JP2019090342A - ブロワ装置 - Google Patents

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修平 金原
Shuhei Kanehara
修平 金原
直哉 村上
Naoya Murakami
直哉 村上
康裕 池原
yasuhiro Ikehara
康裕 池原
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Abstract

【課題】装置の側面に配設された吸気口近傍に十分な空間を有していない場合であっても、風量特性を確保して送風することができるブロワ装置を提供する。【解決手段】遠心ファンを構成するインペラ201と、インペラ201を内側に納めたケーシング202と、インペラ201に流体を導くための空間を備え、ケーシング202を覆うダクトハウジング300とを備え、ダクトハウジング300には、インペラ201の回転軸と直交する方向に開口した吸気口304が設けられ、ケーシング202には、インペラ201の回転軸と直交する方向に開口した排気口305が設けられ、吸気口304と排気口305の間にインペラ201が位置し、ケーシング202には、インペラ201の回転軸の延在方向に向かって開口し、前記空間から流体をインペラ201の内側へ吸い込む吸込口203が設けられているブロワ装置100。【選択図】図2

Description

本発明はブロワ装置に関し、特に遠心ファンを用いたブロワ装置に関する。
遠心ファンを用いたブロワ装置は、家電機器、OA機器、産業機器の冷却、換気、空調や、車両用機器の冷却などに広く用いられている。例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載される電池パックの冷却用として遠心ファンを用いたブロワ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の冷却ブロワ10は、電池パック100の側面に隣接して配置されている。モータユニット14のブロワモータを駆動し、複数の羽根を有するブロワファン12が回転することによって、空気が吸気口18からブロワファン12内に吸い込まれ、ブロワファン12の回転とともに圧送される。圧送された空気はケース16の内周壁に沿ってケース16の噴出口に導かれる。そして、噴出口に接続されたダクトを介して電池パック100に供給され、電池パック100に配設された電池セルを冷却する。
しかしながら、特許文献1において、電池パック100の側面に隣接して配置された冷却ブロワ10は、吸気口18が、冷却ブロワ10の側面に位置している。換言すれば、吸気口18は、電池パック100に供給する方向と直交する方向に位置している。冷却ブロワ10が配置される空間の環境によっては、吸気口18の近傍の空間に他の装置や機器が近接して配置される場合がある。このような環境の場合、吸気口18からブロワファン12内に空気を十分吸い込むことができず、必要な風量特性を得ることができない。この結果、電池パック100の電池セルを冷却する能力が低下する。
特許文献1の冷却ブロワのように吸気口から直接、空気を吸い込むことが難しい場合、吸気口の側面に沿って一方向から吸気口に案内する吸込流路を付設した送風装置が用いられることがある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に示す送風装置は、遠心羽根車1と、該遠心羽根車1と対向する吸込口3(特許文献1の吸気口に相当)を有するスクロール2とからなり、該スクロール2の吸込口3側の側面2aに沿って一方向から前記吸込口3に案内する吸込流路9を付設してなる送風装置において、前記吸込流路9における入口側であって空気流入方向と前記遠心羽根車1の回転方向とが相対する側に、前記吸込流路9における軸方向幅Bよりその軸方向幅G’が小さく設定された舌部ガイド10を設けて、吸込空気流が舌部ガイド10と吸込流路9との間に形成される隙間S2を介して流れ込むようになっている。また、吸込流路9の入口側における流路幅中間部には、吸込空気流の旋回流れを抑制する旋回流抑制手段11が設けられている。この構造により、大風量域での性能安定、風量−静圧特性の向上、運転音の低減を図っている。
特開2016−107703号公報 特開2006−299953号公報
しかしながら、特許文献2に記載されている送風装置の場合、吸込流路9の入口を大きく形成しているため、舌部ガイド10および吸込流路9の入口側における流路幅中間部には、吸込空気流の旋回流れを抑制する旋回流抑制手段11を設けることができるが、送風装置を設置する空間の制約から、吸込流路9の入口を大きく形成することができない場合、吸込流路9の入口を減少させることになる。この結果、送風装置の風量特性が低下する虞がある。
