JP2019082608A - 冷却装置及びプロジェクター - Google Patents

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貴弘 宮田
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Abstract

【課題】冷却対象を一定の温度範囲に維持しやすくすることができる冷却装置及びプロジェクターを提供すること。【解決手段】冷却装置は、冷却対象に接続され、冷却対象から伝達された熱を、内部を流通する液体冷媒に伝達して、冷却対象を冷却する冷却部と、液体冷媒の温度を調整する温度調整部と、冷却部及び温度調整部を接続し、内部を液体冷媒が流通する接続部材と、冷却部に対する液体冷媒の流通方向上流側に位置し、冷却部に流通する液体冷媒の温度を検出する液体温度検出部と、を備え、温度調整部は、液体温度検出部の検出結果に基づいて、液体冷媒の温度を調整する。【選択図】図4

Description

本発明は、冷却装置及びプロジェクターに関する。
従来、光源素子と、当該光源素子を発光させる光源素子駆動部と、当該光源素子駆動部を介して光源素子に駆動電流を供給する電源と、光源素子を冷却する冷却構造と、制御部と、を備えた光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の光源装置は、冷却構造として、ペルチェ素子である冷却機構と、ヒートパイプ、ラジエータ、冷却ファン及び冷却ファン駆動部と、を有する。このような光源装置では、光源素子の熱は、冷却機構及びヒートパイプを介してラジエータに伝達され、当該ラジエータに伝達された熱は、冷却ファンによって筺体外に排出される。
また、上記光源装置は、光源素子に供給される駆動電流の値(駆動電流値)を検出する電流検出部、外気温度を検出する外気温度検出部、及び、筺体内温度を検出する筺体内温度検出部を有する。
そして、制御部は、光源装置が設置される環境の気圧変化に関わらず、上記光源素子の冷却効率を一定にするために、以下の処理を実行する。
まず、制御部は、電流検出部によって検出された駆動電流値に基づいて、光源素子の発熱量を特定する。そして、制御部は、当該発熱量から目標温度差を特定する。この目標温度差は、光源装置が設置される環境の気圧変化に関わらず、光源素子の冷却効率を一定にするために理想とされる、外気温度と筺体内温度との差である。この目標温度差は、発熱量と目標温度差との相関を示すデータテーブルから特定される。
この後、制御部は、外気温度検出部によって検出された外気温度から、筺体内温度検出部によって検出された筺体内温度を減算して、外内温度差を算出する。
この外内温度差が目標温度差より大きい場合には、筺体内の冷却風の風量が増加するように、冷却ファンの駆動が制御され、小さい場合には、筺体内の冷却風の風量が低下するように、冷却ファンの駆動が制御される。
このような処理によって、環境の気圧変化に関わらず、光源素子の冷却効率を一定に維持できる。
特開2015−141811号公報
ところで、プロジェクターでは、投射画像の高輝度化の要望に伴い、出射光量が大きい光源装置が採用される傾向にある。このような光源装置は、高温になりやすく、また、高温になると出射光量が低下する。また、プロジェクターを構成する部品のうち、光源装置から光が入射される光学部品も、入射光量が大きいと高温になりやすく、また、高温になると光学特性が変化しやすくなる。
このため、上記特許文献1に記載の光源装置のような、光源素子から伝達された熱を冷却風に伝達させる構成に代えて、光源装置や光学部品等の冷却対象の熱を液体冷媒に伝達させて、当該冷却対象を冷却する構成が検討されている。
しかしながら、液体冷媒を用いて冷却対象を冷却する構成では、当該冷却対象の温度を一定範囲内に維持するために上記特許文献1に記載の冷却手法を適用しようとしても、容易には適用しづらいという問題がある。更には、プロジェクターの使用者によるプロジェクターの使用方法や使用環境によって、光源素子の劣化の推移はそれぞれで異なり、上記のように光源素子に供給される駆動電流の値と光源素子の発熱量(温度)とは必ずしも紐付かない場合があり、冷却不足や過冷却等、光源装置を適切に冷却することができないおそれが生じるという問題もある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決することを目的としたものであり、冷却対象を一定の温度範囲に維持しやすくすることができる冷却装置及びプロジェクターを提供することを目的の1つとする。
本発明の第1態様に係る冷却装置は、冷却対象に接続され、前記冷却対象から伝達された熱を、内部を流通する液体冷媒に伝達して、前記冷却対象を冷却する冷却部と、前記液体冷媒の温度を調整する温度調整部と、前記冷却部及び前記温度調整部を接続し、内部を前記液体冷媒が流通する接続部材と、前記冷却部に対する前記液体冷媒の流通方向上流側に位置し、前記冷却部に流通する前記液体冷媒の温度を検出する液体温度検出部と、を備え、前記温度調整部は、前記液体温度検出部の検出結果に基づいて、前記液体冷媒の温度を調整することを特徴とする。
このような構成によれば、冷却対象の熱が伝達される冷却部に流通し、当該熱が伝達される液体冷媒の温度は、温度調整部によって調整される。この温度調整部による液体冷媒の温度調整は、冷却部に対して液体冷媒の流通方向上流側に位置する液体温度検出部の検出結果に基づいて行われる。このため、冷却対象の冷却に適した温度の液体冷媒を、冷却部に流通させることができる。例えば、冷却部による冷却効率を高めたい場合には、温度調整部が液体冷媒の温度を低くすることによって、当該冷却効率を高めることができる。また、冷却部による冷却効率を低くしたい場合には、温度調整部が液体冷媒の温度を高くすることによって、当該冷却効率を低くすることができる。従って、冷却対象を一定の温度範囲に維持しやすくすることができる。
上記第1態様では、前記温度調整部は、冷却気体を流通させるファンと、内部を流通する前記液体冷媒の熱を前記冷却気体に伝達する熱伝達部と、を有し、前記温度調整部は、前記ファンによって前記熱伝達部に流通する前記冷却気体の流量を調整して、前記液体冷媒の温度を調整することが好ましい。
なお、熱伝達部としては、ラジエータを例示できる。
ここで、熱伝達部に流通する冷却気体の流量が多くなると、当該熱伝達部によって冷却気体に伝達される熱量は多くなり、熱伝達部に流通する冷却気体の流量が少なくなると、当該熱伝達部によって冷却気体に伝達される熱量は少なくなる。
このため、上記構成によれば、冷却気体に伝達される熱量を、熱伝達部への冷却気体の流量によって調整できるので、上記液体冷媒の温度を確実に調整できる。従って、ヒーター等を設けることなく比較的簡易な構成によって、液体冷媒の温度を確実に調整できる。
上記第1態様では、前記温度調整部の動作を制御する温度制御部を備え、前記温度調整部は、前記熱伝達部に流通される前記冷却気体の温度を検出する気体温度検出部を有し、前記温度制御部は、前記液体温度検出部の検出結果及び前記気体温度検出部の検出結果の両方に基づいて、前記温度調整部による前記液体冷媒の温度調整を制御することが好ましい。
ここで、熱伝達部に流通する冷却気体の温度が高い場合と低い場合とでは、当該熱伝達部での液体冷媒から冷却気体への熱伝達効率が変化する。
これに対し、上記構成によれば、例えば、気体温度検出部によって検出された冷却気体の温度が高い場合(熱伝達効率が低い場合)には、熱伝達部への冷却気体の流量を増加させることによって、冷却気体への熱伝達効率の低下を相殺できる。また、冷却気体の温度が高い場合(熱伝達効率が高い場合)には、熱伝達部への冷却気体の流量を低下させることによって、冷却気体への熱伝達効率の上昇を相殺できる。従って、冷却部に流通される液体冷媒の温度を維持しやすくすることができ、ひいては、冷却対象を一定の温度範囲内に維持しやすくすることができる。
本発明の第2態様に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、上記冷却装置と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上記冷却装置と同様の効果を奏することができる。
上記第2態様では、前記光源は、前記冷却対象であることが好ましい。
