JP2019089339A - 複数層基板および製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】後のコーティングの接着を改善することができ、しかも表面に存在する酸化物を排除するためのステップを必要としない金属基板の表面処理方法の提供。【解決手段】金属酸化物を含む層2、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティング層3、および腐食防止コーティング層4により覆われている基板1。【選択図】図1

Description

本発明は、複数層基板およびこれを製造するための方法に関する。
鋼板は、一般に、金属コーティングで被覆され、この組成は、鋼板の最終用途に応じて変動する。このコーティングは、例えば、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムまたはこれらの合金であってもよく、1つ以上の層を含んでもよく、例えば真空蒸着法、溶融めっきまたは電着等の当業者に知られた異なるコーティング技術を使用して塗布され得る。本説明の残りの部分において、「金属コーティング」という用語はまた、金属を含むコーティングおよび金属合金を含むコーティングを指すように使用される。
金属コーティングは、まず溶融めっきにより塗布され得、従ってこの工程は一般に以下のステップを含む:
鋼板の表面の酸化を制限するために鋼板が不活性または還元雰囲気下で炉を通過する際の、鋼板のアニール;
板が浴から出る時に金属/金属合金でコーティングされるように、板が液体状態の金属または金属合金の浴を通過する際の、板の浸漬コーティング。
板が液体浴から出た後に、金属/金属合金の層は、この層の均一および規則的な厚さを保証するために、ガスを表面上に吹き付けることにより乾燥される。
アニールステップ中、鋼板が金属浴(本書の以下の部分において、「金属浴」および「金属層」という用語はまた、任意の金属合金浴および対応する金属合金層を指すように使用される。)に入る前に、板は、一般に、直火または放射管アニール炉内で加熱される。しかしながら、不活性雰囲気の制御等の数々の方策がとられているにもかかわらず、鋼板を加熱するためのこれらの炉の使用は、表面上の金属酸化物の形成をもたらす可能性があり、金属酸化物は次いで、鋼板の表面上の液体金属の適切な湿潤性を確実とするために、および板の表面上のコーティングされていない領域の生成を防止するために、除去されなければならない。
この問題は、特に、鋼の組成が、Si、Mn、Al、Cr、B、P等の大量の易酸化性元素を含む場合に生じる。例えば、0.2重量%のMn、0.02重量%のSiおよび5ppmのBを含有するIF(格子間元素不含)鋼はすでに、板の表面に急速に拡散し、連続フィルムの形態でMnおよびSiの酸化物を析出させて低い湿潤性をもたらすBが存在する結果、これらの湿潤性の問題にさらされている。
より一般的には、例えば二相鋼、TRIP(変態誘起塑性)鋼、TWIP(双晶誘起塑性)、電炉鋼等、全ての高強度鋼がこれらの易酸化性元素の少なくとも1つを含有するため、液体金属による低い湿潤性のリスクはまた、これらの高強度鋼において生じる。
二相鋼の場合、Mnの量は一般に3重量%未満であり、一般に1重量%未満の量のCr、SiまたはAlが添加されている。TRIP鋼の場合、Mnの量は一般に2重量%未満であり、最大2重量%のSiまたはAlを伴う。TWIP鋼の場合、AlまたはSi(最大3重量%)と併せて、Mnの量は25重量%までとなり得る。
金属コーティングはまた、電着により塗布されてもよい。この方法において、コーティングされる鋼板は、1つ以上の可溶性アノードもまた浸されている電解質浴中に浸され、アノードは、板の表面に塗布されるコーティングに対応する金属または金属合金を含む。電解質浴への電流の印加によって、アノードが作製される金属または金属合金の溶解が生じ、これにより形成されたイオンは、鋼板の表面上に堆積し、金属または金属合金コーティングの層を形成する。電界槽に入れる前に、鋼板は、表面上に存在する金属酸化物を除去するために酸洗ステップに供されなければならない。実際に、電解工程が効果的となるためには、媒体は必然的に導体でなければならず、これは、コーティングされる鋼板の表面上に金属酸化物が存在する場合には成立しない。さらに、金属酸化物の存在は、堆積物の核生成および成長に影響を与える可能性があり、従って、コーティングの接着性および品質(微細構造、密度等)の問題をもたらし得る。
金属コーティングはまた、真空蒸着により塗布されてもよい。真空蒸着技術は、主に以下の3つの構成要素を必要とする:
− 堆積される材料を構成する、または含有する源。この源は、例えば、真空蒸発器のるつぼまたはスパッタリングのターゲットであってもよい。堆積される材料は、イオン、原子または原子の群もしくは分子の群の形態でこの源から脱離しなければならない。
− コーティングされる部分に対応する基板。源から生じた材料は、基板に付着して核を形成し(核形成)、これが徐々に発達して(成長)、おおよそ秩序化したコーティング層をもたらす。
