JP2019100360A - 油軸受、その製造方法、及び、モータ組立体 - Google Patents

油軸受、その製造方法、及び、モータ組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の油軸受では、−40℃の低温環境では、毛細管現象が強く作用して油軸受内部の空孔に潤滑油が凝集し、軸受摺動面に潤滑油を供給することができなかった。低温環境下におかれても油膜破断を生じることがなく、異音を発生させない油軸受を提供することを目的とする。【解決手段】上記課題を解決するために、多孔性の油軸受であって、外周領域と、外周領域よりも空孔率の低い内周領域と、外周領域と内周領域に保持される潤滑油と、を備え、潤滑油は、−40℃において2000cSt以下の動粘度を有する、油軸受を提供する。【選択図】図4

Description

本発明は、油軸受に関する。
従来、様々な装置や製品の動力源としてモータが用いられている。例えば、家電機器、車両、車載機器、産業機器、情報機器等にモータが用いられている。モータ等に用いられる軸受として、焼結金属等の多孔質体に潤滑油を含有させた油軸受が知られている。
油切れや油漏れを防止するために、油軸受の内周領域を外周領域よりも圧縮した油軸受が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。しかし、従来の油軸受では、−40℃の低温環境では、毛細管現象が強く作用して油軸受内部の空孔に潤滑油が凝集し、軸受摺動面に潤滑油を供給することができなかった。このため、油膜破断が生じ、高周波の異音が生じていた。
特許文献1 特開2000−291659号公報
特許文献2 特開平8−152023号公報
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温環境下におかれても油膜破断を生じることがなく、異音を発生させない油軸受を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、多孔性の油軸受であって、外周領域と、外周領域よりも空孔率の低い内周領域と、外周領域と内周領域に保持され、−40℃において2000cSt以下の動粘度を有する潤滑油とを備える、油軸受を提供する。
本発明の第2の態様においては、内周領域の厚みが外周領域よりも大きい中空円柱の焼結金属体を形成する段階と、焼結金属体の少なくとも内周領域に加圧処理を行い、軸受体を得る段階と、−40℃において2000cSt以下の動粘度の潤滑油を軸受体に充填する段階と、を備える油軸受の製造方法を提供する。
第1の態様及び第2の態様によると、特に低温環境下で油軸受の摺動面への潤滑油の供給を促進して、油膜破断が生じることを防止し、これによりモータの異音を解消することができる。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
室温環境での油軸受700中の含油状態の一例を示す。 高温環境での油軸受700中の含油状態の一例を示す。 低温環境での油軸受700中の含油状態の一例を示す。 一実施形態に係る油軸受100の断面概略図を示す。 一実施形態に係る油軸受100の平面写真を示す。 外周領域110及び内周領域及び120の境界部分の拡大写真を示す。 一実施形態に係る金属粉体の成形後の形態を示す。 一実施形態に係る金属粉体の成形後の形態を示す。 一実施形態に係る軸受体の圧縮後の形態を示す。 潤滑油A〜Eの動粘度温度特性を示す。 油軸受VIIの空孔率測定箇所を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、図1〜3により温度変化により油軸受において油膜破断が生じるメカニズムの例を説明する。
図1は、室温環境(例えば、25℃)での従来の油軸受700中の含油状態の一例を示す。油軸受700は、多数の空孔を有し、空孔に潤滑油がほぼ完全に満たされている。油軸受700は、空孔に充填した潤滑油を軸受の摺動面に供給し、これにより油軸受700を貫通する回転軸を潤滑させる。
