JP2019095323A - 気象予測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気象の観測地点を最適化でき、気象を高精度に予測できる気象予測装置を提供する。【解決手段】予測対象領域R内のデータ同化前の気象予測データ201、301を得る予測部103と、データ同化後の気象予測データ204、306をデータ同化前の気象予測データ201、301と比較することで、最適な観測地点を決定する観測地点決定部104と、最適な観測地点に移動して気象観測データを取得する観測部105と、気象観測データと気象予測データとをデータ同化する観測値同化部106を備える。データ同化後の気象予測データ204、306は、データ同化前の気象予測データ201、301と、予測対象領域R内の複数の地点に与えられた擾乱202、又は擾乱302を用いて得られた気象予測データ303とをデータ同化して得られる。観測値同化部106がデータ同化する気象予測データは、予測部103又は観測値同化部106が求めたデータである。【選択図】図3

Description

本発明は、気象を予測する装置に関する。
現在、風力発電の発電量は、気象予測モデル(数値予報モデル)を用いた数値シミュレーションで求めた風速予測に基づいて予測されている。この数値シミュレーションの高精度化には観測値のデータ同化が使用されており、観測値を得るための観測地点や観測方法の選択が重要である。これらに関する先行技術は、例えば特許文献1、2に開示されている。
特開2016−161314号公報 国際公開WO2007/060820号
風力発電での発電量予測及び風速予測の精度向上には、気象予測モデルを用いた数値シミュレーションで求めた気象予測や風速予測に対する、観測値のデータ同化が必要不可欠である。
しかし、どの地点の観測値を同化すれば効果的に予測の精度を向上できるのかを定量的に示す先行技術は少なく、観測地点は、経験的に決定されている。予測の精度を更に向上するためには、何らかの工夫が必要である。
近年では、データ同化の精度向上を目指して、観測地点数を増加させるためにドローンなどを利用した移動可能なセンサを用いた気象観測に関する研究が行われている。特にドローンを用いた風速の観測は積極的に研究されており、一例として、ドローンの速度を考慮した風速観測に関する技術が特許文献2に開示されている。しかし、これらの技術では、気象観測ドローンをどのように使用し、どの観測地点でどの様な観測値を取得すれば精度向上に効果的であるかということは不明である。
一方で、既存の観測地点を効果的に利用する方法も検討されている。この方法では、気象庁の公開している観測値や独自に導入した観測機器による観測値などを全てデータ同化するのではなく、その時点での気象予測に効果的なものを選択してデータ同化する。特許文献1には、このような手法の一例が開示されている。しかし、これらの技術は、あくまで既存の観測地点を利用しているにとどまり、気象や風速の予測においては大きな精度向上効果が得られない。
本発明は、気象の観測地点を最適化でき、気象を高精度に予測できる気象予測装置を提供することを目的とする。
本発明による気象予測装置は、予測対象領域内の気象予報データを外部から取得する気象情報取得部と、前記気象予報データと気象予測モデルとを用いて数値シミュレーションを行い、前記予測対象領域内のデータ同化前の気象予測データを得る予測部と、データ同化後の前記気象予測データをデータ同化前の前記気象予測データと比較することで、最適な観測地点を決定する観測地点決定部と、気象観測のためのセンサを備え、前記観測地点決定部が決定した前記最適な観測地点に移動して気象観測データを取得する観測部と、前記観測部が取得した前記気象観測データと前記気象予測データとをデータ同化する観測値同化部と、前記観測値同化部がデータ同化した前記気象予測データを出力する出力部とを備える。データ同化後の前記気象予測データは、データ同化前の前記気象予測データと、前記予測対象領域内の複数の地点に与えられた擾乱、又は前記擾乱を用いて得られた前記気象予測データとをデータ同化して得られたデータである。前記観測値同化部がデータ同化する前記気象予測データは、前記予測部が求めたデータ、又は前記観測値同化部が求めたデータである。
本発明によると、気象の観測地点を最適化でき、気象を高精度に予測できる気象予測装置を提供することができる。
