JP2019114719A - 波長掃引光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振器の光路長を共振器長変化に応じて制御することによって安定したFDML動作を実現した波長掃引光源を提供すること。【解決手段】レーザ光源151から出力された参照光は、ダイクロイックミラー155で反射されてファイバコリメータ132からファイバリングに入力される。ファイバリングを周回した参照光は、ダイクロイックミラー155で反射され、偏光ビームスプリッタ153で反射されてフォトディテクタ156に入射する。温度変化により光遅延ファイバ170を含むファイバリングの光路長が変化すると、位相差Δφが変化する。位相差Δφが負(Δφ<0)とき、周回周期が短くなっているため、Δφがゼロになるようにファイバストレッチャ180の光路長を伸ばして長くする。一方、位相差Δφが正(Δφ>0)とき、周回周期が長くなっているため、Δφがゼロになるようにファイバストレッチャ180の光路長を縮めて短くする。【選択図】図1

Description

本発明は、瞬間的に狭いスペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源に関する。
光干渉断層画像診断法(Optical Coherence Tomography,OCT)の一方式に、瞬間的に狭いレーザスペクトルが周期的に波長軸上で掃引される波長掃引光源を用いたスウェプトソースOCT(SS−OCT)がある。SS−OCTは分光器を必要としないフーリエドメインOCT(FD−OCT)の一形態として知られる。
FD−OCTのもう一形態であるスペクトルドメインOCT(SD−OCT)では干渉信号を分光し、空間的な光強度分布としてOCT信号が得られるが、この場合光検出には解像度の高いアレイディテクタが必要となる。ここでのOCT信号とは断層の情報を含む信号であり、干渉させる際の2光波間の遅延差に応じて強度分布の空間周波数が変化する。
一方でSS−OCTでは、狭線幅光源のスペクトルを直接時間的に波長または周波数軸上で掃引するため、時間的に分光されているとみなすことができ、一般的な光検出器により時間波形としてOCT信号を取得できる。奥行き情報は、干渉信号のそのままの周波数に対応する。そのためアレイディテクタの速度でSD−OCTの撮像速度が制限される1μm帯や1.3μm帯といった近赤外より長波長のOCTで主に用いられる。
波長掃引光源を用いるSS−OCTで重要となるのが、深さ方向の計測限界深度に関わる波長掃引光源の瞬時のレーザ線幅である。この瞬時線幅の逆数はコヒーレンス長に比例し、観測対象内部の反射点の深さがコヒーレンス長の1/4にあたるときOCT信号が6dB減衰するため、奥行方向のダイナミックレンジを表す1つの指標として用いられる。
一般的にレーザが発振し、線幅が狭窄化するまでには一定の時間を要するため、発振波長が常に変化する波長掃引光源では、レーザ線幅は掃引速度とトレードオフの関係にあることが報告されている(非特許文献1参照)。つまり掃引周波数の高い波長掃引光源では、波長の時間変化が速く、各波長に許された周回時間が短く周回数も減少するためレーザ線幅が広くなる。
このトレードオフの関係を打破する技術がフーリエドメインモードロック(FDML)レーザである(非特許文献2参照)。FDMLレーザは、共振器から増幅された光の一部を取り出す光源方式を採用するが、その基本構成要素には、光増幅器、波長選択器、光遅延器および光パワーの一部を共振器から取り出す光取り出し器が含まれる。これら構成要素間は自由空間もしくは導波路といった光伝搬によって光学的に接続されている。波長選択器により瞬間的な波長および波長の変化が決定され、波長を連続的に変化させることで波長掃引を実現する。
光遅延器では波長選択器の一掃引周期もしくはその整数倍に相当する時間だけ光を遅延させる。これにより波長選択器の掃引動作と光周回を同期させることができ、掃引帯域内の全波長のレーザ光を共振器内に蓄積することができる。そのため掃引周波数が高い場合でも光の共振器周回数を低下させることなく、波長選択器における累積フィルタリング効果によってレーザ線幅を狭窄化できる。
特許第4751389号公報
