JP2019105502A - 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置 - Google Patents

学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019105502A
JP2019105502A JP2017237532A JP2017237532A JP2019105502A JP 2019105502 A JP2019105502 A JP 2019105502A JP 2017237532 A JP2017237532 A JP 2017237532A JP 2017237532 A JP2017237532 A JP 2017237532A JP 2019105502 A JP2019105502 A JP 2019105502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contamination
learning model
model
probability
dose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017237532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6889096B2 (ja
Inventor
元気 田中
Genki Tanaka
元気 田中
直人 久米
Naoto Kume
直人 久米
弘忠 林
Hirotada Hayashi
弘忠 林
竜二 廣岡
Ryuji Hirooka
竜二 廣岡
秀行 二澤
Hideyuki Nizawa
秀行 二澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Energy Systems and Solutions Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Energy Systems and Solutions Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2017237532A priority Critical patent/JP6889096B2/ja
Publication of JP2019105502A publication Critical patent/JP2019105502A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6889096B2 publication Critical patent/JP6889096B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】汚染密度を推定する学習モデルの製造効率と汚染密度の推定精度とを両立させた学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置を提供する。【解決手段】学習モデル製造方法は、解析対象範囲に含まれる全座標位置から選択される少なくとも1箇所の座標位置の汚染確率を設定するステップと、解析対象範囲内部の座標位置に対して汚染確率および汚染源を推定する範囲の位置情報を表す評価エリアに対して当該座標位置からの線量寄与度を算出するステップと、汚染確率および線量寄与度のうち少なくとも線量寄与度が、設定した条件を満たすか否かに応じて学習モデル製造の要否を判定するステップと、当該座標位置の空間線量に対応する汚染源の位置および強度を当該座標位置の空間線量と関連付けたデータを学習モデルとして取得するステップとを備える。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置に関する。
放射性物質を取り扱う施設から放射性物質が漏洩するなどして放射能汚染が生じた場合、汚染密度の評価を実施して漏洩等した放射性物質を管理するとともに、必要に応じて立入制限、遮蔽および除染等の作業員の被ばく低減の対策を採る。
しかしながら、汚染範囲が広い場合、除染等の作業を行うこと自体が、作業員の被ばくを増加させる原因となる。そこで、適切に評価された表面汚染密度分布に基づき作業計画を立案することにより、除染等の作業を効率化し、作業員の被ばくを最小限に抑える必要がある。
表面汚染密度分布は、GM管検出器等といった放射線検査装置を、管理エリアの表面に走査させながら、放射線の測定をして算出するのが一般的である。しかし、この管理エリアの全域に、検査装置を走査するのには時間がかかるため、比較的容易に測定することができる空間線量率に基づいて表面汚染密度分布を算出する技術が提案されている。
例えば、高さの異なる位置で測定した空間線量率のデータ変化と、汚染源(放射線源)の形状を仮定することであらかじめ計算することが可能な関数と、を用いて表面汚染密度を推定する技術が知られている。この技術によれば、あらかじめ算出された数式に、測定した線量データを入力するのみであるため、非常に簡単に表面汚染密度を推定することができる。
特開2015−001500号公報
しかしながら、上述の技術では、線源から直接入射される放射線のみならず、壁や天井等の構造物を媒介して散乱もしくは透過した放射線の影響を受けた空間線量率が実測データとして計測されるため、線源から直接入射される放射線以外の放射線の影響を考慮しない場合、要求精度を満足する表面汚染密度分布を得るための回帰式(応答関数)が得られないという課題があった。
一方、線源から直接入射される放射線以外の放射線の影響を考慮して応答関数を作成すれば、より高精度な表面汚染密度分布を得ることができるものの、計測場所周辺の構造物情報等を反映させて当該構造物を媒介して散乱もしくは透過した放射線の影響を考慮する必要がある。従って、線源から直接入射される放射線以外の放射線の影響を考慮してより精度の高い応答関数を得ようとする場合、より多くの時間が必要となるという課題があった。
汚染密度算出装置を様々な場所で適用することを考えた場合、計測場所周辺の構造物の位置、材質、大きさ、形状および密度等は、個々の計測場所によって異なるため、十分な精度を有する表面汚染密度分布を得るためには、個々の計測環境に応じた応答関数を作成することが必要となる。
しかしながら、個々の計測環境に応じた応答関数を作成することは、応答関数の作成に過剰な負担を強いて多くの時間を費やすことになるため、表面汚染密度分布の計測効率を著しく低下させてしまい現実的ではないという課題がある。
このように、表面汚染密度分布の計測精度と計測効率とは、二律背反の関係が存在し、より高精度に表面汚染密度分布を得たい場合には、応答関数の作成により多くの時間が必要となる。
他方、汚染密度と空間線量との関係を示す学習データを含む学習モデルを機械学習させることによって、様々な計測場所においても要求精度を満足する応答関数を得る方法も考えられるが、当該方法を採用したとしても、前記二律背反の関係は成立し、前記課題は残存する。
上記学習モデルを機械学習させる方法は、シミュレーション上で空間の様々な場所に汚染密度を設定し、その際に得られる空間線量分布を計算し、汚染密度と空間線量との関係を蓄積した学習データを学習モデルとして製造し、当該学習モデルを機械学習させることにより要求精度を満足する応答関数を得る方法であるが、複雑な汚染パターンに対して推定精度を上げるためには、学習精度を高めること、すなわち評価エリア内の様々な位置に対する汚染密度と空間線量分布とのパターンをシミュレーションする必要がある。
しかしながら、例えば、空間をボクセル構造に区切り、ボクセル毎に汚染密度や空間線量を計算する一般的なシミュレーション方法において、空間を、奥行、幅および高さの各方向に100分割したボクセル構造に区切って(1000000ボクセルに分割して)網羅的な汚染パターンを設定する場合、汚染箇所が1ボクセル(単ボクセル汚染)である汚染パターンを仮定しても、学習モデルを製造するために必要となるシミュレーションのパターン数は1000000パターンと膨大な数になる。
また、より学習精度を高めるためには、汚染箇所が単ボクセルの場合のみならず、複数ボクセルに亘る汚染パターンについても学習させることが好ましいが、複数ボクセルに亘る汚染パターンを学習させる場合、学習モデルを製造するために必要となるシミュレーションのパターン数は、単ボクセル汚染のパターン数から爆発的に増加する。
従前のシミュレーションの一般的な計算速度を考慮した場合、1パターンのシミュレーションに要する計算時間は、少なくても数分程度、多い場合には数時間程度と推定される。当該推定に基づき、1パターンのシミュレーションに要する平均計算時間を1時間(=1/24日=1/8760年)とした場合、単ボクセル汚染の汚染パターンであっても計算が完了するまでに100年以上を要することとなり、網羅的な汚染パターンを設定した学習モデルの製造は現実的でない。
