JP2019095042A - ボール弁用弁座及びボール弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボール弁の弁体(ボール)に「シート面の円周方向に不均一なたわみ」を生じたときにも、当該変形に対して弁座のシート面がしなやかに密着するような変形をすることで、シール性能の高い弁座とボール弁を実現する。【解決手段】 ボール弁の円環状の弁座の外周面と内周面にそれぞれ外周溝と内周溝を交互に設け、外周溝と内周溝の合計の溝数を2本以上とすること、シート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚を当該フランジ状部分の面内で概ね均等とし、当該フランジ状部分の肉厚と、隣接する外周溝と内周溝の間のフランジ状部分の肉厚を概ね同等としたことで、弁体(ボール)に「シート面の円周方向に不均一なたわみ」を生じたときにも、弁座のシート面がしなやかに密着するような変形をすることで、シール性能の高い弁座とボール弁を実現する。【選択図】図1

Description

本発明は、配管系統において、当該配管系統内を流れる流体の流路の開閉、あるいは流路の切り替えに用いられるボール弁及びボール弁用弁座に関するものである。
ボール弁には、大きく分けて弁体(ボール)と弁棒を固定しないでオルダム継手状の機構でトルク伝達をし、弁体(ボール)に作用する流体圧は二次側弁座で受けるよう構成した「フローティング形」と、上部弁棒及び下部弁棒と弁体(ボール)を締まり嵌め嵌合等で固定してトルク伝達をし、弁体(ボール)に作用する流体圧を上部弁棒及び下部弁棒を介して弁箱で受ける「トラニオン形」の2種類があるが、そのうち「トラニオン形」ボール弁の例を図7に示す。ボール弁1の弁箱2に内蔵された弁体(ボール)40には流路41が設けられており、弁体(ボール)40と上部弁棒5及び下部弁棒6は嵌合により固定されていて、上部弁棒5を外部からトルクを加えて旋回させることで弁体(ボール)40を旋回させ、流路41の向きを変えて、流体の流路の開閉、あるいは流路の切り替えを行うことができるようになっている。また、弁体(ボール)40が一次側の流体から受ける圧力は、主に上部弁棒5及び下部弁棒6を介して弁箱2で受けるように構成されている。また、弁体(ボール)40は一次側弁座10及び二次側弁座11とシート面60で接していて、スプリング20によって一次側弁座10及び二次側弁座11が弁体(ボール)40に押しつけられることによって発生するシート面60の接触面圧によって、配管系統内の流体がシート面60の外周側に向って漏れないようにシールしている。
弁体(ボール)40は、配管系統内の流体の圧力と弁座からの押付力によって弾性変形する。
「トラニオン形」ボール弁を例にとって、弁体(ボール)40と上部弁棒5及び下部弁棒6の流体圧90と弁座押付力91及び92による変形の状況を示した模式図を図3、図4、図5に示す。図3(便宜的に「垂直面」と呼ぶ)に示すように、弁体(ボール)40は流体圧90と弁座押付力91及び92により、楕円状に変形するとともに一次側の流体圧90により二次側(図3では左側)に破線のたわみ曲線40´で示すように変形する。図3のZ−Z断面(便宜的に「水平面」と呼ぶ)を図4に示すが、弁体(ボール)40の一次側は流体圧90と弁座押付力91により水平面内で一次側たわみ曲線40´´のように変形する。この垂直面のたわみ曲線40´と、水平面の一次側たわみ曲線40´´は重畳して3次元的な変形となるが、これを図5に示す。図5は縦軸に弁体(ボール)の一次側シート面の二次側へのたわみ量を、横軸に弁体(ボール)40の一次側のシート面の円周方向位置を上部弁棒方向を0°として全周にわたって角度表示で図示した模式図である。このように弁体(ボール)40は「シート面の円周方向に不均一なたわみ」を生じる。
この「シート面の円周方向に不均一なたわみ」の量は一次側の流体圧90と弁座押付力91及び92が大きくなるほど大きくなる。また、大口径のボール弁になるほど流体圧90に対しての受圧面積が増えて流体から受ける荷重の総和が大きくなることと、それに伴って弁座押付力91の総和も大きく設定することになるので「シート面の円周方向に不均一なたわみ」の量は増大する。例えば配管口径200Aでクラス900(流体圧力900重量ポンド/平方インチクラス)だと一次側の圧力の総和は20トン近くなるので、弁体(ボール)40や弁座のシート面をミクロン(μm)オーダーで精密な加工精度で仕上げていても、それをはるかに超える「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が発生する。
