JP2019100289A - 垂直軸型風車 - Google Patents

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裕 寺尾
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    • Y02E10/74Wind turbines with rotation axis perpendicular to the wind direction

Abstract

【課題】既に公知の翼にヒービング運動が与えられる高効率な垂直軸風車の性能を更に上回る、極めて高いエネルギー変換効率を発揮できる垂直軸型風車を提供する。【解決手段】垂直に設置される回転軸2周りに回動する翼5を備えた垂直軸型風車1であって、ヒービング運動付与機構により、回転軸2周りに回動する翼5に対して円軌道以外の回動軌道運動を与えるとともに、翼5の回動軌道運動時に、少なくとも翼5に対して翼ピッチング角が変化するピッチング角変化動作を与えるようになっている。【選択図】図3

Description

本発明は、風車に係り、特に自然エネルギーを電気エネルギーなどに効率よく変換できるようにした地面に対して回転軸が垂直となる垂直軸型風車に関する。
水平軸風車が風向の影響を受けるのに対して、揚力型の垂直軸風車は、どの方向の風も利用可能で風向きに対する依存性がなく、風向きが変動する環境に最適な風力発電用風車である。垂直軸風車はこのように風向に応じて特別に姿勢を制御する必要がないと共に、地上に近い位置に設置できるので設置・メンテナンス時の扱いが容易で、且つ小型化が可能となる。
代表的な垂直軸風車は、鉛直に設置される回転軸に対し平行となるように翼がロッドで連結されて、風車の半径、すなわち翼の回転半径が固定されている(特許文献1)。このため、カットアウト風速を超える風速に耐える構造・強度のスペックを備えなければならず、全体の重量や摩擦力も高風速下での回転力を必要とする。このため、従来の揚力型の垂直軸風車は、低風速下では、風車を回転させるモーメントが小さくなってしまうとともに、低風速下では、同様の理由により風車の起動トルクを得にくく、起動できない場合が多いという問題が指摘されている。
このような問題を解決すべく、鉛直に設置される固定軸とその周りを回転する回転軸と該回転軸と平行に配置される翼とを有する垂直軸型風力発電用揚力型風車において、翼と回転軸とを連結し回転軸を中心に径方向へ翼を伸縮可能に支持して平行移動させる翼支持アームと、翼を常時径方向外側へ付勢して翼支持アームを径方向外側に伸展させる一方、翼が回転するときの遠心力を利用して翼を径方向内側へ付勢し翼を径方向外側へ付勢する力より翼を径方向内側へ付勢する力が上回ったときに翼支持アームを径方向内側に縮める付勢手段と、を備え、付勢手段によって少なくともスタートアップ時には翼支持アームを径方向外側に伸展させて翼の回転半径を最大半径に広げて風車の半径を最大限とし、風車が回転を開始すると遠心力により翼支持アームを径方向内側に縮め、少なくとも翼の回転半径が最小になるまでにカットイン風速に達するようにする技術も開発されている(特許文献2)。しかしこのような技術にあっても垂直軸風車の根本的な効率向上には程遠いのが実情である。
そこで非特許文献1に示されるように、垂直軸風車にフラッピング(ヒービング)する翼機構を備え、通常の垂直軸風車翼運動軌跡は円を描くが、翼に円軌道を辿らさないようにし、性能向上を図るようにした垂直軸風車が提案されている。
垂直軸風車の翼にヒービング 運動を与える運動制御例は、一対の歯車とスコッチヨークを組み合わせた物で構成を用いる簡易かつ効率的伝達機構を採用することができる。これは単純な機構で機械伝達効率が高く、翼線型理論の範囲での数値計算での検証によれば、通常の垂直軸風車と比較しても15%以上の性能向上が見込まれる事が示されている。
特開2005−171852号公報(第5頁、第1図) 特開2015−197093号公報(第6頁、第2図)
First International Symposium on Flutter and its Application +1isfa0001@jaxa.jp, +2isfa0002@company.com, +3isfa0003@univ.ac-u.jp2016.06.Yutaka TERAO:FEASIBILITY STUDY OF THE FLAPPING VERTICAL AXIS WIND TURBINE SYSTEM
本発明は、既に公知の翼にヒービング運動が与えられる高効率な垂直軸風車の性能を更に上回る、極めて高いエネルギー変換効率を発揮できる垂直軸型風車を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の垂直軸型風車は、