その一方で、現実的に作成可能な時間で学習モデルを製造できるよう、適当なボクセル位置をランダムに選定し、選定したボクセル位置に汚染源を設定してシミュレーションする方法を採用した場合、学習パターンの絶対数が減少し、当該減少に伴って得られる応答関数の精度も低下することが見込まれるため、要求精度を満足する応答関数を得られない可能性が高くなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、精度良く汚染密度を推定(算出)可能な学習データを現実的な時間内で製造可能な、ひいては汚染密度を推定する学習モデルの製造効率と汚染密度の推定精度とを両立させた学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る学習モデル製造方法は、上述した課題を解決するため、三次元空間内に設定される解析対象範囲に含まれる全座標位置から選択される少なくとも1箇所の座標位置の汚染確率を設定するステップと、前記解析対象範囲の内部に設定され、汚染源を推定する範囲の位置情報を表す評価エリア位置情報に基づく評価エリアに対して、前記汚染確率を設定する際に選択される少なくとも1箇所の座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を表す線量寄与度を算出するステップと、前記汚染確率および前記線量寄与度のうち、少なくとも前記線量寄与度が、設定した条件を満たすか否かを判定した判定結果に応じて、学習モデルを製造する要否を決定する学習モデル製造要否決定ステップと、前記学習モデル製造要否決定ステップで前記学習モデルを製造する旨を決定した場合、当該決定をするにあたり比べた前記汚染確率および前記線量寄与度のうち、少なくとも前記線量寄与度を与える前記汚染源となる核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度を設定した汚染モデルを入力データとしたシミュレーションを実行して前記評価エリアの空間線量分布を出力データとして取得し、取得した出力データを入力データと関連付け、関連付けられた入力データおよび出力データを前記学習モデルとして取得する学習モデル取得ステップとを備えることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る汚染密度算出方法は、上述した課題を解決するため、前記学習モデル製造方法によって製造される学習モデルを機械学習させて学習済みモデルを得るステップと、前記学習済みモデルに計測した前記空間線量を入力して前記汚染源の位置および強度を得るステップとを備えることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る汚染密度算出装置は、上述した課題を解決するため、三次元空間内に設定される解析対象範囲に含まれる全座標位置から選択される少なくとも1箇所の座標位置に設定する汚染確率および前記解析対象範囲の内部に設定され、汚染源を推定する範囲の位置情報を表す評価エリア位置情報に基づく評価エリアに対して、前記汚染確率を設定する際に選択される少なくとも1箇所の座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を表す線量寄与度のうち少なくとも前記線量寄与度が、設定した条件を満たすか否かを判定した判定結果に応じて、学習モデルを製造する要否を決定する学習モデル製造要否決定手段と、前記学習モデル製造要否決定手段が前記学習モデルを製造する旨を決定した場合、当該決定をするにあたり比べた前記汚染確率および前記線量寄与度のうち少なくとも前記線量寄与度を与える前記汚染源の位置、大きさおよび強度を設定した汚染モデルを入力データとしたシミュレーションを実行して前記評価エリアの空間線量分布を出力データとして取得し、取得した出力データを入力データと関連付け、関連付けられた入力データおよび出力データを前記学習モデルとして製造する学習モデル製造手段と、前記学習モデル製造手段が製造する前記学習モデルを機械学習させた後の前記学習モデルが導き出す前記空間線量分布と前記汚染源の位置、大きさおよび強度との関係と測定した空間線量分布とを用いて、前記測定した空間線量分布となる汚染源の位置、大きさおよび強度を推定する汚染源推定手段とを具備することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、汚染密度を推定する学習モデルの製造効率と汚染密度の推定精度とを両立させることができる。
実施形態に係る汚染密度算出装置の構成を概略的に示す概略図。 実施形態に係る汚染密度算出方法を適用する解析対象の一例を概略的に示した斜視図。 図2に例示される解析対象を20×10×10のボクセルに分割した場合における当該解析対象の平面への投影図であり、(A)がx−y平面への投影図(平面図)、(B)がx−z平面への投影図(正面図)。 実施形態に係る学習モデル製造方法の一例である第1の学習モデル製造処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図。 図3に対応する投影図であり、(A)および(B)は、それぞれ、評価エリアからの距離が破線BL以遠に位置する汚染源の影響を無視する場合における解析対象の平面図および正面図。 図3に対応する投影図であり、(A)および(B)は、それぞれ、評価エリアからの距離が破線BL以遠に位置する汚染源の影響を疑似汚染モデルに代替する場合における解析対象の平面図および正面図。 実施形態に係る学習モデル製造方法の一例である第2の学習モデル製造処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図。 実施形態に係る汚染密度算出方法の一例である汚染密度算出処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図。
以下、本発明の実施形態に係る学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置を添付の図面に基づいて説明する。
(装置構成)
図1は、実施形態に係る汚染密度算出装置の一例である汚染密度算出装置20の構成を概略的に示す概略図である。
汚染密度算出装置20は、空間線量と放射線源(汚染源)となる核種、位置、大きさ(範囲)および強度(汚染密度)とを関係付ける回帰式(応答関数)を求め、求めた回帰式と入力される空間線量とを用いて、汚染の原因となる核種、位置、大きさおよび強度を算出する装置である。汚染密度算出装置20において使用される回帰式は、例えば、実施形態に係る学習モデル製造方法を用いて製造された学習モデルを機械学習させた機械学習済みの学習モデルの応答関数であり、機械学習済みの学習モデルを得ることで求められる。
汚染密度算出装置20は、例えば、入力手段21と、出力手段22と、汚染確率設定手段23と、線量寄与度算出手段24と、学習モデル製造要否判定手段25と、学習モデル製造手段26と、機械学習手段27と、汚染源推定手段28と、疑似汚染モデル設定手段29と、精度判定手段31と、記憶手段32と、制御手段33とを具備する。
ここで、記憶手段32の内部に示される構造物情報35、汚染確率情報36、線量寄与情報37、学習モデル38、学習済みモデル39および評価用モデル41は、読み出し(リード)や書き込み(ライト)が可能な記憶領域を提供する記憶手段32に保持される情報である。
入力手段21は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される入力装置またはコンピュータ自身が備えるキーボードやマウス等の入力手段によって実現される。入力手段21は、情報の入力を受け付け、受け付けた情報を制御手段33に与える。入力手段21から入力される情報には、例えば、汚染確率設定手段23等の処理手段に与える実行要求等がある。
出力手段22は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される表示装置またはコンピュータ自身が備えるディスプレイ等の表示手段、コンピュータとインターフェイスを介して接続されるプリンタ等の印字手段等によって実現される。出力手段22は、表示要求を受け取ると、当該表示要求に応じた内容を表示する。また、出力手段22は、印字要求を受け取ると、当該印字要求に応じた内容を印字出力する。
汚染確率設定手段23は、構造物情報35を参照して構造物に関する情報のうち、放射線の減衰や遮蔽に影響する情報を取得する機能と、三次元空間内に設定され、解析対象1に含まれる座標位置における汚染確率を求める機能とを有する。
三次元空間内の座標は、三次元空間内の一点を特定可能な座標系で表現され、最も単純には、例えば、横(幅)方向を表すx軸方向、縦(奥行)方向を表すy軸方向および高さ方向を表すz軸方向の直交する3本の軸からなる三次元直交座標系(図2)によって表現される。
汚染確率設定手段23は、放射線の減衰や遮蔽に影響を及ぼす、例えば、位置、材質、大きさ、形状および密度等の構造物の特徴事項を表す情報を構造物情報35から取得する一方、少なくとも物質の種類および形状と汚染確率とが関連付けられている汚染確率情報36を参照し、指定した座標位置の汚染確率を求める。
汚染確率設定手段23は、汚染確率の設定方法は幾つか考えられる。例えば、第1の設定方法としては、構造物が存在しない気中の領域や構造物に取り囲まれた閉鎖空間では汚染物質の付着等が起こり得ず汚染確率が0%となることを利用する方法である。より具体的には、構造物が存在しない気中の領域や構造物に取り囲まれた閉鎖空間以外の汚染確率が0%とならない(0%超100%以下となる)領域を特定し、特定した領域内の物質の種類等と関連付けられている汚染確率を取得すること等によって解析対象内の所望の位置における汚染確率を求める方法である。
第2の設定方法としては、構造物が存在する領域では当該構造物が外気(大気)と接する表面において汚染物質の付着等が起こり得ることを利用する方法である。より具体的には、構造物情報35に基づき構造物の表面を特定し、表面を特定した構造物を構成する物質の種類等と関連付けられている汚染確率を取得すること等によって解析対象内の所望の位置における汚染確率を求める方法である。
汚染確率設定手段23は、指定した座標位置の汚染確率を求めると、求めた指定座標位置の汚染確率を学習モデル製造要否判定手段25へ送る。
線量寄与度算出手段24は、線量寄与情報37を参照して、解析対象1に含まれる範囲であって汚染源を推定する範囲(以下、「評価エリア」とする。)に対して、解析対象1に含まれる座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を表す、例えば、線量寄与度等の評価指標を取得する機能と、取得した評価指標を用いて、評価エリアに対して、解析対象1に含まれる座標位置からの空間線量に及ぼす影響の大小を数値化する機能、すなわち取得した評価指標の評価値を求める機能とを有する。
解析対象1に含まれる座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を評価する評価指標としては、例えば、線量寄与度等がある。線量寄与度を用いた評価基準の情報は、線量寄与情報37に含まれており、線量寄与度算出手段24は、線量寄与情報37を参照して、線量寄与度を算出する。線量寄与度算出手段24は、線量寄与度を算出すると、算出結果を学習モデル製造要否判定手段25へ送る。
