JP2019097383A - 受電装置及び電力伝送システム - Google Patents
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Abstract
Description
特に、磁束によって発熱しうる異物(金属、磁性体、磁石など)が存在することを検知する機能を備えた送電装置から非接触で受電する受電装置、及び電力伝送システムに関する。
例えば、特許文献1では送電側と受電側の通信の際の変調度合い(振幅及び位相の変化情報)によって異物金属を検出する方法、また特許文献2では渦電流損によって異物金属を検出する方法(DC−DC効率による異物検知)が提案されている。
1.導入説明
2.Q値測定の原理
3.R値測定の原理
4.非接触給電システムの説明
5.測定データ(1)
6.測定データ(2)
7.変形例
8.その他
本開示では、送電側(1次側)から給電して受電側(2次側)のバッテリ等に充電を行う際に、送電側又は受電側の磁気結合素子の実効抵抗値(高周波抵抗値、Rs値、R値)、もしくはこの磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値に基づいて異物の検知を行う磁気結合システムを提案する。本開示の磁気結合システムでは、送電側又は受電側において、外部と磁気的に結合する1又は複数の磁気結合素子の実効抵抗値、もしくはこの磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値を測定又は計算する。そして、この実効抵抗値の測定結果又は計算結果に基づいて磁気結合素子の近傍における異物の有無を判定する。
なお、本明細書中の本開示の各実施形態における説明では、異物金属の検知を例に挙げて説明するが、他の異物(異物磁性体、異物磁石等)の検知でも同様である。
以下、Q値測定の原理について、図面を参照して説明する。
図1は、本開示における異物金属の検知に利用するQ値測定の説明に供する概略回路図である。
この図1に示した回路は、Q値の測定原理を表した基本的な回路構成(磁気結合の場合)の一例である。例えば、交流信号(正弦波)を発生させる交流電源2及び抵抗素子3を含む信号源1と、コンデンサ(キャパシタとも呼ばれる)4と、コイル5を備える。抵抗素子3は、交流電源2の内部抵抗(出力インピーダンス)を図示化したものである。信号源1に対しコンデンサ4とコイル5が直列共振回路(共振回路の一例)を形成するように接続されている。そして、この共振回路は、コンデンサ4のキャパシタンスの値(C値、C)、及びコイル5のインダクタンスの値(L値、L)によって所定の共振周波数(fr)で共振している。
ところで、コイル5の近くに異物金属として例えば金属片があると、磁力線が金属片を通過して金属片に渦電流が発生する。これはコイル5からすると、金属片とコイル5が磁気的に結合して、コイル5に抵抗負荷がついたように見えるため、磁気結合素子のR値(実効抵抗値、R)が増加し、磁気結合素子(共振回路)のQ値(Q)が低下する。また、金属片とコイル5とが磁気的に結合するため、磁気結合素子のL値(L)が減少し、同様に磁気結合素子(共振回路)のQ値(Q)が低下する。
すなわち、磁気結合素子と異物金属とが磁気的に結合する場合、磁気結合素子のR値(R)が増加することと、磁気結合素子のL値(L)が減少することの2つの理由によって、磁気結合素子(共振回路)のQ値(Q)が低下する。このことは式(2)からも明らかである。なお、交流電源2の交流信号の周波数と、共振回路の共振周波数(fr)とが略同一な場合には、共振回路のQ値を式(2)で表現することができる。ただし、Rは共振周波数(fr)における共振回路の実効抵抗値であり、Lは共振周波数(fr)におけるコイル5のインダクタンス値であり、Cは共振周波数(fr)におけるコンデンサ4のキャパシタンス値である。
次に、本開示の技術が適用される非接触給電システムについて説明する。
図2は、本開示の一実施形態に係る磁気結合システムとしての非接触給電システムの概略構成例を表したものであり、図3は、本開示の一実施形態に係る非接触給電システムのブロック構成例を表したものである。
