JP2019082139A - Vane-type compressor - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、自動車用空調装置等に使用されるベーン型圧縮機に関するものである。 BACKGROUND OF THE INVENTION Field of the Invention The present invention relates to a vane type compressor used for an automotive air conditioner or the like.
図5は、従来から自動車用空調装置等に使用されているベーン型圧縮機100を示すものである。このベーン型圧縮機100は、断面形状が楕円状の内部空間101を有するシリンダ102と、このシリンダ102の内部空間101に回転可能に収容されたロータ103と、を有している。ロータ103は、ベーン溝104が周方向に沿って等間隔に複数形成され、各ベーン溝104内に略短冊状のベーン105がスライド移動できるように収容されている。ベーン溝104は、ベーン105がロータ103の径方向に移動できるように形成されている。
FIG. 5 shows a
図5に示す従来のベーン型圧縮機100は、ロータ103が駆動軸106によって矢印Rの方向(右回り方向)に回転させられると、ベーン105がベーン溝104の底部104aに作用する圧力(吐出圧)とロータ103の回転に伴って生じる遠心力とによってベーン溝104内を径方向外方へ向かってスライド移動させられ、ベーン105の先端面105a(ベーン溝104の底部104a側に位置するベーン105の端部をベーン105の後端面105bとし、この後端面105bの反対側に位置するベーン105の端部をベーン105の先端面105aとする)がシリンダ102の楕円状の内周面102aに摺接させられる(図6参照)。そして、図5において、X軸とY軸の交点が駆動軸106及びロータ103の回転中心C1に一致すると仮定した場合、ベーン105は、吸入室107から第2象限の圧縮空間108a(シリンダ102の内周面102aとロータ103の外周面103aとの間の空間)に導入された作動流体(冷媒ガス等)を第1象限の圧縮空間108bで圧縮し、加圧した作動流体を第1の吐出ポート110及び第1の吐出弁111を介して吐出し、吸入室107から第4象限の圧縮空間108cに導入された作動流体を第3象限の圧縮空間108dで圧縮し、加圧した作動流体を第2の吐出ポート112及び第2の吐出弁113を介して吐出するようになっている(特許文献1参照)。
なお、図5において、シリンダ102の断面形状が楕円状の内部空間101は、短軸がX軸と一致し、長軸がY軸と一致している。
In the conventional
In FIG. 5, in the
図6に示すように、従来のベーン型圧縮機100は、高速断続運転時において、ベーン105の先端面105aがシリンダ102の内周面102aに衝突し、ベーン105の先端側が回転方向前方(矢印R方向)側に張り出すように変形し、その変形した部分(先端側変形部114)がベーン105とベーン溝104の溝壁面104bとの隙間115を無くし、ベーン105がベーン溝104内を円滑にスライド移動できなくなり、機能が低下するという問題を生じる場合があった。
As shown in FIG. 6, in the conventional
そこで、本発明は、ベーンの先端が回転方向前方側に張り出すように変形しても、ベーンがベーン溝内を円滑にスライド移動できるようにして、機能の低下を抑えることができるベーン型圧縮機の提供を目的とする。 Therefore, according to the present invention, even if the tip of the vane is deformed so as to project forward in the rotational direction, the vane can slide smoothly in the vane groove so that the deterioration of the function can be suppressed. The purpose is to provide a machine.
