JP2019100790A - 変状検出方法、変状検出装置および変状検出プログラム - Google Patents

変状検出方法、変状検出装置および変状検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】構造物に発生した微細な変状を容易に検出する。【解決手段】 構造物の変状を検出する変状検出方法は、構造物の表面の検出対象1に、脆性を有する塗料を塗布するステップと、検出対象1において、脆性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定するステップと、電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、検出対象において変状が生じていると判定するステップを備える。検出対象1に1つの変状が生じると、検出対象1に塗布された塗料において複数の変状が生じる。【選択図】 図1

Description

本発明は、構造物の変状を検出する変状検出方法、変状検出装置および変状検出プログラムに関する。
近年、インフラ構造物は、平均使用期間が30年を超えるものも多く、老朽化が問題となっている。インフラの維持管理コスト削減のため、小さな損傷、変状を早期に検知し、一部もしくは大規模な劣化を、未然に防ぐことが求められる。しかしながら、インフラ構造物の定期点検は、主に目視点検であり、場合によって、打音調査などの各種検査が行われることが多く、小さな変状の発見は極めて困難である。また、これらの検査は、点検者の経験に依存する部分が多い。
鋼材に生じる疲労き裂を検知するための従来技術として、例えば、非特許文献1、非特許文献2および特許文献1がある。
非特許文献1は、亀裂などの損傷につながるインフラのひずみ分布測定を簡単に行えるフレキシブル面パターンセンサシートを開示する。フレキシブル面パターンセンサシートに、ひずみセンサーがアレイ化して配設され、検査対象に貼ることにより、検査対象のひずみを検出することを可能とする。
非特許文献2は、電気的特性変化から疲労き裂の発生および進展を検知可能な方法と、導電性表面材料を表示する。
特許文献1は、防水性を有する絶縁塗料をコンクリートの壁面に塗布した下地層と、その上に線状模様の導電性層を形成し、下地層と同様の絶縁塗料を導電層及び下地層に塗布して形成してこれらを被覆する保護層を設けることを開示する。特許文献1は、導電層の電気的断続や電気抵抗の変化によって、コンクリート構造物のひび割れを検出することを可能とする。
特開2001−201477号公報
山下 崇博, 小林 健, 伊藤 寿浩「道路インフラ状態モニタリング用センサシートの開発」2015年度精密工学会春季大会 セッションID: E69 坂本達郎、鈴木実、井上健、長瀬良平、田中誠「導電性塗料を用いた疲労き裂検知手法の開発」、鋼構造年次論文報告集、VOL.18,pp.145-150,2010年11月
しかしながら、上記非特許文献1、非特許文献2および特許文献1に記載された方法によって、き裂等の変状を検知する場合、下記に示すような問題がある。
非特許文献1に記載された方法は、壊れやすい高アスペクト比の極薄ひずみセンサチップをシートに実装する必要がある。従って、非特許文献1に記載の方法は、巨大なインフラ構造物に適用するには現実的ではない。またセンサチップが設けられたシートを構造物の表面に貼り付けて使用するので、凹凸面への使用が難しく、また剥がれるリスクが高いため、事故につながる危険性も高い。
非特許文献2に記載の方法は、き裂検知用とき裂進展用の2つの塗膜を用意する必要があり、塗装工程が煩雑になる可能性がある。また小さな傷の検知を行うためには、塗装幅や長さを小さくしなければならず、大面積を検知する際には多数のセンサーが必要になり、コスト面での負担が大きい。
特許文献1に記載された方法は、導電性層の線状模様よりも大きく成長した傷は、線状模様が断線され検出が可能となる。従って、劣化初期状態を検知するためには、線状模様の幅を細く形成する必要がある。
このようにいずれの先行技術文献も、構造物に発生した微細な変状を容易に検出することは難しい。
従って本発明の目的は、構造物に発生した微細な変状を容易に検出することができる変状検出方法、変状検出装置および変状検出プログラムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、構造物の変状を検出する変状検出方法に関する。本発明の第1の特徴に係る変状検出方法は、構造物の表面の検出対象に、脆性を有する塗料を塗布するステップと、検出対象において、脆性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定するステップと、電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、検出対象において変状が生じていると判定するステップを備える。