このような構成によれば、プロジェクターを構成する光源は、上記冷却装置によって冷却される冷却対象であるので、当該光源を適温に保ちやすくすることができ、当該光源の点灯、ひいては、プロジェクターによる画像投射を安定して行うことができる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクターの構成を示す模式図。 上記実施形態における画像投射装置の構成を示す模式図。 上記実施形態における光源装置の構成を示す模式図。 上記実施形態における冷却装置の構成を示す模式図。 上記実施形態における温度調整部の構成を示す模式図。 上記実施形態における制御装置の構成を示すブロック図。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源装置41から出射される光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射型表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2と、当該外装筐体2内に収容される装置本体3と、を備える。
このようなプロジェクター1は、詳しくは後述するが、冷却装置5の構成及び当該冷却装置5の動作制御に特徴の1つを有する。
以下、プロジェクター1の構成について、詳述する。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、略直方体形状に形成されている。この外装筐体2は、正面部23、背面部24、右側面部25(正面部23側から見て右側に位置する側面部)及び左側面部26(正面部23側から見て左側に位置する側面部)を有する他、それぞれ図示を省略するが、これら面部23〜26の一端側を接続する天面部と、これら面部23〜26の他端側を接続する底面部と、を有する。
正面部23は、後述する投射光学装置48の一部を露出させる開口部231と、当該開口部231に対して左側面部26側及び右側面部25側に位置し、外装筐体2の外部の気体を冷却気体として内部に取り込む導入口232,233と、を有する。
背面部24は、外装筐体2内を流通した気体を外装筐体2外に排出する排出口241,242を有する。これらのうち、排出口241は、背面部24において右側面部25側に位置し、排出口242は、左側面部26側に位置している。
なお、以下の説明では、互いに交差する+Z方向、+X方向及び+Y方向のうち、+Z方向を、背面部24から正面部23に向かう方向とする。また、+X方向を、左側面部26から右側面部25に向かう方向とし、+Y方向を、底面部から天面部に向かう方向とする。すなわち、+Z方向は、図1の図面視で下側から上側に向かう方向であり、+X方向は、右側から左側に向かう方向であり、+Y方向は、奥側から手前側に向かう方向である。また、図示を省略するが、+Z方向の反対方向を−Z方向とする。−X方向及び−Y方向も同様である。なお、以下の説明では、+Z方向、+X方向及び+Y方向は、それぞれ互いに直交する方向(垂直な方向)として規定している。
[装置本体の構成]
装置本体3は、外装筐体2に収容されるプロジェクター1の内部構成である。この装置本体3は、画像投射装置4、冷却装置5及び電源装置7を備える。この他、図1では図示を省略するが、装置本体3は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置8(図6参照)を備える。
これらのうち、電源装置7は、外装筐体2内において右側面部25に沿って配置されている。この電源装置7は、外部から供給される電力を変圧して、プロジェクター1を構成する各電子部品に供給する。
[画像投射装置の構成]
図2は、画像投射装置4の構成を示す模式図である。
画像投射装置4は、上記制御装置8から入力される画像情報に応じた画像を形成及び投射するものであり、外装筐体2内において、+Z方向側で−X方向側に配置されている。この画像投射装置4は、図2に示すように、光源装置41、画像形成装置42及び投射光学装置48を有する。
[光源装置の構成]
図3は、光源装置41の構成を示す模式図である。
光源装置41は、赤、緑及び青の各色光を含む照明光を画像形成装置42に出射する。この光源装置41は、図3に示すように、光源部410、アフォーカル光学素子411、第1位相差素子412、ホモジナイザー光学素子413、光合成素子414、第2位相差素子415、第1集光素子416、光拡散装置417、第2集光素子418、波長変換装置419及び第3位相差素子RPを備える。
これらのうち、光源部410、アフォーカル光学素子411、第1位相差素子412、ホモジナイザー光学素子413、第2位相差素子415、第1集光素子416及び光拡散装置417は、光源装置41に設定された第1照明光軸Ax1上に配置される。一方、第2集光素子418、波長変換装置419及び第3位相差素子RPは、同じく光源装置41に設定され、第1照明光軸Ax1に交差する第2照明光軸Ax2上に配置される。この第2照明光軸Ax2の延長線上に、後述する均一化装置43が配置される。また、光合成素子414は、第1照明光軸Ax1と第2照明光軸Ax2との交差部分に配置される。
[光源部の構成]
光源部410は、光源光を出射する。この光源部410は、第1光源4101、第2光源4102及び光合成部材4103と、2つの光源冷却部4104(4104A,4104B)と、を有する。
第1光源4101は、光出射面がXY平面に沿い、かつ、+Z方向を向くように配置され、光源光を+Z方向に出射する。この第1光源4101は、光源アレイSAと、当該光源アレイSAから出射された青色光を平行化するとともに縮径させる平行化素子(図示省略)と、を有する。
光源アレイSAは、LD(Laser Diode)である固体光源SSがマトリクス状に複数配列された構成を有する。これら固体光源SSは、光源光として例えばピーク波長が440nmの青色光を出射するが、ピーク波長が446nmの青色光や460nmの青色光を出射してもよい。このような光源アレイSAから出射された光源光は、平行化素子により平行化されて、+Z方向に沿って光合成部材4103に入射される。
第2光源4102は、光出射面がXZ平面に沿い、かつ、+Y方向を向くように配置され、光源光を+Y方向に出射する。この第2光源4102は、詳しい図示を省略するが、第1光源4101と同様に、光源アレイSA及び平行化素子を有する。
なお、第2光源4102の光源アレイSAに配列された固体光源SSは、光源光として、上記第1光源4101の固体光源SSと同じ波長の青色光を出射する。しかしながら、これに限らず、ピーク波長が異なる青色光をそれぞれ出射する固体光源を、第1光源4101及び第2光源4102に混在させてもよい。
また、本実施形態では、各固体光源SSから出射される光源光は、s偏光であるが、当該光源光は、p偏光であってもよい。また、各光源4101,4102が、s偏光の励起光を出射する固体光源SSと、p偏光の励起光を出射する固体光源SSとを有する構成としてもよい。この場合、後述する第1位相差素子412を省略できる。
光合成部材4103は、第1光源4101から+Z方向に出射された光源光と、第2光源4102から+Y方向に出射された光源光とを合成して、+Z方向に出射する。このような光合成部材4103としては、ストライプミラーを例示できる。
なお、光源部410は、第1光源4101のみ有する構成であってもよく、更に多くの光源を有する構成であってもよい。光源部410が第1光源4101のみ有する場合には、光合成部材4103を省略できる。
2つの光源冷却部4104のうち、光源冷却部4104Aは、第1光源4101の光源アレイSAの光出射側とは反対側に設けられ、冷却対象である第1光源4101に接続される。この光源冷却部4104Aは、当該光源アレイSAから熱を受熱し、受熱した熱を液体冷媒である第3冷媒RE3(図5参照)に伝達させることによって、当該光源アレイSA、ひいては、各固体光源SSを冷却する。
光源冷却部4104Bは、第2光源4102の光源アレイSAの光出射側とは反対側に設けられ、冷却対象である第2光源4102に接続される。この光源冷却部4104Bも同様に、当該光源アレイSAから熱を受熱し、受熱した熱を液体冷媒である第3冷媒RE3に伝達させることによって、当該光源アレイSA、ひいては、各固体光源SSを冷却する。
すなわち、各光源冷却部4104A,4104Bは、それぞれの内部を流通する第3冷媒RE3に、対応する光源の熱を伝達させて、対応する光源を冷却する。
