JP2019106589A - プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム - Google Patents

プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019106589A
JP2019106589A JP2017236895A JP2017236895A JP2019106589A JP 2019106589 A JP2019106589 A JP 2019106589A JP 2017236895 A JP2017236895 A JP 2017236895A JP 2017236895 A JP2017236895 A JP 2017236895A JP 2019106589 A JP2019106589 A JP 2019106589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
projection
projector
distance
image
curvature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017236895A
Other languages
English (en)
Inventor
木村 辰夫
Tatsuo Kimura
辰夫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp NEC Display Solutions Ltd
Original Assignee
NEC Display Solutions Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Display Solutions Ltd filed Critical NEC Display Solutions Ltd
Priority to JP2017236895A priority Critical patent/JP2019106589A/ja
Publication of JP2019106589A publication Critical patent/JP2019106589A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

【課題】パラメーターの調整作業を行うことなく、幾何学歪補正を行うことができるプロジェクターを提供する。【解決手段】所定の曲率半径の曲面からなる投写面に画像を投写するプロジェクター1であって、入力映像信号に基づく画像を投写する投写レンズ6と、投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける入力部4と、画面サイズの入力値と、投写レンズ6で規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、投写レンズ6から投写面までの距離である投写距離を算出し、該投写距離の算出値と曲率半径の入力値とに基づいて、入力映像信号に対して、投写レンズ6が投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う歪補正部2と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像を曲面に投写するプロジェクター、およびそのプロジェクターの幾何学歪補正方法およびプログラムに関する。
画像を球面や円筒面(円柱面とも呼ぶ)などの曲面に投写する場合、投写画像に幾何学歪が生じる。この幾何学歪を補正する機能を備えたプロジェクターが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクターは、投写面の形状に起因する投写画像の歪を補正するための近似式を保持するメモリと、近似式のパラメーターに数値を入力する入力手段と、近似式と入力した数値とに基づいて投写画像の変形処理を行う演算手段と、を有する。近似式のパラメーターは、例えば、横方向の変形用変数、縦方向の変形用変数、光学中心や直線性、振幅や位置などの画像変形や光学補正に必要なパラメーターである。ユーザーは、投写画像を確認しながら、入力手段を用いて、歪みが適切に補正されるように各パラメーターを個別に調整する。
特開2004−320662号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプロジェクターにおいては、ユーザーが、投写画像を確認しながら各パラメーターを調整する必要がある。このような調整作業は、手間がかかり、ユーザーにとって煩わしいという問題がある。
本発明の目的は、上記問題を解決し、パラメーターの調整作業を行うことなく、幾何学歪補正を行うことができる、プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1のプロジェクターは、所定の曲率半径の曲面からなる投写面に画像を投写するプロジェクターであって、
入力映像信号に基づく画像を投写する投写レンズと、
