JP2019096934A - 通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の通信方式で通信可能に構成しないと、キャリアによる通信速度制限にかからないように通信データ量を抑制することができない、といった課題を解決する通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラムを提供する。【解決手段】通信装置1は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる通信装置である。通信装置1は、通信部1bと、累積通信データ量が上記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を通信部1bにかける制御部1aと、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラムに関する。
モバイルルータなどの通信装置をユーザが使用する場合、キャリア(通信事業者)と契約を結ぶことになる。その契約内容によっては、月々の利用可能通信データ量に上限値が設定されており、使用した通信データ量がその上限値を超えた場合、キャリアから通信速度が制限される場合がある。
キャリアから通信速度制限がかけられると、一般的に最大128Kbps程度の通信速度に送受信が制限される。以降、利用可能通信データ量を超えた場合にキャリアからかけられる通信速度制限を「キャリア通信制限」と称する。キャリア通信制限がかかった状態では、Webページ、SNS(Social Networking Service)などを快適に閲覧することが困難であり、メッセージのやり取りにも支障が出てしまうこともある。なお、ここでいうやり取りは、電子メール、メッセンジャーアプリケーションなどのやりとりである。よって、ユーザにとって、キャリア通信制限は回避したい問題となっている。
これに対し、特許文献1,2には、累積通信データ量が一定量を超える前に、通信方式を切り替えることで通信データ量を抑制する通信装置が開示されている。
特開2015−061274号公報 特開2017−098733号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術は、いずれも通信方式を切り替えることで通信データ量を抑制しているため、通信装置が複数の通信方式で通信可能である必要がある。
本開示の目的は、上述した課題を解決する通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラムを提供することにある。上記課題は、複数の通信方式で通信可能に構成しないと、キャリアによる通信速度制限にかからないように通信データ量を抑制することができない、といったものである。
本開示の第1の態様に係る通信装置は、
累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる通信装置であって、
通信部と、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信部にかける制御部と、
を有するものである。
本開示の第2の態様に係る通信制御方法は、
通信装置によって実行される通信制御方法であって、
前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
当該通信制御方法は、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信装置にかけるものである。
本開示の第3の態様に係る制御プログラムは、
通信装置に実行させるための制御プログラムであって、
前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
当該制御プログラムは、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限をかける処理を、
前記通信装置に実行させるためのプログラムである。
本開示により、複数の通信方式で通信可能である必要がなく、且つ、キャリアによる通信速度制限にかからないように通信データ量を抑制することが可能な通信装置、通信システム、通信制御方法、及び制御プログラムを提供することができる。
実施形態1に係る通信装置の一構成例を示すブロック図である。 実施形態2に係る通信装置における通信制御方法の概略を説明するための図である。 実施形態3に係るルータ装置を備えた通信システムの一構成例を示す概略図である。 図3の通信システムにおけるルータ装置の一構成例を示すブロック図である。 図4のルータ装置においてかけられる通信速度制限の一例を説明するための図である。 図4のルータ装置において記憶される設定データの一例を示す図である。 図4のルータ装置においてリザーブ領域を変動させる例を説明するための図である。 図4のルータ装置において算出されるリザーブ領域のサイズの一例を示す図である。 図4のルータ装置において実行される通信制御の一例を説明するためのフロー図である。 実施形態4に係るルータ装置における通信制御方法の概略を説明するための図である。 図10における第一、第二リザーブ領域での通信制御の一例を説明するための図である。 実施形態4に係るルータ装置において実行される通信制御の一例を説明するためのフロー図である。 通信装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る通信装置の一構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る通信装置1は、制御部1a及び通信部1bを有する。例えば、制御部1aは集積回路(Integrated Circuit)によって実現することができ、通信部1bは通信インタフェースによって実現することができる。通信装置1としては、ルータ装置、モバイル端末などが適用できるが、これに限ったものではない。なお、モバイル端末としては、携帯電話機(スマートフォンと称されるものも含む)、通信機能付きのモバイルパーソナルコンピュータ(PC)等の端末が挙げられる。
