JP2019104125A - 発泡成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents

発泡成形体の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成形サイクルが短く、発泡性能が良好な発泡成形体の製造方法の提供。【解決手段】可塑化シリンダ210の飢餓ゾーン23に一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、飢餓ゾーン23を前記一定圧力に保持することと、可塑化シリンダの混練ゾーン25において、物理発泡剤と溶融樹脂を混練することと、飢餓ゾーン23を前記一定圧力に保持した状態で、飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させることと、前記物理発泡剤を含む加圧流体を接触させた前記溶融樹脂を発泡成形体に成形することとを含み、可塑化スクリュ20が、可塑化シリンダ210の長手方向における位置が固定されており、可塑化シリンダ210の内径(D)に対する、可塑化シリンダ210の長手方向における飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、0.5〜6である発泡成形体の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、発泡成形体の製造方法及び製造装置に関する。
近年、超臨界状態の窒素や二酸化炭素を物理発泡剤として用いた射出発泡成形方法が研究及び実用化されている(特許文献1〜3)。これら特許文献1〜3によれば、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法は以下のように行われる。まず、物理発泡剤を密閉された可塑化シリンダに導入し、可塑化溶融した樹脂に接触分散させる。物理発泡剤が超臨界状態になる程度に可塑化シリンダ内を高圧に維持しつつ、物理発泡剤の分散した溶融樹脂を計量し、金型内に射出充填する。溶融樹脂に相溶していた超臨界流体は、射出充填時に急減圧されガス化し、溶融樹脂が固化することで気泡(発泡セル)が成形体内部に形成される。これらの射出発泡成形方法では、物理発泡剤は樹脂内圧よりも少し高い圧力で計量され、計量後、可塑化シリンダ内に導入される。よって物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、物理発泡剤の導入量で決定される(導入量制御)。
一方、特許文献4〜6に開示される発泡成形方法では、物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、導入する物理発泡剤の圧力、及び可塑化シリンダ内の物理発泡剤が導入される部分の圧力によって決定される(圧力制御)。特許文献4〜6では、可塑化シリンダ内に溶融樹脂が未充満となる飢餓ゾーンを設け、飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入する。
特許第2625576号公報 特許第3788750号公報 特許第4144916号公報 特開2001−341152号公報 特開2004−237522号公報 特開2001−9882号公報
特許文献1〜3の物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法では、溶融樹脂中の物理発泡剤の濃度が高いと、溶融樹脂と物理発泡剤が相分離する虞がある。このため、物理発泡剤の濃度を飽和溶解度の1/5〜1/10程度に下げる必要があった。そして、このように溶融樹脂中の物理発泡剤の濃度を飽和溶解度に対して低い割合としながらも、金型への射出充填時に多くの発泡核を形成するために、可塑化シリンダへ導入する物理発泡剤を高圧力に設定し導入量を正確に計量する必要があった。これは、物理発泡剤の供給機構を複雑化し、装置のイニシャルコストを高める要因となっていた。
特許文献4〜6の射出発泡成形方法は、圧力制御により物理発泡剤を可塑化シリンダに導入するため、物理発泡剤の導入量を正確に計量する必要はない。しかし、特許文献4〜6に開示される射出成形装置では、発泡成形体の発泡性能を向上させるために、スクリュストロークの長さより、飢餓ゾーンを長くすることが望ましい。このため、特許文献4〜6に開示される射出成形装置は、可塑化シリンダの内径(D)に対する、飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が大きくなり、成形サイクルが長くなり、装置コストも上昇する傾向にあった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、成形サイクルが短く、装置コストを削減でき、発泡性能が良好な発泡成形体の製造方法を提供する。
本発明の第1の態様に従えば、発泡成形体の製造方法であって、可塑化スクリュが回転自在に内設され、上流から順に、可塑化ゾーンと、混練ゾーンと、飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダを用い、前記製造方法は、前記可塑化ゾーンにおいて、熱可塑性樹脂を可塑化溶融して溶融樹脂とすることと、前記飢餓ゾーンに一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓ゾーンを前記一定圧力に保持することと、前記混練ゾーンにおいて、前記物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練することと、前記飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とすることと、前記飢餓ゾーンを前記一定圧力に保持した状態で、前記飢餓ゾーンにおいて、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させることと、前記物理発泡剤を含む加圧流体を接触させた前記溶融樹脂を発泡成形体に成形することとを含み、前記可塑化スクリュは、前記可塑化シリンダの長手方向における位置が固定されており、前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、0.5〜6であることを特徴とする発泡成形体の製造方法が提供される。
前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、2〜4であってもよい。また、前記可塑化シリンダは、前記可塑化ゾーンと前記混練ゾーンとの間に、更に溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーンを有してもよい。そして、前記混練ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率が、前記圧縮ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも低く、前記飢餓ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも高くてもよい。
前記可塑化スクリュの前記混練ゾーンに位置する部分には、前記溶融樹脂と前記物理発泡剤とを混練する混練機構が設けられており、前記混練機構により、前記溶融樹脂と前記物理発泡剤とを混練してもよい。前記混練機構が、前記溶融樹脂を減圧する減圧部及び前記溶融樹脂を圧縮する圧縮部であり、前記減圧部のスクリュ径は、前記圧縮ゾーンに位置する部分のスクリュ径よりも小さく、前記圧縮部のスクリュ径は、前記減圧部のスクリュ径よりも大きくてもよい。また、前記混練機構が、ラビリンス構造、逆ネジ構造又は二条ネジ構造であってもよい。
前記混練ゾーンにおいて、前記溶融樹脂の減圧及び圧縮を行うことにより、前記物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練してもよい。また、前記製造装置は、前記可塑化シリンダの先端が接続し、プランジャーが進退可能に内設された射出シリンダと、前記射出シリンダのノズル先端が接続する、内部にキャビティが形成された金型とを更に有してもよい。そして、前記製造方法は、前記可塑化シリンダから、前記射出シリンダ内へ、前記物理発泡剤を含む溶融樹脂を供給することと、前記射出シリンダから、前記金型の前記キャビティ内に、前記溶融樹脂を射出充填することとを更に含んでもよい。
