JP2019090048A - フッ素樹脂を核形成剤として使用してポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセス - Google Patents

フッ素樹脂を核形成剤として使用してポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセス Download PDF

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Abstract

【課題】発泡性組成物を発泡させるプロセスおよび、微細なセル構造を有する多孔質成形体を提供する。【解決手段】80%以上の5ミクロン以上のサイズの凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を使用して、ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであって、前記凝集体が、サブミクロン粒子を含み、前記プロセスが、(A)前記凝集体の前記サイズを低減して、80%以上の1ミクロン未満のサイズの粒子または凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を生成するステップと、(B)前記(A)の核形成剤をポリオレフィンと混合して、発泡性組成物を生成するステップと、(C)前記発泡性組成物を発泡させるステップと、を含む、プロセス。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物を発泡させるプロセスに関する。一態様では、本発明は、フッ素樹脂
を核形成剤として使用したポリオレフィン組成物の発泡に関し、別の態様では、本発明は
、該プロセスから作製される発泡された組成物に関する。また別の態様では、本発明は、
電気通信ケーブル、特に高周波同軸ケーブルにおける絶縁層としての、該発泡された組成
物の使用に関する。
典型的には、高周波通信ケーブルの絶縁層は、核形成剤を高密度ポリエチレン(HDP
E)及び低密度ポリエチレン(LDPE)の混合物と混合することによって生成される。
これらの発泡性材料は次に、押出機の内側のポリマー溶融物中に注入される、窒素、二酸
化炭素、塩素化フッ化炭素、フロン、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノ
ン、及びラドン等の気体等の物理的発泡剤の存在下で押出される。発泡させるための核形
成剤には、アソジカーボンアミド(ADCA)及び4,4’−オキシビスベンゼンスルホ
ニルヒドラジド(OBSH)が含まれ、それらは、押出機内で熱分解し、ポリマー溶融物
中に多数の微細な核を形成する。しかしながら、分解されたADCA及びOBSHの副産
物は、高い極性を有し、これは、電気性能に著しい負の効果を有することが周知である(
消散因子)。
ADCA及びOBSHと比較して、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ
素樹脂粉末は、電気性能に著しくより少ない効果を示す核形成剤であり、ADCA及びO
BSHに関連付けられる分解の問題を有さない。PTFEは、通信ケーブル内の絶縁体と
しての使用のために組成物を発泡させるための核形成剤として使用されてきており、また
現在も使用されているが、特に発泡性組成物中での核形成剤の分散、すなわち、ポリマー
マトリックスに関して、及び発泡された生成物中での小さい均一なサイズのセルの形成に
おいて、改善が未だ望まれる。
ポリマーマトリックス中での核剤の分散効率は、核剤の粒径及び粒径分布によって主に
決定される。USP3,554,932Aは、PTFE等の微細に分割された固体フッ素
樹脂、フッ素化エチレン−プロピレン(FEP)、またはフッ化炭素でコーティングされ
た粒子担体は、注入される気体のための核剤として機能し、熱可塑性物質を発泡させたこ
とを教示している。それはまた、粒径は直径で20ミクロンを超えるべきではなく、それ
は0.01重量%〜2重量%の量で使用されるべきであることも教示している。
EP386663は、核剤として使用されるフッ化炭素粉末は、0.1〜5ミクロン(
μm)の平均粒径を有するべきであることを教示している。
USP6,121,335は、発泡させるための核剤を教示しており、該核剤は、0.
1〜0.5μmの粒径を有する粒子を数基準で少なくとも50%の比率で含み、5μm以
上の粒径を有する粒子を数基準で40%以下の比率で含有する、フッ素樹脂粉末を含む。
USP7,262,226は、1,000,000未満、好ましくは500,000未
満の数平均分子量を有するテトラフルオロエチレンホモポリマー(PTFE)の核形成剤
としての使用を教示している。核形成剤は、分散または懸濁重合プロセスによって生成さ
れたPTFE粉末をγ線または電子線で照射し、その後、照射された粉末を破砕すること
によって得られる。分散重合プロセスにより、0.1〜0.3ミクロンの粒径を有するラ
テックスが得られる。凝固後、粉末の粒径は、約100〜500ミクロンに増加する。粉
末はγ線で照射され、その後、破砕されて、15ミクロン未満の最終粒径を有する粉末が
得られる。懸濁重合プロセスにより、2〜5mmの粒径を有する粉末が得られる。これら
の粉末は電子線で照射され、その後、破砕されて、15ミクロン未満の最終粒径を有する
粉末が得られる。
これらの参考文献のいずれも、ポリオレフィン組成物、特にHDPE及びLDPEを含
むか、またはそれから本質的になるポリオレフィン樹脂を発泡させるための薬剤を使用す
る前に、1ミクロン超、典型的には5ミクロン超のフッ素樹脂核形成剤凝集体(分散重合
を生成した)のサイズを、1ミクロン未満に低減させることの利点を教示または認識して
いない。さらに、これらの参考文献のいずれも、例えば、1ミクロン未満等の低減された
サイズの核形成剤をポリオレフィン樹脂とバッチ混合する(例えば、捏和する)ことによ
って、発泡組成物を調製することの利点を教示または認識していない。これらのサブミク
ロン核形成剤は、(全ての側面において類似であるが、押出混合によって調製される発泡
組成物とは反対に)発泡組成物内により均一に分散され、したがって発泡組成物は、優れ
た発泡性能及び優れた発泡された生成物、例えば、望ましい微細なセル構造を有する発泡
された生成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであり
、本プロセスは、80%または85%以上の非凝集フッ素樹脂粒子及び/またはフッ素樹
脂粒子の凝集体を含む核剤を使用するステップであって、該非凝集粒子及び該凝集体の両
方が、サブミクロンのサイズ(すなわち、1ミクロン(μm)未満、典型的には0.5μ
m以下、より典型的には0.3μm以下のサイズ)である、ステップを含む。一実施形態
では、フッ素樹脂核剤は、分散重合によって調製される。一実施形態では、発泡性ポリオ
レフィン組成物は、フッ素樹脂核剤及びポリオレフィンをバッチ混合することによって形
成される。
一実施形態では、本発明は、80%、または85%以上の5ミクロン以上のサイズの凝
集体を含むフッ素樹脂核形成剤を使用して、ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプ
ロセスであり、該凝集体は、サブミクロン粒子を含み、該プロセスは、(A)該凝集体の
該サイズを低減して、80%または85%以上の1ミクロン未満のサイズの粒子または凝
集体を含むフッ素樹脂核形成剤を生成するステップと、(B)該(A)の核形成剤をポリ
