JP2019089720A - 化合物又はその薬学的に許容され得る塩、筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びtaz活性化剤 - Google Patents

化合物又はその薬学的に許容され得る塩、筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びtaz活性化剤 Download PDF

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Yutaka Hata
裕 畑
影近 弘之
Hiroyuki Kagechika
弘之 影近
伊藤 茂
Shigeru Ito
茂 伊藤
望 杖本
Nozomi Tsuemoto
望 杖本
愛未 小高
Manami Odaka
愛未 小高
デリホマル・アニワル
Ainiwaer Dilihumaer
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Abstract

【課題】筋形成の促進もしくは筋萎縮の抑制に有用である化合物を用いた筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びTAZ活性化剤の提供。【解決手段】下記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩。【選択図】なし

Description

本発明は、化合物又はその薬学的に許容され得る塩、筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びTAZ活性化剤に関する。
筋肉の損傷や萎縮、発育不良による減少や不足が原因となっている疾患には、サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー等様々なものが存在する。代表的な疾患として、加齢によって生じる筋肉の減少に伴う症候群であるサルコペニアが挙げられる。サルコペニアの治療方法の開発は、高齢者の健康上の重要な関心事となっている。運動療法や食事療法と並び、薬剤による治療および予防はサルコペニアの症状を軽減する有力な方策として位置づけられる。さらに、筋力の低下が著しいために運動療法を行うことができない患者にとっては、薬剤により筋力を増強して運動療法が可能になることは非常に有益である。
筋肉の減少を伴う疾患の治療薬としては、筋形成の負の調節因子であるミオスタチンの活性を阻害する物質(例えば、特許文献1参照)、筋形成を誘導するインスリン受容体基質1(IRS1)を阻害するFbxo40アンタゴニスト(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
ところで、転写コアクチベーターの1種であるTAZの活性と、筋形成との関係について複数の研究成果が報告されているように(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)、TAZを活性化する物質は、筋形成を促進する作用を有すると考えられる。TAZを活性化する物質としては、フェニルテトラゾール誘導体(例えば、特許文献3参照)、ケンフェロール(例えば、非特許文献3参照)、TM−25659(例えば、非特許文献4参照)などが知られている。さらに、TAZの活性化を通じて筋形成を促進する化合物として、下記構造又はこれに類似する構造を有する化合物が報告されている(例えば、特許文献4参照)。
特表2008−530004号公報 特表2013−519869号公報 特開2010−280658号公報 国際公開公報WO2015/119249号
FASEB J 24:3310−3320 Biochem Biophys Res Commun 339:533−539 Bone 50:364−372 Br J Pharmacol 165:1584−1594
上記のように、筋形成を促進する作用を有する物質に関する報告は複数なされているが、かかる目的に利用しうる物質を新たに見出すことは、筋形成の促進又は筋萎縮の抑制が有効な手段となりうる疾患の治療方法の発展に有益である。
本発明は上記状況の下に、筋形成の促進もしくは筋萎縮の抑制に有用である化合物又はその薬学的に許容され得る塩、並びにこれを含む筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びTAZ活性化剤を提供することを目的とする。本発明はまた、筋形成の促進、筋萎縮の抑制、疾患の治療方法、及び医薬の製造という上記化合物の用途を提供することを目的とする。本発明はまた、上記化合物を用いる筋形成の促進方法、筋萎縮の抑制方法、及び疾患の治療方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段には以下の実施態様が含まれる。
<1>下記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩。
一般式(1)中、Rは水素原子又は1価の炭化水素基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは水酸基又はアミノ基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは1価の炭化水素基を表し、nは0〜4の整数である。
一般式(2)中、R11及びR12はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、nはそれぞれ独立に0〜4の整数である。R13は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。R14は2価の炭化水素基を表す。Xは硫黄原子又は−NH−を表す。
<2>筋形成の促進又は筋萎縮の抑制のための、<1>に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩。
<3>サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療のための、<1>又は<2>に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩。
<4><1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、筋形成促進剤。
<5><1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、筋萎縮抑制剤。
<6><1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、医薬組成物。
<7><1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、TAZ活性化剤。
<8>筋形成の促進又は筋萎縮の抑制における、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩の使用。
<9>サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療における、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩の使用。
<10>医薬の製造における、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩の使用。
<11>前記医薬が筋形成の促進又は筋萎縮の抑制のための医薬である、<10>に記載の使用。
<12>前記医薬がサルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療薬である、<11>に記載の使用。
<13>下記の(1)〜(3)に示すいずれかを含む、筋形成促進方法又は筋萎縮抑制方法。
(1)上記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を個体に投与すること。
(2)上記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を臓器又は組織と接触させること。
(3)上記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を細胞と接触させること。
<14>上記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩を患者に投与することを含む、サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療方法。
