JP2019080295A - 捜査支援システム及び捜査支援方法 - Google Patents

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優実 三宅
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尚洋 吉村
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武士 若子
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貴光 荒井
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Abstract

【課題】交差点で事件等が発生した場合、逃走車両の逃走経路の早期作成を効率的に支援し、逃走経路をオペレータに対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促す。【解決手段】捜査支援装置は、複数の交差点を含む道路地図情報とともに、個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録し、事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、交差点のカメラの撮像映像を用いて該当する車両を検索し、抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力し、そのリストからの少なくとも1台の候補車両の選択により、候補車両の交差点通過時の走行方向を、候補車両と交差点情報とに対応付けて保存し、同一の候補車両に対応付けられた少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する交差点通過時の走行方向から候補車両の走行経路を出力する。【選択図】図11

Description

本開示は、複数設けられたカメラのそれぞれの撮像映像を用いて、例えば事故又は事件の被疑者あるいは犯人の逃走車両の経路探索を支援する捜査支援システム及び捜査支援方法に関する。
車両の走行経路の所定箇所に複数のカメラ装置を配置し、それぞれのカメラ装置により撮像されたカメラ画像情報をネットワーク及び無線情報交換装置を介して、車両に搭載された端末装置内の表示装置に表示する、という技術が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、ユーザは、車両の走行経路上に配置された複数のカメラにより撮像されたカメラ画像情報によって、情報量の多いリアルタイムのカメラ画像を得ることができる。
特開2007−174016号公報
しかし、特許文献1では、車両の走行経路(例えば、多くの人や車両が行き交う交差点)において事件又は事故(以下、「事件等」という)が発生した場合、その事件等を引き起こした車両の逃走経路もしくはその逃走方向をユーザに対して視覚的に提示することは考慮されていない。事件等が発生した場合、逃走車両の行方を早期に把握することは警察の初動捜査において重要である。ところが、これまでの従来技術では、交差点に設置されたカメラの撮像映像や目撃情報等を収集し、警察官がこれらの撮像映像や目的情報等を頼りに、対象となる逃走車両の逃走経路を人為的に作成していた。このため、警察官は逃走車両の逃走経路の把握に時間がかかっていたという課題があった。従って、特許文献1を含む従来技術を用いても、上述した事件等が発生した場合に逃走車両の逃走経路の作成を早期に行ったり、その逃走経路を地図上に視覚的に提示したりすることは困難であった。
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、多くの人や車両が行き交う交差点で事件等が発生した場合に、逃走車両の逃走経路の早期作成を効率的に支援し、その逃走経路をオペレータに対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促す捜査支援システム及び捜査支援方法を提供することを目的とする。
本開示は、複数の交差点のそれぞれに設置された個々のカメラと、前記個々のカメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、前記捜査支援装置は、前記複数の交差点を含む道路地図情報とともに、前記個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録する蓄積部と、事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と前記事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、前記交差点に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記車両の特徴情報を満たす車両を検索する検索部と、前記検索により抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力部に出力するリスト出力制御部と、前記出力部に出力された前記リストからの少なくとも1台の候補車両の選択に応じて、前記選択された候補車両の交差点通過時の走行方向を、前記選択された候補車両と交差点情報とに対応付けて前記蓄積部に保存する設定部と、同一の候補車両に対応付けて前記蓄積部に保存された、少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する前記交差点通過時の走行方向を用いて、前記選択された候補車両の走行経路を前記出力部に出力する経路出力制御部と、を備える、捜査支援システムを提供する。
また、本開示は、捜査支援システムを用いた捜査支援方法であって、前記捜査支援システムは、複数の交差点のそれぞれに設置された個々のカメラと、前記個々のカメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、前記捜査支援装置は、前記複数の交差点を含む道路地図情報とともに、前記個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて蓄積部に記録し、事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と前記事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、前記交差点に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記車両の特徴情報を満たす車両を検索し、前記検索により抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力部に出力し、前記出力部に出力された前記リストからの少なくとも1台の候補車両の選択に応じて、前記選択された候補車両の交差点通過時の走行方向を、前記選択された候補車両と交差点情報とに対応付けて前記蓄積部に保存し、同一の候補車両に対応付けて前記蓄積部に保存された、少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する前記交差点通過時の走行方向を用いて、前記選択された候補車両の走行経路を前記出力部に出力する、捜査支援方法を提供する。
また、本開示は、複数の交差点のそれぞれに設置されたカメラと、前記カメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、前記捜査支援装置は、プロセッサと、前記複数の交差点を含む道路地図の情報とともに、前記カメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録する蓄積部と、を備え、前記プロセッサは、事件等が発生した日時に関する情報と前記複数の交差点のうち少なくとも1つの交差点を特定する交差点情報とを含む検索条件の指定に応じて、指定された前記交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記検索条件を満たす車両を検索し、前記検索により抽出された少なくとも1台の車両に関する情報を出力部に出力し、前記車両に関する情報の選択に応じて、その選択された車両の前記指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の前記道路地図上の位置に重畳して前記出力部に出力する、捜査支援システムを提供する。
また、本開示は、複数の交差点のそれぞれに設置されたカメラと、前記カメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含む捜査支援システムにおける捜査支援方法であって、前記捜査支援装置は、前記複数の交差点を含む道路地図の情報とともに、前記カメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて蓄積部に記録し、事件等が発生した日時に関する情報と前記複数の交差点のうち少なくとも1つの交差点を特定する交差点情報とを含む検索条件の指定に応じて、指定された前記交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記検索条件を満たす車両を検索し、前記検索により抽出された少なくとも1台の車両に関する情報を出力部に出力し、前記車両に関する情報の選択に応じて、その選択された車両の前記指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の前記道路地図上の位置に重畳して出力する、捜査支援方法を提供する。
本開示によれば、多くの人や車両が行き交う交差点で事件等が発生した場合に、逃走車両の逃走経路の早期作成を効率的に支援でき、その逃走経路をオペレータに対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促すことができる。
実施の形態1に係る捜査支援システムのシステム構成例を示すブロック図 交差点における1台以上のカメラの設置レイアウトの一例を示す図 実施の形態1に係る親カメラ、子カメラの内部構成例を示すブロック図 実施の形態1に係る録画サーバ、検索端末の内部構成例を示すブロック図 実施の形態1に係るクラウドサーバの内部構成例を示すブロック図 経路選択画面の一例を示す図 候補車両を検索するための検索条件入力画面の一例を示す図 候補車両の詳細な検索条件を入力するための検索条件詳細入力メニューの一例を示す図 候補車両の検索結果表示画面の一例を示す図 候補車両の逃走経路を登録するための候補車両設定画面の一例を示す図 候補車両の逃走経路を提示するための経路出力画面の一例を示す図 実施の形態1に係る録画サーバ及び検索端末における、逃走車両の逃走経路の経路情報の作成及び表示の動作手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2に係る録画サーバにおける、交差点通過時の車両のふらつき走行及び逆走の検知の動作手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2に係る録画サーバにおける、交差点通過時の車両の無灯火走行の検知の動作手順の一例を示すフローチャート 蓄積部に登録される車両情報テーブルの一例を示す図 候補車両を検索するための検索条件入力画面の一例を示す図 候補車両を検索するための検索条件入力画面の一例を示す図 1つの交差点における複数台の候補車両の逃走方向を提示するための逃走方向出力画面の一例を示す図 実施の形態2に係る録画サーバ及び検索端末における、逃走車両の候補の検索及び抽出された候補車両の交差点通過時の逃走方向の表示の動作手順の一例を示すフローチャート
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る捜査支援システム及び捜査支援方法を具体的に開示した各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
以下の各実施の形態では、例えば多くの人や車両が行き交う交差点において事件等(つまり、事件又は事故)が発生した場合に、その事件等が発生してから被疑者あるいは犯人が乗車した逃走車両の行方(言い換えると、逃走経路)を作成して警察署内のオペレータ(例えば警察官)に視覚的に提示することで、警察官の初動捜査の実効性を効率的に支援するユースケースを例示して説明する。また、以下のそれぞれの画面の説明において、画面内に示される道路地図の東西南北は、対応する図面中の道路地図の紙面右、紙面左、紙面下、紙面上にそれぞれ対応するものとする。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る捜査支援システム100のシステム構成例を示すブロック図である。図2は、交差点INT1における1台以上のカメラの設置レイアウトの一例を示す説明図である。捜査支援システム100は、交差点ごとに設置された複数台のカメラと、警察署内に設置された録画サーバ50及び検索端末90と、クラウド上に存在するクラウドサーバ70とを含む構成である。なお、以下の説明において、クラウドサーバ70の代わりに、警察署内に設置されるオンプレミス(いわゆる、自社運用形態)のオンプレミスサーバと読み替えてもよい。
捜査支援システム100では、複数台のカメラ(例えばカメラ10,11,12,13)が1セグメントを構成して交差点ごとに設置され、1セグメント内の複数台のカメラにおいて、いずれか1台のカメラ(例えばカメラ10)が親カメラとしての役割を有し、残りの複数台のカメラ(例えばカメラ11〜13)は子カメラとしての役割を有する。親カメラは、自装置と接続された複数台の子カメラとの間で通信可能であり、かつ、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70との間でも通信可能な役割を有する。子カメラは、自装置と接続された親カメラとの間でのみ通信可能である。なお、図1では、交差点(1セグメント)に設置されたカメラは複数台を例示しているが、例えば親カメラが1台でもよい。また、交差点に複数台の親カメラのみが設置され、子カメラが設置されなくてもよい。
子カメラとしての役割を有するカメラ11〜13,21〜23は、それぞれ予め設置された際に設定された画角で被写体(例えば交差点の状況を示す映像)を撮像可能な監視カメラであり、親カメラとしての役割を有するカメラ10,20にそれぞれ撮像映像を送信する。撮像映像には、撮像映像のデータだけではなく、例えばその撮像映像を撮像したカメラの識別情報(カメラ情報の一例)及び撮像日時の情報が含まれてよく、以下同様である。
親カメラとしての役割を有するカメラ10,20は、自装置に接続された子カメラとしての役割を有するカメラ11〜13,21〜23によりそれぞれ送信された撮像映像を受信する。カメラ10,20は、それぞれ予め設置された際に設定された画角で被写体(例えば交差点の状況を示す映像)を撮像可能な監視カメラであり、その撮像映像と子カメラから送信された撮像映像とを対応付けて録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に送信する。
カメラ10〜13は、例えば図2のように交差点INT1を撮像可能に設置される。カメラ10,11は、例えばそれぞれが略対向するように設置される。同様に、カメラ12,13は、例えばそれぞれが略対向するように設置される。なお、図2には、1つの交差点INT1において、複数台のカメラ10〜13が設置されているが、1台のカメラ(例えばカメラ10)、2台のカメラ(例えばカメラ10,11)、3台のカメラ(例えばカメラ10,11,12)、あるいは5台以上のカメラが設置されてよい。
カメラ10は、鉛直方向に立設するポールPe1に対して直交して取り付けられた支持バーに沿って、信号機SN1と隣り合って設置される。カメラ10の画角は、交差点INT1の中央部が主な画角中心であり、更に、その中央部の周囲の停止線HLT2及びその停止線HLT2の付近の一定エリアが撮像画角として含まれるように設定される。従って、カメラ10は、設定された撮像画角内の映像を撮像可能である。
カメラ11は、鉛直方向に立設するポールPe2に対して直交して取り付けられた支持バーに沿って、信号機SN2と隣り合って設置される。カメラ11の画角は、交差点INT1の中央部が主な画角中心であり、更に、その中央部の周囲の停止線HLT1及びその停止線HLT1の付近の一定エリアが撮像画角として含まれるように設定される。従って、カメラ11は、設定された撮像画角内の映像を撮像可能である。
