JP2019101020A - 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム - Google Patents

案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2019101020A
JP2019101020A JP2018198447A JP2018198447A JP2019101020A JP 2019101020 A JP2019101020 A JP 2019101020A JP 2018198447 A JP2018198447 A JP 2018198447A JP 2018198447 A JP2018198447 A JP 2018198447A JP 2019101020 A JP2019101020 A JP 2019101020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
guidance
sentence
route
guidance sentence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018198447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7225673B2 (ja
Inventor
明日香 三宅
Asuka Miyake
明日香 三宅
美佐 平尾
Misa Hirao
美佐 平尾
渡辺 昌洋
Masahiro Watanabe
昌洋 渡辺
宮原 伸二
Shinji Miyahara
伸二 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2018198447A priority Critical patent/JP7225673B2/ja
Publication of JP2019101020A publication Critical patent/JP2019101020A/ja
Priority to US16/451,855 priority patent/US11402230B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP7225673B2 publication Critical patent/JP7225673B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)
  • Navigation (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】歩行者の認知的負荷を低減することを目的とする。【解決手段】歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置は、出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報とを含むルートを生成するルート生成部と、前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成する案内文生成部とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラムに関する。
現在、視覚障がい者が屋内外を歩行し目的地まで到達するためには、晴眼者の同行や盲導犬による介護、もしくは位置情報を取得可能な携帯電話やスマートフォンでの案内システムなどが必要となる。例えば、特許文献1には、視覚障がい者にビデオカメラなどの撮影機と音声通信端末を携帯させ、視覚障がい者から送信される映像と音声、位置情報をもとにサービスセンタに常駐する介護者が音声案内を行うシステムが記載されている。また、非特許文献1には、スマートフォンを用いて視覚障がい者に対してリアルタイムで音声案内を提示するシステムが記載されている。
特開2001−128149号公報
「屋内外を区別なく案内する音声ナビゲーション・システム」,インターネット<URL:https://www.ibm.com/think/jp-ja/watson/navcog/>,平成29年11月2日検索
非特許文献1記載の技術では、視覚障がい者に対して、分岐に差し掛かったときに目的地へ向かう方の道をリアルタイムに音声で提示する方式を取っている。そのため、常に音声が聞けるよう、スピーカーを常にオンにするか、イヤホン/ヘッドホン(骨伝導ヘッドホンを含む)を装着する必要がある。
しかし、スピーカーを常にオンにしていると、周囲に音声案内が聞こえてしまい、迷惑になる可能性がある。また、常にイヤホンなどを装着していると逆に周囲の音が聞こえず安全に歩行できなくなる可能性がある。更に、周囲の音も聞こえるよう骨伝導ヘッドホンを利用した場合であっても、周囲の音と、いつ聞こえてくるかわからない音声案内両方に対して常に注意を向けながら歩行することは、視覚障がい者にとって認知的負荷が高く、危険である可能性がある。
案内に対する認知的負荷が高くなるという課題は、視覚障がい者に対する音声案内に限らず、健常者よりも歩行の自由度が低い対象者に対する案内においても発生する。一般的に、目的地までのルート上には階段や段差などの歩行にとって危険な場所や、音声や動作音を発しているエスカレーターなどの認識のしやすい場所が存在する。本発明は、このようなルート上の事物を適切に歩行者に案内することで、歩行者の認知的負荷を低減することを目的とする。
本発明の一形態に係る案内文生成装置は、
歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置であって、
出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
を含むルートを生成するルート生成部と、
前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成する案内文生成部と、
を含み、
前記案内文生成部は、
前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成することを特徴とする。
本発明の一形態に係る案内システムは、
歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置と、当該歩行者に案内文を出力する案内文出力装置とを含む案内システムであって、
前記案内文生成装置は、
出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、
ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
を含むルートを生成するルート生成部と、
前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成する案内文生成部と、
を含み、
前記案内文出力装置は、
前記歩行者の現在地を取得する現在地取得部と、
前記歩行者の方位を取得する方位取得部と、
前記案内文生成装置において生成されたルートを取得し、当該取得されたルート、前記取得された現在地及び方位に基づいて、案内文を通知するタイミングを判断する通知判断部と、
案内文を通知するタイミングにおいて、前記歩行者に対する通知を出力し、前記案内文生成装置によって生成された案内文を出力する出力部と、
を含み、
前記案内文生成装置の前記案内文生成部は、
前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成することを特徴とする。
本発明の一形態に係る案内文生成方法は、
歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置における案内文生成方法であって、
出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、
ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
を含むルートを生成するステップと、
前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成するステップと、
を含み、
前記案内文を生成するステップにおいて、
前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成することを特徴とする。
本発明の一形態に係るプログラムは、
上記の案内文生成装置の各部としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、ルート上の事物を適切に歩行者に案内することで、歩行者の認知的負荷を低減することが可能になる。
本発明の第一実施形態における案内装置の機能構成例を示す図である。 案内装置が生成する提示文の例を示す図である。 案内装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 経路情報の例を示す図である。 地理情報の例を示す図である。 ルート生成部が生成するルートの例を示す図である。 案内装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 概要文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 概要文の生成例を示す図である。 第一実施形態において案内文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 ノード1からノード2までの区間と、案内文の生成例を示す図である。 ノード2からノード3までの区間と、案内文の生成例を示す図である。 ノード3からノード4までの区間と、案内文の生成例を示す図である。 地理情報の優先順位の例を示す図である。 周辺情報文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 ノード1からノード2までの区間と、周辺情報文の生成例を示す図である。 第一実施形態において案内文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。 ノード1からノード2までの区間と、案内文の更新例を示す図(現在地がノード1から120m進んだ地点の場合)である。 周辺情報文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。 ノード1からノード2までの区間と、周辺情報文の更新例を示す図(現在地がノード1から120m進んだ地点の場合)である。 本発明の第二実施形態における案内装置の機能構成例を示す図である。 第二実施形態において案内文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。 危険情報を1組にまとめる例を示す図である。 案内文の通知地点を示す図である。 ノードMからノードM+1までの区間と、案内文の生成例を示す図である。 第二実施形態において案内文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。 第一実施形態及び第二実施形態における案内装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態では、視覚障がい者に対して出発地から目的地までの案内を行う案内装置について説明する。利用のユースケース例として、視覚障がい者は歩行中にはポケットや鞄に案内装置を入れ操作を行わず、位置情報に基づいた通知を受け取るのみであり、音声案内は視覚障がい者が立ち止まって案内装置を取り出し自ら操作したときに提示することを想定している。なお、本実施の形態では、視覚障がい者に対する音声案内を例に挙げて説明するが、本発明は、視覚障がい者に対する音声案内に限らず、勤労世代の健常者よりも歩行の自由度が低い対象者、例えば高齢者や子供などが目的地への案内を必要とする如何なる歩行者にも適用可能である。
(第一実施形態)
<案内装置の機能構成>
図1は、本発明の第一実施形態における案内装置100の機能構成例を示す図である。案内装置100は、歩行者に対する案内文を含む提示文を生成し、提示が必要なタイミングで視覚障がい者に対して振動などによって通知を行い、視覚障がい者の任意のタイミングで音声案内を提示する装置である。