本発明によれば、筋形成の促進もしくは筋萎縮の抑制に有用である化合物又はその薬学的に許容され得る塩、及びこれを含む筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、医薬組成物及びTAZ活性化剤が提供される。
本明細書において「筋形成」とは、筋芽細胞が増殖、分化を経て筋繊維を形成するまでの過程を意味する。筋芽細胞の種類は特に制限されない。「筋形成促進」には、筋繊維の数や大きさを増大させて筋肉の体積を増加させることのほか、筋繊維の萎縮や損傷により減少した筋肉の体積の全部又は一部を新たに生成した筋繊維によって補うことも含まれる。「筋萎縮」には、筋肉そのものに原因のある筋原性の筋萎縮、運動ニューロンに原因のある神経原性の筋萎縮、長期にわたり筋肉を使用しないことにより生じる廃用性の筋萎縮、ステロイド筋症等の薬剤による筋萎縮等が含まれる。さらに、加齢、悪液質、内分泌の状態、栄養状態、外傷、疾患等が直接的又は間接的な原因となって生じる筋萎縮も含まれる。ここで、「悪液質」には、癌、心不全、腎不全、慢性呼吸器疾患等の種々の疾患に起因して生じる悪液質が含まれる。「治療」には、症状を消失させることのほか、重症化の抑制や症状の軽減若しくは緩和も含まれる。表中の数値は、小数点以下第3位を四捨五入した値である。
<化合物又はその薬学的に許容され得る塩>
本発明の化合物又はその薬学的に許容され得る塩は、下記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物(以下、特定化合物とも称する)又はその薬学的に許容され得る塩である。
一般式(1)中、Rは水素原子又は1価の炭化水素基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは水酸基又はアミノ基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは1価の炭化水素基を表し、nは0〜4の整数である。
一般式(2)中、R11及びR12はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、nはそれぞれ独立に0〜4の整数である。R13は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。R14は2価の炭化水素基を表す。Xは硫黄原子又は−NH−を表す。
一般式(1)及び一般式(2)において、R、R、R11、R12及びR13で表される1価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の脂肪族炭化水素基、アリール基等の芳香族炭化水素基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。1価の炭化水素基の炭素数(置換基を有する場合は、置換基を除く部分)は特に制限されないが、例えば、1〜15であってよく、1〜10であってよく、1〜5であってよく、1〜3であってよい。
アルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、これらのアルキル基が分岐した構造を有する基、これらのアルキル基が環を形成した構造を有する基等が挙げられる。
アルケニル基として具体的には、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、これらのアルケニル基が分岐した構造を有する基、これらのアルケニル基が環を形成した構造を有する基等が挙げられる。
アルキニル基として具体的には、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、これらのアルキニル基が分岐した構造を有する基、これらのアルキニル基が環を形成した構造を有する基等が挙げられる。
アリール基の構造は特に制限されず、単環式であっても、多環式であってもよい。アリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
1価の炭化水素基は、無置換であっても、置換基を有していてもよい。置換基の種類は特に制限されないが、例えば、上述した1価の炭化水素基、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、複素環基、これらの基の組み合わせなどが挙げられる。
一般式(1)においてR又はRで表されるアリール基の構造は特に制限されず、単環式であっても、多環式であってもよい。アリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(1)においてR又はRで表される複素環基の構造は特に制限されず、単環式であっても、多環式であってもよい。複素環基としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選択される1種又は2種以上のヘテロ原子を1個以上含む複素環式化合物に由来する基が挙げられる。
複素環基として具体例には、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピラジノイル基、ピペラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル等の6員複素環に由来する基、トリアゾリル基、ピロリジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、フラニル基、オキソラニル基、チオフェニル基等の5員複素環に由来する基などが挙げられる。
一般式(1)においてR又はRで表されるアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基の種類は特に制限されないが、例えば、上述した1価の炭化水素基、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子等のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、カルボキシ基、複素環基、アジ基(−N)、これらの基の組み合わせなどが挙げられる。
一般式(1)においてRで表されるアミノ基は1級アミノ基(−NH)、2級アミノ基(−NHR)及び3級アミノ基(−NR’R’’)のいずれであってもよい。アミノ基が2級アミノ基又は3級アミノ基である場合のRとして具体的には、上述した1価の炭化水素基の具体例が挙げられる。
一般式(2)においてR14で表される2価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等の2価の脂肪族炭化水素基、アリーレン基等の2価の芳香族炭化水素基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。2価の炭化水素基の炭素数(置換基を有する場合は、置換基を除く部分)は特に制限されないが、例えば、1〜15であってよく、1〜10であってよく、1〜5であってよく、1〜3であってよい。
アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基及びアリーレン基の具体例としては、上述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基及びアリール基から1個の水素原子を除いて得られる基が挙げられる。
一般式(1)において、Rは水素原子又はアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましく、水素原子であることがさらに好ましい。
一般式(1)において、Rはフェニル基又は複素環に由来する基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。フェニル基が置換基を有している場合、少なくともパラ位に置換基を有していることが好ましい。
一般式(1)において、Rはアミノ基であることが好ましく、−NHであることがより好ましい。
一般式(1)において、Rはフェニル基又は複素環に由来する基であることが好ましく、フェニル基、ピリジニル基又はフラニル基であることがより好ましい。
一般式(1)において、Rはアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましい。nは0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
一般式(2)において、R11及びR12はアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましい。nは0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
