JP2019100908A - 水道施設の漏水検知システム - Google Patents
水道施設の漏水検知システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019100908A JP2019100908A JP2017233263A JP2017233263A JP2019100908A JP 2019100908 A JP2019100908 A JP 2019100908A JP 2017233263 A JP2017233263 A JP 2017233263A JP 2017233263 A JP2017233263 A JP 2017233263A JP 2019100908 A JP2019100908 A JP 2019100908A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- distribution
- detection system
- pressure
- reducing valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】低コストで地下漏水を検出できる水道施設の漏水検知システムを提供する。
【解決手段】配水池4から配水本管5に供給される浄水の配水量を計測する流量計13は、計測データを演算する流量計用演算処理装置21を有しており、流量計用演算処理装置21は、計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を算出すると共に、複数の前記流量値の平均値を算出し、新たに算出された前記流量値を平均値と比較して、流量値と平均値との差が、平均値のα%を越えた時に、配水本管5内で漏水していると判断して、警報信号を発する。
【選択図】図1
【解決手段】配水池4から配水本管5に供給される浄水の配水量を計測する流量計13は、計測データを演算する流量計用演算処理装置21を有しており、流量計用演算処理装置21は、計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を算出すると共に、複数の前記流量値の平均値を算出し、新たに算出された前記流量値を平均値と比較して、流量値と平均値との差が、平均値のα%を越えた時に、配水本管5内で漏水していると判断して、警報信号を発する。
【選択図】図1
Description
本発明は、水道施設の漏水検知システムに関する。
水道施設において、配水池に蓄えられた浄水は、配水本管及び配水支管等により構成される配水管路を経由して、多くの需要家に供給される。したがって、配水管路は、末端の需要家のライフラインを支えており、高い信頼性が要求される。ところで、配水管路の漏水に関し、地震、道路工事等で配水管路が大きく破損した場合、漏水は、道路の陥没や水没等の被害に繋がり、容易に発見される場合が多い。一方、配水管路の経年劣化が原因の腐食や亀裂による地下漏水は、発見が困難である。また、地下漏水は、配水池からの総配水量に対する有効水量(有効率)の減少となり、浄水の浪費となるので、極力早い段階で発見或いは認識することが望まれる。
従来、住民の通報等によって知らされる地上漏水以外の地下漏水に対しては、たとえば、現場調査員が音響検出等で定期的に漏水の有無の調査を行い、漏水可能性が高い箇所を特定し、その後、漏水探査機を用いて、詳細な漏水箇所の特定を行っていた。別の方法としては、振動計をあらかじめ配水管路の複数個所に設置しておき、配水管路を伝播してきた漏水音を検出し、その情報に信号処理を施すことで、漏水の有無及び発生位置を特定する方法が知られている(特許文献1)。
前述の現場調査委員による定期的な調査では、人件費及び時間がかかり、また、特許文献1の技術では、振動計を設置する費用がかかると共に、地中に設置するため、維持管理に手間がかかっていた。
本発明の目的は、配水管路の上流端部又はその近傍に配置されている既存の流量計を利用することにより、人件費及び設備費を増やすことなく、低コストで地下漏水を検出できる水道施設の漏水検知システムを提供することである。
前記課題を解決するため本願第1の発明は、配水池と、前記配水池の浄水出口に接続された配水本管と、前記配水本管に接続されて末端需要家の給水区域に至る配水支管と、前記配水本管に配置された減圧弁と、を備えた水道施設の漏水検知システムにおいて、前記配水池から前記配水本管に供給される浄水の配水量を計測する流量計を備え、前記流量計は、計測データを演算する流量計用演算処理装置を有しており、前記流量計用演算処理装置は、前記計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を連続的または間欠的に算出すると共に、単時間当たりの前記流量値が算出される毎に、複数の前記流量値の平均値を算出し、新たに算出された前記流量値を前記平均値と比較して、前記流量値と前記平均値との差が、前記平均値のα%を越えた時に、前記配水本管内で漏水していると判断して、警報信号を発するようにプログラムされており、例えばα%は10%以上の値に設定されている。