本発明の第2の態様に従えば、発泡成形体を製造する製造装置であって、可塑化スクリュが回転自在に内設され、上流側から順に、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーンと、物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練する混練ゾーンと、前記溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに前記物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダと、前記可塑化シリンダに物理発泡剤を供給する物理発泡剤供給機構とを有し、前記可塑化スクリュは、前記可塑化シリンダの長手方向における位置が固定されており、前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、0.5〜6であることを特徴とする発泡成形体の製造装置が提供される。
本発明の発泡成形体の製造方法は、可塑化シリンダの内径(D)に対する、飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)を小さくでき、且つ十分な量の物理発泡剤を溶融樹脂に含有させることができる。このため、本発明の発泡成形体の製造方法は、成形サイクルが短く、装置コストを削減でき、発泡成形体の発泡性能が良好である。
実施形態の発泡成形体の製造方法を示すフローチャートである。 実施形態で用いる発泡成形体の製造装置を示す概略図である。 図3(a)は、図2に示す製造装置の可塑化シリンダ内に設けられる可塑化スクリュの概略図であり、図3(b)及び(c)は、実施形態で用いる可塑化シリンダ内に設けられる可塑化スクリュの他の例の概略図である。 実施形態で用いる導入速度調整容器の概略図である。
図1に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の発泡成形体の製造方法について説明する。
[発泡成形体の製造装置]
まず、本実施形態で用いる発泡成形体を製造する製造装置について説明する。本実施形態では、図2に示す製造装置1000を用いて発泡成形体を製造する。製造装置1000は、主に、スクリュ20が回転自在に内設された可塑化シリンダ210と、物理発泡剤を可塑化シリンダ210に供給する物理発泡剤供給機構であるボンベ100と、可塑化シリンダ210の先端29が接続され、プランジャー40が進退自在に内設された射出シリンダ410と、射出シリンダ410のノズル先端49が接続され、内部にキャビティ253が形成された金型251が設けられた型締めユニット250と、可塑化シリンダ210、射出シリンダ410及び型締めユニット250を動作制御する制御装置(不図示)とを備える。可塑化シリンダ210内において可塑化溶融された溶融樹脂は、図2における右上側から左下側に向かって流動する。したがって本実施形態の可塑化シリンダ210内部においては図2における右上側を「上流」または「後方」、左下側を「下流」または「前方」と定義する。また、射出シリンダ410内において、プランジャー40は、図2における左右方向に進退可能である。本実施形態の射出シリンダ410内部において、図2の右方を「後方」、左方を「前方」と定義する。
可塑化シリンダ210は、溶融樹脂の流動方向における上流から順に、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーン21と、溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーン22と、物理発泡剤と溶融樹脂を混練する混練ゾーン25と、溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーン23とを有する。本実施形態において、圧縮ゾーン22と、混練ゾーン25と、飢餓ゾーン23とは隣接して配置される。ここで「飢餓状態」とは、溶融樹脂が飢餓ゾーン23内に充満せずに未充満となる状態である。したがって、飢餓ゾーン23内には、溶融樹脂の占有部分以外の空間が存在する。また、飢餓ゾーン23に物理発泡剤を導入するための導入口202が形成されており、導入口202には、導入速度調整容器300が接続している。ボンベ100は、導入速度調整容器300を介して可塑化シリンダ210に物理発泡剤を供給する。
可塑化シリンダ210内において、可塑化スクリュ20は、溶融樹脂の流動方向に移動しない。即ち、可塑化スクリュ20は、可塑化シリンダ210の長手方向における位置が固定されている。可塑化スクリュ20は、可塑化シリンダ210の長手方向における位置が固定された状態で回転し、その回転によって、溶融樹脂は流動方向の上流から下流へ流動する。そして、物理発泡剤を含有した溶融樹脂は、可塑化シリンダ210の先端29から、射出シリンダ410内のプランシャー40前方のスペースへ供給され、プランジャーが前方へ移動する(前進する)ことによって、金型251内のキャビティ253に射出充填され、発泡成形される。
尚、製造装置1000は、飢餓ゾーン23を1つしか有していないが、本実施形態に用いられる製造装置は、これに限定されない。例えば、溶融樹脂への物理発泡剤の浸透を促進するために、飢餓ゾーン23及びそこに形成される導入口202を複数有し、複数の導入口202から物理発泡剤を可塑化シリンダ210に導入する構造であってもよい。また、製造装置1000は、所謂、プリプラ式(pre-plasticizing type)射出成形装置であるが、本実施形態に用いられる製造装置は、これに限定されず、例えば、押出成形装置であってもよい。
製造装置1000の詳細な構成については、以下に記載する発泡成形体の製造方法の説明と共に説明する。
[発泡成形体の製造方法]
(1)熱可塑性樹脂の可塑化溶融
まず、可塑化シリンダ210の可塑化ゾーン21において、熱可塑性樹脂を可塑化溶融して溶融樹脂とする(図1のステップS1)。熱可塑性樹脂としては、目的とする成形体の種類に応じて種々の樹脂を使用できる。具体的には、例えば、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)、ポリフェニレンスルファイド、ポリアミドイミド、ポリ乳酸、ポリカプロラクトンなどの熱可塑性樹脂、及びこれらの複合材料を用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。また、これらの熱可塑性樹脂にガラス繊維、タルク、カーボン繊維などの各種無機フィラーを混練したものを用いることもできる。熱可塑性樹脂には、発泡核剤として機能する無機フィラーや溶融張力を高める添加剤を混合することが好ましい。これらを混合することで、発泡セルを微細化できる。本実施形態の熱可塑性樹脂は、必要に応じてその他の汎用の各種添加剤を含んでもよい。
また、本実施形態の熱可塑性樹脂は、汎用の化学発泡剤を含んでもよい。化学発泡剤を少量含有することで、発泡性能を補完することができる。化学発泡剤としては、熱可塑性樹脂が可塑化溶融する温度で分解し、発泡ガスを発生するものであれば特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジン及びアゾビスイソブチロニトリルなどの有機発泡剤;クエン酸、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、ショウノウ酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸及びニトリロ酸などのポリカルボン酸と、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムアルミニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム及び炭酸アンモニウムなどの無機炭酸化合物との混合物;クエン酸ニ水素ナトリウム及びシュウ酸カリウムなどのポリカルボン酸の塩を用いることができる。これらの化学発泡剤は、単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。分解時に発生する副生成物の観点からは、炭酸水素塩などの無機系発泡剤が好ましく、特に炭酸水素ナトリウムが好ましい。炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩の分解時の副生成物は、主に二酸化炭素と水であり、製造装置や金型を汚染する虞が少ない。
化学発泡剤は、熱可塑性樹脂中に、0.1重量%〜3重量%含まれることが好ましく、0.1重量%〜1重量%含まれることがより好ましく、0.1重量%〜0.5重量%含まれることが更により好ましい。熱可塑性樹脂中の化学発泡剤の含有量が0.1重量%以上であれば十分に発泡性能を補完することができ、3重量%以下であれば、化学発泡剤の副生成物に起因する汚染物(コンタミネーション)が金型や押出ダイ等に付着する虞もない。
可塑化シリンダ210の外壁面にはバンドヒータ(図示せず)が配設されており、これにより可塑化シリンダ210が加熱され、更にスクリュ20の回転による剪断発熱も加わり、熱可塑性樹脂が可塑化溶融される。
