JP2019086094A - スラスト滑り軸受 - Google Patents

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五十嵐 美照
Yoshiteru Igarashi
美照 五十嵐
関根 敏彦
Toshihiko Sekine
敏彦 関根
晃一 森重
Koichi Morishige
晃一 森重
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Abstract

【課題】本発明は、アッパーケースとロワーケースとの間に組み込まれたセンタープレートに対する摺動シートの摺接面積を増加させて摺動シートの偏摩耗を解消するとともに摺動シートの耐久性を向上させるスラスト滑り軸受を提供すること。【解決手段】センタープレート150が、摺動シート140と摺接する環状のシート摺接部151を有し、このシート摺接部151と軸心Cとの間の距離が、シート摺接部151の全周に亘って一定ではない。【選択図】図7

Description

本発明は、環状のアッパーケースと、このアッパーケースの軸心回りで回動自在に組み合わされてアッパーケースとの間に環状収容空間を形成する環状のロワーケースと、環状収容空間に組み込まれる環状のセンタープレートと摺動シートとを備えた合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、特に、ショックアブソーバーとショックアブソーバーを取り囲んで配されたコイルスプリングとを有する自動車のサスペンションにおいて、アッパーマウントに対するコイルスプリングの相対的な回動を許容するためのスラスト滑り軸受に関するものである。
従来、ストラット型サスペンションを支持するためのスラスト滑り軸受として、車両の車体側に取り付けられる環状のアッパーケースと、このアッパーケースに重ね合わされてアッパーケースの軸心回りで回動自在に摺動する環状のロワーケースとを備えた合成樹脂製のスラスト滑り軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−125598号公報(特に、請求項1、図2を参照)
上述したスラスト滑り軸受では、センタープレートの軸受面が円環状に形成されている。
これにより、摺動シートがセンタープレートと摺接する領域は、センタープレートの軸受面を転写した領域、すなわち円環状となる。
したがって、摺動シートにおいては、一部の特定の領域のみがセンタープレートの軸受面と摺接するため、この特定の領域の摩耗が他の領域より早く進み、この特定の領域から摺動シートが破れてしまう虞がある。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、アッパーケースとロワーケースとの間に組み込まれたセンタープレートに対する摺動シートの摺接面積を増加させて摺動シートの偏摩耗を解消するとともに摺動シートの耐久性を向上させるスラスト滑り軸受を提供することである。
本請求項1に係る発明は、環状のアッパーケースと、該アッパーケースの軸心回りで回動自在に組み合わされてアッパーケースとの間に環状収容空間を形成する環状のロワーケースと、前記環状収容空間に組み込まれて前記軸心回りで回動自在に摺動する環状のセンタープレートと、前記アッパーケースと前記センタープレートとの間および前記センタープレートと前記ロワーケースとの間の少なくとも一方に挟持される環状の摺動シートとを備えた合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、前記センタープレートが、前記摺動シートと摺接する環状のシート摺接部を有し、該シート摺接部と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではないことにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記センタープレートのシート摺接部の外周と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではなく、前記センタープレートのシート摺接部の内周と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではないことにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記センタープレートのシート摺接部が、前記摺動シートの軸心方向から視た前記摺動シートの投影範囲内に輪郭形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記センタープレートのシート摺接部が、前記摺動シートと線接触していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
なお、ここでいう「線接触」とは、センタープレートのシート摺接部と摺動シートとが弾性変形により所定の幅で接触している状態を指す。
本請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記センタープレートが、潤滑剤を貯留する潤滑剤溜り部を有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項5に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記センタープレートの潤滑剤溜り部が、円環状の周溝で構成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
なお、ここでいう「円環状」とは真円(正円)に限定される形状ではなく、例えば楕円環のような円環形状も含むものとする。