「シート面の円周方向に不均一なたわみ」は、弁体(ボール)40と弁座の間の隙間発生による流体の漏れの要因になる。弁座にゴムや軟質の樹脂など弾性係数の低い素材を選定すれば、弁座自体が「しなやか」に変形して弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に追従してくれるので、シート面に隙間が生じず、流体の漏れが発生しにくい。
ところが、高温の流体の場合には弁座の素材としてゴムや軟質の樹脂などが使えないので、金属製の弁座(いわゆる「メタルシート」)が用いられるため弁座の弾性係数が高く、弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に「しなやか」に追従してくれないため、シート面の隙間発生による流体の漏れの発生につながりやすい。
例えば火力発電設備の燃料系統では、燃焼させる直前の燃料の温度は近年発電効率アップの為に予加熱するなど高温化する傾向にあり、300℃以上や場合によっては400℃を超える温度に耐えることが求められてきているが、ゴムや軟質の樹脂の耐熱性は高いものでも300℃程度が限界であり、耐熱性のあるグラファイトでも多孔質の素材故シール性に難があるので、金属製の弁座を用いることが多くなる傾向にある。
金属製の弁座の場合、弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が発生する条件下で無理にシール性を高めようとすれば以下のような問題が生じる。
(1) 図5に示すたわみ量が大きいために接触面圧が低くなる90°近辺と270°近辺において漏れが生じない接触面圧となるようよう、スプリング等による弁座の弁体(ボール)40への押付力を大きくすると、図5の0°、180°、360°近辺では弁座と弁体(ボール)40の接触面圧が過大となり、弁座と弁体(ボール)40に圧痕が発生したり、弁開閉時の弁座と弁体(ボール)40の摺動部に焼き付きを生じたりすることがある。
(2) また、弁座の押付力を大きくするほど弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が大きくなるという「イタチごっこ」が発生してしまう。
(3) さらに、弁座の弁体(ボール)40への押付力を大きくすると、弁開閉のための必要トルクが大きくなるため、弁棒の強度確保のため軸径が大きくなり、それにつれて弁全体も大型化するのでコストアップにつながる。
(4) 上記(3)に加え、弁の開閉を行うための駆動系(例:電動モータとウォームギヤや、油圧または空気圧アクチュエータなど)の負荷容量が大きくなり駆動系のコストアップや設置スペースの増大につながる。
また、樹脂など非金属であっても弾性係数の高い素材を弁座に用いる場合は上記と同様の問題が発生する。
高弾性係数の材料の弁座について、弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に対する上記問題点を解決するには、弁座自体のシート面が「円周方向に不均一なたわみ」に「しなやか」に追従して変形し得るように「剛性を低減する構造」の弁座にすれば良い。このような弁座の構造として、特許文献1の図2、図3、図4、図6、図7、図8に「弁座リング36」(本願明細書中では特記する必要がない限り「弁座リング」を「弁座」と記す。)の「頭部46」に「第1の環状溝66」及び「第2の環状溝68」を設けた技術が示されている。また特許文献2の図4、図8、図9、図10にも同様の構造の弁座が示されている。本願発明の着目する技術課題に関して言えば、特許文献1の弁座と特許文献2の弁座は同等の構造とみなし得るので、以下特許文献1を例に取って説明を進める。
特許文献1の「弁座リング36」の「頭部46」の「弁座40」(本願明細書では「シート面」と記す)と「第1の環状溝66」の間のフランジ状部分は、「弁座40」が「ボール24」の表面に沿うよう傾斜しているのに対して、「第1の環状溝66」は弁座の半径方向にまっすぐに設けられている(旋削加工等ではこの内径側の環状溝を傾斜させるのは困難である)ため、前記フランジ状部分の肉厚が半径方向に大きく変化している。