JP2019113631A - ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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津田 和彦
Kazuhiko Tsuda
和彦 津田
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Abstract

【課題】偏光サングラスをかけた搭乗者の画像及び景色の視認性を両立させることができるヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両20が備えるウインドシールド21の内面に取り付けられる反射型偏光板11と、画像光を発する液晶表示部12と、第一波長板13とを備える。反射型偏光板11は、ウインドシールド21に入射する外光の一部を透過し、かつ、画像光の少なくとも一部を反射する。反射型偏光板11を透過した外光の一部、及び、反射型偏光板11によって反射された画像光の少なくとも一部は、いずれも、第一波長板13を透過する。【選択図】図2

Description

本開示は、車両などの移動体に搭載されるヘッドアップディスプレイ装置に関する。
車両などの移動体用の表示装置として、ヘッドアップディスプレイ(Head−Up Display)装置が知られている。ヘッドアップディスプレイ装置は、例えば、液晶表示装置が出射する画像を構成する光(以下、画像光とも記載される)をウインドシールドの前方に結像させ搭乗者に提示する。このようなヘッドアップディスプレイ装置の一例として、特許文献1には、車両のフロントウインドに反射型偏光板が組み込まれた画像表示装置が開示されている。
特開2015−34918号公報
特許文献1のような構成のヘッドアップディスプレイ装置において、反射型偏光板は、例えば、液晶ディスプレイが発する直線偏光の画像光を反射し、かつ、外光のうち上記画像光に対して偏光方向が90度異なる直線偏光の成分を透過する。そうすると、車両内において偏光サングラスをかけた搭乗者は、画像光及び外光のうちいずれかが見えにくくなる可能性がある。なお、外光が見えにくくなることは、前方の景色が見えにくくなることに相当する。
本開示は、偏光サングラスをかけた搭乗者の画像及び景色の視認性を両立させることができるヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
本開示の一態様に係るヘッドアップディスプレイ装置は、移動体が備えるウインドシールドの内面に取り付けられる反射型偏光板と、画像光を発する液晶表示部と、第一波長板とを備え、前記反射型偏光板は、前記ウインドシールドに入射する外光の一部を透過し、かつ、前記画像光の少なくとも一部を反射し、前記反射型偏光板を透過した前記外光の一部、及び、前記反射型偏光板によって反射された前記画像光の少なくとも一部は、いずれも、前記第一波長板を透過する。
本開示によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者の画像及び景色の視認性を両立させることができるヘッドアップディスプレイ装置が実現される。
図1は、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す第一の図である。 図2は、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す第二の図である。 図3は、第一波長板及び反射型偏光板の接着構造、並びに、反射型偏光板及びウインドシールドの層構成を示す図である。 図4は、比較例に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す図である。 図5は、実施の形態2に係るヘッドアップディスプレイ装置の詳細構成を示す図である。 図6は、カラーフィルタの透過率を示す図である。 図7は、波長依存特性を有する反射型偏光板の、画像光の反射率、及び、外光の透過率を示す図である。 図8は、波長依存特性を有する反射型偏光板の、画像光の反射率を示す別の図である。
以下、実施の形態にについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態1)
[構成]
以下、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成について図面を用いて説明する。図1及び図2は、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す図である。
図1及び図2に示されるように、実施の形態1に係るヘッドアップディスプレイ装置10は、反射型偏光板11と、液晶表示部12と、第一波長板13とを備える。ヘッドアップディスプレイ装置10は、例えば、透光性を有するウインドシールドを備える車両20の内部に設けられる。車両20は、移動体の一例である。ウインドシールド21は、言い換えれば、フロントガラスである。
ヘッドアップディスプレイ装置10が備える液晶表示部12は、車両20のウインドシールド21に向けて画像光を発する。そうすると、ウインドシールド21に画像30が表示される。車両内の搭乗者40は、前方の風景に画像が重畳されているように知覚する。この画像は、例えば、スピードメータなどの車両の状態を示すオブジェクトであるが、矢印などの車両をナビゲートするためのオブジェクトであってもよく、特に限定されない。以下、ヘッドアップディスプレイ装置10の各構成要素について説明する。
反射型偏光板11は、車両20が備えるウインドシールド21の内面に、当該内面に沿った状態で取り付けられるシート状の光学素子である。反射型偏光板11は、例えば、ウインドシールド21の内面の一部にのみ選択的に取り付けられる。
反射型偏光板11は、第一方向を偏光方向とする第一直線偏光の光を反射し、第一方向と直交する第二方向を偏光方向とする第二直線偏光の光を透過する光学素子である。偏光方向は、言い換えれば、振動方向である。第一直線偏光は、例えば、P偏光及びS偏光の一方であり、第二直線偏光は、例えば、P偏光及びS偏光の他方である。反射型偏光板11は、例えば、多層複屈折フィルムであるが、ワイヤグリッド偏光板であってもよい。