前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける入力部と、
前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出し、該投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う幾何学歪補正部と、を有する。
本発明の第1の幾何学歪補正方法は、入力映像信号に基づく画像を所定の曲率半径の曲面からなる投写面に投写する投写レンズを備えたプロジェクターにて行われる幾何学歪補正方法であって、
前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付け、
前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出し、
前記投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行うことを含む。
本発明の第1のプログラムは、入力映像信号に基づく画像を所定の曲率半径の曲面からなる投写面に投写する投写レンズを備えたプロジェクターを制御するコンピュータに、
前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける処理と、
前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出する処理と、
前記投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う処理と、を実行させるように構成されている。
本発明によれば、パラメーターの調整作業等、煩わしい作業を行うことなく、幾何学歪補正を行うことができる。
本発明の一実施形態によるプロジェクターの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態によるプロジェクターの構成を示すブロック図である。 図2に示すプロジェクターが画像を円柱スクリーンに投写した状態を示す模式図である。 幾何学歪補正の一例を説明するための模式図である。 水平方向に16分割した投写画像の右半分のサンプリング点の座標を説明するための模式図である。 図5Aに示すサンプリング点のX座標値とY座標値の算出原理を説明するための模式図である。 仮想平面スクリーン上の補正後の画像の垂直幅を示す模式図である。 画像形成面を16×16の格子状に分割した場合の各格子線の交点で示されるサンプリング点と座標系を示す模式図である。 図7に示すサンプリング点の座標を図6に示す補正後の画像に対応するように変換した状態を示す模式図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるプロジェクターの構成を示すブロック図である。
図1を参照すると、プロジェクター1は、所定の曲率半径の曲面からなる投写面に画像を投写するものであって、幾何学歪補正部10、入力部4及び投写レンズ6を有する。所定の曲率半径の曲面とは、例えば、円筒面、円柱面、球面などである。なお、図1では、便宜上、幾何学歪補正に関わる主要な構成のみを示しており、光源、照明光学系、レンズやプリズムなど、良く知られたプロジェクターの構成は省略されている。
不図示の映像供給装置が、映像信号S1をプロジェクター1に供給する。映像供給装置は、例えば、パーソナルコンピュータや映像機器などである。
入力部4は、投写面の曲率半径及び投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける。入力部4は、例えば、タッチパネル、キーボードやボタンなどを含む。より望ましくは、入力部4は、OSD(On-Screen Display)等で構成される。ユーザーは、入力部4を用いて、投写面の曲率半径や画面サイズなどの数値を入力することができる。例えば、画面サイズは、投写レンズ6が平面からなる投写面上に画像を投写したときの投写画像の大きさに等しい。
幾何学歪補正部10は、画面サイズの入力値と、投写レンズ6で規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率に基づいて、投写レンズ6から投写面までの距離である投写距離を算出する。幾何学歪補正部10は、投写距離の算出値と曲率半径の入力値とに基づいて、入力映像信号S1に対して、投写レンズ6が投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う。幾何学歪補正部10は、幾何学歪を補正した映像信号S2を出力する。投写レンズ6は、幾何学歪を補正した映像信号S2に基づく画像を投写する。
以下、一例として、幾何学歪に応じた補正方法を簡単に説明する。
投写レンズ6が垂直の円柱スクリーンに正対し、円柱スクリーンの中心が投写レンズ6の光軸上に位置する場合を考える。円柱スクリーンとは、矩形のスクリーンを円柱の側面に貼り付けたものであって、矩形のスクリーンの左右又は上下の辺が円柱の中心軸の方向に一致する。垂直の円柱スクリーンとは、円柱の中心軸が鉛直方向に一致するように配置されたものを意味する。水平の円柱スクリーンとは、円柱の中心軸が鉛直方向と直交するように配置されたものを意味する。