給電装置10は、上記したように、磁界を用いて電子機器20A,20Bに対して電力伝送を行うもの(例えば充電トレー)である。この給電装置10は、例えば図3に示すように、給電装置10の外部の電力供給源9から供給される電力を用いて電力の伝送を行う送電装置11を備える。外部の電力供給源9は、一例としてプラグソケットいわゆるコンセントを介して供給される商用電源である。
例えば、電子機器20A,20B内の後述する異物検知装置31によって、送電部12と受電部22との間に異物金属があることが検知された場合を想定する。このとき、電子機器20A,20B内の同じく後述する負荷変調回路29において負荷変調を行うことによって、検波回路14の検波結果が変化する。そのため、異物金属があることを送電装置11側の制御回路16で認識でき、制御回路16の制御により電力伝送を制限もしくは停止することが可能となる。一方、制御回路16では、検波回路14の検波結果を受けて、高周波電力生成回路13のパルス幅変調制御(PWM制御)や、インピーダンス整合回路15、共振用コンデンサC1及び送電部12などのスイッチング制御などを行う。制御回路16のこのような制御により高い伝送効率(給電効率)の維持を自動制御することも可能である。
電子機器20A,20Bは、例えば、テレビジョン受像機に代表される据え置き型電子機器や、携帯電話機やデジタルカメラに代表される、充電池(バッテリ)を含む携帯型の電子機器等が適用される。電子機器20Aと電子機器20Bは、給電に関して同様の機能を備えており、以降の説明では、代表して電子機器20Aについて説明する。
受電装置21は、例えば受電部22、共振用コンデンサ(容量素子)C2、インピーダンス整合回路23、整流回路24、電圧安定化回路25、制御回路26及びバッテリ28を有している。本例の受電装置21は、負荷変調回路29及び制御回路26を備えることにより、非接触給電システム100が負荷変調を利用して片方向通信を行うことができるブロック構成としている。ただし、負荷変調以外の手段での片方向通信、もしくは双方向通信を考える場合には、その限りではない。
異物検知装置31は、例えば検知コイルL3、共振用コンデンサC3、異物検知回路32及び制御回路33を有している。一例として、異物検知回路32と制御回路33により検知部を構成する。
検知コイルL3のQ値、もしくは検知コイルL3及び共振用コンデンサC3によって構成されるLC共振器のQ値は、例えば、既述したように図4A,4B,4Cに示す2箇所の電圧値(電圧値V1及び電圧値V2)を異物検知回路32で測定することで、その比(V2/V1)から算出できる。
また、インピーダンスやアドミタンスなどに関する周波数特性を異物検知回路32で測定できれば、周波数特性がピークとなるピーク周波数と、そのピーク値が半分になる周波数の幅(半値幅)の比(ピーク周波数/半値幅)からも、検知コイルL3やLC共振器のQ値が算出可能である。
さらに、共振回路のインピーダンスの実部成分と虚部成分との比からQ値を計算することもできる。インピーダンスの実部成分と虚部成分は、一例として、自動平衡ブリッジ回路及びベクトル比検出器を用いて求めることができる。
そして、異物検知回路32は、共振回路を構成するコンデンサのC値、共振回路の共振周波数、磁気結合素子(共振回路)のQ値から、磁気結合素子もしくは該磁気結合素子を少なくとも含む共振回路の共振周波数における実効抵抗値(R値)を計算により得る。
この非接触給電システム100では、給電装置10において、高周波電力生成回路13が送電部12内の送電コイルL1及び共振用コンデンサC1(LC共振器)に対して、電力伝送を行うための所定の高周波電力(交流信号)を供給する。これにより、送電部12内の送電コイルL1において磁界(磁束)が発生する。このとき、給電装置10の上面(給電面S1)に、給電対象(充電対象)としての電子機器20Aが置かれる(又は近接する)と、給電装置10内の送電コイルL1と電子機器20A内の受電コイルL2とが、給電面S1付近にて近接する。
異物金属の有無による検知コイルの電気特性(Q値、R値)の変化を測定した。以下、その測定結果について説明する。
なお、図5A,図5Bでは、検知コイルL3と異物金属との距離を変えた場合の比較を行っている。また、2次側機器のみの場合の検知コイルL3の電気特性(破線で表示)、2次側機器を1次側機器上に配置した場合の検知コイルL3の電気特性(丸と実線で表示)、2次側機器と1次側機器との間に異物金属を配置した場合の検知コイルL3の電気特性(三角形と破線で表示)の比較も行っている。それぞれの横軸は検知コイルL3と異物金属との距離[mm]、縦軸は検知コイルL3のQ値変化[%]を表す。