反射型偏光板11は、その構造を調整することで全光線を透過する完全透明体から、第一直線偏光を略100%(入射光が外光(自然光)の場合入射光全体の略50%)を反射し、かつ、第二直線偏光を略100%(入射光が外光の場合入射光全体の略50%)を透過する反射型偏光板まで、アナログ的に調整することが可能である。
ヘッドアップディスプレイ装置10においては、液晶表示部12が発する画像光は、第一直線偏光の光であり、画像光が直接反射型偏光板11に入射すると、その一部は偏光反射率に応じて選択的に反射される。一方、ウインドシールド21に入射する外光のうち、第二直線偏光の成分は、反射型偏光板11を略100%透過し、第一直線偏光は100%から偏光反射率を減じた割合の光が透過する。このように、反射型偏光板11は、ウインドシールド21に入射する外光の一部を透過し、かつ、画像光の少なくとも一部を反射する特性を有する。
液晶表示部12は、反射型偏光板11に向けて画像光を発する。液晶表示部12は、具体的には、車両20のダッシュボード22に取り付けられ、液晶表示部12の上方に位置する、ウインドシールド21、反射型偏光板11、及び、第一波長板13の積層構造に向けて画像光を発する。液晶表示部12は、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置10の専用表示装置であるが、スマートフォンまたはタブレット端末などの汎用の携帯端末が液晶表示部12として利用されてもよい。液晶表示部12は、主として、バックライト12a及び液晶パネル12bを備える。
バックライト12aは、白色光を発する光源である。バックライト12aは、エッジライト型のバックライトであってもよいし、直下型のバックライトであってもよい。バックライト12aが発する光は、液晶パネル12bを透過する。
液晶パネル12bは、バックライト12aと対向配置され、液晶層が電気的に制御されることによりバックライト12aが発する光を空間的に変調して画像光として出射する。画像光は、直線偏光の光である。液晶パネル12bは、カラーフィルタ12cを含む。
カラーフィルタ12cは、カラーフィルタ12cを透過したバックライト12aからの光に色彩を与える光学素子である。カラーフィルタ12cは、例えば、複数の画素領域がマトリクス状に配置された構造を有し、複数の画素領域のそれぞれは、青色領域、緑色領域、及び、赤色領域を含む。また、カラーフィルタ12cは、青色領域、緑色領域、及び、赤色領域の境界部にブラックマトリクス領域を含む。
なお、液晶パネル12bは、通常、液晶パネル12bの上面側に位置する上偏光板、及び、液晶パネルの下面側(つまり、バックライト12a側)に位置する下偏光板を含む。ヘッドアップディスプレイ装置10においては、反射型偏光板11が設けられているため、上偏光板を省略しても画像の表示を実現することができる。上偏光板が省略されれば、上偏光板において生じる光のロスを軽減することができる。
第一波長板13は、当該第一波長板13に入射する入射光の互いに直交する2つの偏光成分に位相差を与えるシート状の光学素子である。第一波長板13は、液晶表示部12から反射型偏光板11へ向かう画像光の光路上、及び、反射型偏光板11から搭乗者40の位置へ向かう画像光の光路上に位置する。同様に、第一波長板13は、車両20の外部から車両20の内部の搭乗者40の位置へ向かう外光の光路上に位置する。ヘッドアップディスプレイ装置10においては、第一波長板13は、液晶表示部12及び反射型偏光板11の間に位置するが、反射ミラーなどが配置されることにより、第一波長板13が液晶表示部12及び反射型偏光板11の間に位置しなくてもよい。
第一波長板13は、例えば、入射光の互いに直交する2つの偏光成分に4分の1波長の位相差を与える4分の1波長板である。第一波長板13は、入射光の互いに直交する2つの偏光成分に2分の1波長の位相差を与える2分の1波長板など、その他の波長板であってもよい。波長板は、言い換えれば、位相差板である。
図3は、第一波長板13及び反射型偏光板11の層構成を示す図である。
図3に示されるように、接着部材14aは、反射型偏光板11及び第一波長板13の間に位置し、反射型偏光板11及び第一波長板13を接着する。また、接着部材14bは、ウインドシールド21及び反射型偏光板11の間に位置し、ウインドシールド21及び反射型偏光板11を接着する。言い換えれば、反射型偏光板11の一方の主面は、接着部材14bによってウインドシールド21の内面に接着され、反射型偏光板の他方の主面は、接着部材14aによって第一波長板13に接着される。接着部材14a及び接着部材14bのそれぞれは、例えば、透光性を有する接着シートである。なお、図3に示す例では、第一波長板13、反射型偏光板11及びウインドシールド21は、隣り合う2つの間に接着部材を介して張り合わされた例を示したが、第一波長板13、反射型偏光板11及びウインドシールド21は、隣り合う2つの間に隙間を空けて積層されていてもよい。
[偏光状態]
ヘッドアップディスプレイ装置10では、偏光サングラスをかけた搭乗者40の画像及び景色の視認性を両立させることができる。以下、このような効果が得られる理由について、ヘッドアップディスプレイ装置10における光の偏光状態を、比較例に係るヘッドアップディスプレイの偏光状態と比較しながら説明する。図4は、比較例に係るヘッドアップディスプレイ装置の構成を示す図である。
まず、図4に示される比較例に係るヘッドアップディスプレイ装置110における、画像光の偏光状態について説明する。ヘッドアップディスプレイ装置110は、ヘッドアップディスプレイ装置10において第一波長板13が省略された構成を有する。液晶表示部12が発する画像光L1aの偏光状態は、第一直線偏光であり、反射型偏光板11は、第一直線偏光の光を反射するような姿勢でウインドシールド21の内面に取り付けられている。なお、外光は、樹木等で反射されると偏光方向がS偏光に片寄る。このような光を反射する場合、反射型偏光板11は、第一直線偏光をS偏光とし、S偏光を反射するような姿勢でウインドシールド21の内面に取り付けられればよい。