[アフォーカル光学素子及び第1位相差素子の構成]
アフォーカル光学素子411は、レンズ4111,4112を有し、光源部410から入射される光源光を縮径した後、平行化して出射する。
第1位相差素子412は、アフォーカル光学素子411から入射されるs偏光の光源光の一部をp偏光の光源光に変換して、s偏光とp偏光とが混在した光源光を出射する。
[ホモジナイザー光学素子の構成]
ホモジナイザー光学素子413は、2つのマルチレンズ4131,4132を有し、光拡散装置417及び波長変換装置419における被照明領域に入射される光源光の照度分布を均一化する。なお、ホモジナイザー光学素子413は、第1位相差素子412の光出射側に限らず、アフォーカル光学素子411と第1位相差素子412との間に配置されていてもよい。
[光合成素子の構成]
光合成素子414は、第1照明光軸Ax1及び第2照明光軸Ax2のそれぞれに対して略45°傾斜した偏光分離層4141を有する。
偏光分離層4141は、ホモジナイザー光学素子413を介して入射される光源光に含まれるs偏光とp偏光とを分離する特性を有し、また、波長変換装置419にて生じる蛍光を、当該蛍光の偏光状態に依らずに通過させる特性を有する。すなわち、偏光分離層4141は、青色光についてはs偏光とp偏光とを分離するが、緑色光及び赤色光についてはs偏光及びp偏光のそれぞれを通過させる、波長選択性の偏光分離特性を有する。
このように光分離素子としても機能する光合成素子414によって、ホモジナイザー光学素子413から入射された光源光のうち、p偏光は、第1照明光軸Ax1に沿って第2位相差素子415側に通過され、s偏光は、第2照明光軸Ax2に沿って第2集光素子418側に反射される。また、光合成素子414は、第2位相差素子415を介して入射される光源光と、第2集光素子418を介して入射される蛍光とを合成する。
[第2位相差素子及び第1集光素子の構成]
第2位相差素子415は、光合成素子414から入射されるp偏光の光源光を円偏光の光源光に変換し、第1集光素子416から入射される光源光(当該円偏光とは逆廻りの円偏光)をs偏光に変換する。
第1集光素子416は、第2位相差素子415を通過した光源光を光拡散装置417に集光(集束)させ、また、光拡散装置417から入射される光源光を平行化する。この第1集光素子416は、3つのレンズ4161〜4163により構成されているが、第1集光素子416を構成するレンズの数は3に限らない。
[光拡散装置の構成]
光拡散装置417は、光拡散素子4171と、当該光拡散素子4171を回転させる回転装置4172と、を有する。
これらのうち、光拡散素子4171は、回転装置4172による回転軸を中心とする環状の反射層を有する。この反射層は、波長変換装置419にて生成及び出射される蛍光と同様の拡散角で、入射される光源光を拡散させる。具体的に、当該反射層は、入射光をランバート反射させる。
このような光拡散素子4171にて拡散反射された光源光は、第1集光素子416を介して再び第2位相差素子415に入射される。この光拡散素子4171にて反射される時に、当該光拡散素子4171に入射された円偏光は逆廻りの円偏光となり、第2位相差素子415を通過する過程にて、光合成素子414を通過するp偏光の光源光に対して偏光方向が90°回転されたs偏光の光源光に変換される。このs偏光の光源光は、上記偏光分離層4141によって第2照明光軸Ax2に沿うように反射され、第3位相差素子RPを介して、後述する均一化装置43に青色光として入射される。
[第2集光素子の構成]
第2集光素子418には、ホモジナイザー光学素子413を通過して上記偏光分離層4141にて反射されたs偏光の光源光が入射される。この第2集光素子418は、入射される光源光を波長変換装置419の被照明領域(後述する波長変換層4193)に集光し、また、当該波長変換装置419から入射される蛍光を平行化する。この第2集光素子418は、第1集光素子416と同様に、3つのレンズ4181〜4183により構成されているが、当該第2集光素子418が有するレンズの数は3に限らない。
[波長変換装置の構成]
波長変換装置419は、波長変換素子4191と、当該波長変換素子4191を回転させる回転装置4195と、を有する。
波長変換素子4191は、入射された光の波長を変換する光学素子である。この波長変換素子4191は、円盤状の支持体4192と、当該支持体4192において光源光の入射側の面4192Aに位置する波長変換層4193及び反射層4194と、を有する。
波長変換層4193は、上記光源光の入射によって励起されて非偏光光である蛍光(例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光)を拡散出射する蛍光体を含む蛍光体層である。すなわち、波長変換層4193は、入射される青色光を当該蛍光に波長変換する。このような波長変換層4193にて生じる蛍光の一部は、第2集光素子418側に出射され、他の一部は、反射層4194側に出射される。
反射層4194は、波長変換層4193と支持体4192との間に配置され、当該波長変換層4193から入射される蛍光を第2集光素子418側に反射させる。
このような波長変換素子4191から拡散出射された蛍光は、第2照明光軸Ax2に沿って、第2集光素子418、偏光分離層4141及び第3位相差素子RPを通過して、均一化装置43に入射される。すなわち、当該蛍光は、偏光分離層4141を通過することにより、当該偏光分離層4141にて青色光である光源光と合成され、白色の照明光として、第3位相差素子RPを介して均一化装置43に入射される。
[第3位相差素子の構成]
第3位相差素子RPは、光合成素子414から入射される照明光をs偏光及びp偏光が混在する円偏光に変換する位相差板である。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置42は、上記光源装置41から入射される照明光を変調して、投射光学装置48によって投射される画像を形成する。この画像形成装置42は、図2に示すように、均一化装置43、色分離装置44、リレー装置45、光学部品用筐体46及び電気光学装置47を有する。
[均一化装置の構成]
均一化装置43は、光源装置41から入射される照明光の照度分布を均一化する。このような均一化装置43は、第1レンズアレイ431、第2レンズアレイ432、偏光変換素子433及び重畳レンズ434を有する。
[色分離装置の構成]
色分離装置44は、均一化装置43から入射される光束を、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色光に分離する。この色分離装置44は、ダイクロイックミラー441,442、反射ミラー443を有する。この他、色分離装置44は、ダイクロイックミラー441にて反射された青色光LBが入射されるレンズ、及び、当該ダイクロイックミラー441を通過した緑色光LG及び赤色光LRが入射されるレンズを備えていてもよい。
[リレー装置の構成]
リレー装置45は、ダイクロイックミラー442を通過した赤色光LRの光路上に設けられ、当該赤色光LRを、赤色光LR用のフィールドレンズ471に導く。このリレー装置45は、入射側レンズ451、反射ミラー452、リレーレンズ453及び反射ミラー454を備える。なお、本実施形態では、リレー装置45は赤色光LRを通す構成としたが、これに限らず、例えば青色光LBを通す構成としてもよい。
[光学部品用筐体の構成]
光学部品用筐体46は、内部に照明光軸Axが設定された箱状筐体である。この光学部品用筐体46内における照明光軸Ax上の位置に、上記均一化装置43、色分離装置44及びリレー装置45が配置される。光源装置41は、上記第2照明光軸Ax2が照明光軸Axに対応するように配置される。また、電気光学装置47及び投射光学装置48も、光学部品用筐体46の外部に位置するものの、当該照明光軸Axに応じて配置される。
このような光学部品用筐体46は、他の筐体と組み合わされて、後述する第1密閉筐体511を構成する。この第1密閉筐体511によって、内部が略密閉された第1空間S1が形成される。このような第1密閉筐体511内には、上記偏光変換素子433及び電気光学装置47が配置される。
[電気光学装置の構成]
電気光学装置47は、分離された各色光を変調した後、変調された各色光を合成して、画像光を形成する。この電気光学装置47は、色光毎にそれぞれ設けられるフィールドレンズ471及び光変調装置472と、1つの色合成装置476と、を有する。