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記摺動シートが、フッ素樹脂から構成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載されたスラスト滑り軸受の構成に加えて、前記環状収容空間を外部から遮断する環状シール部材が、前記アッパーケースと前記ロワーケースとの間に配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明のスラスト滑り軸受によれば、環状のアッパーケースと、このアッパーケースの軸心回りで回動自在に組み合わされてアッパーケースとの間に環状収容空間を形成する環状のロワーケースと、環状収容空間に組み込まれて軸心回りで回動自在に摺動する環状のセンタープレートと、アッパーケースとセンタープレートとの間およびセンタープレートとロワーケースとの間の少なくとも一方に挟持される環状の摺動シートとを備えていることにより、軸部材の回動を許容しつつ軸部材への荷重を支持すると共にアッパーケースに対してロワーケースが滑らかに回動できるとともに、以下のような本発明に特有の効果を奏することができる。
本請求項1に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、センタープレートが、摺動シートと摺接する環状のシート摺接部を有し、このシート摺接部と軸心との間の距離が、シート摺接部の全周に亘って一定ではないことにより、センタープレートのシート摺接部の輪郭がセンタープレートの周方向で変化するため、摺動シートのセンタープレートに対する径方向の摺接領域が特定の領域に集中することなく径方向に広がり、センタープレートのシート摺接部の輪郭が周方向で変化しないものに比べて、摺動シートにおけるセンタープレートとの摺接領域が増加し、長期使用であっても摺動シートにおける径方向の偏摩耗を解消するとともに摺動シートの耐久性を向上させることができる。
本請求項2に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、センタープレートのシート摺接部の外周と軸心との間の距離が、シート摺接部の全周に亘って一定ではなく、センタープレートのシート摺接部の内周と軸心との間の距離が、シート摺接部の全周に亘って一定ではないことにより、シート摺接部の輪郭の外周側および内周側が共にセンタープレートの周方向で変化するため、摺動シートにおける径方向の摺接領域がセンタープレートの周方向の如何なる領域であっても特定の領域に集中することなく径方向に広がり、摺動シートにおける周方向の偏摩耗をさらに解消することができる。
本請求項3に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、センタープレートのシート摺接部が、摺動シートの軸心方向から視た摺動シートの投影範囲内に輪郭形成されていることにより、センタープレートのシート摺接部が、摺動シートからはみ出でることなく相互に確実に摺接するため、センタープレートおよび摺動シートの耐久性を長期に亘って維持することができる。
本請求項4に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項3のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、センタープレートのシート摺接部が、摺動シートと線接触していることにより、センタープレートと摺動シートとの接触面積が低減し、摺動シートに対するセンタープレートの摺接抵抗が軽減するため、アッパーケースとロワーケースとをより円滑な潤滑状態にすることができる。
本請求項5に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、センタープレートが、潤滑剤を貯留する潤滑剤溜り部を有していることにより、この潤滑剤溜り部からセンタープレートと摺動シートとの間に潤滑剤が供給され、センタープレートと摺動シートとの間の摩擦係数が低減するため、アッパーケースとロワーケースとをさらに優れた潤滑状態にすることができる。
本請求項6に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項5に係る発明が奏する効果に加えて、センタープレートの潤滑剤溜り部が、円環状の周溝で構成されていることにより、この潤滑剤溜り部からセンタープレートと摺動シートとの間に潤滑剤が全周に亘って供給され、センタープレートと摺動シートとの間の摩擦係数が大幅に低減するため、スラスト滑り軸受にスラスト荷重が負荷されてもアッパーケースとロワーケースとの間で潤滑状態を保つことができる。
なお、センタープレートの潤滑剤溜り部の軸心からの距離がセンタープレートの潤滑剤溜り部の全周に亘って一定ではない場合は、センタープレートのシート摺接部内の潤滑剤と摺接する摺動シートの領域がセンタープレートの回転に対して径方向で変化するため、摺動シートの幅方向に亘って潤滑剤が供給されやすくなる。
本請求項7に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項6のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、摺動シートが、フッ素樹脂から構成されていることにより、センタープレートと摺動シートとの間の摩擦係数を大幅に低減し、摺動シートに対するセンタープレートの摺接抵抗が軽減するため、アッパーケースとロワーケースとをさらに円滑な潤滑状態にすることができる。
