JP2019102994A - 無線通信システムおよび無線監視制御システム - Google Patents

無線通信システムおよび無線監視制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】電磁波の偏波がシフトする無線環境においても、受信信号品質の劣化を抑える無線通信システムを提供する。【解決手段】電磁波で通信する無線通信システムであって、送信する電磁波の偏波に回転周期を与えるための送信回転偏波周波数発生器を含み、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により同期符号を送信し、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波によりデータを送信する第一の無線機と、電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器を含み、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、データとする第二の無線機と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は無線通信システムおよび無線監視制御システムに関する。
インターネット経由で、多数の機器の状態に関する信号を収集し、収集された信号の内容に基づいて、多数の機器を制御する信号を配信し、多数の機器を構成要素とする各種システムの高効率稼動を実現するInternet of Things (IoT)というコンセプトが注目を浴びており、IoTの実現に向け各種技術開発が鋭意進められている。
IoTの実現のためには、機器の情報を監視するセンサおよび機器の動作を制御するアクチュエータがインターネットに結合する必要がある。システムを構成する複数の機器に対して多数のセンサおよびアクチュエータが存在するので、物理的な結合手段であるケーブルが不要な無線通信による結合が、機器の稼動状態に対する制約の解消および結合に関するハードウェアの設置コスト低減の観点から望ましい。
電磁波は伝播方向に対して直角な方向に発生する偏波によって電力が伝送されるので、多数の機器に多数のセンサおよびアクチュエータが固定設置されると、電磁波の伝播を取り囲む機器によって電磁波が反射されて偏波がシフトし、インターネットとのアクセスポイントへさまざまな方向の偏波となって到達する。
これに対して、センサおよびアクチュエータでは、無線回路の消費電力の制限から、送信電力を大きくすることは難しいため、到達した偏波と受信に適した偏波とのズレによる通信品質の劣化が顕著となる可能性もあり、無線通信により伝送される情報に誤りが発生する可能性もある。
無線通信における情報の誤りに関して、特許文献1に記載の先行技術では、無線機が複数の誤り訂正回路を具備し、無線機の中の受信機が信号品質をモニタし、信号品質の変化を検出して複数の誤り訂正回路を切り替えて使用する技術が開示されている。
特開2010−278974号公報
特許文献1に記載の先行技術を用いれば、無線通信における情報の誤りを訂正できる可能性は高まる。しかしながら、特許文献1に記載の先行技術では、偏波のズレによる受信信号強度の減少そのものを救えないので、受信信号品質劣化の回復あるいは情報の誤りの回復には限界がある。
係る状況において、本発明は、電磁波の偏波がシフトする無線環境においても、受信信号品質の劣化を抑える無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、電磁波で通信する無線通信システムであって、送信する電磁波の偏波に回転周期を与えるための送信回転偏波周波数発生器を含み、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により同期符号を送信し、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波によりデータを送信する第一の無線機と、電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器を含み、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、データとする第二の無線機と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、電磁波の偏波がシフトする無線環境においても、受信信号品質の劣化を抑える無線通信システムを提供することが可能になる。
実施例1における無線システムの例を示す図である。 実施例2における無線機の例を示す図である。 実施例3における無線機の例を示す図である。 実施例4における無線機の例を示す図である。 実施例5における無線機の例を示す図である。 実施例6における無線機の例を示す図である。 実施例7における無線機の例を示す図である。 実施例8における無線機の例を示す図である。 実施例9における無線機の例を示す図である。 実施例10における無線機の例を示す図である。 実施例11における無線システムの例を示す図である。 実施例12における無線機の例を示す図である。 実施例13における無線機の例を示す図である。 実施例14における無線機の例を示す図である。 実施例1〜10における無線環境の例を示す図である。 実施例1〜10における回転偏波の例を示す図である。 実施例1〜4における同期符号の周波数帯域の例を示す図である。 実施例1〜4におけるデータ列の周波数帯域の例を示す図である。 実施例5、6における同期符号の周波数帯域の例を示す図である。 実施例5、6におけるデータ列の周波数帯域の例を示す図である。 実施例7、8における周波数帯域の例を示す図である。 実施例9、10における周波数帯域の例を示す図である。 実施例1、3〜6における同期符号とデータ列の順序の例を示す図である。 実施例2における同期符号とデータ列の順序の例を示す図である。 実施例1、3〜6における同期符号とデータ列の順序の例を示す図である。 実施例7、9における同期符号とデータ列の順序の例を示す図である。 実施例1〜10における無線システムの通信手順の例を示す図である。 実施例11〜13における無線環境の例を示す図である。 実施例11〜13における通信チャネルの例を示す図である。 実施例14における無線環境の例を示す図である。 実施例14における通信チャネルの例を示す図である。 実施例11〜13における無線システムの通信手順の例を示す図である。 実施例12における無線機の処理手順の例を示す図である。 実施例14における無線システムの通信手順の例を示す図である。 実施例15における昇降機監視・制御システムの例を示す図である。 実施例16における変電設備監視・制御システムの例を示す図である。
以下、図面を用いて各実施例を説明する。
本実施例では、無線環境変動に対する受信信号品質劣化を防ぐ無線システム(無線通信システム)の動作の例を図1および図15A、15B、16A、16B、20A、20C、21を用いて説明する。図1は、無線システムの例を示す図である。図1に示した無線システムの例は、一対の無線機101および無線機201からなり、無線機101と無線機201の構成は同じであるので、無線機101について説明し、無線機201の説明は省略する。
同期符号発生器1とデータ列発生器2が送信切り替えスイッチ3の二入力に夫々結合し、送信切り替えスイッチ3の出力は二分岐し、一方は第一の回転偏波送信ミキサ6の入力に結合し、第一の回転偏波送信ミキサ6のローカル入力には送信回転偏波周波数余弦波発生器4の出力が結合する。
第一の回転偏波送信ミキサ6の出力は第一の搬送波送信ミキサ8の入力に結合し、第一の搬送波送信ミキサ8のローカル入力には送信搬送波可変周波数発生器11の出力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ8の出力は第二のサーキュレータ13の第三端子に結合する。
送信切り替えスイッチ3の出力の二分岐の他方は第二の回転偏波送信ミキサ7の入力に結合し、第二の回転偏波送信ミキサ7のローカル入力には送信回転偏波周波数正弦波発生器5の出力が結合し、第二の回転偏波送信ミキサ7の出力は第二の搬送波送信ミキサ9の入力に結合する。
第二の搬送波送信ミキサ9のローカル入力には送信搬送波可変周波数発生器11の出力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ9の出力は第一のサーキュレータ12の第三端子に結合する。
第一のサーキュレータ12の第一端子に第一のアンテナ31が結合し、第一のサーキュレータ12の第二端子には第一の搬送波受信ミキサ14の入力に結合し、第一の搬送波受信ミキサ14のローカル入力には受信搬送波可変周波数発生器21の出力が結合し、第一の搬送波受信ミキサ14の出力は第一の回転偏波受信ミキサ16の入力に結合する。
第一の回転偏波受信ミキサ16のローカル入力には受信回転偏波周波数余弦波発生器18の出力が結合し、第一の回転偏波受信ミキサ16の出力は、直列接続された複数の第一の遅延回路22の初段の入力に結合して、複数の第一の遅延回路22で順次時間遅延された出力は、複数の合成回路23の第一入力に夫々入力する。
また、第二のサーキュレータ13の第一端子に第二のアンテナ32が結合し、第二のサーキュレータ13の第二端子には第二の搬送波受信ミキサ15の入力に結合し、第二の搬送波受信ミキサ15のローカル入力には受信搬送波可変周波数発生器21の出力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ15の出力は第二の回転偏波受信ミキサ17の入力に結合する。
第二の回転偏波受信ミキサ17のローカル入力には受信回転偏波周波数正弦波発生器19の出力が結合し、第二の回転偏波受信ミキサ17の出力は、直列接続された複数の第二の遅延回路28の初段の入力に結合して、複数の第二の遅延回路28で順次時間遅延された出力は、複数の合成回路23の第二入力に夫々入力する。
なお、図1では、直列接続された複数の第二の遅延回路28の夫々から次段の第二の遅延回路28への出力と合成回路23への出力を別の線で表現しているが、これは図面上での表現であり、次段の第二の遅延回路28への出力と合成回路23への出力は同じ信号の出力である。以降の図面でも同じ表現とする。
複数の合成回路23の出力は各々複数の受信切り替えスイッチ24の共通入力に入力し、受信切り替えスイッチ24の第一の出力はスライディング相関器25の入力に結合し、スライディング相関器25の出力と同期符号発生器26の出力は比較器27で比較され、比較器27の出力は演算ユニット29に入力し、受信切り替えスイッチ24の第二の出力は直接に演算ユニット29へ入力する。
同期符号発生器1、データ列発生器2、送信切り替えスイッチ3、第一の遅延回路22、第二の遅延回路28、合成回路23、受信切り替えスイッチ24、スライディング相関器25、同期符号発生器26、比較器27、演算ユニット29はデジタル信号処理回路91の内部に構成される。デジタル信号処理回路91はベースバンド回路であってもよい。また、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32は無線機101の外に有っても中に有ってもよい。
図15Aは本実施例の無線システムがおかれる無線環境の例を示す図である。図1を用いて説明した無線機101は空間的に直交する第一のアンテナ31と第二のアンテナ32から、回転偏波周波数の余弦波および正弦波が乗じられた電磁波が夫々空間に放射する。
これによって、図15Bに示すように偏波が進行方向(時刻)に対して直角に回転する回転偏波が空間に形成されて、無線機101から無線機201へ伝播する。図15Bにおいて、Tpが回転偏波の一周期である。
図15Aに示すように、送信機になる無線機101と受信機になる無線機201の間には直接波をさえぎる機器1501(円筒)および回転偏波を反射して反射波を生成する機器の反射面1502(板)が複数存在するので、無線機101(送信機)から放射された電磁波はスネルの反射法則によって複数の反射波の伝播路を経て無線機201(受信機)に到達する。
各伝播路では反射面の法線ベクトルと電磁波の入射角度が一般に異なるので、異なる伝播路を経て受信機に到達する電磁波の偏波シフトは夫々異なる。電磁波はベクトル波であるから、複数の到来した電磁波は受信点でベクトル的に合成されて1つのベクトル量として受信され、この合成されたベクトルの方向と一致する方向の偏波で受信電界強度は最大となる。
図15Bに示すように、無線機101(送信機)は回転偏波の一周期で複数(図15Bの例では8個)の角度の偏波を用いて信号を伝送しているから、一周期の中の特定の時刻で受信信号強度が最大となり、その時刻は回転偏波の周期毎に繰り返される。
しかしながら、無線システムを取囲む無線環境が変化すれば電磁波の反射の条件および遮蔽の条件が異なるので、無線機201(受信機)の受信信号強度が最大となる点は変化するが、無線機101(送信機)が用いた偏波の角度の情報を得ることで、この変化を検出することができる。
図1に示した無線機101、201は回転偏波の一周期内の各時刻を検出するために、回転偏波の周波数より高い周波数成分を有する符号を用いる。ナイキストの定理により符号の最大周波数の半分に相当する周期の時間間隔で回転偏波の一周期内の時刻を特定できる。
図16A、16Bは、本実施例の無線システムが用いる周波数帯域の例を示す図であり、この例では無線システムは93個のチャネルと呼ばれる通信用の周波数帯域を有している。無線機101(送信機)が用いる偏波を無線機201(受信機)が検出できるようにするため、無線機101(送信機)は回転偏波の周波数より十分高い周波数の符号(同期符号)を送信する。