学習モデル製造要否判定手段25は、汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度を設定したモデル(以下、「汚染モデル」とする。)および当該汚染モデルに対する評価エリアの空間線量分布とを関連付けた学習モデル38を製造するか否か、すなわち学習モデル38の製造の要否を判定する機能を有する。
学習モデル製造要否判定手段25は、汚染確率および線量寄与度のうち少なくとも線量寄与度が、設定される学習モデル製造要否の判定条件(以下、単に「製造要否判定条件」とする。)を満たすか否かを判定することによって、学習モデル38を製造するか否かを判定する。ここで、汚染確率および線量寄与度のうち少なくとも線量寄与度としているのは、構造物が解析対象範囲内に存在しない場合等のように、解析対象範囲内で汚染確率が一様とみなせるような場合、線量寄与度を比べれば十分だからである。
製造要否判定条件としては、例えば、汚染確率が高い程、線量寄与度が高い程に学習モデル38を製造する必要性が高まる点を考慮して、汚染確率と線量寄与度との積が所定の閾(しきい)値v1(v1は正数)を上回ること等が考えられる。すなわち、学習モデル製造要否判定手段25は、学習モデル38を製造する必要性が所定レベルに到達している場合、学習モデル38を製造する必要があると判定し、上記所定レベルに到達していない場合、学習モデル38の製造は不要と判定する。
学習モデル製造要否判定手段25は、学習モデル38の製造の要否を判定すると、判定結果を学習モデル製造手段26へ送る。
学習モデル製造手段26は、例えば、汚染モデルに対する評価エリアの空間線量分布をシミュレーションして求める機能と、シミュレーションして得られた空間線量分布と汚染モデルとを関連付けて学習モデル38を製造する機能とを有する。
学習モデル製造手段26は、学習モデル38の製造の要否の判定結果に基づいて、学習モデル38を製造すると判定された汚染モデルについて、当該汚染モデルに対する評価エリアの空間線量分布をシミュレーションして求めると、求めた空間線量分布と汚染モデルとを関連付けて学習モデル38を製造する。
なお、学習モデル製造手段26は、既に得られているシミュレーション結果から別の異なる汚染モデルを設定し、設定した汚染モデルに対する評価エリアの空間線量分布を得て、求めた空間線量分布と汚染モデルとを関連付けて新たな学習モデル38を製造する機能を有していてもよい。
新たな学習モデル38の製造は、例えば、既に得られているシミュレーション結果を用い、汚染源の強度および空間線量分布をn(nは正数)倍して新たな汚染モデルと評価エリアの空間線量分布とを得たり、既に得られているシミュレーション結果に基づく汚染源の位置および空間線量分布を各々平行移動させて新たな汚染モデルと評価エリアの空間線量分布とを得たりすることによって行われる。
但し、上記例示の新たな学習モデル38の製造方法は、放射線の散乱や遮蔽の効果が同等であることを前提とした内容である。従って、上記例示の新たな学習モデル38の製造方法は、汚染設定エリアの周囲の物質の平均の原子番号や密度が同程度の場合に適用することが好ましい。
機械学習手段27は、学習モデル38を機械学習させる機能を有し、学習モデル38を機械学習させて学習済みモデル39を得る。適用可能な機械学習としては、例えば、単純な多変量解析や深層学習等がある。
機械学習手段27が機械学習を終了させるタイミングは、設定した判定基準を満たすか否かに応じて決定される。例えば、汚染密度算出装置20では、学習済みモデル39が導き出す汚染密度の精度が要求するレベルに到達していると精度判定手段31が判定した場合、設定した判定基準を満たすと判定する。
学習モデル38を機械学習させて得られる学習済みモデル39が設定した判定基準を満たすと判定した場合、学習済みモデル39は、原則として、要求精度を満足する精度で汚染密度を推定(算出)可能な回帰式(応答関数)を提供する。
汚染源推定手段28は、測定した空間線量分布と、学習済みモデル39が導き出す汚染密度を推定可能な回帰式とを用いて、測定した空間線量分布となる汚染密度、すなわち汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度を推定する。汚染源の強度については、空間線量との比例関係からn(nは正数)倍することによって求められる。
疑似汚染モデル設定手段29は、設定した範囲に含まれる汚染源の代わりに、当該汚染源が評価エリアの空間線量に対して及ぼす影響と実質的に等価とみなす疑似的な汚染モデル(以下、「疑似汚染モデル」とする。)を設定するか否かを判定する機能と、疑似汚染モデルを設定する機能とを有する。疑似汚染モデルは、汚染源となる核種、当該汚染源の大きさおよび強度が既知な汚染源である。
疑似汚染モデルを設定する場合として想定されるのは、個々に汚染モデルを設定して学習モデル38を製造すべき程の必要性はないものの、汚染モデルを全く設定することなく(汚染源の影響を完全に無視して)学習モデル38を製造しないと多少誤差が大きくなることが懸念されるような場合、すなわち、学習モデル38を製造する必要性の相対的なレベルを、低、中、高の3段階に分類した場合に、学習モデル38を製造する必要性のレベルが「中」に相当するレベルにある場合である。
例えば、疑似汚染モデルを設定するか否かを判定する指標の一つとして、汚染確率と線量寄与度との積を適用し、2個の異なる閾値v1,v2(v2はv2<v1を満たす正数)を設定した場合、汚染確率と線量寄与度との積が、閾値v1以下かつ閾値v2を超える場合に、疑似汚染モデルを設定する必要があると判定するようにすることができる。この疑似汚染モデルを設定するか否かの判定例は、学習モデル38の製造要否判定と併せて行うことができる。
なお、疑似汚染モデルを設定するか否かを判定する機能は、疑似汚染モデル設定手段29の代わりに、学習モデル製造要否判定手段25が学習モデル38の製造要否を判定する機能と併せて有していてもよい。
精度判定手段31は、学習済みモデル39が導き出す汚染密度を推定可能な回帰式の精度が要求するレベルに到達しているか否かを判定する機能を有する。精度が要求するレベルにあるか否かは、評価用モデル41に与える既知の汚染源の汚染密度の値と学習済みモデル39が導き出す汚染密度の推定値との関係を規定した精度判定指標に基づいて判定する。
精度判定手段31は、まず、既知の汚染源(核種、位置、大きさおよび強度)を設定した際に評価用モデル41が導き出す空間線量を、精度を判定する学習済みモデル39に与えて汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度を求める。続いて、精度判定手段31は、求めた汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度(汚染密度)を既知の汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度(汚染密度)とを精度判定指標に当てはめて要求する精度を満足するか否かを判定する。
精度判定指標には、例えば、学習済みモデル39が導き出す汚染密度の推定値と評価用モデル41に与えた既知の汚染密度の値の差(誤差)の二乗和などの誤差を評価する指標を用いる。例えば、上記誤差の二乗和を精度判定指標として適用した場合、精度判定手段31は、精度判定用の閾値として設定される所定値に対して、上記誤差の二乗和の値が小さければ、要求する精度を満足すると判定する。
また、同じ精度判定指標を用いて得られる今回の精度判定結果と同じ評価用モデル41を用いて精度判定して得られた過去の精度判定結果との差分の変化量や変化速度を精度判定指標として用いることもできる。変化量や変化速度は、精度が高まる程、小さくなると考えられるため、精度判定用の閾値として設定される所定の変化量や変化速度を下回る場合、要求する精度を満足すると判定する。
精度判定手段31は、例えば、精度判定指標が学習済みモデル39から得られる汚染密度の推定値と評価用モデル41に与えた既知の汚染密度の値との差の二乗和の場合、当該二乗和の値が設定する許容値以下の場合、要求する精度を満足すると判定する一方、許容値を超える場合、要求する精度を満足しないと判定する。
記憶手段32は、情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)が可能な記憶領域を提供する記憶回路を有し、当該記憶領域に情報を保持する機能を有する。
記憶手段32は、汚染確率設定手段23、線量寄与度算出手段24、学習モデル製造要否判定手段25、学習モデル製造手段26、機械学習手段27、汚染源推定手段28、疑似汚染モデル設定手段29、精度判定手段31および制御手段33に対して、各々の処理実行に必要な情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)可能な記憶領域を提供する。
すなわち、記憶手段32は、汚染密度算出装置20に組み込む機能を実現し、当該機能を制御するプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や、当該プログラムの実行領域となるRAM(Random Access Memory)などを概念上含む。
制御手段33は、汚染密度算出装置20の装置全体の処理を制御する手段であり、入力手段21、出力手段22、汚染確率設定手段23、線量寄与度算出手段24、学習モデル製造要否判定手段25、学習モデル製造手段26、機械学習手段27、汚染源推定手段28、疑似汚染モデル設定手段29、精度判定手段31および記憶手段32と相互に情報を授受し、これらを制御する機能を有する。
制御手段33は、上記機能を用いて、入力手段21、出力手段22、汚染確率設定手段23、線量寄与度算出手段24、学習モデル製造要否判定手段25、学習モデル製造手段26、機械学習手段27、汚染源推定手段28、疑似汚染モデル設定手段29、精度判定手段31および記憶手段32を制御し、後述する学習モデル製造処理手順(図4,図7)および汚染密度算出処理手順(図8)などの処理手順を実行する。
制御手段33は、入力手段21から情報を受け取ると、入力手段21が受け付けた情報の種類に応じて、出力手段22、汚染確率設定手段23、線量寄与度算出手段24、学習モデル製造要否判定手段25、学習モデル製造手段26、機械学習手段27、汚染源推定手段28、疑似汚染モデル設定手段29および記憶部31の何れかに入力を受け付けた情報に基づいて要求を与える。
