JP2019110251A - 熱電発電装置 - Google Patents

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浩成 荒井
Hiroshige Arai
浩成 荒井
圭祐 澤田
Keisuke Sawada
圭祐 澤田
裕太郎 得津
Yutaro Ezu
裕太郎 得津
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Abstract

【課題】熱電変換モジュールが高温によって破損することを防止できる熱電発電装置を提供する。【解決手段】熱源となる壁面10と熱電変換モジュール26との間に締結ボルト30と分離用スプリング40とが配置される。分離用スプリング40は熱電変換モジュール26を壁面10から分離させる方向の分離力を生じる。締結ボルト30は分離力に対抗する締結力によって壁面10と熱電変換モジュール26との間の距離を保つ。熱電変換モジュール26が耐熱温度よりも高温となる前に、締結ボルト30が破断して、分離用スプリング40の分離力によって熱電モジュール26が壁面10から分離させられる。【選択図】図2

Description

本発明は、熱を電力に変換する熱電発電装置に関するものである。
従来より、炉、エンジンなどでは大量の排熱が生じることが知られている。そこで、これらから生じる排熱を有効利用すべく、特許文献1に示されるように、熱電変換素子による発電が提案されている。
特許文献1では、排熱機器の排熱経路にペルチェ素子を取り付け、この排熱経路内を流れる排熱によりペルチェ素子内側面を加熱し外面を外気で冷却して、内外両面に温度差を持たせて、ペルチェ素子のゼーベック効果で発電させている。
このようなペルチェ素子を用いた熱発電装置では、高温熱源と低温熱源との温度差が大きいほど発電効率が大きくなることが知られている。そこで、高温熱源の温度をできるだけ高くする一方、低温熱源は空気での冷却に代えて、水を循環させて冷却する水冷式の冷却装置を採用することで熱源の温度差を大きくとることも一般に行われている。しかし、このような水冷式では空気を用いた冷却と比較して構造が複雑となり、水漏れの問題や構造が複雑なことに起因する循環機構の故障のおそれが内在している。
また、高温熱源としてごみ焼却炉を用いた場合、ごみ焼却炉では様々な種類のごみが焼却されるという特徴により、一時的な炉の温度上昇が生じる可能性もある。
特開2009−268282号公報
このように、高温熱源や低温熱源の温度管理が上手く行かない状況において、高温熱源からの加熱と冷却装置による冷却のバランスが崩れることによりペルチェ素子の温度が設計範囲を超えて上昇する可能性がある。ペルチェ素子の耐熱温度を超えて温度が上昇してしまうと、ペルチェ素子の破壊につながるおそれがある。
本発明は、このように熱源の温度バランスが崩れた場合であっても、高熱による破損を防ぐことができる熱電発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る熱電発電装置は、熱源の熱を電力に変換する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを前記熱源から分離する分離力を付与する分離力付与部材と、前記分離力に対抗する締結力を付与する締結材とを備え、予め定められた温度よりも低い場合は、前記分離力よりも前記締結力が大きく、予め定められた温度以上の場合は、前記締結力が前記分離力よりも小さくなり、前記熱電変換モジュールが前記熱源から分離する、熱電発電装置である。
また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記分離力付与部材が、前記熱電変換モジュールを前記熱源から分離する方向に弾性力を作用させる弾性体であり、前記締結部材が、あらかじめ定められた温度以下の融点の材質からなる低融点部分を有しており、前記熱電変換モジュールの温度がその熱電変換モジュールの耐熱温度以上となった場合に前記低融点部分が破断するように構成された締結ボルトである。
また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記熱源と前記熱電変換モジュールとの間には、前記熱源の熱を前記熱電変換モジュールへ伝導する集熱板が配置されており、前記締結ボルトは前記集熱板と前記熱源とを締結し、前記分離力付与部材としての前記弾性体は、前記集熱板の前記熱源側の面に形成された弾性体収容凹部に収容されている。