本願第2の発明は、配水池と、前記配水池の浄水出口に接続された配水本管と、前記配水本管に接続されて末端需要家の給水区域に至る配水支管と、前記配水本管に配置された減圧弁と、を備えた水道施設の漏水検知システムにおいて、前記配水池から前記配水本管に供給される浄水の配水量を計測する流量計を備え、前記流量計は、計測データを演算する流量計用演算処理装置を有しており、前記流量計用演算処理装置は、前記計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を連続的または間欠的に算出し、算出された前記流量値を、予め設定された許容最大値と比較し、算出された前記流量値が前記許容最大値を越えた時に、前記配水本管内で漏水が発生していると判断し、警報信号を発するようにプログラムされている。
本発明は、前記第1又は第2の発明の構成に加え、次の構成要件を備えることができる。
(a)前記流量計用演算処理装置は地上に配置され、好ましくは、前記流量計用演算処理装置は、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する流量計用の出力部を有している。
(b)前記減圧弁の上流側に配置された一次側圧力計と、前記減圧弁の下流側に配置された二次側圧力計と、前記両圧力計で測定した一次圧力値と二次圧力値が入力される減圧弁用演算処理装置と、を備え、前記減圧弁用演算処理装置は、前記一次圧力値と前記二次圧力値との差を算出し、算出した圧力差が、予め設定した最大圧力差を越えた時に、前記減圧弁より下流側で漏水していると判断して、流量に関する前記警報信号とは別の警報信号を発するようにプログラムされている。
(c)前記(b)項の構成を備えた漏水検知システムにおいて、好ましくは、前記減圧弁、前記一次側圧力計及び前記二次側圧力計は地下に配置され、前記減圧弁用演算処理装置は、地上に配置され、地下の前記一次側圧力計及び前記二次側圧力計と、地上の前記減圧弁用演算処理装置とは、電線ケーブルで電気的に接続されている。より好ましくは、前記減圧弁用演算処理装置は、演算結果を、遠隔操作装置へ無線により発信する減圧弁用の出力部を有している。
さらに、本発明において、前記配水本管は、重力により浄水を移動させる勾配を有する自然流下式の水道施設の漏水検知システム、あるいは前記配水池の浄水を前記配水本管に吐出する配水ポンプを備えた水道施設の漏水検知システムのいずれにも、適用可能である。
(1)本願第1又は第2の発明によると、既存の流量計を利用して、配水池から排出される浄水の流量を計測するだけで、配水管路の漏水を確実に検知することができる。すなわち、人件費及び設備費を増やすことなく、低コストで配水管路内の地下漏水を、確実に検出できる。
(2)前記(a)項のように、流量計用演算処理装置を地上に配置していると、流量計用演算処理装置が水没したり、水に濡れるのを防止でき、寿命が延びると共に、メンテナンスも容易である。また、前記流量計用演算処理装置が、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する出力部を有していることにより、監視者が流量計から離れていても、簡単かつ即座に漏水を検知できる。
(2)前記(a)項のように、流量計用演算処理装置を地上に配置していると、流量計用演算処理装置が水没したり、水に濡れるのを防止でき、寿命が延びると共に、メンテナンスも容易である。また、前記流量計用演算処理装置が、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する出力部を有していることにより、監視者が流量計から離れていても、簡単かつ即座に漏水を検知できる。
(3)前記(b)項のように、減圧弁の上流側と下流側の圧力差に基づいて漏水を検出するようにしていると、前記流量計による配水管路全体の漏水の検出に加え、減圧弁より下流側の配水本管又は配水支管内の漏水を、確実に、効率良く検出できる。
(4)前記(c)項のように、地下に配置される減圧弁等に対し、減圧弁用演算処理装置を地上に配置していると、減圧弁用演算処理装置が水没したり、水に濡れるのを防止でき、寿命が延びると共に、メンテナンスも容易である。特に、減圧弁用演算処理装置が、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する出力部を有していると、監視者が減圧弁から離れていても、簡単かつ即座に漏水を検知できる。
(5)配水本管が、重力により浄水を移動させる勾配を有する自然流下式である場合には、配水用のポンプが不要であり、コスト低減になる。一方、配水池の浄水を配水本管に吐出する配水ポンプを備えた場合には、平地でも、配水管路の勾配が小さい場合でも、確実に、所定の圧力で浄水を供給できる。
[発明の第1の実施の形態]
図1乃至図3に基づいて、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1において、水道施設は、浄水場1と、浄水場1から揚水ポンプ3により汲み上げられた浄水を貯留する配水池4と、配水池4の浄水出口4aに接続された配水本管5と、配水本管5に接続されて複数の末端需要家7の給水管9に至る複数の配水支管8と、配水本管5の途中に配置された減圧弁10と、を備えている。各配水支管8と給水管9との間には、止水栓(図示せず)及び量水器11がそれぞれ配設されている。