R. Huber, M. Wojtkowski, K. Taira, J. G. Fujimoto, and K. Hsu, "Amplified, frequency swept lasers for frequency domain reflectometry and OCT imaging: design and scaling principles," Opt. Express 13, 3513-3528 (2005) R. Huber, M. Wojtkowski, and J. G. Fujimoto, "Fourier Domain Mode Locking (FDML): A new laser operating regime and applications for optical coherence tomography," Opt. Express 14, 3225-3237 (2006)
このFDMLレーザの動作条件は、波長選択器の掃引周波数が光の共振器周回時間によって決まる自由スペクトル領域(FSR)と一致もしくはFSRの整数倍に一致することである。一般的なOCT用波長掃引光源の掃引周波数は数十から数百kHzであるため、これに相当するFSRを得るためには光遅延器は数kmの光路長を有する必要がある。この長さの光遅延を与える場合は光ファイバが好適である。
しかしながら、長い光ファイバを使用すると共振器長が変化し易く、それによりリング共振器の周回周期と波長フィルタの掃引周期との同期ずれが生じるという課題がある。kmオーダーの長さを有する光ファイバでは微小な温度変化でもその長さ変化はFDML動作にとっては無視できない程の同期ずれを引き起こす。そのため、従来のFDMLレーザでは安定した動作や狭いレーザ線幅を実現するには、長い光ファイバを含む共振器全体の温度制御を行う必要があった。
一般に温度制御は制御対象の体積に比例して大出力を必要とするが、FDMLレーザでは非常に狭い温度変動範囲に安定化させる必要があるため、大規模な温度制御装置も必要になる。そのため、従来のFDMLレーザでは安定動作および低コスト化に課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、共振器の光路長を共振器長変化に応じて制御することによって安定したFDML動作を実現した波長掃引光源を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様は、波長掃引光源であって、所定の波長帯の光を出射する光増幅部と、前記光増幅部から出射された光のうち、所定の波長掃引周波数で選択波長を変化する波長選択部と、前記波長選択部から出力された光を2分岐して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光遅延部と、前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光路長調整部と、を含む共振器部、および前記光路長調整部の光路長を少なくとも前記光遅延部の光路長の変化に応じて調整するよう前記波長選択部を制御する安定化機構部であって、前記波長掃引周波数で強度変調された参照光を出力する光源部と、前記光遅延部に入力される光と前記参照光とを合波し、前記光遅延部から出力された前記参照光を分波する光合分波部と、前記光合分波部で分波された前記参照光の光強度を測定する光検出部と、前記光検出部から出力される前記参照光の光強度信号波形と前記光源部の強度変調信号波形との位相差を前記出力光が最大、または所定の値になるときの位相差になるように、前記光路長調整部の光路長を調整するフィードバック制御部とを含む安定化機構部を備えたことを特徴する。
本発明の別の態様では、前記フィードバック制御部は、前記参照光の光強度信号波形が前記光源部の強度変調信号波形に対して時間的に遅れているとき前記光路長調整部の光路長を短くし、前記参照光の光強度信号波形が前記光源部の強度変調信号波形に対して時間的に進んでいるとき前記光路長調整部の光路長を長くすることを特徴とする。
本発明の別の態様では、前記参照光は、前記光増幅部の増幅帯域に入らない周波数を有することを特徴とする。
本発明の別の態様では、前記共振器部は、伝搬する光の偏光状態を保持することを特徴とする。
本発明の別の態様では、前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含むことを特徴とする。
