以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の姿勢を基準として、「上」、「下」、「頂部」、「底部」等の用語を用いるが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施例におけるオイルクーラ1の分解斜視図である。図2は本発明の第1実施例におけるオイルクーラ1の平面図である。
熱交換器であるオイルクーラ1は、例えば、車両に搭載される内燃機関のエンジンオイルを冷却するものである。
オイルクーラ1は、オイルと冷媒としての冷却水との熱交換を行う熱交換部2と、熱交換部2の上面に取り付けられる比較的厚肉の頂部プレート3と、熱交換部2の下面に取り付けられる比較的厚肉の底部プレート4と、から大略構成されている。
熱交換部2は、基本的な形状が共通の多数の第1コアプレート6と多数の第2コアプレート7とを交互に積層し、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10(プレート間冷媒流路)とを交互に構成したものである。
第1実施例のオイルクーラ1においては、熱交換部2内に8つのプレート間オイル流路9と7つのプレート間冷却水流路10が形成されている。
図示例では、第1コアプレート6の下面と第2コアプレート7の上面との間にプレート間オイル流路9が構成され、第1コアプレート6の上面と第2コアプレート7の下面との間にプレート間冷却水流路10が構成される。各プレート間オイル流路9には、それぞれ略正方形のフィンプレート8が配置される。
なお、図1においては、第1コアプレート6、第2コアプレート7及びフィンプレート8の数を一部省略して図示している。
多数の第1、第2コアプレート6、7、頂部プレート3、底部プレート4、多数のフィンプレート8は、ロー付けによって互いに接合され一体化されている。詳しくは、これらの各部品は、アルミニウム合金の基材の表面にロー材層を被覆したいわゆるクラッド材を用いて形成されており、各部を所定の位置に仮組付した状態で炉内で加熱することにより、一体にロー付けされる。
なお、熱交換部2の最上部及び最下部に位置する第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、頂部プレート3や底部プレート4との関係から、熱交換部2の中間部に位置する一般的な第1コアプレート6や第2コアプレート7とは多少異なる構成となっている。
図1におけるフィンプレート8は、模式的に描かれたものであって、例えば図3に示すようなオフセット型コルゲートフィンとして形成されている。
すなわち、フィンプレート8は、1枚の母材を一定ピッチ毎に矩形ないしU字形に折り曲げてなるコルゲートフィンであり、特にある幅毎に、半ピッチずつコルゲートの位置がずれたオフセット型コルゲートフィンからなっている。
オイルクーラ1は、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である下端に、オイルを導入する単一のオイル導入口としてのオイル導入部17とオイルを排出する複数のオイル排出口としての第1オイル排出部18a及び第2オイル排出部18bを有している。
また、オイルクーラ1は、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である上端に、冷却水を導入する冷媒導入口としての冷却水導入部19と冷却水を排出する冷媒排出口としての冷却水排出部20を有している。
なお、図1中の21は、冷却水導入部19に接続される冷却水導入管であり、図1中の22は、冷却水排出部20に接続される冷却水排出管である。
第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、アルミニウム合金の薄い母材をプレス成形したものであって、全体として略正方形をなし、3つのオイル通過穴15と2つの冷却水通過穴16とを有している。
オイル通過穴15は、コアプレート中央に位置する第1オイル通過穴25と、第1オイル通過穴25を挟んで対称となるコアプレート対角線上に位置する一対の第2オイル通過穴26と、からなっている。
第1オイル通過穴25は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通して第2オイル排出部18bと連通するオイル戻し通路24(図4、図5を参照)を構成するものである。
第2オイル通過穴26は、コアプレート外縁に位置している。
また、コアプレート積層方向の中間位置にある第2コアプレート7は、一対の第2オイル通過穴26の一方が塞がれてオイル閉塞部28となり、他方の第2オイル通過穴26がオリフィス29として開口径が相対的に小さく形成されている。
また、図1、図4における30は、オイル閉塞部28及びオリフィス29を有する第2コアプレート7の上方に位置する第2コアプレート7の一対の第2オイル通過穴26の一方を閉塞したオイル閉塞部である。
これらオイル閉塞部28、30により、8つあるプレート間オイル流路9が、上側の2つのプレート間オイル流路9からなる上方側オイル流路群12aと、中央の2つのプレート間オイル流路9からなる中間オイル流路群12cと、下側の4つのプレート間オイル流路9からなる下方側オイル流路群12bとに分けられている。中間オイル流路群12cは、オリフィス29を介して下方側オイル流路群12bと連通している。
