JP2019099461A - 二相サンケア組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なUV防御特性及びミスト形成品質を有する二相サンケア組成物を提供すること。【解決手段】(a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤と、(b)少なくとも1種のUV遮蔽剤と、(c)水とを含む、水性相と油性相とを含む二相組成物を提供する。該組成物は、サンケア組成物として有用であり得る。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚等のケラチン物質のための、サンケア組成物、詳細には二相形態にある化粧用サンケア組成物に関する。
サンケア製品にとって、良好なUV防御効果及び良好な有用性は、主要な機能に含まれる。加えて、消費者の好みを満たすために、サンケア製品がクリアな外観を示していることが好ましい。
水性相と油性相とを含む二相組成物は、それらの低い粘性のためのそれらの有用性に関して利便性を有する。加えてそれらは、それらがエマルション組成物のように白色がかった外観を示していないため、それらの外観に関して別の利便性を有する。
今日まで、二相形態を有するサンケア組成物に関するいくつかの先行技術文献が存在する。例えば、JP-A-2015-199689は、使用時に均質に混合されやすく、ミスト状態で噴霧することができ、2つの相に分離していて、(A)油溶性紫外線吸収剤と、(B)水溶性ポリマー増粘剤と、(C)非イオン性界面活性剤とを含有する組成物を開示している。加えて、JP-A-2016-124817は、以下の、水性相にある成分(A)〜(D):(A)スルホン酸基を有する水溶性紫外線吸収剤と、(B)塩基性物質と、(C)水と、(D)多価アルコール、及び以下の、油性相にある成分(E)と(F):(E)油溶性紫外線吸収剤と、(F)液状油とを含有する二重の層の化粧料を開示している。
しかしながら、良好なUV防御特性及びミスト形成品質を有する、二相形態にあるサンケア組成物への必要性が依然としてある。
JP-A-2015-199689 JP-A-2016-124817 EP-A-0951897 米国特許第A-5156911号 WO-A-01/19333 米国特許第A-5736125号 米国特許第A-5519063号 EP-A-550745 米国特許第2007/0031361号 EP571882 EP890583 米国特許第5998547号 仏国特許出願公開第2792190号 EP669323 米国特許第2463264号
S. Nojima、論文「Melting behavior of poly(ε-caprolactone)-block-polybutadiene copolymers」、Macromolecules、第32巻、3727〜3734頁(1999年) B. Boutevinら、論文「Study of morphological and mechanical properties of PP/PBT」、Polymer Bulletin、第34巻、117〜123頁(1995年) P. Rangarajanら、論文「Morphology of semicrystalline block copolymers of ethylene-(ethylene-alt-propylene)」、Macromolecules、第26巻、4640〜4645頁(1993年) P. Richterら、論文「Polymer aggregates with crystalline cores: the system poly(ethylene)poly(ethylene-propylene)」、Macromolecules、第30巻、1053〜1068頁(1997年) I.W.Hamley、一般記事「Crystallization in block copolymers」、Advances in Polymer Science、第148巻、113〜137頁(1999年) ISO規格11357-3、1999年 C.M. Hansen、論文「The three-dimensional solubility parameters」、J. Paint Technol、第39巻、105頁(1967年) Cosmetics & Toiletries、1990年2月、第105巻、53〜64頁 Walter Noll、「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年)、Academic Press
本発明の目的は、良好なUV防御特性及びミスト形成品質を有する二相サンケア組成物を提供することである。
上記の目的は、
(a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤と、
(b)少なくとも1種のUV遮蔽剤と、
(c)水と
を含む、水性相と油性相とを含む二相組成物によって達成することができる。
油性相の粘度は、5mPa・s超とすることができる。
(a)半結晶性又は結晶性親油性増粘剤は、半結晶性ポリマーから選択することができる。
半結晶性ポリマーは、ポリC10〜C30アクリル酸アルキルから選択することができる。
(a)半結晶性又は結晶性親油性増粘剤は、結晶性ワックスから選択することができる。
結晶性ワックスは、ポリメチレンワックスから選択することができる。
(b)UV遮蔽剤は、少なくとも1種の親油性有機UV遮蔽剤を含んでもよく、少なくとも1種の親水性有機UV遮蔽剤を更に含んでもよい。
組成物中の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、0.001〜15質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%であってもよい。
本発明による組成物は、少なくとも1種の油を含んでもよい。
本発明による組成物は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性又は双性の界面活性剤又は乳化剤を、組成物の総質量に対して、3質量%以下、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下の量で含んでもよい。
本発明による組成物は、いかなる種類の界面活性剤又は乳化剤も含まなくてもよい。
本発明による組成物は、透明であってもよい。
本発明はまた、ケラチン物質、好ましくは皮膚を、UV照射から防御するための美容方法であって、本発明による組成物をケラチン物質へ適用する工程を含む美容方法にも関する。
本発明はまた、本発明による組成物と、ミストポンプを備えたボトル、チューブ、器、又は容器、噴霧ボトル、及びポンプボトルから選択される容器とを含む製品にも関する。
鋭意検討の結果、発明者らは、半結晶性又は結晶性親油性増粘剤とUV遮蔽剤とを含む二相組成物が、良好なUV防御特性及びミスト形成品質を提供できることを発見した。
そのため、本発明による組成物は、
(a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤と、
(b)少なくとも1種のUV遮蔽剤と、
(c)水と
を含む、水性相と油性相とを含む二相組成物である。
本明細書で以下に、本発明による組成物をより詳細に説明していく。
[組成物]
本発明による組成物は、局所用の化粧用組成物としての使用を意図されていてもよい。そのため、本発明による組成物は、ケラチン物質への適用が意図されていてもよい。本明細書におけるケラチン物質は、ケラチンを主要構成要素として含有する材料を意味し、その例としては、皮膚、頭皮、爪、唇、毛髪等が挙げられる。詳細には、本発明による組成物は、皮膚をUV照射から防御するための皮膚のサンケア化粧用組成物であってもよい。
本発明による組成物は、水性相と油性相とを含む二相形態を有する。
本発明による二相組成物は、静止状態で視覚的に及び/又は巨視的に分離している、水性相と油性相との2つの相からなる組成物を意味する。
用語「水性相」は、本明細書では、親水性の、水に溶解性の、又は水に分散性の物質を含む又はそれらからなる、室温で液体である相を意味する。
用語「油性相」は、本明細書では、親油性の、油に溶解性の、又は油に分散性の物質を含む又はそれらからなる、室温で液体である相を意味する。
水性相と油性相とのそれぞれが、静止状態で連続相であることが好ましい。したがって、本発明による二相組成物は、静止状態で各層が水性相又は油性相のいずれかからなる2つの異なる層を有する。換言すれば、水性相と油性相とは、静止状態で1つの界面により分離している。この状態は、相のうちの1つが他の中に液滴の形態で分散されていてそのため相が層を形成せずに複数の界面によって分離されているエマルションとは明らかに異なる。
本発明による組成物は、好ましくは透明である。該組成物の透明度は、濁度を、例えば濁度計(2100Q portable、Hach Company社)で測定することによって求めることができる。好ましくは、該組成物は、0超、好ましくは10超の、且つ200未満、好ましくは150未満の濁度を有する。
本発明の油性相は、好ましくは、室温(25℃)にて、5mPa・s超、より好ましくは10mPa・s超の粘度を有する。油性相の粘度の上限は限定されないが、一般に、油性相は、室温にて、1000mPa・s未満の粘度を有する。
本発明の水性相の粘度は、特に限定されない。好ましくは、水性相の粘度は、室温にて、15〜40Pa・s、より好ましくは17〜30Pa・sの範囲とすることができる。
粘度の測定では、VISCOMAN(商標)(GILSON Technology社)を使用することができる。バルク粘度(mPas、PaS)は、小型ピペット(10μL)中で必要とされる吸収力から自動的に算出される。
本発明による組成物は、水性相と油性相とを均質に混合した後の使用、例えば単にそれを振とうした後の使用が意図される。混合した後の本発明の均質な組成物は、比較的低い粘度、特にエマルション組成物よりも低い粘度を有しているため、本発明は、それが、エアロゾル装置を使用せずにミスト状態で噴霧しやすくてケラチン物質に広げやすいことにおいて利便性を有する。したがって、本発明による組成物は、非エアロゾル装置中に、例えばミスト発生手段を備えた容器、例えばミストポンプ、噴霧ボトル又はポンプボトル中に含有されてもよい。
本発明の水性相のpHは、特に限定されない。水性相のpHは、3.0〜9.0、好ましくは4.0〜8.0の範囲であってもよい。本発明の水性相のpHは、化粧料分野において通常使用される酸性化剤又は塩基性化剤を使用して、所望の値へと調整することができる。
本発明の発明者らは、驚くことに、本発明による混合組成物、詳細にはミストとして適用される混合組成物が、均質で微細な被膜を、ケラチン物質、例えば皮膚上に形成できることを見出した。したがって、該組成物は、改良されたUV防御効果をもたらすことができる。
本発明による組成物中の水性相の量は、組成物の総質量に対して、20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%、より好ましくは40〜60質量%の範囲であってもよい。
本発明による組成物中の油性相の量は、組成物の総質量に対して、20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%、より好ましくは40〜60質量%の範囲であってもよい。
本発明による組成物は、(a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤と、(b)少なくとも1種のUV遮蔽剤と、(c)水とを含む。これらの成分は、以下に、より詳細に説明される。
(半結晶性又は結晶性親油性増粘剤)
本発明による組成物は、(a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤を含む。2種以上の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤を組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類の半結晶性若しくは結晶性親油性増粘剤、又は異なる種類の半結晶性若しくは結晶性親油性増粘剤の組合せを使用することができる。
用語「親油性」は、本明細書では、室温(25℃)及び大気圧(105Pa)にて、油の総質量に対して少なくとも1質量%の濃度で油に溶解性である物質を意味する。したがって、半結晶性又は結晶性親油性増粘剤は、本発明の油性相中に存在する。
本発明中で使用される半結晶性又は結晶性親油性増粘剤は、半結晶性若しくは結晶性ポリマー、及び/又は半結晶性若しくは結晶性ワックスから選択することができる。
(I)半結晶性又は結晶性ポリマー
半結晶性又は結晶性ポリマーは、好ましくは半結晶性ポリマーである。用語「半結晶性ポリマー」は、主鎖内に及び/又は末端に、結晶性部分、結晶性ペンダント鎖及び/若しくは末端鎖、又は結晶性ブロックを、且つ主鎖内に、非晶質部分を含み、且つ相の変化、具体的には融解の変化(固体-液体転移)の一次可逆温度を有するポリマーを意味する。結晶性部分が、ポリマー主鎖の結晶性ブロックの形態であるとき、ポリマーの非晶質部分は、非晶質ブロックの形態であり、この場合、半結晶性ポリマーは、例えば、少なくとも1つの結晶性ブロックと少なくとも1つの非晶質ブロックとを含む、ジブロック、トリブロック又はマルチブロックタイプのブロックコポリマーである。用語「ブロック」は、一般に、少なくとも5個の同一の繰り返し単位を意味する。したがって、結晶性ブロックは、非晶質ブロックとは異なる化学的性質のものである。
本発明による半結晶性ポリマーは、30℃以上(特に30℃〜80℃の範囲)、好ましくは30℃〜50℃の範囲、特定すると40℃〜50℃の範囲の融点を有する。この融点は、状態変化の一次温度である。