制御手段33は、情報の表示要求があった場合、表示要求があった情報と関係する処理手段21,23〜29から表示要求があった情報を受け取り、受け取った情報を出力手段22の一例である表示手段に表示する表示指令を与える。当該表示指令を受けた表示手段には、表示要求があった情報が表示される。
構造物情報35は、構造物に関する情報のうち、放射線の減衰や遮蔽に影響する情報を含む。放射線の減衰や遮蔽に影響する情報としては、例えば、構造物の位置、材質、大きさ、形状および密度等の構造物の特徴事項を表す情報がある。
本実施形態では、構造物が占有する範囲を特定可能とする観点から、少なくとも、構造物の位置、大きさおよび形状の情報を構造物の特徴事項を表す情報として含んでいる。また、自動的に汚染確率を設定可能とする観点から構造物の材質の情報をさらに含んでいてもよい。
汚染確率情報36は、少なくとも物質の種類および形状と関連付けられている汚染確率の情報を含む。汚染確率情報36は、例えば、汚染確率設定手段23が構造物の存在する位置の汚染確率を設定する際に参照される。
なお、汚染確率情報36は、個々の物質の種類や形状に対応する汚染確率の情報を個別に含んでいる必要はなく、例えば、代表的な特徴事項に対応する汚染確率の情報と、当該汚染確率を特徴事項に応じて補正する補正式の情報とを含む態様でもよい。すなわち、一つの特徴事項に対応する汚染確率を一意に特定できさえすればよい。
線量寄与情報37は、線量寄与度を用いた評価基準の情報、すなわち線量寄与度Iを求めるための情報である。線量寄与度Iは、放射線源からの距離に対応する第1のパラメータおよび放射線の減衰または遮蔽の影響に対応する第2のパラメータの少なくとも一方を含んでおり、例えば、汚染源からの距離と汚染源から放射される放射線の減衰および遮蔽の影響とを加味した演算式で表すことができる。
線量寄与度Iを求める演算式は、例えば、設定されている汚染源と評価エリアとの距離L、汚染源と評価エリアとの間にある構造物の平均線減衰係数μおよび厚さdを用いて、下記式(1)のように表すことができる。
[数1]
I=exp(−μd)/L …(1)
上記式(1)のうち、1/Lの項は、汚染源からの距離Lの影響を加味した項であり、exp(−μd)の項は、汚染源から放射される放射線の減衰および遮蔽の影響を加味した項である。
なお、空間線量に及ぼす影響の程度を評価する評価指標は、必ずしも上記式(1)に限定されるものではなく、放射線源(汚染源)からの距離や放射線の減衰または遮蔽による影響を反映した指標であればよい。
学習モデル38は、解析対象範囲の内部に汚染源を設定した汚染源パターンのうち、汚染密度を推定する精度への影響が大きい汚染源パターンに対してシミュレーションを実行して得られた空間線量分布と設定した汚染源とを関連付けたデータである。学習済みモデル39は、学習モデル38を機械学習させたものである。
評価用モデル41は、汚染密度を推定可能な回帰式を求める解析モデルであって解析精度が既知なる解析モデルである。評価用モデル41は、学習済みモデル39が導き出す汚染密度を推定可能な回帰式の精度が要求するレベルにあるか否かを判定する際に、判定基準を与える。
なお、汚染密度算出装置20は、図1に例示される構成に限定されるものではなく、少なくとも、学習モデル製造要否判定手段25と、学習モデル製造手段26と、汚染源推定手段28とを具備していればよく、例えば、機械学習部27などの他の構成要素については、通信ネットワークを介して接続される外部装置に具備される構成でもよい。
例えば、機械学習部27を外部装置に実装する場合、学習済みモデル39を当該が通信ネットワークを介して受け取り、記憶手段32に保存される。
また、構成要素の一部には、処理手段の全部のみならず一部も含まれる。例えば、学習モデル製造手段26が有するシミュレーションを実行する機能など、処理手段の一部機能を有する要素を外部の計算機(サーバ)に実装して汚染密度算出装置20を構築してもよい。
なお、汚染密度算出装置20において、学習モデル38までの製造を前提とする場合、続く汚染密度の算出のみに適用される情報および機能を適宜省略して、汚染密度算出装置20を学習モデル製造装置として構築してもよい。
また、汚染密度算出装置20において、学習モデル38の製造に必須でない機能は適宜省略して汚染密度算出装置20を構築することができる。
例えば、汚染確率が一様とみなせるような解析対象に対して汚染密度を算出するような場合、汚染密度算出装置20は必ずしも汚染確率設定手段23を具備している必要はなく、汚染確率設定手段23を具備しない汚染密度算出装置20を構築してもよい。
例えば、疑似汚染モデルを設定する機能が不要な場合、疑似汚染モデル設定手段29を具備しない汚染密度算出装置20を構築してもよい。
例えば、汚染源の位置、大きさおよび強度を推定する解析モデルとしての学習済みモデル39の精度を判定する機能が不要な場合、精度判定手段31を具備しない汚染密度算出装置20を構築してもよい。
なお、図1に示される汚染密度算出装置20は、記憶手段32に汚染確率情報36を保持している例であるが、必ずしも記憶手段32に汚染確率情報36を保持させておくことを要しない。例えば、構造物情報35に基づいて把握される構造物の位置、大きさ、形状および材質を考慮してユーザが汚染確率を個別に設定する場合等、汚染確率情報36を使用せずに汚染確率を設定する場合には、汚染確率情報36を省略してもよい。
上述した汚染密度算出装置20は、例えば、組み込む処理手段21〜29,31〜33を、ハードウェア資源を用いて構築してもよいし、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサおよびROM(Read-Only Memory)およびRAM(Random-Access Memory)などの記憶回路を有する記憶装置を備えるハードウェア資源としての計算機と、当該計算機に組み込む処理手段21〜29,31〜33の機能を実現するソフトウェア資源としてのプログラムとを協働させて構築してもよい。
(解析対象)
続いて、本実施形態を適用する解析対象について説明する。
図2は、本実施形態を適用する解析対象1の一例を概略的に示した斜視図である。
なお、図2に示されるx軸、y軸およびz軸は、それぞれ、三次元直交座標系の各軸であり、それぞれ、横(幅)方向、縦(奥行)方向および高さ方向に延びる座標軸である。
解析対象1は、座標位置が定義されている三次元空間内に設定される。すなわち、解析対象1の範囲は、座標位置を認識可能な三次元空間内である。解析対象1の内部には、例えば、建物の壁2、床3および壁2や床3に設置される構造物st1〜st4が存在しており、汚染源5が付着または堆積している。
評価エリア6は、汚染密度算出装置20が汚染密度を算出する範囲であり、解析対象1の内部に設定される。
ボクセル7は、解析対象1を三次元的に分割したものであり、図2に例示される三次元座標系では、直方体状に分割される。ボクセル7の分割数、すなわち1個当たりのボクセル7の大きさ(体積)は、必要な精度と計算量を考慮して設定される。なお、最小時のボクセル7の大きさは、各軸において認識される最小長さである。
ボクセル7は、解析対象1に対して汚染源の位置および大きさを設定する際の基準となる。すなわち、三次元座標系汚染密度算出装置20では、ボクセル7単位で汚染源が設定される。
汚染源と評価エリア6との距離は、汚染源を設定したボクセル7内の座標点と評価エリア6に含まれるボクセル7内の座標点との距離であり、例えば、汚染源を設定したボクセル7の中心点と評価エリア6(の中心に位置するボクセル7)の中心点との距離、汚染源を設定したボクセル7内の評価エリア6から最も近い座標点(最近接点)と評価エリア6の中心点との距離、汚染源を設定したボクセル7内の評価エリア6との最近接点と評価エリア6の汚染源から最も近い座標点(最近接点)等がある。
図2に例示される解析対象1は、汚染密度算出装置20において、例えば複数個に分割されたボクセル7の集合体、または1個のボクセル7として認識される。
図3は、図2に例示される解析対象1を20(x軸方向)×10(y軸方向)×10(z軸方向)の計2000個のボクセル7に分割した場合における解析対象1の平面への投影図であり、図3(A)がx−y平面への投影図(平面図)、図3(B)がx−z平面への投影図(正面図)である。
なお、説明を簡略化する観点から、図3に例示される構造物st1〜st4の構造物の特徴事項を表す情報が何れも等しく、当該構造物上において汚染確率が例えば所定値p(0<p≦1)で一様とみなせる場合であって、線量寄与度Iが上述の式(1)で表される場合を例に説明する。
図3(図3(A)および図3(B))に例示される解析対象1では、評価エリア6が、図中右隅に8(x軸方向)×6(y軸方向)×10(z軸方向)の計480個のボクセル7によって表されている。
構造物st1は、2(x軸方向)×2(y軸方向)×3(z軸方向)の計12個のボクセル7によって表されており、全てが評価エリア6の内部に存在する。
構造物st2は、2(x軸方向)×2(y軸方向)×2(z軸方向)の計8個のボクセル7によって表されており、全てが評価エリア6の内部に存在する。
構造物st3は、2(x軸方向)×2(y軸方向)×4(z軸方向)の計16個のボクセル7によって表されており、全てが評価エリア6の外部かつ破線BLに対して評価エリア6から遠い側に存在する。
構造物st4は、20(x軸方向)×1(y軸方向)×1(z軸方向)の計20個のボクセル7によって表されており、20個のボクセル7のうち、8個は評価エリア6の内部に、7個は評価エリア6の外部かつ破線BLに対して評価エリア6から近い側に、5個は評価エリア6の外部かつ破線BLに対して評価エリア6から遠い側に存在する。
なお、構造物st4は、y軸方向およびz軸方向においてボクセル7の全てを占有する訳ではないが、ボクセル7を部分的に占有する場合についても、ボクセル7の全てを占有する場合と同様に計数する。
(学習モデル製造方法および汚染密度算出方法)
次に、実施形態に係る学習モデル製造方法および汚染密度算出方法を説明する。