また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記分離力付与部材としての前記弾性体が圧縮コイルばねであり、前記締結ボルトが前記圧縮コイルばねの中央空洞部に通されている。
また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、鉛直方向に広がる高温壁面が前記熱源となっており、前記熱源に面する前記集熱板の鉛直方向下方において、前記集熱板を支持する落下防止治具が前記高温壁面に取り付けられている。
本発明に係る熱電発電装置によれば、熱源の温度バランスが崩れた場合であっても、高熱による破損を防ぐことができる熱電発電装置が提供される。
本発明の実施形態の一例における熱電発電装置が鉛直な壁面に取り付けられた状態を示す断面図。 図1の熱電発電装置が壁面から離れる様子を示す断面図。 本発明の実施形態の別例において、熱電発電装置が水平な壁面に取り付けられた状態を示す断面図。 図3の熱電発電装置が壁面から離れる様子を示す断面図。 本発明の実施形態の別例において、冷却ユニットと熱電変換モジュールが一体にパッケージングされた熱電発電装置が水平な壁面に取り付けられた状態を示す断面図。 図5の熱電発電装置が壁面から離れる様子を示す断面図。 本発明の実施形態の別例において、集熱板が配置されない状態かつ熱電発電装置が水平な壁面に取り付けられた状態を示す断面図。 図7の熱電発電装置が壁面から離れる様子を示す断面図。
図1に、本発明の実施形態の一例としての熱電発電装置20を示す。この熱電発電装置は鉛直な壁面10に取り付けられている。熱電発電装置20が取り付けられる対象である壁面10の例としては、焼却設備における燃焼室の外壁や排ガス用パイプの外面など、高温になる場所の表面が挙げられる。本実施形態においてはこの壁面10が熱電発電装置20にとっての熱源(高温熱源)となっている。
図1に示すように、本実施形態の熱電発電装置20は壁面10より遠い側から順に、冷却ユニット22、熱電変換モジュール26、集熱板28を備えている。この熱電変換モジュール26は周囲環境の温度差を電力に変換する機能を有している。熱電変換モジュールとしては例えば、ゼーベック効果を利用して熱を電力に変換する熱電変換素子(p形・n形の半導体が交互に接続された素子)が複数組み込まれたモジュールが利用可能である。熱電変換モジュール26は図1の通り、冷却ユニット22と集熱板28とに挟まれるように配置されている。そして熱電変換モジュール26は、冷却ユニット22と集熱板28との温度差に応じた電力を発生する。なお熱電変換モジュール26から発生する電力は、図示しない電気配線を通じて、電力を必要とする外部の装置へ送られる。
熱電変換モジュール26から見て熱源としての壁面10とは反対側に配置されている冷却ユニット22は、冷却水を貯蔵可能なタンクであり、このタンクは熱電発電装置20が使用される設備(例えば焼却設備)における冷却ライン21(冷却系)と接続されている。図1に示す冷却ライン21は施設内に敷設された管路であり、この管路内で冷却水が循環している。循環により冷却ユニット22としてのタンク内の冷却水は常に低温のものと交換され続けるので、冷却ユニット22は低温に保たれ続ける。したがって、設備の稼働中は、高温となる壁面10(高温熱源)と冷却ユニット22(低温熱源)との間には常に温度差が生じ、熱電変換モジュール26はその温度差に応じた電力を発電し続けることができる。
熱電変換モジュール26から見て熱源としての壁面10の側に配置されている集熱板28は伝熱性の良い金属(例えば銅)で形成された板であり、熱電変換モジュール26よりも大きな面積を有している。このため、壁面10の広い範囲から熱を集めて熱電変換モジュール26へと伝えることができる。ここで、図1に示す熱電発電装置20が取り付けられている壁面10は、重力加速度gの方向と平行な表面、すなわち鉛直方向に広がる面となっている。