この場合、反射型偏光板11は、第一直線偏光の光を反射型偏光板11の偏光反射率に応じて反射する。つまり、反射型偏光板11によって反射されて搭乗者40の位置に到達する画像光L1bの偏光状態は、第一方向を偏光方向とする第一直線偏光である。搭乗者40の位置は、車両20内部の所定位置の一例である。
次に、比較例に係るヘッドアップディスプレイ装置110における、外光の偏光状態について説明する。反射型偏光板11は、ウインドシールド21に入射する外光L2aの一部を透過する。外光L2aの偏光状態は、ランダムであり、反射型偏光板11は、外光L2aのうち第二方向を偏光方向とする第二直線偏光の成分である外光L2bを透過する。上述のように、第二方向は、第一方向と直交する。
この場合、反射型偏光板11を透過して搭乗者40の位置に到達する外光L2bの偏光状態は、第二直線偏光である。なお、反射型偏光板11は、外光L2aの第一直線偏光の成分を100%から反射型偏光板11の偏光反射率を減じた割合だけ透過する。このため、反射型偏光板11を透過した外光には、外光L2b以外に、外光L2aの第一直線偏光の成分が含まれる場合がある。
以上説明したように、ヘッドアップディスプレイ装置110においては、搭乗者の位置に到達する画像光L1bの偏光状態は、第一直線偏光であり、搭乗者40の位置に到達する外光L2bの偏光状態は、第二直線偏光である。偏光サングラスが第一直線偏光の光、及び、第二直線偏光の光の一方をカットする特性を有する場合、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光L1b及び外光L2bの一方を視認できない。
これに対し、上記図2に示されるように、本実施の形態によるヘッドアップディスプレイ装置10においては、搭乗者40の位置に到達する画像光L3dの偏光状態、及び、外光L4cの偏光状態は、いずれも円偏光となる。まず、ヘッドアップディスプレイ装置10における、画像光の偏光状態について図2を参照しながら説明する。
ヘッドアップディスプレイ装置10は、ヘッドアップディスプレイ装置110に第一波長板13が追加された構成を有する。液晶表示部12が発する画像光L3aの偏光状態は、第一方向を偏光方向とする第一直線偏光であり、画像光L3aは、第一波長板13に入射する。
第一波長板13は、画像光L3aの進行方向から見た場合に、当該第一波長板13の光学軸が第一方向と45度異なるような姿勢で配置されている。そうすると、第一波長板13に入射する画像光L3aは直線偏光の偏光状態から円偏光に変換され、円偏光の画像光L3bとして第一波長板13から出ていくこととなる。第一波長板13を透過した画像光L3bは、反射型偏光板11に入射する。つまり、第一波長板13を透過した後反射型偏光板11に入射する画像光の偏光状態は、円偏光である。なお、波長板の光学軸とは、波長板の進相軸及び遅相軸の総称をいう。
反射型偏光板11は、第一波長板13から出射された円偏光の画像光L3bのうち第一直線偏光の成分である画像光L3cを反射型偏光板11の偏光反射率に応じて反射し、この反射された画像光L3cは、第一波長板13に入射する。つまり、反射型偏光板11によって反射された画像光L3bの少なくとも一部である画像光L3cは、直線偏光の偏光状態で第一波長板13に入射する。第一波長板13に入射する画像光L3cは直線偏光の偏光状態から円偏光に変換され、円偏光の画像光L3dとして第一波長板13から出ていくこととなる。この結果、第一波長板13からは円偏光の画像光L3dが出射される。
このように、ヘッドアップディスプレイ装置10においては、搭乗者40の位置に到達する画像光L3dの偏光状態は、円偏光である。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10において、液晶表示部12が発する画像光L3aの一部は、第一波長板13を透過した後に反射型偏光板11によって反射され、再び第一波長板13を透過することにより、第一直線偏光から円偏光に変換されて搭乗者40の位置に到達する。
次に、本実施の形態によるヘッドアップディスプレイ装置10における、外光の偏光状態について説明する。反射型偏光板11は、ウインドシールド21に入射する外光L4aの一部を透過する。外光L4aの偏光状態は、ランダムであり、反射型偏光板11は、外光L4aのうち第二方向を偏光方向とする第二直線偏光の成分である外光L4bを透過する。なお、反射型偏光板11は、外光L4aの第一直線偏光の成分を、100%から反射型偏光板11の偏光反射率を減じた割合だけ透過する。つまり、反射型偏光板11を透過した外光には、外光L4b以外に、外光L4aの第一直線偏光の成分が含まれる場合がある。
外光L4bは、直線偏光の偏光状態で第一波長板13に入射する。ここで、第一波長板13は、外光L4bの進行方向から見た場合に、当該第一波長板13の光学軸が第二方向と45度異なるような姿勢で配置されている。そうすると、第一波長板13からは円偏光の外光L4cが出射される。
このように、ヘッドアップディスプレイ装置10においては、搭乗者40の位置に到達する外光L4cの偏光状態は、円偏光である。つまり、外光L4aの一部は、ウインドシールド21、反射型偏光板11、及び、第一波長板13を透過することにより、円偏光の状態で搭乗者40の位置に到達する。
以上説明したように、ヘッドアップディスプレイ装置10においては、搭乗者の位置に到達する画像光L3dの偏光状態、及び、搭乗者40の位置に到達する外光L4bの偏光状態は、いずれも円偏光である。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光L1b及び外光L2bのいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
なお、画像光L3dの偏光状態、及び、外光L4bの偏光状態は、いずれも円偏光であるが、楕円偏光であってもよい。例えば、製造誤差等により、第一波長板13の光学軸と第一方向とのなす角度が45度でない場合などには、画像光L3dの偏光状態、及び、外光L4bの偏光状態は、楕円偏光となる。この場合も、画像及び景色の視認性を両立させることができる効果は得られる。