本実施形態では、飢餓ゾーン23における溶融樹脂の飢餓状態を安定化させるために、可塑化シリンダ210へ供給する熱可塑性樹脂の供給量を制御してもよい。熱可塑性樹脂の供給量が多すぎると飢餓状態を維持することが困難となるからである。例えば、汎用のフィーダースクリュを用いて、熱可塑性樹脂の供給量を制御する。
(2)飢餓ゾーンの圧力保持
次に、一定圧力の物理発泡剤を導入速度調整容器に供給し、導入速度調整容器300から飢餓ゾーン23に一定圧力の物理発泡剤を導入して、飢餓ゾーン23を前記一定圧力に保持する(図1のステップS2)。
物理発泡剤としては、加圧流体を用いる。本実施形態において「流体」とは、液体、気体、超臨界流体のいずれかを意味する。また、物理発泡剤は、コストや環境負荷の観点から、二酸化炭素、窒素等が好ましい。本実施形態の物理発泡剤の圧力は比較的低圧であるため、例えば、窒素ボンベ、二酸化炭素ボンベ、空気ボンベ等の流体が貯蔵されたボンベから、減圧弁により一定圧力に減圧して取り出した流体を用いることができる。この場合、昇圧装置が不要となるので、製造装置全体のコストを低減できる。また、必要であれば所定の圧力まで昇圧した流体を物理発泡剤として用いてもよい。例えば、物理発泡剤として窒素を使用する場合、以下の方法で物理発泡剤を生成できる。まず、大気中の空気をコンプレッサーで圧縮しながら窒素分離膜を通して窒素を精製する。次に、精製した窒素をブースターポンプやシリンジポンプ等を用いて所定圧力まで昇圧し、物理発泡剤を生成する。また、圧縮空気を物理発泡剤として利用してもよい。
飢餓ゾーン23に導入する物理発泡剤の圧力は一定であり、導入される物理発泡剤と同一の一定圧力に飢餓ゾーン23の圧力は保持される。この物発泡剤の圧力は、0.5MPa〜12MPaが好ましく、1MPa〜10MPaがより好ましく、1MPa〜8MPaが更により好ましい。溶融樹脂の種類により最適な圧力は異なるが、物理発泡剤の圧力を0.5MPa以上とすることで、発泡させるのに必要な量の物理発泡剤を溶融樹脂内に浸透させることができ、12MPa以下とすることで、装置負荷を低減できる。尚、物理発泡剤の圧力が「一定である」とは、所定圧力に対する圧力の変動幅が、好ましくは±20%以内、より好ましくは±10%以内であることを意味する。飢餓ゾーンの圧力は、例えば、可塑化シリンダ210の飢餓ゾーン23内に設けられた圧力センサ(不図示)により測定される。例えば、圧力センサは、可塑化シリンダ210の導入口202に対向する位置に設けられてもよい。また、本実施形態では、飢餓ゾーン23に物理発泡剤のみを導入するが、本発明の効果に影響を与えない程度に、物理発泡剤以外の他の加圧流体を同時に飢餓ゾーン23に導入してもよい。この場合、飢餓ゾーン23に導入される物理発泡剤を含む加圧流体は、上述の一定圧力を有する。
本実施形態では、図2に示すように、ボンベ100から導入速度調整容器300を介し、導入口202から飢餓ゾーン23へ物理発泡剤を供給する。物理発泡剤は、減圧弁151を用いて所定の圧力に減圧した後、昇圧装置等を経ることなく、導入口202から飢餓ゾーン23で導入される。本実施形態では、可塑化シリンダ210に導入する物理発泡剤の導入量、導入時間等を制御しない。そのため、それらを制御する機構、例えば、逆止弁や電磁弁等を用いた駆動弁は不要であり、導入口202は、駆動弁を有さず、常に開放されている。本実施形態では、ボンベ100から供給される物理発泡剤により、減圧弁151から、導入速度調整容器300を経て、可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23まで、一定の物理発泡剤の圧力に保持される。
物理発泡剤の導入口202は、従来の製造装置の物理発泡剤の導入口と比較して内径が大きい(図4、内径D1)。このため、比較的低圧の物理発泡剤であっても、可塑化シリンダ210内に効率良く導入できる。また、溶融樹脂の一部が導入口202に接触して固化した場合であっても、内径が大きいため、完全に塞がることなく導入口として機能できる。例えば、可塑化シリンダ210の内径Dが大きい場合、即ち、可塑化シリンダの外径が大きい場合に、導入口202の内径を大きくし易い。一方、導入口202の内径が大き過ぎると、溶融樹脂の滞留が発生して成形不良の原因となり、また、導入口202に接続する導入速度調整容器300が大型化して装置全体のコストが上昇する。具体的には、導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径の20%〜100%が好ましい。または、可塑化シリンダ210の内径に依存せず、導入口202の内径は、3mm〜150mmが好ましく、5mm〜100mmがより好ましい。ここで、導入口202の内径とは、可塑化シリンダ210の内壁上における開口部の内径を意味する(図4、内壁210a上の開口の内径D1)。また、導入口202の形状、即ち、可塑化シリンダ210の内壁上における開口部の形状は、真円に限られず、楕円や多角形であってもよい。導入口202の形状が楕円や多角形である場合には、導入口202の面積と同じ面積の真円におけるその直径を「導入口202の内径」と定義する。
<導入速度調整容器>
導入口202に接続する導入速度調整容器300について説明する。導入口202に接続する導入速度調整容器300は、一定以上の容積を有することで、可塑化シリンダ210へ導入される物理発泡剤の流速を緩やかにし、導入速度調整容器300内に物理発泡剤が滞留できる時間を確保できる。導入速度調整容器300は、周囲に配置されたバンドヒーター(図示せず)により加熱された可塑化シリンダ210に直接接続されることにより、可塑化シリンダ210の熱が導入速度調整容器300に伝導される。これにより、導入速度調整容器300内部の物理発泡剤は加温され、物理発泡剤と溶融樹脂との温度差が小さくなり、物理発泡剤が接触する溶融樹脂の温度を極度に低下させることを抑制し、物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量(浸透量)を安定化できる。即ち、導入速度調整容器300は、物理発泡剤の加温機能を有するバッファー容器として機能する。一方で、導入速度調整容器300は、その容積が大きすぎると、装置全体のコストが上昇する。導入速度調整容器300の容積は、飢餓ゾーン23に存在する溶融樹脂の量にも依存するが、5mL〜20Lが好ましく、10mL〜2Lがより好ましく、10mL〜1Lが更により好ましい。導入速度調整容器300の容積をこの範囲とすることで、コストを考慮しながら物理発泡剤が滞留できる時間を確保できる。
また、後述するように物理発泡剤は溶融樹脂に接触して浸透することにより、可塑化シリンダ210内で消費される。飢餓ゾーン23の圧力を一定に保持するために、消費された分の物理発泡剤が導入速度調整容器300から飢餓ゾーン23へ導入される。導入速度調整容器300の容積が小さすぎると、物理発泡剤の置換頻度が高くなるため、物理発泡剤の温度が不安定となり、その結果、物理発泡剤の供給が不安定になる虞がある。したがって、導入速度調整容器300は、1〜10分間に可塑化シリンダにおいて消費される量の物理発泡剤が滞留できる容積を有することが好ましい。また、例えば、導入速度調整容器300の容積は、当該導入速度調整容器300が接続される飢餓ゾーン23の容積の0.1倍〜5倍が好ましく、0.5倍〜2倍がより好ましい。本実施形態では、飢餓ゾーン23の容積は、溶融樹脂を含まない、空の可塑化シリンダ210において、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さが一定である部分が位置する領域(23)の容積を意味する。
本実施形態で用いる導入速度調整容器300は、図4に示すように、筒状の容器本体310と、容器本体310を可塑化シリンダ210に連結する連結部材320と、容器本体310の蓋330から主に構成される。筒状の容器本体310の一方の端部は、連結部材320を介して導入口202に接続し、導入口202を介して、可塑化シリンダ210の飢餓ゾーン23と、内部空間312が連通する。また、筒状の容器本体の他方の端部(導入口202と反対側の端部)には、蓋330が開閉可能に設けられる。そして、容器本体310には、内部空間312に物理発泡剤を供給するための配管154が接続する。
導入速度調整容器300の内径の最大値D2は、導入口の内径D1より大きいことが好ましい(D2>D1)。導入速度調整容器300の内径の最大値D2を導入口202の内径D1より大きくすることにより(D2>D1)、物理発泡剤の流通路が確保し易くなり、また、導入速度調整容器300の内の物理発泡剤の加温を促進できる。ここで、導入速度調整容器300の内径の最大値D2とは、筒状である速度調整容器300の延在方向(直線m)と直交する、内部空間312の断面において、最大の面積を有する断面(以下、「最大断面」と記載する)の内径を意味する。また、最大断面の形状は、真円に限られず、楕円や多角形であってもよい。この場合には、最大断面と同じ面積の真円におけるその直径を「導入速度調整容器300の内径の最大値D2」と定義する。