− 源を基板から分離し、蒸気相における材料移動の現象の場所となる媒体。
とりわけ、蒸気相を形成するために使用される手段に応じて、異なる種類の真空蒸着物が区別される。蒸気相が化学反応または分子の分解から生じる場合、工程はCVDまたは化学気相堆積と呼ばれる。一方、この蒸気が熱蒸発またはイオンスパッタリング等の純粋に物理的な現象により生成される場合、工程は物理気相堆積またはPVDである。PVD堆積工程は、スパッタリング、イオン注入および真空蒸発を含む。
しかしながら、使用される真空蒸着技術に関わらず、金属コーティングの適切な接着を保証し、これによりコーティングの剥離の問題を防止するために、コーティングされる鋼板の表面が金属酸化物を含まないように表面を調製することが必要とされる。
使用されるコーティング方法に関わらず、コーティング前の鋼ストリップの表面状態は、最終コーティングの品質における重要な因子である。コーティングされる鋼板の表面上の金属酸化物の存在は、塗布されるコーティングの適切な接着を阻止し、最終生成物上にコーティングが存在しないゾーンを、またはコーティングの剥離に関連した問題をもたらし得る。これらの金属酸化物は、鋼板の表面上の連続フィルムの形態で、または不連続点の形態で存在し得る。金属酸化物はまた、工程の異なるステップの間に形成され得、金属酸化物の組成は、問題の板が作製される鋼のグレードに応じて変動する。この種の酸化物は、例えば、鉄酸化物FeO、Fe、酸化アルミニウムAlおよびMnSiOまたはAlSiOを含む。
これらの金属酸化物の除去には、追加的な工程ステップ、即ち酸洗の実行が必要である。本説明の残りの部分において、酸洗は、例えば、金属酸化物を除去する工程ではあるが、下の金属層を露出することなく金属酸化物の表面層を除去することのみを意図する艶出し方法と比較して、この金属層が表面に出現するように、下の金属層の酸化により形成された金属酸化物の除去をもたらす任意の方法を意味する。
この金属酸化物の除去は、例えば、エッチングとも呼ばれるマグネトロン粉砕による真空酸洗によって達成され得る。この工程は、基および/またはイオンを生成することができるガス中で、ストリップと補助電極との間にプラズマを形成することを含む。通常の操作条件下では、これらのイオンは、酸洗されるストリップの表面に向けて加速され、表面原子を吹き飛ばし、これにより表面上に存在する金属酸化物を排除する。この方法は、除去される金属酸化物の層の厚さに大きく依存し、これらの金属酸化物の組成によっては電気アークを生成し得る。従って、工程は不安定であり、あまり頑強ではない。さらに、良好な結果を得るためのラインの速度に厳しい制約を課し、生産性の問題を有する。
また、表面上の金属酸化物の性質に応じて選択され、約80から90℃の温度で保持された、塩酸または硫酸等の強酸の1つ以上の連続した浴を通過させることにより、ストリップを酸洗することも可能である。この工程は大量の溶出物を生成するが、この溶出物は後の処理を必要とし、環境に優しくない。
さらに、この種の酸洗は、後のコーティングの適切な接着を保証するために除去される金属酸化物の厚さを制御する問題を有する。
最後に、機械的作用により、例えばショットブラスト工程を使用することにより金属酸化物の層の全てまたは一部を除去することができ、この工程では、金属酸化物は、例えば十分な運動エネルギーで射出された微小研磨粒子の複数の衝撃の結果除去される。しかしながら、この種の工程は、ストリップの表面に直接衝撃を与え、また実装するには複雑である。さらに、これらの工程は、例えば空気との接触による金属表面の再酸化を防止するために、不活性または還元雰囲気等の特定条件における作業を必要とする。
従って、本発明の目的は、とりわけ、基板上への後のコーティングの接着を改善することができ、表面上に存在する酸化物を排除するためのステップを必要としない表面処理方法を提供することである。
この目的のために、本発明は、複数の層を含む基板であって、複数の層の少なくとも1つは、金属酸化物を含み、そして、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティングの層により直接覆われ、この金属コーティング層自体は、腐食防止コーティング層により直接覆われている基板を提供する。
この複数の層を有する基板はまた、個々に、または組み合わせて考慮される以下の特徴を有し得る:
基板は、金属板をさらに備え、金属板の表面の少なくとも1つは、酸化物の第1の層を有し、この酸化物の第1の層は、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティングの第1の層により直接覆われ、この第1の金属コーティング層は、腐食防止コーティングの第1の層により直接覆われ、第1の腐食防止コーティング層は、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である第2の金属コーティング層により直接覆われた酸化物の第2の層により覆われ、この第2の金属コーティング層は、第2の腐食防止コーティング層により直接覆われている;
