JP2019114300A - 交通調整支援装置、交通調整支援方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

交通調整支援装置、交通調整支援方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】道路交通網の混雑緩和とユーザの不満の低減を図りつつ、道路交通網の交通調整を支援する。【解決手段】本発明の実施形態に係る交通調整支援装置において、流量チェック部は、前記入口から進入する車両の流量と前記出口から退出する車両の流量とに関する流量情報を取得する。スケジューリング処理部は、各経路に存在する車両の台数と各経路の特性とに応じて定まる各経路の混雑度と、各経路を走行する場合のドライバーの不満度と、各経路を走行させる車両の流量とを用いて定義される目的関数が予め定めた条件を満たすように、各経路を走行させる車両の流量を算出する。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、交通調整支援装置、交通調整支援方法、およびコンピュータプログラムに関する。
渋滞や事故などの道路交通に関する情報を収集し、ドライバー等に交通情報として提供する道路交通管制システムが知られている。近年は、収集した情報を基に道路交通流シミュレーション等を行い、今後の混雑状況の予測や、混雑緩和のための対策に用いる情報(支援情報)も提供するようになっている。道路交通管制センターにいるオペレーター等は、提供された支援情報に基づき、信号、道路標識、電光掲示板等の操作を行い、経路誘導や道路交通網への流入制御など(交通調整)を行っている。これにより、道路交通の安全性、快適性、円滑性の向上を図っている。また、駐車場、電気自動車用の急速充電器がある施設、人気スポットなど、道路だけでなく沿道の施設の混雑緩和にも貢献することが可能である。
しかしながら、現状の道路交通管制システムは、シミュレーションに多くの時間を要するといった問題を有する。また、道路交通管制システムから提示された迂回路が不便な場合、ドライバーの不満を高めてしまう結果になる。また、そのような迂回路を提示されたオペレーターも、当該迂回路をそのまま提示すべきか、迷いを生じることとなる。
特開2011−214930号公報 特許第5398522号明細書 特許第5194837号明細書
本発明の実施形態は、道路交通網における対象区域の混雑緩和とユーザの不満の低減を図りつつ、対象区域の交通調整を支援することを目的とする。
本発明の実施形態に係る交通調整支援装置は、少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの出口と、前記入口と前記出口とを結ぶ複数の経路とを含む対象区域に対する交通調整支援装置であって、流量チェック部と、スケジューリング処理部とを備える。
前記流量チェック部は、前記入口から進入する車両の流量と前記出口から退出する車両の流量とに関する流量情報を取得する。
前記スケジューリング処理部は、各経路に存在する車両の台数と各経路の特性とに応じて定まる各経路の混雑度と、各経路を走行する場合のドライバーの不満度と、各経路を走行させる車両の流量とを用いて定義される目的関数が予め定めた条件を満たすように、前記各経路を走行させる車両の流量を算出する。
第1の実施形態に係る道路交通網の一例を示した図。 交通調整支援システムの概略構成を示すブロック図。 交通流量情報の一例を示した図。 経路選択情報の一例を示した図。 各時間帯の各道路区間における混雑度の一例を示した図。 1台の車両が経路変更した場合の各時間帯における各道路区間の混雑量および混雑度の変化量の一例を示した図。 不便度の一例を示した図。 経路と流量の関係ネットワークの一例を示した図。 交通調整情報と予測情報の一例を示した図。 第1の実施形態における動作のフローチャート。 交通調整情報と予測情報の他の例を示した図。 交通調整情報と予測情報のさらに他の例を示した図。 第2の実施形態に係る道路の一例を示した図。 第2の実施形態に係る交通調整情報と予測情報の一例を示した図。 交通調整情報と予測情報の他の例を示した図。 第3の実施形態に係る道路交通網の一例を示した図。 第3の実施形態に係る交通調整情報と予測情報の一例を示した図。 本発明の一実施形態に係るハードウェア構成の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る道路交通網の一例を示す。図1の道路交通網は、本実施形態に係る対象区域(対象交通網)と、その外側の非対象区域とを含む。対象区域内の道路は白抜きで、非対象区域の道路は斜線で表されている。対象区域と非対象区域の境界には、対象区域に対する入口および出口がある。図1では、この入口および出口を、半円状の周曲線で表している。第1の実施形態では、対象区域と非対象区域の境界に、入口および出口の両方があるが、入口および出口のいずれか一方のみがあってもかまわない。本例では、入口および出口ともそれぞれ複数存在するが、それぞれ少なくとも1つ存在すればよい。道路交通網内の丸で示された部分は、交差点などの合流地点を表す。各合流地点の間は道路区間を表す。
図1において実線の矢印で示された経路A、ピッチの粗い破線の矢印で示された経路B、ピッチの細かい破線の矢印で示された経路Cは、入口2から出口7までの車両の走行経路の一例を表している。すなわち経路A、B、Cは、いずれも入口2と出口7間を結ぶ経路である。また、一点長鎖線で示された経路Hは、入口9から出口7までの走行ルートの一例を表している。対象区域または非対象区域にいる車両のドライバーに対し、道路交通管制センターにいるオペレーター等が、経路変更の誘導等、交通調整を行う状況を想定する。例えば、信号、道路標識、電光掲示板等の操作を行い、経路誘導や道路交通網への流入制御など(交通調整)を行うことができる。例えば経路Aの走行を予定していたドライバーは、オペレーターによる他の経路(経路Bまたは経路Cなど)への誘導により他の経路変更することができる。なお、実際に経路変更するか否かは、ドライバーの意思に従う。本実施形態に係る交通調整支援システムは、このような対象区域内の交通状況に応じて、道路交通網の混雑緩和とドライバーの不満低減とを図るような交通調整の案を算出して、オペレーターに提示することで、オペレーターによる交通調整の判断を支援しようとするものである。
図2は、本実施形態に係る交通調整支援システムを示すブロック図である。図2の交通調整支援システムは、進入センサ101、退出センサ102、交通調整支援装置100、出力部109、入力部110を備える。交通調整支援装置100は、流量チェック部103、利用可能経路算出部104、経路選択情報格納部105、およびスケジューリング処理部120を備える。スケジューリング処理部120は、混雑度算出部106、不便度算出部107およびスケジューラ108を備える。
進入センサ101および退出センサ102は、対象区域の入口および出口や、入口および出口に繋がる道路上などに存在し、対象区域に進入する車両、および対象区域から進入する退出する車両をそれぞれ検知する。なお、検知する車両には、自動車(電気自動車、ガソリン車など)、オートバイなど、当該対象区域に入退出するあらゆる乗り物が含まれてよい。ただし、自動車など、特定の種類の車両のみを検知対象にしてもよい。電気自動車には、ハイブリッド自動車やプリグインハイブリッド自動車が含まれてもよい。進入センサ101および退出センサ102は、対象区域の入退出を全て取得するために、全ての入口および出口に配置されている。
