JP2009019935A - 分析用具の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易かつ安価に、グルコースセンサなどの分析用具における感度のバラツキを抑制する。
【解決手段】分析用具の製造方法において、マザー基板上に複数の電極を形成する第1工程(S1,S2)と、電極の一部を作用極として規定する第2工程(S3)と、作用極の面積を測定する第3工程(S4)と、第3工程(S4)における測定値が所定値よりも大きいか否かを判断する第4工程(S5)と、第4工程(S5)において上記測定値が上記所定値よりも大きいと判断された場合に(S5:YES)、作用極の面積を小さくする第5工程(S6)と、を含んでいる。
【選択図】図4

Description

本発明は、試料(たとえば血液や尿などの生化学的試料)における特定成分(たとえばグルコース、コレステロールあるいは乳酸)を分析するために使用される分析用具の製造方法に関する。
血液中のグルコース濃度を測定する場合、簡易な手法として、使い捨てとして構成された分析用具を利用する方法が採用されている。分析用具としては、たとえば図17ないし図19に示したグルコースセンサ9のように、血糖値の演算に必要な応答電流値を、基板90に設けた電極91,92を利用して測定できるように構成されたものがある(たとえば特許文献1参照)。電極91,92は、開口部93を有する絶縁膜94により大部分が覆われており、電極91,92における開口部93により露出した部分は、作用極91Aおよび対極92Aを構成している。作用極91Aおよび対極92Aは、キャピラリ95において血液中のグルコースと試薬とを反応させたときの電子授受量を応答電流値として測定するためのものである。
このようなグルコースセンサ9では、絶縁膜94の開口部93により作用極91Aの面積が規制されている。すなわち、作用極91Aの面積を規制するために、たとえばフォトリソグラフィなどにより絶縁膜94を形成する必要があるばかりか、複数のグルコースセンサ9相互において、開口部93の寸法のバラツキに起因して作用極91Aの面積にバラツキが生じ得る。このような作用極91Aの面積のバラツキは、グルコースセンサ9の感度のバラツキを生じさせる。
その一方で、グルコースセンサ9における感度のバラツキを抑制する方法として、次のようなものがある(たとえば特許文献2−5参照)。
特許文献2に記載の方法は、作用極91Aの面積を測定し、その測定値を次にグルコースセンサ9を作製するときの作用極91Aの面積を規制する工程にフィードバックするものである。
特許文献3に記載の方法は、電極の一部に抵抗体を配置するとともに、抵抗体の抵抗値をトリミングすることにより感度を調整するものである。
特許文献4に記載の方法は、電極における試薬部が形成される部分にスリットを設け、試薬部の位置や面積を規制するものである。
特許文献5に記載の方法は、電極にスリットを入れることにより、切断位置が所望とする位置からずれたとしても、電極全体の面積を一定に確保しようとするものである。
特許第3677500号公報 特開2003−185618号公報 特開2003−014684号公報 特開2001−305095号公報 特開2001−305096号公報
グルコースセンサ9の感度は、電極91のうち、キャピラリ95において露出する部分の面積、すなわち作用極91Aの面積に依存する。そのため、特許文献2−5に記載の方法では、複数のグルコースセンサにおける感度のバラツキを十分に抑制することができない。
より具体的には、特許文献2に記載の方法では、作用極の面積の測定値を次にグルコースセンサを作製する工程にフィードバックするものであるため、作用極の面積が測定されたグルコースセンサにおける作用極の面積が設定値から大きくずれていた場合には、測定対象となったグルコースセンサについては感度の調整が行なわれず、そのような作用極の面積のずれが大きなグルコースセンサについては、良品として使用することができない。
特許文献3に記載の方法では、電極の一部に抵抗体を設けてトリミングを行なうものであるため、抵抗体を含めた電極全体の抵抗値を調整することができても、作用極の面積を調整することはできず、感度のバラツキを十分に抑制することはできない。また、電極に抵抗体を設ければ、製造工程が煩雑化するばかりか、抵抗体が必要な分だけ製造コストが上昇する。