一般式(2)において、R13は水素原子又はアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましく、水素原子であることがさらに好ましい。
一般式(2)において、R14はアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基であることがさらに好ましい。
一般式(2)において、Xは硫黄原子であることが好ましい。
本発明者らの検討の結果、一般式(1)又は一般式(2)で表される特定化合物は、筋形成を促進又は筋萎縮を抑制するように作用することがわかった。したがって特定化合物は、例えば、筋繊維の縮小、減少、発育不良等による筋肉の減少又は不足を原因として生じる種々の疾患の治療に有用である。このような疾患の例としては、サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮等が挙げられる。
特定化合物の薬理学的に許容される塩としては、薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機酸塩などが挙げられる。金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などが挙げられる。アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩が挙げられる。有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の付加塩が挙げられる。アミノ酸付加塩としては、リジン、グリシン、フェニルアラニン等の付加塩が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物としては、以下の例示化合物が挙げられる。
例示化合物66…上記一般式(1−1)においてRがメトキシ基である化合物
例示化合物67…上記一般式(1−1)においてRが塩素原子である化合物
例示化合物68…上記一般式(1−1)においてRがシアノ基である化合物
例示化合物69…上記一般式(1−1)においてRがメチルカルボニル基である化合物
例示化合物70…上記一般式(1−1)においてRが水素原子である化合物
例示化合物71…上記一般式(1−1)においてRがメチル基である化合物
例示化合物72…上記一般式(1−1)においてRがトリフルオロメチル基である化合物
例示化合物73…上記一般式(1−1)においてRがフッ素原子である化合物
例示化合物74…上記一般式(1−1)においてRがn−ブチル基である化合物
例示化合物75…上記一般式(1−2)においてRが塩素原子である化合物
例示化合物76…上記一般式(1−2)においてRがトリフルオロメチル基である化合物
例示化合物124…上記一般式(1−1)においてRが−CCOEtである化合物
例示化合物125…上記一般式(1−1)においてRが−CCOOHである化合物
例示化合物129…上記一般式(1−1)においてRが−CCOEtである化合物
例示化合物130…上記一般式(1−1)においてRが−CCOOHである化合物
例示化合物133…上記一般式(1−1)においてRが−CHである化合物
例示化合物134…上記一般式(1−1)においてRが下記構造式(1−3)で表される置換基である化合物
例示化合物135…上記一般式(1−1)においてRが下記構造式(1−4)で表される置換基である化合物
例示化合物101〜104…下記構造式で表される化合物
一般式(2)で表される化合物としては、下記構造式(2−1)においてR14が炭素数3のアルキレン基である例示化合物201及びR14が炭素数4のアルキレン基である例示化合物(202)が挙げられる。
<筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤及び医薬組成物>
本発明の筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤及び医薬組成物は、上述した特定化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む。
本発明の筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤、及び医薬組成物は、特定化合物又はその薬理学的に許容される塩以外の成分を含んでもよい。例えば、ゼラチン、乳糖等の固体媒質、水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液等の液体媒質、糖類、多価アルコール、多価アルコールエステル等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の緩衝剤などが挙げられる。
本発明の化合物又はその薬理学的に許容される塩、筋形成促進剤、筋萎縮抑制剤及び医薬組成物(以下、「本発明の化合物等」ともいう)の個体への投与方法は特に制限されない。例えば、口腔内投与、舌下投与等の経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与等の非経口投与などが挙げられる。中でも静脈内投与、筋肉内投与、経口投与であることが好ましく、特に筋肉内投与が好ましい。侵襲性が低いという観点からは、経皮投与が好ましい。
本発明の化合物等の投与対象となる個体はヒトに制限されず、家畜動物、愛玩動物、実験動物等も投与対象に含まれる。
本発明の化合物等は、インビトロで使用してもよい。例えば、本発明の化合物等を、生体外の臓器、組織又は細胞と接触させて使用してもよい。
本発明の化合物等の使用態様には、例えば、対象から採取した筋芽細胞又は対象から得たiPS細胞等の万能細胞を筋芽細胞に分化させた細胞を、本発明の化合物等と共に対象の筋肉に注射する態様、あるいは本発明の化合物等と共に培養して筋繊維を形成した後に対象に移植する態様、なども包含される。
<TAZ活性化剤>
本発明のTAZ活性化剤は、上述した特定化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含む。
TAZ(WWTR1とも呼ばれる)は既に公知のタンパク質であり、その遺伝子の塩基配列は、Gene ID:25937、NCBIのアクセッションNo.BC014052.2のうち235番目〜1437番目の塩基の配列に相当する。TAZはN末端TEAD結合ドメイン、WWドメイン及び転写活性ドメインからなる14−3−3結合性のタンパク質であり、転写コアクチベーターとして機能する。
TAZと共役する転写因子としては、細胞増殖又は上皮間葉転移(EMT)を促進する転写因子であるTEADs、細胞増殖又は上皮間葉転移(EMT)を促進する転写因子であるWbp2、組織幹細胞の自己複製の促進又は分化を制御するSMAD2/3、骨形成を促進するRunx2、アディポジェネシスを抑制するPPARγ、筋形成を促進するMyoD、肺又は甲状腺の形成を促進するTTF1(NKX2.1)、筋形成を促進するPAX3、甲状腺の形成を促進するPAX8、心臓又は上肢の形成を促進するTBX5、などが挙げられる。
本発明のTAZ活性化剤を用いることでTAZが活性化される結果期待できる作用としては、筋形成の促進作用、筋萎縮の抑制作用、及びこれらを通じた種々の疾患の治療作用などが挙げられる。たとえば、サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療作用が挙げられる。
TAZ活性化剤は、特定化合物又はその薬理学的に許容される塩以外の成分を含んでもよい。例えば、ゼラチン、乳糖等の固体媒質、水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液等の液体媒質、糖類、多価アルコール、多価アルコールエステル等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の緩衝剤などが挙げられる。
TAZ活性化剤の個体への投与方法は特に制限されない。例えば、口腔内投与、舌下投与等の経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与等の非経口投与などが挙げられる。中でも静脈内投与、筋肉内投与、経口投与であることが好ましく、特に筋肉内投与が好ましい。侵襲性が低いという観点からは、経皮投与が好ましい。
TAZ活性化剤の投与対象となる個体はヒトに制限されず、家畜動物、愛玩動物、実験動物等も投与対象に含まれる。
TAZ活性化剤は、インビトロで使用してもよい。例えば、TAZ活性化剤を、生体外の臓器、組織又は細胞と接触させて使用してもよい。