本発明は、側面近傍に十分な空間を確保できない場合であっても、風量特性が良好なブロワ装置の提供を目的とする。
本発明は、遠心ファンを構成するインペラと、前記インペラを内側に納めたケーシングと、前記インペラに流体を導くための空間を備え、前記ケーシングを覆うダクトハウジングとを備え、前記ダクトハウジングには、前記インペラの回転軸と直交する方向に開口した吸気口が設けられ、前記ケーシングには、前記インペラの回転軸と直交する方向に開口した排気口が設けられ、前記吸気口と前記排気口の間に前記インペラが位置し、前記ケーシングには、前記インペラの回転軸の延在方向に向かって開口し、前記空間から前記流体を前記インペラの内側へ吸い込む吸込口が設けられ、前記吸込口には、前記インペラの回転軸に直交する方向に向いている面を有し、前記吸込口を横断する整流板が配置されているブロワ装置。
本発明において、前記整流板は、前記吸気口から前記排気口の方向に向かって延在する構成が挙げられる。本発明において、前記整流板は、前記吸気口と前記排気口を最短距離で結ぶ線上に沿って配置されている態様を挙げられる。本発明において、前記インペラの回転軸の延在方向における前記整流板と前記ダクトハウジングの間には、隙間が設けられている態様が挙げられる。
本発明において、前記インペラの回転に従い、前記ダクトハウジングの内部には前記インペラの回転軸の方向を軸とする旋回流が形成され、前記旋回流の旋回方向と前記インペラの回転方向とが逆である態様が挙げられる。
本発明によれば、側面近傍に十分な空間を確保できない場合であっても、風量特性が良好なブロワ装置が得られる。
本願発明を利用したブロワ装置の斜視図である。 図1に示すブロワ装置の分解斜視図である。 上側ケーシングに形成した整流板を説明するための透視図である。 上側ケーシングに整流板を設けていない場合の旋回流の流速分布を示す図面代用写真(A)と、上側ケーシングに整流板を設けた場合の旋回流の流速分布を示す図面代用写真(B)である。 上側ケーシングに整流板を設けていない場合および上側ケーシングに整流板を設けた場合の風量特性(P−Q特性)を示す図である。 図1に示すブロワ装置の断面図である。 インペラ組立体の斜視図である。
(1)基本構造
以下、図1〜図8を参照して本発明を利用したブロワ装置100の基本構造について説明する。ブロワ装置100は、遠心ファンを構成するインペラ201と、インペラ201を内側に納めたケーシング202と、インペラ201に流体を導くための空間310を備え、ケーシング202を覆うダクトハウジング300とを備え、ダクトハウジング300には、インペラ201の回転軸と直交する方向に開口した吸気口304が設けられ、ケーシング202には、インペラ201の回転軸と直交する方向に開口した排気口305が設けられ、吸気口304と排気口305の間にインペラ201が位置し、ケーシング202には、インペラ201の回転軸の延在方向に向かって開口し、空間310から流体をインペラ201の内側へ吸い込む吸込口203が設けられ、吸込口203には、インペラ201の回転軸に直交する方向に法線ベクトルを持つ面を有し、吸込口203を横断する整流板207が配置されている。
ブロワ装置100は、遠心ファンの構造を有し、ブロワ200とダクトハウジング300とから構成されている。ブロワ200は、インペラ201とケーシング202により構成されている。ダクトハウジング300は、ブロワ200の一方側を覆う上側ダクトハウジング301と、下側ケーシング202bと一体に形成された下側ダクトハウジング303とから構成されており、ダクトハウジング300には吸気口304が形成されている。上側ダクトハウジング301と下側ダクトハウジング303は樹脂成型で形成されている。
図2に示すように、上側ダクトハウジング301の内側には、上側ケーシング202aが収容され、上側ケーシング202aには、インペラ201の内側に空気を吸い込むための吸込口203が設けられている。吸込口203は、インペラ201の回転軸方向に開口し、吸気口304から上側ダクトハウジング301の内部に流れ込んだ空気は、旋回流を形成しつつ、吸込口203からインペラ201の内側に流入する。
渦巻き状のケーシング202は、樹脂成型で形成された上側ケーシング202aと下側ケーシング202bからなる。ケーシング202には、回転軸と直交する方向に排気口305が形成されている。渦巻き状のケーシング202は、排気口305の箇所で2つの部材(上側ケーシング202aと下側ケーシング202b)を合わせることで構成されている。
下側ケーシング202bは、樹脂成型で下側ダクトハウジング303と一体成形されて、下側ダクトハウジグ303と同一の部材から形成されている。上側ケーシング202aと下側ケーシング202bは、互いの合わせ面に凹部と凸部がそれぞれ形成されており、凸部を凹部に係合させることで結合され、ケーシング202を構成している。本実施形態では、上側ケーシング202aの合わせ面に凸部が形成され、下側ケーシング202bの合わせ面に凹部が形成されている。