また、2次側機器と1次側機器との間に異物金属を配置する場合には、検知コイルL3のR値がさらに増大(悪化)し、検知コイルL3のQ値がさらに低下(悪化)する。これは、検知コイルL3が、1次側機器の内部や周辺に配設された金属や磁性材、磁石などに加えて、2次側機器と1次側機器との間に配置した異物金属の影響も受けるためである。
また、検知コイルL3と異物金属との距離が近いほど、さらにQ値よりもR値の差分が大きくなっていることが分かる。これは、検知コイルL3と異物金属との距離が近いと、検知コイルL3と1次側機器の内部や周辺に配設された金属や磁性材、磁石などとの距離も近くなるためである。すなわち、1次側機器の内部や周辺に配設された金属や磁性材、磁石などの影響を受けやすくなるため、検知コイルL3のL値が大きく変化することとなり、検知コイルL3のQ値が異物金属の有無によって変化しにくくなったからである。
上述の[R値測定の原理]でも説明した通り、検知コイルL3のL値が大きく変化するような構成の場合には、Q値よりもR値に着目する方が異物金属の検知精度が高まる。
異物金属の有無による受電コイルのQ値の変化を測定した。以下、その測定結果について説明する。
ただし、この場合には、受電装置21内に異物検知回路32や制御回路33などの異物検知機能(異物検知装置31)を追加する必要がある。なお、この場合には、非接触給電や異物検知を行う受電装置21以外にも異物検知装置31を設けていても構わないし、設けていなくても構わない。
なお、図7A,図7Bでは、受電コイルL2に対する異物金属の配設位置を変えた場合の比較を行っている。また、2次側機器(電子機器)のみの場合の受電コイルL2の電気特性(破線で表示)、2次側機器を1次側機器上に配置した場合の受電コイルL2の電気特性(丸と実線で表示)、2次側機器と1次側機器との間に異物金属を配置した場合の受電コイルL2の電気特性の最大値(三角形と破線で表示)、同最小値(菱形と一点鎖線で表示)の比較も行っている。それぞれの横軸は受電コイルL2に対する異物金属の配設位置、縦軸は受電コイルL2のQ値変化[%]を表している。ここでは、受電コイルL2に対する異物金属の配設位置を、数mm〜数cmオーダーでずらしている。
また、1次側機器の内部に寸法の小さい金属、磁性材および磁石が使われている場合(緩い測定条件)と、1次側機器の内部に寸法の大きい金属、磁性材および磁石が使われている場合(厳しい測定条件)とで、2次側機器を1次側機器上に配置した際の受電コイルL2の実線で示したQ値の変化量(低下量)が大きく異なっていることが分かる。例えば、ある2次側器機器内部に異物検知装置31を設けるとして、その2次側器機器に対して非接触給電が可能な1次側機器が複数種類存在し、それら複数種類の1次側機器の内部や周辺に配設された金属や磁性材、磁石などが各々で大きく異なる場合には、異物金属の有無の判定に使用するQ値の基準値(閾値)の設定が非常に困難になる。
また、複数の種類の1次側機器に対応した非接触給電および異物検知のシステムを構築する場合には、Q値の基準値(閾値)を甘く設定する必要があるため、異物金属の検知精度が著しく低下する可能性が高い。
さらに、Q値の基準値(閾値)設定の際に想定外としていた種類の1次側機器や、将来に登場する新たな種類の1次側機器などでは互換性がとれずに、非接触給電および異物検知のシステム自体が破綻してしまう可能性がある。
ここで、図9Aは、1次側機器の内部に寸法の小さい金属および磁性材が使われている場合(緩い測定条件)の一例であり、図9Bは、1次側機器の内部に寸法の大きい金属、磁性材および磁石が使われている場合(厳しい測定条件)の一例である。
また、1次側機器の内部に寸法の小さい金属、磁性材および磁石が使われている場合(緩い測定条件)と、1次側機器の内部に寸法の大きい金属、磁性材および磁石が使われている場合(厳しい測定条件)とで、2次側機器を1次側機器上に配置した際の受電コイルL2の実線で示したR値の変化量(低下量)が大きく異なっていないことが分かる。このように、R値の変化量に着目した異物検知システムを構築する場合には、異物金属の有無の判定に必要なR値の基準値(閾値)の設定が容易であることが分かる。例えば、2次側機器のみの場合(磁束により発熱しうる異物が周囲にない状態)の受電コイルL2(又は共振回路)のR値を、異物金属の有無の判定に必要な基準値(閾値)に設定すればよいだけなので、極めて容易である。
