JP2019096544A - 定量分析方法および電子顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】3次元の定量分析が可能な定量分析方法を提供する。【解決手段】電子顕微鏡における定量分析方法であって、試料を傾斜させながら傾斜角ごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得する工程S100と、前記傾斜角ごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する工程S102と、前記3次元の元素マップから元素の定量値を計算する工程S104と、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、定量分析方法および電子顕微鏡に関する。
透過電子顕微鏡(transmission electron microscope、TEM)や、走査透過電子顕微鏡(scanning transmission electron microscope、STEM)等の電子顕微鏡において、試料を3次元的に構造観察および構造解析する手法として、電子線トモグラフィ(electron tomography)が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−209050号公報
しかしながら、電子線トモグラフィでは、定性分析および定量分析を行うことができない。試料の3次元の定量分析を行う手法として、3次元アトムプローブ(3 Dimensional Atom Probe、3DAP)が知られている。3次元アトムプローブでは、針状に加工した試料に電場を印加し、電界蒸発したイオンを2次元検出器で検出することによって、3次元の定量分析を行うことができる。
しかしながら、3次元アトムプローブでは、測定によって試料が破壊されてしまうという問題がある。また、3次元アトムプローブでは、試料の形状が針状に限られてしまうという問題がある。
3次元アトムプローブでは、試料の形状が針状に限られてしまうため、例えば、薄膜状の試料の分析が困難である。また、試料を針状に加工する手法は、集束イオンビーム(focused ion beam、FIB)を用いた加工などに限られる。しかしながら、試料を集束イオンビームで加工した場合、ガリウムイオンが試料に打ち込まれてしまう。そのため、3次元アトムプローブでは、ガリウムイオンの打ち込みにより破壊されてしまうような試料の分析は困難である。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、3次元の定量分析が可能な定量分析方法を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、3次元の定量分析が可能な電子顕微鏡を提供することにある。
本発明に係る定量分析方法は、
電子顕微鏡における定量分析方法であって、
試料を傾斜させながら傾斜角ごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得する工程と、
傾斜角ごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する工程と、
前記3次元の元素マップから元素の定量値を計算する工程と、
を含む。
このような定量分析方法では、傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得することで、3次元の定量分析を行うことができる。そのため、このような定量分析方法では、試料を破
壊することなく分析が可能である。さらに、試料を針状に加工しなくても分析が可能である。
本発明に係る電子顕微鏡は、
電子源と、
前記電子源から放出された電子線を試料に照射する照射系レンズと、
前記試料を傾斜可能に保持する試料ステージと、
前記試料に電子線を照射することにより発生したX線を検出する検出器と、
前記検出器におけるX線の検出結果に基づいて、定量分析を行う分析処理部と、
を含み、
前記分析処理部は、
前記試料を傾斜させながら傾斜角ごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得する処理と、
傾斜角ごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する処理と、
前記3次元の元素マップから元素の定量値を計算する処理と、
を行う。
