JP2019095042A - ボール弁用弁座及びボール弁 - Google Patents
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Description
「トラニオン形」ボール弁を例にとって、弁体(ボール)40と上部弁棒5及び下部弁棒6の流体圧90と弁座押付力91及び92による変形の状況を示した模式図を図3、図4、図5に示す。図3(便宜的に「垂直面」と呼ぶ)に示すように、弁体(ボール)40は流体圧90と弁座押付力91及び92により、楕円状に変形するとともに一次側の流体圧90により二次側(図3では左側)に破線のたわみ曲線40´で示すように変形する。図3のZ−Z断面(便宜的に「水平面」と呼ぶ)を図4に示すが、弁体(ボール)40の一次側は流体圧90と弁座押付力91により水平面内で一次側たわみ曲線40´´のように変形する。この垂直面のたわみ曲線40´と、水平面の一次側たわみ曲線40´´は重畳して3次元的な変形となるが、これを図5に示す。図5は縦軸に弁体(ボール)の一次側シート面の二次側へのたわみ量を、横軸に弁体(ボール)40の一次側のシート面の円周方向位置を上部弁棒方向を0°として全周にわたって角度表示で図示した模式図である。このように弁体(ボール)40は「シート面の円周方向に不均一なたわみ」を生じる。
(1) 図5に示すたわみ量が大きいために接触面圧が低くなる90°近辺と270°近辺において漏れが生じない接触面圧となるようよう、スプリング等による弁座の弁体(ボール)40への押付力を大きくすると、図5の0°、180°、360°近辺では弁座と弁体(ボール)40の接触面圧が過大となり、弁座と弁体(ボール)40に圧痕が発生したり、弁開閉時の弁座と弁体(ボール)40の摺動部に焼き付きを生じたりすることがある。
(2) また、弁座の押付力を大きくするほど弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が大きくなるという「イタチごっこ」が発生してしまう。
(3) さらに、弁座の弁体(ボール)40への押付力を大きくすると、弁開閉のための必要トルクが大きくなるため、弁棒の強度確保のため軸径が大きくなり、それにつれて弁全体も大型化するのでコストアップにつながる。
(4) 上記(3)に加え、弁の開閉を行うための駆動系(例:電動モータとウォームギヤや、油圧または空気圧アクチュエータなど)の負荷容量が大きくなり駆動系のコストアップや設置スペースの増大につながる。
なお、外周溝(あるいは内周溝)を1か所しか設けず、フランジ状部分を1か所だけにした場合は、フランジ状部分70は図6の破線70´のように「おじぎ変形」を生じてしまうので、シート面のシール性の悪化を招きやすい。この点を考慮すれば、外周溝と内周溝合計数は偶数であるほうが望ましい。(外周溝と内周溝合計数が少ない場合ほど、溝の合計数は偶数であるのが望ましい。)
(1)弁開閉時の弁座と弁体(ボール)40の圧痕や摺動部の焼き付きを生じにくい。
(2)また、弁座の押付力を大きくするほど弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が大きくなるという「イタチごっこ」が発生しにくい。
(3)さらに、徒に弁座の弁体(ボール)への押付力を大きくすることなくシート面のシール性を確保できるので、弁座と弁体(ボール)間の摩擦による摺動抵抗を低減でき、結果として弁開閉のための必要トルクが抑制できるため、弁棒の強度確保のため軸径を大きくする必要がなく、弁全体もコンパクトにできるのでコストを抑制できる。
(4)上記(3)に加えて、弁の開閉を行うための駆動系(例:電動モータとウォームギヤや、油圧または空気圧アクチュエータなど)の負荷容量も抑制できるので駆動系のコストや設置スペースの節約につながる。
(5)高圧のボール弁の場合、図3、図4、図5に示すような弁体(ボール)40の変形を少なくする観点から、流路41の直径に対する弁体(ボール)40の球面の直径の比率を高めることで、弁体(ボール)40の剛性を高めることがあるが、大口径のボール弁の場合は弁体(ボール)40の球面の直径を大きくすると弁全体が大きくなることに加えて、弁の開閉を行う際のトルクが球面の直径に比例して増大することによる上部弁棒周りの強度アップや駆動系の容量アップ等、コストや設置スペースの増大、重量同大による設置工事の難度の増大、配管サポートの設置数の増大等を招くことになるが、本願発明の弁座を用いると弁体(ボール)40の変形に対する許容度が増すので、徒に弁体(ボール)40の球面の直径を大きくする必要がなく、前記コストや設置スペースの増大等の問題を生じにくい。
(6)また、高温のボール弁の場合、ボール弁を構成する各部品の熱膨張率の差によって、弁体(ボール)と弁座の押付力が変動してシート面の接触状態が変動するが、本願発明の弁座の場合、弁座の軸方向の伸縮に対する剛性が低いため、弁体(ボール)と弁座の押付力の変動やシート面の接触状態の変化が生じにくい。