回転偏波通信において、無線機101(送信機)が用いる複数の偏波の中から受信信号強度が最大となる時刻を、回転偏波の一周期内で無線機201(受信機)が見つけるためには(受信信号強度が最大となる時刻で受信するためには)、伝送すべき信号(データ)は回転偏波の一周期内で変化しないことが条件であるから、伝送すべき信号の周波数は回転偏波の周波数より十分に低い必要がある。
従って、無線機101(送信器)と無線機201(受信機)が偏波同期をとるための符号を送る場合に必要となる周波数帯域は、情報信号を伝送する場合に必要となる周波数帯域よりも十二分に広くなる。
図16A、16Bの例では、図16Bに示すように1個の情報信号の伝送に1個のチャネルを使用するのに対し、図16Aに示すように1個の偏波同期のための伝送に31個のチャネルを使用し、広い周波数帯域を必要とする。このため、93個のチャネルにおいて、偏波同期の個数は情報信号の個数より少ない。
情報信号と偏波同期の夫々において、どのチャネルが使用されるかは、送信搬送波可変周波数発生器11と受信搬送波可変周波数発生器21の周波数が演算ユニット29の制御に基づいて変更されることにより、選択される。
図21を用いて本実施例の無線システムの通信手順を説明する。まず無線機101(送信機)は同期符号発生器1の出力を送信切り替えスイッチ3で選ぶ(ステップ2101)。同期符号発生器1から出力される同期符号は二分岐され夫々送信回転偏波周波数余弦波発生器4の出力と送信回転偏波周波数正弦波発生器5の出力が乗じられて回転偏波周波数の直交変調が施される。
直交変調された2つの同期符号の信号は送信搬送波可変周波数発生器11により搬送波周波数帯にアップコンバートされ空間的に直交する第一のアンテナ31および第二のアンテナ32から空間に電磁波として放射される(ステップ2102)。
無線機101と同一の構成を持つ無線機201(受信機)は、無線機101からの信号を空間的に直交する第一のアンテナ31および第二のアンテナ32で受信し(ステップ2104)、受信搬送波可変周波数発生器21によってダウンコンバートされる。なお、同期符号の検出(ステップ2103)については後で説明する。また、無線機201の中の回路の動作は、同一の構成を持つ無線機101の符号を便宜的に用いて説明する。
ダウンコンバート後の2つの信号は回転偏波周波数の直交信号であるから夫々を受信回転偏波周波数余弦波発生器18および受信回転偏波周波数正弦波発生器19で直交復調して、回転偏波の周期を分割した時間領域に対応する第一の遅延回路22および第二の遅延回路28により夫々が分割後の各領域に対応する2つの直交信号を生成する。
生成された2つの直交信号の両者を合成回路23で合成することにより、無線機101が回転偏波の一周期において用いた異なる偏波で伝送された符号が得られる。無線機101が送信した符号の一周期分のビットを受信するために、第一の遅延回路22および第二の遅延回路28の遅延量は同期符号発生器1が発生する信号の最大周波数に対応する周期以下とする。
送信切り替えスイッチ3が同期符号発生器1を選択したのに対応して演算ユニット29は受信切り替えスイッチ24の出力をスライディング相関器25の入力となるようにする。なお、後で説明するようにステップ2103で同期符号を検出すると、演算ユニット29は受信切り替えスイッチ24の出力をスライディング相関器25の入力となるようにしてもよい。
これにより、無線機101が送信した同期符号の各ビットを順次複数のスライディング相関器25に入力し無線機101の同期符号発生器1が発生した同期符合のレプリカを生成する同期符号発生器26の出力と1ビットずつ比較器27で比較する(ステップ2105)。
比較器27はこの比較結果を演算ユニット29に送り、演算ユニット29は複数のスライディング相関器25のスライディング値を順次変化させ無線機101が送信した同期符号の同期タイミングを抽出し、抽出された同期タイミングから無線機101が送信に用いる偏波を特定する(ステップ2106)。
図20A、20Cは同期符号とデータ列を伝送するタイミングの例を示す図である。スライディング相関器25を用いる上記一連の処理は、最短で回転偏波の一周期分の時間を要する。無線機101と無線機201間の無線環境が不安定である場合、同期符号の抽出が回転偏波の一周期で終了するとは限らない。
このため、図20Cに示すに同期符号の一周期(Tsc)の数倍の時間をかけ、さらに同期符号の一周期分に当たる時間の前後にガードバンド2001(GB)と呼ぶスライディング相関計算のための時間余裕を加えてもよい。
本実施例の無線機201は無線機101が同期符号を送信しているかデータ列を送信しているかを判定する必要があるため、無線機101(送信機)の同期符号発生器1とデータ列発生器2は夫々同期符号2002とデータ列2003の前に特別な識別ビット列2004、2005を付けて出力してもよい。
この識別ビット列2004、2005はスライディング相関器25の影響を少なくするために連続した符号あるいは短周期符号であることが望ましい。これにより、受信切り替えスイッチ24がいずれの出力を選択しても、演算ユニット29は識別ビット列2004、2005を取り込むことができるので、無線機201は無線機101が同期符号2002を送信しているか(ステップ2103)、データ列2003を送信しているかの判定が可能となる。
無線機201と無線機101との偏波同期がとれた後、無線機201の演算ユニット29は受信切り替えスイッチ24の出力が直接に演算ユニット29へ入力するように切り替える。なお、受信切り替えスイッチ24の出力が直接に演算ユニット29へ入力するように切り替えた後、演算ユニット29は識別ビット列2005を検出してもよい(ステップ2109)。
これに対して、無線機101は同期符号を送信し終わったら送信切り替えスイッチ3がデータ列発生器2の出力を選択するように変更し(ステップ2107)、同期符号を送信したのと同一の手順でデータ列を回転偏波で送信する(ステップ2108)。無線機101との偏波同期がとれた無線機201はデータ列を無線機101が用いた偏波毎に受信する(ステップ2110)。
無線機201と無線機101との間の偏波同期がとれた後は、スライディング相関を用いる同期信号の検出に有する時間は大幅に削減されるので、同期信号とデータ列を図20Aのように交互に行ってもよい。そして、図21を用いて説明したステップ2101からステップ2110の一連の通信手順を繰り返す。
本実施例によれば、無線機101(送信機)は回転偏波を用いてデータ列を送信し、無線機201(受信機)は無線機101が用いた偏波を識別して受信信号からデータ列を再構成できる。これにより、受信信号強度が最大となる送受信最適偏波により信号を無線伝送できるので、高品質な無線通信を実現でき、且つ、無線機101と無線機201を取囲む無線環境が変動した場合に生じる無線品質の低下を抑制する効果がある。
本実施例では、実施例1に対してデータ伝送量を向上させる例を、図2および図20Bを用いて説明する。図2は、本実施例の無線機102の例を示す図である。無線機102は、図1を用いて説明した無線システムの無線機101、201に相当する無線機であり、同じ回路については図1と同じ符号を付けて説明を省略する。
図2に示した無線機102と図1に示した無線機101との異なる点は、演算ユニット29で制御されるタイマー20が送信切り替えスイッチ3に結合していることである。タイマー20は演算ユニット29により周期が設定されると、送信切り替えスイッチ3の切り替えタイミングが設定された周期となるように送信切り替えスイッチ3を制御する。
無線システムを取囲む無線環境が大きな変化をしない場合、一度とれた偏波同期は一定時間維持される可能性が高い。無線環境が大きな変化をしない場合は、図20Bに示すように、データ列伝送を連続して複数回行い、その後に改めて送受信機間の偏波同期をとることで、無線システムのデータ伝送量を向上させることが可能となる。
このために、演算ユニット29は無線機102の外部からの設定を検出すると、送信切り替えスイッチ3が同期符号発生器1よりデータ列発生器2を長く選択するような周期の情報をタイマー20に設定してもよい。
本実施例によれば、無線システムを取囲む無線環境の変動が少ない場合、データ伝送容量の向上が実現するのみならず、演算ユニット29の演算量を低減できるので無線機の使用電力が低減し、無線システムの運用コスト削減に効果がある。
本実施例では、実施例1、2に対して、同期符号の送信とデータ列の送信の切り替えを制御する他の例を、図3を用いて説明する。図3は、本実施例の無線機103の例を示す図である。無線機103は、図1を用いて説明した無線システムの無線機101、201に相当する無線機であり、同じ回路については図1と同じ符号を付けて説明を省略する。
図3に示した無線機103と図1に示した無線機101との異なる点は、モード切り替え信号発生器41を具備し、送信切り替えスイッチ3に代えて送信三切り替えスイッチ43を具備し、送信三切り替えスイッチ43が同期符号発生器1、データ列発生器2、あるいはモード切り替え信号発生器41の各出力のいずれかを演算ユニット29の指令で切り替えることである。
また、他の異なる点は、合成回路23の出力が二分岐され、一方は受信切り替えスイッチ24の入力に結合し、他方は直接に演算ユニット29へ入力することである。これにより、演算ユニット29は、同期符号を受信した場合の比較器27の出力と、データ列を受信した場合の受信切り替えスイッチ24の出力に加えて、合成回路23の出力を入力する。
本実施例の無線機103は、同期符号を送信するモードと、データ列を送信するモードを、モード切り替え信号発生器41が出力するモード切り替え信号を送信することにより、任意のタイミングで強制的に切り替える。
無線機103(送信機)の演算ユニット29は、同期符号発生器1とデータ列発生器2との間で選択を切り替える際に、モード切り替え信号発生器41を選択するように送信三切り替えスイッチ43を制御し、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32からモード切り替え信号が送信されるようにしてもよい。
無線機103(受信機)の演算ユニット29は、合成回路23の出力を監視し、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32で受信したモード切り替え信号が合成回路23を介して出力されたことを検出すると、受信切り替えスイッチ24の選択を切り替えるように制御してもよい。
本実施例の無線機103を用いる無線システムでは、無線システムを取囲む無線環境が変動して偏波同期がとれない場合に、偏波同期をするモードを更に繰り返す、すなわち同期符号を送信するモードが継続するようにモード切り替え信号を送信しない、あるいはデータ列を送信するモードから同期符号を送信するモードへ頻繁に切り替わるようにモード切り替え信号を送信して、偏波同期がとれない状態でのデータ列送信を防ぐことができる。
また、無線システムを取囲む無線環境が変動する要因のひとつに、その無線環境への外部からの侵入がある。そのような状況では、データ列の伝送を控えて、想定される外部者に対するデータ漏洩を回避することが重要である。
本実施例によれば、偏波同期を行うモードを通常の初期状態としておき、偏波同期がとれた状況で、すなわち無線システムを取囲む無線環境が静的であって、期待されない外部侵入者が想定されない状況にだけ、データ列の伝送をする無線通信ができるので、高セキュアな無線システムが実現できる。
本実施例では、実施例1〜3に対して、無線システム全体のスループットを向上させる例を、図4を用いて説明する。図4は、本実施例の無線機104の例を示す図である。無線機104は、図1、3を用いて説明した無線システムの無線機101、201、103に相当する無線機であり、図3と同じ回路については図3と同じ符号を付けて説明を省略する。
図4に示した無線機104と図3に示した無線機103との異なる点は、無線システムを構成する複数の無線機104の各々に識別番号が付与されており、無線システムを構成する複数の無線機104の識別番号が識別番号記憶回路44に格納されており、モード切り替え信号発生器41に代えて識別番号発生器45を具備することである。
無線機104(送信機)の演算ユニット29は、識別番号記憶回路44の内容(識別番号)を識別番号発生器45にて生成させ、送信三切り替えスイッチ43を用いて識別番号を出力するように制御し、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32から識別番号が送信される。
無線機104(受信機)の演算ユニット29は、合成回路23の出力を監視し、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32で受信され、合成回路23を介して出力された識別番号が自無線機104に付与された識別番号と一致するかを判定し、一致すると判定した場合は実施例1で説明したように無線通信を実行し、一致しないと判定した場合はその識別番号の送信に対する無線通信を実行しない。
そして、一致しないと判定した無線機104が、別の無線通信のために送信する場合、一致しないと判定された識別番号が送信された周波数(チャネル)とは異なる周波数で送信してもよい。
本実施例によれば、無線システム内の無線機104は識別番号を受信して、通信する他の無線機104のペアが存在することを検出でき、これを検出した無線機104が送信をする周波数を送信搬送波可変周波数発生器11により変更することができる。
この周波数の変更により、他の無線機104のペアが行う通信に対する妨害を抑制して、無線システム全体の通信品質を向上させることができ、重なる時間に異なる周波数で無線通信をする無線機104のペアの数を増やすこともでき、無線システム全体のスループットを向上させる効果がある。