また、第一波長板13は、2分の1波長板であってもよい。この場合、第一波長板13の光学軸と第一方向とのなす角度が45度になると、第一波長板13は、入射した第一直線偏光の光を第二直線偏光の光に変換してしまう。このため、第一波長板13が2分の1波長板である場合、第一波長板13の光学軸と第一方向とのなす角度は、45度以外の角度とされる。第一波長板13が2分の1波長板である場合、画像光L3dの偏光状態、及び、外光L4bの偏光状態は、楕円偏光となる。
なお、第一波長板13がどのような波長板であっても第一波長板13の光学軸と第一方向とのなす角度が0度または90度になると、画像光または外光を円偏光または楕円偏光に変換できないため、画像及び景色の視認性を両立させることができる効果が得られない。
(実施の形態2)
[構成]
実施の形態2では、画像光の利用効率を向上することができるヘッドアップディスプレイ装置について説明する。図5は、実施の形態2に係るヘッドアップディスプレイ装置の詳細構成を示す図である。なお、以下の実施の形態2では、実施の形態1との相違点を中心に説明が行われ、既出事項については説明が書略される。
図5に示されるヘッドアップディスプレイ装置10aは、反射型偏光板11と、液晶表示部12と、第一波長板13と、第二波長板15とを備える。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10aは、ヘッドアップディスプレイ装置10に第二波長板15が追加された構成を有する。
第二波長板15は、画像光に入射する入射光の互いに直交する2つの偏光成分に位相差を与えるシート状の光学素子である。第二波長板15は、液晶表示部12から反射型偏光板11へ向かう画像光の光路上に位置し、反射型偏光板11から搭乗者40の位置へ向かう画像光の光路上には位置しない。同様に、第二波長板15は、車両20の外部から車両20の内部の搭乗者40の位置へ向かう外光の光路上には位置しない。ヘッドアップディスプレイ装置10aにおいては、第二波長板15は、液晶表示部12及び第一波長板13の間に位置するが、ミラーなどの光学素子が配置されることにより、第二波長板15が液晶表示部12及び第一波長板13の間に位置しなくてもよい。
第二波長板15は、例えば、画像光の互いに直交する2つの偏光成分に4分の1波長の位相差を与える4分の1波長板である。第二波長板15は、画像光の互いに直交する2つの偏光成分に2分の1波長の位相差を与える2分の1波長板など、その他の波長板であってもよい。図5に示す例では、第二波長板15は、第一波長板13と同じ大きさの位相差を画像光に与え、且つ、位相差の極性が第一波長板13と逆になるように組み合わされている。
図5では、液晶表示部12及び第二波長板15の間には隙間が設けられている。しかしながら、液晶表示部12及び第二波長板15は、接着部材により隙間なく接着されてもよい。
[偏光状態]
次に、ヘッドアップディスプレイ装置10aにおける画像光の偏光状態について引き続き図5を参照しながら説明する。なお、反射型偏光板11を透過し搭乗者40に向かう外光は、第二波長板15には入射しない。このため、反射型偏光板11を透過し搭乗者40に向かう外光の偏光状態についてはヘッドアップディスプレイ装置10と同様であるため、外光の偏光状態についての説明は省略される。
液晶表示部12が発する画像光L5aの偏光状態は、第一方向を偏光方向とする第一直線偏光であり、画像光L5aは、第二波長板15に入射する。
第二波長板15は、画像光L5aの進行方向から見た場合に、当該第二波長板15の光学軸が第一方向と45度異なる。そうすると、第二波長板15に入射する画像光L5aは直線偏光の偏光状態から円偏光に変換され、円偏光の画像光L5bとして第一波長板13から出ていくこととなる。第二波長板15を透過した画像光L5bは、第一波長板13に入射する。
第一波長板13は、画像光L5bの進行方向から見た場合に、当該第一波長板13の光学軸が第一方向と45度異なり、かつ、位相差の極性が第二波長板15と逆になるような姿勢で配置されている。そうすると、第二波長板15を透過し第一波長板13に入射した円偏光の画像光L5bは、第二波長板15で変更された位相差の分だけ第一波長板13で逆に戻されて、第一直線偏光の画像光L5cに変換される。つまり、第一波長板13を透過する画像光L5cは、第一直線偏光である。第一波長板13を透過した画像光L5cは、反射型偏光板11に入射する。
反射型偏光板11は、第一波長板13から出射された第一直線偏光の画像光L5cを反射型偏光板11の偏光反射率に応じて画像光L5dとして反射する。ヘッドアップディスプレイ装置10aにおいては、反射型偏光板11に入射する画像光L5cが第一直線偏光であるため、画像光のロスが抑制される。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10aは、画像光の利用効率を向上することができる。
反射型偏光板11によって反射された画像光L5dはその後、第一波長板13に入射する。この結果、第一波長板13からは円偏光の画像光L5eが出射される。
以上説明したように、本実施の形態によるヘッドアップディスプレイ装置10においては、搭乗者の位置に到達する画像光L5eの偏光状態、及び、搭乗者40の位置に到達する外光L4cの偏光状態は、いずれも円偏光である。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光L5e及び外光L4cのいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
なお、上記のようなヘッドアップディスプレイ装置10aの構成は一例である。例えば、第一波長板13は、画像光L5bの進行方向から見た場合に、当該第一波長板13の光学軸が第一方向と45度異なり、かつ、位相差の極性が第二波長板15と同じになるような姿勢で配置されていてもよい。この場合、第一波長板13からは第一直線偏光ではなく第二直線偏光の画像光L5cが出射されるため、反射型偏光板11は、第二直線偏光の画像光を反射するような姿勢で配置されればよい。
また、画像光L5eの偏光状態は、楕円偏光であってもよい。例えば、製造誤差等により、第二波長板15の光学軸と第一方向とのなす角度、及び、第一波長板13の光学軸と第一方向とのなす角度のそれぞれが45度でない場合などには、画像光L5eの偏光状態は、楕円偏光となる。この場合も、画像及び景色の視認性を両立させることができる効果は得られる。
