JP2019078573A - バイオセンサの製造方法 - Google Patents

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悠 兼田
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Abstract

【課題】測定対象成分の濃度に依存することなくバイオセンサの感度をその製造中に低下させる。【解決手段】バイオセンサの製造方法は、絶縁性の基板上に、少なくとも作用極と対極とを含む電極系を備えるバイオセンサの電極層を形成し、前記電極層の上に測定対象成分と反応する成分を含む検知層を形成し、前記検知層を形成後、前記電極層および前記検知層のうち少なくとも前記検知層を削ることを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、バイオセンサの製造方法に関する。
バイオセンサの分野では、生物由来の生産物質を含む試薬が表面に塗布された2つの測定用電極に接続された2つのリード電極の少なくとも一方に抵抗体が挿入されたバイオセンサがある(例えば、特許文献1参照)。この種のバイオセンサでは、抵抗体をトリミングして抵抗値を調整することで、グルコース測定用の応答電流の測定感度が調整される。他に本願と関連するものとして、以下の特許文献2に記載されたものがある。
特開2003−14684号公報 特開2002−156358号公報
上述したバイオセンサでは、測定対象成分の濃度が低い場合において、抵抗体を削った後の感度が抵抗体を削る前の感度より上昇する。このため、検体中の測定対象成分の濃度に依存せずに感度を下げることができなかった。
本発明は、バイオセンサの製造過程において、測定対象成分の濃度に依存することなくバイオセンサの感度を低下させるバイオセンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、バイオセンサの製造方法である。この製造方法は、絶縁性の基板上に、少なくとも作用極と対極とを含む電極系を備えるバイオセンサの電極層を形成し、前記電極層の上に測定対象成分と反応する成分を含む検知層を形成し、前記検知層を形成後、前記電極層および前記検知層のうち少なくとも前記検知層を削ることを含む。
本発明によれば、バイオセンサの製造過程において、測定対象成分の濃度に依存することなくバイオセンサの感度を低下させることができる。
図1は、実施形態に係るバイオセンサの分解斜視図である。 図2は、図1に示した絶縁性基板上に形成される電極層(電極パターン)の一例を示す。 図3は、バイオセンサの製造方法を説明する流れ図である。 図4(A)〜(E)は、検知層(試薬層)に対する加工パターン例を示す。 図5は、各加工パターンの感度の未加工品からの乖離率を示す。
以下、実施形態に係るバイオセンサの製造方法について説明する。実施形態に係るバイオセンサの製造方法は、以下を含む。
(1)絶縁性の基板上に、少なくとも作用極と対極とを含む電極系を備えるバイオセンサの電極層を形成する。
(2)前記電極層の上に測定対象成分と反応する成分を含む検知層を形成する。
(3)前記検知層を形成後、前記電極層および前記検知層のうち少なくとも前記検知層を削る。
実施形態に係るバイオセンサの製造方法によれば、電極層および検知層のうち少なくとも検知層に対する加工により、検知層に含まれる、測定対象成分と反応する成分と検体との反応量を減らすことができる。このため、測定対象成分の濃度に依存することなく、バイオセンサの製造中にバイオセンサの感度を低下させることができる。これによって、ロット間におけるバイオセンサの感度のばらつきを抑えることができる。
実施形態において、基板上に形成されるバイオセンサは、少なくとも一つ、すなわち、単一又は複数の電極系を備える。各電極系は、少なくとも作用極と対極とを含む。また、実施形態において、検知層の削りは、レーザ光を用いたトリミングによってなされてもよく、バイト(刃物)によってなされてもよい。検知層を削る場合に、検知層とともに検知層を削るようにしても良い。例えば、検知層とともに前記検知層の下にある電極層を削る。電極層を削ることで、電極の実効面積を減らして感度を下げることができる。