このような電子顕微鏡では、傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得することで、3次元の定量分析を行うことができる。
実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 試料の傾斜角ごとに2次元のEDSマッピングを行っている様子を模式的に示す図。 試料の傾斜角ごとに2次元のEDSマッピングを行っている様子を模式的に示す図。 実施形態に係る定量分析方法の一例を示すフローチャート。 3次元の定量分析で得られる情報と2次元の定量分析で得られる情報との違いを説明するための図。 塗膜試料の2次元のEDS元素マップを示す図。 塗膜試料の3次元のEDS元素マップを示す図。 塗膜試料の3次元のEDS元素マップを示す図。 3次元のEDS元素マップから抽出されたチタン粒子を示す図。 3次元のEDS元素マップから抽出されたアルミニウム粒子を示す図。 試料の傾斜角ごとに2次元のEDSマッピングを行っている様子を模式的に示す図。 EDS検出器の配置の一例を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 電子顕微鏡
まず、本実施形態に係る電子顕微鏡について説明する。図1は、本実施形態に係る電子顕微鏡100の構成を示す図である。
電子顕微鏡100は、例えば、走査透過電子顕微鏡(STEM)である。走査透過電子顕微鏡は、電子プローブで試料S上を走査し、試料Sを透過した電子を検出して走査透過
電子顕微鏡像(STEM像)を得るための装置である。また、電子顕微鏡100は、エネルギー分散型X線検出器(energy dispersive X-ray spectrometer、以下「EDS検出器」ともいう)40,50を備えている。
電子顕微鏡100は、電子源10と、照射系レンズ12と、走査コイル14と、対物レンズ16と、試料ステージ18と、中間レンズ20と、投影レンズ22と、STEM検出器30と、EDS検出器40,50と、信号処理部60と、分析処理部70と、ステージ制御部80と、を含む。
電子源10は、電子線を放出する。電子源10は、例えば、公知の電子銃である。
照射系レンズ12は、電子源10から放出された電子線を試料Sに照射する。照射系レンズ12は、図示はしないが、複数のコンデンサーレンズで構成されていてもよい。
走査コイル14は、電子源10から放出された電子線を二次元的に偏向させる。走査コイル14は、電子線(電子プローブ)で試料S上を走査するためのコイルである。
対物レンズ16は、電子線を試料S上に収束させて、電子プローブを形成する。
試料ステージ18は、試料Sを保持する。試料ステージ18は、試料Sが固定される試料ホルダー18aと、試料ホルダー18aを移動および傾斜させる試料位置決め装置18bと、を有している。
試料位置決め装置18bは、試料ホルダー18aを水平方向(X方向およびY方向、図2参照)および垂直方向(Z方向)に移動させる移動機構、および試料ホルダー18aを傾斜させる傾斜機構を備えている。試料位置決め装置18bで試料ホルダー18aを移動および傾斜させることで、試料Sを移動および傾斜させることができる。
試料ホルダー18aは、試料Sを傾斜させる機構を備えている。試料位置決め装置18bの傾斜機構が試料Sを傾斜させる傾斜軸(例えばX軸に平行な軸)と、試料ホルダー18aの傾斜機構が試料Sを傾斜させる傾斜軸(例えばY軸に平行な軸)とは、互いに直交するように構成されている。これにより、試料Sを2軸に関して傾斜させることができる。
中間レンズ20および投影レンズ22は、試料Sを透過した電子線を、STEM検出器30に導く。
STEM検出器30は、試料Sを透過した電子線を検出する。STEM検出器30の出力信号は、フレームメモリ(図示せず)に送られる。フレームメモリは、走査信号(電子プローブの走査のための信号)に基づき指定されたアドレスの記憶領域にSTEM検出器30の出力信号を格納する。これにより、STEM像を取得できる。
EDS検出器40およびEDS検出器50は、電子線が照射されることにより試料Sから発生したX線(特性X線)を検出する。EDS検出器40およびEDS検出器50としては、例えば、シリコンドリフト検出器(silicon drift detector、SDD)を用いることができる。EDS検出器40の検出信号(出力パルス)およびEDS検出器50の検出信号(出力パルス)は、信号処理部60に送られる。