図2は、案内装置100が生成する提示文の例を示す図である。案内装置100において生成される提示文は、案内文の他に、概要文及び周辺情報文を含んでもよい。概要文は、出発地から目的地までの距離、方向、曲がる回数などのルートの概要を案内する文である。案内文は、出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、あるノード間において次ノードまでの距離、次ノードまでに存在する地理情報などを案内する文である。周辺情報文は、現在地周辺の地理情報を案内する文である。地理情報には、ノードをつなぐ経路上に存在するスロープや段差といった事物の名称を表す地理情報名と、地理情報名に紐付けられた種別(詳細は後述するが、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報などを含む)などが含まれる。案内文及び周辺情報文は、歩行者の現在地に応じて更新される。
図1に示すように、案内装置100は、機能部として、画面入力部101と、ルート生成部103と、提示文生成部105と、案内制御部107と、出力部109とを含み、記憶部として、経路情報記憶部151と、地理情報記憶部153と、ルート記憶部155と、提示文記憶部157とを含む。提示文生成部105は、概要文生成部105−1と、案内文生成部105−2と、周辺情報文生成部105−3とを含む。案内制御部107は、現在地取得部107−1と、方位取得部107−2と、通知判断部107−3とを含む。出力部109は、振動出力部109−1と、提示文出力部109−2と、音声合成部109−3と、音声出力部109−4とを含む。
画面入力部101は、視覚障がい者などのユーザからの入力命令の受け付けを常時待機している。出発地、目的地、及び案内の開始を指示する命令が入力された場合には、直ちにルート生成部103に対して、出発地及び目的地の名称のテキスト情報(以下、出発地の名称のテキスト情報を「出発地」、目的地の名称のテキスト情報を「目的地」と記載する)、及び出発地から目的地までのルートを生成させる指示を生成し、案内開始命令として出力する。案内の終了を指示する命令が入力された場合には、直ちに提示文生成部105に対して、提示文の生成を終了させる指示を生成し、案内終了命令として出力する。提示文の読み上げを指示する命令が入力された場合には、直ちに提示文生成部105に対して、提示文を出力部109から出力させる指示を生成し、読み上げ命令として出力する。
ルート生成部103は、画面入力部101からの案内開始命令、経路情報記憶部151からの経路情報、及び地理情報記憶部153からの地理情報を入力とし、出発地から目的地までのルート、及びルート上の地理情報を出力する。具体的には、ルート生成部103は、画面入力部101から出発地及び目的地を含む案内開始命令が入力された場合、経路情報を記憶する経路情報記憶部151と、地理情報を記憶する地理情報記憶部153とを参照して、出発地から目的地までのルートを生成し、地理情報と共にルート記憶部155に記憶する。ルートは、歩行距離が最短となるルートでもよいし、曲がり角が最も少なくなるルートなどでもよい。具体的には、ルート記憶部155には、出発地から目的地までのノードと、ルート上の地理情報とが保存される。更に、生成されたルートは、提示文生成部105にも出力される。なお、地理情報に対して、地理情報名に紐づけて、ユーザに提示するための優先順位が事前に設定されているものとする。
提示文生成部105は、概要文生成部105−1、案内文生成部105−2、及び周辺情報文生成部105−3から構成される。提示文生成部105は、ルート生成部103において生成されたルート、及びルート上の地理情報を入力とし、概要文と案内文と周辺情報文を含む提示文(テキスト情報)を出力する。また、提示文生成部105は、ルート記憶部155に保存されたルート、及びルート上の地理情報と、案内制御部107からの通知判断、現在地及び方位を入力とし、案内文及び周辺情報文を更新し、更新した案内文及び周辺情報文を出力する。また、提示文生成部105は、画面入力部101からの読み上げ命令を入力とし、提示文記憶部157から提示文を取得し、提示文を出力する。さらに、提示文生成部105は、画面入力部101からの案内終了命令を入力とし、提示文の生成を終了する。具体的には、提示文生成部105は、ルート生成部103において生成されたルート、ルート上の地理情報、及び事前に設定された地理情報の提示の優先順位に基づいて、概要文と案内文と周辺情報文を含む提示文を生成する。また、提示文生成部105は、案内制御部107がユーザへの通知が必要であると判断したときに、案内制御部107から入力された現在地及び方位を用いて、案内文及び周辺情報文を更新する。
概要文生成部105−1は、ルート生成部103において生成されたルートを入力とし、概要文を出力する。具体的には、概要文生成部105−1は、ルート生成部103において生成されたルートに基づいて、出発地から目的地までの距離、方向、曲がる回数を含む概要文を生成する。概要文の生成については後述する。
案内文生成部105−2は、ルート生成部103において生成されたルート、及びルート上の地理情報を入力とし、案内文を出力する。また、案内文生成部105−2は、ルート記憶部155に保存されたルート、及びルート上の地理情報と、案内制御部107からの通知判断、現在地及び方位を入力とし、案内文を更新し、更新した案内文を出力する。具体的には、案内文生成部105−2は、ルート生成部103において生成されたルート、ルート上の地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、次ノードまでの距離、次ノードまでに存在する地理情報を含む案内文を生成する。地理情報の提示の優先順位は、以下に詳細に説明するように、案内文内に歩行者にとって最低限必要な情報を必ず含めるために、案内に利用する事物の歩行者への危険度や、事物に対する聴覚による認識のしやすさに基づいて、事前に設定しておく。なお、地理情報の提示の優先順位を設定するために、聴覚だけでなく、触覚、温度感覚、痛覚、振動覚、視覚、嗅覚、前庭感覚(平衡感覚)などの歩行中に獲得可能な感覚のいずれか1つ以上が用いられてもよい。地理情報の提示の優先順位は、案内文の長さに制限を設けた場合にも最低限必要な情報が必ず含まれるように、また、案内文が長文になる場合には最低限必要な情報が優先的に文頭に来るようにするためのものである。ここで、最低限必要な情報とは、歩行者にとって危険となる事物の情報や、歩行を物理的に支援する事物の情報である。また、案内文生成部105−2は、後述する案内制御部107が現在地又は方位の変化を検出したときに案内制御部107から現在地及び方位を取得し、案内文を更新する。案内文の生成及び更新については後述する。
周辺情報文生成部105−3は、ルート生成部103において生成されたルート、及びルート上の地理情報を入力とし、周辺情報文を出力する。また、周辺情報文生成部105−3は、ルート記憶部155に保存されたルート、及びルート上の地理情報と、案内制御部107からの通知判断、現在地及び方位を入力とし、周辺情報文を更新し、更新した周辺情報文を出力する。周辺情報文生成部105−3は、ルート生成部103において生成されたルート、及びルート上の地理情報に基づいて、現在地周辺の地理情報を含む周辺情報文を生成する。また、周辺情報文生成部105−3は、案内制御部107が現在地又は方位の変化を検出したときに案内制御部107から現在地及び方位を取得し、周辺情報文を更新する。周辺情報文の生成及び更新については後述する。
提示文生成部105は、生成した提示文を、提示文記憶部157に保存し、案内制御部107からの通知判断の入力を受け付けた場合に、受け付けた時点で提示文記憶部157から提示文を読み出し、提示文出力部109−2に出力する。また、提示文生成部105は、画面入力部101から読み上げ命令を受け付けた場合に、受け付けた時点で提示文記憶部157から提示文を取得し、音声合成部109−3に出力する。さらに、提示文生成部105は、画面入力部101から案内終了命令を受け付けた場合に、受け付けた時点で提示文の生成を終了する。
案内制御部107は、現在地取得部107−1、方位取得部107−2、及び通知判断部107−3から構成される。案内制御部107は、画面入力部101からの案内開始命令、及び案内終了命令を入力とし、視覚障がい者の現在地、方位、案内文を通知するタイミングを示す通知判断を出力する。案内制御部107は、画面入力部101からの案内開始命令を受け付けると、案内終了命令を受け付けるまでの間、所定の時間間隔で、視覚障がい者の現在地及び方位を提示文生成部105に出力すると共に、ルート記憶部155に保存されたルート、視覚障がい者の現在地及び方位に基づいて、案内文を通知するタイミングを判断する。
現在地取得部107−1は、画面入力部101からの案内開始命令、及び案内終了命令を入力とし、現在地を出力する。現在地取得部107−1は、視覚障がい者の現在地(例えば、緯度経度)を所定の時間間隔で取得し、通知判断部107−3に出力する。現在地取得部107−1は、例えば、GPSによって現在地を取得できる。現在地の変化を検出したときは、提示文の更新のために現在地を提示文生成部105に出力する。ここで、所定の時間間隔とは、例えば、秒速1mで歩行する場合に1m間隔で距離の更新が可能なように1秒おきとする。また、「現在地の変化を検出したとき」とは、例えば、前回取得した現在地からの差分となる距離が所定の閾値を超えた場合とする。例えば、所定の閾値とは、1m間隔で距離の更新を行うために、1mとする。
方位取得部107−2は、画面入力部101からの案内開始命令、及び案内終了命令を入力とし、方位を出力する。方位取得部107−2は、視覚障がい者の方位(例えば、視覚障がい者の向き)を取得し、通知判断部107−3に出力する。方位取得部107−2は、例えば、現在地の変化から視覚障がい者の進行方向を推定し、視覚障がい者が進行方向に向いているとみなして方位を決定することができる。方位の変化を検出したときは、提示文の更新のために現在地を提示文生成部105に出力する。「方位の変化を検出したとき」とは、例えば、前回取得した方位からの差分となる角度が所定の閾値を超えた場合とする。例えば、所定の角度とは、クロックポジション(アナログ時計の針の向きで12等分した方向)で表現することを想定し、1時間分となる30°とする。
通知判断部107−3は、現在地取得部107−1からの現在地、方位取得部107−2からの方位、及びルート記憶部155に保存されたルートを入力とし、案内文を通知するタイミングを示す通知判断、及び振動命令を出力する。通知判断部107−3は、現在地取得部107−1が取得した視覚障がい者の現在地とルート上の通知地点(例えば、各ノード、出発地以外のノードの手前10m地点)とを比較し、視覚障がい者の現在地がルート上の通知地点にあるか否かを判定し、視覚障がい者の現在地がルート上の通知地点にある場合に、視覚障がい者に通知が必要であると判断する。通知判断部107−3は、視覚障がい者への通知が必要と判断した場合、提示文生成部105に通知判断を出力し、振動出力部109−1に振動を出力させる命令である振動命令を出力する。
出力部109は、振動出力部109−1、提示文出力部109−2、音声合成部109−3から構成される。出力部109は、提示文生成部105から出力された提示文を入力とし、提示文を出力することの通知、及び、提示文を出力する。読み上げ命令に応じて提示文生成部105が音声合成部109−3に対して提示文を出力した場合は、音声出力部109−4により取得した提示文を音声で出力する。
振動出力部109−1は、通知判断部107−3からの振動命令を入力とし、振動を出力する。振動出力部109−1は、通知判断部107−3が視覚障がい者への通知が必要と判断した場合に出力された振動命令に従って、例えば、スマートフォンのバイブレーションとして、振動を出力する。視覚障がい者は、振動によって案内文を受け取るタイミングを認識することができ、読み上げ命令を画面入力部101に入力することができる。
提示文出力部109−2は、提示文生成部105からの提示文を入力とし、提示文生成部105から受け取った提示文を画面上に出力(表示)する。
音声合成部109−3は、提示文生成部105からの提示文を入力とし、読み上げ命令に応じて提示文生成部105から受け取った提示文から、合成音声信号を生成し、合成音声信号を出力する。
音声出力部109−4は、音声合成部109−3からの合成音声信号を入力とし、合成音声を出力する。
<案内装置の処理手順>
以下、案内装置100が実行する処理手順について更に説明する。