この融点は、任意の既知の方法で測定されてもよく、具体的には示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によってDSC Q2000という名称で販売されている熱量計を使用して測定することができる。
有利には、本発明が適用される半結晶性ポリマーは、1000以上の数平均分子量を有する。
有利には、本発明の組成物の半結晶性ポリマーは、2000〜800000、好ましくは3000〜500000、なおもより良好には4000〜150000の、且つ特に100000未満、なおもより良好には4000〜99000の範囲の数平均分子量Mnを有する。好ましくは、このポリマーは、5600超、例えば5700〜99000の範囲の数平均分子量を有する。
本発明の目的では、「結晶性鎖又はブロック」という表現は、それが単独で得られた場合に、温度が融点を上回るか下回るかに応じて、非晶質状態から結晶状態へと可逆的に変化するはずである鎖又はブロックを意味する。本発明の目的では、「鎖」は、ポリマー主鎖に対してペンダントである又は側方にある原子の基である。「ブロック」は、主鎖に属する原子の基であり、この原子の基は、ポリマーの繰り返し単位のうちの1個を構成する。有利には、「ペンダントの結晶性鎖」は、少なくとも6個の炭素原子を含有する鎖であってもよい。
好ましくは、半結晶性ポリマーの結晶性ブロック又は鎖は、各ポリマーの総質量の少なくとも30%、なおもより良好には少なくとも40%を占める。結晶性ブロックを含有する本発明の半結晶性ポリマーは、ブロック又はマルチブロックポリマーである。それらは、反応性二重結合(又はエチレン結合)を含有するモノマーの重合を介して又は重縮合を介して得られうる。本発明のポリマーが結晶性側鎖を含有するポリマーであるとき、これらの側鎖は、有利には、ランダム形態又は統計的形態にある。
好ましくは、本発明による組成物中で使用されてもよい半結晶性ポリマーは、合成起源のものである。その上、それらは、多糖主鎖を含まない。一般に、本発明による半結晶性ポリマーの結晶性単位(鎖又はブロック)は、半結晶性ポリマーを製造するために使用される結晶性ブロック又は鎖を含有するモノマーを起源とする。
本発明によれば、半結晶性ポリマーは、少なくとも1つの結晶性ブロックと少なくとも1つの非晶質ブロックとを含むブロックコポリマー、及び繰り返し単位1個当たり少なくとも1つの結晶性側鎖を保有するホモポリマー及びコポリマー、並びにこれらの混合物から選ぶことができる。
本発明において使用されてもよい半結晶性ポリマーは、具体的には以下のものである:
- 結晶化が制御されたポリオレフィンのブロックコポリマー、特にそのモノマーがEP-A-0951897に記載のもの、
- 特に脂肪族若しくは芳香族ポリエステルタイプの、又は脂肪族/芳香族コポリエステルタイプの重縮合体、
- 少なくとも1つの結晶性側鎖を保持するホモポリマー又はコポリマー、及び主鎖内に少なくとも1つの結晶性ブロックを保持するホモポリマー又はコポリマー、例えば米国特許第A-5156911号に記載のもの、
- 特許文書WO-A-01/19333に記載の、少なくとも1つの結晶性側鎖を保持する、特にフルオロ基を含有するホモポリマー又はコポリマー、
- 並びにこれらの混合物。
最後の2つの場合、結晶性側鎖又はブロックは、疎水性である。
(i)結晶性側鎖を含有する半結晶性ポリマー
米国特許第A-5156911号及びWO-A-01/19333に定義されているものを、特に挙げることができる。それらは、疎水性の結晶性側鎖を保持する1種又は複数のモノマーの重合から得られる単位を50質量%〜100質量%含むホモポリマー又はコポリマーである。
これらのホモポリマー又はコポリマーは、任意の性質のものであり、但し条件としてそれらが前述の条件を満たす場合である。
これらは、以下によって得ることができる:
- 重合に関して反応性又はエチレン性の二重結合を含有する1種又は複数種のモノマー、即ちビニル、(メタ)アクリル又はアリル基の重合、特にフリーラジカル重合によって、
- 相互反応基(カルボン酸、スルホン酸、アルコール、アミン又はイソシアネート)を保持する1種又は複数のモノマー、例えばポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリ尿素又はポリアミドの縮重合によって。
一般に、これらのポリマーは、特に、式(I):
Figure 2019099461
(式中、Mは、ポリマー主鎖の原子を表し、Sはスペーサを表し、Cは結晶性基を表す)
で表すことができる結晶性鎖を含有する、少なくとも1種のモノマーの重合により得られるホモポリマー及びコポリマーから選ばれる。
結晶性鎖「-S-C」は、脂肪族又は芳香族であってもよく、任意選択でフッ素化されているか、又は全フッ素置換されていてもよい。「S」は、特に直鎖状又は分枝状又は環状であってもよい(CH2)n又は(CH2CH2O)n又は(CH2O)基を表し、ここで、nは、0〜22の範囲の整数である。好ましくは、「S」は、直鎖状基である。好ましくは、「S」と「C」とは異なっている。
結晶性鎖「-S-C」が炭化水素系の脂肪族鎖であるとき、この鎖は、少なくとも11個の炭素原子、40個以下の炭素原子、なおもより良好には24個以下の炭素原子を含有する炭化水素系のアルキル鎖を含む。この鎖は、特に、少なくとも12個の炭素原子を含有する脂肪族鎖又はアルキル鎖であり、それらは好ましくはC14〜C24アルキル鎖である。鎖がフルオロアルキル又はペルフルオロアルキル鎖であるとき、少なくとも6個のフッ素化炭素原子、特にその炭素原子のうちの少なくとも6個がフッ素化されている少なくとも11個の炭素原子を含有している。
結晶性鎖を保持する半結晶性ポリマー又はコポリマーの例として、以下のモノマーのうちの1つ又は複数の重合から得られるものを挙げることができる:C14〜C24アルキル基を有する飽和アルキルの(メタ)アクリレート、C11〜C15ペルフルオロアルキル基を有するペルフルオロアルキル(メタ)アクリレート、フッ素原子を有する又は有していないC14〜C24アルキル基を有するN-アルキル(メタ)アクリルアミド、C14〜C24アルキル基を有するアルキル又はペルフルオロ(アルキル)鎖を含有するビニルエステル(ペルフルオロアルキル鎖1個当たり少なくとも6個のフッ素原子を有する)、C14〜C24アルキル基とペルフルオロアルキル鎖1個当たり少なくとも6個のフッ素原子とを有するアルキル又はペルフルオロ(アルキル)鎖を含有するビニルエーテル、C14〜C24アルファ-オレフィン、例えばオクタデセン、12〜24個の炭素原子を含有するアルキル基を有するパラ-アルキルスチレン、並びにこれらの混合物。
ポリマーが縮重合から得られるとき、上に定義した炭化水素系の及び/又はフッ素化された結晶性鎖は、二酸、ジオール、ジアミン又はジイソシアネートであってもよいモノマーによって保持される。
本発明の対象であるポリマーがコポリマーであるとき、これらのポリマーは、0〜50%の、以下の共重合から得られるY又はZ基を更に含有する:
α)極性若しくは非極性モノマーであるか、又はこれら2種の混合物であるYの共重合:
- Yが極性モノマーであるとき、Yは、ポリオキシアルキレン化基(特にオキシエチレン化された及び/又はオキシプロピレン化された基)、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、例としてはヒドロキシエチルアクリレート、(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、例えば、N,N-ジイソプロピルアクリルアミド又はN-ビニルピロリドン(NVP)、N-ビニルカプロラクタムを保持するモノマーであるか、少なくとも1つのカルボン酸基、例としては(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸若しくはフマル酸を保持するモノマーであるか、又はカルボン酸無水物基、例としては無水マレイン酸を保持するモノマーであるかのいずれか、及びこれらの混合物である。
- Yが非極性モノマーであるとき、Yは、直鎖状、分枝状又は環状(メタ)アクリル酸アルキルタイプのエステル、ビニルエステル、アルキルビニルエーテル、α-オレフィン、スチレン、又はC1〜C10アルキル基で置換されているスチレン、例としてはα-メチルスチレンであってもよい。
本発明の目的では、用語「アルキル」は、別の言及がある場合を除き、特にC8〜C24飽和基、なおもより良好にはC14〜C24飽和基を意味する。
β)極性モノマー、又は極性モノマー混合物であるZの共重合。この事例では、Zは、上に定義した「極性Y」と同じ定義を有する。
好ましくは、結晶性側鎖を含有する半結晶性ポリマーは、上に定義した、アルキル基、特にC14〜C24アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート又はアルキル(メタ)アクリルアミドホモポリマー、これらのモノマーの、好ましくは(メタ)アクリル酸とは異なる性質の親水性モノマーとのコポリマー、例としてはN-ビニルピロリドン又はヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物である。
(ii)主鎖中に少なくとも1つの結晶性ブロックを保持するポリマー
これらのポリマーは、特に、少なくとも2つの異なる化学的性質のブロックからなりそれらのうちの1つが結晶性であるブロックコポリマーである。
- 米国特許第A-5156911号に定義されているブロックポリマーを使用することができる。
- 結晶性鎖を含有するオレフィンの又はシクロオレフィンのブロックコポリマー、例としては以下の、
- シクロブテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン(即ちビシクロ(2,2,1)-2-ヘプテン)、5-メチルノルボルネン、5-エチルノルボルネン、5,6-ジメチルノルボルネン、5,5,6-トリメチルノルボルネン、5-エチリデンノルボルネン、5-フェニルノルボルネン、5-ベンジルノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8a-テトラヒドロナフタレン、ジシクロペンタジエン、又はこれらの混合物のブロック重合から誘導されるもの、
- エチレン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン若しくは1-エイコセン、又はこれらの混合物のブロック重合から誘導されるもの、
- 特にコポリ(エチレン/ノルボルネン)ブロック及び(エチレン/プロピレン/エチリデン-ノルボルネン)ブロックターポリマー。上記のもの等の少なくとも2種の、C2〜C16、なおもより良好にはC2〜C12、なおも更に良好にはC4〜C12α-オレフィンのブロック共重合から得られるもの、特にエチレンの及び1-オクテンのブロックビポリマーもまた使用することができる。
- コポリマーは、コポリマー残基が非晶質である(室温で)、少なくとも1つの結晶性ブロックを含有するコポリマーであってもよい。これらのコポリマーはまた、異なる化学的性質の2つの結晶性ブロックを含有してもよい。好ましいコポリマーは、室温で、結晶性ブロックと非晶質ブロックとを同時に含有するものであり、これらのブロックは、双方とも疎水性で親油性であり、連続的に分布しており、例えば、以下の結晶性ブロックの1つと非晶質ブロックの1つとを含有するポリマーを挙げることができる:
- 天然に結晶性であるブロック:a)ポリエステルタイプのもの、例としてはポリ(アルキレンテレフタレート)のもの、b)ポリオレフィンタイプのもの、例としてはポリエチレン又はポリプロピレンのもの、
- 非晶質で親油性のブロック、例としては非晶質ポリオレフィン又はコポリ(オレフィン)、例えばポリ(イソブチレン)、水添ポリブタジエン又は水添ポリ(イソプレン)。
結晶性ブロック及び別個の非晶質ブロックを含有するこのようなコポリマーの例として、以下を挙げることができる:
α)好ましくは水添して使用されるポリ(ε-カプロラクトン)-b-ポリ(ブタジエン)ブロックコポリマー、例えば、S. Nojimaによる論文「Melting behavior of poly(ε-caprolactone)-block-polybutadiene copolymers」、Macromolecules、第32巻、3727〜3734頁(1999年)に記載のもの、
β)水添ブロック又はマルチブロックであるポリ(ブチレンテレフタレート)-b-ポリ(イソプレン)ブロックコポリマーで、B. Boutevinらによる論文「Study of morphological and mechanical properties of PP/PBT」、Polymer Bulletin、第34巻、117〜123頁(1995年)に引用されているもの、
γ)P. Rangarajanらによる論文「Morphology of semicrystalline block copolymers of ethylene-(ethylene-alt-propylene)」、Macromolecules、第26巻、4640〜4645頁(1993年)、及びP. Richterらによる論文「Polymer aggregates with crystalline cores: the system poly(ethylene)poly(ethylene-propylene)」、Macromolecules、第30巻、1053〜1068頁(1997年)に引用されている、ポリ(エチレン)-b-コポリ(エチレン/プロピレン)ブロックコポリマー、
δ)I.W.Hamleyによる一般記事「Crystallization in block copolymers」、Advances in Polymer Science、第148巻、113〜137頁(1999年)で挙げられているポリ(エチレン)-b-ポリ(エチルエチレン)ブロックコポリマー。
