JP2019094236A - 処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾンハイドレートを効率よく溶解させて、オゾンによる対象物の処理効率を向上させる。【解決手段】充填装置は、筒形状の本体212と、本体212の底部開口を被覆する、複数の孔が形成された第1の網とを有し、第1の網の上方にオゾンハイドレートを収容可能な収容部210と、第1の網を通じて、本体212内にガスを供給する送風部420と、を備える。これにより、オゾンハイドレートを効率よく溶解させて、オゾンによる対象物の処理効率を向上させることができる。【選択図】図8
Description
本開示は、処理装置に関する。
対象物の除菌、脱臭、脱色等にオゾンが広く利用されている。オゾンは、不安定な物質である(分解されやすい)ため、ガス状態で長期間保持しておくことができない。このため、従来、オゾン発生器および送風機を、対象物の近傍に設置しておき、オゾン発生器によって生成されたオゾンを送風機で対象物に送り、オゾンを対象物に接触させて除菌、脱臭している。オゾン発生器として、例えば、空気中の酸素に紫外線を照射して、酸素からオゾンを生成する装置が開発されている(例えば、特許文献1)。
一方、近年、オゾンを安定的に保持可能な技術としてオゾンハイドレートが注目されている。オゾンハイドレートは、所定の温度(例えば、−40℃以下)に維持しておけば、オゾンの分解(減衰)時間が非常に長くなる。このため、長時間かけて製造し、長期間保存したオゾンハイドレートを用いて、対象物に対し、除菌、脱臭、脱色等の処理を施すことができる。この場合、まず、オゾンハイドレートを製造場所で製造し、製造したオゾンハイドレートを約−40℃に維持された収容容器に充填する。そして、オゾンハイドレートが充填された収容容器を保冷ボックスに収納して、対象物の処理場所にオゾンの減衰を抑制しつつ搬送し、処理場所においてオゾンハイドレートを溶解させてオゾンを発生させる。
したがって、オゾンハイドレートを効率よく溶解させて、オゾンを対象物に接触させる技術の開発が希求されている。
本開示は、このような課題に鑑み、オゾンハイドレートを効率よく溶解させて、オゾンによる対象物の処理効率を向上させることが可能な処理装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様にかかる処理装置は、筒形状の本体と、前記本体の底部開口を被覆する、複数の孔が形成された第1の網とを有し、前記第1の網の上方にオゾンハイドレートを収容可能な収容部と、前記第1の網を通じて、前記本体内にガスを供給する送風部と、を備える。
また、前記収容部は、前記第1の網の鉛直上方に設けられ、前記本体の内部空間を鉛直方向に分割する、複数の孔が形成された第2の網と、前記第1の網と前記第2の網との間に充填された複数の粒体とをさらに有し、前記オゾンハイドレートは、前記第2の網の上方に収容されてもよい。
本開示によれば、オゾンハイドレートを効率よく溶解させて、オゾンによる対象物の処理効率を向上させることが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
(処理システム100)
図1は、処理システム100を説明する図である。なお、本実施形態では、処理システム100が、オゾンハイドレートを用いてコンテナを除菌する場合を例に挙げて説明する。しかし、処理システム100は、コンテナ以外の対象物、例えば、浄水場、汚泥処理場、プール等に貯留された水や、倉庫を除菌してもよい。また、処理システム100は、オゾンハイドレートを溶解させることで生じるオゾンを対象物に接触させることができれば、対象物に対する処理に限定はない。例えば、処理システム100は、対象物を脱臭したり、脱色したりしてもよい。
図1は、処理システム100を説明する図である。なお、本実施形態では、処理システム100が、オゾンハイドレートを用いてコンテナを除菌する場合を例に挙げて説明する。しかし、処理システム100は、コンテナ以外の対象物、例えば、浄水場、汚泥処理場、プール等に貯留された水や、倉庫を除菌してもよい。また、処理システム100は、オゾンハイドレートを溶解させることで生じるオゾンを対象物に接触させることができれば、対象物に対する処理に限定はない。例えば、処理システム100は、対象物を脱臭したり、脱色したりしてもよい。