そして、上方側オイル流路群12aと、中間オイル流路群12cと、下方側オイル流路群12bとは直列に接続される。各オイル流路群内のプレート間オイル流路9同士は実質的には互いに並列に接続されている。
図4に示すように、オイル導入部17から導入されたオイルは、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、第1オイル排出部18aから排出される。また、オイル導入部17から導入されたオイルの一部は、コアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつコアプレート積層方向に流れて熱交換部2の最上部に至り、オイル戻し通路24を介して第2オイル排出部18bから排出される。なお、図4中の矢印はオイルの流れを示している。
詳述すると、オイル導入部17から導入されたオイルは、下方側オイル流路群12bを経て第1オイル排出部18aへ至る実線で示す第1オイル経路11aと、下方側オイル流路群12b、中間オイル流路群12c及び上方側オイル流路群12aを経て第2オイル排出部18bへ至る破線で示す第2オイル経路11bと、のいずれかの経路を通って熱交換を行う。
第2オイル経路11bを流れたオイルは、下方側オイル流路群12bに加え、中間オイル流路群12c及び上方側オイル流路群12aでも熱交換を行うため、下方側オイル流路群12bのみを流れることになる第1オイル経路11aを流れたオイルに比べて放熱量(熱交換量)が大きくなり、より低い温度まで冷却することが可能となる。つまり、第1オイル経路11aと第2オイル経路11bとでは、第2オイル経路11bの方がより熱交換される機会が多くなっており、経路毎にオイルの放熱量(熱交換量)が異なる。第1実施例では、第2オイル排出口に相当する第1オイル排出部18aから排出されるオイルの温度が、第1オイル排出口に相当する第2オイル排出部18bから排出されるオイルの温度よりも高くなっている。
第2オイル経路11bを流れるオイルは、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れて熱交換部2の最上部に至り、頂部プレート3に形成された膨出部27を介してオイル戻し通路24へと流入し、第2オイル排出部18bから排出される。
つまり、第2オイル経路11bを流れるオイルは、熱交換部2内を左右にUターンしつつ全体としてコアプレート積層方向に流れている。
第1オイル排出部18aから排出される第1オイル経路11aで熱交換されたオイルは、内燃機関(エンジン)全体の冷却や潤滑を行うオイルとして、メインギャラリー(図示せず)から各部に供給される。
そして、第2オイル排出部18bから排出される第2オイル経路11bで熱交換されたオイルは、内燃機関(エンジン)内でより低い温度のオイルが必要となるピストンの冷却用等に用いられる。
冷却水通過穴16は、コアプレート外縁に位置するとともに、当該コアプレート中心を挟んで対称となるコアプレート対角線上に形成された第1冷却水通過穴31と第2冷却水通過穴32とからなっている。なお、冷却水通過穴16は、オイル通過穴15とは異なるコアプレート対角線上に形成されている。
熱交換部2内において、第1冷却水通過穴31は、冷却水導入部19の直下に位置している。熱交換部2内において、第2冷却水通過穴32は、冷却水排出部20の直下に位置している。
図5に示すように、7つあるプレート間冷却水流路10によって、1つの冷却水流路群13(冷媒流路群)が構成される。冷却水流路群13内のプレート間冷却水流路10同士は互いに並列に接続されている。つまり、熱交換部2内において、7つのプレート間冷却水流路10は、互いに並列に接続された状態となっている。冷却水流路群13は、冷却水導入部19から導入された冷却水を冷却水排出部20から排出するものである。つまり、冷却水導入部19から冷却水流路群13を経て冷却水排出部20に至る図5中に矢示する冷却水の流れる経路が冷却水経路14(冷媒経路)に相当する。
冷却水導入部19から導入された冷却水は、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、反対側の冷却水排出部20から排出される。
第1コアプレート6では、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されているとともに、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されている。また、第1コアプレート6では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
第2コアプレート7では、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されているとともに、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されている。また、第2コアプレート7では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