検出対象に1つの変状が生じると、検出対象に塗布された塗料において複数の変状が生じても良い。
脆性を有する塗料に、導電性粒子が混合されても良い。
脆性を有する塗料の塗布面の上に、導電性を有する塗料が塗布された場合、測定するステップは、検出対象において、導電性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定しても良い。
脆性を有する塗料に複数の細長体が混合され、複数の細長体の長手方向が、それぞれ所定の方向になるように配設されても良い。
複数の細長体が混合された脆性を有する塗料の第1の塗布面に、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料を塗布して第2の塗布面を形成し、第1の塗布面の細長体の長手方向と、第2の塗布面の細長体の長手方向とが、直行するように配設されても良い。
本発明の第2の特徴は、構造物の変状を検出する変状検出装置に関する。第2の特徴に係る変状検出装置は、構造物の表面の検出対象において、脆性を有する塗料が塗布された塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスの測定値を取得する測定部と、測定部によって取得された電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、検出対象において変状が生じていると判定する判定部を備える。
本発明の第3の特徴は、コンピュータを、第2の特徴に記載の変状検出装置として機能させるための変状検出プログラムに関する。
本発明によれば、構造物に発生した微細な変状を容易に検出することができる変状検出方法、変状検出装置および変状検出プログラムを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、検出対象に脆性を有する塗料を塗布した状態を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、脆性を有する塗料を塗布された脆性塗料部に、複数の変状が生じた状態を説明する上面図である。 一般的な塗料を検出対象に塗布した塗膜に生じた変状を説明する斜視図である。 一般的な塗料を検出対象に塗布した塗膜に生じた変状を説明する上面図である。 一般的な塗料を検出対象に塗布した塗膜に生じた変状のうち、抵抗値の算出対象となる変状を説明する上面図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、脆性を有する塗料を塗布された脆性塗料部に、複数の変状が生じた状態において、脆性塗料部を区分した上面図である。 一般的な塗料を塗布した塗膜に生じた変状が、導電方向に平行に生じた状態を説明する上面図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、脆性を有する塗料を塗布した塗膜に生じた変状が、導電方向に平行に生じた状態を説明する上面図である。 一般的な塗料を塗布した塗膜に生じた変状が、導電方向に垂直に生じた状態を説明する上面図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、脆性を有する塗料を塗布した塗膜に生じた変状が、導電方向に垂直に生じた状態を説明する上面図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出装置のハードウエアと機能構成を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る変状検出装置の処理を説明するフローチャートである。 第1の変形例において、脆性を有する塗料に、導電性粒子を混合して、脆性塗料部を形成した状態を説明する斜視図である。 第2の変形例において、脆性を有する塗料の塗布面の上に、導電性を有する塗料が塗布された状態を説明する斜視図である。 第4の変形例において、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料により形成された脆性塗料部を説明する斜視図である。 第4の変形例において、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料により形成された脆性塗料部において、変状が生じた状態を説明する斜視図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(変状検出方法)