信号処理部60は、EDS検出器40の検出信号およびEDS検出器50の検出信号をX線のエネルギー毎に計数してEDSスペクトル情報を生成する。信号処理部60は、E
DSスペクトル情報を分析処理部70に送る。
分析処理部70は、EDS検出器40,50におけるX線の検出結果に基づいて、定量分析を行う。具体的には、分析処理部70は、EDSスペクトル情報に基づき3次元のEDS元素マップを生成する処理や、3次元のEDS元素マップから3次元の定量分析を行う処理などの処理を行う。ここで、3次元の定量分析とは、3次元の元素の分布の情報から、定量分析を行うことをいう。
ステージ制御部80は、試料ステージ18を制御する。ステージ制御部80は、試料Sの傾斜角ごとに2次元のEDS元素マップが得られるように、試料Sの傾斜角θ(図3参照)を所定のステップで傾斜させる。例えば、ステージ制御部80は、試料Sの傾斜角θを+60°から−60°まで5°ステップで25段階に傾斜させる。これにより、分析処理部70では、互いに異なる傾斜角θで得られた25個の2次元のEDS元素マップが得られる。
分析処理部70およびステージ制御部80の機能は、例えば、CPU(central processing unit)が記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、分析処理部70およびステージ制御部80の機能の少なくとも一部を、専用回路により実現してもよい。
図2および図3は、電子顕微鏡100において、試料Sの傾斜角θごとに2次元のEDSマッピングを行っている様子を模式的に示す図である。
図2および図3に示すように、試料ホルダー18aに保持された試料Sは、対物レンズ16のポールピースの上極16aとポールピースの下極16bとの間に配置されている。試料Sは、試料ステージ18の傾斜機構により、傾斜軸TAまわりに傾斜可能である。電子顕微鏡100では、試料ステージ18の傾斜機構によって、例えば、試料Sを±60°の範囲で傾斜させることができる。傾斜軸TAは、対物レンズ16の光軸に直交する軸であり、図示の例では、X軸に平行な軸である。傾斜軸TAは、試料ホルダー18aの中心軸に平行である。
EDS検出器40およびEDS検出器50は、試料Sの傾斜軸TAを挟んで配置されている。EDS検出器40は、試料Sの−X方向側に位置し、EDS検出器50は、試料Sの+X方向側に位置している。EDS検出器40は、傾斜軸TAの−X方向側に位置し、EDS検出器50は、傾斜軸TAの+X方向側に位置している。2つのEDS検出器40,50によって試料Sで発生したX線を検出することにより、高感度化を図ることができる。
試料Sの傾斜角θごとの2次元のEDSマッピングを行う際には、まず、図2に示すように、傾斜角θ=0°で2次元のEDSマッピングを行い、傾斜角θ=0°の2次元のEDS元素マップを取得する。次に、図3に示すように、試料Sを傾斜させて傾斜角θ=a°とし、傾斜角θ=a°で2次元のEDSマッピングを行い、傾斜角θ=a°の2次元のEDS元素マップを取得する。このように、試料Sを傾斜させながら、2次元のEDSマッピングを行うことで、傾斜角θごとの2次元のEDSマップを取得することができる。
電子顕微鏡100では、ステージ制御部80が試料Sの傾斜角θの制御を行うことで、分析処理部70において傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップを取得できる。このように、電子顕微鏡100では、傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップを自動で取得することができる。
2. 定量分析方法
次に、本実施形態に係る定量分析方法について説明する。図4は、本実施形態に係る定量分析方法の一例を示すフローチャートである。
まず、分析処理部70は、試料Sを傾斜させながら傾斜角θごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップを取得する(S100)。上述したように、電子顕微鏡100では、ステージ制御部80が試料Sの傾斜角θを制御することで、分析処理部70において傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップを取得することができる。