通信装置1は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリア通信制限がかけられる装置である。ここで、キャリア通信制限とは、キャリア(通信事業者)によってかけられる通信速度の制限を指す。キャリア通信制限は、例えば、通信装置1についてのキャリアとの契約プランなどにより月々の利用可能通信データ量に上限値がある場合において、その上限値を超えた場合にかけられる制限である。また、累積通信データ量とは、通信装置1で使用された通信データの累積量(送受信されたデータの積算値)であり、積算期間(積算の間隔)は予め定めておくことができる。例えば、上述の契約プランの場合には、この間隔は1か月と予め定められている。
キャリア通信制限は、キャリアの基地局側の装置で通信装置1との通信の速度を制限することによりかけることができる。但し、キャリア通信制限のかけ方は、この例に限ったものではない。キャリア通信制限がかけられた通信装置1は、通信速度に制限が設けられ、通常時より遅い通信速度での通信しかできなくなる。
そして、本実施形態の主たる特徴として、制御部1aは、累積通信データ量が上記の上限値を超える前に、リザーブ通信制限を通信部1bにかける。
まず、累積通信データ量の取得について説明する。制御部1aは、通信部1bでの通信状態を監視し、通信データ量を積算し、これにより累積通信データ量を得るように構成することができる。或いは、キャリアの基地局側の装置(例えば、無線基地局又はサーバ装置など)が、通信装置1についての通信データ量を監視、積算することで累積通信データ量を得て、通信装置1にそれを通知するように構成することができる。この場合、通信装置1の制御部1aは、通信部1bを介してその通知を受け取ることで、累積通信データ量を得ることができる。但し、累積通信データ量を得る方法は、これらの例に限ったものではない。
リザーブ通信制限は、通信装置1が独自でかける通信制限であり、予備的な通信速度の制限である。つまり、リザーブ通信制限がかけられた通信部1bは、通信速度に制限が設けられ、通常時より遅い通信速度での通信しかできなくなる。上述したように、累積通信データ量は様々な方法で制御部1aが得ることができる。
以上のように、実施形態1に係る通信装置1では、キャリア通信制限がかかる前に、使用する通信データ量を抑制するようにリザーブ通信制限をかける。即ち、この通信装置1では、キャリア通信制限がかからない累積通信データ量において、リザーブ通信制限をかける。
よって、本実施形態に係る通信装置1によれば、キャリアによる通信速度制限にかからないように通信データ量を抑制すること、つまりユーザが気づかないうちに利用可能な通信データ量を使い切ってしまうことを抑制することが可能になる。即ち、この通信装置1によれば、ユーザが気づかないうちに大量の通信データを使用してしまうことで利用可能通信データ量を超えてしまい、キャリアから通信速度に制限がかけられてしまう、ということを抑制できる。よって、本実施形態によれば、キャリア通信制限にかかり通信速度制限を解除するために追加料金の支払いが必要になってしまうといった事態をできるだけ回避することができる。また、本実施形態に係る通信装置1は、複数の通信方式で通信可能である必要もない。
<実施形態2>
実施形態2について、図2を併せて参照しながら、実施形態1との相違点を中心に説明するが、実施形態1で説明した様々な例が適用できる。図2は、実施形態2に係る通信装置における通信制御方法の概略を説明するための図である。
図2には、実施形態2に係る通信装置1における通信制御方法を、累積通信データ量(使用された通信データの累積量)に基づいて分類した領域分布21を示している。領域分布21では、累積通信データ量が増えるに従い、通常利用領域、リザーブ領域、キャリア通信制限領域へと順に遷移していくことを意味している。
ここで、通常利用領域とは、通常の状態に当たる領域であり、通信速度の制限が何もかけられずに利用可能な、累積通信データ量の領域を指す。リザーブ領域は、通信装置1が独自に設定する領域であり、リザーブ通信制限がかけられる累積通信データ量の領域である。換言すれば、累積通信データ量がリザーブ領域内である場合に通信装置1の制御部1aが通信部1bにかける通信速度制限のことを「リザーブ通信制限」と称する。そして、通常利用領域とリザーブ領域との境界線で示すように、本実施形態では、リザーブ通信制限がかかる累積通信データ量の上限値(予備的な上限値)を設けておく。
キャリア通信制限領域とは、利用可能通信データ量を超えキャリア通信制限がかけられる累積通信データ量の領域を指す。そして、リザーブ領域とキャリア通信制限領域との境界線が、キャリアとの契約通信量(利用可能通信データ量)、つまりキャリア通信制限がかかる累積通信データ量の上限値に該当することになる。
上記予備的な上限値について具体的に説明する。本実施形態における制御部1aは、キャリア通信制限がかけられないで(キャリア通信制限なしで)利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、通信部1bにリザーブ通信制限をかける。この所定値が上記予備的な上限値に該当する。換言すれば、制御部1aは、累積通信データ量が、キャリア通信制限がかからない累積通信データ量の上限値(キャリア通信上限値)より小さい予備的な上限値を超えた場合、通信部1bにリザーブ通信制限をかける。
このように、本実施形態では、利用可能な残りの通信データ量が少なくなり所定値以下になった場合に(リザーブ領域に入った場合に)自動的に(強制的に)リザーブ通信制限をかける。よって、本実施形態によれば、キャリア通信制限がかかる前、常にリザーブ通信制限をかける訳ではないため、利用可能な通信データ量がある程度少なくなるまでは通信制限がかからない通信を行うことができる。それに加えて、本実施形態によれば、ユーザ自身が意識せずとも通信データが大量に使用されることがなくなり、キャリア通信制限にかからないように通信データ量を抑制することができる。
さらに、本実施形態における制御部1aは、リザーブ通信制限として、キャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に、通信部1bにおける通信を制限する。無論、上記速い通信速度とは、制限がかけられない通常の通信速度よりは遅い通信速度を指す。
例えば、通常利用領域では、通信速度制限がかからず、メッセージの送受信(やり取り)、Webの閲覧、SNSの利用(閲覧や送受信)、及び動画の送受信を行うことができる。一方で、キャリア通信制限領域では、メッセージの送受信は多少の支障があってもできるが、Webの閲覧、SNSの利用、動画の送受信が実質的に行うことができないような通信速度に制限される。そして、リザーブ領域では、上述のようにキャリア通信制限よりも速い通信速度となっている(キャリア通信制限より緩い制限となっている)。よって、この通信速度を適切に設定しておけば、リザーブ領域では、メッセージの送受信だけでなく、Webの閲覧、SNSの利用も快適に行うことができる。つまり、上記速い通信速度を適切に設定しておくことにより、ユーザが望む最低限の通信を行うことができると言える。