本願明細書の図5のような「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に沿うようシート面が変形するということは、前記フランジ状部分が波打つように面外方向(弁座の中心軸に平行な方向)にたわむ(円周方向不均一にたわむ)「曲げ変形」をする必要があるが、前記フランジ状部分の肉厚が半径方向に大きく変化しているので、前記「曲げ変形」に対しての「曲げ剛性」が半径方向に大きく異なる(曲げ剛性は肉厚の3乗に比例する)ため、外形側は極めて曲がりにくく、内径側は曲がりやすいことから、「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に沿うようシート面が「曲げ変形」しようとしても内径側と外形側でたわみ量に差が出来てしまい、結果として、「弁座40」(本願明細書では「シート面」)の密着性が悪くなって、流体の漏れの要因になり易いという問題点がある。
また、特許文献1の「弁座40」(本願明細書では「シート面」)と「第1の環状溝66」の間の「1番目のフランジ状部分」の肉厚は、「第1の環状溝66」と「第2の環状溝68」の間の「2番目のフランジ状部分」の肉厚と大きく異なる。本願明細書の図6に示すフランジ状部分70が70´の破線のように変形する(本願明細書中では便宜的に「おじぎ変形」と記す)ことに関する剛性が特許文献1の「1番目のフランジ状部分」と「2番目のフランジ状部分」で大きな差がある。(この変形についても、曲げ剛性はフランジ状部分の肉厚の3乗に比例する。)「弁座40」(本願明細書では「シート面」)にかかる接触面圧の総和は「1番目のフランジ状部分」にも「2番目のフランジ状部分」にもに同じ大きさの力としてかかかるが、前記剛性の差によって「1番目のフランジ状部分」が反時計回り方向に「おじぎ変形」する変形量と、「2番目のフランジ状部分」が時計回り方向に「おじぎ変形」する変形量に大きな差が出来てしまう。このため結果として「弁座40」(本願明細書では「シート面」)が傾斜し易くなるため、シート面のシール性能が悪化しやすくなるという問題がある。
特開2011−33189号公報 可撓性の弁座を有したトラニオン搭載ボール弁 特開2011−133104号公報 逆ピストン効果を有するトラニオン形ボール弁
本発明は、弁体(ボール)に「シート面の円周方向に不均一なたわみ」を生じたときにも、当該変形に対して弁座のシート面が「しなやか」に密着するような変形をすることで、シール性能の高い弁座とボール弁を実現するものである。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、弁箱に、流路を設けた弁体(ボール)を内蔵し、弁体と弁棒を嵌合により固定してトルク伝達するか、もしくは弁体と弁棒を固定しないでオルダム継手状のトルク伝達をするよう構成し、弁箱外部から弁棒を旋回させることで弁体(ボール)を旋回させることにより弁体(ボール)に設けた流路の向きを変えて弁の開閉あるいは流路の切り替えをするボール弁における、弁体(ボール)とシート面で当接する円環状の弁座において、当該弁座の外周面と内周面にそれぞれ外周溝と内周溝を交互に設け、外周溝と内周溝の合計の溝数を2本以上とすること、シート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚を当該フランジ状部分の面内で半径方向に概ね均等とし、当該フランジ状部分の肉厚と隣接する外周溝〜内周溝間に形成されるフランジ状部分の肉厚を概ね同等となるよう構成する。
本発明によれば、高弾性係数の材料の弁座について、当該弁座の外周面と内周面にそれぞれ外周溝と内周溝を交互に設け、外周溝と内周溝の合計の溝数を2本以上とすることにより、▲1▼弁座をその中心軸方向に圧縮変形させる剛性を低減することができ、▲2▼なおかつ弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に追従し得るように弁座のシート面が「円周方向に不均一なたわみ」を生じることができる柔軟性を持たせることができる。
加えてシート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚を当該フランジ状部分の面内で半径方向に概ね均等とすることで、フランジ状部分が波打つように面外方向(弁座の中心軸に平行な方向)にたわむ(円周方向不均一にたわむ)「曲げ変形」をする場合の「曲げ剛性」を半径方向に概ね均等にすることができるので、外径側と内径側の「曲げ変形」量に差が生じることによるシート面の密着性の悪化を防止することができる。