カメラ12は、鉛直方向に立設するポールPe3に対して直交して取り付けられた支持バーに沿って、信号機SN3と隣り合って設置される。カメラ12の画角は、交差点INT1の中央部が主な画角中心であり、更に、その中央部の周囲の停止線HLT4及びその停止線HLT4の付近の一定エリアが撮像画角として含まれるように設定される。従って、カメラ12は、設定された撮像画角内の映像を撮像可能である。
カメラ13は、鉛直方向に立設するポールPe4に対して直交して取り付けられた支持バーに沿って、信号機SN4と隣り合って設置される。カメラ13の画角は、交差点INT1の中央部が主な画角中心であり、更に、その中央部の周囲の停止線HLT3及びその停止線HLT3の付近の一定エリアが撮像画角として含まれるように設定される。従って、カメラ13は、設定された撮像画角内の映像を撮像可能である。
なお、カメラ10〜13に限らず、図1に示すカメラ20〜23も、カメラ10〜13と同様にして交差点に設置されてよい。また、カメラ10〜13,20〜23は、図2に示す設置レイアウトに従って設置されることに限定されない。例えば、それぞれのカメラはそのレンズの光軸が対向するように設置されてよい。具体的には、その設置レイアウトは、交差点に差し掛かる歩道の端部エリアに設置されかつ地面に対して鉛直方向に立設されたポールに沿ってカメラがそれぞれ取り付けられる。
録画サーバ50(捜査支援装置の一例)は、例えば警察署内に設置され、その警察署の管轄区内の交差点に設置されたカメラ(具体的には、親カメラ)から送信された撮像映像を受信して蓄積部52(図4参照)に蓄積する。蓄積された撮像映像は、例えば事件等のイベント(事象あるいは出来事)が発生した場合に、検索端末90からの要求(指示)に基づいて録画サーバ50によって映像解析がなされ、その事件等に関する詳細情報の取得に利用される。録画サーバ50は、例えばバックアップを目的として、一部の撮像映像(例えば、警察署内の管理者が使用する端末(図示略)の操作により指定された撮像映像(例えば重要事件、重大事件の撮像映像))をクラウドサーバ70に送信(アップロード)して蓄積させてよい。また、録画サーバ50は、受信された撮像映像を解析し、タグ情報(例えば、撮像映像中に現れた人物の顔、あるいは車種、車型や車色等の車両に関する情報)を取得し、取得されたタグ情報を撮像映像に関連付けて付与して蓄積部52に蓄積してよい。また、録画サーバ50は、撮像映像の解析により、交差点において事件等の発生を検出してよい。
検索端末90(捜査支援装置の一例)は、例えば警察署内に設置され、その警察署内の職員(つまり、検索端末90を使用する警察官であるオペレータ)により使用される端末であり、例えばラップトップ型又はノート型のPC(Personal Computer)である。オペレータは、例えば事件等が発生した場合に、その事件等の発生を警察署に通報した人(いわゆる、通報者)からの電話(入電)を受け(受電)、その事件等に関する詳細な情報を通報者に問い合わせしたり、その問い合わせによって得られた各種の詳細情報を正確にデータとして記録したりする。なお、検索端末90は、上述した型のPCに限定されず、例えばスマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等の通信機能を有するコンピュータであってよい。検索端末90は、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に蓄積されている撮像映像の検索もしくは解析を録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に要求(指示)し、その検索結果もしくは解析結果を出力部94(図4参照)に表示する。
クラウドサーバ70(捜査支援装置の一例)は、クラウド等のネットワーク上に設けられ、様々な警察署がそれぞれの管轄区内の交差点に設置されたカメラ(具体的には、親カメラ)又は録画サーバ50から送信された撮像映像を受信して蓄積部72(図4参照)に蓄積する。蓄積された撮像映像は、例えば事件等のイベント(事象あるいは出来事)が発生した場合に、検索端末90からの要求(指示)に基づいてクラウドサーバ70によって映像解析がなされ、その事件等に関する詳細情報の取得に利用される。また、クラウドサーバ70は、受信された撮像映像を解析し、タグ情報(例えば、撮像映像中に現れた人物の顔、あるいは車種、車型や車色等の車両に関する情報)を取得し、取得されたタグ情報を撮像映像に関連付けて付与して蓄積部72に蓄積してよい。また、クラウドサーバ70は、撮像映像の解析により、交差点において事件等の発生を検出してよい。
なお図1では、警察署内に設けられる録画サーバ50及び検索端末90は1台のみ示されているが、それぞれ複数台が設けられてよい。また、捜査支援システム100において、警察署も複数の警察署が含まれてよい。同様に、クラウドに設けられるクラウドサーバ70は1台のみ示されているが、複数台が設けられてよい。
図3は、実施の形態1に係る親カメラ、子カメラの内部構成例を示すブロック図である。子カメラに相当するカメラ11,12,13と親カメラに相当するカメラ10とは、イントラネットNW2のような有線LAN(Local Area Network)を介して接続されてよいし、局所的な無線ネットワーク(例えば、無線LANもしくはWiGig(登録商標))を介して接続されてよい。
子カメラに相当するカメラ11,12,13,21,22,23は、撮影部41と、プロセッサ42と、記録部43と、ローカル通信部44と、メモリ45と、マイク46とを含む構成である。子カメラの構成の説明を簡単にするためにカメラ11を例示して説明するが、図3の説明において、カメラ11はカメラ12,13,21,22,23のうちいずれのカメラにも読み替えてよい。
撮影部41は、集光用のレンズと、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサもしくはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等の固体撮像素子とを有する構成である。撮影部41は、カメラ11の電源がオンである間、固体撮像素子による撮像に基づいて得られた被写体の撮像映像のデータを常時プロセッサ42に出力する。また、撮影部41は、カメラの撮影方向やズーム倍率を変更させる機構(例えばパンチルトズーム機構)を備えてよい。
プロセッサ42は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)もしくはFPGA(Field-Programmable Gate Array)を用いて構成される。
プロセッサ42は、カメラ11の制御部として機能し、カメラ11の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、カメラ11の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理及びデータの記憶処理を行う。プロセッサ42は、メモリ45に記憶されたプログラム及びデータに従って動作する。プロセッサ42は、動作時にメモリ45を使用し、現在の時刻情報を取得したり、撮影部41により撮像された撮像映像のデータに対して各種の公知の画像処理を施した上で記録部43に記録(保存)したりする。なお、図3には図示を省略しているが、カメラ11がGPS(Global Positioning System)受信部を有する場合には、GPS受信部から現在の位置情報を取得し、撮像映像のデータに位置情報を更に対応付けて記録してよい。
ここでGPS受信部について簡単に説明する。GPS受信部は、複数のGPS発信機(例えば4個の航法衛星)から送信される、各自の信号送信時刻及び位置座標を含む衛星信号を受信する。GPS受信部は、複数の衛星信号を用いて、現在の親カメラや子カメラの位置座標及び衛星信号の受信時刻を算出する。なお、この算出は、GPS受信部ではなく、GPS受信部からの出力が入力されたプロセッサ32,42により実行されてよい。なお、受信時刻の情報は、親カメラや子カメラのシステム時刻の補正のためにも使用されてよい。システム時刻は、例えば撮像映像を構成する撮像画像の撮像時刻の記録等に利用される。
また、プロセッサ42は、ローカル通信部44により受信された外部からの制御コマンドに従って、撮影部41による撮影条件を制御してよい。例えば、外部からの制御コマンドが撮影方向の変更を指示する場合、プロセッサ42は、その制御コマンドに従って、撮影部41の撮影時における撮影方向を変更する。例えば、外部からの制御コマンドがズーム倍率の変更を指示する場合、プロセッサ42は、その制御コマンドに従って、撮影部41の撮影時におけるズーム倍率を変更する。例えば、外部からの制御コマンドが指定された被写体の追跡処理を指示する場合、プロセッサ42は、その制御コマンドに従って、記録部43に記録された撮像映像のデータを用いて、指定された被写体の追跡処理を実行する。なお、複数種類の制御コマンドがプロセッサ42において取得された場合には、プロセッサ42は、それぞれの制御コマンドに従って、該当する処理を実行してよい。
また、プロセッサ42は、記録部43に記録された撮像映像のデータを、ローカル通信部44を介して親カメラ(例えばカメラ10)に繰り返して送信する。ここで、繰り返して送信するとは、定められた一定周期の時間経過の度に送信することに限定されず、一定周期ではなく定められた不規則な時間間隔の経過の度に送信することも含まれてよく、複数回にわたって送信することを含み、以下同様である。
記録部43は、カメラ11に内蔵される半導体メモリ(例えばフラッシュメモリ)、又はカメラ11に内蔵されないメモリカード(例えばSDカード)などの外部記憶媒体を用いて構成される。記録部43は、プロセッサ42により生成された撮像映像のデータをカメラ11の識別情報(カメラ情報の一例)や撮像日時の情報と対応付けて記録する。記録部43は、所定時間(例えば30秒)分の撮像映像のデータを常時プリバッファリングして保持し、現在時刻より所定時間(例えば30秒)前までの撮像映像のデータを上書きしながら蓄積し続ける。なお、記録部43がメモリカードで構成される場合、カメラ11の筐体に挿抜自在に装着される。
ローカル通信部44は、例えば近距離無線通信を用いて、プロセッサ42の指示に基づいて、記録部43に記録された撮像映像のデータを親カメラ(例えばカメラ10)に送信する。
メモリ45は、例えばRAM(Random Access Memory)とROM(Read Only Memory)を用いて構成され、カメラ11の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報又はデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサ42の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサ42を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶する。また、メモリ45は、例えばカメラ11を識別する識別情報(例えばシリアル番号)及び各種設定情報を記憶する。
マイク46は、カメラ(例えば、カメラ11,12,13,21,22,23)に内蔵され、そのカメラの周囲(言い換えると、そのカメラが設置された交差点の周囲)の音声を収音し、収音された音声信号をプロセッサ42に出力する。マイク46により収音された音声信号は、例えば交差点において一定音量以上の音量を出力している車両(例えば、車両から大音量の音楽やエンジン音を出力している迷惑な車両)の有無の判断に用いられる(後述参照)。なお、プロセッサ42は、マイク46により収音された音声信号に基づいて、車両(例えば事件等を引き起こした人物が乗車している事件等の現場からの逃走車両)の逃走方向を判断してもよい。また、この判断は、カメラ11,12,13,21,22,23のプロセッサ42でなく、例えば録画サーバ50のプロセッサPRC1又はクラウドサーバ70のプロセッサPRC2により実行されてもよい。
親カメラに相当するカメラ10は、撮影部31と、プロセッサ32と、記録部33と、広域通信部34と、ローカル通信部35と、メモリ36と、マイク37とを含む構成である。親カメラの構成の説明を簡単にするために、カメラ10を例示して説明するが、図3の説明において、カメラ10はカメラ20にも読み替えてよい。
撮影部31は、集光用のレンズと、CCD型イメージセンサもしくはCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子とを有する構成である。撮影部31は、カメラ10の電源がオンである間、固体撮像素子による撮像に基づいて得られた被写体の撮像映像のデータを常時プロセッサ32に出力する。また、撮影部31は、カメラの撮影方向やズーム倍率を変更させる機構(例えばパンチルトズーム機構)を備えてよい。
プロセッサ32は、例えばCPU、MPU、DSPもしくはFPGAを用いて構成される。プロセッサ32は、カメラ10の制御部として機能し、カメラ10の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、カメラ10の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理及びデータの記憶処理を行う。プロセッサ32は、メモリ36に記憶されたプログラム及びデータに従って動作する。プロセッサ32は、動作時にメモリ36を使用し、現在の時刻情報を取得したり、撮影部31により撮像された撮像映像のデータや子カメラ(例えばカメラ11〜13)からそれぞれ送信された撮像映像のデータを記録部33に記録したりする。なお、図3には図示を省略しているが、カメラ10がGPS受信部を有する場合には、GPS受信部から現在の位置情報を取得し、カメラ10自らが撮像した撮像映像のデータに位置情報を更に対応付けて記録してよい。
また、プロセッサ32は、ローカル通信部35により受信された外部からの制御コマンドに従って、撮影部31による撮影条件を制御してよい。例えば、外部からの制御コマンドが撮影方向の変更を指示する場合、プロセッサ32は、その制御コマンドに従って、撮影部31の撮影時における撮影方向を変更する。例えば、外部からの制御コマンドがズーム倍率の変更を指示する場合、プロセッサ32は、その制御コマンドに従って、撮影部31の撮影時におけるズーム倍率を変更する。例えば、外部からの制御コマンドが指定された被写体の追跡処理を指示する場合、プロセッサ32は、その制御コマンドに従って、記録部33に記録された撮像映像のデータを用いて、指定された被写体の追跡処理を実行する。なお、複数種類の制御コマンドがプロセッサ32において取得された場合には、プロセッサ32は、それぞれの制御コマンドに従って、該当する処理を実行してよい。
また、プロセッサ32は、記録部33に記録された撮像映像のデータを、広域通信部34及びネットワークNW1(例えばインターネット)を介して録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に繰り返して送信する。
記録部33は、カメラ10に内蔵される半導体メモリ(例えばフラッシュメモリ)、又はカメラ10に内蔵されないメモリカード(例えばSDカード)などの外部記憶媒体を用いて構成される。記録部33は、プロセッサ32により生成された撮像映像のデータをカメラ10の識別情報(カメラ情報の一例)や撮像日時の情報と対応付けて記録したり、子カメラ(例えばカメラ11〜13)からそれぞれ送信された撮像映像のデータをそれぞれのカメラの識別情報(カメラ情報の一例)やそのカメラにより撮像された撮像日時の情報と対応付けて記録したりする。記録部33は、所定時間(例えば30秒)分の撮像映像のデータを常時プリバッファリングして保持し、現在時刻より所定時間(例えば30秒)前までの撮像映像のデータを上書きしながら蓄積し続ける。なお、記録部33がメモリカードで構成される場合、カメラ10の筐体に挿抜自在に装着される。
広域通信部34は、プロセッサ32の指示に基づいて、有線のインターネット等のネットワークNW1を介して、記録部33に記録された撮像映像のデータを録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に送信する。また、広域通信部34は、外部(例えば録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70)から送信されたカメラの制御コマンドを受信したり、カメラの状態情報を外部(例えば録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70)に送信したりする。