図2は、高温環境での油軸受700中の含油状態の一例を示す。油軸受700が高温環境(例えば、160℃)におかれると、空孔内の空気や潤滑油が膨張し、油軸受700内部に保持しきれなくなり、油軸受700から流れ出る。この結果、油軸受700の含油量が低下する。
図3は、低温環境での油軸受700中の含油状態の一例を示す。高温環境に置いた後、油軸受700を低温環境(例えば、−40℃)におくと、油軸受700中で潤滑油が収縮する。特に、毛細管現象が生じやすい空孔部分で潤滑油が凝集し、油軸受700の摺動面に潤滑油が供給されなくなる。この結果、従来の油軸受700は、摺動面で油膜破断し、異音を生じる。
自動車電装等に油軸受700が用いられる場合、厳しい温度環境下(例えば、−40℃〜160℃)での動作信頼性が求められる。従来の油軸受700を用いると、高温環境下で潤滑油が喪失し、低温環境下で油膜破断が生じるおそれがあった。
[油軸受の構成]
図4は、本願発明の一実施形態に係る油軸受100の断面概略図を示す。油軸受100は、モータ組立体において、モータの回転軸を支持するために使用されてよい。
油軸受100は、多孔性の材料により形成される。例えば、油軸受100は、金属粒子を焼結した焼結金属により形成されてよい。油軸受100は、外周領域110と、外周領域110の内側の内周領域120と、外周領域110及び内周領域120の空孔に保持される潤滑油とを備える。
油軸受100は、外周領域110と内周領域120とにより中空円柱形状を形成する。外周領域110と内周領域120の上面及び/又は下面は、同一平面又はほぼ同一平面となってよい。
内周領域120の内側には、軸穴130が設けられ、モータシャフト等の回転軸が貫通する。内周領域120の内側面が回転軸の摺動面となる。内周領域120の空孔に保持された潤滑油が、摺動面に滲み出て、回転軸を潤滑する。
内周領域120の空孔率は、外周領域110よりも低い。例えば、内周領域120の空孔率(P)と外周領域110の空孔率(P)との差分(ΔP=P−P)は1.5〜5.5%であってよい。ΔPが1.5%以上であると内周領域120には外周領域130よりも毛細管現象が働きやすく、外周領域よりも潤滑油が集まりやすい。また、ΔPが5.5%を超えると内周領域が潰れすぎて油軸受100が破壊される恐れがある。図3において説明したように−40℃の低温では潤滑油の凝集が生じやすくなるが、このような構成を採用することにより、油軸受100は、低温動作時にも内周領域120の摺動面に積極的に潤滑油を供給できる。
空孔率の測定には種々の方法を適用できるが、本実施形態においてはいずれを用いてもよい。例えば、内周領域の内側面近傍の複数領域の空孔率を顕微鏡画像等で測定した結果の平均を内周領域の空孔率(P)とし、外周領域の外周面近傍の複数領域の空孔率を顕微鏡画像等で測定した結果の平均を外周領域の空孔率(P)としてよい。また、軸受体の原料となる金属粉体の密度、加圧処理前の軸受体の重量及び体積等から加圧処理前の軸受体の平均空孔率を算出し、当該平均空孔率と加圧処理前後の軸受体の外周領域及び内周領域のそれぞれの厚みの割合とから、外周領域の空孔率(P)及び内周領域空孔率(P)を算出してもよい。
または、内周領域の任意の一領域の空孔率を顕微鏡画像等で測定した結果を内周領域の空孔率(P)とし、内周領域の当該一領域に対してラジアル方向に隣接する外周領域の一領域の空孔率を顕微鏡画像等で測定した結果を外周領域の空孔率(P)としてよい。一例として、油軸受100を任意の水平面(すなわち、回転軸を法線とする平面)により切断した断面上において、中心点(すなわち、回転軸の中心)からラジアル方向(外周方向)に任意の直線を引き、当該直線の外周領域上にある任意の一領域の空孔率を測定した結果を外周領域の空孔率(P)とし、当該直線の内周領域上にある任意の一領域の空孔率を測定した結果を内周領域の空孔率(P)としてよい。