金属コーティング層は、10から13重量%の間のニッケル、16から18重量%の間のクロムを含有し、残りは鉄および製造工程から生じる潜在的不純物であるステンレス鋼からなる;
金属コーティング層は、0.02重量%の炭素、16から18重量%の間のクロム、10.5から13重量%の間のニッケル、2から2.5重量%の間のモリブデン、0.9から1.3重量%の間のケイ素、1.8から2.2重量%の間のマンガンを含有し、残りは鉄および製造工程から生じる潜在的不純物であるステンレス鋼の層からなる;
金属コーティング層は、2から15nmの間の厚さを有する;
腐食防止コーティング層は、亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン、ニッケル、クロム、マンガンおよびこれらの合金を含む群から選択される金属からなる;
腐食防止コーティング層は、亜鉛もしくは亜鉛合金からなる;
腐食防止コーティング層は、複数の金属コーティングの副層からなる;
少なくとも1つの腐食防止層は、酸化物の層の下に位置し、酸化物の層と直接接触している;
基板は、酸化物の層の下に位置する鋼板をさらに備える;ならびに/または
鋼板は、450MPa以上の強度を有する鋼である。
本発明は、金属コーティング層が、真空蒸着工程および電着工程から選択される工程により堆積される、複数の層を有する基板を製造するための方法を提供する。
製造方法は、マグネトロンカソード粉砕工程である堆積工程を含んでもよい。
製造方法は、真空蒸着工程および電着工程から選択される工程により腐食防止層を堆積させることをさらに含んでもよい。
本発明は、さらに、基板の表面を調製するための方法を提供する。方法は、少なくとも1つの金属酸化物の層を含み、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄および製造方法から生じる不純物である金属コーティングが、前記酸化物の層の事前の酸洗なしで前記酸化物の層上に堆積される。
この表面調製方法は、金属コーティング上に腐食防止コーティングを堆積させることをさらに含んでもよい。
本発明の他の特徴および利点を、以下でより詳細に説明する。
本発明を例示するために、試験が行われたが、試験は、特に添付の図面を参照しながら、限定されない例の形態で説明される。
本発明の第1の実施形態における基板の概略図である。 本発明の第2の実施形態における基板の概略図である。 本発明の第3の実施形態における基板の概略図である。
図1から3は、本発明の異なる実施形態を示す。示された層の厚さは、例示のみを目的としており、縮尺通りの異なる層の表示であると解釈され得ない。
図1から3の全てに関して、「鋼」という用語は、本明細書において使用される場合、全ての知られたグレードの鋼を含み、例えば、多量の酸化性元素を含有する以下のグレードのTHR(極高強度、一般に450から900MPaの間)またはUHR(超高強度、一般に900MPa超)鋼の1つであってもよい:
0.1重量%までのTiを含有し得る、格子間元素を含まない鋼(IF−格子間元素不含);
1重量%までのSi、Crおよび/またはAlを伴う、3重量%までのMnを含有し得る、DP500鋼からDP1200鋼まで等の二相鋼、
例えば約1.6重量%のMnおよび1.5重量%のSiを含有するTRIP780等のTRIP(変態誘起塑性)鋼;
リンを含有するTRIPまたは二相鋼;
TWIP(双晶誘起塑性)鋼−高含有量のMn(一般に17から25重量%)を有する鋼、
例えば10重量%までのAlを含有し得る、Fe−Al鋼等の低密度鋼;
他の合金元素(Si、Mn、Al等)を伴う、高含有量のクロム(一般に13から35重量%)を有するステンレス鋼。
図1は、本発明による幾つかの層を有する基板の第1の実施形態を示す。この基板は、表面の少なくとも1つに酸化物の層2を有する鋼板1を含む。この層2は、問題の鋼表面1上で連続的または不連続的であってもよく、鉄酸化物、クロム酸化物、マンガン酸化物、アルミニウム酸化物、ケイ素酸化物、または混合Mn−SiもしくはAl−Si酸化物等の鋼合金元素を含有する1種以上の混合酸化物を含む群からの金属酸化物を含む。この金属酸化物の層2の厚さは、一般に、3から約60ナノメートルまで、例えば、および好ましくは、3から約20nmまで変動し得る。
従って、この酸化物層2は、酸洗により除去されず、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素、例えば炭素、モリブデン、ケイ素、マンガン、リンまたは硫黄、および製造工程から生じる不純物を含む金属コーティング3の層で被覆されている。このコーティング3は、例えば、ステンレス鋼、好ましくは316ステンレス鋼(16から18重量%のCr、10から14重量%のNi)であってもよく、コーティングの厚さは、例えば、2nm以上であってもよい。この金属コーティング3は、任意の知られたコーティング方法により、特に、例えば、マグネトロンカソード粉砕により、または電着により塗布され得る。