投写レンズ6から円柱スクリーンの中心点までの距離を投写距離Dとする。円柱スクリーン上の中心点以外の任意の点について、中心点から当該任意の点までの距離が長いほど、投写レンズ6から当該任意の点までの距離は長くなる。すなわち、投写レンズ6から円柱スクリーン上の中心点以外の任意の点までの距離は外側ほど長くなり、その変化の割合は、中心点から任意の点までの距離に応じた投写距離Dに対する変化の割合で表すことができる。
投写距離Dと円柱スクリーンの曲率半径(入力値)とに基づいて、投写レンズ6の射出面の中心から投写画像の任意の画素までの距離を求めることができる。ここで、投写レンズ6の射出面の中心は、投写レンズ6を構成する複数のレンズのうち、円柱スクリーン側に位置するレンズの射出面の中心を意味する。射出面の中心は、投写レンズ6の光軸上に位置する。
投写レンズ6の射出面の中心から各画素までの距離に応じて、入力映像信号S1に基づく画像の縮小・変形(座標変換)を行うことで、投写レンズ6が円柱スクリーンに正対した状態で生じる幾何学歪を補正することができる。
上述した本実施形態のプロジェクター1によれば、パラメーターの調整作業等、煩わしい作業を行うことなく、投写面の曲率半径及び画面サイズを入力するだけで、幾何学歪を補正することができる。
なお、本実施形態のプロジェクター1において、プログラムやデータが格納された記憶部が設けられても良い。この場合、CPU(Central Processing Unit)等を具備したコンピュータが、記憶部に格納されたプログラムを実行することで、幾何学歪補正部10及び入力部4などの処理機能を実現しても良い。例えば、投写面の曲率半径および画面サイズのそれぞれの入力値を受け付ける処理、画面サイズの入力値と画像形成面のサイズとの比率に基づいて投写距離を算出する処理、該投写距離と曲率半径の入力値とに基づいて、入力映像信号S1に対して、投写レンズ6が投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う処理を、コンピュータに実行させるためのプログラムが記憶部に格納されても良い。
プログラムは、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体で提供されてもよく、また、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、磁気、光、電子、電磁気、赤外線などを用いて情報の記録または読み取りが可能な媒体を含む。そのような媒体として、例えば、半導体メモリ、半導体または固体の記憶装置、磁気テープ、取外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態によるプロジェクターの構成を示すブロック図である。図2を参照すると、プロジェクター1Aは、幾何学歪補正部10、入力部4及び投写レンズ6を有する。入力部4及び投写レンズ6は、第1の実施形態で説明したものと同じである。
幾何学歪補正部10は、歪補正処理部2及び演算部3を有する。演算部3は、投写距離と投写面の曲率半径の入力値とに基づいて、投写レンズ6が投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪を補正するための補正データS3を算出する。演算部3は、補正データS3を歪補正処理部2に供給する。
歪補正処理部2は、演算部3で算出した補正データS3に基づいて、入力映像信号S1に対して幾何学歪に応じた補正処理を行う。歪補正処理部2は、幾何学歪の補正処理が施された映像信号である映像信号S2を出力する。投写レンズ6は、映像信号S2に基づく画像を投写面に投写する。
次に、歪補正処理部2及び演算部3の動作について具体的に説明する。
幾何学歪を補正するためには、補正前の画像(原画像)の各画素の位置(座標)と補正後の画像の各画素の位置(座標)との対応関係を知る必要がある。演算部3は、補正後の画像の各画素の座標を算出する。演算部3は、補正後の画像の各画素の座標を示す補正データS3を歪補正処理部2に供給する。歪補正処理部2は、演算部3からの補正データS3に従って、入力映像信号S1に基づく画像を縮小・変形(座標変換)する。投写レンズ6は、縮小・変形(座標変換)した画像を投写面に投写する。
以下、補正後の画像の各画素の座標を算出する手法を具体的に説明する。
図3は、プロジェクター1Aが画像を円柱スクリーン7に投写した状態を示す模式図である。図3を参照すると、プロジェクター1Aは、円柱スクリーン7に正対した状態で画像を投写する。円柱スクリーン7は、例えば、矩形のスクリーンを円柱の側面に配置したものである。矩形のスクリーンの左右の辺は、円柱の中心軸の方向と一致する。
図3において、Dは、投写レンズ6から円柱スクリーン7の中心(投写面の中心)までの距離である投写距離を示す。Rは、円柱スクリーン7の曲率半径(円柱の半径に同じ)を示す。Wは、円柱スクリーン7の水平方向の幅(水平幅)を示す。円柱スクリーン7の中心は、投写レンズ6の光軸上に位置する。投写画像の中心は、円柱スクリーン7の中心と一致する。