なお、内周領域の空孔率(P)と外周領域の空孔率(P)が連続的に変化すると想定される場合(例えば、後述する図8の成形体から油軸受が製造される場合)、内周領域のうち内周面近傍領域を測定して内周領域の空孔率(P)を得てもよい。また、外周領域の外周面近傍領域を測定して外周領域の空孔率(P)を得てもよい。すなわち、この場合、油軸受100のうち空孔率が最も高い領域の空孔率が外周領域の空孔率(P)となり、空孔率が最も低い領域の空孔率が内周領域の空孔率(P)となる。
潤滑油は、内周領域120の摺動面から軸穴130に供給され、回転軸を潤滑する。一実施形態において、潤滑油は、−40℃において2000cSt以下の動粘度を有する。−40℃の低温では潤滑油が凝集しやすくなるが、このような動粘度の潤滑油は、低温下でも内周領域120の空孔内に留まらず摺動面に供給される。従って、低温下で油膜破断が生じにくくなる。
また、一実施形態において、潤滑油の160℃における動粘度は、−40℃における動粘度の1/200倍以上であってよい。図2において説明したように、160℃の高温では膨張等により潤滑油が失われやすいが、このような動粘度の潤滑油によれば、高温でも潤滑油が油軸受100の空孔内に留まりやすく、損失を抑えることができる。従って、降温後に油軸受100が十分な潤滑油を保持できる。例えば、潤滑油は、160℃において3cSt以上の動粘度を有する。このような潤滑油として、一例としてフッ素系潤滑油を用いてよい。
図5は、一実施形態に係る油軸受100の平面写真を示す。図6は、図5における外周領域110及び内周領域120の境界部分の拡大写真を示す。油軸受100の内周領域120は、外周領域110よりも密度が高いことが写真により示される。
このように、本発明の実施形態に係る油軸受100は、外周領域よりも空孔率が低い内周領域を有し、−40℃において2000cSt以下の動粘度の潤滑油を保持する。これにより、油軸受100は、モータ組立体等に用いて低温動作させた場合でも、摺動面に十分な潤滑油を供給することができる。従って、油軸受100を用いたモータ組立体は、低温動作時に、油膜破断に由来する異音を生じない。
[油軸受の製法]
本実施形態に係る油軸受100の製造方法の例について説明する。一実施形態において、油軸受100は、焼結金属により形成される。一例として、油軸受100は、以下の(1)〜(4)のステップにより製造される。
(1)金属粉末を圧縮成型して成形体を得るステップ;
(2)成形体を焼結して金属焼結体を得るステップ;
(3)金属焼結体をサイジングして軸受体を得るステップ;
(4)軸受体に潤滑油を含浸させて油軸受を得るステップ。
(1)ステップにおいて、金属粉体(例えば、鉄粉と黄銅粉の混合物)を金型等に充填し、油軸受の形状に圧縮成型する。ここで、製造しようとする油軸受に対して内周領域の厚みを外周領域よりも大きく変更した形状に、金属粉体を圧縮成型してよい。例えば、内周領域の厚さが外周領域の厚さよりも大きい中空円柱の形状に金属粉体を圧縮成型してよい。
図7及び図8に、一実施形態に係る金属粉体の成形後の形態を示す。図7の例に示すように、成形体500は、内周領域520の内側に軸穴530が形成され、内周領域520の厚みTと外周領域510の厚みTが非連続的に変化するものであってよい。これに代えて、成形体500は、外周領域510の外周側から内周領域520の内周側にかけて厚みが連続的に変化するものであってよい。例えば、図8の例に示すように、成形体500は、外周部分から内周部分にかけて連続的に増加する厚みを有してよい。この場合、外周厚みTを外周領域510の厚みとし、内周厚みTを内周領域520の厚みとしてよい。
(2)ステップにおいて、(1)ステップで得られた成形体を焼結して焼結金属体を形成する。これにより、内周領域の厚みが外周領域よりも大きい中空円柱の焼結金属体を形成する。
(3)ステップにおいて、(2)ステップで得られた焼結金属体に加圧処理を行い、所望のサイズの軸受体を得る。例えば、焼結金属体の上面及び下面を板状の部材で押し付ける又は叩く等により加圧を行ってよい。これにより、まず焼結金属体の内周領域のみが厚み方向(すなわちスラスト方向)に加圧される。