このように、リザーブ通信制限時にキャリア通信制限時の通信速度より速い通信速度に制限することで、キャリア通信制限時と比べて通信に支障がでない程度の制限に留めながら、キャリア通信制限にかからないように通信データ量を抑制することができる。
以上で説明したように、本実施形態では、利用可能通信データ量内の一部をリザーブ領域として確保しておき、累積通信データ量がリザーブ領域内に入る状態となると、通信装置1は、キャリア通信制限時より速い通信速度で通信速度制限をかける。よって、本実施形態によれば、利用可能な通信データ量がある程度少なくなるまでは通信制限のない通信ができる。そして、本実施形態によれば、その後、キャリア通信制限時と比べて通信に支障がでない程度のリザーブ通信制限により、キャリア通信制限にかからないように通信データ量を抑制することが可能になる。また、本実施形態に係る通信装置1も、実施形態1と同様に、複数の通信方式で通信可能である必要がない。
なお、本実施形態における制御部1aは、(a)上記残りの通信データ量が所定値以下になった場合に、通信部1bにリザーブ通信制限をかけ、且つ、(b)リザーブ通信制限ではキャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に制限する。但し、制御部1aは、上記(a),(b)のそれぞれについての効果があることからも明らかなように、上記(a),(b)のいずれか一方のみを採用することもできる。
<実施形態3>
実施形態3について、図3〜図9を併せて参照し、図1の通信装置1の一例としてルータ装置を挙げながら、実施形態2との相違点を中心に説明する。但し、実施形態3は、実施形態1,2で説明した様々な例が適用できる。
<<構成例>>
図3は、実施形態3に係るルータ装置を備えた通信システムの一構成例を示す概略図である。また、図4は、図3の通信システムにおけるルータ装置の一構成例を示すブロック図である。
図3に示す通信システムは、インターネット等の外部のネットワークNに接続可能なルータ装置10と、ルータ装置10に接続された子機端末装置等の端末装置2と、を備える。端末装置2は、ルータ装置10を通してネットワークNに接続される。
端末装置2は、例えば、図示しない表示部、ルータ装置10に接続するための通信部、ユーザ操作を受け付ける操作部、及び全体を制御する制御部を有することができる。この制御部は、CPU(Central Processing Unit)、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などで構成することができる。端末装置2としては、設置型又は可搬型のPC、モバイル端末などが適用できるが、これに限ったものではない。なお、端末装置2の例としてのモバイル端末としても、携帯電話機(スマートフォンと称されるものも含む)、モバイルPC等の端末を挙げることができる。
ルータ装置10は、ルータ装置10を介して通信を行う端末装置2に接続可能に構成されている。つまり、この通信システムでは、ルータ装置10は、端末装置2における通信(ネットワークNを介した通信)を制御する通信制御装置として機能することができる。この場合、この通信における累積通信データ量に基づき、キャリアの基地局側の装置でキャリア通信制限がかけられ、ルータ装置10でリザーブ通信制限がかけられることになる。
ルータ装置10は、インターネット等の外部ネットワークに接続するためのWAN(Wide Area Network)インタフェース11を有することができる。また、ルータ装置10は、端末装置2に接続するためのLAN(Local Area Network)インタフェース12を有することができる。WANインタフェース11及びLANインタフェース12は、端末装置2とネットワークNとを接続するための一般的なネットワークインタフェース機能を提供する。WANインタフェース11及びLANインタフェース12は、図4に示すように、通信データの流れる通信経路P(図4において太線で示す経路)で繋がれている。WANインタフェース11とLANインタフェース12との間で通信がなされる場合には、一般的なルーティング処理が行われる。
なお、ルータ装置10がモバイルルータである場合には、WANインタフェース11は、無線通信を行うインタフェースとなる。但し、有線接続においてもキャリア通信制限がかけられることがある契約も想定でき、その場合には、WANインタフェース11は、光通信などの有線通信を行うインタフェースとすることもできる。LANインタフェース12は、有線LANのインタフェースであっても、無線LANのインタフェースであってもよい。
ルータ装置10は、図4に示すように、通信データ量測定部13、通信速度制御部14、制御部15、及びユーザ設定インタフェース16をさらに有することができる。制御部15は、ルータ装置10の全体を制御する。通信データ量測定部13、通信速度制御部14、及び制御部15は、図1の制御部1aの一例である。WANインタフェース11、図1の通信部1bの一例である。ルータ装置10の一部(例えば各インタフェース11,12,16を除く部分)は、例えば集積回路によって実現することができる。
通信データ量測定部13は、通信経路P上に配置され、制御部15に接続される。通信データ量測定部13は、通信経路Pを流れる、ルータ装置10が使用した通信データの累積量である累積通信データ量を測定する。通信データ量測定部13は、測定した累積通信データ量を制御部15へ通知する。
通信速度制御部14は、通信経路P上に配置され、制御部15に接続される。通信速度制御部14は、制御部15から受けた命令により通信経路P上での通信速度制限又は通信速度制限の解除を行う。
制御部15は、通信データ量測定部13、通信速度制御部14、及びユーザ設定インタフェース16に接続される。制御部15は、領域判定部15a、通信制限決定部(通信制限判断部)15b、及び設定データ記憶部15cを有することができる。
制御部15は、通信データ量測定部13から受け取る累積通信データ量を監視し、累積通信データ量がリザーブ領域に入る(リザーブ領域に対応する累積通信データ量になる)と、通信速度制限をかけるよう通信速度制御部14へ命令する。制御部15は、ユーザ設定インタフェース16からユーザ設定を受け取り、設定データ記憶部15cへ記憶する。