熱電変換モジュール26を冷却ユニット22および集熱板28と密着させるため、そして熱電発電装置20を壁面10に取り付けるために、締結部材としての締結ボルト30が冷却ユニット22から壁面10にかけて延びるようにして数本設けられている。この締結ボルト30はネジ頭が冷却ユニット22外面上に位置する一方で先端部が壁面10にネジ込まれている。この締結ボルト30の締結によって、冷却ユニット22と集熱板28とが互いに締め付けられ、これらの間に配置された熱電変換モジュール26は冷却ユニット22および集熱板28に対して密着するとともに、集熱板28の板面が壁面10に対して密着する。
なお、壁面10に対する集熱板28の締結と、後述の壁面10からの熱電発電装置20の分離が熱電発電装置20の全体にわたって偏りなく行われるようにするため、複数の締結ボルト30(および後述の分離用スプリング40)の配置は、一箇所に集中するのではなく、熱電発電装置20の全体にわたってバランスよく分散していることが好ましい。
集熱板28を貫く締結ボルト30を取り囲むように、分離力付与部材としての分離用スプリング40が配置されている。ここでは分離用スプリング40は圧縮コイルばねであり、その略円筒状の形状の中心軸にあたる部分は空洞(中央空洞部)となっている。締結ボルト30はこの分離用スプリング40の空洞部に通されている。また、この分離用スプリング40が配置される位置は集熱板28の内部であり、集熱板28にはこの分離用スプリング40を収容するためのスプリング収容凹部42(弾性体収容凹部)が設けられている。
ここでは、スプリング収容凹部42は集熱板28のうち、壁面10に臨む側の面に形成されており、その形状が円筒状の穴となっている。スプリング収容凹部42の寸法は分離用スプリング40を圧縮しながら収容できる寸法となっている。具体的には、スプリング収容凹部42は、壁面10に臨む側の面では分離用スプリング40の直径よりもわずかに大きい直径の円形開口部を有し、冷却ユニット22側の面では分離用スプリング40の直径および締結ボルト30のネジ頭より小さく、締結ボルト30の軸部分の直径よりは大きい開口部を有する。そして、壁面10に臨む側の面における開口部から、集熱板28の厚み方向に沿って一定の直径で円筒状の穴が形成されているが、冷却ユニット22側の面に近い位置において、この穴の直径が変化し、冷却ユニット22側の面の開口部と同じ直径になる。このスプリング収容凹部42の直径が変化する部分をスプリング抑制部44とする。
スプリング収容凹部42のうち、壁面10に臨む側の面における開口部から、スプリング抑制部44までの距離は、外力を受けない状態(平衡状態)における分離用スプリング40の長さ(平衡時寸法)よりも短くなっている。このため、集熱板28が壁面10に密着した状態においては、スプリング収容凹部42に収容された分離用スプリング40は、壁面10と、スプリング抑制部44との間で圧縮された状態になる。よって、分離用スプリング40は弾性力により壁面10およびスプリング抑制部44(の壁面10側の面)を押圧し続ける。つまり、分離用スプリング40により、集熱板28(および熱電変換モジュール26)を含む熱電発電装置20を壁面10から分離させる方向の力(分離力)が生じていることになる。
分離用スプリング40によって分離力が生じていても、集熱板28を貫いて延びる締結ボルト30が壁面10にネジ込まれているため、締結ボルト30が先端部とネジ頭との間で集熱板28を含む熱電発電装置20を挟み込む力の方が分離力よりも強く、集熱板28が壁面10に密着した状態が保たれる。その結果、壁面10と熱電変換モジュール26との間の距離も一定(ここでは集熱板28の厚み分の寸法)に保たれる。つまり、締結ボルト30は分離力よりも大きな力(締結力)で分離力に対抗して、壁面10と熱電変換モジュール26との間の距離を保っている。このため、壁面10(および冷却ユニット22)の温度が安定していれば、熱電変換モジュール26に伝導される熱量も安定したものとなり、熱電変換モジュール26による熱から電力への変換も安定して行われる。
しかし、焼却物の質や量が変動したことなどに伴い壁面10の温度が過剰に高くなった場合には、熱電発電装置20、特に熱電変換モジュール26が壁面10から離れることが望ましい。そこで、本実施形態においては、締結ボルト30は壁面10が過剰に高温になった場合に破断し、分離用スプリング40の生じる分離力によって図2に示すように熱電発電装置20が壁面10から分離させられる。