本請求項8に係る発明のスラスト滑り軸受によれば、請求項1から請求項7のいずれか1項に係る発明が奏する効果に加えて、環状収容空間を外部から遮断する環状シール部材が、アッパーケースとロワーケースとの間に配置されていることにより、環状シール部材が、外部からの水、埃などの異物の侵入を阻止するため、アッパーケースとロワーケースとをさらに円滑な潤滑状態を長期間維持することができる。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受の断面図。 本発明の第1実施例で用いたアッパーケースの要部断面図。 本発明の第1実施例で用いたロワーケースの斜視断面図。 本発明の第1実施例で用いたセンタープレートの平面図 図4のV−V断面図。 センタープレートの変形例。 図1のVIから見た平面図。 図1のVIIから見た平面図。 本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受で用いたセンタープレートの平面図。 本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受で用いたセンタープレートの平面図。 図9AのIX−IX断面図。 本発明の第4実施例であるスラスト滑り軸受の要部断面図。
本発明は、環状のアッパーケースと、このアッパーケースの軸心回りで回動自在に組み合わされてアッパーケースとの間に環状収容空間を形成する環状のロワーケースと、環状収容空間に組み込まれて軸心回りで回動自在に摺動する環状のセンタープレートと、アッパーケースとセンタープレートとの間およびセンタープレートとロワーケースとの間の少なくとも一方に挟持される環状の摺動シートとを備えた合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、センタープレートが、摺動シートと摺接する環状のシート摺接部を有し、このシート摺接部と軸心との間の距離が、シート摺接部の全周に亘って一定ではなく、アッパーケースとロワーケースとの間に組み込まれた摺動シートに対するセンタープレートの摺接面積を増加させて摺動シートの偏摩耗を解消するとともに摺動シートの耐久性を向上させるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
例えば、本発明のスラスト滑り軸受は、合成樹脂製部品で構成されるが、特にアッパーケースとロワーケースについては、金型により成形可能な合成樹脂であれば、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂等のエンプラと称するエンジニアリングプラスチックからなる熱可塑性合成樹脂の如何なるものであっても良い。
例えば、本発明のスラスト滑り軸受は、グリースのような流動性の低い油脂を潤滑剤として用いるが、グリースよりも流動性の高い潤滑油を潤滑剤として用いてもよい。
例えば、本発明のスラスト滑り軸受は、ストラット型サスペンションに対して用いられるだけでなく、エアサスペンション、ダブルウィッシュボーン式サスペンションなどに対しても用いられる。
図1乃至図7に基づいて、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100について説明する。
<1.スラスト滑り軸受の基本構造>
まず、図1に基づいて、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100の基本構造を説明する。
図1は、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受の断面図である。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、環状体を呈するものであって、独立懸架式のサスペンションであるストラット型サスペンション(マクファーソンストラット型サスペンション)を有する車両に取り付けられる。
ストラット型サスペンションは、ピストンロッド(軸部材)および油圧式ショックアブソーバーを備えたストラットアセンブリに、コイルスプリングを組み合わせた構造を有しており、ステアリング操作によってストラットアセンブリがコイルスプリングと共に回動するように構成されている。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、このようなストラット型サスペンションのピストンロッドの回動を許容すると共にストラット型サスペンションからの荷重を支持する。
本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、車両の車体側に取り付けられる円環状のアッパーケース110と、このアッパーケース110に重ね合わせてアッパーケース110の軸心Cを中心に回動自在に摺動する円環状のロワーケース120と、このロワーケース120の外周側に取り付けられ、スラスト滑り軸受100の外周側から泥や粉塵等の侵入を防ぐ円環状の外周側シール部材(環状シール部材)130とを備えている。
このスラスト滑り軸受100は、アッパーケース110が車体側に取り付けられ、ロワーケース120がコイルスプリングによる弾性力を受けている。
さらに、本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100において、アッパーケース110とロワーケース120との間に環状収容空間Vが形成されている。
そして、この環状収容空間V内には、少なくとも一部がアッパーケース110側に配設されている円環状の摺動シート140が配設されている。
さらに、この環状収容空間V内には、少なくとも一部がロワーケース120側に配設されている円環状のセンタープレート150が配設されている。
このように構成されたスラスト滑り軸受100は、センタープレート150が摺動シート140に対して回動自在に摺動することで、センタープレート150が配設されているロワーケース120が摺動シート140が配設されているアッパーケース110の軸心を中心に回動自在となっている。
これにより、アッパーケース110とロワーケース120とが、滑らかに回動できる。
そして、本実施例において、アッパーケース110、ロワーケース120、外周側シール部材130、摺動シート140およびセンタープレート150のそれぞれの軸心は一致している。
すなわち、スラスト滑り軸受100の軸心Cは、アッパーケース110、ロワーケース120、外周側シール部材130、摺動シート140およびセンタープレート150のそれぞれの軸心でもある。