本発明に係るベーン型圧縮機1は、内部空間2を有するシリンダ3と、前記シリンダ3の前記内部空間2に回転可能に収容されたロータ4と、前記ロータ4に形成された複数のベーン溝6内にスライド移動できるように収容され、前記ロータ4の回転時に前記シリンダ3の内周面11に摺接するベーン7と、を備えている。本発明に係るベーン型圧縮機1において、前記ベーン溝6のうちの前記ロータ4の径方向外方側に位置する開口端22a,22b側で且つ前記ロータ4の回転方向前方側の前記開口端22a側には、前記ベーン7との接触を避ける接触逃がし斜面24が形成されている。また、前記接触逃がし斜面24は、前記ロータ4が前記シリンダ3の前記内周面11と摺接する位置において、前記ベーン7の先端面7aが前記シリンダ3の前記内周面11に当接した状態を基準として決定されており、前記ベーン7の板厚をtとし、前記ベーン7のスライド方向に直交する仮想平面39と前記ベーン7の先端面7aとの接触部を前記ベーン7の先端7pとすると、前記ベーン7の先端7pから前記ベーン溝6の底部6aに向かって0.70t〜0.83tの位置を起点P1にして、前記ベーン溝6の径方向外方側の前記開口端22aに向かって前記ベーン溝6の溝幅を漸増させるように、θの傾斜角度で形成されている。そして、前記接触逃がし斜面24の傾斜角度θは、前記接触逃がし斜面24を形成することにより生じる前記ロータ4の面取り部41の容積をVaとし、前記ベーン型圧縮機1の吐出量をVbとすると、VaがVbの1%以下(Va≦0.01・Vb)になるように決定されている。
The
また、本発明に係るベーン型圧縮機1は、内部空間2を有するシリンダ3と、前記シリンダ3の前記内部空間2に回転可能に収容されたロータ4と、前記ロータ4に形成された複数のベーン溝6内にスライド移動できるように収容され、前記ロータ4の回転時に前記シリンダ3の楕円状の内周面11に摺接するベーン7と、を備えている。本発明に係るベーン型圧縮機1において、前記ベーン7は、前記シリンダ3の内周面11に接触する先端面7a側で且つ前記ロータ4の回転方向前方側の側面である前面7cに前記ベーン溝6の溝壁面6bとの接触を避ける接触逃がし斜面42が形成されている。また、前記接触逃がし斜面42は、前記ベーン7の板厚をtとし、前記ベーン7のスライド方向に直交する仮想平面39と前記ベーン7の先端面7aとの接触部を前記ベーン7の先端7pとし、前記ベーン7の先端7pと反対側に位置する前記ベーン7の端部を前記ベーン7の後端7xとすると、前記ベーン7の先端7pから前記ベーン7の後端7x側に向かって0.48t〜0.53tの位置を起点P1にして、前記ベーン7の先端7p側に向かって前記ベーン7の板厚を漸減させるように、θの傾斜角度で形成されている。そして、前記接触逃がし斜面42の傾斜角度θは、前記接触逃がし斜面42を形成することにより生じる前記ベーン7の面取り部44の容積をVa’とし、前記ベーン型圧縮機1の吐出量をVbとすると、Va’がVbの1%以下(Va’≦0.01・Vb)になるように決定されている。
Further, the
本発明のベーン型圧縮機は、ベーンの先端が回転方向前方側に張り出すように変形しても、ベーンがベーン溝内を円滑にスライド移動でき、ベーンの先端の変形に起因する機能の低下を抑えることができる。 In the vane type compressor according to the present invention, even if the tip of the vane is deformed so as to project forward in the rotational direction, the vane can slide smoothly in the vane groove and the function is reduced due to the deformation of the tip of the vane Can be reduced.
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
図1及び図2は、本実施形態に係るベーン型圧縮機1を示す図である。なお、図1は、ベーン型圧縮機1の縦断面図である。また、図2は、図1のA1−A1線に沿って切断して示すベーン型圧縮機1の断面図である。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG.1 and FIG.2 is a figure which shows the
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るベーン型圧縮機1は、断面形状が楕円状の内部空間2を有するシリンダ3と、このシリンダ3の内部空間2に回転可能に収容されたロータ4と、このロータ4と一体に回動する駆動軸5と、ロータ4に形成された複数のベーン6溝内にスライド移動できるように収容されているベーン7と、シリンダ3のフロント側端面を閉塞するフロントヘッド8(フロント側のサイド部材)と、シリンダ3のリア側端面を閉塞するリアヘッド10(リア側のサイド部材)と、を有している。