領域判定部15aについて、図5を併せて参照しながら説明する。図5は、ルータ装置10においてかけられる通信速度制限の一例を説明するための図である。領域判定部15aは、累積通信データ量から、現在どの領域に該当するのかを判定する。この領域には、図2の領域分布21で説明した、「通常利用領域」、「リザーブ領域」、「キャリア通信制限領域」がある。それぞれの領域で、例えば図5に示す表31のように通信制限がかかることになる。表31では、キャリア通信制限領域での制限速度を一般的に用いられている128Kbpsとし、リザーブ領域での制限速度を1Mbpsとしている。リザーブ領域での制限速度は、その設定値を変更可能であることが好ましく、表31では変更可能な例を挙げている。
通信制限決定部15bは、領域判定部15aでの判定結果を受けて、通信速度制限をかける必要があるか否かを判定(決定)する。
設定データ記憶部15cは、ユーザがユーザ設定インタフェース16により設定した設定データを記憶する。この設定データについて、図6を併せて参照しながら説明する。図6は、ルータ装置10において記憶される設定データの一例を示す図である。設定データは、図6に示す設定データ32のように、リザーブ通信制限速度、初期リザーブ領域サイズ、契約通信量、及びリセット日の4つのデータで構成される。
リザーブ通信制限速度は、リザーブ領域での制限速度、つまりリザーブ通信制限時に制限させる通信速度である。リザーブ通信制限速度は、デフォルト値が予め設定されており、ユーザ設定により任意の制限速度に変更可能となっている。
初期リザーブ領域サイズは、リセット時にリザーブ領域として確保されるサイズである。初期リザーブ領域サイズは、デフォルト値が予め設定されており、ユーザ設定により任意のサイズに変更可能となっている。
契約通信量は、ルータ装置10がインターネット等のネットワークNと通信するにあたり、キャリアから課せられている累積通信データ量の制限値である。累積通信データ量は一般的に1ヶ月毎にリセットされる。契約内容は、ユーザが設定(登録)してもよいし、ルータ装置10自体が契約内容から契約通信量を取得して設定してもよい。
リセット日は、キャリアで管理されている通信データの累積量をリセットさせる日である。リセット日は月初めであることが多いが、キャリアの種類や契約内容により異なるため、ユーザが登録を行う。リセット日についても、ルータ装置10自体が契約内容などから取得して設定してもよい。
また、制御部15は、リザーブ通信制限を、キャリア通信制限における累積通信データ量の積算終了日が過ぎた時点(リセット日が到来してリセットがなされた時点)で解除することが好ましい。これにより、ルータ装置10は、キャリアが通信速度制限を行う基準となる、通信データの積算期間に対応したリザーブ通信制限をかけることができる。
上述したような各種設定はどのタイミングで行われてもよく、設定が変更された場合にはその都度、後述するリザーブ領域サイズの算出がなされ、通信制限速度の変更がなされる。
ユーザ設定インタフェース16は、制御部15と接続される。ユーザ設定インタフェース16は、上述したような様々な設定データを設定するためのインタフェースであり、例えば、WebGUI(Graphical User Interface)などの一般的なユーザインタフェースである。WebGUIでは、LANインタフェース12を介した端末装置2からのユーザ設定を受け付けるように構成することができる。なお、ユーザ設定インタフェース16は、図示しないが、ルータ装置10の本体に設けた操作ボタン及び表示部を含むように構成することもできる。ユーザ設定インタフェース16は、ユーザ設定された設定データを制御部15へ渡す。
また、ユーザ設定インタフェース16は、リザーブ通信制限の解除を要求する解除操作をユーザから受け付けることが可能に構成されていることが好ましい。ユーザ設定インタフェース16について説明したように、ルータ装置10は、この解除操作を端末装置2から又はルータ装置10の本体から受け付けるように構成することができる。
ユーザ設定インタフェース16は、ユーザからリザーブ通信制限の解除を要求する解除操作を受けると、制御部15へリザーブ通信制限の解除を要求する。制御部15は、この要求に応じてリザーブ通信制限を解除する。つまり、制御部15は、リザーブ通信制限をユーザによる解除操作に応じて解除する。このように、ユーザから要求があった場合にリザーブ通信制限が即時解除されるようにルータ装置10を構成することで、緊急で高速な通信速度が必要になった場合にも対応することができる。
また、ユーザ設定インタフェース16は、リザーブ通信制限を要求するユーザ操作を受け付け可能に構成し、制御部15は、その要求を受け取ると、リザーブ通信制限を行うように構成することもできる。これにより、リザーブ通信制限の解除後に再度、リザーブ通信制限を行わせることができる。
また、上述の解除操作の一部として、解除期間を設定する操作を含め、制御部15は、この解除期間だけリザーブ通信制限を解除するようにしてもよい。また、解除期間をユーザ設定させない形態においても、制御部15は、解除操作を受け取ると一定期間だけリザーブ通信制限を解除するように構成することもできる。これにより、ユーザが解除操作後に戻す操作を忘れ、気づかないうちにキャリア通信制限がかかってしまうことを抑制することができる。
次に、図7及び図8を併せて参照しながら、リザーブ通信制限のリザーブ領域サイズについて説明する。図7は、ルータ装置10においてリザーブ領域を変動させる例を説明するための図である。図8は、ルータ装置10において算出されるリザーブ領域のサイズの一例を示す図である。
制御部15は、図7における領域分布22から領域分布23への変化で示すように、リザーブ領域サイズを変更することが好ましい。即ち、制御部15は、リザーブ領域サイズを、キャリア通信制限における累積通信データ量の積算終了日までの残りの日数(残日数)が少なくなるにつれて小さくなるように変更することが好ましい。ここで、キャリア通信制限がなされる累積通信データ量の上限値は定まっているため、リザーブ領域サイズを変更することは、上記所定値(上記予備的な上限値)を変更することを意味する。また、制御部15は、積算終了日の代わりに、次回の積算を開始する積算開始日(つまり、上述したリセット日)に基づき、リザーブ領域サイズを変更することもできる。