本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、構造物の変状を検出する。構造物の劣化によって、亀裂、ひび、穴、欠落等の変状が生じるところ、本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、目視検査などの検査者の経験に依存することなく、客観的な測定値により構造物に生じた微細な変状を検出する。
本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、まず、構造物の表面の検出対象1に、脆性を有する塗料を塗布する。図1に示すように、変状の検出対象1に、脆性を有する塗料を塗布し、検出対象1上に、脆性を有する塗料によって塗膜(脆性塗料部2)を形成する。
ここで、脆性を有する塗料は、検出対象1に1つの変状が生じると、検出対象1に塗布された脆性塗料部2において複数の変状が生じるような脆性を有する。例えば、検出対象1に1つの変状が生じた場合、この1つの変状の発生に起因して、図2に示すように、脆性塗料部2に2以上の変状3が生じる。なお、検出対象1に変状が生じることなく脆性塗料部2に変状を生じさせる塗料は、本発明の実施の形態に係る脆性を有する塗料から除外される。
本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、脆性塗料部2に電気信号を流し、電気的変化量の変化を取得して、検出対象1における変状の有無を判定する。例えば構造物の検査で、検出対象1上の脆性塗料部2に直流電気信号を流し、検出対象1において、脆性を有する塗料の塗布面の電気抵抗を測定する。図1に示す例では、図面の手前側から奥側に、直流電気信号が流れる。変状検出方法は、測定した電気抵抗が、所定値よりも高い場合、検出対象1において変状が生じていると判定する。
従来の測定方法においては、変状が生じていない場合の電気抵抗と一つのみ変状が生じた場合の電気抵抗の差分は小さく、検出することが難しい場合がある。これに対し本発明の実施の形態に係る変状検出方法によれば、脆性塗料部2は、検出対象1に1つの変状が生じると、検出対象1に塗布された脆性塗料部2において複数の変状が生じることにより、脆性塗料部2における電気的特性の変化を増幅させる。これにより、変状が生じていない場合の電気抵抗と、脆性塗料部2において複数の変状が生じた場合の電気抵抗の差分が大きくなり、検出対象1の変状を、容易に検出することが可能になる。
上記の例では、脆性塗料部2に直流電気信号を流して、脆性塗料部2の電気抵抗を測定する場合を説明したが、これに限らない。例えば、脆性塗料部2に交流電気信号を流して、脆性塗料部2の交流インピーダンスを測定しても良い。
(抵抗)
実施の形態に係る変状検出方法により算出される電気抵抗の例を説明する。なお、ここでは、直流電気信号を流して得られる電気抵抗について説明するが、交流電気信号を流して得られる交流インピーダンスについても適用することができる。
まず、何ら変状が生じていない場合の塗膜の抵抗は、式(1)で表される。図1に示すように、検出対象1および脆性塗料部2の横幅をW、長さをLとし、脆性塗料部2の塗膜の厚みをtとする。また変状の幅をw、長さをlとする。なおこのような状況で発生する変状3の厚みは、脆性塗料部2の厚みと同じtとなる。
Figure 2019100790
一般的な技術として、脆性を有さない塗料が、検出対象1に塗布された場合を説明する。脆性を有さない塗料が、検出対象1に塗布されることにより、図3に示すように、検出対象1に塗料部20が形成される。図4に示すように検出対象1のInからOutに、直流電気信号を流しても、変状3には電気が流れないとする。脆性を有さない塗料が塗布された塗料部20の抵抗値は、直流電気信号が流れる方向と直行する方向で区分される5つの領域(図4参照)の各抵抗値R1、R2、R3、R4およびR5の合計となる。コンクリート構造物等における変状(ひび)の幅は、一般的に、0.1〜0.4mm程度であることから、抵抗値R4およびR5は限りなく小さく、塗料部20の抵抗値に及ぼす影響は少ない。従って、塗料部20の抵抗値は、図5に示すように、R1、R2およびR3の合計に近似することができる。
図5に示す抵抗値R1+R3は、下記の式(2)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
次に、抵抗値R2は、下記の式(3)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