As shown in FIG. 1 and FIG. 2, the
シリンダ3は、アルミニウム合金(例えば、ADC14)を使用したダイカスト法によって成形され、楕円柱状の内部空間2(貫通穴)を有している。図2に示すように、シリンダ3の内部空間2は、X軸とY軸の交点が駆動軸5及びロータ4の回転中心C1に一致する場合、短軸がX軸と一致し、長軸がY軸と一致する。このシリンダ3は、ロータ4の回転中心C1に直交する断面形状が楕円状の内周面11とロータ4の外周面4aとの間の圧縮空間12に作動流体(冷媒ガス等)を収容するようになっている。そして、シリンダ3の内周面11とロータ4の外周面4aとの間の圧縮空間12には、後述するフロントヘッド8の吸入室13から作動流体が流入するようになっている。
The
また、シリンダ3は、第1象限の圧縮空間12で且つ短軸(X軸)近傍の圧縮空間12に開口する第1の吐出ポート14と、第3象限の圧縮空間12で且つ短軸(X軸)近傍の圧縮空間12に開口する第2の吐出ポート15と、が設けられている。また、シリンダ3は、外周側に吐出弁収容室16が凹設され、外周面3aに嵌合されたフロントヘッド8の筒部17によって吐出弁収容室16が塞がれている。この吐出弁収容室16は、第1の吐出ポート14及び第2の吐出ポート15を介して圧縮空間12に連通されるようになっている。そして、吐出弁収容室16には、圧縮空間12内の圧力が所定圧以上になるまで第1の吐出ポート14を閉じ、圧縮空間12内の圧力が所定圧以上になると第1の吐出ポート14を開く第1の吐出弁18(例えば、リードバルブ)が設けられると共に、圧縮空間12内の圧力が所定圧以上になるまで第2の吐出ポート15を閉じ、圧縮空間12内の圧力が所定圧以上になると第2の吐出ポート15を開く第2の吐出弁20(例えば、リードバルブ)が設けられている。
The
ロータ4は、アルミニウム合金(例えば、ADC14)を使用したダイカスト法によって成形され、中心部に形成された軸穴21内に駆動軸5が嵌合され、図外の駆動源(エンジン、モータ等)によって回転駆動される駆動軸5と一体に回動できるようになっている。このロータ4は、外周面4aが円筒面であり、シリンダ3の楕円状の内周面11との間に略三日月状の圧縮空間12を生じさせる。また、ロータ4は、ベーン溝6が周方向に沿って等間隔に複数形成されている。
The
ベーン溝6は、ベーン7の先端面7a(ベーン溝6の底部6a側に位置するベーン7の端面を後端面7bとすると、この後端面7bの反対側に位置するベーン7の端面)がシリンダ3の内周面11に沿って摺接できるように、ベーン7の径方向への移動を円滑に案内する。また、ベーン溝6は、ロータ4の径方向外方側に位置する開口端22a,22b側で且つロータ4の回転方向(矢印R方向)前方側の開口端22a側に、ベーン7の先端側変形部23との接触を避ける接触逃がし斜面24が形成されている。また、ベーン溝6は、ロータ4の径方向外方側に位置する開口端22a,22b側で且つロータ4の回転方向後方側の開口端22b側に面取り25が施されている。また、ベーン溝6の底部6aには、貯油室26内の潤滑油が吐出案内路27内の吐出ガスの圧力によって加圧された状態で供給される。その結果、ベーン溝6内に収容されたベーン7は、ベーン溝6の底部6aに供給された潤滑油の圧力とロータ4の回転によって作用する遠心力とによってシリンダ3の内周面11に押し付けられる。
The
ベーン7は、アルミニウム合金(Al−Si系合金)の表面にNi−P系メッキを施したものであり、略短冊状に形成されている。このベーン7は、先端面7aがシリンダ3の内周面11に点接触できるような曲率半径rの曲面になっている。また、ベーン7は、後端面7bが円弧状となっている。
The
フロントヘッド8は、シリンダ3の一端側(フロント側)に当接して、シリンダ3の内周面11とロータ4の外周面4aとの間の圧縮空間12の一端側を閉塞するサイドブロック部30と、シリンダ3の外周面3a及びリアヘッド10の一部に嵌合される筒部17とが一体に形成されている。そして、このフロントヘッド8には、作動流体を逆止弁31を介して吸入する吸入口32と、この吸入口32に連通する吸入室13(低圧室)とが形成されている。吸入室13は、図2に示すように、X軸とY軸の交点(回転中心C1)の周りに2回対称となるように一対形成され、ロータ4の回転方向が矢印Rの方向(右回り方向)である場合、第2象限の圧縮空間12aと第4象限の圧縮空間12cとに連通している。
The