具体的に説明すると、制御部15は、設定データ記憶部15cに記憶された初期リザーブ領域サイズ、リセット日までの残日数を基に、リザーブ領域サイズを決定する。制御部15は、例えば、初期リザーブ領域サイズの日割り(1日当たりのリザーブ領域サイズ)に、リセット日までの残日数をかけることで、リザーブ領域サイズを算出する。算出されるリザーブ領域サイズは、初期リザーブ領域サイズから日を追うごとに小さくなっていく。つまり、リザーブ領域は、初期の時点から日を追うごとに縮小されていく。
即ち、図6の設定データ32で示した設定例のように初期リザーブ領域サイズが1G[byte]の場合、その月の日数が30日であれば、初期リザーブ領域サイズの日割りは1G/30=33M[byte]となる。この設定例では、リセットまでの残日数が10日だった場合、リザーブ領域サイズは330M[byte]となる。この設定例における残日数の変化によるリザーブ領域サイズの変動は、図8に示すテーブル33のようになる。テーブル33で例示した情報は、設定データ記憶部15cに記憶させておくことができる。
上述のように、本実施形態に係るルータ装置10は、利用可能通信データ量の残りが少なくなりリザーブ領域に入ると、自動的にリザーブ通信制限がかかるだけでなく、リザーブ領域サイズも残日数に応じて変動するように構成することができる。このような構成を採用することで、残日数によってリザーブ領域サイズが調整され、リザーブ領域が過剰に確保されることを防止でき、ユーザ自身が通信データ量を気にしながら通信を制御する必要が無くなる。
また、制御部15は、このような残日数に応じたリザーブ領域サイズの変更を、ユーザ設定により実行するか否かを設定できるようにしておくことが好ましい。また、制御部15は、残日数に応じたリザーブ領域サイズの変更を行う場合でも、リザーブ通信制限をユーザ操作に応じて、解除又は再開するように構成することができる。解除時には解除期間をユーザ設定又はデフォルト値により設定しておくこともできる。解除又は再開時には、リザーブ領域サイズの算出がなされ、必要に応じて通信制限速度の変更がなされる。
また、累積通信データ量がリザーブ領域内に入る状態となった場合、ルータ装置10の制御部15は、リザーブ通信制限をかけるとともに、その旨をユーザへ通知することが好ましい。この通知は、ユーザ設定インタフェース16を介して端末装置2に行うことが好ましいが、ルータ装置10の本体に設けた表示部又は表示ランプなどに行うこともできる。
<<動作例>>
実施形態3に係るルータ装置10の好ましい動作例について、図9を併せて参照しながら説明する。図9は、ルータ装置10において実行される通信制御の一例を説明するためのフロー図である。
ここで説明する動作例では、図3に示すようにルータ装置10を通して端末装置2がインターネット等のネットワークNに接続されていることを前提とする。また、この動作例では、ルータ装置10とネットワークNとの通信データ量に対し、期間内に制限無しで使用できる通信データ量がキャリアによって定められていることも前提としている。
まず、制御部15は、通信データ量測定部13から累積通信データ量を受け取る(ステップS1)。次いで、領域判定部15aは、受け取った累積通信データ量に基づき、リザーブ領域に入っているか否かの判定を行う(ステップS2)。具体的には、領域判定部15aは、リザーブ領域サイズと現時点の累積通信データ量からリザーブ領域に入っているか否かを判定する。ここで、領域判定部15aは、設定データ記憶部15cから契約通信量及び現時点のリザーブ領域サイズを取得し、累積通信データ量が、[契約通信量−リザーブ領域サイズ]から[契約通信量]の間であればリザーブ領域に入っていると判定する。
ステップS2の判定の結果、リザーブ領域であると判定された場合(YESの場合)、通信制限決定部15bは、リザーブ通信制限をかける必要があると判断し、設定データ記憶部15cに記憶されたリザーブ通信制限の制限速度を取得する(ステップS3)。
通信制限決定部15bは、取得したリザーブ通信制限の制限速度で通信速度制限をかけるよう通信速度制御部14に命令を出す。この命令を受けた通信速度制御部14は、シェーピングなどの一般的なトラフィック制御手法を用いてネットワークNとの通信速度を制限する(ステップS4)。ここで制限された通信速度は、ステップS3で読み出したものであり、設定データ32及び表31で例示するように、キャリア通信制限時の制限速度より速い。
一方、リザーブ領域でない場合(ステップS2でNOの場合)、通信制限決定部15bは、通信速度制限を無効にするよう通信速度制御部14に命令を出す。リザーブ通信制限を無効にする命令を受けた通信速度制御部14は、通信速度制限をかけている場合にはかけている通信速度制限を解除し、かけていない場合には現状を維持する(ステップS5)。なお、キャリア通信制限領域では、キャリア側から通信速度制限がかかるため、ルータ装置10側で通信速度制限をかける必要は無い。
また、通信制限決定部15bは、ユーザ設定インタフェース16からリザーブ通信制限の解除命令があった場合も同様に、一定期間(例えば1時間など)、リザーブ通信制限を解除するよう通信速度制御部14に命令を出す。上述したように、ここで解除を行う解除期間は、解除の要求と共にユーザに指定させてもよい。この命令を受けた通信速度制御部14は、かけている通信速度制限を解除する。
以上により、本実施形態においても、実施形態2の効果と同様に、キャリア通信制限領域に入る前に、キャリア通信制限時と比べて通信に支障がでない程度のリザーブ通信制限をかけて使用する通信量を抑制し、キャリア通信制限にかかることを抑制できる。特に、本実施形態では、図3に示す通信システムのように、このような効果を端末装置2からのルータ装置10を通した通信に適用することができる。
また、本実施形態によれば、リザーブ領域サイズを残日数に応じて変動するようにしているため、ユーザ自身が通信データ量を気にしながら通信を制御する必要が無くなる。よって、本実施形態によれば、例えば、ユーザ自身が端末装置2に搭載されたアプリケーションなどを使用することで自身が使用した通信データ量を確認する作業を省略することができる。
また、本実施形態によれば、リザーブ通信制限をユーザからの要求により即時に解除できるようにしたため、緊急で高速な通信速度が必要になった場合にも対応することができる。また、本実施形態によれば、このような解除に解除期間を設けておくことで、キャリア通信制限にかかることをあまり気にせずに解除することができ、キャリア通信制限がかかることを抑制することができる。