本実施例では、実施例1〜4に対して、無線システム全体のスループットを向上させる他の例を、図5および図17A、17Bを用いて説明する。図5は、本実施例の無線機105の例を示す図である。無線機105は、図1を用いて説明した無線システムの無線機101、201に相当する無線機であり、図1と同じ回路については図1と同じ符号を付けて説明を省略する。
図5に示した無線機105と図1に示した無線機101との異なる点は、同期符号発生器1に代えて複数の直交同期符号発生器46とそれらを選択する同期符号選択回路47を具備し、同期符号発生器26に代えて複数の直交同期符号発生器56とそれらを選択する同期符号選択回路57を具備することである。
図17A、17Bは、本実施例の無線機105による無線システムが用いる周波数帯域の例を示す図であり、この例では実施例1と同じく93個のチャネルと呼ばれる通信用の周波数帯域を有している。図17Bに示すようにデータ列の伝送に1個のチャネルを占有するのに対し、図17Aに示すように偏波同期のための伝送に31個のチャネルを占有する。
複数の無線機105の各々が、異なる直交識別符号と異なる搬送波周波数(チャネル)を用いて同期符号を送信する。これにより、同期符号の送信の時間が重なり、図17Aに示すように同期符号が占有する周波数帯が重なるように送信しても、符号の直交性によりこれらの重なりによる符号間の干渉は抑制される。
本実施例によれば、複数の周波数を用いて無線通信をする場合に、重なった時間に複数の周波数で偏波同期をとることが可能となり、複数の周波数における偏波同期を完了するまでの時間が大幅に短縮され、無線システム全体のスループットを向上させる効果がある。
本実施例では、実施例1〜4に対して、無線システム全体のスループットを向上させる他の例を、図6および図17Aを用いて説明する。図6は、本実施例の無線機106の例を示す図である。無線機106は、図1、5を用いて説明した無線システムの無線機101、201、105に相当する無線機であり、図5と同じ回路については図5と同じ符号を付けて説明を省略する。
図6に示した無線機106と図5に示した無線機105との異なる点は、演算ユニット29により制御される送信クロック回路48および受信クロック回路58を具備することであり、送信において、複数の直交同期符号発生器46とそれらを選択する同期符号選択回路47が送信クロック回路48によって直交同期符号の占有周波数帯域を変化させる。
また、送信における直交同期符号の占有周波数帯域の変化に対応し、受信において、複数の直交同期符号発生器56とそれらを選択する同期符号選択回路57が受信クロック回路58によって直交同期符号の占有周波数帯域を変化させる。
直交符号の代表例はM系列でそのビット長は2^N−1(Nは整数)であり、一般にビット長に固有の制約がある場合が多い。ビット長が飛び飛びの値を取らざるを得ないために、図17Aで示される同期符号を伝送するために使用する周波数帯域の整数倍の領域を効率よく使用することができないビット長を採用せざるを得ない場合がある。
本実施例によれば、直交同期符号を生成および再構成する周波数を調整することで、使用可能な直交符号の種別を増やすことができ、それにより重なった時間に偏波同期をとることができる搬送波周波数を増やすことができるので、システム全体としての偏波同期をとるための時間が削減でき、無線システム全体のスループットを向上させる効果がある。
本実施例では、実施例1〜6に対して、同期符号とデータ列を重なった時間に伝送する例を、図7、図18、および図20Dを用いて説明する。図7は、本実施例の無線機107の例を示す図である。データ列発生器2の出力は二分岐され、一方は第一の回転偏波送信ミキサ6の入力に結合する。
第一の回転偏波送信ミキサ6のローカル入力には送信回転偏波周波数余弦波発生器4の出力が結合し、第一の回転偏波送信ミキサ6の出力は第一の搬送波送信ミキサ8の入力に結合し、第一の搬送波送信ミキサ8のローカル入力には送信搬送波可変周波数発生器11の出力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ8の出力は第一の送信合成器62の第一入力に結合する。
データ列発生器2の出力の二分岐の他方は第二の回転偏波送信ミキサ7の入力に結合し、第二の回転偏波送信ミキサ7のローカル入力には送信回転偏波周波数正弦波発生器5の出力が結合する。
第二の回転偏波送信ミキサ7の出力は第二の搬送波送信ミキサ9の入力に結合し、第二の搬送波送信ミキサ9のローカル入力には送信搬送波可変周波数発生器11の出力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ9の出力は第二の送信合成器63の第一入力に結合する。
同期符号発生器1の出力は二分岐され、一方は第三の回転偏波送信ミキサ66の入力に結合し、第三の回転偏波送信ミキサ66のローカル入力には送信回転偏波周波数余弦波発生器64の出力が結合する。
第三の回転偏波送信ミキサ66の出力は第三の搬送波送信ミキサ68の入力に結合し、第三の搬送波送信ミキサ68のローカル入力には送信搬送波固定周波数発生器71の出力が結合し、第三の搬送波送信ミキサ68の出力は第一の送信合成器62の第二入力に結合する。
同期符号発生器1の出力の二分岐の他方は第四の回転偏波送信ミキサ67の入力に結合し、第四の回転偏波送信ミキサ67のローカル入力には送信回転偏波周波数正弦波発生器65の出力が結合する。
第四の回転偏波送信ミキサ67の出力は第四の搬送波送信ミキサ69の入力に結合し、第四の搬送波送信ミキサ69のローカル入力には送信搬送波固定周波数発生器71の出力が結合し、第四の搬送波送信ミキサ69の出力は第二の送信合成器63の第二入力に結合する。
第一の送信合成器62の出力は第二のサーキュレータ13の第三端子に結合し、第二の送信合成器63の出力は第一のサーキュレータ12の第三端子に結合し、第一のサーキュレータ12の第一端子に第一のアンテナ31が結合し、第一のサーキュレータ12の第二端子の出力は二分岐される。
二分岐の一方は第一の搬送波受信ミキサ14の入力に結合し、第一の搬送波受信ミキサ14のローカル入力には受信搬送波固定周波数発生器81の出力が結合し、第一の搬送波受信ミキサ14の出力は第一の回転偏波受信ミキサ16の入力に結合する。
第一の回転偏波受信ミキサ16のローカル入力には受信回転偏波周波数余弦波発生器18の出力が結合し、第一の回転偏波受信ミキサ16の出力は、直列接続された複数の第一の遅延回路22の初段の入力に結合して、複数の第一の遅延回路22で順次時間遅延された出力は、複数の合成回路23の第一入力に夫々入力する。
第一のサーキュレータ12の第二端子の出力の二分岐の他方は第三の搬送波受信ミキサ74の入力に結合し、第三の搬送波受信ミキサ74のローカル入力には受信搬送波可変周波数発生器21の出力が結合し、第三の搬送波受信ミキサ74の出力は第三の回転偏波受信ミキサ76の入力に結合する。
第三の回転偏波受信ミキサ76のローカル入力には受信回転偏波周波数余弦波発生器78の出力が結合し、第三の回転偏波受信ミキサ76の出力は、直列接続された複数の第三の遅延回路72の初段の入力に結合して、複数の第三の遅延回路72で順次時間遅延された出力は、複数の第二の合成回路73の第一入力に夫々入力する。
第二のサーキュレータ13の第一端子に第二のアンテナ32が結合し、第二のサーキュレータ13の第二端子の出力は二分岐され、一方は第二の搬送波受信ミキサ15の入力に結合し、第二の搬送波受信ミキサ15のローカル入力には受信搬送波固定周波数発生器81の出力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ15の出力は第二の回転偏波受信ミキサ17の入力に結合する。
第二の回転偏波受信ミキサ17のローカル入力には受信回転偏波周波数正弦波発生器19の出力が結合し、第二の回転偏波受信ミキサ17の出力は、直列接続された複数の第二の遅延回路28の初段の入力に結合して、複数の第二の遅延回路28で順次時間遅延された出力は、複数の合成回路23の第二入力に夫々入力する。
第二のサーキュレータ13の第二端子の出力の二分岐の他方は第四の搬送波受信ミキサ75の入力に結合し、第四の搬送波受信ミキサ75のローカル入力には受信搬送波可変周波数発生器21の出力が結合し、第四の搬送波受信ミキサ75の出力は第四の回転偏波受信ミキサ77の入力に結合する。
第四の回転偏波受信ミキサ77のローカル入力には受信回転偏波周波数正弦波発生器79の出力が結合し、第四の回転偏波受信ミキサ77の出力は、直列接続された複数の第四の遅延回路61の初段の入力に結合して、複数の第四の遅延回路61で順次時間遅延された出力は、複数の第二の合成回路73の第二入力に夫々入力する。
複数の合成回路23の出力はスライディング相関器25の入力に結合し、スライディング相関器25の出力と同期符号発生器26の出力は比較器27で比較され、比較器27の出力は演算ユニット29に入力し、複数の第二の合成回路73の出力は直接に演算ユニット29へ入力する。
同期符号発生器1、データ列発生器2、第一の遅延回路22、第二の遅延回路28、合成回路23、スライディング相関器25、同期符号発生器26、比較器27、演算ユニット29、第三の遅延回路72、第四の遅延回路61、第二の合成回路73、はデジタル信号処理回路97の内部に構成される。デジタル信号処理回路97はベースバンド回路であってもよい。また、第一のアンテナ31と第二のアンテナ32は無線機107の外に有っても中に有ってもよい。
図18は、本実施例の無線システムが用いる周波数帯域の例を示す図であり、この例では無線システムは93個のチャネルと呼ばれる通信用の周波数帯域を有している。本実施例では、図18に示すように同期符号を送信するための専用周波数帯域(CH32からCH62までの31個のチャネル)が設定され、データ列を送信するための周波数帯域は同期符号を送信するための専用周波数帯域外に設定される。
このために、図7に示した送信搬送波固定周波数発生器71と受信搬送波固定周波数発生器81がCH47に相当する周波数の搬送波を発生し、送信搬送波可変周波数発生器11と受信搬送波可変周波数発生器21がCH0からCH31あるいはCH63からCH93のいずれかのチャネルに相当する周波数の搬送波を発生してもよい。
このように本実施例ではデータ列の伝送と同期符号の伝送を完全に独立に行う。データ列の伝送に関する処理および同期符号を伝送する際の処理の夫々は、実施例1と同様であるが、偏波同期をとる周波数がデータ伝送を行う周波数と完全には一致していないので、それらの周波数が離れている場合は、データ伝送を行う際の偏波同期の精度が確約されない。
一方で、独立したデータ列の伝送と同期符号の伝送の時刻を重ねることにより、無線システムが(データ列の伝送に)使用する周波数帯域が狭い場合に、偏波同期をとる時間をデータ列の伝送の時間の後ろに隠し、偏波同期をとる時間を通信時間から消すことができる。
更に、同期符号の伝送を続けることにより、無線システムを取囲む無線環境の変化をリアルタイムで検出可能となるので、無線環境の変化による通信品質劣化に対する耐性を強化することができる。このような本実施例の同期符号とデータ列を送信するタイミングの例は図20Dのとおりであり、同期符号の伝送の時間が隠れることは明らかである。
本実施例によれば、無線システムが使用する周波数帯域が狭い場合、実質的に通信時間をデータ伝送に割り当てることができるので、無線システムの伝送速度向上と無線環境変化に対する通信品質安定化に効果がある。
本実施例では、実施例7に対して通信品質を向上させる例を、図8を用いて説明する。図8は、本実施例の無線機108の例を示す図である。無線機108は、図7を用いて説明した無線機107に相当する無線機であり、図7と同じ回路については図7と同じ符号を付けて説明を省略する。
図8に示した無線機108と図7に示した無線機107との異なる点は、送信搬送波固定周波数発生器71の出力を遮断する偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52および受信搬送波固定周波数発生器81の出力を遮断する偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42を具備することである。
偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52は送信搬送波固定周波数発生器71と第三の搬送波送信ミキサ68および第四の搬送波送信ミキサ69の間に挿入され、偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42は受信搬送波固定周波数発生器81と第一の搬送波受信ミキサ14および第二の搬送波受信ミキサ15の間に挿入される。
偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52および偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42は演算ユニット29で制御される。無線システムを取囲む無線環境の変化が少ないときは、偏波の変化が少なく、頻繁に偏波同期をとる必要がないので、偏波同期をとった後、無線環境の変化がないことを検出したら一定の期間(予め設定された時間)、同期符号の送信を停止する。
無線機108の演算ユニット29は、偏波同期をとる毎に偏波同期に関する情報を記憶して、予め設定された時間で記録された情報の変化が、予め設定された閾値を超えないと判定すると、あるいは無線機103の外部からの信号を判定して、偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52および偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42を遮断するように制御してもよい。