また、反射型偏光板11に入射する画像光L5cは、第二波長板15及び第一波長板13によって実質的に第一直線偏光になればよく、厳密に第一直線偏光となる必要はない。画像光L5cが第一直線偏光に近づけられれば、画像光の利用効率を高める効果が得られる。
また、ヘッドアップディスプレイ装置10aにおいて、第一波長板13は、2分の1波長板であってもよく、この場合、第二波長板15は、2分の1波長板であり、位相差の極性が第一波長板13と逆になるような姿勢で配置される。第一波長板13及び第二波長板15が2分の1波長板である場合、画像光L5eの偏光状態は、楕円偏光となる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、外光の透過率を向上することができるヘッドアップディスプレイ装置について説明する。
反射型偏光板11においては、外光の透過率、及び、画像光の反射率はトレードオフの関係にあり、画像光の反射率を確保しつつ、外光の透過率を向上させることは難しい。
そこで、発明者は、反射型偏光板11の画像光の反射率に波長依存特性を付与する構成を見出した。以下、実施の形態3として、波長依存特性を有する反射型偏光板11について説明する。
まず、一般的な反射型偏光板11の詳細な構成について説明する。例えば、反射型偏光板11が多層複屈折フィルムである場合、反射型偏光板11は、赤色光を反射する赤色反射層、緑色光を反射する緑色反射層、及び、青色光を反射する青色反射層が積層されることにより作製される。赤色反射層、緑色反射層、及び、青色反射層のそれぞれは、高屈折率層及び低屈折率層の積層構造体が何層も重ねられた構造を有する。赤色反射層、緑色反射層、及び、青色反射層のそれぞれは、積層構造体の厚み、及び、積層数などが調整されることにより、反射帯域がブロードになるように作製される。この結果、赤色光を反射する赤色反射層、緑色光を反射する緑色反射層、及び、青色光を反射する青色反射層が積層された反射型偏光板11は、可視光域ではほぼ一定の反射率を有する。
ところで、図6に示されるように、液晶パネル12bのカラーフィルタ12cは、青色波長域、緑色波長域、及び、赤色波長域の3つの波長域のそれぞれに透過ピークpb、透過ピークpg、及び、透過ピークprを有している。図6は、カラーフィルタ12cの透過率を示す図である。カラーフィルタ12cの透過率は、青色波長域と緑色波長域との間の波長域、及び、緑色波長域と赤色波長域との間の波長域において低くなる。これらのカラーフィルタ12cの透過率が低い波長域においては、反射型偏光板11の反射率が低くなっても画像光の明るさ及び色彩への影響は小さいと考えられる。
そこで、図7に示されるような波長依存特性を有する反射型偏光板11が用いられれば、画像光の反射率を確保しつつ(つまり、画像光の明るさを確保しつつ)、外光の透過率を向上させることができる。図7は、波長依存特性を有する反射型偏光板11の、画像光の反射率(図7の(a))、及び、外光の透過率(図7の(b))を示す図である。なお、図7は、イメージ図であり、例えば、波長依存特性を有する反射型偏光板11の反射率は、実際には、図8に示されるように非線形な特性となる。図8は、波長依存特性を有する反射型偏光板11の、画像光の反射率を示す別の図である。
図7において破線で示される反射率R1及び透過率T1は、波長依存特性を有していない一般的な反射型偏光板11のものであり、実線で示される反射率R2及び透過率T2は、波長依存特性を有する反射型偏光板11のものである。
図7の(a)に示されるように、波長依存特性を有する反射型偏光板11の反射率R2は、青色波長域Wb、緑色波長域Wg、及び、赤色波長域Wrのそれぞれにおいて反射ピークを有する。波長依存特性を有する反射型偏光板11の反射率R2は、青色波長域Wb、緑色波長域Wg、及び、赤色波長域Wrのそれぞれにおいて、例えば、50%以上、より詳細には80%以上となる。
青色波長域Wbは、例えば、420nm以上460nm以下の波長域であり、緑色波長域Wgは、例えば、520nm以上560nm以下の波長域であり、赤色波長域Wrは、例えば、620nm以上660nm以下の波長域である。なお、青色波長域Wb、緑色波長域Wg、及び、赤色波長域Wrのそれぞれには、カラーフィルタ12cの透過ピーク波長も含まれる。
一方、波長依存特性を有する反射型偏光板11の反射率R2は、青色波長域と緑色波長域との間の波長域Wc、及び、緑色波長域と赤色波長域との間の波長域Wyにおいて低くなる。波長依存特性を有する反射型偏光板11の反射率R2は、例えば、波長域Wc及び波長域Wyのそれぞれにおいて20%以下、より詳細には10%以下となる。波長域Wcは、例えば、480nm以上500nm以下の波長域であり、波長域Wyは、例えば、580nm以上600nm以下の波長域である。
そうすると、図7の(b)に示されるように、波長域Wc、及び、波長域Wyにおいては、透過率T2が向上される。透過率T2は、例えば、波長域Wc、及び、波長域Wyのそれぞれにおいて50%以上、より詳細には80%以上となる。これにより、波長依存特性を有する反射型偏光板11の透過率T2の平均は、一般的な反射型偏光板11の透過率T1よりも向上する。
以上説明したように、波長依存特性を有する反射型偏光板11の、カラーフィルタ12cの透過ピーク波長を含む第一波長域(例えば、青色波長域Wb、緑色波長域Wg、及び、赤色波長域Wr)における画像光の反射率は、第一波長域以外の第二波長域(例えば、波長域Wc及び波長域Wy)における画像光の反射率よりも高い。また、波長依存特性を有する反射型偏光板11の、第二波長域における外光の透過率は、第一波長域における外光の透過率よりも高い。
このような波長依存特性を有する反射型偏光板11がヘッドアップディスプレイ装置10に用いられれば、ヘッドアップディスプレイ装置10は、画像光の明るさを確保しつつ、外光の透過率を向上させることができる。