ローカル通信部35は、例えば近距離無線通信を用いて、広域通信部34により受信されたカメラの制御コマンドを該当する子カメラ(例えばカメラ11〜13)にそれぞれ送信したり、子カメラ(例えばカメラ11〜13)からそれぞれ送信された撮像映像のデータを受信したりする。
メモリ36は、例えばRAMとROMを用いて構成され、カメラ10の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報又はデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサ32の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサ32を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶する。また、メモリ36は、例えばカメラ10を識別する識別情報(例えばシリアル番号)及び各種設定情報を記憶する。
マイク37は、カメラ(例えば、カメラ10,20)に内蔵され、そのカメラの周囲(言い換えると、そのカメラが設置された交差点の周囲)の音声を収音し、収音された音声信号をプロセッサ32に出力する。マイク37により収音された音声信号は、例えば交差点において一定音量以上の音量を出力している車両(例えば、車両から大音量の音楽やエンジン音を出力している迷惑な車両)の有無の判断に用いられる(後述参照)。なお、プロセッサ32は、マイク37により収音された音声信号に基づいて、車両(例えば事件等を引き起こした人物が乗車している事件等の現場からの逃走車両)の逃走方向を判断してもよい。また、この判断は、カメラ10,20のプロセッサ32でなく、例えば録画サーバ50のプロセッサPRC1又はクラウドサーバ70のプロセッサPRC2により実行されてもよい。
図4は、実施の形態1に係る録画サーバ50、検索端末90の内部構成例を示すブロック図である。録画サーバ50と検索端末90とは、ともに警察署内に設けられた有線LAN等のイントラネットを用いて接続されてよいし、局所的な無線ネットワーク(例えば、無線LAN)を介して接続されてよい。
録画サーバ50は、通信部51と、蓄積部52と、映像検索部53と、映像解析部54と、タグ付与部55と、パターン抽出部56と、メモリ57とを含む構成である。映像検索部53と、映像解析部54と、タグ付与部55と、パターン抽出部56とは、例えばCPU、MPU、DSP、FPGA等のプロセッサPRC1により構成される。なお、パターン抽出部56は、録画サーバ50に含まれなくてもよい。
通信部51は、インターネット等のネットワークNW1を介して接続された親カメラ(例えばカメラ10,20)との間で通信を行い、親カメラから送信された撮像映像(つまり、交差点の状況を示す映像)を受信する。また、通信部51は、警察署内に設けられたイントラネット等のネットワークを介して、検索端末90との間で通信を行い、検索端末90から送信された要求(リクエスト、指示)を受信したり、その要求(指示)に対する応答(レスポンス)を送信したりする。また、通信部51は、蓄積部52に蓄積された撮像映像のデータの一部をクラウドサーバ70に転送する。
蓄積部52は、例えばハードディスク(HDD:Hard Disk Drive)又はソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)を用いて構成される。蓄積部52は、親カメラ(例えばカメラ10,20)から送信された撮像映像のデータを、その撮像映像を撮像したカメラの識別情報(カメラ情報の一例)や撮像日時の情報と対応付けて記録する。蓄積部52は、複数の交差点を含む道路地図情報も記録しており、例えば道路の新規建設もしくはメンテナンス工事等によって道路地図情報の更新が行われる度に、更新後の道路地図情報を記録する。蓄積部52は、それぞれの交差点に設置された1台又は複数台のカメラとその交差点との対応関係を示す交差点カメラ設置データを記録している。交差点カメラ設置データは、例えば交差点の識別情報とカメラの識別情報とが対応付けられており、以下の説明においても同様である。従って、蓄積部52は、カメラの撮像映像のデータを、撮像日時の情報、カメラ情報及び交差点情報と対応付けて記録している。なお、道路地図情報は、上述したオンプレミスサーバ内のクラウドサーバ70の蓄積部72と同様の蓄積部(図示略)内に記録されてもよい。
映像検索部53は、検索端末90から送信された検索キーを含む検索要求(検索指示)に基づいて、蓄積部52に記録されている撮像映像のデータの中から、検索キー(言い換えると、検索端末90が要求している逃走車両が映った車両画像の映像を抽出するための検索条件)を満たす撮像映像のデータを検索し、検索結果のデータを検索端末90の出力部94に表示するように通信部51を介して送信する。
映像解析部54は、蓄積部52に記録されている撮像映像のデータに対して映像解析の処理を行い、撮像映像に現れる被写体(例えば人物、車両)に関する情報を抽出して取得する。映像解析部54は、被写体に関する情報として、例えば車両(例えば事件等を引き起こした逃走車両)の車種、車型、車色やナンバープレート等の情報、その車両に乗車している人物の情報や乗車している人数の情報、更に、その逃走車両の交差点通過時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を取得し、映像解析の処理対象となった撮像映像のデータとともにてタグ付与部55に送ったり、蓄積部52に記録したりする。映像解析部54は、走行方向の割り出しについて、例えば複数枚の撮像画像のフレームの時間的な差分に基づいて、車両の移動方向を判別可能である。逃走方向は、例えば逃走車両が交差点を直進、左折、右折又は転回のうちいずれの走行によって通過したかを示し、以下同様である。
タグ付与部55は、映像解析部54から送られた映像解析の処理結果の情報(以下、「タグ情報」という)を、映像解析部54による映像解析の処理対象となった撮像映像のデータに対応付けて蓄積部52に記録する。タグ付与部55は、撮像映像のデータにタグ情報を付与する際、映像解析部54による映像解析の処理対象となった撮像映像の撮像日時の情報やその撮像映像を撮像したカメラの識別情報も併せて対応付けて蓄積部52に記録する。これにより、録画サーバ50は、どの交差点のいつの時点で撮像された撮像映像にどのようなタグ情報が付与されたのかを明確に判別可能となる。
パターン抽出部56は、蓄積部52に記録されているタグ情報及び撮像映像のデータを用いて、車両が日常的に交差点を通過する時の同一の行動パターンの有無を判別する。パターン抽出部56は、その行動パターンがあると判別した場合には、行動パターンに関する情報をパターン情報として蓄積部52に記録(保存)する。パターン抽出部56は、例えば車両のナンバープレートのナンバーごとに、その車両が交差点を通過した時の日時情報(例えば曜日及び時刻)のヒストグラム(つまり、発生頻度)に基づいて、そのヒストグラムのピークが得られた日時情報をパターン情報として抽出する。
メモリ57は、例えばRAMとROMを用いて構成され、録画サーバ50の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報又はデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサPRC1の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサPRC1を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶する。また、メモリ57は、例えば録画サーバ50を識別する識別情報(例えばシリアル番号)及び各種設定情報を記憶する。
検索端末90は、操作部91と、プロセッサ92と、通信部93と、出力部94と、メモリ95とを含む構成である。検索端末90は、上述したように警察署内の職員(つまり、警察官であるオペレータ)により使用される。オペレータは、例えば事件等の目撃者等によってその事件等の発生を通報するための電話(入電)があった場合に、ヘッドセットHDSを装着して電話に応対する。ヘッドセットHDSは、検索端末90に接続されて使用され、オペレータの発した音声を収音したり、入電があった電話機(図示略)を介して送られた通報者の発した音声を出力したりする。
操作部91は、オペレータの入力操作を検出するユーザインターフェース(UI:User Interface)であり、マウスやキーボード等を用いて構成される。操作部91は、オペレータの入力操作に基づく信号をプロセッサ92に出力する。操作部91は、例えばオペレータが調べる対象となる撮像日時における交差点の撮像映像を確認したい場合に、その日時情報、交差点に関する情報(例えば交差点の位置情報)、逃走車両の特徴情報を含む検索キーの入力を受け付ける。
プロセッサ92は、例えばCPU、MPU、DSP又はFPGAを用いて構成され、検索端末90の制御部として機能し、検索端末90の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、検索端末90の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理及びデータの記憶処理を行う。プロセッサ92は、メモリ95に記憶されたプログラム及びデータに従って動作する。プロセッサ92は、動作時にメモリ95を使用し、現在の時刻情報を取得したり、録画サーバ50又はクラウドサーバ70から送信された各種の撮像映像の検索結果のデータを出力部94に表示したりする。また、プロセッサ92は、操作部91から送られた検索キーの入力に応じて、検索キーを含む検索要求(検索指示)を生成し、その検索要求(検索指示)を、通信部93を介して録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に送信する。
通信部93は、インターネット等のネットワークNW3を介して接続されたクラウドサーバ70との間で通信を行い、クラウドサーバ70から送信された各種の撮像映像(例えば、検索端末90が要求した撮像映像)を受信する。また、通信部93は、警察署内に設けられたイントラネット等のネットワークを介して、録画サーバ50との間で通信を行い、録画サーバ50に対して各種の撮像映像(例えば、オペレータが調べる対象となる逃走車両や交差点の撮像映像)の検索要求(リクエスト、指示)を送信したり、その要求(指示)に対する応答(レスポンス)を受信したりする。
出力部94は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electroluminescence)等のディスプレイを用いて構成され、プロセッサ92から送られた各種の撮像映像のデータを表示する。また、出力部94は、例えばディスプレイの他にスピーカをも含むように構成されてよく、プロセッサ92から送られた音声信号(例えば、通報の電話の転送を電話機(図示略)から受けた時に発生する所定の警報音)を音声出力する。
メモリ95は、例えばRAMとROMを用いて構成され、検索端末90の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報又はデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサ92の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサ92を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶する。また、メモリ95は、例えば検索端末90を識別する識別情報(例えばシリアル番号)及び各種設定情報を記憶する。
図5は、実施の形態1に係るクラウドサーバ70の内部構成例を示すブロック図である。クラウドサーバ70は、インターネット等のネットワークNW1を介して録画サーバ50との間で通信可能に接続され、また、インターネット等のネットワークNW3を介して検索端末90との間で通信可能に接続されている。ネットワークNW1,NW3とは異なる方がデータもしくは情報のセキュリティを確保及び保全する上で好ましい。
クラウドサーバ70は、通信部71と、蓄積部72と、映像検索部73と、映像解析部74と、タグ付与部75と、パターン抽出部76と、メモリ77とを含む構成である。映像検索部73と、映像解析部74と、タグ付与部75と、パターン抽出部76とは、例えばCPU、MPU、DSP、FPGAなどのプロセッサPRC2により構成される。なお、パターン抽出部76は、クラウドサーバ70に含まれなくてもよい。
通信部71は、インターネット等のネットワークNW1を介して接続された録画サーバ50との間で通信を行い、録画サーバ50から転送された撮像映像(例えば、管理者が使用する端末(図示略)の操作により指定された撮像映像(例えば重要事件、重大事件の撮像映像))を受信する。また、通信部71は、インターネット等のネットワークNW3を介して、検索端末90との間で通信を行い、検索端末90から送信された要求(リクエスト、指示)を受信したり、その要求(指示)に対する応答(レスポンス)を送信したりする。
蓄積部72は、例えばハードディスク(HDD)又はソリッドステートドライブ(SSD)を用いて構成される。蓄積部72は、親カメラ(例えばカメラ10,20)又は録画サーバ50から送信された撮像映像のデータを、その撮像映像を撮像したカメラの識別情報(カメラ情報の一例)や撮像日時の情報と対応付けて記録する。蓄積部72は、複数の交差点を含む道路地図情報も記録しており、例えば道路の新規建設もしくはメンテナンス工事等によって道路地図情報の更新が行われる度に、更新後の道路地図情報を記録する。蓄積部72は、それぞれの交差点に設置された1台又は複数台のカメラとその交差点との対応関係を示す交差点カメラ設置データを記録している。従って、蓄積部72は、カメラの撮像映像のデータを、撮像日時の情報、カメラ情報及び交差点情報と対応付けて記録している。
映像検索部73は、検索端末90から送信された検索キーを含む検索要求(検索指示)に基づいて、蓄積部72に記録されている撮像映像のデータの中から、検索キーを満たす撮像映像のデータを検索し、検索結果のデータを検索端末90の出力部94に表示するように通信部51を介して送信する。
映像解析部74は、蓄積部72に記録されている撮像映像のデータに対して映像解析の処理を行い、撮像映像に現れる被写体(例えば人物、車両)に関する情報を抽出して取得する。映像解析部74は、被写体に関する情報として、例えば車両(例えば事件等を引き起こした逃走車両)の車種、車型、車色やナンバープレート等の情報、その車両に乗車している人物の情報や乗車している人数の情報、更に、その逃走車両の交差点通過時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を取得し、映像解析の処理対象となった撮像映像のデータとともにてタグ付与部75に送ったり、蓄積部72に記録したりする。映像解析部74は、走行方向の割り出しについて、例えば複数枚の撮像画像のフレームの時間的な差分に基づいて、車両の移動方向を判別可能である。
タグ付与部75は、映像解析部74から送られた映像解析の処理結果の情報(タグ情報)を、映像解析部74による映像解析の処理対象となった撮像映像のデータに対応付けて蓄積部72に記録する。タグ付与部75は、撮像映像のデータにタグ情報を付与する際、映像解析部74による映像解析の処理対象となった撮像映像の撮像日時の情報やその撮像映像を撮像したカメラの識別情報も併せて対応付けて蓄積部72に記録する。これにより、クラウドサーバ70は、どの交差点のいつの時点で撮像された撮像映像にどのようなタグ情報が付与されたのかを明確に判別可能となる。
パターン抽出部76は、蓄積部72に記録されているタグ情報及び撮像映像のデータを用いて、車両が日常的に交差点を通過する時の同一の行動パターンの有無を判別する。パターン抽出部76は、その行動パターンがあると判別した場合には、行動パターンに関する情報をパターン情報として蓄積部72に記録(保存)する。パターン抽出部76は、例えば車両のナンバープレートのナンバーごとに、その車両が交差点を通過した時の日時情報(例えば曜日及び時刻)のヒストグラム(つまり、発生頻度)に基づいて、そのヒストグラムのピークが得られた日時情報をパターン情報として抽出する。