図1に示すように、処理システム100は、充填装置110と、処理装置120とを含んでいる。充填装置110は、オゾンハイドレートが貯蔵されたタンクから収容容器102にオゾンハイドレートを充填する。オゾンハイドレートが充填された収容容器102は、処理装置120に搬送される。処理装置120は、収容容器102に充填されたオゾンハイドレートを溶解する。そして、処理装置120は、オゾンハイドレートを溶解することで生じたオゾンをコンテナの内部に接触させ、コンテナの内部を除菌する。なお、コンテナの内部を除菌、脱臭する場合に利用するオゾンハイドレートの量は非常に少ないので、熱容量が小さく、外気からの入熱により、収容容器102内の温度が上昇し易い。このため、収容容器102内においてオゾンハイドレートの減衰が大きくなってしまう。したがって、収容容器102は、保冷ボックス104に収納された状態でオゾンハイドレートが充填され、保冷ボックス104ごと処理装置120に搬送される。
以下、収容容器102、充填装置110、処理装置120について説明する。
(収容容器102)
図2は、収容容器102を説明する図である。図2(a)は、収容容器102の外観を示す図である。図2(b)は、収容部210の鉛直断面図である。
図2は、収容容器102を説明する図である。図2(a)は、収容容器102の外観を示す図である。図2(b)は、収容部210の鉛直断面図である。
図2(a)に示すように、収容容器102は、収容部210と、上部キャップ220と、下部キャップ230と、圧力安全装置240と、搬送紐250とを含んでいる。収容部210、上部キャップ220、下部キャップ230は、例えば、テフロン(登録商標)、SUS316等で構成される。
図2(b)に示すように、収容部210は、本体212と、ガス流通部214とを含んでいる。
本体212は、円筒形状である。本体212の内部空間212aにオゾンハイドレートが充填される。また、本体212は、断熱構造を有する。例えば、本体212は、壁部212bが二重構造となっており、壁部212bの内部に空間212cが形成されている。空間212cには、ガスが充填される、または、真空状態となっている。
また、本体212の外周面のうち、上部には、上部キャップ220のネジ山と螺合するネジ溝212dが形成されている。本体212の外周面のうち、下部には、下部キャップ230のネジ山と螺合するネジ溝212eが形成されている。
ガス流通部214は、第1の網214aと、第2の網214bと、粒体214cとを含んでいる。第1の網214aは、本体212の底部開口を被覆する。第2の網214bは、第1の網214aの鉛直上方に設けられ、本体212の内部空間212aを2分割する。粒体214cは、第1の網214aと、第2の網214bとの間に充填される。第1の網214a、および、第2の網214bには、複数の孔が形成されている。第1の網214a、および、第2の網214bに形成された孔は、第2の網214bの上方に収容されるオゾンハイドレートより小さく、また、粒体214cより小さい。粒体214cは、例えば、直径が3mm程度の球である。
上部キャップ220は、内周面にネジ山が形成されており、本体212のネジ溝212dに螺合されることで、本体212の上部開口を封止する。上部キャップ220は、鉛直上方に延在したノズル222を有する。ノズル222の開口は、ノズルキャップ224で封止される。
下部キャップ230は、内周面にネジ山が形成されており、本体212のネジ溝212eに螺合されることで、本体212の底部開口を封止する。
圧力安全装置240は、配管242と、破裂板244と、デオゾナイザ246とを含んでいる。配管242は、本体212の内部空間212aと、外部とを接続する。破裂板244は、配管242に設けられる。破裂板244は、所定の圧力が印加されると破裂して、内部空間212aと外部とを連通させる。デオゾナイザ246は、オゾンを分解する。圧力安全装置240を備えることにより、本体212内の圧力が所定の圧力以上に上昇した場合に、本体212内のガスを外部に排気することができる。したがって、収容容器102が破裂する事態を回避することが可能となる。
搬送紐250は、本体212の外周に接続された紐である。搬送紐250は、収容容器102を搬送する際に利用される。
(充填装置110)