検体(以下、「試料」ともいう)は、生体試料、生体試料以外の試料を含む。生体試料は、例えば、血液、間質液、尿などである。また、試料中の測定対象成分は、生体内で生成される物質であっても、摂取によって生体内に取り込まれる物質であってもよい。測定対象成分は、グルコース(血糖)、ラクテート(乳酸)、コレステロール、ヘマトクリットなどを含む。さらに、測定対象成分は、アルコール、ザルコシン、フルクトシルアミン、ピルビン酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、アスコルビン酸を含み得る。検知層(試薬層ともいう)は測定対象成分と反応する成分を含む。測定対象成分と反応する成分は、例えば、酵素や酸化還元物質を含む。測定対象成分と反応する成分は、例えば試薬に含められ、試薬を含む検知層が形成される。酵素は、試料の種類や測定対象成分に依存するが、例えばグルコースオキシダーゼ(GOD)、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)などを含む。但し、酵素はこれらに限定されない。酵素以外の測定対象成分と反応する成分、例えば酸化還元物質は、例えば金属錯体等である。
電極層および検知層の削り加工は、以下のような電気的応答値の測定結果に基づいて行ってもよい。電気的応答値の測定は、例えば、基板上に形成する複数のバイオセンサのうちの少なくとも1つに対応する電極層と、この電極層上に形成された検知層とを用いて検体中の測定対象成分に対応する電気的応答値を測定することで行われる。電気的応答値の測定は、測定に使用される電極層および検知層が前記基板から分離された状態で行ってもよく、分離されていない状態で行っても良い。電気的応答値の測定に用いる電極層および検知層の個数は、1つでも2以上でも良い。
〔実施形態〕
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係るバイオセンサの製造方法について説明する。以下に説明する実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。以下の実施形態では、検体(試料)中の測定対象成分として、血液中のグルコース値の測定を行うバイオセンサ及びその製造方法について例示する。
<バイオセンサの構成>
図1は、実施形態に係るバイオセンサの分解斜視図である。図2は、図1に示した絶縁性基板上に形成される電極層(電極パターン)の一例を示す。図1において、バイオセンサ10は、絶縁性基板11(以下単に「基板11」と称する)と、基板11の片面に形成された電極層12と、電極層12上に積層されるスペーサ13a、スペーサ13b及び補強材13cと、スペーサ13a及びスペーサ13b上に積層されるカバー14aと、補強
材13c上に積層されるカバー14bとを備える。以下の説明において、スペーサ13aとスペーサ13bとをまとめて指す場合にはスペーサ13と表記し、カバー14aとカバー14bとをまとめて指す場合はカバー14と表記する。
バイオセンサ10は、電極層12が形成された基板11と、スペーサ13及び補強材13cと、カバー14とが積層されて一体化することで形成される。基板11と電極層12の組み合わせは「基材」と呼ばれることもある。
バイオセンサ10(基板11)は、長手方向(図1、図2中のX方向)と幅方向(図1、図2中のY方向)と、高さ(厚さ)方向(Z方向)とを有する。基板11は、長手方向に一端11aと他端11bとを有する平板状又は帯状に形成されている。
基板11は、絶縁性材料で形成される。絶縁性材料は、例えば合成樹脂(プラスチック)を含む。プラスチックは、例えば、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリレート(PMMA)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラスエポキシのような各種の樹脂を適用できる。基板11の材料に合成樹脂以外の絶縁性材料を適用してもよい。合成樹脂以外の絶縁性材料は、例えば、紙、ガラス、セラミック、生分解性材料などを含む。スペーサ13及びカバー14には、基板11と同じ材料を適用できる。
電極層12は、例えば、金属材料を用いて形成可能である。金属材料は、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、アルミニウム、ニッケル、チタン、ルテニウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)などの金属やこれらの合金を含む。電極層12の材料には、金属材料以外に、例えばカーボン(黒鉛)などの炭素材料を適用することができる。
電極層12は、所望の厚さ(例えば10μm以下、或いは100nm以下、好ましくは60nm以下)を有し、且つ所定の電極パターンを有する。電極層12は、例えば、金属材料の薄膜めっき、物理蒸着(PVD、例えばスパッタリング)、或いは化学蒸着(CVD)による成膜によって形成される。電極パターンは、例えば、金属膜に対し、レーザ光を用いた掘削やマスクを用いたエッチングを施すことで形成される。また、電極層12は、例えば、カーボン材料(例えば、カーボンインク)の印刷(例えば、スクリーン印刷)によって形成することもできる。
