JP2019103313A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フライングキャパシタの初期充電を簡易かつ安価に実現する。【解決手段】インバータ回路は、各々が、複数のスイッチング素子及び少なくとも1つのキャパシタを含む複数のフライングキャパシタ回路を有し、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換する。制御回路50は、当該複数のスイッチング素子を制御する。制御回路50は、当該複数のフライングキャパシタ回路に含まれる当該複数のキャパシタを初期充電する際に、当該複数のキャパシタが直流電源の両端間に直列に接続されるように当該複数のスイッチング素子を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関する。
太陽電池、蓄電池、燃料電池などに接続されるパワーコンディショナは、高効率な電力変換と小型設計が望まれる。それを実現する電力変換装置の1つに、フライングキャパシタを用いたマルチレベル電力変換装置がある(例えば、特許文献1参照)。フライングキャパシタを用いたマルチレベル電力変換装置では、直流電力から交流電力に変換するインバータ動作をする際、フライングキャパシタを初期充電する必要がある。
特開2014−93838号公報
フライングキャパシタを初期充電するために、初期充電用の電源を別途追加すると、回路規模が大きくなり、コストが増大する。また制御も煩雑になる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、フライングキャパシタの初期充電を簡易かつ安価に実現する電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電力変換装置は、各々が、複数のスイッチング素子及び少なくとも1つのキャパシタを含む複数のフライングキャパシタ回路を有し、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、前記複数のスイッチング素子を制御するための制御回路と、を備える。前記制御回路は、前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを初期充電する際に、当該複数のキャパシタが前記直流電源の両端間に直列に接続されるように前記複数のスイッチング素子を制御する。
本発明によれば、フライングキャパシタの初期充電を簡易かつ安価に実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の通常動作時における第1スイッチング素子〜第24スイッチング素子のスイッチングパターンの一例をまとめた図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の初期充電時における第1スイッチング素子〜第24スイッチング素子のスイッチングパターンをまとめた図である。 初期充電パターンAにおける電流経路を示す図である。 初期充電パターンBにおける電流経路を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態3に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態4に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。 別の実施の形態に係る電力変換装置の構成を説明するための図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力変換装置1の構成を説明するための図である。電力変換装置1は、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して、商用電力系統又は交流負荷に出力するインバータ装置である。直流電源は例えば、分散型電源(太陽電池、蓄電池、燃料電池など)と、当該分散型電源の出力電圧を調整可能なDC/DCコンバータにより構成される。当該DC/DCコンバータと電力変換装置1間は、直流バスで接続される。なお直流電源は、分散型電源とDC/DCコンバータの組が複数、並列接続されて構成されてもよい。
電力変換装置1はインバータ回路と制御回路50を備える。インバータ回路は、第1フライングキャパシタ回路10、第2フライングキャパシタ回路20、第3フライングキャパシタ回路30、及び第4フライングキャパシタ回路40を含み、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換する。
第1フライングキャパシタ回路10と第2フライングキャパシタ回路20は直列接続され、直流電源の両端間に接続される。第3フライングキャパシタ回路30と第4フライングキャパシタ回路40は直列接続され、直流電源の両端間に接続される。
第1フライングキャパシタ回路10は、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4、及び第1キャパシタC1を含む。第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、第4スイッチング素子Q4は直列接続され、直流電源の正極に接続されたハイサイド配線と第2フライングキャパシタ回路20の間に接続される。第1キャパシタC1は、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2との接続点と、第3スイッチング素子Q3と第4スイッチング素子Q4との接続点との間に接続される。
第2フライングキャパシタ回路20は、第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7、第8スイッチング素子Q8、及び第2キャパシタC2を含む。第5スイッチング素子Q5、第6スイッチング素子Q6、第7スイッチング素子Q7、第8スイッチング素子Q8は直列接続され、第1フライングキャパシタ回路10と、直流電源の負極に接続されたローサイド配線の間に接続される。第2キャパシタC2は、第5スイッチング素子Q5と第6スイッチング素子Q6との接続点と、第7スイッチング素子Q7と第8スイッチング素子Q8との接続点との間に接続される。
第3フライングキャパシタ回路30は、第9スイッチング素子Q9、第10スイッチング素子Q10、第11スイッチング素子Q11、第12スイッチング素子Q12、及び第3キャパシタC3を含む。第9スイッチング素子Q9、第10スイッチング素子Q10、第11スイッチング素子Q11、第12スイッチング素子Q12は直列接続され、直流電源の正極に接続されたハイサイド配線と第4フライングキャパシタ回路40の間に接続される。第3キャパシタC3は、第9スイッチング素子Q9と第10スイッチング素子Q10との接続点と、第11スイッチング素子Q11と第12スイッチング素子Q12との接続点との間に接続される。
第4フライングキャパシタ回路40は、第13スイッチング素子Q13、第14スイッチング素子Q14、第15スイッチング素子Q15、第16スイッチング素子Q16、及び第4キャパシタC4を含む。第13スイッチング素子Q13、第14スイッチング素子Q14、第15スイッチング素子Q15、第16スイッチング素子Q16は直列接続され、第3フライングキャパシタ回路30と、直流電源の負極に接続されたローサイド配線の間に接続される。第4キャパシタC4は、第13スイッチング素子Q13と第14スイッチング素子Q14との接続点と、第15スイッチング素子Q15と第16スイッチング素子Q16との接続点との間に接続される。
第1スイッチング素子Q1及び第9スイッチング素子Q9の上側端子は、直流電源の正極に接続されたハイサイド配線に接続され、第8スイッチング素子Q8及び第16スイッチング素子Q16の下側端子は、直流電源の負極に接続されたローサイド配線に接続される。第4スイッチング素子Q4の下側端子と第5スイッチング素子Q5の上側端子が接続され、第12スイッチング素子Q12の下側端子と第13スイッチング素子Q13の上側端子が接続される。
第1フライングキャパシタ回路10と第2フライングキャパシタ回路20間の接続点(具体的には、第4スイッチング素子Q4と第5スイッチング素子Q5間の接続点)と、第3フライングキャパシタ回路30と第4フライングキャパシタ回路40間の接続点(具体的には、第12スイッチング素子Q12と第13スイッチング素子Q13間の接続点)との間が、中間配線で接続される。直流電源の正極に接続されたハイサイド配線と当該中間配線間に第5キャパシタC5が接続され、当該中間配線と、直流電源の負極に接続されたローサイド配線間に第6キャパシタC6が接続される。
第1フライングキャパシタ回路10の第2スイッチング素子Q2と第3スイッチング素子Q3との接続点に設けられた出力端からは、第1スイッチング素子Q1の上側端子に印加される直流電源の電位E[V]と、第4スイッチング素子Q4の下側端子に印加される電位E/2[V]の間の範囲の電位が出力される。第1キャパシタC1はE/4[V]の電圧になるように初期充電(プリチャージ)され、E/4[V]の電圧を中心として充放電が繰り返されるため、第1フライングキャパシタ回路10からは、概ね、E[V]、3E/4[V]、E/2[V]の3レベルの電位が出力されることになる。
第2フライングキャパシタ回路20の第6スイッチング素子Q6と第7スイッチング素子Q7との接続点に設けられた出力端からは、第5スイッチング素子Q5の上側端子に印加される電位E/2[V]と、第8スイッチング素子Q8の下側端子に印加される電位0[V]の間の範囲の電位が出力される。第2キャパシタC2はE/4[V]の電圧になるように初期充電(プリチャージ)され、E/4[V]の電圧を中心として充放電が繰り返されるため、第2フライングキャパシタ回路20からは、概ね、E/2[V]、E/4[V]、0[V]の3レベルの電位が出力されることになる。
第3フライングキャパシタ回路30の第10スイッチング素子Q10と第11スイッチング素子Q11の接続点に設けられた出力端からは、第9スイッチング素子Q9の上側端子に印加される直流電源の電位E[V]と、第12スイッチング素子Q12の下側端子に印加される電位E/2[V]の間の範囲の電位が出力される。第3キャパシタC3はE/4[V]の電圧になるように初期充電(プリチャージ)され、E/4[V]の電圧を中心として充放電が繰り返されるため、第3フライングキャパシタ回路30からは、概ね、E[V]、3E/4[V]、E/2[V]の3レベルの電位が出力されることになる。
第4フライングキャパシタ回路40の第14スイッチング素子Q14と第15スイッチング素子Q15との接続点に設けられた出力端からは、第13スイッチング素子Q13の上側端子に印加される電位E/2[V]と、第16スイッチング素子Q16の下側端子に印加される電位0[V]の間の範囲の電位が出力される。第4キャパシタC4はE/4[V]の電圧になるように初期充電(プリチャージ)され、E/4[V]の電圧を中心として充放電が繰り返されるため、第4フライングキャパシタ回路40からは、概ね、E/2[V]、E/4[V]、0[V]の3レベルの電位が出力されることになる。