本発明の実施例1による気象予測装置の構成の概略を示すブロック図である。 予測部が気象を予測する領域である予測対象領域の一例を示す図である。 実施例1において、観測地点決定部が最適な観測地点を決定する手順を示す図である。 実施例2において、観測地点決定部が最適な観測地点を決定する手順を示す図である。 本発明の実施例3による気象予測装置の構成の概略を示すブロック図である。
本発明による気象予測装置は、気象を数値シミュレーションにより予測し、予測対象となる領域(予測対象領域)での気象(主に風速)の予測値を得る。この予測値を高精度化するために、気象の観測値をデータ同化する。同化する観測値の観測地点は、予測値を基に最適化計算により決定する。最適な観測地点は気象状況に応じて時間変化するため、最適化計算により決定した最適な観測地点での観測値を取得するためには、気象観測のためのセンサを移動させる必要がある。本発明では、センサを搭載したドローンなどの移動体を観測部として使用することで、気象状況に応じた最適な観測地点で、観測すべき気象項目の値を観測でき、得られた最適な観測値を予測値に同化することで、予測を高精度化することができる。
本発明による気象予測装置は、気象の予測値を計算する予測部と、この予測値を基に観測地点を最適化する観測地点決定部と、最適な観測地点に移動して気象の観測を行う観測部(気象観測のためのセンサを備えた移動体)と、観測値と予測値をデータ同化する観測値同化部を備え、気象予測モデルを用いた数値シミュレーションの結果を基に観測地点を最適化して最適な観測地点を定量的に把握し、この最適な観測地点にて観測部が気象観測を行い、得られた観測値をデータ同化することで、高精度に気象(主に風速)を予測する。なお、本明細書では、「風速」という用語は、風の速さと向きを意味するものとする。また、最適な観測地点とは、風力発電所などの気象の予測が必要な場所での気象の予測精度が最も高くなる(又は最も高くなると考えられる)観測地点のことである。
なお、本発明による気象予測装置では、データ同化には、カルマンフィルタや変分法など、任意の手法を用いることができる。
以下、本発明の実施例による気象予測装置を、図面を用いて説明する。
本発明の実施例1による気象予測装置について説明する。
図1は、本発明の実施例1による気象予測装置の構成の概略を示すブロック図である。本実施例による気象予測装置は、計算部100と移動可能な観測部105を備える。計算部100は、コンピュータなどの演算装置であり、気象情報取得部101、気象情報記憶部102、予測部103、観測地点決定部104、観測値同化部106、及び出力部107を備える。観測部105は、計算部100が出力したデータを入力することができる。計算部100は、観測部105が出力したデータを入力することができる。これらのデータの入出力は、計算部100と観測部105との間の通信で行ってもよく、人手を介して行ってもよい。
気象情報取得部101は、任意に定めた所定の領域における複数時刻の気象予報データであるGPV(Grid Point Value:格子点値)を外部から取得する。GPVの例としては、5km間隔の格子点のそれぞれにおける、3時間ごとの時刻の気象予報データが挙げられる。GPVは、予測部103とは別の数値予報装置が算出した予報データであり、例えば、日本国の気象業務支援センターから取得することができる。気象情報取得部101が取得するGPVは、本実施例による気象予測装置が気象を予測する領域(予測対象領域)内の地点の気象予報データを含み、予測部103と観測値同化部106が実行する数値計算の初期条件及び境界条件に用いられる。
気象情報記憶部102は、気象情報取得部101が取得したGPVをその取得時刻に関連付けて記憶する。
予測部103は、気象情報記憶部102が記憶したGPVを初期条件及び境界条件として、気象予測モデルを用いて数値シミュレーションを行い、予測対象領域内の時間変化する気象を予測し、気象予測データ(予測値)を得る。気象予測モデルは、既存の任意のもの、例えばWRF(Weather Research and Forecasting)モデルを用いることができる。
観測地点決定部104は、予測部103が計算して求めた気象予測データを用いて、最適な観測地点を決定するためにデータ同化及び最適化計算を行い、計算の結果として最適な観測地点を決定する。
観測部105は、気象観測のためのセンサを備えた移動体であり、観測地点決定部104が決定した観測地点に移動し、気象を観測して気象観測データ(観測値)を取得する。観測値の種類(例えば、風速や気温などの観測すべき気象項目)は、予め定めることができる。移動するための手段やセンサには、1つ又は複数の任意のものを用いることができる。観測部105は、観測地点決定部104が決定した観測地点までの移動に適した移動手段と気象の観測に適したセンサを用いて、1種類又は複数種類の気象項目についての気象観測データを取得する。