導入速度調整容器300の導入口の内径(D1)に対する、導入速度調整容器の内径の最大値(D2)の比率(D2/D1)は、上述の効果を更に促進する観点からは、例えば、1以上であり、2以上が好ましい。一方、装置コスト抑制の観点からは、導入調製容器300は小さい方が好ましく、上記比率(D2/D1)は、例えば、20以下であり、10以下が好ましい。
導入速度調整容器300の容積が大きい場合、図4に示すように、物理発泡剤を加温するため、導入速度調整容器300の底部に、多数の穴があいたSUS製の板311を容器本体310に連結して設置してもよい。容器本体310からの熱伝導によって加温された金属板311により物理発泡剤の加温が促進され、導入速度調整容器300内下部における、物理発泡剤の温度勾配を小さくできる。
尚、導入速度調整容器300は、可塑化シリンダ210と別個体の容器であってもよいし、可塑化シリンダ210と一体に形成され、可塑化シリンダ210の一部を構成してもよい。
(3)溶融樹脂と物理発泡剤との混練、及び飢餓状態の溶融樹脂と物理発泡剤との接触
次に、溶融樹脂を可塑化ゾーン21から、圧縮ゾーン22、混練ゾーン25を経て、飢餓ゾーン23へ流動させる。溶融樹脂は、圧縮ゾーン22において圧縮された後、混練ゾーン25において、物理発泡剤と混練され(図1のステップS3)、飢餓ゾーン23において飢餓状態となる(図1のステップS4)。そして、飢餓ソーン23において、飢餓状態の溶融樹脂と物理発泡剤が接触する(図1のステップS5)。以下に、圧縮ゾーン22、混練ゾーン25及び飢餓ゾーン23のそれぞれのゾーンについて、更に各ゾーンで行う発泡成形体の製造方法の各工程について説明する。
<圧縮ゾーン>
まず、圧縮ゾーン22について説明する。本実施形態では、圧縮ゾーン22を飢餓ゾーン23の上流に設けることにより、飢餓ゾーン23において溶融樹脂を飢餓状態とする。飢餓状態は、飢餓ゾーン23の上流から飢餓ゾーン23への溶融樹脂の送り量と、飢餓ゾーン23からその下流への溶融樹脂の送り量とのバランスで決定され、前者の方が少ないと飢餓状態となる。本実施形態では、圧縮ゾーン22を飢餓ゾーン23の上流に設けることにより、この状態を実現する。
圧縮ゾーン22には、上流側に位置する可塑化ゾーン21よりもスクリュ20の軸の直径を大きく(太く)し、スクリュフライトを段階的に浅くした大径部分20Aを設け、更に、大径部分20Aの下流側に隣接してシール部26を設ける。シール部26は、大径部分20Aと同様にスクリュ20の軸の直径が大きく(太く)、更に、スクリュフライトが設けられておらず、スクリュフライトの代わりにスクリュ20の軸に浅い溝が複数形成されている。大径部分20A及びシール部26は、スクリュ20の軸の直径を大きくすることにより、可塑化シリンダ210の内壁とスクリュ20のクリアランスを縮小し、下流に送る樹脂供給量を低減できるため、溶融樹脂の流動抵抗を高められる。したがって、本実施形態において、大径部分20A及びシール部26は、溶融樹脂の流動抵抗を高める機構である。大径部分20A及びシール部26の存在により圧縮ゾーン22から飢餓ゾーン23に供給される樹脂流量が低下し、上流側の圧縮ゾーン22においては溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、下流側の飢餓ゾーン23においては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる。また、シール部26は、物理発泡剤の逆流、即ち、シール部26の下流側から上流側への物理発泡剤の移動を抑制する効果も奏する。シール部26は、圧縮ゾーン22の下流側の端部(混練ゾーン25側の端部)に設けることが好ましい。これにより、混練ゾーン25から圧縮ゾーン22への物理発泡剤の移動を抑制できる。また、同様の機能を有するシール部として、例えば、図3(b)及び(C)に示すリング26bを用いてもよい。リング26bは半割り構造であり、それら2分割してスクリュ20に被せて設置する。
圧縮ゾーン22に設けられる溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、圧縮ゾーン22から飢餓ゾーン23へ供給される樹脂流量を制限するために一時的に溶融樹脂が通過する流路面積を縮小させる機構であれば、特に制限されない。本実施形態では、スクリュの大径部分20A及びシール部26の両方を用いたが、片方のみを用いてもよい。
溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、スクリュとは別部材のリング等としてスクリュに設けてもよいし、スクリュの構造の一部としてスクリュと一体に設けてもよい。溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、スクリュとは別部材のリング等として設けると、リングを変更することにより溶融樹脂の流路であるクリアランス部の大きさを変更できるので、容易に溶融樹脂の流動抵抗の大きさを変更できるという利点がある。
また、溶融樹脂の流動抵抗を高める機構以外に、飢餓ゾーン23から上流の圧縮ゾーン22へ溶融樹脂の逆流を防止する逆流防止機構(シール機構)を圧縮ゾーン22の飢餓ゾーン23との間に設けることによっても、飢餓ゾーン23において溶融樹脂を飢餓状態にできる。例えば、物理発泡剤の圧力により上流側に移動可能なリング、鋼球等のシール機構が挙げられる。但し、このような逆流防止機構は駆動部を必要とするため、樹脂滞留の虞がある。このため、駆動部を有さない流動抵抗を高める機構の方が好ましい。
<混練ゾーン>
次に、混練ゾーン25について説明する。本実施形態では、圧縮ゾーン22と飢餓ゾーン23の間に、混練ゾーン25を設ける。飢餓ゾーン23に形成される導入口202から導入される物理発泡剤は、飢餓ゾーン23の上流に位置する混練ゾーン25にも拡散し、混練ゾーン25において、溶融樹脂と混練される。これにより、後述する飢餓ゾーン23における溶融樹脂への物理発泡剤の浸透量を補い、十分な量の物理発泡剤を溶融樹脂に含ませることができる。尚、混練ゾーン25と圧縮ゾーン22との間のシール部26により、シール部26より上流の圧縮ゾーン22への物理発泡剤の移動は抑制される。
後述する飢餓ゾーン23では、飢餓状態の溶融樹脂に、物理発泡剤が接触して浸透する。これに対して、混練ゾーン25では、強制的に溶融樹脂と物理発泡剤を混練する。溶融樹脂と物理発泡剤との混練は、例えば、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練する混練機構により行う。本実施形態では、スクリュ20に設けた混練機構により、溶融樹脂の減圧及び圧縮を行い、これにより、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練する。より詳細には、図2及び図3(a)に示す可塑化スクリュ20を用いる。可塑化スクリュ20は、大径部分20Aと小径部分20Bとの間に、減圧部20C及び圧縮部20Dを有する。大径部分20Aは圧縮ゾーン22に位置し、減圧部20C及び圧縮部20Dは混練ゾーン25に位置し、小径部分20Bは飢餓ゾーン23に位置する。減圧部20C及び圧縮部20Dが、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練する混練機構である。減圧部20Cは、上流から下流に向って連続的にスクリュ径(スクリュの軸の直径)が小さく(細く)なる。圧縮部20Dは、その上流部分及び下流部分と比較して、スクリュ径(スクリュの軸の直径)が大きく、スクリュフライトの深さが浅い。圧縮ゾーン22から混練ゾーン25に流動してきた溶融樹脂は、減圧部20Cにおいて減圧された後、圧縮部20Dにより再圧縮され、その後、飢餓ゾーン23へ流動する。混練ゾーン25において、溶融樹脂を減圧及び圧縮(加圧)することで、溶融樹脂と物理発泡剤が混練される。
尚、本実施形態で用いたスクリュ20は、減圧部20C及び圧縮部20Dを1組しか有さないが、減圧部20C及び圧縮部20Dを複数組有して、複数回、溶融樹脂の減圧及び圧縮を繰り返してもよい。また、スクリュ20において、減圧部20Cのスクリュ径は上流から下流に向って連続的に小さくなるが、この構成に限定されない。減圧部20Cのスクリュ径は大径部分20A及び圧縮部20Dのスクリュ径より小さければ、減圧部20Cにおいて溶融樹脂の減圧は可能である。
このように、図3(a)に示す可塑化スクリュ20は、混練ゾーン25に位置する部分に、減圧部20C及び圧縮部20Dを設けることによって、即ち、スクリュフライトの深さを変化させることによって、更に換言すれば、スクリュの軸の径の大きさ(太さ)を変化させることによって、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練しているが、本実施形態はこれに限定されない。混練ゾーン25において、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練できる構成であれば、任意の構成の可塑化スクリュを用いることができる。