上記のインバータ回路は、第1出力回路、第2出力回路、及び図示しないフィルタ回路をさらに含む。第1出力回路は、第1フライングキャパシタ回路10の出力端(具体的には、第2スイッチング素子Q2と第3スイッチング素子Q3との接続点)と、第2フライングキャパシタ回路20の出力端(具体的には、第6スイッチング素子Q6と第7スイッチング素子Q7との接続点)との間に接続される。第1出力回路は、直列接続された第17スイッチング素子Q17、第18スイッチング素子Q18、第19スイッチング素子Q19、第20スイッチング素子Q20を含む。
第2出力回路は、第3フライングキャパシタ回路30の出力端(具体的には、第10スイッチング素子Q10と第11スイッチング素子Q11との接続点)と、第4フライングキャパシタ回路40の出力端(具体的には、第14スイッチング素子Q14と第15スイッチング素子Q15との接続点)との間に接続される。第2出力回路は、直列接続された第21スイッチング素子Q21、第22スイッチング素子Q22、第23スイッチング素子Q23、第24スイッチング素子Q24を含む。
なお耐圧が高いスイッチング素子を使用する場合、第17スイッチング素子Q17と第18スイッチング素子Q18、第19スイッチング素子Q19と第20スイッチング素子Q20、第21スイッチング素子Q21と第22スイッチング素子Q22、第23スイッチング素子Q23と第24スイッチング素子Q24は、それぞれ1つのスイッチング素子で構成することができる。
第1出力回路の中点(具体的には、第18スイッチング素子Q18と第19スイッチング素子Q19間の接続点)と、第2出力回路の中点(具体的には、第22スイッチング素子Q22と第23スイッチング素子Q23間の接続点)から、3レベル以上の電圧(本実施の形態では5レベルの電圧)がフィルタ回路に出力される。レベル数が多いほど、より正規の正弦波に近い擬似正弦波となる。なお、本実施の形態では第1出力回路の中点からU相の電力を出力し、第2出力回路の中点からW相の電力を出力する。
フィルタ回路は、リアクトルとキャパシタを含み、第1出力回路及び第2出力回路から出力される電圧及び電流の高調波成分を減衰させて、より正規の正弦波に近づける。フィルタ回路の出力電力が、電力変換装置1の出力交流電力となる。
上記の第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24には例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使用することができる。第1還流ダイオードD1〜第24還流ダイオードD24は、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24にそれぞれ並列に、逆向きに形成/接続される。第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24にNチャネルMOSFETを使用する場合、第1還流ダイオードD1〜第24還流ダイオードD24は、ソースからドレイン方向に形成される寄生ダイオードを利用できる。
本実施の形態では、第1フライングキャパシタ回路10〜第4フライングキャパシタ回路40にそれぞれ含まれる第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4を直列に初期充電するための経路を備える。
第1整流ダイオードDaは、第1キャパシタC1の下側端子から第3キャパシタC3の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、第1キャパシタC1から第3キャパシタC3の方向に電流を整流する。第1キャパシタC1と第1整流ダイオードDa間に、第1電流制限抵抗Raが挿入される。第1電流制限抵抗Raは第1整流ダイオードDaを保護するための電流制限素子であり、第1整流ダイオードDaの容量が大きい場合は省略可能である。
第2整流ダイオードDbは、第2キャパシタC2の下側端子から第4キャパシタC4の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、第2キャパシタC2から第4キャパシタC4の方向に電流を整流する。第2キャパシタC2と第2整流ダイオードDb間に、第2電流制限抵抗Rbが挿入される。第2電流制限抵抗Rbは第2整流ダイオードDbを保護するための電流制限素子であり、第2整流ダイオードDbの容量が大きい場合は省略可能である。
第3整流ダイオードDcは、第3キャパシタC3の下側端子から第1キャパシタC1の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、第3キャパシタC3から第1キャパシタC1の方向に電流を整流する。第3キャパシタC3と第3整流ダイオードDc間に、第3電流制限抵抗Rcが挿入される。第3電流制限抵抗Rcは第3整流ダイオードDcを保護するための電流制限素子であり、第3整流ダイオードDcの容量が大きい場合は省略可能である。
第4整流ダイオードDdは、第4キャパシタC4の下側端子から第2キャパシタC2の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、第4キャパシタC4から第2キャパシタC2の方向に電流を整流する。第4キャパシタC4と第4整流ダイオードDd間に、第4電流制限抵抗Rdが挿入される。第4電流制限抵抗Rdは第4整流ダイオードDdを保護するための電流制限素子であり、第4整流ダイオードDdの容量が大きい場合は省略可能である。
制御回路50は、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24のオン/オフ状態を制御して、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換する。
図2は、実施の形態1に係る電力変換装置1の通常動作時における第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24のスイッチングパターンの一例をまとめた図である。スイッチングパターン1〜4は、U相が+でW相が−である極性の出力電圧を出力する時のスイッチングパターンであり、スイッチングパターン5〜8は、U相が−でW相が+である極性の出力電圧を出力する時のスイッチングパターンである。
スイッチングパターン1は、+E[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン1では、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2をオン状態、第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10からE[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオン状態、第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から出力されるE[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第15スイッチング素子Q15及び第16スイッチング素子Q16をオン状態、第13スイッチング素子Q13及び第14スイッチング素子Q14をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40から0[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオン状態、第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40から出力される0[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から+E[V]の電圧が出力される。
このとき、第1フライングキャパシタ回路10と直列接続された第2フライングキャパシタ回路20を、第1フライングキャパシタ回路10と連動して同じスイッチングパターンで制御すると、第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位の差をE/2[V]とすることができる。具体的には、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6をオン状態、第7スイッチング素子Q7及び第8スイッチング素子Q8をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/2[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位E[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/2[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、第4フライングキャパシタ回路40と直列接続された第3フライングキャパシタ回路30を、第4フライングキャパシタ回路40と連動して同じスイッチングパターンで制御すると、第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位の差をE/2[V]とすることができる。具体的には、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第11スイッチング素子Q11及び第12スイッチング素子Q12をオン状態、第9スイッチング素子Q9及び第10スイッチング素子Q10をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30からE/2[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位E/2[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位0[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン1において、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4は充電も放電もされず、電荷が維持される。