本発明の組成物中の半結晶性ポリマーは、ポリマーの融点を超える温度への組成物の加熱によって、組成物中に任意選択で存在する液状脂肪相にポリマーが溶解又は分散するのを架橋度が妨害しないのであれば、部分的に架橋されていても架橋されていなくてもよい。したがって、架橋は、重合中に多官能性モノマーと反応することによって生じる化学的架橋の場合もあり得る。架橋はまた、物理的架橋の場合もあり得、その場合、この架橋は、ポリマーにより保持される基の間の水素結合若しくは双極子型の結合、例としてはカルボキシレートイオノマー間の双極子相互作用(これらの相互作用は少量であり、ポリマー主鎖により保持される)の確立に起因して、又はポリマーにより保持される、結晶性ブロックと非晶質ブロックとの間の相分離に起因して、のいずれかであり得る。
好ましくは、本発明による組成物の半結晶性ポリマーは、架橋されていない。
本発明の特定の一実施形態によれば、ポリマーは、飽和C14〜C24アルキル(メタ)アクリレート、C11〜C15ペルフルオロアルキル(メタ)アクリレート、フッ素原子を含む又は含まないC14〜C24N-アルキル(メタ)アクリルアミド、C14〜C24アルキル又はペルフルオロアルキル鎖を含有するビニルエステル、C14〜C24アルキル又はペルフルオロアルキル鎖を含有するビニルエーテル、C14〜C24アルファ-オレフィン、12〜24個の炭素原子を含有するアルキル基を有するパラ-アルキルスチレンから選ばれる結晶性鎖を含有する少なくとも1種のモノマーと、次式(ω):
Figure 2019099461
(式中、R1は、H又はCH3であり、Rは、任意選択でフッ素化されているC1〜C10アルキル基を表し、Xは、O、NH又はNR2を表し、R2は、任意選択でフッ素化されているC1〜C10アルキル基を表す)
で表すことができる、少なくとも1つの任意選択でフッ素化されているC1〜C10モノカルボン酸エステル又はアミドとの重合によって得られるコポリマーから選ばれる。
本発明の1つ又は複数の特定の実施形態によれば、ポリマーは、飽和のC14〜C22アルキル(メタ)アクリレート、更により特定するとポリ(ステアリルアクリレート)又はポリ(ベヘニルアクリレート)から選ばれる結晶性鎖を含有するモノマーから誘導される。
本発明による組成物中で使用されてもよい構造化半結晶性ポリマーの具体例として、INCI名「ポリC10〜C30アルキルアクリレート」を有するポリマー、例としてはAir Products社製のIntelimer(登録商標)製品、例としてはポリステアリルアクリレートであり融点が48℃である製品Intelimer(登録商標)IPA 13-1、又はベヘニルポリマーである製品Intelimer(登録商標)IPA 13-6を挙げることができる。
半結晶性ポリマーは、特に、以下であってもよい:
米国特許第A-5156911号の実施例3、4、5、7、9及び13に記載されているものであり、それは、アクリル酸とC5〜C16アルキル(メタ)アクリレートとの共重合から得られる-COOH基を含有するものであり、より具体的には、
・アクリル酸とアクリル酸ヘキサデシルとアクリル酸イソデシルとの質量比1/16/3での共重合、
・アクリル酸とアクリル酸ペンタデシルとの質量比1/19での共重合、
・アクリル酸とアクリル酸ヘキサデシルとアクリル酸エチルとの質量比2.5/76.5/20での共重合、
・アクリル酸とアクリル酸ヘキサデシルとアクリル酸メチルとの質量比5/85/10での共重合、
・アクリル酸と、メタクリル酸オクタデシルとの質量比2.5/97.5での共重合、
・アクリル酸ヘキサデシルと、8個のエチレングリコール単位を含有するポリエチレングリコールメタクリレートのモノメチルエーテルと、アクリル酸との、質量比8.5/1/0.5の共重合
によって得られる-COOH基を含有するものである。
米国特許第A-5736125号に記載の、融点44℃を有するNational Starch社製の構造体「O」、更には特許文書WO-A-01/19333の実施例1、4、6、7及び8に記載の、フルオロ基を含む結晶性ペンダント鎖を有する半結晶性ポリマーを使用することもまた可能である。
米国特許第A-5519063号又はEP-A-550745に記載の、それぞれ融点40℃及び38℃を有する、アクリル酸ステアリルとアクリル酸又はNVPとの共重合によって得られる半結晶性ポリマーを使用することもまた可能である。
米国特許第A-5519063号及びEP-A-550745に記載の通り、それぞれ融点60℃及び58℃を有する、アクリル酸ベヘニルとアクリル酸又はNVPとの共重合によって得られる半結晶性ポリマーを使用することもまた可能である。
好ましくは、半結晶性ポリマーは、任意のカルボン酸基を含まない。
最後に、本発明による半結晶性ポリマーは、米国特許第2007/0031361号に記載のもの等の、メタロセン触媒作用を介して得られるワックス状ポリマーから選ぶこともできる。
これらのポリマーは、メタロセン触媒作用を介して、即ち低圧でメタロセン触媒の存在下で重合することによって調製される、エチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー又はコポリマーである。
その文書に記載されているメタロセン触媒作用を介して得られるワックスの質量平均分子量(Mw)は、25000g/mol以下であり、例えば2000〜22000g/mol、なおもより良好には4000〜20000g/molの範囲である。
その文書に記載されているメタロセン触媒作用を介して得られるワックスの数平均分子量(Mn)は、好ましくは15000g/mol以下であり、例えば1000〜12000g/mol、なおもより良好には2000〜10000g/molの範囲である。
ポリマーの多分散度指数Iは、質量平均分子量Mwの、数平均分子量Mnに対する比に等しい。好ましくは、ワックス状ポリマーの多分散度指数は、1.5から10の間、より好ましくは1.5から5の間、更により好ましくは1.5から3の間、なおもより良好には2から2.5の間である。
ワックス状ホモポリマー及びコポリマーは、既知の方法で、例えば特許文書EP571882に記載の方法に従って、メタロセン触媒作用を介してエチレン及び/又はプロピレンモノマーから得ることができる。
メタロセン触媒作用を介して調製されたエチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー及びコポリマーは、非修飾であってもよく、又は「極性」修飾されていてもよい(極性修飾ワックス、即ち極性ワックスの特性を有するように修飾されたワックス)。極性修飾ワックス状ホモポリマー及びコポリマーは、既知の方法で、空気等の酸素含有ガスによる酸化によって、又はマレイン酸若しくはアルキル酸、或いはこれらの酸の誘導体等の極性モノマーによるグラフトによって、前述のもの等の非修飾ワックス状ホモポリマー及びコポリマーから調製することができる。メタロセン触媒作用を介して得られたポリオレフィンを極性修飾することができるこれらの2つの経路は、例えば参照により内容が本明細書に組み込まれる特許文書EP890583及び米国特許第5998547号にそれぞれ記載されている。
本発明によれば、メタロセン触媒作用を介して調製された、エチレン及び/又はプロピレンの特に好ましい極性修飾ホモポリマー及びコポリマーは、親水性特性を有するように修飾されたポリマーである。挙げることができる例には、無水マレイン酸、アクリレート、メタクリレート、ポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性基の存在によって修飾された、エチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー又はコポリマーが含まれる。
無水マレイン酸又はアクリレート等の親水性基の存在によって修飾された、ワックス状のエチレン及び/又はプロピレンのホモポリマー又はコポリマーが、特に好ましい。
挙げることができる例には、以下が含まれる:
- Clariant社によって販売されている無水マレイン酸で修飾されたポリプロピレンワックス(PPMA)、若しくはClariant社からLicoCareという名称で販売されているもの等のポリプロピレン-エチレン-無水マレイン酸コポリマー、例としてはLicoCare PP207 LP3349、LicoCare CM401 LP3345、LicoCare CA301 LP3346及びLicoCare CA302 LP3347、或いは、
- Clariant社から販売されている非修飾ポリエチレンワックス、例えば製品LicoCare PE 102 LP3329。
(II)半結晶性又は結晶性ワックス
半結晶性又は結晶性ワックスは、極性及び無極性の炭化水素系ワックス、又はこれらの混合物から選ばれる。
本発明の文脈において考慮される用語「ワックス」は、一般に、室温(25℃)にて固体であり、固体/液体の可逆的な状態変化を有し、30℃以上の融点を有し、融点が最大200℃、特に最大120℃であってもよい親油性化合物である。
詳細には、本発明のために好適である半結晶性又は結晶性ワックスは、40℃以上、好ましくは50℃以上、特定すると60℃以上の融点を有していてもよい。更に、本発明のために好適である半結晶性又は結晶性ワックスは、100℃以下、好ましくは85℃以下、特に70℃以下の融点を有していてもよい。
本発明の目的では、融点は、ISO規格11357-3、1999年に記載の通り、熱分析(DSC)において観察された最高吸熱ピークの温度に相当する。ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)、例えばTA Instruments社によってDSC Q2000という名称で販売されている熱量計を使用して測定することができる。
半結晶性又は結晶性ワックスは、X線観察によって視覚可能である、少なくとも1つの結晶性部分を含む。
融点の、例示された測定プロトコルは、以下の通りである:
るつぼに入れたワックス5mgの試料を、10℃/分の加熱速度で-20℃から120℃の範囲の第1の温度上昇に供し、次いで10℃/分の冷却速度で120℃から-20℃に冷却し、最後に5℃/分の加熱速度で-20℃から120℃の範囲の第2の温度上昇に供する。第2の温度上昇中に、以下のパラメータを測定する。前述のワックスの融点(Mp)は、観察された溶融曲線の最も高い吸熱ピークの温度に相当し、温度の関数として、吸収された力の差の変動を表す。
本発明の好ましい一実施形態では、半結晶性又は結晶性ワックスは、100から3000ダルトンの間、好ましくは200から2000ダルトンの間、より好ましくは300から1000ダルトンの間の分子量を有する。
本発明において使用される半結晶性又は結晶性ワックスは、半結晶性若しくは結晶性の無極性又は極性ワックスとすることができる。
(i)無極性ワックス
本発明の目的では、用語「無極性ワックス」は、以下に定義される25℃での溶解度パラメータδaが、0(J/cm3)1/2に等しいワックスを意味する。
無極性ワックスは、特に、炭素及び水素原子のみから構成され、ヘテロ原子、例えばN、O、Si及びPを含まない炭化水素系ワックスである。
用語「炭化水素系ワックス」は、炭素及び水素原子、並びに任意選択で酸素及び窒素原子から本質的に形成される又は構成されさえする、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しないワックスを意味する。それは、アルコール基、エステル基、エーテル基、カルボン酸基、アミン基及び/又はアミド基を含有してもよい。
ハンセン3次元溶解度空間における溶解度パラメータの定義及び計算は、C.M. Hansenによる論文「The three-dimensional solubility parameters」、J. Paint Technol、第39巻、105頁(1967年)に記載されている。
このハンセン空間によれば、
- δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけ、
- δpは、永久双極子間のデバイ相互作用力、更には誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴づけ、
- δhは、特定の相互作用力(例えば水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴づけ、
- δaは、等式δa=(δp 2h 2)1/2によって求められる。
パラメータδp、δh、δD及びδaは、(J/cm3)1/2で表される。
より特定すると、無極性ワックスは、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、ポリメチレンワックス及びマイクロワックス、並びにこれらの混合物から選ぶことができる。
使用されてもよいマイクロクリスタリンワックスとしては、Sonneborn社によって販売されているMultiwax W 445(登録商標)、並びにParamelt社によって販売されているMicrowax HW(登録商標)及びBase Wax 30540(登録商標)を挙げることができる。
挙げることができるオゾケライトは、Ozokerite Wax SP 1020 Pである。
挙げることができるポリエチレンワックスには、New Phase Technologies社によって販売されているPerformalene 500-L Polyethylene及びPerformalene 400 Polyethyleneが含まれる。
挙げることができるポリメチレンワックスには、Cirebelle社によってCirebelle 303という参照名で販売されているポリメチレンワックスがあり、これは、61℃〜67℃の融点を有し、Cirebelle 108という参照名で販売されているポリメチレンワックスがあり、これは、79℃〜84℃の融点を有する。