TAZ活性化剤の使用態様には、例えば、対象から採取した筋芽細胞又は対象から得たiPS細胞等の万能細胞を筋芽細胞に分化させた細胞を、TAZ活性化剤と共に対象の筋肉に注射する態様、あるいはTAZ活性化剤と共に培養して筋繊維を形成した後に対象に移植する態様、なども包含される。
以下、実施例をもとに本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<特定化合物の合成>
下記の手順により、例示化合物を合成した。
(例示化合物66の合成)
p−メトキシベンゼンボロン酸(45mg、0.3mmol)、Pd(PPh(15mg)および2M 炭酸カリウム(0.75ml)の混合液を下記構造式で表される化合物I−1(64mg、0.19mmol)のDMF溶液に加え、アルゴン気流下、70℃で18時間加熱した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をセライトでろ過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水の順で洗い、NaSOで脱水した。ろ過及び溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=32:1)で精製して、例示化合物66(61mg、87%)を得た(無色粉末状結晶、融点:210〜211℃)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (s, 1H), 7.46 (d, 2H, J = 8.9 Hz), 7.36 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 7.19 (t, 1H), 7.18 (d, H, J = 8.7 Hz), 7.14 (t, 2H), 6.98 (d, 2H, J = 8.9 Hz) 6.49 (br, 2H), 3.77 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ183.2, 159.48, 146.91, 143.18, 142.80, 139.85, 138.74, 135.91, 131.85, 130.50, 128.09, 128.07, 126.65, 125.37, 114.84, 112.19, 55.64; Anal Calcd, for C23H19N3O2: N, 10.11%; C, 75.16%; H, 6.31%. Found. N, 10.04%; C, 75.05%; H, 6.58%.
(例示化合物67の合成)
化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物67(黄色結晶、融点:198〜199℃)を合成した。
1 H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.86 (s, 1H), 7.55 (d, 2H, J = 8.70 Hz), 7.48 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.43 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.28 (d, 2H, J =6.9 Hz), 7.21 (t, 1H), 7.18 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.11(t, 2H), 6.51 (br, 2H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.13, 159.38, 142.89, 142.93 139.85, 137.65, 136.84, 132.96, 130.54, 129.37, 128.74, 128.10, 127.22, 125.48, 112.11; Anal Calcd, for C22H16ClN3O: N, 11.24%; C, 70.68%; H, 4.31%. Found. N, 11.15%; C, 70.76%; H, 4.54%.
(例示化合物68の合成)
化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物68(黄色結晶、融点:264〜266℃)を合成した。
1 H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 (d, 2H, J = 9.01 Hz), 7.88 (s, 1H), 7.74 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.52 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.23 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.20 (t, 1H), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.11, 159.39 143.92, 142.96, 139.81, 137.62, 136.96, 133.34, 130.60, 128.13, 128.12, 127.82, 127.71, 125.54, 112.03, 110.61;
(例示化合物69の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物69(無色粉末状結晶、融点:227〜228℃)を合成した。
1 H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.00 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.88 (s, 1H), 7.69 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.52 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 6.9 Hz), 7.21 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.20 (t, 1H,), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br, 1H), 3.32 (s, 3H); 13 C NMR (125 MHz, DMSO) δ197.5, 184.24 158.15, 144.18, 140.76, 139.10, 139.04, 136.68, 136.14, 130.61, 128.92, 127.90, 127.84, 127.70, 127.04, 125.01, 112.93, 26.63; Anal Calcd, for C24H19N3O2: N, 11.02%; C, 75.57%; H, 5. 02%. Found. N, 10.91%; C, 75.53%; H, 5.19%.
(例示化合物70の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物70(無色粉末状結晶、融点:186〜188℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.89 (s, 1H), 7.52 (d, 2H, J = 7.2 Hz), 7.43 (t, 2H), 7.41 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.34 (t, 2H), 7.28 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.21 (t, 1H), 7.17 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br, 2H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.17, 159.38, 142.85, 139.85, 139.54, 139.04, 136.54, 130.52, 129.41, 128.10, 128.07, 127.24, 126.97, 125.43, 112.16; Anal Calcd, for C22H17N3O: N, 12.38%; C, 77.86%; H, 5.05%. Found. N, 12.28%; C, 77.96%; H, 5.26%.