スイッチングパターン2は、+E/2[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン2では、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をオン状態、第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から3E/4[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオン状態、第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から出力される3E/4[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第14スイッチング素子Q14及び第16スイッチング素子Q16をオン状態、第13スイッチング素子Q13及び第15スイッチング素子Q15をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/4[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオン状態、第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40から出力されるE/4[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から+E/2[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第5スイッチング素子Q5及び第7スイッチング素子Q7をオン状態、第6スイッチング素子Q6及び第8スイッチング素子Q8をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/4[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位3E/4[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第10スイッチング素子Q10及び第12スイッチング素子Q12をオン状態、第9スイッチング素子Q9及び第11スイッチング素子Q11をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から3E/4[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位3E/4[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン2において、第1キャパシタC1及び第4キャパシタC4は充電され、第2キャパシタC2及び第3キャパシタC3は充放電されない。
スイッチングパターン3は、+E/2[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン3では、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4をオン状態、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から3E/4[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオン状態、第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から出力される3E/4[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第13スイッチング素子Q13及び第15スイッチング素子Q15をオン状態、第14スイッチング素子Q14及び第16スイッチング素子Q16をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/4[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオン状態、第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40から出力されるE/4[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から+E/2[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第6スイッチング素子Q6及び第8スイッチング素子Q8をオン状態、第5スイッチング素子Q5及び第7スイッチング素子Q7をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/4[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位3E/4[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第9スイッチング素子Q9及び第11スイッチング素子Q11をオン状態、第10スイッチング素子Q10及び第12スイッチング素子Q12をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から3E/4[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位3E/4[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン3において、第1キャパシタC1及び第4キャパシタC4は放電され、第2キャパシタC2及び第3キャパシタC3は充放電されない。
スイッチングパターン4は、+0[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン4では、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をオン状態、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10からE/2[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオン状態、第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から出力されるE/2[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第13スイッチング素子Q13及び第14スイッチング素子Q14をオン状態、第15スイッチング素子Q15及び第16スイッチング素子Q16をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/2[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオン状態、第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオフ状態にして、第4フライングキャパシタ回路40から出力されるE/2[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から+0[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第7スイッチング素子Q7及び第8スイッチング素子Q8をオン状態、第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から0[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位E/2[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位0[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第9スイッチング素子Q9及び第10スイッチング素子Q10をオン状態、第11スイッチング素子Q11及び第12スイッチング素子Q12をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30からE[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位E[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/2[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン4において、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4は充電も放電もされず、電荷が維持される。
スイッチングパターン5は、−E[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン5では、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第7スイッチング素子Q7及び第8スイッチング素子Q8をオン状態、第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から0[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオン状態、第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から出力される0[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第9スイッチング素子Q9及び第10スイッチング素子Q10をオン状態、第11スイッチング素子Q11及び第12スイッチング素子Q12をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30からE[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオン状態、第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から出力されるE[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から−E[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をオン状態、第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10からE/2[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位E/2[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位0[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第13スイッチング素子Q13及び第14スイッチング素子Q14をオン状態、第15スイッチング素子Q15及び第16スイッチング素子Q16をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/2[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位E[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/2[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン5において、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4は充電も放電もされず、電荷が維持される。