オレフィンと混合して、発泡性組成物を生成するステップと、(C)該発泡性組成物を発
泡させるステップと、を含む。一実施形態では、(B)の核形成剤及びポリオレフィンは
、バッチ混合される。
一実施形態では、本発明は、ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであり
、該プロセスは、(A)ポリオレフィン及びフッ素樹脂のマスターバッチであって、(1
)該フッ素樹脂が、該マスターバッチの1〜50重量パーセントを構成し、(2)該フッ
素樹脂の大部分、典型的には80%または85%以上が、サブミクロンフッ素樹脂粒子の
凝集体を含み、該凝集体が5μm以上のサイズである、マスターバッチを調製するステッ
プと、(B)該フッ素樹脂凝集体の該サイズを、該マスターバッチ中の該フッ素樹脂の8
0%または85%以上が、1μm未満、または0.5μm未満、または0.3μm未満の
サイズのフッ素樹脂凝集体またはフッ素樹脂粒子を含むか、またはそれから本質的になる
ように低減するステップと、(C)該(B)のマスターバッチをポリオレフィンと混合し
て、該ポリオレフィン中に実質的に均一に分散された該フッ素樹脂の混合物を形成するス
テップと、(D)該(C)の混合物を発泡させるステップと、を含む。一実施形態では、
フッ素樹脂は、分散重合によって調製される。一実施形態では、(C)の混合物は、バッ
チ混合によって調製される。
一実施形態では、本発明は、(A)該凝集体の該サイズを低減して、80%または85
%以上の1ミクロン未満のサイズの粒子または凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を生成す
るステップと、(B)該(A)の核形成剤をポリオレフィンと混合して、発泡性組成物を
生成するステップと、(C)該発泡性組成物を発泡させるステップと、を含むプロセスに
よって作製される、ポリオレフィン発泡体である。一実施形態では、(B)の核形成剤及
びポリオレフィンは、バッチ混合される。
一実施形態では、本発明は、ポリオレフィン組成物を発泡させるプロセスによって作製
されるポリオレフィン発泡体であり、該プロセスは、(A)ポリオレフィン及びフッ素樹
脂のマスターバッチであって、(1)該フッ素樹脂が、該マスターバッチの1〜50重量
パーセントを構成し、(2)該フッ素樹脂の大部分、典型的には80%または85%以上
が、サブミクロンフッ素樹脂粒子の凝集体を含み、該凝集体が5μm以上のサイズである
、マスターバッチを調製するステップと、(B)該フッ素樹脂凝集体の該サイズを、該マ
スターバッチ中の該フッ素樹脂の80%または85%以上が、1μm未満、または0.5
μm未満、または0.3μm未満のサイズのフッ素樹脂凝集体またはフッ素樹脂粒子を含
むか、またはそれから本質的になるように低減するステップと、(C)該(B)のマスタ
ーバッチをポリオレフィンと混合して、該ポリオレフィン中に実質的に均一に分散された
該フッ素樹脂の混合物を形成するステップと、(D)該(C)の混合物を発泡させるステ
ップと、を含む。一実施形態では、フッ素樹脂は、分散重合によって調製される。一実施
形態では、(C)の混合物は、バッチ混合によって調製される。
一実施形態では、本発明は、前述のポリオレフィン組成物を発泡させるプロセスのいず
れかによって作製される発泡体を含む、絶縁層を含むケーブルである。
一実施形態では、本発明は、ポリオレフィン及びフッ素樹脂を含むか、またはそれから
本質的になるマスターバッチであり、(1)該フッ素樹脂が、該マスターバッチの1〜5
0重量パーセントを構成し、(2)該フッ素樹脂の大部分、典型的には80%または85
%以上は、フッ素樹脂粒子の凝集体及び/または非凝集フッ素樹脂粒子を含み、該凝集体
及び該非凝集粒子の両方が、サブミクロンサイズである。一実施形態では、フッ素樹脂は
、分散重合によって調製される。
一実施形態では、本発明は、発泡性組成物であって、該組成物の重量を基準として、
(A)45〜95重量%のHDPEと、
(B)4〜54重量%のLDPEと、
(C)80%または85%以上のPTFE粒子の凝集体及び非凝集PTFE粒子を含
む0.01〜1重量%のPTFEであって、該凝集体及び該非凝集粒子の両方がサブミク
ロンサイズである、PTFEと、を含むか、またはそれから本質的になる発泡性組成物で
あり、
該PTFEは、分散重合によって調製され、該組成物は、該HDPE、LDPE、及び
PTFEをバッチ混合することによって調製される。
実施例1において調製され、ポリエチレンマトリックス中に分散されたPTFEサブミクロン凝集体及びサブミクロン非凝集粒子を含む組成物の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。 比較例1において調製され、ポリエチレンマトリックス中に分散された凝集したPTFE粒子を含む組成物のSEM画像であり、凝集体の多くは1ミクロン超のサイズである。 実施例1の組成物から調製された発泡体のSEM画像である。 比較例1の組成物から調製された発泡体のSEM画像である。 実施例2において、バッチ混合の後、ZSK−30二軸スクリュー押出機内で混合することによって調製され、ポリエチレンマトリックス中に分散されたPTFEサブミクロン凝集体及びサブミクロン非凝集粒子を含む組成物のSEM画像である。 実施例2において、BUSS(商標)Co−Kneader内で混合することによって調製され、ポリエチレンマトリックス中に分散されたPTFE凝集体を含む組成物のSEM画像であり、凝集体の一部は5ミクロンのサイズを超過している。 実施例2において、ZSK−30二軸スクリュー押出機内で混合することによって調製され、ポリエチレンマトリックス中に分散されたPTFEサブミクロン凝集体及びサブミクロン非凝集粒子を含む組成物のSEM画像である。
定義
別段にそうではないと示されるか、文脈から黙示的であるか、または当該技術分野にお
いて慣習的でない限り、全ての部及びパーセントは重量を基準とし、全ての試験法は本開
示の出願日時点のものである。密度は、ASTM D−792によって、及びASTM
D−1238によるMIによって測定される(190℃./2.16kg)。
米国特許実務の目的のために、いかなる参考特許、特許出願、または公開物の内容は、
特に(本開示に明確に提供されるいかなる定義とも矛盾しない範囲において)定義の開示
及び当該技術分野における一般知識に関して、その全体が参照により援用される(または
、その同等の米国版が参照によりそのように援用される)。
本開示における数値範囲は、別段に指示のない限り近似値である。数値範囲は、下限値
及び上限値を含む、下限値及び上限値からの全ての値を1単位の増分で含むが、但し、任
意の下限値と任意の上限値との間に少なくとも2単位の分離が存在することが条件である
。例として、組成的、物理的、または例えば、引張強度、破断点伸び等の他の特性が10
0〜1,000である場合、100、101、102等の全ての個々の値、及び100〜
144、155〜170、197〜200等の下位範囲が、明白に列挙されることが意図
される。1未満の値を含むか、または1を超える分数(例えば、1.1、1.5等)を含
む範囲に関しては、1単位は、必要に応じて0.0001、0.001、0.01、また
は0.1であると見なされる。10未満の一桁の数を含む範囲(例えば、1〜5)に関し
ては、1単位は、典型的には0.1であると見なされる。これらは、明確に意図されるも
のの単なる例であり、列挙される最低値と最高値との間の数値の全ての可能な組み合わせ