本発明による組成物中で無極性ワックスとして使用されてもよいマイクロワックスとしては、特にポリエチレンマイクロワックス、例えばMicro Powders社によってMicropoly 200(登録商標)、220(登録商標)、220L(登録商標)及び250S(登録商標)という名称で販売されているものを挙げることができる。
(ii)極性ワックス
本発明の目的では、用語「極性ワックス」は、25℃での溶解度パラメータδaが、0(J/cm3)1/2以外であるワックスを意味する。
用語「極性ワックス」は、本明細書では、化学構造が炭素及び水素原子から本質的に形成される又は構成されさえする、少なくとも1個の電気陰性度の高いヘテロ原子、例えば酸素、窒素、ケイ素又はリン原子を含むワックスを意味する。
炭化水素系極性ワックスとして、エステルワックスから選ばれるワックスが特に好ましい。
用語「炭化水素系」は、炭素及び水素原子、並びに任意選択で酸素及び窒素原子から本質的に形成される又は構成されさえする、ケイ素又はフッ素原子を一切含有しない化合物を意味する。
本発明によれば、用語「エステルワックス」は、少なくとも1つのエステル官能基を含むワックスを意味する。
以下のものを、エステルワックスとして特に使用することができる:
- エステルワックス、例えば以下から選ばれるもの:
i)式R1COOR2(式中、R1及びR2は、原子の数が10〜50個の範囲である、直鎖状、分枝状又は環状の脂肪鎖を表し、これはO、N又はP等のヘテロ原子を含むことができ、融点は25〜120℃の範囲である)のワックス。
具体的には、エステルワックスとして、C20〜C40アルキル(ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート(アルキル基が20〜40個の炭素原子を含む)を単独で若しくは混合物として、又はC20〜C40アルキルステアレートを使用することができる。このようなワックスは、特に、Koster Keunen社によってKester Wax K 82 P(登録商標)、Hydroxypolyester K 82 P(登録商標)、Kester Wax K 80 P(登録商標)及びKester Wax K82Hという名称で販売されている。
ii)モンタン酸(オクタコサン酸)グリコール及びモンタン酸(オクタコサン酸)ブチレングリコールワックス、例えばClariant社により販売されているワックスLicowax KPS Flakes(INCI名:モンタン酸グリコール)。
iii)Heterene社によってHest 2T-4S(登録商標)という名称で販売されているテトラステアリン酸ビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)。
iv)一般式R3-(-OCO-R4-COO-R5)[式中、R3及びR5は、同一であり又は異なり、好ましくは同一であり、C4〜C30アルキル基(アルキル基は4〜30個の炭素原子を含む)を表し、R4は、1つ又は複数の不飽和基を含有しても含有しなくてもよい、直鎖状又は分枝状C4〜C30脂肪族基(アルキル基は4〜30個の炭素原子を含む)を表し、好ましくは直鎖状で不飽和である]のジカルボン酸のジエステルワックス。
v)直鎖状又は分枝状C8〜C32脂肪族鎖を有する、動物又は植物油の接触水素添加、例えば水添ホホバ油、水添ヒマワリ油、水添ヒマシ油、水添ココナツ油により得られるワックス、更にはセチルアルコールでエステル化したヒマシ油の水添により得られるワックス、例えばSophim社によってPhytowax Ricin 16L64(登録商標)及び22L73(登録商標)という名称で販売されているものも更に挙げることができる。このようなワックスは、仏国特許出願公開第2792190号に記載されており、ワックスは、Phytowax Olive 18 L 57という名称で販売されているもの等のステアリルアルコールでエステル化されたオリーブ油の水添によって得られ、或いは;
vi)ビーズワックス、合成ビーズワックス、ポリグリセロール化ビーズワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、オキシプロピレン化ラノリンワックス、米糠ワックス、オウリキュリーワックス、エスパルトグラスワックス、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、ジャパンワックス、スマックワックス、モンタンワックス、オレンジワックス、ローレルワックス及び水添ホホバワックス。キャンデリラワックスが、好ましくは使用される。
本発明の好ましい実施形態によれば、半結晶性又は結晶性ワックスは、結晶性ワックスである。
本発明の別の好ましい実施形態によれば、半結晶性又は結晶性ワックスは、半結晶性又は結晶性無極性ワックスである。
本発明の特定の実施形態によれば、半結晶性又は結晶性ワックスは、結晶性無極性ワックス、例えばポリメチレンワックスである。
本発明による組成物中の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上であってもよい。
本発明による組成物中の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、15質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下であってもよい。
特定すると、本発明による組成物中の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤の量は、組成物の総質量に対して、0.001〜15質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%であってもよい。
(UV遮蔽剤)
本発明による組成物は、(b)少なくとも1種のUV遮蔽剤を含む。2種以上のUV遮蔽剤を組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類のUV遮蔽剤、又は異なる種類のUV遮蔽剤の組合せを使用することができる。
UV遮蔽剤の種類は、限定されない。UV遮蔽剤は、有機UV遮蔽剤、無機UV遮蔽剤、及びこれらの混合物から選択することができる。
用語「UV」は、本明細書では、紫外線を意味し、UV-Bの領域(波長260〜320nm)及びUV-Aの領域(波長320〜400nm)を含む。したがって、UV遮蔽剤は、UV-A及び/又はUV-Bの領域の波長における紫外線の遮蔽効果を有する任意の材料を意味する。
本発明のために使用されるUV遮蔽剤は、UV-A及び/又はUV-Bの領域において、好ましくはUV-AとUV-Bとの双方の領域において、単独で又は組合せで、活性であり得る。したがって、本発明において使用されるUV遮蔽剤としては、320〜400nmのUV照射を吸収することが可能なUV-A遮蔽剤、280〜320nmのUV照射を吸収することが可能なUV-B遮蔽剤、及び280〜400nmのUV照射を吸収することが可能なUV-A及びUV-B遮蔽剤が挙げられる。
(I)有機UV遮蔽剤
本発明のために使用される有機UV遮蔽剤は、親油性有機UV遮蔽剤及び/又は親水性有機UV遮蔽剤とすることができる。好ましくは、本発明による組成物は、少なくとも1種の親油性有機UV遮蔽剤を含み、より好ましくは少なくとも1種の親油性有機UV遮蔽剤と少なくとも1種の親水性有機UV遮蔽剤との組合せを含む。
(i)親油性有機UV遮蔽剤
用語「親油性有機UV遮蔽剤」は、本明細書では、室温(25℃)及び大気圧(105Pa)にて、油の総質量に対して少なくとも1質量%の濃度で油に溶解性である有機UV遮蔽剤を意味する。したがって、親油性有機UV遮蔽剤は、本発明の油性相中に存在する。
本発明において使用される親油性有機UV-A遮蔽剤としては、アミノベンゾフェノン化合物、ジベンゾイルメタン化合物、アントラニル酸化合物及び4,4-ジアリールブタジエン化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
アミノベンゾフェノン化合物として、n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエートであり、この代替名がBASF社から「Uvinul A+」という商品名で販売されているジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート(DHHB)を挙げることができる。
ジベンゾイルメタン化合物として、Merck社から「Eusolex 8020」という名称で販売されている4-イソプロピルジベンゾイルメタン、Quest社から「Pongamol」という名称で販売されている1-(4-メトキシ-1-ベンゾフラン-5-イル)-3-フェニルプロパン-1,3-ジオン、1-(4-(tert-ブチル)フェニル)-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパン-1,3-ジオン、及びHoffmann-La Roche社から「Parsol 1789」という商品名で販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタンを挙げることができる。
アントラニル酸化合物として、Symrise社によって「NEO HELIPAN MA」という名称で市販されているアントラニル酸メンチルを挙げることができる。
4,4-ジアリールブタジエン化合物として、1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、及びジフェニルブタジエンマロネート及びマロノニトリルを挙げることができる。
本発明において使用される親油性有機UV-B遮蔽剤としては、トリアジン化合物、パラ-アミノ安息香酸化合物、サリチル酸化合物、シンナメート化合物、β,β-ジフェニルアクリレート化合物、ベンジリデンカンファー化合物、フェニルベンズイミダゾール化合物、イミダゾリン化合物、ベンザルマロネート化合物及びメコシアニン化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
トリアジン化合物として、BASF社によって「UVINUL T-150」という名称で市販されているエチルヘキシルトリアゾン、SIGMA 2V社によって「UVASORB HEB」という名称で市販されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、2,4-ビス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-6-(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-s-トリアジン、2,4-ビス(n-ブチル4'-アミノベンゾエート)-6-(アミノプロピルトリシロキサン)-s-トリアジンを挙げることができる。
パラアミノ安息香酸誘導体として、パラ-アミノベンゾエート(PABA)、例えば、エチルPABA(パラ-アミノベンゾエート)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、及びISP社から「ESCALOL 5972」という名称で市販されているエチルヘキシルジメチルPABAを挙げることができる。
サリチル酸化合物として、Rona/EM industries社によって「Eusolex HMS」という名称で市販されているホモサレート、及びSymrise社によって「NEO HELIOPAN OS」という名称で市販されているサリチル酸エチルヘキシルを挙げることができる。
シンナメート化合物として、DSM NUTRITIONAL PRODUCTS社によって「PARSOL CX」という名称で市販されているエチルヘキシルメトキシシンナメート、イソプロピルエトキシシンナメート、Symrise社によって「NEO HELIOPAN E 1000」という名称で市販されているイソアミルメトキシシンナメート、ジイソプロピルメチルシンナメート、シノキセート及びグリセリルエチルへキサノエートジメトキシシンナメートを挙げることができる。
β,β-ジフェニルアクリレート化合物として、BASF社によって「UVINUL N539」という名称で市販されているオクトクリレン、及びBASF社によって「UVINUL N35」という名称で市販されているエトクリレンを挙げることができる。
ベンジリデンカンファー化合物として、CHIMEX社から「MEXORYL SD」という名称で市販されている3-ベンジリデンカンファー、MERCK社によって「EUSOLEX 6300」という名称で市販されているメチルベンジリデンカンファー、CHIMEX社によって「MEXORYL SW」という名称で市販されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、及びChimex社によって「Mexoryl SX」という名称で市販されているテレフタリリデンジカンファースルホン酸を挙げることができる。
フェニルベンズイミダゾール化合物として、Merck社によって「Eusolex 232」という商品名で市販されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、及びHaarmann and Reimer社によって「Neo Heliopan AP」という名称で市販されているフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウムを挙げることができる。
イミダゾリン化合物として、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオン酸エチルヘキシルを挙げることができる。