なお、図示しないが、本実施形態に係る通信システムでは、複数の端末装置2をルータ装置10に接続し、ルータ装置10がそれらの端末装置2にネットワークNを介した通信を行わせることができる。この場合、累積通信データ量は、基本的にルータ装置10における外部のネットワークNを介した通信について累積した通信データ量である。よって、複数の端末装置2が通信システムに含まれる場合には、それらがルータ装置10を介して行った通信について累積した通信データ量が、累積通信データ量に該当する。そして、リザーブ通信制限又はキャリア通信制限は、その累積通信データに基づきかけられることになる。
<実施形態4>
<<構成例>>
実施形態4に係る通信装置は、実施形態3に係る通信装置と同様の構成を有するため、実施形態4に係る通信システム及び通信装置についても図3に示す通信システム及び図4に示すルータ装置10を例に挙げて説明する。以下、実施形態4の構成例について、図10及び図11を併せて参照しながら、実施形態2,3との相違点を中心に説明するが、実施形態1〜3で説明した様々な例が適用できる。図10は、実施形態4に係るルータ装置における通信制御方法の概略を説明するための図、図11は、図10における第一、第二リザーブ領域での通信制御の一例を説明するための図である。
実施形態4に係るルータ装置10において、制御部15は、実施形態2,3で説明したように、キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が所定値以下になった場合に、通信速度制御部14に指示してリザーブ通信制限をかける。
さらに、本実施形態に係る制御部15では、上記残りの通信データ量が、上記所定値より小さい他の所定値以下になった場合に、通信速度制御部14に指示してリザーブ通信制限の代わりに他のリザーブ通信制限をかける。上記他のリザーブ通信制限では、キャリア通信制限がかけられる際の通信速度より速く且つリザーブ通信制限がかけられる際の通信速度より遅い通信速度に、通信を制限する。
つまり、本実施形態における制御部15は、図10の領域分布24で示すように、第一リザーブ領域及び第二リザーブ領域を確保しておき、それぞれの領域で制限速度を異ならせた制御を行う。第一リザーブ領域が上述のリザーブ通信制限をかける累積通信データ量の領域であり、第二リザーブ領域が上述の他のリザーブ通信制限をかける累積通信データ量の領域である。
より具体的に各リザーブ領域について説明する。図11のテーブル34で例示するように、第二リザーブ領域の制限速度は、第一リザーブ領域の制限速度に比べて遅くなるように設定しておく。即ち、第一リザーブ領域での通信速度制限は比較的緩い制限速度での制限を行い、第二リザーブ領域での通信速度制限は更に厳しい制限速度での制限を行う。
また、制御部15は、テーブル34に示すように、第一リザーブ領域ではユーザによるリザーブ通信制限の解除を受け付け可能とし、第二リザーブ領域ではユーザによるリザーブ通信制限の解除を受け付け不可能としておくことができる。テーブル34は、設定データ記憶部15cに記憶させておくことができる。
上述した制御内容のいずれについても、実施形態3で説明した例と同様に、ユーザが自由に設定を変更できるようにしておくことが好ましい。また、実施形態3でリザーブ領域サイズについて説明したように、第一リザーブ領域サイズは残日数に基づき変動させることもでき、その場合の領域の判定方法についても説明した通りである。
また、第一リザーブ領域サイズだけでなく、第二リザーブ領域サイズも残日数に基づき変動させることができる。例えば、実施形態3で説明したリザーブ領域を、本実施形態における第一リザーブ領域と第二リザーブ領域とを合わせた領域(合算領域)と考えて、合算領域のサイズを実施形態3と同様に残日数に基づき算出する。そして、合算領域のサイズを予め定められた比率で第一リザーブ領域と第二リザーブ領域とに割り振ればよい。
また、本実施形態では、2つのリザーブ領域を設けた例を挙げたが、第三リザーブ領域、第四リザーブ領域などと3つ以上のリザーブ領域を設け、更に細かく制御内容を変えることもできる。この場合にも、各リザーブ領域について、制限速度をはじめとする制御内容を異ならせる。この場合でも、各リザーブ領域の制限速度は、キャリア通信制限がかかるような累積通信データ量に近づくほど遅く設定しておけばよい。但し、他の制御内容が異なるのであれば、同じ制限速度が設定されたリザーブ領域を2以上連続させて配置することもできる。
<<動作例>>
実施形態4に係るルータ装置10の好ましい動作例について、図12を併せて参照しながら説明する。図12は、実施形態4に係るルータ装置において実行される通信制御の一例を説明するためのフロー図である。
まず、ルータ装置10の制御部15は、図9のステップS1と同様に累積通信データ量を受信する(ステップS11)。次いで、領域判定部15aは、受け取った累積通信データ量に基づき、第一リザーブ領域に入っているか否かの判定を行う(ステップS12)。ステップS12の判定方法は、図9のステップS2で説明した方法を応用すればよい。具体的には、領域判定部15aは、現時点の第一リザーブ領域サイズ及び第二リザーブ領域サイズと現時点の累積通信データ量から第一リザーブ領域に入っているか否かを判定する。ここで、領域判定部15aは、設定データ記憶部15cから契約通信量及び現時点の各リザーブ領域サイズを取得する。領域判定部15aは、累積通信データ量が、[契約通信量−第一リザーブ領域サイズ−第二リザーブ領域サイズ]から[契約通信量−第二リザーブ領域サイズ]の間であれば第一リザーブ領域に入っていると判定する。
ステップS12の判定の結果、第一リザーブ領域であると判定された場合(YESの場合)、通信制限決定部15bは、リザーブ通信制限をかける必要があると判断する。そして、通信制限決定部15bは、設定データ記憶部15cに記憶されているリザーブ通信制限の制限速度(第一リザーブ領域に対応する制限速度)を取得する(ステップS13)。通信制限決定部15bは、図9のステップS4と同様に、取得したリザーブ通信制限の制限速度で通信速度制限をかけるよう通信速度制御部14に命令を出し、通信速度制御部14が通信速度を制限する(ステップS14)。
一方、第一リザーブ領域でない場合(ステップS12でNOの場合)、領域判定部15aは、受け取った累積通信データ量に基づき、第二リザーブ領域に入っているか否かの判定を行う(ステップS15)。ステップS15の判定方法も、図9のステップS2で説明した方法を応用すればよい。領域判定部15aは、現時点の第二リザーブ領域サイズ(固定サイズの場合もあり)と現時点の累積通信データ量から第二リザーブ領域に入っているか否かを判定する。ここで、領域判定部15aは、設定データ記憶部15cから契約通信量及び現時点の第二リザーブ領域サイズを取得する。領域判定部15aは、累積通信データ量が、[契約通信量−第二リザーブ領域サイズ]から[契約通信量]の間であれば第二リザーブ領域に入っていると判定する。