スイッチングパターン6は、−E/2[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン6では、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第6スイッチング素子Q6及び第8スイッチング素子Q8をオン状態、第5スイッチング素子Q5及び第7スイッチング素子Q7をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/4[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオン状態、第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から出力されるE/4[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第9スイッチング素子Q9及び第11スイッチング素子Q11をオン状態、第10スイッチング素子Q10及び第12スイッチング素子Q12をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から3E/4[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオン状態、第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から出力される3E/4[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から−E/2[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4をオン状態、第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から3E/4[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位3E/4[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第13スイッチング素子Q13及び第15スイッチング素子Q15をオン状態、第14スイッチング素子Q14及び第16スイッチング素子Q16をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/4[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位3E/4[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン6において、第2キャパシタC2及び第3キャパシタC3は充電され、第1キャパシタC1及び第4キャパシタC4は充放電されない。
スイッチングパターン7は、−E/2[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン7では、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第5スイッチング素子Q5及び第7スイッチング素子Q7をオン状態、第6スイッチング素子Q6及び第8スイッチング素子Q8をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/4[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオン状態、第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から出力されるE/4[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第10スイッチング素子Q10及び第12スイッチング素子Q12をオン状態、第9スイッチング素子Q9及び第11スイッチング素子Q11をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から3E/4[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオン状態、第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から出力される3E/4[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から−E/2[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第1スイッチング素子Q1及び第3スイッチング素子Q3をオン状態、第2スイッチング素子Q2及び第4スイッチング素子Q4をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10から3E/4[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位3E/4[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第14スイッチング素子Q14及び第16スイッチング素子Q16をオン状態、第13スイッチング素子Q13及び第15スイッチング素子Q15をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40からE/4[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位3E/4[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位E/4[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン7において、第2キャパシタC2及び第3キャパシタC3は放電され、第1キャパシタC1及び第4キャパシタC4は充放電されない。
スイッチングパターン8は、−0[V]の電圧を出力するためのスイッチングパターンである。スイッチングパターン8では、制御回路50は、第2フライングキャパシタ回路20の第5スイッチング素子Q5及び第6スイッチング素子Q6をオン状態、第7スイッチング素子Q7及び第8スイッチング素子Q8をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20からE/2[V]を出力させるとともに、第1出力回路の第19スイッチング素子Q19及び第20スイッチング素子Q20をオン状態、第17スイッチング素子Q17及び第18スイッチング素子Q18をオフ状態に制御して、第2フライングキャパシタ回路20から出力されるE/2[V]を第1出力回路の出力端OUT(U)から出力させる。
また、制御回路50は、第3フライングキャパシタ回路30の第11スイッチング素子Q11及び第12スイッチング素子Q12をオン状態、第9スイッチング素子Q9及び第10スイッチング素子Q10をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30からE/2[V]を出力させるとともに、第2出力回路の第21スイッチング素子Q21及び第22スイッチング素子Q22をオン状態、第23スイッチング素子Q23及び第24スイッチング素子Q24をオフ状態に制御して、第3フライングキャパシタ回路30から出力されるE/2[V]を第2出力回路の出力端OUT(W)から出力させる。これにより、U相の出力端OUT(U)及びW相の出力端OUT(W)から−0[V]の電圧が出力される。
このとき、制御回路50は、第1フライングキャパシタ回路10の第1スイッチング素子Q1及び第2スイッチング素子Q2をオン状態、第3スイッチング素子Q3及び第4スイッチング素子Q4をオフ状態に制御して、第1フライングキャパシタ回路10からE[V]を出力させる。第1フライングキャパシタ回路10から出力される電位E[V]と第2フライングキャパシタ回路20から出力される電位E/2[V]の差はE/2[V]となる。
同様に、制御回路50は、第4フライングキャパシタ回路40の第15スイッチング素子Q15及び第16スイッチング素子Q16をオン状態、第13スイッチング素子Q13及び第14スイッチング素子Q14をオフ状態に制御して、第4フライングキャパシタ回路40から0[V]を出力させる。第3フライングキャパシタ回路30から出力される電位E/2[V]と第4フライングキャパシタ回路40から出力される電位0[V]の差はE/2[V]となる。スイッチングパターン8において、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4は充電も放電もされず、電荷が維持される。
以上のように、本実施の形態に係る電力変換装置1は、−E、−E/2、0、+E/2、+Eの5段階の電圧を出力することができるが、上記全てのスイッチングパターンにおいて、第1フライングキャパシタ回路10の出力電圧と第2フライングキャパシタ回路20の出力電圧の差はE/2[V]以下であり、第3フライングキャパシタ回路30の出力電圧と第4フライングキャパシタ回路40の出力電圧の差もE/2[V]以下である。
また、交流電力の半波を生成するために、U相が+でW相が−である極性の出力電圧を出力する期間は、第1出力回路及び第2出力回路の第17スイッチング素子Q17、第18スイッチング素子Q18、第23スイッチング素子Q23、第24スイッチング素子Q24はオン状態で、第19スイッチング素子Q19、第20スイッチング素子Q20、第21スイッチング素子Q21、第22スイッチング素子Q22はオフ状態である。
また、交流電力の逆極性の半波を生成するために、U相が−でW相が+である極性の出力電圧を出力する期間は、第1出力回路及び第2出力回路の第19スイッチング素子Q19、第20スイッチング素子Q20、第21スイッチング素子Q21、第22スイッチング素子Q22はオン状態で、第17スイッチング素子Q17、第18スイッチング素子Q18、第23スイッチング素子Q23、第24スイッチング素子Q24はオフ状態である。このように、第1出力回路及び第2出力回路の第17スイッチング素子Q17〜第24スイッチング素子Q24は、電力変換装置1の出力電圧の極性が切り替わる時のみにオンオフが切り替えられる。
上述のように、インバータ回路の通常動作を行う前に、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の各々の電圧がE/4[V]になるように、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4を初期充電する必要がある。制御回路50は、直流電源の電圧Eが所定の電圧まで上昇するとインバータ回路を起動させ、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の初期充電を開始する。制御回路15は、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4を初期充電する際、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4が、直流電源の両端間に直列に接続されるように、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24を制御する。制御回路50は、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の各々の電圧がE/4[V]に到達すると(初期充電完了)、通常動作に移行する。