(例示化合物71の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物71(無色粉末状結晶、融点:207〜208℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (s, 1H), 7.41 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.38 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.23 (d, 2H, J = 8.1 Hz), 7.20 (t, 1H,), 7.14 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.10 (t, 1H), 6.50 (br, 1H), 3.32 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.17, 159.35, 142.82, 139.85, 138.97, 137.43, 136.64, 136.26, 130.51, 129.99, 128.09, 128.06, 126.94, 126.79, 125.35, 112.18, 21.09; Anal Calcd, for C23H19N3O: N, 11.80%; C, 78.13%; H, 5.54%. Found. N, 11.89%; C, 78.16%; H, 5.42%.
(例示化合物72の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物72(黄色粉末状結晶、融点:219〜220℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (s, 1H), 7.79 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.75 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.51 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 7.9 Hz), 7.22 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.20 (t, 1H), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.12, 159.41, 142.93, 139.84, 137.40, 137.34, 130.55, 128.11, 127.77, 127.67, 126.32, 126.29, 126.26, 125.57, 112.08, 21.09; Anal Calcd, for C23H16F3N3O: N, 10.31%; C, 67.84%; H, 4.16%. Found. N, 10.31%; C, 67.81%; H, 3.96%.
(例示化合物73の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物73(黄色粉末状結晶、融点:198〜199℃)を合成した。 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.85 (s, 1H), 7.56 (m, 2H), 7.40 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.27 (m, 4H), 7.20 (t, 1H), 7.17 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 182.74, 162.92, 158.94, 142.40, 139.39, 137.54, 130.06, 128.55, 128.49, 127.64, 127.63, 126.74, 124.98, 115.85, 115.68, 125.01, 112.93; Anal Calcd, for C22H16F3N3O: N, 11.64%; C, 73.83%; H, 4.75%. Found. N, 11.76%; C, 73.94%; H, 4.51%.
(例示化合物74の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物74(黄色結晶)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (s, 1H), 7.43 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.39 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.24(d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.19 (t, 1H), 7.15 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.10 (t, 2H), 6.51 (br, 2H), 2.59 (t, 2H), 1.54 (m, 2H), 1.31 (m, 2H), 0.89 (t, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.17, 159.37, 142.32, 139.84, 139.00, 136.89, 136.27, 130.51, 129.35, 128.09, 128.05, 126.98, 126.81, 125.39, 112.17, 34.83, 33.51, 22.19, 14.23; HRMS (ESI+) Calcd, for C26H26N3O [M+H]+: 396.2076. Found. 396.2069.
(例示化合物75の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物75(黄色結晶、融点:207〜210℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.70 (m, 2H), 7.57 (dt, 1H, J = 1.4 Hz), 7.48 (m, 3H), 7.44 (t, 1H), 7.35 (m, 6H), 7.23 (m, 1H), 7.14 (d, 2H, J = 7.9 Hz), 7.11 (d, 2H, J = 8.9 Hz), 5.67 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 184.37, 158.25, 141.58, 140.78, 139.09, 139.06, 136.43, 134.78, 130.64, 130.12, 127.93, 127.86, 127.74, 127.58, 127.09, 125.13, 125.03, 113.01; Anal Calcd, for C22H16ClN3O: N, 11.06%; C, 70.53%; H, 4.57%. Found. N, 11.24%; C, 70.68%; H, 4.31%.
(例示化合物76の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物76(黄色結晶)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.88 (s, 1H), 7.85 (d, 1H, J = 7.6 Hz), 7.81 (s, 1H), 7.70 (m, 2H), 7.53 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.29 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.22 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.20 (t, 1H), 7.12 (t, 1H), 6.51 (br, 1H) 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.10, 158.39 142.94, 140.52, 139.85, 137.30, 137.25, 131.09, 130.59, 130.53, 128.12, 127.61, 125.67, 125.52, 124.66, 123.51, 123.33, 112.08; Anal Calcd, for C23H16F3N3O: N, 10.27%; C, 65.51%; H, 4.15%. Found. N, 10.31%; C, 67.81%; H, 3.96%.
(例示化合物124の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物124(黄色粉末状結晶)を合成した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.46 (s, 1H), 7.37 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.33 (d, 2H, J = 9.6 Hz), 7.32 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.19 (t, 1H), 7. 09 (t, 2H), 7.05 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.64 (br, 2H) 4.14 (q, 2H), 2.99 (t, 2H), 2.65 (t, 2H), 1.25 (t, 3H) ; 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 184.45, 172.80, 157.60, 140.50, 140.37, 140.03, 138.96, 137.72, 135.60, 130.64, 128.88, 127.90, 127.46, 127.03, 124.95, 113.01, 60.50, 35.76, 30.53, 14.21.