図3は、案内装置100が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。図3のフローチャートは、案内装置100が案内開始命令に応じて提示文を生成して保存する際に、案内装置100が実行する初回のみの処理手順を示す。
ステップS1において、画面入力部101が出発地及び目的地の名称の入力を受け付け、出発地及び目的地の名称のテキスト情報(以下、出発地の名称のテキスト情報を「出発地」、目的地の名称のテキスト情報を「目的地」と記載する)を含む、出発地から目的地までのルートを生成させる指示である案内開始命令をルート生成部103に渡す。なお、入力方法はキーボード入力でもよいし、音声入力(入力された音声を音声認識によりテキスト情報に変換)でもよいし、他の入力方法でもよい。
ステップS2では、出発地及び目的地に従って、ルート生成部103が経路情報記憶部151から経路情報を取得し、地理情報記憶部153から地理情報を取得する。図4に経路情報の例を示し、図5に地理情報の例を示す。経路情報には、経路名と、出発地と、目的地と、出発地から目的地までに含まれるノードの緯度経度とが含まれる。地理情報には、地理情報名と、地理情報の種別と、線/点と、緯度経度と、左右と、向きとが記憶される。地理情報の「種別」は、視覚障がい者に提示する地理情報を限定する際に用いるカテゴリー分けであり、本実施の形態では、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示す及びランドマークのいずれかに分類される。なお、歩行中に獲得可能な感覚には、聴覚、触覚、温度感覚、痛覚、振動覚、視覚、嗅覚、前庭感覚(平衡感覚)などが含まれる。「線/点」は、その地理情報がノード間のリンク上の一地点に存在しているのか(「点」に対応)、ノード間のリンク全体又は一部区間に渡って連続して存在しているのか(「線」に対応)を示す属性である。そのため、点字ブロックなどは線となっている。「緯度経度」は地理情報の存在する場所の中心地を示す位置情報である。「左右」と「向き」は、その地理情報を規定の方向から見たときに左右のどちら側に存在するか、勾配の向きはどちらかということを示している。なお、本実施の形態では駅構内など屋内の地理情報を想定しているが、屋外においては、歩行者信号、横断歩道、バス停など、地図に登録されているもの、音サインを発するもの、点字ブロックなど障がい者の歩行を支援するための情報が付与されているもの、等を地理情報として使用してもよい。ステップS2では、ルート生成部103が出発地と目的地がそれぞれ一致する経路を経路情報記憶部151から取得し、経路の緯度経度から経路上に存在する地理情報を地理情報記憶部153から取得する。
ステップS3ではルート生成部103が出発地、目的地、経路情報及び地理情報からルートを生成する。図6にルート生成部103が生成するルートの例を示す。ルートには、出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときの出発地から目的地までのノードと、途中の地理情報が含まれている。「次ノードまでの距離」と「次曲がる方向」と「前ノードからの距離」と「左右」と「向き」は、ノード又は地理情報の「緯度経度」とそれに基づく進行方向から計算される。「次ノードまでの距離」と「次曲がる方向」はノード地点にのみ記載されており、「前ノードからの距離」と「左右」と「向き」は地理情報地点にのみ記載されている。前ノードからの距離が「−」になっている地理情報は、図5における「線/点」の属性が線の情報であり、すなわちリンク全体又は一部区間に渡って存在しているため、距離は計算しない。なお、「通知地点」は、視覚障がい者に通知が必要な地点であり、ここでは全てのノードにおいて通知が必要であるとする。生成されたルートは、ルート生成部103が提示文生成部105に渡し、またルート記憶部155にも保存する。
ステップS4では、提示文生成部105が、ルートから提示文を生成する。なお、ここでの提示文とは、図2に示すように概要文、案内文及び周辺情報文全体を合わせた文のことである。概要文を生成するためのフローチャートを図8に示し、案内文を生成するためのフローチャートを図10に示し、周辺情報文を生成するためのフローチャートを図15に示す。それぞれについては後述する。
ステップS5では提示文生成部105が提示文出力部109−2に提示文を渡し、提示文を出力する。このとき、スマートフォンなどの画面にて提示文を出力する。そして、提示文記憶部157に提示文を保存する。なお、提示文はスマートフォンなどの画面に直接出力されてもよいし、代わりに「音声読み上げ」といったボタンを表示して、ボタン押下(タッチパネル画面のボタンに対応する位置に触れること)による提示文の読み上げを指示する命令を受け付けてもよいし、画面に直接出力しつつ提示文の読み上げを指示する命令を受け付けるボタン等を表示してもよい。ボタンは例えばスマートフォン上で提示文表示領域全体となるように設定しておいてもよい。提示文の読み上げを指示する命令を受け付けた場合には、画面入力部101に提示文の読み上げを指示する命令が入力された場合と同様の動作を行うものとする。
図7は、案内装置100が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。図7は、図3の処理の実行後、提示が必要なタイミングでの通知及び任意のタイミングでの読み上げ命令に応じた音声案内の提示、位置情報に応じた提示文の更新を実施する際に、案内装置100が実行する全体の処理手順を示す。
ステップS6では、提示文生成部105が画面入力部101から案内終了命令を受けていないかどうか判断する。例えば、画面上の案内終了ボタンが押されたり、音声コマンドで案内終了命令がなされていないか判断する。案内終了命令を受けていない場合はステップS7に進み、案内終了命令を受けた場合は処理を終了する。
続いてステップS7では、提示文生成部105が画面入力部101から提示文の読み上げ命令を受けていないか判断する。例えば、スマートフォン上で提示文表示領域がタッチされていないかどうか判断する。読み上げ命令を受けた場合はステップS8に進み、読み上げ命令を受けていない場合はステップS11に進む。
ステップS8では、提示文生成部105が提示文記憶部157から、読み上げ命令を受けた提示文を取得し、音声合成部109−3に渡す。
ステップS9では、音声合成部109−3が提示文生成部105から入力された提示文から合成音声信号を生成し、音声出力部109−4に渡す。なお、音声合成システムとして任意の合成システムを使用してもよい。
ステップS10では、音声出力部109−4が音声合成部109−3から入力された合成音声信号を音に変換した合成音声を出力する。例えば、スマートフォンのスピーカーや、イヤホン、ヘッドホンから合成音声を出力する。続いてステップS11に進む。
ステップS11では、案内制御部107の現在地取得部107−1が所定の時間間隔で現在地を取得して通知判断部107−3へ出力し、方位取得部107−2が所定の時間間隔で方位を取得して通知判断部107−3へ出力する。
ステップS12では、案内制御部107が現在地か方位のどちらもしくは両方が変化したかどうかを判断する。いずれも変化していない場合はステップS6に戻り、いずれかが変化した場合はステップS13に進む。
ステップS13では、案内制御部107が変化した現在地と方位を提示文生成部105に渡し、提示文生成部105が提示文を更新する。更新対象となるのは、図2に示す通り案内文と周辺情報文である。案内文を更新するためのフローチャートを図17に示し、周辺情報文を更新するためのフローチャートを図19に示す。それぞれについては後述する。
ステップS14では、提示文生成部105が提示文出力部109−2に、更新した提示文を渡し、提示文を出力する。そして、提示文記憶部157に提示文を保存する。
ステップS15では、通知判断部107−3がユーザへの通知が必要かを判断する。通知が必要な地点であるかどうかは、ルート上のノードの緯度経度から判断する。通知が必要な地点は、全てのノードと、出発地以外のノードの手前10m地点である。なお、手前何mであるかの距離はユーザによって個別に設定可能であり、任意に設定可能であるものとする。現在地と通知が必要な地点を比較し、通知が必要な場合(すなわち、ユーザがいずれかのノードに到達した場合、及び/又は、ユーザが出発地以外のノードの手前10mに到達した場合)はステップS16に進み、通知が必要ない場合はステップS6に戻る。
ステップS16では案内制御部107の通知判断部107−3が振動出力部109−1に振動命令を与え、振動出力部109−1が振動を出力する。例えば、スマートフォンのバイブレーションとして出力する。なお、視覚障がい者以外に対しても、子供向けに音信号で通知したり、聴覚障がい者向けに光信号で通知したりしてもよい。なお、振動は、例えば所定の時間後に停止するようにしてもよいし、視覚障がい者が画面操作をすることで振動を停止させられるようにしてもよいし、視覚障がい者が立ち止まったことを検知することで振動を停止するようにしてもよい。振動を出力後はステップS6に戻り、以後ステップS6で案内終了命令を受けない限り処理を続ける。
なお、図7は、案内装置100における一連のフローチャートとして記載されているが、一部の処理は並列に実行される。例えば、ステップS11〜ステップS16の処理は、ステップS7〜S10の実行中であっても同時に実行される。
<概要文の生成>
次に、図3のステップS4において概要文生成部105−1が実施する概要文の生成について説明する。図8は、概要文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まずステップS4−1−1で概要文生成部105−1が出発地から目的地までのルート全体を取得する。例えば図5のようなルートの全体を取得する。
続いて、ステップS4−1−2で、概要文生成部105−1が取得したルートから、目的地の方向、目的地までの歩行距離、曲がる回数を算出する。例えば図5のルートの場合には、図9のようにルートを図示することで、出発地からの角度を算出し、時計の12分割の角度で最も近い値を目的地の方向とする。目的地までの歩行距離は、各ノード間の距離を足し合わせて算出する。曲がる回数に関しては、出発地と目的地を除いたノードの数を足し合わせて算出する。
ステップS4−1−3では、概要文生成部105−1が目的地の方向、目的地までの歩行距離、曲がる回数を用いて文章を生成する。例えば図5のようなルートの場合には、図9の出力例のように「出発地から1時の方向で歩行距離440mの位置に目的地があります。途中1回曲がります。」という文章を生成する。
<案内文の生成>
次に、図3のステップS4において案内文生成部105−2が実施する案内文の生成について説明する。図10は、第一実施形態において案内文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まずステップS4−2−1で、案内文生成部105−2がルートから、ノード1からノード2、ノード2からノード3、…、ノードMからノードM+1、…、ノードN-1からノードN(M<Nであり、Mは1以上の整数、Nは2以上の整数である)のように、ノードごとに区切り、N個のノードに対してN-1個の区間を生成する。ここで、1つの区間は、あるノードと、当該ノードに隣接する、進行方向に向かって1つ先のノードとに挟まれた区間のことを意味する。
ステップS4−2−2において、案内文を生成する区間を表す変数Mを1に設定する。
ステップS4−2−3において、案内文生成部105−2がノードMからノードM+1までの区間を取得する。例えば、M=1の場合、図6のルートから、図11に示すようにノード1からノード2までの区間が取得される。なお、後のステップS4−2−16においてMがインクリメントされ、M=2の場合、図12に示すようにノード2からノード3までの区間が取得され、M=3の場合、図13に示すようにノード3からノード4までの区間が取得される。なお、本実施の形態では、曲がり角ごとに案内文を生成することを想定して、ルート上のノード間の1つの区間が取得される例について説明するが、取得される区間の数は1つに限定されず、複数の区間が取得されてもよい。