フィールドレンズ471は、入射光を平行化するレンズであり、上記光学部品用筐体46に形成された溝部に挿入されて配置される。
光変調装置472(赤、緑及び青用の光変調装置を、それぞれ472R,472G,472Bとする)は、光源装置41から出射された光を変調する。より具体的には、光変調装置472は、対応するフィールドレンズ471を介して入射される色光を画像情報に応じて変調して画像を形成する。この光変調装置472は、本実施形態では、液晶パネル474と、当該液晶パネル474に対する光入射側及び光出射側に位置する入射側偏光板473及び出射側偏光板475と、を有する。すなわち、本実施形態では、光変調装置472は、液晶ライトバルブによって構成されている。
色合成装置476は、略四角柱状に形成されたクロスダイクロイックプリズムにより構成されている。この色合成装置476は、各光変調装置472を通過した色光が入射される3つの入射面と、当該色光を合成した画像光が出射される出射面とを有する。この出射面は、投射光学装置48と対向している。
[投射光学装置の構成]
投射光学装置48は、外装筐体2の開口部231(図1参照)から一部が露出するように配置される。この投射光学装置48は、色合成装置476(画像形成装置42)から入射される画像光を上記被投射面上に拡大投射して、当該画像光により形成される画像を表示させる。このような投射光学装置48は、鏡筒内に複数のレンズが配置された組レンズとして構成できる。
[冷却装置の構成]
図4は、冷却装置5の構成を示す模式図である。
冷却装置5は、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する。この冷却装置5は、画像投射装置4を冷却する構成として、図4に示すように、第1循環流路51、第2循環流路52、第3循環流路53及び第4循環流路54を備える。これら循環流路51〜54は、気体冷媒又は液体冷媒を循環させ、これらによって冷却対象を冷却する。更に、冷却装置5は、それぞれ詳しくは後述するが、温度調整部532、液体温度検出部57、温度取得部82及び温度制御部83を備える。
以下、各循環流路51〜54について説明する。
[第1循環流路の構成]
第1循環流路51は、第1密閉筐体511内の気体である第1冷媒RE1が循環する流路であり、当該第1冷媒RE1によって偏光変換素子433及び光変調装置472を冷却する。この第1循環流路51は、第1密閉筐体511と、循環ファン512及び送風ファン513〜515と、第1熱交換器521と、を備えて構成される。
なお、第1冷媒RE1は、気体であればよく、空気以外の気体(窒素ガスやヘリウムガス等)であってもよい。
第1密閉筐体511は、上記のように光学部品用筐体46と他の筐体とが組み合わされて構成され、内部に上記第1空間S1を形成する。この第1密閉筐体511内には、偏光変換素子433及び電気光学装置47と、循環ファン512、送風ファン513〜515及び第1熱交換器521と、が配置される。
第1熱交換器521は、第1循環流路51及び後述する第2循環流路52を構成する。この第1熱交換器521は、内部を流通する第2冷媒RE2に第1冷媒RE1の熱を伝達することによって、当該第1冷媒RE1を冷却する。
循環ファン512は、第1熱交換器521にて冷却された第1冷媒RE1を第1密閉筐体511内にて循環させるファンである。
送風ファン513,514は、本実施形態では、光変調装置472R,472G,472B毎にそれぞれ設けられ、対応する光変調装置472に第1冷媒RE1を流通させる。詳述すると、送風ファン513は、対応する光変調装置472の入射側偏光板473及び液晶パネル474に第1冷媒RE1を送出する。また、送風ファン514は、対応する光変調装置472の液晶パネル474及び出射側偏光板475に第1冷媒RE1を送出する。なお、送風ファン513,514は、それぞれ1つずつ設けられ、送風ファン513から送出された第1冷媒RE1を分流して、各光変調装置472に流通させてもよく、送風ファン514から送出された第1冷媒RE1を分流して、各光変調装置472に流通させてもよい。
送風ファン515は、第1冷媒RE1を偏光変換素子433に流通させる。
このような第1循環流路51では、偏光変換素子433及び各光変調装置472を冷却した第1冷媒RE1は、循環ファン512によって吸引されて第1熱交換器521に流通する。そして、第1熱交換器521によって冷却された第1冷媒RE1は、再度、光変調装置472及び偏光変換素子433に流通する。このように、第1冷媒RE1は、第1密閉筐体511内を循環する。
[第2循環流路の構成]
第2循環流路52は、液体冷媒である第2冷媒RE2が循環する流路であり、第1冷媒RE1を冷却するとともに、各光変調装置472の液晶パネル474を冷却する。この第2循環流路52は、上記第1熱交換器521、各液晶パネル474、タンク522、ポンプ55及び第2熱交換器56と、これらを接続する複数の接続部材CMと、を備えて構成されている。
なお、複数の接続部材CMは、内部を第2冷媒RE2が流通可能に形成された管状部材である。また、第2冷媒RE2としては、水やプロピレングリコール等の不凍液を例示できる。
第1熱交換器521は、上記のように、第1冷媒RE1を冷却する。
タンク522は、第2冷媒RE2を一時的に貯留する。このタンク522に貯留された第2冷媒RE2は、ポンプ55によって吸引される。
ポンプ55は、圧送部551及び流入室552,553を有する。
流入室552には、タンク522から第2冷媒RE2が流入される。この流入室552に流入された第2冷媒RE2は、圧送部551の駆動によって、第2熱交換器56の受熱部561を介して第1熱交換器521に流通される。また、流入室553には、後述する第3循環流路53を循環する第3冷媒RE3が流入される。この流入室553に流入された第3冷媒RE3については、後に詳述する。
第2熱交換器56は、ポンプ55によって圧送された第2冷媒RE2が流通する受熱部561と、第3冷媒RE3が流通する放熱部562と、当該受熱部561によって受熱された第2冷媒RE2の熱を放熱部562に伝達する熱伝達部563と、を備える。この第2熱交換器56によって、第3冷媒RE3に熱が伝達されて冷却された第2冷媒RE2は、上記第1熱交換器521に流通される。なお、本実施形態では、受熱部561から放熱部562への熱伝達効率を高めるために、熱伝達部563にはペルチェ素子が用いられている。しかしながら、これに限らず、このようなペルチェ素子は無くてもよい。
ここで、複数の接続部材CMのうち、第2熱交換器56にて冷却された第2冷媒RE2が流通する接続部材CM1は、第1熱交換器521に接続される配管CM11と、液晶パネル474に接続される配管CM12と、これら配管CM11,CM12を接続し、当該配管CM11,CM12に第2冷媒RE2を分流する分岐部CM13と、を有する。このような接続部材CM1の構成により、当該接続部材CM1に流入された第2冷媒RE2のうち、一部は第1熱交換器521に流通し、他の一部は液晶パネル474に流通する。すなわち、各光変調装置472は、第1冷媒RE1だけでなく、第2冷媒RE2によっても冷却される。
また、複数の接続部材CMのうち、タンク522に第2冷媒RE2を流通させる接続部材CM2は、第1熱交換器521に接続される配管CM21と、液晶パネル474に接続される配管CM22と、これら配管CN21,CM22を接続する合流部CM23と、を有する。このような接続部材CM2によって、第1熱交換器521を流通した第2冷媒RE2と、液晶パネル474を流通した第2冷媒RE2とは、合流部CM23にて合流されて、タンク522に流通する。
なお、本実施形態では、配管CM12を介して流通する第2冷媒RE2は、各光変調装置472の液晶パネル474を順に流通する。このため、第2冷媒RE2の流通方向における最も上流側の液晶パネル474は、配管CM12に接続され、当該液晶パネル474は、他の液晶パネル474とパイプを介して接続される。そして、最も下流側に位置する液晶パネル474は、上記配管CM22に接続されている。
しかしながら、これに限らず、各液晶パネル474を配管CM12に接続し、各液晶パネル474を配管CM22に接続する構成としてもよい。