一般的に、非接触給電システムでは、異物金属の検知精度を上げるために、異物検知処理を実行中は給電装置からの給電を停止することが多い。この間、給電装置から電力が得られないので、受電側の電子機器に異物検知装置を搭載する場合、共振回路のQ値等を測定するための回路を稼働させる大型のバッテリを備えている。しかし、大型のバッテリを備えると、電子機器の製品寿命に影響を与える、電子機器の小型化が難しくなる、バッテリの充電容量が空になったときすぐに充電できず異物検知を行えない、などの不都合が考えられる。本変形例では、大型のバッテリを搭載しないバッテリレスの電子機器(受電装置)について説明する。
図10に示す非接触給電システム100Aは、上述した非接触給電システム100と比較して、受電装置21Aにコンデンサ51(蓄電部の一例)とスイッチ52(切替部の一例)を備える点が異なる。図10に示す例では、コンデンサ51の一端が整流回路24と電圧安定化回路25との接続中点に接続され、その他端がスイッチ52を介して接地されている。なお、受電装置21Aがバッテリ28を備えているが、コンデンサ51を備えているのでバッテリ28は勿論なくてもよい。
まず給電装置10(1次側)を起動し、電子機器20A(2次側)を給電装置10の近くに置くと、給電装置10と電子機器20Aの間でネゴシエーションを行う。給電装置10と電子機器20Aが相互に認識した後に給電を開始する。電子機器20Aの異物検知装置31は、給電開始に際してQ値測定及びR値計算を行うが、そのQ値測定の回数が初回であるか否かを判定する(ステップS1)。
上述した実施形態では、検知コイルを含む異物検知装置が、2次側機器(給電対象機器)としての電子機器内に配設されている場合について説明した。ただし、この場合には限られず、検知コイルを含む異物検知装置が、1次側機器としての給電装置内に配設されているようにしてもよい。このような場合には、上記第1の実施形態で説明した受電コイルを送電コイルに、送電コイルを受電コイルに置き換えて考えればよい。また、検知コイルを含む異物検知装置は、1次側機器内および2次側機器内の両方に配設されていてもよい。
すなわち、上記各実施形態では、磁気結合素子を検知コイルとした場合の例を用いて説明したが、この例に限られるものではない。例えば、この磁気結合素子が、非接触給電用のコイル(送電コイル,受電コイル)、誘導加熱用コイル、無線通信用コイルなどであり、これらのコイルが異物検知の用途も兼ねて使われている場合も想定される。
(1)
1又は複数のコイルで構成される1又は複数の磁気結合素子と、
前記磁気結合素子の実効抵抗値、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値を測定又は計算し、前記実効抵抗値の変化から、異物の有無を判定する検知部と、を備える
検知装置。
(2)
前記磁気結合素子を少なくとも含む回路が、共振回路である
前記(1)に記載の検知装置。
(3)
前記実効抵抗値は、少なくとも前記共振回路の共振周波数付近における実効抵抗値である
前記(2)に記載の検知装置。
(4)
前記実効抵抗値が、前記共振回路のQ値と前記共振回路の共振周波数との少なくともいずれかの、測定結果又は計算結果を少なくとも利用して測定又は計算される
前記(3)に記載の検知装置。
(5)
前記1又は複数の磁気結合素子の周囲に前記異物がない状態の、前記磁気結合素子の実効抵抗値、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む共振回路の実効抵抗値を、前記異物の有無の判定に用いられる閾値に設定する
前記(3)又は(4)に記載の検知装置。
(6)
前記Q値と前記共振周波数の少なくともいずれかが、前記磁気結合素子もしくは前記共振回路に流れる高周波電力の、電圧振幅の測定結果又は計算結果を少なくとも利用して測定又は計算される
前記(4)又は(5)に記載の検知装置。
(7)