リアヘッド10は、シリンダ3の他端側(リア側)に突き当てられ、シリンダ3の内周面11とロータ4の外周面4aとの間の圧縮空間12の他端側(リア側)を閉塞するようになっている。また、リアヘッド10は、シリンダ3の吐出弁収容室16にシリンダ3のフランジ部33に形成された通孔34を介して連通される吐出室(高圧室)35と、作動流体をベーン型圧縮機1の外部に吐出する吐出口36と、これら吐出室35と吐出口36とを連通する吐出案内路27と、が形成されている。なお、吐出案内路27の一部(オイル分離室27a)は、オイル分離筒37と共に、吐出ガスに混在する潤滑油を分離するためのオイル分離器38を構成している。また、リアヘッド10は、オイル分離室27aの底部に排油孔40を介して連通する貯油室26が形成され、この貯油室26とベーン溝6の底部6aとを連通する潤滑油供給路(図示せず)が形成されている。なお、貯油室26には、排油孔40を介してオイル分離室27a内の吐出ガスの圧力が作用している。したがって、ベーン溝6の底部6aには、加圧された潤滑油が供給される。
以上のような構成の本実施形態に係るベーン型圧縮機1は、ロータ4が駆動軸5によって矢印Rの方向(右回り方向)に回転させられると、ベーン7がベーン溝6の底部6aに作用する潤滑油の圧力とロータ4の回転に伴って生じる遠心力とによってベーン溝6内を径方向外方へ向かってスライド移動させられ、ベーン7の先端面7aがシリンダ3の楕円状の内周面11に摺接させられる。そして、ベーン7は、吸入室13から第2象限の圧縮空間12a(シリンダ3の内周面11とロータ4の外周面4aとの間の空間)に導入された作動流体(冷媒ガス等)を第1象限の圧縮空間12bで圧縮し、加圧した作動流体を第1吐出ポート14及び第1の吐出弁18を介して吐出し、吸入室13から第4象限の圧縮空間12cに導入された作動流体を第3象限の圧縮空間12dで圧縮し、加圧した作動流体を第2の吐出ポート15及び第2の吐出弁20を介して吐出するようになっている。
In the
図3は、ベーン型圧縮機1の作動時におけるベーン7とベーン溝6との係合状態を示す図であり、ロータ4がシリンダ3の内周面11と摺接する位置において、ベーン7の先端面7aがシリンダ3の内周面11に当接した状態(本実施形態の場合、ベーン7の先端面7aがシリンダ3の楕円状の内周面11の短軸上で当接した状態)を示す図である。この時、ベーン7がベーン溝6内に最も深く押し込まれた状態となっている。
FIG. 3 is a view showing an engaged state of the
この図3に示すように、ベーン7は、ベーン型圧縮機1が高速断続運転された結果、先端面7aがシリンダ3の内周面11に繰り返し衝突すると共に、先端面7aがシリンダ3の内周面11に摺接して、先端側がロータ4の回転方向(矢印R方向)前方側の側面である前面7cに張り出すように変形した(先端側変形部23が生じた)。このベーン7の先端側変形部23は、ベーン7の板厚寸法をtmmとすると、回転方向前方側への張り出し変形量δが0.018t(δ=0.018t)mmであり、先端面7a側から後端面7b側への張り出し変形量Laが0.48t(La=0.48t)mmであった。
As shown in FIG. 3, in the
そこで、本実施形態に係るベーン型圧縮機1は、ベーン型圧縮機1が高速断続運転された場合であっても、ベーン7がロータ4のベーン溝6内を円滑にスライド移動できるように、ベーン溝6のうちのロータ4の径方向外方側に位置する開口端22a,22b側で且つロータ4の回転方向前方側の開口端22a側に、ベーン7の先端側変形部23との接触を避ける接触逃がし斜面24が形成されている。
Therefore, in the
この接触逃がし斜面24は、ベーン7の先端面7aがシリンダ3の楕円状の内周面11の短軸上で当接した状態を基準として決定されており、ベーン7の板厚をtとし、ベーン7のスライド方向に直交する仮想平面39とベーン7の先端面7aとの接触部をベーンの先端7pとすると、ベーン7の先端側変形部23の変形量のばらつきを考慮し、ベーン7の先端7pからベーン溝6の底部6aに向かって(ベーン7のスライド方向に沿って)Lb(Lb=0.70t〜0.83t)mmの位置を起点P1にして、ベーン溝6の径方向外方側の開口端22aに向かってベーン溝6の溝幅を漸増させるように、θの傾斜角度で形成されている。そして、この接触逃がし斜面24の傾斜角度θは、接触逃がし斜面24を形成することにより生じるロータ4の面取り部41の容積をVaとし、ベーン型圧縮機1の吐出量をVbとすると、VaがVbの1%以下(Va≦0.01・Vb)になるように決定されている。本実施形態において、接触逃がし斜面24の傾斜角度θは、接触逃がし斜面24がベーン7の先端側変形部23に接触しないように、14°〜19°の範囲(14°≦θ≦19°)で決定されている。なお、接触逃がし斜面24は、実際のベーン溝6の溝加工を考慮し、ベーン溝6の開口端22aからベーン溝6の底部6a方向へ向かってLcの位置を起点P1にして加工する。また、Lcの寸法は、ベーン7がシリンダ3の内周面11によってベーン溝6の最も深い位置まで押し込まれた状態を基準にし、CADソフト等によって算出される。ここで、VaをVbの1%以下としたのは、接触逃がし斜面24が形成されたことによるデッドボリュームの増加が、圧縮機の性能低下に及ぼす影響を最小限に抑えることができるからである。なお、図3において、面取り部41は、起点P1、開口端22a、及び接触逃がし斜面24とロータ4の外周面4aとの交点P2で囲まれた三角状の部分である。