メモリ77は、例えばRAMとROMを用いて構成され、クラウドサーバ70の動作の実行に必要なプログラムやデータ、更には、動作中に生成された情報又はデータ等を一時的に保存する。RAMは、例えばプロセッサPRC2の動作時に使用されるワークメモリである。ROMは、例えばプロセッサPRC2を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶する。また、メモリ77は、例えばクラウドサーバ70を識別する識別情報(例えばシリアル番号)及び各種設定情報を記憶する。
次に、例えば警察署内の検索端末90の出力部94に表示される各種の画面について、図6から図11を参照して説明する。
図6は、経路選択画面WD1の一例を示す図である。経路選択画面WD1は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。経路選択画面WD1は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図情報に対応する(つまり、道路地図情報により特定される)道路地図MP1上に経路選択メニューMN1が重畳して表示された構成である。逃走車両探索専用アプリケーションは、プロセッサ92により実行され、以下の説明においても同様である。
経路選択画面WD1の道路地図MP1には、交差点ITS1,ITS2,ITS3,ITS4,ITS5,ITS6,ITS7,ITS8,ITS9のそれぞれに対応して設置されたカメラC1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9の設置場所が判別可能に視覚的に示され、以下の説明においても同様である。カメラC1〜C9の構成は、図1に示した親カメラ(具体的には、カメラ10,20)と同じ構成であり、以下同様である。なお、図6,図7,図11において、カメラC1〜C9は、例えばその交差点を構成する道路の人もしくは車両の多寡等の混雑状況等に鑑みて配置されたものであって、その配置はあくまで一例である。従って、例えば道路地図MP1上の全ての交差点に同様な構成のカメラが配置されてもよい。
経路選択メニューMN1は、例えば4種類のアイコンIC1,IC2,IC3,IC4と、経路追加ボタンAD1と、を含む構成である。
アイコンIC1は、経路選択メニューMN1に表示される全ての経路情報を削除するための選択経路全削除アイコンである。
アイコンIC2は、作成された経路情報(例えば後述する図12に示すステップST6参照)を他の機器(図示略)に送信するためのメールを作成可能なメーラ(図示略)の起動を指示するための送信メール送信アイコンである。
アイコンIC3は、作成された経路情報(例えば後述する図12に示すステップST6参照)をデータファイルとしてメモリ95に保存する処理を指示するためのファイル出力アイコンである。
アイコンIC4は、作成された経路情報(例えば後述する図12に示すステップST6参照)を逃走経路レポートとして、検索端末90に接続されたプリンター(図示略)に出力して印刷する処理を指示するためのファイル印刷アイコンである。
経路追加ボタンAD1は、事件等が発生した場合に、その事件等の発生を引き起こした車両(つまり、逃走車両)の逃走経路の情報(上述した経路情報)を作成する際に、オペレータの操作により選択(例えば押下)されるボタンである。オペレータの操作により、経路追加ボタンAD1が選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その選択を検出し、図7に示す検索条件入力画面WD2を出力部94に出力(表示)する。なお、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、道路地図MP1上に表示されたカメラC1〜C9のうちいずれかが選択(例えば押下)されたことを検出すると、図7に示す検索条件入力画面WD2を出力部94に出力(表示)してもよい。
図7は、候補車両を検索するための検索条件入力画面WD2の一例を示す図である。検索条件入力画面WD2は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。検索条件入力画面WD2は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP1上に検索条件入力メニューMN2が重畳して表示された構成である。
検索条件入力メニューMN2は、例えば5種類のアイコンIC5,IC6,IC2,IC3,IC4と、撮像時刻入力欄FL1と、位置地域入力欄FL2と、スタイル入力欄FL3と、車色入力欄FL4と、検索ボタンSC1と、を含む構成である。アイコンIC2〜IC4は、図6を参照して説明した内容と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
アイコンIC5は、事件等の発生を引き起こした逃走車両の候補(以下、「候補車両」という)として設定された車両に関する情報を編集するための画面(図示略)の表示を指示するための車両選択編集アイコンである。
アイコンIC6は、一度作成された逃走経路又は作成途中である逃走経路のデータ(つまり、経路情報)を削除するための経路破棄アイコンである。
撮像時刻入力欄FL1は、事件等の発生を引き起こした逃走車両の画像検索を検索端末90から録画サーバ50に要求するために、オペレータが通報者からの電話により聞き出した事件等の発生日時が入力される。図7の撮像時刻入力欄FL1には、例えば、2017年10月5日の12時34分の前後15分を検索対象の期間として入力されている。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、入力された発生日時を撮像日時として含む検索キーを生成する。なお、発生日時は、例えばカレンダー(図示略)から日付が選択され、かつドロップダウンリスト(図示略)から時刻が選択されてよいし、直接に入力されてもよい。また、事件等の発生日時の指定方法は、何時から何時までという一定の期間が指定されてもよい。
位置地域入力欄FL2は、事件等の発生を引き起こした逃走車両の画像検索を検索端末90から録画サーバ50に要求するために、オペレータが通報者からの電話により聞き出した事件等の発生地点が入力される。図7の位置地域入力欄FL2には、例えば、交差点ITS5(図6参照)に対応するABCD交差点が検索対象の発生地点として入力されている。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、入力された発生地点を含む検索キーを生成する。
スタイル入力欄FL3は、事件等の発生を引き起こした逃走車両の画像検索を検索端末90から録画サーバ50に要求するために、オペレータが通報者からの電話により聞き出した逃走車両のスタイル(例えば、車種もしくは車型)が入力される。スタイルの入力は、オペレータの操作により直接に入力されてもよいし、図8に示す検索条件詳細入力メニューAS1から選択されてもよい。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、入力されたスタイル(例えば、車種もしくは車型)を含む検索キーを生成する。以下の説明において、車種は逃走車両の具体的な車種を示し、車型は逃走車両の型(例えば、セダン、トラック、ワゴン)や開閉ドアの種類(例えば、2ドア、3ドア、4ドア)を示す。
車色入力欄FL4は、事件等の発生を引き起こした逃走車両の画像検索を検索端末90から録画サーバ50に要求するために、オペレータが通報者からの電話により聞き出した逃走車両の車色が入力される。車色の入力は、オペレータの操作により直接に入力されてもよいし、図8に示す検索条件詳細入力メニューAS1から選択されてもよい。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、入力された車色を含む検索キーを生成する。
なお、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、所定の入力欄(例えば、スタイル入力欄FL3もしくは車色入力欄FL4)が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、図8に示す検索条件詳細入力メニューAS1を道路地図MP1上に重畳して表示してよい。
検索ボタンSC1は、プロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)により生成された検索キーを検索端末90から録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に要求する処理を指示するためのボタンである。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、検索ボタンSC1が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、撮像時刻入力欄FL1に入力された発生日時と、位置地域入力欄FL2に入力された発生地点と、スタイル入力欄FL3に入力されたスタイル(例えば、車種もしくは車型)と、車色入力欄FL4に入力された車色とを含む検索キーを生成する。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その生成された検索キーを、通信部93を介して録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に送信して逃走車両の画像検索を要求する。録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70は、検索端末90から送信された検索キーに基づいて、蓄積部52あるいは蓄積部72を参照し、その検索キーにより定義された検索条件を満たす逃走車両の候補となる車両が映っている撮像画像もしくは撮像映像を検索する。
図8は、候補車両の詳細な検索条件を入力するための検索条件詳細入力メニューAS1の一例を示す図である。検索条件詳細入力メニューAS1は、図7に示す検索条件入力画面WD2と同様に、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。検索条件詳細入力メニューAS1は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、検索条件入力画面WD2の道路地図MP1上に重畳して表示される。
検索条件詳細入力メニューAS1は、スタイル(Style)の詳細選択項目ITM1と、車色(Color)の詳細選択項目ITM2と、走行方向(Direction)の詳細選択項目ITM3と、車速(Speed)の詳細選択項目ITM4と、を含む構成である。
詳細選択項目ITM1は、逃走車両の型として、例えば「セダン」、「トラック」、「ワゴン」等の選択肢と、例えば「2ドア」、「3ドア」、「4ドア」等の選択肢とを有する。図8の詳細選択項目ITM1の例では、「ワゴン」と「4ドア」が他の選択肢に比べてハイライト表示されており、オペレータの操作によって「ワゴン」と「4ドア」とがそれぞれ選択されたことが示されている。なお、「セダン」、「トラック」、「ワゴン」の選択肢から複数選択されてよく、同様に、「2ドア」、「3ドア」、「4ドア」の選択肢から複数選択されてよい。
詳細選択項目ITM2は、逃走車両の車色として、例えば「赤」、「橙」、「黄色」、「ダークアイボリー」、「緑」、「青」、「紫」、「白」、「黒」、「グレー」等の選択肢を有する。図8の詳細選択項目ITM2の例では、「ダークアイボリー」が他の選択肢に比べてハイライト表示されており、オペレータの操作によって「ダークアイボリー」が選択されたことが示されている。なお、「赤」、「橙」、「黄色」、「ダークアイボリー」、「緑」、「青」、「紫」、「白」、「黒」、「グレー」の選択肢から複数選択されてよい。
詳細選択項目ITM3は、オペレータの操作により、逃走車両の交差点通過時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を検索条件(検索キー)として指定する。具体的には、詳細選択項目ITM3は、交差点とその交差点を挟むように見立てた4つのラジオボタンとを有する。オペレータの操作によって4つのラジオボタンのうちいずれかが選択されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その選択されたラジオボタンを起点として残り3つのラジオボタンのうち次に(つまり、第2番目に)選択されたラジオボタンに向かう方向を逃走方向として選択する。図8の詳細選択項目ITM3の例では、交差点を「西側から東側に直進した方向」が、他の方向(つまり、「西側から北側へ左折した方向」、もしくは「西側から南側へ右折した方向」)に比べてハイライト表示されており、オペレータの操作によって「西側から東側に直進した方向」が逃走車両の逃走方向として選択されたことが示されている。
詳細選択項目ITM4は、逃走車両の交差点通過時の逃走速度(いわゆる、車速)として、「Slow(遅い)」、「Same(平均的)」、「Fast(速い)」の選択肢を有する。「Slow」は、例えば逃走車両が通過した交差点の平均車速よりも相対的に遅いことを示す。「Same」は、例えば逃走車両が通過した交差点の平均車速と同程度であることを示す。「Fast」は、例えば逃走車両が通過した交差点の平均車速よりも相対的に速いことを示す。図8の詳細選択項目ITM4の例では、「Slow」が他の選択肢(つまり、「Same」や「Fast」の選択肢)に比べてハイライト表示されており、オペレータの操作によって「Slow」が逃走車両の交差点通過時の逃走速度として選択されたことが示されている。
詳細選択項目ITM1〜ITM4に対する各種の選択肢が選択された後、OKボタンが選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、検索条件詳細入力メニューAS1を用いた詳細な検索条件を加味して、検索条件入力メニューMN2のスタイル入力欄FL3には、例えば「4ドアのワゴン又はワゴン」を設定でき、更に、検索条件入力メニューMN2の車色入力欄FL4には、例えば「ダークアイボリー」を設定できる。
なお、オペレータの操作により、検索条件入力メニューMN2内の「画像を追加」ボタンが選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、検索端末90のメモリ95に記録されている車両の画像データファイルの選択ダイアログ(図示略)を表示し、オペレータに車両の画像データファイルを選択させることも可能である。画像データファイルが選択されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、検索条件入力メニューMN2にその選択された画像データファイルの車両のアイコンを表示するとともに、その画像データファイルの画像データを用いて車両の特徴情報を解析して、その解析結果をスタイル入力欄FL3や車色入力欄FL4に反映して追加してもよい。また、オペレータの操作により、検索条件入力メニューMN2に表示された車両のアイコンがマウスオーバされると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、そのマウスオーバを検出し、その車両のアイコンを削除可能なボタンを表示する。そのボタンが選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その削除された車両の解析結果を、スタイル入力欄FL3や車色入力欄FL4から削除してもよい。