特許文献4に記載の方法では、試薬部の位置や面積が規制されるとしても、作用極の面積が調整されるものではない。そのため、作用極の面積にバラツキが生じている場合には、感度のバラツキを抑制することはできない。
特許文献5に記載の方法では、電極全体での面積を一定にしようとするものであるため、電極の抵抗値を一定にできたとしても、作用極の面積にバラツキが生じることを十分に抑制することができない。すなわち、作用極の面積は、スペーサや絶縁膜の開口部などによって規制されるものであるため、たとえ電極全体の面積を一定化したとしても、作用極の面積にはバラツキが生じうる。
本発明は、簡易かつ安価に、グルコースセンサなどの分析用具における感度のバラツキを抑制することを課題としている。
本発明では、マザー基板上に複数の電極を形成する第1工程と、上記電極の一部を作用極として規定する第2工程と、上記作用極の面積を測定する第3工程と、上記第3工程における測定値が所定値よりも大きいか否かを判断する第4工程と、上記第4工程において上記測定値が上記所定値よりも大きいと判断された場合に、上記作用極の面積を小さくする第5工程と、を含んでいることを特徴とする、分析用具の製造方法が提供される。
好ましくは、上記第3工程ないし上記第5工程は、上記第4工程において上記測定値が所定値以下であると判断されるまで繰り返し行なわれる。
上記第5工程は、たとえば上記作用極にレーザ光を照射することにより行なわれる。
上記第2工程は、たとえばマザー基板にスペーサを貼り付けることにより行なわれる。
上記第3工程は、たとえば上記作用極を撮像するとともに、そのときの画像を処理することにより行なわれる。
本発明の分析用具の製造方法は、上記作用極を覆うように試薬部を形成する第6工程をさらに含んでいてもよい。この第6工程は、たとえばグルコース酸化還元酵素および電子伝達物質を含む試薬含有材を塗布することにより行なわれる。
以下においては、本発明について図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図3に示したバイオセンサ1は、本発明における製造対象となる分析用具の一例に相当するものである。
バイオセンサ1は、使い捨てとして構成されたものであり、濃度測定装置などの分析装置(図示略)に装着し、試料(たとえば血液や尿などの生化学的試料)における特定成分(たとえばグルコース、コレステロールあるいは乳酸)を分析するために使用されるものである。このバイオセンサ1は、略長矩形状の基板10に対して、一対のスペーサ11を介してカバー12を接合した構成を有している。バイオセンサ1においては、各要素10〜12により、基板10の幅方向に延びるキャピラリ13が規定されている。
基板10は、たとえばPETなどの絶縁樹脂材料によりカバー12よりも大きな形状に形成されている。この基板10は、カバー12の側方に突出した部分を有している。基板10の上面には、電極14,15,16、および試薬層17が形成されている。
電極14〜16は、基板10の長手方向に延びるとともに、基板10の幅方向に並んだ帯状に形成されている。これらの電極14〜16は、露出電極部(対極14A、作用極15A、あるいは検知極16A)、リード部14B,15B,16B、および端子部14C,15C,16Cを有している。
対極14A、作用極15Aおよび検知極16Aは、キャピラリ13の内部において露出する部分であり、この順序で基板10の幅方向に並んでいる。対極14Aおよび作用極15Aは、キャピラリ13に導入された試料と接触するものであり、電圧を印加するとともに応答電流を測定するために利用されるものである。検知極16Aは、キャピラリ13に試料が導入されたか否かを検知するためのものである。
リード部14B,15B,16Bは、露出電極部(対極14A、作用極15Aあるいは検知極16A)と端子部14C,15C,16Cとを繋ぐものである。すなわち、端子部14C,15C,16Cに電圧を印加することにより、対極14Aと作用極15Aとの間、あるいは対極14A(作用極15A)と検知極16Aとの間に電圧を印加することができる。
端子部14C,15C,16Cは、バイオセンサ1を分析装置に装着したときに、分析装置のコネクタ(図示略)に接触させるためのものである。