図3は、充填装置110を説明する図である。なお、図3中、信号の流れを破線の矢印で示す。図3に示すように、充填装置110は、密閉室310と、ハイドレート供給管320と、排気管330と、パージ管340と、排出物受350と、ブロワ360と、デオゾナイザ362と、圧力センサ370と、温度センサ372と、オゾンセンサ374と、充填制御部380と、搬送装置390を含んでいる。
図3は、充填装置110を説明する図である。なお、図3中、信号の流れを破線の矢印で示す。図3に示すように、充填装置110は、密閉室310と、ハイドレート供給管320と、排気管330と、パージ管340と、排出物受350と、ブロワ360と、デオゾナイザ362と、圧力センサ370と、温度センサ372と、オゾンセンサ374と、充填制御部380と、搬送装置390を含んでいる。
密閉室310は、例えば、円筒形状であり、地面に設置される。密閉室310は、透明な樹脂等で構成される。密閉室310は、所定の負圧(例えば、−20mmAq程度)に耐えられる構造である。密閉室310には、開閉扉312が設けられている。開閉扉312が閉じられている状態では、密閉室310の内部は密閉される。また、密閉室310には、不図示のグローブボックスが設けられる。さらに、密閉室310にはオリフィスが形成されており、開閉扉312が閉じられている状態で後述するブロワ360が駆動された場合に、密閉室310内が所定の負圧(例えば、−10mmAq程度)に維持されるようになっている。
ハイドレート供給管320は、不図示のオゾンハイドレート貯蔵タンク(オゾンハイドレートの供給源)と、密閉室310内とを接続する配管である。ハイドレート供給管320の一端は、オゾンハイドレート貯蔵タンクの送出弁に接続され、他端は、密閉室310内に位置する。ハイドレート供給管320は、一端が他端より上方に位置するように配される。これにより、オゾンハイドレート貯蔵タンクに貯蔵されたオゾンハイドレートを落下搬送することができる。
また、ハイドレート供給管320の他端には、ねじ込みユニオン320aが接続されている。ハイドレート供給管320には、第1供給弁322、第2供給弁324が設けられる。第1供給弁322、第2供給弁324は、ハイドレート供給管320における密閉室310の外部に設けられる。第1供給弁322はオゾンハイドレート貯蔵タンク側に設けられ、第2供給弁324は、密閉室310側に設けられる。
排気管330は、ハイドレート供給管320における第1供給弁322と第2供給弁324との間から分岐され、端部の開口が密閉室310内に配された配管である。排気管330の端部の開口は、排出物受350に臨む。排気管330には、排気弁332が設けられる。排気弁332は、排気管330における密閉室310の外部に設けられる。
パージ管340は、排気管330における、ハイドレート供給管320からの分岐箇所と、排気弁332との間から分岐され、端部が大気開放された配管である。パージ管340には、パージ弁342が設けられる。
排出物受350は、密閉室310内に設けられる。排出物受350は、排気管330から導かれた排出物を貯留する。ブロワ360は、貯留されたハイドレート、水、ガスからオゾンを分離し、優先的に密閉室から排出するために設置される。ブロワ360は、吸入側が密閉室310に接続され、吐出側がデオゾナイザ362に接続される。ブロワ360は、密閉室310内を吸引する。デオゾナイザ362は、酸化マンガン等を備える。デオゾナイザ362は、ブロワ360によって吸引されたガスに含まれるオゾンを分解する。
圧力センサ370は、ハイドレート供給管320における第1供給弁322と第2供給弁324との間の圧力を測定する。温度センサ372は、保冷ボックス104内の温度が所定値であることを確認する。オゾンセンサ374は、密閉室310内のオゾンの濃度を測定する。
充填制御部380は、例えば、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。充填制御部380は、ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)からCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。充填制御部380は、ワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory:読み書き可能なメモリ)や他の電子回路と協働して充填装置110全体を管理および制御する。本実施形態において、充填制御部380は、圧力センサ370、温度センサ372、オゾンセンサ374、秤量器396の測定結果に基づいて、第1供給弁322、第2供給弁324、排気弁332、パージ弁342を開閉し、ブロワ360、搬送装置390を操作する。充填制御部380による制御処理については後に詳述する。