次に、分析処理部70は、傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップから3次元再構成することにより、3次元のEDS元素マップを生成する(S102)。分析処理部70は、例えば、傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップから、逆投影法等により、3次元のEDS元素マップを生成する。3次元のEDS元素マップは、元素の3次元の分布を示す図である。3次元のEDS元素マップを構成する各ボクセル(voxel)には、元素に固有のX線の強度の情報が含まれる。分析処理部70は、3次元のEDS元素マップを構成する各ボクセルの座標(x,y,z)と、各座標における各元素のX線強度の情報を記憶装置(図示せず)に記憶する。
次に、分析処理部70は、3次元のEDS元素マップから試料Sを構成する各元素の定量値を計算する(S104)。
以下、3次元のEDS元素マップから定量値を計算する手法について説明する。本実施形態では、2次元のEDS元素マップの定量方法で用いられるクリフ・ロリマー法(Cliff-Lorimer method)を、3次元のEDS元素マップの定量方法に拡張することで、定量分析を行う。以下では、まず、2次元のEDS元素マップを用いた定量方法について説明する。
試料S中に3種類の元素がふくまれている場合、2次元のEDSマップは下記のような形式で表される。
元素A 強度値I(x,y)
元素B 強度値I(x,y)
元素C 強度値I(x,y)
クリフ・ロリマー法による定量分析では、元素Aの組成率をC、元素Bの組成率をC、元素Cの組成率をCとすると、次式の計算を行うことで、ピクセルごとの元素組成率を算出することができる。
ここで、kは、kファクターであり、基準とする元素によって決まる定数である。
次に、上記の計算式を、3次元に拡張した場合について説明する。EDSトモグラフィによって得られる3次元のEDS元素マップのデータは、元素ごとに2次元のEDS元素マップのスタックの形で表され、そのデータセットは下記のように表される。
元素A 強度値I(x,y,z)
元素B 強度値I(x,y,z)
元素C 強度値I(x,y,z)
よって、3次元のEDS元素マップにクリフ・ロリマー法を適用すると、次のようになる。
上記の計算を行うことにより、3次元のEDS元素マップを構成するボクセルごとに組成比(各元素の定量値)を算出することができる。分析処理部70は、例えば、3次元のEDS元素マップを構成する各ボクセルの座標(x,y,z)と、各座標における組成比の情報を記憶装置(図示せず)に記憶する。
3. 特徴
本実施形態に係る定量分析方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る定量分析方法は、試料Sを傾斜させながら傾斜角θごとにEDS元素マッピングを行うことで得られる傾斜角θごとの2次元の元素マップを取得する工程と、傾斜角θごとの2次元のEDS元素マップから3次元再構成することにより、3次元のEDS元素マップを生成する工程と、3次元のEDS元素マップから元素の定量値を計算する工程と、を含む。そのため、本実施形態に係る定量分析方法では、傾斜角θごとの2次元の元素マップを取得することで、3次元の定量分析が可能である。
本実施形態に係る定量分析方法では、3次元の定量分析が可能であるため、試料Sの厚さの影響が極めて小さい、または試料Sの厚さの影響を受けない。以下、その理由について説明する。
図5は、3次元の定量分析で得られる情報と2次元の定量分析で得られる情報との違いを説明するための図である。
試料Sは、膜2中に粒子4が存在しているような構造を有している。このとき、粒子4の組成を知りたい場合、2次元の定量分析では、電子線EBが試料S中を通る経路となる
領域6から放出されるX線を検出して定量分析を行うため、粒子4の上下の膜2の情報も含まれることとなる。
これに対して、3次元の定量分析では、粒子4の内部8の情報のみを抽出することが可能である。そのため、3次元の定量分析では、試料Sの厚さの影響が極めて小さい、または試料Sの厚さの影響を受けない。
また、本実施形態に係る定量分析では、傾斜角θごとの2次元の元素マップを取得することで、3次元の定量分析を行うことが可能であるため、試料Sを破壊することなく3次元の定量分析を行うことができる。さらに、試料Sを針状に加工しなくてもよいため、ミクロトームやイオンミリングなどの一般的なTEM試料の作製方法で作製された試料Sにより、3次元の定量分析が可能である。このように、本実施形態に係る定量分析方法では、3次元アトムプローブで問題となった、測定により試料Sが破壊されること、試料を針状に加工しなければならないこと、といった問題が生じない。