前記実効抵抗値が、前記共振回路のQ値および前記共振回路の共振周波数の、測定結果又は計算結果を少なくとも利用して測定又は計算される
前記(6)に記載の検知装置。
(8)
前記実効抵抗値が、前記磁気結合素子に流れる高周波電力、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路に流れる高周波電力の、電圧振幅の測定結果又は計算結果を少なくとも利用して測定又は計算される
前記(1)に記載の検知装置。
(9)
前記実効抵抗値が、前記磁気結合素子に流れる高周波電力、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路に流れる高周波電力の、電圧振幅、電圧位相、電流振幅、電流位相のうちの少なくとも2つ以上の測定結果又は計算結果を少なくとも利用して測定又は計算される
前記(8)に記載の検知装置。
(10)
前記磁気結合素子が、給電元との非接触給電に用いられる受電コイルと、給電先との非接触給電に用いられる送電コイルと、前記受電コイルおよび前記送電コイルとは異なるコイルのうちの、少なくともいずれかである
前記(1)に記載の検知装置。
(11)
前記磁気結合素子が、給電元との非接触給電に用いられる受電コイルと、給電先との非接触給電に用いられる送電コイルの少なくともいずれかである
前記(10)に記載の検知装置。
(12)
給電元との非接触給電に用いられる受電コイルと、
1又は複数のコイルで構成される1又は複数の磁気結合素子と、
前記磁気結合素子の実効抵抗値、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値を測定又は計算し、前記実効抵抗値の変化から、異物の有無を判定する検知部と、を備える
受電装置。
(13)
給電先との非接触給電に用いられる送電コイルと、
1又は複数のコイルで構成される1又は複数の磁気結合素子と、
前記磁気結合素子の実効抵抗値、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値を測定又は計算し、前記実効抵抗値の変化から、異物の有無を判定する検知部と、を備える
送電装置。
(14)
給電先との非接触給電に用いられる送電装置と、該送電装置からの電力を非接触で受電する受電装置を含んで構成され、
前記送電装置又は前記受電装置の少なくともいずれかにおいて、
1又は複数のコイルで構成される1又は複数の磁気結合素子と、
前記磁気結合素子の実効抵抗値、もしくは前記磁気結合素子を少なくとも含む回路の実効抵抗値を測定又は計算し、前記実効抵抗値の変化から、異物の有無を判定する検知部と、を備える
非接触給電システム。
すなわち、上述した各実施形態の例は、本開示の好適な具体例であるため、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本開示の技術範囲は、各説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。例えば、以上の説明で挙げた使用材料とその使用量、処理時間、処理順序及び各パラメータの数値的条件等は好適例に過ぎず、また説明に用いた各図における寸法、形状及び配置関係も概略的なものである。
Claims (27)
- 共振用コンデンサと電気的に接続された受電コイルを含む共振回路と、
所定の基準Q値を記憶するように構成されたメモリと、
バッテリに対する充電動作を制御し、負荷変調回路を制御して送電装置と通信するように構成された制御回路と、を備え、
前記所定の基準Q値は、前記送電装置に対して当該受電装置が配置される位置に基づいて予め決定される
受電装置。 - 前記所定の基準Q値は、当該受電装置が前記送電装置上に配置された状態で決定される
請求項1に記載の受電装置。 - 前記所定の基準Q値は、当該受電装置と前記送電装置との間に異物が存在しない状態における測定値に基づいて決定される
請求項1に記載の受電装置。 - 当該受電装置は、前記送電装置と一方向通信を行うように構成されている
請求項1に記載の受電装置。 - 前記制御回路は、前記送電装置の異物検知回路から、当該受電装置と前記送電装置との間における異物の有無を示す検知結果を受信する
請求項1に記載の受電装置。 - 当該受電装置は、当該受電装置の充電が完了したことを示す結果を前記送電装置へ出力する