搬送装置390は、例えば、台車で構成される。搬送装置390は、密閉室310内に収容容器102を搬入したり、密閉室310内から収容容器102を搬出したりする。搬送装置390には、昇降機構394と、秤量器396とが設けられている。昇降機構394は、載置面392を上下に昇降する。なお、密閉室310に搬入される前において、載置面392は、最も低い位置となっている。秤量器396は、載置面392に載置されたものの重量を測定する。
(充填処理)
続いて、充填装置110を用いた、収容容器102へのオゾンハイドレートの充填処理について説明する。図4〜図6は、オゾンハイドレートの充填処理を説明する図である。なお、初期状態において、充填装置110の第1供給弁322、第2供給弁324、排気弁332、パージ弁342は閉弁されている。また、ブロワ360は停止している。
続いて、充填装置110を用いた、収容容器102へのオゾンハイドレートの充填処理について説明する。図4〜図6は、オゾンハイドレートの充填処理を説明する図である。なお、初期状態において、充填装置110の第1供給弁322、第2供給弁324、排気弁332、パージ弁342は閉弁されている。また、ブロワ360は停止している。
図4に示すように、まず、保冷ボックス104に収容容器102が収納される。保冷ボックス104には、蓄冷材やドライアイスが充填されており、保冷ボックス104の内部が−40℃程度に維持される。そして、収容容器102を収容した保冷ボックス104が、搬送装置390の載置面392に載置される。
そして、収容容器102を収容した保冷ボックス104が、搬送装置390によって充填装置110に搬入される。まず、図5に示すように、充填制御部380は、開閉扉312を開き、収容容器102を収容した保冷ボックス104が載置された搬送装置390が、密閉室310内に搬入される。この際、収容容器102のノズル222とハイドレート供給管320とが接続可能な位置となるように、搬送装置390の水平方向の位置が調整される。搬送装置390の搬入が終了したら、充填制御部380は、開閉扉312を閉じる。
続いて、グローブボックスを介して、作業者が保冷ボックス104の蓋を取り外し、ノズルキャップ224を取り外す。また、図6に示すように、作業者は、搬送装置390の昇降機構394を駆動させ、収容容器102を上昇させる。そして、作業者は、グローブボックスを介して、ノズル222と、ねじ込みユニオン320aとを接続して、ノズル222と、ハイドレート供給管320の端部の開口とを連通させる。
そして、充填制御部380は、ブロワ360を駆動し、密閉室310内を減圧(例えば、−10mmAq程度)する。続いて、充填制御部380は、第1供給弁322、排気弁332を開弁する。そうすると、ハイドレート供給管320における、オゾンハイドレート貯蔵タンクの送出弁と第2供給弁324との間、および、排気管330が吸引される。これにより、前回の充填処理において、ハイドレート供給管320に残留したオゾンハイドレートや、残留したオゾンハイドレートの分解物を第2供給弁324から取り除くことができる。こうして、取り除かれたオゾンハイドレートや分解物(水および酸素)は、排出物受350に貯留される。そして、オゾンセンサ374が測定したオゾンの濃度が所定の下限値(例えば、0.5ppm)以下となったら、充填制御部380は排気弁332を閉弁する。
続いて、充填制御部380は、オゾンハイドレート貯蔵タンクの送出弁を開弁し、第2供給弁324を開弁する。そうすると、オゾンハイドレート貯蔵タンクから収容容器102にオゾンハイドレートが落下搬送される。そして、秤量器396によって計測された重量が所定値になったら(収容容器102に所定量のオゾンハイドレートが充填されたら)、充填制御部380は、オゾンハイドレート貯蔵タンクの送出弁、第1供給弁322を閉弁する。
次に、充填制御部380は、排気弁332を開弁する。そして、圧力センサ370が測定した圧力が大気圧程度に低下したら、充填制御部380は排気弁332を閉弁する。
収容容器102内の圧力は、オゾンハイドレートが充填された分だけ上昇する。このため、排気弁332を開弁することにより、収容容器102内の圧力を大気圧程度まで低下(落圧)させることが可能となる。これにより、オゾンハイドレートが収容された収容容器102を安全に搬送することができる。