ここで、内周領域と外周領域の厚みが均一化されるまで、焼結金属体を加圧してよい。また、内周領域と外周領域の厚みが均一化された後も加圧を継続して、内周領域と外周領域の厚みを更に圧縮してもよい。また、焼結金属体の外周から内周方向(すなわちラジアル方向)に加圧処理を行って、金属焼結体の外径を更に調節してもよい。
(3)ステップにより、厚みが大きい内周領域が先に圧縮されて、内周領域の空孔が外周領域の空孔よりも潰れたものとなる。その結果、軸受体の内周領域の空孔率は外周領域の空孔率よりも低くなる。例えば、加圧処理後の内周領域の空孔率は外周領域の空孔率よりも1.5〜5.5%小さくしてよい。なお、焼結金属体の内周領域に対してのみ厚み方向の加圧処理を行った場合、外周領域と内周領域の厚みは異なるものとしてよい。
図9に、一実施形態に係る軸受体600の圧縮後の形態を示す。図9は、図7に示す成形体500を焼結後に加圧処理した状態に対応する。軸受体600の内周領域640と外周領域650は厚みが等しいが、異なる空孔率を有する。内周領域640の空孔率と外周領域650の空孔率は非連続的に変化する傾向となる。内周領域640の更に内周側に軸穴530に対応する軸穴630が形成される。
図8に示す成形体500を焼結後に加圧処理した場合も、図9と同様の形状となるが、この場合、軸受体600の外周面から内周面にかけて空孔率は連続的に変化する傾向となる。
(4)ステップにおいて、(3)ステップで得られた軸受体に潤滑油を含浸させて油軸受を得る。例えば、軸受体に、フッ素系潤滑油等の前述した所定の動粘度の潤滑油を軸受体に充填させてよい。
[実施例]
以下、本発明の実施例について説明する。
[潤滑油A〜E]
油軸受に用いる潤滑油として以下の市販されている潤滑油A〜Eを準備した。
表1及び図10に潤滑油A〜Eの動粘度温度特性を測定した結果を示す。表1の各潤滑油に対応する数値は動粘度(cSt)である。
図10は表1をプロットしたグラフであり、縦軸は動粘度(cSt)を示し、横軸は温度(℃)を示す。−40℃において、潤滑油A及び潤滑油Bは2000cSt以下の動粘度を有するが、潤滑油C〜Fは2000cStを超える動粘度を有する。また、160℃において、潤滑油Aは3cSt未満の動粘度を有するが、潤滑油B〜Fは3cSt以上の動粘度を有する。従って、−40℃での油膜破断防止の観点からは潤滑油A〜Bが適しており、160℃における潤滑油喪失防止の観点を更に考慮すると潤滑油Bが最も優れている。
[異音発生確認試験]
次に潤滑油A、潤滑油B、及び、潤滑油Fを用いて、異音発生確認試験を行った。
[油軸受A]
厚さ4.0mm、外径9.5mm、軸穴径3.2mmの軸受体(空孔率約12.4%)に潤滑油Aを含浸させて、油軸受Aを得た。油軸受Aにモータを取り付け、以下の条件で試験を行った。
温度サイクル:25℃2時間→−40℃2時間→25℃2時間→160℃2時間の繰り返し(温度切替時間は各1時間)、
作動モード:14V無負荷、0.4秒ON−0.6秒OFFの正逆回転のスイッチングサイクル(2秒)の繰り返し。
その結果、2温度サイクル目の−40℃環境で連続的な異音が一度生じたが、その後に異音は生じなかった。
[油軸受B]
潤滑油Aの代わりに潤滑油Bを用いて油軸受Bとしたこと以外は実施例1と同様に試験を行った。その結果、9温度サイクル目以降の−40℃環境において散発的に異音が生じた。
[油軸受F]
潤滑油Aの代わりに潤滑油Fを用いて油軸受Fとしたこと以外は実施例1と同様に試験を行った。その結果、1温度サイクル目の−40℃環境において連続的な異音が生じた。
この試験結果により、潤滑油A及Bを用いた油軸受A及びBでは、低温環境下での異音の発生に対し一定の抑止効果が認められたものの、異音の完全な防止には不十分である可能性が示された。
次に潤滑油B、及び、潤滑油Fを用いて、別の条件で異音発生確認試験を行った。
[油軸受B']