このような第2循環流路52では、タンク522に貯留された第2冷媒RE2は、ポンプ55によって吸引されて、第2熱交換器56に圧送される。この第2熱交換器56の受熱部561を流通して冷却された第2冷媒RE2は、接続部材CM1によって、第1熱交換器521と各液晶パネル474(各光変調装置472)とに流通する。これら第1熱交換器521及び各光変調装置472の熱が伝達された第2冷媒RE2は、接続部材CM2を介してタンク522に流入され、当該タンク522にて再度貯留される。このように、第2冷媒RE2は、第1冷媒RE1の熱が伝達された第1熱交換器521と各光変調装置472とを冷却しつつ、第2循環流路52を循環する。なお、上記のように、第2冷媒RE2の熱は、第2熱交換器56にて第3冷媒RE3に伝達される。
[第4循環流路の構成]
ここで、第4循環流路54について先に説明する。
第4循環流路54は、第2密閉筐体541の内部に設けられた第2空間S2内の気体冷媒である第4冷媒RE4を循環させて、当該第2空間S2に位置する光拡散装置417及び波長変換装置419を冷却する流路である。この第4循環流路54は、第2密閉筐体541と、第2空間S2にそれぞれ配置される第3熱交換器533及び循環ファン542と、を備える。なお、第4冷媒RE4は、第1冷媒RE1と成分が同じでも異なっていてもよい。
第2密閉筐体541は、内部に略密閉された第2空間S2を形成する。この第2密閉筐体541内には、上記光拡散装置417及び波長変換装置419が配置され、これにより、光拡散装置417及び波長変換装置419への塵埃の付着が抑制される。
第3熱交換器533は、第4循環流路54及び後述する第3循環流路53を構成する。この第3熱交換器533は、内部を流通する第3冷媒RE3に、第4冷媒RE4の熱を伝達して、当該第4冷媒RE4を冷却する。換言すると、第3熱交換器533は、第4冷媒RE4にそれぞれ伝達された光拡散装置417(光拡散素子4171)の熱及び波長変換装置419(波長変換素子4191)の熱を、第3冷媒RE3に伝達させることによって、これら光拡散装置417及び波長変換装置419を冷却する。
循環ファン542は、第2密閉筐体541内にて第4冷媒RE4を循環させる。この循環ファン542は、第3熱交換器533にて冷却された第4冷媒RE4を光拡散装置417及び波長変換装置419に流通させ、これらを冷却する。
なお、図4においては、第4冷媒RE4は、光拡散装置417を流通した後、波長変換装置419に流通するように図示されている。しかしながら、第4冷媒RE4の流通順は逆でもよく、第4冷媒RE4の流路は、2つに分流された第4冷媒RE4が光拡散装置417及び波長変換装置419のそれぞれに流通する流路としてもよい。
[第3循環流路の構成]
第3循環流路53は、液体冷媒である第3冷媒RE3を循環させて、第2冷媒RE2及び第4冷媒RE4を冷却し、また、第1光源4101及び第2光源4102を冷却する流路である。この第3循環流路53は、タンク531、ポンプ55、温度調整部532の熱伝達部5322(図5参照)、第3熱交換器533、光源冷却部4104A,4104B、放熱器534のラジエータ5342及び第2熱交換器56と、これらを接続する複数の接続部材CNと、を備えて構成されている。
これらのうち、複数の接続部材CNは、内部を第3冷媒RE3が流通可能な管状部材である。なお、第3冷媒RE3の成分は、第2冷媒RE2の成分は同じであってもよく、異なっていてもよい。
タンク531は、上記第2熱交換器56の放熱部562と接続され、第3冷媒RE3を一時的に貯留する。
ポンプ55は、上記圧送部551によって、タンク531から流入室553に流入された第3冷媒RE3を、接続部材CNのうち接続部材CN1を介して温度調整部532の熱伝達部5322に圧送する。
図5は、温度調整部532の構成を示す模式図である。
温度調整部532は、接続部材CNの内部を流通する第3冷媒RE3の温度を調整するものであり、第3冷媒RE3の流路において第3熱交換器533及び2つの光源冷却部4104に対する上流側(後述する分流部CN14に対する上流側)に位置する。すなわち、温度調整部532は、内部を第3冷媒RE3が流通する接続部材CNを介して、2つの光源冷却部4104と接続されている。この温度調整部532は、図5に示すように、ファン5321、熱伝達部5322及び気体温度検出部5323を有する。
ファン5321は、外装筐体2内に導入された冷却気体Arを熱伝達部5322に流通させる。このファン5321は、外装筐体2の背面部24に位置する排出口242(図1参照)に応じて設けられている。このファン5321の駆動は、後述する制御装置8によって制御される。
熱伝達部5322は、いわゆるラジエータであり、内部を第3冷媒RE3が流通可能に構成されている。そして、熱伝達部5322は、当該第3冷媒RE3から受熱し、受熱した第3冷媒RE3の熱を、ファン5321によって流通される冷却気体Arに伝達して、当該第3冷媒RE3を冷却する。この熱伝達部5322によって冷却された第3冷媒RE3は、接続部材CNを介して第3熱交換器533及び2つの光源冷却部4104に流通する。
気体温度検出部5323は、ファン5321から熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの温度を検出するサーミスタである。より具体的には、気体温度検出部5323は、ファン5321から送風されて熱伝達部5322に流通する前の冷却気体Arの温度を検出する。この気体温度検出部5323は、検出結果を制御装置8に出力する。
このような温度調整部532は、詳しくは後述するが、気体温度検出部5323の検出結果、及び、後述する液体温度検出部57の検出結果に基づいて、制御装置8によってファン5321の駆動が制御され、熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量が調整されることで、当該熱伝達部5322によって冷却される第3冷媒RE3の温度を調整する。すなわち、温度調整部532は、ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を調整して、第3冷媒RE3の温度を調整する。
第3熱交換器533は、図4に示すように、第2密閉筐体541内に配置され、第4冷媒RE4の熱を、温度調整部532から流通する第3冷媒RE3に伝達して、当該第4冷媒RE4を冷却する。この第3熱交換器533を流通した第3冷媒RE3は、接続部材CNのうち接続部材CN1を介して各光源冷却部4104に流通する。
ここで、接続部材CN1は、各光源冷却部4104に対して第3冷媒RE3の流通方向上流側に位置し、2つの光源冷却部4104と第3熱交換器533とを接続する。この接続部材CN1は、配管CN11〜CN13と、分流部CN14と、を有する。
これらのうち、分流部CN14は、金属製の三又継手であり、配管CN11〜CN13のそれぞれの一端と接続されている。そして、配管CN11の他端は、第3熱交換器533と接続され、配管CN12の他端は、第1光源4101の光源冷却部4104Aと接続され、配管CN13の他端は、第2光源4102の光源冷却部4104Bと接続されている。このため、配管CN11を介して第3熱交換器533から分流部CN14に流入された第3冷媒RE3は、当該分流部CN14にて分流され、一方の第3冷媒RE3は、配管CN12を介して光源冷却部4104Aに流通し、他方の第3冷媒RE3は、配管CN13を介して光源冷却部4104Bに流通する。すなわち、分流部CN14は、当該分流部CN14の内部を流通する第3冷媒RE3を分流して、光源冷却部4104A及び光源冷却部4104Bに流通させる。
また、分流部CN14には、液体温度検出部57が設けられている。すなわち、液体温度検出部57は、各光源冷却部4104に対する第3冷媒RE3の流通方向上流側に位置する。液体温度検出部57は、当該分流部CN14内を流通する第3冷媒RE3の温度、すなわち、各光源冷却部4104に対する第3冷媒RE3の流通方向上流側の当該第3冷媒RE3の温度を検出する。換言すると、液体温度検出部57は、各光源冷却部4104に流通する前の第3冷媒RE3の温度を検出する。そして、液体温度検出部57は、検出した第3冷媒RE3の温度を、制御装置8に出力する。