続いて、作業者は、グローブボックスを介して、ねじ込みユニオン320aと、ノズル222との接続を解除する。また、作業者は、搬送装置390の昇降機構394を駆動させ、収容容器102を下降させる。そして、作業者は、グローブボックスを介して、ノズル222をノズルキャップ224で封止し、保冷ボックス104の蓋を閉じる。
そして、充填制御部380は、第2供給弁324を閉弁して、排気弁332、パージ弁342を開弁する。これにより、ハイドレート供給管320における第1供給弁322と第2供給弁324との間、排気管330を空気でパージすることができる。
続いて、オゾンセンサ374が測定したオゾンの濃度が所定の下限値(例えば、0.1ppm)以下となったら、充填制御部380は、排気弁332、パージ弁342を閉弁し、ブロワ360を停止する。
そして、開閉扉312を開き、搬送装置390を駆動して、密閉室310から収容容器102を搬出する。
以上説明したように、本実施形態にかかる充填装置110によれば、密閉室310内においてオゾンハイドレートの充填を行うことができる。上記したように、オゾンハイドレートの充填をする際、密閉室310内はブロワ360によって負圧になっている。したがって、密閉室310の外部にオゾンが流出してしまう事態を回避することができる。これにより、作業者は、マスク、安全眼鏡、防護服等の着用をせずに、オゾンハイドレートの充填を安全に行うことが可能となる。
また、充填制御部380を備える構成により、収容容器102に過不足なくオゾンハイドレートを充填することができる。
(処理装置120)
図7は、処理装置120を説明する図である。処理装置120は、移動装置410と、送風部420と、収容部210と、密閉蓋430と、吊り上げ機構440と、ブロワ450と、デオゾナイザ452と、圧力センサ460と、オゾンセンサ462とを含んでいる。
図7は、処理装置120を説明する図である。処理装置120は、移動装置410と、送風部420と、収容部210と、密閉蓋430と、吊り上げ機構440と、ブロワ450と、デオゾナイザ452と、圧力センサ460と、オゾンセンサ462とを含んでいる。
図8は、移動装置410、送風部420、収容部210を説明する図である。図8に示すように、移動装置410は、例えば、台車で構成される。移動装置410には、載置板412と、昇降機構414とが設けられている。載置板412は、中央に貫通孔412aが形成されている。貫通孔412aは、貫通孔412aより大径の蓋412bで開閉可能に覆われている。また、載置板412の上面には、弾性シート412cが配されている。昇降機構414は、載置板412を上下に昇降する。
送風部420は、支持柱420aによって、移動装置410の載置板412に固定される。送風部420は、筒体422と、カップリング424と、送風機426と、蓄電池428とを含んでいる。
筒体422は、鉛直下方から鉛直上方に向かって径が漸減する円筒形状である。支持柱420aは、筒体422の下部開口が貫通孔412aに臨むように送風部420を載置板412に固定する。カップリング424は、筒体422の上部に連続した同径の円筒形状である。カップリング424の内周面には、ネジ山が形成されている。カップリング424のネジ山は、収容部210の本体212の外周面に形成されたネジ溝212eに螺合できるようになっている。
送風機426は、筒体422内に配される。送風機426は、ファンと、ファンを回転させるモータとを含んでいる。送風機426は、鉛直下方から鉛直上方に向けて送風する。蓄電池428は、送風機426を構成するモータに電力を供給する。蓄電池428は、載置板412に設けられる。
図7に戻って説明すると、密閉蓋430は、例えば、円筒形状であり、透明な樹脂等で構成される。密閉蓋430は、収容部210と送風部420とを囲繞するように載置板412に載置される。上記したように、載置板412の上面には、弾性シート412cが配されている。したがって、密閉蓋430が弾性シート412cに載置されると、密閉蓋430の重みで弾性シート412cが変形し、密閉蓋430と弾性シート412c(パッキン)とがシールされることになる。これにより、密閉蓋430内が密閉されることになる。つまり、密閉蓋430は、収容部210と送風部420とを外部から密閉する。密閉蓋430は、所定の負圧(例えば、−20mmAq程度)に耐えられる構造である。密閉蓋430には、不図示のグローブボックスが設けられる。密閉蓋430には吸気用オリフィスが形成されており、載置板412に載置されている状態で後述するブロワ450が駆動された場合に、密閉蓋430内が所定の負圧(例えば、−10mmAq程度)に維持されるようになっている。