加えて、シート面の接触力によるフランジ状部分の「おじぎ変形」についても、シート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚と隣接する外周溝〜内周溝間に形成されるフランジ状部分の肉厚を概ね同等となるよう構成することで、隣合うフランジ状部分の「おじぎ変形」の絶対量がほぼ同じで、傾く方向が逆方向になるので、「おじぎ変形」が相殺されて、弁座のシート面の傾斜が弁体(ボール)の表面に沿いやすくなるためシート面のシール性の悪化を防ぐことができる。
なお、外周溝(あるいは内周溝)を1か所しか設けず、フランジ状部分を1か所だけにした場合は、フランジ状部分70は図6の破線70´のように「おじぎ変形」を生じてしまうので、シート面のシール性の悪化を招きやすい。この点を考慮すれば、外周溝と内周溝合計数は偶数であるほうが望ましい。(外周溝と内周溝合計数が少ない場合ほど、溝の合計数は偶数であるのが望ましい。)
また、弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」に追従し得るように弁座のシート面が「円周方向に不均一なたわみ」を生じることができるようにすることで、弁体(ボール)と弁座のシート面の接触面圧の円周方向の大きな差異が生じにくくなるため以下の効果がある。
(1)弁開閉時の弁座と弁体(ボール)40の圧痕や摺動部の焼き付きを生じにくい。
(2)また、弁座の押付力を大きくするほど弁体(ボール)40の「シート面の円周方向に不均一なたわみ」が大きくなるという「イタチごっこ」が発生しにくい。
(3)さらに、徒に弁座の弁体(ボール)への押付力を大きくすることなくシート面のシール性を確保できるので、弁座と弁体(ボール)間の摩擦による摺動抵抗を低減でき、結果として弁開閉のための必要トルクが抑制できるため、弁棒の強度確保のため軸径を大きくする必要がなく、弁全体もコンパクトにできるのでコストを抑制できる。
(4)上記(3)に加えて、弁の開閉を行うための駆動系(例:電動モータとウォームギヤや、油圧または空気圧アクチュエータなど)の負荷容量も抑制できるので駆動系のコストや設置スペースの節約につながる。
(5)高圧のボール弁の場合、図3、図4、図5に示すような弁体(ボール)40の変形を少なくする観点から、流路41の直径に対する弁体(ボール)40の球面の直径の比率を高めることで、弁体(ボール)40の剛性を高めることがあるが、大口径のボール弁の場合は弁体(ボール)40の球面の直径を大きくすると弁全体が大きくなることに加えて、弁の開閉を行う際のトルクが球面の直径に比例して増大することによる上部弁棒周りの強度アップや駆動系の容量アップ等、コストや設置スペースの増大、重量同大による設置工事の難度の増大、配管サポートの設置数の増大等を招くことになるが、本願発明の弁座を用いると弁体(ボール)40の変形に対する許容度が増すので、徒に弁体(ボール)40の球面の直径を大きくする必要がなく、前記コストや設置スペースの増大等の問題を生じにくい。
(6)また、高温のボール弁の場合、ボール弁を構成する各部品の熱膨張率の差によって、弁体(ボール)と弁座の押付力が変動してシート面の接触状態が変動するが、本願発明の弁座の場合、弁座の軸方向の伸縮に対する剛性が低いため、弁体(ボール)と弁座の押付力の変動やシート面の接触状態の変化が生じにくい。
(7)さらに、弁体(ボール)40と弁箱2の間に存在する「弁座とスプリングの直列のバネ系としての合成バネ乗数」は従来のものよりも低くなるので、弁体(ボール)40と弁箱2の間の軸方向距離をネジ機構・各構成部品の現物合せ調整削り・各部品の加工時の寸法精度管理等により調整する場合、弁体(ボール)40と弁箱2の間の軸方向距離の変化に対して弁座押付力が過敏に変化しにくいので、弁座押付力の調整が行いやすく、また弁体(ボール)や弁座の摩耗が発生しても弁座押付力の変化が少ないので、メンテナンスの周期の延長や消耗部品の寿命増大をはかることができる。
本発明のボール弁の実施例の模式図 本発明のボール弁の弁座の別の実施例の模式図 弁体(ボール)のたわみの模式図 弁体(ボール)のたわみの模式図:図3のZ−Z断面 弁体(ボール)のシート面の円周方向のたわみ量分布の模式図 弁座の外周溝1本のみの場合のシート面の変形の模式図 従来の一般的なトラニオン型ボール弁の模式図(出典:小岩井 隆著『絵とき「バルブ」基礎のきそ』初版4刷、日刊工業新聞社発行)