図9は、候補車両の検索結果表示画面WD3の一例を示す図である。検索結果表示画面WD3は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。検索結果表示画面WD3は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP1上に検索条件入力メニューMN2と候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT1とが重畳して表示された構成である。検索条件入力メニューMN2の内容は図8の検索条件入力メニューMN2と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT1は、検索ボタンSC1の選択(例えば押下)に基づいて録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70により検索された逃走車両の候補である候補車両の検索結果のリストを含む。具体的には、そのリストは、検索条件入力メニューMN2に入力された各種の検索条件を満たす候補車両として、撮像時刻入力欄FL1の撮像日時(例えば、2017年10月5日の12時34分)と、その撮像日時を中心とした前後15分の撮像日時(例えば、2017年10月5日の12時19分と同日の12時49分)と、における少なくとも1台の候補車両CADのリストにより構成される。オペレータは、候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT1を直接的に目視で閲覧することで、通報者からの電話で聞き出した情報などを頼りに、逃走車両の候補車両として適切な車両を絞り込んで選択操作を行う。これにより、オペレータは、事件等が発生した場合に、その事件等の発生を引き起こした逃走車両の候補車両を的確に絞り込むことができ、検索端末90により作成される逃走車両の逃走経路を迅速に把握することができる。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、候補車両の特徴情報の一例として、オペレータの操作により入力されたコメントをその候補車両と対応付けてメモリ95に保存することができる。この場合、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、コメントを保存したことを示すマーカCM1を該当する候補車両CADのアイコンに対応付けて表示することができる。例えば、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、「ふらつき走行しており、クラクションを鳴らした」旨のコメントFD2を該当する候補車両に対応付けてメモリ95に保存する。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その候補車両CADのアイコンに、コメントFD2を保存したことを示すマーカCM2を表示する。
なお、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT1内に表示しきれない程に候補車両の抽出個数が多い場合には、オペレータのスクロール操作によりリスト内の全ての候補車両の一覧を表示することが可能である。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、候補車両CADのアイコンがオペレータにより仮選択(例えば押下)された状態で設定完了ボタンBT1が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、その選択された候補車両CADの交差点(つまり、位置地域入力欄FL2に入力された交差点)を通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を、その候補車両CADに関する情報と対応付けて設定(登録)してメモリ95に保存する。従って、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、同一の候補車両のアイコンに対して、少なくとも2つの異なる通過点(言い換えると、交差点)においてその通過点を通過する時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をメモリ95に設定(登録)することで、その候補車両がそれらの通過点を逃走経路として走行した時の経路情報を作成することができる。
一方、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、候補車両CADのアイコンがオペレータにより仮選択(例えば押下)された状態でキャンセルボタンBT2が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、一度仮選択された候補車両CADのアイコンの仮選択の状態をキャンセル(つまり、解除)する。
図10は、候補車両の逃走経路を登録するための候補車両設定画面WD4の一例を示す図である。候補車両設定画面WD4は、検索結果表示画面WD3が出力部94に表示されている際に所定の操作がオペレータにより行われると表示される。候補車両設定画面WD4は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。候補車両設定画面WD4は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP1上に検索条件入力メニューMN2と候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT2とが重畳して表示された構成である。検索条件入力メニューMN2の内容は図8の検索条件入力メニューMN2と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT2は、候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT1と同様の候補車両の検索結果のリストと、候補車両選択ボックスCND1とを含む。候補車両の検索結果のリストを含む画面RLT2内の候補車両の検索結果のリストの説明は図9と同様であるため、ここでは説明を割愛する。候補車両選択ボックスCND1は、オペレータの操作により仮選択の状態とされた少なくとも1台の候補車両のアイコン(例えば、3台の候補車両のアイコンCR1,CR2,CR3)を表示する。
前シフトボタンSF1は、撮像時刻入力欄FL1に入力された撮像日時を含む期間の起点(つまり、2017年10月5日の12時34分の15分前)よりも一定時間(例えば、撮像時刻入力欄FL1に入力された「15分」の半分の時間)更に昔に遡って、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に画像検索を指示するためのアイコンである。前シフトボタンSF1が一回選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、撮像時刻入力欄FL1に入力された撮像日時を含む期間の起点(つまり、2017年10月5日の12時34分の15分前)よりも一定時間(例えば、撮像時刻入力欄FL1に入力された「15分」の半分の時間)更に昔に遡って、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に画像検索を再度指示するための検索キーを生成する。
後シフトボタンSF2は、撮像時刻入力欄FL1に入力された撮像日時を含む期間の終点(つまり、2017年10月5日の12時34分の15分後)よりも一定時間(例えば、撮像時刻入力欄FL1に入力された「15分」の半分の時間)更に未来に進めて、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に画像検索を指示するためのアイコンである。後シフトボタンSF2が一回選択(例えば押下)されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、撮像時刻入力欄FL1に入力された撮像日時を含む期間の起点(つまり、2017年10月5日の12時34分の15分前)よりも一定時間(例えば、撮像時刻入力欄FL1に入力された「15分」の半分の時間)更に未来に進めて、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に画像検索を再度指示するための検索キーを生成する。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、例えば3台の候補車両CADのアイコンがオペレータにより仮選択(例えば押下)されると、それらのアイコンCR1〜CR3を候補車両選択ボックスCND1に表示する。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、仮選択された3台の候補車両CADのアイコンCR1〜CR3が候補車両選択ボックスCND1に表示された状態で設定完了ボタンBT1が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、その選択された候補車両CADの交差点(つまり、位置地域入力欄FL2に入力された交差点)を通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を、それぞれのアイコンCR1〜CR3に対応する候補車両CADに関する情報と対応付けて設定(登録)してメモリ95に保存する。従って、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、同一の候補車両のアイコンに対して、少なくとも2つの異なる通過点(言い換えると、交差点)においてその通過点を通過する時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をメモリ95に設定(登録)することで、その候補車両がそれらの通過点を逃走経路として走行した時の経路情報を作成することができる。
一方、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、仮選択された3台の候補車両CADのアイコンCR1〜CR3が候補車両選択ボックスCND1に表示された状態でキャンセルボタンBT2が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、一度仮選択された候補車両CADのアイコンCR1〜CR3の仮選択の状態をキャンセル(つまり、解除)する。
図11は、候補車両の逃走経路を提示するための経路出力画面WD5の一例を示す図である。経路出力画面WD5は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。経路出力画面WD5は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP1上に経路詳細メニューMN3が重畳して表示された構成である。
経路出力画面WD5の道路地図MP1には、図6の経路選択画面WD1の道路地図MP1と同様に、交差点ITS1,ITS2,ITS3,ITS4,ITS5,ITS6,ITS7,ITS8,ITS9のそれぞれに対応して設置されたカメラC1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9の設置場所が判別可能に視覚的に示されている。
更に、経路出力画面WD5の道路地図MP1には、経路詳細メニューMN3に表示されているアイコンRT1に対応する経路1を構成する3つの通過点を通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を示す矢印DR1,DR2,DR3がそれぞれ示されている。具体的に、3つの通過点は、ABCD交差点である交差点ITS5(通過点1)と、XBCD交差点である交差点ITS6(通過点2)と、ACCD交差点である交差点ITS9(通過点3)である。従って、オペレータは、逃走車両がABCD交差点である交差点ITS5を直進して通過し、XBCD交差点である交差点ITS6を右折して通過し、ACCD交差点である交差点ITS9を右折して通過したことが直感的かつ視覚的に分かり易く把握できる。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、経路詳細メニューMN3のアイコンRT1が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、そのアイコンRT1に対応する経路1を構成する通過点1〜3の各アイコンPP1,PP2,PP3を展開して表示する。
例えば、オペレータの操作により、アイコンRT1がダブルクリックされると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、例えば通過点1〜3の各交差点を候補車両が通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)を時系列的にブリンク表示して分かり易くオペレータに把握を促してよい。
同様に、オペレータの操作により、アイコンPPT1がダブルクリックされると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、例えば通過点1(つまり、ABCD交差点である交差点ITS5)を候補車両が通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をブリンク表示して分かり易くオペレータに把握を促してよい。
同様に、オペレータの操作により、アイコンPPT2がダブルクリックされると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、例えば通過点2(つまり、XBCD交差点である交差点ITS6)を候補車両が通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をブリンク表示して分かり易くオペレータに把握を促してよい。
同様に、オペレータの操作により、アイコンPPT3がダブルクリックされると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、例えば通過点3(つまり、ACCD交差点である交差点ITS9)を候補車両が通過した時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をブリンク表示して分かり易くオペレータに把握を促してよい。
次に、実施の形態1に係る録画サーバ50及び検索端末90が、交差点での事件等の発生に応じて、逃走車両の逃走経路の経路情報を作成する処理並びに出力部94に表示する処理の各動作例について、図12を参照して説明する。
図12は、実施の形態1に係る録画サーバ50及び検索端末90における逃走車両の逃走経路の経路情報の作成及び表示の動作手順の一例を示すフローチャートである。図12の内容は、録画サーバ50及び検索端末90における処理として説明するが、クラウドサーバ70及び検索端末90における処理としてもよい。その場合、以下の図12の説明において、録画サーバ50をクラウドサーバ70に読み替えるとともに、録画サーバ50内の該当する構成をクラウドサーバ70内の該当する構成に読み替えてよい。
図12において、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、例えば通報者からの電話(入電)に応対しているオペレータの操作により、発生した事件等に関する情報(つまり、事件情報)の入力を受け付け、例えば図7の検索条件入力メニューMN2もしくは図8の検索条件詳細入力メニューAS1に、その入力された各種の情報を表示する(ST1)。ステップST1では、例えば、発生した事件もしくは通報者により目撃された事件に係る日時、地点、地域と、その事件を引き起こした車両(つまり、逃走車両)の車種、車型、車色と、逃走車両の交差点通過時の走行方向(言い換えると、逃走方向)、速さ(例えば、通報者の主観に基づく速さ、図8の詳細選択項目ITM4参照)とが入力される。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、ステップST1により入力された各種の情報を含む検索キーを生成し、その生成された検索キーを、通信部93を介して録画サーバ50に送信して逃走車両の画像検索を要求する。録画サーバ50は、検索端末90から送信された検索キーに基づいて、蓄積部52あるいは蓄積部72を参照し、その検索キーにより定義された検索条件を満たす逃走車両の候補となる車両が映っている撮像画像を検索する。