従って、これら第1コアプレート6と第2コアプレート7とを交互に組み合わせることで、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10となる一定の間隔が保持される。
第1コアプレート6における第2オイル通過穴26周囲のボス部35は、隣接する一方の第2コアプレート7の第2オイル通過穴26周囲のボス部35に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間オイル流路9が互いに連通するとともに、両者間のプレート間冷却水流路10から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、基本的には、多数の第2オイル通過穴26を介して各プレート間オイル流路9同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内をオイルがコアプレート積層方向に流通可能となっている。
第2コアプレート7における第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38は、隣接する一方の第1コアプレート6の第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間冷却水流路10が互いに連通するとともに、両者間のプレート間オイル流路9から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、多数の第1、第2冷却水通過穴31、32を介して各プレート間冷却水流路10同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内を冷却水がコアプレート積層方向に流通可能となっている。
第1コアプレート6における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第2コアプレート7の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
第2コアプレート7における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第1コアプレート6の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、各第1オイル通過穴25と各ボス部36とによって熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通するオイル戻し通路24が構成される。オイル戻し通路24は、第1コアプレート6と第2コアプレート7の間のプレート間オイル流路9に直接連通していない。
また、第1コアプレート6及び第2コアプレート7には、プレート間冷却水流路10側へ突出する多数の突起部43が形成されている。
プレート間オイル流路9に挟み込まれるフィンプレート8は、5箇所に、3つのオイル通過穴15及び2つの冷却水通過穴16にそれぞれ対応する開口部44が開口形成されている。各開口部44は、対応するボス部35、36、38に対し若干の余裕を有するように、各通過穴15、16よりも大きく形成されている。
熱交換部2の最上部には、上述したように、頂部プレート3が積層されている。頂部プレート3は、熱交換部2最上部の第1冷却水通過穴31に連通する冷却水導入部19と、熱交換部2最上部の第2冷却水通過穴32に連通する冷却水排出部20と、上述した膨出部27と、を備えている。
熱交換部2の最下部には、上述したように、十分な剛性を有する比較的厚肉の底部プレート4が積層されている。底部プレート4は、熱交換部2最下部の一対のオイル通過穴26、26の一方に連通するオイル導入部17と、熱交換部2最下部の一対のオイル通過穴26、26の他方に連通する第1オイル排出部18aと、熱交換部2最下部の第1オイル通過穴25に連通する第2オイル排出部18bと、を備えている。
底部プレート4は、オイル導入部17、第1オイル排出部18a及び第2オイル排出部18bの周囲をシール可能な図示せぬガスケット等を介して図示せぬシリンダブロック等に取り付けられる。
このような第1実施例のオイルクーラ1においては、第1オイル経路11aと第2オイル経路11bとでオイルの放熱量(熱交換量)が異なるため、第2オイル排出部18bから排出されるオイルの温度を第1オイル排出部18aから排出されるオイルの温度よりも低くすることができる。
さらに言えば、オイルクーラ1は、第1オイル経路11aにおいて相対的に大流量かつ温度低下代の小さいオイルの熱交換を行い、第2オイル経路11bにおいて相対的に小流量かつ温度低下代の大きいオイルの熱交換を行うことができる。
そのため、オイルの循環回路を複雑化にすることなく、1つのオイルクーラ1で異なる温度に冷却されたオイルをそれぞれ所望の部位に供給することが可能になる。
詳述すると、例えば、内燃機関内各部の潤滑用と、内燃機関のピストンの冷却用と、で温度違いのオイルを供給することができる。そのため、相対的に温度の高い潤滑用のオイルによるフリクション低減と、相対的に温度が低い冷却用のオイルによるピストン冷却によるノッキング抑制と、によりフリクションや燃焼等の面において内燃機関を効率の良い状態に保つことが可能となり、総じて燃費の向上を図ることができる。