壁面10が高温になった場合に締結ボルト30の破断が発生するようにするために、締結ボルト30の軸部分のうち一部には、他の部分よりも融点が低い低融点部分32が設けられている。図1においては、この低融点部分32は分離用スプリング40で覆われている部分に設けられており、より詳しくは、壁面10の温度変化に対して迅速に反応できるよう、壁面10に近い位置に設けられている。低融点部分32を設ける方法としては、締結ボルト30の一部分のみを低融点の金属で構成しておくという方法がある。例えば熱電変換モジュール26の耐熱温度が摂氏250度であるならば、締結ボルト30全体としては融点が摂氏300度以上の金属で構成し、低融点部分32のみを融点が摂氏240度程度の金属で構成する。この低融点部分32の融点は、熱電変換モジュール26の耐熱温度に応じて予め定められた所定の温度であり、具体的には耐熱温度よりもやや低い温度であることが望ましい。このように構成する方法の例としては、ネジ山が切られた高融点金属製のボルト(ネジ頭なし)に低融点金属製の棒(ネジ山なし)を溶接し、そこへさらに高融点金属製のネジ頭付きボルトを溶接すればよい。本実施形態においては締結ボルト30によるねじ込みが行われるのは先端部分のみであるため、先端部分にのみネジ山が形成されていればよく、低融点部分32にネジ山が形成されていなくともよい。なお、締結ボルト30のどの位置で破断が発生してもよいのであれば、締結ボルト30全体を低融点の金属で構成してもよい。
低融点部分32の融点は熱電モジュール26が耐えられる温度(耐熱温度)よりも低い温度である。そのため、壁面10が耐熱温度以上の温度になった場合には、壁面10に近い位置に設けられた低融点部分32の温度も融点まで上昇する。融点に至った低融点部分32は相転移により融解し始めるため、剛性が極度に低下する。そのため先端部とネジ頭との間で集熱板28を含む熱電発電装置20を挟み込む締結力を維持することができなくなり、分離用スプリング40の分離力が締結力を上回って、分離力が締結ボルト30のネジ頭を先端部から切り離すように作用することにより、剛性の低下した低融点部分32が破断される。その結果、分離用スプリング40が弾性力によりスプリング抑制部44を押圧し、図2に示すように、集熱板28(および熱電変換モジュール26)を含む熱電発電装置20を壁面10から分離させる。このときに集熱板28は、壁面10から少なくとも分離用スプリング40が圧縮状態から伸びた寸法に相当する距離分は離れることになる。具体的には、図2に示す状態において分離用スプリング40は平衡時寸法に戻るため、分離用スプリング40が壁面10に接触した状態を保つのであれば、スプリング収容凹部42の内部で圧縮されていた時の寸法と平衡時寸法との差分が、集熱板28と壁面10との間の距離となる。ただし、実際に締結ボルト30の破断および熱電発電装置20の分離が発生した場合には、分離用スプリング40は壁面10に対しても押圧を行うため、図2に示す通り分離用スプリング40は壁面10からやや離れることになる。
なお、締結ボルト30が破断した後に熱電発電装置20が重力によって落下してしまうことを防ぐために、図1、図2に示す熱電発電装置20には落下防止治具50が設けられている。この落下防止治具50は断面L字型に形成された板材であり、L字の短い側の辺が落下防止治具取付ネジ52によって壁面10に取り付けられており、L字の長い側の辺が集熱板28の鉛直方向下方で広がるよう配置されている。この落下防止治具50が設けられていることにより、図2に示すように、締結ボルト30が破断しても落下防止治具50が集熱板28の鉛直方向下方を支持するため、熱電発電装置20の落下が防止される。
なお、図1,図2には締結ボルト30を2本のみ示し、その両方に分離用スプリング40が配置されているが、締結ボルト30の数は熱電発電装置20の大きさに応じて適宜変更可能である。また、全ての締結ボルト30に分離用スプリング40を配置する必要はなく、求められる締結力・分離力の大きさに応じて分離用スプリング40の数を設定すればよい。
つまり、離間力が小さくてもよいならば、付勢スプリング40(およびスプリング収容凹部42)の数を締結ボルト30の本数よりも少なくすることができる。