実施形態に係る学習モデル製造方法は、機械学習させる学習モデル38(図1)を製造する必要性の高い汚染モデルであるか否かを判定し、学習モデル38を製造する必要性の高い汚染モデルを対象に限定して学習モデル38を製造する方法である。実施形態に係る学習モデル製造方法は、例えば、汚染密度算出装置20を用いて実施することができる。
実施形態に係る汚染密度算出方法は、学習モデル38を機械学習させて得られる学習済みモデル39(図1)を用いて空間線量と放射線源(汚染源)の位置および強度(汚染密度)とを関係付ける回帰式(応答関数)を得て、得られる回帰式と入力される空間線量とを用いて、汚染源の位置および強度を算出する方法である。実施形態に係る汚染密度算出方法は、例えば、汚染密度算出装置20を用いて実施することができる。
<第1の学習モデル製造処理手順>
図4は、実施形態に係る学習モデル製造方法の一例であって、第1の学習モデル製造処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図である。
なお、後述する第1の学習モデル製造処理手順は、図3に例示される解析対象1に対して汚染密度算出装置20(図1)が学習モデル38(図1)を製造する場合であって、学習モデル38を製造する必要性のレベルを判定する際に、汚染確率と線量寄与度との積を用いる場合を説明した内容である。
第1の学習モデル製造処理手順は、例えば、汚染確率設定ステップ(ステップS1)と、線量寄与度算出ステップ(ステップS2)と、学習モデル製造要否決定ステップ(ステップS3)と、学習モデル取得ステップ(ステップS5)と、疑似汚染モデル設定要否決定ステップ(ステップS6)と、疑似汚染モデル設定ステップ(ステップS7)とを備える。
第1の学習モデル製造処理手順(図4)では、まず、汚染確率設定ステップ(ステップS1)が行われる。汚染確率設定ステップでは、汚染確率設定手段23(図1)が、解析対象範囲内の少なくとも1箇所の座標位置に汚染確率を設定する。
汚染確率設定ステップ(ステップS1:図4)では、汚染確率設定手段23(図1)が、構造物情報35(図1)を参照し、構造物st1〜st4(図3)に関する情報のうち、構造物st1〜st4の位置、材質、大きさ、形状および密度等の構造物の特徴事項を表す情報等の構造物st1〜st4による放射線の減衰や遮蔽に影響する情報を取得する一方、汚染確率情報36(図1)を参照し、指定した座標位置に位置するボクセル7(図2)の汚染確率を求める。
本ケースでは、構造物情報35および汚染確率情報36を参照すると、構造物st1〜st4を表すボクセル7の汚染確率はp、その他のボクセル7の汚染確率は0(ゼロ)となる。ここで、上述した第1の設定方法を用いて汚染確率を設定する場合、汚染確率設定手段23は、解析対象1内の2000個のボクセル7のうち、構造物st1〜st4を表す計56個のボクセル7に汚染確率pを設定し、残りのボクセル7には汚染確率0を設定する。
汚染確率設定ステップが完了すると、続いて、線量寄与度算出ステップ(ステップS2:図4)が行われる。線量寄与度算出ステップでは、線量寄与度算出手段24(図1)が、線量寄与情報37(図1)を参照して、汚染確率を設定する際に選択される座標位置からの線量寄与度Iを算出する。
本ケースでは、線量寄与度Iの大小は、上述した式(1)の右辺項に含まれる1/Lの項の影響を受け、Lが十分に大きい場合、線量寄与度Iは0と近似できる程に十分に小さくなる。従って、解析対象1が例示される図3、図5および図6において、左側へ向かう程、評価エリア6からの距離Lが大きくなり、線量寄与度Iは小さくなる。
線量寄与度算出ステップが完了すると、続いて、学習モデル製造要否決定ステップ(ステップS3:図4)が行われる。学習モデル製造要否決定ステップでは、学習モデル製造要否判定手段25が、学習モデル38を製造する必要性のレベルを判定し、当該必要性の相対的なレベルを、例えば「高」、「中」および「低」の3段階に分類した場合において当該必要性の相対的なレベルが「高」に該当する場合、学習モデル38を製造することを決定する。
ここで、学習モデル38を製造する旨が決定された場合(ステップS3でYESの場合)、続いて、シミュレーション機能を有する学習モデル製造手段26が、学習モデル38を製造する旨を決定するにあたり比べた汚染確率および線量寄与度のうち少なくとも線量寄与度を与える汚染モデルを入力データとしたシミュレーションを実行する。このシミュレーションの結果、学習モデル製造手段26は、評価エリアの空間線量分布を出力データとして取得する(ステップS4:図4)。
続いて、学習モデル取得ステップ(ステップS5:図4)が行われる。学習モデル取得ステップでは、学習モデル製造手段26が、取得した出力データとしての評価エリアの空間線量分布と、入力データとしての汚染モデルとを学習モデル38として取得する。すなわち、学習モデル38が製造される。
学習モデル38が製造されると、第1の学習モデル製造処理手順は、全処理ステップを終了する(END)。
一方、学習モデル製造要否決定ステップにおいて、学習モデル38を製造しない旨が決定された場合(ステップS3でNOの場合)、続いて、疑似汚染モデル設定要否決定ステップが行われる(ステップS6:図4)。
疑似汚染モデル設定要否決定ステップでは、例えば、疑似汚染モデルを設定するか否かを判定する機能を有する学習モデル製造要否判定手段25が、学習モデル製造要否決定ステップと同様に学習モデル38を製造する必要性のレベルを判定し、当該必要性のレベルが(「高」には該当しないが)「中」に該当する場合、必要な疑似汚染モデルを設定することを決定する。
ここで、必要な疑似汚染モデルを設定する旨が決定された場合(ステップS6でYESの場合)、続いて、疑似汚染モデル設定ステップが行われる(ステップS7:図4)。
疑似汚染モデル設定ステップでは、例えば、疑似汚染モデル設定手段29が、疑似汚染モデルを設定する入力に従って疑似汚染モデルを設定する。疑似汚染モデルの設定が完了すると、処理フローはステップS7からステップS4に進み、ステップS4以降の処理ステップが行われる。
他方、学習モデル製造要否決定ステップにおいて学習モデル38を製造しない旨が決定され、続く疑似汚染モデル設定要否決定ステップにおいて必要な疑似汚染モデルを設定しない旨が決定された場合(ステップS3でNOかつステップS6でNOの場合)、処理フローはステップS6からENDに進む。すなわち、学習モデル38を製造することなく、また、疑似汚染モデルを設定することなく第1の学習モデル製造処理手順は終了する(END)。
なお、上述した第1の学習モデル製造処理手順は、汚染確率設定ステップ(ステップS1)に続いて線量寄与度算出ステップ(ステップS2)が行われる場合を説明したが、汚染確率設定ステップおよび線量寄与度算出ステップは、学習モデル製造要否決定ステップを行う前であれば、行われる順序は問わない。すなわち、線量寄与度算出ステップが汚染確率設定ステップよりも先に行われてもよいし、並行して行われてもよい。
また、上述した第1の学習モデル製造処理手順は、疑似汚染モデル設定要否決定ステップ(ステップS4)および疑似汚染モデル設定ステップ(ステップS5)を備えている例であるが、疑似汚染モデル設定要否決定ステップ(ステップS4)および疑似汚染モデル設定ステップ(ステップS5)は、任意の処理ステップであり、省略されてもよい。
疑似汚染モデル設定要否決定ステップ(ステップS4)および疑似汚染モデル設定ステップ(ステップS5)を省略する場合、学習モデル38を製造する必要性の相対的なレベルは、少なくとも「高」および「低」の2段階に分類されていればよい。
ここで、学習モデル製造要否決定ステップ(ステップS3)および疑似汚染モデル設定要否決定ステップ(ステップS6)における、学習モデル38を製造する必要性の相対的なレベル「高」、「中」および「低」の関係を説明する。
図5は、図3に対応する投影図であり、図3に例示される解析対象1に対して、評価エリア6から汚染源(ボクセル7)の距離Lが破線BL以遠(図中、破線BLを含めてその左側の領域)に位置する汚染源の影響を完全に無視する場合における解析対象1とボクセル7(7a,7c)との関係を示す投影図である。
より詳細には、図5(A)および図5(B)は、それぞれ、評価エリア6からの距離が破線BL以遠に位置する汚染源の影響を無視する場合における、解析対象1の平面図および正面図である。
例えば、図5(図5(A)および図5(B))に示される評価エリア6からの距離Lが評価エリア6から破線BLまでの距離L1以上となる(図中、破線BLを含めてその左側に位置する)ボクセル7cでは、線量寄与度Iは十分に小さく、汚染確率と線量寄与度との積で表される学習モデル38を製造する必要性のレベルが相対的に「中」以下(「中」または「低」)となる。逆に、距離L1未満のボクセル7aでは、学習モデル38を製造する必要性のレベルが相対的に「高」となる。
この場合、破線BL以遠となるボクセル7cに設定される汚染源については、学習モデル38を製造する対象から除外し、より必要性の高い、評価エリア6からの距離Lが距離L1未満のボクセル7aに設定される汚染源に絞り込んで学習モデル38を製造する。
より具体的に説明すれば、図5に例示される解析対象1では、汚染確率pが設定され、汚染源の影響が無視されないボクセル7aは計35個にまで絞り込まれる。
仮に、汚染確率pが設定され汚染源の影響が無視されないボクセル7a、すなわち汚染モデルを絞り込むことなく図5に例示される解析対象1(2000個のボクセル7の集合体)に対して単ボクセル解析を実施する場合、2000パターンの解析が必要となる。これに対して、学習モデル38の製造要否判定条件を満たすボクセル7a、すなわち汚染モデルを絞り込むことによって学習モデル38を製造する汚染モデルを35パターンに削減することができる。
図6は、図3に対応する投影図であり、図3に例示される解析対象1に対して、評価エリア6から汚染源(ボクセル7)までの距離Lが破線BL以遠(図中、破線BLを含めてその左側の領域)に位置する汚染源が評価エリア6に及ぼす影響を疑似汚染モデル8によって代替する場合における解析対象1とボクセル7(7a,7e)との関係を示す投影図である。
より詳細には、図6(A)および図6(B)は、それぞれ、評価エリア6からの距離Lが破線BL以遠に位置する汚染源の影響を疑似汚染モデル8に代替する場合における、解析対象1の平面図および正面図である。