円柱スクリーン7上では、中心から離れるにしたがって、投写レンズ6の射出面の中心からの距離が長くなる。このため、投写画像の水平方向の幅(水平幅)及び垂直方向の幅(垂直幅)は、投写画像の中心を通る垂直方向の直線を基準線にして、該基準線から離れるにしたがって徐々に広がったものとなる。この画像の広がりが、プロジェクター1Aが円柱スクリーン7に正対した状態で生じる幾何学歪である。この幾何学歪を補正するために、入力映像信号S1に対して、画像の中心を通る垂直方向の直線を基準線にして、該基準線から離れるにしたがって水平幅及び垂直幅が徐々に縮小する処理を行う。この縮小処理が、幾何学歪補正処理である。
図4は、入力映像信号S1に基づく画像に対して行われる幾何学歪補正の一例を示す模式図である。この例では、水平方向及び垂直方向のそれぞれについて縮小処理を行った場合の補正画像5bが、画像形成面5a上に形成される。縮小処理では、画像の中心を通る垂直方向の直線を基準にして、左右方向に離れるほど、画像の水平幅および垂直幅が狭くなる。
演算部3は、図4に示した画像形成面5a上の補正画像5bの各画素の座標を算出する。なお、全ての画素に対して座標算出処理を実施すると、多大な計算時間を要する。ここでは、計算時間の短縮を目的に、演算部3は、画像を16×16の格子状に分割し、各格子線の交点をサンプリング点として、各サンプリング点に対して補正後の座標値を算出する。歪補正処理部2は、演算部3が算出した座標値に基づいて、格子状に分割したエリアの縮小率を変化させる。なお、画像の分割数は、16×16に限定されない。例えば、画像をn(2以上の整数)×m(2以上の整数)の格子状に分割することができる。この場合、n及びmは、計算時間の短縮を図ることができる範囲内で任意に設定することができる。
以下では、各サンプリング点について、水平方向及び垂直方向の縮小を行う場合の補正後の座標を算出する方法を説明する。
まず、水平方向の縮小を行うための座標算出方法を説明する。
円柱スクリーン7上の投写画像を水平方向に16分割する。円柱の円周Lは、円周率πを用いて、L=2R×πで表わされる。円周Lに対する画面サイズの水平幅Wの割合を角度Qで表わすと、Q=W/L×360°となる。
図5Aは、水平方向に16分割した投写画像の右半分のサンプリング点の座標を説明するための模式図である。8つのサンプリング点L1〜L8が、円柱スクリーン7の円周方向に等間隔で並んでいる。サンプリング点L1が中心側に位置し、サンプリング点L8が最も外側に位置する。
投写レンズ6の射出面の中心を原点とする座標系において、サンプリング点L1,L2,...,L8それぞれの座標をL1(X1,Y1),L2(X2,Y2),...,L8(X8,Y8)とする。これら座標のX座標値及びY座標値は、角度Qを16分割することで得られる角度q(=Q/16)を使用して、三角関数に基づき、以下の通りに算出できる。
L1:X1=R×SIN(q×1),Y1=R×(1−COS(q×1))+D
L2:X2=R×SIN(q×2),Y2=R×(1−COS(q×2))+D
L3:X3=R×SIN(q×3),Y3=R×(1−COS(q×3))+D
L4:X4=R×SIN(q×4),Y4=R×(1−COS(q×4))+D
L5:X5=R×SIN(q×5),Y5=R×(1−COS(q×5))+D
L6:X6=R×SIN(q×6),Y6=R×(1−COS(q×6))+D
L7:X7=R×SIN(q×7),Y6=R×(1−COS(q×7))+D
L8:X8=R×SIN(q×8),Y8=R×(1−COS(q×8))+D
例えば、投写レンズ6の射出面の中心を原点とする座標系において、サンプリング点L8のX座標値X8とY座標値Y8は、図5Bに示すような直角三角形を想定して算出することができる。具体的に説明すると、直角三角形の斜辺の長さは、円柱スクリーン7の曲率半径Rと一致することから、X及びAは、下式の通りに算出することができる。
SIN(Q)=X/R
COS(Q)=A/R
X=R×SIN(Q)
A=R×COS(Q)
Yは(R+D)からAを減じた値とることから、以下の通りに算出することができる。
Y=(R+D)−R×COS(Q)=R×(1−COS(Q))+D
また、図5Aに示すように、仮想的に投写距離Dの位置に仮想平面スクリーン7aを配置する。仮想平面スクリーン7aは、投写レンズ6の光軸と直交する。仮想平面スクリーン7aの中心は、投写レンズ6の光軸上に位置する。
投写レンズ6の射出面の中心と円柱スクリーン7上の各サンプリング点(L1〜L8)とを直線で結ぶ。各直線が仮想平面スクリーン7aと交差する点のx座標値をそれぞれ、x1,x2,...,x8とする。これら座標値x1,x2,...,x8は、投写距離Dと円柱スクリーン7上のサンプリング点L1,L2,...,L8のY座標値との比率に従って、以下の通りに算出できる。
x1=X1×D/Y1
x2=X2×D/Y2
x3=X3×D/Y3
x4=X4×D/Y4