ところで、波長依存特性を有する反射型偏光板11は、光の入射角に応じて反射率の高い波長域が変動する場合がある。したがって、カラーフィルタ12cの透過ピークが鋭い場合には、反射型偏光板11の配置のずれなどにより、適切な色の画像が表示されない可能性がある。そこで、カラーフィルタ12cの透過ピークの半値幅は、反射型偏光板11の反射ピークの半値幅よりも広く構成されるとよい。例えば、図6に示されるカラーフィルタ12cの青色光の透過ピークpbの半値幅fbは、図8に示される反射型偏光板11の青色光の反射ピークPbの半値幅Fbよりも広く構成される。なお、透過ピークpbのピーク波長、及び、反射ピークPbのピーク波長は、例えば、実質的に同一であるが、異なってもよい。緑色光の透過ピークpg及び反射ピークPg、及び、赤色光の透過ピークpr及び反射ピークPrについても同様である。
以上のように、カラーフィルタ12cの透過ピークがブロードであれば、反射型偏光板11の配置のずれなどによって適切な色の画像が表示されないことを抑制することができる。
(まとめ)
以上説明したように、ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両20が備えるウインドシールド21の内面に取り付けられる反射型偏光板11と、画像光を発する液晶表示部12と、第一波長板13とを備える。車両20は、移動体の一例である。反射型偏光板11は、ウインドシールド21に入射する外光の一部を透過し、かつ、画像光の少なくとも一部を反射する。反射型偏光板11を透過した外光の一部、及び、反射型偏光板11によって反射された画像光の少なくとも一部は、いずれも、第一波長板13を透過する。
これにより、反射型偏光板11を透過した外光、及び、反射型偏光板11によって反射された画像光が第一波長板13を透過することにより楕円偏光または円偏光の偏光状態にされれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光及び外光がいずれも楕円偏光または円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、第一波長板13を透過した画像光及び外光のいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
また、例えば、反射型偏光板11を透過した外光の一部、及び、反射型偏光板11によって反射された画像光の少なくとも一部のそれぞれは、直線偏光の偏光状態で第一波長板13に入射する。
これにより、反射型偏光板11を透過した直線偏光の外光、及び、反射型偏光板11によって反射された直線偏光の画像光が第一波長板13を透過することにより楕円偏光または円偏光にされれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光及び外光がいずれも楕円偏光または円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光及び外光のいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、搭乗者40が偏光サングラスをかけた搭乗者40の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
また、例えば、液晶表示部12が発する画像光は、第一波長板13を透過した後反射型偏光板11に入射し、少なくとも一部が反射型偏光板11によって反射された後第一波長板13を透過する。
これにより、第一波長板13を透過した画像光が反射型偏光板11における反射によって直線偏光に変換された後、再度第一波長板13を透過することによって楕円偏光または円偏光にされれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光が楕円偏光または円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光を確実に視認することができる。また、このような構成は、第一波長板13によって実現可能であるため、第一波長板13及び第二波長板15の両方が用いられる構成に比べ、部品点数を低減し、コストを削減することができる。
また、例えば、液晶表示部12が発する画像光の偏光状態は、直線偏光であり、第一波長板13を透過した後反射型偏光板11に入射する画像光の偏光状態は、楕円偏光または円偏光である。
これにより、反射型偏光板11によって反射された直線偏光の画像光が第一波長板13を透過することにより楕円偏光または円偏光にされれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光が楕円偏光または円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、画像光を確実に視認することができる。
また、ヘッドアップディスプレイ装置10aは、第二波長板15を備える。液晶表示部12が発する画像光は、第二波長板15を透過した後第一波長板13を透過し、第一波長板13を透過した後反射型偏光板11に入射し、少なくとも一部が反射型偏光板11によって反射された後第一波長板13を透過する。
これにより、第一波長板13及び第二波長板15によって反射型偏光板11に入射する画像光が反射型偏光板11における反射に適した直線偏光に変換されれば、画像光の大半が反射型偏光板11において反射されるため、画像光の利用効率が向上される。
また、例えば、液晶表示部12が発する画像光の偏光状態は、直線偏光であり、第二波長板15を透過した画像光の偏光状態は、楕円偏光または円偏光であり、第一波長板13を透過した後反射型偏光板11に入射する画像光の偏光状態は、直線偏光である。
これにより、第一波長板13及び第二波長板15によって反射型偏光板11に入射する画像光が反射型偏光板11における反射に適した直線偏光に変換されれば、画像光の大半が反射型偏光板11において反射されるため、画像光の利用効率が向上される。
また、例えば、第一波長板13を透過した外光の一部の偏光状態、及び、第一波長板13を透過した画像光の少なくとも一部の偏光状態のそれぞれは、楕円偏光である。
これにより、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光及び外光がいずれも楕円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、第一波長板13を透過した画像光及び外光のいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