本実施形態に係る定量分析方法では、定量値を計算する工程では、クリフ・ロリマー法を用いて、元素の定量値を計算する。そのため、本実施形態に係る定量分析方法では、傾斜角θごとの2次元の元素マップから3次元のEDS元素マップを生成することにより、3次元の定量分析が可能である。
本実施形態に係る電子顕微鏡100は、電子源10と、電子源10から放出された電子線を試料Sに照射する照射系レンズ12と、試料Sを傾斜可能に保持する試料ステージ18と、試料Sに電子線を照射することにより発生したX線を検出するEDS検出器40,50と、EDS検出器40,50の検出信号に基づいて、定量分析を行う分析処理部70と、を含む。また、分析処理部70は、試料Sを傾斜させながら傾斜角θごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角θごとの2次元の元素マップを取得する処理と、傾斜角θごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する処理と、3次元の元素マップから元素の定量値を計算する処理と、を行う。そのため、電子顕微鏡100では、傾斜角θごとの2次元の元素マップを取得することで、3次元の定量分析が可能である。
4. 実施例
以下、実施例を挙げて本実施形態を説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
本実施例において分析対象となる試料は、ミクロトームで切片に加工した塗膜試料である。この塗膜試料には、チタン粒子が二酸化チタンの状態で分散している。本実施例では、組成が既知の塗膜試料について3次元の定量分析を行うことで、定量分析の精度を確かめる。
まず、塗膜試料に対して、受光面積100nmのEDS検出器を2台搭載した透過電子顕微鏡(JEM−F200、日本電子株式会社製)を用いて、2次元のEDS元素マップを取得した。
図6は、塗膜試料の2次元のEDS元素マップを示す図である。図6に示すように、塗膜試料からは、チタン(Ti)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、酸素(O)、炭素(C)が検出され、これらの元素についてそれぞれ2次元のEDS元素マップが得られた。
図6に示す視野において、試料を傾斜させながら傾斜角θごとにEDSマッピングを行
って試料の傾斜角θごとの2次元のEDSマップを取得し、3次元のEDS元素マップを生成した。
図7および図8は、塗膜試料の3次元のEDS元素マップを示す図である。図7には、チタンの3次元のEDS元素マップ、アルミニウムの3次元のEDS元素マップ、鉄の3次元のEDS元素マップ、シリコンの3次元のEDS元素マップ、炭素の3次元のEDS元素マップ、およびこれらを重ねた3次元のEDS元素マップを示している。また、図8には、チタン、鉄、アルミニウム、シリコン、酸素、および炭素の3次元のEDS元素マップを重ねた3次元のEDS元素マップを示している。
図9は、図8に示す3次元のEDS元素マップから抽出されたチタン粒子を示す図である。本実施例では、図9に示すように、3次元のEDS元素マップからチタン粒子を1つ抽出し、その抽出されたチタン粒子に相当する領域の濃度値(X線強度)の平均値を元素ごとに算出した。そして、元素ごとに算出された濃度値の平均値からチタン粒子の組成比を求めた。下記表1は、チタン粒子の3次元の定量分析の結果を示す表である。
表1に示すように、チタン粒子の定量分析の結果、チタンが31.86at%(アトミックパーセント)であり、酸素が65.51at%であった。このように、チタンと酸素の比は、ほぼTi:O=1:2であり、チタン粒子が二酸化チタンであるとの定量結果が得られた。したがって、本実施例に係る定量分析方法によれば、高い精度の定量分析が可能であることがわかった。
下記表2は、2次元の定量分析(2D at%)の結果と3次元の定量分析の結果(3D at%)を比較した表である。なお、表2において、3D at%(particle)は、チタン粒子の定量分析の結果であり、3D at%(matrix)はチタン粒子を囲む樹脂の定量分析の結果である。
表2に示すように、2次元の定量分析の結果、チタンが11.38at%であり、酸素
が14.23at%であった。このように、2次元の定量分析では、チタン粒子を囲む樹脂の情報が含まれているため、酸素や炭素の割合が多くなってチタン粒子の組成を正確に分析できなかった。これに対して、3次元の定量分析では、チタン粒子の組成が正確に分析できた。