観測値同化部106は、観測部105が取得した気象観測データ(観測値)と気象予測データ(予測値)を、既存の方法を用いてデータ同化する。この予測値は、予測部103が求めた予測対象領域内の気象予測データであるが、データ同化の手法に応じて、観測値同化部106が気象予測モデルを用いて新たに計算して求めた気象予測データを用いることもできる。気象予測データを新たに計算して求める場合には、観測値同化部106は、気象情報記憶部102が記憶したGPVを初期条件及び境界条件として使用する。観測値同化部106は、このようにしてデータ同化を行って、観測値が同化された気象予測データを得る。
出力部107は、観測値同化部106がデータ同化した気象予測データを出力する。気象予測データの出力の例としては、外部装置への送信、記録媒体への記録、ディスプレイへの表示、印刷及び音声出力などが挙げられる。
以下では、本実施例による気象予測装置を用いた気象予測(例えば、風速予測)について説明する。
図2は、予測部103が気象を予測する領域である予測対象領域Rの一例を示す図である。予測対象領域Rは、風力発電所などの気象(風速)の予測が必要な場所を含むように任意に定めることができ、例えば100km四方の領域とすることができる。予測部103は、予測対象領域R内の任意の地点、例えば予測対象領域Rを1kmごとに区切った格子点における気象を予測する。
予測部103は、初期条件及び境界条件として気象情報記憶部102が記憶したGPVを使用して、気象予測モデルを用いて数値シミュレーションを行い、予測対象領域R内の気象を予測する。
図3は、観測地点決定部104が最適な観測地点を決定する手順を示す図である。
まず、予測部103は、気象情報記憶部102が記憶したGPVを初期条件及び境界条件として、気象予測モデルを用いて数値シミュレーションを行い、予測対象領域R内の気象を予測し、気象予測データ201を得る。気象予測データ201は、データ同化を行う前の気象予測データである。
観測地点決定部104は、予測対象領域R内の任意の1つの地点(例えば、地点1)に対して、予め定めた1種類の状態量(気象項目とその値)を擾乱202として与え、この擾乱202を気象予測データ201に同化するデータ同化203を行い、同化後の気象予測データ204(204_1)を得る。観測地点決定部104は、この処理を複数の異なる地点に対して行い、複数の異なる同化後の気象予測データ204を得る。すなわち、観測地点決定部104は、予測対象領域R内の任意の複数の地点のそれぞれに個別に1種類の状態量を擾乱202として与え(1度に複数の地点に擾乱202を与えるのではなく、1度に1つの地点に擾乱202を与える)、それぞれの地点の擾乱202を気象予測データ201にデータ同化し、それぞれの地点の擾乱202について同化後の気象予測データ204を得る。図3に示した例では、観測地点決定部104は、予測対象領域R内のn個の地点(地点1から地点n)に個別に擾乱202を与え、n個の同化後の気象予測データ204_1〜204_nを得る。
例えば、観測地点決定部104は、擾乱202として、地点1から地点nのそれぞれに個別に風速が2[m/s]という状態量(気象項目とその値)を与える。擾乱202としては、任意の状態量(例えば、風速、気温、雲量、及び気圧などの気象項目とその値)を与えることができる。
観測地点決定部104は、複数の同化後の気象予測データ204のそれぞれを、データ同化203を行う前の気象予測データ201と比較し、データ同化203による変化が最も大きい気象予測データ204を抽出する。そして、観測地点決定部104は、この変化が最も大きい気象予測データ204をもたらした擾乱202を与えた地点を、最適な観測地点と決定する。この地点は、与えた擾乱202による予測値の変化が最も大きい地点であり、気象の変化に対する感度が高く、予測に与える影響が大きい地点であるので、最適な観測地点とする。
観測部105は、観測地点決定部104が決定した最適な観測地点に移動し、この地点で気象観測データを取得する。観測地点決定部104は、気象予測の高精度化に最も効果的な観測地点を決定する。このため、車両や船舶での到達が可能な場所、徒歩でなければ到達が不可能な場所、及びドローンなどの飛翔体でなければ到達が不可能な場所など、様々な場所が観測地点として決定され得る。そこで、観測部105として複数の移動体を用意しておき、観測部105は、観測地点に到達可能な任意の移動体を利用して観測地点に移動し、気象観測データを取得する。気象観測のためのセンサを保持した人も、観測部105となることができる。