垂直に設置される回転軸周りに回動する翼を備えた垂直軸型風車であって、
ヒービング運動付与機構により、前記回転軸周りに回動する翼に対して円軌道以外の回動軌道運動を与えるとともに、前記翼の回動軌道運動時に、少なくとも前記翼に対して翼ピッチング角が変化するピッチング角変化動作を与えるようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、実際の翼の持つ線型翼理論を越えた範囲での失速特性により、翼にヒービング運動が与えられる高効率な垂直軸風車の性能を上回るエネルギー変換効率を発揮できることになる。つまり翼非線形特性を考慮することにより、翼にヒービング運動が与えられる垂直軸風車の中でも最高の高性能を発揮できることになる。
本発明の垂直軸型風車は、
前記回転軸から延びる腕部と前記翼が軸支されており、前記腕部に対して前記翼が相対回動できるようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、軸と共に回動する腕部に対して翼が所定範囲で相対回動するため、ヒービング運動とピッチング角変化動作とを効果的に連携させる動きを可能にできる。
本発明の垂直軸型風車は、
前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部に、弾性復帰手段を介在させることを特徴としている。
この特徴によれば、回転する翼は回転軸間の距離の変化により、遠心力が働き更に弾性復帰手段の作用で伸縮を繰り返すことになるため、自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。
本発明の垂直軸型風車は、
前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部に介在する弾性復帰手段が、翼迎角制御に最適な強さと性能を有するバネであることを特徴としている。
この特徴によれば、簡単なバネ構造で自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。さらに特別な動力源が不要となるためにエネルギーロスが少ない。
本発明の垂直軸型風車は、
前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部が、翼の先頭位置側に配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、翼の先頭方向から翼ピッチング角の変化が開始されるため、翼の揺れ幅が大きくなるとともに、自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。
本発明の垂直軸型風車は、
前記円軌道以外の回動軌道運動が、前記回転軸周りの回動に伴い回動径が変化する軌道と前記ピッチング角変化動作とを複合した軌道であることを特徴としている。
この特徴によれば、鳥の翼による飛翔や水生生物の尾鰭の動きに代表される様な翼振動運動が得られ、最小エネルギーで最大効率を発生させることができる。
垂直軸型風車の方位角を定義する図である。 垂直軸型風車の翼推力を示す図である。 垂直軸型風車の回転軌道を示す図である。 本発明に係る垂直軸型風車の駆動機構を示す概念図である。 遊星ギアによる翼Heaving運動発生機構を示す図である。 (a)、(b)は本発明に係る垂直軸型風車の駆動機構を示す図である。 平行リンクを用いた垂直軸型風車の駆動機構を示す図である。 (a)は回転軸と軸対称の翼運動を示す概念図であり、(b)は回転軸と軸非対称の翼運動を示す概念図である。 (a)は回転軸と翼を支持する腕部との接続を示す図であり、(b)は腕の上下運動に対する推力増加Flap構造を翼端に取り付けた図である。 翼Heaving運動の動的制御機構を示す概念図である。 アクチュエータの配置を示す変形例であり、(a)は傘歯車とリンク機構、(b)は平歯車の組み合わせを示す図である。
本発明に係る垂直軸型風車を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る垂直軸型風車につき、図1から図11を参照して説明する。先ず図1の符号1は、本発明の適用された垂直軸型風車である。
垂直軸型風車(VAWT: Vertical Axis Wind Turbine)は、水平軸型風車(HAWT: Horizontal Axis Wind Turbine)と比較して、風向によらず発電が可能であり、また発電機部分を地面近傍に設置することで低重心を達成できるうえに、製造・メンテナンスコストが低く、更には設置・輸送が容易といった長所を有している。
しかしながら垂直軸型風車の効率は、水平軸型風車と比較して低いと言われている。その要因の一つは、垂直軸型風車の翼が回転し風に正対しているときの性能低下に関する要因である。図1,2に示されるように、風向に対する翼の方位角θ=0°近傍で翼は回転トルクを一切発生せず、逆に回転方向に対して抵抗成分のみを発生させることから、回転トルク発生にマイナスの要因となる。