本発明は、FDMLレーザの同期手法として共振器の光路長を共振器長変化に応じて制御することによって、温度制御器を使用せずに安定したFDML動作を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る波長掃引光源の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る別の態様の波長掃引光源の構成例を示す図である。 (A)はファイバリングを周回した参照光の強度信号とKTN光偏向器の駆動信号との位相変化を示す図であり、(B)は位相差Δφとファイバリングの光路長との関係を示す図である。 本発明の実施形態2に係る波長掃引光源の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る波長掃引光源の構成例を示す。実施形態1の波長掃引光源は、リング共振器を用いたFDMLレーザである。FDMLレーザ部の構成は、アイソレータ110、光増幅器120、波長フィルタ130、光カプラ160、光遅延ファイバ170、ファイバストレッチャ180が配置されたリング共振器を構成するファイバリング、および波長フィルタ130が備える光偏向器133を駆動するドライバ装置140を備える。また、光遅延ファイバ170を含むリングファイバに偏波保持ファイバ(PMファイバ)を用いて周回する光の偏光状態を保持する構成としている。実施形態1では、このFDMLレーザ部に加えて、さらにファイバリングの周回周期と波長フィルタ130の掃引周期の1以上の整数倍との差が所定の値となるようにファイバストレッチャ180を制御してファイバリングの光路長を調整する安定化機構150を備える。
実施形態1の安定化機構150は、参照光を出力するレーザ光源151、参照光の強度変調を行う強度変調器152、ファイバリングを周回した参照光のみを反射する偏光ビームスプリッタ153、1/4波長板154、ダイクロイックミラー155、ファイバリングを周回した参照光の強度を検出するフォトディテクタ156、遅延線157、ファイバリングを周回した参照光の強度信号とKTN光偏向器133の駆動信号との位相変化を計測する位相差計158、フィードバック制御器159を備える。レーザ光源151から出力される光の波長は、ダイクロイックミラー155においてレーザ光源151から出力された光のみを反射できるように、光増幅器120の増幅帯域内に入らないように設定する。
レーザ光源151から出力される参照光は、所定の偏光軸を持った直線偏光であり、強度変調器152においてドライバ装置140から出力された駆動信号によって波長フィルタ130の掃引周期と同期するように強度変調される。また偏光ビームスプリッタ153は、強度変調器152から出力された参照光を透過し、強度変調器152から出力された参照光の偏光軸に対して90度回転した偏光軸を持つ光を所定の方向へ反射するよう配置する。
FDMLレーザ部では、波長掃引光源の掃引帯域幅以上の波長域において光増幅効果を有する光増幅器120から広いスペクトルを持つ自然放出光を出力し、サーキュレータ131によって自由空間光学系である波長フィルタ130に導入される。
波長フィルタ130に導入された光は、ファイバ出射端に配置したコリメータレンズ132によって平行光線とした後、タンタル酸ニオブ酸カリウム(KTN)光偏向器133および回折格子134に入射する。回折格子134で反射された光は、サーキュレータ131を介してファイバリングに戻され、光分岐素子160でその一部がファイバリングから取り出され、これが波長選択光源の出力光となる。残りの光は、再びファイバリングを辿って光遅延ファイバ170を通過し、アイソレータ110を介して光増幅器120に帰還される。このとき、光遅延ファイバ170を含むリングファイバは偏波保持ファイバ(PMファイバ)とし、ファイバリングを周回する光がKTN光偏向器133の偏光依存性に適合する偏光状態を維持する。
波長フィルタ130は、ドライバ装置140からの駆動電圧波形(例えば周波数200kHzの正弦波)に応じた波長選択動作を行う。つまり波長フィルタ130は周期的に掃引されており、光遅延ファイバ180の長さは光が共振器全体を一周するのに要する時間が波長フィルタ130の掃引周期と同一またはその整数倍となる。これによって波長フィルタ130によって選択された波長の光はファイバリングを一周したのち再び波長フィルタ130を通過する際に波長フィルタ130の次掃引の同一波長を選択するタイミングと一致し、最小の損失で再度フィルタリング効果を受けることができる。この現象は掃引帯域内の全波長で起こる。