試薬層17は、キャピラリ13の内部において、対極14A、作用極15Aおよび検知極16Aを一連に覆うように設けられている。この試薬層17は、たとえば酸化還元酵素および電子伝達物質を含んでおり、血液などの試料に対して容易に溶解する固体状に形成されている。
酸化還元酵素は、試料における被分析成分の種類に応じて選択され、たとえばグルコースを分析する場合には、グルコースオキシダーゼ(GOD)やグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を用いることができ、典型的にはPQQGDHが使用される。電子伝達物質としては、たとえばルテニウム錯体や鉄錯体を使用することができ、典型的には[Ru(NH3)6]Cl3やK3[Fe(CN)6]を使用することができる。
一対のスペーサ11は、基板10の上面からカバー12の下面までの距離、すなわちキャピラリ13の高さ寸法を規定するためのものであり、たとえば両面テープあるいはホットメルトフィルムにより構成されている。これらのスペーサ11には、基板10の幅方向に延びるとともに、基板10の長手方向に間隔を隔てて配置されている。すなわち、一対のスペーサ11は、キャピラリ13の幅寸法を規定するとともに、電極14〜16におけるキャピラリ13に内部で露出する部分(対極14A、作用極15Aおよび検知極16A)の面積を規定している。
カバー12は、スペーサ11などとともにキャピラリ13を規定するためのものである。このカバー12は、たとえばビニロンや高結晶化PVAなどの濡れ性が高い熱可塑性樹脂、あるいはPETなどのような基板10と同様な材料により形成されている。
キャピラリ13は、導入された血液などの試料を、毛細管現象を利用して基板10の幅方向に移動させ、導入された試料を保持するためのものである。すなわち、キャピラリ13においては、試料が導入された場合には、キャピラリ13の内部の気体を排出させつつ試料が移動する。このとき、キャピラリ13の内部においては、試薬層17が溶解させられ、酸化還元酵素、電子伝達物質、およびグルコースなどの分析対象成分を含む液相反応系が構築される。
次に、バイオセンサ1の製造方法について、図4ないし図12を参照しつつ説明する。
バイオセンサ1は、図4に示した製造工程を経て形成される。
まず、図5に示したように、マザー基板2の表面に導体膜3を形成する(図4のS1)。導体膜3は、たとえば金、プラチナ、パラジウム、ニッケルあるいはカーボンにより、厚みが0.001〜20μmに形成される。このような導体膜3の形成は、たとえばスクリーン印刷、CVD、スパッタリングあるいは蒸着により行なわれる。
次いで、図6(a)および図6(b)に示したように、導体膜3に複数のスリット30を形成する(図4のS2)。これにより、導体膜3は、互いに絶縁された複数の帯状電極31,32,33とされる。このようなスリット30は、たとえばレーザ発振装置4を用いて、所定経路に沿ってレーザ光を走査させることにより行なわれる。レーザ発振装置4としては、導体膜3への吸収が大きく、マザー基板2への吸収の小さい波長のレーザ光を発振可能なもの、たとえばCOレーザ発振装置あるいはYAGレーザ発振装置を使用することができる。
なお、導体膜3を形成する工程(S1)とスリット30を形成する工程は、必ずしも別工程として行なう必要はなく、たとえば所定のマスクを用いることにより、導体膜を形成すると同時にスリットを形成し、複数の帯状電極31,32,33を一括して形成してもよい。
次いで、図7(a)に示したように複数のスリット30と直交する方向に延びるように複数のスペーサ5A,5Bの対5を貼り付けるとともに(図4のS3)、図7(b)、図8(a)および図8(b)に示したように、スペーサ5A,5Bの対5の間において露出する帯状電極32の一部(作用極34)の面積を測定する(図4のS4)。
スペーサ5A,5Bとしては、たとえば両面テープあるいはホットメルトフィルムを使用することができる。各スペーサ5A,5Bの幅寸法および厚み寸法のそれぞれは、たとえば3〜20mm、および20〜300μmとされ、スペーサ5A,5B間の距離は、たとえば100〜3000μmとされる。
一方、作用極34の面積の測定は、撮像装置6において作用極34を撮像するとともに、そのときに得られる画像を、公知の計測ソフトを用いて処理することにより測定することができる。