厚さ4.0mm、外径9.5mm、軸穴径3.2mの軸受形状の金属焼結体を6個製造した。ここで、金属焼結体の内周領域の厚みは外周領域の厚みよりも0.3mm厚くした。その後、板状の部材で金属焼結体の上面と下面を加圧することで、内周領域を0.3mmつぶした軸受体を形成した。加圧処理の結果、内周領域の外周領域に対する突出部分は完全につぶされ、内周領域と外周領域の厚みはほぼ等しくなった。これにより内周領域の空孔率が外周領域よりも低いものとなった。その後、軸受体に潤滑油Bを含浸して油軸受B'を6個製造した。
6個の油軸受B'にモータを取り付け、以下の条件で試験を行った。
温度サイクル:開始23℃→(等昇温速度で1時間昇温)→―40℃で1.5時間保持→(等昇温速度で1時間昇温)→23℃→(等昇温速度で1.5時間昇温)→160℃で2時間保持→(等降温速度で1時間降温)→23℃の繰り返し(1サイクル8時間)、
作動モード:所定時間、上記温度サイクル環境下においた後、常温中、無負荷で0V〜14Vに昇圧させて時計回り(CW)及び反時計回り(CCW)の回転方向に動作させて、6個×2回転方向=12試験について、12、24、36、48、60、72温度サイクル後のそれぞれの時点で、異音の発生を確認した。その結果、いずれの時点においても、全12試験において異音は発生しなかった。
[油軸受F']
潤滑油Bの代わりに潤滑油Fを用いたこと以外は油軸受B'と同様の手順を行って、油軸受F'を6個製造した。油軸受F'についても油軸受B'と同様の12試験を各温度サイクル後に行って、異音の発生を確認した。
油軸受F'では、温度サイクルが進むにつれ、異音が生じる傾向が見られた。特に12サイクル後及び24温度サイクル後に2試験で異音が発生し、36温度サイクル後には9試験で異音が発生した。油軸受F'では、48温度サイクル以降の試験を中断した。
[油軸受F'']
金属焼結体の内周領域の厚みと外周領域の厚みを同じにしたこと以外は油軸受F'と同様の手順を行って、油軸受F''を6個製造した。油軸受F''の内周領域及び外周領域の空孔率はほぼ均一になった。油軸受F''についても油軸受B'と同様の試験を行って、異音の発生を確認した。
油軸受F''でも、温度サイクルが進むにつれ、異音が生じる傾向が見られた。特に24温度サイクル後には半分(6/12)の試験において異音が発生し、油軸受F'よりも更に異音が発生しやすいことが示された。油軸受F''では36温度サイクル以降の試験を中断した。
以上、油軸受B'、油軸受F'、及び油軸受F''の試験結果によると、内周領域の空孔率を外周領域よりも高くすることだけでなく、低温での動粘度が小さい潤滑油B'を用いることが異音発生の防止に大きく寄与することが示された。
[摩耗試験]
次に油軸受B及びFを用いて、摩耗試験を行った。
油軸受B及びFにモータを取り付け、以下の条件で試験を行った。
温度サイクル:室温50時間→130℃50時間→室温50時間→130℃50時間→−30℃50時間の繰り返し、
動作モード:14V負荷9.0mN・m、0.4秒ON−0.6秒OFF、正逆回転のスイッチングサイクル(2秒)繰り返し。
その結果、油軸受Bは440万スイッチングサイクルで摩耗したのに対し、油軸受Fは171万スイッチングサイクルで摩耗した。従って、潤滑油Bを使用すると、潤滑油Fを使用した場合に対し油軸受の寿命が2倍以上となることが示された。
[空孔率差評価試験]
次に内周領域の空孔率を外周領域よりも低くする構成の効果を確認する試験を行った。
[油軸受I]
厚さ4.0mm、外径9.5mm、軸穴径3.2mの軸受形状の金属焼結体を製造した。ここで、金属焼結体の内周領域の厚みは外周領域の厚みよりも0.06mm厚くした。その後、板状の部材で金属焼結体の上面と下面を加圧することで、内周領域をつぶした軸受体を形成した。加圧処理の結果、内周領域の外周領域に対する突出部分は完全につぶされ、内周領域と外周領域の厚みはほぼ等しくなった。これにより内周領域の空孔率が外周領域よりも低いものとなった。その後、軸受体に潤滑油Bを含浸して油軸受Iを製造した。
[油軸受II]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.08mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受IIを製造した。