安定化機構150では、レーザ光源151から出力された参照光は、偏光ビームスプリッタ153を透過し、1/4波長板154で円偏光に変換され、ダイクロイックミラー155で反射されてファイバコリメータ132からファイバリングに入力される。ファイバリングを周回した参照光は、ダイクロイックミラー155で反射され、1/4波長板154で強度変調器152から出力された参照光の偏光軸に対して90度回転した直線偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ153で反射されてフォトディテクタ156に入射する。フォトディテクタ156から出力された光強度信号は、ドライバ装置140から出力された駆動信号と共に位相差計158に入力される。
このときドライバ装置140から出力された駆動信号は、回路構成の差異による位相差計158への到達時間のずれを補償するための遅延線157を介して位相差計158に入力される。フィードバック制御器159は、位相差計で検出された位相差に応じて下記のようにファイバストレッチャ180の光路長を調整する。
図3(A)に、ファイバリングを周回した参照光の強度信号とKTN光偏向器の駆動信号との位相変化を示し、図3(B)に、位相差Δφとファイバリングの光路長との関係を示す。実線で示す曲線aが参照光の強度信号を表し、破線で示す曲線bが駆動信号を表す。曲線aの位相φaと曲線bの位相φbとの位相差Δφ(=φa−φb)は、光遅延ファイバ170を含むリング共振器の光路長が、所定の温度下で光カプラ160から出力される出力光の強度が最大、または所定の値、例えば出力光のコヒーレンス長が最大となる光路長LOのときにとる値を基準値ΔφRとする。
温度変化により光遅延ファイバ170を含むファイバリングの光路長が変化すると、参照光の強度信号を表す曲線aの位相が変化して位相差Δφが基準値ΔφR以外をとる。位相差Δφが基準値よりも小さくなる(基準値がΔφRの場合、Δφ<ΔφR)とき、図3(B)に示すようにファイバリングの光路長が短くなって周回周期が短くなっていることを意味するため、Δφが基準値ΔφRになるようにファイバストレッチャ180の光路長を伸ばして長くする。一方、位相差Δφが基準値よりも大きくなる(Δφ>ΔφR)とき、図3(B)に示すようにファイバリングの光路長が長くなって周回周期が長くなっていることを意味するため、Δφが基準値ΔφRになるようにファイバストレッチャ180の光路長を縮めて短くする。このように、フィードバック制御器159は、予め把握された出力光が所望の状態となる基準値ΔφRに位相差Δφを維持するようファイバストレッチャ180を制御する。
このように、位相差Δφの値に応じてファイバストレッチャ180の光路長、すなわちファイバリングの光路長を調整することにより、リング共振器の周回周期と波長フィルタの掃引周期の1以上の整数倍との差を制御し、光カプラ160から出力される出力光の強度が最大、または所定の値となるように調整することができる。
ここで、光カプラ250から出力される出力光の強度が最大、または、所定の値となるように調整することについて、若干の説明を加える。
FDMLでは、掃引周期を徐々に変化させた場合、掃引周期の1以上の整数倍の時間と共振器の周回時間が一致する掃引周期を境にして、出力光の強度が劇的変化する。さらに出力光について詳述すると、周期が若干短ければ大きく、周期が若干長ければ小さくなり、周期が一致する場合は、その中間の出力光強度となる。コヒーレンス長が最も長いのは掃引周期の1以上の整数倍が共振器の周回時間と一致する場合であるので、コヒーレンス長が最長となる出力光強度を予め測定しておいて、その強度を目標値として、掃引周期を調整、または、制御することにより、コヒーレンス長を最長の状態に保持することができる。コヒーレンス長最長となる出力光強度は、共振器毎に異なるため、共振器毎に予め測定しておくことが必要である。
上記では、出力光強度そのものを目標値としたが、そうではなく、出力光強度を、1掃引中の出力光強度の時間積分値で割ったもの(規格化したもの)を、目標値としても良い。このようにした場合、光カプラ260から出力される光強度が、何らかの影響(温度変化に起因する光ファイバのボビンへの締め付け強度変化にともなう複屈折変化等)によって変動しても、目標値の変動は抑えられるので、温度等の環境変化に耐性を持つことができる。