次いで、測定された作用極34の面積Aが設定値Bよりも大きいか否かを判断する(図4のS5)。ここで、設定値Bは、最適値+5%程度に設定される。このような判断は、たとえば計測ソフトのプログラムが実行される情報処理装置(図示略)において行うことができる。情報処理装置において、作用極34の面積Aが設定値Bよりも大きいと判断された場合には(図4のS5:YES)、図9、図10(a)および図10(b)に示したように作用極34のレーザトリミングを行なう(図4のS6)。このようなレーザトリミングは、導体膜3にスリット30を形成する場合と同様なレーザ発振装置4、たとえばCOレーザ発振装置あるいはYAGレーザ発振装置を用いて、作用極34の一部に孔35を形成し、作用極34の面積を小さくすることにより行なうことができる。
なお、レーザトリミングに代えて、エッチングなどにより作用極34の面積を小さくするようにしてもよい。
レーザトリミング(図4のS6)が終了した場合には、再び作用極34の面積を測定するとともに(図4のS4)、作用極34の面積Aが設定値Bよりも大きいか否かを判断する(図4のS5)。このような作用極34の面積Aの測定(図4のS4)、面積Aと設定値Bとの比較(図4のS5)およびレーザトリミング(図4のS6)は、図4のS5において、作用極34の面積Aが設定値B以下である判断されるまで(図4のS5:NO)、繰り返し行なわれる。
ここで、面積Aの測定対象となる作用極34は、1つのマザー基板2において、任意に選択された1以上であればよく、必ずしも全ての作用極34について面積Aの測定およびトリミングを行なう必要はない。ただし、1つのマザー基板2から得られる個々のバイオセンサ1における作用極15A(図1ないし図3参照)の面積のバラツキを適切に抑制する観点からは、できるだけ多くの作用極34について、面積Aの測定およびトリミングを行なうのが好ましい。
図4のS5において、作用極34の面積Aが設定値B以下である判断された場合には(図4のS5:NO)、作用極34の面積Aが設定値Cよりも大きいか否かを判断する(図4のS7)。ここで、設定値Cは、最適値−5%程度に設定される。このような判断は、たとえば計測ソフトのプログラムが実行される情報処理装置(図示略)において行うことができる。情報処理装置において、作用極34の面積Aが設定値Cよりも大きいと判断された場合には(図4のS7:YES)、図11(a)に示したようにスリット5A,5Bの間に、たとえば公知のディスペンサ7を用いて試薬含有材70を塗布する(図4のS8)。試薬含有材70としては、酸化還元酵素および電子伝達物質を含む液状あるいはスラリー状のものが使用される。酸化還元酵素は、試料における被分析成分の種類に応じて選択され、たとえばバイオセンサ1としてグルコースを分析するのに適合するものを形成する場合には、グルコースオキシダーゼ(GOD)やグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)が用いられる。電子伝達物質としては、たとえばルテニウム錯体や鉄錯体が使用され、典型的には[Ru(NH3)6]Cl3やK3[Fe(CN)6]が使用される。
次いで、図11(b)に示したように、スリット5A,5Bを橋渡すようにカバー8を貼り付け、センサ集合体80を得る(図4のS9)。カバー8としては、たとえばビニロンや高結晶化PVAなどの濡れ性が高い熱可塑性樹脂、あるいはPETなどのようなマザー基板2と同様な材料により形成されたものを使用することができる。
最後に、センサ集合体80を所定の切断ラインに沿って切断することにより複数のバイオセンサ1が得られる(図4のS10)。センサ集合体80の切断は、たとえばダイヤモンドカッタを用いて行なわれる。一方、図4のS7において、作用極34の面積Aが設定値Cよりも小さいと判断された場合には(図4のS7:NO)、作用極34の面積が小さ過ぎてバイオセンサとして十分な感度を確保するのが困難なことも想定されるため、作用極34が形成されたマザー基板2を廃棄する(S11)。
以上に説明した製造方法では、バイオセンサ1を製造する過程において、作用極34の面積Aを測定するとともに、レーザトリミングなどにより作用極34の面積Aが設定値Bあるいはそれに近い値とされている。そのため、本発明の製造方法により得られるバイオセンサ1は、作用極15Aの面積が均一化されているために、センサ感度にバラツキが生じることが抑制されている。