また、このように構成されたスラスト滑り軸受100において、アッパーケース110、ロワーケース120、外周側シール部材130、摺動シート140およびセンタープレート150がそれぞれ円環状の部材であることにより、スラスト滑り軸受100の軸心Cに沿って円筒状のピストンロッド遊挿空間Vpが形成されている。
そして、このピストンロッド遊挿空間Vpの外径は、ストラット型サスペンションのピストンロッド(図示せず)の外径よりも大きくなっている。
<2.アッパーケースの詳細構造>
次に、図2に基づいて、アッパーケースの詳細構造を説明する。
図2は、本発明の第1実施例で用いたアッパーケースの要部断面図である。
アッパーケース110は、必要に応じて潤滑油が含浸されたポリアセタール樹脂等の摺動特性に優れた熱可塑性合成樹脂で形成されている。
そして、アッパーケース110は、車両の車体側と当接して組付けられる当接部111と、この当接部111の外周端から下方に向かって延びる外周側の外壁部112と、当接部111の内周端から下方に向かって延びる内周側の内壁部113とを有している。
この当接部111、外壁部112および内壁部113により、アッパーケース側凹部空間Vuが形成されている。
また、アッパーケース側凹部空間Vuの上方(すなわち、当接部111の下面)には、円環状の摺動シート140を収容する環状かつ断面凹状のシート収容溝114が形成されている。
<3.ロワーケースの詳細構造>
次に、図3に基づいて、ロワーケースの詳細構造を説明する。
図3は、本発明の第1実施例で用いたロワーケースの斜視断面図である。
ロワーケース120は、ポリアミド樹脂等の熱可塑性合成樹脂で形成されている。
ロワーケース120は、アッパーケース110のシート収容溝114と対向するプレート収容溝121と、このプレート収容溝121の内周端から下方に向かって延びる内周側の円筒部122とを有している。
プレート収容溝121は、センタープレート150をロワーケース120に配設した際にセンタープレート150と当接すると共に半径方向および周方向に水平な底面121aと、内周側の内側面121bと、外周側の外側面121cとにより形成されている。
プレート収容溝121へのセンタープレート150の収まりについては、後述する。
内側面121bは底面121aから鉛直上方に伸びており、本実施例において内側面121bと底面121aとのなす角は90度であるが、これに限定されるものではない。
外側面121cは底面121aから鉛直上方に伸びており、本実施例において外側面121cと底面121aとのなす角は90度であるが、これに限定されるものではない。
内側面121bと外側面121cとの間の間隔(すなわち、プレート収容溝幅d)は、プレート収容溝121の全周に亘って等しい。
<4.外周側シール部材、摺動シートの詳細構造>
本実施例のスラスト滑り軸受100で用いる外周側シール部材130は、ウレタン樹脂等の弾性体で形成されている。
この外周側シール部材130は、環状収容空間Vと連通するアッパーケース110とロワーケース120の隙間を塞いでおり、環状収容空間Vは外部から遮断されている。
すなわち、外周側シール部材130は、環状収容空間Vへの水、埃あるいは泥等の異物の侵入を阻止している。
本実施例のスラスト滑り軸受100で用いる摺動シート140は、軸心C方向の断面形状が矩形状に形成されており、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、TFE(テトラフルオロエチレン)に他原料(コモノマー)を微量共重合させた変性PTFE等のフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の摺動特性に優れた熱可塑性合成樹脂で形成され、必要に応じてPTFE(ただし、熱可塑性合成樹脂がPTFE、変性PTFEの場合を除く)、潤滑油、シリコーン、黒鉛等の潤滑剤、および/またはアラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の補強材が添加される。
これにより、センタープレート150と摺動シート140との間の摩擦係数を大幅に低減し、摺動シート140に対するセンタープレート150の摺接抵抗が軽減する。
<5.センタープレートの詳細構造>
次に、図4および図5に基づいて、センタープレートの詳細構造について説明する。
図4は本発明の第1実施例で用いたセンタープレートの平面図であり、図5はセンタープレートの断面図である。
センタープレート150は、必要に応じてPTFE、潤滑油、シリコーン等の潤滑剤が添加されたポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、軟質ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性合成樹脂、あるいは、ニトリルゴム等の合成ゴム等の摺動特性に優れた弾性体で形成される。
<5.1.センタープレートの平面視形状>
まず、図4を用いて、センタープレート150の平面視形状について説明する。
図4に示すように、センタープレート150の平面視形状は18角形であり、平面視におけるセンタープレート150の外接円をCCとし、センタープレート150の内接円をICとすると、センタープレート150は平面視において外接円CCと内接円ICとの間の領域にすべてが収まっている。
また、センタープレート150は、平面視において、内周側および外周側の輪郭が周方向で変化している。
本実施例においては、センタープレート150と外接円CCとが9点の外接点Pcで接しており、隣接する外接点Pcの間隔θcは40度ですべて等しくなっている。
また、センタープレート150と外接円CCとの外接点Pcの各々は、屈曲点を介して直線で結ばれている。
この屈曲点は、外接点Pcの各々を直接結んだ直線よりも外周側に形成されている。
なお、センタープレート150と外接円CCとの外接点Pcの個数および間隔は、上記に限定されるものではない。