流量チェック部103は、流量情報格納部103Aを備える。流量チェック部103は、進入センサ101および退出センサ102の検知情報を取得し、情報格納部103Aに蓄積する。検知情報は、進入センサ101および退出センサ102から直接、有線または無線の通信により取得してもよいし、検知情報を収集する別のサーバから検知情報を取得してもよい。流量チェック部103は、進入センサ101および退出センサ102の検知情報に基づき、対象区域に入退出した車両の交通流量を表す情報(交通流量情報)を生成する。流量チェック部は、例えば一定時間ごとに、当該時間内に取得された検知情報から交通流量情報を作成してもよい。流量チェック部103は、生成した交通流量情報を流量情報格納部103Aに保存してもよい。
図3は、交通流量情報の一例を示す。図3(A)が進入に係る交通流量情報、図3(B)が退出に係る交通流量情報を表す。進入に係る交通流量情報は、進入センサからの検知情報に基づき生成できる。退出に係る交通流量情報は、退出センサからの検知情報に基づき生成できる。図3の交通流量情報は、入退出の時刻と入口または出口の情報を保持しており、これによりいつの時刻または時間帯にどの程度の交通量(流量)があったかを表現できる。交通流量情報に、図3に示した以外の情報を含めてもよい。例えば、二輪車、大型車両(バスやトラックなど)、電気自動車といった車両の種類や、ナンバープレートの情報などの車両情報を含めてもよい。これらの情報は、進入センサ101および退出センサ102にカメラを搭載し、センサ通過時に撮影し、ナンバープレート等から読み取ってもよいし、車両と無線通信を行うことにより取得してもよい。また車両情報の一部として、無線通信により電池の種類や電池残量等の情報を車両(電気自動車)から取得してもよい。また、進入センサの検知情報および退出センサの検知情報に基づき、将来の交通流量の予測情報を生成し、予測情報を交通流量情報に含めてもよい。例えば、現在の交通流量が、続く将来の一定時間継続すると仮定して、将来の交通流量を予測してもよいし、その他公知の予測手法を用いてもよい。
利用可能経路算出部104は、道路交通網に関する情報(全道路区間、全入口および出口の位置、各道路区間の距離、車線数、道路容量(後述)および平均走行速度など)を事前に保持している。あるいは、道路交通網に関する情報が記憶装置に保持されており、利用可能経路算出部104は、当該記憶装置にアクセスして当該情報を読み出してもよい。利用可能経路算出部104は、道路交通網に関する情報に基づき、対象区域の各入口から各出口までの経路を算出する。
この際、利用可能経路算出部104は、流量チェック部103が生成した交通流量情報に含まれる入口と出口のみを考慮して、経路を算出してもよい。全入口から全出口までの経路を算出すると、経路数が多くなり、後述する各処理部(混雑度算出部106、不便度算出部107および算出部スケジュール部108)の処理負荷や処理時間が増大する可能性があるからである。例えば、図3の交通流量情報では、入口として入口2、入口2、入口9、入口5、出口として出口7、出口8、出口4、出口6のみが含まれる。この場合、入口と出口の組み合わせは、(2、7)、(2、8)、(2、4)、(2、6)、(9、7)、(9、8)、(9、4)、(9、6)、(5、7)、(5、8)、(5、4)、(5、6)の12通りとなり、利用可能経路算出部104は、上記各組み合わせの経路を算出する。なお、入口と出口が同じ組み合わせは、考慮しなくてよい。また、経路算出の際、個々に進入した車両が実際にどの出口に向かおうとするかは考慮する必要はない。このように、交通流量情報に含まれている入口と出口のみを対象に経路を算出することで、算出する経路数を少なくして、各処理部の処理負荷および処理時間を減らすことができる。当然、処理負荷や、処理時間の増大が問題にならなければ、対象区域のすべての入口とすべての出口を対象に、経路を算出することも可能である。
経路選択情報格納部105は、各入口から進入する車両のドライバーが、当該入口に結合された経路のうちどの経路を選択するかの経路選択の可能性に関する経路選択情報を格納している。
図4は、経路選択情報格納部105に格納される経路選択情報の一例を示す。図4の経路選択情報は、テーブルの形式を有し、車両が進入する入口、当該車両が走行する経路、当該車両が当該経路を走行する確率(経路選択確率)を含む。例えば、図4の一番上の行は、入口1から進入した車両は、50%の確率で、経路Jを走行することを意味する。また、2番目の行は、入口1から進入した車両は、50%の確率で経路Lを走行することを意味する。
この経路選択情報は、過去の交通流量等の統計データから算出され、事前に格納されている。情報格納部103Aに蓄積した検知情報を利用して経路選択情報を生成してもよい。
混雑度算出部106は、利用可能経路算出部104から情報(利用可能経路、交通流量、道路交通網の情報)を受け取り、当該情報と、経路選択情報格納部105の経路選択情報に基づき、混雑度算出処理を行う。混雑度算出処理では、対象区域に進入した車両が経路選択情報に従って経路を選択した場合(交通調整をしない場合)における各道路区間の混雑度を、一定時間間隔の各時間帯について算出する。また、経路選択情報に従わずに、車両の走行経路を指示し、その走行経路を走行する場合(すなわち、交通調整により経路を変更した場合)における当該混雑度の変化量を、各時間帯の各道路区間について算出する。以下、より詳細に説明する。
まず、混雑度について説明する。混雑度は、対象となる道路区間がどの程度混雑しているかを表し、道路区間に存在する車両の台数と道路区間の特性とに応じて定まる。一例として、混雑度は、道路区間に存在する車両数(混雑量と呼ぶ)を、道路区間の特性の一例である道路区間の道路容量で割ったもので算出できる。道路容量は、車両の収容可能台数に関する能力を数値化したものであり、例えば、道路区間の距離または車線数などに応じた値を有する。車線数の場合、車線数が多いほど、道路容量は大きい値となる。道路容量は、利用可能経路算出部104から取得した道路交通網の情報などに含まれているものとする。上述した混雑度の算出は一例であり、他の方法で算出してもよい。例えば、対象となる道路区間に存在する車両数から道路容量を減算したものでもよい。この場合の混雑度を、特に突出量と呼ぶ。以下では、特に断りの無い限り、混雑度は、対象となる道路区間に存在する車両数(混雑量と呼ぶ)を、対象の道路区間の道路容量で割ったものを指し、突出量は、対象となる道路区間に存在する車両数から道路容量を減算したものを指すものとして説明を行う。
混雑度算出部106は、対象区域に進入した車両が経路選択情報に従って経路を選択した場合における各道路区間の混雑度を算出するため、まず、各道路区間の混雑量を計算する。具体的に、進入に係る交通流量情報に含まれる1台の車両に対し、経路選択情報から、その車両が走行する経路毎の確率を判断し、確率に応じた車両数を経路毎に求める。例えば、図3(A)の進入に係る交通流量情報の一番上の行から、2014年11月18日6:00に入口2から進入した車両が存在することが分かる。経路選択情報から、入口2から進入したこの車両は、確率40%で経路Aを、確率60%で経路Bを選択する。そこで、経路Aに0.4台分の車両が、経路Bに0.6台分の車両が進入したと考える。このようにして、各経路に進入する車両数を求める。
経路Aに進入した0.4台分の車両が、時間帯毎にどの道路区間に存在しているかを推定する。例えば、車両は一定時速で走行すると仮定し、各時間帯で経路Aのどの道路区間を走行しているかを算出する。走行速度は、その時間帯における各道路区間の平均走行速度を用いてもよい。この平均走行速度は、事前の統計により算出されているとする。また、高速道路であれば時速80km、市街地であれば時速60kmと定めてもよい。速度は、道路区間ごとに異なっていてもよい。また速度は、時間帯によって異なっていてもよい。このようにして、経路Aに進入した0.4台分の車両が、時間帯毎にどの道路区間に存在しているかを把握できる。同様に、経路Bに進入した0.6台分の車両が、時間帯毎にどの道路区間に存在しているかを把握できる。