同期符号の送信の停止により、無線システムが用いる周波数帯域内でデータ列の伝送を行っている期間に存在するデータ列の伝送そのものではない電波を停止できるので、データ列の伝送への干渉を低減して、データ列の受信感度が向上する。そして、本実施例によれば、無線システムを取囲む無線環境の変化が少ない場合に通信品質を向上させる効果がある。
本実施例では、実施例7、8に対して、同期符号とデータ列を重なった時間に伝送する他の例を、図9、図19、および図20Dを用いて説明する。図9は、本実施例の無線機109の例を示す図である。無線機109は、図7を用いて説明した無線機107に相当する無線機であり、図7と同じ回路については図7と同じ符号を付けて説明を省略する。
図9に示した無線機109と図7に示した無線機107との異なる点は、送信搬送波固定周波数発生器71に代えて第二の送信搬送波可変周波数発生器70を具備し、受信搬送波固定周波数発生器81に代えて第二の受信搬送波可変周波数発生器80を具備することである。
また、他の異なる点は、送信回転偏波周波数正弦波発生器65に代えて送信回転偏波周波数負正弦波発生器85を具備し、受信回転偏波周波数正弦波発生器19に代えて受信回転偏波周波数負正弦波発生器89を具備することである。
さらに、他の異なる点は、同期符号発生器1に代えて複数の直交同期符号発生器46とそれらを選択する同期符号選択回路47を具備し、同期符号発生器26に代えて複数の直交同期符号発生器56とそれらを選択する同期符号選択回路57を具備することである。
演算ユニット29の制御によって、第二の送信搬送波可変周波数発生器70は送信搬送波可変周波数発生器11と同一の周波数の搬送波を発生し、第二の受信搬送波可変周波数発生器80は受信搬送波可変周波数発生器21と同一の周波数の搬送波を発生する。
本実施例では、空間的に直交する第一のアンテナ31と第二のアンテナ32から、同期符号とデータ列が、重なった周波数で、偏波の回転方向が逆の回転偏波により、重なった時間に送信される。
第一のアンテナ31および第二のアンテナ32の空間直交性が維持されている限り、回転方向が逆の回転偏波は直交し、互いに独立に信号を伝送可能であるから、データ列と同期符号が重なった時間且つ重なった周波数でも伝送できる。複数の異なる周波数で同期符号を伝送するため、同期符号として、互いに直交する異なる直交同期符号が用いられる。
図19は、本実施例の無線システムが用いる周波数帯域の例を示す図であり、この例では無線システムは93個のチャネルと呼ばれる通信用の周波数帯域を有している。図19の例では、複数の直交同期符号の直交性と、異なる回転方向の回転偏波を用いることで、重なった時間に同一搬送波周波数で同期符号とデータ列を伝送することを示している。
このような本実施例の同期符号とデータ列を送信するタイミングの例は図20Dのとおりであり、同期符号の伝送の時間はデータ列の伝送に隠れる。本実施例によれば、無線システムを取囲む無線環境の変化の監視と高品質なデータ伝送の両方が可能となるので、IoTを実現するためのセンサ・アクチュエータと制御ネットワークを結合する高信頼・高セキュアな無線システムを提供することができる。
本実施例では、実施例7〜9に対して、通信品質を向上させる他の例を、図10を用いて説明する。図10は、本実施例の無線機110の例を示す図である。無線機110は、図9を用いて説明した無線機109に相当する無線機であり、図10と同じ回路については図10と同じ符号を付けて説明を省略する。
図9に示した無線機109と図10に示した無線機110との異なる点は、第二の送信搬送波可変周波数発生器70の出力を遮断する偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52および第二の受信搬送波可変周波数発生器80の出力を遮断する偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42を具備することである。
偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52は第二の送信搬送波可変周波数発生器70と第三の搬送波送信ミキサ68および第四の搬送波送信ミキサ69の間に挿入され、偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42は第二の受信搬送波可変周波数発生器80と第一の搬送波受信ミキサ14および第二の搬送波受信ミキサ15の間に挿入される。
偏波同期用送信搬送波遮断スイッチ52および偏波同期用受信搬送波遮断スイッチ42は、実施例8で説明したように、演算ユニット29により制御され、同期符号の送信が停止される。
本実施例によれば、実施例9の効果を維持しつつ、実施例8が実施例7に対して付与した効果と同様の効果を実施例9に対して付与することができる。更に、図18および図19から明らかなように、本実施例が偏波同期に使用可能な搬送波周波数の数は、実施例8に対して多いので、実施例8が実施例7に対して付与する効果の程度と比べて、本実施例が実施例7に対して付与する効果の程度は大きくなる。
本実施例では、外部者による通信データ傍受を防ぐ無線システムの動作の例を、図11および図22A、22B、24を用いて説明する。図11は、無線システムの例を示す図である。図11に示した無線システムの例は、一対の無線機571および無線機671からなり、無線機571と無線機671の構成は同じであるので、無線機571について説明し、無線機671の説明は省略する。
チャネル推定符号発生器301とデータ列発生器302が送信切り替えスイッチ303の二入力に夫々結合し、送信切り替えスイッチ303の出力は二分岐され、一方は零相乗算器304の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する零相チャネル信号が重畳された後、第一の送受切り替えスイッチ412の第一の切り替え接点に結合する。
送信切り替えスイッチ303の出力の二分岐の他方は直角相乗算器305の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する直角相チャネル信号が重畳された後、第二の送受切り替えスイッチ413の第一の切り替え接点に結合する。
第一の送受切り替えスイッチ412の共通接点には第一の回転偏波送受信ミキサ426の第一の送受信接点が結合し、第一の回転偏波送受信ミキサ426のローカル入力には送受信回転偏波周波数余弦波発生器424の出力が結合する。
第一の回転偏波送受信ミキサ426の第二の送受信接点には第一の搬送波送受信ミキサ428の第一の送受信接点が結合し、第一の搬送波送受信ミキサ428のローカル入力には搬送波周波数発生器321の出力が結合し、第一の搬送波送受信ミキサ428の第二の送受信接点には第一のアンテナ331が結合する。
第二の送受切り替えスイッチ413の共通接点には第二の回転偏波送受信ミキサ427の第一の送受信接点が結合し、第二の回転偏波送受信ミキサ427のローカル入力には送受信回転偏波周波数正弦波発生器425の出力が結合する。
第二の回転偏波送受信ミキサ427の第二の送受信接点には第二の搬送波送受信ミキサ429の第一の送受信接点が結合し、第二の搬送波送受信ミキサ429のローカル入力には搬送波周波数発生器321の出力が結合し、第二の搬送波送受信ミキサ429の第二の送受信接点には第一のアンテナ331と空間的に直交する第二のアンテナ332が結合する。
第一の送受切り替えスイッチ412の第二の切り替え接点に複数の零相遅延器306が従属接続し、各零相遅延器306の出力は順次分岐されデジタル演算回路309に入力され、第二の送受切り替えスイッチ413の第二の切り替え接点に複数の直角相遅延器307が従属接続し各直角相遅延器307の出力は順次分岐されデジタル演算回路309に入力される。
チャネル推定符号発生器301、データ列発生器302、送信切り替えスイッチ303、零相乗算器304、デジタル演算回路309、第一の送受切り替えスイッチ412、直角相乗算器305、第二の送受切り替えスイッチ413、零相遅延器306および直角相遅延器307はベースバンド回路591に形成される。また、第一のアンテナ331と第二のアンテナ332は無線機571の外に有っても中に有ってもよい。
図24を用いて本実施例の無線システムの通信手順を説明する。まず無線機571のチャネル推定符号発生器301の出力を送信切り替えスイッチ303は選択する(ステップ2401)。そして、チャネル推定符号発生器301は同期符号を出力する。
同期符号は二分岐され夫々零相乗算器304と直角相乗算器305を介して、第一の送受切り替えスイッチ412と第二の送受切り替えスイッチ413に、同期符号が直接伝達されるようにデジタル演算回路309は零相乗算器304と直角相乗算器305への入力を調整する。
第一の送受切り替えスイッチ412と第二の送受切り替えスイッチ413の共通接点から同期符号を第一の回転偏波送受信ミキサ426および第二の回転偏波送受信ミキサ427が入力し、夫々のミキサで送受信回転偏波周波数余弦波発生器424および送受信回転偏波周波数正弦波発生器425の出力が重畳される。
重畳された出力は引き続き第一の搬送波送受信ミキサ428および第二の搬送波送受信ミキサ429を介して搬送波周波数発生器321の出力によりアップコンバートされ、互いに空間的に直交する第一のアンテナ331および第二のアンテナ332より空間に放射される(ステップ2402)。
無線機671は無線機571が送信した信号を受信する(ステップ2404)。なお、同期符号の検出(ステップ2403)については後で説明する。また以下では、無線機671の中の回路の動作は、同一の構成を持つ無線機571の符号を便宜的に用いて説明する。
無線機671の第一のアンテナ331と第二のアンテナ332の各受信信号は、夫々第一の搬送波送受信ミキサ428および第二の搬送波送受信ミキサ429によって搬送波周波数発生器321の出力によりダウンコンバートされる。
ダウンコンバートにより得られた2つの信号は、引き続き第一の回転偏波送受信ミキサ426および第二の回転偏波送受信ミキサ427によって、夫々、送受信回転偏波周波数余弦波発生器424および送受信回転偏波周波数正弦波発生器425の出力が用いられてベースバンド信号に変換される。
変換されたベースバンド信号は第一の送受切り替えスイッチ412および第二の送受切り替えスイッチ413によって、夫々、複数の零相遅延器306の従属接続および複数の直角相遅延器307が従属接続へと入力し、複数の零相遅延器306および複数の直角相遅延器307の夫々の出力は分岐されデジタル演算回路309に個別に入力される。
無線機671のデジタル演算回路309は、無線機571のチャネル推定符号発生器301が有する同期符号のレプリカを保有しており、受信信号から無線機571の送信した同期符号を検出すると(ステップ2403)、受信信号と同期符号のレプリカを用いてスライディング相関計算により(ステップ2405)、無線機571の送信タイミングを検出し(ステップ2406)、無線機571と無線機671の同期を確立する。
同期を確立した後の無線機671は無線機571が送信した信号から得られる零相および直角相のベースバンド信号から両相のベースバンド信号の強度と位相を測定し(ステップ2407)、これら強度と位相から通信チャネルを生成する。すなわち、デジタル演算回路309は零相遅延器306および直角相遅延器307の位相量で決定される回転偏波の一周期内の異なる時刻で複数の通信チャネルを生成する。
無線機671は、通信チャネルの生成に必要となる無線に関するチャネルの測定が終了した後、無線機571が同期符号を送信したのと同様の手順により、チャネル推定符号発生器301がチャネル測定符号を生成し(ステップ2408)、生成されたチャネル測定符号を送信する(ステップ2409)。
無線機571は、ステップ2402で同期符号を一定時間送信後に、第一の送受切り替えスイッチ412および第二の送受切り替えスイッチ413が複数の零相遅延器306の従属接続および複数の直角相遅延器307が従属接続を夫々選択し、信号の受信を行う(ステップ2410)。
無線機671が同期信号を受信する手順と同様の手順により、無線機571は無線機671が送信した信号を受信し、チャネル測定符号を検出して(ステップ2411)チャネル測定符号を受信し(ステップ2412)、無線機671と同様の手順で信号の強度と位相を測定して(ステップ2413)通信チャネルを生成する。
無線機571と無線機671は同一の構成であり、同一の手順で通信チャネルを生成するので、無線機571、671を取り囲む無線環境が変化しなければ、無線機571、671が生成する通信チャネルは同一のものとなる。
無線環境の変化は無線機571、671を取り囲む環境の物理的変化によって引き起こされるので、無線機571、671を取り囲む環境の物理的変化より通信チャネルの生成を高速に行うことにより、無線機571、671は通信チャネルを共有することができる。
無線機571、671を取り囲む環境が時間的に変化すると、無線機571、671が共有する通信チャネルも時間的に変化し、共有された通信チャネルは無線機571、671の物理的位置などに固有のものであるから、無線機571、671が共有する通信チャネルを外部者が知ることは物理的に不可能である。
無線機571は通信チャネルを生成した後、送信切り替えスイッチ303がデータ列発生器302の出力を零相乗算器304および直角相乗算器305に入力する(ステップ2414)。ここで、データ列発生器302の出力に、無線機571と無線機671が予め共有している組み合わせ規則を適用するが、その規則については後で説明する。
デジタル演算回路309は、回転偏波の一周期内の異なるタイミングで得られる複数の通信チャネルを用い、無線機571と無線機671が予め共有している組み合わせ規則を用いて、データ列発生器302が出力するデータ列を回転偏波の一周期内で同一の通信チャネルの集合のある組み合わせの列と各タイミングで掛け合わせて、複数の回転偏波の周期に渡り同一集合の異なる組み合わせの信号を生成する(ステップ2415)。
