明した。次に、中継基板3の変形例についていくつか説明する。例えば、中継基板3は、図10に示す構成となっていてもよい。図10では、配線38、39が往復して設けられていない部分においては、配線38、39の幅を大きくしている。これにより、配線38、39が往復して設けられていない部分においても、内縁および外縁に沿って配線38、39を配置することができ、内縁側から入るクラックCおよび外縁側から入るクラックCの両方を検知することができる。また、例えば、中継基板3は、図11に示す構成となっていてもよい。図11では、例えば、図10に示すように配線38、39の幅を部分的に大きくすることなく、ほぼ同じ配線幅で基板31の全入隅および全外隅を横断するように配線38、39を配置している。このような構成によれば、配線38、39を全域に亘ってその幅を小さくすることができるため、例えば、図10に示す構成と比べて、クラックCが入った際の抵抗値変化量を大きくすることができる。そのため、クラックCの有無をより精度よく検知することができる。
また、例えば、中継基板3は、図12および図13に示す構成となっていてもよい。図12および図13では、中継基板3に3本の配線30、38、39が配置されており、配線38、39は、振動素子2と回路素子4とを電気的に接続し、振動素子2を駆動するための駆動配線として用いられている。一方、配線30は、クラックCの有無を検知するための配線であり、その両端部が接続バンプB4を介して回路素子4(クラック検出回路49)と電気的に接続されている。すなわち、配線30は、振動素子2に電気的に接続されていない。なお、接続バンプB4としては、特に限定されないが、接続バンプB2と同様のものを用いることが好ましい。このように、駆動配線とクラックCを検知するための配線とを別々に配置することで、駆動配線38、39の配線長を短くすることができ、振動素子2をより効率的に駆動させることができる。特に、本構成では、基板31の下面に配線38、39を引き回し、上面に配線30を引き回しているため、配線30の引き回しがより容易となる。ただし、配線30は、配線38、39と同じ下面に引き回されていてもよい。
なお、上記の例では、クラックCの有無を検知するために配線30のみを用いているが、配線30(第2配線)に加え配線38、39(第1配線)を同時に用いてもよい。これにより、クラックCを検出するための配線が増えるため、より確実に、クラックCを検出することができる。
また、例えば、中継基板3は、図14に示す構成となっていてもよい。図14では、配線38、39は、基板31の側面を介して基板31の上面および下面の両主面に亘って形成されている。これにより、例えば、本実施形態と比べて配線38、39の面積が増加し、その分、クラックCの有無をより精度よく検出することができる。
<第2実施形態>
図15は、本発明の第2実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図16および図17は、ぞれそれ、図15に示す振動デバイスの変形例を示す断面図である。
本実施形態に係る振動デバイスは、主に、回路素子4が省略されていること以外は、前述した第1実施形態の振動デバイスと同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態の振動デバイスに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15ないし図17では、前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図15に示すように、本実施形態の振動デバイス1では、前述した第1実施形態から回路素子4が省略されており、中継基板3が、接続バンプB2を介して、ベース51の第1凹部511aの底面に固定されている。また、接続バンプB2を介して配線38、39(図示せず)がそれぞれ所定の内部端子53と電気的に接続されている。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実施形態の変形例として、例えば、図16に示すように、中継基板3は、接続バンプB2を介して凹部511の底面に固定されていてもよい。また、図17に示すように、ベース51の底面に凹部512が形成されており、この凹部512の底面に回路素子4が配置されていてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る電子機器について説明する。
図18は、本発明の第3実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図18に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の振動デバイスを備える電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、例えば、発振器として用いられる振動デバイス1が内蔵されている。
このようなパーソナルコンピューター1100(電子機器)は、振動デバイス1を有している。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子機器について説明する。
図19は、本発明の第4実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図19に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の振動デバイスを備える電子機器を適用したものである。携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、例えば、発振器として用いられる振動デバイス1が内蔵されている。
このような携帯電話機1200(電子機器)は、振動デバイス1を有している。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
図20は、本発明の第5実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図20に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の振動デバイスを備える電子機器を適用したものである。ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、例えば、発振器として用いられる振動デバイス1が内蔵されている。