このような処理を、一定時間内に対象区域に進入した全車両に対し行うことで、対象の全車両がそれぞれ存在する位置を予測できる。そして、各道路区間に存在する車両数を足し合わせることで、各道路区間の混雑量を算出できる。混雑量を、該当する道路区間の道路容量で除算することで、当該道路区間の混雑度を算出する。
図5は、混雑度算出部106が算出した各時間帯の各道路区間における混雑度の一例を示す。この混雑度は、対象区域に進入した車両が経路選択情報に従って経路を選択した場合(交通調整をしない場合)における混雑度である。この図では、7:00から7:30、7:30から8:00、8:00から8:30といったように、30分間隔で区切られた時間帯における各道路区間の混雑度を表している。各時間帯の幅は、任意で定めてよい。時間帯t(tは1からTまでの整数、Tは1以上の整数)における道路区間k(kは1からKまでの整数、Kは1以上の整数)で交通調整を行わなかった場合の混雑度をdktと表す。図5では、8:00から8:30の時間帯における道路区間2の混雑度が200%以上と非常に高い。なお、道路区間kの道路容量をqkと表す。
次に、交通調整(経路変更)に伴う混雑度の変化量について説明する。図6は、1台の車両が経路変更した場合の各時間帯における各道路区間の、混雑量の変化量および混雑度の変化量の一例を示す。進入時刻はその車両が進入した時刻、入口はその車両が進入した入口、出口はその車両が退出する出口、経路は、その車両が経路選択情報に従わずに、交通調整などによって変更した経路(変更経路)を意味する。変更経路はj(jは1からJまでの整数、Jは1以上の整数)で表され、同じ入口から、同じ出口までの経路は全部でJ個あるとする。図6は、2014年11月18日6:00に入口2から進入した車両が、交通調整に従って経路Cに経路を変更した場合を示している。以下、混雑度の変化量の算出について詳細に説明する。
まず、混雑度算出部106は、経路変更に伴い各経路に進入する車両数の増減を求める。前述した混雑度の算出の際には、2014年11月18日6:00に入口2から進入した車両は、経路Aに0.4台分の車両が、経路Bに0.6台分の車両が進入したとみなした。したがって、その車両が経路Cに経路変更した場合、経路Aは0.4台分の車両が、経路Bは0.6台分の車両が減少し、経路Cは1台分の車両が増加することとなる。つまり、経路Aには−0.4台分の車両が、経路Bには−0.6台分の車両が、経路Cには+1台分の車両が走行するとみなすことができる。次に、混雑度算出部106は、各経路に進入した車両が、各時間帯において、どの道路区間に存在しているかを推定する。これは混雑度の算出のときと同じ方法で求めればよい。
図6の例において、道路区間1は経路Aの最初の道路区間、道路区間2は経路Bの最初の道路区間、道路区間3は経路Cの最初の道路区間に相当する。車両が経路A、B、Cに進入した場合、7:00〜7:30の時間帯には、それらの道路区間を走行中であるとすると、経路Cへの変更により、道路区間1の車両数は−0.4(百分率表記では−40)、道路区間2の車両数は−0.6(百分率表記では−60)、道路区間3の車両数は+1(百分率表記では+100)となる。また、ここでは、混雑度は、混雑量/道路容量で算出するため、混雑度の変化量は、混雑量の変化量/道路容量で算出される。これによって、経路Cへの変更による混雑量の変化量および混雑度の変化量は、図6のように算出される。次に7:30から8:00の時間帯では、道路区間1はすでに車両が通過し、道路区間2および3では、まだそれらの道路区間を走行中(道路区間2および3に存在する)とする。この場合、道路区間1の変化量は0であり、道路区間2および3の変化量は先ほどと同じとなる。8:00から8:30の時間帯では、既にどの道路区間も通過済みとすると、変化量は0となる。
混雑度算出部106は、上記のように、1台の車両を経路jに経路変更した場合に伴う各時間帯tの各道路区間kの混雑度の変化量ejktを、J個ある全ての経路に対し行う。さらに、対象となる全車両に対し同様の処理を行うことで、経路変更に伴う混雑度の変化量が、全ての車両および全ての経路変更に対し、各時間帯の各道路区間について、求まる。
不便度算出部107は、利用可能経路算出部104からの情報(利用可能経路、交通流量、道路交通網)に基づき、利用可能経路ごとに、その経路の不便度を算出する。不便度は、ドライバーが経路を通過した場合に感じる不便さを数値化したものである。例えば、交通調整が無い場合の経路選択確率の逆数(不人気度)、または当該逆数を正規化したものでもよい。あるいは、各経路の距離や通過に要する時間または当該時間を正規化したものでもよい。あるいは、選択した経路において、最低限必要となる燃料や電気の補充の回数、または、当該補充により補充した量を補充回数で割ったもの(補充効率)でもよい。
また予め道路区間に不便度を定めておき、各経路の不便度は、その経路を構成する各道路区間の不便度の総和でもよい。例えば、道路区間の不便度は、道路区間が保持する信号数、道路幅、車線数、サービスエリア数、人気スポット数、ガソリンスタンド数、電気自動車用の充電器および急速充電器数などによって定めてもよい。その他にも、見通しの良さ、天候、道路区間内での工事や事故の有無、路面状況など現状に関する情報を数値化して考慮してもよい。また、複数の種類の不便度を算出し、総和や平均値などによって、総合的な不便度を算出してもよい。なお、不便度は、個々の経路に対する絶対評価で定めてもよい。または、不便度は、同じ入口と出口を有する経路をまとめたグループ内での相対評価によって定めてもよい。なお、不便度算出部107は、事前に道路交通網内の全ての経路について不便度を算出して、内部に保持しておいてもよい。
図7は、不便度の一例を示す。経路ごとに不便度が算出されている。図7では、経路に対し1つの不便度が対応しているが、複数の種類の不便度を対応づけてもよい。
スケジューラ108は、対象区域の混雑緩和とドライバーの不満の低減とを両立させるように、対象区域に進入する車両の交通調整を計画するスケジューリング処理を行う。交通調整の計画は、具体的に、各入口と各出口の車両の流量に基づき、各経路を走行させる車両の流量(後述するyij)を算出することである。
スケジューリング処理では、まず、経路と流量の関係ネットワークを生成する処理(ネットワーク生成処理)を行う。図8は、関係ネットワークの一例を示す。関係ネットワークには、入口を表す入口ノード、出口を表す出口ノード、経路を表す経路ノードの3種類のノードが存在する。スケジューラ108は、進入に係る交通流量情報に含まれる入口に対応する入口ノードをそれぞれ生成する。図3(A)の進入に係る交通流量情報では、入口2、入口2、入口9、入口5の入口が含まれているため、スケジューラ108は入口2、入口9,入口5の入口ノードを作成する。なお、進入に係る交通流量情報に同じ入口が重複して含まれていても、入口ノードは重複して生成する必要はない。
スケジューラ108は、退出に係る交通流量情報に含まれる出口に対応する出口ノードを作成する。図3(B)の退出に係る交通流量情報では、出口7、出口8、出口4、出口6が含まれているため、スケジューラ108は、出口7、出口8、出口4、出口6の出口ノードを作成する。なお、退出に係る交通流量に同じ出口が重複して含まれていても、出口ノードは重複して生成する必要はない。さらに、スケジューラ108は、この生成した出口ノードを1組のグループとし、入口ノードの数だけ出口ノードのグループを生成する。図3(A)の進入に係る交通流量情報の場合では、入口ノードは3つ存在するため、先ほどの出口ノードのグループを3組生成する。