図3は、実施の形態1に係る電力変換装置1の初期充電時における第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24のスイッチングパターンをまとめた図である。スイッチングパターン9は、初期充電パターンAのスイッチングパターンである。制御回路50は、第1スイッチング素子Q1、第5スイッチング素子Q5、第12スイッチング素子Q12、第16スイッチング素子Q16をオン状態に制御し、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。
スイッチングパターン10は、初期充電パターンBのスイッチングパターンである。制御回路50は、第4スイッチング素子Q4、第8スイッチング素子Q8、第9スイッチング素子Q9、第13スイッチング素子Q13をオン状態に制御し、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。
図4は、初期充電パターンAにおける電流経路を示す図である。初期充電パターンAでは、直流電流の正極から、第1スイッチング素子Q1→第1キャパシタC1→第1電流制限抵抗Ra→第1整流ダイオードDa→第3キャパシタC3→第12スイッチング素子Q12→第5スイッチング素子Q5→第2キャパシタC2→第2電流制限抵抗Rb→第2整流ダイオードDb→第4キャパシタC4→第16スイッチング素子Q16を経由して、直流電源の負極に電流が流れる。
図5は、初期充電パターンBにおける電流経路を示す図である。初期充電パターンBでは、直流電流の正極から、第9スイッチング素子Q9→第3キャパシタC3→第3電流制限抵抗Rc→第3整流ダイオードDc→第1キャパシタC1→第4スイッチング素子Q4→第13スイッチング素子Q13→第4キャパシタC4→第4電流制限抵抗Rd→第4整流ダイオードDd→第2キャパシタC2→第8スイッチング素子Q8を経由して、直流電源の負極に電流が流れる。
制御回路50は、初期充電パターンAと初期充電パターンBを交互に繰り返してもよい。例えば、通常動作時の切替タイミング(スイッチングパターン1〜8間の切替タイミング)に同期させて、初期充電パターンAと初期充電パターンBを交互に切り替える。この場合、初期充電パターン用の、通常動作時とタイミングが異なる別のクロックを生成する必要がなくなる。初期充電パターンA、B、及びその混合パターンのいずれの場合においても、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の各々の電圧がE/4[V]に充電される。
以上説明したように実施の形態1によれば、フライングキャパシタとして作用する第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の初期充電時に、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4が直流電源の両端間に直列接続されるように第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24を制御する。これにより、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4の初期充電を簡易かつ安価に実現することができる。初期充電用の別の電源を追加する必要がないため、回路規模及びコストの増大を抑制することができる。
第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間を直列に繋ぐ経路(以下、初期充電経路という)には、通常動作時、基本的に電流が流れない。ただし、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間の電圧バランスが崩れた場合、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間の電圧が等しくなるように、初期充電経路に電流が流れる。例えば、直流電源が太陽光発電システムの場合、日射変動などにより電圧Eが変動する。その場合、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4は、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間の電圧バランスを維持したまま、電圧が変動する必要があるが、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間の電圧変動にばらつきが発生する場合がある。その場合、初期充電経路を電流が流れることにより、第1キャパシタC1〜第4キャパシタC4間の電圧バランスが維持される。
図6は、本発明の実施の形態2に係る電力変換装置1の構成を説明するための図である。実施の形態2に係る電力変換装置1は、実施の形態1に係る電力変換装置1の第1整流ダイオードDaを第25スイッチング素子Q25に、第2整流ダイオードDbを第26スイッチング素子Q26に、第3整流ダイオードDcを第27スイッチング素子Q27に、第4整流ダイオードDdを第28スイッチング素子Q28にそれぞれ置き換えた構成である。
第25スイッチング素子Q25〜第28スイッチング素子Q28には、それぞれ並列に、第1ボディダイオードD25〜第4ボディダイオードD28が形成/接続される。第25スイッチング素子Q25〜第28スイッチング素子Q28は、初期充電経路の電流の向きに対して、第1ボディダイオードD25〜第4ボディダイオードD28が順方向になる向きに接続される。制御回路50は、初期充電時、第25スイッチング素子Q25〜第28スイッチング素子Q28をオン状態に制御する。通常動作時は、第25スイッチング素子Q25〜第28スイッチング素子Q28をオン状態に制御してもよいし、オフ状態に制御してもよい。
以上説明したように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに実施の形態2では、第1整流ダイオードDa〜第4整流ダイオードDdを第25スイッチング素子Q25〜第28スイッチング素子Q28に置き換えたことにより、初期充電経路における導通損失を低減することができる。従って、電力変換装置1全体としての電力変換効率を向上させることができる。通常、スイッチング素子(例えば、MOSFET)のオン抵抗による電圧降下より、ダイオードの順方向降下電圧Vfの方が大きくなるため、上記置き換えにより変換効率が向上する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る電力変換装置1の構成を説明するための図である。実施の形態3に係る電力変換装置1は、実施の形態1に係る電力変換装置1に対して、突入電流防止回路60が追加された構成である。突入電流防止回路60は、直流電源とインバータ回路の間に介在する。突入電流防止回路60は、第1リレーS1、第2リレーS2、第5電流制限抵抗Reを含む。第1リレーS1及び第5電流制限抵抗Reは直列接続されて電流制限経路を形成し、当該電流制限経路と、第2リレーS2を含む非電流制限経路が並列接続される。
制御回路50は、初期充電時に突入電流防止回路60を有効化し、通常動作時に突入電流防止回路60を無効化する。具体的には制御回路50は、初期充電時に第1リレーS1をオン状態、第2リレーS2をオフ状態に制御し、通常動作時に第1リレーS1をオフ状態、第2リレーS2をオン状態に制御する。
以上説明したように実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに実施の形態3では、初期充電時に突入電流防止回路60を有効化することにより、インバータ回路の起動時に突入電流により、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24の少なくとも1つに、耐圧オーバーが発生することを防止することができる。
図8は、本発明の実施の形態4に係る電力変換装置1の構成を説明するための図である。実施の形態4に係る電力変換装置1は、実施の形態1に係る電力変換装置1に対して、第1分圧抵抗R1〜第16分圧抵抗R16、及び第1電圧検出回路71〜第4電圧検出回路74が追加された構成である。
第1分圧抵抗R1〜第8分圧抵抗R8は、第1スイッチング素子Q1〜第8スイッチング素子Q8にそれぞれ並列に接続され、直流電源の電圧Eを分圧する。第9分圧抵抗R9〜第16分圧抵抗R16は、第9スイッチング素子Q9〜第16スイッチング素子Q16にそれぞれ並列に接続され、直流電源の電圧Eを分圧する。
第1電圧検出回路71は、第1キャパシタC1の電圧を検出して制御回路50に出力する。第2電圧検出回路72は、第2キャパシタC2の電圧を検出して制御回路50に出力する。第3電圧検出回路73は、第3キャパシタC3の電圧を検出して制御回路50に出力する。第4電圧検出回路74は、第4キャパシタC4の電圧を検出して制御回路50に出力する。
初期充電パターンAにおいて、制御回路50は、第1電圧検出回路71により検出される第1キャパシタC1の電圧が、第4スイッチング素子Q4の耐圧以上の所定値を超えた後、第1スイッチング素子Q1をターンオンする。制御回路50は、第2電圧検出回路72により検出される第2キャパシタC2の電圧が、第8スイッチング素子Q8の耐圧以上の所定値を超えた後、第5スイッチング素子Q5をターンオンする。
第1スイッチング素子Q1がターンオンする前の状態では、第1分圧抵抗R1を介して第1キャパシタC1が充電される。第1スイッチング素子Q1がターンオンされると、第2スイッチング素子Q2〜第4スイッチング素子Q4間にE/2[V]が印加される。第2スイッチング素子Q2及び第3スイッチング素子Q3の両端電圧は、第1キャパシタC1の電圧と等価になるため、第1キャパシタC1の電圧が低い状態では、第4スイッチング素子Q4の大きな電圧が印加される可能性がある。
本インバータ回路では、直流電源の電圧Eが、直列接続された4つのスイッチング素子に印加されるスイッチングパターンがある。例えば、上記スイッチングパターン1では、第9スイッチング素子Q9、第10スイッチング素子Q10、第21スイッチング素子Q21、第22スイッチング素子Q22の4つに直流電源の電圧Eが印加される。従って、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24には、E/4[V]以上の耐圧のスイッチング素子を使用する必要がある。
直流電源に太陽光発電システムが使用される場合、直流電源の電圧Eが最大450V程度まで上昇することがある。本実施の形態では、第1スイッチング素子Q1〜第24スイッチング素子Q24に、150V耐圧のスイッチング素子を使用する。この例では上記所定値は、(E/2−150)V未満であればよく、例えば、(E/2−140)Vに設定される。
第1キャパシタC1の電圧が、(E/2−150)Vより高ければ、第1スイッチング素子Q1がターンオンされたときに、第4スイッチング素子Q4に印加される電圧は、(E/2−(E/2−150))V未満となり、第4スイッチング素子Q4が耐圧オーバーになることを防止することができる。第2キャパシタC2と第8スイッチング素子Q8の関係も同様である。