上側ケーシング202aには固定用取付脚204が1箇所、下側ケーシング202bには固定用取付脚205が2箇所、それぞれ一体成形で形成されている。ブロワ装置100の取付台や筐体への固定は、取付脚204,205に形成された貫通孔にボルトを挿通し、このボルトによって行われる。
上側ケーシング202aと下側ケーシング202bを接合した渦巻き状のケーシング202の内周面には、舌部206が形成され、ケーシング202の内周面(内周壁)の曲面は舌部206を起点としたインボリュート曲線にて形成されている。
上側ケーシング202aと下側ケーシング202bにより構成されるケーシング202には、インペラ201が収納されている。図7に示すように、インペラ201は、ハブ21、連結部22および羽根23から構成されている。羽根23は、前向き羽根で周方向に多数が配置されている。
ケーシング202の内周面(内周壁)の曲面は舌部206を起点としたインボリュート曲線となっているので、ケーシング202の内周面(内周壁)とインペラ201の外周縁との間の隙間309は、舌部206から排気口305に向かうに従って漸増している。隙間309は、図3の視点で見て、舌部206の部分の隙間寸法が最小で、舌部206を起点として排気口305に向かって半時計回り方向に進むにつれて断面積が漸次増大する流路を構成している。
この例において、下側ケーシング202bは下側ダクトハウジング303と樹脂成型で一体形成され、1つの部材から構成されている。これは、上下型(上型と下型)の金型で容易に一体成形できるためである。一方、上側ケーシング202aは上側ダクトハウジング301と別部材で構成されている。これは上側ケーシング202aに軸方向に開口する吸込口203を形成する必要があるため、上下型(上型と下型)の金型で容易に樹脂成型できないためである。なお、上側ケーシング202aと上側ダクトハウジング301を一体成型で一体物とすることもできるが、分割金型が必要となり、また成形工程が煩雑になるので、コスト増となる。
図2,3に示すように、上側ケーシング202aの軸方向における端面には、整流板207が設けられている。整流板207は長方形の板材であり、面の方向(面に垂直な方向)が軸方向に直交し、吸気口203から排気口305の方向に向かって延在している。整流板207は、上側ケーシング202aに設けられた吸込口203を横断する状態で配置されている。整流板207により、吸込口203が2分割されている。
軸方向から見た整流板207の一方の端部は、隙間309の隙間寸法が最小となる部分に近接する上側ダクトハウジング301の内壁に到っている。軸方向から見た整流板207の他方の端部は、ダクトハウジング301内側の曲面300aの端部(吸気口304に近接する端部)300bに到っている。また、軸に垂直な方向から見て、吸気口304と排気口305の位置はずれている。また、整流板207は、吸気口304と排気口305を最短距離で結ぶ線上に大凡沿って配置されている。
軸方向における整流板207と上側ダクトハウジング301の内壁との間には、隙間Sが設けられている(図6参照)。ここで、整流板207の幅W(軸方向における幅寸法)は、上側ダクトハウジング301の内側の高さ(軸方向における上側ケーシング202aと上側ダクトハウジング301の内側壁面との間の距離(W+S))の約2/3(W=2S)に設定されている。
インペラ201が回転すると、吸気口304から空気が吸い込まれ、この空気はダクトハウジング300の内側で旋回して旋回流となり、吸込口203からケーシング202の内部に吸い込まれる。吸込口203から吸い込まれた空気は、インペラ201の内側から羽根の間を通って、インペラ201の外周から径外方に噴き出され、図3の隙間309を周方向(図3の視点で反時計回り方向)に圧送され、最終的に排気口305から排気される。
(2)モータ部
図6には、モータ部の構造が示されている。モータ部は、コイル405を有する環形状のステータコア403を有し、ステータコア403の内側にロータマグネット410を備えたロータ406が回転自在な状態で配置されている。ロータ406の回転中心には回転軸となるシャフト408が固定され、シャフト408にインペラ201のハブ21が固定されている。ステータ403コアに対してロータ406が回転することでインペラ201が回転する。
(3)インペラ組立体
図7にインペラ組立体500が示されている。インペラ組立体500は、モータ組立体400とインペラ201により構成されている。インペラ組立体500は、モータ組立体400のシャフト408の先端側にインペラ201を装着し、止めワッシャによってシャフト408にインペラ201を固定することで得られる。