そして、オリフィス29を設けたことにより、第2オイル排出部18bからは必要とされる量の低温のオイルが排出されるように設定することができる。例えば、内燃機関のピストン冷却用には、より低温のオイルが必要であるが、内燃機関(エンジン)全体の冷却や潤滑を行うオイルに比べて必要とする量(流量)は少ない。そのため、必要に応じてオリフィス29の開口径の大きさ(直径)を設定すればよい。
なお、オリフィス29の設定位置は中間オイル流路群12cと下方側オイル流路群12bとの連結部分に限定されるものではなく、例えば、上方側オイル流路群12aの出口側、すなわち最上部の第1コアプレート6の第1オイル通過穴25や第2オイル通過穴26、あるいは第2コアプレート7の第2オイル通過穴26に設けてもよい。
また、オリフィス29を設けずに、通常の第2オイル通過穴26とすることも可能である。
以下、本発明に他の実施例について説明する。なお、上述した第1実施例と同一の構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図6〜図9を用いて、本発明の第2実施例のオイルクーラ50を説明する。
図6は、第2実施例におけるオイルクーラ50の分解斜視図である。図7は、第2実施例におけるオイルクーラ50の平面図である。図8は、図7のC−C線に沿った断面図である。図9は、図7のD−D線に沿った断面図である。
熱交換器である第2実施例のオイルクーラ50は、上述した第1実施例のオイルクーラ1と同様に、多板積層型の熱交換器であるが、オイルクーラ50に対して2つの互いに独立した冷却回路から温度の異なる第1冷却水と第2冷却水が供給されている。第1の冷媒としての第1冷却水は、図示せぬ所定の第1冷却回路を循環するものである。第2の冷媒としての第2冷却水は、図示せぬ所定の第2冷却回路を循環するものであり、第1冷却水よりもオイルクーラ50に導入される際により低温となっている。
オイルクーラ50は、内部で第1冷却水と第2冷却水とが合流することがないよう構成される。
つまり、オイルクーラ50は、第1冷却水が導入される第1冷却水導入部51と、第1冷却水導入部51から導入された第1冷却水のみを排出する第1冷却水排出部52と、第2冷却水が導入される第2冷却水導入部53と、第2冷却水導入部53から導入された第2冷却水のみを排出する第2冷却水排出部54と、を有している。
また、オイルクーラ50は、導入されたオイルのうち第1冷却水で冷却されたオイルが第1オイル排出部55から排出され、第2冷却水で冷却されたオイルが第2オイル排出部56から排出されている。
つまり、オイルクーラ50は、オイルが導入されるオイル導入部17と、第1冷却水で冷却されたオイルが排出される第1オイル排出部55と、第2冷却水で冷却されたオイルが排出される第2オイル排出部56と、を有している。
オイルクーラ50は、オイルと冷却水との熱交換を行う熱交換部2と、熱交換部2の上面に取り付けられる比較的厚肉の頂部プレート3と、熱交換部2の下面に取り付けられる比較的厚肉の底部プレート4と、から大略構成されている。
熱交換部2は、基本的な形状が共通の多数の第1コアプレート6と多数の第2コアプレート7とを交互に積層し、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10(プレート間冷媒流路)とを交互に構成したものである。
第2実施例のオイルクーラ50においては、熱交換部2内に6つのプレート間オイル流路9と5つのプレート間冷却水流路10が形成されている。
図示例では、第1コアプレート6の下面と第2コアプレート7の上面との間にプレート間オイル流路9が構成され、第1コアプレート6の上面と第2コアプレート7の下面との間にプレート間冷却水流路10が構成される。各プレート間オイル流路9には、それぞれ略正方形のフィンプレート8が配置される。
多数の第1、第2コアプレート6、7、頂部プレート3、底部プレート4、多数のフィンプレート8は、ロー付けによって互いに接合され一体化されている。
なお、熱交換部2の最上部及び最下部に位置する第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、頂部プレート3や底部プレート4との関係から、熱交換部2の中間部に位置する一般的な第1コアプレート6や第2コアプレート7とは多少異なる構成となっている。
図6におけるフィンプレート8は、模式的に描かれたものであって、例えば図3に示すようなオフセット型コルゲートフィンとして形成されている。
オイルクーラ50は、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である下端に、オイルを導入するオイル導入口としてのオイル導入部17とオイルを排出するオイル排出口としての第1オイル排出部55を有し、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である上端に、オイルを排出するオイル排出口としての第2オイル排出部56を有している。