式(2)および式(3)により、脆性を有さない塗料の塗膜の抵抗値Rは、式(4)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
一方、図6を参照して、本発明の実施の形態に係る変位検出方法において、脆性を有する塗料を塗布した脆性塗料部2に複数の変状3が生じた場合を説明する。図6に示すように検出対象1のInからOutに、直流電気信号を流しても、変状3には電気が流れないとする。図4および図5を参照して説明したように、図6においても、変状3の下端および上端については脆性塗料部2における抵抗値に及ぼす影響が少なく、この部分の抵抗値の算出を割愛することができる。この結果、本発明の実施の形態に係る変位検出方法において、脆性塗料部2の抵抗値は、下記の式(5)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
ここで、具体的な抵抗値を算出して説明する。検出対象1の幅W=20cm、長さL=50cmと仮定する。塗膜に生じた変状(ひび)の大きさは、深さt=0.5mm、幅w=0.4mm、長さl=10cmとする。抵抗率ρ=0.05Ωmとする。
何ら変状が生じていない場合の抵抗値R0は、式(1)を上記条件に当てはめることにより得られ、250.0Ωとなる。
Figure 2019100790
ここで、図7に示すように、脆性を有さない塗料が検出対象1に塗布された塗料部20に、1つの変状3が導通方向(図7に示す塗膜の長さ方向)に生じた場合を説明する。この場合、式(4)にθ=90°を設定することにより、抵抗値Rは、式(7)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
構造物の維持・補修における塗膜の仕様は、一般には上塗り、中塗り、下塗りと合わせての厚みは、空気中の構造物では100μmないし250μmである。一番薄い部分が100μmないし250μmの厚みになるように塗装される場合が多いので、塗膜構造全体の厚みt=0.5mmと仮定する。
前述の条件下で、脆性を有さない塗料が検出対象1に塗布された塗料部20に、1つの変状3が導通方向(図7に示す塗膜の長さ方向)に生じた場合、抵抗値Ra1は、式(8)に示すように、250.1Ωとなる。
Figure 2019100790
次に、図8に示すように、本発明の実施の形態に係る脆性を有する塗料が、検出対象1に塗布された脆性塗料部2に、複数の変状3が導通方向(図8に示す塗膜の長さ方向)に生じた場合を説明する。前述の条件下で、脆性を有する塗料が検出対象1に塗布された脆性塗料部2に、図7と同様の変状3が100個できるとすると、抵抗値Ra2は、式(9)に示すように、262.5Ωとなる。
Figure 2019100790
所定の条件で、変状が生じない場合の抵抗値R0は、250Ωであるのに対し、一般的な塗料を用いた塗料部20に、導電方向の1つの変状が生じた場合の抵抗値Ra1は、250.1Ωとなる。変状が生じる前後において、抵抗値の変化量は、0.04%であり、抵抗の値はあまり変わらない。
これに対し、本発明の実施の形態で説明するように、検出対象1に変状が生じると、脆性のある塗料を用いた脆性塗料部2に、塗面に複数の変状3が生じる。これにより変状が生じない場合の抵抗値が250Ωであるのに対し、脆性のある塗料を用いた脆性塗料部2に導電方向の100個の変状が生じた場合の抵抗値a2は、262.5Ωとなる。変状が生じる前後において、抵抗値の変化量は、5%である。脆性を有する塗料を用いた場合の変状が生じる前後の抵抗の変化量は、一般的な塗料を用いる場合に比べて125倍となった。
一般に、デジタルマルチメータ等の測定誤差は1%前後であることが多い。従って、一般的な塗料を用いて抵抗値Ra1が0.04%上昇したとしても、測定誤差に含まれてしまうため、抵抗変化を検出できない可能性が高い。これに対し、脆性を有する塗料を用いることにより抵抗値が5%上昇すると、測定誤差が1%前後生じたとしても、一般的な測定器で検出できる可能性は高い。
このように、検出対象1の塗装構造に脆性を有する塗料を用いて、電流の進行方向に変状が生じると、電流の進行方向の断面積が減少する。これにより、抵抗値を大幅に増大させ、検出対象1における微小な変状を検知することができる。
次に、図9に示すように、脆性を有さない塗料が検出対象1に塗布された塗料部20に、1つの変状3が導通方向に垂直な方向(図9に示す塗膜の幅方向)に近い状態で生じた場合を説明する。この場合、式(4)にθ=0°を設定することにより、抵抗値Rは、式(10)で表現することが可能である。
Figure 2019100790