(例示化合物125の合成)
1M 水酸化ナトリウム溶液(1ml)を化合物124(41mg、0.09mmol)のエタノール溶液(3ml)に加え、2時間、室温で撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後、少量の1M 塩酸を加えた。沈殿物を集めて、化合物125(33mg、89%)を得た(黄色粉末状結晶)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.84 (s, 1H), 7.43 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.39 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.28 (m, 4H), 7.19 (t, 1H), 7.15 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.10 (t, 2H), 6.50 (br, 2H), 2.83 (t, 2H), 2.54 (t, 2H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 183.18, 174.22, 159.37, 142.81, 140.93, 139.84, 138.90, 137.24, 136.33, 130.50, 129.32, 128.07, 128.05, 127.00, 126.91, 126.86, 125.42, 114.43, 112.19, 35.60, 30.40.
(例示化合物129の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物129(黄色粉末状結晶、融点:134〜135℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.45 (s, 1H), 7.36 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.35(d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.31 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.23 (d, 2H, J = 8.2 Hz), 7.19 (t, 1H), 7.08 (t, 2H), 7.05 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 5.65 (br, 2H) 4.13 (q, 2H), 2.67 (t, 2H), 2.34 (t, 2H), 1.68 (m, 4H), 1.25(t, 3H) ; 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 184.48, 173.61, 158.27, 141.90, 140.69, 140.45, 139.07, 137.31, 135.65, 134.87, 130.53, 128.92, 127.91, 127.76, 127.36 126.89, 124.92, 113.12, 60.26, 35.17, 34.16, 30.82, 24.83, 24.56, 14.24.
(例示化合物130の合成)
1M 水酸化ナトリウム溶液(1ml)を例示化合物129(41mg、0.09mmol)のエタノール溶液(3ml)に加え、2時間、室温で撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後、少量の1M 塩酸を加えた。沈殿物を集めて、例示化合物125(26mg、80%)を得た(黄色粉末状結晶)
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.85 (s, 1H), 7.43 (d, 2H, J = 8.1Hz), 7.39 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.26 (q, 4H), 7.21 (t, 1H), 7.14 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.10 (t, 2H), 6.51 (br, 2H), 2.59 (t, 2H), 2.23 (t, 2H), 1.54 (m, 4H).
(例示化合物133の合成)
例示化合物I−1を用いて、例示化合物66の方法と同様にして例示化合物133(黄色粉末状結晶)を合成した。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.86 (s, 1H), 7.57 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.44 (t, 4H), 7.28 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.20 (t, 1H), 7.18 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.11 (t, 2H), 6.51 (br. 2H), 4.47 (s, 2H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 184.42, 139.89, 139.76, 139.03, 136.06, 135.24, 134.93, 130.61, 128.73, 127.91, 127.82, 127.54, 127.39, 125.00, 54.39.
(例示化合物134の合成)
1H−1,2,3−トリアゾール−1−酢酸と、4,4’,4’’−[ニトリロトリス(メチレン)]トリス−1,1’,1’’−トリエチルエーテル(6mg、10−undecynoic ether(38mg、0.18mmol)を例示化合物133(43mg、0.11mmol)のエタノール溶液(3ml)に加えた。次いで、NaAsC(7mg)およびCuSO.5HO(4mg)の水溶液(1ml)を加え、室温で20時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水の順で洗い、硫酸ナトリウムで脱水した。ろ過及び溶媒流去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=19:1)で精製して、例示化合物134(48mg、75%)を得た(黄色油状物質)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.52 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.40 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.31 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.26 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.19 (t, 1H), 7.17 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.08 (t, 2H), 6.51 (br, 2H), 5.55 (s, 2H), 4.02 (q, 2H), 2.58 (t, 2H), 2.24 (t, 2H), 1.56 (t, 2H), 1.49 (t, 2H), 1.26 (m, 8H), 1.16 (t, 3H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.16, 173.35, 159.38, 147.74, 142.84, 139.83, 139.19, 138.39, 136.67, 136.15, 130.50, 129.70, 128.92, 128.07, 128.05, 127.27, 127.20,125.46, 122.40, 112.15, 60.01, 52.71, 33.93, 29.35, 29.02, 28.96, 28.84, 25.43, 24.88, 14.57.
(例示化合物135の合成)
1M 水酸化ナトリウム溶液(1ml)を例示化合物134(21mg、0.03mmol)のエタノール溶液(2ml)に加え、3時間、室温で撹拌した。減圧下で溶媒を留去した後、少量の1M 塩酸を加えた。沈殿物を集めて、例示化合物135(12mg、83%)を得た(黄色粉末状結晶)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.52 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.40 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.33 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.26 (d, 2H, J = 8.3 Hz), 7.18 (t, 1H), 7.15 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.10 (t, 2H), 6.52 (br, 2H), 5.55 (s, 2H), 2.58 (t, 2H), 2.17 (t, 2H), 1.56 (t, 2H), 1.46 (t, 2H), 1.23 (m, 8H); 13C-NMR (125 MHz, DMSO-d6) δ 183.16, 174.95, 159.39, 147.74, 142.85, 139.83, 139.19, 138.39, 136.67, 136.15, 130.50, 128.92, 128.07, 128.05, 127.27, 127.20, 125.46, 122.40, 112.16, 52.71, 34.10, 29.37, 29.10, 29.07, 28.99, 28.96, 25.44. 24.93.