観測値同化部106は、観測部105が取得した気象観測データ(観測値)を気象予測データ(予測値)に同化して、気象予測の精度を向上させる。例えば、カルマンフィルタに基づいてデータ同化を行う場合には、観測値同化部106は、予測部103が求めた予測対象領域R内の予測値(気象予測データ201)に対して、観測部105が取得した観測値に基づいた補正を行うことで、気象予測の精度を向上させることができる。また、例えば、変分法に基づいてデータ同化を行う場合には、観測値同化部106は、観測部105が取得した観測値を用い、予測部103が求めた予測対象領域R内の予測値(気象予測データ201)を評価関数が最小になるように修正することで、気象予測の精度を向上させることができる。
本実施例による気象予測装置は、このような構成を備え、気象の最適な観測地点を求めて、最適な観測地点で取得した観測値を用いることにより、予測対象領域Rにおける気象を高精度に予測できる。
本発明の実施例2による気象予測装置について説明する。実施例1による気象予測装置では、観測地点決定部104が擾乱202による予測値の変化が最も大きい地点を求めることで、最適な観測地点を決定する。実施例2による気象予測装置では、最適化手法を用いて最適な観測地点を決定する。
本実施例による気象予測装置は、図1に示した実施例1による気象予測装置の構成と同様の構成を備えるが、予測部103と観測地点決定部104の動作が実施例1による気象予測装置と異なる。
図4は、本実施例による気象予測装置の観測地点決定部104が最適な観測地点を決定する手順を示す図である。
まず、予測部103は、実施例1による気象予測装置と同様に、気象情報記憶部102が記憶したGPVを初期条件及び境界条件として、気象予測モデルを用いて数値シミュレーションを行い、予測対象領域R内の気象を予測し、気象予測データ301を得る。気象予測データ301は、データ同化を行う前の気象予測データである。
観測地点決定部104は、気象情報記憶部102が記憶したGPVに対して、予測対象領域R内の任意の複数の地点に擾乱302を与える。擾乱302としては、予め定めた任意の1種類又は複数種類の状態量(例えば、風速、気温、雲量、及び気圧などの気象項目とその値)を与えることができる。
予測部103は、擾乱302が与えられたGPVを初期条件及び境界条件として、気象予測モデルを用いて数値シミュレーションを行い、予測対象領域R内の気象を予測し、気象予測データ303を得る。
このように、予測部103は、2種類の気象予測データ、すなわち、擾乱302が加えられていないGPVを用いて得られた気象予測データ301(擾乱無しの気象予測データ301)と、擾乱302が加えられたGPVを用いて得られた気象予測データ303(擾乱有りの気象予測データ303)を得る。
観測地点決定部104は、擾乱無しの気象予測データ301を真の値とみなし、擾乱無しの気象予測データ301を擾乱有りの気象予測データ303に同化するデータ同化304を行い、同化後の気象予測データ306を得る。データ同化304に使用する気象予測データ301、303は、予測対象領域R内の任意の複数の地点での気象予測データを使用する。観測地点決定部104は、実施例1による気象予測装置と同様の手法を用いて、各地点での気象予測データごとにデータ同化304を行い、各地点での同化後の気象予測データ306を得る。同化後の気象予測データ306は、擾乱無しの気象予測データ301がデータ同化304により修正されたものと考えることができる。
観測地点決定部104は、データ同化304に使用した予測対象領域R内の複数の地点のそれぞれについて、同化後の気象予測データ306と、真の値とみなした擾乱無しの気象予測データ301(データ同化304を行う前の気象予測データ301)とを比較し、これらのデータの差を求め、この差を最も小さくする地点を、最適な観測地点と決定する。この差を小さくする地点は、擾乱302の影響を最も小さくし、より正確に気象を予測できる地点である。このため、この差を最も小さくする地点を、最適な観測地点とする。