初期充電パターンBにおいて、制御回路50は、第3電圧検出回路73により検出される第3キャパシタC3の電圧が、第12スイッチング素子Q12の耐圧以上の所定値を超えた後、第9スイッチング素子Q9をターンオンする。制御回路50は、第4電圧検出回路74により検出される第4キャパシタC4の電圧が、第16スイッチング素子Q16の耐圧以上の所定値を超えた後、第13スイッチング素子Q13をターンオンする。初期充電パターンBにおいても、初期充電パターンAと同様の考察があてはまる。
以上説明したように実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに実施の形態4では、初期充電時に、第4スイッチング素子Q4、第8スイッチング素子Q8、第12スイッチング素子Q12、第15スイッチング素子Q15に耐圧オーバーが発生することを防止することができる。
なお実施の形態4では、上記中間配線、第5キャパシタC5及び第6キャパシタC6を省略可能である。第1分圧抵抗R1〜第8分圧抵抗R8により、第1フライングキャパシタ回路10と第2フライングキャパシタ回路20との間の接続点の電位をE/2[V]に維持でき、第9分圧抵抗R9〜第16分圧抵抗R16により、第3フライングキャパシタ回路30と第4フライングキャパシタ回路40との間の接続点の電位をE/2[V]に維持できるためである。上記実施の形態1〜3においても、当該2つの接続点の電位をE/2[V]に維持できれば、上記中間配線は省略可能である。当該2つの接続点の電位は、例えば、直流電源の電圧Eの抵抗分圧/容量分割で維持することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述した初期充電方法は、実施の形態1〜4に示した回路構成以外の、対称性を持つフライングキャパシタ回路を用いた電力変換装置1にも適用可能である。
図9は、別の実施の形態に係る電力変換装置1の構成を説明するための図である。本実施の形態では、2つの対称な、2段のフライングキャパシタ回路を備える。第1フライングキャパシタ回路は、直列接続された6つのスイッチング素子Qa1〜Qa6及び2つのキャパシタCa1、Ca2を備える。キャパシタCa1は、スイッチング素子Qa2、Qa3間の接続点とスイッチング素子Qa4、Qa5間の接続点との間に接続される。キャパシタCa1には、E/4の電圧が充電される。キャパシタCa2は、スイッチング素子Qa1、Qa2間の接続点とスイッチング素子Qa5、Qa6間の接続点との間に接続される。キャパシタCa2には、E/2の電圧が充電される。
第2フライングキャパシタ回路は、直列接続された6つのスイッチング素子Qb1〜Qb6及び2つのキャパシタCb1、Cb2を備える。キャパシタCb1は、スイッチング素子Qb2、Qb3間の接続点とスイッチング素子Qb4、Qb5間の接続点との間に接続される。キャパシタCb1には、E/4の電圧が充電される。キャパシタCb2は、スイッチング素子Qb1、Qb2間の接続点とスイッチング素子Qb5、Qb6間の接続点との間に接続される。キャパシタCb2には、E/2の電圧が充電される。
スイッチング素子Qb1、Qb2間の接続点とスイッチング素子Qa5、Qa6間の接続点との間に、スイッチング素子Qc1が接続され、スイッチング素子Qa1、Qa2間の接続点とスイッチング素子Qb5、Qb6間の接続点との間に、スイッチング素子Qc2が接続される。スイッチング素子Qb2、Qb3間の接続点とスイッチング素子Qa4、Qa5間の接続点との間に、スイッチング素子Qc3が接続され、スイッチング素子Qa2、Qa3間の接続点とスイッチング素子Qb4、Qb5間の接続点との間に、スイッチング素子Qc4が接続される。
制御回路は、初期充電する際、スイッチング素子Qa1、スイッチング素子Qb6、スイッチング素子Qc1をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。この場合、直流電流の正極から、スイッチング素子Qa1→キャパシタCa2→スイッチング素子Qc1→キャパシタCb2→スイッチング素子Qb6を経由して、直流電源の負極に電流が流れる。
また制御回路は、初期充電する際、スイッチング素子Qb1、スイッチング素子Qa6、スイッチング素子Qc2をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。この場合、直流電流の正極から、スイッチング素子Qb1→キャパシタCb2→スイッチング素子Qc2→キャパシタCa2→スイッチング素子Qa6を経由して、直流電源の負極に電流が流れる。
いずれの場合も、直流電源に対してキャパシタCa2、Cb2が直列に接続され、キャパシタCa1、Ca2にそれぞれE/2の電圧を充電することができる。なおスイッチング素子Qc1、Qc2はダイオードに置き換えてもよい。
次に制御回路は、キャパシタCa2、Cb2にそれぞれE/2の電圧が充電された状態において、スイッチング素子Qa2、スイッチング素子Qb5、スイッチング素子Qc3をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。この場合、キャパシタCa2の上側端子から、スイッチング素子Qa2→キャパシタCa1→スイッチング素子Qc3→キャパシタCb1→スイッチング素子Qb5を経由して、キャパシタCb2の下側端子に電流が流れる。
また制御回路は、キャパシタCa2、Cb2にそれぞれE/2の電圧が充電された状態において、スイッチング素子Qb2、スイッチング素子Qa5、スイッチング素子Qc4をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する。この場合、キャパシタCb2の上側端子から、スイッチング素子Qb2→キャパシタCb1→スイッチング素子Qc4→キャパシタCa1→スイッチング素子Qa5を経由して、キャパシタCa2の下側端子に電流が流れる。
いずれの場合も、キャパシタCa2、Cb2に対して、キャパシタCa1、Cb1が直列に接続され、キャパシタCa1、Cb1にそれぞれE/4の電圧を充電することができる。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
各々が、複数のスイッチング素子及び少なくとも1つのキャパシタを含む複数のフライングキャパシタ回路を有し、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、
前記複数のスイッチング素子を制御するための制御回路(50)と、を備え、
前記制御回路(50)は、前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを初期充電する際に、当該複数のキャパシタが前記直流電源の両端間に直列に接続されるように前記複数のスイッチング素子を制御することを特徴とする電力変換装置(1)。
これによれば、複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを、別の補助電源を設けずとも、簡単に初期充電することができる。
[項目2]
前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを直列に初期充電するための経路を更に備えることを特徴とする項目1に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、直流電源の両端間に、複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを直列接続させることができる。
[項目3]
前記インバータ回路は、
前記直流電源の両端間に直列に接続された第1フライングキャパシタ回路(10)及び第2フライングキャパシタ回路(20)と、
前記直流電源の両端間に直列に接続された第3フライングキャパシタ回路(30)及び第4フライングキャパシタ回路(40)と、を有し、
前記電力変換装置(1)は、
前記第1フライングキャパシタ回路(10)の第1キャパシタ(C1)の下側端子から前記第3フライングキャパシタ回路(30)の第3キャパシタ(C3)の上側端子を繋ぐ経路に挿入され、前記第1キャパシタ(C1)から前記第3キャパシタ(C3)への方向に電流を整流する第1整流回路と、
前記第2フライングキャパシタ回路(20)の第2キャパシタ(C2)の下側端子から前記第4フライングキャパシタ回路(40)の第4キャパシタ(C4)の上側端子を繋ぐ経路に挿入され、前記第2キャパシタ(C2)から前記第4キャパシタ(C4)の方向に電流を整流する第2整流回路と、
前記第3フライングキャパシタ回路(30)の前記第3キャパシタ(C3)の下側端子から前記第1フライングキャパシタ回路(10)の前記第1キャパシタ(C1)の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、前記第3キャパシタ(C3)から前記第1キャパシタ(C1)の方向に電流を整流する第3整流回路と、
前記第4フライングキャパシタ回路(40)の前記第4キャパシタ(C4)の下側端子から前記第2フライングキャパシタ回路(20)の前記第2キャパシタ(C2)の上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、前記第4キャパシタ(C4)から前記第2キャパシタ(C2)の方向に電流を整流する第2整流回路と、
を更に備えることを項目1又は2に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1キャパシタ(C1)〜第4キャパシタ(C4)を、別の補助電源を設けずとも、簡単に初期充電することができる。
[項目4]
前記第1フライングキャパシタ回路(10)は、
直列接続された第1スイッチング素子(Q1)、第2スイッチング素子(Q2)、第3スイッチング素子(Q3)及び第4スイッチング素子(Q4)と、
前記第1スイッチング素子(Q1)と前記第2スイッチング素子(Q2)との接続点と、前記第3スイッチング素子(Q3)と前記第4スイッチング素子(Q4)との接続点との間に接続された前記第1キャパシタ(C1)と、を含み、
前記第2フライングキャパシタ回路(20)は、
直列接続された第5スイッチング素子(Q5)、第6スイッチング素子(Q6)、第7スイッチング素子(Q7)及び第8スイッチング素子(Q8)と、
前記第5スイッチング素子(Q5)と前記第6スイッチング素子(Q6)との接続点と、前記第7スイッチング素子(Q7)と前記第8スイッチング素子(Q8)との接続点との間に接続された前記第2キャパシタ(C2)と、を含み、
前記第3フライングキャパシタ回路(30)は、
直列接続された第9スイッチング素子(Q9)、第10スイッチング素子(Q10)、第11スイッチング素子(Q11)及び第12スイッチング素子(Q12)と、
前記第9スイッチング素子(Q9)と前記第10スイッチング素子(Q10)との接続点と、前記第11スイッチング素子(Q11)と前記第12スイッチング素子(Q12)との接続点との間に接続された前記第3キャパシタ(C3)と、を含み、
前記第4フライングキャパシタ回路(40)は、
直列接続された第13スイッチング素子(Q13)、第14スイッチング素子(Q14)、第15スイッチング素子(Q15)及び第16スイッチング素子(Q16)と、
前記第13スイッチング素子(Q13)と前記第14スイッチング素子(Q14)との接続点と、前記第15スイッチング素子(Q15)と前記第16スイッチング素子(Q16)との接続点との間に接続された前記第4キャパシタ(C4)と、を含み、