図10は、図8に示す3次元のEDS元素マップから抽出されたアルミニウム粒子を示す図である。なお、図10に示す3次元のEDS元素マップは、図10に示すDF−STEM像(暗視野STEM像)において、四角で囲んだアルミニウム粒子の、四角の中心を通る線で切った断面を見ている。
下記表3は、アルミニウム粒子の3次元の定量分析の結果と、2次元の定量分析の結果と、を比較した表である。
表3に示すように、3次元の定量分析の結果、アルミニウム粒子の内部はアルミニウムが99.44at%検出されている。また、アルミニウム粒子の表面はアルミニウムが41.89at%検出され、酸素が52.12at%検出されている。このことから、アルミニウム粒子の内部はアルミニウムであり、アルミニウム粒子の表面は酸化アルミニウム(Al)であることがわかった。このような結果は、2次元の定量分析では得られない。
5. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
5.1. 第1変形例
上述した実施形態では、2つのEDS検出器40,50を用いて、試料Sで発生したX線を検出した。ここで、図3に示すように、試料SをEDS検出器40側に傾けた場合、試料SのX線発生源から見て、EDS検出器50が試料ホルダー18aのフレームや、試料Sの影になる。この結果、試料Sで発生したX線が遮蔽されてX線強度が減少してしまう。また、EDS検出器50が影になることによるX線強度の減少の度合いは、試料Sの傾斜角θによって異なる。そのため、3次元の定量分析の精度が低下してしまうおそれがある。
本変形例では、2つのEDS検出器40,50のうちの試料Sが傾斜している側の検出器を用いて試料SからのX線を検出する。すなわち、試料Sの電子線が入射する面が向く方向のEDS検出器を用いて、X線を検出する。例えば、図3に示すように、試料SがEDS検出器40側に傾斜している場合には、EDS検出器40の検出信号を用いて、2次元のEDS元素マップを生成する。また、例えば、図11に示すように、試料SがEDS検出器50側に傾斜している場合には、EDS検出器50の検出信号を用いて、2次元の
EDS元素マップを生成する。これにより、EDS検出器が試料ホルダー18aや試料Sの影になることの影響を低減でき、3次元の定量分析の精度を向上できる。
また、例えば、EDS検出器40について、あらかじめ標準試料を用いて、試料Sの傾斜角θとEDS検出器40で検出されるX線の強度との関係を示す補正データを取得しておいてもよい。そして、この補正データを用いて、EDS検出器40の検出信号を補正してもよい。EDS検出器50についても同様に、補正データを用いて、検出信号を補正してもよい。これにより、EDS検出器40,50が試料ホルダー18aや試料Sの影になることの影響を低減でき、3次元の定量分析の精度を向上できる。
例えば、EDS検出器40において、傾斜角θ=a°では基準の傾斜角θの0.9倍のX線強度が得られる場合、傾斜角θ=a°ではEDS検出器40の検出信号を1/0.9倍して、2次元のEDS元素マップを生成する。
5.2. 第2変形例
例えば、上述した実施形態では、電子顕微鏡100は、図2に示すように、2つのEDS検出器40,50を備えていたが、EDS検出器は1つであってもよい。
図12は、EDS検出器40の配置の一例を示す図である。なお、図12は、試料ホルダー18aおよびEDS検出器40を、対物レンズ16の光軸方向(Z方向)から見た図である。図12では、電子顕微鏡にEDS検出器40のみが搭載されている場合を図示している。
電子顕微鏡に搭載されるEDS検出器40のみが搭載されている場合、図12に示すように、EDS検出器40は、試料Sの、傾斜軸TAに平行な方向に配置されている。図示の例では、EDS検出器40は、試料Sの+X方向に配置されている。これにより、EDS検出器40が試料ホルダー18aや試料Sの影になることの影響を低減でき、3次元の定量分析の精度を向上できる。
なお、図示はしないが、EDS検出器40を試料Sの+X方向に配置し、EDS検出器50を試料Sの+Y方向(または−Y方向)に配置してもよい。
5.3. 第3変形例
上述した実施形態では、分析処理部70が3次元のEDS元素マップを構成するボクセルごとに元素の定量値を計算する場合について説明した。分析処理部70の処理は、これに限定されず、例えば、3次元のEDS元素マップから抽出された粒子ごとに元素の定量値を計算してもよい。