さらに、本実施例においては、センタープレート150と内接円ICとが18点の内接点Piで接している。
各内接点Piは、隣接するセンタープレート150と外接円CCとの外接点Pcの間に形成されている。
そして、各内接点Piの間隔はθi1[度]あるいはθi1より大きい角度を有するθi2[度]であり、θi1とθi2とが交互に設定されている。
なお、θi1は本実施例では13.3度であり、θi2は本実施例では26.7度である。
また、センタープレート150と内接円ICとの内接点Piの各々は、屈曲点を介して直線で結ばれている。
この屈曲点は、隣接する内接点Piを直接結んだ直線よりも外周側に形成されている。
なお、センタープレート150と内接円ICとの内接点Piの個数および間隔は、上記に限定されるものではない。
さらに、センタープレート150は、摺動シート140と当接するシート摺接部151を有している。
シート摺接部151は、平面視において二重環状であり、内側摺接領域151aと外側摺接領域151bとを有している。
平面視において内側摺接領域151aおよび外側摺接領域151bはセンタープレート150と同じく18角形であり、内側摺接領域151aおよび外側摺接領域151bの輪郭はセンタープレート150の輪郭の相似形となっている。
すなわち、センタープレート150において、センタープレート150の内周端から内側摺接領域151aまでの半径方向の距離、内側摺接領域151aから外側摺接領域151bまでの半径方向の距離、外側摺接領域151bからセンタープレート150の外周端までの半径方向の距離は、センタープレート150の全周に亘って等しくなっている。
換言すると、シート摺接部151の外周における軸心Cからの距離がシート摺接部151の全周に亘って一定ではなく、さらにシート摺接部151の内周における軸心Cからの距離もシート摺接部151の全周に亘って一定ではない。
これにより、シート摺接部151の輪郭の外周側および内周側が共にセンタープレート150の周方向で変化している。
また、センタープレート150は、内側摺接領域151aと外側摺接領域151bのあいだ、すなわち半径方向の中央付近に潤滑剤溜り部152を有している。
この潤滑剤溜り部152は、センタープレート150の全周に亘って形成されており、グリース(潤滑剤)を貯留する。
また、センタープレート150の潤滑剤溜り部152の平面視における輪郭は、シート摺接部151と同様に、センタープレート150の平面視における輪郭の相似形となっている。
すなわち、潤滑剤溜り部152の外周における軸心Cからの距離が潤滑剤溜り部152の全周に亘って一定ではなく、さらに潤滑剤溜り部152の内周における軸心Cからの距離も潤滑剤溜り部152の全周に亘って一定ではない。
換言すると、潤滑剤溜り部152の平面視における輪郭がセンタープレート150の周方向で変化している。
<5.2.センタープレートの断面形状>
次に、図5に基づいて、センタープレート150の断面形状を説明する。
図5Aは、本発明の第1実施例で用いたセンタープレートのV−V断面図である。
図5Aに示すように、センタープレート150の断面形状は「∞」状であり、センタープレート150は、厚み方向の中心線Lに対して対称な形状である。
また、センタープレート150の厚みは、ロワーケース120のプレート収容溝121の深さよりも大きい(図1等参照)。
シート摺接部151の内側摺接領域151aはセンタープレート150の内周側に形成されており、シート摺接部151の外側摺接領域151bはセンタープレート150の外周側に形成されている。
さらに、センタープレート150は、この内側摺接領域151aと外側摺接領域151bのあいだ、すなわち半径方向の中央付近に、断面形状がV字状で円環状の周溝でありグリースを貯留する潤滑剤溜り部152を有している。
このように潤滑剤溜り部152が形成されていることにより、潤滑剤溜り部152からセンタープレート150と摺動シート140との間にグリースが全周に亘って供給され、センタープレート150と摺動シート140との間の摩擦係数が大幅に低減する。
なお、本実施例においては、センタープレート150の上側を潤滑剤溜り部152としているが、センタープレート150の下側にもグリースを貯留してもよい。
図5Bはセンタープレート150の変形例であり、(a)に示すように、センタープレート150の上側のみに断面がV字状の潤滑剤溜り部152を設けてもよい。
また、(b)に示すように、センタープレート150の断面形状を、図5Aに比べて内側摺接領域151aおよび外側摺接領域151bの半径方向の幅をより短くした瓢箪型(すなわち、楕円形の長軸方向の中心が窪んだ形状)にしてもよい。
これにより、センタープレート150を図5Aのような断面形状にする場合に比べて摺動シート140との接触面積を小さくすることができる。
<5.ロワーケースとセンタープレートとの配置関係>
以上、本実施例のスラスト滑り軸受100の各部材について説明をした。
続いて、図6に基づいて、ロワーケース120とセンタープレート150との配置関係を詳述する。
図6は、図1のVIから見た平面図である。
なお、図6では、ロワーケース120とセンタープレート150との配置関係を説明するために、アッパーケース110、外周側シール部材130および摺動シート140を取り除いている。
ロワーケース120におけるプレート収容溝121の内半径(すなわち軸心Cから内側面121bまでの距離)をRciとし、ロワーケース120におけるプレート収容溝121の外半径(すなわち軸心Cから外側面121cまでの距離)をRcoとすると、プレート収容溝幅dはRco−Rciとなる。
また、センタープレート150の内接円ICの半径をRpiとし、センタープレート150の外接円CCの半径をRpcとすると、本実施例において、センタープレート150の内接円ICの半径Rpiはプレート収容溝121の内半径Rciより大きく、センタープレート150の外接円CCの半径Rpcはプレート収容溝121の外半径Rcoより小さくなっている。