ベンザルマロネート化合物として、ベンザルマロネート部分を含有するポリオルガノシロキサン、例えばDSM NUTRITIONAL PRODUCTS社によって「Parsol SLX」という名称で市販されているポリシリコーン-15、及びジ-ネオペンチル4'-メトキシベンザルマロネートを挙げることができる。
本発明の親油性有機UV遮蔽剤は、親油性UV-A及びUV-B遮蔽剤を含んでもよい。以下は、親油性有機UV-A及びUV-B遮蔽剤の非限定的な例である:
- ベンゾフェノン化合物、例えばBASF社によって「UVINUL 400」という名称で市販されているベンゾフェノン-1、BASF社によって「UVINUL 500」という名称で市販されているベンゾフェノン-2、BASF社によって「UVINUL M40」という名称で市販されているベンゾフェノン-3又はオキシベンゾン、Norquay社によって「Helisorb 11」という名称で市販されているベンゾフェノン-6、American Cyanamid社によって「Spectra-Sorb UV-24」という名称で市販されているベンゾフェノン-8、ベンゾフェノン-10、ベンゾフェノン-11、及びベンゾフェノン-12、
- ベンゾトリアゾール化合物、例えばRhodia Chimie社によって「Silatrizole」という名称で市販されているドロメトリゾールトリシロキサン、及びCIBA-GEIGY社によって「TINOGUARTD AS」という名称で市販されているブメトリゾール、
- ビス-レゾルシニルトリアジン化合物、例えば、CIBA-GEIGY社によって「TINOSORB S」という名称で市販されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、並びに、
- ベンゾオキサゾール化合物、例えば、Sigma 3V社によって「Uvasorb K2A」という名称で市販されている2,4-ビス[5-(1-ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン。
好ましくは、本発明の親油性有機UV遮蔽剤は、少なくとも1種の親油性有機UV-A遮蔽剤と少なくとも1種の親油性有機UV-B遮蔽剤との組合せから選択される。好ましくは、親油性有機UV遮蔽剤は、ジベンゾイルメタン化合物、トリアジン化合物、サリチル酸化合物、β,β-ジフェニルアクリレート化合物、ビス-レゾルシニルトリアジン化合物、及びこれらの混合物から選択することができる。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明による組成物中の親油性有機UV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、少なくとも1質量%、好ましくは少なくとも5質量%、より好ましくは少なくとも20質量%であり、且つ50質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
本発明の特定の一実施形態では、本発明の油性相中の親油性有機UV遮蔽剤の量は、油性相の総質量に対して、少なくとも30質量%、好ましくは少なくとも40質量%、より好ましくは少なくとも50質量%であり、且つ80質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
(ii)親水性有機UV遮蔽剤
用語「親水性有機UV遮蔽剤」は、本明細書では、室温(25℃)及び大気圧(105Pa)にて、水の総質量に対して少なくとも1質量%の濃度で水に溶解性である有機UV遮蔽剤を意味する。したがって、親水性有機UV遮蔽剤は、本発明の水性相中に存在する。
親水性有機UV-A遮蔽剤としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
テレフタリリデンジカンファースルホン酸及びその塩、例えばChimex社によって「Mexoryl SX」という名称で製造されているもの、
ビスベンゾオキサゾリル誘導体、例えば特許EP669323及び米国特許第2463264号に記載されているもの、より特定するとHaarmann and Reimer社によって「Neo Heliopan AP」という商品名で販売されている化合物フェニルジベンズイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム及びその塩。
親水性有機UV-B遮蔽剤としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:
p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体、例えばPABA、グリセリルPABA及びPEG-25 PABA、並びにそれらの塩、例えばBASF社によって「Uvinul P25」という名称で販売されているもの、
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸及びその塩、例えば特にMerck社によって「Eusolex 232」という商品名で販売されているもの、
フェルラ酸及びその塩、
サリチル酸及びその塩、
メトキシシンナメートDEA及びその塩、
ベンジリデンカンファースルホン酸及びその塩、例えばChimex社によって「Mexoryl SL」という名称で製造されているもの、
メト硫酸カンファーベンザルコニウム及びその塩、例えばChimex社によって「Mexoryl SO」という名称で製造されているもの。
親水性有機UV-A及びUV-B遮蔽剤としては、以下を挙げることができるがこれらに限定されない:
ベンゾフェノン-4及びその塩、例えばBASF社によって「Uvinul MS40」という商品名で販売されているもの、
ベンゾフェノン-5及びその塩、並びに
ベンゾフェノン-9及びその塩。
使用されてもよい化合物の塩は、具体的には、アルカリ金属、例えばナトリウム又はカリウムの塩;アルカリ土類金属、例えばカルシウム、マグネシウム又はストロンチウムの塩;金属、例えば亜鉛、アルミニウム、マンガン又は銅の塩;式NH4+のアンモニウムの塩;第四級アンモニウムの塩;有機アミンの塩、例としてはメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、2-ヒドロキシエチルアミン、ビス(2-ヒドロキシエチル)アミン又はトリス(2-ヒドロキシエチル)アミンの塩;リジン又はアルギニンの塩から選ばれる。好ましくは、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ストロンチウム、銅、マンガン又は亜鉛の塩から選ばれる塩が使用される。優先的には、ナトリウム塩が使用される。
好ましくは、本発明の親水性有機UV遮蔽剤は、少なくとも1種の親水性有機UV-A遮蔽剤と少なくとも1種の親水性有機UV-B遮蔽剤との組合せから選択される。具体的には、親水性有機UV遮蔽剤は、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸とテレフタリリデンジカンファースルホン酸との組合せである。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明による組成物中の親水性有機UV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも0.5質量%、より好ましくは少なくとも1質量%であり、且つ15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本発明の特定の一実施形態では、本発明の水性相中の親水性有機UV遮蔽剤の量は、水性相の総質量に対して、少なくとも0.5質量%、好ましくは少なくとも1質量%、より好ましくは少なくとも3質量%であり、且つ30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
(II)無機UV遮蔽剤
無機UV遮蔽剤は、親水性及び/又は親油性であってもよい。無機UV遮蔽剤は、好ましくは、化粧料中で一般に使用される水及びエタノール等の溶媒に不溶性である。
無機UV遮蔽剤が、その平均(一次)粒子直径が1nm〜50μm、好ましくは5nm〜500nm、より好ましくは10nm〜200nmの範囲であるような微粒子の形態であることが好ましい。本明細書における平均(一次)粒径又は平均(一次)粒子直径は、算術平均直径である。
無機UV遮蔽剤は、被覆されていても被覆されていなくてもよい金属酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
好ましくは、無機UV遮蔽剤は、例えば、酸化チタン(ルチル及び/又はアナターゼの非晶質形態又は結晶質形態)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム等の、金属酸化物から形成される顔料(一次粒子の平均径:通常5nm〜50nm、好ましくは10nm〜50nm)から選択され、これらは全てそれ自体が周知のUV光防御剤である。好ましくは、無機UV遮蔽剤は、酸化チタン、酸化亜鉛から、より好ましくは酸化チタンから選択される。
無機UV遮蔽剤は、被覆されていても被覆されていなくてもよい。無機UV遮蔽剤は、少なくとも1つのコーティングを有してもよい。コーティングは、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、シリコーン、シラン、脂肪酸又はその塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、鉄塩又はアルミニウム塩)、脂肪アルコール、レシチン、アミノ酸、多糖、タンパク質、アルカノールアミン、ビーズワックス等のワックス、(メタ)アクリルポリマー、有機UV遮蔽剤及び(ペル)フルオロ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでもよい。
コーティングが少なくとも1種の有機UV遮蔽剤を含むことが好ましい。コーティング中の有機UV遮蔽剤として、ジベンゾイルメタン誘導体、例えばブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、及びBASF社によって「TINOSORB M」として市販されている2,2'-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチル-ブチル)フェノール](メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)が好ましい場合がある。
既知のように、コーティング中のシリコーンは、様々な分子量の直鎖状又は環状及び分枝状又は架橋した構造を含む有機ケイ素ポリマー又はオリゴマーであってもよく、これは好適な官能性シランの重合及び/又は重縮合によって得られ、ケイ素原子が酸素原子を介して互いに接合(シロキサン結合)され、任意選択で置換された炭化水素基が炭素原子を介して前記ケイ素原子に直接接合されている、主要繰り返し単位から本質的に構成される。
用語「シリコーン」はまた、それらの調製に必要なシラン、具体的にはアルキルシランも包含する。
コーティングのために使用されるシリコーンは、好ましくは、アルキルシラン、ポリジアルキルシロキサン及びポリアルキルヒドロシロキサンからなる群から選択することができる。なおもより好ましくは、シリコーンは、オクチルトリメチルシラン、ポリジメチルシロキサン及びポリメチルヒドロシロキサンからなる群から選択される。
当然ながら、金属酸化物で作製された無機UV遮蔽剤は、シリコーンでのその処理の前に、他の表面処理剤、具体的には、酸化セリウム、アルミナ、シリカ、アルミニウム化合物、ケイ素化合物、又はこれらの混合物で処理されてもよい。
被覆無機UV遮蔽剤は、無機UV遮蔽剤を、上記の化合物のいずれか、並びにポリエチレン、金属アルコキシド(チタン又はアルミニウムアルコキシド)、金属酸化物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及び例えばCosmetics & Toiletries、1990年2月、第105巻、53〜64頁に示されたものでの、化学的、電子的、機械化学的及び/又は機械的性質の1種又は複数の表面処理に供することによって調製されてもよい。
被覆無機UV遮蔽剤は、以下のものであってもよい:
池田物産株式会社製の製品「Sunveil」、及びSunjin Chemical社製の「Sunsil TIN 50」等の、シリカで被覆された酸化チタン、
池田物産株式会社製の製品「Sunveil F」等の、シリカ及び酸化鉄で被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」、Tioxide社製の製品「Tioveil」、及びRhodia社製の製品「Mirasun TiW 60」等の、シリカ及びアルミナで被覆された酸化チタン、
石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55 (B)」及び「Tipaque TTO-55 (A)」並びにKemira社製の「UVT 14/4」等の、アルミナで被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 T、MT 100 TX、MT 100 Z又はMT-01」、Uniquema社製の製品「Solaveil CT-10 W」及び「Solaveil CT 100」、並びにMerck社製の製品「Eusolex T-AVO」等の、アルミナ及びステアリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 S」等の、アルミナ及びラウリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」等の、酸化鉄及びステアリン酸鉄で被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「BR351」等の、酸化亜鉛及びステアリン酸亜鉛で被覆された酸化チタン、