なお、高温熱源と低温熱源の温度バランスが崩れる場合として、壁面10の温度が過剰に高くなる状態を用いて説明を行ったが、低温熱源の温度が上昇する場合も生じうる。例えば、冷却ユニット22は冷却水を循環させているが、予期せぬ原因で循環させるポンプなどの故障した場合や冷却水の循環経路に異物などが混入した場合である。この場合、冷却ユニット22の冷却能力が大きく低下し、壁面10の温度が設計の範囲であっても、熱電変換モジュール26が十分に冷却されないという状況となり、熱電変換モジュール26が耐熱温度以上となる恐れもある。この場合も、締結ボルト30の温度バランスが崩れるため、締結ボルト30の低融点部分32で破断が発生し、熱電モジュール26を保護することができる。
また、図1、図2に示す実施形態においては、鉛直方向に広がる壁面10に対して熱電発電装置20が取り付けられているものとしたが、図3に示すように、水平方向に広がる壁面10の上方に熱電発電装置20が取り付けられていてもよい。この場合にも、低融点部分32が設けられた締結ボルト30および壁面10と集熱板28との間で分離力(弾性力)を生じる分離用スプリング40が設けられていれば、図4に示すように、壁面10が熱電変換モジュール26の耐熱温度以上となった場合には、締結ボルト30が破断し、分離用スプリングの分離力により熱電変換モジュール26を含む熱電発電装置20が壁面10から分離させられる。この形態では、図1、図2に示す実施形態のように落下防止治具50を設ける必要はない。ただし、熱電発電装置20から壁面10へ向かう方向(図中の重力加速度gの方向)に重力が作用するため、締結ボルト30による締結力はさほど高くなくともよい一方で、分離用スプリング40による分離力は締結力だけでなく重力にも対抗できるだけの大きい力となっている必要がある。分離用スプリング40自体の強度と弾性力が十分に大きなものであれば、図4に示すように、締結ボルト30が破断した後も、分離用スプリング40によって熱電発電装置20全体が支持され、壁面10と熱電発電装置20とが分離した状態が保たれる。
また、図1−図4に示す実施形態においては、冷却ユニット22と熱電変換モジュール26とが互いに別体となっているが、図5、図6に示すように、冷却ユニット22と熱電変換モジュール26は、まとめて筐体25に覆われて一体にパッケージングされたものであってもよい。この場合、筐体25の側面に設けられた筐体フランジ部25aから壁面10にかけて分離用スプリング40と共に配置された締結ボルト30が延びるようにするとよい。このようにすれば、冷却ユニット22と熱電変換モジュール26とが一体にパッケージングされているため取り扱いが簡便となり、例えば取り付け位置の変更といった作業が容易になる。この形態では、熱電変換モジュール26は筐体25内で冷却ユニット22から直接冷却されるだけでなく、筐体25を介する熱伝導による冷却も受けることになる。この冷却と壁面10からの熱のバランスが正常であれば、図5に示すように筐体25が締結ボルト30によって集熱板28に密着した状態が保たれる。一方、壁面10が過度に高温となって熱電変換モジュール26に対する冷却と加熱の温度バランスが崩れた場合には、図6に示すように締結ボルト30の低融点部分32が高温になることによって破断して、分離用スプリング40の弾性力によって熱電変換モジュール26が筐体25ごと壁面10から分離される。
また、以上の実施形態においては、高温になると破断する低融点部分32を有する締結ボルト30によって熱電変換モジュール26と壁面10との間の距離を一定に保つようにしているが、壁面10(熱源)の温度が耐熱温度以上になった際に締結力が分離力よりも小さくなるようになっていればよいので、締結のための部材はボルトでなくともよい。例えば低融点金属によって構成された釘によって壁面10へ熱電発電装置20が取り付けられてもよい。また磁石や接着剤など、高温になると性質が変化する材質を用いて壁面10に対する熱電発電装置20の取り付けが行われてもよい。
また、以上の実施形態においては、分離力付与部材として圧縮コイルばねの分離用スプリング40を用いているが、分離力付与部材は壁面10(熱源)の温度が耐熱温度以上になった際に分離力が締結力を上回るものであればよく、必ずしも圧縮コイルばねでなくともよい。例えば板バネを分離用スプリングとして用いてもよい。また分離力付与部材は弾性体でなくともよく、例えば耐熱温度以上になると変形する形状記憶合金を用いてもよい。