一般に「スパッタリング」と呼ばれるマグネトロンカソード粉砕により基板上にコーティングを形成するための方法は、真空が確立され、ターゲット、およびターゲットからある特定の距離だけ離れてターゲットと反対に位置する基板が設置された、閉鎖された筐体内で行われる。ターゲットは、コーティングが形成される基板の面に向けて配向した表面層を有する。この表面層は、スパッタリングにより基板上に堆積されるコーティングが構成される元素の少なくとも1つを含有する。
筐体は、アルゴン等の不活性ガスのプラズマを含有する。
1つのスパッタリング方法において、原子は、表面層の表面から放出され、基板上にコーティングの形態で堆積される。ターゲットに、ひいては放出される表面層の材料に負電圧が印加される。結果として放電が生じ、これによってイオン、電子および不活性ガス粒子で形成されるプラズマが生成される。正電荷イオンは、表面層からの原子の放出を引き起こすのに十分なエネルギーをもってターゲットに到達するように、負電位にあるターゲットに向けて加速される。これらの分離した原子は基板に向けて移動し、基板の面に十分接着する再現可能で本質的に均一なコーティングの形態で、基板上に堆積される。
この第1の実施形態において、Fe−Ni−Cr金属コーティングの層3は、腐食防止金属コーティングの層4で被覆される。この腐食防止金属コーティング層4は、例えば、純亜鉛(製造工程から生じる潜在的不純物を含む。)、またはZn−Al、Zn−Al−Mg、Zn−Mg、Zn−FeもしくはZn−Ni等の亜鉛合金を含んでもよい。腐食防止コーティング層はまた、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン、ニッケル、クロム、純マンガン(製造方法から生じる潜在的不純物を含む。)、またはこれらの合金、例えばAl−SiもしくはMg−Al等を含んでもよい。この腐食防止金属コーティング4は、任意の知られたコーティング方法、例えば、JVD(ジェット蒸着)とも呼ばれる音速蒸気ジェット堆積工程、電子銃堆積法、またはSIP(自己誘導めっき)とも呼ばれ、特許EP0780486において具体的に説明されるプラズマ支援蒸発法等により塗布され得る。
JVD法は、真空筐体内でコーティング金属浴を含有するるつぼを誘導加熱することにより金属蒸気が生成される、真空蒸着法である。スチームは、出口開口までスチームを輸送する導管を介してるつぼから流出し、出口開口は、好ましくは、コーティングされる基板の表面に向けられた音速のジェットを形成するように較正される。
図2は、本発明の第2の実施形態を示す。この実施形態において、基板は、図1の場合のように、鋼板21を含む。この鋼板21は、アルミニウム系腐食防止コーティング25、例えばアルミニウム−ケイ素コーティング(10から12重量%のSi)等の層でコーティングされる。このアルミニウム系コーティング25は、溶融めっきにより堆積されてもよく、例えば10から30μmの間の厚さを有してもよい。このアルミニウム系コーティング層25は、金属酸化物の層22により覆われる。この層22は、問題のアルミニウム系コーティング25の表面上で連続的または不連続的であってもよく、アルミニウム酸化物および/またはAl−Si酸化物等の混合アルミニウム酸化物を含んでもよい。この金属酸化物の層22の厚さは、一般に、3から約60ナノメートルまで、好ましくは、3から約20nmまで変動し得る。
従って、この酸化物の層22は、酸洗により除去されず、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、上で開示されたような追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティング23の層で被覆されている。この金属コーティング23は、ステンレス鋼、例えば、および好ましくはステンレス鋼316(16から18重量%のCr、10から14重量%のNi)であってもよい。この金属コーティング23は、任意の知られたコーティング方法により塗布されてもよく、また、例えば2nm以上の厚さを有してもよい。
この第2の実施形態におけるこの金属コーティング23の層は、第1の実施形態を参照して説明された腐食防止金属コーティングから選択される腐食防止金属コーティング24の層により覆われている。この腐食防止金属コーティング24は、任意の知られたコーティング工程により、例えば、場合により拡散後処理を伴う真空法または溶融めっき法等により塗布され得る。
考慮され得るコーティングは、例えば、Al−Si系コーティング25によりコーティングされた鋼の層21を含み、このコーティング25は、混合Al−Si酸化物で構成される酸化物の層22により覆われ、酸化物層22は、ステンレス鋼316の層23によりコーティングされ、このステンレス鋼の層23は、Zn−Mg合金腐食防止コーティング24でコーティングされている。
図3は、本発明の第3の実施形態を示す。この第3の実施形態において、基板は、第1の実施形態の場合のように、表面の少なくとも1つに酸化物の第1の層32を有する鋼板31を含む。この第1の層32は、鋼31の表面上で連続的または不連続的であってもよく、例えば、鉄酸化物、クロム酸化物、マンガン酸化物、アルミニウム酸化物、ケイ素酸化物、または混合Al−SiもしくはMn−Si酸化物等の鋼の合金元素を含有する混合酸化物の1つを含む群からの金属酸化物を含有してもよい。この金属酸化物の第1の層32の厚さは、一般に、3から約60nmまで、例えば、および好ましくは、3から約20nmまで変動し得る。