ステップS15の判定の結果、第二リザーブ領域であると判定された場合(YESの場合)、通信制限決定部15bは、他のリザーブ通信制限をかける必要があると判断する。そして、通信制限決定部15bは、設定データ記憶部15cに記憶されている他のリザーブ通信制限の制限速度(第二リザーブ領域に対応する制限速度)を取得する(ステップS16)。次いで、通信制限決定部15bは、図9のステップS4と同様に、取得した上記他のリザーブ通信制限の制限速度で通信速度制限をかけるよう通信速度制御部14に命令を出し、通信速度制御部14が通信速度を制限する(ステップS14)。
また、第一、第二のいずれのリザーブ領域でもない場合(ステップS15でNOの場合)、図9のステップS5と同様にして、通信速度制限を無効にする(ステップS17)。なお、図12では、第一リザーブ領域の判定を行ってから第二リザーブ領域の判定を行ったが、判定はこの順序に限らず、また同時に判定することもできる。
以上に説明したように、本実施形態に係るルータ装置10は、リザーブ領域を複数確保し、リザーブ領域毎に適切な制御を行わせることができる。よって、本実施形態に係るルータ装置10によれば、実施形態1〜3の効果に加えて、使用する通信量を細かくコントロールして抑制することが可能になる。
<他の実施形態>
[a]
実施形態1,2では、図1に示す通信装置1の制御部1a及び通信部1bの機能について説明したが、通信部1bの一部の機能を制御部1aが担うこと、或いは制御部1aの一部の機能を通信部1bが担うことも可能である。つまり、通信装置1としてこれらの機能が実現できればよい。同様に、実施形態3,4では、図4に示すルータ装置10内の各構成要素の機能について説明したが、ルータ装置10としてこれらの機能が実現できればよい。
[b]
実施形態1〜4に係る通信装置1又はルータ装置10は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。図13は、通信装置1又はルータ装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、上記他の実施形態[a]についても同様である。
図13に示す通信装置100は、プロセッサ101及びメモリ102を有する。実施形態1〜4で説明した通信装置1における制御部1a又はルータ装置10における制御部15は、プロセッサ101がメモリ102に記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより実現される。なお、制御部15の代わりに、通信速度制御部14及び通信データ量測定部13の少なくとも一方、及び制御部15がこのように実現されてもよい(以下同様)。つまり、この制御プログラムは、プロセッサ101を制御部1a又は制御部15として機能させるためのプログラムであり、通信装置100に、制御部1a又は制御部15における処理(リザーブ通信制限処理を含む)を実行させるためのプログラムである。なお、メモリ102は、図4における設定データ記憶部15cとして機能させることもできる。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、この例は、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/Wを含む。さらに、この例は、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
[c]
さらに、上述した様々な実施形態において、通信装置における通信制御の手順を含む制御の手順を説明したように、本開示は、通信装置によって実行される通信制御方法としての形態も採り得る。この通信装置は、キャリア通信制限がかけられる装置である。この通信制御方法は、累積通信データ量が、キャリア通信制限がかけられる上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を上記通信装置にかける。この通信制御方法に適用できる例等については上述した様々な実施形態で説明した通りである。
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる通信装置であって、
通信部と、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信部にかける制御部と、
を有する、通信装置。
(付記2)
前記リザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に、前記通信部における通信を制限する制限である、
付記1に記載の通信装置。
(付記3)
前記制御部は、前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信部に前記リザーブ通信制限をかける、
付記1又は2に記載の通信装置。
(付記4)
前記制御部は、
前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信部に前記リザーブ通信制限をかけ、
前記残りの通信データ量が、前記所定値より小さい他の所定値以下になった場合に、前記通信部に、前記リザーブ通信制限の代わりに他のリザーブ通信制限をかけ、
前記他のリザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられる際の通信速度より速く且つ前記リザーブ通信制限がかけられる際の通信速度より遅い通信速度に、前記通信部における通信を制限する制限である、
付記2に記載の通信装置。
(付記5)
前記制御部は、前記所定値を、前記キャリア通信制限における累積通信データ量の積算終了日までの残りの日数が少なくなるにつれて小さくなるように変更する、
付記3又は4に記載の通信装置。
(付記6)
前記制御部は、前記リザーブ通信制限を、ユーザによる解除操作に応じて解除する、
付記1から5のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記7)
前記制御部は、前記リザーブ通信制限を、前記キャリア通信制限における累積通信データ量の積算終了日が過ぎた時点で解除する、