ステップS4−2−4では、案内文生成部105−2が前ノードからの距離を参照し、次のノードまでの距離が5m以下の地理情報がないかどうか判断する。次のノードまでの距離が5m以下の地理情報があればステップS4−2−5に進み、最も次のノードまでの距離が近い地理情報を1つ取得する。次のノードまでの距離が5m以下の地理情報がなければ、ステップS4−2−6に進む。なお、次のノードまでの距離として、5m前後が望ましいが、ノードの手前の通知地点(上記の例では10m)より小さい値であれば如何なる値が用いられてもよい。また、取得する地理情報の数は1つに限定されず、複数の地理情報が取得されてもよい。複数の地理情報を取得し、エレベーターと階段の間の距離など、複数の地理情報の関係を用いた案内文を生成したりしてもよい。図11の場合ではノード2までの距離が5m以下の地理情報はないため、ステップS4−2−6に進む。図12の場合では"エスカレーター"が次のノードまでの距離が2mであるため、ステップS4−2−5に進み、"エスカレーター"の情報を取得する。
続いてステップS4−2−6では、案内文生成部105−2がルートの種別の列を参照し、地理情報内に危険情報又は歩行支援情報がないかどうか判断する。図11の場合では、"階段"と"柱"が危険情報であるため、危険情報があると判断する。
ステップS4−2−6で危険情報又は歩行支援情報があった場合は、ステップS4−2−7に進み、案内文生成部105−2は危険情報と歩行支援情報を全て取得する。例えば図11の場合では"階段"と"柱"を取得する。案内文生成部105−2は、ステップS4−2−7で危険情報と歩行支援情報を全て取得した場合、ステップS4−2−10へ進む。
ステップS4−2−6で危険情報も歩行支援情報もない場合は、案内文生成部105−2はステップS4−2−8に進み、今度はランドマーク情報があるかどうか判断する。ランドマーク情報が含まれていなければステップS4−2−10に進み、含まれていればステップS4−2−9に進む。例えば、図13の場合では"壁"と"エレベーター"がランドマークの種別であるため、ステップS4−2−9に進む。
ステップS4−2−9では、案内文生成部105−2が提示の優先順位に従いランドマーク情報を1つ取得する。なお、取得するランドマーク情報の数は1つに限定されず、複数のランドマーク情報が取得されてもよい。地理情報の提示の優先順位の例を図14に示す。優先順位欄が「−」のものは危険情報又は歩行支援情報であり、必ず案内文に含めるため、順位付けをしておらず、ランドマーク情報のみ順位付けをしている。ルートに含まれるランドマーク情報が複数ある場合は、この優先順位の番号が最も小さい、即ち、優先順位が高いものを選択する。例えば図14の場合はルート上の区間に"壁"と"エレベーター"の2つのランドマークが含まれているが、"壁"の優先順位は8、"エレベーター"の優先順位は6であるため、優先順位が高い"エレベーター"を取得する。なお、地理情報の種別(危険情報であるか、歩行支援情報であるか、ランドマーク情報であるか)や、地理情報の提示の優先順位は、本実施の形態では視覚障がい者に対するアンケートを基にしている。アンケートを実施できない場合は、歩行中につまずいたりぶつかったりする危険性のあるものは危険情報、道に関する情報を提示したり歩行を支援するものを歩行支援情報、それ以外をランドマーク情報とする。また、地理情報の提示の優先順位は、案内に利用する事物に対する聴覚による認識のしやすさに基づいて設定することもでき、ランドマーク情報のうち音を発し聴覚情報でその場にあることが判断できるもの(例えば"エスカレーター"の場合には、「上りエスカレーターです」という音声や動作音を発している)は提示の優先順位を高く設定する。また、装置を使用する視覚障がい者の障がいの程度などによって、事前に自身で地理情報の分類やランドマークの提示の優先順位の設定や変更をできるようにしてもよい。
ステップS4−2−10では、案内文生成部105−2がルートを用いて文章を生成する。まず、進む距離→曲がる方向の順に語を並べて(矢印は、語を配置する順序を表す。ここでは矢印の右側の語より左側の語を文頭に近い側に配置することを表す。すなわち、進む距離の後に曲がる方向を配置して)文章を生成する。例えば、「200m先を右方向に曲がります」のように文章を生成する。なお、案内文生成部105−2は、必ずしも進む距離と曲がる方向を連続して配置する必要はなく、進む距離と曲がる方向の間に語句が挿入されてもよい。
ステップS4−2−11では、案内文生成部105−2が次のノードまでの距離が5m以下の地理情報を取得したかどうか判断する。取得した場合にはステップS4−2−12に進み、取得していない場合にはステップS4−2−13に進む。
ステップS4−2−12では、案内文生成部105−2は次のノードまでの距離が5m以下の地理情報を曲がり角の目印として文章を生成する。例えば、「下りエスカレーターが曲がり角の目印です」のように文章を生成する。
ステップS4−2−13では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を取得したかどうか判断する。取得した場合にはステップS4−2−14に進み、取得していない場合にはステップS4−2−15に進む。
ステップS4−2−14では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を用いて文章を生成する。例えば、案内文生成部105−2が危険情報又は歩行支援情報を取得している場合には、取得した全ての危険情報又は歩行支援情報を用いて文章を生成する。また、案内文生成部105−2が提示の優先順位に基づいて1つのランドマーク情報を取得している場合には、取得したランドマーク情報を用いて文章を生成する。具体的には、案内文生成部105−2は地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べて(すなわち、地理情報名の後に地理情報の位置情報を配置して)文章を生成する。例えば、「自動ドアが50m先右側にあります」のように文章を生成する。なお、案内文生成部105−2は、必ずしも地理情報名と位置情報を連続して配置する必要はなく、地理情報名と位置情報の間に語句が挿入されてもよい。
ステップS4−2−15では、MがN-1に等しいか、すなわち、全ての区間の案内文の生成が終了したか判断する。案内文の生成が終了していない区間がある場合はステップS4−2−16に進み、全ての区間の案内文の生成が終了した場合は処理を終了する。
ステップS4−2−16では、変数Mの値を1増加させ(以下、インクリメントと記載する)、ステップS4−2−3に戻る。
上記のフローチャートでは、ステップS4−2−7で危険情報と歩行支援情報を全て取得した場合、ステップS4−2−10へ進む例で説明したが、ステップS4−2−8に進んでもよい。ただし、ステップS4−2−8に進んで、危険情報と歩行支援情報とランドマークによる案内文を生成すると、案内文が長くなってしまう。ユーザが聞く際の負担を低減するという観点で必要十分な量に案内文の分量を絞るため、危険情報と歩行支援情報がある場合には、危険情報と歩行支援情報で案内文を生成することが望ましい。
文章の生成例を図11、図12、図13にそれぞれ示す。このとき、地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べる理由は、事前に確認したい地理情報の重要度が視覚障がい者の中で決まっているとき、聞くべき情報の取捨選択が負担なくできるからである。例えば、ある視覚障がい者が階段の情報のみ事前に確認したいとき、地理情報の位置情報→地理情報名という順で(すなわち、地理情報の位置情報の後に地理情報名を配置して)音声案内が提示されると、毎回先に聞こえる地理情報の位置情報を覚えておき、その後に「階段」が続いて聞こえてくるか確認しなければならない。逆に、先に地理情報名を並べる場合には、「階段」が聞こえてからその後に続く位置情報を覚えれば良いため、負担なく情報の取捨選択が可能となる。また、進む距離→曲がる方向の順に語を並べる理由は、先に進む距離を聞く方が道順の全体イメージを構成しやすいからである。
その他の案内文生成のルールとしては、「線/点」が線である地理情報に対しては、地理情報名の後に地理情報の位置情報を入れず、左右や向きに関する情報のみ入れる。例えば、図12の点字ブロックは「線」情報であるため、前ノードからの距離を持たない。そのため、「途中、点字ブロックが左側にあります」のように、距離の情報を含めずに文章を生成する。
また、同じ地理情報名を有する地理情報がノード間に複数存在する場合、例えばあるノードから次のノードの間に"下り階段"が20m先と30m先と40m先にある場合は、「途中、下り階段が20m先、30m先、40m先の3箇所あります」のように、地理情報名→地理情報の位置情報→地理情報の数の順に語を並べて(すなわち、地理情報名の後に地理情報の複数の位置情報を配置し、複数の位置情報の後に地理情報の数を配置して)文章を生成する。なお、案内文生成部105−2は、必ずしも地理情報名と位置情報と地理情報の数とを連続して配置する必要はなく、地理情報名と位置情報の間及び位置情報と地理情報の数との間に語句が挿入されてもよい。
また、一度に提示する文章の分量は、曲がり角(ノード)ごとに提示することをふまえ、基本的に次の曲がり角までの範囲の情報を提示するが、あるノードから次のノードまでの距離が、曲がり角の手前で通知する距離より短い場合は、次の次の曲がり角までの範囲の情報を提示してもよい。例えば、曲がり角の手前で通知するときの距離の設定が10mであり、ノードNからノードN+1までの距離が5mである場合、ノードNの手前10m地点では「2つの案内。10m先を右方向に曲がります。途中、3m先に下り階段が右側にあります。続いて、5m先を左方向に曲がります。途中、点字ブロックが左側にあります。」のように、先頭に2つの案内があることと、次の次の曲がり角までの範囲の情報を用いて、文章を生成する。
<周辺情報文の生成>
次に、図3のステップS4において周辺情報文生成部105−3が実施する周辺情報文の生成について説明する。図15は、周辺情報文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まずステップS4−3−1で、周辺情報文生成部105−3がルートから、ノード1からノード2、ノード2からノード3、…、ノードMからノードM+1、…、ノードN-1からノードN(M<Nであり、Mは1以上の整数、Nは2以上の整数である)のように、ノードごとに区切り、N個のノードに対してN-1個の区間を生成する。ここで、1つの区間は、あるノードと、当該ノードに隣接する、進行方向に向かって1つ先のノードとに挟まれた区間のことを意味する。
ステップS4−3−2において、周辺文を生成する区間を表す変数Mを1に設定する。
ステップS4−3−3において、周辺情報文生成部105−3がノードMからノードM+1までの区間を取得する。例えば、M=1の場合、図6のルートから、図16に示すようにノード1からノード2までの区間が取得される。なお、後のステップS4−3−7においてMがインクリメントされ、その他の区間も取得される。なお、本実施の形態では、ノード間に存在する地理情報を用いて周辺情報文を生成する例について説明するが、現在地から所定の範囲内の地理情報を取得してもよい。
続いてステップS4−3−4では、周辺情報文生成部105−3が取得した区間の地理情報内の危険情報、歩行支援情報及びランドマーク情報を全て取得する。例えば、図16の場合には、"階段"、"柱"、"自動ドア"の全てを取得する。
ステップS4−3−5では、周辺情報文生成部105−3が地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べ、文章を生成する。例えば、「自動ドア:50m先右側にあり」のように文章を生成する。その際、進行方向前方に近い順に地理情報を並べる。文章の生成例を図16に示す。
ステップS4−3−6では、MがN-1に等しいか、すなわち、全ての区間の周辺情報文の生成が終了したか判断する。周辺情報文の生成が終了していない区間がある場合はステップS4−3−7に進み、全ての区間の案内文の生成が終了した場合は処理を終了する。
ステップS4−3−7では、変数Mをインクリメントし、ステップS4−3−3に戻る。
<案内文の更新>
次に、図7のステップS13において案内文生成部105−2が実施する案内文の生成について説明する。図17は、第一実施形態において案内文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まずステップS13−1−1で、案内文生成部105−2がルートから、現在地の直前のノードMからその次のノードM+1までの区間を取得する。例えば、現在地がノード1とノード2の間である場合、図6のルートから、図18に示すようにノード1からノード2までの区間が取得される。