図2に示すように、電極層12は、測定対象成分の一例であるグルコースの測定に関して、リード部15を有する作用極16と、リード部17を有する対極18を含む。対極18は、作用極16に対し、間隙(溝)を挟んで平行に(等距離に)配置される対極18a及び対極18bを含む。電極層12は、さらに、グルコース測定以外の用途に用いられる電極を含んでいても良い。図1及び図2に示す例では、例えば、基板11上に金属層(金属層)を形成し、レーザ光を用いたトリミングにより金属層に所定の電極パターンを描くことによって、リード部15,作用極16,リード部17,対極18などが形成されている。
なお、図2の例では、グルコース測定に関して作用極16及び対極18を有する2極の電極構造を例示する。但し、グルコース測定に関して作用極、対極及び参照極の3極の電極構造を有するバイオセンサについても、実施形態の製造方法を適用可能である。参照極は、例えば、銀/塩化銀(Ag/AgCl)を用いて形成される。図2の例は、一つのバイオセ
ンサ10が備える電極系として、作用極16及び対極18を有する1つの電極系を備えるバイオセンサ10の例示である。バイオセンサ10は、2以上の電極系を有していてもよ
く、各電極系が、作用極及び対極以外の電極を有していてもよい。
図2において、電極上、少なくとも作用極16上には、酵素又はメディエータを含む検知層(試薬層)20が設けられている。試薬層20は、電極に試薬を滴下又は塗布し、乾燥させて固化させることで、電極上に固定化されている。図2に示す例では、試薬層20は、作用極16と、作用極16を挟む対極18a,18bに跨がって設けられている。但し、対極18a,18b上に試薬層20が設けられなくても良い。
試薬層20は、例えば、酵素、メディエータ、又は酵素及びメディエータの両方を含む。酵素は試料の種別や測定対象成分に応じて適宜選択される。測定対象成分が血液や間質液中のグルコースである場合、酵素として、酸化還元酵素であるグルコースオキシダーゼ(GOD)やグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)が適用される。メディエータは、例えば、フェリシアン化物、p−ベンゾキノン、p−ベンゾキノン誘導体、フェナジンメトサルフェート、メチレンブルー、フェロセン、フェロセン誘導体、ルテニウム錯体、フェリシアン化カリウム、オスミウム錯体等である。但し、試薬層20がメディエータを含まない場合もあり得る。試薬層20は、バインダ(架橋剤)を含み得る。バインダは、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)や、架橋剤(Biosurfine-AWP-MRH(東洋合成工業製))等を含む。
スペーサ13a及びスペーサ13bは、基板11の一端11a側において、基板11の長手方向(X方向)に、試薬層20を挟むようにして平行に配置される。また、補強材13cはスペーサ13a及びスペーサ13bと一定の間隙を設けて電極層12上に配置されている。補強材13cとスペーサ13aとの間隙、補強材13cとスペーサ13bとの間隙は、それぞれ溝22を形成する。
カバー14aは、矩形に形成されている。カバー14aの一辺の長さは、スペーサ13a、スペーサ13bの長さ方向の長さと同様の長さを有する。カバー14aのもう一つの一辺の長さは、基板11の幅方向の長さと同様の長さを有する。カバー14aは、スペーサ13a及びスペーサ13b上に配置される。また、カバー14bは、カバー14aと間隙を設けて補強材13cに重ねて配置される。
スペーサ13a、スペーサ13b、補強材13cの材料として例えば両面テープを適用できる。この場合、スペーサ13a、スペーサ13b、補強材13cは、基材とカバー14a、カバー14bとを接着する接着剤として作用する。また、スペーサ13a、スペーサ13b、補強材13cの厚さを容易に揃えることができる。
スペーサ13a及びスペーサ13b上にカバー14aが接着されることで、試薬層20が形成された電極層12の上面と、スペーサ13a及びスペーサ13bの内側面、カバー14aの内面で囲まれた液体試料の流路(キャピラリ)21が形成される。この流路21は、一端11a側の開口部21aと、その逆側の開口部21bとを有する。逆側の開口部21bは、溝22並びにカバー14aとカバー14bとの間隙に連通している。