ここで、変状3が、導通方向に垂直な方向(図9に示す塗膜の幅方向)で生じた場合、式(10)は、式(11)となる。
Figure 2019100790
式(6)、式(8)および式(9)を算出した場合と同様に、検出対象1の幅W=20cm、長さL=50cmと仮定する。塗膜に生じた変状(ひび)の大きさは、深さt=0.5mm、幅w=0.4mm、長さl=10cmとする。抵抗率ρ=0.05Ωmとする。
前述の条件下で、脆性を有さない塗料が検出対象1に塗布された塗料部20に、1つの変状3が導通方向と垂直方向(図9に示す塗膜の幅方向)に生じた場合、抵抗値Rb1は、式(12)に示すように、250.2Ωとなる。
Figure 2019100790
次に、図10に示すように、本発明の実施の形態に係る脆性を有する塗料が検出対象1に塗布された脆性塗料部2に、複数の変状3が導通方向と垂直方向(図10に示す塗膜の幅方向)に生じた場合を説明する。前述の条件下で、脆性塗料部2に、図9と同様の変状3が100個できるとすると、抵抗値Rb2は、式(13)に示すように、270Ωとなる。
Figure 2019100790
所定の条件で、変状が生じない場合の抵抗値R0は、250Ωであるのに対し、一般的な塗料を用いた塗料部20に、導電方向と垂直方向の1つの変状3が生じた場合の抵抗値Rb1は、250.2Ωとなる。変状が生じる前後において、抵抗の変化量は、0.08%であり、抵抗の値はあまり変わらない。
これに対し、本発明の実施の形態で説明するように、検出対象1に変状が生じると、脆性のある塗料を用いた脆性塗料部2に、塗面に複数の変状3が生じる。これにより変状が生じない場合の抵抗値が250Ωであるのに対し、脆性のある塗料を用いた脆性塗料部2に導電方向と垂直方向の100個の変状が生じた場合の抵抗値Rb2は、270Ωとなる。変状が生じる前後において、抵抗値の変化量は、8%である。脆性を有する塗料を用いた場合の変状が生じる前後の抵抗の変化量は、一般的な塗料を用いる場合に比べて100倍となった。
このように、塗装構造に脆性を有する塗料を用いて、電流の進行方向に対して垂直方向に変状が生じた場合も、電流の進行方向の断面積が減少し、抵抗を大幅に増大させ、検出対象1における微小な変状を検知することができる。
(変状検出装置)
図11を参照して、本発明の実施の形態に係る変状検出装置10を説明する。変状検出装置10は、記憶装置11、処理装置15等を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが変状検出プログラムを実行することにより、図11に示す機能を実現する。
記憶装置11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)、ハードディスク等であって、処理装置15が処理を実行するための入力データ、出力データおよび中間データなどの各種データを記憶する。処理装置15は、CPU(Central Processing Unit)であって、変状検出装置10における処理を実行する。
また図11に図示しないが、変状検出装置10は、変状検出装置10に指示等を入力するための入力装置、および、変状検出装置10の処理結果等を出力するための出力装置を備えても良い。さらに変状検出装置10は、脆性塗料部2に直流電流信号または交流電気信号を流したりするための電気回路、脆性塗料部2の電気抵抗等を測定するためのプローブを備えても良い。
記憶装置11は、変状検出プログラムを記憶するとともに、測定値データ12および基準データ13を記憶する。
測定値データ12は、検出対象1の電気抵抗等の測定値を含む。測定値データ12は、後述の測定部16により書き込まれ、判定部17により参照されるデータである。
基準データ13は、検出対象1に変状が生じているか否かの閾値を含む。基準データ13は、検出対象1に変状が生じていない場合の脆性塗料部2の電気抵抗の値である。
処理装置15は、測定部16および判定部17を備える。
測定部16は、構造物の表面の検出対象において、脆性を有する塗料が塗布された塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定する。或いは測定部16は、外部装置によって測定された脆性を有する塗料が塗布された塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを取得する。測定部16は、取得した電気抵抗等を、測定値データ12として記憶装置11に記憶する。
判定部17は、測定部16によって測定された電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、検出対象1において変状が生じていると判定する。判定部17は、測定値データ12と基準データ13とを比較して、測定値と基準値の差分が、閾値よりも大きい場合、検査対象に変状ありと判定し、その結果を出力する。