2つの光源冷却部4104(4104A,4104B)は、それぞれ本発明の冷却部に相当する。これら光源冷却部4104の内部には、微細流路が複数形成されている。そして、光源冷却部4104Aは、本発明の冷却対象である第1光源4101の光源アレイSAから伝達された熱を、微細流路を流通する第3冷媒RE3に伝達して、当該光源アレイSAを冷却する。また、光源冷却部4104Bは、本発明の冷却対象である第2光源4102の光源アレイSAから伝達された熱を、微細流路を流通する第3冷媒RE3に伝達して、当該光源アレイSAを冷却する。
なお、上記のように、第1光源4101に設けられた光源冷却部4104Aには、分流部CN14にて分流された一方の第3冷媒RE3が配管CN12を介して流通し、第2光源4102に設けられた光源冷却部4104Bには、同じく分流部CN14にて分流された他方の第3冷媒RE3が配管CN13を介して流通する。
これら光源冷却部4104A,4104Bを流通した第3冷媒RE3は、接続部材CNのうち、光源冷却部4104A,4104Bと放熱器534とを接続する接続部材CN2に流出される。
接続部材CN2は、各光源冷却部4104に対して第3冷媒RE3の流通方向下流側に位置する。この接続部材CN2は、配管CN21〜CN23と、合流部CN24と、を有する。
これらのうち、合流部CN24は、分流部CN14と同様の金属製の三又継手であり、配管CN21〜CN23のそれぞれの一端と接続されている。そして、配管CN21の他端は、光源冷却部4104Aと接続され、配管CN22の他端は、光源冷却部4104Bと接続され、配管CN23の他端は、放熱器534と接続されている。このため、光源冷却部4104Aから配管CN21に流出された第3冷媒RE3と、光源冷却部4104Bから配管CN22に流出された第3冷媒RE3とは、合流部CN24にて合流され、配管CN23を介して放熱器534に流通する。すなわち、合流部CN24は、光源冷却部4104Aを流通した後の第3冷媒RE3と、光源冷却部4104Bを流通した後の第3冷媒RE3とを合流させる。
放熱器534は、内部を流通する第3冷媒RE3を冷却する。この放熱器534は、ファン5341及びラジエータ5342を有する。
ファン5341は、外装筐体2内に導入された冷却気体をラジエータ5342に流通させる。このファン5341は、外装筐体2の背面部24に位置する排出口242(図1参照)に応じて設けられており、上記ファン5321と並列に配置される。
ラジエータ5342は、上記接続部材CN2を介して流通する第3冷媒RE3が内部を流通可能に構成されている。そして、ラジエータ5342は、第3冷媒RE3から受熱した熱を、ファン5341によって流通される冷却気体に伝達して、当該第3冷媒RE3を冷却する。このラジエータ5342によって冷却された第3冷媒RE3は、接続部材CNを介して第2熱交換器56の放熱部562に流通する。
このような第3循環流路53では、タンク531に貯留された第3冷媒RE3は、ポンプ55によって圧送され、温度調整部532を介して、第2密閉筐体541内の第3熱交換器533に供給される。この第3熱交換器533によって第4冷媒RE4が冷却される。第3熱交換器533を流通した第3冷媒RE3は、接続部材CN1を介して光源冷却部4104A,4104Bを流通して、第1光源4101及び第2光源4102の各光源アレイSAを冷却する。これら光源冷却部4104A,4104Bを流通した第3冷媒RE3は、接続部材CN2を介して放熱器534に流通し、当該放熱器534にて冷却された後、第2熱交換器56の放熱部562に流通する。この第2熱交換器56にて第2冷媒RE2の熱が伝達された第3冷媒RE3は、タンク531に再度貯留される。このように、第3冷媒RE3は、第3循環流路53を循環する。
[ファンの配置]
冷却装置5は、上記構成の他、図1に示すように、外装筐体2内にそれぞれ設けられる吸気ファンFN1,FN2及び排気ファンFN3を備える。
吸気ファンFN1,FN2は、それぞれ、外装筐体2の正面部23に位置する導入口232,233に応じて設けられ、当該導入口232,233を介して、外装筐体2外の気体を冷却気体として内部に導入する。
排気ファンFN3は、外装筐体2の背面部24に位置する排出口241に応じて設けられ、外装筐体2内を流通して、冷却対象を冷却した冷却気体を、当該排出口241を介して外装筐体2の外部に排出する。
なお、上記のように、温度調整部532を構成するファン5321と、放熱器534を構成するファン5341は、それぞれ、外装筐体2の背面部24に位置する排出口242に応じて設けられている。これらのうち、ファン5321によって流通される冷却気体の上流側(+Z方向側)には、熱伝達部5322が配置され、また、ファン5341によって流通される冷却気体の上流側(+Z方向側)には、ラジエータ5342が配置される。
そして、これらファン5321,5341が駆動されると、外装筐体2内に導入された冷却気体は、当該ファン5321,5341によって吸引されて熱伝達部5322,ラジエータ5342に流通した後、当該ファン5321,5341によって、排出口242から外装筐体2外に排出される。
[制御装置の構成]
図6は、制御装置8の構成を示すブロック図である。
制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路、及び、フラッシュメモリー等の記憶回路を有し、プロジェクター1の動作を制御する。この制御装置8は、例えば、光源装置41の各光源アレイSAの点灯を制御し、また、入力された画像情報に応じた画像信号を、各光変調装置472の液晶パネル474に出力する。また、制御装置8は、上記冷却装置5の動作を制御する。このため、制御装置8は、上記冷却装置5を制御する制御装置でもある。
この制御装置8は、図6に示すように、記憶部81、温度取得部82及び温度制御部83を有する。
[記憶部及び温度取得部の説明]
記憶部81は、プロジェクター1の動作に必要なプログラム及びデータを記憶している。例えば、記憶部81は、第1光源4101を構成する光源アレイSA及び第2光源4102を構成する光源アレイSAのそれぞれの累積点灯時間を記憶する。また、例えば、記憶部81は、冷却装置5における冷却の制御に必要な許容温度範囲等の情報を記憶している。
温度取得部82は、それぞれ上記した気体温度検出部5323の検出結果及び液体温度検出部57の検出結果を取得する。これらの検出結果は、上記記憶部81に記憶される。
[温度制御部の説明]
温度制御部83は、上記温度調整部532の動作を制御して、当該温度調整部532にて冷却された後に第3熱交換器533を介して各光源冷却部4104に流通する第3冷媒RE3の温度を調整する。
具体的に、温度制御部83は、液体温度検出部57によって検出される第3冷媒RE3の温度(上流側温度)が、記憶部81に記憶された許容温度範囲内に収まっているか否かを判定する。
そして、当該上流側温度が許容温度範囲(詳しくは、許容温度範囲の上限値)を上回っている場合には、温度制御部83は、温度調整部532による第3冷媒RE3の冷却効率を上げる。
この場合、例えば、温度制御部83は、ファン5321に印加するファン電圧を通常時より上げて、当該ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を増加させる。これにより、温度調整部532による第3冷媒RE3の冷却効率を上げることができ、各光源冷却部4104に流通する第3冷媒RE3の温度を下げることができる。
なお、通常時とは上記上流側温度が許容温度範囲内に収まっている場合のことを言う。
また、各光源冷却部4104を流通する第3冷媒RE3の温度を低下させる点で言えば、温度制御部83は、例えば、ポンプ55に供給する駆動電流を通常時より上げて、当該ポンプ55による第3冷媒RE3の送出量を増加させ、第3循環流路53を流通する第3冷媒RE3の単位時間当たりの流量を増加させてもよい。
また、投射画像の輝度を低下させても問題が無い場合等においては、温度制御部83は、例えば、第1光源4101及び第2光源4102の各光源アレイSAに供給される駆動電流の電流値を通常時より下げてもよく、これにより当該光源アレイSAの発熱を抑える。
これらによって、第3冷媒RE3の温度を下げることができるので、温度制御部83は、必要に応じて、ポンプ55による第3冷媒RE3の送出量の調整、及び、各光源アレイSAに供給される駆動電流の調整の少なくともいずれかを行う。
一方、温度制御部83は、上流側温度が上記許容温度範囲(詳しくは、許容温度範囲の下限値)を下回っている場合には、温度制御部83は、温度調整部532による第3冷媒RE3の冷却効率を下げる。