入口ノードを、当該入口ノードに対応するグループに含まれる各出口ノードとアークで接続する。このアークにより接続された入口ノードと出口ノードの組が、車両が対象区域に進入する入口と退出する出口の組を表す。スケジューラ108は、道路交通網に関する情報から、この入口と出口を結ぶ経路をすべて抽出し、抽出した経路を表す経路ノードを生成する。そして、その経路ノードを、当該出口ノードとアークで接続する。
スケジューラ108は、関係ネットワークを利用して、対象区域の混雑緩和とドライバーの不満低減とを両立させるように、各経路を走行させる車両の流量(後述するyij)を算出する最適化処理を行う。最適化処理は、例えば、以下の最適化問題を解くことで行われる。
「Minimize」は、Minimize以下に記載された式(目的関数)を最小化することを意味する。「Sub.to」は、Sub.to以下に記載された条件(制約条件)に従うことを意味する。この最適化問題を解くことで、目的関数αZ+βP+γCが最小となるyijの組み合わせを求める。ここでは、目的関数を最小化しているが、目的関数を閾値以下、または所定の範囲内に収めるようにしてもよい。目的関数を最小化すること、閾値以下にすること、または、所定の範囲内に収めることは、目的関数の値が所定の条件を満たすように、各経路を走行させる車両の流量(yij)を算出することを意味する。
上記の最適化問題、目的関数および制約条件について、より詳細に説明する。
目的関数におけるα、β、γはパラメータであり、Z、P、Cを重みづける係数である。係数の値は事前に与えておく。
変数Cは、経路変更(交通調整)した場合における各経路におけるドライバーの不満度の合計値であり、次式で表される。ここで、交通調整した場合とは、本最適化処理によって算出した通りに各経路を走行させる車両数を調整した場合を意味する。
yijは、交通調整した場合に出口ノードiにつながる経路jを経由する流量を表す。
cijは、出口ノードiと接続している経路ノードjiにおける経路の不便度を表す。ここでは、経路jを走行するドライバーの不満度は、経路jの不便度と同じとする。なお、交通調整をしない場合に、出口ノードiにつながる経路jを経由する流量を、y0ijと表記する。
制約条件1に含まれるhiは、関係ネットワークにI(Iは1以上の整数)個の出口ノードが存在するとした場合に、そのうちの1つの出口ノードi(iは1からIまでの整数)が指す出口の流量を表す。なお、出口ノードi(iは1からIまでの整数)には、Ji個の経路ノードが接続しているとし、Ji個の経路ノードの1つをjiと表す。なお、hiは、経路と流量の関係ネットワークにおいて、経路選択情報に従って経路を選択すると仮定して算出すればよい。例えば、入口2から進入する車両が5台で、出口7に向かう車両が70%であった場合、入口ノード2に接続している出口ノード7に3.5の流量を設定する。このようにして、出口ノードiに対する流量hiを求める。
ここで、ある経路の流量を増加させても、他の経路(ある経路と同じ入口および同じ出口の別の経路)の流量が減り、出口ノードiの流量hiは変化しない。つまり、各経路の流量yijの総和は、出口ノードiの流量hiに一致する。よって、上記の制約条件1が成立する。
目的関数における変数Pは、全時間帯における全道路区間の突出量pktのうち、0より大きい突出量の総和を表す。すなわち、Pは、次式のように表される。R+は、0より大きい突出量pktの集合を表している。
ここでの突出量は、交通調整した場合の車両数(混雑量)から、道路容量を引いたものである。交通調整した場合の車両数(混雑量)は、交通調整した場合の混雑度と道路容量の積によって算出できる。交通調整した場合の混雑度は、交通調整前の混雑度と、1台あたりの経路変更に伴う混雑度の変化量と経路を変更した車両の台数の積とを足したもので表される。経路を変更した車両の台数は、交通調整した場合に経路jを経由する流量から、交通調整をしない場合に経路jを経由する流量を引いた値で表される。すなわち、yij−y0ijと表される。よって、交通調整した場合の突出量pktは、次式で表される。
一番外側の括弧(中括弧)で囲まれた部分が、交通調整した場合の混雑度に相当する。
qktが、時間帯tの道路区間kの道路容量を表す。dktは、時間帯tの道路区間kの交通調整前の混雑度を表す。eijktは、出口ノードiに接続されている経路jに対して、1台の車両を経路jに変更した場合における時間帯tの道路区間kの混雑度の変化量を表す。なお、dkt、qk、eijktは、混雑度算出部106から受け取った情報から取得できる。
なお、混雑度dkt、および混雑度の変化量eijktが百分率で表されている場合には、上記数式の中括弧の値を100で除算すればよい。
また、変数Pを、交通調整前の0より大きい突出量の総和P0よりも減少させるため、上記した制約条件2(P≦P0)を導入する。
交通調整前の0より大きい突出量の総和P0は、Pと同様に、時間帯tにおける道路区間kでの交通調整前の突出量p0ktを求め、0より大きいp0ktの総和によって算出される。突出量p0ktの計算式を数式5に示す。また、P0の計算式を数式6に示す。
目的関数における変数Zは、交通調整した場合における、全時間帯および全道路区間における混雑度の最大値から1を引いた値とする。すなわち、以下の式で表される。
上記「MAX」は、全てのkおよび全てのtにおいて、中括弧で囲まれた部分が最大となる値を意味する。Zは、混雑度(または突出量)が非常に高い時間帯または道路区間が発生するのを防ぐためのものである。なお、混雑度が百分率表示の場合は1ではなく、100を引けばよい。なお、目的関数にZを含めなくても、本実施形態は動作可能である。
なお、以上の説明から理解されるように、目的関数における変数Z、P、Cは、各経路の流量yijを変数とした関数で表される。上記の目的関数では、交通調整をした場合の0より大きい突出量の総和Pを用いたが、Pの代わりに、交通調整をした場合の混雑度の総和を用いてもよい。
なお、スケジューラ108は、スケジューリング処理に際し、進入に係る交通流量の進入時刻に基づき、交通調整が可能な車両と不可能な車両を区別してもよい。例えば、現在時刻から一定時間以内(3分や5分など)に進入した車両を交通調整が可能な車両とし、それ以外を交通調整が可能でない車両とする。例えば、現在時刻から10分以上前に進入した車両は、既に経路を選択することが可能な合流地点を通過したと予想され、経路変更が不可能なためである。例えば、図1の道路交通網の例で示した経路A、B、Cならば、最初の合流地点を過ぎてしまうと、他の経路に変更することはできない。この場合、スケジューリング処理では、交通調整可能な車両を対象とし、交通調整が不可能な車両は、各経路の選択確率に従って走行するものと扱えばよい。
以上に示した最適化問題を解くことで、目的関数αZ+βP+γCが最小となるyijの組み合わせを求める。yijは、前述したように、交通調整した場合に出口ノードiにつながる経路jを経由する流量を表す。
上記の最適化問題の制約条件に対し、別の制約条件を追加してもよい。例えば、不満度の変化量の合計が一定の基準値を超えないとする制約条件を追加してもよい。または、各道路区間に重みづけを行い、主要な道路の混雑度の増加は避けるような制約条件を追加したりしてもよい。