ステップS13−1−2では、案内文生成部105−2が前ノードからの距離を参照し、次のノードまでの距離が5m以下の地理情報がないかどうか判断する。次のノードまでの距離が5m以下の地理情報があればステップS13−1−3に進み、最も次のノードまでの距離が近い地理情報を1つ取得する。次のノードまでの距離が5m以下の地理情報がなければ、ステップS13−1−4に進む。なお、次のノードまでの距離として、5m以外の如何なる閾値が用いられてもよい。また、取得する地理情報の数は1つに限定されず、複数の地理情報が取得されてもよい。図18の場合ではノード2までの距離が5m以下の地理情報はないため、ステップS13−1−4に進む。
続いてステップS13−1−4では、案内文生成部105−2がルートの種別の列を参照し、現在地以降のルートの地理情報内に、危険情報又は歩行支援情報がないかどうか判断する。図18において、現在地がノード1から120m進んだ地点である場合と仮定する。このとき、前ノードからの距離を参照すると、"柱"と"自動ドア"の間が現在地であることがわかる。そのため、このステップでは"自動ドア"以降の地理情報について、危険情報又は歩行支援情報がないかどうか判断する。図18の場合では、"自動ドア"はランドマーク情報であるため、危険情報又は歩行支援情報は含まれていないと判断する。
ステップS13−1−4で危険情報又は歩行支援情報があった場合は、ステップS13−1−5に進み、案内文生成部105−2は危険情報と歩行支援情報を全て取得する。そして、ステップS13−1−8に進む。
ステップS13−1−4で危険情報も歩行支援情報もない場合はステップS13−1−6に進み、案内文生成部105−2は今度は現在地以降のルートの地理情報内に、ランドマーク情報があるかどうか判断する。ランドマーク情報が含まれてなければステップS13−1−8に進み、含まれていればステップS13−1−7に進む。例えば、図18の場合では現在地以降に"自動ドア"が含まれているため、案内文生成部105−2はランドマーク情報が含まれていると判断し、ステップS13−1−7に進む。
ステップS13−1−7では、案内文生成部105−2が提示の優先順位に従いランドマーク情報を1つ取得する。例えば図18の場合は現在地以降のランドマーク情報は"自動ドア"のみであるため、"自動ドア"を取得する。
ステップS13−1−8では、案内文生成部105−2が、現在地と方位情報から距離や向きを再計算する。例えば図18の場合は現在地がノード1から120m進んだ地点であるため、現在地から"自動ドア"まで距離は130m-120m=10mとなり、現在地からノード2までの距離は150m-120mで30mとなる。
ステップS13−1−9では、案内文生成部105−2が、ルートを用いて文章を生成する。まず、進む距離→曲がる方向の順に語を並べて(すなわち、進む距離の後に曲がる方向を配置して)文章を生成する。例えば、「200m先を右方向に曲がります」のように文章を生成する。
ステップS13−1−10では、案内文生成部105−2が次のノードまでの距離が5m以下の地理情報を取得したかどうか判断する。取得した場合にはステップS13−1−11に進み、取得していない場合にはステップS13−1−12に進む。
ステップS13−1−11では、案内文生成部105−2は次のノードまでの距離が5m以下の地理情報を曲がり角の目印として文章を生成する。例えば、「下りエスカレーターが曲がり角の目印です」のように文章を生成する。
ステップS13−1−12では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を取得したかどうか判断する。取得した場合にはステップS13−1−13に進み、取得していない場合には処理を終了する。
ステップS13−1−13では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を用いて文章を生成する。例えば、案内文生成部105−2が危険情報又は歩行支援情報を取得している場合には、取得した全ての危険情報又は歩行支援情報を用いて文章を生成する。また、案内文生成部105−2が提示の優先順位に基づいて1つのランドマーク情報を取得している場合には、取得したランドマーク情報を用いて文章を生成する。具体的には、案内文生成部105−2は地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べて(すなわち、地理情報名の後に地理情報の位置情報を配置して)文章を生成する。例えば、「自動ドアが50m先右側にあります」のように文章を生成する。
<周辺情報文の更新>
次に、図7のステップS13において周辺情報文生成部105−3が実施する周辺情報文の生成について説明する。図19は、周辺情報文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まずステップS13−2−1で、周辺情報文生成部105−3がルートから、現在地の直前のノードMからその次のノードM+1までの区間を取得する。例えば、現在地がノード1とノード2の間である場合、図6のルートから、図20に示すようにノード1からノード2までの区間が取得される。
続いてステップS13−2−2では、周辺情報文生成部105−3が取得した区間の地理情報内の危険情報、歩行支援情報、ランドマーク情報を全て取得する。例えば、図20の場合には、"階段"、"柱"、"自動ドア"の全てを取得する。このとき、周辺情報文に関しては、案内文と異なり、現在地以降の地理情報だけでなく、ノード1からノード2内の全ての地理情報を対象とする。
ステップS13−2−3では、周辺情報文生成部105−3が現在地と方位情報から距離や向きを再計算する。例えば図20の場合は現在地がノード1から120m進んだ地点であるため、現在地から"階段"は20m-120m=-100m(マイナスは後方にあると解釈するとする)、"柱"は100m-120m=-20m、"自動ドア"は130m-120m=10mとなる。
最後にステップS13−2−4では、周辺情報文生成部105−3が、地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べ、文章を生成する。例えば、「自動ドア:50m先右側にあり」のように文章を生成する。その際、現在地から進行方向前方に近い順に地理情報を並べ、その後進行方向後方に近い順に地理情報を並べる。文章の生成例を図20に示す。
(第二実施形態)
上記の第一実施形態では、ノード間の全ての危険情報を1つの案内文に含める例について説明した。しかし、ノード間に複数の危険情報が存在する場合、全ての危険情報を1つの案内文に含めると、視覚障がい者などのユーザが全ての危険情報を覚えきれない可能性があるため、危険情報を複数回に分けて提示したり、短い表現に変更したりすることが望ましい。本発明の第二実施形態では、聞き手の負荷を考慮して、危険情報の位置情報及び数に基づいて、1つの案内文に含める危険情報の数を設定する例について説明する。
<案内装置の機能構成>
図21は、本発明の第二実施形態における案内装置100の機能構成例を示す図である。
第二実施形態における案内装置100の機能は、図1と同様に構成されるが、危険情報が複数回に分けて提示されるため、案内文生成部105−2における機能が第一実施形態とは異なる。また、危険情報の通知も複数回に分かれるため、案内文の通知地点が提示文記憶部157から通知判断部107−3に入力される点と、通知判断部107−3における機能が第一実施形態とは異なる。
案内文生成部105−2は、ルート生成部103において生成されたルート、及びルート上の地理情報を入力とし、案内文を出力する。また、案内文生成部105−2は、ルート記憶部155に保存されたルート、及びルート上の地理情報と、案内制御部107からの通知判断、現在地及び方位を入力とし、案内文を更新し、更新した案内文を出力する。具体的には、案内文生成部105−2は、次ノードまでに複数の危険情報が存在する場合、危険情報が存在する地点間の距離及び数に基づいていくつかの危険情報を1組にまとめ、組単位で案内文を生成する。また、案内文生成部105−2は、案内文の更新においても、次ノードまでに複数の危険情報が存在する場合、危険情報が存在する地点間の距離及び数に基づいていくつかの危険情報を1組にまとめ、組単位で案内文を生成して更新する。また、案内文生成部105−2は、組単位で生成された案内文を通知する通知地点(例えば、2組目以降の各組の最初の危険情報が存在する地点の手前5m地点)を設定する。なお、案内文生成部105−2は、ノード手前の通知地点(例えば、出発地以外のノードの手前10m地点)に危険情報が存在する場合、ノード手前の通知を解除する(通知を行わない)ための通知地点の解除設定を行ってもよい。案内文の生成及び更新については後述する。
通知判断部107−3は、現在地取得部107−1からの現在地、方位取得部107−2からの方位、ルート記憶部155に保存されたルート、及び提示文記憶部157に保存された案内文の通知地点を入力とし、案内文を通知するタイミングを示す通知判断、及び振動命令を出力する。通知判断部107−3は、現在地取得部107−1が取得した視覚障がい者の現在地と、ルート上の通知地点、案内文生成部105−2により設定された通知地点、及び通知地点の解除設定とを比較し、視覚障がい者の現在地が通知地点にあるか否かを判定し、視覚障がい者の現在地が通知地点にある場合に、視覚障がい者に通知が必要であると判断する。
<案内文の生成>
次に、第二実施形態において案内文生成部105−2が実施する案内文の生成について説明する。
図22は、第二実施形態において案内文を生成する処理手順の一例を示すフローチャートである。図22に示す処理手順は、図10のステップS4−2−7に続いて行われる。
ステップS4−4−1では、案内文生成部105−2は、ステップS4−2−7において取得した情報のうち、危険情報が2つ以上存在するかどうか判断する。2つ以上存在する場合はステップS4−4−2に進み、1つ以下の場合はステップS4−4−10に進む。
ステップS4−4−2では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離が全て10m未満かどうか判断する。全ての危険情報が存在する地点が10m未満で隣り合っている場合はステップS4−4−3に進み、隣り合う危険情報について危険情報が存在する地点間の距離が一箇所でも10m以上であれば、ステップS4−4−4に進む。なお、本実施の形態では危険情報が存在する地点間の距離が近いかどうかの基準を10mとした例で説明するが、ルート上のノード間の距離以下であり、連続しているとユーザが判断する距離であれば、当該基準として10m以外の如何なる値が用いられてもよい。
ステップS4−4−3では、案内文生成部105−2は、危険情報を全てまとめて、連続した1組とする(以下、10m未満で隣り合う危険情報をまとめた1組を「連続した1組」と記載する)。例えば、図23(A)に示すようにノードMからノードM+1までの区間において、隣り合う3つの危険情報について危険情報が存在する地点間の距離が全て10m未満である場合、3つの危険情報を全てまとめて、連続した1組とする。このとき、連続した1組における最初の危険情報から最後の危険情報までの距離が10m以上になってもよい。ステップS4−4−3で危険情報を全てまとめた場合、ステップS4−4−10に進む。
ステップS4−4−4では、案内文生成部105−2は、危険情報が2つであるかどうか判断する。2つの場合は危険情報が存在する地点間の距離が必ず10m以上となるため、ステップS4−4−10に進む。3つ以上の場合はステップS4−4−5に進む。
ステップS4−4−5では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離の少なくとも一部が10m未満であるかどうか判断する。危険情報が存在する地点間の距離の少なくとも一部が10m未満である場合はステップS4−4−6に進み、全ての隣り合う危険情報について危険情報が存在する地点間の距離が10m以上である場合はステップS4−4−7に進む。
ステップS4−4−6では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離が10m未満となる危険情報をまとめて、それぞれ連続した1組とする。例えば、図23(B)に示すようにノードMからノードM+1までの区間において、2番目の危険情報が存在する地点と3番目の危険情報が存在する地点の間の距離が10m以上であるが、1番目の危険情報が存在する地点と2番目の危険情報が存在する地点の間の距離と、3番目の危険情報が存在する地点と4番目の危険情報が存在する地点の間の距離がそれぞれ10m未満である場合、それぞれを連続した1組とする。ステップS4−4−6で危険情報が存在する地点間の距離が10m未満となる危険情報をまとめた場合、ステップS4−4−7に進む。