また、オイルクーラ50は、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である下端に第1冷却水導入部51と第1冷却水排出部52を有し、コアプレート積層方向(上下方向)の片側の端部である上端に第2冷却水導入部53と第2冷却水排出部54を有している。
なお、図6中の57は、第2冷却水導入部53に接続される第2冷却水導入管である。図6中の58は、第2冷却水排出部54に接続される第2冷却水排出管である。図6中の59は、第2オイル排出部56に接続される第2オイル排出管である。
第1コアプレート6及び第2コアプレート7は、アルミニウム合金の薄い母材をプレス成形したものであって、全体として略正方形をなし、3つのオイル通過穴15と2つの冷却水通過穴16とを有している。
オイル通過穴15は、コアプレート中央に位置する第1オイル通過穴25と、第1オイル通過穴25を挟んで対称となるコアプレート対角線上に位置する一対の第2オイル通過穴26と、からなっている。
第1オイル通過穴25は、熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通するオイル戻し通路24(図8、図9を参照)を構成する。
なお、この第2実施例においては、第1オイル通過穴25によってオイル戻し通路24が構成されるものの、オイル戻し通路24の上端及び下端が、それぞれ頂部プレート3と底部プレート4によって閉鎖され、オイルや冷却水の流路としては機能していない。
第2オイル通過穴26は、コアプレート外縁に位置している。
コアプレート積層方向の最上部にある第1コアプレート6は、一対の第2オイル通過穴26の一方がオリフィス60として開口径が相対的に小さく形成されている。
コアプレート積層方向の中間位置にある第2コアプレート7は、一対の第2オイル通過穴26の一方が塞がれてオイル閉塞部61となっている。
オイル閉塞部61により、6つあるプレート間オイル流路9が、上側の2つのプレート間オイル流路9からなる上方側オイル流路群12aと、下側の4つのプレート間オイル流路9からなる下方側オイル流路群12bとに分けられている。
そして、上方側オイル流路群12aと、下方側オイル流路群12bとは、並列に接続される。各オイル流路群内のプレート間オイル流路9同士は、実質的には互いに並列に接続されている。
また、図6、図9における62は、コアプレート積層方向の中間位置にある第1コアプレート6と第2コアプレート7の第1冷却水通過穴31及び第2冷却水通過穴32を閉塞した冷却水閉塞部である。
これら冷却水閉塞部62により、5つあるプレート間冷却水流路10が、上側の2つのプレート間冷却水流路10からなる上方側冷却水流路群63aと、下側の3つのプレート間冷却水流路10からなる下方側冷却水流路群63bとに分けられている。
そして、上方側冷却水流路群63aと、下方側冷却水流路群63bとは、連通しておらず、互いに独立している。各冷却水流路群内のプレート間冷却水流路10同士は、実質的には互いに並列に接続されている。
図8に示すように、オイル導入部17から導入されたオイルは、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、第1オイル排出部55から排出される。また、オイル導入部17から導入されたオイルの一部は、コアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、第2オイル排出部56から排出される。なお、図8中の矢印はオイルの流れを示している。
詳述すると、オイル導入部17から導入されたオイルは、下方側オイル流路群12bを経て第1オイル排出部55へ至る実線で示す第1オイル経路11aと、上方側流路群を経て第2オイル排出部56へ至る破線で示す第2オイル経路11bと、のいずれかの経路を通って熱交換を行う。
第2オイル経路11bを流れたオイルは、温度の低い第2冷却水と熱交換を行うため、相対的に温度が高い第1冷却水と熱交換を行う第1オイル経路11aを流れたオイルに比べて放熱量(熱交換量)が大きくなり、より低い温度まで冷却することが可能となる。つまり、第1オイル経路11aと第2オイル経路11bとでは、第2オイル経路11bの方が熱交換される冷媒の温度が低くなっており、経路毎にオイルの放熱量(熱交換量)が異なる。第2実施例では、第1オイル排出部55から排出されるオイルの温度が、第2オイル排出部56から排出されるオイルの温度よりも高くなっている。
第1オイル排出部55から排出される第1オイル経路11aで熱交換されたオイルは、内燃機関(エンジン)全体の冷却や潤滑を行うオイルとして、メインギャラリー(図示せず)から各部に供給される。
そして、第2オイル排出部56から排出される第2オイル経路11bで熱交換されたオイルは、内燃機関(エンジン)内でより低い温度のオイルが必要となるピストンの冷却用等に用いられる。
冷却水通過穴16は、コアプレート外縁に位置するとともに、当該コアプレート中心を挟んで対称となるコアプレート対角線上に形成された第1冷却水通過穴31と第2冷却水通過穴32とからなっている。
第1冷却水通過穴31は、コアプレート積層方向で冷却水閉塞部62よりも下方側に位置するものは第1冷却水導入部51と連通し、コアプレート積層方向で冷却水閉塞部62よりも上方側に位置するものは第2冷却水導入部53と連通する。