x5=X5×D/Y5
x6=X6×D/Y6
x7=X7×D/Y7
x8=X8×D/Y8
投写画像の座標は円柱スクリーン7の中心を基準にして左右対称であるため、水平方向における投写画像の左半分の各サンプリング点に関する仮想平面スクリーン7a上のx座標値は、上記のx1,x2,...x8の負の値で与えられる。仮想平面スクリーン7aの各x座標値の間隔の比率を、プロジェクター1Aの出力画像、すなわち、画像形成面5aに対するx座標の比率に変換する。
次に、垂直方向の縮小を行うための座標算出方法を説明する。
ユーザーが指定した画面サイズの垂直方向の幅(垂直幅)をHとする。円柱スクリーン7上の各サンプリング点L1,L2,...,L8のそれぞれにおける高さ(垂直幅)は、垂直幅Hである。仮想平面スクリーン7a上の各サンプリング点L1,L2,...,L8に対応する位置での画像の高さ(垂直幅)をh1,h2,...,h8とする。これら垂直幅h1,h2,...,h8は、投写距離Dとサンプリング点L1,L2,...,L8のY座標値との比率に従って、それぞれ下記のように算出できる。
h1=H×D/Y1
h2=H×D/Y2
h3=H×D/Y3
h4=H×D/Y4
h5=H×D/Y5
h6=H×D/Y6
h7=H×D/Y7
h8=H×D/Y8
図6は、仮想平面スクリーン7a上の補正後の画像7bの垂直幅h1,h2,...,h8を示す模式図である。画像7bは、水平方向及び垂直方向の縮小を行ったものである。仮想平面スクリーン7aの水平幅をW、垂直幅をHとする。画像の中心を通る垂直方向の直線を基準にして、右半分の座標値x1,x2,...,x8それぞれにおける垂直幅が上記のh1,h2,...,h8で与えられる。また、左半分の座標値−(x1),−(x2),...,−(x8)それぞれにおける垂直幅が上記のh1,h2,...,h8で与えられる。この画像7bの垂直幅の比率を、プロジェクター1Aの出力画像、すなわち、画像形成面5aに対するy座標の比率に変換する。例えば、画像7bの垂直幅h1,h2,...,h8をそれぞれ、均等に16分割することで、画像形成面5aに対するy座標に変換する。
図7は、画像形成面5aを16×16の格子状に分割した場合の各格子線の交点で示されるサンプリング点と座標系を示す模式図である。図7において、水平方向がX座標値、垂直方向がY座標値に対応する。一番左上の点がサンプリング点P(X0,Y0)であり、一番右下の点がサンプリング点P(X16,Y16)である。
図8は、図7に示した各サンプリング点の座標を図6に示した補正後の画像7bに対応するように変換した状態を示す模式図である。画像形成面5aの中心を通る垂直方向の直線を基準にして、左右方向に離れるほど、水平幅が狭くなり、かつ、垂直幅が狭くなる。
演算部3は、図8に示した画像形成面5a上の各サンプリング点の座標値を示す補正データS3を歪補正処理部2に供給する。歪補正処理部2は、補正データS3に従って、入力映像信号S1の画像に対する縮小及び変形の処理を行う。
次に、具体的な座標算出例を説明する。
円柱半径(曲率半径)Rは2000mm、指定の画面サイズ(対角)は100インチである。指定の画面サイズでの画面の水平幅Wは2214mm、垂直幅Hは1245mmである。画像形成面5a(表示パネル)の解像度は1920×1080、投写比Tは1.5、投写距離Dは3321(=W×T)mmである。円柱の円周Lは、12566(=2000×2×π)mm、角度Qは63.43°(=2214/12566×360°)、角度qは3.96°(=Q/16)である。これらパラメーターを使用して、サンプリング点L1〜L8は以下のように計算できる。
L1(X1,Y1):
X1=2000×SIN(3.96)=138
Y1=2000×(1−COS(3.96))+D)=3325
L2(X2,Y2):
X2=2000×SIN(3.96×2)=275
Y2=2000×(1−COS(3.96×2))+D)=3340
L3(X3,Y3):
X3=2000×SIN(3.96×3)=412
Y3=2000×(1−COS(3.96×3))+D)=3364
L4(X4,Y4):
X4=2000×SIN(3.96×4)=546
Y4=2000×(1−COS(3.96×4))+D)=3397
L5(X5,Y5):
X5=2000×SIN(3.96×5)=677
Y5=2000×(1−COS(3.96×5))+D)=3439
L6(X6,Y6):
X6=2000×SIN(3.96×6)=806
Y6=2000×(1−COS(3.96×6))+D)=3491
L7(X7,Y7):
X7=2000×SIN(3.96×7)=930
Y7=2000×(1−COS(3.96×7))+D)=3551
L8(X8,Y8):
X8=2000×SIN(3.96×8)=1051
Y8=2000×(1−COS(3.96×8))+D)=3619
また、座標値x1,x2,...,x8は、以下のように計算できる。
x1=138×3321/3325=138
x2=275×3321/3340=273
x3=412×3321/3364=407
x4=546×3321/3397=534