一方、もし、最大の出力光強度を保持したり、ユーザの欲する出力光強度を保持したりすることが必要であれば、そのようなパワーとなるように掃引周期を調整、または、制御する。
出力光強度を、コヒーレンス長最大となる出力光強度にしたり、ユーザが望む出力光強度にしたりといったような、所定の出力光強度となるように掃引周期を調整する方法としては、たとえば、PID(Proportional−Integral−Differential)制御が考えられる。この場合、目標値は所定の出力光強度、操作量は掃引周期(周波数)、制御量は出力光強度となる。
出力光強度を最大に保持する、掃引周期の調整方法としては、1)現在の掃引周期を中心とした所定の範囲内で周期を変化させた場合の出力光強度を取得して、2)そのうちの光強度の大きな周期を選択し、次に、その周期を中心として、1)2)を何度も繰り返して、光強度が最大(または極大)となるまで繰り返す、という方法がある。この調整方法のパラメータとしては、掃引周期の初期値、現在の掃引周期を中心としたときの変化させる周期の範囲がある。また、掃引周期を離散的に等間隔に変化させる場合は、周期の間隔もパラメータとして設定する。
またFDMLレーザ部についてであるが、図1に示す構成に限定されず、例えば図2に示すような別の態様とすることもできる。この図2に示す態様では、波長フィルタ130は、リトロー配置に代えて、さらに全反射鏡223を追加したリットマン配置としている。また、光遅延ファイバ170を含むリングファイバは、PMファイバに代えて偏波保持機能を有さない通常の光ファイバとし、偏波コントローラ210、半波長板221および偏光ビームスプリッタ222を用いることで変調器内を伝搬する光の偏光状態を保持する構成としている。本実施形態1の安定化機構150は、図1、2に示すいずれの波長フィルタ130、偏波保持機構を用いても同様に機能する。
(実施形態2)
図4に、本発明の実施形態2に係る波長掃引光源の構成例を示す。FDMLレーザ部の構成は実施形態1と同様であり、実施形態1と異なるのは安定化機構190のみである。実施形態2の安定化機構190は、参照光を出力するレーザ光源191、参照光の強度変調を行う強度変調器192、ファイバリングを伝搬する光と参照光を合波する光カプラ193、ファイバリングを伝搬する光から参照光を分波する光カプラ194、ファイバリングを周回した参照光の強度を検出するフォトディテクタ195、遅延線196、ファイバリングを周回した参照光の強度信号とKTN光偏向器133の駆動信号との位相変化を計測する位相差計197を備える。
安定化機構190は、光遅延ファイバ170の入出力端近傍に光カプラ193、194を設置し、レーザ光源191から出力され光強度変調器192で変調された参照光を光カプラ193からファイバリングに入力し、光遅延ファイバ170を伝搬した参照光を光カプラ194で分岐してフォトディテクタ195で検出する。フィードバック制御器198は、位相差計197で計測した参照光の強度信号とKTN光偏向器133の駆動信号との位相差Δφに基づきファイバストレッチャ180の光路長、すなわちファイバリングの光路長を調整する。実施形態1と同様に、位相差Δφが負(基準値がゼロの場合、Δφ<0)のとき、光遅延ファイバ170の光路長が短くなる、すなわちファイバリングの光路長が短くなり、周回時間が短くなることを意味するため、Δφがゼロになるようにファイバストレッチャ180の光路長を伸ばして長くする。一方、位相差Δφが正(基準値がゼロの場合、Δφ>0)のとき、光遅延ファイバ170の光路長が長くなる、すなわちファイバリングの光路長が長くなり、周回時間が長くなっていることを意味するため、Δφがゼロになるようにファイバストレッチャ180の光路長を縮めて短くする。このように、位相差Δφの値に応じてファイバストレッチャ180の光路長、すなわちファイバリングの光路長を調整することにより、実施形態1と同様にリング共振器の周回周期と波長フィルタの掃引周期の1以上の整数倍との差を制御し、光カプラ160から出力される出力光の強度が最大、または所定の値、例えば出力光のコヒーレンス長が最大となる値となるように調整することができる。
また波長フィルタ130は、図2に示す構成のように、リトロー配置に代えて、さらに全反射鏡223を追加したリットマン配置としてもよい。また、光遅延ファイバ170を含むリングファイバは、PMファイバに代えて偏波保持機能を有さない通常の光ファイバとし、図2に示す構成と同様に偏波コントローラ210、半波長板221および偏光ビームスプリッタ222を用いることで変調器内を伝搬する光の偏光状態を保持する構成としてもよい。