例えば、図3(b)に示すスクリュ20bを用いることができる。スクリュ20bは、混練ゾーン25に位置する部分に、複数の切欠きnが形成されたスクリュフライトFにより、所謂、ラビリンス構造が形成されている。この場合、ラビリンス構造が、溶融樹脂と物理発泡剤とを混練する混練機構に相当する。混練ゾーン25において、溶融樹脂はラビリンス構造内を複雑に流動し、これにより、溶融樹脂と物理発泡剤とが混練される。また、スクリュの混練ゾーン25に位置する部分に、混練機構として、二条ネジ構造DT(図3(c)、スクリュ20c)や逆ネジ構造を設けてよい。二条ネジ構造DTや逆ネジ構造によって、混練ゾーン25内を溶融樹脂は複雑に流動し、これにより、溶融樹脂と物理発泡剤とが混練される。また、ラビリンス構造、二条ネジ構造及び逆ネジ構造を設けた、混練ゾーン25に位置する部分のスクリュの軸の径は、飢餓ゾーン23に位置する部分のスクリュの軸の径より大きくてもよい。これにより、混練ゾーン25において溶融樹脂が圧縮され、溶融樹脂と物理発泡剤との混練が促進される。溶融樹脂と物理発泡剤とを混練する混練機構としては、以上挙げた様々構成を単独で用いてもよいし、2種類以上の構成を組み合わせて用いても良い。
混練ゾーン25における溶融樹脂の充填率は、圧縮ゾーン22の溶融樹脂の充填率よりも低く、飢餓ゾーン23の溶融樹脂の充填率よりも高いことが好ましい。圧縮ゾーン22の溶融樹脂の充填率は、例えば100%であってもよい。これにより、飢餓ゾーン23に導入された物理発泡剤は、圧縮ゾーン22まで逆流することが抑制される。これに対して、混練ゾーン25の溶融樹脂の充填率は、100%未満であることが好ましい。これにより、飢餓ゾーン23に導入された物理発泡剤が混練ゾーン25まで逆流してくるスペースが生じる。混練ゾーン25における溶融樹脂の充填率を圧縮ゾーン22の溶融樹脂の充填率よりも低くすることで、混練ゾーン25における溶融樹脂と物理発泡剤との混練を促進できる。また、混練ゾーン25の溶融樹脂の充填率を飢餓ゾーン23の溶融樹脂の充填率よりも高くすることで、混練ゾーン25から飢餓ゾーン23へ流動した溶融樹脂は、飢餓ゾーンにおいて減圧が促進される。これにより、溶融樹脂中の未溶解の物理発泡剤を取り除くことができ、発泡成形体の表面特性が更に向上する。
溶融樹脂の流動方向における(可塑化シリンダ210の長手方向における)混練ゾーン25の長さ(LK)は、可塑化シリンダ210の内径Dの1倍〜6倍が好ましく、2倍〜4倍がより好ましい。混練ゾーン25の長さがこの範囲であれば、飢餓ゾーン23における溶融樹脂への物理発泡剤の浸透量を補い、十分な量の物理発泡剤を溶融樹脂に含ませることができる。ここで、混練ゾーン25の長さとは、例えば、図3(a)〜(c)に示すスクリュ20、20b、20cにおいて、シール部26、26bの下流側で且つ小径部分20Bの上流側の部分の長さである。図3(a)に示すスクリュ20においては、混練ゾーン25の長さは、溶融樹脂の流動方向における減圧部20C及び圧縮部20Dの長さの合計である。
<飢餓ゾーン>
次に、飢餓ゾーン23について説明する。上述したように、圧縮ゾーン22から混練ゾーン25を経て飢餓ゾーン23に供給される樹脂流量が低下し、飢餓ゾーン23においては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる(図1のステップS4)。溶融樹脂の飢餓状態を促進するために、スクリュ20は、圧縮ゾーン22に位置する部分と比較して、即ちシール部26の上流側の部分と比較して、飢餓ゾーン23に位置する部分の軸の直径が小さく(細く)、且つスクリュフライトが深い構造(小径部分20B)を有する。飢餓ゾーン23全体に亘って、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さは、略一定であることが好ましい。これにより、飢餓ゾーン23における圧力を略一定に保持し、溶融樹脂の飢餓状態を安定化できる。
飢餓ゾーン23において、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持した状態で、飢餓状態の溶融樹脂と一定圧力の前記物理発泡剤とを接触させる(図1のステップS5)。即ち、飢餓ゾーン23において、溶融樹脂を物理発泡剤により一定圧力で加圧する。飢餓ゾーン23は溶融樹脂が未充満(飢餓状態)であり物理発泡剤が存在できる空間があるため、物理発泡剤と溶融樹脂とを効率的に接触させることができる。溶融樹脂に接触した物理発泡剤は、溶融樹脂に浸透して消費される。物理発泡剤が消費されると、導入速度調整容器300中に滞留している物理発泡剤が飢餓ゾーン23に供給される。これにより、飢餓ゾーン23の圧力は一定圧力に保持され、溶融樹脂は一定圧力の物理発泡剤に接触し続ける。
従来の物理発泡剤を用いた発泡成形では、可塑化シリンダに所定量の高圧の物理発泡剤を所定時間内に強制的に導入していた。したがって、物理発泡剤を高圧力に昇圧し、溶融樹脂への導入量、導入時間等を正確に制御する必要があり、物理発泡剤が溶融樹脂に接触するのは、短い導入時間のみであった。これに対して本実施形態では、可塑化シリンダ210に物理発泡剤を強制的に導入するのではなく、飢餓ゾーン23の圧力が一定となるように、一定圧力の物理発泡剤を連続的に可塑化シリンダ内に供給し、連続的に物理発泡剤を溶融樹脂に接触させる。これにより、温度及び圧力により決定される溶融樹脂への物理発泡剤の溶解量(浸透量)が、安定化する。また、本実施形態の物理発泡剤は、常に溶融樹脂に接触しているため、必要十分な量の物理発泡剤が溶融樹脂内に浸透できる。これにより、本実施形態で製造する発泡成形体は、従来の物理発泡剤を用いた成形方法と比較して低圧の物理発泡剤を用いているのにもかかわらず、発泡セルが微細である。
また、本実施形態の製造方法は、物理発泡剤の導入量、導入時間等を制御する必要が無いため、逆止弁や電磁弁等の駆動弁、更にこれらを制御する制御機構が不要となり、装置コストを抑えられる。また、本実施形態で用いる物理発泡剤は従来の物理発泡剤よりも低圧であるため装置負荷も小さい。
本実施形態では、発泡成形体の製造中、常に、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持する。つまり、可塑化シリンダ内で消費された物理発泡剤を補うために、前記一定圧力の物理発泡剤を連続的に供給しながら、発泡成形体の製造方法の全ての工程が実施される。また、本実施形態では、例えば、連続で複数ショットの射出成形を行う場合、射出工程、成形体の冷却工程及び成形体の取出工程が行われている間も、次のショット分の溶融樹脂が可塑化シリンダ内で準備されており、次のショット分の溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で加圧される。つまり、連続で行う複数ショットの射出成形では、可塑化シリンダ内に、溶融樹脂と一定圧力の物理発泡剤が常に存在して接触している状態、つまり、可塑化シリンダ内で溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で常時、加圧された状態で、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む、射出成形の1サイクルが行われる。同様に、押出成形等の連続成形を行う場合にも、可塑化シリンダ内に、溶融樹脂と一定圧力の物理発泡剤が常に存在して接触している状態、つまり、可塑化シリンダ内で溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で常時、加圧された状態で成形が行われる。
本実施形態では、可塑化スクリュ20が可塑化シリンダ210の長手方向に移動する成形装置、例えば、所謂、インライン式射出成形装置と比較して、飢餓ゾーン23の可塑化シリンダ210の長手方向の長さ(L)を短くできる。飢餓ゾーン23を短くすることで、成形サイクルを短くすることが可能となり、また装置コストも低減できる。より詳細には、可塑化シリンダ210の内径D(又は、スクリュ20のスクリュフライトを含めた最大外径)に対する、可塑化シリンダ210の長手方向における飢餓ゾーン23の長さLの比率(L/D)は、0.5〜6である(0.5D≦L≦6D)。比率(L/D)は、好ましくは、2〜5であり(2D≦L≦5D)、より好ましくは、2〜4である(2D≦L≦4D)。尚、本実施形態において、飢餓ゾーン23の長さLは、図2に示すように、スクリュ20において、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さが一定である部分の長さと略同一である。