第2冷却水通過穴32は、コアプレート積層方向で冷却水閉塞部62よりも下方側に位置するものは第1冷却水排出部52と連通し、コアプレート積層方向で冷却水閉塞部62よりも上方側に位置するものは第2冷却水排出部54と連通する。
つまり、4つの冷却水閉塞部62により、5つあるプレート間冷却水流路10が、上側の2つのプレート間冷却水流路10からなる上方側冷却水流路群63aと、下側の3つのプレート間冷却水流路10からなる下方側冷却水流路群63bとに分けられている。
そして、上方側冷却水流路群63aと下方側冷却水流路群63bは、互いに独立しており、互いに連通していない。つまり、オイルクーラ50には、互いに独立した冷却系統から冷却水を供給可能な構成となっている。各オイル流路群内のプレート間冷却水流路10同士は互いに並列に接続されている。
上方側冷却水流路群63aは、第2冷却水導入部53から導入された冷却水を第2冷却水排出部54から排出するものである。
下方側冷却水流路群63bは、第1冷却水導入部51から導入された冷却水を第1冷却水排出部52から排出するものである。
この第2実施例では、より低温の第2冷却水が第2冷却水導入部53から導入されているので、第1冷却水導入部51が第1冷媒導入口、第1冷却水排出部52が第1冷媒排出口、第2冷却水導入部53が第2冷媒導入口、第2冷却水排出部54が第2冷媒排出口に相当する。
図9に示すように、第1冷却水導入部51から下方側冷却水流路群63bを経て第1冷却水排出部52に至る実線で示す冷却水の流れる経路が第1冷却水経路(第1冷媒経路)64に相当する。また、第2冷却水導入部53から上方側冷却水流路群63aを経て第2冷却水排出部54に至る経路が破線で示す冷却水の流れる経路が第2冷却水経路(第2冷媒経路)65に相当する。
第1冷却水導入部51から導入された冷却水は、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、反対側の第1冷却水排出部52から排出される。また、第2冷却水導入部53から導入された冷却水は、熱交換部2内をコアプレート積層方向と直交する方向で流れの向きを変え、反対側の第2冷却水排出部54から排出される。
第1コアプレート6では、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されているとともに、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されている。また、第1コアプレート6では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
第2コアプレート7では、第1、第2冷却水通過穴31、32の周囲がボス部38としてプレート間オイル流路9側へ突出するように一段高く形成されているとともに、各第2オイル通過穴26の周囲がボス部35としてプレート間冷却水流路10側へ突出するように一段高く形成されている。また、第2コアプレート7では、第1オイル通過穴25の周囲がボス部36としてプレート間冷却水流路10側及びプレート間オイル流路9側の双方へそれぞれ突出するように一段高く形成されている。
従って、これら第1コアプレート6と第2コアプレート7とを交互に組み合わせることで、第1コアプレート6と第2コアプレート7との間に、プレート間オイル流路9とプレート間冷却水流路10となる一定の間隔が保持される。
第1コアプレート6における第2オイル通過穴26周囲のボス部35は、隣接する一方の第2コアプレート7の第2オイル通過穴26周囲のボス部35に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間オイル流路9が互いに連通するとともに、両者間のプレート間冷却水流路10から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、多数の第2オイル通過穴26を介して各プレート間オイル流路9同士が互いに連通するとともに、全体として熱交換部2内をオイルがコアプレート積層方向に流通可能となっている。
第2コアプレート7における第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38は、隣接する一方の第1コアプレート6の第1、第2冷却水通過穴31、32周囲のボス部38に各々接合されている。これにより、上下2つのプレート間冷却水流路10が互いに連通するとともに、両者間のプレート間オイル流路9から隔絶される。従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、多数の第1、第2冷却水通過穴31、32を介して各プレート間冷却水流路10同士が互いに連通する。
第1コアプレート6における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第2コアプレート7の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
第2コアプレート7における第1オイル通過穴25周囲のボス部36は、隣接する上下の第1コアプレート6の第1オイル通過穴25周囲のボス部36に各々接合されている。