[油軸受III]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.10mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受IIIを製造した。
[油軸受IV]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.13mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受IVを製造した。
[油軸受V]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.14mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受Vを製造した。
[油軸受VI]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.15mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受VIを製造した。
[油軸受VII]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.30mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受VIIを製造した。
[油軸受VIII]
金属焼結体の内周領域の厚みを外周領域の厚みよりも0.33mm厚くしたこと以外は油軸受Iと同様の処理を行い、油軸受VIIIを製造した。
[油軸受IX]
金属焼結体の内周領域の厚みは外周領域の厚みよりも0.5mmよりも厚くした後に、金属焼結体の内周領域の両面をつぶす処理を行ったところ、金属焼結体が破壊され、軸受体を製造することができなかった。なお、本試験では、油軸受IXにおいて軸受体を製造することができなかったが、金属焼結体の材質や焼成条件なども軸受体の製造に影響する。
油軸受I〜VIIIのそれぞれにモータを取り付け、油軸受Aに対して行ったものと同じ条件で動作試験を行った。その結果、いずれの油軸受においても異音は生じなかった。なお、油軸受I〜VIIIのうち、油軸受VIIが、モータの作動音との関係で最も好ましい。
[空孔率測定]
油軸受VIIの端面及び中心断面のそれぞれにおける、内周領域740及び外周領域750の空孔率を測定した。図11は、油軸受VIIの空孔率測定場所の一例を示す。図11は、回転軸中心AXを含むように切断した油軸受VIIの垂直断面図である。
例えば、油軸受VIIの端面付近の断面L1で切断し、断面L1に透明樹脂を充填し、断面L1上の外周領域750内の領域A及びDと内周領域740の領域B及びCの顕微鏡画像を取得した。顕微鏡画像における樹脂領域の面積Sと金属領域の面積Sを計測し、面積Sの割合(S/S+S)を算出することにより、領域A〜領域Dの空孔率を測定した。更に、油軸受VIIを中央断面L2で切断し、L2上の外周領域750内の領域E及びHと内周領域740の領域F及びGについても同様に空孔率を測定した。
測定した結果、油軸受VIIの領域Aの空孔率は17.99%であり、領域Bの空孔率は12.78%であり、領域Cの空孔率は12.27%であり、領域Dの空孔率は14.00%であり、領域Eの空孔率は14.21%であり、領域Fの空孔率は12.47%であり、領域Gの空孔率は13.03%であり、領域Hの空孔率は15.72%であった。
油軸受VIIの領域Aの空孔率−領域Bの空孔率は5.21%であり、領域Dの空孔率−領域Cの空孔率は1.73%であり、領域Eの空孔率−領域Fの空孔率は1.74%であり、領域Hの空孔率−領域Gの空孔率は2.69%となる。この結果、油軸受VIIの互いに隣接する外周領域及び内周領域の空孔率の差は、1.5〜5.5%の範囲内となった。また、外周領域(領域A、D、E、H)の空孔率の平均(15.48%)と、内周領域(領域B、C、F、G)の空孔率の平均(12.64%)との差は2.84%であり、1.5〜5.5%の範囲内であった。