スケジューラ108は、上記のようにして求めたyijに基づき、交通調整情報を生成する。交通調整情報の形式は、特定のものに限定されないが、どの入口から進入した車両をどの程度の量だけ、どの経路を走行させるかを表すものが考えられる。
例えば、「入口2から進入し、経路Cを選択する車を、50%増加させる」のようなものがある。この例の場合は、「入口」、「経路」、「増加の割合」の情報がそれぞれ必要となる。「入口」の情報は、関係ネットワークから、出口ノードiにアークが接続されている入口ノードが表す入口を特定すればよい。「経路」は、経路ノードjiが意味する経路を取得すればよい。「増加の割合」は、yijからy0ijを引いた値をy0ijで割ることにより求めることができる。
また、交通調整情報の他の例として、「入口2から進入した車の50%に、経路Cを選択させる」のようなものを生成してもよい。この場合は、経路Cを流れる流量を入口ノードに入る流量全体で割ればよい。より詳細には、数式8に示すように、経路jを流れる流量yijを、出口ノードiと接続する入口ノードが接続している各出口ノードの流量の総和で割ればよい。
交通調整情報を生成する対象となるyijは、yijからy0ijを引いた値が0より大きくなるyijのみでもよいし、yijからy0ijを引いた値が大きい順に上位X個のyijのみを対象にしてもよいし、すべてのyijを対象にしてもよいし、その他の基準で対象となるyijを選択してもよい。
また、スケジューラ108は、最適化処理で求めたyijに従って交通調整した場合における、対象区間の混雑度とドライバーの不満度とに関する情報(予測情報)を生成する。これは、最適化問題の解が得られたときの混雑度とドライバーの不満度を用いて算出すればよい。例えば、予測情報として、交通調整した場合における各道路区間の混雑度を表す情報を生成してもよい。また、ドライバーの不満度の変化量の合計、すなわち、交通調整した場合のドライバーの不満度の合計と交通調整前のドライバーの不満度の合計との差分を表す情報を生成してもよい。ドライバーの不満度の変化量は、交通調整前のドライバーの不満度の合計をC0とし、CからC0を引くことにより求めることができる。ドライバーの不満度の合計の変化量の代わりに、交通調整後におけるドライバーの不満度の合計値を表す情報を生成してもよい。
交通調整情報を生成する対象となったyijのみに従って交通調整をした場合における予測情報を生成してもよい。この場合、交通調整情報を生成する対象となったyij以外は、y0ijに固定して、混雑度とドライバーの不満度を計算して、予測情報を算出すればよい。これにより、予測情報の精度を向上させることができる。
出力部109は、スケジューラ108によって生成された交通調整情報と予測情報を出力する。出力部109は、画面に情報を表示可能なモニタでもよいし、有線または無線通信により、オペレーターの保持する端末に情報を送信する通信装置でもよい。
図9は、出力部109に表示された交通調整情報と予測情報の一例を示す。第1の予測情報として、図1で示した道路交通網の画像において、各道路区間の混雑度が、その混雑度に応じた色によって表示されている。なお、表示する道路交通網の画像は、出力部109が保持しておいてもよいし、スケジューラ108が保持しておいてもよい。また、道路交通網の画像ではなく、道路区間と混雑度との対応表を表示してもよい。この場合、混雑度の降順で道路区間を表示してもよい。また、第2の予測情報として、ドライバーの不満度の変化量の合計を表示している。オペレーターは、これらの表示された情報を参考にして、実際の交通調整を行うことができる。交通調整の具体的な手法としては、道路上の電光掲示板の表示変更やランプウェイの開放・閉鎖、道路通行料金や施設利用料金などの経路選択のインセンティブとなる要素の変更といった施策を行うことで、ドライバーを所望経路へ誘導することが考えられる。このように交通調整情報と予測情報は、対象区域の混雑緩和とドライバーの不満を低減とを両立する交通調整のための、オペレーターの判断の指標となる。
入力部110は、オペレーターが各種指示の入力を行うための入力装置である。入力部110は、タッチパネル、キーボード、マウスなど、情報入力可能な任意の装置でよい。
オペレーターは、出力部109で表示された交通調整情報に対し、その内容を修正する指示を入力することができる。例えば、「入口2から進入する車の50%を経路Cに向かわせる」という交通調整情報が表示された場合に、当該割合を50%から増加または減少させる指示や、向かわせる経路を経路Cから別の経路にする指示を入力することが考えられる。入力された情報は、スケジューラ108に送られ、スケジューラ108はその情報を制約条件として追加して、交通調整情報と予測情報を再度算出して、出力部109で表示してもよい。オペレーターは、システムが最初に算出した交通調整情報と、自分で修正した交通調整情報との予測情報を比較することで、両者の効果の違いを把握できる。
入力する指示の他の例として、「入口2から進入する車の0%を経路Aに向かわせる」というような、特定の経路に車を走行させないことを指示してもよい。そして、これを制約条件として追加して、最適化問題を解いてもよい。これにより、例えば、事故等により、その経路やその経路を構成する道路区間が閉鎖された場合に、今後の各道路区間の混雑度の予測等が可能になる。
また、最適化処理の際に使用する不便度の種類の変更する指示を入力してもよい。例えば、経路の不便度の種類を、経路の距離に関する不便度から、最低限必要となる燃料や電気の補充の回数の不便度に変更するといった入力をしてもよい。この場合、オペレーターから指示された種類の不便度を必要に応じて不便度算出部107で算出し、指示された種類の不便度を用いて、スケジューラ108は、再度、最適化処理を行えばよい。
また、オペレーターが一部の経路について所望の交通調整情報を入力し、その入力された情報を制約条件として追加して、最適化処理を行って、交通調整情報および予測情報を算出してもよい。または、オペレーターが一部の経路について所望の交通調整情報を入力し、それ以外は経路選択情報に従って経路を選択すると仮定して、予測情報を算出してもよい。図11は、オペレーターから一部の経路について交通調整情報が指定され、それ以外は経路選択情報に従って経路を選択すると仮定した場合に算出された予測情報の一例を示す。オペレーターは、入口2から進入した車の80%に経路Aを選択させるように指示している。スケジューラ108は、入口2から進入した車の80%が経路Aを選択し、それ以外は経路選択情報に従って経路を選択すると仮定して、予測情報を算出する。残りの20%の車両は、経路A以外の経路の各確率の大きさに応じた比率で経路を選択するとすればよい。なお、図11の例では、図8の場合よりも、不満度の合計変化量は小さいが、混雑度の合計は増加する。
また、オペレーターが交通調整を行わないことの指示(すなわち、すべてのyijをy0ijに一致させることの指示)を入力し、その場合の予測情報をスケジューラ108で算出してもよい。図12は、オペレーターが交通調整をしないことを指示した場合における予測情報の一例を示す。この場合、スケジューラ108は、交通調整による流量yijをすべてy0ijに一致させて、予測情報を算出すればよい。交通調整を行わないため、ドライバーの不満度の変化量の合計は0であるが、混雑度の合計は、図8や図11の場合よりも大きく増加する。そこで、オペレーターは、まず、このように交通調整しない場合の予測情報を確認し、混雑度の合計が閾値以上など、高い場合は、本システムの最適化処理で予測情報を算出して、交通調整を行ってもよい。
図10は、第1の実施形態に係る基本的な処理のフローチャートである。
進入センサ101および退出センサ102が、検知情報を取得する度に、検知情報を流量チェック部103に送信する(S101)。