従って、第1の実施形態の場合のように、この酸化物の層32は、酸洗により除去されず、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、上で開示されたような追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティング33の層で被覆されている。このコーティング33は、例えばステンレス鋼、好ましくはステンレス316(16から18重量%のCr、10から14重量%のNi)であってもよい。この金属コーティング33の層の厚さは、例えば、2nm以上であってもよい。この金属コーティング33は、任意の知られたコーティング工程により、特に、例えば、マグネトロンカソード粉砕により、または電着により塗布され得る。この実施形態において、Fe−Ni−Cr金属コーティングの層33は、腐食防止金属コーティングの第1の層34で被覆される。この腐食防止金属コーティングの第1の層34は、例えば、純粋な亜鉛(製造工程から生じる潜在的不純物を含有する。)、またはZn−Al、Zn−Al−Mg、Zn−MgもしくはZn−Ni等の亜鉛合金を含んでもよい。腐食防止金属コーティングの第1の層34はまた、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン、ニッケル、クロム、純マンガン(製造工程から生じる潜在的不純物を含有する。)、またはこれらの合金、例えばAl−SiもしくはMg−Al等を含んでもよい。この腐食防止金属コーティングの第1の層34は、任意の知られたコーティング方法、例えば、真空中で行われる工程または溶融めっき工程により塗布され得る。
この第3の実施形態において、腐食防止金属コーティングの第1の層34は、金属酸化物の第2の層36により覆われている。この層36は、腐食防止金属コーティング34の表面上で連続的または不連続的であってもよく、酸化物を含んでもよく、酸化物の組成は、腐食防止金属コーティング34の構成材料に依存する。例えば、これらの酸化物は、亜鉛酸化物、アルミニウム酸化物または混合Al−Si、Zn−MgまたはZn−Al酸化物であってもよい。この金属酸化物の層36の厚さは、一般に、3から約60nmまで、例えば、および好ましくは、3から約20nmまで変動し得る。
この酸化物の第2の層36は、酸洗により排除されず、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、上で開示されたような追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティング37の層で被覆されている。このコーティング37は、例えばステンレス鋼、好ましくはステンレス鋼316(16から18重量%のCr、10から14重量%のNi)であってもよい。この金属コーティング37は、任意の知られたコーティング工程により塗布され得、金属コーティング33と同一であってもよいが、そうである必要はない。この金属コーティング37の層の厚さは、例えば、2nm以上であってもよい。
この第3の実施形態において、この金属コーティング37の層は、第1の実施形態を参照して説明された腐食防止金属コーティングから選択される腐食防止金属コーティング38の第2の層により覆われている。この腐食防止金属コーティング38は、任意の知られたコーティング方法により、例えば、場合により拡散後処理を伴う真空法または溶融めっき法等により塗布され得る。この腐食防止金属コーティング38は、第1の腐食防止金属コーティング34と同一であってもよいが、そうである必要はない。
例えば、鋼の層31、鉄酸化物の第1の層32、ステンレス鋼316からなる第1の金属コーティング33、Al−Si合金からなる第1の腐食防止金属コーティング34、混合Al−Si酸化物からなる酸化物の第2の層36、ステンレス鋼316からなる第2の金属コーティング37、およびZn−Al−Mg合金からなる第2の腐食防止金属コーティング38を考慮することができる。
ここで、例示のみを目的として行われ、限定を意図しない試験に基づいて、本発明を説明する。
試験
合否判定基準
T曲げ試験
この試験の目的は、コーティングされた板を180°の角度で曲げることにより、コーティングの接着性を決定することである。適用される曲げ半径は、使用される基板の厚さの2倍に等しい(「2T」曲げに相当する。)。コーティングの接着性は、接着テープの貼付により検証される。接着テープを剥がした後に、試験された板上にコーティングが残留し、テープ上に見られない場合、試験結果は良好と判定される。
以下で説明される試験において、この試験の実行に使用される接着テープは、市販の接着テープTESA4104である。
カップ試験