が、本開示に明白に記されると見なされる。本明細書において、数値範囲は、とりわけ粒
径及び混合物中の個々の成分の量に関して提供される。
「含む(Comprising)、「含む(including)」、「有する」、及
び類似の用語は、いかなる追加的な構成成分、ステップ、または手順の存在をも、それら
が明確に開示されているかいないかにかかわらず、排除することを意図するものではない
。いかなる疑いをも回避するために、「含む(comprising)」という用語の使
用を通じて請求される全てのプロセスは、別段にそうではないと示されない限り、1つ以
上の追加的なステップ、設備部品若しくは構成部品、及び/または材料を含んでもよい。
対照的に、「から本質的になる」という用語は、動作可能性に本質的ではないものを除き
、その後の記述の範囲から任意の他の構成成分、ステップ、または手順を排除する。「か
らなる」という用語は、明白に記述または列挙されていない任意の構成成分、ステップ、
または手順を排除する。「または」という用語は、別段にそうではないと示されない限り
、列挙される構成員を個々に、及び任意の組み合わせで指す。
「組成物」及び類似の用語は、2つ以上の材料の混合物を意味する。
「ポリオレフィン組成物」及び類似の用語は、本発明の文脈において、少なくとも1つ
のポリオレフィンを含む組成物を意味する。
「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なるモノマーの重合によって調製される
ポリマーを意味する。この総称は、通常、2つの異なるモノマーから調製されるポリマー
を指すように用いられるコポリマー、及び2つ超の異なるモノマーから調製されるポリマ
ー、例えば、ターポリマー、テトラポリマー等を含む。
「核剤」、「核形成剤」、及び類似の用語は、本発明の文脈において、ポリマー溶融物
内での気泡形成のための核形成部位を提供する物質、典型的には小粒子を意味する。
「凝集体」及び類似の用語は、一緒に全体を構成する2つ以上の粒子群の収集物を意味
する。凝集体は、種々のサイズのものであり得る。凝集体は、それが作製される粒子より
も常に大きいが、特定の凝集体に会合されないいくつかの粒子は、その凝集体よりも大き
くあり得る。本発明の実践において、開始凝集体、すなわち、製造者または供給者から受
理したままのものは、典型的には5ミクロン超のサイズであり、典型的に、及び好ましく
は、ポリオレフィン組成物と混合する、及び/またはポリオレフィン組成物を発泡させる
前に、1ミクロン未満、より好ましくは0.5ミクロン未満、及びさらにより好ましくは
0.3ミクロン未満にサイズが低減される。
「粒子」及び類似の用語は、単位的質量を意味する。粒子は、種々のサイズのものであ
り得る。フッ素樹脂粒子、例えば、PTFE粒子は、フッ素樹脂の単位的質量である。一
緒に群化された、すなわち互いに接触している2つ以上のフッ素樹脂粒子は、フッ素樹脂
凝集体を形成する。本発明のフッ素樹脂粒子は、典型的に、及び好ましくは1ミクロン未
満のサイズであり、より好ましくは0.5ミクロン未満、及びさらにより好ましくは0.
3ミクロン未満のサイズである。
「非凝集粒子」及び類似の用語は、同種の別の粒子に会合されない粒子を意味する。非
凝集粒子は、凝集体から解離した粒子と凝集体に会合されていない粒子との両方を含む。
「マスターバッチ」及び類似の用語は、担体樹脂中の添加剤の濃縮混合物を意味する。
本発明の文脈において、マスターバッチは、ポリオレフィン樹脂中のフッ素樹脂核剤の濃
縮混合物を含む。マスターバッチは、効率的な核剤のポリオレフィンへの添加及びポリオ
レフィン中での分散を可能にする。マスターバッチの製造及び使用は、プラスチック及び
発泡体物品の製造及び生産の技術分野の当業者に周知である。
ポリオレフィン
「ポリオレフィン」及び類似の用語は、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン、1−オクテン等の1つ以上の単純なオレフィンモノマーに由来するポリマ
ーを意味する。オレフィンモノマーは、置換または非置換であり得、置換である場合、置
換基は多岐にわたり得る。ポリオレフィンが不飽和を含有する場合、コモノマーのうちの
好ましくは少なくとも1つは、少なくとも1つの非共役ジエン、例えば、1,7−オクタ
ジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、
7−メチル−1,6−オクタジエン、9−メチル−1,8−デカジエン等である。多くの
ポリオレフィンは、熱可塑性である。ポリオレフィンとしては、限定されるものではない
が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソプレン、及びそれらの種々の
インターポリマーが挙げられる。
本発明の一実施形態では、ポリオレフィンは、高密度ポリエチレン(HDPE)及び低
密度ポリエチレン(LDPE)のうちの少なくとも1つ、好ましくはそれらの配合物であ
る。本発明の実践において使用され得るHDPE樹脂は、周知であり、市販されており、
スラリー反応器、気相反応器、または溶液反応器中で、チーグラーナッタ、クロム系、拘
束幾何型、またはメタロセン触媒のいずれかを用いて調製され得る。HDPEは、本明細
書で使用されるとき、少なくとも0.94g/cc、または少なくとも0.94g/cc
〜0.98g/ccの密度、及び0.1g/10分〜25g/10分の溶融指数(MI,
)を有するエチレン系ホモポリマーまたはインターポリマーである。
HDPEは、エチレンと1つ以上のC−C20α−オレフィンコモノマーとを含み得
る。コモノマー(単数または複数)は、直鎖または分岐であり得る。好適なコモノマーの
非限定的な例としては、プロピレン、1−ブテン、1ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。HDPEインターポリマーは、少な
くとも50重量パーセントのエチレン由来単位、すなわち、重合エチレン、または少なく
とも70重量パーセント、若しくは少なくとも80重量パーセント、若しくは少なくとも
85重量パーセント、若しくは少なくとも90重量パーセント、若しくは少なくとも95
重量パーセントの重合形態のエチレンを含む。
実施形態では、HDPEは、0.94g/cc〜0.98g/ccの密度及び0.1g
/10分〜10g/10分の溶融指数を有するホモポリマーまたはエチレン/α−オレフ
ィンコポリマーである。実施形態では、HDPEは、0.960g/cc〜0.980g
/ccの密度及び0.1g/10分〜10g/10分の溶融指数を有する。実施形態では
、HDPEは、0.96g/cc〜0.97g/ccの密度及び0.1g/10分〜10
g/分の溶融指数を有する。実施形態では、HDPEは、0.96g/cc〜0.98g
/ccの密度及び1.0g/10分〜10.0g/10分の溶融指数を有する。
好適な市販されているHDPEの非限定的な例としては、限定されるものではないが、
各々The Dow Chemical Company Midland,Michi
gan,USAから入手可能であるDOW High Density Polyeth
ylene樹脂ならびにCONTINUUM(商標)及びUNIVAL(商標)高密度ポ
リエチレン樹脂、ELITE(商標)5960G、HDPE KT 10000 UE、
HDPE KS 10100 UE、及びHDPE 35057E、Nova Chem
icals Corporation、Calgary,Alberta、Canada