図1乃至図3に基づいて、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1において、水道施設は、浄水場1と、浄水場1から揚水ポンプ3により汲み上げられた浄水を貯留する配水池4と、配水池4の浄水出口4aに接続された配水本管5と、配水本管5に接続されて複数の末端需要家7の給水管9に至る複数の配水支管8と、配水本管5の途中に配置された減圧弁10と、を備えている。各配水支管8と給水管9との間には、止水栓(図示せず)及び量水器11がそれぞれ配設されている。
配水池4は十分な水頭圧を得るために高台に設置されており、配水本管5は、重力を利用した自然流下により浄水を末端需要家7まで供給するために、十分な勾配を有するように設置されている。
配水本管5の上流端部には、配水池4の浄水出口4aの近傍に開閉弁12が配設され、この開閉弁12の下流側近傍に、配水池4からの配水量を計測する電磁流量計13が配設されている。電磁流量計13の上流側には、正確に流量を測定できるように、所定長さ以上の直管部5aが確保されている。電磁流量計13の構成並びに前記減圧弁10の構成を、以下のように、本発明に従って工夫改良することにより、水道施設の配水管路内の地下漏水が検知できるようになっている。
図2において、符号Aは地面を示しており、電磁流量計13は、地下に配置された検出器20と、地上に配置された流量計用演算処理装置21と、検出器20と流量計用演算処理装置21とを電気的に接続する電線ケーブル22と、を備えている。
地下に配置された検出器20は、非磁性体材料からなる測定管30と、この測定管30の外周に配置された鉄心31及び一対の励磁コイル32と、互いに対向する一対の電極33とを備えている。測定管30内では、矢印F方向に浄水が流れる。
一対の励磁コイル32は、電流が流されることにより、測定管30内に、浄水の流れ方向Fと直交する方向Bに磁界(磁束密度)を発生させる。一対の電極33の対向方向Eは、浄水の流れ方向F及び磁界の方向Bのいずれに対しても直交している。
測定管30内の磁界(B)内を浄水が矢印F方向に流れることにより、浄水内に流速に応じた大きさの誘導起電力が発生する。この誘導起電力を一対の電極33により計測し、計測データを流量計用演算処理装置21に入力する。ちなみに、ファラディの法則に従うと、浄水が磁界中を移動することにより、官内径×磁束密度×平均流速に比例した誘導起電力(電圧)が発生する。この誘導起電力を一対の電極33により検出するのである。
地上に配置された流量計用演算処理装置21は、励磁用電源回路40、信号入力回路(入力部)41、演算処理部42、無線出力機能を有する出力部43、並びに図示しないメモリ等を内蔵している。
励磁用電源回路40は、電線ケーブル22を介して励磁コイル32に接続されており、励磁コイル32に電流を流す。信号入力回路41には、一対の電極33で検出した起電力(電圧)が入力される。演算処理部42は、マイクロコンピュータ等が内蔵されており、信号入力回路41から伝達された計測データから、流速値及び流量値を算出すると共に、所定のプログラムにしたがって計測データを演算処理し、演算結果を出力部43に伝達する。出力部43は無線機能を有しており、市役所の水道課あるいは監視センター等に設置された遠隔監視装置24に、無線により各種データを送信できる。
流量計用演算処理装置21の演算処理部42のメモリ等には、流量変化に基づいて漏水を検知し、警報信号を発信できるように、次のようなプログラムが組み込まれている。
信号入力回路41から伝達された起電力等の計測データに基づき、単位時間当たりの流量値Qを連続的または間欠的に算出する。ここで、説明の容易化を図るために、単位時間当たりの流量値を、単に「流量値」と表現して、説明する。前記流量値Qが算出される毎に、複数回の前記流量値の平均値Qav.を算出する。たとえば、直前の数回又は数十回の計測流量値Qの平均値Qav.を算出し、新たに算出された前記流量値Qを前記平均値Qav.と比較する。そして、最新の前記流量値Qと前記平均値Qav.との差が、前記平均値Qav.のα%を越えた時に、前記配水本管5内で漏水していると判断するようにプログラムされている。前記α%は、例えば10%以上に設定されている。この値は公共機関(例えば水道局など)において各市町村のエリアごとにそれぞれ設定される値である。すなわち、各エリアごとに漏水と判断される値が経験則に基づいて公共機関により決定される。漏水を検出した時には、出力部43から、遠隔監視装置24へ、無線にて警報信号を発信する。なお、当然ながら、演算処理部42は、検出器20にて検出した信号を、アナログ信号に変換する従来の変換器の機能も有している。
前述の単時間当たりの流量値Qを算出するための「単位時間」は、瞬時あるいは数秒とすることも可能であるが、本第1の実施の形態では、数分あるいは数十分を「単位時間」として算出している。また、前述の説明では、新たな算出前の数十回分の流量値Qの平均値Qav.を利用しているが、平均値Qav.を算出するための流量値Qの検出数は、数回あるいは数百回等、環境に応じて適宜設定可能である。