また、例えば、第一波長板13を透過した外光の一部の偏光状態、及び、第一波長板13を透過した画像光の少なくとも一部の偏光状態のそれぞれは、円偏光である。
これにより、偏光サングラスをかけた搭乗者40には、画像光及び外光がいずれも円偏光の偏光状態で到達する。したがって、偏光サングラスをかけた搭乗者40は、第一波長板13を透過した画像光及び外光のいずれも視認することができる。つまり、ヘッドアップディスプレイ装置10によれば、偏光サングラスをかけた搭乗者40の画像及び景色の視認性を両立させることができる。
また、例えば、第一波長板13は、2分の1波長板である。
これにより、ヘッドアップディスプレイ装置10は、2分の1波長板を用いて搭乗者40が視認する外光及び画像光を楕円偏光に変換することができる。
また、例えば、第一波長板13は、4分の1波長板である。
これにより、ヘッドアップディスプレイ装置10は、4分の1波長板を用いて搭乗者40が視認する外光及び画像光を円偏光または楕円偏光に変換することができる。
また、例えば、ヘッドアップディスプレイ装置10は、さらに、反射型偏光板11及び第一波長板13の間に位置し、反射型偏光板11及び第一波長板13を接着する接着部材14aを備える。
これにより、反射型偏光板11及び第一波長板を一体的に形成することができ、反射型偏光板11と第一波長板13の間に空気層があるような場合に比べて界面における光の反射が抑制されるため、光の利用効率が向上される。
また、例えば、反射型偏光板11は、多層複屈折フィルムである。
これにより、多層複屈折フィルムを含む光学系によってヘッドアップディスプレイ装置10を実現することができる。
また、例えば、液晶表示部12は、バックライト12aと、バックライト12aが発する光を空間的に変調させカラーフィルタ12cを介して画像光として出射させる液晶パネル12bとを備える。反射型偏光板11の、カラーフィルタ12cの透過ピーク波長を含む第一波長域における画像光の反射率は、反射型偏光板11の、第一波長域以外の第二波長域における画像光の反射率よりも高い。反射型偏光板11の第二波長域における外光の透過率は、第一波長域における外光の透過率よりも高い。上記図7の(b)では、第一波長域は、青色波長域Wb、緑色波長域Wg、及び、赤色波長域Wrであり、第二波長域は、波長域Wc及び波長域Wyである。
これにより、第二波長域における外光の透過率が第一波長域における外光の透過率よりも向上されるため、第二波長域における外光の透過率が第一波長域における外光の透過率と同じ場合よりも外光の平均的な透過率を向上することができる。
また、例えば、反射型偏光板11は、第一波長域において反射ピークを有し、カラーフィルタ12cの透過ピークの半値幅は、反射型偏光板11の反射ピークの半値幅よりも広い。例えば、上記図6及び図8を比較すると、カラーフィルタ12cの青色光の透過ピークpbの半値幅fbは、図8に示される反射型偏光板11の青色光の反射ピークの半値幅Fbよりも広い。
これにより、カラーフィルタ12cの透過ピークの半値幅が比較的広いため、反射型偏光板11の配置のずれなどによって、カラーフィルタ12cの透過ピーク波長が反射型偏光板11の反射ピーク波長に対してずれた場合の影響を低減することができる。つまり、このような反射型偏光板11を備えるヘッドアップディスプレイ装置10は、適切な色の画像が表示されないことを抑制することができる。
また、例えば、反射型偏光板11は、ワイヤグリッド偏光板である。
これにより、ワイヤグリッド偏光板を含む光学系によってヘッドアップディスプレイ装置10を実現することができる。
また、例えば、反射型偏光板11は、420nm以上460nm以下の波長域の反射率が80%以上であり、520nm以上560nm以下の波長域の反射率が80%以上であり、620nm以上660nm以下の波長域の反射率が80%以上である。
これにより、これら3つの波長域がカラーフィルタ12cの透過域に対応していれば、画像光の光量を確保することができる。そうすると、反射型偏光板11において上記3つの波長域以外の波長域で反射率が下げられることで、上記3つの波長域以外の波長域の外光の透過率を向上させることができる。つまり、このような反射型偏光板11を備えるヘッドアップディスプレイ装置10は、外光の透過率を向上することができる。
また、例えば、反射型偏光板11は、480nm以上500nm以下の波長域の透過率が80%以上であり、580nm以上600nm以下の波長域の透過率が80%以上である。
これにより、これら2つの波長域がカラーフィルタ12cの透過域への影響が少ない波長域であれば、画像光の光量を確保しつつ外光の透過率を向上させることができる。つまり、このような反射型偏光板11を備えるヘッドアップディスプレイ装置10は、外光の透過率を向上することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態に係るヘッドアップディスプレイ装置について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、車両に取り付けられるヘッドアップディスプレイ装置について説明されたが、ヘッドアップディスプレイ装置は、車両以外の移動体に用いられてもよい。例えば、ヘッドアップディスプレイ装置は、船舶または飛行機などの移動体に用いられてもよい。
また、ヘッドアップディスプレイ装置は、本開示の特徴的な機能を実現できる範囲で、上記実施の形態で説明された光学素子以外の光学素子を備えてもよい。例えば、ヘッドアップディスプレイ装置は、レンズ、ミラー、及び、光学フィルタなどを備えてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
10、10a ヘッドアップディスプレイ装置
11 反射型偏光板
12 液晶表示部
12a バックライト
12b 液晶パネル
12c カラーフィルタ
13 第一波長板
14a、14b 接着部材
15 第二波長板
20 車両
21 ウインドシールド
22 ダッシュボード
30 画像
40 搭乗者
110 ヘッドアップディスプレイ装置
fb、Fb 半値幅
L1a、L1b、L3a〜L3d、L5a〜L5e 画像光