前記第1スイッチング素子(Q1)及び前記第9スイッチング素子(Q9)の上側端子は、前記直流電源の正極に接続され、
前記第8スイッチング素子(Q8)及び前記第16スイッチング素子(Q16)の下側端子は、前記直流電源の負極に接続され、
前記第4スイッチング素子(Q4)の下側端子と前記第5スイッチング素子(Q5)の上側端子が接続され、
前記第12スイッチング素子(Q12)の下側端子と前記第13スイッチング素子(Q13)の上側端子が接続され、
前記制御回路(50)は、前記第1キャパシタ(C1)〜前記第4キャパシタ(C4)の初期充電の際に、前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第16スイッチング素子(Q16)のオン/オフを制御して、前記第1キャパシタ(C1)〜前記第4キャパシタ(C4)を直列に接続することを特徴とする項目3に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1スイッチング素子(Q1)〜第16スイッチング素子(Q16)を制御することにより、第1キャパシタ(C1)〜第4キャパシタ(C4)を簡単に初期充電することができる。
[項目5]
前記制御回路(50)は、前記第1キャパシタ(C1)〜前記第4キャパシタ(C4)の初期充電の際に、前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第16スイッチング素子(Q16)の内、前記第1スイッチング素子(Q1)、前記第5スイッチング素子(Q5)、前記第12スイッチング素子(Q12)及び前記第16スイッチング素子(Q16)をオン状態、その他のスイッチング素子(Q2〜Q4、Q6〜Q11、Q13〜Q15)をオフ状態に制御することを特徴とする項目4に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1キャパシタ(C1)→第3キャパシタ(C3)→第2キャパシタ(C2)→第4キャパシタ(C4)の経路で初期充電することができる。
[項目6]
前記制御回路(50)は、前記第1キャパシタ(C1)〜前記第4キャパシタ(C4)の初期充電の際に、前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第16スイッチング素子(Q16)の内、前記第4スイッチング素子(Q4)、前記第8スイッチング素子(Q8)、前記第9スイッチング素子(Q9)及び前記第13スイッチング素子(Q13)をオン状態、その他のスイッチング素子(Q1〜Q3、Q5〜Q7、Q10〜Q12、Q14〜Q16)をオフ状態に制御することを特徴とする項目4に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第3キャパシタ(C3)→第1キャパシタ(C1)→第4キャパシタ(C4)→第2キャパシタ(C2)の経路で初期充電することができる。
[項目7]
前記制御回路(50)は、前記第1キャパシタ(C1)〜前記第4キャパシタ(C4)の初期充電の際に、
前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第16スイッチング素子(Q16)の内、前記第1スイッチング素子(Q1)、前記第5スイッチング素子(Q5)、前記第12スイッチング素子(Q12)及び前記第16スイッチング素子(Q16)をオン状態、その他のスイッチング素子(Q2〜Q4、Q6〜Q11、Q13〜Q15)をオフ状態に制御する第1のスイッチングパターンと、
前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第16スイッチング素子(Q16)の内、前記第4スイッチング素子(Q4)、前記第8スイッチング素子(Q8)、前記第9スイッチング素子(Q9)及び前記第13スイッチング素子(Q13)をオン状態、その他のスイッチング素子(Q1〜Q3、Q5〜Q7、Q10〜Q12、Q14〜Q16)をオフ状態に制御する第2のスイッチングパターンと、
を交互に繰り返すことを特徴とする項目4に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、初期充電時に通常動作時と同じクロックタイミングで、第1スイッチング素子(Q1)〜第16スイッチング素子(Q16)を制御することができる。
[項目8]
前記第1スイッチング素子(Q1)〜前記第8スイッチング素子(Q8)とそれぞれ並列に接続され、前記直流電源の電圧を分圧する第1抵抗(R1)〜第8抵抗(R8)と、
前記第9スイッチング素子(Q9)〜前記第16スイッチング素子(Q16)とそれぞれ並列に接続され、前記直流電源の電圧を分圧する第9抵抗(R9)〜第16抵抗(R16)と、
を更に備えることを特徴とする項目4から7のいずれか1項に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1スイッチング素子(Q1)〜第16スイッチング素子(Q16)を介さずに、第1キャパシタ(C1)〜第4キャパシタ(C4)を充電することができる。
[項目9]
前記第1キャパシタ(C1)の電圧を検出する第1電圧検出回路(71)と、
前記第2キャパシタ(C2)の電圧を検出する第2電圧検出回路(72)と、
前記第3キャパシタ(C3)の電圧を検出する第3電圧検出回路(73)と、
前記第4キャパシタ(C4)の電圧を検出する第4電圧検出回路(74)と、を更に備え、
前記制御回路(50)は、前記第1キャパシタ(C1)を初期充電する際に、前記第1電圧検出回路(71)により検出される前記第1キャパシタ(C1)の電圧が、前記第4スイッチング素子(Q4)の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第1スイッチング素子(Q1)をターンオン可能な状態に制御し、
前記制御回路(50)は、前記第2キャパシタ(C2)を初期充電する際に、前記第2電圧検出回路(72)により検出される前記第2キャパシタ(C2)の電圧が、前記第8スイッチング素子(Q8)の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第5スイッチング素子(Q5)をターンオン可能な状態に制御し、
前記制御回路(50)は、前記第3キャパシタ(C3)を初期充電する際に、前記第3電圧検出回路(73)により検出される前記第3キャパシタ(C3)の電圧が、前記第12スイッチング素子(Q12)の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第9スイッチング素子(Q9)をターンオン可能な状態に制御し、
前記制御回路(50)は、前記第4キャパシタ(C4)を初期充電する際に、前記第4電圧検出回路(74)により検出される前記第4キャパシタ(C4)の電圧が、前記第16スイッチング素子(Q16)の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第13スイッチング素子(Q13)をターンオン可能な状態に制御することを特徴とする項目8に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第4スイッチング素子(Q4)、第8スイッチング素子(Q8)、第12スイッチング素子(Q12)、第16スイッチング素子(Q16)に耐圧オーバーが発生することを防止することができる。
[項目10]
前記インバータ回路は、
前記第2スイッチング素子(Q2)と前記第3スイッチング素子(Q3)との接続点と、前記第6スイッチング素子(Q6)と前記第7スイッチング素子(Q7)との接続点との間を接続する、複数のスイッチング素子が直列接続された第1出力回路と、
前記第10スイッチング素子(Q10)と前記第11スイッチング素子(Q11)との接続点と、前記第14スイッチング素子(Q14)と前記第15スイッチング素子(Q15)との接続点との間を接続する、複数のスイッチング素子が直列接続された第2出力回路と、を更に備え、
前記第1出力回路の中点と、前記第2出力回路の中点から交流電力を出力することを特徴とする項目4から9のいずれか1項に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1出力回路の中点と、第2出力回路の中点から、それぞれ極性の異なる電位を出力することができる。
[項目11]
前記第1整流回路〜前記第4整流回路は、それぞれダイオード(Da〜Db)を含むことを特徴とする項目3から10のいずれか1項に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1整流回路〜第4整流回路を安価に作成することができる。
[項目12]
前記第1整流回路〜前記第4整流回路は、それぞれスイッチング素子(Q25〜Q28)を含むことを特徴とする項目3から10のいずれか1項に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1整流回路〜第4整流回路の導通損失を低減することができる。
[項目13]
前記直流電源と前記インバータ回路の間に介在する突入電流防止回路(60)を更に備え、
前記制御回路(50)は、前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを初期充電する際に、前記突入電流防止回路(60)を有効化することを特徴とする項目1から12のいずれか1項に記載の電力変換装置(1)。
これによれば、第1スイッチング素子(Q1)〜第16スイッチング素子(Q16)の少なくとも1つに、耐圧オーバーが発生することを防止することができる。
1 電力変換装置、 10 第1フライングキャパシタ回路、 20 第2フライングキャパシタ回路、 30 第3フライングキャパシタ回路、 40 第4フライングキャパシタ回路、 50 制御回路、 60 突入電流防止回路、 71 第1電圧検出回路、 72 第2電圧検出回路、 73 第3電圧検出回路、 74 第4電圧検出回路、 Q1 第1スイッチング素子、 Q2 第2スイッチング素子、 Q3 第3スイッチング素子、 Q4 第4スイッチング素子、 Q5 第5スイッチング素子、 Q6 第6スイッチング素子、 Q7 第7スイッチング素子、 Q8 第8スイッチング素子、 Q9 第9スイッチング素子、 Q10 第10スイッチング素子、 Q11 第11スイッチング素子、 Q12 第12スイッチング素子、 Q13 第13スイッチング素子、 Q14 第14スイッチング素子、 Q15 第15スイッチング素子、 Q16 第16スイッチング素子、 Q17 第17スイッチング素子、 Q18 第18スイッチング素子、 Q19 第19スイッチング素子、 Q20 第20スイッチング素子、 Q21 第21スイッチング素子、 Q22 第22スイッチング素子、 Q23 第23スイッチング素子、 Q24 第24スイッチング素子、 Q25 第25スイッチング素子、 Q26 第26スイッチング素子、 Q27 第27スイッチング素子、 Q28 第28スイッチング素子、 C1 第1キャパシタ、 C2 第2キャパシタ、 C3 第3キャパシタ、 C4 第4キャパシタ。

Claims (13)