x5=677×3321/3439=654
x6=806×3321/3491=767
x7=930×3321/3551=870
x8=1051×3321/3619=964
また、垂直幅h1,h2,...,h8は、以下のように計算できる。
h1=1245×3321/3325=1244
h2=1245×3321/3340=1238
h3=1245×3321/3364=1129
h4=1245×3321/3397=1217
h5=1245×3321/3439=1202
h6=1245×3321/3491=1184
h7=1245×3321/3551=1164
h8=1245×3321/3619=1142
上述した座標値x1,x2,...,x8及び垂直幅h1,h2,...,h8に基づき、画像形成面5aに対する変換座標は以下のようになる。
p(x0、y0):
x0=(−964)×1920/2214+1920/2=124
y0=(1080−1142×1080/1245)/2=45
p(x16、y0):
x16=964×1920/2214+1920/2=1796
y0=45
p(x0、y16):
x0=124
y16=y0+(1142×1080/1245)/16×16=1036
p(x16、y16):
x16=1796
y16=1036
以上、垂直の円柱スクリーン7の外側の面に画像を投写する例を挙げて幾何学歪補正を説明したが、垂直の円柱スクリーン7の内側の面に画像を投写する場合にも、同様の幾何学歪補正を適用することができる。また、水平の円柱スクリーンの外側の面又は内側の面に投写する場合にも、同様の幾何学歪補正を適用することができる。さらに、円球の面からなるスクリーン(以下、円球スクリーン)の外側の面又は内側の面に投写する場合にも、同様の幾何学歪補正を適用することができる。
次に、プロジェクター1Aの設置手順を簡単に説明する。
使用者は、プロジェクター1Aを円柱スクリーン7に正対するように配置し、かつ、投写画像のサイズが指定した画面サイズになるように、プロジェクター1A又は円柱スクリーン7を移動させる。例えば、垂直の円柱スクリーン7を用いる場合は、投写画像の中心が円柱スクリーン7の中心と一致するようにプロジェクター1Aを配置し、投写画像の垂直幅が円柱スクリーン7の垂直幅と一致するように、プロジェクター1Aと円柱スクリーン7の間隔を調整する。水平の円柱スクリーン7を用いる場合は、投写画像の中心が円柱スクリーン7の中心と一致するようにプロジェクター1Aを配置し、投写画像の水平幅が円柱スクリーン7の水平幅と一致するように、プロジェクター1Aと円柱スクリーン7の間隔を調整する。
円球スクリーンを用いる場合は、例えば、位置合わせのために平面スクリーンを別途、用意する。プロジェクター1Aを平面スクリーンに正対するように配置し、かつ、投写画像のサイズが指定した画面サイズになるように、プロジェクター1Aと平面スクリーンの間隔を調整する。最後に、平面スクリーンを円球スクリーンで置き換える。
以上説明した本実施形態のプロジェクター1Aにおいても、第1の実施形態と同様、パラメーターの調整等、煩わしい作業を行うことなく、投写面の曲率半径及び画面サイズを入力するだけで、幾何学歪を補正することができる。
本実施形態のプロジェクター1Aにおいても、第1の実施形態と同様、CPU等を具備したコンピュータが、記憶部に格納されたプログラムを実行することで、歪補正処理部2、演算部3及び入力部4などの処理機能を実現しても良い。プログラムは、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体で提供されてもよく、また、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。
上述した第1又は第2の実施形態のプロジェクターにおいて、プロジェクターが有する幾何学補正の限界、光学的な制約などで規定される、幾何学補正の調整が可能な投写面の最小曲率半径をあらかじめ画面サイズ毎に保持していても良い。
例えば、画面サイズが同じであれば、投写面の曲率半径が小さいほど、幾何学歪は大きくなる。幾何学歪が大きくなるほど、水平方向及び垂直方向の縮小率が増大する。この結果、補正後の投写画像の画質の劣化が増大する。この問題を解決するために、画面サイズに対する指定可能な曲率半径の範囲の下限値を設定する。第1又は第2の実施形態のプロジェクターにおいて、指定可能な曲率半径の範囲の下限値を画面サイズ毎に格納したテーブルを、さらに有し、幾何学歪補正部10が、テーブルを参照し、画面サイズの入力値に対応する曲率半径の下限値を取得し、該下限値を示す情報をOSD等の表示部に表示させても良い。この場合、使用者に対して曲率半径の下限値を提示することができ、その結果、使用者は、指定した画面サイズに対する幾何学補正の可能な投写面の最小曲率半径を認識することができ、投写環境に適用できるか否を判断できる。加えて、補正後の投写画像の画質を一定以上にすることができる。