から入手可能であるSURPASS(商標)、Borealisから入手可能であるBS
2581、Lyondell/Basellから入手可能であるHostalen AC
P 5831D、INEOS Olefins&Polymers Europeから入
手可能であるRIGIDEX(登録商標)HD5502S、Sabicから入手可能であ
るSABIC(登録商標)B5823及びSABIC(登録商標)B5421、ならびに
Totalから入手可能であるHDPE 5802及びBM593が挙げられる。
本発明の実践において使用され得るLDPE樹脂もまた、周知であり、市販されており
、溶液、気体、またはスラリー相、及び高圧管またはオートクレーブを含むがこれらに限
定されない多様なプロセスのうちの任意のものによって作製される。ポリエチレンはまた
、コモノマー分布に関して均質または不均質であり得る。均質なポリエチレンは通常、本
質的に均一なコモノマー分布を有する。一方、不均質なポリエチレンは、均一なコモノマ
ー分布を有さない。一実施形態では、LDPEは、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE
)である。一実施形態では、LDPEは、超低密度ポリエチレン(VLDPE)である。
ポリエチレンは、3.5超の多分散性(Mw/Mn)によって特徴付けられる広い分子
量分布、または約1.5〜約3.5の範囲の多分散性(Mw/Mn)によって特徴付けら
れる狭い分子量分布を有し得る。Mwは、重量平均分子量として定義され、Mnは、数平
均分子量として定義される。それらは、単一の種類のポリエチレン、または1つを超える
種類のポリエチレンの配合物若しくは混合物であり得る。したがって、それは、単一また
は複数のいずれかのDSC融点によって特徴付けられ得る。ポリエチレンは、立法センチ
メートル当たり0.865〜0.930グラム(g/cc)の範囲の密度を有し得、好ま
しくは0.900〜0.925g/ccの範囲の密度を有する。それらはまた、10分間
当たり0.1〜50グラム(g/10分)の範囲の溶融指数(MI,I)も有し得る。
これらのポリエチレンを調製するために使用され得る典型的な触媒系は、USP4,30
2,565(不均質なポリエチレン)に説明される触媒系によって例示され得るマグネシ
ウム/チタン系触媒系、バナジウム系触媒系、例えば、USP4,508,842(不均
質なポリエチレン)ならびに5,332,793、5,342,907、及び5,410
,003(均質なポリエチレン)に説明されるもの等、クロム系触媒系、例えば、USP
4,101,445に説明されるもの等、メタロセン触媒系、例えば、USP4,937
,299及び5,317,036(均質なポリエチレン)に説明されるもの等、または他
の遷移金属触媒系である。これらの触媒系の多くは、チーグラーナッタ触媒系またはフィ
リップス触媒系と称されることが多い。シリカ−アルミナ支持体上でクロムまたは酸化モ
リブデンを使用する触媒系は、ここに含まれ得る。ポリエチレンを調製するための典型的
なプロセスもまた、前述の特許に説明される。典型的な現場ポリエチレン配合物及びプロ
セス、及びそれらを提供するための触媒系は、USP5,371,145及び5,405
,901に説明される。種々のポリエチレンとしては、高圧プロセス(HP−LDPE)
によって作製されるエチレンの低密度ホモポリマー、及び0.940g/cc超の密度を
有する高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられ得る。従来の高圧プロセスは、Int
roduction to Polymer Chemistry、Stille,Wi
ley and Sons、New York、1962、ページ149〜151に説明
される。高圧プロセスは典型的には、管型反応器または撹拌オートクレーブ内で行われる
フリーラジカル開始重合である。撹拌オートクレーブにおいて、圧力は、約10,000
〜30,000psi(約69〜約207MPa)の範囲であり、温度は、約175℃〜
約250℃の範囲であり、また管型反応器においては、圧力は、約25,000〜約45
,000psi(約170〜約310MPa)の範囲であり、温度は、約200℃〜約3
50℃の範囲である。
市販されているLDPE樹脂としては、限定されるものではないが、例えば、DFDB
−1258 NT等のThe Dow Chemical Companyから入手可能
であるDOW Low Density Polyethylene樹脂、また一般的に
、例えば、Borealis、Basel、Sabic他から入手可能であるもの等の頑
丈な袋または農業用フィルムにおける使用のための任意の分数(fractional)
メルトフローインデックス(MFI)樹脂が挙げられる。
本発明のHDPE/LDPE混合物または配合物は、当該技術分野において既知である
任意の好適な手段、例えば、ペレット化した形態で所望の比率で乾燥配合した後、スクリ
ュー押出機またはBANBURY(商標)混合機等の装置内で溶融配合することによって
調製されてもよい。乾燥配合されたペレットは、例えば、押出または射出成形によって、
最終的な固体状態の物品に直接溶融加工されてもよい。配合物はまた、直接重合によって
作製されてもよい。直接重合は、例えば、1つ以上の触媒を、単一の反応器、または直列
若しくは並列の2つ以上の反応器内で使用し、動作条件、モノマー混合物、及び触媒の選
択のうちの少なくとも1つを変動させてもよい。
ポリオレフィン組成物中のHDPEの量は、該組成物の重量を基準として、典型的には
少なくとも45重量パーセント(重量%)、より典型的には少なくとも55重量%、さら
により典型的には少なくとも60重量%である。ポリオレフィン組成物中のHDPEの量
は、該組成物の重量を基準として、典型的には95重量%を超過せず、より典型的には8
5重量%を超過せず、さらにより典型的には80重量%を超過しない。
ポリオレフィン組成物中のLDPEの量は、該組成物の重量を基準として、典型的には
少なくとも4重量パーセント(重量%)、より典型的には少なくとも14重量%、さらに
より典型的には少なくとも19重量%である。ポリオレフィン組成物中のLDPEの量は
、該組成物の重量を基準として、典型的には54重量%を超過せず、より典型的には44
重量%を超過せず、さらにより典型的には39重量%を超過しない。
配合物のHDPE構成成分は、2つ以上のグレードのHDPEを含み得、配合物のLD
PE構成成分は、2つ以上のグレードのLDPEを含み得る。HDPE/LDPE配合物
は典型的には、0.1〜4g/10分、より典型的には0.15〜4g/10分のI
有する。
フッ素樹脂
本発明の核剤を構成するフッ素樹脂は、フッ素含有モノマーのホモポリマー及びコポリ
マーを含む、種々のポリマーであり得る。本発明の実践において使用され得るフッ素樹脂
の例としては、限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、
テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)、
エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレンコポ
リマー、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCT
FE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレンコポリマー(ECTFE)等が挙げられ