L2a、L2b、L4a〜L4c 外光
pb、pg、pr 透過ピーク
Pb、Pg、Pr 反射ピーク
R1、R2 反射率
T1、T2 透過率
Wb 青色波長域
Wc、Wy 波長域
Wg 緑色波長域
Wr 赤色波長域

Claims (17)

  1. 移動体が備えるウインドシールドの内面に取り付けられる反射型偏光板と、
    画像光を発する液晶表示部と、
    第一波長板とを備え、
    前記反射型偏光板は、前記ウインドシールドに入射する外光の一部を透過し、かつ、前記画像光の少なくとも一部を反射し、
    前記反射型偏光板を透過した前記外光の一部、及び、前記反射型偏光板によって反射された前記画像光の少なくとも一部は、いずれも、前記第一波長板を透過する
    ヘッドアップディスプレイ装置。
  2. 前記反射型偏光板を透過した前記外光の一部、及び、前記反射型偏光板によって反射された前記画像光の少なくとも一部のそれぞれは、直線偏光の偏光状態で前記第一波長板に入射する
    請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  3. 前記液晶表示部が発する前記画像光は、前記第一波長板を透過した後前記反射型偏光板に入射し、少なくとも一部が前記反射型偏光板によって反射された後前記第一波長板を透過する
    請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  4. 前記液晶表示部が発する前記画像光の偏光状態は、直線偏光であり、
    前記第一波長板を透過した後前記反射型偏光板に入射する前記画像光の偏光状態は、楕円偏光または円偏光である
    請求項3に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  5. さらに、第二波長板を備え、
    前記液晶表示部が発する前記画像光は、前記第二波長板を透過した後前記第一波長板を透過し、前記第一波長板を透過した後前記反射型偏光板に入射し、少なくとも一部が前記反射型偏光板によって反射された後前記第一波長板を透過する
    請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  6. 前記液晶表示部が発する前記画像光の偏光状態は、直線偏光であり、
    前記第二波長板を透過した前記画像光の偏光状態は、楕円偏光または円偏光であり、
    前記第一波長板を透過した後前記反射型偏光板に入射する前記画像光の偏光状態は、直線偏光である
    請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記第一波長板を透過した前記外光の一部の偏光状態、及び、前記第一波長板を透過した前記画像光の少なくとも一部の偏光状態のそれぞれは、楕円偏光である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記第一波長板を透過した前記外光の一部の偏光状態、及び、前記第一波長板を透過した前記画像光の少なくとも一部の偏光状態のそれぞれは、円偏光である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  9. 前記第一波長板は、2分の1波長板である
    請求項7に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  10. 前記第一波長板は、4分の1波長板である
    請求項7または8に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  11. さらに、前記反射型偏光板及び前記第一波長板の間に位置し、前記反射型偏光板及び前記第一波長板を接着する接着部材を備える
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  12. 前記反射型偏光板は、多層複屈折フィルムである
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  13. 前記液晶表示部は、
    バックライトと、
    前記バックライトが発する光を空間的に変調させカラーフィルタを介して前記画像光として出射させる液晶パネルとを備え、
    前記反射型偏光板の、前記カラーフィルタの透過ピーク波長を含む第一波長域における前記画像光の反射率は、前記反射型偏光板の、前記第一波長域以外の第二波長域における前記画像光の反射率よりも高く、
    前記反射型偏光板の前記第二波長域における前記外光の透過率は、前記第一波長域における前記外光の透過率よりも高い
    請求項12に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  14. 前記反射型偏光板は、前記第一波長域において反射ピークを有し、
    前記カラーフィルタの透過ピークの半値幅は、前記反射型偏光板の前記反射ピークの半値幅よりも広い
    請求項13に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  15. 前記反射型偏光板は、ワイヤグリッド偏光板である
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  16. 前記反射型偏光板は、420nm以上460nm以下の波長域の反射率が80%以上であり、520nm以上560nm以下の波長域の反射率が80%以上であり、620nm以上660nm以下の波長域の反射率が80%以上である
    請求項1〜14のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  17. 前記反射型偏光板は、480nm以上500nm以下の波長域の透過率が80%以上であり、580nm以上600nm以下の波長域の透過率が80%以上である
    請求項16に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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