従って、多数の第1コアプレート6と第2コアプレート7とが接合された状態では、各第1オイル通過穴25と各ボス部36とによって熱交換部2をコアプレート積層方向に貫通するオイル戻し通路24が構成される。但し、この第2実施例においては、オイル戻し通路24の両端が頂部プレート3と底部プレート4によって閉塞され、流体の流路として使用されていない。
また、第1コアプレート6及び第2コアプレート7には、プレート間冷却水流路10側へ突出する多数の突起部43が形成されている。
プレート間オイル流路9に挟み込まれるフィンプレート8は、5箇所に、3つのオイル通過穴15及び2つの冷却水通過穴16にそれぞれ対応する開口部44が開口形成されている。各開口部44は、対応するボス部35、36、38に対し若干の余裕を有するように、各通過穴15、16よりも大きく形成されている。
熱交換部2の最上部には、上述したように、頂部プレート3が積層されている。頂部プレート3は、熱交換部2最上部の第1冷却水通過穴31に連通する第2冷却水導入部53と、熱交換部2最上部の第2冷却水通過穴32に連通する第2冷却水排出部54と、熱交換部2最上部の一対の第2オイル通過穴26、26の一方であるオリフィス60に連通する第2オイル排出部56と、を備えている。
熱交換部2の最下部には、上述したように、十分な剛性を有する比較的厚肉の底部プレート4が積層されている。底部プレート4は、熱交換部2最下部の一対のオイル通過穴26、26の一方に連通するオイル導入部17と、熱交換部2最下部の一対のオイル通過穴26、26の他方に連通する第1オイル排出部55と、熱交換部2最下部の第1冷却水通過穴31に連通する第1冷却水導入部51と、熱交換部2最下部の第2冷却水通過穴32に連通する第1冷却水排出部52と、を備えている。
このような第2実施例においても上述した第1実施例と同様の作用効果を奏することができる。
また、第2実施例のオイルクーラ50においては、互いに独立した冷却系統から冷却水を供給することが可能なため、より低温のオイルの供給が可能となり、用途に応じて各部を最適な温度に冷却することができる。
図10を用いて、本発明の第3実施例のオイルクーラ70について説明する。図10は、第3実施例のオイルクーラ70の概略を模式的に示した説明図である。図10において、実線で示す矢印はオイルの流れを示し、破線で示す矢印は冷却水の流れを示している。
熱交換器である第3実施例のオイルクーラ70は、上述した第2実施例のオイルクーラ50と略同一構成となっているが、下方側オイル流路群12bを経て第1オイル排出部55へ至る第1オイル経路11aと、上方側流路群を経て第2オイル排出部56へ至る第2オイル経路11bと、の接続部分にオイル流量を制御可能な制御弁71が設けられている。
例えば、内燃機関のピストンに供給されるオイルは、定常時はより低い温度のオイルを冷却用として供給することが望ましいが、冷機始動直後は排気中の粒子状物質の排出量低減のため可及的速やかなピストンの昇温が望ましい。つまり、冷機始動時のような状態では、冷たいオイルを内燃機関のピストンに供給することでかえってピストンの昇温が阻害されることになり、排気性能が悪化する。
そこで、この第3実施例は、第2オイル排出部56から排出される低温のオイルの流量を制御弁71により可変制御する。
そのため、この第3実施例のオイルクーラ70においては、必要時に必要な量の冷たいオイルを第2オイル排出部56から供給することができる。
また、この第3実施例のオイルクーラ70においても、上述した第1、第2実施例のオイルクーラ1、50と略同様の作用効果を得ることができる。
図11を用いて、本発明の第4実施例のオイルクーラ75について説明する。図11は、第4実施例のオイルクーラ75の概略を模式的に示した説明図である。図11において、実線で示す矢印はオイルの流れを示し、破線で示す矢印は冷却水の流れを示している。
熱交換器である第4実施例のオイルクーラ75は、上述した第2実施例のオイルクーラ50と略同一構成となっているが、第2オイル経路11bがUターンしつつコアプレート積層方向に流れて第2オイル排出部56にオイルが流れるよう構成されている。
また、第4実施例の第2オイル経路11bは、第2冷却水との熱交換を行う主通路76と、オイルが第2冷却水と熱交換を行うことなく第2オイル排出部56に流れ込むことを可能とするバイパス通路77と、主通路76とバイパス通路77との合流部分に設けられ、第2オイル排出部56に主通路76を流れたオイルとバイパス通路77を流れたオイルの一方を選択して流入させる切り換え弁78と、を有している。
主通路76は、主としてプレート間オイル流路9によって構成される。バイパス通路77は、主として第2オイル通過穴26と、第2オイル通過穴26の周囲のボス部35によって構成される。
この第4実施例のオイルクーラ75においては、下方側オイル流路群12bを経ることで第1冷却水で冷却されたオイルと、下方側オイル流路群12bと上方側オイル流路群12aを経ることで第1冷却水及び第2冷却水で冷却されたオイルと、のいずれか一方を選択して第2オイル排出部56から排出することができる。