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明のボール弁の実施形態にかかる模式図であって、弁座に外周溝と内周溝の2本の溝を設けた例である。弁座12には、外周溝51と内周溝52の合計2本の溝が設けられており、外周溝51のシート面60に近い方の側壁を、シート面60に概ね平行となるよう傾斜させることで、シート面60と外周溝51によって構成される「1番目のフランジ状部分」の肉厚は半径方向に概ね均等となっている。また、外周溝51と内周溝52によって構成される「2番目のフランジ状部分」の肉厚は「1番目のフランジ状部分」の肉厚と、ほぼ同等としている。なお、弁座12には弁箱2との間の隙間から流体が漏れないよう、シール30が具備されており、弁座12はスプリング21により弁箱2から、弁体(ボール)40の方に押し付けられるよう構成されている。弁体(ボール)40には流路41が設けられており、弁体(ボール)40に嵌合により固定された上部弁棒5により弁体(ボール)40を旋回させることで流路の開閉や切替を行うよう構成されている。
図2は、外周溝2本と内周溝2本の合計4本を交互に設けた例で、弁座のみを取り出して図示したものである。弁座13のシート面60に近い側から、外周溝53、内周溝54、外周溝55、内周溝56の4本の溝が設けられている。この例のように外周溝と内周溝の合計数を大きくすると弁座の中心軸方向への圧縮変形の剛性を低減できることより、弁座自体にスプリング21の機能を持たせることができるので、スプリング21を省略することも可能で、部品点数の減少により製造コストの低減、弁座の弁体(ボール)への押付力の調整作業の簡便化、メンテナンス性の向上を図ることができる。{図1のようにスプリング21として皿ばねを用いた場合、ボール弁の組み立て作業(初期組み立て時やメンテナンスのための分解後の再組立て)の際に弁箱2にまずスプリング21を組み込んだ後に弁座12を組み込むという手順となるが、スプリング21を組み込んで弁座12を組み込むまでの間はスプリング21が倒れたり傾いたりして不安定であるため組み立て作業の難度が高い。}なお、図1に示すように、スプリング21と弁箱2、及びスプリング21と弁座12は円周上の線接触であるため非常に面圧が高くなりがちで、弁箱2や弁座12が、この面圧に耐えるよう高強度材を用いたり、表面焼入れ等で硬度を高める必要があり、これは工程の増加・コストの増加につながってしまうが、図2の弁座13のように外周溝と内周溝の合計数を増やしてスプリング21の機能を兼ねさせてスプリング21を省略すれば、弁座13の図2右端端面と弁箱2は面接触となるので接触面圧が低くなり前記高強度材の採用や表面焼入れの必要性は低くなる。
なお、本願発明の効果を十分に発揮する上で、外周溝の溝底の直径よりも内周溝の溝底の直径を大きくすることが望ましい。
さらに、加工のしやすさを考えた場合、シート面に一番近い溝を外周溝とするのが望ましい。
本発明は、大口径のボール弁や、高温流体用のボール弁として好適である。
1:ボール弁、2:弁箱、3:ふた、5:上部弁棒、6:下部弁棒、
10:一次側弁座、11:二次側弁座、12:弁座、13:弁座、14:弁座、
20:スプリング、21:スプリング(本図の例では皿ばね)、30:シール、
40:弁体(ボール)、40´:弁体のたわみ曲線、40´´:弁体のたわみ曲線、
41:流路、51:外周溝、52:内周溝、
53:外周溝、54:内周溝、55:外周溝、56:内周溝、57:外周溝、
60:シート面、70:フランジ状部分、70´:フランジ状部分の変形状態、
80:シール溝、90:流体圧、91:弁座押付力、92:弁座押付力

Claims (2)

  1. 弁箱に、流路を設けた弁体(ボール)を内蔵し、弁体と弁棒を嵌合により固定してトルク伝達するか、もしくは弁体(ボール)と弁棒を固定しないでオルダム継手状のトルク伝達をするよう構成し、弁箱外部から弁棒を旋回させることで弁体(ボール)を旋回させることにより弁体(ボール)に設けた流路の向きを変えて弁の開閉あるいは流路の切り替えをするボール弁における、弁体(ボール)とシート面で当接する円環状の弁座において、当該弁座の外周面と内周面にそれぞれ外周溝と内周溝を交互に設け、外周溝と内周溝の合計の溝数を2本以上とすること、シート面と外周溝(あるいは内周溝)の間のフランジ状部分の肉厚を当該フランジ状部分の面内で半径方向に概ね均等とし、当該フランジ状部分の肉厚と、隣接する外周溝と内周溝の間に形成されるフランジ状部分の肉厚を概ね同等としたことを特徴としたボール弁用弁座。
  2. 請求項1に記載の弁座を用いたことを特徴とするボール弁。
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