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」及び「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」等の、シリカ及びアルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、
チタン工業株式会社製の製品「STT-30-DS」等の、シリカ、アルミナ及びステアリン酸アルミニウムで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、
Kemira社製の製品「UV-Titan X 195」等の、シリカで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、
石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55 (S)」、又はKemira社製の製品「UV Titan M 262」等の、アルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、
チタン工業株式会社製の製品「STT-65-S」等の、トリエタノールアミンで被覆された酸化チタン、
石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55 (C)」等の、ステアリン酸で被覆された酸化チタン、
又は
テイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」等の、ヘキサメタリン酸ナトリウムで被覆された酸化チタン。
シリコーンで処理された他の酸化チタン顔料は、好ましくは、Degussa Silices社によって商標「T 805」で市販されている等の、個々の平均粒径が25〜40nmであってオクチルトリメチルシランで処理されているTiO2、Cardre社によって商標「70250 Cardre UF TiO2Si3」で市販されている等の、個々の平均粒径が21nmであってポリジメチルシロキサンで処理されているTiO2、及びColor Techniques社によって商標「Microtitanium Dioxide USP Grade Hydrophobic」で市販されている等の、個々の平均粒径が25nmであってポリジメチルヒドロシロキサン処理されているアナターゼ/ルチルTiO2である。
好ましくは、以下の被覆TiO2を被覆無機UV遮蔽剤として使用することができる:
ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 TV」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S4」、平均一次粒子直径15nm、
シリカ(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 WP」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)シリカ(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-Y02」及び「MT-Y-110 M3S」、平均一次粒子直径10nm、
ジメチコン(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S3」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)アルミナ(及び)TiO2、例えばSachtleben社製の製品「UV TITAN M170」、平均一次粒子直径15nm、並びに
シリカ(及び)水酸化アルミニウム(及び)アルギン酸(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 AQ」、平均一次粒子直径15nm。
UV遮蔽能の観点から、少なくとも1種の有機UV遮蔽剤で被覆されたTiO2が、より好ましい。例えば、アボベンゾン(及び)ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「HXMT-100ZA」、平均一次粒子直径15nmを使用することができる。
非被覆酸化チタン顔料は、例えば、テイカ株式会社によって商標「Microtitanium Dioxide MT500B」又は「Microtitanium Dioxide MT600B」で、Degussa社によって商標「P 25」で、Wacker社によって商標「Oxyde de titane transparent PW」で、三好化成株式会社によって商標「UFTR」で、Tomen社によって商標「ITS」で、及びTioxide社によって商標「Tioveil AQ」で市販されている。
非被覆酸化亜鉛顔料は、例えば以下である:
Sunsmart社によって商標「Z-cote」で市販されているもの、
Elementisによって商標「Nanox」で市販されているもの;及び
Nanophase Technologies社によって商標「Nanogard WCD 2025」で市販されているもの。
被覆酸化亜鉛顔料は、例えば以下である:
Toshiba社によって商標「Oxide Zinc CS-5」で市販されているもの(ポリメチルヒドロシロキサンで被覆されたZnO)、
Nanophase Technologies社によって商標「Nanogard Zinc Oxide FN」で市販されている[Finsolv TN、安息香酸アルキル(C12〜C15)中の40%分散体としての]もの、
大東化成工業株式会社によって商標「Daitopersion Zn-30」及び「Daitopersion Zn-50」で市販されているもの(シリカ及びポリメチルヒドロシロキサンで被覆されたナノ酸化亜鉛を30%又は50%含む、オキシエチレン化ポリジメチルシロキサン/シクロポリメチルシロキサン分散体)、
ダイキン工業株式会社によって商標「NFD Ultrafine ZnO」で市販されているもの(シクロペンタシロキサン分散体としての、ペルフルオロアルキルホスフェート及びペルフルオロアルキルエチルベースのコポリマーで被覆されたZnO)、
信越化学工業株式会社によって商標「SPD-Z1」で市販されているもの(シクロジメチルシロキサン中に分散させた、シリコーングラフトアクリルポリマーで被覆されたZnO)、
ISP社によって商標「Escalol Z100」で市販されているもの(エチルヘキシルメトキシシンナメート/PVP-ヘキサデセンコポリマー/メチコン混合物中に分散させたアルミナ処理ZnO)、
冨士色素株式会社によって商標「Fuji ZnO-SMS-10」で市販されているもの(シリカ及びポリメチルシルセスキオキサンで被覆されたZnO)、並びにElementis社によって商標「Nanox Gel TN」で市販されているもの[ヒドロキシステアリン酸重縮合物を含む安息香酸アルキル(C12〜C15)中に55%で分散させたZnO]。
非被覆酸化セリウム顔料は、例えば、Rhone-Poulenc社によって商標「Colloidal Cerium Oxide」で市販されている。
非被覆酸化鉄顔料は、例えば、Arnaud社によって商標「Nanogard WCD 2002(FE 45B)」、「Nanogard Iron FE 45 BL AQ」、「Nanogard FE 45R AQ」及び「Nanogard WCD 2006(FE 45R)」で、又はMitsubishi社によって商標「TY-220」で市販されている。
被覆酸化鉄顔料は、例えば、Arnaud社によって商標「Nanogard WCD 2008(FE 45B FN)」、「Nanogard WCD 2009(FE 45B 556)」、「Nanogard FE 45 BL 345」及び「Nanogard FE 45 BL」で、又はBASF社によって商標「Oxyde de fer transparent」で市販されている。
金属酸化物の混合物、具体的には二酸化チタンと二酸化セリウムとの混合物、例えば池田物産株式会社によって商標「Sunveil A」で市販されているシリカで被覆された二酸化チタンとシリカで被覆された二酸化セリウムとの等質量混合物、更には二酸化チタンと、アルミナ、シリカ及びシリコーンで被覆された二酸化亜鉛との混合物、例えばKemira社によって市販されている製品「M 261」、又は二酸化チタンと、アルミナ、シリカ及びグリセロールで被覆された二酸化亜鉛との混合物、例えばKemira社によって市販されている製品「M 211」も挙げることができる。
被覆無機UV遮蔽剤が好ましく、その理由は、無機UV遮蔽剤のUV遮蔽効果が強化され得るためである。加えて、コーティングは、本発明による組成物中にUV遮蔽剤を均一又は均質に分散することを助けることができる。
本発明による組成物中のUV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更により好ましくは30質量%以上であってもよい。
本発明による組成物中のUV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下であってもよい。
特定すると、本発明による組成物中のUV遮蔽剤の量は、組成物の総質量に対して、5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%、更により好ましくは30〜40質量%であってもよい。
(水)
本発明による組成物は、(c)水を含む。本発明では、水は水性相を形成する。
水の量は、組成物の総質量に対して、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上であってもよい。
水の量は、本発明による組成物の総質量に対して、70質量%以下、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下であってもよい。
特定すると、本発明による組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、10〜70質量%、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは25〜50質量%であってもよい。
(他の成分)
・油
本発明による組成物は、少なくとも1種の油を含んでもよい。2種以上の油を使用する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。
ここで、「油」は、大気圧(760mmHg)下、室温(25℃)で、液体又はペースト(非固体)の形態である、脂肪化合物又は脂肪物質を意味する。油として、化粧料に一般に使用されるものを、単独で又はそれらを組み合わせて使用することができる。これらの油は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。好ましくは、油は、UV遮蔽剤とは異なる。
油は、本発明による組成物の油性相を形成することができる。
油は、炭化水素油、シリコーン油等の非極性油、植物性油若しくは動物性油及びエステル油若しくはエーテル油等の極性油、又はこれらの混合物であってもよい。
油は、植物又は動物起源の油、合成油、シリコーン油、炭化水素油及び脂肪アルコールからなる群から選択することができる。
植物油の例として、例えば、亜麻仁油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アーモンド油、菜種油、ゴマ油、ダイズ油、ピーナツ油、及びこれらの混合物を挙げることができる。
動物油の例として、例えば、スクアレン及びスクアランを挙げることができる。
合成油の例として、イソドデカン及びイソヘキサデカン等のアルカン油、エステル油、エーテル油並びに人工トリグリセリドを挙げることができる。
エステル油は、好ましくは、飽和の又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一酸又は多酸の液状エステルと、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1〜C26脂肪族一価アルコール又は多価アルコールとの液状エステルであり、これらのエステルの合計炭素原子数は10以上である。
好ましくは、モノアルコールのエステルに関して、本発明のエステルが誘導されるアルコール及び酸のうちの少なくとも1つは、分枝状である。
一酸のモノエステル、及びモノアルコールのモノエステルの中で、パルミチン酸エチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ミリスチン酸イソプロピル又はミリスチン酸エチル等のミリスチン酸アルキル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸2-エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、ネオペンタン酸イソデシル及びネオペンタン酸イソステアリルを挙げることができる。
C4〜C22ジカルボン酸又はトリカルボン酸とC1〜C22アルコールとのエステル、及びモノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸と、C4〜C26非糖ジヒドロキシ、トリヒドロキシ、テトラヒドロキシ又はペンタヒドロキシアルコールとのエステルもまた使用することができる。