疑似汚染モデル8は、学習モデル38を製造する必要性のレベルでいえば、相対的に「中」であって、評価エリア6からの距離Lが大きい汚染源の影響を一切無視した場合に誤差が大きくなることが懸念されるような場合等、必要に応じて、設定される。
図6(図6(A)および図6(B))に示される例では、破線BLを含む(図中では破線BLの直ぐ左に位置する)ボクセル7に、評価エリア6からの距離Lが破線BLよりも遠い側に位置する汚染源を代替する疑似汚染モデル8を設定している。
疑似汚染モデル8は、例えば、一様な面汚染を模擬した汚染モデルとする。図6に示される例では、上記面汚染を想定した汚染源が設定されたボクセル7eを、1(x軸方向)×4(y軸方向)×7(z軸方向)の配列で破線BLの位置に配置したボクセル7eの集合体が疑似汚染モデル8となる。すなわち、疑似汚染モデル8を構成するボクセル7eは計28個になる。
設定する疑似汚染モデル8は、汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度や評価エリア6からの距離Lなどを考慮して適宜決定されるが、必ずしも一義に決まるものではない。
例えば、学習モデル38を製造する必要性のレベルが相対的に「大」、「中」および「小」となる、評価エリア6からの距離Lの範囲を、それぞれ、L<L1、L1≦L<L2およびL≧L2とした場合、疑似汚染モデル8は、学習モデル38を製造する必要性のレベルが相対的に「中」となる、評価エリア6からの距離LがL1≦L<L2の範囲内に設定するのが通常であるが、必ずしもこの限りではない。
図6に例示される解析対象1(2000個のボクセル7の集合体)に対して単ボクセル解析を実施する場合、35個のボクセル7aの他に28個のボクセル7eからなる疑似汚染モデル8を設定するため、必要な解析パターン数は63パターンと評価エリア6からの距離が破線BLよりも遠い側に位置する汚染源の影響を一切無視した場合と比べれば増加するものの、ボクセル7aを絞り込まずに単ボクセル解析を実施した場合(2000パターン)と比べて必要な解析パターン数を大幅に削減することができる。
なお、設定する疑似汚染モデル8の寸法は、必ずしも図6に例示される寸法に限定されるものではない。疑似汚染モデル8は、評価エリア6からの距離Lが大きい汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度、評価エリア6に含まれる任意の1点からの距離L、または破線BLに位置するyz平面を見込む立体角などの条件を考慮して任意に設定することができる。
<第2の学習モデル製造処理手順>
図7は、実施形態に係る学習モデル製造方法の一例であって、第2の学習モデル製造処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図である。
なお、図7に例示される第2の学習モデル製造処理手順では、図面および説明を簡略化する観点から、図4に例示される第1の学習モデル製造処理手順を一つの処理ステップ(ステップS10)として示している。
第2の学習モデル製造処理手順は、例えば、第1の学習モデル製造処理手順に対して、学習モデル38に対して機械学習を一旦完了させるステップ(ステップS11)と、得られた学習済みモデル39と精度判定の基準となる評価用モデル41とを読み込むステップ(ステップS12)と、学習済みモデル39の判定精度が要求精度を満足するか否かを判定するステップ(ステップS13)と、学習済みモデル39の判定精度が要求精度を満足しない場合(ステップS13でNOの場合)に追加の学習モデル38を製造する旨を決定するステップ(ステップS14)をさらに備える点で相違するが、その他の点は実質的に相違しない。
そこで、第2の学習モデル製造処理手順の説明では、第1の学習モデル製造処理手順の説明と重複する説明を省略し、相違するステップS11〜ステップS14を中心に説明する。
第2の学習モデル製造処理手順では、まず、第1の学習モデル製造処理手順(ステップS10)を行い、学習モデル製造手段26(図1)が学習モデル38を製造する。続いて、機械学習手段27(図1)が、学習モデル38を機械学習させて学習済みモデル39を得る(ステップS11)。
続いて、精度判定手段31が、学習済みモデル39と精度判定の基準を与える評価用モデル41とを読み込み(ステップS12)、学習済みモデル39によって導き出される汚染密度を推定可能な回帰式の精度が、評価用モデル41によって与えられる精度判定の基準となるレベル、すなわち要求するレベルに到達しているか否かを判定する(ステップS13)。
精度判定手段31が、学習済みモデル39によって導き出される汚染密度を推定可能な回帰式の精度が、要求するレベルに到達していると判定した場合(ステップS13でYESの場合)、追加の学習モデル38の製造は不要であると判定する。すなわち、第2の学習モデル製造処理手順の処理フローは、ステップS13からENDに進み、全処理ステップを終了する(END)。
一方、精度判定手段31が、学習済みモデル39によって導き出される汚染密度を推定可能な回帰式の精度が、要求するレベルに到達していないと判定した場合(ステップS13でNOの場合)、追加の学習モデル38を製造する旨を決定する(ステップS14)。追加の学習モデル38の製造が決定した後、第2の学習モデル製造処理手順の処理フローは、ステップS14からステップS10に進み、汚染密度算出装置20において、第1の学習モデル製造処理手順(ステップS10)が行われ、追加の学習モデル38が製造される。
なお、学習済みモデル39によって導き出される汚染密度を推定可能な回帰式の精度が、要求するレベルに到達していないと判定された場合、精度判定に使用した評価用データ41を学習モデル38として追加(製造)することが好ましい。また、ボクセル7毎に判定される精度が、要求するレベルに到達していないボクセル7の周囲には、重点的に学習モデル38を追加(製造)することが好ましい。
精度判定に使用した評価用データ41を学習モデル38として追加する、または要求するレベルに到達していないボクセル7の周囲に重点的に学習モデル38を追加することによって、要求する精度を満足する学習モデル38を効率良く製造することができる。
第2の学習モデル製造処理手順は、例えば、単一ボクセルだけでなく複数ボクセルに亘る汚染分布を設定する場合や、推定精度が要求精度に到達するまで学習モデル38を増加させたい場合等に実施するとより有益である。
<汚染密度算出処理手順>
図8は、実施形態に係る汚染密度算出方法の一例である汚染密度算出処理手順の処理ステップの流れを示す処理フロー図である。
なお、図8に示される汚染密度算出処理手順は、第1の学習モデル製造処理手順や第2の学習モデル製造処理手順などの学習モデル製造処理手順を備え、当該学習モデル製造処理手順を行うことによって学習モデル38が製造される場合における処理ステップの一例である。
汚染密度算出処理手順は、例えば、第1または第2の学習モデル製造処理手順に相当し、学習モデル38を製造する処理ステップ(ステップS100)と、機械学習手段27(図1)が、製造された学習モデル38を機械学習させて学習済みモデル39を得るステップ(ステップS101)と、汚染源推定手段28(図1)が、測定した空間線量分布と、学習済みモデル39が導き出す汚染密度を推定可能な回帰式とを用いて、測定した空間線量分布となる汚染密度、すなわち汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度を推定するステップ(ステップS102)とを備える。
汚染密度算出処理手順では、まず、第1または第2の学習モデル製造処理手順等の学習モデル製造処理手順(ステップS100)を行い、学習モデル38を製造する。
続いて、機械学習手段27が、製造した学習モデル38を機械学習させて学習済みモデル39を得る(ステップS101)。学習済みモデル39が得られたら、続いて、汚染源推定手段28が、測定した空間線量分布と、学習済みモデル39が導き出す汚染密度を推定可能な回帰式とを用いて、測定した空間線量分布となる汚染密度、すなわち汚染源となる核種、当該汚染源の位置、大きさおよび強度を推定する(ステップS102)。
汚染源推定手段28が、汚染密度の推定を完了すると、汚染密度算出処理手順の処理フローは、ステップS102からENDに進み、全処理ステップを終了する(END)。
以上、本実施形態によれば、解析対象範囲の内部に汚染源を設定した汚染源パターンを準備し、準備した汚染源パターンに対して、汚染密度を推定する精度への影響の大小を評価することによって、要求精度を満足する精度で汚染密度を推定(算出)可能な回帰式(応答関数)を得るために必要となる学習モデル38(図1)の製造に必要な汚染源パターンを大幅に削減することができるので、学習モデル38の製造効率と汚染密度の推定精度とを両立させることができる。
また、汚染密度を推定する精度への影響の大きさを考慮した上で、幾つかの汚染モデルを代替する疑似汚染モデル8(図6)を設定して学習モデル38を製造することができるので、要求精度を確保しつつ学習モデル38の製造に必要な汚染源パターンを削減することができる。従って要求精度を満足する精度で、汚染密度を推定可能な回帰式を取得可能な学習モデル38を現実的に作成可能な時間で製造することができる。
学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置20(図1)によれば、評価用モデル41を用い、評価用モデル41が求める汚染源モデルに対する、現在の学習済みモデル39が求める汚染源モデルの精度が、要求する精度を満足しているか否かに応じて学習モデル38の製造を終了するか継続するかを判定することができる。
また、当該判定の結果から学習モデル38の追加(製造)が必要か否かを判定するため、要求精度を満たす必要十分量の学習モデル38を製造することができ、要求精度を満足する精度で汚染密度を推定可能な回帰式を現実的に作成可能な時間で取得可能な学習モデル38を製造することができる。