吊り上げ機構440は、密閉蓋430を昇降および横(水平)移動させる。吊り上げ機構440は、架構体442a、442bと、吊輪444a、444bと、吊紐446a、446bとを含んでいる。吊輪444aは、架構体442aに設けられる。吊輪444bは、架構体442bに設けられる。吊紐446aは、一端が密閉蓋430に接続可能であり、吊輪444aに張架される。吊紐446bは、一端が、吊り上げ状態で吊輪444aの真下(吊輪444aと密閉蓋430との間)の吊紐446aと連結される。吊紐446bは、吊輪444aを通さないで、吊紐446aとともに吊輪444bを通して、密閉蓋430を引き上げた後の水平移動に使用される。
ブロワ450は、密閉蓋430に着脱自在に接続されたホースに吸入側が接続され、吐出側がデオゾナイザ452に接続される。ブロワ450は、密閉蓋430内を吸引する。デオゾナイザ452は、酸化マンガン等を備える。デオゾナイザ452は、ブロワ450によって吸引されたガスに含まれるオゾンを分解する。
圧力センサ460は、密閉蓋430内の圧力を測定する。オゾンセンサ462は、移動装置410に載置される。オゾンセンサ462は、密閉蓋430が移動装置410に載置された際に、密閉蓋430の外部に位置する。オゾンセンサ462は、周囲(例えば、コンテナ内)のオゾンの濃度を測定する。
(除菌方法)
続いて、処理装置120を用いた、オゾンハイドレートによるコンテナの除菌処理について説明する。図9〜図12は、コンテナの除菌処理を説明する図である。なお、初期状態において、処理装置120の送風部420、ブロワ450は停止している。
続いて、処理装置120を用いた、オゾンハイドレートによるコンテナの除菌処理について説明する。図9〜図12は、コンテナの除菌処理を説明する図である。なお、初期状態において、処理装置120の送風部420、ブロワ450は停止している。
送風部420が積載された移動装置410は、コンテナ内の所定のオゾン発生位置に設置される。上記充填装置110によってオゾンハイドレートが充填された収容容器102は、保冷ボックス104に収納された状態でコンテナの近傍まで搬送される。そして、収容容器102は、保冷ボックス104から取り出され、図9に示すように、送風部420のカップリング424上に載置される。なお、この際、移動装置410の載置板412は、最も低い位置となっている。その後、作業者は、移動装置410の昇降機構414を操作して、収容部210を所定の高さまで移動させる。
続いて、密閉蓋430および吊り上げ機構440をコンテナ内に貼り付ける(移動させる)。そして、吊り上げ機構440の吊紐446aの一端に密閉蓋430を接続する。なお、この際、吊り上げ機構440の吊紐446a、446bの他端、ブロワ450、および、デオゾナイザ452は、コンテナ外に配される。
そして、図10、図11に示すように、作業者は、吊紐446aを送り出して、収容容器102および送風部420が密閉されるように、移動装置410の載置板412に密閉蓋430を載置する。次に、作業者はブロワ450を駆動し、密閉蓋430内を(例えば、−10mmAq程度)減圧する。そして、グローブボックスを介して、作業者が収容容器102の上部キャップ220と下部キャップ230とを取り外し、収容部210をカップリング424に接続する。
続いて、作業者はコンテナ外に移動し、コンテナの扉を所定距離(例えば、5cm程度)開けた状態まで閉じる。そして、作業者は、ブロワ450を停止する。その後、図12に示すように、作業者は、ブロワ450が接続されたホースを密閉蓋430から引き抜き、コンテナ外に移動させる。そして、作業者は、吊紐446aの他端を巻き回し、密閉蓋430を上昇させる。さらに、吊紐446bの他端を引いて、コンテナの扉付近の床上に下ろす。
そして、作業者は、吊紐446a、446bをコンテナ内に押し込んで、コンテナの扉を閉じる。続いて、貫通孔412aを開放する。また、作業者は、コンテナ外から、送風部420の送風機426を遠隔操作(例えば、起動、インバータ制御)して、送風を開始させる。これにより、コンテナ内の空気が収容部210を通過し、空気の通過過程でオゾンハイドレートが徐々に溶解して、オゾンおよび水が生成される。そして、オゾンおよび水(水蒸気)が混合された空気は、収容部210の上部からコンテナの天井に衝突してコンテナ内に分散される。