無線機571はデータ伝送を開始する際に、無線機671に同期符号を送信した手順と同様の手順で、まず特別な情報信号(データ伝送開始の通知信号)を送信し、その後にデータ列の伝送するための信号を送信する(ステップ2416)。
無線機671はステップ2409でチャネル測定符号を一定時間送信した後、無線機671の第一の送受切り替えスイッチ412および第二の送受切り替えスイッチ413が複数の零相遅延器306の従属接続および複数の直角相遅延器307が従属接続を夫々選択し、信号の受信を行う(ステップ2417)。
無線機671は、同期符号を受信する手順と同様の手順により、無線機571が送信した信号を受信し、無線機571が送信するデータ伝送開始を知らせる特別な情報信号を検出して(ステップ2418)、通信チャネルを生成する際に行う手順と同様の手順により、無線機571が送信するデータ列のベースバンド信号を得る(ステップ2419)。
無線機671は、得られたベースバンド信号を無線機571、671が予め共有している組み合わせ規則と生成した回転偏波の一周期内の異なるタイミングの通信チャネルを用いて再構成する(ステップ2420)。
図22Aに本実施例の無線機571、671がおかれる無線環境の例を示す。図24のステップ2402、2416で無線機571は第一のアンテナ331および第二のアンテナ332から回転偏波で電磁波を放射すると、図22Aに示すように、無線機571、671を取り囲む環境の機器の反射面2201では反射波が生成されて無線機671へ到達し、機器2202では直接波がさえぎられる。
既に説明したように、反射面2201で反射した電磁波は偏波シフトするが、反射面2201の位置あるいは反射面2201に対する無線機571、671の位置が変化しないかぎり、偏波シフトは一定であり、無線機671が受信したのと同じ偏波で送信すれば、無線機571も送信したのと同じ偏波で受信する。
そして、反射面2201の位置あるいは反射面2201に対する無線機571、671の位置が変化すれば、反射面2201における偏波シフトは変化する。このため、位置が変化するごとに通信チャネルを共有しなければ、送信の偏波と対応する(偏波シフトを加味した)偏波で受信することはできない。
図22Bに回転偏波の一周期内の異なるタイミングの通信チャネルとデータ列発生器302が出力するデータ列との掛け合わせの例を示す。図22Bの例では、h1からh8が通信チャネルを表し、回転偏波の偏波を表すとともに、送受信の時刻を表す。Tpは回転偏波の一周期である。
図22Bではチャネル測定符号(あるいは同期符号)の図示を省略するが、周期2211と周期2213はチャネル測定符号を伝送する周期であり、周期2213と周期2214はデータ列を伝送する周期である。s1からs8はデータ列のビットの順序を表し、周期2212のh1*s1、h2*s2、h3*s3などと周期2214のh1*s3、h2*s2、h3*s7などが通信チャネルとデータ列との掛け合わせを表す。
これらの掛け合わせが、無線機571と無線機671が予め共有している組み合わせ規則であり、無線機571と無線機671の夫々に予め設定されてもよい。周期2212と周期2214とでは、掛け合わせられる通信チャネルとデータ列の組み合わせが異なるように、周期に応じて組み合わせは異なることが望ましい。
このため、図11に示したデータ列発生器302は、送信すべきデータ列が8ビットの場合、s1s2s3s4s5s6s7s8を発生する回路と、この発生した8ビットを、予め共有している組み合わせ規則にしたがって、周期2212のようにs1s2s3s4s5s6s7s8にビットの順序を変更(無変更)したり、周期2214のようにs3s2s7s4s8s6s1s5にビットの順序を変更したりする回路を含んでもよい。
本実施例によれば、無線機571および無線機671が設置される場所以外の場所に存在する外部者は、無線機571および無線機671が共有する通信チャネルを知る手段がないので、通信チャネルが掛け合わされたデータ列の信号を傍受しても、傍受した信号からデータ列を再構成することができず、外部者に対して伝達情報を秘匿して伝送する高セキュア無線通信が可能となる。
本実施例では、実施例11の送信の回路と受信の回路を分けた例を、図12および図25を用いて説明する。図12は、本実施例の無線機572の例を示す図である。図12に示した無線機572には、図11に示した無線機571の第一の送受切り替えスイッチ412および第二の送受切り替えスイッチ413が無い。
その代わりに、チャネル推定符号発生器301とデータ列発生器302が送信切り替えスイッチ303の二入力に夫々結合し、送信切り替えスイッチ303の出力は二分岐され、一方は直角相乗算器305の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する直角相チャネル信号が重畳された後、第一の回転偏波送信ミキサ316の入力に結合する。
第一の回転偏波送信ミキサ316のローカル入力には送信回転偏波周波数正弦波発生器314の出力が結合し、第一の回転偏波送信ミキサ316の出力には第一の搬送波送信ミキサ318の入力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ318のローカル入力には搬送波周波数発生器311の出力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ318の出力には第二のサーキュレータ313の第三端子が結合する。
送信切り替えスイッチ303の出力の二分岐の他方は零相乗算器304の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する零相チャネル信号が重畳された後、第二の回転偏波送信ミキサ317の入力に結合し、第二の回転偏波送信ミキサ317のローカル入力には送信回転偏波周波数余弦波発生器315の出力が結合する。
第二の回転偏波送信ミキサ317の出力には第二の搬送波送信ミキサ319の入力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ319のローカル入力には搬送波周波数発生器311の出力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ319の出力には第一のサーキュレータ312の第三端子が結合する。
第一のサーキュレータ312の第一端子には第一のアンテナ331が結合し、第二のサーキュレータ313の第一端子には第一のアンテナ331と空間的に直行する第二のアンテナ332が結合し、第一のサーキュレータ312の第二端子には第一の搬送波受信ミキサ328の入力が結合する。
第一の搬送波受信ミキサ328のローカル入力には搬送波周波数発生器321の出力が結合し、第一の搬送波受信ミキサ328の出力には第一の回転偏波受信ミキサ326の入力が結合し、第一の回転偏波受信ミキサ326のローカル入力には受信回転偏波周波数余弦波発生器324の出力が結合する。
第二のサーキュレータ313の第二端子には第二の搬送波受信ミキサ329の入力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ329のローカル入力には搬送波周波数発生器321の出力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ329の出力には第二の回転偏波受信ミキサ327の入力が結合し、第二の回転偏波受信ミキサ327のローカル入力には受信回転偏波周波数正弦波発生器325の出力が結合する。
第一の回転偏波受信ミキサ326の出力に複数の零相遅延器306が従属接続し、各零相遅延器306の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力され、第二の回転偏波受信ミキサ327の出力に複数の直角相遅延器307が従属接続し、各直角相遅延器307の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力される。
チャネル推定符号発生器301、データ列発生器302、送信切り替えスイッチ303、零相乗算器304、デジタル演算回路309、直角相乗算器305、零相遅延器306および直角相遅延器307はベースバンド回路592に形成される。また、第一のアンテナ331と第二のアンテナ332は無線機572の外に有っても中に有ってもよい。
図25を用いて本実施例の無線機572の動作手順を説明する。以下の説明の中で、無線機572を主語とする説明は、デジタル演算回路309に説明の主語を代えてもよいし、無線機572内の図示を省略したプロセッサに説明の主語を変えてもよい。
無線機572は送信するか否かを判定する(ステップ2501)。この判定は例えば無線機572に接続されたセンサに送信すべきデータが存在するか否かの判定であってもよい。無線機572は、送信であると判定するとステップ2502へ進んで送信の処理を起動し、送信でないと判定するとステップ2503へ進んで受信の処理を起動し、ステップ2501へ戻る。
ステップ2502で起動される送信の処理はステップ2511からステップ2515までであり、ステップ2503で起動される受信の処理はステップ2521からステップ2527までである。
無線機572は、ステップ2502とステップ2503の夫々で処理を起動するとステップ2501へ戻るため、ステップ2511からステップ2515までの送信の処理と、ステップ2521からステップ2527までの受信の処理とは、互いの処理の完了を待たずに起動され、独立に実行される。
ステップ2502で送信の処理が起動されると、無線機572はチャネル推定符号発生器301の出力を送信切り替えスイッチ303で選び、チャネル推定符号発生器301は同期符号を出力し、出力された同期符号は図12を用いて説明したように回路を進み、第一のアンテナ331および第二のアンテナ332より空間に放射される(ステップ2511)。
無線機572では、第一のアンテナ331および第二のアンテナ332の各受信信号が図12を用いて説明したように回路を進み、デジタル演算回路309に入力され、チャネル測定符号であるかが判定され(ステップ2512)、チャネル測定符号でないと判定されるとステップ2511へ戻る。
無線機572は、ステップ2512でチャネル測定符号であると判定すると、無線チャネルを測定し(ステップ2513)、データ列発生器302の出力を送信切り替えスイッチ303で選び、実施例11で説明したようにデータ列と無線チャネルを掛け合わせて(ステップ2514)、第一のアンテナ331および第二のアンテナ332より空間に放射することにより送信し(ステップ2515)、送信の処理を終了する。
ステップ2503で受信の処理が起動されると、無線機572は、第一のアンテナ331および第二のアンテナ332の各受信信号が図12を用いて説明したように回路を進み、デジタル演算回路309に入力され、同期符号であるかが判定され(ステップ2521)、同期符号でないと判定されると受信の処理を終了する。
無線機572は、ステップ2521で同期符号であると判定すると、受信信号と同期信号のレプリカとの相関を計算し(ステップ2522)、チャネル測定符号を送信して(ステップ2523)、無線チャネルを測定する(ステップ2524)。無線機572は、受信信号がデータ符号であるかを判定し(ステップ2525)、受信信号がデータ符号でないと判定するとステップ2524へ戻る。
無線機572は、ステップ2525で受信信号がデータ符号であると判定すると、データとなるべき情報信号を受信し(ステップ2526)、実施例11で説明したようにデータを再構成し(ステップ2527)、受信の処理を終了する。
本実施例によれば、回転偏波を用いる同期符号あるいはチャネル測定符号の送受信と、データ符号の送受信と、を重複した時間に行えるので、無線機572が通信チャネルを生成する時間を短縮することができ、無線機572を用いる無線システムのスループット向上に効果がある。
本実施例では、実施例11、12に対して、通信チャネルを継続して生成し、通信チャネルの変化に対応する例を、図13を用いて説明する。図13は、本実施例の無線機573の例を示す図である。無線機573は、図12を用いて説明した無線機572に相当する無線機であり、図12と同じ回路については図12と同じ符号を付けて説明を省略する。
図13に示した無線機573と図12に示した無線機572との異なる点は、第一のサーキュレータ312の第二端子に、新たに、第三の搬送波受信ミキサ348の入力が結合し、第三の搬送波受信ミキサ348のローカル入力には搬送波周波数発生器341の出力が結合することである。
また、他の異なる点は、第三の搬送波受信ミキサ348の出力には第三の回転偏波受信ミキサ346の入力が結合し、第三の回転偏波受信ミキサ346のローカル入力には送信回転偏波周波数余弦波発生器344の出力が結合することである。
また、他の異なる点は、第二のサーキュレータ313の第二端子に、新たに、第四の搬送波受信ミキサ349の入力が結合し、第四の搬送波受信ミキサ349のローカル入力には搬送波周波数発生器341の出力が結合し、第四の搬送波受信ミキサ349の出力には第四の回転偏波受信ミキサ347の入力が結合し、第四の回転偏波受信ミキサ347のローカル入力には送信回転偏波周波数正弦波発生器345の出力が結合することである。
さらに、他の異なる点は、第三の回転偏波受信ミキサ346の出力に複数の第二の零相遅延器342が従属接続し、各第二の零相遅延器342の出力は順次分岐され第二のデジタル演算回路308に入力され、第四の回転偏波受信ミキサ347の出力に複数の第二の直角相遅延器343が従属接続し各第二の直角相遅延器343の出力は順次分岐され第二のデジタル演算回路308に入力されることである。