実施形態1、2ではFDMLレーザ部にリング共振器型の構成を用いた例を示したが、本発明では、FDMLレーザ部は光偏向器および回折格子を含む波長フィルタを用いた構成であればリング共振器型以外の構成であってもよい。また、強度変調器152、192は、レーザ光源151、191を直接変調する場合は不要である。偏光ビームスプリッタ153と1/4波長板154とを備える構成は、ビームサンプラとアイソレータとによって代替することができる。また、強度変調器152、192および位相差計158、197に入力される信号は、ドライバ装置140の駆動信号をそのまま使用してもよいし、駆動信号を整数倍した信号や駆動信号またはその整数倍の信号とピークの位置が一致するスパイク波などでもよい。
実施形態1、2では、光路長を調整する手段としてファイバストレッチャ180を用いたが、ファイバストレッチャの代わりにピエゾ素子を用いた遅延経路や屈折率可変導波路、空間光学系の遅延経路、温度変化による可変遅延経路等を用いることもできる。
110 アイソレータ
120 光増幅器
130 波長フィルタ
131 サーキュレータ
132 コリメータレンズ
133 KTN光偏向器
134 回折格子
140 ドライバ装置
160、193、194 光カプラ
170 光遅延ファイバ
150、190 安定化機構
151、191 レーザ光源
152、192 強度変調器
153 偏光ビームスプリッタ
154 1/4波長板
155 ダイクロイックミラー
156、195 フォトディテクタ
157、196 遅延線
158、197 位相差計
159、198 フィードバック制御器
180 ファイバストレッチャ
210 偏波コントローラ
221 半波長板
222 偏光ビームスプリッタ
223 全反射鏡

Claims (5)

  1. 所定の波長帯の光を出射する光増幅部と、
    前記光増幅部から出射された光のうち、所定の波長掃引周波数で選択波長を変化する波長選択部と、
    前記波長選択部から出力された光を2分岐して、一方の分岐光を前記光増幅部に帰還させ、他方の分岐光を出力光として出力する第1の光分岐部と、
    前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光遅延部と、
    前記光増幅部と前記波長選択部との間に配置された光路長調整部と、
    を含む共振器部、および
    前記光路長調整部の光路長を少なくとも前記光遅延部の光路長の変化に応じて調整するよう前記波長選択部を制御する安定化機構部であって、
    前記波長掃引周波数で強度変調された参照光を出力する光源部と、
    前記光遅延部に入力される光と前記参照光とを合波し、前記光遅延部から出力された前記参照光を分波する光合分波部と、
    前記光合分波部で分波された前記参照光の光強度を測定する光検出部と、
    前記光検出部から出力される前記参照光の光強度信号波形と前記光源部の強度変調信号波形との位相差を前記出力光が最大、または所定の値になるときの位相差になるように、前記光路長調整部の光路長を調整するフィードバック制御部と
    を含む安定化機構部
    を備えたことを特徴する波長掃引光源。
  2. 前記フィードバック制御部は、前記参照光の光強度信号波形が前記光源部の強度変調信号波形に対して時間的に遅れているとき前記光路長調整部の光路長を短くし、前記参照光の光強度信号波形が前記光源部の強度変調信号波形に対して時間的に進んでいるとき前記光路長調整部の光路長を長くすることを特徴とする請求項1に記載の波長掃引光源。
  3. 前記参照光は、前記光増幅部の増幅帯域に入らない周波数を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の波長掃引光源。
  4. 前記共振器部は、伝搬する光の偏光状態を保持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の波長掃引光源。
  5. 前記波長選択部は、KTN光偏向器および回折格子を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の波長掃引光源。
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