付記1から6のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記8)
前記通信装置は、前記通信装置を介して通信を行う端末装置に接続可能に構成される、
付記1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記9)
前記通信装置は、前記通信装置を介して通信を行う端末装置に接続可能に構成され、
前記制御部は、前記リザーブ通信制限を、前記端末装置からのユーザによる解除操作に応じて解除する、
付記1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
(付記10)
付記8又は9に記載の通信装置と、
前記端末装置と、
を備えた、通信システム。
(付記11)
通信装置によって実行される通信制御方法であって、
前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
当該通信制御方法は、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信装置にかける、
通信制御方法。
(付記12)
前記リザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に、前記通信装置における通信を制限する制限である、
付記11に記載の通信制御方法。
(付記13)
前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信装置に前記リザーブ通信制限をかける、
付記11又は12に記載の通信制御方法。
(付記14)
通信装置に実行させるための制御プログラムであって、
前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
当該制御プログラムは、
前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限をかける処理を、
前記通信装置に実行させるためのプログラムである、
制御プログラム。
(付記15)
前記リザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に、前記通信装置における通信を制限する制限である、
付記14に記載の制御プログラム。
(付記16)
前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信装置に前記リザーブ通信制限をかける、
付記14又は15に記載の制御プログラム。
1、100 通信装置
1a、15 制御部
1b 通信部
2 端末装置
10 ルータ装置
11 WANインタフェース
12 LANインタフェース
13 通信データ量測定部
14 通信速度制御部
15a 領域判定部
15b 通信制限決定部
15c 設定データ記憶部
16 ユーザ設定インタフェース
21、22、23、24 領域分布
31 表
33、34 テーブル
32 設定データ
101 プロセッサ
102 メモリ

Claims (10)

  1. 累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる通信装置であって、
    通信部と、
    前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信部にかける制御部と、
    を有する、通信装置。
  2. 前記リザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられた際の通信速度より速い通信速度に、前記通信部における通信を制限する制限である、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記制御部は、前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信部に前記リザーブ通信制限をかける、
    請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記制御部は、
    前記キャリア通信制限がかけられないで利用可能な残りの通信データ量が、所定値以下になった場合に、前記通信部に前記リザーブ通信制限をかけ、
    前記残りの通信データ量が、前記所定値より小さい他の所定値以下になった場合に、前記通信部に、前記リザーブ通信制限の代わりに他のリザーブ通信制限をかけ、
    前記他のリザーブ通信制限は、前記キャリア通信制限がかけられる際の通信速度より速く且つ前記リザーブ通信制限がかけられる際の通信速度より遅い通信速度に、前記通信部における通信を制限する制限である、
    請求項2に記載の通信装置。
  5. 前記制御部は、前記所定値を、前記キャリア通信制限における累積通信データ量の積算終了日までの残りの日数が少なくなるにつれて小さくなるように変更する、
    請求項3又は4に記載の通信装置。
  6. 前記制御部は、前記リザーブ通信制限を、ユーザによる解除操作に応じて解除する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記通信装置は、前記通信装置を介して通信を行う端末装置に接続可能に構成される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 請求項7に記載の通信装置と、
    前記端末装置と、
    を備えた、通信システム。
  9. 通信装置によって実行される通信制御方法であって、
    前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
    当該通信制御方法は、
    前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限を前記通信装置にかける、
    通信制御方法。
  10. 通信装置に実行させるための制御プログラムであって、
    前記通信装置は、累積通信データ量が上限値を超えた場合に、キャリアによってかけられる通信速度の制限であるキャリア通信制限がかけられる装置であり、
    当該制御プログラムは、
    前記累積通信データ量が前記上限値を超える前に、予備的な通信速度の制限であるリザーブ通信制限をかける処理を、
    前記通信装置に実行させるためのプログラムである、
    制御プログラム。
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