この方法は、試験の間にカップが形成される、スタンピング試験の実行からなる。この材料および金属コーティングの変形は、基板上の金属堆積物の接着性に関する潜在的問題を特定する。接着性の喪失(または粉化)は、スタンピングの前後に秤量されるカップの重量の減少として、g/mで表現される。
Daimler曲げ
この試験の第1の段階は、コーティングされた鋼板にパンチを適用し、30kN以上の強度の低下が観察される曲げ角度を測定することからなる。この強度の降下は、基板の亀裂に対応する。次いで、金属コーティングの接着試験は、この亀裂点に近いが亀裂点未満の角度でコーティングされた板を曲げ、接着コーティングの貼付により亜鉛の接着性を確認することからなる。接着テープを剥がした後に、板上に亜鉛コーティングが残留し、テープ上に見られない場合、試験結果は良好と判定される。
以下で説明される試験を実行するために使用される接着テープは、400から460N/mの間の接着強度を有し、例えばScotch(R)3M595である。
試験1−接着
試験の全てにおいて、使用されたステンレス鋼316Lの組成は、0.02%のC、16から18%のCr、10.5から13%のNi、2から2.5%のMo、1%のSi、2%のMn、0.04%のP、0.03%のSである。パーセントは重量パーセントであり、残りは鉄および製造から生じる潜在的不純物である。
ArcelorMittal社により販売されている種類のDP1180鋼板の一連の8つの試験片を調製した。試料に使用された鋼の厳密な組成は、0.15%のC、1.9%のMn、0.2%のSi、0.2%のCrおよび0.013%のTiである。パーセントは重量パーセントであり、残りは鉄および製造から生じる潜在的不純物である。
試料の全てを、以下で説明されるステップに供した:
− 50℃未満の温度で保持されたギ酸HCOOHまたは硫酸HSOを含有する浴に通過させることによる、鋼板の艶出し。このステップの目的は、FeO型の鉄酸化物の上部層を除去することであるが、下の酸化物の層は除去されない。
− 水による濯ぎ。
− 濯ぎステップ中に吸着した水を除去するための乾燥。
− 10−3mbar未満の圧力Pを有する真空チャンバ内へのストリップの挿入。
− 5μmの亜鉛の層の真空蒸着。
先行技術により説明される種類の試験片2および6は、この乾燥ステップの後にエッチングステップに供され、鋼板の表面上に存在する金属酸化物が除去される。
本発明の好ましい実施形態による試験片1、5および9は、次いで、真空チャンバへの挿入ステップの後に、マグネトロンカソード粉砕(上記のこの方法の説明を参照されたい。)により試験片が10nmのステンレス鋼316Lの層でコーティングされるステップに供される。
試験片4および8は、真空チャンバへの挿入後、マグネトロンカソード粉砕(上記のこの方法の説明を参照されたい。)により試験片が10nmのチタンの層でコーティングされるステップに供される。
試験片9は、艶出しステップに供されなかった。
各試験片の特徴を、以下の表に示す。
Figure 2019089339
次いで、これらの試験片の全てを、上述のT曲げ試験およびカップ試験に供した。
「カップ試験」の結果は、カップの亜鉛の初期重量と比較した亜鉛の損失のパーセントとして表現される。
結果を以下の表に示す。
Figure 2019089339
先行技術により説明されるような試験片2および6は、両方の試験において良好な結果を有する。これらの先行技術の2つの試験片は、表面上に存在する金属酸化物を除去することができ、従って亜鉛コーティングの適切な接着を得るためのコーティングの前の良好な表面状態を保証するエッチングステップに供されたため、この結果は驚くべきことではない。
本発明による試験片1、5および9に関して、2つの試験は決定的であり、艶出しに使用された酸とは無関係に、さらには事前の艶出しステップなし(試験片9)でも、エッチングステップで得ることができる接着性と同等の亜鉛の良好な接着性を示した。
さらに、ステンレス鋼316のコーティングの代わりにチタンコーティングを有する試験片4および8は、亜鉛コーティングの接着性が不十分であったため、実行された2つの試験においていかなる決定的な結果も示さなかった。
試験2
異なるグレードの鋼および異なる工程パラメータを使用して、一連の12個の試験片を調製した。本発明に従って試験片の組を製造し、以下の工程ステップに供した:
− 鋼板の表面上に存在する潜在的有機残渣を排除するためのアルカリ脱脂。この脱脂は、60℃で保持された塩基性溶液の浴中にストリップを浸漬することにより行われた。各試験片に対して使用される浸漬時間および浴の特徴は、以下の表に示される。
− 水による濯ぎ。
− 濯ぎステップ中に吸着した水を排除するための乾燥。
− 10−3mbar未満の圧力P下の真空チャンバ内へのストリップの挿入。
− 約120℃の温度へのストリップの予熱。
− マグネトロンカソード粉砕(上記のこの方法の説明を参照されたい。)によるステンレス鋼316Lの層の堆積。このステンレス鋼316Lの層の厚さは、試験片ごとに様々であり、以下の表に示される。
− JVD(上記のこの工程の説明を参照されたい。)による亜鉛の層の堆積。
各試験片の特徴を、以下の表に列挙する。
Figure 2019089339