ステップS4−4−7では、案内文生成部105−2は、ノードMに近い方から3つ以上の奇数個の危険情報が1組になっていないかどうか判断する。すなわち、ノードMに最も近い危険情報から数え始めて1組になっていない隣り合う危険情報の数が3つ以上の奇数であるかどうか判断する。3つ以上の奇数個の危険情報が1組になっていない場合はステップS4−4−8に進み、それ以外の場合はステップS4−4−9に進む。
ステップS4−4−8では、案内文生成部105−2は、ノードMに近い方から3つ以上の奇数個の危険情報のうち、ノードMに最も近い1つの危険情報を単体で1組とする。例えば、図23(C)に示すように、ノードMに近い方から3つの危険情報が1組になっていない場合、ノードMに最も近い危険情報を単体で1組とする。ノードMに最も近い危険情報を単体で1組とした場合、ステップS4−4−9に進む。
ステップS4−4−9では、案内文生成部105−2は、1組になっていない隣り合う危険情報を、進行方向から2つずつまとめてそれぞれ1組とする。すなわち、案内文生成部105−2は、ノードMとノードM+1の間にある、1組になっていない隣り合う危険情報を、ノードM+1に近い方からノードMの方向へ順に2つずつまとめてそれぞれ1組とする。例えば、図23(D)に示すように、ノードMから2番目と3番目の危険情報は1組になっていないため、進行方向から、すなわち、ノードM+1に近い方からノードMの方向へ順に2つずつまとめて1組とする。3つ以上の危険情報を2つずつまとめて1組にする際、6つなどの偶数であれば順に2つずつまとめられるが、3つなどの奇数個であれば、前半を1つにして後半を2つにするか、前半を2つにして後半を1つにするか、2種類の可能性が存在する。本実施の形態では、ステップS4−4−8を通過することで、奇数個の場合はノードMに最も近い危険情報が必ず単体で1組となる。このような処理をする理由は、ノードMで提示する情報量を抑えるためである。ノードMでは、進む距離、曲がる方向、次のノードまでに存在する地理情報などを提示するため、できる限りノードMで提示する危険情報の数を少なくするために、1組となっていない危険情報が3つ以上の奇数個の場合は、ノードMで提示する危険情報の数を1つにする。なお、本実施の形態ではユーザが一度に覚える負荷を考慮して危険情報を2つずつまとめる場合について説明したが、危険情報をまとめる数は3以上の如何なる値が用いられてもよい。すなわち、ノードMに近い方からL(Lは2以上の整数である)個の危険情報が1組にまとめられていない場合、危険情報をまとめる数をP(Pは2以上の整数である)個とすると、ノードMで提示する危険情報の数は、LをPで割った剰余Q(Qは1以上の整数である)である。また、ユーザが一度に覚える負荷を最小にするために、1組となっていない危険情報のそれぞれを単体で1組としてもよいし(この場合S4−4−2からS4−4−9の処理は不要)、ノードMで提示する危険情報の数は必ず1つとし、残りをL個とQ個の組とする処理を行ってもよい。隣り合う危険情報を1組とした場合、もしくは1組となっていない危険情報のそれぞれを単体で1組とした場合、ステップS4−4−10に進む。
ステップS4−4−10では、案内文生成部105−2は、ノードの手前10mの通知地点と危険情報が存在する地点が重なっている、もしくは連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中にノードの手前10mの通知地点が重なっているかどうか判断する。すなわち、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点がノードの手前10mの通知地点と重なっているか、もしくは連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中の両端の危険情報が存在する地点の間の範囲(連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中の両端の危険情報が存在する地点の間の範囲、即ち、進行方向に向かって最初の危険情報が存在する地点と最後の危険情報が存在する地点との間の範囲)にノードの手前10mの通知地点があるか判断する。なお、ステップS4−4−10の前提として、第一実施形態において説明した通り、出発地以外のノードの手前10m地点が通知地点として設定されていると仮定する。重なっている場合はステップS4−4−11に進み、重なっていない場合はステップS4−4−12に進む。
ステップS4−4−11では、案内文生成部105−2は、危険情報の存在する地点がノードの手前10mの通知地点と重なっている場合、あるいは、連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中の両端の危険情報が存在する地点の間の範囲にノードの手前10mの通知地点がある場合、(ノードの手前10mの)通知地点の通知設定を解除する(通知を行わない設定にする)。例えば、図24(A)に示すように、危険情報が存在する地点がノードM+1の手前10mの通知地点と重なっている場合、ノードM+1の手前10mの通知設定を解除する(図24(A)では「通知オフ」と記載)。このようにする理由としては、危険情報が存在する地点に近い場所で通知を与え歩行を止まらせると、かえって危険になってしまう可能性があるからである。通知地点の通知設定を解除した場合、ステップS4−4−12に進む。
ステップS4−4−12では、案内文生成部105−2は、ノードMから2組目以降の各組(連続した1組又は1組のそれぞれ)の最初の危険情報が存在する地点の手前5m地点を通知地点として新たに設定する。例えば、図24(B)に示すように、危険情報が2つの組に分けられている場合、案内文生成部105−2は、ノードMから2組目の最初の危険情報が存在する地点の手前5m地点を通知地点として新たに設定する(図24(B)では「通知オン」と記載)。通知地点の解除設定及び通知地点は案内文と共に提示文記憶部157に保存される。本実施の形態では、危険情報を意識して歩行する距離をできるだけ短くすること、また通知を提示後すぐに立ち止まれない場合や位置情報の測定誤差が大きい場合も考慮して、5m手前を通知地点として設定する例で説明するが、新たに設定する通知地点は、通知対象である最初の危険情報が存在する地点の1つ前に存在する危険情報が存在する地点以降の地点であればどこでもよい。
続いて、図10のステップS4−2−10では、第一実施形態で説明した通り、案内文生成部105−2がルートを用いて文章を生成する。
その後、図10のステップS4−2−14では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を用いて文章を生成する。1組にまとめられた危険情報については、案内文生成部105−2は、組単位で案内文を生成する。図23(A)に示す例では、案内文生成部105−2はノードMにおける案内文として、3つの危険情報をまとめた文章を生成する。図23(B)に示す例では、案内文生成部105−2は、ノードMにおいて提示する案内文として、1番目の危険情報と2番目の危険情報をまとめた文章を生成する。さらに、案内文生成部105−2は、3番目の危険情報の手前で提示する案内文として、3番目の危険情報と4番目の危険情報をまとめた文章を生成する。図23(D)に示す例では、案内文生成部105−2は、ノードMにおいて提示する案内文として、1番目の危険情報を用いて文章を生成する。さらに、案内文生成部105−2は、2番目の危険情報の手前で提示する案内文として、2番目の危険情報と3番目の危険情報をまとめた文章を生成する。
図7のステップS15では、通知判断部107−3は、提示文記憶部157から通知地点の解除設定及び通知地点を取得し、ユーザへの通知が必要であるかを判断する。なお、案内文生成部105−2によって通知地点が設定された場合、出力部109は、通知地点を通過するまでは通知地点以前の案内文を出力し、通知地点を通過した後は通知地点以降の案内文を出力する。
文章の生成例を図25に示す。図25の例では、ノードMからノードM+1間での案内文が2つの組に分けられ、案内文が組単位で生成される。ノードMから上り段差の5m手前まではノードMにおける案内文が出力され、上り段差の5m手前を通過した後は、上り段差以降の案内文が出力される。案内文を組単位で生成する理由は、全ての危険情報を一度にユーザに提示すると、覚えきれないという問題が発生するからである。また、案内文生成部105−2が連続した1組の案内文を生成する場合、案内文では「途中、下り階段と上り階段が10m先に連続してあります。」のように、2番目以降の危険情報の位置情報を省略し、「連続してある」という表現で生成する。このようにする理由としても、位置情報を省略して覚えやすくするためである。また、地理情報名→地理情報の位置情報の順に語を並べる理由は、第一実施形態で説明したように、事前に確認したい地理情報の重要度が視覚障がい者の中で決まっているとき、聞くべき情報の取捨選択が負担なくできるからである。
<案内文の更新>
次に、第二実施形態において案内文生成部105−2が実施する案内文の更新について説明する。
図26は、第二実施形態において案内文を更新する処理手順の一例を示すフローチャートである。図26に示す処理手順は、図17のステップS13−1−5に続いて行われる。
ステップS13−3−1では、案内文生成部105−2は、ステップS13−1−5において取得した情報のうち、危険情報が2つ以上存在するかどうか判断する。2つ以上存在する場合はステップS13−3−2に進み、1つ以下の場合はステップS13−3−10に進む。
ステップS13−3−2では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離が全て10m未満かどうか判断する。全ての危険情報が存在する地点が10m未満で隣り合っている場合はステップS13−3−3に進み、隣り合う危険情報について危険情報が存在する地点間の距離が一箇所でも10m以上であれば、ステップS13−3−4に進む。
ステップS13−3−3では、案内文生成部105−2は、危険情報を全てまとめて、連続した1組とする。ステップS13−3−3で危険情報を全てまとめた場合、ステップS13−3−10に進む。
ステップS13−3−4では、案内文生成部105−2は、危険情報が2つであるかどうか判断する。2つの場合は危険情報が存在する地点間の距離が必ず10m以上となるため、ステップS13−3−10に進む。3つ以上の場合はステップS13−3−5に進む。
ステップS13−3−5では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離の少なくとも一部が10m未満であるかどうか判断する。少なくとも一部が10m未満である場合はステップS13−3−6に進み、全ての隣り合う危険情報について危険情報が存在する地点間の距離が10m以上である場合はステップS13−3−7に進む。
ステップS13−3−6では、案内文生成部105−2は、危険情報が存在する地点間の距離が10m未満となる危険情報をまとめて、それぞれ連続した1組とする。ステップS13−3−6で危険情報が存在する地点間の距離が10m未満となる危険情報をまとめた場合、ステップS13−3−7に進む。
ステップS13−3−7では、案内文生成部105−2は、ノードMに近い方から3つ以上の奇数個の危険情報が1組になっていないかどうか判断する。3つ以上の奇数個の危険情報が1組になっていない場合はステップS13−3−8に進み、それ以外の場合はステップS13−3−9に進む。
ステップS13−3−8では、案内文生成部105−2は、ノードMに近い方から3つ以上の奇数個の危険情報のうち、ノードMに最も近い1つの危険情報を単体で1組とする。ノードMに最も近い危険情報を単体で1組とした場合、ステップS13−3−9に進む。
ステップS13−3−9では、案内文生成部105−2は、1組になっていない隣り合う危険情報を、進行方向から2つずつまとめてそれぞれ1組とする。その後、ステップS13−3−10に進む。