また、作用極の面積の測定値を、次にバイオセンサを作製する工程にフィードバックする場合のように、測定された作用極の面積が設定値から大きくずれているとうい事態は生じにくい。そのため、本発明の製造方法では、不良品として廃棄されるバイオセンサの数を低減することができる。
さらに、本発明の製造方法は、作用極の面積を調整するものであるため、電極の一部に抵抗体を設けてトリミングを行なう場合のように、抵抗体を設ける必要が無い分だけ、製造工程の簡略化が図れるとともに、製造コストを抑制することができる。また、バイオセンサの感度は、作用極の抵抗値よりも、作用極の面積に対する依存性が高いため、作用極の面積を調整するようにすれば、電極全体としての抵抗値を調整する方法に比べて、より適切に感度を調整することが可能となる。
したがって、本発明の製造方法では、簡易かつ安価に、バイオセンサにおける感度のバラツキを抑制することができる。
本実施例では、作用極を有する電極の電気的抵抗値が、バイオセンサの感度に与える影響を評価した。
(バイオセンサの作製)
バイオセンサは、X−SENSOR(アークレイ株式会社製)をベースに作成した。バイオセンサにおける電極は、カーボンインクを印刷するとともに、カーボンインクを乾燥させることにより形成した。カーボンインクとしては、カーボン、バインダ樹脂、架橋剤、および溶剤を含むものを用いた。作用極を有する電極の抵抗値は、乾燥条件を変更して架橋の程度を調整することにより、1.54kΩ、2.29kΩおよび3.13kΩとした。それぞれの抵抗値に対応する乾燥条件は、下記表1の通りとした。
Figure 2009019935
(感度の測定)
バイオセンサの感度は、応答電流値として評価した。応答電流値は、バイオセンサをグルコース濃度測定装置(商品名「X−METER」:アークレイ株式会社製)に装着し上で、所定のグルコー濃度の試料をバイオセンサに供給することにより測定した。応答電流値としては、バイオセンサに試料が供給されたことが確認されてから5秒後の値を採用した。
試料としては、グルコース濃度が0mg/dL、103mg/dL、210mg/dL、454mg/dL、710mg/dLまたは1029mg/dLであるものを使用した。
応答電流値の測定結果については、図13および図14に示した。図13には、それぞれの電気抵抗値ごとに、横軸をグルコース濃度、縦軸を応答電流値として測定結果を示した。一方、図14には、それぞれのグルコース濃度ごとに、横軸を電気抵抗値、縦軸を応答電流として測定結果を示した。
図13から分るように、作用極を有する電極の抵抗値を異なったものとしても、それらの電極を備えたバイオセンサ相互において、得られる応答電流値にほとんど差が見受けられなかった。
また、図14から分るように、同一のグルコース濃度の試料を用いたときの応答電流値の測定結果は、作用極を有する電極の抵抗値が変化しても、ほとんど変化が見受けられなかった。
したがって、本実施例の結果から、作用極を有する電極の抵抗値を調整する方法では、得られる応答電流値を有意に調整することができず、センサの感度をほとんど調整できないことが確認された。
本実施例では、作用極の面積が、バイオセンサの感度に与える影響を評価した。
バイオセンサは、X−SENSOR(アークレイ株式会社製)をベースに作成した。作用極の面積は、スクリーン印刷に用いる版板の開口面積により調整した。バイオセンサの感度は、実施例1と同様な手法により応答電流値として評価した。
試料としては、グルコース濃度が47.5mg/dL、67.7mg/dL、17.7mg/dL、308.3mg/dLまたは603.9mg/dLであるものを使用した。
応答電流値の測定結果については、図15および図16に示した。図15には、それぞれのグルコース濃度ごとに、横軸を基準面積を有する作用極と比較した作用極の面積のズレ、縦軸を応答電流値として測定結果を示した。一方、図16には、それぞれのグルコース濃度ごとに、横軸を基準面積の作用極と比較した作用極の面積のズレ、縦軸を基準面積の作用極の応答電流に対するバイアスとして測定結果を示した。
図15から分るように、グルコース濃度の異なるそれぞれの試料において、作用極の面積が大きくなるほど、応答電流値が大きくなる傾向が確認された。
また、図16から分るように、グルコース濃度の異なるそれぞれの試料において、作用極の面積が大きくなるほど応答電流値が大きくなるとともに、作用極の面積の応答電流値とは略比例関係にあることが確認された。