また、漏水の監視を行う時間は、24時間監視体制でも良いが、浄水の使用が極端に減少する夜間を除く期間、すなわち、浄水の利用が多い昼間時間(たとえば朝6時から夕方6時までの間)に設定することもできる。
図3において、減圧弁10より上流側の配水本管5部分には、一次側圧力計51が配設され、減圧弁10より下流側の配水本管5部分には、二次側圧力計52が配設されている。地下に配置された一次側圧力計51及び二次側圧力計52は、電線ケーブル53により、地上に配置された減圧弁用演算処理装置54に電気的に接続されている。
減圧弁用演算処理装置54は、信号入力回路〔入力部〕61、演算処理部62及び無線機能を有する出力部63を備えている。一次側圧力計51及び二次側圧力計各圧力計52から信号入力回路61に入力される一次側圧力値と二次側圧力値は、演算処理部62において比較される。比較結果、一次側圧力値と二次側圧力値との差が、所定値を越えた時に、減圧弁10よりも下流側の配水本管5又は配水支管8に漏水が発生していると判断するようにプログラムされている。そして、漏水を検出した時には、出力部63から無線にて遠隔監視装置24へ警報信号を発する。この警報信号は、前述の流量計用演算処理装置21からの警報信号とは異なる別の信号である。
一次側圧力計51と減圧弁10との間の配水本管5部分と、二次側圧力計52と減圧弁10との間の配水本管5部分とは、ストレーナ55を有するバイパス管56により接続されている。また、バイパス管56の上流端部と減圧弁10との間と、バイパス管56の下流端部と減圧弁10との間には、それぞれ止水弁57が配設されている。さらに、減圧弁10より下流側の止水栓57と二次側圧力計52との間には、安全弁58が配設されている。
[第1の実施の形態の作用]
図1において、浄水場1で浄化された浄水は、揚水ポンプ3により配水池4まで揚水されて貯留される。配水池4の浄水は、浄水出口4aから開閉弁12及び電磁流量計13の検出器20内を通り、配水本管5内に供給される。続いて、各配水支管8を介し、水道法で規定された所定の圧力(たとえば1.0MPa)にて、減圧弁10よりも上流側の各需要家7の給水管9に供給される。
図1において、浄水場1で浄化された浄水は、揚水ポンプ3により配水池4まで揚水されて貯留される。配水池4の浄水は、浄水出口4aから開閉弁12及び電磁流量計13の検出器20内を通り、配水本管5内に供給される。続いて、各配水支管8を介し、水道法で規定された所定の圧力(たとえば1.0MPa)にて、減圧弁10よりも上流側の各需要家7の給水管9に供給される。
減圧弁10まで至った浄水は、減圧弁10内において、水道法で規定された別の所定の圧力(たとえば0.75MPa程度)まで減圧され、減圧弁10より下流側の配水本管5に供給される。そして、減圧された浄水が、各配水支管8を介して、減圧弁10より下流側の各需要家7の給水管9に供給される。
配水本管5又は配水支管8に漏水が発生した場合、電磁流量計13内を流れる浄水の流量は急増する。例えば、その増加量が新たに検出された流量値Qより前の複数回の流量値の平均値Qav.の10%を越えた時、流量計用演算処理装置21の出力部43から、無線にて警報信号が発信され、遠隔監視装置24に受信される。これより、遠隔監視装置24で監視している監視者は、配水管路から離れた場所においても、配水管路内での漏水を認識できる。特に、地下漏水を認識できる。なお、監視者は、遠隔監視装置24の設置個所に居なくとも、インターネットを利用した携帯端末により、漏水を認識することができる。
特に、減圧弁10より下流側の配水本管5又は配水支管8で漏水した場合は、減圧弁10の一次側圧力値と二次側圧力値との差が、所定の大きさを越えた時点で、減圧弁用演算処理装置54が漏水と判断し、出力部63から無線にて警報信号が発信され、遠隔監視装置24に受信される。これより、遠隔監視装置24で監視している監視者は、減圧弁10より下流側で漏水が発生していることを認識できる。すなわち、前述の流量計用演算処理装置21に警報よりも、より狭い範囲での漏水を確実に認識できる。
[第1の実施の形態の効果]
(1)既存の電磁流量計13を利用しているので、設備コスト及び人件費を大幅に増加せずとも、配水管路内の漏水を検知できるようになる。
(1)既存の電磁流量計13を利用しているので、設備コスト及び人件費を大幅に増加せずとも、配水管路内の漏水を検知できるようになる。
(2)流量計用演算処理装置21で漏水と判断した時、その警報信号を、無線により遠隔監視装置24に送信するので、監視者が電磁流量計13から離れていても、即座に、かつ手間をかけることなく、漏水を認識できる。
(3)減圧弁10の下流側における漏水は、電磁電流計13による検知に加え、減圧弁10の一次側と二次側との圧力差によって検出できるので、減圧弁10の下流側における漏水を、より確実に検知できる。