より詳しくは、図2に示されるように、垂直軸型風車はθが増加する方向(翼が風上側の領域:θ=0〜90°)に従い回転トルクが増加して行きθ=90°近辺でトルクの最大値をとり、以降発生トルクは低下、θ=180°で一度負の極値を取る。さらにθが増加するに従いトルク出力は徐々に回復し259〜270°付近で極大値、以降θ=360°で最小値を取る繰り返しとなる。実際では0〜180°の発生トルクは180°〜360°の翼位置での発生トルクより大きくなる。これは放出渦の影響と考えられている。
本発明に係る垂直軸型風車1(FVAWT: Flapping Vertical Axis Wind Turbine, PACFVAWT: Pitch Angle Controlled Flapping Vertical Axis Wind Turbine)は、後述するようにHeavingする翼駆動機構を備えた風車と定義される。そのため図3に示されるように、通常の垂直軸型風車の翼35は回転軸中心に円軌道Cを描くが、本実施例に係る垂直軸型風車の翼5は、円軌道を描かずに円軌道以外の回動軌道Dを描くシステムと言い換えても良い。
(垂直軸型風車の翼数)
垂直軸型風車1の翼数は特に限定されるものではないが、偶数を基本形とする。垂直翼の回転軸を中心に回転運動を行うとき、翼の発生する遠心力を打ち消す機能と構造を考えたためである。回転軸に対し、各翼の発生する遠心力を軸周りで釣り合う様な翼運動制御をしないと、軸系への負担増となり、軸系および全システムの信頼性に影響が出る。
そのため垂直軸型風車1では対向する翼の旋回運動の法線方向運動を、軸と翼間の距離を等しくすることで、対向する2翼間で遠心力発生を打ち消し、または対向する2翼に互いに働く遠心力の回転中心軸に働く力の差を最小とする。
(垂直軸型風車の駆動機構)
垂直軸型風車1の駆動機構10は、図4に示されるように、簡易な機構を採用する。これは、製品コストおよび伝達効率を考え、エネルギーロスを最小とするためである。図5に示されるように、この駆動機構10の提案例は、回転軸2と同心に配設され地面に固定された太陽ギヤー11に噛合した1組の遊星ギヤー12,12にアクチュエータ15としてスコッチヨークを取り付け、垂直軸型風車1の翼5,5が回転時に自動的に、翼5,5の上端と腕部3とに介設されたヒンジ部4を基端として、遠心力作動方向に翼位置が翼5’〜5〜5’’と伸縮する機構とする(図4参照)。翼のFlapping発生機構には、リンク機構が採用されている。なお、この他にも、電動および油圧アクチュエータや、機械式ではスライダー方式を用いて翼旋回軌跡を変化させる機構も考えられる。しかし、いずれもコスト、およびエネルギー伝達係数を考慮すれば、本実施例に係るリンク機構を採用したシステムが有利であると考えられる。
これにより、翼Heave 運動制御には通常の垂直軸型風車にはない3つの制御変数が新たに加わる。
a)Heaving Amplitude (Heave の振幅の大きさ)
b)Frequency (Heaving の振動周波数)
c)Phase Lag (運動開始する位相差)
この変数の最適な組み合わせを用いることで垂直軸型風車1の性能が定まる。また翼5のHeaving 運動は回転軸2と平行に、翼回転運動の法線方向に行う方が効率は良いので、その様に翼運動を制御出来る平行リンク方式を採用する。翼の遠心力方向のIn/Outは図6および図7の様な歯車とリンクによるシステムを採用する。
(垂直軸型風車の翼の運動)
回転軸と翼の位置関係は平行移動をすることを考えれば、垂直軸型風車1の基礎となる2つの翼5,5の関係位置は、図7及び図8(a)に示すように、翼運動は回転軸2と軸対称となり、翼5,5は平行運動を行う機構、若しくは図8(b)に示すように、翼運動は回転軸2と軸非対称で、2つの翼5,5は取り付け腕部14,14に従いシーソー運動を行い、且つ翼5,5は平行運動を行う機構、という2つの機構が考えられる。
流場からのエネルギー吸収では、どちらのエネルギー吸収効率はさほど変わらないが、図8(a)では翼を上下運動させることによる反力が、回転軸を上下に振動させる力として働き、また図8(b)では翼の上下運動による力が発生しない。よって、実用的には図8(b)の方式が有利と考えられる。
(PACFVAWTの翼のPitching制御)
VAWTの相対流入角および相対流入速度は、流場の流速Uと翼軌跡半径rおよび周速度比TSRで定まってしまう。しかしFVAWTでは、回転する翼への相対流入角および相対流速を、翼制御変数を変えることで任意に設定できる。
