JP2019085935A - 片吸込立軸ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポンプの運転時と停止時との大きな負荷変動を低減し、軸受の摩耗や損傷を抑制することができる片吸込立軸ポンプを提供すること。【解決手段】 ポンプ軸24と、羽根車23と、羽根車を収納するポンプケーシング20とを備えた片吸込立軸ポンプ1Aにおいて、ポンプケーシングが、内部ケーシング20Aと、外部ケーシング20Bと、外部ケーシングの下部に設けられたケーシング底部27とを備え、羽根車が、下部に羽根車側リング部31を備え、ケーシング底部が、羽根車側リング部の外周面との間に隙間g1を介して対向したケーシング側対向部32を有し、羽根車とケーシング底部との間であってケーシング側対向部の内側の空間が背面室34とされ、吐出流路と背面室とが、隙間g1を介して連通され、ケーシング底部に、内外に貫通して形成され背面室内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、羽根車より上方位置で上方に向けて開口した吸込口を有した片吸込立軸ポンプに関するものである。
従来、特許文献1には、羽根車の上方位置で上方に向けて開口した吸込口を有するプルアウト形立軸片吸込渦巻ポンプが記載されている。この立軸ポンプは、従来の下吸込形のプルアウト形立軸片吸込渦巻ポンプの欠点を改善したもので、図7に示すように、羽根車110の主軸102を軸支する軸受部115と上方に向かって開口したベルマウス111とケーシングとを備えている。
上記ケーシングは、羽根車110の上面側を覆う上部ケーシング壁114で形成された内部ケーシング117と、外部ケーシング123とに分割され、このケーシングの分割面を水密に形成したものである。
外部ケーシング123は、上部ケーシング壁114及び羽根車110の外周に設けられた渦室118と、この渦室118に連続し内周壁が内部ケーシング117の外周に配置された案内管121と、羽根車110の下面側を覆う下部ケーシング壁120とで形成されている。
上記従来の立軸ポンプは、羽根車を内部ケーシング117と共に外部ケーシング123から抜き取って取り出すことを可能にすると共に、ベルマウス111を上方に向かって開口した上吸込形とすることにより、ケーシングとバレルとの間隙を狭くしてもベルマウス111に流入する水の抵抗が増加せず、バレルの小型化が可能になるものである。
次に、上吸込形の片吸込立軸ポンプの別の従来例について、図5及び図6を参照して説明する。
図5に示すように、バレル101の上部の床102に吐出エルボ103が配設され、吐出エルボ103の下端に、揚水管104,ポンプケーシング105が順次連接されてバレル101内に垂下されている。
吐出エルボ103の外壁を貫通突出するポンプ軸106は、カップリング107を介して駆動装置(図示せず)に連結され、ポンプ軸106の下端部には、吸込側が上に向いた羽根車108が配設されている。
また、吐出エルボ103の外壁には、ポンプ軸106の軸方向のスラスト荷重を受けるためのスラスト軸受109が配設され、スラスト軸受109にポンプ軸106の上部が軸支されている。
揚水管104の下端に連結されたポンプケーシング105には、3本の吐出流路110が形成され、3本の吐出流路110は、ポンプケーシング105の上部で合流している。
ポンプケーシング105の内側には、吸込口を上に向けて開口したベルマウス111が配設され、ベルマウス111の直下に羽根車108の吸込側が、ベルマウス111に対向してポンプ軸106に配設されている。
羽根車108の吐出側は吐出室112から吐出流路110に連通され、羽根車108の主板113の裏側となる背面側はポンプケーシング105の底部に対向している。
3本の吐出流路110が合流する位置でポンプケーシング105に水中軸受114が配設されていると共に、揚水管104内に水中軸受115が配設され、水中軸受115にポンプ軸106が軸支されている。
特開昭60−88899号公報
上記従来の技術において、以下の課題が残されている。