(4)電磁流量計13において、流量計用演算処理装置21は地上に配置されているので、水没を防ぐことができ、浸水や腐食による劣化を抑えることができると共に、メンテナンスが容易に行える。また、地下に配置する場合に比べ、警報信号の無線送信を、障害なく実施できる。
(5)減圧弁10において、減圧弁用演算処理装置54は地上に配置されているので、水没を防ぐことができ、浸水や腐食による劣化を抑えることができると共に、メンテナンスが容易に行える。また、地下に配置する場合に比べ、警報信号の無線送信を、障害なく実施できる。
(6)配水本管5及び配水支管8は、浄水を自然流下できる勾配を有するように配置されているので、配水用のポンプが不要となり、コスト低減になる。
[発明の第2の実施の形態]
第2の実施形態は、前記第1の実施の形態の図1乃至図3と同じ設備及び機器を用いており、異なる構成は、電磁流量計13の流量計用演算処理装置21におけるプログラミングである。すなわち、第2の実施形態において、流量計用演算処理装置21の演算処理部42は、検出器20の電極33で検出した計測データに基づき、単位時間当たりの流量値Qを連続的または間欠的に算出し、算出された流量値Qを、予め設定された許容最大値Mmaxと比較する。そして、算出された前記流量値が前記許容最大値MMaxを越えた時に、配水本管5内で漏水が発生していると判断し、警報信号を発するようにプログラムされている。
第2の実施形態は、前記第1の実施の形態の図1乃至図3と同じ設備及び機器を用いており、異なる構成は、電磁流量計13の流量計用演算処理装置21におけるプログラミングである。すなわち、第2の実施形態において、流量計用演算処理装置21の演算処理部42は、検出器20の電極33で検出した計測データに基づき、単位時間当たりの流量値Qを連続的または間欠的に算出し、算出された流量値Qを、予め設定された許容最大値Mmaxと比較する。そして、算出された前記流量値が前記許容最大値MMaxを越えた時に、配水本管5内で漏水が発生していると判断し、警報信号を発するようにプログラムされている。
前記漏水を判断するための許容最大値Qmax は、昼間における最大使用流量のデータに基づき、最も大きな最大使用流量に、適当な余裕分を加えた値を、採用することができる。
第2の実施の形態における作用効果は、第1の実施の形態の場合と実質的に同様である。
[発明の第3の実施の形態]
図4は本発明の第3の実施の形態に適用される水道施設の概略図であり、図1と異なる構成は、配水池4が高台に設置されておらず、平地あるいは低い台地に設置されている。そのため、配水本管5の上流端部又は配水池4の浄水出口4aに、配水ポンプ70を設置している。すなわち、配水本管5の勾配が十分に採れない環境において、配水ポンプ70を設置することにより、配水池4の浄水を末端需要家7まで、均一な圧力を保って、供給することができる。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。したがって、図1乃至図3と同様の部品には、同じ番号を付している。
図4は本発明の第3の実施の形態に適用される水道施設の概略図であり、図1と異なる構成は、配水池4が高台に設置されておらず、平地あるいは低い台地に設置されている。そのため、配水本管5の上流端部又は配水池4の浄水出口4aに、配水ポンプ70を設置している。すなわち、配水本管5の勾配が十分に採れない環境において、配水ポンプ70を設置することにより、配水池4の浄水を末端需要家7まで、均一な圧力を保って、供給することができる。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。したがって、図1乃至図3と同様の部品には、同じ番号を付している。
第3の実施の形態における作用効果は、第1の実施の形態の場合と実質的に同様である。
[その他の実施の形態]
(1)配水量を計測する流量計としては、電磁流量計の他に、超音波流量計、タービン流量計、容積流量計を利用することもできる。
(1)配水量を計測する流量計としては、電磁流量計の他に、超音波流量計、タービン流量計、容積流量計を利用することもできる。
(2)減圧弁を複数個備えた水道設備に適用することも可能である。
本発明に係る水道施設の漏水検知システムは、流量計及び演算処理装置の製造業者による製造、建築業者あるいは土木業者による配管現場においての設置、さらには、役所の水道課等における監視作業に使用される。
4 配水池
5 配水本管
7 需要家
8 配水支管
10 減圧弁
13 電磁流量計
20 検出器
21 流量計用演算処理装置
24 遠隔監視装置
43 流量計用演算処理装置の出力部
51 一次側圧力計
52 二次側圧力計
54 減圧弁用演算処理装置
62 減圧弁用演算処理装置の出力部
70 配水ポンプ
5 配水本管
7 需要家
8 配水支管
10 減圧弁
13 電磁流量計
20 検出器
21 流量計用演算処理装置
24 遠隔監視装置
43 流量計用演算処理装置の出力部
51 一次側圧力計
52 二次側圧力計
54 減圧弁用演算処理装置
62 減圧弁用演算処理装置の出力部
70 配水ポンプ
Claims (9)