例えば、内燃機関の始動直後は、内燃機関のピストンに供給されるオイルを停止する。内燃機関の始動後、冷却水の温度上昇によりエンジンオイルが昇温されるような状況下では、下方側オイル流路群12bを経ることで第1冷却水で冷却されたオイルを第2オイル排出部56からピストンに供給する。そして、その後のピストン温度の上昇に伴いピストンをより冷却したい状況となったときには、下方側オイル流路群12bと上方側オイル流路群12aを経ることで第1冷却水及び第2冷却水で冷却されたオイルを第2オイル排出部56からピストンに供給する。
このように、この第4実施例のオイルクーラ75においては、状況に応じて適した温度のオイルを第2オイル排出部56からピストン等に供給することができる。
また、この第4実施例のオイルクーラ75においても、上述した第1、第2実施例のオイルクーラ1、50と略同様の作用効果を得ることができる。
図12を用いて、本発明の第5実施例のオイルクーラ80について説明する。図12は、第5実施例のオイルクーラ80の概略を模式的に示した説明図である。図12において、実線で示す矢印はオイルの流れを示し、破線で示す矢印は冷却水の流れを示している。
熱交換器である第5実施例のオイルクーラ80は、上述した第2実施例のオイルクーラ50と略同一構成となっているが、第1冷却水と熱交換したオイルと、第2冷却水と熱交換したオイルとを適正比率で混合したオイルを第2オイル排出部56から排出可能となるように構成されている。
第5実施例の第2オイル経路11bは、第2冷却水との熱交換を行う主通路81と、オイルが第2冷却水と熱交換を行うことなく第2オイル排出部56に流れ込むことを可能とするバイパス通路82と、主通路81とバイパス通路82との合流部分に設けられ、主通路81を流れたオイルとバイパス通路82を流れたオイルとを混合して第2オイル排出部56に流すことが可能な制御弁83と、を有している。
このような第5実施例のオイルクーラ80においては、任意の温度のオイルを第2オイル排出部56からピストン等に供給することができる。
また、この第5実施例のオイルクーラ80においても、上述した第1、第2実施例のオイルクーラ1、50と略同様の作用効果を得ることができる。
図13を用いて、本発明の第6実施例のオイルクーラ85について説明する。図13は、第6実施例のオイルクーラ85の概略を模式的に示した説明図である。図13において、実線で示す矢印はオイルの流れを示し、破線で示す矢印は冷却水の流れを示している。
熱交換器である第6実施例のオイルクーラ85は、上述した第2実施例のオイルクーラ50と略同一構成となっているが、第1オイル経路11aをバイバスしてオイル導入部17から第1オイル排出部55にオイルが流入可能となるよう構成されている。つまり、第1オイル排出部55から排出されるオイルの油温を変化させることが可能と構成となっている。
第6実施例のオイルクーラ85は、底部プレート4と熱交換部2との間に、第2底部プレート86と、第2底部プレート86に形成されたバイパス通路87を開閉する制御弁88と、を有している。
バイパス通路87は、一端がオイル導入部17と連通し、他端が第1オイル排出部55と連通するよう形成されている。
このような第6実施例のオイルクーラ85においては、第1オイル排出部55から排出されるオイルを冷却する必要がない状況では、オイル導入部17から導入したオイルをバイパス通路87に迂回させ、第1オイル排出部55から排出されるオイルの過冷却を防止することができる。
また、この第6実施例のオイルクーラ85においても、上述した第1、第2実施例のオイルクーラ1、50と略同様の作用効果を得ることができる。
図14を用いて、本発明の第7実施例のオイルクーラ90について説明する。図14は、第7実施例のオイルクーラ90の概略を模式的に示した説明図である。図14において、実線で示す矢印はオイルの流れを示し、破線で示す矢印は冷却水の流れを示している。
熱交換器である第7実施例のオイルクーラ90は、上述した第2実施例のオイルクーラ50と略同一構成となっているが、第1冷却水導入部51に導入される第1冷却水の流量と、第2冷却水導入部53に導入される第2冷却水の流量が制御可能となっている。
第7実施例のオイルクーラ90は、第1冷却水の流量を調整可能な第1冷却水制御弁91と、第2冷却水の流量を調整可能な第2冷却水制御弁92と、を有している。第1冷却水制御弁91は、第1冷却水導入部51に隣接した位置に配置されている。第2冷却水制御弁92は、第2冷却水導入部53に隣接した位置に配置されている。第1冷却水制御弁91及び第2冷却水制御弁92は、冷媒制御弁に相当するものである。
このような第7実施例のオイルクーラ90においては、第1冷却水制御弁91で第1冷却水の流量を制御することで、第1オイル排出部55から排出されるオイルの温度を最適な温度に調整することができる。また、第2冷却水制御弁92で第2冷却水の流量を制御することで、第2オイル排出部56から排出されるオイルの温度を最適な温度に調整することができる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、熱交換部2に導入されるオイルと冷却水の双方が、それぞれコアプレート積層方向に直交する方向で流れの向きを変えてUターンしつつコアプレート積層方向に流れるように熱交換部2を形成してもよい。