  1. 各々が、複数のスイッチング素子及び少なくとも1つのキャパシタを含む複数のフライングキャパシタ回路を有し、直流電源から入力される直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、
    前記複数のスイッチング素子を制御するための制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを初期充電する際に、当該複数のキャパシタが前記直流電源の両端間に直列に接続されるように前記複数のスイッチング素子を制御することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを直列に初期充電するための経路を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記インバータ回路は、
    前記直流電源の両端間に直列に接続された第1フライングキャパシタ回路及び第2フライングキャパシタ回路と、
    前記直流電源の両端間に直列に接続された第3フライングキャパシタ回路及び第4フライングキャパシタ回路と、を有し、
    前記電力変換装置は、
    前記第1フライングキャパシタ回路の第1キャパシタの下側端子から前記第3フライングキャパシタ回路の第3キャパシタの上側端子を繋ぐ経路に挿入され、前記第1キャパシタから前記第3キャパシタへの方向に電流を整流する第1整流回路と、
    前記第2フライングキャパシタ回路の第2キャパシタの下側端子から前記第4フライングキャパシタ回路の第4キャパシタの上側端子を繋ぐ経路に挿入され、前記第2キャパシタから前記第4キャパシタの方向に電流を整流する第2整流回路と、
    前記第3フライングキャパシタ回路の前記第3キャパシタの下側端子から前記第1フライングキャパシタ回路の前記第1キャパシタの上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、前記第3キャパシタから前記第1キャパシタの方向に電流を整流する第3整流回路と、
    前記第4フライングキャパシタ回路の前記第4キャパシタの下側端子から前記第2フライングキャパシタ回路の前記第2キャパシタの上側端子を繋ぐ経路上に挿入され、前記第4キャパシタから前記第2キャパシタの方向に電流を整流する第2整流回路と、
    を更に備えることを請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1フライングキャパシタ回路は、
    直列接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子及び第4スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との接続点と、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との接続点との間に接続された前記第1キャパシタと、を含み、
    前記第2フライングキャパシタ回路は、
    直列接続された第5スイッチング素子、第6スイッチング素子、第7スイッチング素子及び第8スイッチング素子と、
    前記第5スイッチング素子と前記第6スイッチング素子との接続点と、前記第7スイッチング素子と前記第8スイッチング素子との接続点との間に接続された前記第2キャパシタと、を含み、
    前記第3フライングキャパシタ回路は、
    直列接続された第9スイッチング素子、第10スイッチング素子、第11スイッチング素子及び第12スイッチング素子と、
    前記第9スイッチング素子と前記第10スイッチング素子との接続点と、前記第11スイッチング素子と前記第12スイッチング素子との接続点との間に接続された前記第3キャパシタと、を含み、
    前記第4フライングキャパシタ回路は、
    直列接続された第13スイッチング素子、第14スイッチング素子、第15スイッチング素子及び第16スイッチング素子と、
    前記第13スイッチング素子と前記第14スイッチング素子との接続点と、前記第15スイッチング素子と前記第16スイッチング素子との接続点との間に接続された前記第4キャパシタと、を含み、
    前記第1スイッチング素子及び前記第9スイッチング素子の上側端子は、前記直流電源の正極に接続され、
    前記第8スイッチング素子及び前記第16スイッチング素子の下側端子は、前記直流電源の負極に接続され、
    前記第4スイッチング素子の下側端子と前記第5スイッチング素子の上側端子が接続され、
    前記第12スイッチング素子の下側端子と前記第13スイッチング素子の上側端子が接続され、
    前記制御回路は、前記第1キャパシタ〜前記第4キャパシタの初期充電の際に、前記第1スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子のオン/オフを制御して、前記第1キャパシタ〜前記第4キャパシタを直列に接続することを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御回路は、前記第1キャパシタ〜前記第4キャパシタの初期充電の際に、前記第1スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子の内、前記第1スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第12スイッチング素子及び前記第16スイッチング素子をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御することを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御回路は、前記第1キャパシタ〜前記第4キャパシタの初期充電の際に、前記第1スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子の内、前記第4スイッチング素子、前記第8スイッチング素子、前記第9スイッチング素子及び前記第13スイッチング素子をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御することを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御回路は、前記第1キャパシタ〜前記第4キャパシタの初期充電の際に、
    前記第1スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子の内、前記第1スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第12スイッチング素子及び前記第16スイッチング素子をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する第1のスイッチングパターンと、
    前記第1スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子の内、前記第4スイッチング素子、前記第8スイッチング素子、前記第9スイッチング素子及び前記第13スイッチング素子をオン状態、その他のスイッチング素子をオフ状態に制御する第2のスイッチングパターンと、
    を交互に繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
  8. 前記第1スイッチング素子〜前記第8スイッチング素子とそれぞれ並列に接続され、前記直流電源の電圧を分圧する第1抵抗〜第8抵抗と、
    前記第9スイッチング素子〜前記第16スイッチング素子とそれぞれ並列に接続され、前記直流電源の電圧を分圧する第9抵抗〜第16抵抗と、
    を更に備えることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記第1キャパシタの電圧を検出する第1電圧検出回路と、
    前記第2キャパシタの電圧を検出する第2電圧検出回路と、
    前記第3キャパシタの電圧を検出する第3電圧検出回路と、
    前記第4キャパシタの電圧を検出する第4電圧検出回路と、を更に備え、
    前記制御回路は、前記第1キャパシタを初期充電する際に、前記第1電圧検出回路により検出される前記第1キャパシタの電圧が、前記第4スイッチング素子の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第1スイッチング素子をターンオン可能な状態に制御し、
    前記制御回路は、前記第2キャパシタを初期充電する際に、前記第2電圧検出回路により検出される前記第2キャパシタの電圧が、前記第8スイッチング素子の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第5スイッチング素子をターンオン可能な状態に制御し、
    前記制御回路は、前記第3キャパシタを初期充電する際に、前記第3電圧検出回路により検出される前記第3キャパシタの電圧が、前記第12スイッチング素子の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第9スイッチング素子をターンオン可能な状態に制御し、
    前記制御回路は、前記第4キャパシタを初期充電する際に、前記第4電圧検出回路により検出される前記第4キャパシタの電圧が、前記第16スイッチング素子の耐圧以上の所定値を超えた後、前記第13スイッチング素子をターンオン可能な状態に制御することを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記インバータ回路は、
    前記第2スイッチング素子と前記第3スイッチング素子との接続点と、前記第6スイッチング素子と前記第7スイッチング素子との接続点との間を接続する、複数のスイッチング素子が直列接続された第1出力回路と、
    前記第10スイッチング素子と前記第11スイッチング素子との接続点と、前記第14スイッチング素子と前記第15スイッチング素子との接続点との間を接続する、複数のスイッチング素子が直列接続された第2出力回路と、を更に備え、
    前記第1出力回路の中点と、前記第2出力回路の中点から交流電力を出力することを特徴とする請求項4から9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記第1整流回路〜前記第4整流回路は、それぞれダイオードを含むことを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 前記第1整流回路〜前記第4整流回路は、それぞれスイッチング素子を含むことを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13. 前記直流電源と前記インバータ回路の間に介在する突入電流防止回路を更に備え、
    前記制御回路は、前記複数のフライングキャパシタ回路に含まれる複数のキャパシタを初期充電する際に、前記突入電流防止回路を有効化することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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