この場合、例えば、温度制御部83は、ファン5321に印加するファン電圧を通常時より下げて、当該ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を低下させる。
これにより、温度調整部532による第3冷媒RE3の冷却効率を下げることができ、各光源冷却部4104に流通する第3冷媒RE3の温度を上げることができる。
また、各光源冷却部4104に流通する第3冷媒RE3の温度を上昇させる点で言えば、温度制御部83は、例えば、ポンプ55に供給する駆動電流を通常時より下げて、当該ポンプ55による第3冷媒RE3の送出量を低下させ、第3循環流路53を流通する第3冷媒RE3の単位時間当たりの流量を低下させてもよい。
これによっても、第3冷媒RE3の温度を上げることができるので、温度制御部83は、必要に応じて、ポンプ55による第3冷媒RE3の送出量の調整を行う。
ここで、光源アレイSAは、累積点灯時間が大きくなると、当該光源アレイSAの点灯時の温度が上がりやすくなる。詳述すると、光源アレイSAの点灯時に生じる熱は、当該光源アレイSAの累積点灯時間が大きくなると累積点灯時間が小さい場合に比べて大きくなる。換言すると、累積点灯時間の増加に従って、光源アレイSAの適性温度範囲も高くなる。このため、光源アレイSAは、累積点灯時間に応じて効果的に冷却する必要があり、上記許容温度範囲も、累積点灯時間によって変化させる必要がある。
これに対し、上記記憶部81は、累積点灯時間と許容温度範囲とが関連付けられたルックアップテーブルを記憶しており、上記温度制御部83は、記憶部81に記憶されている各光源アレイSAの累積点灯時間に応じた許容温度範囲を取得し、当該許容温度範囲と、液体温度検出部57によって検出された上流側温度とを比較して、上記処理を実行する。これにより、各光源アレイSAの発熱具合に応じた第3冷媒RE3の温度制御を実行できる。
このように、温度制御部83は、液体温度検出部57により検出される第3冷媒RE3の温度に基づき、ファン5321の駆動の制御によって第3冷媒RE3の温度を調整する。これにより、より直接的に液体冷媒(第3冷媒RE3)による冷却対象の冷却状況を把握することができ、液体冷媒による冷却対象の冷却をより適切に実行することができる。
また、プロジェクター1の外部環境、例えば、プロジェクター1の設置環境の温度に依らず、液体冷媒による冷却対象の冷却をより適切に実行することができる。つまり、温度制御部83は、プロジェクター1の設置環境の温度が相対的に高いことで第3冷媒RE3の冷却効率が相対的に低くなっている場合には、ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を増加させ、設置環境の温度が相対的に低いことで第3冷媒RE3の冷却効率が相対的に高くなっている場合には、ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を低下させる。
なお、前述したように、プロジェクター1の設置環境の温度が高い場合等、ファン5321から熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの温度が比較的高い場合には、当該熱伝達部5322での第3冷媒RE3から冷却気体Arへの熱伝達効率が低下する。このため、第3冷媒RE3の温度を低下させようとしても、当該第3冷媒RE3の温度は低下しにくい。
一方、当該冷却気体Arの温度が比較的低い場合には、当該熱伝達部5322での第3冷媒RE3から冷却気体Arへの熱伝達効率が上昇するため、当該第3冷媒RE3の温度が低下し過ぎる可能性がある。
これに対し、温度制御部83は、上記液体温度検出部57によって検出された第3冷媒RE3の温度に加え、上記気体温度検出部5323によって検出された冷却気体Arの温度に基づいて、ファン5321の駆動状態を調整する。具体的に、気体温度検出部5323によって検出された冷却気体Arの温度が予め決められた標準温度範囲よりも高い場合、温度制御部83は、液体温度検出部57によって検出された第3冷媒RE3の温度に対応してファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量よりも、大きい流量の冷却気体Arを熱伝達部5322に流通させるように、ファン5321を駆動させる。また、検出された冷却気体Arの温度が標準温度範囲よりも低い場合、温度制御部83は、第3冷媒RE3の温度に対応してファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量よりも、小さい流量の冷却気体Arを熱伝達部5322に流通させるように、ファン5321を駆動させる。
これにより、第3冷媒RE3の温度をより迅速に適切な温度範囲にすることができ、最終的に、この第3冷媒RE3によって冷却される冷却対象(第1光源4101及び第2光源4102)の温度をより適切に一定範囲内に維持することができる。
このように、温度制御部83は、液体温度検出部57の検出結果と、気体温度検出部5323の検出結果との両方に基づいて、当該温度制御部83による第3冷媒RE3の温度調整を制御する。
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る冷却装置5、及び、当該冷却装置5を備えるプロジェクター1によれば、以下の効果を奏することができる。
本発明の冷却部としての光源冷却部4104Aは、当該光源冷却部4104Aの冷却対象である第1光源4101の光源アレイSAに接続される。また、同じく本発明の冷却部としての光源冷却部4104Bは、当該光源冷却部4104Bの冷却対象である第2光源4102の光源アレイSAに接続される。これら光源冷却部4104A,4104Bは、対応する光源アレイSAから伝達された熱を、内部を流通する液体冷媒である第3冷媒RE3に伝達して、当該光源アレイSAを冷却する。また、光源冷却部4104A,4104Bと、これら光源冷却部4104A,4104Bに流通する第3冷媒RE3の温度を調整する温度調整部532とは、接続部材CNによって接続される。接続部材CNのうち、各光源冷却部4104A,4104Bに対する第3冷媒RE3の流通方向上流側に位置する接続部材CN1には、流通する第3冷媒RE3を2つの光源冷却部4104A,4104Bに分流する分流部CN14が設けられる。この分流部CN14には、第3冷媒RE3の温度を検出する液体温度検出部57が設けられている。すなわち、液体温度検出部57は、光源冷却部4104A,4104Bに対する第3冷媒RE3の流通方向上流側に位置し、当該第3冷媒RE3の温度を検出する。そして、温度調整部532は、制御装置8による制御の下、液体温度検出部57の検出結果に基づく第3冷媒RE3の温度調整を実施する。
これによれば、各光源アレイSAの冷却に適した温度の第3冷媒RE3を、光源冷却部4104A,4104Bに流通させることができる。このため、例えば、温度調整部532が第3冷媒RE3の温度を低くすることによって、光源冷却部4104A,4104Bによる冷却効率を高めることができる。また、温度調整部532が第3冷媒RE3の温度を高くすることによって、光源冷却部4104A,4104Bによる冷却効率を低くすることができる。従って、光源冷却部4104A,4104Bを一定の温度範囲内に維持しやすくすることができる。また、これにより、各光源アレイの点灯を安定して行うことができ、ひいては、プロジェクター1による画像投射を安定して行うことができる。
なお、本実施形態では、第3循環流路53において、温度調整部532と、液体温度検出部57が設けられた分流部CN14とが離れている。このため、当該液体温度検出部57が温度調整部532近傍に位置する場合に比べて、各光源冷却部4104A,4104Bに流通される第3冷媒RE3の温度を、液体温度検出部57によって、より正確に検出できる。
温度調整部532は、冷却気体Arを流通させるファン5321と、内部を流通する第3冷媒RE3の熱を冷却気体Arに伝達して、当該第3冷媒RE3を冷却する熱伝達部5322と、を有する。そして、温度調整部532は、ファン5321によって熱伝達部5322に流通する冷却気体Arの流量を調整して、第3冷媒RE3の温度を調整する。これによれば、冷却気体Arに伝達される熱量を、熱伝達部5322への冷却気体Arの流量によって調整でき、ひいては、第3冷媒RE3の温度を調整できる。従って、ヒーター等を設けることなく比較的簡易な構成によって、第3冷媒RE3の温度を確実に調整できる。