The
以上のような構成の本実施形態に係るベーン型圧縮機1は、ベーン7の先端面7a側が回転方向前方側に張り出すように変形して先端側変形部23が生じたとしても、ベーン7の先端側変形部23とベーン溝6の溝壁面6bとの接触が接触逃がし斜面24で回避されるため、ベーン7がベーン溝6内を円滑にスライド移動でき、ベーン7の先端面7a側の変形に起因する機能の低下を抑えることができる。
In the
(変形例)
図4は、ベーン型圧縮機1のベーン7の変形例を示す図である。なお、図4(a)は、ベーン7の側面を拡大して示す図である。また、図4(b)は、先端側変形部23が生じたベーン7とベーン溝6との関係を示す図である。
(Modification)
FIG. 4 is a view showing a modified example of the
この図4に示すように、本変形例に係るベーン7は、高速断続運転によって変形する部分(先端側変形部23)がベーン溝6の溝壁面6bに接触しないように、接触逃がし斜面42をベーン7の先端側で且つ回転方向前方側(+X軸方向側)の側面である前面7cに形成した。このベーン7の接触逃がし斜面42は、高速断続運転によってベーン7の先端側がベーン7の前面7c側に張り出すように変形する部分(先端側変形部23)の変形量(図3のδ、Laと同様の変形量)を見込んで形成されている。
As shown in FIG. 4, the
すなわち、図4に示すように、接触逃がし斜面42は、ベーン7の先端7pと反対側に位置するベーン7の端部をベーン7の後端7xとすると、その起点P1がベーン7の先端7p(ベーン7のスライド方向(図4(a)のY軸に沿った方向)に直交する仮想平面39とベーン7の先端面7aとの接触部)から後端7x側へ向かって(−Y軸方向に沿って)Ld(Ld=0.48t〜0.53t)mmの位置に設けられ、ベーン7の板厚を起点P1から先端7p側に向けて漸減するように形成されている。そして、この接触逃がし斜面42の傾斜角度θは、接触逃がし斜面42を形成することにより生じるベーン7の面取り部44の容積をVa’とし、ベーン型圧縮機1の吐出量をVbとすると、Va’がVbの1%以下(Va’≦0.01・Vb)になるように決定されている。本変形例において、接触逃がし斜面24の傾斜角度θは、ベーン7の先端側変形部23がベーン溝6の溝壁面6bに接触しないように、5°〜7°の範囲(5°≦θ≦7°)で決定されている。このような本変形例に係るベーン7を使用したベーン型圧縮機1は、ロータ4のベーン溝6に接触逃がし斜面24を形成する必要がなくなる。なお、図4において、ベーン7は、先端面7aが曲率半径r1の曲面で滑らかに形成され、先端7p近傍が曲率半径r2(r2<r1)の曲面で面取りされている。また、図4において、面取り部44は、起点P1、接触逃がし斜面42の延長線と仮想平面39との交点P3、及びベーン7の前面7cの延長線と仮想平面39との交点P4で囲まれた三角状の部分である。
That is, as shown in FIG. 4, assuming that the end of the
また、本変形例に係るベーン7を使用したベーン型圧縮機1は、圧縮空間12中における作動流体の圧縮に寄与し得ない空間の容積をVxとし、ベーン型圧縮機1の吐出量をVbとすると、VxがVbの1%以下(Vx≦0.01・Vb)になることを条件として、ベーン溝6の径方向外方側の開口端22a,22bで且つロータ4の回転方向前方側の開口端22aに面取り43(C面取り、又はR面取り)を施してもよい(図4(b)参照)。
Moreover, the
以上のような本変形例に係るベーン7を使用したベーン型圧縮機1は、ベーン7の先端が回転方向前方側に張り出すように変形しても(先端側変形部23を生じたとしても)、ベーン7の先端側変形部23とベーン溝6の溝壁面6bとの接触が回避されるため、ベーン7がベーン溝6内を円滑にスライド移動でき、ベーン7の先端の変形に起因する機能の低下を抑えることができる。
Even if the
なお、図2に示したベーン型圧縮機1のシリンダ3の内周面3aは、断面形状が楕円形状の場合を例示したが、これに限られず、断面形状が真円の場合でもよい。このようなシリンダ3の内周面3aの断面形状が真円の場合には、真円状の断面形状であるロータ4の回転中心がシリンダ3の内周面3aの中心に対してずらして配置され、ロータ4の外周面4aとシリンダ3の内周面3aとが1箇所で当接するように構成される。
Although the inner
1 ベーン型圧縮機
2 内部空間
3 シリンダ
4 ロータ
6 ベーン溝
6a 底部
6b 溝壁面
7 ベーン
7a 先端面
7c 前面
7p 先端
7x 後端
11 内周面
22a 開口端
22b 開口端
24 接触逃がし斜面
39 仮想平面
41 面取り部
42 接触逃がし斜面
44 面取り部
P1 起点
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記シリンダの前記内部空間に回転可能に収容されたロータと、