本実施形態において、インライン式射出成形装置と比較して、飢餓ゾーン23の長さ(L)を短くできる理由を以下に説明する。インライン式射出成形装置では、溶融樹脂の可塑化計量及び射出に伴ってスクリュ20は可塑化シリンダ210内において前方及び後方に移動し、これに伴い、飢餓ゾーン23も前方及び後方に移動する。このため、成形体の製造中、常に、導入口202を飢餓ゾーン23内に配置するためには、飢餓ゾーン23の長さを計量ストロークの長さ以上とする必要がある。これに対し、本実施形態では、可塑化スクリュ20は、可塑化シリンダ210の長手方向における位置が固定されているため、飢餓ゾーン23は移動しない。これにより、飢餓ゾーン23の長さLを短くしても、導入口202を飢餓ゾーン23内に配置することが可能となる。したがって、本実施形態では、可塑化シリンダ210の内径Dに対する、飢餓ゾーン23の長さLの比率(L/D)は、6を超える必要はない。一方、飢餓ゾーン23の長さLが短くなると、溶融樹脂と物理発泡剤との接触面積及び接触時間が十分に確保できず、溶融樹脂に十分な物理発泡剤が浸透できない。これは、発泡成形体の発泡性能の低下、例えば、平均セル径の増大を引き起こす虞がある。しかし、本実施形態では、上述したように、飢餓ゾーン23の上流に混練ゾーン25を設け、混練ゾーン25において、溶融樹脂と物理発泡剤の混練を行う。これにより、飢餓ゾーン23の長さLを短くしても、十分な量の物理発泡剤を溶融樹脂内に含有させることができる。したがって、本実施形態では、可塑化シリンダ210の内径Dに対する、飢餓ゾーン23の長さLの比率(L/D)は、0.5以上であれば、発泡性能に優れ、微細な発泡セルを有する発泡成形体を製造できる。
更に、本実施形態では、混練ゾーン25において、溶融樹脂に物理発泡剤を強制的に混練した後、物理発泡剤を含む溶融樹脂は飢餓ゾーン23において樹脂密度が低下し、減圧される。これにより、溶融樹脂に溶解しきれなかった物理発泡剤、即ち、未溶解の物理発泡剤が溶融樹脂から分離し、飢餓ゾーン23の空間に放出される。未溶解の物理発泡剤を含む溶融樹脂を発泡成形すると、セル径の大きな発泡セルや、成形体のアニール後に発生するブリスター(後膨れ)の原因となる。本実施形態では、混練ゾーン25を飢餓ゾーンの上流に配置し、比率(L/D)を0.5以上とすることで、飢餓ゾーン23において、溶融樹脂から未溶解の物理発泡剤を十分に取り除くことができる。これにより、より表面特性に優れた微細な発泡セルを有する発泡成形体を得られる。
(4)発泡成形
次に、物理発泡剤を接触させた溶融樹脂を発泡成形体に成形する(図1のステップS6)。本実施形態で用いる可塑化シリンダ210は、飢餓ゾーン23の下流に、飢餓ゾーン23に隣接して配置され、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まる再圧縮ゾーン24を有する。まず、可塑化スクリュ20の回転により、飢餓ゾーン23の溶融樹脂を再圧縮ゾーン24に流動させる。物理発泡剤を含む溶融樹脂は、再圧縮ゾーン24において圧力調整される。
可塑化スクリュ20が更に回転することにより、物理発泡剤を含む溶融樹脂は、可塑化シリンダ210の先端29から、射出シリンダ410内へ供給される。射出シリンダ410内に供給された物理発泡剤を含む溶融樹脂は、プランジャーによって、金型251内のキャビティ253に射出充填され、発泡成形される。
射出発泡成形としては、金型キャビティ253内に、金型キャビティ容積の75%〜95%の充填容量の溶融樹脂を充填して、気泡が拡大しながら金型キャビティを充填するショートショット法を用いてもよいし、また、金型キャビティ容積100%の充填量の溶融樹脂を充填した後、キャビティ容積を拡大させて発泡させるコアバック法を用いてもよい。得られる発泡成形体は内部に発泡セルを有するため、熱可塑性樹脂の冷却時の収縮が抑制されてヒケやソリが軽減され、低比重の成形体を得られる。
以上説明した本実施形態の製造方法では、可塑化シリンダ210の長手方向における可塑化スクリュ20の位置を固定し、飢餓ゾーン23の長さ(L)を短くし、更に、飢餓ソーン23の上流に、混練ゾーン25を配置した製造装置を用いる。これにより、発泡成形体の発泡性能を低下させることなく、成形サイクルを短くでき、表面特性が良好な発泡成形体を製造できる。更に、本実施形態の製造方法では、物理発泡剤の溶融樹脂への導入量、導入時間等を制御する必要がないため、複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、装置コストを削減できる。また、本実施形態の発泡成形体の製造方法は、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持した状態で、飢餓ゾーン23において、飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤とを接触させる。これにより、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を単純な機構により安定化できる。
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて更に説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例及び比較例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、熱可塑性樹脂としてタルクを20重量%含有するポリプロピレン(出光ライオンコンポジット製、4700G)を用い、物理発泡剤として窒素を用いて発泡成形体を製造した。
(1)製造装置
本実施例では、上述した実施形態で用いた図2に示す製造装置1000を用いた。製造装置1000の詳細について説明する。上述のように、製造装置1000はプリプラ式射出成形装置であり、可塑化シリンダ210と、物理発泡剤供給機構であるボンベ100と、射出シリンダ410と、型締めユニット250と、可塑化シリンダ210、射出シリンダ410及び型締めユニット250を動作制御するための制御装置(不図示)とを備える。
射出シリンダ410のノズル先端49には、エアシリンダの駆動により開閉するシャットオフバルブ48が設けられ、射出シリンダ410の内部を高圧に保持できる。ノズル先端49には金型251が密着し、金型251が形成するキャビティ253内にノズル先端49から溶融樹脂が射出充填される。
可塑化シリンダ210の上部側面には、上流側から順に、熱可塑性樹脂を可塑化シリンダ210に供給するための樹脂供給口201及び物理発泡剤を可塑化シリンダ210内に導入するための導入口202が形成される。これらの樹脂供給口201及び導入口202にはそれぞれ、樹脂供給用ホッパ211、導入速度調整容器300が配設される。導入速度調整容器300には、ボンベ100が、減圧弁151、圧力計152を介して、配管154により接続する。また、可塑化シリンダ210の飢餓ゾーン23内には、飢餓ゾーン23の圧力をモニターするセンサ(不図示)が設けられている。
製造装置1000において、飢餓ゾーン23の可塑化シリンダ210の長手方向の長さLは66mmであり、可塑化シリンダ210の内径Dは22mmであった。したがって、可塑化シリンダ210の内径Dに対する、飢餓ゾーン23の長さLの比率(L/D)は3であった(L=3D)。また、導入口202の内径は6mmであった。したがって、導入口202の内径(図4、内径D1)は、可塑化シリンダ210の内径の約27%であった。また、本実施例では、キャビティの大きさが8cm×8cm×2mmである金型を用いた。
(2)発泡成形体の製造
本実施例では、ボンベ100として、窒素が14.5MPaで充填された容積47Lの窒素ボンベを用いた。まず、減圧弁151の値を6MPaに設定し、ボンベ100を開放し、減圧弁151、圧力計152、更に導入速度調整容器300を介して、可塑化シリンダ210の導入口202から、飢餓ゾーン23へ6MPaの窒素を供給した。成形体の製造中、ボンベ100は常時、開放した状態とした。
可塑化シリンダ210において、バンドヒータ(不図示)により、可塑化ゾーン21を210℃、圧縮ゾーン22を190℃、混練ゾーン25及び飢餓ゾーン23を180℃、再圧縮ゾーン24を210℃に調整した。そして、樹脂供給口201から熱可塑性樹脂の樹脂ペレット(タルク20重量%含有ポリプロピレン)を可塑化シリンダ210に供給し、スクリュ20を正回転させた。これにより、可塑化ゾーン21において、熱可塑性樹脂を加熱、混練し、溶融樹脂とした。スクリュ20を回転数100rpmにて正回転することにより、溶融樹脂を可塑化ゾーン21から圧縮ゾーン22に流動させ、更に、混練ゾーン25及び飢餓ゾーン23に流動させた。