セバシン酸ジエチル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ-n-プロピル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソステアリル、マレイン酸ビス(2-エチルヘキシル)、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソステアリル、トリ乳酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、クエン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリオレイル、ジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、ジイソノナン酸ジエチレングリコールを、特に挙げることができる。
エステル油として、C6〜C30、好ましくはC12〜C22の脂肪酸の糖エステル及びジエステルを使用することができる。用語「糖」が、いくつかのアルコール官能基を含有し、アルデヒド官能基又はケトン官能基を含み又は含まず、少なくとも4個の炭素原子を含む酸素を保持する炭化水素系化合物を意味することに留意されたい。これらの糖は、単糖、オリゴ糖又は多糖であってもよい。
挙げることができる好適な糖の例には、スクロース(又はショ糖)、グルコース、ガラクトース、リボース、フコース、マルトース、フルクトース、マンノース、アラビノース、キシロース及びラクトース、並びにそれらの誘導体、特にメチル誘導体等のアルキル誘導体、例としてはメチルグルコースが含まれる。
脂肪酸の糖エステルは、前述の糖と、直鎖状若しくは分枝状の、飽和若しくは不飽和のC6〜C30、好ましくはC12〜C22の脂肪酸とのエステル又はエステル混合物からなる群から特に選ぶことができる。これらの化合物は、不飽和である場合、1〜3個の共役又は非共役の炭素-炭素二重結合を有することができる。
この変形形態によるエステルはまた、モノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル及びポリエステル、並びにこれらの混合物からも選択することができる。
これらのエステルは、例えば、オレエート、ラウレート、パルミテート、ミリステート、ベヘネート、ココエート、ステアレート、リノレート、リノレネート、カプレート及びアラキドネート、又はこれらの混合物、例えば、特にオレオパルミテート、オレオステアレートとパルミトステアレートとの混合エステル、並びにペンタエリスリチルテトラエチルヘキサノエートとすることができる。
より具体的には、モノエステル及びジエステル、特にスクロース、グルコース又はメチルグルコースのモノオレエート又はジオレエート、ステアレート、ベヘネート、オレオパルミテート、リノレート、リノレネート及びオレオステアレートが使用される。
挙げることができる一例は、Amerchol社によってGlucate(登録商標)DOという名称で販売されている製品であり、これはジオレイン酸メチルグルコースである。
好ましいエステル油の例として、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジオクチル、ヘキサン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸エチル、オクタン酸セチル、オクタン酸オクチルドデシル、ネオペンタン酸イソデシル、プロピオン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-エチルヘキシル、(カプリル酸/カプリン酸)2-エチルヘキシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、ラウロイルサルコシン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、ラウリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、トリ(2-エチルヘキサン酸)グリセリル、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、コハク酸2-エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びこれらの混合物を挙げることができる。
エーテル油の例として、例えば、炭化水素の短鎖を有するエーテル油、例えばジカプリリルエーテルを挙げることができる。
人工トリグリセリドの例として、例えば、カプリルカプリリルグリセリド、トリミリスチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル、及びトリ(カプリン酸/カプリル酸/リノレン酸)グリセリルを挙げることができる。
シリコーン油の例として、例えば、直鎖状のオルガノポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン及びメチルハイドロジェンポリシロキサン等;環状のオルガノポリシロキサン、例えば、シクロヘキサシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
好ましくは、シリコーン油は、液状ポリジアルキルシロキサン、特に少なくとも1つのアリール基を含む液状ポリジメチルシロキサン(PDMS)及び液状ポリオルガノシロキサンから選ばれる。
これらのシリコーン油はまた、有機変性されていてもよい。本発明により使用される有機変性シリコーンは、上に定義しているシリコーン油であり、それらの構造中に、炭化水素系基を介して付加されている1つ又は複数の有機官能基を含むシリコーン油である。
オルガノポリシロキサンは、Walter Nollの「Chemistry and Technology of Silicones」(1968年)、Academic Pressに更に詳しく定義されている。オルガノポリシロキサンは、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
揮発性であるとき、シリコーンは、より具体的には60℃から260℃の間の沸点を有するものから選ばれる。
不揮発性ポリジアルキルシロキサンもまた使用することができる。これらの不揮発性シリコーンは、より具体的にはポリジアルキルシロキサンから選ばれ、その中では、トリメチルシリル末端基を含有するポリジメチルシロキサンを主に挙げることができる。
これらのポリジアルキルシロキサンの中では、非限定的に、以下の市販製品を挙げることができる:
- Rhodia社によって販売されているSilbione(登録商標)油の47及び70 047シリーズ、又はMirasil(登録商標)油、例としては70 047 V 500 000油、
- Rhodia社によって販売されているMirasil(登録商標)シリーズの油、
- Dow Corning社製の200シリーズの油、例えば粘度が60000mm2/秒であるDC200、並びに
- General Electric社製のViscasil(登録商標)油、及びGeneral Electric社製のSFシリーズの一定の油(SF 96、SF 18)。
ジメチコノール(CTFA)という名称で知られている、ジメチルシラノール末端基を含有するポリジメチルシロキサン、例えばRhodia社製の48シリーズの油も挙げることができる。
アリール基を含有するシリコーンの中で、ポリジアリールシロキサン、特にポリジフェニルシロキサン及びポリアルキルアリールシロキサン、例えばフェニルシリコーン油を挙げることができる。
挙げることができる例には、以下の名称で販売されている製品が含まれる。
- Rhodia社製のSilbione(登録商標)油の70 641シリーズ、
- Rhodia社製のRhodorsil(登録商標)70 633及び763シリーズの油、
- Dow Corning社製のDow Corning 556 Cosmetic Grade Fluidの油、
- Bayer社製のPKシリーズのシリコーン、例えばPK20製品、
- General Electric社製のSFシリーズの一定の油、例えばSF 1023、SF 1154、SF 1250及びSF 1265。
フェニルシリコーン油として、フェニルトリメチコンが好ましい。
有機変性液状シリコーンは、特に、ポリエチレンオキシ基及び/又はポリプロピレンオキシ基を含有していてもよい。そのため、信越化学工業株式会社によって提案されているシリコーンKF-6017、及びUnion Carbide社製のSilwet(登録商標)L722油及びL77油を挙げることができる。
炭化水素油は、以下から選ぶことができる:
- 直鎖状又は分枝状の、任意選択で環状のC6〜C16低級アルカン(挙げることができる例には、ヘキサン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びイソパラフィン、例としてはイソヘキサデカン、イソドデカン及びイソデカンが含まれる)、並びに
- 16個超の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン、液状ワセリン、ポリデセン及び水添ポリイソブテン、例えばParleam(登録商標)、並びにスクアラン。
炭化水素油の好ましい例として、例えば、直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、スクアラン、鉱油(例えば流動パラフィン)、パラフィン、ワセリン又はペトロラタム、ナフタレン等;水添ポリイソブテン、イソエイコサン、及びデセン/ブテンコポリマー;並びにこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールにおける用語「脂肪」は、比較的多数の炭素原子が含まれるものを意味する。そのため、4個以上、好ましくは6個以上、より好ましくは12個以上の炭素原子を有するアルコールが、脂肪アルコールの範囲内に包含される。脂肪アルコールは、飽和であっても不飽和であってもよい。脂肪アルコールは、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
脂肪アルコールは、R-OH(式中、Rは、4〜40個の炭素原子、好ましくは6〜30個の炭素原子、より好ましくは12〜20個の炭素原子を含有する、飽和及び不飽和の、直鎖状及び分枝状の基から選ばれる)構造を有していてもよく、少なくとも1つの実施形態では、Rは、C12〜C20アルキル基及びC12〜C20アルケニル基から選ぶことができる。Rは、少なくとも1つのヒドロキシル基で置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。
脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、パルミトレイルアルコール、アラキドニルアルコール、エルシルアルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる。
脂肪アルコールが飽和の脂肪アルコールであることが好ましい。
そのため、脂肪アルコールは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和又は不飽和のC6〜C30アルコール、好ましくは直鎖状若しくは分枝状の、飽和のC6〜C30アルコール、より好ましくは、直鎖状若しくは分枝状の、飽和のC12〜C20アルコールから選択することができる。
用語「飽和の脂肪アルコール」は、本明細書では、長鎖の脂肪族飽和炭素鎖を有するアルコールを意味する。飽和の脂肪アルコールが、任意の直鎖状又は分枝状の、飽和のC6〜C30脂肪アルコールから選択されることが好ましい。直鎖状又は分枝状の、飽和のC6〜C30脂肪アルコールの中で、直鎖状又は分枝状の飽和C12〜C20脂肪アルコールを、好ましくは使用することができる。任意の直鎖状又は分枝状の、飽和のC16〜C20脂肪アルコールを、より好ましくは使用することができる。分枝状のC16〜C20脂肪アルコールを、更により好ましくは使用することができる。
飽和の脂肪アルコールの例として、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ウンデシレニルアルコール、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物を挙げることができる。一実施形態では、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、又はこれらの混合物(例えば、セテアリルアルコール)並びにベヘニルアルコールを、飽和の脂肪アルコールとして使用することができる。
少なくとも1つの実施形態によれば、本発明による組成物中で使用される脂肪アルコールは、好ましくはセチルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、及びこれらの混合物から選ばれる。
油が、炭化水素油、エステル油、シリコーン油、及びこれらの混合物から選ばれることが好ましい。
一実施形態では、油が、鉱油、オクチルドデカノール、ペトロラタム、イソドデカン、水添ポリイソブテン、ミリスチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ジメチコン、シクロヘキサシロキサン、C20〜C22アルコール、パルミチン酸セチル、オレイルアルコール、セチルアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
本発明による組成物中の油の量は、組成物の総質量に対して、1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%の範囲であってもよい。
・化粧料として許容される親水性有機溶媒