前記ロータに形成された複数のベーン溝内にスライド移動できるように収容され、前記ロータの回転時に前記シリンダの内周面に摺接するベーンと、
を備えたベーン型圧縮機において、
前記ベーン溝のうちの前記ロータの径方向外方側に位置する開口端側で且つ前記ロータの回転方向前方側の前記開口端側には、前記ベーンとの接触を避ける接触逃がし斜面が形成され、
前記接触逃がし斜面は、前記ロータが前記シリンダの前記内周面と摺接する位置において、前記ベーンの先端面が前記シリンダの前記内周面に当接した状態を基準として決定されており、前記ベーンの板厚をtとし、前記ベーンのスライド方向に直交する仮想平面と前記ベーンの先端面との接触部を前記ベーンの先端とすると、前記ベーンの先端から前記ベーン溝の底部に向かって0.70t〜0.83tの位置を起点にして、前記ベーン溝の径方向外方側の前記開口端に向かって前記ベーン溝の溝幅を漸増させるように、θの傾斜角度で形成され、
前記接触逃がし斜面の傾斜角度θは、前記接触逃がし斜面を形成することにより生じる前記ロータの面取り部の容積をVaとし、前記ベーン型圧縮機の吐出量をVbとすると、VaがVbの1%以下(Va≦0.01・Vb)になるように決定された、
ことを特徴とするベーン型圧縮機。 A cylinder having an internal space,
A rotor rotatably accommodated in the internal space of the cylinder;
A plurality of vane grooves formed in the rotor so as to be slidably movable, and a vane slidably contacting an inner circumferential surface of the cylinder when the rotor rotates;
In a vane-type compressor provided with
A contact relief slope avoiding contact with the vanes is formed on the open end side of the vane grooves located radially outward of the rotor and on the open end side on the forward side in the rotational direction of the rotor. ,
The contact relief slope is determined based on a state in which the tip end surface of the vane abuts on the inner peripheral surface of the cylinder at a position where the rotor is in sliding contact with the inner peripheral surface of the cylinder. Assuming that the plate thickness of the vane is t, and the contact portion between the imaginary plane orthogonal to the sliding direction of the vane and the tip surface of the vane is the tip of the vane, 0. 0 toward the bottom of the vane groove from the tip of the vane. Starting from the position of 70t to 0.83t, the vane groove is formed at an inclination angle of θ so as to gradually increase the groove width of the vane groove toward the opening end radially outward of the vane groove,
The inclination angle θ of the contact relief slope is 1% of Vb, where Va is the volume of the chamfer of the rotor produced by forming the contact relief slope, and Vb is the discharge amount of the vane compressor. It was determined to be less than or equal to (Va ≦ 0.01 · Vb),
Vane type compressor characterized by that.