プロジェクター1は、冷却装置5を含むプロジェクター1の動作を制御する制御装置8を備える。この制御装置8は、温度調整部532の動作を制御する温度制御部83を有する。また、温度調整部532は、熱伝達部5322に流通される冷却気体Arの温度を検出する気体温度検出部5323を有する。そして、温度制御部83は、液体温度検出部57の検出結果及び気体温度検出部5323の検出結果の両方に基づいて、温度調整部532による第3冷媒の温度調整を制御する。これによれば、検出された冷却気体Arの温度が高い場合(熱伝達効率が低い場合)には、ファン5321による熱伝達部5322への冷却気体の流量を増加させることによって、冷却気体への熱伝達効率の低下を相殺できる。また、冷却気体Arの温度が低い場合(熱伝達効率が高い場合)には、ファン5321による熱伝達部5322への冷却気体の流量を低下させることによって、冷却気体への熱伝達効率の上昇を相殺できる。従って、光源冷却部4104A,4104Bに流通される第3冷媒RE3の温度を一定の温度範囲内に維持しやすくすることができるので、各光源アレイSAを適温に維持しやすくすることができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、温度調整部532は、ファン5321、熱伝達部5322及び気体温度検出部5323を有する構成とした。しかしながら、温度調整部532の構成は、ファン5321及び熱伝達部5322を有する構成に限らず、例えば、ペルチェ素子等の熱電素子を有し、当該熱電素子に対する印加電圧を調整することによって、液体冷媒である第3冷媒RE3の温度を調整する構成としてもよい。すなわち、温度調整部によって液体冷媒の温度を調整できれば、当該温度調整部の構成は問わない。
上記実施形態では、温度調整部532は、気体温度検出部5323を有するとした。しかしながら、これに限らず、気体温度検出部5323は無くてもよい。換言すると、温度制御部83は、冷却部としての光源冷却部4104A,4104Bに対する第3冷媒RE3の流通方向上流側に位置する液体温度検出部57によって検出される第3冷媒RE3の温度に基づいて、温度調整部532の動作を制御して、少なくとも第3冷媒RE3の温度を調整できればよい。
上記実施形態では、第2循環流路52において第2冷媒RE2を圧送して循環させるポンプと、第3循環流路53において第3冷媒RE3を圧送して循環させるポンプとは、同じポンプ55であるとした。しかしながら、これに限らず、当該ポンプ55に代えて、第2冷媒RE2を圧送するポンプと、第3冷媒RE3を圧送するポンプとを、個別に設けてもよい。
上記実施形態では、記憶部81、温度取得部82及び温度制御部83は、画像投射装置4に上記画像情報を入力する制御装置8に備えられている構成としたが、これに限らない。記憶部81、温度取得部82及び温度制御部83は、制御装置8とは個別に設けられた他の制御装置に備えられる構成としてもよい。例えば、制御装置8が有するとした記憶部81、温度取得部82及び温度制御部83は、冷却装置5の構成として、当該制御装置8とは別に設けられていてもよい。
上記実施形態では、プロジェクター1は、3つの光変調装置472(472R,472G,472B)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、或いは、4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記実施形態では、画像投射装置4は、図2に示した構成及びレイアウトを有するとしたが、当該画像投射装置4の構成及びレイアウトは、適宜変更可能である。
上記実施形態では、光変調装置472は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネル474を有するとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置は、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを有する構成としてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記実施形態では、光源装置41は、光源として、LDである固体光源SSが複数配列された光源アレイSAをそれぞれ有する第1光源4101及び第2光源4102を備えるとした。しかしながら、これに限らず、LDである固体光源に代えて、LED(Light Emitting Diode)等の他の固体光源を有する構成としてもよい。また、光源装置41は、固体光源を有する光源に限らず、光源ランプを光源として有する構成としてもよい。
更に、光源装置は、2つの光源を有する構成に限らず、1つの光源を有する構成としてもよく、3つ以上の光源を有する構成としてもよい。
上記実施形態では、上記光源アレイSAをそれぞれ有する第1光源4101及び第2光源4102を冷却対象として挙げた。しかしながら、これに限らず、冷却の必要がある他の冷却対象を冷却する冷却装置に、本発明の構成を適用してもよい。この場合、冷却対象の種類や構成は、特に限定しない。
また、冷却装置の構成も、上記冷却装置5の構成に限定されず、少なくとも、冷却対象を冷却する冷却部と、温度調整部と、これらを接続する接続部材と、冷却部に対する液体冷媒の流通方向上流側に位置し、当該冷却部に流通する液体冷媒の温度を検出する液体温度検出部と、を有する構成であればよい。
上記実施形態では、冷却装置5をプロジェクター1に適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、電子機器等に設けられる冷却装置に、本発明を適用することも可能である。
1…プロジェクター、4101…第1光源(光源、冷却対象)、4102…第2光源(光源、冷却対象)、4104(4104A,4104B)…光源冷却部(冷却部)、472(472B,472G,482R)…光変調装置、48…投射光学装置、5…冷却装置、532…温度調整部、5311…ファン、5322…熱伝達部、5323…気体温度検出部、57…液体温度検出部、83…温度制御部、Ar…冷却気体、CN(CN1)…接続部材、RE3…第3冷媒(液体冷媒)。

Claims (5)

  1. 冷却対象に接続され、前記冷却対象から伝達された熱を、内部を流通する液体冷媒に伝達して、前記冷却対象を冷却する冷却部と、
    前記液体冷媒の温度を調整する温度調整部と、
    前記冷却部及び前記温度調整部を接続し、内部を前記液体冷媒が流通する接続部材と、
    前記冷却部に対する前記液体冷媒の流通方向上流側に位置し、前記冷却部に流通する前記液体冷媒の温度を検出する液体温度検出部と、を備え、
    前記温度調整部は、前記液体温度検出部の検出結果に基づいて、前記液体冷媒の温度を調整することを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記温度調整部は、
    冷却気体を流通させるファンと、
    内部を流通する前記液体冷媒の熱を前記冷却気体に伝達する熱伝達部と、を有し、
    前記温度調整部は、前記ファンによって前記熱伝達部に流通する前記冷却気体の流量を調整して、前記液体冷媒の温度を調整することを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項2に記載の冷却装置において、
    前記温度調整部の動作を制御する温度制御部を備え、
    前記温度調整部は、前記熱伝達部に流通される前記冷却気体の温度を検出する気体温度検出部を有し、
    前記温度制御部は、前記液体温度検出部の検出結果及び前記気体温度検出部の検出結果の両方に基づいて、前記温度調整部による前記液体冷媒の温度調整を制御することを特徴とする冷却装置。
  4. 光源と、
    前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項4に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源は、前記冷却対象であることを特徴とするプロジェクター。
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