したがって、ロワーケース120のプレート収容溝幅dは、センタープレート幅の仮想幅(センタープレート150の外接円CCの半径Rpcとセンタープレート150の内接円ICの半径Rpiとの差)より大きくなっている。
また、ロワーケース120のプレート収容溝121とセンタープレート150の外径とが上述のような関係にあることより、ロワーケース120のプレート収容溝幅dはセンタープレート150のセンタープレート幅wpよりも大きくなっている。
<6.センタープレートと摺動シートとの配置関係>
続いて、図7に基づいて、センタープレート150と摺動シート140との配置関係を詳述する。
図7は、図1のVIIから見た平面図である。
なお、図7では、センタープレート150と摺動シート140との配置関係を説明するために、アッパーケース110、ロワーケース120および外周側シール部材130を取り除いている。
図7に示すように、センタープレート150と摺動シート140とは、センタープレート150に二重環状に形成されたシート摺接部151(内側摺接領域151a、外側摺接領域151b)が摺動シート140に接している。
内側摺接領域151aおよび外側摺接領域151bのそれぞれが一定の幅を有した環状の領域であるため、センタープレート150は、摺動シート140と線接触していると換言することができる。
このようにセンタープレート150と摺動シート140とが接触していることにより、センタープレート150と摺動シート140との接触面積が低減し、摺動シート140に対するセンタープレート150の摺接抵抗が軽減する。
また、摺動シート140の半径方向の幅(摺動シート幅)wsは、全周において等しく、センタープレート150の半径方向の幅(センタープレート幅)wpよりも広くなっている。
そして、摺動シート140は、外半径Rsoがセンタープレート150の外接円の半径Rpcより大きく、内半径Rsiがセンタープレート150の内接円の半径Rpiより小さくなっている。
これにより、センタープレート150の外接円CCとセンタープレート150の内接円ICとで囲まれる領域(すなわち、センタープレート150の摺動領域SA)は、軸心方向から見て摺動シート140上に形成されている。
したがって、センタープレート150のシート摺接部151が、摺動シート140の軸心C方向から視た摺動シート140の投影範囲内に輪郭形成されていることになる。
これにより、センタープレート150のシート摺接部151が、摺動シート140からはみ出でることなく相互に確実に摺接する。
<7.第1実施例であるスラスト滑り軸受100の効果>
このようにして得られた本発明の第1実施例であるスラスト滑り軸受100は、環状のアッパーケース110と、このアッパーケース110の軸心C回りで回動自在に組み合わされてアッパーケース110との間に環状収容空間Vを形成する環状のロワーケース120と、環状収容空間Vに組み込まれて軸心C回りで回動自在に摺動する環状のセンタープレート150と、アッパーケース110とセンタープレート150との間およびセンタープレート150とロワーケース120との間の少なくとも一方に挟持される環状の摺動シート140とを備えていることにより、軸部材であるピストンロッドの回動を許容しつつピストンロッドへの荷重を支持すると共にアッパーケース110に対してロワーケース120が滑らかに回動できる。
また、センタープレート150が、摺動シート140と摺接する環状のシート摺接部151を有し、このシート摺接部151の外周および内周の少なくとも一方と軸心Cとの間の距離が、シート摺接部151の全周に亘って一定ではないことにより、センタープレート150のシート摺接部151の輪郭のうち、外周側および内周側の少なくとも一方がセンタープレート150の周方向で変化するため、摺動シート140のセンタープレート150に対する径方向の摺接領域が特定の領域に集中することなく径方向に広がり、センタープレート150のシート摺接部151の輪郭が周方向で変化しないものに比べて、摺動シート140におけるセンタープレート150との摺接領域が増加し、長期使用であっても摺動シート140における径方向の偏摩耗を解消するとともに摺動シート140の耐久性を向上させることができる。
また、センタープレート150のシート摺接部151が、摺動シート140の軸心C方向から視た摺動シート140の投影範囲内に輪郭形成されていることにより、センタープレート150および摺動シート140の耐久性を長期に亘って維持することができる。
また、センタープレート150が、潤滑剤であるグリースを貯留する潤滑剤溜り部152を有していることにより、アッパーケース110とロワーケース120とをさらに優れた潤滑状態にすることができる。
さらに、潤滑剤溜り部152の外周における軸心Cからの距離が潤滑剤溜り部152の全周に亘って一定ではなく、さらに潤滑剤溜り部152の内周における軸心Cからの距離も潤滑剤溜り部152の全周に亘って一定ではないことにより、センタープレート150のシート摺接部151内のグリースと摺接する摺動シート140の領域がセンタープレート150の回転に対して径方向で変化するため、摺動シート140の幅方向に亘ってグリースが供給されやすくなるなど、その効果は甚大である。
本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受200について、図8に基づいて、以下に詳しく説明する。
ここで、図8は本発明の第2実施例であるスラスト滑り軸受におけるセンタープレートの平面図である。
第2実施例のスラスト滑り軸受200は、第1実施例のスラスト滑り軸受100におけるセンタープレート150の形状を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のスラスト滑り軸受100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