流量チェック部103は、受信した検知情報に基づき交通流量情報を生成し、利用可能算出部104に送る(S102)。流量チェック部103は、一定時間ごとに交通流量情報を生成してもよいし、検知情報の受信の度に交通流量情報を生成してもよい。交通流量情報は、作成したタイミングで出力しても、一定時間経過ごとに出力しても、利用可能経路算出部104やスケジューラ108からの指令を受けた場合に出力してもよい。
利用可能経路算出部104は、交通流量情報を受け取り、交通流量情報に含まれる入口と出口を元に、利用可能経路を算出する(S103)。利用可能経路算出部104は、算出した利用可能経路と、交通流量情報と、道路交通網との情報を、混雑度算出部106、不便度算出部107、スケジューラ108に送る(S104)。
混雑度算出部106は、利用可能経路算出部104から受け取った情報と、経路選択情報格納部105内の経路選択情報に基づいて、各経路の混雑度と混雑度の変化量を算出し、スケジューラ108に送る(S105)。
不便度算出部107は、利用可能経路算出部104から受け取った情報に基づき、各経路の不便度を算出する(S106)。不便度算出部107は、複数の種類の不便度を算出し、平均や総和などにより、複数の種類の不便度を組み合わせて総合的な不便度を算出し、これを用いてもよい。
スケジューラ108は、利用可能経路算出部104からの情報を取得し、スケジューリング処理を行う。具体的に、まず、利用可能経路算出部104からの情報に基づき、経路と流量の関係ネットワークを生成する(S107)。次に、スケジューラ108は、混雑度、混雑度の変化量、経路の不便度、関係ネットワークに基づき、最適化処理を行い、交通調整情報と予測情報を生成する(S108)。出力部109は、交通調整情報および予測情報を画面等に出力する。
以上のように、第1の実施形態によれば、対象区域の混雑を緩和し、かつドライバーの不満を低減するように、交通調整情報を生成し、オペレーターに対して表示する。また、交通調整情報に従って交通調整を行った場合に得られる効果に関する予測情報を生成して、オペレーターに対して表示する。オペレーターはこれらの表示された情報を参考にして、対象区域の混雑緩和とドライバーの不満低減とを実現するような交通調整を容易かつ高速に実行できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、ある道路に沿って複数の施設が存在する場合に、どの施設を利用するかに応じて経路を区別し、各車両にどの施設(経路)を利用させるべきかの交通調整情報を作成する。例えば、車両が電気自動車であって、出口に到着するまでに充電が必要な場合、ドライバーは電気自動車用の充電器を備える充電エリア(サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)など)に立ち寄らなくてはならない。しかし、利用する充電エリアをドライバーの判断に任せると、電気がなくなる直前の充電エリアや人気のある充電エリアに集中し、その施設が混雑し、ドライバーの不満度も高くなる可能性がある。そこで、特定の充電エリアが混雑することを避けるような交通調整情報を作成し、オペレーターがその情報に基づいて、充電エリアを案内できるようになる。また、入口から出口までが長距離であり、ドライバーが出口に到着するまでに休憩が必要な場合に、経路上に存在する複数の休憩所のうちどの休憩所に立ち寄らせるかを考える場合も、利用する休憩所をドライバーの判断に任せると、人気のある休憩所等に集中し、その施設が混雑し、ドライバーの不満度が高くなる可能性もある。そこで、特定の休憩所が混雑することを避けるような交通調整情報を作成し、オペレーターがその情報に基づいて、休憩所を案内できるようになる。
以下、施設としてサービスエリアを例に、本実施形態について詳細に説明する。この際、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1の実施形態と重複する説明は省略する。
図13(A)図13(B)、図13(C)は、第2の実施形態が対象とする道路の一例を示す。図13(A)〜図13(C)は、いずれも同じ道路(一本道)を表し、サービスエリア(SA)への立ち寄りパターンが異なる。図13(A)〜図13(C)に示す立ち寄りパターンを、それぞれ、経路A、B、Cと表す。第1の実施形態では入口から出口へ至る道路が同じであればそれらは同じ経路であったが、第2の実施形態では、入口から出口へ至る道路が同じであっても、どのサービスエリアを利用するかに応じて経路を区別する。図13において丸で示した箇所には出入口が存在し、その出入口から車両の出入りは可能である(図13(A)〜図13(C)とも同じ箇所に丸が示されている)。
全出入口には第1の実施形態と同様に進入センサ101および退出センサ102が存在し、進入センサ101、退出センサ102、流量チェック部103は、第1の実施形態と同様に動作する。電気自動車から電池種類や、電池残量等の車両情報を、検知情報の一部として取得してもよい。または、電気自動車からリアルタイムの無線通信により車両情報を取得してもよい。車両情報として走行可能残り距離等の情報を取得可能であれば、当該情報を取得してもよい。または、電池残量等の情報から走行可能残り距離を計算する手段を、本装置に搭載してもよい。または、各出入口から進入する時の車両の電池の残量を、過去の統計値から決めた一定値、または統計分布(確率分布など)に応じた値に決めてもよい。各サービスエリア間の道路区間は第1の実施形態と同様にして、事前に決定めた速度で走行し、サービスエリア間の移動に必要な電気量は、予め決められているとしてもよい。
図13(A)〜図13(C)に示したように、一本道には、複数のサービスエリアが存在する。第2の実施形態における経路は、上述したように、利用する施設(サービスエリア)に応じて区別される。例えば、図13(A)に示す経路Aは「車両が入口1から進入し、サービスエリア(SA)3を利用して、出口6から退出する」ことを意味する。経路Bは、「車両が入口1から進入し、SA2とSA5を利用して、出口6から退出する」ことを意味する。経路Cは、「車両が入口1から進入し、SA1とSA4を利用して、出口6から退出する」ことを意味する。このように、第2の実施形態では、走行する道路が同じであっても、利用する施設が異なれば、異なる経路として扱う。
利用可能経路算出部104は、第1の実施形態と同様に、利用可能な経路を作成する。この際、施設(サービスエリア)の利用回数に関する条件を予め制約として指定し、この条件に従って経路を生成してもよい。例えば、電気自動車は走行途中で充電を最大で2回まで行うという限度数を予め定め、この限度数に関する条件を満たすように、利用可能な経路を算出してもよい。この他、利用する施設間の距離に関する条件を指定してもよい。図13(A)〜図13(C)に示した経路は、このようにして算出して経路の一部を示したものである。
混雑度算出部106は、第1の実施形態における道路容量の代わりに、施設容量を用いて、混雑度および混雑度の変化量を算出する。施設容量は、電気自動車用充電器の数など、施設(サービスエリア)が備える設備の数や許容車両数、許容人数など、収容可能な車両台数に関連する能力を表す。なお、本実施形態では、道路の混雑緩和ではなく、施設の混雑緩和を対象にする。
各経路には、第1の実施形態と同様に、不便度が設定されており、不便度の算出は第1の実施形態と同様に、算出すればよい。または施設毎に不便度が設定されており、利用する施設の不便度を足し合わせることにより、経路の不便度を算出してもよい。また、急速充電器のある施設の不便度を、通常の充電器しかない施設よりも高くしてもよい。なお、施設の不便度を、充電する量(充電量)に応じた値とし、1回あたりの充電量が小さいほど、不便度を高くすることも可能である。