- 配水池と、前記配水池の浄水出口に接続された配水本管と、前記配水本管に接続されて末端需要家の給水区域に至る配水支管と、前記配水本管に配置された減圧弁と、を備えた水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記配水池から前記配水本管に供給される浄水の配水量を計測する流量計を備え、
前記流量計は、計測データを演算する流量計用演算処理装置を有しており、
前記流量計用演算処理装置は、前記計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を連続的または間欠的に算出すると共に、単時間当たりの前記流量値が算出される毎に、複数の前記流量値の平均値を算出し、新たに算出された前記流量値を前記平均値と比較して、前記流量値と前記平均値との差が、前記平均値のα%を越えた時に、前記配水本管内で漏水していると判断して、警報信号を発するようにプログラムされている、水道施設の漏水検知システム。 - 配水池と、前記配水池の浄水出口に接続された配水本管と、前記配水本管に接続されて末端需要家の給水区域に至る配水支管と、前記配水本管に配置された減圧弁と、を備えた水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記配水池から前記配水本管に供給される浄水の配水量を計測する流量計を備え、
前記流量計は、計測データを演算する流量計用演算処理装置を有しており、
前記流量計用演算処理装置は、前記計測データに基づき、単位時間当たりの流量値を連続的または間欠的に算出し、算出された前記流量値を、予め設定された許容最大値と比較し、算出された前記流量値が前記許容最大値を越えた時に、前記配水本管内で漏水が発生していると判断し、警報信号を発するようにプログラムされている、ことを特徴とする水道施設の漏水検知システム。 - 請求項1又は2に記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記流量計用演算処理装置は、地上に配置されている、水道施設の漏水検知システム。 - 請求項3に記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記流量計用演算処理装置は、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する流量計用の出力部を有している、水道施設の漏水検知システム。 - 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記減圧弁の上流側に配置された一次側圧力計と、
前記減圧弁の下流側に配置された二次側圧力計と、
前記両圧力計で測定した一次圧力値と二次圧力値が入力される減圧弁用演算処理装置と、を備え、
前記減圧弁用演算処理装置は、前記一次圧力値と前記二次圧力値との差を算出し、算出した圧力差が、予め設定した最大圧力差を越えた時に、前記減圧弁より下流側で漏水していると判断して、流量に関する前記警報信号とは別の警報信号を発するようにプログラムされている、水道施設の漏水検知システム。 - 請求項5に記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記減圧弁、前記一次側圧力計及び前記二次側圧力計は地下に配置され、
前記減圧弁用演算処理装置は、地上に配置され、
地下の前記一次側圧力計及び前記二次側圧力計と、地上の前記減圧弁用演算処理装置とは、電線ケーブルで電気的に接続されている、水道施設の漏水検知システム。 - 請求項6に記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記減圧弁用演算処理装置は、演算結果を、遠隔監視装置へ無線により発信する減圧弁用の出力部を有している、水道施設の漏水検知システム。 - 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記配水本管は、重力により浄水を移動させる勾配を有する自然流下式である水道施設の漏水検知システム。 - 請求項1乃至7のいずれか一つに記載の水道施設の漏水検知システムにおいて、
前記配水池の浄水を前記配水本管に吐出する配水ポンプを備えた水道施設の漏水検知システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017233263A JP2019100908A (ja) | 2017-12-05 | 2017-12-05 | 水道施設の漏水検知システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017233263A JP2019100908A (ja) | 2017-12-05 | 2017-12-05 | 水道施設の漏水検知システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019100908A true JP2019100908A (ja) | 2019-06-24 |
Family