る。PTFE、PFA、及びETFEは好ましく、PTFEが特に好ましい。
一実施形態では、フッ素樹脂は、(懸濁重合とは反対に)分散重合によって調製される
。分散重合は、典型的には、例えば、0.1〜0.3ミクロン等のサブミクロンサイズの
フッ素樹脂粒子を生成し、これらの粒子は、多くの場合は5ミクロン以上のサイズの凝集
体に、凝集する傾向がある。本プロセスの実践における一実施形態は、かかるフッ素樹脂
凝集体のサイズを、サブミクロンサイズの凝集体、及び/またはその凝集体を形成する個
々のサブミクロン粒子に低減するステップを含み、このサイズ低減は、フッ素樹脂核剤及
びポリオレフィンの混合物を発泡させる前に実施される。一実施形態では、フッ素樹脂核
剤及びポリオレフィンは、フッ素樹脂凝集体がサイズ低減に供された後に、混合、好まし
くはバッチ混合される。
典型的には粉末のバルク形態であるフッ素樹脂粒子の形状は、特に限定されないが、微
細なセル及び優れた均一な発泡を含む発泡体を生成するために、粒子は主に球様の形状で
あることが好ましい。
核剤
フッ素樹脂粒子、特に1ミクロン未満のサイズのものは、凝集しやすい。本発明の一実
施形態では、核剤は、少なくとも1つのフッ素樹脂、好ましくはPTFEである。いくつ
かの市販されているフッ素樹脂粉末、特に分散重合によって作製されるものは、高濃度の
、少なくとも5ミクロン(μm)のサイズ、例えば、直径の凝集体を含む。典型的には、
凝集体のサイズは、4〜50ミクロン、より典型的には5〜20ミクロン、さらにより典
型的には5〜15ミクロンの範囲である。典型的には、これらの粉末中の少なくとも5μ
mのサイズの核剤粒子の量は、少なくとも80%、より典型的には少なくとも82%、さ
らにより典型的には少なくとも85%である。これらの粉末は、例えば、HDPE及び/
またはLDPE等の多くのポリオレフィン中で良好に分散しない。
凝集したフッ素樹脂粒子、すなわち凝集体は、本発明の実践において使用され得る(1
ミクロン未満、好ましくは0.5ミクロン未満、及びより好ましくは0.3ミクロン未満
のサイズ分布を条件とする)が、非凝集粒子の使用が好ましい。したがって、本発明にお
いて使用されるフッ素樹脂核剤は、典型的には、元々サブミクロンのサイズであったか、
または1ミクロン超から1ミクロン未満にサイズ低減されたかのいずれかであるものと混
ぜ合わせられ得る非凝集粒子である。本発明の実践は、いくらか(例えば、ポリオレフィ
ンと混合される総粒子及び/または凝集体の10%、または9%、または8%、または7
%、または6%、または5%、または4%、または3%、または2%、または1%未満)
の1ミクロン超のサイズの粒子及び/または凝集体の存在を許容し得るが、かかる粒子及
び/または凝集体の量が少なくなればなるほど、ポリオレフィン中での粒子及び凝集体の
分散はより良好になり、発泡された生成物中のセルサイズはより均等に分配される。
凝集した粒子は、任意の従来的な手段、例えば、(典型的には比較的高速で)挽砕、混
合、または撹拌すること等によって互いに分離され得る。一実施形態では、1ミクロン以
上、典型的には3、または4、または5ミクロン以上の凝集体を含むフッ素樹脂核剤は、
核剤がポリオレフィンと混合される前に、かかる凝集体の大部分、好ましくは80%、8
2%、85%、90%以上を1ミクロン未満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン
未満のサイズの凝集体かのいずれかに低減するであろう任意の手順、処理等に供される。
一実施形態では、1ミクロン以上、典型的には3、または4、または5ミクロン以上の
凝集体を含むフッ素樹脂核剤は、初めにポリオレフィンと混合されて、マスターバッチを
形成し、その後、該マスターバッチは、かかる凝集体の大部分、好ましくは80%、82
%、85%、90%以上を、1ミクロン未満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン
未満のサイズの凝集体かのいずれかに低減するであろう任意の手順、処理等に供される。
典型的には、マスターバッチは、1〜50、より典型的には5〜50、さらにより典型的
には10〜20重量パーセント(重量%)の核剤と、50〜99、より典型的には70〜
95、さらにより典型的には80〜90重量%のポリオレフィンとを含む。マスターバッ
チが核剤サイズ低減手順、処理等に供された後、マスターバッチは、発泡されるポリオレ
フィンと、非凝集粒子及び凝集体をポリオレフィン内に均一に分散させる条件下で、それ
に十分な期間、発泡プロセスの開始前に混合される。
一実施形態では、1ミクロン以上、典型的には3、または4、または5ミクロン以上の
凝集体を含むフッ素樹脂核剤は、初めに発泡プロセスの実践のために望ましい量でポリオ
レフィンと混合され、その後ポリオレフィンは、発泡プロセスが開始する前に、(1)か
かる凝集体の大部分、好ましくは80%、82%、85%、90%以上を、1ミクロン未
満のサイズの非凝集粒子か、または1ミクロン未満のサイズの凝集体かのいずれかに低減
し、かつ(2)これらの非凝集粒子及び低減された凝集体をポリオレフィン中に実質的に
均一に分散させるであろう任意の手順、処理等に十分な時間供される。
核剤、特に上記に説明される粒径分布のPTFEは、任意の従来的な手段によって、H
DPE及びLDPEを含むか、それから本質的になるポリオレフィン組成物に添加され得
る。核剤は、未加工のままで、例えば、酸化防止剤、セル安定剤等の1つ以上の他の添加
剤と組み合わせて、またはマスターバッチの一部として添加され得る。核剤は、ポリオレ
フィン組成物の核剤の本質的に均質な分散を達成するようにポリオレフィン組成物と混合
され、この目的のために、典型的には、例えば、BUSS(商標)kneaderの使用
を通じたバッチ混合が押出機内での混合に好ましい。核剤が初めにポリオレフィン組成物
と押出機内で混合される場合、それは典型的には、発泡させるための気体を注入する前に
ポリオレフィン組成物に添加される。
ポリオレフィン組成物に添加される核剤の量は、該ポリオレフィン組成物の重量を基準
として、典型的には0.01〜1重量%、より典型的には0.05〜0.5重量%、さら
により典型的には0.1〜0.3重量%である。
粒径は、当該技術分野において既知である任意の方法によって決定され得る。一実施形
態では、フッ素樹脂粉末の粒径及び比率(数基準による%)の決定は、以下のように決定
され得る。約35〜40kHzの超音波処理下での約2分間の分散処理によって得られた
フッ素樹脂粉末と、エタノールとを含む分散体であって、該フッ素樹脂粉末が、70〜9
5%の分散体のレーザー透過(出力光の入射光に対する比率)を作り出す量で含有される
、分散体を、相対屈折(決定は、フッ素樹脂粉末の回析比(約0.99)のエタノールの
回析比に対する比に基づいて、またはその比に最も近い(例えば、1.02)上述の粒径
分析器の測定に従ってなされる)及び連続流式セル測定モード下でマイクロトラック粒径
分析器にかけて、個々の粒子の粒径(D、D、D...)及び各粒径を有する粒子
の数(N、N、N...)を、レーザーの光学回析に基づいて決定する。この場合
、個々の粒子の粒径(D)は、種々の形状を有する粒子が対応する球の直径の観点から測
定されるマイクロトラック粒径分析器によって自動的に測定される。したがって、粒径D
の比率(数基準による%)は、これらの粒子の数(N)の、全体の粒子の数(ΣN)
に対するパーセンテージによって表される。0.1〜0.5μmの粒径を有する粒子の比
率は、0.1〜0.5μmの粒径を有する粒子の数の、既存の粒子の総数(ΣN)に対す