図12を参照して、変状検出装置10の処理を説明する。
まずステップS1において変状検出装置10は、検出対象1の脆性塗料部2の電気抵抗等の測定値を取得する。
ステップS2において変状検出装置10は、ステップS1で取得した測定値と、基準データ13の基準値とを比較する。測定値が基準値よりも大きく、その差分が閾値よりも大きい場合、ステップS3において検出対象1に変状があると判定する。一方、測定値が基準値よりも小さい場合、または、測定値が基準値よりも大きいがその差分が閾値よりも小さい場合、ステップS4において検出対象1に変状がないと判定する。
ステップS5において変状検出装置10は、ステップS3またはステップS4の判定結果を出力する。
本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、脆性を有する塗料を検出対象1に塗布することにより、検出対象1に生じた変状を、脆性を有する塗料の塗面において増幅することが可能になる。これにより、脆性を有する塗面の抵抗を継続的に観察することにより、検出対象1において微細な変状が生じたことを検出することが可能になる。変状が、導電方向と同じ方向に生じた場合でも、導電方向に対して垂直方向に生じた場合でも、検出対象1において微細な変状が生じたことを検出することができるので、変状の方向にかかわらず、検出対象1の変状を検出することができる。
また本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、検出対象1に一様に塗布すればよく、センサーを貼付したり、所定の模様を描いたりする必要はなく、低コストで実現することができる。また検出対象1の電気的抵抗を測定できれば良いので、検出対象1の形状を問わないし、検出対象1の一部が確認できない場合にも適用することができる。このように本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、低コストで、広い範囲での変状検出を可能にする。さらに本発明の実施の形態に係る変状検出方法は、目視検査などの検査者の経験に依存することなく、客観的な測定値により構造物に生じた微細な変状を検出することが可能である。
なお、本発明の実施の形態に係る変状検出方法において、検出対象1よりも上方に脆性を有する塗料が塗布されればよく、塗布層の構造は問わない。例えば、下記に示すように、様々な変形例が考えられる。
(第1の変形例)
脆性を有する塗料は、電気抵抗が高い場合が多い。そこで、図13に示すように、脆性を有する塗料に、導電性粒子4を混合して、脆性塗料部2を形成しても良い。
(第2の変形例)
他の例として、脆性を有する塗料の塗布面の上に、導電性を有する塗料が塗布されても良い。この場合、図14に示すように、脆性を有する塗面により形成された脆性塗料部2の上に、導電性を有する塗料により形成された導電性塗料部5が形成される。
第2の変形例において導電性を有する塗料は、脆性塗料部2に生じた変形に伴って、導電性塗料部5において変形を生じさせることが可能な塗料が用いられる。例えば、検出対象1においてn0個の変状が発生し、脆性塗料部2においてn1個の変状が発生し、導電性塗料部5において、脆性塗料部2において生じたn1個の変状に伴って、n2個の変状が発生するとする。このとき、導電性を有する塗料として、導電性塗料部5に生じる変状の数n2が、n0よりも大きくなるような、塗料が選択される。
第2の変形例係る変状検出方法は、検出対象1において、導電性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定する。導電性を有する塗面においても、検出対象1において生じた変状の数より多い変状が生じるので、本発明の実施の形態と同様に、電気的変化量が増幅される。
(第3の変形例)
本発明の実施の形態において、検出対象1に直接、脆性を有する塗料を塗布した場合を説明したが、これに限られない。例えば、検出対象1が非導電性物質である場合、電界を閉じこめるために、検出対象1上に導電性を有する塗料を塗布し、その上に、脆性を有する塗料を塗布しても良い。この場合、検出対象1上に塗布される導電性を有する塗料は、検出対象1に変状が生じたことに伴い、少なくとも1つの変状を生じさせる塗料が選択される。
(第4の変形例)
第4の変形例において、脆性を有する塗料に複数の細長体6が混合される。図15に示すように、複数の細長体6の長手方向が、それぞれ所定の方向になるように配設された塗面が形成される。