録画サーバ50は、逃走車両の候補となる車両が映っている撮像画像の検索結果を検索端末90に送信する。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、録画サーバ50から送信された撮像画像の検索結果を受信し、出力部94に出力(表示)する(ST2、例えば図9もしくは図10参照)。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、オペレータが仮選択した候補車両CADの交差点通過時の撮像映像(つまり、動画)を、検索結果表示画面WD3上で拡大表示等して再生してよい。これにより、オペレータは、自分が注目した候補車両の交差点通過時の動画を閲覧でき、状況把握を容易に行える。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、オペレータが仮選択した候補車両CADの画像に対してコメント(例えば図9参照)を追加記入し、追加記入されたコメントをその候補車両CADに関する情報と対応付けてメモリ95に保存してよい。これにより、オペレータは、自分が候補車両CADの画像を見てふと気になった事項を忘れないようにコメントを保存でき、候補車両CADの画像に対する自己の記憶を効率的に整理できる。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、例えば明らかに無関係な候補車両として抽出された車両の画像を除外するために、除外対象の候補車両の指定操作を検出すると、その指定された除外対象の候補車両に関する情報を次回以降の検索キーに含めて生成する。これにより、検索端末90は、逃走車両が例えば青い車でボンネットの一部がへこんでいるという通報者の情報をオペレータが把握している段階で、青くない車やボンネットがへこんでいな車を録画サーバ50における画像検索の対象から自動的に除外させることで、画像検索の精度及び処理負荷の軽減を図ることができる。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、例えば図9の画面RLT1もしくは図10の画面RLT2に表示された候補車両CADの一覧からオペレータが逃走車両として該当しそうと判断した候補車両CADの画像の選択操作を受け付ける(ST3)。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、ステップST3のオペレータの操作により選択された候補車両CADの交差点通過時の走行方向(言い換えると、逃走方向)をその交差点と対応付けて、道路地図MP1上に重畳して表示する(ST4、例えば図11参照)。
ここで、少なくとも2つの異なる交差点に対して逃走車両の候補となる車両の画像検索が行われ、同一の候補車両CADに対応する交差点通過時の走行方向がメモリ95に設定(登録)された場合には、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、その候補車両の逃走方向を示す矢印(例えば図11参照)を結線する等して(図示略)、逃走経路として出力部94に出力(表示)したり印刷したりする(ST6)。これにより、オペレータは、自らが選択した候補車両CADの事件等の発生からの逃走経路を直感的、視覚的かつ迅速に把握でき、例えば逃走車両を追跡する他の警察官への初動捜査時に適切な指示を出すことができ、警察官の業務を効率的に支援できる。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、オペレータにより選択された候補車両CADの撮像映像を時系列順に、例えば図11の経路出力画面WD5上で拡大表示等して再生したり、その再生用の映像データを生成してメモリ95に保存したりしてよい。これにより、オペレータは、自分が注目した候補車両の事件等の発生からの時系列の移動の様子を動画で確認でき、状況把握を一層容易に行える。また、オペレータは、再生用の映像データをいつでも気になった時に再生処理を指示することで、内容の確認を行える。
また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、自分が注目した候補車両の事件等の発生からの時系列の移動の様子を示す動画(上述した映像データ)等の関連情報を電子メールで他の機器に送信してよい。これにより、オペレータは、上述した動画(映像データ)を閲覧したい同僚の警察官等に対して送信することで、協力的に業務を進めることで初動捜査の効率化に貢献できる。
一方、少なくとも2つの異なる交差点に対して逃走車両の候補となる車両の画像検索が行われていないとする。この場合、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、道路地図MP1上の別の交差点あるいは地域(例えば、候補車両の走行方向にある交差点あるいは地域)が選択されると、その選択された交差点あるいはその選択された地域にある交差点に設置されたカメラの撮像映像を用いた候補車両の画像検索を、録画サーバ50に再度要求する(ST5)。ステップST5の後、録画サーバ50及び検索端末90の処理はステップST2に戻る。
以上により、実施の形態1に係る捜査支援システム100は、複数の交差点のそれぞれに設置された個々のカメラと、個々のカメラと通信可能に接続された捜査支援装置(例えば、録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70と、検索端末90)を含む。捜査支援装置の一例としての録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70は、複数の交差点を含む道路地図MP1とともに、個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて蓄積部52,72に記録する。捜査支援装置の一例としての録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70は、事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、その交差点に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、車両の特徴情報を満たす車両を映像検索部53,73(検索部の一例)において検索する。捜査支援装置の一例としての検索端末90のプロセッサ92(リスト出力制御部の一例)は、検索により抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力部94に出力する。捜査支援装置の一例としての検索端末90のプロセッサ92(設定部の一例)は、出力部94に出力されたリストからの少なくとも1台の候補車両の選択に応じて、その選択された候補車両の交差点通過時の走行方向を、その選択された候補車両と交差点情報とに対応付けてメモリ95(蓄積部の一例)に保存する。捜査支援装置の一例としての検索端末90のプロセッサ92(経路出力制御部の一例)は、同一の候補車両に対応付けてメモリ95に設定(登録、保存)された、少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する交差点通過時の走行方向を用いて、その選択された候補車両の走行経路を出力部94に出力する。
これにより、実施の形態1に係る捜査支援システム100は、多くの人や車両が行き交う交差点で事件等が発生した場合に、逃走車両の逃走経路の早期作成を効率的に支援できる。また、捜査支援システム100は、その逃走経路をオペレータ(例えば警察官)に対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促すことができる。また、オペレータは、候補車両の一覧を確認した上で自らが候補車両を選択できるので、事件等の発生を引き起こした逃走車両の適切な絞り込みを図ることができ、逃走車両の逃走経路の経路情報のデータ信頼性を的確に確保することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る捜査支援システムの構成は、上述した実施の形態1に係る捜査支援システム100の構成と同一であるため、同一の内容の説明は簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
先ず、実施の形態2に係る捜査支援システム100において、録画サーバ50又はクラウドサーバ70が定常的に実行している交差点毎の車両のふらつき走行及び逆走の検知の動作手順について、図13及び図14を参照して説明する。
図13は、実施の形態2に係る録画サーバ50又はクラウドサーバ70における、交差点通過時の車両のふらつき走行及び逆走の検知の動作手順の一例を示すフローチャートである。図14は、実施の形態2に係る録画サーバ50又はクラウドサーバ70における、交差点通過時の車両の無灯火走行の検知の動作手順の一例を示すフローチャートである。図13及び図14の説明の前提として、録画サーバ50又はクラウドサーバ70には、道路地図MP2上のそれぞれの交差点に設置されたカメラ(図3参照)から送信された撮像映像のデータを受信して蓄積部52又は蓄積部72に保存し、このそれぞれのカメラの撮像映像を用いてふらつき走行や逆走を検知する。なお、図13及び図14に示される処理は、録画サーバ50やクラウドサーバ70ではなく、道路地図MP2上のそれぞれの交差点に設置されたカメラ(図3参照)により実行されて、その実行により得られた検知結果のデータがカメラから録画サーバ50又はクラウドサーバ70に送信されて蓄積部52又は蓄積部72に保存されてもよい。
なお、図13及び図14の説明では、説明を簡単にするために、録画サーバ50において実行される例を説明するが、クラウドサーバ70において同様に実行されてもよく、その場合には以下の説明中の「録画サーバ50」を「クラウドサーバ70」に読み替え、「プロセッサPRC1」を「プロセッサPRC2」に読み替え、更に、「蓄積部52」を「蓄積部72」に読み替えればよい。以下の説明では、説明を簡単にするために、1つの交差点に設置された1台のカメラにより撮像された撮像映像のデータを用いてふらつき走行や逆走の有無を検知する例について説明する。
図13において、先ず、オペレータの操作により、ふらつき走行や逆走の検知に際して基準となる交差点毎の車線の位置及び車両の走行方向を定義するため設定情報が検索端末90において生成される。オペレータの操作により、この設定情報が検索端末90から録画サーバ50に送信される。録画サーバ50のプロセッサPRC1は、検索端末90から送信された設定情報を取得してメモリ57又は蓄積部52に保存し(ST11)、その設定情報を参照した上で、ふらつき走行や逆走の検知処理を実行する。
プロセッサPRC1は、蓄積部52に保存されたカメラ(例えば後述する図16に示すカメラC11。図13及び図14の説明において同様。)の撮像映像のデータを用いて解析する。プロセッサPRC1は、そのカメラが設置された交差点(例えば後述する図16に示す交差点ITS11。図13及び図14の説明において同様。)に1台の車両が進入開始したこと、並びに、その車両がその同一の交差点を通過して退出した(つまり、出て行った)ことを検知する(ST12,ST13)。進入開始したことは、例えばその車両がカメラの画角内に入ったことが検知されればよい。退出したことは、例えばその車両がその同一のカメラの画角内に入らなくなったことが検知されればよい。
プロセッサPRC1は、ステップST12,ST13の処理とカメラの撮像映像のデータとに基づいて、その車両が交差点内を走行した経路を算出する(ST14)。プロセッサPRC1は、その算出された経路に基づいて、その車両が交差点の通過時に車線を跨いだ(例えば、車両がふらつきながら隣の車線を跨いで走行したか)か否かを判別する(ST15)。交差点の通過時に車線を跨いでいないと判別された場合には(ST15、NO)、プロセッサPRC1の処理はステップST17に進む。
一方、プロセッサPRC1は、車両が交差点の通過時に車線を跨いだと判別した場合には(ST15、YES)、その車両はふらつき走行をしたと判別し(ST16)、その旨の情報をメモリ57等に一時的に保持する。
更に、プロセッサPRC1は、ステップST14において算出された経路に基づいて、その車両が交差点の通過時に逆走をした(例えば、進行方向の信号機が赤状態を示しているにも拘わらず、強引にUターンをした)か否かを判別する(ST17)。交差点の通過時に逆走をしていないと判別された場合には(ST17、NO)、プロセッサPRC1の処理はステップST19に進む。
一方、プロセッサPRC1は、車両が交差点の通過時に逆走したと判別した場合には(ST17、YES)、その車両は逆走したと判別し(ST18)、その旨の情報をメモリ57等に一時的に保持する。
プロセッサPRC1は、ステップST15におけるふらつき走行をしたか否かの判別結果、並びに、ステップS17における逆走をしたか否かの判別結果を車両情報テーブルTBL1に登録して蓄積部52に保存する(ST19)。また、プロセッサPRC1は、交差点に進入する車両毎に、ステップST15におけるふらつき走行をしたか否か、並びに、ステップS17における逆走をしたか否かの判別を繰り返して実行し、その判別結果を同様に車両情報テーブルTBL1に格納して蓄積部52に保存する。これにより、録画サーバ50は、事件等を引き起こした人物が精神的に落ち着いていない可能性が高いことに鑑みて、ふらつき走行や逆走の有無を考慮した上で、そのような人物が運転する車両(言い換えると、逃走車両)の候補の迅速な特定を支援できる。
なお、ステップST15,ST16の処理と、ステップST17,ST18の処理とは順不同であり、その時間的な先行順序は限定されない。
図14において、先ず、オペレータの操作により、車両のライト(例えば前照灯)がついている1つ以上の交差点への進入方向の異なるサンプル画像(つまり、正解画像)が検索端末90において準備される。オペレータの操作により、この1つ以上のサンプル画像が検索端末90から録画サーバ50に送信される。録画サーバ50のプロセッサPRC1は、検索端末90から送信されたサンプル画像を取得してメモリ57又は蓄積部52に保存し(ST21)、そのサンプル画像を参照した上で、無灯火運転をしている車両の検知処理を実行する。
プロセッサPRC1は、蓄積部52に保存されたカメラの撮像映像のデータを用いて解析する。プロセッサPRC1は、そのカメラが設置された交差点に1台の車両が進入開始したこと、並びに、その車両がその同一の交差点を通過して退出した(つまり、出て行った)ことを検知する(ST22,ST23)。
プロセッサPRC1は、ステップST22,ST23の処理とカメラの撮像映像のデータとに基づいて、その車両の状態(具体的には、その車両が無灯火運転しているかどうか)を判断する(ST24)。プロセッサPRC1は、ステップST22において車両の交差点への進入が検知された時刻がライト(例えば前照灯)の点灯される時間帯(例えば、日没の時間帯)であるかどうかを判断する(ST25)。ライトの点灯される時間帯ではないと判別された場合には(ST25、NO)、プロセッサPRC1の処理はステップST26に進む。つまり、プロセッサPRC1は、ステップST22において交差点への進入が検知された車両は無灯火運転(無灯火状態)ではないと判断し(ST26)、その旨の情報をメモリ57等に一時的に保持する。
一方、プロセッサPRC1は、ライトの点灯される時間帯であると判別した場合には(ST25、YES)、上述したカメラの撮像映像のデータを解析することで、その車両のライトが点灯しているかどうかを判別する(ST27)。
ライトが点灯していると判別された場合には(ST27、YES)、プロセッサPRC1は、ステップST22において交差点への進入が検知された車両は無灯火運転(無灯火状態)ではないと判断し(ST26)、その旨の情報をメモリ57等に一時的に保持する。
一方、プロセッサPRC1は、ライトが消灯していると判別した場合には(ST27、NO)、ステップST22において交差点への進入が検知された車両は無灯火運転(無灯火状態)であると判断し(ST28)、その旨の情報をメモリ57等に一時的に保持する。
プロセッサPRC1は、ステップST25,ST27における無灯火運転の有無の判別結果を車両情報テーブルTBL1に登録して蓄積部52に保存する(ST29)。これにより、録画サーバ50は、事件等を引き起こした人物が精神的に落ち着いていない可能性が高いことに鑑みて、無灯火運転の有無を考慮した上で、そのような人物が運転する車両(言い換えると、逃走車両)の候補の迅速な特定を支援できる。
図15は、蓄積部52,72に登録される車両情報テーブルTBL1の一例を示す図である。車両情報テーブルTBL1は、それぞれの交差点に設置されたカメラの撮像映像を用いた録画サーバ50又はクラウドサーバ70の解析によって定常的に生成されており、車両毎の交差点進入時から退出時までの各種の特徴情報(1レコードに対応)を保持したテーブルである。車両情報テーブルTBL1は、蓄積部52又は蓄積部72において保存される。
具体的には、車両情報テーブルTBL1は、例えば図15に示すように、ID、交差点、日時、車色、車型、走行方向、通過速度、無灯火、音量、ふらつき走行、逆走の各項目に対応する実体データを車両毎に保持する。ふらつき走行や逆走の有無については図13を参照して説明し、また無灯火の有無については図14を参照して説明したので、これらの有無の判断方法の説明は省略する。なお、車両が無灯火運転、ふらつき走行、逆走のいずれかを行ったとの判断が解析(上述参照)の際になされた場合には、対応する項目に「該当」と格納される。一方、車両が無灯火運転、ふらつき走行、逆走のいずれかを行っていないとの判断が解析(上述参照)の際になされた場合には、対応する項目に「非該当」と格納される。