この最適な観測地点を求めるために、観測地点決定部104は、既存の最適化手法を使用して最適化計算を行う。例えば、最適化手法として遺伝的アルゴリズム(GA)を利用する場合には、観測地点決定部104は、データ同化304に使用する予測対象領域R内の地点をランダムに複数選択し、選択した複数の地点での気象予測データ301を気象予測データ303にデータ同化し、気象予測データ306を得る。観測地点決定部104は、それぞれの地点について、同化後の気象予測データ306と、真の値とみなした擾乱無しの気象予測データ301との差を求め、この差を評価関数とし、評価関数を最小化するようにGAを利用して、最適な観測地点の探索を行う。
以下では、一例として、観測地点決定部104がカルマンフィルタや3次元変分法に基づいてデータ同化を行い、予測部103が擾乱302の加えられていないGPVを用いた気象の予測を時刻9:00に開始した場合を考える。
予測部103は、予測を開始した9:00の時点で、例えば、時刻10:00から時刻11:00までの間の時点の擾乱無しの気象予測データ301を得る。また、予測部103は、例えば、10:00までの時点の擾乱有りの気象予測データ303を得る。観測地点決定部104は、10:00の時点の擾乱無しの気象予測データ301を、10:00の時点の擾乱有りの気象予測データ303にデータ同化する。観測地点決定部104は、このデータ同化の結果を用いて、予測部103が行う数値シミュレーションと同様の数値シミュレーションを行うことで、11:00の時点の同化後の気象予測データ306を得ることができる。
また、例えば、観測地点決定部104が4次元変分法に基づいてデータ同化を行い、予測部103が擾乱302の加えられていないGPVを用いた気象の予測を9:00に開始した場合を考える。
予測部103は、予測を開始した9:00の時点で、例えば、10:00から11:00までの間の時点の擾乱無しの気象予測データ301と、10:00から11:00までの間の時点の擾乱有りの気象予測データ303を得る。観測地点決定部104は、10:00の時点の擾乱無しの気象予測データ301を、10:00の時点の擾乱有りの気象予測データ303にデータ同化する。観測地点決定部104は、このデータ同化の結果を用いて、予測部103が行う数値シミュレーションと同様の数値シミュレーションを行うことで、11:00の時点の同化後の気象予測データ306を得ることができる。
観測地点決定部104は、データ同化304に使用した予測対象領域R内の複数の地点について、11:00の時点での同化後の気象予測データ306と、11:00の時点での真の値とみなした擾乱無しの気象予測データ301との差を求め、この差を最も小さくする地点を、11:00の時点での最適な観測地点と決定する。
本実施例による気象予測装置は、観測地点決定部104がこのようにして最適な観測地点を求めるので、予測対象領域Rにおける気象を高精度に予測できる。
本発明の実施例3による気象予測装置について説明する。実施例1と実施例2による気象予測装置では、観測地点を最適化する。実施例3による気象予測装置では、観測地点に加えて観測すべき気象項目(観測値の種類)も最適化する。
図5は、本発明の実施例3による気象予測装置の構成の概略を示すブロック図である。本実施例による気象予測装置は、実施例1、2による気象予測装置と同様の構成を備えるが、観測地点決定部504が、実施例1、2による気象予測装置の観測地点決定部104と異なる。本実施例での観測地点決定部504は、実施例1、2での観測地点決定部104と同様の構成を備えるが、以下に述べる点が異なる。以下では、実施例1、2での観測地点決定部104と異なる点について、本実施例での観測地点決定部504を説明する。
実施例1、2による気象予測装置では、観測地点決定部104は、予測対象領域R内の任意の複数の地点に擾乱を与えており、擾乱202、302として与える気象項目は、予め定めたものを用いている。
本実施例による気象予測装置では、観測地点決定部504は、複数の地点のそれぞれに、複数の状態量(複数の気象項目とその値)を変化させて擾乱として与える。すなわち、観測地点決定部504は、擾乱を与える地点だけでなく、擾乱として与える気象項目も変化させる。擾乱として与える気象項目も変化させることにより、観測すべき気象項目を最適化することができる。なお、最適な観測地点と最適な気象項目を決定する方法は、実施例1と同様の方法であっても、実施例2と同様の方法であってもよい。
観測部105は、観測地点決定部504が決定した観測地点に移動し、観測地点決定部504が決定した気象項目を観測して、気象観測データ(観測値)を取得する。