スケジューラ108は、第1の実施形態と同様にしてスケジューリング処理を行う。基本的に、第1の実施形態における道路区間の混雑度を、施設の混雑度に置き換えて考えればよい。本実施形態では、車両に対し、充電に関する条件、またはサービスエリアでの滞在時間に関する条件を、制約条件として設定してもよい。
例えば充電に関する制約条件として、電池残量が少なくとも一定値または一定のSOC(State Of Charge)以上となるまで、または上限に達するまで、充電を行うとの制約条件を設定してもよい。一定値または一定のSOC(State Of Charge)以上となるまで充電する場合、どこまで充電するかは、過去の統計値から決めてもよいし、または統計分布(確率分布など)に応じて決めてもよい。また、電池残量が常に一定値以上を維持するようにサービスエリアに立ち寄る(充電を行う)との制約条件を設定してもよい。
また、サービスエリアでの滞在時間に関する制約条件として、充電する量(充電量)に応じた関数として滞在時間を決定してもよい。この際、ドライバーが休憩をとる時間も加算してもよい。休憩をとる時間は、過去の統計値から決めた一定値、または統計分布(確率分布など)に応じた値に決めてもよい。処理を簡単にするため、サービスエリアでの滞在時間を固定値にしてもよいし、または統計分布(確率分布など)に応じた値に決めてもよい。
図14は、第2の実施形態における交通調整情報と予測情報の一例を示す。第1の実施形態と同様に、入力部110でオペレーターからの入力情報に基づき、交通調整情報および予測情報を生成することも可能である。図15は、オペレーターから、交通調整をしないことを指示する入力情報を受け付けた場合に生成された交通調整情報と予測情報の一例を示す。図14と比較して理解できるように、交通調整をしない場合、特定の施設(SA3)の混雑度が高まることを確認できる。
以上のように、第2の実施形態によれば、ドライバーの不満度を低減し、かつ施設群の混雑を緩和するように、交通調整情報を生成し、オペレーターに対して表示する。また、交通調整情報に従って交通調整を行った場合に期待される効果を表す予測情報を生成し、オペレーターに対して表示する。オペレーターはこれらの表示された情報を参考に交通調整を行うことで、ドライバーの不満度を低減し、かつ施設群の混雑を緩和するような交通調整を容易かつ高速に実行できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態を合わせたものである。第3の実施形態では、第1の実施形態における道路交通網において、車両が利用する施設に応じて経路がさらに区別される。図16は、第3の実施形態に係る道路交通網において、車両が利用する施設に応じて区別される複数の経路の例を示す。車両が入口2から進入して、同じ道路(第1の実施形態における経路A(図1参照)で示した道路)を走行して、出口7から退出する場合に、途中、どの施設を利用するかに応じて、複数の経路が存在する。どの施設も利用しない場合は、経路A0、途中にある施設1のみを利用する場合は経路A1、途中にある施設2のみを利用する場合は経路A2とする。施設1と施設2の両方を利用する場合は経路A3(図示せず)とする。
道路区間の交通容量や混雑度などの各項目は第1の実施形態と同様にし、施設の施設容量や混雑度などの各項目は第2の実施形態と同様にして算出し、これらの項目に基づき最適化処理を行えばよい。または、第1の実施形態のように道路区間の混雑度および不満度の最適化処理を行ってから、第2の実施形態のように、各経路を利用施設ごとに細分化し、施設の混雑度およびドライバー不満度に関する最適化処理を行ってもよい。
図17は、第3の実施形態において算出された交通調整情報と予測情報の一例を示す。
第1の実施形態と異なる点として、道路交通網の画像に、SAを表す三角マークが追加されている。三角マークにはSAの混雑度に応じた色が着けられている。交通調整情報に示される経路C、H、Kは、入口、出口、使用する道路の他に、立ち寄る施設も含んでいる。
以上のように、第3の実施形態では、道路交通網の混雑度だけでなく、道路に沿った施設の混雑度も考慮して、交通調整情報を生成できる。
なお、上記に示した実施形態における各処理は、ソフトウェア(プログラム)によって実現することが可能である。よって、上記に説明した実施形態における交通調整支援装置は、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用い、コンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
図18は、本発明の実施形態に係る交通調整支援装置を備えたハードウェア構成例を示す。交通調整支援装置は、プロセッサ201、主記憶装置202、補助記憶装置203、通信装置204、デバイスインタフェース205、出力装置206、入力装置207を備え、これらがバス208を介して接続された、コンピュータ装置として実現できる。
プロセッサ201が、補助記憶装置203からプログラムを読み出して、主記憶装置202に展開して、実行することで、流量チェック部103、利用可能経路算出部104、混雑度算出部106、不便度算出部107、スケジューラ108およびスケジューリング処理部120の機能を実現できる。
本実施形態の交通調整支援装置は、当該交通調整支援装置で実行されるプログラムをコンピュータ装置に予めインストールすることで実現してもよいし、プログラムをCD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して配布して、コンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。
ネットワークインタフェース204は、通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。流量チェック部103と、進入センサ101、退出センサ102などとの通信は、このネットワークインタフェース204にて実現してもよい。ここではネットワークインタフェースを1つのみ示しているが、複数のネットワークインタフェースが搭載されていてもよい。
デバイスインタフェース205は、外部記憶媒体209などの機器に接続するインタフェースである。外部記憶媒体209は、HDD、CD−R、CD−RW、DVD−RAM、 DVD−R、SAN(Storage area network)等の任意の記録媒体でよい。流量情報格納部103Aや経路選択情報格納部105は、外部記憶媒体209としてデバイスインタフェース205に接続されてもよい。
出力装置206は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等の表示ディスプレイからなり、出力部109の機能を実現する。
入力装置207は、キーボード、マウス等の入力デバイスを備え、入力部110の機能を実現する。入力部207からの入力デバイスの操作による操作信号はプロセッサ201に出力する。入力装置207または出力装置206は、外部からデバイスインタフェース205に接続されてもよい。
主記憶装置202は、プロセッサ201が実行する命令、および各種データ等を一時的に記憶するメモリ装置であり、DRAM等の揮発性メモリでも、MRAM等の不揮発性メモリでもよい。補助記憶装置203は、プログラムやデータ等を永続的に記憶する記憶装置であり、例えば、HDDまたはSSD等がある。流量情報格納部103A、経路選択情報格納部105などが保持するデータは、主記憶装置202、補助記憶装置203または外部記憶媒体に保存される。