ステップS3−3−10では、案内文生成部105−2は、ノードの手前10mの通知地点と危険情報が存在する地点が重なっている、もしくは連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中にノードの手前10mの通知地点が重なっているかどうか判断する。重なっている場合はステップS3−3−11に進み、重なっていない場合はステップS3−3−12に進む。
ステップS3−3−11では、案内文生成部105−2は、危険情報の存在する地点がノードの手前10mの通知地点と重なっている場合、あるいは、連続した1組のまとまりの中又は1組のまとまりの中の両端の危険情報が存在する地点の間の範囲にノードの手前10mの通知地点がある場合、(ノードの手前10mの通知地点の)通知設定を解除する。
ステップS3−3−12では、案内文生成部105−2は、ノードMから2組目以降の各組(連続した1組又は1組のそれぞれ)の最初の危険情報が存在する地点の手前5m地点を通知地点として新たに設定する。通知地点の解除設定及び通知地点は案内文と共に提示文記憶部157に保存される。
続いて、図17のステップS13−1−8では、第一実施形態で説明した通り、案内文生成部105−2が、現在地と方位情報から距離や向きを再計算する。
その後、図17のステップS13−1−13では、案内文生成部105−2が危険情報、歩行支援情報又はランドマーク情報を用いて文章を生成する。1組にまとめられた危険情報については、案内文生成部105−2は、組単位で案内文を生成する。
<案内装置のハードウェア構成>
図27に、第一実施形態及び第二実施形態における案内装置100のハードウェア構成例を示す。案内装置100は、CPU(Central Processing Unit)191などのプロセッサ、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリ装置192、ハードディスクなどの記憶装置193から構成されたコンピュータでもよい。例えば、案内装置100の機能及び処理は、記憶装置193又はメモリ装置192に保存されているデータやプログラムをCPU191が実行することによって実現される。また、案内装置100へのデータの入力は、入出力インタフェース装置194から行われ、案内装置100からのデータの出力は、入出力インタフェース装置194から行われてもよい。なお、入出力インタフェース装置194は、案内装置100と切り離されて、案内装置100に含まれなくてもよい。例えば、案内装置100は、タッチスクリーン(タッチセンサと液晶ディスプレイとを1つのハードウェアで実装したもの)を備えるスマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップ型PCなどであってもよい。
なお、案内装置100のうち、案内文の生成に関する機能部、例えば、ルート生成部103、提示文生成部105などを1つの案内文生成装置として実現することも可能である。また、画面入力部101と案内制御部107と出力部109とをクライアント側の案内文出力装置として実現し、ルート生成部103、提示文生成部105などをサーバ側の案内文生成装置として実現することも可能である。また、画面入力部101と案内制御部107と出力部109を除く処理部は、各機能やデータが複数の装置に分散配置され、これらの装置がインターネット等を通じて互いに情報の受け渡しを行って実現されてもよい。
<補足>
本発明の実施の形態によれば、視覚障がい者へ音声案内を提示する必要があるタイミングで通知が行われ、視覚障がい者は、視覚障がい者が任意のタイミングでいつでも音声案内を聞くことができる。そのため、周囲への音漏れの配慮を可能とすることができ、視覚障がい者の認知的負荷を低減して安全に歩行できるようにすることができる。
また、視覚障がい者が曲がり角ごと程度の間隔で聞くことを考慮した内容及び分量の提示文が生成されるため、視覚障がい者の認知的負荷を低減することができる。
また、提示文は視覚障がい者の位置情報に応じて更新されるため、視覚障がい者の現在地に応じた音声案内を行うことができる。
また、ノード間に複数の危険情報が存在する場合、危険情報が複数回に分けて提示されるため、聞き手となる視覚障がい者の負荷を低減することができる。
説明の便宜上、本実施の形態に係る案内装置100は機能的なブロック図を用いて説明しているが、本実施の形態に係る案内装置100は、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。例えば、本実施の形態は、コンピュータに対して案内装置100の機能を実現させるプログラム、コンピュータに対して案内装置100における方法の各手順を実行させるプログラム等により、実現されてもよい。また、各機能部が必要に応じて組み合わせて使用されてもよい。また、本実施の形態に係る方法は、上記の説明において記載された順序と異なる順序で実施されてもよい。
以上、歩行者の認知的負荷を低減する手法について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々の変更・応用が可能である。
100 案内装置
101 画面入力部
103 ルート生成部
105 提示文生成部
105−1 概要文生成部
105−2 案内文生成部
105−3 周辺情報文生成部
107 案内制御部
107−1 現在地取得部
107−2 方位取得部
107−3 通知判断部
109 出力部
109−1 振動出力部
109−2 提示文出力部
109−3 音声合成部
109−4 音声出力部
151 経路情報記憶部
153 地理情報記憶部
155 ルート記憶部
157 提示文記憶部

Claims (11)

  1. 歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置であって、
    出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、
    ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
    を含むルートを生成するルート生成部と、
    前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成する案内文生成部と、
    を含み、
    前記案内文生成部は、
    前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成する、案内文生成装置。
  2. 前記地理情報の提示の優先順位は、案内に利用する事物に対する聴覚による認識のしやすさに基づいて設定される、請求項1に記載の案内文生成装置。
  3. 前記地理情報は、ノードをつなぐ経路上に存在する事物の名称を表す地理情報名と、当該事物の場所を示す位置情報とを含み、
    前記案内文生成部は、地理情報名よりも前記地理情報名に対応する位置情報が後になるように配置した案内文を生成する、請求項1又は2に記載の案内文生成装置。
  4. 前記地理情報は、ノードをつなぐ経路上に存在する事物がノード間のリンク全体又は一部区間に渡って連続して存在しているか否かを示す属性と、当該事物の場所を示す位置情報とを含み、
    前記案内文生成部は、ノード間のリンク全体又は一部区間に渡って連続して存在していることを示す属性を含む地理情報に関する案内文には、位置情報を含めない、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の案内文生成装置。
  5. 前記地理情報は、ノードをつなぐ経路上に存在する事物の名称を表す地理情報名と、当該事物の場所を示す位置情報とを含み、
    前記案内文生成部は、同じ地理情報名を有する地理情報が複数存在する場合、地理情報名の後に複数の位置情報を配置し、当該複数の位置情報の後に地理情報の数を配置した案内文を生成する、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の案内文生成装置。
  6. 前記案内文生成部は、ノードをつなぐ経路上に存在する危険情報について、前記危険情報が存在する地点間の距離が所定の距離内にある場合、当該危険情報を1組にまとめ、組単位で、2番目以降の危険情報の位置情報を省略した案内文を生成する、請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の案内文生成装置。
  7. 前記案内文生成部は、ノードをつなぐ経路上において始点となるノードに近い方からL(Lは2以上の整数である)個の危険情報が1組にまとめられていない場合、且つ、Lを所定の数P(Pは2以上の整数である)で割った剰余Qが1以上である場合、Q個の危険情報を用いて前記始点となるノードにおける案内文を生成し、さらに、残りの隣り合う危険情報をP個ずつ1組にまとめた組単位の案内文を生成し、当該組単位の案内文を通知する通知地点を設定する、請求項6に記載の案内文生成装置。
  8. 前記案内文生成部は、ノードをつなぐ経路上において始点となるノードにおける案内文として、当該始点となるノードに最も近い危険情報を用いて案内文を生成し、さらに、残りの隣り合う危険情報を所定の数ずつ1組にまとめた組単位の案内文を生成し、当該組単位の案内文を通知する通知地点を設定する、請求項6に記載の案内文生成装置。
  9. 歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置と、当該歩行者に案内文を出力する案内文出力装置とを含む案内システムであって、
    前記案内文生成装置は、
    出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、
    ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
    を含むルートを生成するルート生成部と、
    前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成する案内文生成部と、
    を含み、
    前記案内文出力装置は、
    前記歩行者の現在地を取得する現在地取得部と、
    前記歩行者の方位を取得する方位取得部と、
    前記案内文生成装置において生成されたルートを取得し、当該取得されたルート、前記取得された現在地及び方位に基づいて、案内文を通知するタイミングを判断する通知判断部と、
    案内文を通知するタイミングにおいて、前記歩行者に対する通知を出力し、前記案内文生成装置によって生成された案内文を出力する出力部と、
    を含み、
    前記案内文生成装置の前記案内文生成部は、
    前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成する、案内システム。
  10. 歩行者に対する案内文を生成する案内文生成装置における案内文生成方法であって、
    出発地、曲がり角及び目的地をノードとして表現したときに、出発地から目的地までのノードと、
    ノードをつなぐ経路上に存在する事物に紐付けられた種別であり、歩行にとって危険な事物であることを示す危険情報、歩行を支援する事物であることを示す歩行支援情報、及び歩行中に獲得可能な感覚によって認識できる事物であることを示すランドマーク情報のいずれか1つ以上の種別を含む地理情報と、
    を含むルートを生成するステップと、
    前記生成されたルート、前記生成されたルート上の前記地理情報、及び地理情報の提示の優先順位に基づいて、前記生成されたルートの案内文を生成するステップと、
    を含み、
    前記案内文を生成するステップにおいて、
    前記生成されたルート上のいずれかのノードまでの距離が閾値以下の地理情報が存在する場合、当該地理情報をノードの目印とした案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該危険情報及び/又は歩行支援情報に分類される地理情報を用いて案内文を生成し、
    前記生成されたルート上の地理情報の中に危険情報又は歩行支援情報に分類される地理情報が含まれない場合、且つ、前記生成されたルート上の地理情報の中にランドマーク情報に分類される地理情報が含まれる場合、当該ランドマーク情報に分類される地理情報の中から前記地理情報の提示の優先順位に基づいて選択された地理情報を用いて案内文を生成する、案内文生成方法。
  11. 請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載の案内文生成装置の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