(7)さらに、弁体(ボール)40と弁箱2の間に存在する「弁座とスプリングの直列のバネ系としての合成バネ乗数」は従来のものよりも低くなるので、弁体(ボール)40と弁箱2の間の軸方向距離をネジ機構・各構成部品の現物合せ調整削り・各部品の加工時の寸法精度管理等により調整する場合、弁体(ボール)40と弁箱2の間の軸方向距離の変化に対して弁座押付力が過敏に変化しにくいので、弁座押付力の調整が行いやすく、また弁体(ボール)や弁座の摩耗が発生しても弁座押付力の変化が少ないので、メンテナンスの周期の延長や消耗部品の寿命増大をはかることができる。
図1は、本発明のボール弁の実施形態にかかる模式図であって、弁座に外周溝と内周溝の2本の溝を設けた例である。弁座12には、外周溝51と内周溝52の合計2本の溝が設けられており、外周溝51のシート面60に近い方の側壁を、シート面60に概ね平行となるよう傾斜させることで、シート面60と外周溝51によって構成される「1番目のフランジ状部分」の肉厚は半径方向に概ね均等となっている。また、外周溝51と内周溝52によって構成される「2番目のフランジ状部分」の肉厚は「1番目のフランジ状部分」の肉厚と、ほぼ同等としている。なお、弁座12には弁箱2との間の隙間から流体が漏れないよう、シール30が具備されており、弁座12はスプリング21により弁箱2から、弁体(ボール)40の方に押し付けられるよう構成されている。弁体(ボール)40には流路41が設けられており、弁体(ボール)40に嵌合により固定された上部弁棒5により弁体(ボール)40を旋回させることで流路の開閉や切替を行うよう構成されている。
さらに、加工のしやすさを考えた場合、シート面に一番近い溝を外周溝とするのが望ましい。
10:一次側弁座、11:二次側弁座、12:弁座、13:弁座、14:弁座、
20:スプリング、21:スプリング(本図の例では皿ばね)、30:シール、
40:弁体(ボール)、40´:弁体のたわみ曲線、40´´:弁体のたわみ曲線、
41:流路、51:外周溝、52:内周溝、
53:外周溝、54:内周溝、55:外周溝、56:内周溝、57:外周溝、
60:シート面、70:フランジ状部分、70´:フランジ状部分の変形状態、
80:シール溝、90:流体圧、91:弁座押付力、92:弁座押付力
Claims (2)
- 弁箱に、流路を設けた弁体(ボール)を内蔵し、弁体と弁棒を嵌合により固定してトルク伝達するか、もしくは弁体(ボール)と弁棒を固定しないでオルダム継手状のトルク伝達をするよう構成し、弁箱外部から弁棒を旋回させることで弁体(ボール)を旋回させることにより弁体(ボール)に設けた流路の向きを変えて弁の開閉あるいは流路の切り替えをするボール弁における、弁体(ボール)とシート面で当接する円環状の弁座において、当該弁座の外周面と内周面にそれぞれ外周溝と内周溝を交互に設け、外周溝と内周溝の合計の溝数を2本以上とすること、シート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚を当該フランジ状部分の面内で半径方向に概ね均等とし、当該フランジ状部分の肉厚と、隣接する外周溝と内周溝の間に形成されるフランジ状部分の肉厚を概ね同等としたことを特徴としたボール弁用弁座。
- 請求項1に記載の弁座を用いたことを特徴とするボール弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017237227A JP2019095042A (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | ボール弁用弁座及びボール弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017237227A JP2019095042A (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | ボール弁用弁座及びボール弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019095042A true JP2019095042A (ja) | 2019-06-20 |
Family
ID=66972783
Family Applications (1)
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JP2017237227A Pending JP2019095042A (ja) | 2017-11-22 | 2017-11-22 | ボール弁用弁座及びボール弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019095042A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023133045A (ja) * | 2022-03-11 | 2023-09-22 | 壽郎 森田 | ボール弁用弁座及びボール弁 |
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2017
- 2017-11-22 JP JP2017237227A patent/JP2019095042A/ja active Pending
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