上記に、本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
001 入口および出口
002 道路区間
003 合流地点
004 沿道施設
100 交通調整支援装置
101 進入センサ
101 退出センサ
103 流量チェック部
103A 流量情報格納部
104 利用可能経路算出部
105 経路選択情報格納部
106 混雑度算出部
107 不便度算出部
108 スケジューラ
109 出力部
110 入力部
120 スケジューリング処理部
201 プロセッサ
202 主記憶装置
203 補助記憶装置
204 ネットワークインタフェース
205 デバイスインタフェース
206 出力装置
207 入力装置
208 バス
209 外部記憶媒体

Claims (15)

  1. 少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの出口と、前記入口と前記出口とを結ぶ複数の経路と、を含む対象区域を走行する車両を走行させる経路に関する情報を生成することにより、前記対象区域に対する交通調整を支援する交通調整支援装置であって、
    前記入口から進入する車両の流量と前記出口から退出する車両の流量とに関する流量情報を取得する流量チェック部と、
    前記流量情報および経路選択確率に基づいて、前記各経路の混雑度と、車両が経路変更した場合の前記混雑度の変化量と、を算出する第1算出部と、
    算出された各経路の混雑度と、算出された変化量と、前記各経路を走行する場合のドライバーの不満度と、を用いて、前記各経路の最適とされる車両の流量を算出する第2算出部と、
    を備え、
    前記各経路は、前記入口と前記出口との間に少なくとも1つ以上の施設が配置された経路であり、
    前記各経路の混雑度は、前記施設に滞在している車両の台数と、前記施設の特性と、に応じて定まる混雑度である、
    交通調整支援装置。
  2. 前記第2算出部は、算出された混雑度と、算出された変化量と、前記不満度と、を用いて定義される目的関数が予め定めた条件を満たすように、前記最適とされる車両の流量を算出する
    請求項1に記載の交通調整支援装置。
  3. 前記予め定めた条件は、前記目的関数の値を最小化することを定めたものである
    請求項2に記載の交通調整支援装置。
  4. 前記予め定めた条件は、前記目的関数の値を閾値以下または所定の範囲に収めることを定めたものである
    請求項2に記載の交通調整支援装置。
  5. 前記第2算出部は、算出された各経路の車両の流量に対する変更指示を受け付けたときに、前記変更指示の内容を制約条件として、前記目的関数に基づき、各経路の車両の流量を算出する
    請求項2ないし4のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  6. 前記施設の特性は、収容可能な車両の台数に関連する施設容量であり、
    前記施設の混雑度は、前記施設に存在する車両の台数を前記施設容量で除算することにより算出される
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  7. 前記施設の特性は、収容可能な車両の台数に関連する施設容量であり、
    前記施設の混雑度は、前記施設に存在する車両の台数から、前記施設の施設容量を減算することにより算出される
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  8. 前記第2算出部は、前記施設間の道路区間を前記道路区間に応じて定められた速度で走行し、前記経路上の施設に予め定められた時間だけ滞在するとして、前記施設に滞在している車両の台数を算出する
    請求項1ないし7のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  9. 前記不満度は、前記経路選択確率の逆数に応じた値となる
    請求項1ないし8のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  10. 前記不満度は、前記経路の距離に応じた値となる
    請求項1ないし8のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  11. 前記第2算出部は、算出された最適とされる車両の流量に基づき、前記複数の経路のうちの少なくとも一つの経路における車両の流量の増減量または増減率を算出する
    請求項1ないし10のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  12. 前記第2算出部は、算出された増減量または増減率が達成された場合における、混雑度に関する第1予測情報、および、各ドライバーの不満度に関する第2予測情報の少なくとも一方を生成する
    請求項10に記載の交通調整支援装置。
  13. 前記第2算出部による処理結果を出力する出力部
    をさらに備える請求項1ないし12のいずれか一項に記載の交通調整支援装置。
  14. 少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの出口と、前記入口と前記出口とを結ぶ複数の経路と、を含む対象区域を走行する車両を走行させる経路に関する情報を生成することにより、前記対象区域に対する交通調整を支援するために、コンピュータにより実行される交通調整支援方法であって、
    前記入口から進入する車両の流量と前記出口から退出する車両の流量とに関する流量情報を取得するステップと、
    前記流量情報および経路選択確率に基づいて、前記各経路の混雑度と、車両が経路変更した場合の前記混雑度の変化量と、を算出するステップと、
    算出された各経路の混雑度と、算出された変化量と、前記各経路を走行する場合のドライバーの不満度と、を用いて、前記各経路の最適とされる車両の流量を算出するステップと、
    を備え、
    前記各経路は、前記入口と前記出口との間に少なくとも1つ以上の施設が配置された経路であり、
    前記各経路の混雑度は、前記施設に滞在している車両の台数と、前記施設の特性と、に応じて定まる混雑度である、
    交通調整支援方法。
  15. 少なくとも1つの入口と、少なくとも1つの出口と、前記入口と前記出口とを結ぶ複数の経路と、を含む対象区域を走行する車両を走行させる経路に関する情報を生成することにより、前記対象区域に対する交通調整を支援するために、コンピュータにより実行されるプログラムであって、
    前記入口から進入する車両の流量と前記出口から退出する車両の流量とに関する流量情報を取得するステップと、
    前記流量情報および経路選択確率に基づいて、前記各経路の混雑度と、車両が経路変更した場合の前記混雑度の変化量と、を算出するステップと、
    算出された各経路の混雑度と、算出された変化量と、前記各経路を走行する場合のドライバーの不満度と、を用いて、前記各経路の最適とされる車両の流量を算出するステップと、
    を備え、
    前記各経路は、前記入口と前記出口との間に少なくとも1つ以上の施設が配置された経路であり、
    前記各経路の混雑度は、前記施設に滞在している車両の台数と、前記施設の特性と、に応じて定まる混雑度である、
    プログラム。
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