チャネル推定符号発生器301、データ列発生器302、送信切り替えスイッチ303、零相乗算器304、デジタル演算回路309、直角相乗算器305、零相遅延器306、直角相遅延器307、第二のデジタル演算回路308、第二の零相遅延器342、および第二の直角相遅延器343はベースバンド回路593に形成される。また、第一のアンテナ331と第二のアンテナ332は無線機573の外に有っても中に有ってもよい。
第二のデジタル演算回路308は実施例11で説明したのと同じ処理で通信チャネルの生成を継続して行い、図13に示したデジタル演算回路309は図12に示したデジタル演算回路309と同じ処理を行う。そして、図13に示した無線機573において、デジタル演算回路309と第二のデジタル演算回路308は互いに結合して情報をやり取りする。
第二のデジタル演算回路308により、データの伝送中に通信チャネルを生成し、継続した通信チャネルの生成結果が大幅に変化する場合は、無線機573を取り囲む環境が変化したと無線機573が判定してデータの伝送を中止する。
このように、データの伝送中に通信チャネルが変化する場合、受信側の無線機573は他の無線機が送信するデータ列を正しく復元することが一般にはできないので、無線機573で受信信号から再構成されるデータ列は、誤りが含まれる可能性が大きい。
本実施例によれば、このようなデータ列を受信信号から排除できるので無線通信の信頼性向上に効果があり、無線機573を取り囲む周囲環境の変動を検知できるので無線システムの外部要因に対する性能劣化を防止するためのシステムのメインテナンス作業の効率向上が可能となる。
本実施例では、実施例11〜13に対して、左回転偏波と右回転偏波により時間が重なっても送受信が可能であり、外部者による傍受を困難とする例を、図14および図23A、23B、26を用いて説明する。図14は、本実施例の無線機574の例を示す図であり、図13に示した無線機573に相当する無線機である。
データ列発生器302の出力は二分岐され、一方は直角相乗算器305の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する直角相チャネル信号が重畳された後、第一の回転偏波送信ミキサ376の入力に結合し、第一の回転偏波送信ミキサ376のローカル入力には送信左回転偏波周波数正弦波発生器374の出力が結合する。
第一の回転偏波送信ミキサ376の出力には第一の搬送波送信ミキサ378の入力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ378のローカル入力には搬送波周波数発生器371の出力が結合し、第一の搬送波送信ミキサ378の出力には第一の送信加算器352の第一入力が結合する。
データ列発生器302の出力の二分岐の他方は零相乗算器304の入力に結合し、デジタル演算回路309が出力する零相チャネル信号が重畳された後、第二の回転偏波送信ミキサ377の入力に結合し、第二の回転偏波送信ミキサ377のローカル入力には送信左回転偏波周波数余弦波発生器375の出力が結合する。
第二の回転偏波送信ミキサ377の出力には第二の搬送波送信ミキサ379の入力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ379のローカル入力には搬送波周波数発生器371の出力が結合し、第二の搬送波送信ミキサ379の出力には第二の送信加算器353の第一入力が結合する。
チャネル推定符号発生器301の出力が二分岐され、一方は第三の回転偏波送信ミキサ386の入力に結合し、第三の回転偏波送信ミキサ386のローカル入力には送信右回転偏波周波数正弦波発生器384の出力が結合する。
第三の回転偏波送信ミキサ386の出力には第三の搬送波送信ミキサ388の入力が結合し、第三の搬送波送信ミキサ388のローカル入力には搬送波周波数発生器381の出力が結合し、第三の搬送波送信ミキサ388の出力には第一の送信加算器352の第二入力が結合する。
チャネル推定符号発生器301の出力の二分岐の他方は第四の回転偏波送信ミキサ387の入力に結合し、第四の回転偏波送信ミキサ387のローカル入力には送信右回転偏波周波数余弦波発生器385の出力が結合する。
第四の回転偏波送信ミキサ387の出力には第四の搬送波送信ミキサ389の入力が結合し、第四の搬送波送信ミキサ389のローカル入力には搬送波周波数発生器381の出力が結合し、第四の搬送波送信ミキサ389の出力には第二の送信加算器353の第二入力が結合する。
第一の送信加算器352の出力が第二のサーキュレータ313の第三端子に結合し、第二の送信加算器353の出力が第一のサーキュレータ312の第三端子に結合し、第一のサーキュレータ312の第一端子には第一のアンテナ331が結合し、第二のサーキュレータ313の第一端子には第一のアンテナ331と空間的に直行する第二のアンテナ332が結合する。
第一のサーキュレータ312の第二端子の出力は二分岐され、一方には第一の搬送波受信ミキサ358の入力が結合し、第一の搬送波受信ミキサ358のローカル入力には搬送波周波数発生器351の出力が結合し、第一の搬送波受信ミキサ358の出力には第一の回転偏波受信ミキサ356の入力が結合し、第一の回転偏波受信ミキサ356のローカル入力には受信左回転偏波周波数余弦波発生器354の出力が結合する。
第一のサーキュレータ312の第二端子の出力の二分岐の他方には第三の搬送波受信ミキサ368の入力が結合し、第三の搬送波受信ミキサ368のローカル入力には搬送波周波数発生器361の出力が結合し、第三の搬送波受信ミキサ368の出力には第三の回転偏波受信ミキサ366の入力が結合し、第三の回転偏波受信ミキサ366のローカル入力には受信右回転偏波周波数余弦波発生器364の出力が結合する。
第二のサーキュレータ313の第二端子の出力は二分岐され、一方には第二の搬送波受信ミキサ359の入力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ359のローカル入力には搬送波周波数発生器351の出力が結合し、第二の搬送波受信ミキサ359の出力には第二の回転偏波受信ミキサ357の入力が結合し、第二の回転偏波受信ミキサ357のローカル入力には受信左回転偏波周波数正弦波発生器355の出力が結合する。
第二のサーキュレータ313の第二端子の出力の二分岐の他方には第四の搬送波受信ミキサ369の入力が結合し、第四の搬送波受信ミキサ369のローカル入力には搬送波周波数発生器361の出力が結合し、第四の搬送波受信ミキサ369の出力には第四の回転偏波受信ミキサ367の入力が結合し、第四の回転偏波受信ミキサ367のローカル入力には受信右回転偏波周波数正弦波発生器365の出力が結合する。
第一の回転偏波受信ミキサ356の出力に複数の零相遅延器362が従属接続し、各零相遅延器362の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力され、第二の回転偏波受信ミキサ357の出力に複数の直角相遅延器363が従属接続し、各直角相遅延器363の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力される。
第三の回転偏波受信ミキサ366の出力に複数の第二の零相遅延器372が従属接続し、各第二の零相遅延器372の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力され、第四の回転偏波受信ミキサ367の出力に複数の第二の直角相遅延器373が従属接続し、各第二の直角相遅延器373の出力は順次分岐されてデジタル演算回路309に入力される。
チャネル推定符号発生器301、データ列発生器302、零相乗算器304、デジタル演算回路309、直角相乗算器305、零相遅延器362、直角相遅延器363、第二の零相遅延器372、および第二の直角相遅延器373はベースバンド回路594に形成される。また、第一のアンテナ331と第二のアンテナ332は無線機574の外に有っても中に有ってもよい。
図26を用いて本実施例の無線機システムの通信手順を説明する。図26の例では送信する無線機を無線機2674とし、受信する無線機を無線機2675とする。無線機2674の構造と無線機2675の構造はいずれも無線機574と同じである。
無線機2674はチャネル推定符号発生器301で同期符号を出力し(ステップ2601)、その出力を二分岐し、第三の回転偏波送信ミキサ386と第四の回転偏波送信ミキサ387に入力する。
そして、同期符号は、夫々のミキサで送信右回転偏波周波数正弦波発生器384および送信右回転偏波周波数余弦波発生器385の出力が重畳され、図14を用いて説明したように回路を通り、互いに空間的に直交する第一のアンテナ331および第二のアンテナ332より右回転の回転偏波で空間に放射される(ステップ2602)。
無線機2675は無線機2674が送信した信号を受信する(ステップ2604)。なお、同期符号の検出(ステップ2603)は図24を用いて説明したとおりである。また以下では、無線機2675の中の回路の動作も、同一の構造を持つ無線機574の符号を用いて説明する。
無線機2675の第一のアンテナ331の受信信号は二分岐し、第一の搬送波受信ミキサ358と第三の搬送波受信ミキサ368によって搬送波周波数発生器351および搬送波周波数発生器361の出力によりダウンコンバートされ、第二のアンテナ332の受信信号は二分岐し、第二の搬送波受信ミキサ359と第四の搬送波受信ミキサ369によって搬送波周波数発生器351および搬送波周波数発生器361の出力によりダウンコンバートされる。
無線機2675は、異なるアンテナから得られる二組のダウンコンバートされた受信信号の一方の一組を、第一の回転偏波受信ミキサ356と第二の回転偏波受信ミキサ357に入力し、受信左回転偏波周波数余弦波発生器354と受信左回転偏波周波数正弦波発生器355の出力を用いて、左回転偏波に対する零相と直角相のベースバンド信号を得る。
また、無線機2675は、異なるアンテナから得られる二組のダウンコンバートされた受信信号の他方の一組を、第三の回転偏波受信ミキサ366と第四の回転偏波受信ミキサ367に入力し、受信右回転偏波周波数余弦波発生器364および受信右回転偏波周波数正弦波発生器365の出力を用いて、右回転偏波に対する零相と直角相のベースバンド信号を得る。
得られた二組のベースバンド信号の由来が右回転偏波と左回転偏波によって伝達される信号であるから、これらは実施例13と同様に時間が重なっても独立にデジタル演算回路309で処理可能である。
このため、デジタル演算回路309は、右回転偏波の同期符号を検出すると(ステップ2603)、受信信号と同期符号のレプリカを用いてスライディング相関計算により(ステップ2605)、無線機2674の送信タイミングを検出し(ステップ2606)、無線機2674との同期を確立する。
同期を確立した後、両相のベースバンド信号の強度と位相を測定し(ステップ2607)、通信チャネルを生成して(ステップ2608)、無線機2674へ送信する。無線機2674は無線機2675による通信チャネルの生成を受けて、データ列発生器302で伝達すべきデータ列を生成し(ステップ2609)、実施例11と同様の手順で、得られた通信チャネルと掛け合わせて(ステップ2610)、左回転偏波の電磁波を送信する(ステップ2611)。
無線機2675は無線機2674が送信した信号を受信する(ステップ2613)。ここで、受信した信号は情報としてデータ列を含む信号であり、そのデータ列の送信の初めに送信される特別なデータであって、無線機2674と無線機2675が予め共有している特別なデータを検出し(ステップ2612)、データ列の到来の開始を検出する。
無線機2675は、データ列を含む信号の受信を開始すると、データ列を含む信号を左回転偏波の数周期に渡り受信して蓄積し、得られた通信チャネルを用いて受信した信号からデータ列の情報を再構成する(ステップ2614)。
図26を用いた説明では、同期符号とデータ列を時間的に順次送信する例を説明したが、図14に示した無線機574の例からも明らかなように、本実施例ではデータ列を含む信号と通信チャネルを生成するための同期符号を含む信号を、時間が重なっても独立に送信できる。
本実施例における無線機2674と無線機2675の通信の他の例を図23Aに示す。例えば、無線機2674から無線機2675へ同期符号を送信している時間に、無線機2675から無線機2674へデータ列を送信してもよい。また、本実施例における回転偏波の一周期内の異なるタイミングの通信チャネルとデータ列発生器302が出力する一連のデータ列との掛け合わせの例を図23Bに示す。
本実施例によれば、外部者による伝達すべきデータの再構成を不能とする情報の無線伝送において、無線通信が必要とする時間の中で伝達すべき情報を伝送する時間の割合を大幅に増加できるので、無線システムのデータ伝送効率向上に効果がある。
本実施例では、実施例1〜14の無線機を昇降機監視・制御システムへ適用する例を説明する。図27は本実施例の昇降機監視・制御システムの例を示す図である。本実施例の昇降機監視・制御システム1100は、昇降機が設置される建物1101の内部を昇降カゴ1111が昇降する。図27の例では昇降カゴ1111が一つであるが、昇降カゴ1111は複数であってもよい。
建物1101の内部の床部および天井部には基地局回転偏波無線機1103a、1103bと基地局2直交偏波一体アンテナ1102a、1102bの夫々が結合し設置される。昇降カゴ1111の外部天井と外部床面の夫々には端末局2直交偏波一体アンテナ1112a、1112bが設置され、無線端末機1113に高周波ケーブル1114を用いて結合している。
基地局回転偏波無線機1103a、1103bと無線端末機1113の間の無線通信は、建物1101の内部を無線伝送媒体とするので、建物1101の内壁および昇降カゴ1111の外壁により電磁波は多重反射を受け、複数有る場合の無線端末機1113が送信する電磁波が基地局回転偏波無線機1103a、1103bに到達する際の偏波が同一になるとは限らない。