従来の上吸込形の立軸ポンプは、羽根車の吐出側がポンプケーシングに形成された吐出流路に連通され、羽根車の背面下方はポンプケーシングで覆われて閉塞され、羽根車の上方のみが水槽内に開口している。ポンプが運転されると、吸込口から水槽内の流体が羽根車に吸い込まれて昇圧され、羽根車から吐出された流体は吐出室から吐出流路を上向きに流れて吐出流路の上部で合流する。運転中の羽根車は主板側と側板側とから水圧を受け、この水圧のポンプ軸方向の圧力分布の差が軸スラストとして吸込側に向かって作用する。したがって、従来の上吸込形の立軸ポンプにおいては、運転中は羽根車から吐出された流体の圧力が、吐出室の羽根車の背面から大きな上向きのスラスト荷重となってポンプ軸に作用する。そして、ポンプの運転が停止すると、流体の吐出圧力が消失するため、上向きのスラスト荷重の発生はなくなるが、ポンプ軸や羽根車の質量が下向きのスラスト荷重として発生する。そのため、ポンプ軸の上部にスラスト軸受を設け、ポンプ軸に作用する大きな上向きのスラスト荷重と下向きのスラスト荷重との二方向のスラスト荷重を受けている。
しかしながら、ポンプの運転と停止とが繰り返されることにより、スラスト軸受に大きな上向きのスラスト荷重と下向きのスラスト荷重とが交互に負荷され、この負荷変動が継続されることにより、スラスト軸受に摩耗や損傷が生じやすいという問題があった。
また、ポンプ軸の下端部に羽根車が配設されていると共に、羽根車より上方のポンプケーシングにポンプ軸を軸支する水中軸受が配設された片持ち構造のため、質量の大きな回転体である羽根車のアンバランスにより、ポンプ軸に振れ回りが生じやすく、ポンプの振動や水中軸受の異常摩耗が発生するという問題があった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、ポンプの運転時と停止時とにおける大きな負荷変動を低減し、軸受の摩耗や損傷を抑制することができる片吸込立軸ポンプを提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る片吸込立軸ポンプは、回転駆動されるポンプ軸と、前記ポンプ軸の下部に設けられた羽根車と、前記羽根車を収納すると共に、前記羽根車より上方位置で上方に向けて開口した流体の吸込口と前記羽根車から吐出された前記流体の吐出流路とを有するポンプケーシングとを備えた片吸込立軸ポンプにおいて、前記ポンプケーシングが、前記羽根車の上に前記吸込口を配して設けられた内部ケーシングと、前記内部ケーシングとの間に前記吐出流路を設けて前記内部ケーシングを覆った外部ケーシングと、前記外部ケーシングの下部に設けられたケーシング底部とを備え、前記羽根車が、下部に前記ポンプ軸を中心にした円環状に延在し下方に向けて突出した羽根車側リング部を備え、前記ケーシング底部が、前記羽根車リング部と同軸の円環状に形成されていると共に前記羽根車リング部の外周面及び内周面の少なくとも一方との間に隙間を介して対向したケーシング側対向部を有し、前記羽根車と前記ケーシング底部との間であって前記ケーシング側対向部の内側の空間が背面室とされ、前記吐出流路と前記背面室とが、前記隙間を介して連通され、前記ケーシング底部に、内外に貫通して形成され前記背面室内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されていることを特徴とする。
この片吸込立軸ポンプでは、吐出流路と背面室とが、羽根車リング部の外周面及び内周面の少なくとも一方との隙間を介して連通され、ケーシング底部に、内外に貫通して形成され背面室内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されているので、高圧流体の一部が隙間から背面室にわずかに漏洩する。さらに、背面室の圧力が上昇した際に、背面室内の流体が、排出用流路を通って、低圧側のポンプケーシングの外部に排出され、背面室の圧力上昇が抑制される。これにより、吐出側の高圧流体による羽根車背面への圧力負荷の影響を減殺でき、ポンプの運転時に大きな上向きのスラスト荷重がポンプ軸に作用することがない。
第2の発明に係る片吸込立軸ポンプは、第1の発明において、前記ケーシング底部が、前記ポンプ軸の下部を回転可能に支持していることを特徴とする。
すなわち、この片吸込立軸ポンプでは、ケーシング底部が、ポンプ軸の下部を回転可能に支持しているので、ポンプ軸の下部が支持され、ポンプ軸に振れ回りの発生が生じ難くなり、ポンプの振動や水中軸受の異常摩耗を抑制することができる。
第3の発明に係る片吸込立軸ポンプは、第2の発明において、前記ケーシング底部が、前記ポンプ軸の下部が貫通した貫通孔を有し、前記貫通孔内に前記ポンプ軸を軸支する下部水中軸受を備えていることを特徴とする。