したがって、本実施例の結果から、作用極の面積を調整することにより、センサの感度を調整できることが確認された。
本発明において製造対象となる分析用具の一例に相当するバイオセンサを示す全体斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1に示したバイオセンサの分解斜視図である。 本発明の製造方法を説明するための工程フロー図である。 図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図である。 図6(a)は図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図であり、図6(b)は図6(a)の要部を示す断面図である。 図7(a)および図7(b)は、図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図である。 図8(a)は図7(b)の要部を示す断面図であり、図8(b)は撮像装置において撮像された画像の一例を示す平面図である。 図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図である。 図10(a)は図9(b)の要部を示す断面図であり、図10(b)は撮像装置において撮像された画像の一例を示す平面図である。 図11(a)および図11(b)は、図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図である。 図1に示したバイオセンサの製造方法を説明するための斜視図である。 電気抵抗値の異なる電極におけるグルコース濃度と応答電流値との関係を示すグラフである。 種々のグルコース濃度の試料について、電気抵抗値と応答電流値との関係を示すグラフである。 種々のグルコース濃度の試料について、作用極の面積と応答電流値との関係を示すグラフである。 種々のグルコース濃度の試料について、作用極の面積と応答電流値のバイアスとの関係を示すグラフである。 従来のグルコースセンサの一例を示す全体斜視図である。 図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 図17に示したグルコースセンサの分解斜視図である。
符号の説明
1 バイオセンサ(分析用具)
2 マザー基板
31,32,33 帯状電極(電極)
34 作用極
5A,5B スペーサ

Claims (7)

  1. マザー基板上に複数の電極を形成する第1工程と、
    上記電極の一部を作用極として規定する第2工程と、
    上記作用極の面積を測定する第3工程と、
    上記第3工程における測定値が所定値よりも大きいか否かを判断する第4工程と、
    上記第4工程において上記測定値が上記所定値よりも大きいと判断された場合に、上記作用極の面積を小さくする第5工程と、
    を含んでいることを特徴とする、分析用具の製造方法。
  2. 上記第3工程ないし上記第5工程は、上記第4工程において上記測定値が所定値以下であると判断されるまで繰り返し行なわれる、請求項1に記載の分析用具の製造方法。
  3. 上記第5工程は、上記作用極にレーザ光を照射することにより行なわれる、請求項1または2に記載の分析用具の製造方法。
  4. 上記第2工程は、上記マザー基板にスペーサを貼り付けることにより行なわれる、請求項1ないし3のいずれかに記載の分析用具の製造方法。
  5. 上記第3工程は、上記作用極を撮像するとともに、そのときの画像を処理することにより行なわれる、請求項1ないし4のいずれかに記載の分析用具の製造方法。
  6. 上記作用極を覆うように試薬部を形成する第6工程をさらに含んでいる、請求項1ないし5のいずれかに記載の分析用具の製造方法。
  7. 上記第6工程は、グルコース酸化還元酵素および電子伝達物質を含む試薬含有材を塗布することにより行なわれる、請求項6に記載の分析用具の製造方法。
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JP7457567B2 (ja) 2020-05-01 2024-03-28 アークレイ株式会社 電気化学式センサの製造方法、及び電気化学式センサ

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