なお、上述した実施形態において説明した「プロセッサ」とは、例えば、専用または汎用のCPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等のプログラムを実行可能な演算処理回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されるプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
また、記憶回路にプログラムにプログラムを保存するかわりに、プロセッサを構成する回路内にプログラムを直接組み込むよう構成してもよい。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで各種機能を実現する。
さらに、複数の独立したプロセッサを組み合わせてプログラムを実行可能な演算処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現してもよい。プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶回路は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、複数のプロセッサの機能に対応するプログラムを幾つか集約して設けてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することができる。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…解析対象、2…壁、3…床、5…汚染源、6…評価エリア、7(7a,7c,7e)…ボクセル、8…疑似汚染モデル、20…汚染密度算出装置、21…入力手段、22…出力手段、23…汚染確率設定手段、24…線量寄与度算出手段、25…学習モデル製造要否判定手段、26…学習モデル製造手段、27…機械学習手段、28…汚染源推定手段、29…疑似汚染モデル設定手段、31…精度判定手段、32…記憶手段、33…制御手段、35…構造物情報、36…汚染確率情報、37…線量寄与情報、38…学習モデル、39…学習済みモデル、41…評価用モデル、st1〜st4…構造物。

Claims (9)

  1. 三次元空間内に設定される解析対象範囲に含まれる全座標位置から選択される少なくとも1箇所の座標位置の汚染確率を設定するステップと、
    前記解析対象範囲の内部に設定され、汚染源を推定する範囲の位置情報を表す評価エリア位置情報に基づく評価エリアに対して、前記汚染確率を設定する際に選択される少なくとも1箇所の座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を表す線量寄与度を算出するステップと、
    前記汚染確率および前記線量寄与度のうち、少なくとも前記線量寄与度が、設定した条件を満たすか否かを判定した判定結果に応じて、学習モデルを製造する要否を決定する学習モデル製造要否決定ステップと、
    前記学習モデル製造要否決定ステップで前記学習モデルを製造する旨を決定した場合、当該決定をするにあたり比べた前記汚染確率および前記線量寄与度のうち、少なくとも前記線量寄与度を与える前記汚染源となる核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度を設定した汚染モデルを入力データとしたシミュレーションを実行して前記評価エリアの空間線量分布を出力データとして取得し、取得した出力データを入力データと関連付け、関連付けられた入力データおよび出力データを前記学習モデルとして取得する学習モデル取得ステップとを備えることを特徴とする学習モデル製造方法。
  2. 前記汚染確率を設定するステップは、前記解析対象範囲に在る構造物の位置、形状および大きさの情報を含む構造物情報に基づいて前記構造物の有無を判定するステップと、
    前記解析対象範囲のうち、前記構造物が有ると判定した座標位置に0%超100%以下の汚染確率を設定するステップとを含む請求項1記載の学習モデル製造方法。
  3. 前記汚染確率を設定するステップは、前記解析対象範囲に在る構造物の位置、形状および大きさの情報を含む構造物情報に基づき、前記構造物の表面を抽出するステップと、
    前記構造物情報に基づいて前記構造物の表面が抽出された座標位置に0%超100%以下の汚染確率を設定するステップとを含む請求項1記載の学習モデル製造方法。
  4. 前記構造物情報は構造物の材質の情報を含み、
    前記汚染確率を設定するステップは、物質および形状と汚染確率とが関連付けられている汚染確率情報を参照し、前記構造物の材質および形状と同じ物質および形状と関連付けられている汚染確率を取得するステップと、取得した汚染確率を前記汚染確率として設定するステップとを含む請求項1から3の何れか一項に記載の学習モデル製造方法。
  5. 前記学習モデル取得ステップは、前記汚染源となる核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度と前記評価エリアの空間線量分布との関連付けが少なくとも一つ得られている場合、前記汚染源の位置を平行移動した後の空間線量分布を、得られている空間線量分布を、前記汚染源の平行移動と同じ平行移動をさせて求めるステップと、
    前記求めるステップで求められた前記平行移動させた後の座標位置に対する前記汚染源となる核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度と前記評価エリアの空間線量分布とを、前記関連付けられた入力データおよび出力データとして、前記学習モデルに追加するステップとを含む請求項1から4の何れか一項に記載の学習モデル製造方法。
  6. 前記学習モデル取得ステップは、前記汚染源となる核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度と前記評価エリアの空間線量分布との関連付けが少なくとも一つ得られている場合、得られている前記空間線量および前記汚染源の強度を、正数nを乗じてn倍して前記核種、前記汚染源の位置、大きさおよび強度と前記評価エリアの空間線量分布とを関連付けるステップと、
    前記関連付けるステップで関連付けられた前記n倍した後の前記汚染源の位置、大きさおよび強度と前記評価エリアの空間線量分布とを、前記関連付けられた入力データおよび出力データとして、前記学習モデルに追加するステップとを含む請求項1から5の何れか一項に記載の学習モデル製造方法。
  7. 学習モデル取得ステップは、前記解析対象範囲の内部に設定した範囲に含まれる汚染源が前記評価エリアの空間線量に対して及ぼす影響と実質的に等価とみなす疑似汚染モデルを前記設定した範囲に含まれる汚染源の代わりに設定するステップを含み、
    前記設定した範囲に含まれる汚染源を前記疑似汚染モデルに代替して前記シミュレーションを実行するステップであって、
    前記疑似汚染モデルは、前記設定した範囲に含まれる汚染源を代替するモデルであって、前記設定した範囲と同じ範囲に大きさおよび強度が既知な汚染源を含むモデルである請求項1から6の何れか一項に記載の学習モデル製造方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の学習モデル製造方法によって製造される学習モデルを機械学習させて学習済みモデルを得るステップと、
    前記学習済みモデルに前記空間線量を入力して前記汚染源の位置および強度を得るステップとを備えることを特徴とする汚染密度算出方法。
  9. 三次元空間内に設定される解析対象範囲に含まれる全座標位置から選択される少なくとも1箇所の座標位置に設定する汚染確率および前記解析対象範囲の内部に設定され、汚染源を推定する範囲の位置情報を表す評価エリア位置情報に基づく評価エリアに対して、前記汚染確率を設定する際に選択される少なくとも1箇所の座標位置からの空間線量に及ぼす影響の程度を表す線量寄与度のうち少なくとも前記線量寄与度が、設定した条件を満たすか否かを判定した判定結果に応じて、学習モデルを製造する要否を決定する学習モデル製造要否決定手段と、
    前記学習モデル製造要否決定手段が前記学習モデルを製造する旨を決定した場合、当該決定をするにあたり比べた前記汚染確率および前記線量寄与度のうち少なくとも前記線量寄与度を与える前記汚染源の位置、大きさおよび強度を設定した汚染モデルを入力データとしたシミュレーションを実行して前記評価エリアの空間線量分布を出力データとして取得し、取得した出力データを入力データと関連付け、関連付けられた入力データおよび出力データを前記学習モデルとして製造する学習モデル製造手段と、
    前記学習モデル製造手段が製造する前記学習モデルを機械学習させた後の前記学習モデルが導き出す前記空間線量分布と前記汚染源の位置、大きさおよび強度との関係と測定した空間線量分布とを用いて、前記測定した空間線量分布となる汚染源の位置、大きさおよび強度を推定する汚染源推定手段とを具備することを特徴とする汚染密度算出装置。
JP2017237532A 2017-12-12 2017-12-12 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置 Active JP6889096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017237532A JP6889096B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017237532A JP6889096B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019105502A true JP2019105502A (ja) 2019-06-27
JP6889096B2 JP6889096B2 (ja) 2021-06-18

Family

ID=67061973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017237532A Active JP6889096B2 (ja) 2017-12-12 2017-12-12 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6889096B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111539158A (zh) * 2020-03-31 2020-08-14 安徽国祯环保节能科技股份有限公司 一种水体的最大污染负荷分配方法及系统