第2実施例であるスラスト滑り軸受200のセンタープレート250においても、平面視において、内周側および外周側の輪郭が周方向で変化している。
また、第2実施例においても、シート摺接部251の輪郭はセンタープレート250の輪郭の相似形となっている。
すなわち、シート摺接部251の外周における軸心Cからの距離がシート摺接部251の全周に亘って一定ではなく、さらにシート摺接部251の内周における軸心Cからの距離もシート摺接部251の全周に亘って一定ではない。
本実施例においても、センタープレート250と外接円CCとが8点の外接点Pcで接しており、隣接する外接点Pcの間隔θcは45度ですべて等しくなっている。
また、センタープレート250と外接円CCとの外接点Pcの各々は、曲線で滑らかに結ばれている。
なお、センタープレート250と外接円CCとの外接点Pcの個数および間隔は、上記に限定されるものではない。
さらに、本実施例においては、センタープレート250と内接円ICとが8点の内接点Piで接しており、隣接する内接点Piの間隔θiは45度ですべて等しくなっている。
各内接点Piは、隣接するセンタープレート250と外接円CCとの外接点Pcの間に形成されている。
また、センタープレート250と内接円ICとの内接点Piの各々は、曲線で滑らかに結ばれている。
なお、センタープレート250と内接円ICとの内接点Piの個数および間隔は、上記に限定されるものではない。
センタープレート250の断面形状については、第1実施例と同様である(図5A、図5B参照)。
本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受300について、図9に基づいて、以下に詳しく説明する。
図9Aは本発明の第3実施例であるスラスト滑り軸受におけるセンタープレートの平面図であり、図9Bは図9AのIX−IX断面図である。
第3実施例のスラスト滑り軸受300は、第1実施例のスラスト滑り軸受100におけるセンタープレート150の形状を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のスラスト滑り軸受100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する300番台の符号を付すのみとする。
まず、図9Aを用いて、ロワーケース320とセンタープレート350との配置関係を詳述する。
第3実施例であるスラスト滑り軸受300のセンタープレート350においても、平面視において、内周側および外周側の輪郭が周方向で変化しており、その外形は第1実施例のセンタープレート150と同じである。
そして、本実施例において、センタープレート350の内接円ICの半径Rpiはプレート収容溝321の内半径Rciとほぼ等しく、センタープレート350の外接円CCの半径Rpcはプレート収容溝321の外半径Rcoとほぼ等しくなっている。
したがって、センタープレート350は、ロワーケース320のプレート収容溝321の内側面321bに18点で内接し、ロワーケース320のプレート収容溝321の外側面321cに9点で外接している。
これにより、センタープレート350はロワーケース320に対して摺動しにくくなっている。
なお、センタープレート350とロワーケース320との内接点および外接点の個数は、上記に限定されるものではない。
また、センタープレート350の平面視形状が、第2実施例のセンタープレート250のように、センタープレート350と外接円CCとの外接点Piの各々およびセンタープレート350と内接円ICとの内接点Piの各々が曲線で滑らかに結ばれているような形状であってもよい。
次に、図9Bを用いてセンタープレート350の断面形状について説明する。
図9Bに示すように、センタープレート350の断面形状は厚み方向の中心線Lに対して対称あると共に、半径方向の中心線に対しても対称である。
そして、半径方向の中心部が鉛直上方および鉛直下方に突出しており、この突出箇所が摺動シートとのシート当接部351となっている。
なお、センタープレート350の断面形状については、第1実施例(図5A、図5B)と同じ形状であってもよい。
本発明の第4実施例であるスラスト滑り軸受400について、図10に基づいて、以下に詳しく説明する。
図10は、本発明の第4実施例であるスラスト滑り軸受の要部断面図である。
第4実施例のスラスト滑り軸受400は、第1実施例のスラスト滑り軸受100における摺動シート140の配置を変更したものであり、多くの要素について第1実施例のスラスト滑り軸受100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する400番台の符号を付すのみとする。
図10の(a)の場合、摺動シート440をセンタープレート450の下に載置している。
また、図10の(b)の場合、センタープレート450の上下を摺動シート440(上部摺動シート441、下部摺動シート442)で挟んでいる。
なお、センタープレート450の断面形状は、第1実施例(図5A、図5B)のような形状であってもよいし、第2実施例(図8)および第3実施例(図9A、図9B)のような形状であってもよい。
<変形例>
以上、本発明のスラスト滑り軸受を実施するためにその具体的な形態について説明したが、本発明スラスト滑り軸受は、上述した第1実施例乃至第4実施例のスラスト滑り軸受に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲でその具体的な形態の変形が可能である。
例えば、第1実施例乃至第2実施例のスラスト滑り軸受において、センタープレートのシート摺接部が内周外周ともに輪郭変化していたが、センタープレートの外接円と内接円で囲まれる領域が摺動シート内に収まっていれば、内周あるいは外周のみが輪郭変形していてもよい。
例えば、第1実施例乃至第3実施例のスラスト滑り軸受において、センタープレートの外接円と内接円で囲まれる領域が摺動シート内に収まっていれば、センタープレートと外接円との当接点数が、センタープレートと内接円との当接点数より多くてもよい。