また、昇降カゴ1111は昇降により位置を変えるので、昇降カゴ1111が停止する際に基地局回転偏波無線機1103a、1103bと無線端末機1113が無線通信を行う場合、その停止のつど、無線端末機1113から基地局回転偏波無線機1103a、1103bに到達する電磁波の偏波は変化する可能性がある。
そこで、端末局2直交偏波一体アンテナ1112a、1112bの夫々と無線端末機1113を、例えば図1を用いて説明した第一のアンテナ31および第二のアンテナ32と無線機101とし、基地局回転偏波無線機1103a、1103bの夫々を、図1を用いて説明した無線機201とする。また、無線端末機1113と基地局回転偏波無線機1103a、1103bの夫々を実施例2〜14のいずれかの無線機としてもよい。
このような本実施例によれば、昇降カゴ1111が停止して基地局回転偏波無線機1103a、1103bと無線端末機1113の相対的位置が固定される時間内に、同期符号の伝送とデータ列の伝送を行うことにより、相対固定位置の予測が困難である昇降機において、基地局回転偏波無線機1103a、1103bと無線端末機1113との間で信頼性の高い無線通信を行うことができる。
そして、昇降カゴ1111の制御・監視を建物1101より有線接続を用いずに実施できるので、有線接続のためのケーブル等が不要となり、ケーブル等の空間の確保も不要となるため、同一の輸送能力をより小さい建物体積で実現でき、あるいは同一の建物体積で昇降機寸法を増大させることによる輸送能力向上を実現できる。
本実施例では、実施例1〜14の無線機を変電設備監視・制御システムへ適用する例を説明する。図28は本実施例の変電設備監視・制御システムの例を示す図である。本実施例の変電設備監視・制御システム1200は、複数の変電機1201を具備する。
変電機1201には無線端末機1203と無線端末機2直交偏波一体アンテナ1202が結合し設置される。また、複数の変電機1201の近傍に無線基地局1211が設営され、無線基地局1211は回転偏波無線機1213と回転偏波無線機2直交偏波一体アンテナ1212が結合し設置される。
変電機1201の寸法は数m(meter)のオーダーであり、無線端末機2直交偏波一体アンテナ1202と回転偏波無線機2直交偏波一体アンテナ1212から放射される電磁波の周波数である数百MHz(megahertz)から数GHz(gigahertz)に対応する波長に比べて圧倒的に大きい。
このため、複数の変電機1201により電磁波が多重反射され、多重波干渉環境が形成される。そして、各変電機1201に固定設置された無線端末機1203の無線端末機2直交偏波一体アンテナ1202から放射される複数の電磁波は、異なる偏波で無線基地局1211に設置されるに回転偏波無線機2直交偏波一体アンテナ1212到達する。
そこで、複数の無線端末機2直交偏波一体アンテナ1202と無線端末機1203の夫々を、例えば図1を用いて説明した第一のアンテナ31および第二のアンテナ32と無線機101とし、複数の回転偏波無線機1213の夫々を、図1を用いて説明した無線機201とする。また、無線端末機1203と回転偏波無線機1213の夫々を実施例2〜14のいずれかの無線機としてもよい。
このような本実施例によれば、複数の回転偏波無線機1213と複数の無線端末機1203との間で信頼性高い無線通信を行うことができるので、有線接続を用いずに無線通信を用いて無線基地局1211から変電機1201の制御・監視を実施可能となる。
これにより、有線接続のためのケーブル等を用いる場合に問題となる高圧誘導電力の問題を解決でき、ケーブル等の敷設コストを削除できるので、変電設備監視・制御システムの安全性向上およびコスト削減に効果がある。
本発明を実施するための形態は、以上で説明した実施例の夫々に限定されるものではない。例えば、実施例の一部を他の実施例に加えてもよいし、実施例の一部と他の実施例の一部とを入れ替えてもよい。
1…同期符号発生器
2…データ列発生器
4…送信回転偏波周波数余弦波発生器
5…送信回転偏波周波数正弦波発生器
6…第一の回転偏波送信ミキサ
7…第二の回転偏波送信ミキサ
16…第一の回転偏波受信ミキサ
17…第二の回転偏波受信ミキサ
18…受信回転偏波周波数余弦波発生器
19…受信回転偏波周波数正弦波発生器
22…第一の遅延回路
25…スライディング相関器
26…同期符号発生器
27…比較器
28…第二の遅延回路
29…演算ユニット
31…第一のアンテナ
32…第二のアンテナ
101…無線機
201…無線機

Claims (15)

  1. 電磁波で通信する無線通信システムであって、
    送信する電磁波の偏波に回転周期を与えるための送信回転偏波周波数発生器を含み、
    前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により同期符号を送信し、
    前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波によりデータを送信する第一の無線機と、
    電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器を含み、
    前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、
    前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、データとする第二の無線機と、
    を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の無線機は、
    前記送信回転偏波周波数発生器が与える回転周期より高い周波数成分を含む同期符号の信号と、前記送信回転偏波周波数発生器が与える回転周期より低い周波数成分を含むデータの信号と、を交互に送信すること
    を特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記第二の無線機は、
    前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の信号と、同期符号のレプリカ信号と、のスライディング相関により送信タイミングを算出すること
    を特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の無線機は、
    前記送信回転偏波周波数発生器が与える回転周期より高い周波数成分を含む同期符号の信号を送信し、同期符号の信号を送信した後、前記送信回転偏波周波数発生器が与える回転周期より低い周波数成分を含むデータの信号を連続して複数送信すること
    を特徴とする無線通信システム。
  5. 請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記無線通信システムは、
    前記第一の無線機を複数備え、
    複数の前記第一の無線機の中の第三の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする送信搬送波可変周波数発生器をさらに含み、
    前記送信搬送波可変周波数発生器において選択された第一の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により、前記第三の無線機の識別番号と、同期符号と、データを送信し、
    複数の前記第一の無線機の中の第四の無線機は、
    電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器と、電磁波を受信するための搬送波の周波数を選択可能にする受信搬送波可変周波数発生器と、電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする送信搬送波可変周波数発生器と、をさらに含み、
    前記第四の無線機の前記受信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第一の周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記第四の無線機の前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる前記第三の無線機の識別番号を検出し、前記第四の無線機の前記送信搬送波可変周波数発生器において第二の周波数を選択すること
    を特徴とする無線通信システム。
  6. 請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記無線通信システムは、
    前記第一の無線機を複数備え、
    複数の前記第一の無線機の中の第三の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする送信搬送波可変周波数発生器をさらに含み、
    前記送信搬送波可変周波数発生器において選択された第一の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により、第一の直交同期符号とデータを送信し、
    複数の前記第一の無線機の中の第四の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする送信搬送波可変周波数発生器をさらに含み、
    前記第四の無線機の前記送信搬送波可変周波数発生器において選択された第二の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により、第二の直交同期符号とデータを送信すること
    を特徴とする無線通信システム。
  7. 請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数が固定された送信搬送波固定周波数発生器と、電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする送信搬送波可変周波数発生器と、をさらに含み、
    前記送信搬送波固定周波数発生器の搬送波でアップコンバートされ、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により、同期符号を送信し、
    前記送信搬送波可変周波数発生器において選択された第一の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により、データを送信し、
    前記第二の無線機は、
    電磁波を受信するための搬送波の周波数が固定された受信搬送波固定周波数発生器と、電磁波を受信するための搬送波の周波数を選択可能にする受信搬送波可変周波数発生器と、をさらに含み、
    前記受信搬送波固定周波数発生器の搬送波でダウンコンバートされ、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、
    前記受信搬送波可変周波数発生器において選択された周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、データとすること
    を特徴とする無線通信システム。
  8. 請求項7に記載の無線通信システムであって、
    前記送信搬送波固定周波数発生器と前記受信搬送波固定周波数発生器は、予め設定された時間停止すること
    を特徴とする無線通信システム。
  9. 請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記無線通信システムは、
    前記第一の無線機と前記第二の無線機を夫々複数備え、
    複数の前記第一の無線機の第三の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数を選択可能にする第一の送信搬送波可変周波数発生器および第二の送信搬送波可変周波数発生器と、前記送信回転偏波周波数発生器として第一の送信回転偏波周波数発生器および第二の送信回転偏波周波数発生器と、をさらに含み、
    前記第一の送信搬送波可変周波数発生器において選択された第一の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記第一の送信回転偏波周波数発生器を用いて第一の方向に回転させられた偏波の電磁波により、第一の直交同期符号を送信し、
    前記第二の送信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第一の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記第二の送信回転偏波周波数発生器を用いて第二の方向に回転させられた偏波の電磁波により、データを送信し、
    複数の前記第一の無線機の中の第四の無線機は、
    電磁波を送信するための搬送波の周波数を夫々選択可能にする第三の送信搬送波可変周波数発生器および第四の送信搬送波可変周波数発生器と、前記送信回転偏波周波数発生器として第三の送信回転偏波周波数発生器および第四の送信回転偏波周波数発生器と、をさらに含み、
    前記第三の送信搬送波可変周波数発生器において選択された第二の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記第三の送信回転偏波周波数発生器を用いて前記第一の方向に回転させられた偏波の電磁波により、第二の直交同期符号を送信し、
    前記第四の送信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第二の周波数の搬送波でアップコンバートされ、前記第四の送信回転偏波周波数発生器を用いて前記第二の方向に回転させられた偏波の電磁波により、データを送信し、