すなわち、この片吸込立軸ポンプでは、ケーシング底部の貫通孔内にポンプ軸を軸支する下部水中軸受を備えているので、背面室の流体がケーシング底部に設けた下部水中軸受の摺動部(排出用流路)を通ってポンプケーシングの外部に強制的に排出され、軸受の潤滑が促進される。
第4の発明に係る片吸込立軸ポンプは、第2又は第3の発明において、前記内部ケーシングが、前記吸込口より上方で前記ポンプ軸を軸支する上部水中軸受を備えていることを特徴とする。
すなわち、この片吸込立軸ポンプでは、内部ケーシングが、吸込口より上方でポンプ軸を軸支する上部水中軸受を備えているので、ポンプ軸が上下で支持されて羽根車のアンバランスによるポンプ軸の振れ回りの発生がさらに抑制され、ポンプの振動や水中軸受の異常摩耗が防止される。
第5の発明に係る片吸込立軸ポンプは、第1から第4の発明のいずれかにおいて、前記ケーシング底部が、内外に貫通して形成され前記排出用流路として機能する排出用孔を有していることを特徴とする。
すなわち、この片吸込立軸ポンプでは、ケーシング底部が、内外に貫通して形成され排出用流路として機能する排出用孔を有しているので、背面室の圧力が上昇した際に、背面室内の流体が、排出用孔を通って、低圧側のポンプケーシングの外部に排出され、背面室の圧力上昇が抑制される。特に、下部水中軸受とポンプ軸の摺動面との隙間(排出用流路)だけでは十分に圧を逃がしきれない場合に、別途設けた排出用孔からも圧を外部に逃がすことができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の片吸込立軸ポンプによれば、吐出流路と背面室とが、羽根車リング部の外周面及び内周面の少なくとも一方との隙間を介して連通され、ケーシング底部に、内外に貫通して形成され背面室内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されているので、吐出側の高圧流体による羽根車背面への圧力負荷の影響を減殺でき、ポンプの運転時に大きな上向きのスラスト荷重がポンプ軸に作用することがない。
したがって、本発明の片吸込立軸ポンプでは、ポンプの運転時と停止時とにおけるスラスト荷重によるスラスト軸受への大きな負荷変動が低減され、スラスト軸受の摩耗や損傷が抑制される。
本発明に係る片吸込立軸ポンプの第1実施形態を示す縦断面図である。 図1のB−B線で破断した斜視図である。 本発明に係る片吸込立軸ポンプの第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る片吸込立軸ポンプの第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る片吸込立軸ポンプの従来例を示す縦断面図である。 図5のA−A線断面図である。 本発明に係る片吸込立軸ポンプの従来例を示す要部の縦断面図である。
以下、本発明における片吸込立軸ポンプの第1実施形態を、図1及び図2に基づいて説明する。
本実施形態における片吸込立軸ポンプ1Aは、図1及び図2に示すように、回転駆動されるポンプ軸24と、ポンプ軸24の下部に設けられた羽根車23と、羽根車23を収納すると共に、羽根車23より上方位置で上方に向けて開口した流体の吸込口35と羽根車23から吐出された流体の吐出流路21とを有するポンプケーシング20とを備えている。
上記ポンプケーシング20は、羽根車23の上に吸込口35を配して設けられた内部ケーシング20Aと、内部ケーシング20Aとの間に吐出流路21を設けて内部ケーシング20Aを覆った外部ケーシング20Bと、外部ケーシング20Bの下部に設けられたケーシング底部27とを備えている。
上記羽根車23は、下部にポンプ軸24を中心にした円環状に延在し下方に向けて突出した羽根車側リング部31を備えている。
上記ケーシング底部27は、羽根車側リング部31と同軸の円環状に形成されていると共に羽根車側リング部31の外周面の間に隙間g1を介して対向したケーシング側対向部32を有している。
また、羽根車23とケーシング底部27との間であってケーシング側対向部32の内側の空間が背面室34とされ、吐出流路21と背面室34とが、隙間g1を介して連通されている。
さらに、ケーシング底部27には、内外に貫通して形成され背面室34内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されている。
また、ケーシング底部27は、ポンプ軸24の下部を回転可能に支持している。