また、以上の実施形態においては、熱電変換モジュール26と熱源である壁面10との間に集熱板28が配置されているが、熱電変換モジュール26を直接壁面10と接触させてもよいならば、必ずしも集熱板28は配置されなくともよい。例えば、締結ボルト30や分離用スプリング40が壁面10あるいは熱電変換モジュール26に直接取り付けられていてもよい。具体的には図7、図8に示すように、熱電変換モジュール26の側面にフランジ部26aを設け、このフランジ部26aから壁面10にかけて分離用スプリング40と共に配置された締結ボルト30が延びるようにしてもよい。この場合、冷却ユニット22を熱電変換モジュール26に対して密着させるために、接着剤などを用いてもよい。集熱板28が配置されない場合にも、壁面10の温度が耐熱温度未満であれば図7に示すように熱電変換モジュール26と壁面10との間の位置関係が所定の状態(この場合は密着状態)に保たれ、壁面10が耐熱温度以上になれば締結ボルト30の低融点部分32が破断して、分離用スプリング40によって熱電変換モジュール26が壁面10から分離されるようになっていればよい。
また、以上の実施形態においては、焼却炉を熱源として説明を行ったが、熱源はこれに限られない。例えば、ボイラやガスなどを用いる蒸気圧力機器でもよく、金属溶鉱炉などの溶融炉でもよく、窯、熱CVDなどの焼結窯でもよい。また、エンジンなどの燃焼動力源であってもよい。さらに、これらに接続された配管などが十分に高い温度を有する際には、これらの配管を熱源として用いてもよい。
10 壁面
20 熱電発電装置
21 冷却ライン
22 冷却ユニット
26 熱電変換モジュール
28 集熱板
30 締結ボルト
32 低融点部分
40 分離用スプリング
42 スプリング収容凹部
44 スプリング抑制部
50 落下防止治具
52 落下防止治具取付ネジ

Claims (5)

  1. 熱源の熱を電力に変換する熱電変換モジュールと、
    前記熱電変換モジュールを前記熱源から分離する分離力を付与する分離力付与部材と、前記分離力に対抗する締結力を付与する締結部材とを備え、
    予め定められた温度よりも低い場合は、前記分離力よりも前記締結力が大きく、
    予め定められた温度以上の場合は、前記締結力が前記分離力よりも小さくなり、前記熱電変換モジュールが前記熱源から分離する、
    熱電発電装置。
  2. 前記分離力付与部材が、前記熱電変換モジュールを前記熱源から分離する方向に弾性力を作用させる弾性体であり、
    前記締結部材が、あらかじめ定められた温度以下の融点の材質からなる低融点部分を有しており、前記熱電変換モジュールの温度がその熱電変換モジュールの耐熱温度以上となった場合に前記低融点部分が破断するように構成された締結ボルトである、請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記熱源と前記熱電変換モジュールとの間には、前記熱源の熱を前記熱電変換モジュールへ伝導する集熱板が配置されており、
    前記締結ボルトは前記集熱板と前記熱源とを締結し、
    前記分離力付与部材としての前記弾性体は、前記集熱板の前記熱源側の面に形成された弾性体収容凹部に収容されている、請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記分離力付与部材としての前記弾性体が圧縮コイルばねであり、前記締結ボルトが前記圧縮コイルばねの中央空洞部に通されている、請求項2または請求項3に記載の熱電発電装置。
  5. 鉛直方向に広がる高温壁面が前記熱源となっており、
    前記熱源に面する前記集熱板の鉛直方向下方において、前記集熱板を支持する落下防止治具が前記高温壁面に取り付けられている、請求項3または請求項4に記載の熱電発電装置。
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JP2022077543A (ja) * 2020-11-12 2022-05-24 ハイソル株式会社 チャックユニット及びチャックユニットの温度制御方法
WO2023145185A1 (ja) * 2022-01-26 2023-08-03 株式会社テイエルブイ 熱電発電装置および蒸気システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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