るパーセンテージによって表される。同様に、5μm以上の粒径を有する粒子の比率は、
5μm以上の粒径を有する粒子の数の、既存の粒子の総数(ΣN)に対するパーセンテー
ジによって表される。一方、本発明の核剤の平均粒径は、以下の式に従って、既存の粒子
の総数(ΣN)、及びそれぞれの粒子の粒径の三乗の積と既存の粒子の総数との合計(Σ
ND)を使用して算出され得る。
粒径の算出は、USP6,121,335にさらに例証される。
添加剤
本発明において使用されるポリオレフィン組成物は、必要に応じて、または所望により
、1つ以上の添加剤を含有してもよい。代表的な添加剤としては、限定されるものではな
いが、加工助剤、潤滑剤、安定剤(酸化防止剤)、発泡助剤、核形成剤、界面活性剤、流
動助剤、粘度制御剤、着色剤、銅害阻害剤などが挙げられる。これらの添加剤は、加工の
前か、または加工中かのいずれかでポリマー(単数または複数)に添加され得る。ポリオ
レフィン組成物中の任意の特定の添加剤の量は、典型的には0.01〜1重量%、より典
型的には0.01〜0.5重量%、さらにより典型的には0.01〜0.3重量%であり
、ポリオレフィン組成物中の添加剤の総量は、仮に存在する場合、典型的には0.01〜
5重量%、より典型的には0.01〜2重量%、さらにより典型的には0.01〜1重量
%である。
発泡剤
発泡剤は、押出温度、発泡条件、発泡体形成法等に好適な1つ以上のものである。最終
形態の絶縁発泡体層が押出形成と同時に形成される場合、例えば、窒素、炭素ガス(例え
ば、CO、CO等)、ヘリウム、アルゴン等の不活性気体、例えば、メタン、プロパン
、ブタン、ペンタン等の炭化水素、例えば、ジクロロジフロロメタン、ジクロロモノフル
オロメタン、モノクロロジフロロメタン、トリクロロモノフルオロメタン、モノクロロペ
ンタフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素が使用され
る。使用される発泡剤の量は、変動し得る。典型的にはそれは、発泡されるポリオレフィ
ン組成物100重量部当たり0.001〜0.1重量部、より典型的には0.005〜0
.05重量部である。発泡剤は、発泡される有機ポリマーと事前に混合されてもよく、ま
たは押出機のバレル上に形成された発泡剤供給口から押出機内に供給されてもよい。
発泡プロセス
本発明のポリオレフィン組成物は、既知の方法及び既知の設備を使用して発泡される。
典型的には、発泡体は、核剤を含有するポリオレフィン組成物を、該組成物が高圧区域に
あるときに、例えば、発泡剤の注入等の発泡押出条件下で動作される押出機を使用して押
出し、その後、該組成物を低圧区域に押出することによって生成される。発泡プロセスは
、C.P.Park in Polyolefin Foam,Chapter 9,H
andbook of Polymer Foams and Technology,
D.Klempner及びK.C.Frisch編,Hanser Publisher
s(1991)によってさらに説明される。
一実施形態では、典型的な押出発泡プロセスは、CA 2 523 861 C,Lo
w Loss Foam Composition and Cable Having
Low Loss Foam Layerに説明される通り、大気気体(例えば、CO
)を使用して発泡されたケーブル絶縁体を生成する。ポリマー溶融物中への発泡気体の
溶解は、例えば、H.Zhang(下記)及び他の研究において報告される通り、ヘンリ
ーの法則によって統制される。可溶性は、飽和圧力と、それ自体が温度の関数であるヘン
リーの法則定数との関数である。/Zhang_Hongtao_201011_MAS
c_thesis.pdf。同様に、編者Shau−Tarng LeeによるFoam
Extrusion: Principles and Practiceも参照され
たい。MuCell(登録商標)マイクロセル発泡体射出成形技術は、商業的に実践され
る発泡プロセスの例であり、それは概して、USP6,284,810に説明される。
発泡押出中の適切な圧力制御の重要性に関する上記のことから、好適なプロセスは、商
業的にMuCellプロセスと称されるものであり、このプロセスでは、US6,84,
810B1に報告される通り、効果的な核形成のために特定のハードウェア設計を介して
適切な圧力が構築される。この公開物に開示される方法は、「補助核形成剤」の不在下で
、発泡気体の自己核形成のための高圧降下(dP/dt)にのみ依存する(Col.4,
25〜30行目)。
本発明の実施形態
一実施形態では、核剤は、分散重合によって調製される。
一実施形態では、発泡組成物は、バッチ混合によって調製される。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、少なくとも2つのポリオレフィンを含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、2つのポリオレフィンから本質的になる。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物のポリオレフィンは、HDPE及びLDPEで
ある。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、少なくとも1つの核剤を含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なく
とも1つを含む。
一実施形態では、ポリオレフィン組成物は、HDPE、LDPE、及びPTFEを含む
特定の実施形態
以下の実験は、本発明の種々の実施形態を例証するために提供される。それらは、別段
に説明及び請求されるように本発明を制限することを意図するものではない。全ての数値
は近似値である。
実施例1及び比較例1
材料
LDPE−1は、2.3g/10分のMI(ASTM D−1238、(190℃./
2.16kg))及び0.92g/ccの密度(ASTM D−792)を有する低密度
ポリエチレン(LDPE)である。
PTFE−1は、ZONYL(商標)MP 1400、10μmの平均粒径を有する白
色の自由流動PTFEであり、DuPontから入手可能である。
PTFE−2は、ZONYL(商標)MP 1600であり、7μmの平均粒径分布を
有する白色の自由流動PTFEであり、DuPonから入手可能である
SONGNOX(商標)1024 FGは、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−t
ert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]−プロピオニル]]プロピオノヒドラジド、
Songwon International−Americas,Incから入手可能
な酸化防止剤である。
LDPE−2は、DFDB−1258 NT、6g/10分のMI(ASTM D−1
238、(190℃./2.16kg))及び0.922g/ccの密度(ASTM D
−792)を有する低密度ポリエチレン(LDPE)であり、The Dow Chem
ical Companyから入手可能である。
HDPEは、DGDA−6944 NT、8g/10分のMI(ASTM D−123
8、(190℃./2.16kg))及び0.965g/ccの密度(ASTM D−7
92)を有する高密度ポリエチレン(HDPE)であり、The Dow Chemic
al Companyから入手可能である。
分散効率
調製