このようなデジタルスチールカメラ1300(電子機器)は、振動デバイス1を有している。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述したパーソナルコンピューター、携帯電話機およびデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る移動体について説明する。
図21は、本発明の第6実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
図21に示す自動車1500は、本発明の振動デバイスを備える移動体を適用した自動車である。自動車1500には、例えば、発振器として用いられる振動デバイス1が内蔵されている。振動デバイス1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
このような自動車1500(移動体)は、振動デバイス1を有している。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、移動体としては、自動車1500に限定されず、例えば、飛行機、船舶、AGV(無人搬送車)、二足歩行ロボット、ドローン等の無人飛行機等にも適用することができる。
以上、本発明の振動デバイス、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、振動デバイスを発振器に適用した構成について説明したが、これに限定されず、例えば、振動デバイスを加速度、角速度等の物理量を検出可能な物理量センサーに適用してもよい。この場合、振動素子2として駆動振動モードと、受けた物理量に応じて励振される検出振動モードと、を有する素子を用い、回路素子4には、振動素子2を駆動振動モードで駆動させるための駆動回路と、振動素子2の検出振動モードから得られる信号に基づいて物理量を検出する検出回路と、を形成すればよい。
1…振動デバイス、2…振動素子、21…振動基板、22…電極、221、222…励振電極、223、224…端子、225、226…配線、3…中継基板、30…配線、31…基板、32…支持部、321、322、323、324…縁部、33…第1揺動部、331、332、333、334…縁部、34…第2揺動部、341、342、343、344…縁部、35、351、352、36、361、362…梁部、37…接続部、38…配線、381、382…端子、39…配線、391、392…端子、4…回路素子、40…能動面、41、42…端子、47…抵抗値検出回路、48…静電容量検出回路、49…クラック検知回路、5…パッケージ、51…ベース、511…凹部、511a…第1凹部、511b…第2凹部、512…凹部、52…リッド、53…内部端子、54…外部端子、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、B1、B2、B3、B4…接続バンプ、C…クラック、L1…第1軸、L2…第2軸、O…中心、S…収納空間、θ…角度

Claims (13)

  1. ベースと、
    前記ベースに取り付けられている中継基板と、
    前記中継基板に取り付けられている振動素子と、を有し、
    前記中継基板には、外部からの電圧が印加される配線と、前記配線の外部接続端子と、が配置されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記配線の少なくとも一部は、前記中継基板の外縁部に配置されている請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記中継基板は、
    前記ベースに取り付けられる第1部分と、
    前記振動素子が配置されている第2部分と、
    前記第1部分と前記第2部分とを接続する接続部と、を有している請求項1または2に記載の振動デバイス。
  4. 前記接続部は、
    第3部分と、
    前記第1部分と前記第3部分とを第1軸上で接続する第1梁部と、
    前記第2部分と前記第3部分とを第1軸と交差する第2軸上で接続する第2梁部と、を有している請求項3に記載の振動デバイス。
  5. 前記第1部分は、枠状をなし、
    前記第3部分は、枠状をなすと共に、前記第1部分の内側に位置し、
    前記第2部分は、前記第3部分の内側に位置している請求項4に記載の振動デバイス。
  6. 前記配線は、少なくとも前記第1梁部および前記第2梁部に配置されている請求項4または5に記載の振動デバイス。
  7. 前記配線は、前記第1部分、前記第2部分および前記第3部分にも配置されている請求項6に記載の振動デバイス。
  8. 前記配線は、前記振動素子と電気的に接続されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  9. 前記配線は、前記振動素子と電気的に接続されている第1配線と、前記振動素子と電気的に接続されていない第2配線と、を含む請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  10. 前記振動素子と電気的に接続されている回路素子を有し、
    前記ベースに前記回路素子が取り付けられ、
    前記回路素子に前記中継基板が取り付けられ、
    前記中継基板に前記振動素子が取り付けられている請求項1ないし9のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  11. 前記ベースとの間に前記振動素子および前記中継基板を収納するように前記ベースに接合されている蓋体を有している請求項1ないし10のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動デバイスを備えることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動デバイスを備えることを特徴とする移動体。
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