観測すべき気象項目を最適化することにより、例えば、1時間後に発生する風速の変化が予測対象領域R内の地点の気温変化に依存する場合、気温を観測すべき気象項目とし、この地点において気温を観測することで、予測対象領域Rにおける気象の予測精度を向上させることができる。
本実施例による気象予測装置は、このような構成を備えることにより、さらに高精度に気象を予測することができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
100…計算部、101…気象情報取得部、102…気象情報記憶部、103…予測部、104…観測地点決定部、105…観測部、106…観測値同化部、107…出力部、201…気象予測データ、202…擾乱、203…データ同化、204、204_1〜204_n…同化後の気象予測データ、301…擾乱無しの気象予測データ、302…擾乱、303…擾乱有りの気象予測データ、304…データ同化、306…同化後の気象予測データ、504…観測地点決定部、R…予測対象領域。

Claims (4)

  1. 予測対象領域内の気象予報データを外部から取得する気象情報取得部と、
    前記気象予報データと気象予測モデルとを用いて数値シミュレーションを行い、前記予測対象領域内のデータ同化前の気象予測データを得る予測部と、
    データ同化後の前記気象予測データをデータ同化前の前記気象予測データと比較することで、最適な観測地点を決定する観測地点決定部と、
    気象観測のためのセンサを備え、前記観測地点決定部が決定した前記最適な観測地点に移動して気象観測データを取得する観測部と、
    前記観測部が取得した前記気象観測データと前記気象予測データとをデータ同化する観測値同化部と、
    前記観測値同化部がデータ同化した前記気象予測データを出力する出力部と、
    を備え、
    データ同化後の前記気象予測データは、データ同化前の前記気象予測データと、前記予測対象領域内の複数の地点に与えられた擾乱、又は前記擾乱を用いて得られた前記気象予測データとを、データ同化して得られたデータであり、
    前記観測値同化部がデータ同化する前記気象予測データは、前記予測部が求めたデータ、又は前記観測値同化部が求めたデータである、
    ことを特徴とする気象予測装置。
  2. 前記観測地点決定部は、
    前記予測対象領域内の複数の前記地点のそれぞれに前記擾乱を与え、
    それぞれの前記地点の前記擾乱をデータ同化前の前記気象予測データにデータ同化し、それぞれの前記地点の前記擾乱についてデータ同化後の前記気象予測データを得て、
    データ同化後の前記気象予測データをデータ同化前の前記気象予測データと比較し、
    データ同化による変化が最も大きいデータ同化後の前記気象予測データをもたらした前記擾乱を与えた前記地点を、前記最適な観測地点と決定する、
    請求項1に記載の気象予測装置。
  3. 前記予測部は、前記予測対象領域内の前記気象予報データと前記気象予測モデルとを用いた前記数値シミュレーションと、前記予測対象領域内の複数の前記地点に前記擾乱が与えられた前記気象予報データと前記気象予測モデルとを用いた前記数値シミュレーションを行い、前記擾乱の影響を受けていない前記予測対象領域内の前記気象予測データと、前記擾乱の影響を受けた前記予測対象領域内の前記気象予測データを得て、
    前記観測地点決定部は、
    前記擾乱の影響を受けた前記気象予測データに、前記予測対象領域内の複数の地点で前記擾乱の影響を受けていない前記気象予測データをデータ同化し、
    データ同化後の前記気象予測データとデータ同化前の前記擾乱の影響を受けた前記気象予測データとの差を求め、この差を最も小さくする前記予測対象領域内の前記地点を、前記最適な観測地点と決定する、
    請求項1に記載の気象予測装置。
  4. 前記擾乱は、複数の前記地点のそれぞれに与えられた複数の気象項目とその値であり、
    前記観測地点決定部は、データ同化後の前記気象予測データをデータ同化前の前記気象予測データと比較することで、前記最適な観測地点とともに最適な気象項目を決定し、
    前記観測部は、前記観測地点決定部が決定した前記最適な観測地点に移動し、前記観測地点決定部が決定した前記最適な気象項目を観測して前記気象観測データを取得する、
    請求項1に記載の気象予測装置。
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