Novaclean(商標)およびRidosol(R)は、Henkel社により販売されている製品である。Gardoclean S5183は、Chemetall社により販売されている。
試験片10から12は、ArcelorMittal社により販売されているようなDP1180鋼板から出発して調製された。試験片に使用された鋼の厳密な組成は、0.15%のC、1.9%のMn、0.2%のSi、0.2%のCrおよび0.013%のTiであった。パーセントは重量パーセントであり、残りは鉄、および製造から生じる潜在的不純物である。鋼板の表面上に存在する金属酸化物の大部分は、酸化クロムおよび酸化鉄である。酸化鋼板を、厚さが試験片ごとに様々であるステンレス鋼316Lの層でコーティングし、次いで7.5から8μmの間の厚さを有する亜鉛の層でコーティングした。
試験片13から15は、ArcelorMittal社により販売されているようなMS1500鋼板から出発して調製された。MSは、マルテンサイト鋼を表す。試験片に使用された鋼の厳密な組成は、0.225%のC、1.75%のMn、0.25%のSi、0.2%のCr、0.035%のTiである。パーセントは重量パーセントであり、残りは鉄および製造から生じる潜在的不純物である。鋼板の表面上に存在する金属酸化物の大部分は、酸化鉄である。酸化鋼板を、厚さが試験片ごとに様々であるステンレス鋼316Lの層でコーティングし、次いで7.5から8μmの間の厚さを有する亜鉛の層でコーティングした。
試験片16から18は、ArcelorMittal社により販売されているようなTrip Dual 1200鋼板から出発して調製された。試験片に使用された鋼の厳密な組成は、0.2%のC、2.2%のMn、1.5%のSiおよび0.2%のCrである。パーセントは重量パーセントであり、残りは鉄および製造から生じる潜在的不純物である。鋼板の表面上に存在する金属酸化物の大部分は、混合酸化マンガンおよび酸化ケイ素である。酸化鋼板を、厚さが試験片ごとに様々である316Lステンレス鋼の層でコーティングし、続いて7.5から8μmの間の厚さを有する亜鉛の層でコーティングした。
試験片19および20は、Usibor(R)AS150鋼板から出発して調製された。問題の鋼は、アルミニウムおよびケイ素系コーティングであるAluSi(R)の150g/mの層でコーティングされたUsibor(R)鋼である。これらの試験片に使用されたAluSi(R)コーティングの厳密な組成は、90%のAl、10%のSiであった。パーセントは、重量基準で表現される。鋼板の表面上に存在する金属酸化物の大部分は、混合酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素である。酸化鋼板を、厚さが試験片ごとに様々であるステンレス鋼316Lの層で覆い、続いて4から5μmの間の厚さの亜鉛の層で覆った。
次いで、この試験片の組を、上述のようなT曲げ試験およびDaimler曲げ試験に供した。
結果を以下の表に示す。
Figure 2019089339
これらの結果は、本発明の好ましい実施形態による基板を用いると、表面上に存在する金属酸化物の組成または脱脂に使用される溶液のpHとは無関係に、亜鉛コーティングが接着性であることを立証している。さらに、亜鉛コーティングの接着試験の結果は、厚さ2.5nmのステンレス鋼316の塗布を始めとして良好である。
試験3
Usibor(R)鋼から開始して、一連の2つの試験片を調製した。2つの試験片を、以下の工程ステップに供した:
− 鋼板の表面上に存在し得る任意の潜在的有機残渣を除去するためのアルカリ脱脂。この脱脂は、60℃で保持された塩基性溶液の浴中にストリップを浸漬することにより行われる。各試験片に対して使用される浸漬時間および浴の特徴は、以下の表に示される。
− 水による濯ぎ。
− 濯ぎステップ中に吸着した水を除去するための乾燥。
− 10−3mbar未満の圧力P下の真空チャンバ内へのストリップの挿入。
− 金属コーティングの堆積。
先行技術により説明されるような試験片31は、乾燥ステップの後にエッチングステップに供され、鋼板の表面上に存在する金属酸化物が除去される。
本発明により請求されるような試験片32は、次いで、真空チャンバへの挿入ステップの後に、マグネトロンカソード粉砕(上記のこの工程の説明を参照されたい。)により試験片がステンレス鋼316Lの層でコーティングされるステップに供される。
このコーティングの厚さは10nmである。
エッチングステップの後、またはステンレス鋼316Lの層の堆積ステップの後、マグネトロンカソード粉砕により試験片を5μmのアルミニウムでコーティングした。
各試験片の特徴を、以下の表に示す。
Figure 2019089339
次いで、平坦な試験片に貼付されてから剥がされる接着テープを用いて、各試験片の最上部金属コーティングの接着性を試験した。使用される接着テープは、400から460N/mの間の接着強度を有し、例えばScotch(R)3M595である。