以上説明した各実施形態のプロジェクターは、本発明の一例であり、その構成及び動作については、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者が理解し得る変更又は改善を適用しても良い。
1 プロジェクター
4 入力部
5a 画像形成面
6 投写レンズ
10 幾何学歪補正部

Claims (6)

  1. 所定の曲率半径の曲面からなる投写面に画像を投写するプロジェクターであって、
    入力映像信号に基づく画像を投写する投写レンズと、
    前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける入力部と、
    前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出し、該投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う幾何学歪補正部と、を有する、プロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記幾何学歪補正部は、
    前記投写画像を格子状の複数の線で区画し、各線が交差する点である複数のサンプリング点それぞれについて、前記投写距離と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記投写レンズの射出面の中心を原点とする座標系の座標値を算出し、各サンプリング点の座標値に基づいて、前記幾何学歪を補正するための補正データを算出する演算部と、
    前記演算部で算出した前記補正データに基づいて、前記入力映像信号に対して前記幾何学歪に応じた補正処理を行う歪補正処理部と、を有する、プロジェクター。
  3. 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
    前記演算部は、前各サンプリング点と前記投写レンズの射出面の中心とを互いに結ぶ複数の直線と、前記投写距離の位置に前記投写レンズの光軸と直交するように設定した仮想平面スクリーンとの交点の座標値を算出し、各交点の座標値に基づいて前記補正データを算出する、プロジェクター。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
    表示部と、
    指定可能な曲率半径の下限値を画面サイズ毎に格納したテーブルを、さらに有し、
    前記幾何学歪補正部は、前記テーブルを参照し、前記画面サイズの入力値に対応する曲率半径の下限値を取得し、該下限値を示す情報を前記表示部にて表示させる、プロジェクター。
  5. 入力映像信号に基づく画像を所定の曲率半径の曲面からなる投写面に投写する投写レンズを備えたプロジェクターにて行われる幾何学歪補正方法であって、
    前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付け、
    前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出し、
    前記投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う、幾何学歪補正方法。
  6. 入力映像信号に基づく画像を所定の曲率半径の曲面からなる投写面に投写する投写レンズを備えたプロジェクターを制御するコンピュータに、
    前記投写面の曲率半径および投写すべき画面サイズのそれぞれの入力を受け付ける処理と、
    前記画面サイズの入力値と、前記投写レンズで規定されるプロジェクターの投写画面サイズと投写距離との比である投写比率とに基づいて、前記投写レンズから前記投写面までの距離である投写距離を算出する処理と、
    前記投写距離の算出値と前記曲率半径の入力値とに基づいて、前記入力映像信号に対して、前記投写レンズが前記投写面に正対した状態で生じる投写画像の幾何学歪に応じた補正を行う処理と、を実行させるためのプログラム。
JP2017236895A 2017-12-11 2017-12-11 プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム Pending JP2019106589A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017236895A JP2019106589A (ja) 2017-12-11 2017-12-11 プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017236895A JP2019106589A (ja) 2017-12-11 2017-12-11 プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019106589A true JP2019106589A (ja) 2019-06-27

Family