JP2021163012A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 クラシエホールディングス株式会社 健康管理支援システム、健康管理支援方法、及びプログラム
KR20220095565A (ko) * 2020-12-30 2022-07-07 (주)휴엔릭스 인공지능을 이용한 오염물질 계측장치 및 인공지능을 이용한 오염물질 계측방법
CN114925321A (zh) * 2022-05-13 2022-08-19 北京科技大学 克服污染数据及不确定事件的新型稳健估计方法及装置
WO2023024463A1 (zh) * 2021-12-30 2023-03-02 南京大学 一种水体有机污染智能化溯源方法及系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04116490A (ja) * 1990-09-06 1992-04-16 Toshiba Corp 雰囲気線量当量率への線源寄与測定器
JPH06186340A (ja) * 1992-12-16 1994-07-08 Hitachi Ltd 放射線線量率マップ作成装置
JP2006084478A (ja) * 1999-03-09 2006-03-30 Central Res Inst Of Electric Power Ind 放射能の計測方法
JP2013113594A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 空間線量評価装置および方法
JP2014006805A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Honda Motor Co Ltd 近似モデル生成装置、近似モデル生成方法及びプログラム
JP2016075632A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 株式会社東芝 環境放射能分布測定方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04116490A (ja) * 1990-09-06 1992-04-16 Toshiba Corp 雰囲気線量当量率への線源寄与測定器
JPH06186340A (ja) * 1992-12-16 1994-07-08 Hitachi Ltd 放射線線量率マップ作成装置
JP2006084478A (ja) * 1999-03-09 2006-03-30 Central Res Inst Of Electric Power Ind 放射能の計測方法
JP2013113594A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 空間線量評価装置および方法
JP2014006805A (ja) * 2012-06-26 2014-01-16 Honda Motor Co Ltd 近似モデル生成装置、近似モデル生成方法及びプログラム
JP2016075632A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 株式会社東芝 環境放射能分布測定方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111539158A (zh) * 2020-03-31 2020-08-14 安徽国祯环保节能科技股份有限公司 一种水体的最大污染负荷分配方法及系统
JP2021163012A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 クラシエホールディングス株式会社 健康管理支援システム、健康管理支援方法、及びプログラム
CN111539158B (zh) * 2020-03-31 2023-06-16 中节能国祯环保科技股份有限公司 一种水体的最大污染负荷分配方法及系统
KR20220095565A (ko) * 2020-12-30 2022-07-07 (주)휴엔릭스 인공지능을 이용한 오염물질 계측장치 및 인공지능을 이용한 오염물질 계측방법
KR102573134B1 (ko) * 2020-12-30 2023-09-01 (주)휴엔릭스 인공지능을 이용한 오염물질 계측장치 및 인공지능을 이용한 오염물질 계측방법
WO2023024463A1 (zh) * 2021-12-30 2023-03-02 南京大学 一种水体有机污染智能化溯源方法及系统
US11965871B2 (en) 2021-12-30 2024-04-23 Nanjing University Method and system for intelligent source tracing of organic pollution of water body
CN114925321A (zh) * 2022-05-13 2022-08-19 北京科技大学 克服污染数据及不确定事件的新型稳健估计方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6889096B2 (ja) 2021-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6889096B2 (ja) 学習モデル製造方法、汚染密度算出方法および汚染密度算出装置
EP2734946B1 (en) Systems and methods for three dimensional printing
Balcaen et al. Stereo-DIC calibration and speckle image generator based on FE formulations
Hakim et al. Calculating point of origin of blood spatter using laser scanning technology
JP6680470B2 (ja) 画像取得装置及び画像取得方法並びに画像補正プログラム
JP5210284B2 (ja) 熱流体圧力データ評価装置
TWI512513B (zh) 用於編輯或產生一示意圖之方法及非暫時性電腦可讀取媒體以及用於產生一示意圖之系統
US11513494B2 (en) Inspecting mesh models
Card The challenge of productivity measurement
US20130289954A1 (en) Computing device and method for simulating measurement path of probe of measurement machine
WO2021183348A1 (en) Partially resident bounding volume hierarchy
CN109190144A (zh) 一种任意形状放射源辐射屏蔽计算仿真方法
Müller et al. Comparison of different measures for the single point uncertainty in industrial X-ray computed tomography
Fleßner et al. Assessment of the single point uncertainty of dimensional CT measurements
CN106415198A (zh) 坐标测量机中图像记录模拟
US8949086B2 (en) Accurate determination of particle positioned on free surface in particle method
JP2018189516A (ja) 表面汚染密度分布算出装置、方法及びプログラム
JP2021068441A (ja) 軸流冷却ファンシュラウドの円形開口部サイズの自動計算のための方法
Müller et al. Implementation of parameterized work piece deviations and measurement uncertainties into performant meta-models for an improved tolerance specification
Prušková et al. Possibilities of Using Modern Technologies and Creation of the Current Project Documentation Leading to the Optimal Management of the Building for Sustainable Development
JP6858391B2 (ja) X線ct装置、画像補正方法及び画像補正プログラム
Inui et al. Shrinking sphere: A parallel algorithm for computing the thickness of 3D objects
JP2011501171A (ja) 放射線量の定量方法及び関連する等線量曲線を求める方法
Irgenfried et al. Image formation simulation for computer-aided inspection planning of machine vision systems
KR102374327B1 (ko) 3차원 모델을 이용한 원전 설비 요소의 방사능 강도 산정 및 방사선 맵 표출시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210420

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6889096

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150