接着テープを剥がした時に、試験片の表面上にコーティングが残留し、テープ上に見られない場合、試験は良好である。試験された全ての試験片に対して、接着テープは試験後にいかなるコーティングも含有しなかったが、これはコーティングが接着性であることを意味する。この結果は、先行技術の試験片31に対しては、コーティングされているか否かに関わらず鋼板の表面上に存在する金属酸化物を除去するエッチングステップに供されたため、予期される結果であった。一方、接着試験の結果はまた、本発明の好ましい実施形態の構成においても良好であるため、これらの結果は、この酸化物を除去するステップが、酸化表面上に直接ステンレス鋼316Lの層を堆積させることにより排除され得ることを示している。

Claims (16)

  1. 複数の層を有する基板であって、複数の層の少なくとも1つは、金属酸化物を含み、そして、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティングの層により直接覆われ、この金属コーティング層自体は、腐食防止コーティング層により直接覆われている基板。
  2. 金属板を備え、金属板の表面の少なくとも1つは、酸化物の第1の層を有し、この酸化物の第1の層は、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である金属コーティングの第1の層により直接覆われ、この第1の金属コーティング層自体は、腐食防止コーティングの第1の層により直接覆われ、この第1の腐食防止コーティング層自体は、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄、追加的な元素および製造工程から生じる不純物である第2の金属コーティング層により直接覆われた酸化物の第2の層により覆われ、この第2の金属コーティング層自体は、第2の腐食防止コーティング層により直接覆われている、請求項1に記載の複数の層を有する基板。
  3. 金属コーティング層が、10から13重量%の間のニッケル、16から18重量%の間のクロムを含有し、残りは鉄および製造工程から生じる潜在的不純物であるステンレス鋼を含む、請求項1または2に記載の複数の層を有する基板。
  4. 金属コーティング層が、0.02重量%の炭素、16から18重量%の間のクロム、10.5から13重量%の間のニッケル、2から2.5重量%の間のモリブデン、0.9から1.3重量%の間のケイ素、1.8から2.2重量%の間のマンガンを含有し、残りは鉄および製造工程から生じる潜在的不純物であるステンレス鋼の層を含む、請求項1から3のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  5. 金属コーティング層が、2から15nmの間の厚さを有する、請求項1から4のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  6. 腐食防止コーティング層が、亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、チタン、ニッケル、クロム、マンガンおよびこれらの合金を含む群から選択される金属を含む、請求項1から5のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  7. 腐食防止コーティング層が、亜鉛または亜鉛合金を含む、請求項6に記載の複数の層を有する基板。
  8. 腐食防止コーティング層が、複数の金属コーティングの副層を含む、請求項1から7のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  9. 少なくとも1つの腐食防止層が、酸化物の層の下に位置し、酸化物の層と直接接触している、請求項1から8のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  10. 酸化物の層の下に位置する鋼板を備える、請求項1から9のいずれかに記載の複数の層を有する基板。
  11. 鋼板が、450MPa以上の強度を有する鋼である、請求項10に記載の複数の層を有する基板。
  12. 金属コーティング層が、真空蒸着工程および電着工程から選択される工程により堆積される、請求項1から11のいずれかに記載の複数の層を有する基板を製造するための方法。
  13. 堆積工程が、マグネトロンカソード粉砕工程である、請求項12に記載の方法。
  14. 腐食防止層が、真空蒸着工程および電着工程から選択される工程により堆積される、請求項12または13に記載の複数の層を有する基板を製造するための方法。
  15. 少なくとも1つの金属酸化物の層を備える基板の表面を調製するための方法であって、少なくとも8重量%のニッケルおよび少なくとも10重量%のクロムを含有し、残りは鉄および製造方法から生じる不純物である金属コーティングが、前記酸化物の層の事前の酸洗なしで前記酸化物の層上に堆積される方法。
  16. 腐食防止コーティングが、金属コーティング上に堆積される、請求項15に記載の方法。
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