すなわち、ケーシング底部27は、ポンプ軸24の下部が貫通した貫通孔29を有し、貫通孔29内にポンプ軸24を軸支する下部水中軸受30を備えている。
この下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面とのわずかな隙間が、上記排出用流路として機能する。
また、上記内部ケーシング20Aは、吸込口35より上方でポンプ軸24を軸支する上部水中軸受28を備えている。
ポンプケーシング20は、揚水管4の下端に連結され、3本の吐出流路21が内部に形成されている。これら3本の吐出流路21は、ポンプケーシング20の上部で合流している。
ポンプケーシング20の内側に吸込口35を上に向けて開口したベルマウス22が配設され、ベルマウス22の直下に、羽根車23の吸込側がベルマウス22に対向してポンプ軸24に配設されている。
羽根車23の吐出側は、吐出室25を介して吐出流路21に連通され、羽根車23の主板26の裏側となる背面側はポンプケーシング20のケーシング底部27に対向している。
このケーシング底部27には、上述したように、ポンプケーシング20の内部と外部とを連通する貫通孔29が設けられ、貫通孔29にはポンプ軸24の下端部を軸支する下部水中軸受30が配設されている。
ポンプ軸24は貫通孔29を貫通し、その下端面はポンプケーシング20の外部に露出している。
羽根車23の主板26の背面に設けられた羽根車側リング部31と、ケーシング底部27に設けられたケーシング側対向部32とは、それぞれポンプ軸24と同心に配設されている。なお、ケーシング側対向部32は、ケーシング底部27の段差部に設置されたリング状の部材である。
上述したように、羽根車側リング部31の外周面とケーシング側対向部32の内周面とは、リング状のわずかな隙間g1(一例として0.3mm)を空けて対向している。
羽根車23の主板26の背面とケーシング底部27と羽根車側リング部31の内周面との間には、上記背面室34が形成され、この背面室34はリング状の隙間g1を介して羽根車23の吐出側と連通されている。
上部水中軸受28は、ポンプケーシング20に形成された3本の吐出流路21が合流する位置に配設されている。
すなわち、ポンプ軸24は、羽根車23の上下において上部水中軸受28及び下部水中軸受30によって軸支されている。なお、ポンプ軸24の上部はスラスト軸受(図示せず)により軸支されている。
次に、本実施形態の片吸込立軸ポンプ1Aの動作について説明する。
まず、ポンプが運転されると、ベルマウス22の吸込口35から水槽内の流体が、羽根車23に吸い込まれて昇圧される。羽根車23から吐出された流体は、吐出室25から3本の吐出流路21を上向きに流れて吐出流路21の上部で合流し、揚水管4内に流入する。
そして、羽根車23から吐出された流体の圧力により吐出室25は高圧になり、高圧流体の一部がリング状の隙間g1から背面室34にわずかに漏洩し、背面室34の圧力が上昇する。背面室34の圧力が上昇すると、背面室34内の流体は、下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との隙間(一例として0.1mm)を通って、低圧側のポンプケーシング20の外部に排出され、背面室34の圧力上昇が抑制される。このように、下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との隙間が、排出用流路となる。
なお、下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との隙間(排出用流路)は、上述したように背面室34内の圧力が上昇した際に、流体が内部から外部に流通可能な程度の微小な隙間となっている。
したがって、リング状の隙間g1を介して羽根車23の吐出側と背面室34とを連通したことにより、吐出側の高圧流体による羽根車背面への圧力負荷の影響を減殺でき、大きな上向きのスラスト荷重がポンプ軸に作用することがない。さらに、背面室34の流体が下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との隙間(排出用流路)を通って低圧側の外部に排出されるので、強制潤滑作用が働き下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との潤滑が促進される。