モータ組立体400とインペラ201により構成されたインペラ組立体500は、図6に示すように、下側ケーシング202bに装着されている。この装着は、モータ組立体400を下側ケーシング202bの内側から下側ケーシング202bに形成した開口に挿入し、ねじ等にて下側ケーシング202bに固定することで行われる。
モータ組立体400にインペラ201を装着したインペラ組立体500は、インペラ201を装着した状態で下側ケーシング202bに装着できる。このため、予め、モータ組立体400にインペラ201を装着した状態で、インペラ201のアンバランスを調整することができる。
(4)特徴
上側ダクトハウジング301と下側ダクトハウジング303を接合することによって、回転軸と直交する方向に吸気口304が形成されている。この吸気口304は、排気口305と回転軸を挟んで反対方向(180°)の位置関係にある。この結果、ブロワ装置100の側面に配設された吸込口203の近傍に十分な空間を有していない場合であっても、風量特性を確保して送風することができるブロワ装置100が得られる。
さらに、上側ケーシング202aの上面に整流板207を設けている。吸込口203に吸い込まれる旋回流の流れが整流板207に衝突することによって、吸込口203に吸い込まれる旋回流が分割され、吸込口203に流入する空気の相対速度が減少する。このため、風量特性が向上し、騒音が改善される。
インペラ201の回転に伴ってダクトハウジング300の吸気口304から吸い込まれた空気は、ダクトハウジング300の吸気口304から続く内周壁に沿って上側ケーシング202aの吸込口203に案内される。
ダクトハウジング300の吸気口304から続く内周壁とケーシング202との間の間隔は漸減するが、隙間が最も小さくなり、閉塞する箇所が生じないよう、閉塞する領域には傾斜部306を設けている。このため、ダクトハウジング300の吸気口304から吸い込まれた空気は、吸気口304から続く内周壁に沿って案内され後、傾斜部306によってスムーズに上側ケーシング202aの方向に流れ、吸込口203に案内される。
仮に、傾斜部306がなく、隙間が最も小さくなって閉塞する箇所が存在する場合、この箇所が死水域(デッドスペース)となり、かつ、この箇所で空気の渦が生じ、余分なエネルギーロスが生じることで効率が低下したり、騒音の悪化要因となったりする虞がある。
また、本実施形態では、整流板207を設けることで、風量特性の向上および騒音の低減を実得している。以下、整流板207を設けることで、風量特性が向上し、また騒音が低減できる点について説明する。
本実施形態では、軸方向から見て、吸込口203に対してダクトハウジング300の吸気口304が偏った位置にある。このため、吸気口304から流入する空気は吸込口203に対して偏った空気の流れとなり、これによって旋回流が生じる。
ここで、図3の視点から見て、インペラ201(図2参照)は左回転するが、吸気口304からダクトハウジング300内に入った空気の流れで生じる旋回流は右回転である。よって、吸気口203付近では、右旋回する旋回流が左回転するインペラ201の内側に向かって流入することになり、インペラ201に対する空気の流れの相対速度が大きくなる。この相対速度の増大は、インペラ201の回転条件が一定の場合、旋回流の速度が大きい程大きくなる。この相対速度の増大は、ブロワ装置の風量特性の低下および騒音の発生要因となる。
図4(A)には、コンピュータシュミレーションにより、整流板207を設けない場合における上側ダクトハウジング301内の旋回流の様子を調べた結果が示されている。整流板207がないと、図4(A)に示すように、明確な旋回流となり、特に吸込口203の付近では、流れの速い領域(表示密度が濃く、また流速が速いことを示す緑系の色が表示されている部分)が生じる。この流れの速い領域は、インペラ201の回転方向と吸込口203に吸い込まれる旋回流の回転方向が逆(反対)方向となっているため、インペラ201に対する空気の流れの相対速度が大きくなり、風量特性が低下すると共に、騒音が大きくなる。
図4(B)には、コンピュータシミュレーションにより、整流板207を設けた場合(本実施形態の構造)における上側ダクトハウジング301内の旋回流の様子を調べた結果が示されている。図4(A)と図4(B)とを比較すると、図4(A)では吸込口203の付近における流れの速い領域が視認できるが、図4(B)では見られない。
整流板207があると、吸込口203に吸い込まれる流れと、上側ダクトハウジング301と整流板207との間に形成された隙間Sを介して吸込口203に吸い込まれる流れの二つが形成される。このため、流れのエネルギーが分散され、図4(A)に示されるような強い流れの発生が抑制される。
すなわち、旋回流の流速の速い部分が局所的に集中して形成される現象が整流板207によって阻害され、また整流板207によって旋回流が二つに分割され、インペラ201の吸込口203に流入する空気の相対速度が減少する。このため、吸込口203からインペラ201の内側に吸い込まれる空気が受ける抵抗が低減され、効率が改善されると共に騒音の発生が抑えられる。