なお、送風機426は、収容部210に供給される空気の流速が、収容部210から排気される、オゾン、水蒸気、および、空気の混合ガスが噴霧流となる流速(例えば、2m/s以上)に調整される。これにより、オゾンハイドレートが溶解することで生じる水や、オゾンハイドレートに付着する結露を、混合ガスに含ませることができ、オゾンハイドレート間の間隙に水が溜まる事態を回避することが可能となる。したがって、液体の水によって、収容部210の空気の通過が妨害されるのを防止することができる。
続いて、オゾンセンサ462が測定したコンテナ内のオゾンの濃度が所定の目標値(例えば、1ppm)以上に到達したら、除菌が完了したとして、作業者は、送風機426を停止する。そして、所定時間放置した後、オゾンセンサ462が測定したコンテナ内のオゾンの濃度が所定の下限値(例えば、0.1ppm)以下になったら、作業者は、コンテナの扉を開放して、移動装置410と他の器具をコンテナ外に搬出する。
以上説明したように、本実施形態にかかる処理装置120は、オゾンハイドレートに空気を通過させるといった簡易な構成で、オゾンを対象物(コンテナの内部)に接触させることができる。
また、オゾンハイドレートを溶解させると、オゾンのみならず、水蒸気を発生させることが可能となる。オゾンのみを接触させて対象物を除菌するよりも、オゾンおよび水蒸気を対象物に接触させた方が、除菌効率が高い。処理装置120は、オゾンハイドレートに空気を通過させるだけで、オゾンと水蒸気とを含む混合ガスを生成することができる。このため、処理装置120は、オゾンのみで除菌する従来技術と比較して、対象物の除菌効率を向上させることが可能となる。
さらに、上記したように、収容部210は、ガス流通部214を備える。これにより、送風部420によって供給される空気は、粒体214cを通過して、実質的に均等にオゾンハイドレートに導かれることになる。したがって、空気によるオゾンハイドレートの加熱を満遍なく行うことができ、効率よくオゾンハイドレートを溶解させることが可能となる。
また、第1の網214aと、第2網の214bとの間には、複数の粒体214cが充填されている。したがって、複数の粒体214cによって、第1の網214aと、第2の網214bとの間には、入り組んだ間隙が形成されることになる。このため、オゾンハイドレートの溶解が進み、オゾンハイドレートが徐々に小さくなって、第2の網214bから落下しても、オゾンハイドレートが入り組んだ間隙すべてに堆積することはない。したがって、オゾンハイドレートによって空気の流れが阻害されてしまう事態を回避することができる。
さらに、処理装置120は、密閉蓋430内において、収容部210を送風部420に接続することができる。上記したように、収容部210を送風部420に接続する際、密閉蓋430内はブロワ450によって負圧になっている。したがって、密閉蓋430の外部にオゾンが流出してしまう事態を回避することができる。これにより、作業者は、マスク、安全眼鏡、防護服等の着用をせずに、収容部210と送風部420との接続を安全に行うことが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、充填装置110の第2供給弁324が密閉室310の外部に設けられる構成を例に挙げて説明した。しかし、第2供給弁324は、密閉室310内に設けられてもよい。
また、上記実施形態において、ハイドレート供給管320は、一端が他端より上方に位置する構成を例に挙げて説明した。しかし、ハイドレート供給管320は、一端が他端より下方に位置してもよい。
また、上記実施形態において、充填装置110の充填制御部380が、第1供給弁322、第2供給弁324、排気弁332、パージ弁342、ブロワ360、搬送装置390を制御する構成を例に挙げて説明した。しかし、第1供給弁322、第2供給弁324、排気弁332、パージ弁342の開閉、ブロワ360、搬送装置390の駆動は、作業員が行ってもよい。