溶融樹脂は、スクリュ大径部分20A及びシール部26と、可塑化シリンダ210の内壁との隙間から、混練ゾーン25及び飢餓ゾーン23へ流動するため、飢餓ゾーン23への溶融樹脂の供給量が制限された。これにより、圧縮ゾーン22においては溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、下流側の飢餓ゾーン23においては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となった。また、溶融樹脂は、飢餓ゾーン23に流動する手前(上流側)の混練ゾーン25において、減圧及び圧縮されることで物理発泡剤と混練され、その後、飢餓ゾーン23へ流動した。飢餓ゾーン23では、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)であるため、溶融樹脂が存在しない空間に導入口202から導入された物理発泡剤(窒素)が存在し、その物理発泡剤により溶融樹脂は加圧された。
更に、溶融樹脂は再圧縮ゾーン24に送られて再圧縮され、可塑化シリンダ210の先端29から、射出シリンダ410へ送られた。射出シリンダ410内では、可塑化シリンダ210から溶融樹脂が供給されてくるのと並行してプランジャー40が後退し、プランジャー40の前方に1ショット分の溶融樹脂が計量された。その後、シャットオブバルブ48を開放して、キャビティ253内に、キャビティの容積の90%の充填率となる様に溶融樹脂を射出充填して平板形状の発泡成形体を成形した(ショートショット法)。発泡成形体が、ソリッド(無発泡成形体)に対して、10±2重量%軽くなるように、プランジャー40の射出ストロークを調整した。金型温度は40℃とした。成形後、発泡成形体が冷却するのを待って、金型内から発泡成形体を取り出した。冷却時間は、7秒とした。
以上説明した成形体の射出成形を連続して100ショット行い、100個の発泡成形体を得た。100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサにより可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、常に6MPa±1MPa以内であった。また、飢餓ゾーン23へ供給される窒素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、6MPa±1MPa以内であった。以上から、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、6MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、6MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。
10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体を抜き取り、成形直後に、60℃の電気炉に1時間放置した(アニール処理)。溶融樹脂に未溶解の物理発泡剤(余剰な物理発泡剤)が残存したまま成形されると、成形後の成形体表面に、又はアニール処理後の成形体表面に、ブリスター(後膨れ)が発生する場合がある。本実施例の10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体は、アニール処理前にブリスターは観察されず、また、アニール処理後もブリスターは観察されなかった。
また、10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体の断面をSEMにて観察した。3個の発泡成形体の断面内には、セル径が100μm以上の大きなセルは観察されなかった。更に、3個の発泡成形体の中央部の断面において、発泡セルの平均セル径をもとめた。その結果、平均セル径は35μmであり、微細であった。平均セル径は、1mm×1mmの視野をSEM観察し、画像解析により視野内のセル径を求め、その平均値とした。
[比較例1]
本比較例では、可塑化シリンダ210の長手方向における飢餓ゾーン23の長さLを7.3cmと短くした以外は、実施例1で用いた製造装置1000と同様の構成の製造装置を用いた。即ち、本比較例では、可塑化シリンダ210の内径Dに対する、飢餓ゾーン23の長さLの比率(L/D)が1/3であった(L=1/3D)。それ以外は、実施例1と同様の方法により、発泡成形体の射出成形を連続して100ショット行い、100個の発泡成形体を得た。
100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサにより可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、実施例1と同様に、飢餓ゾーン23の圧力及び圧力計152の値は、常に6MPa±1MPa以内であった。これから、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、6MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、6MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。
10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体を抜き取り、成形直後に、実施例1と同様のアニール処理を行った。本比較例の10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体は、アニール処理前にブリスターは観察されなかったものの、アニール処理後に1個にブリスターが観察された。
また、10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体の断面をSEMにて観察した。3個の発泡成形体の断面内には、セル径が200〜500μmの大きなセルが散見された。また、実施例1と同様の方法により、発泡セルの平均セル径を求めた。その結果、平均セル径は90μmであり、実施例1と比較して大きかった。
本比較例では、飢餓ゾーン23の長さLが短いため、即ち、比率(L/D)が小さいため、飢餓ゾーン23において、十分な量の物理発泡剤を溶融樹脂へ浸透させることができず、この結果、発泡性能が低下して、発泡セルの平均セル径が大きくなったと推測される。また、飢餓ゾーン23の長さLが短いため、混練ゾーン25で溶融樹脂に混練された未溶解の物理発泡剤を飢餓ゾーン23において十分に取り除くことができず、この結果、セル径の大きなセル及びブリスターが発生したと推測される。
[比較例2]
本比較例では、可塑化シリンダ210に混練部25を設けなかった以外は、実施例1で用いた製造装置1000と同様の構成の製造装置を用い、実施例1と同様の方法により、発泡成形体の射出成形を連続して100ショット行い、100個の発泡成形体を得た。
100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサにより可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、実施例1と同様に、飢餓ゾーン23の圧力及び圧力計152の値は、常に6MPa±1MPa以内であった。これから、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、6MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、6MPa窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。
10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体を抜き取り、成形直後に、実施例1と同様のアニール処理を行った。本比較例の10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体は、アニール処理前にブリスターは観察されなかったものの、アニール処理後に1個にブリスターが観察された。
また、10、50及び100ショット目の3個の発泡成形体の断面をSEMにて観察した。3個の発泡成形体の断面内には、セル径が200〜500μmの大きなセルが散見された。また、実施例1と同様の方法により、発泡セルの平均セル径を求めた。その結果、平均セル径は50μmであり、実施例1と比較して大きかったが、比較例1の平均セル径よりは小さかった。
本比較例では、飢餓ゾーン23の長さLが比較例1より長い。これにより、比較例1よりも効率的に物理発泡剤を溶融樹脂へ浸透させることができ、このため、比較例1よりも、発泡セルの平均セル径が小さくなったと推測される。しかし、混練ゾーン25を有さないため、発泡セルの平均セル径が実施例1よりも大きくなったと推測される。