IDは、例えば車両の識別番号であるナンバープレートであり、図15に示すようにハイパーリンクが施されている。ナンバープレートの情報は撮像映像の解析(上述参照)によって抽出可能である。プロセッサPRC1又はプロセッサPRC2は、このハイパーリンクに対応するアクセス先(例えば、後述するサムネイルのデータの保存先)にアクセスすることで、IDに対応する車両のサムネイルを取得可能である。なお、サムネイルは、例えば録画サーバ50又はクラウドサーバ70により、カメラの撮像映像を用いた公知技術によって生成されたベストショット画像である。なお、IDの列(欄)において、それぞれの車両のIDに対応するハイパーリンクが付与されず、その代わりにサムネイルのデータ又はその保存先の列が追加されてもよい。
交差点は、車両が通過する交差点を識別する交差点情報である。交差点情報は、解析(上述参照)の対象となった撮像映像を撮像したカメラのカメラ情報に対応した交差点の情報である。
日時は、車両が交差点の進入が解析(上述参照)の際に検知された年月日及び時刻である。
車色は、車両の色である。車色の情報は、解析(上述参照)の際に検知された車両の色情報である。
車型は、車両のタイプ(例えば、セダン、トラック、ワゴン)である。車型の情報は、解析(上述参照)の際に検知された車両の形状に対応した型(タイプ)の情報である。
走行方向は、車両が交差点をどの方向から進入してどの方向に退出したかを示す。走行方向の情報は、解析(上述参照)の際に検知された車両の進行方向に対応して抽出される。また、走行方向は、図18を参照して説明するように、交差点毎の逃走車両の候補車両の逃走方向に対応する。
通過速度は、車両が交差点をどのくらいの速度で通過したかを示す。通過速度は、解析(上述参照)の際に交差点の進入時点から退出時点までの経過時間と交差点の進入位置から退出位置までの距離とに基づいて計算される。例えば、通過速度がそれぞれの道路(一般道路、高速道路等)に応じた法定速度以上である場合には、逃走車両の候補車両である可能性が高くなる。
音量は、カメラ(図3参照)のマイク37,46において収音される音声信号の音量が一定音量以上であるかどうかが解析(上述参照)の際に判断され、一定音量以上の音量の音声が収音された場合には「該当」と格納され、一定音量未満の音量の音声が収音された場合には「非該当」と格納される。例えば、音量が一定音量以上である場合には、暴走している可能性があるので、逃走車両の候補車両である可能性が高くなる。
例えば、ID「1101」の車両は、無灯火運転していないが、一定音量以上の音量の音声出力がありながらふらつき走行したので、不安定な運転がなされており、事件等の発生を引き起こした人物が乗車した逃走車両の可能性があるとオペレータにより判断される可能性がある。
また例えば、ID「1102」の車両は、無灯火運手も一定音量以上の音量の音声出力もふらつき走行も逆走もしていないので、通常の安全運転している車両である可能性が高い。このため、ID「1102」の車両は、オペレータの操作により指定される検索キーにもよるが、逃走車両の候補車両である可能性は低いと考えられる。
また例えば、ID「1103」の車両は、一定音量以上の音量の音声出力やふらつき走行はしていないが、19時00分に検知されたにも拘わらず無灯火運転をしながら逆走したので、同様に不安定な運転がなされており、事件等の発生を引き起こした人物が乗車した逃走車両の可能性があるとオペレータにより判断される可能性がある。
図16及び図17は、候補車両を検索するための検索条件入力画面WD6の一例を示す図である。検索条件入力画面WD6は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、検索端末90の出力部94において表示される。検索条件入力画面WD6は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP2上に検索条件入力メニューMN4が重畳して表示された構成である。
図16において、道路地図MP2の複数の交差点のそれぞれ(例えば、交差点ITS11,ITS12,ITS13,ITS14,ITS15,ITS16,ITS17)には、1台のカメラC11,C12,C13,C14,C15,C16,C17がそれぞれ対応して設置されている。カメラC11,C12,C13,C14,C15,C16,C17の構成は図3に示すカメラの構成と同一である。なお、それぞれの交差点ITS11,ITS12,ITS13,ITS14,ITS15,ITS16,ITS17には、それぞれ複数台のカメラが設置されてもよい。また、図16では全ての交差点にカメラが設置されている様子は図示されていないが、全ての交差点にそれぞれ少なくとも1台のカメラが設置されてよい。
検索条件入力メニューMN4は、撮像時刻入力欄FL1aと、検索ボタンSC2とを含む構成である。
撮像時刻入力欄FL1aは、事件等の発生を引き起こした逃走車両の画像検索を検索端末90から録画サーバ50に要求するために、オペレータが通報者からの電話により聞き出した事件等の発生日時又は他の入電システム(図示略)により取得された事件等の発生日時が入力される。図16の撮像時刻入力欄FL1aには、例えば、2017年11月25日の17時55分の前後15分を検索対象の期間として入力されている。なお、年月日はカレンダーのアイコンの指定に基づいて表示されるカレンダー(図示略)からオペレータの操作によって適宜選択されてもよい。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、入力された発生日時を撮像日時とする日時に関する情報と、オペレータにより道路地図MP2に指定された少なくとも1つの交差点を特定するための交差点情報とを含む検索キー(検索条件の一例)を生成する。
オペレータの操作によって道路地図MP2上の任意の位置がクリックやタップ等で指定されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、道路地図MP2上の指定された位置の周囲に選択範囲アイコン(例えば選択範囲アイコンRNG1)を表示(出力)する。そして、オペレータの操作によって、選択範囲アイコンRNG1がカメラC11の設置された交差点ITS11を含むように移動されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、交差点ITS11の交差点情報を含めた検索キー(上述参照)を生成する。なお、選択範囲アイコンRNG1,RNG2,RNG3の形状は円形状に限定されず、楕円形状でも、矩形形状でもよい。
なお、オペレータの操作によって、複数台のカメラC14,C15のそれぞれが設置された交差点ITS14,ITS15を含むように選択範囲アイコンRNG2が指定されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、複数の交差点ITS14,ITS15のそれぞれの交差点情報を含めた検索キー(上述参照)を生成してもよい。
また、オペレータの操作によって、1本のアベニュー全体(例えば、交差点ITS13,ITS17を含む道路全体)を含むように選択範囲アイコンRNG3が指定されると、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その指定されたアベニューに含まれる全ての交差点ITS13,ITS17のそれぞれの交差点情報を含めた検索キー(上述参照)を生成してもよい。
また、オペレータの操作によって、選択範囲アイコンRNG1,RNG,RNG3のそれぞれに対する逃走車両の進入方向及び退出方向のうち少なくとも1つも、上述した検索キーに含まれてよい。
例えば、図17に示すように、選択範囲アイコンRNG1に進入する(つまり、交差点ITS11に入ってくる)車両と退出する(つまり、交差点ITS11から出ていく)車両との両方を検索対象とする場合、オペレータの操作により、選択範囲アイコンRNG1への進入方向及び退出方向を示す方向アイコンDr11,Dr12,Dr13,Dr14のうち少なくとも1つが指定される。この指定に応じて、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その指定された方向アイコンDr11,Dr12,Dr1,Dr14のうち少なくとも1つにより特定される交差点ITS11に対する進入方向及び退出方向の情報を含めた検索キー(上述参照)を生成する。
同様に、選択範囲アイコンRNG2から退出する(つまり、交差点ITS14,ITS15のうちいずれかから出ていく)車両を検索対象とする場合、オペレータの操作により、選択範囲アイコンRNG2からの退出方向を示す方向アイコンDr21,Dr22,Dr23,Dr24,Dr25,Dr26のうち少なくとも1つが指定される。この指定に応じて、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その指定された方向アイコンDr21,Dr22,Dr23,Dr24,Dr25,Dr26のうち少なくとも1つにより特定される交差点ITS14,ITS15のうちいずれかに対する退出方向の情報を含めた検索キー(上述参照)を生成する。
同様に、選択範囲アイコンRNG4から退出する(つまり、交差点ITS16,ITS17のうちいずれかに入ってくる)車両を検索対象とする場合、オペレータの操作により、選択範囲アイコンRNG4への退出方向を示す方向アイコンDr41,Dr42,Dr43,Dr44,Dr45のうち少なくとも1つが指定される。この指定に応じて、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その指定された方向アイコンDr41,Dr42,Dr43,Dr44,Dr45のうち少なくとも1つにより特定される交差点ITS16,ITS17のうちいずれかに対する進入方向の情報を含めた検索キー(上述参照)を生成する。
検索ボタンSC2は、プロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)により生成された検索キー(上述参照)を検索端末90から録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に要求する処理を指示するためのボタンである。検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、オペレータの操作により、検索ボタンSC2が選択(例えば押下)されると、その選択を検出し、上述したように生成された検索キーを、通信部93を介して録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70に送信して逃走車両の画像検索を要求する。録画サーバ50あるいはクラウドサーバ70は、検索端末90から送信された検索キーとその検索キーに含まれる交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像とに基づいて、蓄積部52あるいは蓄積部72に登録されている車両情報テーブルTBL1(図15参照)を参照し、その検索キーを満たす逃走車両の候補となる車両の有無を検索する。
次に、実施の形態2に係る捜査支援システム100において、逃走車両の候補の検索及び抽出された候補車両の交差点通過時の逃走方向の表示について、図18及び図19を参照して説明する。
図18は、1つの交差点における複数台の候補車両の逃走方向を提示するための逃走方向出力画面WD7の一例を示す図である。図19は、実施の形態2に係る録画サーバ及び検索端末90における、逃走車両の候補の検索及び抽出された候補車両の交差点通過時の逃走方向の表示の動作手順の一例を示すフローチャートである。
逃走方向出力画面WD7は、例えば警察署内の検索端末90を使用するオペレータ(つまり、警察官)の操作に基づいて、録画サーバ50又はクラウドサーバ70における処理(図19参照)の結果として生成された画面データが検索端末90に送信されてから検索端末90の出力部94において表示される。なお、逃走方向出力画面WD7は、録画サーバ50又はクラウドサーバ70において生成されず、録画サーバ50又はクラウドサーバ70からの検索結果(後述参照)を用いて検索端末90のプロセッサ(、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)により生成されてもよい。逃走方向出力画面WD7は、例えば検索端末90に予めインストールされている逃走車両探索専用アプリケーションの表示画面の一例であって、道路地図MP2上に検索条件入力メニューMN4が重畳して表示された構成である。検索条件入力メニューMN4の内容は図16を参照して説明したので、ここでは説明を省略する。
逃走方向出力画面WD7には、交差点ITS11の交差点情報を検索キーとして含む場合(図16又は図17参照)、交差点ITS11に対応するカメラC11の撮像映像のデータを用いた録画サーバ50又はクラウドサーバ70の処理(図19参照)により、例えば3台の候補車両の走行方向(言い換えると、逃走方向)が道路地図MP2上に重畳して表示(出力)されている。
例えば、1台目の候補車両(図10のアイコンCR1に対応)の交差点ITS11の逃走方向PDR1は交差点ITS11を南から進入して東に抜けて行った方向を示す。図18に示すように、オペレータの操作により逃走方向PDR1が選択された場合には、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、その選択に応じて、逃走方向PDR1を他の逃走方向PDR2,PDR3よりも一層識別し易くハイライト表示する。
例えば、2台目の候補車両(図10のアイコンCR2に対応)の交差点ITS11の逃走方向PDR2は交差点ITS11を南から進入して北に抜けて行った方向を示す。例えば、3台目の候補車両(図10のアイコンCR3に対応)の交差点ITS11の逃走方向PDR1は交差点ITS11を南から進入して西に抜けて行った方向を示す。
以下の図19の説明では、説明を簡単にするために、録画サーバ50において実行される例を説明するが、クラウドサーバ70において同様に実行されてもよく、その場合には以下の説明中の「録画サーバ50」を「クラウドサーバ70」に読み替え、「プロセッサPRC1」を「プロセッサPRC2」に読み替え、「通信部51」を「通信部71」に読み替え、更に、「蓄積部52」を「蓄積部72」に読み替えればよい。
図19において、オペレータの操作により、図16を参照して説明した方法で、検索条件入力画面WD6に表示されている道路地図MP2上のいずれか(複数も可)の交差点が指定され(ST31)、かつ、検索条件入力メニューMN4の撮像時刻入力欄FL1a内の日時と検索時間範囲(例えば前後15分)とが指定される(ST32)。更に、オペレータの操作により、図示しない各種の絞り込み条件の指定画面に対する各種のパラメータが指定される(ST33)。各種のパラメータとは、例えば、車型、車色、進入方向及び退出方向のうち少なくとも1つ(図17参照)、通過速度(例えば、何km/h以上もしくは以下)、無灯火、一定音量以上、ふらつき走行及び逆走の各種の項目(図15参照)のうち、オペレータにより指定された項目に対する入力内容である。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、ステップST31,ST32,ST33の指定に応じて、それぞれ指定された項目に対する入力内容を含む検索キー(検索条件の一例)を生成し、その検索キーを含む車両の検索要求を生成し、通信部93を介して録画サーバ50又はクラウドサーバ70に送信する。
録画サーバ50のプロセッサPRC1は、検索端末90から送信された検索要求を取得すると、その検索要求に含まれる検索キーに適合する(つまり、検索キーを満たす)車両のデータが存在するかを判別するため、蓄積部52に保持されている車両情報テーブルTBL1を検索する(ST34)。なお、ステップST34において、例えば車両のボンネットに傷がついている等の付加情報を検索キーとして用いてもよい。検索キーに適合する車両のデータが1件も無いと判別された場合には(ST35、NO)、録画サーバ50のプロセッサPRC1は、その旨のメッセージを、通信部51を介して検索端末90に応答する。その後、検索端末90の処理がステップS31に戻り、再度オペレータによって異なる検索条件が指定される。