    複数の前記第二の無線機の中の第五の無線機は、
    電磁波を受信するための搬送波の周波数を選択可能にする第一の受信搬送波可変周波数発生器および第二の受信搬送波可変周波数発生器と、前記受信回転偏波周波数発生器として第一の受信回転偏波周波数発生器および第二の受信回転偏波周波数発生器と、をさらに含み、
    前記第一の受信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第一の周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記第一の受信回転偏波周波数発生器を用いて、前記第一の方向に回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる前記第一の直交同期符号の送信タイミングを算出し、
    前記第二の受信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第一の周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記第二の受信回転偏波周波数発生器を用いて、前記第二の方向に回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された前記第一の直交同期符号の送信タイミングに基づいて、データとし、
    複数の前記第二の無線機の中の第六の無線機は、
    電磁波を受信するための搬送波の周波数を選択可能にする第三の受信搬送波可変周波数発生器および第四の受信搬送波可変周波数発生器と、前記受信回転偏波周波数発生器として第三の受信回転偏波周波数発生器および第四の受信回転偏波周波数発生器と、をさらに含み、
    前記第三の受信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第二の周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記第三の受信回転偏波周波数発生器を用いて、前記第一の方向に回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる前記第二の直交同期符号の送信タイミングを算出し、
    前記第四の受信搬送波可変周波数発生器において選択された前記第二の周波数の搬送波でダウンコンバートされ、前記第四の受信回転偏波周波数発生器を用いて、前記第二の方向に回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された前記第二の直交同期符号の送信タイミングに基づいて、データとすること
    を特徴とする無線通信システム。
  10. 請求項9に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の送信搬送波可変周波数発生器、前記第三の送信搬送波可変周波数発生器、前記第一の受信搬送波可変周波数発生器、および前記第三の受信搬送波可変周波数発生器は、予め設定された時間停止すること
    を特徴とする無線通信システム。
  11. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の無線機は、
    第一のアンテナと、第二のアンテナと、前記送信回転偏波周波数発生器として送信回転偏波周波数余弦波発生器および送信回転偏波周波数正弦波発生器と、をさらに含み、
    同期符号の信号を二分岐して、一方に零相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記送信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合し、混合した信号を前記第一のアンテナから電磁波として送信し、他方に直角相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記送信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合し、混合した信号を前記第二のアンテナから電磁波として送信し、
    予め設定された規則にしたがってデータのビット列を入れ替えた信号を二分岐して、一方に零相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記送信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合し、混合した信号を前記第一のアンテナから電磁波として送信し、他方に直角相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記送信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合し、混合した信号を前記第二のアンテナから電磁波として送信し、
    前記第二の無線機は、
    第三のアンテナと、第四のアンテナと、前記受信回転偏波周波数発生器として受信回転偏波周波数余弦波発生器および受信回転偏波周波数正弦波発生器と、をさらに含み、
    前記第三のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記受信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合して零相受信信号とし、
    前記第四のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記受信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合して直角相受信信号とし、
    零相受信信号と直角相受信信号に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、
    算出された送信タイミングと予め設定された規則に基づいて、零相受信信号と直角相受信信号に含まれる信号からデータを再構成すること
    を特徴とする無線通信システム。
  12. 請求項11に記載の無線通信システムであって、
    前記第二の無線機は、
    前記受信回転偏波周波数余弦波発生器として第一の受信回転偏波周波数余弦波発生器および第二の受信回転偏波周波数余弦波発生器と、前記受信回転偏波周波数正弦波発生器として第一の受信回転偏波周波数正弦波発生器および第二の受信回転偏波周波数正弦波発生器と、をさらに含み、
    前記第三のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第一の受信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合して第一の零相受信信号とし、
    前記第三のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第二の受信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合して第二の零相受信信号とし、
    前記第四のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第一の受信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合して第一直角相受信信号とし、
    前記第四のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第二の受信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合して第二の直角相受信信号とし、
    第一の零相受信信号と第一の直角相受信信号に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、
    算出された送信タイミングと予め設定された規則に基づいて、第二の零相受信信号と第二の直角相受信信号に含まれる信号からデータを再構成すること
    を特徴とする無線通信システム。
  13. 請求項11に記載の無線通信システムであって、
    前記第一の無線機は、
    第一のアンテナと、第二のアンテナと、前記送信回転偏波周波数発生器として第一の送信回転偏波周波数余弦波発生器、第二の送信回転偏波周波数余弦波発生器、第一の送信回転偏波周波数正弦波発生器、および第二の送信回転偏波周波数正弦波発生器と、をさらに含み、
    同期符号の信号を二分岐して、一方に前記第一の送信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて右回転のための余弦波を混合し、混合した信号を前記第一のアンテナから電磁波として送信し、他方に前記第一の送信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて右回転のための正弦波を混合し、混合した信号を前記第二のアンテナから電磁波として送信し、
    予め設定された規則にしたがってデータのビット列を入れ替えた信号を二分岐して、一方に零相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記第二の送信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて左回転のための余弦波を混合し、混合した信号を前記第一のアンテナから電磁波として送信し、他方に直角相チャネル信号を重畳し、重畳した信号へ前記第二の送信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて左回転のための正弦波を混合し、混合した信号を前記第二のアンテナから電磁波として送信し、
    前記第二の無線機は、
    第三のアンテナと、第四のアンテナと、前記受信回転偏波周波数発生器として第一の受信回転偏波周波数余弦波発生器、第二の受信回転偏波周波数余弦波発生器、第一の受信回転偏波周波数正弦波発生器、および第二の受信回転偏波周波数正弦波発生器と、をさらに含み、
    前記第三のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第一の受信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合して第一の零相受信信号とし、
    前記第三のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第二の受信回転偏波周波数余弦波発生器を用いて余弦波を混合して第二の零相受信信号とし、
    前記第四のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第一の受信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合して第一の直角相受信信号とし、
    前記第四のアンテナの受信した電磁波に含まれる信号へ前記第一の受信回転偏波周波数正弦波発生器を用いて正弦波を混合して第二の直角相受信信号とし、
    第一の零相受信信号と第一の直角相受信信号に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、
    算出された送信タイミングと予め設定された規則に基づいて、第二の零相受信信号と第二の直角相受信信号に含まれる信号からデータを再構成すること
    を特徴とする無線通信システム。
  14. 建物の中を昇降カゴが移動する昇降機の無線監視制御システムであって、
    前記昇降カゴの外面には、
    送信する電磁波の偏波に回転周期を与えるための送信回転偏波周波数発生器を含み、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により同期符号を送信し、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により監視制御のためのデータを送信する子局が設置され、
    前記建物の内面には、
    電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器を含み、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、監視制御のためのデータとする親局が設置されたこと
    を特徴とする無線監視制御システム。
  15. 複数の基地局による複数の変電機の無線監視制御システムであって、
    前記複数の変電機の夫々は、
    送信する電磁波の偏波に回転周期を与えるための送信回転偏波周波数発生器を含み、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により同期符号を送信し、前記送信回転偏波周波数発生器を用いて回転させられた偏波の電磁波により監視制御のためのデータを送信する子局を有し、
    前記複数の基地局の夫々は、
    電磁波の受信において受信する偏波に回転周期を与えるための受信回転偏波周波数発生器を含み、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる同期符号の送信タイミングを算出し、前記受信回転偏波周波数発生器を用いて、回転させられた偏波で受信した電磁波に含まれる信号を、算出された送信タイミングに基づいて、監視制御のためのデータとする親局を有すること
    を特徴とする無線監視制御システム。
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