ID=66973438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017233263A Pending JP2019100908A (ja) | 2017-12-05 | 2017-12-05 | 水道施設の漏水検知システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019100908A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116147859A (zh) * | 2023-04-23 | 2023-05-23 | 福建省银象电器有限公司 | 一种水泵配件检测装置 |
JP7368880B1 (ja) | 2022-06-21 | 2023-10-25 | 角田鉄工株式会社 | 流量異常検知システム、及び、流量異常検知プログラム |
-
2017
- 2017-12-05 JP JP2017233263A patent/JP2019100908A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7368880B1 (ja) | 2022-06-21 | 2023-10-25 | 角田鉄工株式会社 | 流量異常検知システム、及び、流量異常検知プログラム |
CN116147859A (zh) * | 2023-04-23 | 2023-05-23 | 福建省银象电器有限公司 | 一种水泵配件检测装置 |
CN116147859B (zh) * | 2023-04-23 | 2023-06-27 | 福建省银象电器有限公司 | 一种水泵配件检测装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2016067558A1 (ja) | 水道管理システム、水道管理装置、水道管理方法、および水道管理プログラム記録媒体 | |
JP2004205477A (ja) | 流体搬送管網中の異常箇所を推定する方法 | |
CN105695997A (zh) | 埋地金属管道安全保护方法 | |
JP2010048058A (ja) | 漏水節点推定装置 | |
JP5574191B2 (ja) | 電磁流量計動作検証システム | |
JP5469655B2 (ja) | 地中埋設水道管の漏水検知装置及び漏水検知方法 | |
JP2017524812A (ja) | カソード防食管理システム | |
US20180292292A1 (en) | Pipe condition detection device, pipe condition detection method, computer-readable recording medium, and pipe condition detection system | |
WO2005080934A1 (en) | Surveying of buried pipelines | |
KR20090067303A (ko) | 배관재 연결부 감지장치 | |
Remeshevska et al. | Study of the ways and methods of searching water leaks in water supply networks of the settlements of Ukraine | |
JP2019100908A (ja) | 水道施設の漏水検知システム | |
CN108506740A (zh) | 一种基于流速计的液体管道泄漏区域确定方法及系统 | |
KR101352839B1 (ko) | 누수지점의 위치 검지 시스템 | |
US20180348080A1 (en) | Device, method, and recording medium | |
KR101762614B1 (ko) | 상수관로의 누수 여부 및 위치 변화를 감지할 수 있는 상수관로용 안전감시 장치 및 이를 이용한 상수관로 안전감시 방법 | |
EP3405764B1 (en) | Method for fluid flow measurement for a discrete area of a fluid supply network | |
JP6626395B2 (ja) | 管路の異常検知方法および管路の異常監視方法 | |
JP4698318B2 (ja) | 防食状態監視方法及びシステム | |
JP4554634B2 (ja) | フランジ結合部材およびそれを使用したパイプラインの異常検出装置 | |
JP2005148975A (ja) | パイプラインの異常検出方法およびその装置 | |
KR101283530B1 (ko) | 유체흐름 계측기 | |
Lee et al. | Fatigue analysis of metallic-plastic-metallic pipeline systems: a numerical study | |
JP7155063B2 (ja) | 液体侵入検出システム、液体侵入検出方法および液体侵入検出プログラム | |
KR101283531B1 (ko) | 누수 검지 시스템 |