録画サーバ50のプロセッサPRC1は、検索キーに適合する車両のデータが1件以上あると判別した場合には(ST35、YES)、車両情報テーブルTBL1のIDに付与されたハイパーリンクに基づいて、その適合する1件以上の車両(つまり、事件等の現場から逃走した逃走車両の候補車両)のサムネイルのデータをそれぞれ取得する。更に、プロセッサPRC1は、その取得された1件以上の候補車両のサムネイルのデータ、並びにその1件以上の候補車両のそれぞれに対応する車両情報テーブルTBL1の他の項目に対応する実体データを取得して、通信部51を介して検索端末90に送信する。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、録画サーバ50から送信された1件以上の候補車両のサムネイルのデータを出力部94の適合車両出力画面(図示略)に表示(出力)する(ST36)。なお、この適合車両出力画面は、例えば図9又は図10に示される候補車両の一覧が並べられた画面でもよい。適合車両出力画面は、オペレータの目視により確認される。その結果、オペレータが逃走車両の経路(例えば、逃走経路)を作成したいと考える候補車両(つまり、逃走車両と推察される候補車両)が無い場合には(ST37、NO)、経路作成対象の候補車両が無い旨を入力するためのオペレータの操作に基づいて、検索端末90の処理はステップS31に戻る。
一方、オペレータが逃走車両の経路(例えば、逃走経路)を作成したいと考える候補車両(つまり、逃走車両と推察される候補車両)がある場合には(ST37、YES)、オペレータの操作により、1件以上の候補車両のサムネイルのデータから該当する少なくとも1件の候補車両のサムネイルが選択される(ST38)。
検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、ステップST38により選択された候補車両を撮像したカメラが設置された交差点の交差点情報に基づいて、その交差点の道路地図MP2上の位置を特定する(ST39)。また、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、ステップST39において特定された道路地図MP2上の交差点の位置に、ステップST38において選択された候補車両の走行方向(言い換えると、逃走方向を示す進入方向及び退出方向)を模式的に示すアイコンを重畳して表示した逃走方向出力画面WD7を出力部94に表示(出力)する(ST40)。なお、上述したように、ステップST37において、経路作成対象の候補車両が複数件あった場合には、検索端末90のプロセッサ92(例えば、上述した逃走車両探索専用アプリケーション)は、それぞれの候補車両の走行方向を模式的に示すアイコンを重畳して表示した逃走方向出力画面WD7を出力部94に表示(出力)してよい(図18参照)。
以上により、実施の形態2に係る捜査支援システム100は、複数の交差点のそれぞれに設置されたカメラと、カメラと通信可能に接続された録画サーバ50又はクラウドサーバ70とを含む。録画サーバ50,クラウドサーバ70は、プロセッサPRC1,PRC2と、複数の交差点を含む道路地図情報とともに、カメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録する蓄積部52,72と、を備える。プロセッサPRC1,PRC2は、事件等が発生した日時に関する情報と複数の交差点のうち少なくとも1つの交差点を特定する交差点情報とを含む検索条件の指定に応じて、指定された交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、検索条件を満たす車両を検索する。プロセッサPRC1,PRC2は、検索により抽出された少なくとも1台の車両に関する情報(例えば、候補車両のサムネイルのデータ)を検索端末90(捜査支援装置の一例)に送信して検索端末90の出力部94に出力する。捜査支援装置の一例としての検索端末90が備えるプロセッサ92は、検索端末90を用いるオペレータの操作(例えば、車両に関する情報の選択)に応じて、その選択された車両の指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の道路地図MP2上の位置に重畳して出力部94に出力する。
これにより、捜査支援システム100は、事件等を引き起こした人物が乗車した逃走車両の走行時の特徴(例えば、ふらつき走行、逆走、無灯火運転等)に鑑みた各種のパラメータを用いて、交差点を通過した逃走車両の候補を的確に抽出できる。また、捜査支援システム100は、逃走車両の候補が逃走途中に交差点を通過した場合に、その逃走車両の候補車両の逃走方向を交差点毎に出力部94に出力できるので、警察署のオペレータによる逃走車両の逃走経路の作成を効率的に支援できる。また、捜査支援システム100は、上述した各種のパラメータを検索キーとして用いた検索によって抽出された逃走車両の候補車両の交差点毎の逃走方向をオペレータ(例えば警察官)に対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促すことができる。
また、録画サーバ50,クラウドサーバ70のプロセッサPRC1,PRC2は、カメラの撮像映像のデータを用いて、そのカメラが設置された交差点を通過する車両の特徴情報を解析し、その解析結果を車両毎に纏めた車両情報テーブルTBL1を蓄積部52,72に登録する。これにより、録画サーバ50又はクラウドサーバ70は、オペレータの操作に基づいて検索端末90から送信された検索要求に含まれる検索キーに適合可能な逃走車両の候補車両を適切に抽出し易くできる。
また、捜査支援装置の一例としての検索端末90が備えるプロセッサ92は、検索により複数の車両に関する情報(例えば、逃走車両の候補車両のサムネイル)が出力部94に出力された場合に、それぞれの車両に関する情報の選択に応じて、それぞれ選択された個々の車両の指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の道路地図MP2上の位置に重畳して出力する。これにより、捜査支援システム100は、複数の逃走車両の候補車両が抽出された場合でも、交差点毎のそれぞれの逃走車両の候補車両の逃走方向をオペレータ(例えば警察官)に対して視覚的に提示して、どの候補車両が逃走車両であるかの特定を行い易くできる。
また、録画サーバ50,クラウドサーバ70のプロセッサPRC1,PRC2は、複数の交差点を特定する交差点情報が検索キーに指定された場合に、その指定された複数の交差点のそれぞれの交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、検索キーを満たす車両を検索する。これにより、捜査支援システム100は、単一ではなく複数の交差点を包括的に検索対象として逃走車両の候補車両を高精度に抽出できるので、出力部94において出力される候補車両の逃走方向のオペレータに対する信頼性を向上できる。
また、録画サーバ50,クラウドサーバ70のプロセッサPRC1,PRC2は、交差点における車両の進入方向及び退出方向のうち少なくとも1つを更に含む検索キーの指定に応じて、検索キーを満たす車両を検索する。これにより、捜査支援システム100は、交差点に進入する方向や交差点から退出する方向も考慮して逃走車両の候補車両を抽出できるので、逃走車両の候補車両の抽出処理負担を適度に低減でき、より迅速に逃走車両の候補車両をオペレータに提示できる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、上述した実施の形態2において、図13や図14の処理は図19の処理の前提として事前に行われている旨を説明したが、例えば録画サーバ50又はクラウドサーバ70のプロセッサPRC1,PRC2の性能が向上すれば、これらのプロセッサPRC1,PRC2は、図19の処理時に図13や図14の処理を並列的に実行しても構わない。この場合でも、図15に示す車両情報テーブルTBL1は、例えばカメラにおいて撮像された後に解析されて生成されるか、カメラから録画サーバ50又はクラウドサーバ70に送信された後に図19の処理の事前に予め生成されることが好ましい。
なお、上述した実施の形態1,2において、それぞれのカメラ(構成は図3参照)と録画サーバ50もしくはクラウドサーバ70との両方に通信可能に接続されたレコーダ装置(図示略)もしくは他のクラウドサーバ(図示略)が捜査支援システム100に含まれてよい。この場合、それぞれのカメラにより撮像された撮像映像のデータは、個々のカメラからレコーダ装置もしくは他のクラウドサーバに蓄積されてよい。レコーダ装置もしくは他のクラウドサーバに蓄積された撮像映像のデータ量が一定量以上となったことがレコーダ装置もしくは他のクラウドサーバから通知されたことを受信し、その受信を契機として、録画サーバ50もしくはクラウドサーバ70は、検索端末90からの撮像映像の検索要求等に応じた各種の処理(例えば、検索キーを満たす車両が映る撮像映像の検索)を実行してもよい。
本開示は、多くの人や車両が行き交う交差点で事件等が発生した場合に、逃走車両の逃走経路の早期作成を効率的に支援し、その逃走経路をオペレータに対して視覚的に提示して逃走経路の早期把握を促す捜査支援システムとして有用である。
10、11、12、13、20、21、22、23 カメラ
31、41 撮影部
32、42、92、PRC1、PRC2 プロセッサ
33、43 記録部
34 広域通信部
35、44 ローカル通信部
36、45、57、77、95 メモリ
37、46 マイク
50 録画サーバ
51、71、93 通信部
52、72 蓄積部
53、73 映像検索部
54、74 映像解析部
55、75 タグ付与部
56、76 パターン抽出部
70 クラウドサーバ
90 検索端末
91 操作部
94 出力部
100 捜査支援システム
HDS ヘッドセット

Claims (8)

  1. 複数の交差点のそれぞれに設置された個々のカメラと、前記個々のカメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、
    前記捜査支援装置は、
    前記複数の交差点を含む道路地図情報とともに、前記個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録する蓄積部と、
    事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と前記事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、前記交差点に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記車両の特徴情報を満たす車両を検索する検索部と、
    前記検索により抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力部に出力するリスト出力制御部と、
    前記出力部に出力された前記リストからの少なくとも1台の候補車両の選択に応じて、前記選択された候補車両の交差点通過時の走行方向を、前記選択された候補車両と交差点情報とに対応付けて前記蓄積部に保存する設定部と、
    同一の候補車両に対応付けて前記蓄積部に保存された、少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する前記交差点通過時の走行方向を用いて、前記選択された候補車両の走行経路を前記出力部に出力する経路出力制御部と、を備える、
    捜査支援システム。
  2. 捜査支援システムを用いた捜査支援方法であって、
    前記捜査支援システムは、
    複数の交差点のそれぞれに設置された個々のカメラと、前記個々のカメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、
    前記捜査支援装置は、
    前記複数の交差点を含む道路地図情報とともに、前記個々のカメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて蓄積部に記録し、
    事件等が発生した日時及び交差点に関する情報と前記事件等の発生に関与した車両の特徴情報とを含む情報入力に応じて、前記交差点に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記車両の特徴情報を満たす車両を検索し、
    前記検索により抽出された少なくとも1台の候補車両のリストを出力部に出力し、
    前記出力部に出力された前記リストからの少なくとも1台の候補車両の選択に応じて、前記選択された候補車両の交差点通過時の走行方向を、前記選択された候補車両と交差点情報とに対応付けて前記蓄積部に保存し、
    同一の候補車両に対応付けて前記蓄積部に保存された、少なくとも2つの異なる交差点情報に対応する前記交差点通過時の走行方向を用いて、前記選択された候補車両の走行経路を前記出力部に出力する、
    捜査支援方法。
  3. 複数の交差点のそれぞれに設置されたカメラと、前記カメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含み、
    前記捜査支援装置は、
    プロセッサと、
    前記複数の交差点を含む道路地図の情報とともに、前記カメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて記録する蓄積部と、を備え、
    前記プロセッサは、
    事件等が発生した日時に関する情報と前記複数の交差点のうち少なくとも1つの交差点を特定する交差点情報とを含む検索条件の指定に応じて、指定された前記交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記検索条件を満たす車両を検索し、
    前記検索により抽出された少なくとも1台の車両に関する情報を出力部に出力し、
    前記車両に関する情報の選択に応じて、その選択された車両の前記指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の前記道路地図上の位置に重畳して前記出力部に出力する、
    捜査支援システム。
  4. 前記プロセッサは、
    前記カメラの撮像映像を用いて、そのカメラが設置された交差点を通過する車両の特徴情報を解析し、その解析結果を前記蓄積部に登録する、
    請求項3に記載の捜査支援システム。
  5. 前記プロセッサは、
    前記検索により複数の車両に関する情報が前記出力部に出力された場合に、それぞれの車両に関する情報の選択に応じて、それぞれ選択された個々の車両の前記指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の前記道路地図上の位置に重畳して出力する、
    請求項3に記載の捜査支援システム。
  6. 前記プロセッサは、
    前記複数の交差点を特定する交差点情報が前記検索条件に指定された場合に、その指定された前記複数の交差点のそれぞれの交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記検索条件を満たす車両を検索する、
    請求項3に記載の捜査支援システム。
  7. 前記プロセッサは、
    前記交差点における車両の進入方向及び退出方向のうち少なくとも1つを更に含む前記検索条件の指定に応じて、前記検索条件を満たす車両を検索する、
    請求項3に記載の捜査支援システム。
  8. 複数の交差点のそれぞれに設置されたカメラと、前記カメラと通信可能に接続された捜査支援装置と、を含む捜査支援システムにおける捜査支援方法であって、
    前記捜査支援装置は、
    前記複数の交差点を含む道路地図の情報とともに、前記カメラの撮像映像を撮像日時、カメラ情報及び交差点情報に対応付けて蓄積部に記録し、
    事件等が発生した日時に関する情報と前記複数の交差点のうち少なくとも1つの交差点を特定する交差点情報とを含む検索条件の指定に応じて、指定された前記交差点情報に対応するカメラ情報により特定されるカメラの撮像映像を用いて、前記検索条件を満たす車両を検索し、
    前記検索により抽出された少なくとも1台の車両に関する情報を出力部に出力し、
    前記車両に関する情報の選択に応じて、その選択された車両の前記指定された交差点情報に対応する交差点を通過した時の走行方向を、その交差点の前記道路地図上の位置に重畳して出力する、
    捜査支援方法。
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