請求項1に記載の受電装置。 - さらに、前記送電装置から受電した電力を蓄えるコンデンサ、を備える
請求項1に記載の受電装置。 - 前記制御回路は、切替部を制御して受電した前記電力が前記コンデンサに蓄えられることを許可し、かつ前記電力が前記コンデンサに蓄えられることを防止するように構成されている
請求項7に記載の受電装置。 - さらに、当該受電装置が前記送電装置から前記電力を受電した後、前記電力を直流電力に変換する整流回路、を備える
請求項7に記載の受電装置。 - 前記受電コイルは、プリント配線板又はフレキシブルプリント配線板に形成された導電性パターンで構成される
請求項1に記載の受電装置。 - 前記異物検知回路は、送電コイルのQ値を前記所定の基準Q値と比較する
請求項5に記載の受電装置。 - 前記Q値は、前記送電装置が備える共振回路の電圧V2と電圧V1との電圧比に基づく測定値である
請求項11に記載の受電装置。 - 前記電圧V1は、前記送電装置の前記送電コイルと共振用コンデンサとの間にかかる電圧であり、前記電圧V2は、前記送電コイルの両端間にかかる電圧である
請求項12に記載の受電装置。 - 前記制御回路は、当該受電装置から前記送電装置への前記所定の基準Q値の送信を制御するように構成されている
請求項1に記載の受電装置。 - 受電装置と送電装置からなる電力伝送システムであって、
前記受電装置は、
共振用コンデンサと電気的に接続された受電コイルを含む共振回路と、
予め定められた基準Q値を記憶するように構成されたメモリと、
バッテリに対する充電動作を制御し、負荷変調回路を制御して前記送電装置と通信するように構成された制御回路と、を備え、
前記送電装置は、
送電コイルのQ値を測定し、測定した前記Q値を前記基準Q値と比較する異物検知回路、を備え、
前記基準Q値は、前記受電装置と前記送電装置との相対位置に基づいて決定される
電力伝送システム。 - 前記基準Q値は、前記受電装置と前記送電装置との間に異物が存在しない場合に測定される
請求項15に記載の電力伝送システム。 - 前記受電装置は、前記送電装置と一方向通信を行うように構成されている
請求項15に記載の電力伝送システム。 - 前記一方向通信には負荷変調が用いられる
請求項17に記載の電力伝送システム。 - 前記送電装置は、前記受電装置と前記送電装置との間における異物の有無を示す検知結果を前記受電装置へ送信する
請求項15に記載の電力伝送システム。 - 前記受電装置は、当該受電装置の充電が完了したことを示す結果を前記送電装置へ出力する
請求項15に記載の電力伝送システム。 - さらに前記受電装置は、前記送電装置から受電した電力を蓄えるコンデンサ、を備える
請求項15に記載の電力伝送システム。 - さらに前記受電装置は、前記電力が前記コンデンサに蓄えられることを許可するように制御可能であるとともに、前記電力が前記コンデンサに蓄えられることを防止するように制御可能である切替部、を備える
請求項21に記載の電力伝送システム。 - さらに前記受電装置は、前記電力を直流電力に変換する整流回路、を備える
請求項21に記載の電力伝送システム。 - 前記受電コイルは、プリント配線板又はフレキシブルプリント配線板に形成された導電性パターンで構成される
請求項15に記載の電力伝送システム。 - 前記Q値は、前記送電装置が備える共振回路の電圧V2と電圧V1との電圧比に基づいて測定される値である
請求項15に記載の電力伝送システム。 - 前記電圧V1は、前記送電装置の前記送電コイルと共振用コンデンサとの間にかかる電圧であり、前記電圧V2は、前記送電コイルの両端間にかかる電圧である
請求項25に記載の電力伝送システム。 - 前記制御回路は、前記受電装置から前記送電装置への前記基準Q値の送信を制御するように構成されている
請求項15に記載の電力伝送システム。
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WO2021199867A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | キヤノン株式会社 | 送電装置、受電装置、制御方法、およびプログラム |
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