例えば、第1実施例乃至第3実施例のスラスト滑り軸受において、センタープレートの周方向における輪郭が変化し、シート摺接部はこのセンタープレートの輪郭の相似形であったが、センタープレートの周方向における輪郭が変化せずにシート摺接部の周方向における輪郭が変化するものであってもよい。
例えば、第1実施例および第2実施例のスラスト滑り軸受において、潤滑剤溜り部の断面形状はV字状であったが、潤滑剤溜り部の断面形状はU字状や矩形状等、溝が形成されていれば如何なるものであってもよい。
例えば、第1実施例および第2実施例のストラト滑り軸受において、摺動シート幅はセンタープレート幅より広くなっているが、摺動シートの半径方向の最外点を通る仮想円の半径がセンタープレートの外側摺接領域の最外点を通る仮想円の半径より大きく、且つ、摺動シートの半径方向の最内点を通る仮想円の半径がセンタープレートの内側摺接領域の最内点を通る仮想円の半径より小さければ、如何なる幅であってもよい。
例えば、第1実施例乃至第4実施例のスラスト滑り軸受に用いる摺動シートは、熱可塑性合成樹脂で形成し、センタープレートは、熱可塑性エラストマーで形成したが、摺動シートを熱可塑性エラストマーで形成し、センタープレートを熱可塑性合成樹脂で形成してもよい。
例えば、第1実施例乃至第4実施例のスラスト滑り軸受に用いる摺動シートの断面形状は、アッパーケース(あるいはロワーケース)およびセンタープレートと対抗する面が平面であれば、半径方向の側面形状は如何なるものであってもよい。
100、 200、 300、 400 ・・・ スラスト滑り軸受
110、 410 ・・・ アッパーケース
111 ・・・ 当接部
112 ・・・ 外壁部
113 ・・・ 内壁部
114 ・・・ シート収容溝
120、 320 ・・・ ロワーケース
121、 321 ・・・ プレート収容溝
121a、 321a ・・・ 底面
121b、 321b ・・・ 内側面
121c、 321c ・・・ 外側面
122 ・・・ 円筒部
130 ・・・ 外周側シール部材(環状シール部材)
140、 440 ・・・ 摺動シート
441 ・・・ 上部摺動シート
442 ・・・ 下部摺動シート
150、 250、 350、 450 ・・・ センタープレート
151、 、 351 ・・・ シート摺接部
151a ・・・ 内側摺接領域
151b ・・・ 外側摺接領域
152 ・・・ 潤滑剤溜り部
C ・・・ 軸心
L ・・・ 厚み方向の中心線
V ・・・ 環状収容空間
SA ・・・ 摺動領域
Vp ・・・ ピストンロッド遊挿空間
Vu ・・・ アッパーケース側凹部空間
d ・・・ プレート収容溝幅
wp ・・・ センタープレート幅
ws ・・・ 摺動シート幅
CC ・・・ センタープレートの外接円
IC ・・・ センタープレートの内接円
Pc ・・・ 外接点
Pi ・・・ 内接点
θc ・・・ 隣接する外接点の間隔
θi1、θi2 ・・・ 隣接する内接点の間隔
Rci ・・・ ロワーケースのプレート収容溝の内半径
Rco ・・・ ロワーケースのプレート収容溝の外半径
Rpi ・・・ センタープレートの内接円の半径
Rpc ・・・ センタープレートの外接円の半径
Rsi ・・・ 摺動シートの内半径
Rso ・・・ 摺動シートの外半径

Claims (8)

  1. 環状のアッパーケースと、該アッパーケースの軸心回りで回動自在に組み合わされてアッパーケースとの間に環状収容空間を形成する環状のロワーケースと、前記環状収容空間に組み込まれて前記軸心回りで回動自在に摺動する環状のセンタープレートと、前記アッパーケースと前記センタープレートとの間および前記センタープレートと前記ロワーケースとの間の少なくとも一方に挟持される環状の摺動シートとを備えた合成樹脂製のスラスト滑り軸受であって、
    前記センタープレートが、前記摺動シートと摺接する環状のシート摺接部を有し、
    該シート摺接部と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではないことを特徴とするスラスト滑り軸受。
  2. 前記センタープレートのシート摺接部の外周と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではなく、
    前記センタープレートのシート摺接部の内周と前記軸心との間の距離が、前記シート摺接部の全周に亘って一定ではないことを特徴とする請求項1に記載のスラスト滑り軸受。
  3. 前記センタープレートのシート摺接部が、前記摺動シートの軸心方向から視た前記摺動シートの投影範囲内に輪郭形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスラスト滑り軸受。
  4. 前記センタープレートのシート摺接部が、前記摺動シートと線接触していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のスラスト滑り軸受。
  5. 前記センタープレートが、潤滑剤を貯留する潤滑剤溜り部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のスラスト滑り軸受。
  6. 前記センタープレートの潤滑剤溜り部が、円環状の周溝で構成されていることを特徴とする請求項5に記載のスラスト滑り軸受。
  7. 前記摺動シートが、フッ素樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のスラスト滑り軸受。
  8. 前記環状収容空間を外部から遮断する環状シール部材が、前記アッパーケースと前記ロワーケースとの間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のスラスト滑り軸受。
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