すなわち、上側ダクトハウジング301内における流速が速い部分の形成が抑制されることで、上記の図4の視点で見た右旋回の旋回流⇒左回転の遠心ファンへの空気の流れの相対速度が低下し、ブロワ装置の風量特性が向上する。また、空気の流れの向きの急激な変化が抑えられるので、騒音の発生が抑えられる。
「表1」に目標風量50[m/h] 、静圧379[Pa]の条件下で整流板207を設けない場合(整流板無し)と整流板207を設けた場合(本実施形態))の回転数、電流(モーターに流れた電流)、消費電力と騒音(O.A:オーバーオール)の計測値を示す。また、図5には整流板を設けていない場合および整流板を設けた場合の風量特性(P−Q特性)を示す。
Figure 2019090342
表1から判るように、整流板207を設けることで、同目標風量値および同静圧値とする条件下で必要な回転数が抑えられ、それに伴いモータにおける電流値と消費電力を小さくでき、また騒音を低減できる。同目標風量値および同静圧値とする条件下で必要な回転数、電流と消費電力が大きいということは損失が大きく、風量特性が悪いことを示している。このことから、整流板207を設けることで空気の流れに係る損失が低減され、風量特性が改善できることが判る。また、モータにおける電流値と消費電力を小さくできるということは、モータ部を小型化または薄型化できることを意味する。さらに、騒音が低減できるのは、空気の流れがよりスムーズになり、騒音の発生要因の影響が抑えられたことを意味している。
なお、整流板207の寸法は、モータの仕様、インペラ201の形状、要求される風量特性によって決定される。整流板207としては、図6に例示する形状のものに限定されず、旋回流の流れが吸込口203の手前で、整流板207に衝突し、吸込口203に吸い込まれる流れと、上側ダクトハウジング301と整流板207との間に形成された隙間Sを介して吸込口203に吸い込まれる流れを形成できる形状を利用できる。
100…ブロワ装置、200…ブロワ、201…インペラ、21…ハブ、22…連結部、23…羽根、202…ケーシング、202a…上側ケーシング、202b…下側ケーシング、203…吸込口、204…取付脚、205…取付脚、206…舌部、207…整流板、300…ダクトハウジング、301…上側ダクトハウジング、303…下側ダクトハウジング、304…吸気口、305…排気口、306…傾斜部、307…突起部、309…隙間、310…上側ダクトハウジング301の内部空間、400…モータ組立体、403…ステータコア、405…コイル、406…ロータ、408…シャフト、410…マグネット、500…インペラ組立体。

Claims (5)

  1. 遠心ファンを構成するインペラと、
    前記インペラを内側に納めたケーシングと、
    前記インペラに流体を導くための空間を備え、前記ケーシングを覆うダクトハウジングと
    を備え、
    前記ダクトハウジングには、前記インペラの回転軸と直交する方向に開口した吸気口が設けられ、
    前記ケーシングには、前記インペラの回転軸と直交する方向に開口した排気口が設けられ、
    前記吸気口と前記排気口の間に前記インペラが位置し、
    前記ケーシングには、前記インペラの回転軸の延在方向に向かって開口し、前記空間から前記流体を前記インペラの内側へ吸い込む吸込口が設けられ、
    前記吸込口には、前記インペラの回転軸に直交する方向に向いている面を有し、前記吸込口を横断する整流板が配置されているブロワ装置。
  2. 前記整流板は、前記吸気口から前記排気口の方向に向かって延在する請求項1に記載のブロワ装置。
  3. 前記整流板は、前記吸気口と前記排気口を最短距離で結ぶ線上に沿って配置されている請求項1または2に記載のブロワ装置。
  4. 前記インペラの回転軸の延在方向における前記整流板と前記ダクトハウジングの間には、隙間が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のブロワ装置。
  5. 前記インペラの回転に従い、前記ダクトハウジングの内部には前記インペラの回転軸の方向を軸とする旋回流が形成され、前記旋回流の旋回方向と前記インペラの回転方向とが逆である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のブロワ装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023034639A1 (en) * 2021-09-05 2023-03-09 Unified Brands, Inc. Improved parallel flow pump

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