このように本実施形態の片吸込立軸ポンプ1Aでは、吐出流路21と背面室34とが、羽根車側リング部31の外周面との隙間g1を介して連通され、ケーシング底部27に、内外に貫通して形成され背面室34内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されているので、高圧流体の一部が隙間g1から背面室34にわずかに漏洩する。さらに、背面室34の圧力が上昇した際に、背面室34内の流体が、排出用流路を通って、低圧側のポンプケーシング20の外部に排出され、背面室34の圧力上昇が抑制される。これにより、吐出側の高圧流体による羽根車背面への圧力負荷の影響を減殺でき、ポンプの運転時に大きな上向きのスラスト荷重がポンプ軸24に作用することがない。したがって、ポンプの運転時と停止時とにおけるスラスト荷重によるスラスト軸受への大きな負荷変動が低減され、スラスト軸受の摩耗や損傷が抑制される。
また、ケーシング底部27が、ポンプ軸24の下部を回転可能に支持しているので、ポンプ軸24の下部が支持され、ポンプ軸24に振れ回りの発生が生じ難くなり、ポンプの振動や水中軸受の異常摩耗を抑制することができる。
特に、ケーシング底部27の貫通孔29内にポンプ軸24を軸支する下部水中軸受30を備えているので、背面室34の流体がケーシング底部27に設けた下部水中軸受30の摺動部(排出用流路)を通ってポンプケーシング20の外部に強制的に排出され、軸受の潤滑が促進される。
さらに、内部ケーシング20Aが、吸込口35より上方でポンプ軸24を軸支する上部水中軸受28を備えているので、ポンプ軸24が上下で支持されて羽根車23のアンバランスによるポンプ軸24の振れ回りの発生がさらに抑制され、ポンプの振動や水中軸受の異常摩耗が防止される。
次に、本発明に係る片吸込立軸ポンプの第2及び第3実施形態について、図3及び図4を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、ケーシング底部27が、羽根車側リング部31の外周面との間に隙間g1を介して対向したケーシング側対向部32を備えているのに対し、第2実施形態の片吸込立軸ポンプ1Bでは、図3に示すように、ケーシング底部44が、羽根車側リング部42の内周面との間に隙間g2を介して対向したケーシング側対向部45を備えている点である。
すなわち、第2実施形態では、ケーシング側対向部45が、羽根車側リング部42の内側に設けられている。
上記ケーシング側対向部45は、ケーシング底部44の底面から上方に突出したリング状の突条部に設置されたリング状部材である。
羽根車40の主板41の背面に設けられた羽根車側リング部42と、ケーシング底部44に設けられたケーシング側対向部45とは、それぞれポンプ軸24と同心に配設されている。
上述したように、羽根車側リング部42の内周面とケーシング側対向部45の外周面とは、リング状のわずかな隙間g2(一例として0.3mm)を空けて対向している。
主板41の背面とケーシング底部44とケーシング側対向部45の内側との間に形成された背面室47は、リング状の隙間g2を介して羽根車40の吐出側と連通されている。
このように第2実施形態の片吸込立軸ポンプ1Bでは、吐出流路21と背面室47とが、羽根車側リング部42の内周面との隙間g2を介して連通され、ケーシング底部44に、内外に貫通して形成され背面室47内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されているので、第1実施形態と同様に、吐出側の高圧流体による羽根車背面への圧力負荷の影響を減殺でき、ポンプの運転時に大きな上向きのスラスト荷重がポンプ軸24に作用することがない。したがって、ポンプの運転時と停止時とにおけるスラスト荷重によるスラスト軸受への大きな負荷変動が低減され、スラスト軸受の摩耗や損傷が抑制される。
次に、第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、背面室34の圧力が上昇した際に、背面室34の流体がケーシング底部37に設けた下部水中軸受30の摺動部を介して圧を逃がしているのに対し、第3実施形態の片吸込立軸ポンプ31では、図4に示すように、ケーシング底部37が、内外に貫通して形成され排出用流路として機能する排出用孔37aも有している点である。
すなわち、第3実施形態では、背面室34と外部とを連通する小径の排出用孔37aは2つ形成されている。なお、本実施形態では、排出用孔37aを2つ設けたが、1又は3以上の排出用孔37aを設けても構わない。