また、上記実施形態において、収容部210が、処理装置120の送風部420に着脱自在に構成される例について説明した。これにより、収容容器102をそのまま除菌に利用することができる。しかし、オゾンハイドレートを収容する収容部が送風部420に固定されていてもよい。この場合、収容容器102やオゾンハイドレート貯蔵タンクから収容部にオゾンハイドレートが移動されることになる。他の形式の収容容器で搬入された場合であっても、オゾンハイドレートの収容部への移し替えは、密閉蓋430で囲繞された室内で行うことが可能であるため、安全に作業できる。また、この場合、収容部に断熱用の空間212c相は不要であり、一枚板構造でもよい。
また、上記実施形態において、収容部210の本体212が円筒形状である場合を例に挙げて説明した。しかし、本体212は、筒形状(例えば、楕円筒や、三角筒、四角筒等の多角形筒)であればよい。
また、上記実施形態において、収容部210がガス流通部214を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、収容部210は、第1の網214aのみを備えてもよい。
また、上記実施形態において、吊り上げ機構440がコンテナと別体である構成を例に挙げて説明した。しかし、コンテナ内(例えば天井)に吊輪を備えてもよい。
また、上記実施形態において、コンテナ内に1の処理装置120を搬入する構成を例に挙げて説明した。しかし、対象物の大きさ(コンテナの大きさ)に伴い、処理装置120を複数搬入してもよい。
また、上記実施形態において、送風部420が蓄電池428を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、送風部420は、蓄電池428を備えずともよい。この場合、外部電源から送風機426を構成するモータに電力が供給される。
また、密閉蓋430を上下に分割してもよい。この場合、下部を載置板412に固定し、上部のみを昇降させる。また、上部と下部との間を弾性部材でシールする。
また、浄水場等の水にオゾンを接触させる場合、オゾンを水中に放散させる必要がある。このため、送風機426の吐出圧力が、放散させる水の水頭圧よりも高くなる。
本開示は、処理装置に利用することができる。
120 処理装置
210 収容部
212 本体
214a 第1の網
214b 第2の網
214c 粒体
420 送風部
210 収容部
212 本体
214a 第1の網
214b 第2の網
214c 粒体
420 送風部
Claims (2)
- 筒形状の本体と、前記本体の底部開口を被覆する、複数の孔が形成された第1の網とを有し、前記第1の網の上方にオゾンハイドレートを収容可能な収容部と、
前記第1の網を通じて、前記本体内にガスを供給する送風部と、
を備える処理装置。 - 前記収容部は、前記第1の網の鉛直上方に設けられ、前記本体の内部空間を鉛直方向に分割する、複数の孔が形成された第2の網と、前記第1の網と前記第2の網との間に充填された複数の粒体とをさらに有し、
前記オゾンハイドレートは、前記第2の網の上方に収容される請求項1に記載の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017226056A JP2019094236A (ja) | 2017-11-24 | 2017-11-24 | 処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017226056A JP2019094236A (ja) | 2017-11-24 | 2017-11-24 | 処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019094236A true JP2019094236A (ja) | 2019-06-20 |
Family
ID=66970931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017226056A Pending JP2019094236A (ja) | 2017-11-24 | 2017-11-24 | 処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019094236A (ja) |
-
2017
- 2017-11-24 JP JP2017226056A patent/JP2019094236A/ja active Pending
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