(例示化合物101の合成)
2M 炭酸ナトリウム水溶液(1.5ml)を4−ブロモアニリン(170mg、1.0mmol)とPd(PPh(58mg、0.05mmol)をトルエン(2ml)に溶かした溶液に加えた。4−クロロフェニルボロン酸(258mg、1.5mmol)のエタノール(2ml)溶液をアルゴン気流下、ゆっくりと反応液に加え、22時間、75℃で撹拌した。撹拌後、セライトでろ過し、セライトをエーテルで洗った。有機層を水及び食塩水の順で洗い、硫酸ナトリウムで脱水した。ろ過及びエバポレートした後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)で精製して、化合物II−1(88mg、43%)を得た。
化合物II−1(101mg、0.5 mmol)とシアナミド(38mg、1.5 mmol)をオルト蟻酸エチル(230mg、1.5mmol)に溶かし、5分間、110℃で撹拌した。反応液を室温まで戻し、少量の氷を加えた後、生じた沈殿を集めて、化合物II−2(105mg、82%)を黄色粉末状結晶として得た。
化合物II−2(101mg、0.41mmol)と無水炭酸カリウム(177mg、1.27mmol)をDMF(2ml)に溶かし、0℃で、2−ブロモ−1−ピリジン−3−イルエタノンHBr塩(138mg、0.54mmol)を加えて、0℃で2時間撹拌し、その後、室温で15時間撹拌した。セライトでろ過し、セライトを酢酸エチルで洗った後、有機層を合わせて、水及び食塩水の順で洗った。硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過及びエバポレートした後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(3%メタノール/メチレンクロライド)で精製して、例示化合物101(63mg、41%)を得た(黄色粉末状結晶、融点:194〜196℃)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.45 (dd, 1H, J = 1.7 Hz, 6.6Hz), 8.37 (dd, 1H, J = 1.6 Hz, 7.5 Hz), 7.55 (s, 1H), 7.45 (m, 2H), 7.30 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 7.09 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 5.58 (br, 2H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 184.34, 158.20, 140.77, 139.31, 139.10, 138.22, 136.19, 133.93, 130.58, 129.04, 128.20, 127.94, 127.84, 127.42, 125.04, 113.04.
(例示化合物102の合成)
例示化合物II−2を用いて、例示化合物101の方法と同様にして例示化合物102(黄色粉末状結晶、融点:241〜243℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.35 (d, 2H, J = 6.0 Hz), 7.45 (s, 1H), 7.40 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.35(d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.30 (d, 2H, J = 8.6 Hz), 7.10 (d, 2H, J = 6.0 Hz), 7.04 (d, 2H, J =8.7 Hz), 5.94 (br, 1H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 181.67, 159.66, 149.55, 146.34, 141.78, 140.37, 135.68, 134.32, 129.11, 128.33, 127.68, 125.46, 121.46, 113.23; Anal Calcd, for C21H15ClN4O: N, 14.73%; C, 67.30%; H, 4.32%. Found. N, 14.95%; C, 67.29%; H, 4.03%.
(例示化合物103の合成)
例示化合物II−2を用いて、例示化合物101の方法と同様にして例示化合物103(黄色粉末状結晶、融点:221〜222℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.32 (br, 1H), 7.88 (d, 1H, J = 7.9 Hz), 7.76 (dt, 1H, J = 1.5 Hz), 7.48 (s, 1H), 7.43 (m, 7H), 7.22 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 6.23 (br, 2H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 180.43, 155.54, 147.54, 142.63, 139.05, 138.41, 137.63, 137.13, 133.82, 129.04, 128.24, 127.35, 125.47, 125.03, 123.97, 113.67; Anal Calcd, for C21H15ClN4O: N, 14.81%, C, 67.40%, H, 4.14%. Found. N, 14.95%; C, 67.29%; H, 4.03%.
(例示化合物104の合成)
例示化合物II−2を用いて、例示化合物101の方法と同様にして例示化合物104(黄色粉末状結晶、融点:225〜226℃)を合成した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.49 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.48 (s, 1H), 7.47 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.42 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 8.7 Hz), 7.01 (br, 1H), 6.91 (dd, 1H, J = 4.1Hz, 0.6 Hz), 6.27 (t, 1H), 5.67 (br, 2H) 2.17 (s, 3H); 13C-NMR (125 MHz, CDCl3) δ 158.60, 144.48, 141.35, 129.10, 128.20, 127.70, 123.82, 116.39, 111.79.
(例示化合物201の合成)
下記構造式で表される化合物III-1(1.74 g, 10 mmol)のDMF(20 ml)溶液中に、炭酸カリウム(2.74 g)、1,4-dibromopropane (6.07 g, 30 mmol)を加えて3時間、60℃で撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、Na2SO4で脱水した。ろ過、溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt/n-hexane 1:4)で精製して、無色油状の化合物III-2 (1.961 g, 66%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10 (m, 4 H), 5.35 (dd,1 H, J= 2.8, 1.2 Hz), 5.20 (d, 1 H, J = 0.8 Hz), 4.04 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 3.47 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 2.36 (m, 2 H), 2.23 (d, 3 H, J = 0.4 Hz).