そのため、相対流入角を大きくなるように翼のHeaving運動制御を行い、その相対翼角を簡単な機構のバネ(Pitch Spring)で、相対迎角を最適(失速角限界)となるようにあらかじめ設定しておくことにより高いエネルギー吸収効率を発揮することができる。なお、この翼角制御部分に様々なアクチュエータを採用し翼角を能動的に制御し、より高性能を狙うことも可能である。
PACFVAWTはFVAWT同様、翼制御パラメータが3つ有ることにより、最適な変数の組合せは単純には求まらない。PACFVAWTは多くの数値計算の結果導かれた制御変数の最適値と、また新たに最適なPitch Springを設定することで高性能なFACFVAWTを構築したものである。
さらに図2で示されているサイクロイダル翼制御方式は、VAWTに複雑なリンク機構を配置し、初めてVAWT を越える性能を発揮する。しかし本システムでは、翼Pitch 角制御は単純な受動式であり、サイクロイダル式に比べはるかに簡易でありながら、これらを越える性能を発揮することが数値計算で示されている。
FVAWTおよびPACFVAWT の回転翼5は、大きな流入翼迎角および相対流入速度を制御できる。そのため、翼5は失速領域を越えて作動する事も可能になる。図9(a)、(b)に示されるように、これを翼接合部において弾性復帰手段としてのバネ16(Pitch Spring)を配置し、相対流入角を受動的に制御し、最適な相対流入翼角を作り出す。この機構はFVAWT にも適用可能である。
翼5のPitch角制御用バネは、翼迎角制御に最適な強さと性能を有するバネ16を採用する。FVAWT およびPCFVAWT の翼5の運動位相には最適値がある。そのため風向に対してウインドベーンに相当する最適な風向保持の機構を有する。
図9(b)に示されるように、翼5と回転軸2を接合し、翼回転による遠心力に耐え、かつ翼5の推力をトルクに変換し回転軸2に伝達する機能を有する取り付け腕部18の断面18aは最適な2次元対称翼断面、または腕部の推力発生を増加させる推力増加機構19を配置する。これは腕部18が回転中に上下運動することにより、羽ばたき運動に似た動作をするから、この動作における推力発生を狙い翼断面18aと、推力発生機能を組み込む。
腕部18の平面形状は腕の上下運動に対し、推力発生に高効率な翼平面形状とし、より高効率の推力発生システムとする。
上述では全て翼のHeaving/Flapping 運動を受動式であるが、本発明の変形例として、図10に示されるように、電動アクチュエータ(回転角サーボ)を配置することでHeaving/Flapping 運動を能動的に行う方法も考えられる。電動式アクチュエータを使用すれば、電動機の駆動エネルギーを必要とする。しかしFVAWT/FACFVAWT はVAWT より流場からのEnergy Gain がはるかに大きくなると期待される。そのため十分にエネルギー収支がプラスとなる機構と判断でき、能動制御の簡易な制御システムを提案する。
FVAWT/PACFVAWT はその回転翼の運動Heaving(Flapping)の周波数制御、位相差制御を行う必要がある。しかしアクチュエータを1つ用いることで全システムが完結する。この場合のアクチュエータ制御を説明すると、図10に示されるように、制御条件変数である流向、流速を計測計21を用いて計測して、制御装置20によりアクチュエータ23を角度制御し、以後の翼5の展開および伸縮を行う機構を作動させれば良い。すなわち制御装置20は、制御条件である流速/流向を検出し、アクチュエータ23の回転角指示命令を出力するものである。
流向/流速計は超音波流速計を採用すれば1つのセンサーシステムで事が足りる。図10では回転角制御手段として、1つのサーボモータ22による回転角制御を示す。なお、二翼が回転軸の回りに対称に上下運動するシステムでは2つのサーボモータを用いてもよい。
Active制御となるFVAWT・PACFVAWT について考える。これは同時に風向に対するシステムの指向性を満足させるシステムとなる。本発明の別の変形例として図11に示されるように、アクチュエータを回転体の発電機本体6から離して配置する。またアクチュエータ15を回転させず固定したままでも、翼の拡張伸縮が自動的に出来、さらに以下を果たすことが出来る。
1)低重心化
2)小慣性モーメント化
またこの配置により、アクチュエータ駆動信号は地上より自由に与えることが出来る。回転部分に直接アクチュエータを取り付けるならば、スリップリング等による信号とその駆動エネルギー供給が必要となり配線および装置が複雑化する。ただし、図11(a)の配置では図11(b)よりも風向により面積抵抗部分は少し増加する。
また、特に図示しないが、2枚の傘歯車の組み合わせと、平歯車と外部のステッピングモータと平歯車の組み合わせで、Passive ControlledとActive Controlledの両方を成立させるシステムを構築できる。より詳しくは、このステッピングモータを回転軸に対してある角度を持つように回転させ、翼のシーソー運動開始位置の位相を風向に合わせることで高性能を発揮できる。またギヤーが最適位相位置にあれば停止させておくことで、このシステムは風力で回転すると共に翼がシーソー運動と共にFlapping運動を行う。これはいわばウインドベーンの性能をしのぐ性能を持たせたと言うことが出来る。