一端11a側の端部の開口部21aは、バイオセンサ10に点着される試料(例えば血液)の導入口として使用される。試料は、開口部21aから毛管現象により流路21の内部に引き込まれる。試料の流入により、流路21内の空気は、開口部21bから溝22を介して排出される。なお、カバー14aは透明な樹脂材料で形成できる。カバー14aが透明である場合、流路21に対する試料の導入具合を視認することができる。
<測定対象成分の測定方法>
測定対象成分の測定方法の一例として、バイオセンサ10を用いたグルコース測定を例
示する。バイオセンサ10を用いたグルコース測定は、例えば以下のようにして行われる。バイオセンサ10のリード部15及び16は、血糖値計(図示せず)と電気的に接続される。接続状態のバイオセンサ10に対し、検体(試料)の点着が行われる。試料として、例えば被験者から採取された血液にバイオセンサ10の開口部21aを接触させると、毛管力により血液が流路21に引き込まれ、流路21内を満たす。
血糖値計は、点着前に作用極16と対極18間に電圧を印加し、印加した電圧を観測し、点着によって血液と電極とが接触することによる電圧の変化を検出して、血液が流路21に導入されたことを検出する。すると、血糖値計はグルコースの測定を開始する。すなわち、血糖値計は、グルコース測定用の所定の電圧を作用極16と対極18との間に印加し、印加電圧に対する血液の電気的応答値(応答電流)を測定する。なお、応答電流は、検体(試料)が試薬層20を溶解して試料と酵素との反応により生じた電荷がメディエータを介して電極に到達することにより生じる電流として検知される。
血糖値計は、検量線データや検量線テーブルを用いて、電気的応答値をグルコース値に換算することによって、グルコース値を測定する。血糖値計は、グルコース値を、ディスプレイ装置に表示したり、記憶装置(メモリ)に保存したり、ネットワークを介して所定の宛先へ送信したりすることができる。
<バイオセンサの製造方法>
次に、バイオセンサ10の製造方法の一例を説明する。図3は、バイオセンサの製造方法を説明する流れ図である。図3におけるS01では、電極層の形成が行われる。すなわち、所定のサイズを有する絶縁性の基板を用意し、絶縁性の基板の片側にスパッタリングなどで金属層を形成する。金属層に対し、例えばレーザ光を用いたトリミングによって、2以上の所定個数分の電極層12の電極パターンを形成する。トリミングは、レーザ以外にバイト(刃物)などを用いて形成し得る。或いは、電極層12は、カーボンインクを用いたスクリーン印刷によって、所定個数分の電極パターンを絶縁性の基板の片側に印刷することで形成されても良い。
S02では、検知層(試薬層)の形成が行われる。例えば、酵素、バインダ、メディエータを含んだ試薬液を調製し、各電極パターンの所定位置(作用極16上)に試薬液を滴下又は塗布する。その後、乾燥により試薬液を固化させて試薬層20を形成する。
S03では、試験用センサの作製が行われる。上記した電極層12及び試薬層20が形成された絶縁性の基板から、試験回数に応じた所定数の個片(電極層12及び試薬層20が形成された基板11)を切り出し、スペーサ13a、スペーサ13b、補強材13c、カバー14a、カバー14bを積層して試験用のバイオセンサを生成する。但し、試験用のため、補強材やカバー14aは省略し得る。各個片は、バイオセンサ10を形成する電極層12及び試薬層20を有する。所定数は1つでも2以上でも良い。
S04では、試験用センサを用いた測定対象成分(例えばグルコース)の測定を行う。すなわち、試験用のバイオセンサを血糖値計(図示せず)に接続し、上述した測定方法を用いて検体(血液)の電気的応答値(応答電流)又は電気的応答値から換算したグルコース濃度を測定する。試験は、例えば2以上の試験用のバイオセンサについて行い、測定結果からロット(1つの絶縁性基板から得られる複数のバイオセンサ10)についての感度特性を求める。
S05では、検知層(試薬層)20に対する追加加工を行う。すなわち、試験にて得られた電気的応答値又はグルコース濃度の測定結果から求まる感度特性に応じて、残りの(試験用のバイオセンサ以外の)バイオセンサに対応する電極層12及び試薬層20の少な
くとも一方が削られる。電極層12及び試薬層20の少なくとも一方の削り加工は、レーザ光を用いたトリミングであってもよく、バイトを用いた掘削であっても良い。トリミングによって感度を調整する。
S05における感度調整が終了すると、S06において、絶縁性の基板に対し、スペーサ13及びカバー14を積層して、流路21を形成する。S07では、絶縁性の基板の切り離し処理によって、複数のバイオセンサ10の個片に分離する。このようにすることで、感度が製造中に調整された複数のバイオセンサ10を出荷できる。