調製は2ステップアプローチに従い、初めに、内部混合ボウル(カム刃を備え付けたB
RABENDER(商標)モデルPrep Mixer/Measuring Head
実験室用電気バッチ混合機)を使用して、より高濃度のマスターバッチ(MB)をバッチ
混合動作にて作製した後、二軸スクリュー押出機内で希釈する。各試験は、初めにポリマ
ーが添加され、次にPTFE粉末及び酸化防止剤が増加添加される従来的な混合サイクル
添加を使用して開始する。加工温度設定点は120℃であり、混合機荷重速度は35毎分
回転数(rpm)である。ポリマー樹脂が流動し始めた後、PTFE粉末及び酸化防止剤
を充填する。溶融混合に必要な時間は、約4分間である。調製された濃縮PTFE(20
%)核形成剤MBを、第2の混合ステップのために18ミリメートル(mm)二軸スクリ
ュー押出機(TSE−18)上で10% PTFE MB中に希釈して、ポリエチレンマ
トリックス中のPTFE核形成剤の所望の分散を達成する。
ポリマーマトリックスは、ブローイング剤(blowing agent)の使用を通
して発泡体内に形成される。好ましくは、ブローイング剤は、二酸化炭素(CO)であ
る。一例では、ポリマーマトリックスは、ポリマーマトリックスを、周囲を超える温度、
周囲を超える圧力でCOと共に容器内に定置した後、容器の圧力を素早く低下させるこ
とによって発泡される。一例では、ブローイング剤は、超臨界COである。COの臨
界圧力は、7.4MPaである。一例では、容器内の所望の圧力は、25〜35MPaで
ある。一例では、容器内の所望の温度は、高密度ポリエチレンが主鎖を形成するポリマー
マトリックスに関して111℃〜130℃である。
比較例1及び実施例1の組成物が、PTFE核形成剤の分散効率及び粒径、ならびに発
泡された生成物の種々のセル特性と共に表1に報告される。
押出された発泡体ロッドの特徴付け
膨張比
膨張比を、発泡の前後の試料の密度を基準として算出する。発泡された物品及び固体プ
ラークの密度を、ASTM D792に従って測定する。
平均セルサイズ
発泡された試料を、液体窒素を利用して破壊し、その後、剃刀刃を使用してスライスを
切断する。スライスを、走査電子顕微鏡法(SEM)分析の前にEMITECH(商標)
K575Xコーターを使用して白金でコーティングする。SEM画像を、FEI Nov
a NanoSEM 630 SEM上で、エバハート・ソーンリー検出器(ETD)及
びスルーレンズ検出器(TLD)によって5kVの加速電圧、およそ6.5mmの作業距
離、及び5のスポットサイズで獲得する。平均セルサイズを、SEM写真の分析を通じて
得る。
発泡された物品のセル密度は、以下の等式によって算出され得る:
は、発泡された物品中の立法センチメートル体積当たりのセル数を表し、Nは、
SEM写真の可視領域内のセル数であり、Acは、SEM写真の面積であり、Mは、倍
率である。
Dは、平均セルサイズであり、以下の等式によって算出され得る:
は、発泡された物品のその膨張比を表す。
結果
図1A及び1Bは、走査電子顕微鏡の画像であり、同一の混合プロセスを受ける異なる
初期粒子形態が異なる粒子分散をもたらすことを示している。実施例1の凝集体は、最初
に、分散重合を介して生成されたサブミクロン粒子からなり、ポリマーマトリックス中で
小さい個々の粒子に均一に再分散される。比較例1の凝集体は、実施例1のものと同等の
サイズであるが、小さい均一な粒子に均質に分けられていない。2つの核形成剤は、図2
A及び2Bに示される通り、完全に異なる発泡体構造をもたらす。
実施例2
押出機対バッチ混合
高負荷連続混合機(二軸スクリュー押出機、BUSS(商標)Kneader、Twi
n−rotor Farrel、JSWまたはKobe machines)と比較して
、内部バッチ混合機は、低負荷、低速であり、すなわち、長い混合時間(約数分)を伴う
低剪断混合機である。対照的に、連続混合機は、はるかに高速で、すなわち、より高い剪
断速度及びより低い滞留時間(5〜20秒間が典型的である)で動作する。以下の実験は
、ポリマーマトリックス中の核剤の分散及び結果として得られる発泡された生成物に対す
るこれらの2つの混合レジメの効果を比較する。本発見は、より低剪断であるが、高負荷
、より短い混合時間と比較してより均質な分散を達成するために、より長い滞留時間にわ
たり依然として高い分散力である混合レジメに起因し得る。
二軸スクリュー押出機
WERNER&PFLEIDERER(登録商標)ZSK−30、11バレル二軸スク
リュー押出機を使用して、LDPE−2中の10重量%PTFE分散体を調製する。押出
機は100rpmの比較的穏やかな速度で稼働し、溶融物排出温度は170℃である。
BUSS(商標)Co−Kneaderバッチ混合
MKS−70 BUSS(商標)(20L/D)Co−Kneaderを使用して、L
DPE−2中の10重量%PTFE分散体を調製する。機械は250rpmで稼働し、溶
融物排出温度は191℃である。
結果
得られた最良の分散は、図3Aに示されるものであり、見られるように、上述され図3
Bに示されるバッチ法と比較して、図3Bに示されるBuss分散は5ミクロン以上の大
きい粒子を含有し、同一倍率下で、小さい粒子は図3Aのものと比較してより大きい。
最良の分散体は、図3Cに示されるものである。一見して、分散は、大きい粒子を有さ
ずにかなり均一であるように見えるが、無視できない数の細長い領域が見える。より高倍
率でのより詳細な検査(挿入画像)は、小線維化されたPTFEのように見える細長い針
様の領域を明らかにし、これは、高負荷二軸スクリュー押出機内での圧縮及びフィブリル
化の結果である可能性が高い。細長い小線維様領域は、核形成剤として機能することは知
られておらず、したがって、本発明の目的のために望ましくないであろう。
最良の分散体は、図3Cに示されるものである。一見して、分散は、大きい粒子を有さずにかなり均一であるように見えるが、無視できない数の細長い領域が見える。より高倍率でのより詳細な検査(挿入画像)は、小線維化されたPTFEのように見える細長い針様の領域を明らかにし、これは、高負荷二軸スクリュー押出機内での圧縮及びフィブリル化の結果である可能性が高い。細長い小線維様領域は、核形成剤として機能することは知られておらず、したがって、本発明の目的のために望ましくないであろう。
なお、本発明には、以下の実施態様が包含される。
[1]80%以上の5ミクロン以上のサイズの凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を使用して、ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであって、前記凝集体が、サブミクロン粒子を含み、前記プロセスが、(A)前記凝集体の前記サイズを低減して、80%以上の1ミクロン未満のサイズの粒子または凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を生成するステップと、(B)前記(A)の核形成剤をポリオレフィンと混合して、発泡性組成物を生成するステップと、(C)前記発泡性組成物を発泡させるステップと、を含む、プロセス。
[2]前記(B)の発泡性組成物が、前記(A)の核形成剤を前記ポリオレフィンとバッチ混合することによって作製される、[1]に記載のプロセス。