このように第3実施形態の片吸込立軸ポンプ31では、ケーシング底部37が、内外に貫通して形成され排出用流路として機能する排出用孔37aを有しているので、背面室34の圧力が上昇した際に、背面室34内の流体が、排出用孔37aを通って、低圧側のポンプケーシング20の外部に排出され、背面室34の圧力上昇が抑制される。特に、下部水中軸受30とポンプ軸24の摺動面との隙間(排出用流路)だけでは十分に圧を逃がしきれない場合に、別途設けた排出用孔37aからも圧を外部に逃がすことができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、ポンプケーシングの吐出流路を3本で構成したが、吐出流路は2本でもよく、4本以上で構成してもよい。
また、羽根車はクローズド羽根車に限られるものではなく、オープン羽根車であってもよい。さらに、必要に応じて吐出流路に案内羽根を設けてもよい。
さらに、第1実施形態では、吐出流路と背面室とが、羽根車側リング部の外周面との隙間を介して連通されており、また第2実施形態では、吐出流路と背面室とを、羽根車側リング部の内周面と外周面とのそれぞれに設けられた隙間を介して連通しても構わない。この場合、羽根車側リング部の内周面側と外周面側との両方にケーシング側対向部が設けられ、これら一つのケーシング側対向部の間に隙間を介して羽根車側リング部が配される。
1A,1B,31…片吸込立軸ポンプ、20…ポンプケーシング、20A…内部ケーシング、20B…外部ケーシング、21…吐出流路、23,40…羽根車、24…ポンプ軸、27,37,44…ケーシング底部、28…上部水中軸受、29…貫通孔、30…下部水中軸受、31,42…羽根車側リング部、32,45…ケーシング側対向部、34,47…背面室、35…吸込口、37a…排出用孔、g1…ケーシング側対向部と羽根車側リング部の外周面との隙間、g2…ケーシング側対向部と羽根車側リング部の内周面との隙間

Claims (5)

  1. 回転駆動されるポンプ軸と、前記ポンプ軸の下部に設けられた羽根車と、前記羽根車を収納すると共に、前記羽根車より上方位置で上方に向けて開口した流体の吸込口と前記羽根車から吐出された前記流体の吐出流路とを有するポンプケーシングとを備えた片吸込立軸ポンプにおいて、
    前記ポンプケーシングが、前記羽根車の上に前記吸込口を配して設けられた内部ケーシングと、
    前記内部ケーシングとの間に前記吐出流路を設けて前記内部ケーシングを覆った外部ケーシングと、
    前記外部ケーシングの下部に設けられたケーシング底部とを備え、
    前記羽根車が、下部に前記ポンプ軸を中心にした円環状に延在し下方に向けて突出した羽根車側リング部を備え、
    前記ケーシング底部が、前記羽根車側リング部と同軸の円環状に形成されていると共に前記羽根車側リング部の外周面及び内周面の少なくとも一方との間に隙間を介して対向したケーシング側対向部を有し、
    前記羽根車と前記ケーシング底部との間であって前記ケーシング側対向部の内側の空間が背面室とされ、
    前記吐出流路と前記背面室とが、前記隙間を介して連通され、
    前記ケーシング底部に、内外に貫通して形成され前記背面室内の流体を外部に排出可能な排出用流路が形成されていることを特徴とする片吸込立軸ポンプ。
  2. 請求項1に記載の片吸込立軸ポンプにおいて、
    前記ケーシング底部が、前記ポンプ軸の下部を回転可能に支持していることを特徴とする片吸込立軸ポンプ。
  3. 請求項2に記載の片吸込立軸ポンプにおいて、
    前記ケーシング底部が、前記ポンプ軸の下部が貫通した貫通孔を有し、前記貫通孔内に前記ポンプ軸を軸支する下部水中軸受を備えていることを特徴とする片吸込立軸ポンプ。
  4. 請求項2又は3に記載の片吸込立軸ポンプにおいて、
    前記内部ケーシングが、前記吸込口より上方で前記ポンプ軸を軸支する上部水中軸受を備えていることを特徴とする片吸込立軸ポンプ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の片吸込立軸ポンプにおいて、
    前記ケーシング底部が、内外に貫通して形成され前記排出用流路として機能する排出用孔を有していることを特徴とする片吸込立軸ポンプ。
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