油軸受Bにおいても、油軸受VIIと同様に、端面付近及び中心付近のそれぞれにおける、内周領域及び外周領域の空孔率を測定した。油軸受Bは内周領域の加圧処理を行っていないが、油軸受VIIの領域A〜Hと対応する位置の空孔率を測定した。
測定した結果、油軸受Bの領域Aの空孔率は13.06%であり、領域Bの空孔率は15.17%であり、領域Cの空孔率は12.75%であり、領域Dの空孔率は10.88%であり、領域Eの空孔率は13.2%であり、領域Fの空孔率は14.27%であり、領域Gの空孔率は11.57%であり、領域Hの空孔率は11.57%であった。
油軸受Bの領域Aの空孔率−領域Bの空孔率は−2.11%であり、領域Dの空孔率−領域Cの空孔率は−1.87%であり、領域Eの空孔率−領域Fの空孔率は−1.07%であり、領域Hの空孔率−領域Gの空孔率は0%となる。この結果、油軸受VIIの互いに隣接する外周領域及び内周領域の空孔率の差は、−2.11〜0%の範囲となった。また、外周領域(領域A、D、E、H)の空孔率の平均(12.18%)と、内周領域(領域B、C、F、G)の空孔率の平均(13.11%)との差は−0.93%であった。
以上の通り、本実施形態の油軸受によれば、モータを−40℃環境下で動作させる場合でも、回転軸の摺動面に潤滑油を供給することができる。従って、本実施形態の油軸受によれば、低温環境でモータを動作させる場合でも、異音の発生を防止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 油軸受
110 外周領域
120 内周領域
130 軸穴
500 成形体
510 外周領域
520 内周領域
530 軸穴
600 軸受体
630 軸穴
640 内周領域
650 外周領域
700 油軸受
740 内周領域
750 外周領域

Claims (10)

  1. 多孔性の油軸受であって、
    外周領域と、
    前記外周領域よりも空孔率の低い内周領域と、
    前記外周領域と前記内周領域に保持される潤滑油と、
    を備え、
    前記潤滑油は、−40℃において2000cSt以下の動粘度を有する、
    油軸受。
  2. 前記内周領域の空孔率は前記外周領域の空孔率よりも1.5〜5.5%低い、
    請求項1に記載の油軸受。
  3. 前記潤滑油の160℃における動粘度は、−40℃における動粘度の1/200倍以上である、
    請求項1又は2に記載の油軸受。
  4. 前記潤滑油は、160℃において3cSt以上の動粘度を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の油軸受。
  5. 焼結金属により形成される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の油軸受。
  6. モータと、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の油軸受と、を備え、
    前記油軸受は前記モータの回転軸を支持する、
    モータ組立体。
  7. 内周領域の厚さが外周領域の厚さよりも大きい中空円柱の焼結金属体を形成する段階と、
    前記焼結金属体の少なくとも前記内周領域に加圧処理を行い、軸受体を得る段階と、
    −40℃において2000cSt以下の動粘度の潤滑油を前記軸受体に充填する段階と、
    を備える油軸受の製造方法。
  8. 前記加圧処理後の前記内周領域の空孔率は前記外周領域の空孔率よりも1.5〜5.5%低い、
    請求項7に記載の油軸受の製造方法。
  9. 前記潤滑油の160℃における動粘度は、−40℃における動粘度の1/200倍以上である、
    請求項7又は8に記載の油軸受の製造方法。
  10. 前記潤滑油は、160℃において3cSt以上の動粘度を有する、
    請求項7から9のいずれか1項に記載の油軸受の製造方法。
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