具体的には、分析処理部70は、まず、3次元のEDS元素マップからX線強度に基づき粒子を抽出する。例えば、公知の粒子解析の手法を用いて、3次元のEDS元素マップから粒子を抽出することができる。次に、分析処理部70は、抽出した粒子ごとに定量値を計算する。例えば、抽出された粒子に相当する領域の濃度値(X線強度)の平均値を元素ごとに算出し、元素ごとに算出された濃度値の平均値から各元素の定量値を求める。そして、分析処理部70は、粒子ごとに計算された各元素の定量値(組成比)の情報を記憶装置に記憶する。これにより、例えば、ボクセルごとに組成比の情報を記憶させる場合と比べて、3次元の定量分析のデータ量を減らすことができる。
5.4. 第4変形例
上述した実施形態では、定量値を計算する工程では、クリフ・ロリマー法を用いて、元素の定量値を計算する場合について説明したが、その他の計算手法を用いて、元素の定量
値を計算してもよい。例えば、ゼータファクター(ζfactor)法を用いて、元素の定量値の計算を行ってもよい。
ゼータファクターζは、質量膜厚とX線強度の間の比例因子であり、元素Aのゼータファクターζは、次式で表される。
ただし、ρtは質量膜厚であり、Cは元素Aの組成(重量分率)であり、IはX線強度である。上記関係式は、試料に含まれるすべての元素で成立するため、クリフ・ロリマー法を用いた場合と同様に、元素の定量値の計算(3次元の定量分析)が可能である。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…膜、4…粒子、6…領域、8…内部、10…電子源、12…照射系レンズ、14…走査コイル、16…対物レンズ、16a…上極、16b…下極、18…試料ステージ、18a…試料ホルダー、18b…試料位置決め装置、20…中間レンズ、22…投影レンズ、30…STEM検出器、40…EDS検出器、50…EDS検出器、60…信号処理部、70…分析処理部、80…ステージ制御部、100…電子顕微鏡

Claims (6)

  1. 電子顕微鏡における定量分析方法であって、
    試料を傾斜させながら傾斜角ごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得する工程と、
    傾斜角ごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する工程と、
    前記3次元の元素マップから元素の定量値を計算する工程と、
    を含む、定量分析方法。
  2. 請求項1において、
    前記元素の定量値を計算する工程では、クリフ・ロリマー法またはゼータファクター法を用いて、定量値を計算する、定量分析方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記電子顕微鏡は、前記試料の傾斜軸を挟んで配置された2つの検出器を備え、
    前記2次元の元素マップを取得する工程では、
    前記試料が傾斜している側の前記検出器を用いて、前記試料からのX線を検出する、定量分析方法。
  4. 請求項1または2において、
    前記電子顕微鏡は、検出器を備え、
    前記2次元の元素マップを取得する工程では、前記試料の傾斜角と前記検出器で検出さるX線強度の関係を示すデータを用いて、前記検出器で検出されたX線強度を補正する、定量分析方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記元素の定量値を計算する工程では、前記3次元の元素マップから、X線強度に基づき粒子を抽出し、抽出した粒子ごとに定量値を計算する、定量分析方法。
  6. 電子源と、
    前記電子源から放出された電子線を試料に照射する照射系レンズと、
    前記試料を傾斜可能に保持する試料ステージと、
    前記試料に電子線を照射することにより発生したX線を検出する検出器と、
    前記検出器におけるX線の検出結果に基づいて、定量分析を行う分析処理部と、
    を含み、
    前記分析処理部は、
    前記試料を傾斜させながら傾斜角ごとに元素マッピングを行うことで得られる傾斜角ごとの2次元の元素マップを取得する処理と、
    傾斜角ごとの2次元の元素マップから3次元再構成することにより、3次元の元素マップを生成する処理と、
    前記3次元の元素マップから元素の定量値を計算する処理と、
    を行う、電子顕微鏡。
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