ID=67062146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017236895A Pending JP2019106589A (ja) 2017-12-11 2017-12-11 プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019106589A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116527856A (zh) * 2023-07-04 2023-08-01 深圳市极致创意显示有限公司 球幕影院的播放控制方法、装置、设备及存储介质
US12022241B2 (en) 2021-10-20 2024-06-25 Seiko Epson Corporation Image projection method and projector

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US12022241B2 (en) 2021-10-20 2024-06-25 Seiko Epson Corporation Image projection method and projector
CN116527856A (zh) * 2023-07-04 2023-08-01 深圳市极致创意显示有限公司 球幕影院的播放控制方法、装置、设备及存储介质
CN116527856B (zh) * 2023-07-04 2023-09-01 深圳市极致创意显示有限公司 球幕影院的播放控制方法、装置、设备及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7537350B2 (en) Image processing system, projector, program, information storage medium, and image processing method
US8363089B2 (en) Image converter
JP7372199B2 (ja) 投影システム、投影装置及びその表示画像の校正方法
JP5257616B2 (ja) プロジェクター、プログラム、情報記憶媒体および台形歪み補正方法
JP4340923B2 (ja) プロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体
JP2005039558A (ja) プロジェクタ、プロジェクタの傾斜角度取得方法及び投影像補正方法
JPWO2017038096A1 (ja) 投射装置、投射方法および投射プログラム
JP2013025077A (ja) プロジェクター及びプロジェクターの制御方法
JP5561503B2 (ja) プロジェクター、プログラム、情報記憶媒体および台形歪み補正方法
JP2011155412A (ja) 投影システムおよび投影システムにおける歪み修正方法
JP2014192688A (ja) プロジェクター、映像補正方法およびプログラム
US9336565B2 (en) Image processing device, display apparatus, and image processing method
JP2019106589A (ja) プロジェクター、幾何学歪補正方法およびプログラム
JP2014134611A (ja) 幾何歪み補正装置、プロジェクタ装置、及び幾何歪み補正方法
US9761160B2 (en) Image processing device, display apparatus, image processing method, and program
JP2008211356A (ja) プロジェクタ、プログラムおよび情報記憶媒体
TWI682358B (zh) 多維影像投射裝置及其多維影像校正方法
JP5787637B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法
US11025872B2 (en) Display controller, display system, display control method and non-transitory storage medium
JP2012230302A (ja) 画像生成装置、投射型画像表示装置、画像表示システム、画像生成方法及びコンピュータプログラム
JP5093517B2 (ja) プロジェクタ、プログラム、情報記憶媒体および画像生成方法
JP2010288062A (ja) プロジェクター、プログラム、情報記憶媒体および画像投写方法
JP6285657B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法、プログラム
US20230351695A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and non-transitory computer-readable storage medium
JP6071364B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、および制御プログラム