ことを特徴とする請求項1に記載のベーン型圧縮機。 The inclination angle θ of the contact relief slope is 14 ° to 19 ° (14 ° ≦ θ ≦ 19 °).
The vane type compressor according to claim 1, characterized in that:
前記シリンダの前記内部空間に回転可能に収容されたロータと、
前記ロータに形成された複数のベーン溝内にスライド移動できるように収容され、前記ロータの回転時に前記シリンダの楕円状の内周面に摺接するベーンと、
を備えたベーン型圧縮機において、
前記ベーンは、前記シリンダの内周面に接触する先端面側で且つ前記ロータの回転方向前方側の側面である前面に前記ベーン溝の溝壁面との接触を避ける接触逃がし斜面が形成され、
前記接触逃がし斜面は、前記ベーンの板厚をtとし、前記ベーンのスライド方向に直交する仮想平面と前記ベーンの先端面との接触部を前記ベーンの先端とし、前記ベーンの先端と反対側に位置する前記ベーンの端部を前記ベーンの後端とすると、前記ベーンの先端から前記ベーンの後端側に向かって0.48t〜0.53tの位置を起点にして、前記ベーンの先端側に向かって前記ベーンの板厚を漸減させるように、θの傾斜角度で形成され、
前記接触逃がし斜面の傾斜角度θは、前記接触逃がし斜面を形成することにより生じる前記ベーンの面取り部の容積をVa’とし、前記ベーン型圧縮機の吐出量をVbとすると、Va’がVbの1%以下(Va’≦0.01・Vb)になるように決定された、
ことを特徴とするベーン型圧縮機。 A cylinder having an internal space,
A rotor rotatably accommodated in the internal space of the cylinder;
A vane slidably accommodated in the plurality of vane grooves formed in the rotor, and in contact with the elliptical inner circumferential surface of the cylinder when the rotor rotates;
In a vane-type compressor provided with
The vane has a contact relief slope which prevents contact with the groove wall surface of the vane groove on the front surface which is the side surface on the front side in the rotational direction of the rotor on the tip end side contacting the inner peripheral surface of the cylinder.
The contact relief slope has a thickness t of the vane, a contact portion between an imaginary plane orthogonal to the sliding direction of the vane and the tip surface of the vane as a tip of the vane, and on the opposite side to the tip of the vane Assuming that the end of the vane located is the rear end of the vane, starting from a position of 0.48 t to 0.53 t from the tip of the vane toward the rear end of the vane, the end of the vane is Formed at an inclination angle of θ so as to gradually reduce the thickness of the vanes towards
Assuming that the volume of the chamfer of the vane generated by forming the contact relief slope is Va ′ and the discharge amount of the vane compressor is Vb, the inclination angle θ of the contact relief slope is Vb. It was determined to be 1% or less (Va ′ ≦ 0.01 · Vb),
Vane type compressor characterized by that.
ことを特徴とする請求項3に記載のベーン型圧縮機。 The inclination angle θ of the contact relief slope is 5 ° to 7 ° (5 ° ≦ θ ≦ 7 °).
The vane type compressor according to claim 3, characterized in that:
Priority Applications (1)
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JP2017209976A JP2019082139A (en) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | Vane-type compressor |
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JP2017209976A JP2019082139A (en) | 2017-10-31 | 2017-10-31 | Vane-type compressor |
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Cited By (1)
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CN114810593A (en) * | 2021-01-18 | 2022-07-29 | Lg电子株式会社 | Rotary compressor |
-
2017
- 2017-10-31 JP JP2017209976A patent/JP2019082139A/en active Pending
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CN114810593A (en) * | 2021-01-18 | 2022-07-29 | Lg电子株式会社 | Rotary compressor |
CN114810593B (en) * | 2021-01-18 | 2023-08-11 | Lg电子株式会社 | Rotary compressor |
US11732584B2 (en) | 2021-01-18 | 2023-08-22 | Lg Electronics Inc. | Rotary compressor with unequally spaced vane slots |
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