(本発明の効果)
以上説明した本発明の垂直軸型風車1によれば、ヒービング運動付与機構により、垂直軸周りに回動する翼5に対して円軌道以外の回動軌道運動を与えるとともに、翼5の回動軌道運動時に、少なくとも翼5に対して翼ピッチング角が変化するピッチング角変化動作を与えるようになっていることで、実際の翼5の持つ線型翼理論を越えた範囲での失速特性により、翼5にヒービング運動が与えられる高効率な垂直軸風車の性能を上回るエネルギー変換効率を発揮できることになる。つまり翼非線形特性を考慮することにより、翼5にヒービング運動が与えられる垂直軸風車の中でも最高の高性能を発揮できることになる。
また、回転軸2から延びる腕部と翼5が軸支されており、腕部に対して翼5が相対回動できるようになっていることで、回転軸2と共に回動する腕部に対して翼5が所定範囲で相対回動するため、ヒービング運動とピッチング角変化動作とを効果的に連携させる動きを可能にできる。
また、回転軸2と翼5を軸支する腕部との接続部に、弾性復帰手段を介在させることで、回転する翼5は回転軸2間の距離の変化により、遠心力が働き更に弾性復帰手段の作用で伸縮を繰り返すことになるため、自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。
更に、回転軸2と翼5を軸支する腕部との接続部に介在する弾性復帰手段が、翼迎角制御に最適な強さと性能を有するバネ16であることで、簡単なバネ構造で自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。さらに特別な動力源が不要となるためにエネルギーロスが少ない。
また、回転軸2と翼5を軸支する腕部との接続部が、翼5の先頭位置側に配置されていることで、翼5の先頭方向から翼ピッチング角の変化が開始されるため、翼5の揺れ幅が大きくなるとともに、自動的に回転翼に最適な相対流入角および相対流入速度を発生させることができる。
また、円軌道以外の回動軌道運動が、回転軸2周りの回動に伴い回動径が変化する軌道とピッチング角変化動作とを複合した軌道であることで、鳥の翼による飛翔や水生生物の尾鰭の動きに代表される様な翼振動運動が得られ、最小エネルギーで最大効率を発生させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
1 垂直軸型風車
2 回転軸
3 腕部
4 ヒンジ部
5 翼
6 発電機本体
10 駆動機構
11 太陽ギヤー
12 遊星ギヤー
14 腕部
15 アクチュエータ
16 バネ
18 腕部
19 推力増加機構
20 制御装置
21 計測計
22 サーボモータ
23 アクチュエータ

Claims (6)

  1. 垂直に設置される回転軸周りに回動する翼を備えた垂直軸型風車であって、
    ヒービング運動付与機構により、前記回転軸周りに回動する翼に対して円軌道以外の回動軌道運動を与えるとともに、前記翼の回動軌道運動時に、少なくとも前記翼に対して翼ピッチング角が変化するピッチング角変化動作を与えるようになっていることを特徴とする垂直軸型風車。
  2. 前記回転軸から延びる腕部と前記翼が軸支されており、前記腕部に対して前記翼が相対回動できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の垂直軸型風車。
  3. 前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部に、弾性復帰手段を介在させることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直軸型風車。
  4. 前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部に介在する弾性復帰手段が、翼迎角制御に最適な強さと性能を有するバネであることを特徴とする請求項3に記載の垂直軸型風車。
  5. 前記回転軸と前記翼を軸支する腕部との接続部が、翼の先頭位置側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の垂直軸型風車。
  6. 前記円軌道以外の回動軌道運動が、前記回転軸周りの回動に伴い回動径が変化する軌道と前記ピッチング角変化動作とを複合した軌道であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の垂直軸型風車。
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