また、本比較例において、セル径の大きなセル及びブリスターが発生した原因は次のように推測される。可塑化シリンダ210の再圧縮ゾーン24では、溶融樹脂の再圧縮により、ブリスター等の原因となる余剰な物理発泡剤(溶融樹脂に未溶解の物理発泡剤)が溶融樹脂内に取り込まれる虞がある。しかし、混練ゾーン25を有する実施例1では、混練ゾーン25にて多量の物理発泡剤を混合してから、飢餓ゾーン23において余剰な物理発泡剤を分離する。これにより、溶融樹脂中の物理発泡剤の溶解量は飽和濃度に近づき、再圧縮ゾーン24において新たな物理発泡剤を取り込み難いと考えられる。このため、実施例1で得られた発泡成形体では、セル径の大きなセル及びブリスターが発生しなかった。一方、混練ゾーンを有さない本比較例では、飢餓ゾーン23において溶融樹脂に浸透する物理発泡剤の量は十分ではなく、飽和溶解度に近づくことができない。このため、再圧縮ゾーン24において、溶融樹脂は余剰な物理発泡剤を取り込み、セル径の大きなセル及びブリスターが発生したと推測される。
本発明の製造方法は、成形サイクルが短く、装置コストを削減でき、発泡成形体の発泡性能が良好である。
20 スクリュ
21 可塑化ゾーン
22 圧縮ゾーン
23 飢餓ゾーン
24 再圧縮ゾーン
25 混練ゾーン
26 シール部
40 プランジャー
100 ボンベ
210 可塑化シリンダ
300 導入速度調整容器
410 射出シリンダ
1000 製造装置

Claims (15)

  1. 発泡成形体の製造方法であって、
    可塑化スクリュが回転自在に内設され、上流から順に、可塑化ゾーンと、混練ゾーンと、飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダを用い、
    前記製造方法は、
    前記可塑化ゾーンにおいて、熱可塑性樹脂を可塑化溶融して溶融樹脂とすることと、
    前記飢餓ゾーンに一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓ゾーンを前記一定圧力に保持することと、
    前記混練ゾーンにおいて、前記物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練することと、
    前記飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とすることと、
    前記飢餓ゾーンを前記一定圧力に保持した状態で、前記飢餓ゾーンにおいて、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させることと、
    前記物理発泡剤を含む加圧流体を接触させた前記溶融樹脂を発泡成形体に成形することとを含み、
    前記可塑化スクリュは、前記可塑化シリンダの長手方向における位置が固定されており、
    前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、0.5〜6であることを特徴とする発泡成形体の製造方法。
  2. 前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、2〜4であることを特徴とする請求項1に記載の発泡成形体の製造方法。
  3. 前記可塑化シリンダは、前記可塑化ゾーンと前記混練ゾーンとの間に、更に溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーンを有し、
    前記混練ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率が、前記圧縮ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも低く、前記飢餓ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡成形体の製造方法。
  4. 前記可塑化スクリュの前記混練ゾーンに位置する部分には、前記溶融樹脂と前記物理発泡剤とを混練する混練機構が設けられており、前記混練機構により、前記溶融樹脂と前記物理発泡剤とを混練することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の発泡成形体の製造方法。
  5. 前記可塑化シリンダは、前記可塑化ゾーンと前記混練ゾーンとの間に、更に溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーンを有し、
    前記混練機構が、前記溶融樹脂を減圧する減圧部及び前記溶融樹脂を圧縮する圧縮部であり、
    前記減圧部のスクリュ径は、前記圧縮ゾーンに位置する部分のスクリュ径よりも小さく、前記圧縮部のスクリュ径は、前記減圧部のスクリュ径よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の発泡成形体の製造方法。
  6. 前記混練ゾーンにおいて、前記溶融樹脂の減圧及び圧縮を行うことにより、前記物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の発泡成形体の製造方法。
  7. 前記混練機構が、ラビリンス構造、逆ネジ構造又は二条ネジ構造であることを特徴とする請求項4に記載の発泡成形体の製造方法。
  8. 前記製造装置は、
    前記可塑化シリンダの先端が接続し、プランジャーが進退可能に内設された射出シリンダと、
    前記射出シリンダのノズル先端が接続する、内部にキャビティが形成された金型とを更に有し、
    前記製造方法は、
    前記可塑化シリンダから、前記射出シリンダ内へ、前記物理発泡剤を含む溶融樹脂を供給することと、
    前記射出シリンダから、前記金型の前記キャビティ内に、前記溶融樹脂を射出充填することとを更に含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の発泡成形体の製造方法。
  9. 発泡成形体を製造する製造装置であって、
    可塑化スクリュが回転自在に内設され、上流側から順に、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーンと、物理発泡剤と前記溶融樹脂を混練する混練ゾーンと、前記溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに前記物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダと、
    前記可塑化シリンダに物理発泡剤を供給する物理発泡剤供給機構とを有し、
    前記可塑化スクリュは、前記可塑化シリンダの長手方向における位置が固定されており、
    前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、0.5〜6であることを特徴とする発泡成形体の製造装置。
  10. 前記可塑化シリンダの内径(D)に対する、前記可塑化シリンダの長手方向における前記飢餓ゾーンの長さ(L)の比率(L/D)が、2〜4であることを特徴とする請求項9に記載の発泡成形体の製造装置。
  11. 前記可塑化シリンダは、前記可塑化ゾーンと前記混練ゾーンとの間に、更に溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーンを有し、
    発泡成形体の製造時において、前記混練ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率が、前記圧縮ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも低く、前記飢餓ゾーンにおける前記溶融樹脂の充填率よりも高いことを特徴とする請求項9又は10に記載の発泡成形体の製造装置。
  12. 前記可塑化スクリュの前記混練ゾーンに位置する部分には、前記溶融樹脂と前記物理発泡剤とを混練する混練機構が設けられていることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の発泡成形体の製造装置。
  13. 前記可塑化シリンダは、前記可塑化ゾーンと前記混練ゾーンとの間に、更に溶融樹脂を圧縮する圧縮ゾーンを有し、
    前記混練機構が、減圧部及び圧縮部であり、
    前記減圧部のスクリュ径は、前記圧縮ゾーンに位置する部分のスクリュ径よりも小さく、前記圧縮部のスクリュ径は、前記減圧部のスクリュ径よりも大きいことを特徴とする請求項12に記載の発泡成形体の製造装置。
  14. 前記混練機構が、ラビリンス構造、逆ネジ構造又は二条ネジ構造であることを特徴とする請求項12に記載の発泡成形体の製造装置。
  15. 前記製造装置は、
    前記可塑化シリンダの先端が接続し、プランジャーが進退可能に内設された射出シリンダと、
    前記射出シリンダのノズル先端が接続する、内部にキャビティが形成された金型とを更に有することを特徴とする請求項9〜14のいずれか一項に記載の発泡成形体の製造装置。
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