[3]ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであって、(A)ポリオレフィン及びフッ素樹脂のマスターバッチであって、(1)前記フッ素樹脂が、前記マスターバッチの1〜50重量パーセントを構成し、(2)前記フッ素樹脂の大部分が、サブミクロンフッ素樹脂粒子の凝集体を含み、前記凝集体が5μm以上のサイズである、マスターバッチを調製するステップと、(B)前記フッ素樹脂凝集体の前記サイズを、前記マスターバッチ中の前記フッ素樹脂の80%以上が、1μm未満のサイズのフッ素樹脂凝集体またはフッ素樹脂粒子を含むか、またはそれから本質的になるように低減するステップと、(3)前記(B)のマスターバッチをポリオレフィンと混合して、前記ポリオレフィン中に実質的に均一に分散された前記フッ素樹脂の混合物を形成するステップと、(D)前記(C)の混合物を発泡させるステップと、を含む、プロセス。
[4]前記フッ素樹脂が、分散重合によって調製される、[1]〜[3]のいずれかに記載のプロセス。
[5]前記ポリオレフィン組成物の前記ポリオレフィンが、高密度ポリエチレン(HDPE)及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、[4]に記載のプロセス。
[6]前記HDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の45〜95重量パーセントを構成し、前記LDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の4〜54重量パーセントを構成する、[5]に記載のプロセス。
[7]前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、[6]に記載のプロセス。
[8]前記PTFEが、前記組成物の重量を基準として、0.01〜1重量%の量で前記組成物中に存在する、[7]に記載のプロセス。
[9]前記組成物が、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、[8]に記載のプロセス。
[10][1]〜[3]のいずれかに記載のプロセスによって作製される、発泡体。
[11][10]に記載の発泡体を含む絶縁層を含む、ケーブル。
[12]ポリオレフィン及びフッ素樹脂を含むか、またはそれから本質的になるマスターバッチであって、(1)前記フッ素樹脂が、前記マスターバッチの1〜50重量パーセントを構成し、(2)前記フッ素樹脂の大部分が、フッ素樹脂粒子の凝集体及び/または非凝集フッ素樹脂粒子を含み、前記凝集体及び前記非凝集粒子の両方が、サブミクロンサイズである、マスターバッチ。
[13]発泡性組成物であって、前記組成物の重量を基準として、
(A)45〜95重量%のHDPEと、
(B)4〜54重量%のLDPEと、
(C)80%または85%以上のPTFE粒子の凝集体及び非凝集PTFE粒子を含む0.01〜1重量%のPTFEであって、前記凝集体及び前記非凝集粒子の両方がサブミクロンサイズである、PTFEと、を含み、
前記PTFEが、分散重合によって調製され、前記組成物が、前記HDPE、LDPE、及びPTFEをバッチ混合することによって調製される、発泡性組成物。



Claims (13)

  1. 80%以上の5ミクロン以上のサイズの凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を使用して、
    ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであって、前記凝集体が、サブミクロ
    ン粒子を含み、前記プロセスが、(A)前記凝集体の前記サイズを低減して、80%以上
    の1ミクロン未満のサイズの粒子または凝集体を含むフッ素樹脂核形成剤を生成するステ
    ップと、(B)前記(A)の核形成剤をポリオレフィンと混合して、発泡性組成物を生成
    するステップと、(C)前記発泡性組成物を発泡させるステップと、を含む、プロセス。
  2. 前記(B)の発泡性組成物が、前記(A)の核形成剤を前記ポリオレフィンとバッチ混
    合することによって作製される、請求項1に記載のプロセス。
  3. ポリオレフィン組成物を発泡させるためのプロセスであって、(A)ポリオレフィン及
    びフッ素樹脂のマスターバッチであって、(1)前記フッ素樹脂が、前記マスターバッチ
    の1〜50重量パーセントを構成し、(2)前記フッ素樹脂の大部分が、サブミクロンフ
    ッ素樹脂粒子の凝集体を含み、前記凝集体が5μm以上のサイズである、マスターバッチ
    を調製するステップと、(B)前記フッ素樹脂凝集体の前記サイズを、前記マスターバッ
    チ中の前記フッ素樹脂の80%以上が、1μm未満のサイズのフッ素樹脂凝集体またはフ
    ッ素樹脂粒子を含むか、またはそれから本質的になるように低減するステップと、(3)
    前記(B)のマスターバッチをポリオレフィンと混合して、前記ポリオレフィン中に実質
    的に均一に分散された前記フッ素樹脂の混合物を形成するステップと、(D)前記(C)
    の混合物を発泡させるステップと、を含む、プロセス。
  4. 前記フッ素樹脂が、分散重合によって調製される、請求項1〜3のいずれかに記載のプ
    ロセス。
  5. 前記ポリオレフィン組成物の前記ポリオレフィンが、高密度ポリエチレン(HDPE)
    及び低密度ポリエチレン(LDPE)を含む、請求項4に記載のプロセス。
  6. 前記HDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の45〜95重量パーセン
    トを構成し、前記LDPEが、前記組成物の重量を基準として前記組成物の4〜54重量
    パーセントを構成する、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項6に記載
    のプロセス。
  8. 前記PTFEが、前記組成物の重量を基準として、0.01〜1重量%の量で前記組成
    物中に存在する、請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記組成物が、酸化防止剤及びセル安定剤のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求
    項8に記載のプロセス。
  10. 請求項1〜3のいずれかに記載のプロセスによって作製される、発泡体。
  11. 請求項10に記載の発泡体を含む絶縁層を含む、ケーブル。
  12. ポリオレフィン及びフッ素樹脂を含むか、またはそれから本質的になるマスターバッチ
    であって、(1)前記フッ素樹脂が、前記マスターバッチの1〜50重量パーセントを構
    成し、(2)前記フッ素樹脂の大部分が、フッ素樹脂粒子の凝集体及び/または非凝集フ
    ッ素樹脂粒子を含み、前記凝集体及び前記非凝集粒子の両方が、サブミクロンサイズであ
    る、マスターバッチ。
  13. 発泡性組成物であって、前記組成物の重量を基準として、
    (A)45〜95重量%のHDPEと、
    (B)4〜54重量%のLDPEと、
    (C)80%または85%以上のPTFE粒子の凝集体及び非凝集PTFE粒子を含む
    0.01〜1重量%のPTFEであって、前記凝集体及び前記非凝集粒子の両方がサブミ
    クロンサイズである、PTFEと、を含み、
    前記PTFEが、分散重合によって調製され、前記組成物が、前記HDPE、LDPE
    、及びPTFEをバッチ混合することによって調製される、発泡性組成物。

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