JP2018198447A 2017-12-05 2018-10-22 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム Active JP7225673B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198447A JP7225673B2 (ja) 2017-12-05 2018-10-22 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム
US16/451,855 US11402230B2 (en) 2018-10-22 2019-06-25 Navigation system, apparatus and method for generating navigation message

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017233747 2017-12-05
JP2017233747 2017-12-05
JP2018198447A JP7225673B2 (ja) 2017-12-05 2018-10-22 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019101020A true JP2019101020A (ja) 2019-06-24
JP7225673B2 JP7225673B2 (ja) 2023-02-21

Family

ID=66973437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018198447A Active JP7225673B2 (ja) 2017-12-05 2018-10-22 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7225673B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020149257A1 (ja) * 2019-01-16 2020-07-23 日本電信電話株式会社 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム
JPWO2021090445A1 (ja) * 2019-11-07 2021-05-14
JP2022023273A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 啓太 瀧澤 誘導情報生成プログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001215130A (ja) * 1999-11-22 2001-08-10 Toshiba Corp 歩行者用道案内文自動作成装置および方法並びに記録媒体
JP2001216595A (ja) * 2000-02-03 2001-08-10 Ikeno Tsuken Kk 歩行支援システム
JP2003207358A (ja) * 2002-01-11 2003-07-25 Toshiba Corp 道案内装置及びプログラム
JP2003337041A (ja) * 2002-05-17 2003-11-28 Sony Corp 地図表示システム、地図表示方法、およびプログラム
JP2014020788A (ja) * 2012-07-12 2014-02-03 Zenrin Datacom Co Ltd ナビゲーションシステム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001215130A (ja) * 1999-11-22 2001-08-10 Toshiba Corp 歩行者用道案内文自動作成装置および方法並びに記録媒体
JP2001216595A (ja) * 2000-02-03 2001-08-10 Ikeno Tsuken Kk 歩行支援システム
JP2003207358A (ja) * 2002-01-11 2003-07-25 Toshiba Corp 道案内装置及びプログラム
JP2003337041A (ja) * 2002-05-17 2003-11-28 Sony Corp 地図表示システム、地図表示方法、およびプログラム
JP2014020788A (ja) * 2012-07-12 2014-02-03 Zenrin Datacom Co Ltd ナビゲーションシステム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
五十嵐雄哉、内藤拡也、貞清一浩、山田哲弥: "屋内外シームレスな視覚障がい者音声ナビゲーションシステムの開発と実証", 日本建築学会技術報告集, vol. 第24巻、第57号, JPN6022037719, 20 June 2018 (2018-06-20), JP, pages 867 - 872, ISSN: 0004872232 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020149257A1 (ja) * 2019-01-16 2020-07-23 日本電信電話株式会社 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム
JPWO2021090445A1 (ja) * 2019-11-07 2021-05-14
WO2021090445A1 (ja) * 2019-11-07 2021-05-14 日本電信電話株式会社 案内文生成装置、案内文生成システム、案内文生成方法、及びプログラム
JP2022023273A (ja) * 2020-07-27 2022-02-08 啓太 瀧澤 誘導情報生成プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7225673B2 (ja) 2023-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2706462C2 (ru) Облегчение взаимодействия между пользователями и их окружающими средами с помощью гарнитуры, имеющей механизмы ввода
Sato et al. Navcog3: An evaluation of a smartphone-based blind indoor navigation assistant with semantic features in a large-scale environment
Mascetti et al. Sonification of guidance data during road crossing for people with visual impairments or blindness
EP3292378B1 (en) Binaural navigation cues
JP7225673B2 (ja) 案内文生成装置、案内システム、案内文生成方法及びプログラム
US11402230B2 (en) Navigation system, apparatus and method for generating navigation message
Chen et al. BlindNavi: A navigation app for the visually impaired smartphone user
Albrecht et al. Guided by music: pedestrian and cyclist navigation with route and beacon guidance
Brunet et al. “Invitation to the voyage”: The design of tactile metaphors to fulfill occasional travelers' needs in transportation networks
US9810538B2 (en) Apparatus, method, and system for providing beacon-based navigation
Loeliger et al. Wayfinding without visual cues: Evaluation of an interactive audio map system
Lewis et al. Hearing the way: requirements and preferences for technology-supported navigation aids
Kappers et al. Hand-held haptic navigation devices for actual walking
Minhat et al. TacTalk: Talking tactile map for the visually impaired
Kuriakose et al. Turn Left Turn Right-Delving type and modality of instructions in navigation assistant systems for people with visual impairments
Gustafson-Pearce et al. Comparison between audio and tactile systems for delivering simple navigational information to visually impaired pedestrians
Hagethorn et al. Creating design guidelines for a navigational aid for mild demented pedestrians
Paiva et al. A mobile application to enhance mobility of people with permanent or temporary mobility disability–a case study in Portugal
Antunes et al. Designing for blind users: guidelines for developing mobile apps for supporting navigation of blind people on public transports
Barham et al. The Assistant Project-Creating a Smartphone App to Assist Older People when Travelling by Public Transport.
Iwaoka et al. Ultrasound from cyber map: Intuitive guidance method using binaural parametric loudspeaker
WO2022049698A1 (ja) 案内情報処理装置、案内情報処理方法及びプログラム
Tang et al. Indoor map learning for the visually impaired
FI127928B (en) The travel control device and the method for controlling the passage
Prémont Towards Navigational Aids using Augmented Reality for People with Alzheimer’s Disease in Outdoor Environments: A user study using HoloLens 2 around a University campus

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20181026

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7225673

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150