Quinoxaline-2-thiol(81 mg, 0.5 mmol)を1 M水酸化ナトリウム水溶液(1 ml)に溶かした液に、化合物III-2(143 mg, 0.51 mmol)のMeOH(3 ml)溶液を室温で滴下し、7時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に酢酸エチル、水を加えた。有機層を飽和食塩水で洗い、Na2SO4で脱水した。ろ過、溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH 100:1)で精製して、淡黄色油状の化合物III-3(172 mg, 92%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.56 (s, 1 H), 8.00 (dd, 1 H, J = 8.4, 2 Hz), 7.72 (dd, 1 H, J = 8, 1.6 Hz), 7.63 (m, 2 H) , 7.11 (m, 4 H), 5.35 (dd, 1 H, J = 2.4, 1.2 Hz), 5.21 (d, 1 H, J = 0.4 Hz), 4.09 (t, 2 H, J = 6.8 Hz) , 3.39 (t, 2 H, J = 7.2 Hz) , 2.27-2.34 (m, 2 H), 2.24 (d, 3 H, J = 0.4 Hz).
化合物III-3(88 mg, 0.23 mmol)のエタノール(2 ml)溶液に塩化水素を溶かしたエタノール(0.3 ml)を加えて、4時間、室温で撹拌した。エタノールを減圧下留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(AcOEt/n-Hexane 1:2)で精製、さらにエタノールから再結晶して、淡黄色針状晶の化合物201(55 mg, 70%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.61 (s, 1 H), 8.20 (d,1 H, J = 8.5 Hz), 8.01 (br s, 1 H), 7.71 (m, 3 H), 7.06 (m, 4 H), 4.10 (t, 2 H, J= 6.5 Hz), 3.44 (t, 2 H, J = 7 Hz), 2.31 (m, 2 H).
(例示化合物202の合成)
例示化合物201と同様にして、褐色針状晶の例示化合物202を合成した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (s, 1 H), 8.22 (br s, 1 H), 7.99 (dd, 1 H, J= 8.4, 1.6 Hz), 7.87 (dd, 1 H, J = 8.0, 1.2 Hz), 7.69 (ddd, 1 H, J = 6.8, 1.6 Hz), 7.62 (ddd, 1 H, J = 6.8, 1.6 Hz), 7.05 (m, 4 H), 3.97 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.41 (t, 2 H, J = 7.1H), 1.96 (m, 4 H)
<特定化合物による筋形成促進作用の評価>
増殖条件下でC2C12細胞をコンフルエンスに達するまで増殖した後、分化条件で72時間、DMSO及び合成した例示化合物を、所定の濃度(μM)で添加した培地にて培養した。その後、筋形成の度合いを融合インデックス(多核化したミオシン重鎖(MHC)陽性細胞中で検出された核の数を核の総数で割った値)で評価した。評価は各化合物につき3回行った。得られた融合インデックスの平均値を、ネガティブコントロール(DMSOのみを添加、cont)の測定値を1として相対化し、得られた値を「相対融合インデックス(Relative Fusion Index)」として筋形成促進作用の評価の指標とした。参照のため、筋形成促進作用を有することがわかっている下記構造式で表される化合物(ref)についても同様の測定を行った。結果を下記表に示す。




以上の結果から、特定化合物を培地に添加した場合は、少なくともある濃度条件下で相対融合インデックスが1を超えており、特定化合物の存在下でC2C12細胞の筋形成が促進されることが確認できた。
<特定化合物によるTAZ活性化作用の評価>
特定化合物として例示化合物201がTAZ活性化作用を有するか否かの評価を、既報(Yangら、Molecular and Cellular Biology, Vol. 34, No. 9, May 2014)に従い実施した。具体的には、TAZを発現したヒト乳腺上皮細胞(MCF10A−TAZ細胞)を、例示化合物201が10μMの濃度となるように添加した培地にて14日間、スフィア形成条件で培養した。その結果、MCF10−TAZ細胞がスフィア(最大径が150μm以上である細胞の凝集体をスフィアと定義する)を形成した。なお、ヒト乳腺上皮細胞はTAZが活性化されるとスフィアを形成することは、国際公開公報WO2015/119249号に記載した試験により検証されている。
以上の結果から、例示化合物201がTAZを活性化する作用を有することが確認できた。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)もしくは一般式(2)で表される化合物又はその薬学的に許容され得る塩。

    〔一般式(1)中、Rは水素原子又は1価の炭化水素基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは水酸基又はアミノ基を表す。Rはアリール基、複素環基、アダマンチル基又はノルボルニル基を表す。Rは1価の炭化水素基を表し、nは0〜4の整数である。〕

    〔一般式(2)中、R11及びR12はそれぞれ独立に1価の炭化水素基を表し、nはそれぞれ独立に0〜4の整数である。R13は水素原子又は1価の炭化水素基を表す。R14は2価の炭化水素基を表す。Xは硫黄原子又は−NH−を表す。〕
  2. 筋形成の促進又は筋萎縮の抑制のための、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩。
  3. サルコペニア、ステロイド筋症、筋ジストロフィー、運動神経疾患に起因する筋萎縮、及び悪液質に起因する筋萎縮からなる群から選択される疾患の治療のための、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、筋形成促進剤。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、筋萎縮抑制剤。
  6. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、医薬組成物。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含む、TAZ活性化剤。
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