本発明による組成物は、少なくとも1種の、化粧料として許容される親水性有機溶媒を含んでもよい。2種以上の油を使用する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
化粧料として許容される親水性有機溶媒は、本発明による組成物の水性相を形成することができる。
化粧料として許容される親水性有機溶媒には、例えば、1〜8個の炭素原子を有する実質的に直鎖状又は分枝状の低級モノアルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール及びイソブタノール;芳香族アルコール、例えばベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール;ポリオール又はポリオールエーテル、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、プロパンジオール、カプリリルグリコール、ソルビトール、エチレングリコールのモノメチル、モノエチル及びモノブチルエーテル、プロピレングリコールエーテル、例えばプロピレングリコールのモノメチルエーテル、ジエチレングリコールアルキルエーテル、例えばジエチレングリコールのモノエチルエーテル又はモノブチルエーテル;ポリエチレングリコール、例えばPEG-4、PEG-6及びPEG-8、並びにそれらの誘導体が挙げられる。
本発明による組成物中の、化粧料として許容される親水性有機溶媒の量は、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜20質量%、好ましくは1質量%〜15質量%、より好ましくは2質量%〜10質量%の範囲であってもよい。
・補助剤
本発明による組成物はまた、サンケア製品のための組成物中に従来使用されている種々の補助剤も含有してもよく、これは、生理的に許容される媒体、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性若しくは双性のポリマー、又はこれらの混合物、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性若しくは双性の界面活性剤若しくは乳化剤、又はこれらの混合物、抗酸化剤、例えばトコフェロール、中和剤、例えばトリエタノールアミン、金属イオン封鎖剤、例えばEDTA二ナトリウム、芳香剤、分散剤、染料及び/又は顔料、例えばVIOLET 2及びGREEN 6、被膜形成剤、並びに/又は(a)半結晶性若しくは結晶性油増粘剤以外の増粘剤、セラミド、保存剤、例えばフェノキシエタノール、共保存剤、並びに不透明化剤から選択することができる。
本発明の好ましい一実施形態では、本発明による組成物は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性又は双性の界面活性剤又は乳化剤を、組成物の総質量に対して、3質量%以下、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下の量で含む。
本発明の特定の一実施形態では、本発明による組成物は、いかなる種類の界面活性剤又は乳化剤も含まない。
補助剤は、本発明の組成物中に、組成物の総質量に対して、好ましくは0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲の量で存在してもよい。
[調製]
本発明による組成物は、必須成分としての成分(a)〜(c)と、上で説明した任意選択の成分とを混合することによって調製することができる。
上記の必須成分と任意選択の成分とを混合する方法及び手段は、限定されない。任意の従来の方法及び手段を、上記の必須成分と任意選択の成分とを混合して本発明による組成物を調製するために使用することができる。一般に、水性相と油性相とは別々に調製され、次いでそれらを混合して本発明による組成物を調製する。水性相と油性相との混合比は、特に限定されないが、一般には1:5〜5:1、好ましくは1:3〜3:1、より好ましくは1:2〜2:1である。成分を、それらが該方法の間に完全に溶解することを確実にするために、例えば50℃〜90℃に加熱することもまた可能である。
[美容方法]
本発明による組成物は、好ましくは化粧用組成物として使用することができる。該化粧用組成物は、ケラチン物質、例えば皮膚を、UV照射から防御するためのサンケア組成物とすることができる。
したがって、本発明は、ケラチン物質をUV照射から防御する美容方法であって、本発明による組成物を、ケラチン物質、例えば皮膚へ適用する少なくとも1つの工程を含む美容方法に関する。本発明による方法は、ケラチン物質への適用の前に、均質な組成物とするために、本発明の水性相と油性相とを混合する別の工程を更に含むことができる。
[製品]
本発明はまた、本発明による組成物を含む化粧料に関する。本発明による製品は、本発明による組成物と、該組成物が含有される容器又はパッケージとを含む。
容器又はパッケージは、特に限定されないが、本発明による組成物が比較的低い粘度を有しているため、該組成物をエアロゾル装置を使用せずに適用することができるという利便性がある。したがって、容器又はパッケージは、非エアロゾル装置、例えばミスト発生手段を備えた容器、ボトル、チューブ、器、例えばミストポンプ、噴霧ボトル及びポンプボトルから好ましくは選択される。
本発明を、実施例を介して、より詳細に説明することにする。しかしながら、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
[組成物]
実施例1〜3(Ex.1〜Ex.3)及び比較例1〜5(Comp.Ex.1〜Comp.Ex.5)による組成物のそれぞれを、以下の調製プロトコルに従って調製した。該組成物を以下のTable 1(表1)に示す。
成分の中で、アクリル酸ポリステアリルは、Air Products社から得(製品名:Intelimer(登録商標)IPA 13-1)、ポリメチレンワックスは、Cirebelle社から得た(製品名:Cirebelle 303)。成分の量の数値は、全て、活性原料の「質量%」に基づく。
[調製プロトコル]
1)水、EDTA二ナトリウム、グリセリン、カプリリルグリコール、プロパンジオール、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、並びにViolet 2及びGreen 6(存在する場合)を75℃にて混合し、次いでそれらを室温まで冷却し、エタノール及びトリエタノールアミンを添加し、それらを混合して水性相を調製する。
2)ブチルメトキシジベンゾイルメタン、サリチル酸エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、ホモサレート、ビス-エチルヘキシルオキシフェノール、メトキシフェニルトリアジン、トコフェロールジカプリリルエーテル、セバシン酸ジイソプロピル及び炭酸ジカプリリル、並びにアクリル酸ポリステアリル又はポリメチレンワックス(存在する場合)を75℃にて混合し、次いでそれらを室温まで冷却し、芳香剤を添加し、それらを混合して油性相を調製する。各油性相の粘度を、以下の、粘度のための評価プロトコルで測定した。
3)得られた水性相と油性相とを質量比1:1で混合して、実施例1〜3及び比較例1〜5による各組成物を得た。
[評価]
(粘度)
実施例1〜3及び比較例1〜5の各油性相を、VISCOMAN(商標)(GILSON Technology社)で、室温にて測定した。バルク粘度(mPaS、PaS)は、小型ピペット(10μL)中で必要とされる吸引力から自動的に算出した。粘度を3回測定し、その平均データを使用した。
(被膜の均質性)
各組成物を、キャップ付き容器中、10回振とうして均質にした。均質になった各組成物を、ポリプロピレンシート(厚さ0.2mm、積水化学工業株式会社製のPX-P)へ、「Elecometer 4340」と呼ばれるアプリケータを使用し、1kgfの力で適用して、シート上に組成物のコーティング10μmを得た。次いで該シートをUVランプ(UV black ray B-100AP、波長365nm)に曝し、写真を撮影した。被膜の均質性を、被覆シートの目視による外観に基づいて5段階(非常に良好、良好、普通、不良、及び非常に不良)で評価した。外観が均質に強い黒色であった場合、これを「非常に良好」にランク付けした。外観が非均質に青色の半透明であった場合、これを「非常に不良」にランク付けした。
(SPF)
各組成物を、キャップ付き容器中、10回振とうして均質にした。均質になった各組成物を、調節可能なピペットで、プレート(Helio plate HD 6、PMMA、粗さ6μm)上へ、該プレートの0.8mg/cm2の量で移し、次いで指で均一に広げた。被覆したプレートを、室温にて15分間、空気乾燥させた。得られた試料プレートを、Labsphere Ultraviolet Transmittance Analyzer(Solar Light Company社、Philadelphia、Pennsylvania製のModel UV-2000)中に置いた。照射を、試料プレート上の12地点で行った。インビトロのSPFレベルを、310nmでの吸収強度から推定した。
(ミストの品質)
各組成物を、噴霧ボトル中、10回振とうして均質にした。均質になった各組成物のミストの品質を、その噴霧した液滴径及び噴霧角度に基づいて目視で評価した。噴霧した液滴径が微細で噴霧角度が広い場合、これを「良好」とスコア付けした。噴霧した液滴径が大きくて噴霧角度が狭い場合、これを「不良」とスコア付けした。この評価において、標準的な噴霧ボトルとしてALBEAメカニカルポンプを使用した。
評価結果を以下のTable 2(表2)にまとめる。
Figure 2019099461
Figure 2019099461
Table 2(表2)に見られるように、本発明の成分(a)〜(c)の特定の組合せを含む実施例1〜3による各組成物は、良好な被膜の均質性を呈し、そのため310nmで高い吸収強度を呈した。
他方、半結晶性又は結晶性親油性増粘剤を欠く比較例1〜5による各組成物は、被膜の均質性が劣り、そのため310nmで低い吸収強度を呈した。
したがって、本発明による組成物は、それが、高いインビトロSPFレベルに起因して強いUV防御効果を有しているので、サンケア組成物として非常に好ましいと結論づけることができる。加えて、本発明の混合した均質な組成物は、比較的低い粘度を有しているため、それは、ケラチン物質上に適用しやすい。更に、本組成物の透明な外観は、消費者の好みに合致する。

Claims (15)

  1. (a)少なくとも1種の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤と、
    (b)少なくとも1種のUV遮蔽剤と、
    (c)水と
    を含む、水性相と油性相とを含む二相組成物。
  2. 油性相の粘度が、5mPa・s超である、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)半結晶性又は結晶性親油性増粘剤が、半結晶性ポリマーから選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 半結晶性ポリマーが、ポリC10〜C30アルキルアクリレートから選択される、請求項3に記載の組成物。
  5. (a)半結晶性又は結晶性親油性増粘剤が、結晶性ワックスから選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  6. 結晶性ワックスが、ポリメチレンワックスから選択される、請求項5に記載の組成物。
  7. (b)UV遮蔽剤が、少なくとも1種の親油性有機UV遮蔽剤を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. (b)UV遮蔽剤が、少なくとも1種の親水性有機UV遮蔽剤を更に含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 組成物中の半結晶性又は結晶性親油性増粘剤の量が、組成物の総質量に対して、0.001〜15質量%、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜2質量%である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 少なくとも1種の油を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性又は双性の界面活性剤又は乳化剤を、組成物の総質量に対して、3質量%以下、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下の量で含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. いかなる種類の界面活性剤又は乳化剤も含まない、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 透明である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. ケラチン物質、好ましくは皮膚を、UV照射から防御するための美容方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質へ適用する工程を含む美容方法。
  15. 請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物と、ミストポンプを備えた容器、ボトル、チューブ、又は器、噴霧ボトル、及びポンプボトルから選択される容器とを含む製品。
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