細長体は、例えば、細長い粒子や繊維であって、脆性を有する塗料に配向を持たせる。第4の変形例において、脆性を有する塗料は、細長体の長手方向と、導電方向が一致するように、検出対象1に塗布される。図16に示すように、細長体の長手方向とは異なる方向に変状が生じることにより、変状3が発生した部分の配向が崩れ、電気の透過方向に対して、配向性を持たせている物質の断面積が増える。これにより、脆性塗料部2の断面積が減り、抵抗をさらに増大することが期待できる。
(第5の変形例)
第4の変形例においては、検出対象1に脆性を有する塗料に複数の細長体6が混合された1層の塗面を形成する場合を説明したが、第5の変形例においては、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料の第1の塗布面に、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料を塗布して第2の塗布面を形成する。第1の塗布面の細長体の長手方向と、第2の塗布面の細長体の長手方向とが、直行するように配設される。
図15に示す脆性塗料部2は、細長体の長手方向と導電方向とが一致するように、細長体が配設される。このような、脆性塗料部2にさらに、細長体の長手方向と導電方向が直交するように、細長体が配設された新たな脆性塗料部を形成しても良い。
第5の変形例によれば、第4の変形例に比べて、脆性塗料部の変状の方向に問わず、検出対象の変状を検出することが可能になる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態とその変形例1ないし5によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 検出対象
2 脆性塗料部
3 変状
4 導電性粒子
5 導電性塗料部
6 細長体
10 変状検出装置
11 記憶装置
12 測定値データ
13 基準データ
15 処理装置
16 測定部
17 判定部

Claims (8)

  1. 構造物の変状を検出する変状検出方法であって、
    前記構造物の表面の検出対象に、脆性を有する塗料を塗布するステップと、
    前記検出対象において、前記脆性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定するステップと、
    前記電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、前記検出対象において変状が生じていると判定するステップ
    を備えることを特徴とする変状検出方法。
  2. 前記検出対象に1つの変状が生じると、前記検出対象に塗布された塗料において複数の変状が生じる
    ことを特徴とする請求項1に記載の変状検出方法。
  3. 前記脆性を有する塗料に、導電性粒子が混合される
    ことを特徴とする請求項1に記載の変状検出方法。
  4. 前記脆性を有する塗料の塗布面の上に、導電性を有する塗料が塗布された場合、
    前記測定するステップは、
    前記検出対象において、前記導電性を有する塗料の塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスを測定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の変状検出方法。
  5. 前記脆性を有する塗料に複数の細長体が混合され、前記複数の細長体の長手方向が、それぞれ所定の方向になるように配設される
    ことを特徴とする請求項1に記載の変状検出方法。
  6. 前記複数の細長体が混合された脆性を有する塗料の第1の塗布面に、複数の細長体が混合された脆性を有する塗料を塗布して第2の塗布面を形成し、
    第1の塗布面の細長体の長手方向と、第2の塗布面の細長体の長手方向とが、直行するように配設される
    ことを特徴とする請求項5に記載の変状検出方法。
  7. 構造物の変状を検出する変状検出装置であって、
    前記構造物の表面の検出対象において、脆性を有する塗料が塗布された塗布面の電気抵抗または交流インピーダンスの測定値を取得する測定部と、
    前記測定部によって取得された前記電気抵抗または交流インピーダンスが、所定値よりも高い場合、前記検出対象において変状が生じていると判定する判定部
    を備えることを特徴とする変状検出装置。
  8. コンピュータを、請求項7に記載の変状検出装置として機能させるための変状検出プログラム。
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