<加工パターン>
図4(A)〜(E)は、電極層および検知層(試薬層)に対する加工パターン例を示す。図4(A)は、未加工の状態を示す。図4(B)は、作用極16上の中心をレーザ光によりトリミングした例を示す。図4(C)は、作用極16と対極18a,18bとの界面(境界)に沿って、作用極16のやや内側をレーザ光によりトリミングした例を示す。図4(D)は、作用極16と対極18a,18bとの界面(境界)上をレーザ光によりトリミングした例を示す。図4(E)は、作用極16の中心をレーザ光によりトリミングした例を示す。
図4(B)〜(E)において、トリミング跡は符号30で示す。トリミングの位置、形状、大きさは適宜選択可能である。また、複数の加工パターン(トリミングパターン)を同時に採用することもできる。トリミングの深さは、試薬層20を介して電極層12に達する。但し、トリミングが電極層12に達しないように削り取りが行われる場合もあり得る。また、試薬層20を削ることなく電極層12を削ることもあり得る。
図5は、各加工パターンの感度の未加工品からの乖離率を示す。図5では、比較対象として、リード部を削る加工パターンと(比較例、図示せず)と、図4(B)〜(E)に示した加工パターン(加工パターンP1〜P4)とについての乖離度が示されている。
未加工品(図4(A))のバイオセンサを用いて、グルコース濃度が200mg/dLの試料と、グルコース濃度が600mg/dLの試料とについて電気的応答値を測定した。また、比較例及び加工パターンP1〜P4のバイオセンサを用いて、グルコース濃度が200mg/dLの試料と、グルコース濃度が600mg/dLの試料とについて電気的応答値を測定した。電気的応答値の差分から乖離率を求め、グラフ(図5)にプロットした。
図5によれば、比較例では、グルコースの低濃度時(200mg/dL)に感度(電気的応答値)が未加工品より上昇し、高濃度時(200mg/dL)に感度が未加工品より低下する。これに対し、加工パターンP1では、低濃度時の感度は未加工品とほぼ同等である一方、高濃度時の感度が未加工品に比べて大きく低下する。加工パターンP2では、グルコースの濃度に関わらず、ほぼ一定の乖離率で感度が低下する。加工パターンP3では、傾きは比較例に近いが、低濃度時でもグルコースの感度が低下する。加工パターンP4では、高濃度時の乖離率が低濃度時の乖離率がより小さくなる。
実施形態に係るバイオセンサの製造方法によれば、比較例と異なり、測定対象成分(グルコース)の濃度に依存することなく、バイオセンサ10の感度(測定する応答電流値)を低下させることができる。これにより、例えば、試薬量(反応量)を予め多く見積もった状態で試薬層20を形成し、感度に応じて試薬層20を削ることで、バイオセンサ10の感度を一定の範囲に調整し得る。すなわち、製造ロット間において、バイオセンサ10の感度のばらつきを抑えることができる。また、加工パターンの組み合わせで、濃度に応じた感度調整が可能となる。さらに、実施形態に係る製造方法では、感度調整用の回路パ
ターンを用意しなくて良いので構成が簡易で且つコストも抑えられる。実施形態で説明した構成は適宜組み合わせることができる。
10・・・バイオセンサ
11・・・絶縁性基板
12・・・電極層
13a,13b・・・スペーサ
13c・・・補強板
14a,14b・・・カバー
16・・・作用極
18・・・対極
20・・・試薬層(検知層)
21・・・流路
30・・・トリミング跡

Claims (5)

  1. 絶縁性の基板上に、少なくとも作用極と対極とを含む電極系を備えるバイオセンサの電極層を形成し、
    前記電極層の上に測定対象成分と反応する成分を含む検知層を形成し、
    前記検知層を形成後、前記電極層および前記検知層のうち少なくとも前記検知層を削ることを含むバイオセンサの製造方法。
  2. レーザ光を用いたトリミングによって前記検知層を削る
    請求項1に記載のバイオセンサの製造方法。
  3. 前記検知層とともに前記電極層を削る
    請求項1又は2に記載のバイオセンサの製造方法。
  4. 前記測定対象成分がグルコースである
    請求項1から3のいずれか1項に記載のバイオセンサの製造方法。
  5. 前記電極層の形成において、それぞれが少なくとも作用極と対極とを含む複数の電極系を備えるバイオセンサの電極層を形成する
    請求項1から4のいずれか1項に記載のバイオセンサの製造方法。
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